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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092668
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】燃焼装置
(51)【国際特許分類】
   F23N 1/00 20060101AFI20240701BHJP
   F23K 5/00 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
F23N1/00 102D
F23N1/00 103C
F23K5/00 301E
F23K5/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208772
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000305
【氏名又は名称】弁理士法人青莪
(72)【発明者】
【氏名】志知 和幸
(72)【発明者】
【氏名】田中 豪
【テーマコード(参考)】
3K068
【Fターム(参考)】
3K068AA01
3K068BA08
3K068BB02
3K068BB14
3K068BB24
3K068FA01
3K068FB02
3K068FB05
3K068FC02
3K068FC06
3K068FD01
(57)【要約】
【課題】バーナに対するガス供給路に介設した電磁開閉弁及び電磁開閉弁の下流側のガバナ機能付きの比例弁を備える燃焼装置において、点火に際し、電磁開閉弁の開弁が弁座への弁体の貼り付きで遅れて、比例弁の一次圧室内のガス圧がゼロの状態で比例弁のソレノイドに通電されると、比例弁が最大開度に開いて、爆発着火を生ずる恐れがあるため、これを防止する。
【解決手段】バーナに点火する際に、先ず、電磁開閉弁を開弁させる制御を行い(STEP3)、その後で、比例弁のソレノイドに比例弁の開度が所定の点火開度になるように通電する制御を行う(STEP5)。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナと、バーナに対するガス供給路に介設した電磁開閉弁及び電磁開閉弁の下流側の比例弁と、制御手段とを備える燃焼装置であって、比例弁は、上流側の一次圧室と、下流側の二次圧室と、一次圧室と二次圧室との間の弁座とを有する弁筐と、一次圧室の弁座とは反対側の端面を覆うダイヤフラムと、弁座に形成した弁口に挿通され、一次圧室側から二次圧室側に向かう開き側に変位することで弁口の開度を増加する弁体部と、弁体部からのびてダイヤフラムに連結される軸部とを有するガバナバルブと、ダイヤフラムを挟んで一次圧室とは反対側に配置されたソレノイドとを備え、ガバナバルブにソレノイドへの通電電流に比例した開き側への押圧力を作用させると共に、一次圧室内のガス圧変動に応じダイヤフラムを介してガバナバルブを変位させて、二次圧室内のガス圧変動を抑制するようにしたガバナ機能付き比例弁で構成されるものにおいて、
制御手段は、バーナに点火する際に、先ず、電磁開閉弁を開弁させる制御を行い、その後で、比例弁のソレノイドに比例弁の開度が所定の点火開度になるように通電する制御を行うように構成されることを特徴とする燃焼装置。
【請求項2】
前記電磁開閉弁の弁体が弁座に貼り付いた状態で電磁開閉弁を開弁させる制御を開始してから弁体が弁座から剥離して電磁開閉弁が開弁するまでに要する時間に合わせて所定の待ち時間を設定し、前記制御手段は、前記バーナに点火する際に、電磁開閉弁を開弁させる制御を開始してから当該待ち時間が経過したところで前記比例弁の前記ソレノイドに通電する制御を行うように構成されることを特徴とする請求項1記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記バーナに点火する際に、前記電磁開閉弁を開弁させる制御を行なった後、電磁開閉弁を閉弁させる制御を行ってから電磁開閉弁を再度開弁させる制御を行い、これと同時に前記比例弁の前記ソレノイドに通電する制御を行うように構成されることを特徴とする請求項1記載の燃焼装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーナと、バーナに対するガス供給路に介設した電磁開閉弁及び電磁開閉弁の下流側の比例弁と、制御手段とを備える燃焼装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の燃焼装置において、制御手段は、バーナに点火する際に、電磁開閉弁を開弁させる制御と同時に、比例弁のソレノイドに比例弁の開度が所定の点火開度になるように通電する制御を行うように構成されている(例えば、特許文献1参照)。また、比例弁は、一般的に、上流側の一次圧室と、下流側の二次圧室と、一次圧室と二次圧室との間の弁座とを有する弁筐と、一次圧室の弁座とは反対側の端面を覆うダイヤフラムと、弁座に形成した弁口に挿通され、一次圧室側から二次圧室側に向かう開き側に変位することで弁口の開度を増加する弁体部と、弁体部からのびてダイヤフラムに連結される軸部とを有するガバナバルブと、ダイヤフラムを挟んで一次圧室とは反対側に配置されたソレノイドとを備え、ガバナバルブにソレノイドへの通電電流に比例した開き側への押圧力を作用させると共に、一次圧室内のガス圧変動に応じダイヤフラムを介してガバナバルブを変位させて、二次圧室内のガス圧変動を抑制するようにしたガバナ機能付き比例弁で構成されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
ところで、燃焼装置を長期間使用しなかった場合、電磁開閉弁の弁体が弁座に貼り付いてしまうことがある。この場合、点火に際して、電磁開閉弁の開弁制御を行っても、弁体が弁座から剥離して電磁開閉弁が開弁するまでに時間がかかる。そして、電磁開閉弁を開弁させる制御と同時に比例弁のソレノイドに上記の如く通電すると、電磁開閉弁が開弁するまでは、比例弁の一次圧室内のガス圧がゼロ(大気圧)になって、ガバナバルブにダイヤフラムを介して作用する一次圧室内のガス圧による閉じ側への押圧力もゼロになるため、ソレノイドへの通電で比例弁が点火開度を超えて最大開度まで開いてしまう。その結果、電磁開閉弁が遅れて開弁したときに、一時的に過剰な量のガスがバーナに供給されて、爆発着火を生ずる恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-270948号公報
【特許文献2】特開2017-26026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、点火に際し、電磁開閉弁の開弁が弁座への弁体の貼り付きで遅れても、爆発着火を生じないようにした燃焼装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、バーナと、バーナに対するガス供給路に介設した電磁開閉弁及び電磁開閉弁の下流側の比例弁と、制御手段とを備える燃焼装置であって、比例弁は、上流側の一次圧室と、下流側の二次圧室と、一次圧室と二次圧室との間の弁座とを有する弁筐と、一次圧室の弁座とは反対側の端面を覆うダイヤフラムと、弁座に形成した弁口に挿通され、一次圧室側から二次圧室側に向かう開き側に変位することで弁口の開度を増加する弁体部と、弁体部からのびてダイヤフラムに連結される軸部とを有するガバナバルブと、ダイヤフラムを挟んで一次圧室とは反対側に配置されたソレノイドとを備え、ガバナバルブにソレノイドへの通電電流に比例した開き側への押圧力を作用させると共に、一次圧室内のガス圧変動に応じダイヤフラムを介してガバナバルブを変位させて、二次圧室内のガス圧変動を抑制するようにしたガバナ機能付き比例弁で構成されるものにおいて、制御手段は、バーナに点火する際に、先ず、電磁開閉弁を開弁させる制御を行い、その後で、比例弁のソレノイドに比例弁の開度が所定の点火開度になるように通電する制御を行うように構成されることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、点火に際し、電磁開閉弁の開弁制御が先行して行われるため、電磁開閉弁の開弁が弁座への弁体の貼り付きで遅れても、比例弁の一次圧室内のガス圧が電磁開閉弁の開弁により一次圧まで昇圧した状態で、比例弁のソレノイドに通電されることになる。その結果、ソレノイドへの通電制御で比例弁の開度は点火開度になり、過剰な量のガスがバーナに供給されて爆発着火を生ずることを防止できる。
【0008】
尚、本発明においては、電磁開閉弁の弁体が弁座に貼り付いた状態で電磁開閉弁を開弁させる制御を開始してから弁体が弁座から剥離して電磁開閉弁が開弁するまでに要する時間に合わせて所定の待ち時間を設定し、制御手段は、バーナに点火する際に、電磁開閉弁を開弁させる制御を開始してから当該待ち時間が経過したところで比例弁のソレノイドに通電する制御を行うように構成されることが望ましい。これによれば、電磁開閉弁の開弁制御を開始してから比例弁のソレノイドに通電するまでにかかる時間を爆発着火の防止に必要な最小限の時間にすることができ、合理的である。
【0009】
また、本発明においては、制御手段を、バーナに点火する際に、電磁開閉弁を開弁させる制御を行なった後、電磁開閉弁を閉弁させる制御を行ってから電磁開閉弁を再度開弁させる制御を行い、これと同時に比例弁のソレノイドに通電する制御を行うように構成してもよい。ここで、電磁開閉弁の弁体が弁座に貼り付いていても、電磁開閉弁の最初の開弁制御で弁座への弁体の貼り付きが解消されて、電磁開閉弁の再度の開弁制御と同時に電磁開閉弁が開弁される。そのため、電磁開閉弁の再度の開弁制御と同時に比例弁のソレノイドに通電しても、比例弁の開度は点火開度になり、爆発着火を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態の燃焼装置である温風暖房機の模式的断面図。
図2図1の温風暖房機の制御系の構成を示す説明図。
図3図1の温風暖房機に設けられる比例弁の切断側面図。
図4図1の温風暖房機に設けられる制御手段が行う点火制御の内容を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照して、1は本発明の実施形態の燃焼装置である温風暖房機の機体を示している。機体1の前面下部には温風吹出し口1aが開設され、機体1の背面には吸気口1bが開設されている。
【0012】
機体1内には、吸気口1bに連通する通風ケース2と、通風ケース2の下端に連通しファン3を内蔵するファンケース4とが配置されている。通風ケース2内には、バーナ5を内蔵する燃焼筐6が配置されている。そして、ファン3の作動により、吸気口1bから通風ケース2内に空気を吸い込み、燃焼筐6からの燃焼ガスと空気とを混合して、温風吹出し口1aから温風として吹き出させるようにしている。
【0013】
また、燃焼筐6の背面下部には空気吸込み口6aが開設されている。そして、ファン3の作動で燃焼筐6の上部に作用する負圧により、吸気口1bからの空気の一部が空気吸込み口6aから燃焼筐6内に吸込まれ、バーナ5に燃焼用空気として供給されるようにしている。
【0014】
図2を参照して、バーナ5に対するガス供給路7には、上流側から順に、第1と第2の2つの電磁開閉弁8,8と比例弁9とが介設されている。各電磁開閉弁8,8は、通電時に開弁し、非通電時にばねの付勢力で閉弁して、バーナ5へのガス供給を遮断する。
【0015】
比例弁9は、ガバナ機能付き比例弁で構成される。図3を参照して、具体的に説明すれば、比例弁9は、流入口911aに連なる上流側の一次圧室911と、流出口912aに連なる下流側の二次圧室912と、一次圧室911と二次圧室912との間の弁座913とを有する弁筐91と、一次圧室911の弁座913とは反対側の端面を覆うダイヤフラム92と、弁座913に形成した弁口913aに挿通され、一次圧室911側から二次圧室912側に向かう開き側に変位することで弁口913aの開度、即ち、比例弁9の開度を増加する弁体部931と、弁体部931からのびてダイヤフラム92に連結される軸部932とを有するガバナバルブ93と、ダイヤフラム92を挟んで一次圧室911とは反対側に配置されたソレノイド94とを備えている。ガバナバルブ93には、ソレノイド94への通電電流(正確にはソレノイド94のコイル941への通電電流)に比例した開き側への押圧力がソレノイド94のプランジャ942を介して作用する。そのため、ソレノイド94への通電電流に比例して比例弁9の開度、従って、二次圧室912内のガス圧が変化し、バーナ5への供給ガス量が変化する。また、一次圧室911内のガス圧変動に応じダイヤフラム92を介してガバナバルブ93が変位して、二次圧室912内のガス圧変動を抑制するガバナ機能が得られる。尚、本実施形態では、一次圧室911が下方、二次圧室912が上方に位置している。そして、プランジャ942を上方に付勢してプランジャ942及びガバナバルブ93の自重をキャンセルするスプリング943を設けている。
【0016】
バーナ5には、イグナイタ10の通電作動で火花放電を行う点火電極10aと、バーナ5の火炎を検知する火炎検知素子たる熱電対11とが付設されている。また、機体1内には、吸気口1bに臨む室温センサ12と、制御手段たるコントローラ13とが設けられている。コントローラ13は、ファン3を駆動するファンモータ3aと、第1と第2の両電磁開閉弁8,8と、比例弁9と、イグナイタ10とを制御する。また、コントローラ13には、機体1の上面に備える操作盤1cに設けた運転スイッチ等のスイッチ類からの信号と、熱電対11及び室温センサ12の出力信号が入力される。
【0017】
運転スイッチがオンされたとき、コントローラ13は、先ず、ファン3を回転させることと、イグナイタ10に通電することと、第1と第2の両電磁開閉弁8,8を開弁させることと、比例弁9の開度を所定の点火開度にすることとを行う点火制御を実行し、点火制御でバーナ5に点火した後に、暖房設定温度と室温センサ12で検出される室温との偏差に応じて比例弁9によりバーナ5への供給ガス量を増減し、更に、ファン3の回転数を供給ガス量に応じて増減する温調制御を行う。
【0018】
ここで、第1と第2の電磁開閉弁8,8の何れかの電磁開閉弁の開弁が弁座への弁体の貼り付きで遅れて、この電磁開閉弁の開弁前に比例弁9のソレノイド94に通電されると、ガバナバルブ93にダイヤフラム92を介して作用する一次圧室911内のガス圧による閉じ側への押圧力がゼロの状態で、ガバナバルブ93にソレノイド94への通電による開き側への押圧力が作用して、比例弁9が点火開度を超えて最大開度まで開いてしまう。その結果、電磁開閉弁が遅れて開弁したときに、一時的に過剰な量のガスがバーナ5に供給されて、爆発着火を生ずる恐れがある。
【0019】
そこで、本実施形態では、コントローラ13により、図4に示す点火制御を行うようにしている。この点火制御では、先ず、STEP1でファン3を回転させる制御を開始すると共に、STEP2でイグナイタ10への通電を開始し、更に、STEP3で第1と第2の両電磁開閉弁8,8を開弁させる制御、具体的には、両電磁開閉弁8,8に通電する制御を開始する。次に、STEP4において、両電磁開閉弁8,8の開弁制御の開始から所定の待ち時間が経過したか否かを判別する。この待ち時間は、第1と第2の電磁開閉弁8,8の弁体が弁座に貼り付いた状態で電磁開閉弁8,8の開弁制御を開始してから弁体が弁座から剥離して電磁開閉弁8,8が開弁するまでに要する時間に合わせて例えば0.7秒に設定される。そして、待ち時間が経過したときに、STEP5で比例弁9のソレノイド94に比例弁9の開度が所定の点火開度になるように通電する制御を行う。尚、電磁開閉弁8,8が開弁するまでに要する上記時間は予め実験等で調べておく。
【0020】
以上の制御によれば、第1と第2の両電磁開閉弁8,8の何れかの電磁開閉弁の開弁が弁座への弁体の貼り付きで遅れても、比例弁9の一次圧室911内のガス圧が両電磁開閉弁8,8の開弁により一次圧(ガス供給路7への供給ガス圧)まで昇圧した状態で、比例弁9のソレノイド94に通電されることになる。その結果、ソレノイド94への通電制御で比例弁9の開度は点火開度になり、過剰な量のガスがバーナ5に供給されて爆発着火を生ずることを防止できる。
【0021】
上記の如く比例弁9のソレノイド94への通電制御を開始すると、STEP6において、熱電対11からの信号に基づいてバーナ5への点火が検知されたか否かを判別し、点火が検知されたときに、STEP7でイグナイタ10への通電を停止して、一連の処理を終了し、温調制御に移行する。点火が確認されないときは、STEP8で比例弁9のソレノイド94への通電制御の開始から所定時間(例えば、10秒)経過したか否かを判別する。そして、点火が確認されないまま所定時間経過したときは、点火ミスを生じたと判断してSTEP9に進み、イグナイタ10への通電を停止することと、第1と第2の両電磁開閉弁8,8を閉弁させることと、比例弁9のソレノイド94への通電を停止することと、ファン3を停止することとを行い、更に、STEP10で点火ミスを報知して、点火制御を中止する。
【0022】
ところで、STEP4での判別に用いる待ち時間を、上述した時間より長く設定することも考えられる。但し、待ち時間を上述した時間に設定すれば、第1と第2の両電磁開閉弁8,8の開弁制御を開始してから比例弁9のソレノイド94に通電するまでにかかる時間を爆発着火の防止に必要な最小限の時間にすることができ、合理的である。また、温風暖房機の不使用期間の長さによって電磁開閉弁8,8の弁座への弁体の貼り付き度合が異なると考えられるため、不使用期間を検出し、不使用期間が短くなるほど待ち時間が短くなるように不使用期間の長さに応じて待ち時間を可変設定してもよい。
【0023】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態では、電磁開閉弁8,8の開弁制御の開始から待ち時間経過後に比例弁9のソレノイド94への通電制御を開始しているが、電磁開閉弁8,8の開弁制御の開始から待ち時間経過後に電磁開閉弁8,8を閉弁させる制御を行ってから電磁開閉弁8,8を再度開弁させる制御を行い、これと同時に比例弁9のソレノイド94への通電制御を開始してもよい。ここで、電磁開閉弁8,8の弁体が弁座に貼り付いていても、電磁開閉弁8,8の最初の開弁制御で弁座への弁体の貼り付きが解消されて、電磁開閉弁8,8の再度の開弁制御と同時に電磁開閉弁8,8が開弁される。そのため、電磁開閉弁8,8の再度の開弁制御と同時に比例弁9のソレノイド94に通電しても、比例弁9の開度は点火開度になり、爆発着火を防止できる。この場合、第1電磁開閉弁8と第2電磁開閉弁8との最初の開弁制御を時間差を存して行ってもよい。
【0024】
また、上記実施形態では、比例弁9の一次圧室911を二次圧室912の下方に位置させているが、一次圧室911を二次圧室912の上方に位置させることも可能である。更に、上記実施形態では、不使用時のガス漏れ防止の確実性を向上させるため、第1と第2の2個の電磁開閉弁8,8を設けているが、電磁開閉弁の数を1個にすることも可能である。また、上記実施形態は温風暖房機に本発明を適用したものであるが、温風暖房機以外の燃焼装置にも同様に本発明を適用できる。
【符号の説明】
【0025】
5…バーナ、7…ガス供給路、8,8…電磁開閉弁、9…比例弁、91…弁筐、911…一次圧室、912…二次圧室、913…弁座、913a…弁口、92…ダイヤフラム、93…ガバナバルブ、931…弁体部、932…軸部、94…ソレノイド、10…コントローラ(制御手段)。
図1
図2
図3
図4