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特開2024-92673オーディオシステム、ワイヤレススピーカシステム、ワイヤレススピーカ、ワイヤレス端末、プログラム、およびオーディオ再生方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092673
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】オーディオシステム、ワイヤレススピーカシステム、ワイヤレススピーカ、ワイヤレス端末、プログラム、およびオーディオ再生方法
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/02 20060101AFI20240701BHJP
   H04L 67/51 20220101ALI20240701BHJP
【FI】
G10K15/02
H04L67/51
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208778
(22)【出願日】2022-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】309039716
【氏名又は名称】株式会社ディーアンドエムホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】佐川 明子
【テーマコード(参考)】
5D208
【Fターム(参考)】
5D208BA07
5D208BD00
5D208BD03
(57)【要約】
【課題】異なるネットワークに属する複数のワイヤレススピーカシステム間で同じ楽曲のオーディオデータをグループ再生することができ、かつ同じグループに属する複数のワイヤレススピーカシステムの各ユーザがグループ再生する楽曲を容易に変更可能とする。
【解決手段】メディアサーバ4は、同じキーIDを用いてアクセスしてきた複数のワイヤレススピーカシステム1に同じ楽曲のオーディオデータを同時配信する。また、これらのワイヤレススピーカシステム1に楽曲リストを送信し、いずれかのワイヤレススピーカシステム1から配信要求を受信すると、現在同時配信中のオーディオデータの配信を終了して、この配信要求で指定されている楽曲のオーディオデータを、配信要求元と同じグループに属するすべてのワイヤレススピーカシステム1に同時配信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレススピーカおよび当該ワイヤレススピーカのリモートコントローラとして機能するワイヤレス端末を有する複数のワイヤレススピーカシステムと、前記ワイヤレススピーカシステムにオーディオデータを配信するメディアサーバと、を備えて構成されたオーディオシステムであって、
前記ワイヤレススピーカシステムは、
当該ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムと共有されたキーIDを記憶するキーID記憶手段と、
前記キーIDを用いて前記メディアサーバにアクセスして、当該メディアサーバに接続するアクセス手段と、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲のオーディオデータを受信する楽曲受信手段と、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲リストを受信する楽曲リスト受信手段と、
前記楽曲受信手段により受信された楽曲のオーディオデータを再生出力する再生出力手段と、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを含む選曲画面を表示して、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける再生操作受付手段と、
前記再生操作受付手段により受け付けた再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う配信要求を前記メディアサーバに送信する配信要求手段と、を有し、
前記メディアサーバは、
同じキーIDを用いてアクセスしてきた前記複数のワイヤレススピーカシステムをグループ管理するグループ管理手段と、
前記グループ管理手段によりグループ管理された前記複数のワイヤレススピーカシステムに同じ楽曲のオーディオデータを同時配信する楽曲配信手段と、
前記グループ管理手段によりグループ管理された前記複数のワイヤレススピーカシステムに楽曲リストを配信する楽曲リスト配信手段と、を有し、
前記楽曲配信手段は、
前記グループ管理手段によりグループ管理された前記複数のワイヤレススピーカシステムのうちのいずれかから前記配信要求を受信した場合に、当該複数のワイヤレススピーカシステムに同時配信する楽曲のオーディオデータを、当該配信要求により指定されている楽曲のオーディオデータに変更する
ことを特徴とするオーディオシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のオーディオシステムであって、
前記ワイヤレススピーカは、
前記キーID記憶手段と、
前記アクセス手段と、
前記楽曲受信手段と、
前記楽曲リスト受信手段と、
前記再生出力手段と、
前記配信要求手段と、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを当該ワイレススピーカと前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレス端末に転送する楽曲リスト転送手段と、を有し、
前記ワイヤレス端末は、
前記再生操作受付手段と、
前記再生操作受付手段により受け付けた再生操作の操作内容を当該ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカに通知する再生操作通知手段と、を有する
ことを特徴とするオーディオシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のオーディオシステムであって、
前記メディアサーバは、
前記ワイヤレススピーカから受信したキーID発行要求に従いキーIDを発行して、当該ワイヤレススピーカに送信するキーID発行手段をさらに有し、
前記ワイヤレススピーカは、
当該ワイヤレススピーカと前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレス端末の指示に従い前記メディアサーバに前記キーID発行要求を送信して、当該メディアサーバからキーIDを受信するキーID取得手段と、
前記キーID取得手段により取得されたキーIDを当該ワイヤレススピーカと前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレス端末に送信する第1キーID送信手段と、を有し、
前記ワイヤレス端末は、
当該ワイヤレス端末を含む前記ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムの前記ワイヤレス端末に、当該ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカから受信したキーIDを通知するキーID通知手段と、
当該ワイヤレス端末を含む前記ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムの前記ワイヤレス端末により通知されたキーIDを共有するキーID共有手段と、
前記キーID共有手段により共有されたキーIDを当該ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカに送信する第2キーID送信手段と、をさらに有する
ことを特徴とするオーディオシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のオーディオシステムであって、
前記キーID通知手段は、
前記キーID取得手段により取得されたキーIDを可視化して画面に表示し、
前記キーID共有手段は、
当該ワイヤレス端末を含む前記ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムの前記ワイヤレス端末の画面に表示された可視化されたキーIDを読み取って当該キーIDを共有する
ことを特徴とするオーディオシステム。
【請求項5】
請求項2ないし4のいずれか一項に記載のオーディオシステムであて、
前記メディアサーバは、
前記グループ管理手段によりグループ管理された前記複数のワイヤレススピーカシステムのいずれかの前記ワイヤレス端末からのテスト指示に従い、当該複数のワイヤレススピーカシステムに、それぞれ周波数の異なるテスト用オーディオデータを同時配信するテスト用オーディオ配信手段をさらに有し、
前記ワイヤレス端末は、
ユーザのテスト操作に従い前記メディアサーバに前記テスト指示を送信して、自ワイヤレス端末の動作モードをテストモードに移行するテスト指示送信手段と、
ユーザのテストモード切替操作に従い自ワイヤレス端末の動作モードをテストモードに切り替えるテストモード切替手段と、
テストモード時に、自ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカから出力されるテスト用オーディオデータの受信タイミングを計測するとともに、テレビ会議端末を介して、自ワイヤレス端末を含む前記ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステム各々の前記ワイヤレススピーカから出力されるテスト用オーディオデータ各々の受信タイミングを計測する受信タイミング計測手段と、
前記受信タイミング計測手段により計測された自ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカから出力されるテスト用オーディオデータの受信タイミング、および、自ワイヤレス端末を含む前記ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステム各々の前記ワイヤレススピーカから出力されるテスト用オーディオデータ各々の受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、自ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカから出力されるテスト用オーディオデータの受信タイミングの前記基準タイミングに対する差分を遅延時間として計測する遅延時間計測手段と、
前記遅延時間計測手段により計測された遅延時間を、自ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカに通知する遅延時間通知手段と、をさらに有し、
前記再生出力手段は、
前記楽曲受信手段により受信された楽曲のオーディオデータを、自ワイヤレススピーカと前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレス端末から通知された遅延時間だけ遅延させて再生出力する
ことを特徴とするオーディオシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のオーディオシステムであって、
前記ワイヤレス端末は、
前記キーID記憶手段と、
前記アクセス手段と、
前記楽曲受信手段と、
前記楽曲リスト受信手段と、
前記再生操作受付手段と、
前記配信要求手段と、
前記楽曲受信手段により前記メディアサーバから受信した楽曲のオーディオデータを当該ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカに転送する楽曲転送手段と、を有し、
前記ワイヤレススピーカは、
前記再生出力手段を有し、
前記再生出力手段は、
自ワイレススピーカと前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレス端末から転送された楽曲のオーディオデータを再生出力する
ことを特徴とするオーディオシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のオーディオシステムであって、
前記ワイヤレス端末は、
ユーザの指示に従い前記メディアサーバにキーID発行要求を送信して、当該メディアサーバからキーIDを受信するキーID取得手段と、
当該ワイヤレス端末を含む前記ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムの前記ワイヤレス端末に、前記キーID取得手段により取得されたキーIDを通知するキーID通知手段と、
当該ワイヤレス端末を含む前記ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他のワイヤレススピーカシステムの前記ワイヤレス端末により通知されたキーIDを共有するキーID共有手段と、をさらに有する
ことを特徴とするオーディオシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のオーディオシステムであって、
前記キーID通知手段は、
前記キーID取得手段により取得されたキーIDを可視化して画面に表示し、
前記キーID共有手段は、
当該ワイヤレス端末を含む前記ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムの前記ワイヤレス端末の画面に表示された可視化されたキーIDを読み取って当該キーIDを共有する
ことを特徴とするオーディオシステム。
【請求項9】
請求項6ないし8のいずれか一項に記載のオーディオシステムであて、
前記メディアサーバは、
前記グループ管理手段によりグループ管理された前記複数のワイヤレススピーカシステムのいずれかの前記ワイヤレス端末からのテスト指示に従い、当該のワイヤレススピーカシステムに、それぞれ周波数の異なるテスト用オーディオデータを同時配信するテスト用オーディオ配信手段をさらに有し、
前記ワイヤレス端末は、
ユーザのテスト操作に従い前記メディアサーバに前記テスト指示を送信して、自ワイヤレス端末の動作モードをテストモードに移行するテスト指示送信手段と、
ユーザのテストモード切替操作に従い自ワイヤレス端末の動作モードをテストモードに切り替えるテストモード切替手段と、
テストモード時に、自ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカから出力されるテスト用オーディオデータの受信タイミングを計測するとともに、テレビ会議端末を介して、自ワイヤレス端末を含む前記ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステム各々の前記ワイヤレススピーカから出力されるテスト用オーディオデータ各々の受信タイミングを計測する受信タイミング計測手段と、
前記受信タイミング計測手段により計測された自ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカから出力されるテスト用オーディオデータの受信タイミング、および、自ワイヤレス端末を含む前記ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステム各々の前記ワイヤレススピーカから出力されるテスト用オーディオデータ各々の受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、自ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカから出力されるテスト用オーディオデータの受信タイミングの前記基準タイミングに対する差分を遅延時間として計測する遅延時間計測手段と、をさらに有し、
前記楽曲転送手段は、
前記楽曲受信手段により前記メディアサーバから受信した楽曲のオーディオデータを、前記遅延時間計測手段により計測された遅延時間だけ遅延させてから自ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカに転送する
ことを特徴とするオーディオシステム。
【請求項10】
ワイヤレススピーカと、当該ワイヤレススピーカのリモートコントローラとして機能するワイヤレス端末と、を備えて構成されたワイヤレススピーカシステムであって、
当該ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムと共有されたキーIDを記憶するキーID記憶手段と、
同じキーIDを用いてアクセスする複数の前記ワイヤレススピーカシステムに同じ楽曲のオーディオデータを同時配信するともに、前記ワイヤレス「スピーカに楽曲リストを配信するメディアサーバに対して、前記キーID記憶手段に記憶されたキーIDを用いて接続するアクセス手段と、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲のオーディオデータを受信する楽曲受信手段と、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲リストを受信する楽曲リスト受信手段と、
前記楽曲受信手段により受信された楽曲のオーディオデータを再生出力する再生出力手段と、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを含む選曲画面を表示して、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける再生操作受付手段と、
前記再生操作受付手段により受け付けた再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う配信要求を前記メディアサーバに送信する配信要求手段と、を有する
ことを特徴とするワイヤレススピーカシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のワイヤレススピーカシステムであって、
前記ワイヤレススピーカは、
前記キーID記憶手段と、
前記アクセス手段と、
前記楽曲受信手段と、
前記楽曲リスト受信手段と、
前記再生出力手段と、
前記配信要求手段と、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを当該ワイレススピーカと前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレス端末に転送する楽曲リスト転送手段と、を有し、
前記ワイヤレス端末は、
前記再生操作受付手段と、
前記再生操作受付手段により受け付けた再生操作の操作内容を当該ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカに通知する再生操作通知手段と、を有する
ことを特徴とするワイヤレススピーカシステム。
【請求項12】
請求項11に記載のワイヤレススピーカシステムであって、
前記ワイヤレス端末は、
前記キーID記憶手段と、
前記アクセス手段と、
前記楽曲受信手段と、
前記楽曲リスト受信手段と、
前記再生操作受付手段と、
前記配信要求手段と、
前記楽曲受信手段により前記メディアサーバから受信した楽曲のオーディオデータを当該ワイヤレス端末と前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレススピーカに転送する楽曲転送手段と、を有し、
前記ワイヤレススピーカは、
前記再生出力手段を有し、
前記再生出力手段は、
自ワイレススピーカと前記ワイヤレススピーカシステムを形成する前記ワイヤレス端末から転送された楽曲のオーディオデータを再生出力する
ことを特徴とするワイヤレススピーカシステム。
【請求項13】
リモートコントローラとして機能するワイヤレス端末とともにワイヤレススピーカシステムを構成するワイヤレススピーカであって、
当該ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムと共有されたキーIDを記憶するキーID記憶手段と、
同じキーIDを用いてアクセスする複数の前記ワイヤレススピーカシステムに同じ楽曲のオーディオデータを同時配信するともに、前記ワイヤレススピーカに楽曲リストを配信するメディアサーバに対して、前記キーID記憶手段に記憶されたキーIDを用いて接続するアクセス手段と、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲のオーディオデータを受信する楽曲受信手段と、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲リストを受信する楽曲リスト受信手段と、
前記楽曲受信手段により受信された楽曲のオーディオデータを再生出力する再生出力手段と、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを含む選曲画面を表示して、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける再生操作受付手段と、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを前記ワイヤレス端末に転送する楽曲リスト転送手段と、
前記ワイヤレス端末より受け付けた再生操作の操作内容に従い選曲された楽曲の指定を伴う配信要求を前記メディアサーバに送信する配信要求手段と、を有する
ことを特徴とするワイヤレススピーカ。
【請求項14】
ワイヤレススピーカのリモートコントローラとして、当該ワイヤレススピーカとともにワイヤレススピーカシステムを構成するワイヤレス端末であって、
当該ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムと共有されたキーIDを記憶するキーID記憶手段と、
同じキーIDを用いてアクセスする複数の前記ワイヤレススピーカシステムに同じ楽曲のオーディオデータを同時配信するともに、前記ワイヤレススピーカに楽曲リストを配信するメディアサーバに対して、前記キーID記憶手段に記憶されたキーIDを用いて接続するアクセス手段と、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲のオーディオデータを受信する楽曲受信手段と、
前記楽曲受信手段により前記メディアサーバから受信した楽曲のオーディオデータを前記ワイヤレススピーカに転送する楽曲転送手段と、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲リストを受信する楽曲リスト受信手段と、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを含む選曲画面を表示して、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける再生操作受付手段と、
前記再生操作受付手段により受け付けた再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う配信要求を前記メディアサーバに送信する配信要求手段と、を有する
ことを特徴とするワイヤレス端末。
【請求項15】
リモートコントローラとして機能するワイヤレス端末とともにワイヤレススピーカシステムを構成するワイヤレススピーカとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、
当該ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムと共有されたキーIDを記憶するキーID記憶手段、
同じキーIDを用いてアクセスする複数の前記ワイヤレススピーカシステムに同じ楽曲のオーディオデータを同時配信するともに、前記ワイヤレススピーカに楽曲リストを配信するメディアサーバに対して、前記キーID記憶手段に記憶されたキーIDを用いて接続するアクセス手段、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲のオーディオデータを受信する楽曲受信手段、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲リストを受信する楽曲リスト受信手段、
前記楽曲受信手段により受信された楽曲のオーディオデータを再生出力する再生出力手段、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを含む選曲画面を表示して、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける再生操作受付手段と、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを前記ワイヤレス端末に転送する楽曲リスト転送手段、および
前記ワイヤレス端末より受け付けた再生操作の操作内容に従い選曲された楽曲の指定を伴う配信要求を前記メディアサーバに送信する配信要求手段として、前記コンピュータを機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項16】
ワイヤレススピーカとともにワイヤレススピーカシステムを構成するリモートコントローラとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、
当該ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムと共有されたキーIDを記憶するキーID記憶手段、
同じキーIDを用いてアクセスする複数の前記ワイヤレススピーカシステムに同じ楽曲のオーディオデータを同時配信するともに、前記ワイヤレススピーカに楽曲リストを配信するメディアサーバに対して、前記キーID記憶手段に記憶されたキーIDを用いて接続するアクセス手段、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲のオーディオデータを受信する楽曲受信手段、
前記楽曲受信手段により前記メディアサーバから受信した楽曲のオーディオデータを前記ワイヤレススピーカに転送する楽曲転送手段、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲リストを受信する楽曲リスト受信手段、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを含む選曲画面を表示して、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける再生操作受付手段、および
前記再生操作受付手段により受け付けた再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う配信要求を前記メディアサーバに送信する配信要求手段として、前記コンピュータを機能させる
ことを特徴とするプログラム。
【請求項17】
ワイヤレススピーカおよび当該ワイヤレススピーカのリモートコントローラとして機能するワイヤレス端末を有する複数のワイヤレススピーカシステムと、前記ワイヤレススピーカシステムにオーディオデータを配信するメディアサーバと、を用いたオーディオ再生方法であって、
前記ワイヤレススピーカシステムは、
当該ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムと共有されたキーIDを記憶しており、
前記キーIDを用いて前記メディアサーバにアクセスして、当該メディアサーバに接続して、当該メディアサーバから楽曲のオーディオデータを受信して再生出力するとともに、当該メディアサーバから楽曲リストを受信し、当該楽曲リストを含む選曲画面を表示して、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付け、当該再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う配信要求を当該メディアサーバに送信し、
前記メディアサーバは、
同じキーIDを用いてアクセスしてきた前記複数のワイヤレススピーカシステムをグループ管理し、
グループ管理された前記複数のワイヤレススピーカシステムに、同じ楽曲のオーディオデータを同時配信するとともに、楽曲リストを配信し、
グループ管理された前記複数のワイヤレススピーカシステムのうちのいずれかから前記配信要求を受信したならば、前記複数のワイヤレススピーカシステムに同時配信する楽曲のオーディオデータを、当該配信要求により指定されている楽曲のオーディオデータに変更する
ことを特徴とするオーディオ再生方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二台以上のワイヤレススピーカシステムでグループを形成し、同じグループに属するワイヤレススピーカシステムで同じオーディオデータをグループ再生(同期再生)する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、二台以上のワイヤレススピーカで同じオーディオデータをグループ再生するワイヤレススピーカシステムが開示されている。このワイヤレススピーカシステムは、同じグループに属する複数のワイヤレススピーカのうちの一台がマスタ(グループリーダ)となって、メディアサーバからオーディオデータをダウンロードして再生し出力するとともに、その再生データを、同じグループに属する他のワイヤレススピーカ(スレーブ)に送信して、これらのスピーカからも出力させる。これにより、同じグループに属する複数のワイヤレススピーカから同じオーディオデータをグループ再生する。
【0003】
また、特許文献2には、インターネットに接続されたテレビ会議端末を用いて、地理的に離れた複数のユーザ間でテレビ会議を行うテレビ会議システムが開示されている。このようなテレビ会議システムによれば、地理的に離れた複数のユーザ間において、テレビ会議端末のテレビ会議画面に映し出された相手の顔を見ながら懇談会やパーティーを開くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7987294号明細書
【特許文献2】特開2015-228669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載のテレビ会議システムを用いて地理的に離れた複数のユーザ間で同じ楽曲を同時に聴取しながら懇談会やパーティーを開くことができれば、地理的に離れた複数のユーザがあたかも同じ空間を共有しているような感覚で懇談会やパーティーを楽しむことができる。
【0006】
ここで、複数のユーザのうちの一人が自室のオーディオシステムを用いて楽曲のオーディオデータを再生出力し、これをテレビ会議端末のマイクで集音して、テレビ会議システムを通じて他のユーザのテレビ会議端末のスピーカから出力することにより、複数のユーザ間で同じ楽曲を同時に聴取することが考えられる。しかし、これでは、複数のユーザのそれぞれが自室のオーディオシステムを用いて楽曲のオーディオデータを再生出力した場合に比べ、臨場感に欠けたものとなってしまう。
【0007】
また、特許文献1のワイヤレススピーカシステムは、同じグループに属するワイヤレススピーカが同じネットワークに属していることを前提としており、これらのスピーカがインターネットを介して地理的に離れた異なるネットワークに属する場合を想定していない。
【0008】
また、複数のユーザのうちの一人がストリーミング再生用のサイトを開設し、各ユーザが自身のオーディオシステムを用いてこのサイトにアクセスしてストリーミング再生することも考えられる。しかし、この場合、ストリーミング再生用のサイトを開設したユーザ以外の各ユーザは、所望の楽曲のオーディオデータを再生したい場合に、ストリーミング再生用のサイトを開設したユーザに所望の楽曲を伝えて、ストリーミング再生を依頼しなければならず、煩雑である。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、異なるネットワークに属する複数のワイヤレススピーカ間で同じ楽曲のオーディオデータをグループ再生することができ、かつ複数のワイヤレススピーカの各ユーザが、グループ再生する楽曲を容易に変更することが可能なオーディオ再生技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のオーディオシステムは、ワイヤレススピーカおよびこのワイヤレススピーカのリモートコントローラとして機能するワイヤレス端末を有する複数のワイヤレススピーカシステムと、前記ワイヤレススピーカシステムにオーディオデータを配信するメディアサーバと、を備えて構成される。
【0011】
複数のワイヤレススピーカシステムは、グループを形成するためのキーIDを共有しており、このキーIDを用いてメディアサーバにアクセスしてメディアサーバからオーディオデータを受信し再生出力するとともに、メディアサーバから楽曲リストを受信して、この楽曲リストを含む選曲画面を表示する。そして、選曲画面を介してユーザから選曲を伴う再生操作を受け付けた場合に、この再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う配信要求をメディアサーバに送信する。
【0012】
メディアサーバは、同じキーIDを用いてアクセスしてきた複数のワイヤレススピーカシステムに同じ楽曲のオーディオデータを同時配信する。また、これら複数のワイヤレススピーカシステムのうちのいずれかから配信要求を受信すると、現在同時配信中のオーディオデータの配信を終了して、この配信要求で指定されている楽曲のオーディオデータをこれら複数のワイヤレススピーカシステムに同時配信する。
【0013】
ここで、キーIDは、テレビ会議、SNS(Social Networking Service)、電子メール等を通じて、前記複数のワイヤレススピーカシステム間で共有することができる。
【0014】
例えば、本発明は、
ワイヤレススピーカおよび当該ワイヤレススピーカのリモートコントローラとして機能するワイヤレス端末を有する複数のワイヤレススピーカシステムと、前記ワイヤレススピーカシステムにオーディオデータを配信するメディアサーバと、を備えて構成されたオーディオシステムであって、
前記ワイヤレススピーカシステムは、
当該ワイヤレススピーカシステムとグループを形成する他の前記ワイヤレススピーカシステムと共有されたキーIDを記憶するキーID記憶手段と、
前記キーIDを用いて前記メディアサーバにアクセスして、当該メディアサーバに接続するアクセス手段と、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲のオーディオデータを受信する楽曲受信手段と、
前記アクセス手段により接続された前記メディアサーバから楽曲リストを受信する楽曲リスト受信手段と、
前記楽曲受信手段により受信された楽曲のオーディオデータを再生出力する再生出力手段と、
前記楽曲リスト受信手段により受信された楽曲リストを含む選曲画面を表示して、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける再生操作受付手段と、
前記再生操作受付手段により受け付けた再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う配信要求を前記メディアサーバに送信する配信要求手段と、を有し、
前記メディアサーバは、
同じキーIDを用いてアクセスしてきた前記複数のワイヤレススピーカシステムをグループ管理するグループ管理手段と、
前記グループ管理手段によりグループ管理された前記複数のワイヤレススピーカシステムに同じ楽曲のオーディオデータを同時配信する楽曲配信手段と、
前記グループ管理手段によりグループ管理された前記複数のワイヤレススピーカシステムに楽曲リストを配信する楽曲リスト配信手段と、を有し、
前記楽曲配信手段は、
前記グループ管理手段によりグループ管理された前記複数のワイヤレススピーカシステムのうちのいずれかから前記配信要求を受信した場合に、当該複数のワイヤレススピーカシステムに同時配信する楽曲のオーディオデータを、当該配信要求により指定されている楽曲のオーディオデータに変更する。
【発明の効果】
【0015】
本発明において、メディアサーバは、同じキーIDを用いてアクセスしてきた複数のワイヤレススピーカシステムに同じ楽曲のオーディオデータを同時配信するので、複数のワイヤレススピーカシステム間でキーIDを共有することにより、複数のワイヤレススピーカシステムが異なるネットワークに属する場合でもこれらのワイヤレススピーカシステム間で同じ楽曲のオーディオデータをグループ再生することができる。また、メディアサーバは、これら複数のワイヤレススピーカシステムに楽曲リストを送信する。そして、ワイヤレススピーカシステムは、メディアサーバから受信した楽曲リストを含む選曲画面を表示し、ユーザから選曲操作を受け付けると、選曲操作で指定された楽曲の指定を伴う配信要求をメディアサーバに送信する。これを受けて、メディアサーバは、現在同時配信中のオーディオデータの配信を終了して、この配信要求で指定されている楽曲のオーディオデータをこれら複数のワイヤレススピーカシステムに同時配信する。このため、複数のワイヤレススピーカのユーザは、選曲画面を介して、グループ再生する楽曲を容易に変更することができる。このように、本発明によれば、異なるネットワークに属する複数のワイヤレススピーカ間で同じ楽曲のオーディオデータをグループ再生することができ、かつ複数のワイヤレススピーカの各ユーザがグループ再生する楽曲を容易に変更することが可能なオーディオ再生技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の第1実施の形態に係るオーディオシステムの概略構成図である。
図2図2は、複数のワイヤレススピーカシステム1間のキーID共有動作を説明するためのシーケンス図である。
図3図3は、複数のワイヤレススピーカシステム1によるグループ再生動作を説明するためのシーケンス図である。
図4図4は、複数のワイヤレススピーカシステム1によるグループ再生動作を説明するためのシーケンス図であり、図3の続きである。
図5図5は、複数のワイヤレススピーカシステム1によるグループ再生時の音ズレ解消のためのテスト動作を説明するためのシーケンス図である。
図6図6は、ワイヤレススピーカ2の概略機能構成図である。
図7図7は、ワイヤレススピーカ2のキーID共有動作を説明するためのフロー図である。
図8図8は、ワイヤレススピーカ2のグループ再生動作を説明するためのフロー図である。
図9図9は、ワイヤレススピーカ2のグループ再生時の音ズレ解消のためのテスト動作を説明するためのフロー図である。
図10図10は、ワイヤレス端末3の概略機能構成図である。
図11図11は、ワイヤレス端末3のキーID共有動作を説明するためのフロー図である。
図12図12は、ワイヤレス端末3のグループ再生動作を説明するためのフロー図である。
図13図13は、ワイヤレス端末3のグループ再生時の音ズレ解消のためのテスト動作を説明するためのフロー図である。
図14図14は、メディアサーバ4の概略機能構成図である。
図15図15は、グループデータ記憶部402の登録内容例を模式的に表した図である。
図16図16は、メディアサーバ4の動作を説明するためのフロー図である。
図17図17は、複数のワイヤレススピーカシステム1´間のキーID共有動作を説明するためのシーケンス図である。
図18図18は、複数のワイヤレススピーカシステム1´によるグループ再生動作を説明するためのシーケンス図である。
図19図19は、複数のワイヤレススピーカシステム1´によるグループ再生動作を説明するためのシーケンス図であり、図18の続きである。
図20図20は、複数のワイヤレススピーカシステム1´によるグループ再生時の音ズレ解消のためのテスト動作を説明するためのシーケンス図である。
図21図21は、ワイヤレス端末3´の概略機能構成図である。
図22図22は、ワイヤレス端末3´のキーID共有動作を説明するためのフロー図である。
図23図23は、ワイヤレス端末3´のグループ再生動作を説明するためのフロー図である。
図24図24は、ワイヤレス端末3´のグループ再生時の音ズレ解消のためのテスト動作を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
[第1実施の形態]
まず、本発明の第1実施の形態について説明する。
【0019】
図1は、本実施の形態に係るオーディオシステムの概略構成図である。
【0020】
図示するように、本実施の形態に係るオーディオシステムは、複数のワイヤレススピーカシステム1-1~1-n(以下、単にワイヤレススピーカシステム1とも呼ぶ)と、メディアサーバ4と、を備えて構成されている。
【0021】
ワイヤレススピーカシステム1-1~1-nは、それぞれ、テレビ会議端末5-1~5-n(以下、単にテレビ会議端末5とも呼ぶ)とともに、異なるネットワーク9-1~9-n(以下、単にネットワーク9とも呼ぶ)に属している。ネットワーク9-1~9-nは、それぞれ、アクセスポイント7-1~7-n(以下、単にアクセスポイント7とも呼ぶ)を介してインターネット8に接続されている。インターネット8には、メディアサーバ4と、テレビ会議端末5-1~5-nにテレビ会議サービスを提供するテレビ会議サーバ6と、が接続されている。
【0022】
メディアサーバ4は、同じキーIDを用いてアクセスしてきたワイヤレススピーカシステム1-1~1-nに同じ楽曲のオーディオデータを同時配信する。
【0023】
ワイヤレススピーカシステム1-1~1-nは、それぞれ、ワイヤレススピーカ2-1~2-n(以下、単にワイヤレススピーカ2とも呼ぶ)と、ワイヤレススピーカ2-1~2-nのリモートコントローラとして機能するワイヤレス端末3-1~3-n(以下、単にワイヤレス端末3とも呼ぶ)と、を備えている。
【0024】
図2は、複数のワイヤレススピーカシステム1間のキーID共有動作を説明するためのシーケンス図である。
【0025】
ここでは、ワイヤレススピーカシステム1―1およびワイヤレススピーカシステム1―2間でキーIDを共有する場合を例に説明する。
【0026】
前提として、テレビ会議端末5-1およびテレビ会議端末5-2は、テレビ会議サーバ6が提供するテレビ会議サービスを利用してテレビ会議中であり(S100)、このテレビ会議を通じて、テレビ会議端末5-1のユーザがメディアサーバ4に対してグループ形成のためのキーIDの発行要求を行うことが決められたものとする。
【0027】
まず、ワイヤレス端末3-1がユーザからキーID発行操作を受け付けると(S101)、ワイヤレス端末3-1はワイヤレススピーカ2-1にキーID発行指示を送信する(S102)。これを受けて、ワイヤレススピーカ2-1は、メディアサーバ4にキーID発行要求を送信する(S103)。
【0028】
つぎに、メディアサーバ4は、ワイヤレススピーカ2-1からキーID発行要求を受信すると、複数のワイヤレススピーカシステム1でグループを形成するためのキーIDを発行し(S104)、発行したキーIDをワイヤレススピーカ2-1に送信する(S105)。
【0029】
つぎに、ワイヤレススピーカ2-1は、メディアサーバ4からキーIDを受信すると、これを登録するとともに(S106)、このキーIDをワイヤレス端末3-1に送信する(S107)。
【0030】
これを受けて、ワイヤレス端末3-1は、ワイヤレススピーカ2―1から受信したキーIDを文字列、二次元コード等に可視化して画面に表示する(S108)。そして、ワイヤレス端末3-1のユーザが、ワイヤレス端末3-1の画面をテレビ会議端末5-1のカメラに向けると、テレビ会議端末5-1は、ワイヤレス端末3-1の画面に映し出された可視化されたキーIDを撮影し、テレビ会議端末5-1とテレビ会議中のテレビ会議端末5-2に送信する(S109)。これにより、テレビ会議端末5-2の画面に可視化されたキーIDが表示される(S110)。
【0031】
つぎに、ワイヤレス端末3-2のユーザが、テレビ会議端末5-2の画面に映し出された可視化されたキーIDをワイヤレス端末3-2のカメラで撮影すると、ワイヤレス端末3-2は、撮影された映像からキーIDを読み取って(S111)、これをワイヤレススピーカ2-2に送信する(S112)。そして、ワイヤレススピーカ2-2は、ワイヤレス端末3-2から受信したキーIDを登録する(S113)。
【0032】
以上により、ワイヤレススピーカシステム1-1およびワイヤレススピーカシステム1-2間においてキーIDが共有される。
【0033】
図3および図4は、複数のワイヤレススピーカシステム1によるグループ再生動作を説明するためのシーケンス図である。
【0034】
ここでは、ワイヤレススピーカシステム1―1およびワイヤレススピーカシステム1―2間でグループ再生する場合を例に説明する。
【0035】
前提として、テレビ会議端末5-1およびテレビ会議端末5-2は、テレビ会議サーバ6が提供するテレビ会議サービスを利用してテレビ会議中であるものとする(S120)。
【0036】
まず、ワイヤレス端末3-1は、ユーザからメディアサーバ4へのアクセス操作を受け付けると(S121)、ワイヤレススピーカ2-1にメディアサーバ4へのアクセス指示を送信する(S122)。これを受けて、ワイヤレススピーカ2-1は、ワイヤレススピーカ2-2と共有しているキーIDを伴うアクセス要求を送信する(S123)。
【0037】
つぎに、メディアサーバ4は、ワイヤレススピーカ2-1からアクセス要求を受信すると、このアクセス要求で指定されているキーIDに紐付けてワイヤレススピーカ2-1をグループ管理する(S124)。また、メディアサーバ4は、このキーIDに紐付けられたワイヤレススピーカ2に対する楽曲の配信が未実施であることを確認し、ワイヤレススピーカ2-1に楽曲リストを送信する(S125)。
【0038】
つぎに、ワイヤレススピーカ2-1は、メディアサーバ4から受信した楽曲リストをワイヤレス端末3-1に送信する(S126)。これを受けて、ワイヤレス端末3-1は、ワイヤレススピーカ2-1から受信した楽曲リストを含む選曲画面を表示して(S127)、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける(S128)。それから、ワイヤレス端末3-1は、再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う再生指示をワイヤレススピーカ2-1に送信する(S129)。これを受けて、ワイヤレススピーカ2-1は、再生指示で指定された楽曲の指定を伴う配信要求をメディアサーバ4に送信する(S130)。
【0039】
メディアサーバ4は、ワイヤレススピーカ2-1から配信要求を受信すると、この配信要求で指定されている楽曲をワイヤレススピーカ2-1が紐付けられているキーIDに紐付けるとともに、この楽曲の配信を開始する(S131)。これを受けて、ワイヤレススピーカ2-1は、メディアサーバ4により配信された楽曲のオーディオデータを再生出力する(S132)。
【0040】
その後、ワイヤレス端末3-2は、ユーザからメディアサーバ4へのアクセス操作を受け付けると(S133)、ワイヤレススピーカ2-2にメディアサーバ4へのアクセス指示を送信する(S134)。これを受けて、ワイヤレススピーカ2-2は、ワイヤレススピーカ2-1と共有しているキーIDを伴うアクセス要求を送信する(S135)。
【0041】
つぎに、メディアサーバ4は、ワイヤレススピーカ2-2からアクセス要求を受信すると、このアクセス要求で指定されているキーIDに紐付けてワイヤレススピーカ2-2をワイヤレススピーカ2-1とともにグループ管理する(S136)。
【0042】
また、メディアサーバ4は、このキーIDに紐付けられたワイヤレススピーカ2―1に対する配信を実施中であることを確認し、この配信中の楽曲をワイヤレススピーカ2-1に加えてワイヤレススピーカ2-2にも同時配信する(S137)。これを受けて、ワイヤレススピーカ2-1およびワイヤレススピーカ2-2は、メディアサーバ4により同時配信された楽曲のオーディオデータをグループ再生し出力する(S138、S139)。
【0043】
これにより、ワイヤレススピーカシステム1-1、1-2の各ユーザは、テレビ会議端末5-1、5-2を用いてテレビ会議を行いながら、同じ楽曲を同時に聴取することができる。
【0044】
つぎに、ワイヤレス端末3-2は、ユーザから楽曲リスト操作を受け付けると(S140)、ワイヤレススピーカ2-2に楽曲リスト指示を送信する(S141)。これを受けて、ワイヤレススピーカ2-2は、楽曲リスト要求を送信する(S142)。
【0045】
つぎに、メディアサーバ4は、ワイヤレススピーカ2-2から楽曲リスト要求を受信すると、楽曲リストをワイヤレススピーカ2-2に送信する(S143)。
【0046】
つぎに、ワイヤレススピーカ2-2は、メディアサーバ4から受信した楽曲リストをワイヤレス端末3-2に送信する(S144)。これを受けて、ワイヤレス端末3-2は、ワイヤレススピーカ2-2から受信した楽曲リストを含む選曲画面を表示して(S145)、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける(S146)。それから、ワイヤレス端末3-2は、再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う再生指示をワイヤレススピーカ2-2に送信する(S147)。これを受けて、ワイヤレススピーカ2-2は、再生指示で指定された楽曲の指定を伴う配信要求をメディアサーバ4に送信する(S148)。
【0047】
メディアサーバ4は、ワイヤレススピーカ2-2から配信要求を受信すると、このワイヤレススピーカ2-2が紐付けられているキーIDに紐付けられた楽曲をこの配信要求で指定されている楽曲に変更するとともに(S149)、この配信要求で指定されている楽曲を、このキーIDに紐付けられているワイヤレススピーカ2―1およびワイヤレススピーカ2-1に同時配信する(S150)。これを受けて、ワイヤレススピーカ2-1およびワイヤレススピーカ2-2は、メディアサーバ4により同時配信された楽曲のオーディオデータをグループ再生し出力する(S151、S152)。
【0048】
これにより、ワイヤレススピーカシステム1-1、1-2の各ユーザは、これらのワイヤレススピーカシステム1-1、1-2に同時配信する楽曲を自由に変更することができる。
【0049】
図5は、複数のワイヤレススピーカシステム1によるグループ再生時の音ズレ解消のためのテスト動作を説明するためのシーケンス図である。
【0050】
ここでは、ワイヤレススピーカシステム1―1およびワイヤレススピーカシステム1―2間でグループ再生する際の音ズレ解消のためのテスト動作を例に説明する。
【0051】
なお、ワイヤレススピーカシステム1―1およびワイヤレススピーカシステム1―2は、メディアサーバ4において、既に同じキーIDに紐付けられてグループ管理されているものとする。
【0052】
前提として、テレビ会議端末5-1およびテレビ会議端末5-2は、テレビ会議サーバ6が提供するテレビ会議サービスを利用してテレビ会議中であり(S160)、この会議を通じて、ワイヤレススピーカシステム1-2のユーザがメディアサーバ4に対するテスト指示を行うことが決められたものとする。
【0053】
まず、ワイヤレス端末3-1は、ユーザからテストモードへの切替操作を受け付けると(S161)、自身の動作モードを通常モードからテストモードに切り替える(S162)。
【0054】
つぎに、ワイヤレス端末3-2は、ユーザからテスト操作を受け付けると(S163)、ワイヤレススピーカ2-2にテスト指示を送信する(S164)。これを受けて、ワイヤレススピーカ2-2は、メディアサーバ4にテスト指示を送信する(S165)。また、ワイヤレス端末3-2は、自身の動作モードを通常モードからテストモードに切り替える(S166)。
【0055】
メディアサーバ4は、ワイヤレススピーカ2-2からテスト指示を受信すると、このワイヤレススピーカ2-2と、このワイヤレススピーカ2-2とともにグループ管理されているワイヤレススピーカ2-1(ワイヤレススピーカ2-2が紐付けられているキーIDに紐付けられているワイヤレススピーカ2-1)とに対して、周波数(音域)のみ異なるテスト用オーディオデータを同時配信する(S167)。ここでは、ワイヤレススピーカ2-1に対して周波数Aのテスト用オーディオデータを、ワイヤレススピーカ2-2に対して周波数Bのテスト用オーディオデータを、それぞれ同時配信する。
【0056】
ワイヤレススピーカ2-1は、メディアサーバ4より受信した周波数Aのテスト用オーディオデータを再生出力し(S168)、ワイヤレススピーカ2-2は、メディアサーバ4より受信した周波数Bのテスト用オーディオデータを再生出力する(S169)。そして、ワイヤレススピーカ2-2より再生出力された周波数Bのテスト用オーディオデータは、テレビ会議端末5-2のマイクにより集音され、テレビ会議を通じてテレビ会議端末5-1から出力され(S170)、ワイヤレススピーカ2-1より再生出力された周波数Aのテスト用オーディオデータは、テレビ会議端末5-1のマイクにより集音され、テレビ会議を通じてテレビ会議端末5-2から出力される(S171)。
【0057】
ワイヤレス端末3-1は、ワイヤレススピーカ2-1から出力される周波数Aのテスト用オーディオデータをマイクで集音してその受信タイミングを計測するとともに、テレビ会議端末5-1を介してワイヤレススピーカ2-2から出力される周波数Bのテスト用オーディオデータをマイクで集音してその受信タイミングを計測する(S172)。そして、ワイヤレス端末3-1は、ワイヤレススピーカ2-1から出力される周波数Aのテスト用オーディオデータの受信タイミング、および、会議端末5-1を介してワイヤレススピーカ2-2から出力される周波数Bのテスト用オーディオデータの受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、ワイヤレススピーカ2-1から出力される周波数Aのテスト用オーディオデータと基準タイミングとの差分を算出する。そして、算出した差分を遅延時間としてワイヤレススピーカ2-1に設定する(S173)。これにより、ワイヤレススピーカ2-1は、メディアサーバ4から受信した楽曲のオーディオデータをワイヤレス端末3-1により設定された遅延時間だけ遅延させて再生出力する。
【0058】
同様に、ワイヤレス端末3-2は、ワイヤレススピーカ2-2から出力される周波数Bのテスト用オーディオデータをマイクで集音してその受信タイミングを計測するとともに、テレビ会議端末5-2を介してワイヤレススピーカ2-1から出力される周波数Aのテスト用オーディオデータをマイクで集音してその受信タイミングを計測する(S174)。そして、ワイヤレス端末3-2は、ワイヤレススピーカ2-2から出力される周波数Bのテスト用オーディオデータの受信タイミング、および、会議端末5-2を介してワイヤレススピーカ2-1から出力される周波数Aのテスト用オーディオデータの受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、ワイヤレススピーカ2-2から出力される周波数Bのテスト用オーディオデータと基準タイミングとの差分を算出する。そして、算出した差分を遅延時間としてワイヤレススピーカ2-2に設定する(S175)。これにより、ワイヤレススピーカ2-2は、メディアサーバ4から受信した楽曲のオーディオデータをワイヤレス端末3-2により設定された遅延時間遅延させて再生出力する。
【0059】
つぎに、本実施の形態に係るオーディオシステムを構成するワイヤレススピーカシステム1およびメディアサーバ4の詳細を説明する。
【0060】
なお、複数のテレビ会議端末5およびテレビ会議サーバ6からなるテレビ会議システムには、既存のテレビ会議システムを利用できるのでその詳細な説明を省略する。
【0061】
まず、ワイヤレススピーカシステム1について説明する。
【0062】
図6は、ワイヤレススピーカ2の概略機能構成図である。
【0063】
図示するように、ワイヤレススピーカ2は、無線インターフェース部200と、キーID記憶部201と、キーID取得部202と、キーID送信部203と、アクセス処理部204と、オーディオ受信部205と、再生出力部206と、スピーカ部207と、テストモード処理部208と、楽曲リスト取得部209と、楽曲リスト転送部210と、配信要求部211と、を備えている。
【0064】
無線インターフェース部200は、アクセスポイント7に接続するためのインターフェースである。
【0065】
キーID記憶部201には、このワイヤレススピーカシステム1を含む複数のワイヤレススピーカシステム1間でグループを形成するためのキーIDが記憶される。
【0066】
キーID取得部202は、自ワイヤレススピーカ2とワイヤレススピーカシステム1を形成するワイヤレス端末(以下、ペア端末と呼ぶ)3から受信したID発行指示に従い、メディアサーバ4にキーID発行要求を送信して、メディアサーバ4からキーIDを取得し、取得したキーIDをキーID記憶部201に記憶するとともに、キーID送信部203に通知する。あるいは、ペア端末3からキーIDを受信してキーID記憶部201に記憶する。
【0067】
キーID送信部203は、キーID取得部202から通知されたキーIDをペア端末3に送信する。
【0068】
アクセス処理部204は、ペア端末3から受信したアクセス指示に従い、キーID記憶部201に記憶されているキーIDを伴うアクセス要求をメディアサーバ4に送信して、メディアサーバ4と接続する。
【0069】
オーディオ受信部205は、メディアサーバ4から配信されたオーディオデータを受信する。
【0070】
再生出力部206は、オーディオ受信部205により受信されたオーディオデータを、テストモード処理部208により設定された遅延時間に従って遅延させた後、再生出力する。
【0071】
スピーカ部207は、再生出力部206より出力された再生データを音声出力する。
【0072】
テストモード処理部208は、ペア端末3からテスト指示を受信した場合に、メディアサーバ4にテスト指示を送信するとともに、再生出力部206に設定されている遅延時間をクリアして、自ワイヤレススピーカをテストモードに移行する。また、ペア端末3からテストモード切替指示を受信した場合に、再生出力部206に設定されている遅延時間をクリアして、自ワイヤレススピーカをテストモードに移行する。さらに、テストモード処理部208は、テストモード時に、ペア端末3から遅延時間を受信して再生出力部206に設定する。
【0073】
楽曲リスト取得部209は、メディアサーバ4から楽曲リストを受信して、楽曲リスト転送部210に通知する。また、楽曲リスト取得部209は、ペア端末3から受信した楽曲リスト指示に従い、メディアサーバ4に楽曲リスト要求を送信する。
【0074】
楽曲リスト転送部210は、楽曲リスト取得部209より通知された楽曲リストを、ペア端末3に送信する。
【0075】
配信要求部211は、ペア端末3の再生指示に従い、この再生指示により指定された楽曲の指定を伴う配信要求をメディアサーバ4に送信する。
【0076】
なお、図6に示すワイヤレススピーカ2の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)等の計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等の補助記憶装置と、無線LANアダプタ等の無線通信装置と、を備えたPC(Personal Computer)等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することによりプロセスとして実現されるものでもよい。
【0077】
図7は、ワイヤレススピーカ2のキーID共有動作を説明するためのフロー図である。
【0078】
キーID取得部202は、無線インターフェース部200を介してペア端末3からID発行指示を受信すると(S200でYES)、無線インターフェース部200を介してメディアサーバ4にキーID発行要求を送信して(S201)、メディアサーバ4からキーIDを受信する(S202)。そして、受信したキーIDをキーID記憶部201に記憶するとともに(S203)、キーID送信部203に通知する。これを受けて、キーID送信部203は、無線インターフェース部200を介してペア端末3に、キーID取得部202から通知されたキーIDを送信する(S204)。
【0079】
また、キーID取得部202は、無線インターフェース部200を介してペア端末3からキーIDを受信すると(S205でYES)、受信したキーIDをキーID記憶部201に記憶する(S206)。
【0080】
図8は、ワイヤレススピーカ2のグループ再生動作を説明するためのフロー図である。
【0081】
このフローは、アクセス処理部204が無線ネットワークインターフェース部200を介してペア端末3からアクセス指示を受信することにより開始される。
【0082】
まず、アクセス処理部204は、無線ネットワークインターフェース部200を介してメディアサーバ4に、キーID記憶部201に記憶されているキーIDを伴うアクセス要求を送信する(S210)。
【0083】
つぎに、オーディオ受信部205は、無線ネットワークインターフェース部200を介してメディアサーバ4から配信された楽曲のオーディオデータを受信すると(S211でYES)、これを再生出力部206に渡す。これを受けて、再生出力部206は、テストモード処理部208により設定された遅延時間が経過するのを待ち(S212)、それから、楽曲のオーディオデータの再生を開始して、その再生データをスピーカ部207から出力する(S213)。
【0084】
また、楽曲リスト取得部209は、無線ネットワークインターフェース部200を介してメディアサーバ4から楽曲リストを受信すると(S214でYES)、この楽曲リストを楽曲リスト転送部210に渡す。これを受けて、楽曲リスト転送部210は、無線ネットワークインターフェース部200を介してペア端末3に楽曲リストを送信する(S215)。
【0085】
また、楽曲リスト取得部209は、無線ネットワークインターフェース部200を介してペア端末3から楽曲リスト指示を受信すると(S216でYES)、無線ネットワークインターフェース部200を介してメディアサーバ4に楽曲リスト要求を送信する(S217)。
【0086】
また、配信要求部211は、無線ネットワークインターフェース部200を介してペア端末3から再生指示を受信すると(S218でYES)、無線ネットワークインターフェース部200を介してメディアサーバ4に、この再生指示で指定されている楽曲の指定を伴う配信要求を送信する(S219)。
【0087】
図9は、ワイヤレススピーカ2のグループ再生時の音ズレ解消のためのテスト動作を説明するためのフロー図である。
【0088】
テストモード処理部208は、無線インターフェース部200を介してペア端末3からテスト指示を受信すると(S230でYES)、無線インターフェース部200を介してメディアサーバ4にテスト指示を送信する(S231)。それから、再生出力部206に設定されている遅延時間をクリアする(S232)。その後、S233に移行する。
【0089】
また、テストモード処理部208は、無線インターフェース部200を介してペア端末3からテストモード切替指示を受信すると(S235でYES)、再生出力部206に設定されている遅延時間をクリアする(S236)。その後、S233に移行する。
【0090】
S233において、オーディオ受信部205は、無線インターフェース部200を介してメディアサーバ4からテスト用オーディオデータを受信すると(S233でYES)、これを再生出力部206に出力する。これを受けて、再生出力部206は、テスト用オーディオデータを再生し、その再生データをスピーカ部207から出力する(S234)。また、テストモード処理部208は、テスト用オーディオデータに付加されている属性情報からテスト用オーディオデータの周波数を特定し、無線インターフェース部200を介してペア端末3に、特定したテスト用オーディオデータの周波数を通知する(S235)。
【0091】
その後、テストモード処理部208は、無線インターフェース部200を介してペア端末3から遅延時間を受信すると(S236でYES)、これを再生出力部206に設定する(S237)。
【0092】
図10は、ワイヤレス端末3の概略機能構成図である。
【0093】
図示するように、ワイヤレス端末3は、無線インターフェース部300と、マンマシンインターフェース部301と、操作受付部302と、キーID受信部303と、キーID通知部304と、キーID共有部305と、キーID送信部306と、ID発行指示部307と、アクセス指示部308と、再生指示部309と、楽曲リスト指示部310と、テスト指示部311と、テストモード切替指示部312と、楽曲リスト受信部313と、テスト周波数受信部314と、遅延時間計測部315と、遅延時間送信部316と、を備えている。
【0094】
無線インターフェース部300は、アクセスポイント7に接続するためのインターフェースである。
【0095】
マンマシンインターフェース部301は、ユーザに情報を表示したり、ユーザから各種操作を受け付けたりするためのインターフェースであり、タッチセンサ付きディスプレイ等の入出力装置の他、マイクおよびカメラを有している。
【0096】
操作受付部302は、マンマシンインターフェース部301を介してユーザから各種操作を受け付ける。また、操作受付部302は、楽曲リスト受信部313から受け取った楽曲リストに従い、マンマシンインターフェース部301に再生操作を受け付けるための選曲画面を表示する。
【0097】
キーID受信部303は、無線インターフェース部300を介して自ワイヤレス端末3とワイヤレススピーカシステム1を形成するワイヤレススピーカ2(以下、ペアスピーカ2とも呼ぶ)からキーIDを受信する。
【0098】
キーID通知部304は、キーID受信部303により受信されたキーIDを文字列、二次元コード等に可視化してマンマシンインターフェース部301に表示する。
【0099】
キーID共有部305は、マンマシンインターフェース部301のカメラによって撮像された、自ワイヤレス端末3と同じネットワーク9に属するテレビ会議端末5に映し出された他のワイヤレス端末3の画面データから可視化されたキーIDを読み取る。これにより、他のワイヤレス端末3とキーIDを共有する。
【0100】
キーID送信部306は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2に、キーID共有部305によって他のワイヤレス端末3と共有されたキーIDを送信する。
【0101】
ID発行指示部307は、操作受付部302の指示に従い、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2にID発行指示を送信する。
【0102】
アクセス指示部308は、操作受付部302の指示に従い、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2にアクセス指示を送信する。
【0103】
再生指示部309は、操作受付部302の指示に従い、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2に楽曲の指定を伴う再生指示を送信する。
【0104】
楽曲リスト指示部310は、操作受付部302の指示に従い、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2に楽曲リスト指示を送信する。
【0105】
テスト指示部311は、操作受付部302の指示に従い、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2にテスト指示を送信する。
【0106】
テストモード切替指示部312は、操作受付部302の指示に従い、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2にテストモード切替指示を送信する。
【0107】
楽曲リスト受信部313は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2から楽曲リストを受信して操作受付部302に渡す。
【0108】
テスト周波数受信部314は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2から、このペアスピーカ2から再生出力されるテスト用オーディオデータの周波数を受信して遅延時間計測部315に渡す。
【0109】
遅延時間計測部315は、マンマシンインターフェース部301のマイクの集音データから、ペアスピーカ2から再生出力されたテスト用オーディオデータ(テスト周波数受信部314より通知された周波数のテスト用オーディオデータ)と、自ワイヤレス端末3と同じネットワーク9に属するテレビ会議端末5からそれぞれ出力された周波数の異なるテスト用オーディオデータと、を抽出し、それぞれの受信タイミングを計測する。そして、ペアスピーカ2から再生出力されたテスト用オーディオデータの受信タイミング、および、自ワイヤレス端末3と同じネットワーク9に属するテレビ会議端末5からそれぞれ出力されたテスト用オーディオデータの受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、ペアスピーカ2から出力されるテスト用オーディオデータの受信タイミングの基準タイミングに対する差分を遅延時間として計測する。
【0110】
遅延時間送信部316は、遅延時間計測部315により計測された遅延時間をペアスピーカ2に送信する。
【0111】
なお、図10に示すワイヤレス端末3の機能構成は、図6に示すワイヤレススピーカ2の機能構成と同様、ASIC、FPGA等の集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP等の計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPUと、メモリと、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、無線LANアダプタ等の無線通信装置と、を備えたスマートホン、タブレットPC等の携帯用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することによりプロセスとして実現されるものでもよい。
【0112】
図11は、ワイヤレス端末3のキーID共有動作を説明するためのフロー図である。
【0113】
操作受付部302は、マンマシンインターフェース部301を介してユーザからID発行操作を受け付けると(S300でYES)、ID発行指示部307にID発行を指示する。これを受けて、ID発行指示部307は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2にID発行指示を送信する(S301)。
【0114】
つぎに、キーID受信部303は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2からキーIDを受信して(S302)、このキーIDをキーID通知部304に渡す。これを受けて、キーID通知部304は、キーID受信部303から受け取ったキーIDを文字列、二次元コード等に可視化してマンマシンインターフェース部301に表示する(S303)。
【0115】
また、操作受付部302は、マンマシンインターフェース部301を介してユーザからキーIDの撮影操作を受け付けると(S304でYES)、キーID共有部305にキーIDの読取りを指示する。これを受けて、キーID共有部305は、マンマシンインターフェース部301のカメラを用いて、自ワイヤレス端末3と同じネットワーク9に属するテレビ会議端末5に映し出された、他のワイヤレス端末3の画面に表示されている可視化されたキーIDを撮影し、この撮影画像からキーIDを読み取って(S305)、キーID送信部306に通知する。そして、キーID送信部306は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2に、キーID共有部305から受け取ったキーIDを送信する(S306)。
【0116】
図12は、ワイヤレス端末3のグループ再生動作を説明するためのフロー図である。
【0117】
このフローは、操作受付部302がマンマシンインターフェース部301を介してユーザからアクセス操作を受信することにより開始される。
【0118】
まず、操作受付部302は、アクセス指示部308にアクセス指示を通知する。これを受けて、アクセス指示部308は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2にアクセス指示を送信する(S310)。
【0119】
つぎに、楽曲リスト受信部313は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2から楽曲リストを受信すると(S311でYES)、受信した楽曲リストを操作受付部302に渡す。これを受けて、操作受付部302は、楽曲リストのなかから所望の楽曲を選択して再生を指示するための選曲画面をマンマシンインターフェース部301に表示して、ユーザにより再生操作が行われるのを待つ(S315)。
【0120】
また、操作受付部302は、マンマシンインターフェース部301を介してユーザから楽曲リスト操作を受け付けると(S313でYES)、楽曲リスト指示部310に楽曲リスト指示を通知する。これを受けて、楽曲リスト指示部310は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2に、楽曲リスト指示を送信する(S314)。その後、ペアスピーカ2から楽曲リストが送られてくるのを待つ(S311)。
【0121】
S315において、操作受付部302は、マンマシンインターフェース部300に表示された選曲画面を介してユーザから再生操作を受け付けると(S315でYES)、この再生操作で指定された楽曲を再生指示部309に通知する。これを受けて、再生指示部309は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2に、操作受付部302から通知された楽曲の指定を伴う再生指示を送信する(S316)。
【0122】
図13は、ワイヤレス端末3のグループ再生時の音ズレ解消のためのテスト動作を説明するためのフロー図である。
【0123】
操作受付部302は、マンマシンインターフェース部301を介してユーザからテスト操作を受け付けると(S320でYES)、テスト指示部311にテスト指示を通知する。これを受けて、テスト指示部311は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2にテスト指示を送信する(S321)。それから、操作受付部302は、自ワイヤレス端末3をテストモードに切り替える(S324)。
【0124】
また、操作受付部302は、マンマシンインターフェース部301を介してユーザからテストモード切替操作を受け付けると(S322でYES)、テストモード切替指示部312にテストモード切替指示を通知する。これを受けて、テストモード切替指示部312は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2にテストモード切替指示を送信する(S323)。それから、操作受付部302は、自ワイヤレス端末3をテストモードに切り替える(S324)。
【0125】
テストモードに切り替えられると、遅延時間計測部315は、マンマシンインターフェース部301のマイクをオンにして、集音データから異なる周波数のテスト用オーディオデータをそれぞれ抽出する(S325)。具体的には、ペアスピーカ2から再生出力されるテスト用オーディオデータと、自ワイヤレス端末3と同じネットワーク9に属するテレビ会議端末5から出力されるテスト用オーディオデータ(自ワイヤレス端末3を含むワイヤレススピーカシステム1とグループを形成する他のワイヤレススピーカシステム1のワイヤレススピーカ2各々から再生出力されるテスト用オーディオデータ)と、をマイクの集音データから抽出する。そして、抽出したテスト用オーディオデータ各々の受信タイミングを計測する(S326)。
【0126】
つぎに、テスト周波数受信部314は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2から、このペアスピーカ2が再生出力するテスト用オーディオデータの周波数を受信する(S327)。そして、受信した周波数を遅延時間計測部315に通知する。これを受けて、遅延時間計測部315は、テスト用オーディオデータ各々の受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、テスト周波数受信部314から通知された周波数により特定される、ペアスピーカ2から再生出力されたテスト用オーディオデータの受信タイミングの基準タイミングに対する差分を遅延時間として算出する(S328)。
【0127】
それから、遅延時間計測部315は、算出した遅延時間を遅延時間送信部316に渡す。これを受けて、遅延時間送信部316は、無線インターフェース部300を介してペアスピーカ2に、遅延時間計測部315より受け取った遅延時間を送信する(S329)。
【0128】
以上、ワイヤレススピーカシステム1について説明した。
【0129】
つぎに、メディアサーバ4について説明する。
【0130】
図14は、メディアサーバ4の概略機能構成図である。
【0131】
図示するように、メディアサーバ4は、無線インターフェース部400と、楽曲データ記憶部401と、グループデータ記憶部402と、キーID発行部403と、アクセス要求受信部404と、楽曲配信部405と、楽曲リスト作成部406と、楽曲リスト配信部407と、テスト用オーディオ配信部408と、グループ管理部409と、を備えている。
【0132】
無線インターフェース部400は、アクセスポイント7に接続するためのインターフェースである。
【0133】
楽曲データ記憶部401には、楽曲のオーディオデータが記憶されている。
【0134】
グループデータ記憶部402には、同時配信のグループ毎に、グループを形成するワイヤレススピーカシステム1の情報が記憶されている。
【0135】
図15は、グループデータ記憶部402の登録内容例を模式的に表した図である。
【0136】
図示するように、グループデータ記憶部402には、同時配信のグループ毎に、グループデータのテーブル4020がキーIDに紐付けられて記憶されている。グループデータのテーブル4020は、グループに属するワイヤレススピーカ2の識別情報であるスピーカID(例えばアドレス情報)が記憶されるレコード4021と、同時配信中の楽曲名が記憶されるレコード4022と、を有する。
【0137】
キーID発行部403は、ワイヤレススピーカ2より受信したキーID発行要求に従いキーIDを発行し、発行したキーIDをこのワイヤレススピーカ2に送信する。
【0138】
アクセス要求受信部404は、ワイヤレススピーカ2からキーIDを伴うアクセス要求を受信する。
【0139】
楽曲配信部405は、同じキーIDに紐付けられてグループデータ記憶部402に記憶されているワイヤレススピーカ2各々に対して楽曲のオーディオデータを同時配信する。
【0140】
楽曲リスト作成部406は、楽曲データ記憶部401に記憶されている楽曲のオーディオデータに基づいて、ワイヤレススピーカ2に配信可能な楽曲リストを作成する。
【0141】
楽曲リスト配信部407は、楽曲リスト作成部407により作成された楽曲リストをワイヤレススピーカ2に配信する。
【0142】
テスト用オーディオ配信部408は、同じキーIDに紐付けられてグループデータ記憶部402に記憶されているワイヤレススピーカ2各々に対して、それぞれ周波数の異なるテスト用オーディオデータを同時配信する。なお、テスト用オーディオデータには、属性情報としてそのオーディオデータの周波数が付加されているものとする。
【0143】
グループ管理部409は、グループデータ記憶部402に基づいて、同じキーIDに紐付けられたワイヤレススピーカシステム1のグループを管理する。また、アクセス要求受信部404により受信されたアクセス要求に従ってグループデータ記憶部402を更新する。さらに、楽曲配信部405による同時配信およびテスト用オーディオ配信部408による異なる周波数のテスト用オーディオでデータの同時配信を補助する。
【0144】
図16は、メディアサーバ4の動作を説明するためのフロー図である。
【0145】
アクセス要求受信部404は、無線インターフェース部400を介してワイヤレススピーカ2からアクセス要求を受信すると(S320でYES)、このアクセス要求で指定されているキーIDをアクセス要求元のワイヤレススピーカ2とともにグループ管理部409に通知する。これを受けて、グループ管理部409は、グループデータ記憶部402を用いて、このアクセス要求元のワイヤレススピーカ2をこのキーIDに紐付けてグループ管理する(S321)。具体的には、このキーIDに紐付けられたグループデータのテーブル4020がグループデータ記憶部402に登録されている場合、このテーブル4020のレコード4021に、このワイヤレススピーカ2のスピーカIDを追加する。一方、このキーIDに紐付けられたグループデータのテーブル4020がグループデータ記憶部402に登録されていない場合、グループデータ記憶部402に、このテーブル4020を新規登録して(この場合、同時配信中の楽曲名を登録するためのレコード4022は空欄である)、このテーブル4020のレコード4021にこのワイヤレススピーカ2のスピーカIDを追加する。
【0146】
つぎに、グループ管理部409は、グループデータ記憶部402を参照して、アクセス要求元のワイヤレススピーカ2のスピーカIDが登録されたテーブル4020のレコード4022に、同時配信中の楽曲名が登録されているか否かを判断する(S322)。そして、登録されているならば(S322でYES)、このアクセス要求元のワイヤレススピーカ2のスピーカIDを、このテーブル4020に紐付けられいるキーIDとともに、楽曲配信部405に通知する。これを受けて、楽曲配信部405は、通知されたキーIDおよびスピーカIDを互いに紐付けることにより、無線インターフェース部400を介して、このキーIDにより特定されるグループに属する各ワイヤレススピーカ2に同時配信中の楽曲を、アクセス要求元のワイヤレススピーカ2にも同時配信する(S323)。
【0147】
一方、アクセス要求元のワイヤレススピーカ2のスピーカIDが登録されたテーブル4020のレコード4022に、同時配信中の楽曲名が登録されていない場合(S322でNO)、グループ管理部409は、アクセス要求元のワイヤレススピーカ2のスピーカIDを楽曲リスト作成部406に通知する。これを受けて、楽曲リスト作成部406は、楽曲データ記憶部401に記憶されている楽曲のオーディオデータの楽曲リストを作成し(S325)、作成した楽曲リストを、アクセス要求元のワイヤレススピーカ2のスピーカIDとともに、楽曲リスト配信部407に通知する。そして、楽曲リスト配信部407は、無線インターフェース部400を介して、通知されたスピーカIDにより特定されるアクセス要求元のワイヤレススピーカ2に、通知された楽曲リストを配信する(S326)。
【0148】
また、楽曲リスト配信部407は、無線インターフェース部400を介してワイヤレススピーカ2から楽曲リスト要求を受信すると(S324でYES)、楽曲リスト作成部406に楽曲リストの作成を指示する。これを受けて、楽曲リスト作成部406は、楽曲データ記憶部401に記憶されている楽曲のオーディオデータの楽曲リストを作成し(S325)、作成した楽曲リストを楽曲リスト配信部407に通知する。そして、楽曲リスト配信部407は、無線インターフェース部400を介して、楽曲リスト要求元のワイヤレススピーカ2に、通知された楽曲リストを配信する(S326)。
【0149】
また、楽曲配信部405は、無線インターフェース部400を介してワイヤレススピーカ2から配信要求を受信すると(S327でYES)、この配信要求で指定されている楽曲名を配信要求元のワイヤレススピーカ2のスピーカIDとともに、グループ管理部409に通知する。これを受けて、グループ管理部409は、通知されたスピーカIDにより特定されるワイヤレススピーカ2が属するグループに楽曲を同時配信中であるか否かを判断する(S328)。具体的には、グループ管理部409は、通知されたスピーカIDがレコード4021に登録されたグループデータのテーブル4020を検索し、このテーブル4020のレコード4022に楽曲名が登録されているならば、同時配信中であると判断し、登録されていないならば、同時配信中でないと判断する。
【0150】
そして、同時配信中でないならば(S328でNO)、グループ管理部409は、検索したテーブル4020のレコード4022に通知された楽曲名を登録するとともに、楽曲データ記憶部401からこの楽曲名のオーディオデータを読み出す。それから、読み出したオーディオデータを、このテーブル4020に紐付けられているキーIDおよびこのテーブル4020のレコード4021に登録されているすべてのスピーカIDとともに、楽曲配信部405に渡す。これを受けて、楽曲配信部405は、スピーカID各々をキーIDに紐付けるとともに、無線ネットワークインターフェース部400を介してこれらのスピーカIDにより特定される同じグループに属するワイヤレススピーカ2各々に、グループ管理部409から受け取った楽曲のオーディオデータを同時配信する(S330)。
【0151】
一方、同時配信中であるならば(S328でYES)、グループ管理部409は、検索したテーブル4020のレコード4022に通知された楽曲名を登録するとともに、楽曲データ記憶部401からこの楽曲のオーディオデータを読み出す。それから、読み出したオーディオデータを、このテーブル4020に紐付けられているキーIDとともに、楽曲配信部405に渡す。これを受けて、楽曲配信部405は、キーIDに紐付けられているスピーカIDにより特定されるワイヤレススピーカ2各々に同時配信中の楽曲の同時配信を停止する(S329)。それから、楽曲配信部405は、無線ネットワークインターフェース部400を介してキーIDに紐付けられているスピーカIDにより特定されるワイヤレススピーカ2各々に、グループ管理部409から受け取った楽曲のオーディオデータを同時配信する(S330)。
【0152】
また、テスト用オーディオ配信部408は、無線ネットワークインターフェース部400を介してワイヤレススピーカ2からテスト指示を受信すると(S331でYES)、このテスト指示元のワイヤレススピーカ2のスピーカIDをグループ管理部409に通知する。これを受けて、グループ管理部409は、通知されたスピーカIDにより特定されるワイヤレススピーカ2が属するグループに楽曲を同時配信中であるか否かをS328と同様の要領により判断する(S332)。
【0153】
そして、同時配信中でないならば(S332でNO)、グループ管理部409は、検索したテーブル4020のレコード4021に登録されているすべてのスピーカIDをテスト用オーディオ配信部408に渡す。これを受けて、テスト用オーディオ配信部408は、無線ネットワークインターフェース部400を介してこれらのスピーカIDにより特定される同じグループに属するワイヤレススピーカ2各々に、異なる周波数のテスト用オーディオデータを同時配信する(S334)。
【0154】
一方、同時配信中であるならば(S332でYES)、グループ管理部409は、検索したテーブル4020のレコード4022に登録されている楽曲名をクリアするとともに、このテーブル4020に紐付けられているキーIDを楽曲配信部405に渡す。これを受けて、楽曲配信部405は、キーIDに紐付けられているスピーカIDにより特定されるワイヤレススピーカ2各々に同時配信中の楽曲の同時配信を停止する(S333)。つぎに、テスト用オーディオ配信部408は、無線ネットワークインターフェース部400を介してこれらのスピーカIDにより特定される同じグループに属するワイヤレススピーカ2各々に、異なる周波数のテスト用オーディオデータを同時配信する(S334)。
【0155】
また、キーID発行部403は、無線ネットワークインターフェース部400を介してワイヤレススピーカ2からキーID発行要求を受信すると(S335でYES)、キーIDを発行する。そして、無線ネットワークインターフェース部400を介してキーID発行要求元のワイヤレススピーカ2に、発行したキーIDを送信する(S336)。
【0156】
以上、本発明の第1実施の形態について説明した。
【0157】
本実施の形態において、メディアサーバ4は、同じキーIDを用いてアクセスしてきた複数のワイヤレススピーカ2に同じ楽曲のオーディオデータを同時配信するので、複数のワイヤレススピーカシステム1間でキーIDを共有することにより、複数のワイヤレススピーカシステム1が地理的に離れた異なるネットワーク9に属する場合でもこれらのワイヤレススピーカシステム1間で同じ楽曲のオーディオデータをグループ再生することができる。
【0158】
また、メディアサーバ4は、ワイヤレススピーカ2に楽曲リストを送信する。そして、ワイヤレススピーカ2は、楽曲リストをペア端末3に送信する。ワイヤレス端末3は、ペアスピーカ2から受信した楽曲リストを含む選曲画面を表示し、ユーザから選曲操作を受け付けると、選曲操作で指定された楽曲の指定を伴う再生指示をペアスピーカ2に送信する。ワイヤレススピーカ2は、ペア端末3から受信した再生指示で指定された楽曲の指定を伴う配信要求をメディアサーバ4に送信する。そして、メディアサーバ4は、現在同時配信中のオーディオデータの配信を終了して、この配信要求で指定されている楽曲のオーディオデータを、配信要求元のワイヤレススピーカ2を含むワイヤレススピーカシステム1と同じグループに属するすべてのワイヤレススピーカシステム1に同時配信する。このため、ワイヤレススピーカシステム1のユーザは、選曲画面を介してグループ再生する楽曲を容易に変更することができる。このように、本実施の形態によれば、異なるネットワーク9に属する複数のワイヤレススピーカシステム1間で同じ楽曲のオーディオデータをグループ再生することができ、かつ同じグループに属する複数のワイヤレススピーカシステム1の各ユーザがグループ再生する楽曲を容易に変更することができる。
【0159】
また、本実施の形態において、ワイヤレススピーカ2は、ペア端末3の指示に従いメディアサーバ4にID発行要求を送信して、メディアサーバ4からキーIDを取得すると、このキーIDをペア端末3に送信する。ワイヤレス端末3は、ペアスピーカ2からキーIDを受信すると、これを可視化して表示する。そして、ワイヤレススピーカシステム1のユーザが、可視化されたキーIDが表示されたワイヤレス端末3の画面をテレビ会議端末5のカメラに撮像させ、このワイヤレススピーカシステム1と同じグループに属する他のワイヤレススピーカシステム1のユーザが、テレビ会議端末5に表示された可視化されたキーIDをワイヤレス端末3に撮像させると、ワイヤレス端末3は、撮像データからキーIDを読み取ってペアスピーカ2に送信する。このように、本実施の形態によれば、テレビ会議を用いて、同じグループに属するワイヤレススピーカシステム1間でキーIDを共有することができ、利便性が向上する。
【0160】
また、本実施の形態において、メディアサーバ4は、同じキーIDを用いてアクセスしてきた複数のワイヤレススピーカシステム1のいずれかのワイヤレス端末3からのテスト指示に従い、これらのワイヤレススピーカシステム1にそれぞれ周波数の異なるテスト用オーディオデータを同時配信する。
【0161】
また、ワイヤレス端末3は、ユーザのテスト操作に従いメディアサーバ4にテスト指示を送信して、自ワイヤレス端末3の動作モードをテストモードに移行する。あるいは、ユーザのテストモード切替操作に従い自ワイヤレス端末3の動作モードをテストモードに切り替える。そして、テストモード時に、ペアスピーカ2から出力されるテスト用オーディオデータの受信タイミングを計測するとともに、テレビ会議端末5を介して、自ワイヤレス端末3を含むワイヤレススピーカシステム1と同じグループを形成する他のワイヤレススピーカシステム1各々の前記ワイヤレススピーカ2から出力されるテスト用オーディオデータ各々の受信タイミングを計測し、計測された受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、ペアスピーカ2から出力されるテスト用オーディオデータの受信タイミングの基準タイミングに対する差分を計測し、この差分を遅延時間としてペアスピーカ2に通知する。
【0162】
そして、ワイヤレススピーカ2は、メディアサーバ4より受信した楽曲のオーディオデータをペア端末3から通知された遅延時間だけ遅延させて再生出力する。
【0163】
したがって、本実施の形態によれば、同じグループを形成する複数のワイヤレススピーカシステム1間で同じ楽曲のオーディオデータをグループ再生する際に、自ワイヤレススピーカシステム1のワイヤレススピーカ2の再生音と、テレビ会議端末5から出力される他のワイヤレススピーカシステム1のワイヤレススピーカ2の再生音との音ずれを小さくすることができる。
【0164】
[第2実施の形態]
つぎに、本発明の第2実施の形態について説明する。
【0165】
本実施の形態に係るオーディオシステムが、図1に示す第1実施の形態に係るオーディオシステムと異なる点は、複数のワイヤレススピーカシステム1-1~1-nに代えて複数のワイヤレススピーカシステム1´-1~1´-n(以下、単にワイヤレススピーカシステム1´とも呼ぶ)を用いたこと、および、メディアサーバ4に代えてメディアサーバ4´を用いたことである。また、ワイヤレススピーカシステム1´-1~1´-nが第1実施の形態に係るワイヤレススピーカシステム1-1~1-nと異なる点は、ワイヤレススピーカ2-1~2-nに代えてワイヤレススピーカ2´-1~2´―n(以下、単にワイヤレススピーカ2´とも呼ぶ)を用いたこと、および、ワイヤレス端末3-1~3-nに代えてワイヤレス端末3´-1~3´―n(以下、単にワイヤレス端末3´とも呼ぶ)を用いたことである。
【0166】
図17は、複数のワイヤレススピーカシステム1´間のキーID共有動作を説明するためのシーケンス図である。
【0167】
ここでは、ワイヤレススピーカシステム1´―1およびワイヤレススピーカシステム1´―2間でキーIDを共有する場合を例に説明する。
【0168】
前提として、テレビ会議端末5-1およびテレビ会議端末5-2は、テレビ会議サーバ6が提供するテレビ会議サービスを利用して互いにテレビ会議中であり(S400)、このテレビ会議を通じて、テレビ会議端末5-1のユーザがメディアサーバ4´に対してグループ形成のためのキーIDの発行要求を行うことが決められたものとする。
【0169】
まず、ワイヤレス端末3´-1がユーザからキーID発行操作を受け付けると(S401)、ワイヤレス端末3´-1は、メディアサーバ4´にキーID発行要求を送信する(S402)。
【0170】
つぎに、メディアサーバ4´は、ワイヤレス端末3´-1からキーID発行要求を受信すると、複数のワイヤレススピーカシステム1´でグループを形成するためのキーIDを発行し(S403)、発行したキーIDをワイヤレス端末3´-1に送信する(S404)。
【0171】
つぎに、ワイヤレス端末3´-1は、メディアサーバ4´からキーIDを受信すると、これを登録するとともに(S405)、このキーIDを文字列、二次元コード等に可視化して画面に表示する(S406)。そして、ワイヤレス端末3´-1のユーザが、ワイヤレス端末3´-1の画面をテレビ会議端末5-1のカメラに向けると、テレビ会議端末5-1は、ワイヤレス端末3´-1の画面に映し出された可視化されたキーIDを撮影し、テレビ会議端末5-1とテレビ会議中のテレビ会議端末5-2に送信する(S407)。これにより、テレビ会議端末5-2の画面に可視化されたキーIDが表示される(S408)。
【0172】
つぎに、ワイヤレス端末3´-2のユーザが、テレビ会議端末5-2の画面に映し出された可視化されたキーIDをワイヤレス端末3´-2のカメラで撮影すると、ワイヤレス端末3´-2は、撮影された映像からキーIDを読み取って(S409)、これを登録する(S410)。
【0173】
以上により、ワイヤレススピーカシステム1´-1およびワイヤレススピーカシステム1´-2間においてキーIDが共有される。
【0174】
図18および図19は、複数のワイヤレススピーカシステム1´によるグループ再生動作を説明するためのシーケンス図である。
【0175】
ここでは、ワイヤレススピーカシステム1´―1およびワイヤレススピーカシステム1´―2間でグループ再生する場合を例に説明する。
【0176】
前提として、テレビ会議端末5-1およびテレビ会議端末5-2は、テレビ会議サーバ6が提供するテレビ会議サービスを利用して互いにテレビ会議中であるものとする(S420)。
【0177】
まず、ワイヤレス端末3´-1は、ユーザからメディアサーバ4´へのアクセス操作を受け付けると(S421)、ワイヤレス端末3´-2と共有しているキーIDを伴うアクセス要求をメディアサーバ4´に送信する(S422)。
【0178】
つぎに、メディアサーバ4´は、ワイヤレス端末3´-1からアクセス要求を受信すると、このアクセス要求で指定されているキーIDに紐付けてワイヤレス端末3´-1をグループ管理する(S423)。また、メディアサーバ4´は、このキーIDに紐付けられたワイヤレス端末3´に対する楽曲の配信が未実施であることを確認し、ワイヤレス端末3´-1に楽曲リストを送信する(S424)。
【0179】
つぎに、ワイヤレス端末3´-1は、メディアサーバ4から受信した楽曲リストを含む選曲画面を表示して(S425)、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける(S426)。それから、ワイヤレス端末3´-1は、再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う配信要求をメディアサーバ4に送信する(S427)。
【0180】
メディアサーバ4´は、ワイヤレス端末3´-1から配信要求を受信すると、この配信要求で指定されている楽曲をワイヤレス端末3´-1が紐付けられているキーIDに紐付けるとともに、この楽曲の配信を開始する(S428)。これを受けて、ワイヤレス端末3´-1は、メディアサーバ4により配信された楽曲のオーディオデータをワイヤレススピーカ2´―1に転送し(S429)、ワイヤレススピーカ2´―1は、このオーディオデータを再生出力する(S430)。
【0181】
その後、ワイヤレス端末3´-2は、ユーザからメディアサーバ4´へのアクセス操作を受け付けると(S431)、ワイヤレス端末3´-1と共有しているキーIDを伴うアクセス要求を送信する(S432)。
【0182】
つぎに、メディアサーバ4´は、ワイヤレス端末3´-2からアクセス要求を受信すると、このアクセス要求で指定されているキーIDに紐付けてワイヤレス端末3´-2をワイヤレス端末3´-1とともにグループ管理する(S433)。
【0183】
また、メディアサーバ4´は、このキーIDに紐付けられたワイヤレス端末3´―1に対する配信を実施中であることを確認し、この配信中の楽曲をワイヤレス端末3´-1に加えてワイヤレス端末3´-2にも同時配信する(S434)。これを受けて、ワイヤレス端末3´-1およびワイヤレス端末3´-2は、メディアサーバ4´により同時配信された楽曲のオーディオデータをワイヤレススピーカ2´―1およびワイヤレススピーカ2´―2に転送し(S435、S437)、ワイヤレススピーカ2´―1およびワイヤレススピーカ2´―2は、この楽曲のオーディオデータをグループ再生し出力する(S436、S438)。
【0184】
これにより、ワイヤレススピーカシステム1´-1、1´-2の各ユーザは、テレビ会議端末5-1、5-2を用いてテレビ会議を行いながら、同じ楽曲を同時に聴取することができる。
【0185】
つぎに、ワイヤレス端末3´-2は、ユーザから楽曲リスト操作を受け付けると(S439)、メディアサーバ4´に楽曲リスト要求を送信する(S440)。これを受けて、メディアサーバ4´は、楽曲リストをワイヤレス端末3´-2に送信する(S441)。
【0186】
これを受けて、ワイヤレス端末3´-2は、楽曲リストを含む選曲画面を表示して(S442)、ユーザから選曲を伴う再生操作を受け付ける(S443)。それから、ワイヤレス端末3´-2は、再生操作で選曲された楽曲の指定を伴う配信要求をメディアサーバ4´に送信する(S444)。
【0187】
メディアサーバ4´は、ワイヤレス端末3´-2から配信要求を受信すると、このワイヤレス端末3´-2が紐付けられているキーIDに紐付けられている楽曲をこの配信要求で指定されている楽曲に変更するとともに(S445)、この配信要求で指定されている楽曲を、このキーIDに紐付けられているワイヤレス端末3´―1およびワイヤレス端末3´-2に同時配信する(S446)。これを受けて、ワイヤレス端末3´-1およびワイヤレス端末3´-2は、メディアサーバ4´により同時配信された楽曲のオーディオデータをワイヤレススピーカ2´―1およびワイヤレススピーカ2´―2に転送し(S447、S449)、ワイヤレススピーカ2´―1およびワイヤレススピーカ2´―2は、この楽曲のオーディオデータをグループ再生し出力する(S448、S450)。
【0188】
これにより、ワイヤレススピーカシステム1´-1、1´-2の各ユーザは、これらのワイヤレススピーカシステム1´-1、1´-2に同時配信する楽曲を自由に変更することができる。
【0189】
図20は、複数のワイヤレススピーカシステム1´によるグループ再生時の音ズレ解消のためのテスト動作を説明するためのシーケンス図である。
【0190】
ここでは、ワイヤレススピーカシステム1´―1およびワイヤレススピーカシステム1´―2間でグループ再生する際の音ズレ解消のためのテスト動作を例に説明する。
【0191】
なお、ワイヤレススピーカシステム1´―1およびワイヤレススピーカシステム1´―2は、メディアサーバ4´において、既に同じキーIDに紐付けられてグループ管理されているものとする。
【0192】
前提として、テレビ会議端末5-1およびテレビ会議端末5-2は、テレビ会議サーバ6が提供するテレビ会議サービスを利用してテレビ会議中であり(S460)、この会議を通じて、テレビ会議端末5-2のユーザがメディアサーバ4´に対するテスト指示を行うことが決められたものとする。
【0193】
まず、ワイヤレス端末3´-1は、ユーザからテストモードへの切替操作を受け付けると(S461)、自身の動作モードを通常モードからテストモードに切り替える(S462)。
【0194】
つぎに、ワイヤレス端末3´-2は、ユーザからテスト操作を受け付けると(S463)、メディアサーバ4´にテスト指示を送信する(S464)。また、ワイヤレス端末3´-2は、自身の動作モードを通常モードからテストモードに切り替える(S465)。
【0195】
メディアサーバ4´は、ワイヤレス端末3´-2からテスト指示を受信すると、このワイヤレス端末3´-2と、このワイヤレス端末3´-2とともにグループ管理されているワイヤレス端末3´-1(ワイヤレス端末3´-2と同じキーIDに紐付けられているワイヤレス端末3´-1)とに対して、周波数(音域)の異なる同じテスト用オーディオデータを同時配信する(S466)。ここでは、ワイヤレス端末3´―1に対して周波数Aのテスト用オーディオデータを、ワイヤレス端末3´-2に対して周波数Bのテスト用オーディオデータを、それぞれ同時配信したものとする。
【0196】
これを受けて、ワイヤレス端末3´-1およびワイヤレス端末3´-2は、メディアサーバ4´により同時配信された周波数Aのテスト用オーディオデータおよび周波数Bのテスト用オーディオデータを、それぞれ、ワイヤレススピーカ2´―1およびワイヤレススピーカ2´―2に転送する(S467、S469)、そして、ワイヤレススピーカ2´―1およびワイヤレススピーカ2´―2は、それぞれ周波数Aのテスト用オーディオデータおよび周波数Bのテスト用オーディオデータを再生し出力する(S468、S470)。
【0197】
ワイヤレススピーカ2´-2より再生出力された周波数Bのテスト用オーディオデータは、テレビ会議端末5-2のマイクにより集音され、テレビ会議を通じてテレビ会議端末5-1から出力され(S471)、ワイヤレススピーカ2´-1より再生出力された周波数Aのテスト用オーディオデータは、テレビ会議端末5-1のマイクにより集音され、テレビ会議を通じてテレビ会議端末5-2から出力される(S472)。
【0198】
ワイヤレス端末3´-1は、ワイヤレススピーカ2´-1から出力される周波数Aのテスト用オーディオデータをマイクで集音してその受信タイミングを計測するとともに、テレビ会議端末5-1を介してワイヤレススピーカ2´-2から出力される周波数Bのテスト用オーディオデータをマイクで集音してその受信タイミングを計測する(S473)。そして、ワイヤレス端末3´-1は、ワイヤレススピーカ2´-1から出力される周波数Aのテスト用オーディオデータの受信タイミング、および、会議端末5-1を介してワイヤレススピーカ2´-2から出力される周波数Bのテスト用オーディオデータの受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、ワイヤレススピーカ2´-1から出力される周波数Aのテスト用オーディオデータと基準タイミングとの差分を算出する。そして、算出した差分を遅延時間として設定する(S474)。これにより、ワイヤレス端末3´-1は、メディアサーバ4´から受信した楽曲のオーディオデータを設定された遅延時間だけ遅延させてワイヤレススピーカ2´-1に転送する。
【0199】
同様に、ワイヤレス端末3´-2は、ワイヤレススピーカ2´-2から出力される周波数Bのテスト用オーディオデータをマイクで集音してその受信タイミングを計測するとともに、テレビ会議端末5-2を介してワイヤレススピーカ2´-1から出力される周波数Aのテスト用オーディオデータをマイクで集音してその受信タイミングを計測する(S475)。そして、ワイヤレス端末3´-2は、ワイヤレススピーカ2´-2から出力される周波数Bのテスト用オーディオデータの受信タイミング、および、会議端末5-2を介してワイヤレススピーカ2´-1から出力される周波数Aのテスト用オーディオデータの受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、ワイヤレススピーカ2´-2から出力される周波数Bのテスト用オーディオデータと基準タイミングとの差分を算出する。そして、算出した差分を遅延時間として設定する(S476)。これにより、ワイヤレス端末3´-2は、メディアサーバ4´から受信した楽曲のオーディオデータを設定された遅延時間だけ遅延させてワイヤレススピーカ2´-2に転送する。
【0200】
つぎに、本実施の形態に係るオーディオシステムを構成するワイヤレススピーカシステム1´のワイヤレス端末3´の詳細を説明する。
【0201】
なお、メディアサーバ4´は、各種要求の受信およびその応答の送信や、オーディオデータの配信における通信相手がワイヤレススピーカ2からワイヤレス端末3´に変更される点を除き、第1実施の形態に係るメディアサーバ4と同様であるので、その詳細な説明を省略する。また、ワイヤレススピーカ2´には、ワイヤレス端末3´経由でメディアサーバ4´からオーディオデータを受信し再生出力する既存のワイヤレススピーカを用いることができるので、その詳細な説明を省略する。
【0202】
図21は、ワイヤレス端末3´の概略機能構成図である。
【0203】
図示するように、ワイヤレス端末3´は、無線インターフェース部320と、マンマシンインターフェース部321と、操作受付部322と、キーID受信部323と、キーID通知部324と、キーID共有部325と、キーID記憶部326と、ID発行要求部327と、アクセス要求部328と、配信要求部329と、楽曲リスト要求部330と、テスト指示部331と、楽曲リスト受信部332と、オーディオ受信部333と、オーディオ転送部334と、テスト周波数取得部335と、遅延時間計測部336と、を備えている。
【0204】
無線インターフェース部320は、アクセスポイント7に接続するためのインターフェースである。
【0205】
マンマシンインターフェース部321は、ユーザに情報を表示したり、ユーザから各種操作を受け付けたりするためのインターフェースであり、タッチセンサ付きディスプレイ等の入出力装置の他、マイクおよびカメラを有している。
【0206】
操作受付部322は、マンマシンインターフェース部321を介してユーザから各種操作を受け付ける。また、操作受付部322は、楽曲リスト受信部332から受け取った楽曲リストに従い、マンマシンインターフェース部321に所望の楽曲の再生操作を受け付けるための選曲画面を表示する。
【0207】
キーID受信部323は、ID発行要求部327によるキーID発行要求に応答して、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´からキーIDを受信する。
【0208】
キーID通知部324は、キーID受信部323により受信されたキーIDを文字列、二次元コード等に可視化してマンマシンインターフェース部321に表示する。
【0209】
キーID共有部325は、マンマシンインターフェース部321のカメラによって撮像された、自ワイヤレス端末3´と同じネットワーク9に属するテレビ会議端末5に映し出された他のワイヤレス端末3´の画面データから可視化されたキーIDを読み取る。これにより、他のワイヤレス端末3´とキーIDを共有する。
【0210】
キーID記憶部326は、キーID受信部323により受信されたキーID、あるいは、キーID共有部325により他のワイヤレス端末3´と共有されたキーIDを記憶する。
【0211】
ID発行要求部327は、操作受付部322の指示に従い、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´にキーID発行要求を送信する。
【0212】
アクセス要求部328は、操作受付部322の指示に従い、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´に、キーID記憶部326に記憶されているキーIDの指定を伴うアクセス要求を送信する。
【0213】
配信要求部329は、操作受付部322の指示に従い、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´に楽曲の指定を伴う配信要求を送信する。
【0214】
楽曲リスト要求部330は、操作受付部322の指示に従い、無線インターフェース部300を介してメディアサーバ4´に楽曲リスト要求を送信する。
【0215】
テスト指示部331は、操作受付部322の指示に従い、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´にテスト指示を送信する。
【0216】
楽曲リスト受信部332は、楽曲リスト要求部330によりメディアサーバ4´に送信された楽曲リスト要求の応答として、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´から楽曲リストを受信する。
【0217】
オーディオ受信部333は、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´から楽曲のオーディオデータあるいはテスト用オーディオデータを受信する。
【0218】
オーディオ転送部334は、オーディオ受信部333がメディアサーバ4´から受信したオーディオデータが楽曲のオーディオデータである場合(通常モード)、これを遅延時間計測部336により計測された遅延時間だけ遅延させてから無線インターフェース部320を介してペアスピーカ2´に転送する。一方、オーディオ受信部333がメディアサーバ4´から受信したオーディオデータがテスト用オーディオデータである場合(テストモード)、これを直ちに無線インターフェース部320を介してペアスピーカ2´に転送する。
【0219】
テスト周波数取得部335は、オーディオ受信部333によりメディアサーバ4´から受信されたオーディオデータがテスト用オーディオデータである場合に、このオーディオデータの属性情報からテスト用オーディオデータの周波数情報を取得する。
【0220】
遅延時間計測部336は、マンマシンインターフェース部321のマイクの集音データから、ペアスピーカ2´から再生出力されたテスト用オーディオデータ(テスト周波数取得部335により取得された周波数のテスト用オーディオデータ)と、自ワイヤレス端末3´と同じネットワーク9に属するテレビ会議端末5からそれぞれ出力された周波数の異なるテスト用オーディオデータを抽出し、それぞれの受信タイミングを計測する。そして、ペアスピーカ2´から再生出力されたテスト用オーディオデータの受信タイミング、および、自ワイヤレス端末3´と同じネットワーク9に属するテレビ会議端末5からそれぞれ出力されたテスト用オーディオデータの受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、ペアスピーカ2´から出力されるテスト用オーディオデータの受信タイミングの基準タイミングに対する差分を遅延時間として計測する。
【0221】
なお、図21に示すワイヤレス端末3´の機能構成は、図10に示すワイヤレス端末3の機能構成と同様、ASIC、FPGA等の集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP等の計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPUと、メモリと、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、無線LANアダプタ等の無線通信装置と、を備えたスマートホン、タブレットPC等の携帯用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することによりプロセスとして実現されるものでもよい。
【0222】
図22は、ワイヤレス端末3´のキーID共有動作を説明するためのフロー図である。
【0223】
操作受付部322は、マンマシンインターフェース部321を介してユーザからID発行操作を受け付けると(S500でYES)、ID発行要求部327にID発行を指示する。これを受けて、ID発行要求部327は、無線インターフェース部300を介してメディアサーバ4´にキーID発行要求を送信する(S501)。
【0224】
つぎに、キーID受信部323は、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´からキーIDを受信してキーID記憶部326に記憶する(S502)。また、受信したキーIDをキーID通知部324に渡す。これを受けて、キーID通知部324は、キーIDを文字列、二次元コード等に可視化してマンマシンインターフェース部321に表示する(S503)。
【0225】
また、操作受付部322は、マンマシンインターフェース部321を介してユーザからキーIDの撮影操作を受け付けると(S504でYES)、キーID共有部325にキーIDの読取りを指示する。これを受けて、キーID共有部325は、マンマシンインターフェース部321のカメラを用いて、自ワイヤレス端末3´と同じネットワーク9に属するテレビ会議端末5に映し出された、他のワイヤレス端末3´の画面に表示されている可視化されたキーIDを撮影し、この撮影画像からキーIDを読み取って(S505)、キーID記憶部326に記憶する(S506)。
【0226】
図23は、ワイヤレス端末3´のグループ再生動作を説明するためのフロー図である。
【0227】
このフローは、操作受付部322がマンマシンインターフェース部321を介してユーザからアクセス操作を受信することにより開始される。
【0228】
まず、操作受付部322は、アクセス要求部328にアクセス要求を通知する。これを受けて、アクセス要求部328は、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´にアクセス要求を送信する(S510)。
【0229】
つぎに、楽曲リスト受信部332は、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´から楽曲リストを受信すると(S511でYES)、受信した楽曲リストを操作受付部322に渡す。これを受けて、操作受付部322は、楽曲リストのなかから所望の楽曲を選択して再生を指示するための選曲画面をマンマシンインターフェース部321に表示して(S512)、ユーザにより再生操作が行われるのを待つ(S513)。
【0230】
その後、操作受付部322は、マンマシンインターフェース部320に表示された選曲画面を介してユーザから再生操作を受け付けると(S513でYES)、この再生操作で指定された楽曲を配信要求部329に通知する。これを受けて、配信要求部329は、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´に、操作受付部322から通知された楽曲の指定を伴う配信要求を送信する(S514)。
【0231】
また、オーディオ受信部333は、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´から楽曲のオーディオデータを受信すると(S515でYES)、この受信した楽曲のオーディオデータをオーディオ転送部334に渡す。これを受けて、オーディオ転送部334は、遅延時間計測部336により遅延時間が設定されているならば、楽曲のオーディオデータを設定された遅延時間だけ遅延させ、それから、無線インターフェース部320を介してペアスピーカ2´に転送する(S516)。
【0232】
また、操作受付部322は、マンマシンインターフェース部321を介してユーザから楽曲リスト操作を受け付けると(S517でYES)、楽曲リスト要求部330に楽曲リスト要求を指示する。これを受けて、楽曲リスト要求部330は、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´に、楽曲リスト要求を送信する(S518)。
【0233】
図24は、ワイヤレス端末3´のグループ再生時の音ズレ解消のためのテスト動作を説明するためのフロー図である。
【0234】
操作受付部322は、マンマシンインターフェース部321を介してユーザからテスト操作を受け付けると(S520でYES)、テスト指示部331にテスト指示を通知する。これを受けて、テスト指示部331は、無線インターフェース部320を介してメディアサーバ4´にテスト指示を送信する(S521)。それから、操作受付部322は、自ワイヤレス端末3´をテストモードに切り替える(S523)。
【0235】
また、操作受付部322は、マンマシンインターフェース部321を介してユーザからテストモード切替操作を受け付けると(S522でYES)、自ワイヤレス端末3´をテストモードに切り替える(S523)。
【0236】
テストモードに切り替えられると、遅延時間計測部336は、オーディオ転送部334に設定されている遅延時間をクリアするとともに、マンマシンインターフェース部321のマイクをオンにして、集音データから異なる周波数のテスト用オーディオデータをそれぞれ抽出する(S524)。具体的には、ペアスピーカ2´から再生出力されるテスト用オーディオデータと、自ワイヤレス端末3´と同じネットワーク9に属するテレビ会議端末5から出力されるテスト用オーディオデータ(自ワイヤレス端末3´を含むワイヤレススピーカシステム1´とグループを形成する他のワイヤレススピーカシステム1´のワイヤレススピーカ2´各々から再生出力されるテスト用オーディオデータ)と、をマイクの集音データから抽出する。そして、抽出したテスト用オーディオデータ各々の受信タイミングを計測する(S525)。
【0237】
つぎに、テスト周波数取得部335は、オーディオ受信部333によりメディアサーバ4´から受信されたテスト用オーディオデータの属性情報からテスト用オーディオデータの周波数情報を取得する(S526)。そして、取得した周波数を遅延時間計測部336に通知する。これを受けて、遅延時間計測部336は、テスト用オーディオデータ各々の受信タイミングのうち、最も遅い受信タイミングを基準タイミングとし、テスト周波数取得部335から通知された周波数により特定される、ペアスピーカ2´から再生出力されたテスト用オーディオデータの受信タイミングの基準タイミングに対する差分を遅延時間として算出する(S527)。
【0238】
それから、遅延時間計測部336は、算出した遅延時間をオーディオ転送部334に設定する(S528)。
【0239】
以上、本発明の第2実施の形態について説明した。
【0240】
本実施の形態も上記第1実施の形態と同様の効果を有する。加えて、本実施の形態によれば、ワイヤレススピーカ2´に、ワイヤレス端末3´経由でメディアサーバ4´からオーディオデータを受信し再生出力する既存のワイヤレススピーカを用いることができるので、システム導入にかかるコストを抑制することができる。
【0241】
なお、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0242】
例えば、上記の各実施の形態では、テレビ会議を用いて、同じグループに属するワイヤレススピーカシステム1、1´間でキーIDを共有している。しかし、本発明はこれに限定されない。SNS(Social Networking Service)、電子メール等を通じてキーIDを共有してもよい。
【0243】
また、上記の各実施の形態では、ワイヤレススピーカシステム1、1´がアクセスポイント7を介してインターネット8に無線接続されている場合を例にとり説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明は、LAN(Local Area Network)ケーブルによりルータ等を介してインターネット4に有線接続されていてもよい。
【符号の説明】
【0244】
1-1~1-n:ワイヤレススピーカシステム
2、2―1~2-n、2´、2´―1、2´―2:ワイヤレススピーカ
3、3-1~3-n、3´、3´―1、3´―2:ワイヤレス端末
4、4´:メディアサーバ 5―1~5-n:テレビ会議端末
6:テレビ会議サーバ 7―1~7-n:アクセスポイント
8:インターネット 9-1~9-n:ネットワーク
200、300、320、400:無線インターフェース部
201、326:キーID記憶部
202:キーID取得部 203、306:キーID送信部
204:アクセス処理部 205、333:オーディオ受信部
206:再生出力部 207:スピーカ部
208:テストモード処理部 209:楽曲リスト取得部
210:楽曲リスト転送部 211:配信要求部
301、321:マンマシンインターフェース部
302、322:操作受付部
303、323:キーID受信部
304、324;キーID通知部
305、325:キーID共有部
307:ID発行指示部 308:アクセス指示部
309:再生指示部 310:楽曲リスト指示部
311、331:テスト指示部 312:テストモード切替指示部
313、332:楽曲リスト受信部 314:テスト周波数受信部
315、336:遅延時間計測部 316:遅延時間送信部
327:ID発行要求部 328:アクセス要求部
329:配信要求部 330:楽曲リスト要求部
334:オーディオ転送部 335:テスト周波数取得部
401:楽曲データ記憶部 402:グループデータ記憶部
403:キーID発行部 404:アクセス要求受信部
405:楽曲配信部 406:楽曲リスト作成部
407:楽曲リスト配信部 408:テスト用オーディオ配信部
409:グループ管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
図12
図13
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図22
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図24