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特開2024-92730情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092730
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/30 20060101AFI20240701BHJP
   H04N 23/66 20230101ALI20240701BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20240701BHJP
【FI】
G06F11/30 155
H04N23/66
H04N23/60 300
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022208864
(22)【出願日】2022-12-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-05-01
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】萩原 康平
(72)【発明者】
【氏名】清水 就平
(72)【発明者】
【氏名】鳩 康彦
(72)【発明者】
【氏名】前田 哲汰
(72)【発明者】
【氏名】佐竹 寛弥
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 卓朗
(72)【発明者】
【氏名】陳 爽
【テーマコード(参考)】
5B042
5C122
【Fターム(参考)】
5B042MA08
5B042MC40
5C122EA42
5C122EA63
5C122GC75
5C122HA13
5C122HB01
5C122HB09
(57)【要約】
【課題】予め設定された撮像画像の取得条件以外の条件に基づく撮像画像の取得を可能とする。
【解決手段】情報処理装置は、所定の撮像手段により撮像された映像の所定の時間帯から撮像画像を取得する取得条件を変更するか否かについて、アプリケーションごとに予め設定された所定の条件に基づいて判定し、判定部により取得条件を変更すると判定された場合に、取得条件を変更し、変更部により変更された取得条件に基づき撮像画像を取得する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の撮像手段により撮像された映像の所定の時間帯から撮像画像を取得する取得条件を変更するか否かについて、アプリケーションごとに予め設定された所定の条件に基づいて判定する判定部と、
前記判定部により前記取得条件を変更すると判定された場合に、前記取得条件を変更する変更部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記所定の条件として前記アプリケーションのリソース使用量が所定の閾値を超えた場合に、前記取得条件を変更すると判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
予め設定された所定の予備動作を検出する第1検出部を更に有し、
前記判定部は、前記所定の条件として前記第1検出部の検出結果に基づき前記予備動作が検出された場合に、前記取得条件を変更すると判定し、
更に前記予備動作に関連付く本動作を検出する第2検出部と、
前記第2検出部の検出結果に基づき所定の前記撮像画像を削除する削除部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置が実行するプログラムにより実現される情報処理方法であって、
所定の撮像手段により撮像された映像の所定の時間帯から撮像画像を取得する取得条件を変更するか否かについて、アプリケーションごとに予め設定された所定の条件に基づいて判定する判定工程と、
前記判定工程により前記取得条件を変更すると判定された場合に、前記取得条件を変更する変更工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
所定の撮像手段により撮像された映像の所定の時間帯から撮像画像を取得する取得条件を変更するか否かについて、アプリケーションごとに予め設定された所定の条件に基づいて判定する判定手順と、
前記判定手順により前記取得条件を変更すると判定された場合に、前記取得条件を変更する変更手順と、
を情報処理装置に実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
施設等への来場者の人数把握や体調把握、また犯罪対策のために撮像装置(例えば、AI(Artificial Intelligence)を活用した人流解析に用いる映像を撮像するカメラ等で、以降「撮像装置」と表記)により撮像された映像(撮像装置により撮像される静止画像または動画像のことで、以降は「映像」と表記)を解析して、解析結果を提供する技術が提案されている。
【0003】
例えば、撮像装置によって撮像された映像について画像解析アプリケーションを用いた解析を行い管理プラットフォームに送信する技術や、管理プラットフォームからの指示に基づいて画像解析アプリケーションを制御する画像解析装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
前述の従来技術では、撮像装置の視野内で検出された所定のイベント(例えば、万引き行為等)の発生に至った経緯を確認するために、映像から撮像画像(映像から所定の条件に基づいて取得される動画像または静止画像のことで、以降は「撮像画像」と表記)を取得して記録に残す技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-121295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述の従来技術においては、予め設定された撮像画像の取得条件以外の条件に基づく撮像画像の取得が難しい場合があった。
【0007】
例えば、従来技術の画像解析装置は、装置のストレージサイズ(記憶容量)により制約を受けるため長時間の撮像画像の取得および保持が難しい。そのため、従来技術の画像解析装置は、撮像画像の取得条件に予め設定された対象の時間帯以外の撮像画像については常時保持せずに削除する場合がある。従って、従来技術の画像解析装置は、予め設定された撮像画像の取得条件を変更して、イベントの発生後に撮像画像を取得することが難しい場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決し目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、所定の撮像手段により撮像された映像の所定の時間帯から撮像画像を取得する取得条件を変更するか否かについて、アプリケーションごとに予め設定された所定の条件に基づいて判定する判定部と、前記判定部により前記取得条件を変更すると判定された場合に、前記取得条件を変更する変更部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、予め設定された撮像画像の取得条件以外の条件に基づく撮像画像の取得を可能とする、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本実施形態に係る画像解析システムの概要を示す図である。
図2図2は、本実施形態の前提技術に係る情報処理装置のシステム構成例を示す図である。
図3図3は、本実施形態の前提技術に係る撮像画像の取得の一例を示す図である。
図4図4は、第1の実施形態に係る撮像画像の取得条件の変更の一例を示す図である。
図5図5は、第1の実施形態に係る画像解析システムの装置構成の一例を示す図である。
図6図6は、第1の実施形態に係る撮像画像の取得条件(アプリ条件)の一例を示す図である。
図7図7は、第2の実施形態に係る撮像画像の取得条件の変更の一例を示す図である。
図8図8は、第2の実施形態に係る画像解析システムの装置構成の一例を示す図である。
図9図9は、第2の実施形態に係る撮像画像の取得条件(リソース使用量条件)の一例を示す図である。
図10図10は、第3の実施形態に係る撮像画像の取得条件の変更の一例を示す図である。
図11図11は、第3の実施形態に係る画像解析システムの装置構成の一例を示す図である。
図12図12は、第3の実施形態に係る撮像画像の取得条件(予備動作条件)の一例を示す図である。
図13図13は、第1の実施形態に係る情報処理手順の一例を示すフローチャートである。
図14図14は、第2の実施形態に係る情報処理手順の一例を示すフローチャートである。
図15図15は、第3の実施形態に係る情報処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16図16は、本実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0012】
〔1.前提技術について〕
まず、本実施形態の画像解析システム1の概要について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る画像解析システム1の概要を示す図である。
【0013】
図1に示す通り、画像解析システム1は、情報処理装置100と、撮像装置200と、外部装置300とを含む。画像解析システム1は、撮像装置200により撮像された映像について情報処理装置100で稼働するアプリケーションが画像解析を行い、その解析結果を情報提供するシステムである。
【0014】
なお、本実施形態においてアプリケーションは、撮像装置200により撮像された映像を画像解析して所定のイベントを検出するAIアプリケーションと定義し、以降の項目でも同様とする。また、ここでいうAIアプリケーションとは、撮像された映像についてAIを用いた画像解析に基づき、人流解析(例えば、物体や人物の認識、万引き等の検知等)を行うアプリケーションである。
【0015】
本実施形態の情報処理装置100は、図1で示すように撮像装置200と外部装置300(例えば、クラウドサーバ等)を中継する。具体的には、情報処理装置100は、ネットワークハブ900によりLAN(Local Area Network)で構成されたネットワーク内に含まれる撮像装置200(例えば、撮像装置201、撮像装置202、撮像装置203)を管理、および制御する(図1の(1))。なお、図1で示された撮像装置200の数は、限定されない。
【0016】
情報処理装置100は、撮像装置200により撮像された映像について所定の画像解析を行い、解析結果を外部装置300に出力する(図1の(2))。そして、情報処理装置100により出力された解析結果を受け付けた外部装置300は、管理者等により利用される端末装置10に解析結果を視覚化して表示する(図1の(3))。
【0017】
次に、図2を用いて情報処理装置100の機能面におけるシステム構成要素の概要を説明する。図2は、本実施形態の前提技術に係る情報処理装置100のシステム構成例を示す図である。なお、図2に示すシステム構成要素の概要は、あくまで一例であり本実施形態の情報処理装置100を実現可能なシステム構成であれば記載した内容に限定されずない。
【0018】
図2の画像解析システム1は、情報処理装置100と、撮像装置200と、外部装置300とを有する。さらに、情報処理装置100は、所定のネットワークNWを介して撮像装置200および外部装置300と接続される。
【0019】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等が実装されたSoC(System-on-a-Chip)と、OS(Operating System)を有する。さらに、情報処理装置100は、Web UI、DM service、CM service、コンテナエンジン(例えば、Moby Engine等)、IoTエッジコンピューティングサービス(例えば、Azure IoT Edge等)を有する。
【0020】
情報処理装置100は、前述のコンテナエンジンに基づいて、Device Management Module、Camera Management Module、AI Application Module(例えば、映像を画像解析するAIアプリケーションのモジュール等)を稼働させる。なお、AI Application Moduleは、ApplicationとSDK(Software Development Kit)から構成される。また、情報処理装置100は、コンテナエンジンに基づいて稼働させるコンテナ数等を限定せずに、稼働させることができる。
【0021】
続いて、図3を用いて前提技術により実現される画像解析技術の概要を説明する。図3は、本実施形態の前提技術に係る撮像画像の取得の一例を示す図である。
【0022】
図3は、施設(例えば、店舗等)に設置された撮像装置200により撮像された映像を情報処理装置100で稼働するアプリケーションが解析して、所定のイベントを検出する様子を表している。具体的には、消費者11が来店してから、未清算商品の物色を行い、最終的に万引きの犯行に至る一連の流れを表している。
【0023】
撮像装置200は、消費者11の来店時から継続して、「来店」と、「物色(例えば、商品を手に取り周囲の様子を伺う等)」と、「犯行(例えば、未清算商品を自身の鞄等に入れる等)」と、についてそれぞれのシーンの映像を撮像する。情報処理装置100は、撮像装置200により撮像された映像を画像解析して、万引きの犯行のイベントを検出する。
【0024】
この時、情報処理装置100は、デバイスの記憶領域の制約のため全ての時間帯の映像からの撮像画像の取得をせず、予め設定された取得条件に基づいてイベント検出から所定の時間遡った範囲を撮像画像の取得範囲として、撮像画像を取得する。具体的には、情報処理装置100は、万引きの犯行の一部始終を証拠として保持するために、検出されたイベント(万引きの犯行)を含む時間帯のみを撮像画像の取得範囲として、撮像画像を取得する。
【0025】
したがって、情報処理装置100は、イベントの発生(万引きの犯行)が発生していない来店から物色までの時間帯の映像については撮像画像を取得対象としておらず、映像が削除されている。そのため、情報処理装置100は、イベント発生後に取得対象の時間帯以外の映像を遡って撮像画像を取得することはできない。
【0026】
〔2.第1の実施形態〕
ここから、本実施形態の情報処理装置100により実現される第1の実施形態について説明を行う。第1の実施形態は、予め設定された撮像画像の取得条件に基づいて、アプリケーションごとに撮像画像の取得条件を変更する実施形態である。
【0027】
〔2-1.第1の実施形態の概要〕
次に、図4を用いて、第1の実施形態の概要を説明する。図4は、第1の実施形態に係る撮像画像の取得条件の変更の一例を示す図である。
【0028】
まず、万引き等を検知するアプリケーションのケース20ついて説明する。ケース20の情報処理装置100は、消費者11が来店してから物色と犯行を行うまでの全ての時間帯を撮像画像の取得範囲として、撮像装置200により撮像された映像から撮像画像を取得する。
【0029】
他方、来店時のみ稼働するアプリケーション(例えば、画像解析により来店人数の計数を行うAIアプリケーション等)のケース21について説明する。ケース21の情報処理装置100は、消費者11の来店Aと、来店Bと、来店Cと、のタイミングで撮像画像を、撮像装置200により撮像された映像から取得する。さらに、情報処理装置100は、最新のイベントの来店Cを撮像画像の取得範囲とし、来店Cの以外のイベントにおいて取得された撮像画像を削除する。
【0030】
このようにして、情報処理装置100は、アプリケーションごと個別に撮像画像の取得条件を変更することで、対象とする時間帯のみの映像からの撮像画像について取得を可能とする。その結果、情報処理装置100は、デバイスの記憶領域の制約の中で所定のイベントに係る映像から所望の撮像画像の取得を可能とする。
【0031】
〔2-2.画像解析システムの構成〕
ここから、第1の実施形態に係る画像解析システム1について説明する。図5は、第1の実施形態に係る画像解析システム1の装置構成の一例を示す図である。図5に示すように、画像解析システム1は、情報処理装置100と撮像装置200とが所定のネットワークNWを介して接続された構成を有する。なお、画像解析システム1に含まれる撮像装置200の数は限定されず、複数の撮像装置200が含まれていてよい。
【0032】
〔2-2-1.情報処理装置の構成〕
次に、第1の実施形態に係る画像解析システム1に含まれる情報処理装置100の構成例について説明する。図5に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0033】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNWと有線または無線で接続され、例えば、情報処理装置100と撮像装置200との間で情報の送受信を行う。
【0034】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図5に示すように、記憶部120は、取得条件記憶部121と、撮像画像記憶部122とを有する。
【0035】
(取得条件記憶部121について)
取得条件記憶部121は、所定の撮像手段(例えば、撮像装置200)により撮像された映像の所定の時間帯から撮像画像を、後述の取得部133が取得する場合の撮像画像の取得条件に関する情報を記憶する。具体的には、第1の実施形態に係る取得条件記憶部121は、撮像画像の取得条件に関する情報としてアプリ条件121aを記憶する。
【0036】
(アプリ条件121aについて)
アプリ条件121aは、アプリケーションごとに予め設定された撮像画像の取得条件に関する情報である。
【0037】
ここで、図6を用いて、取得条件記憶部121により記憶されるアプリ条件121aについて説明する。図6は、第1の実施形態に係る撮像画像の取得条件(アプリ条件121a)の一例を示す図である。なお、図6においてアプリ条件121aは、テーブル形式で示されているが情報の記憶形式について限定されない。
【0038】
図6に示す通り、アプリ条件121aは、テーブル形式の項目として「アプリケーション名」と、「カテゴリ」と、「取得時間」とを有する。なお、ここでいう「取得時間」は、前述の所定の撮像手段により撮像された映像の所定の時間帯に含まれる画像を撮像画像として取得する時間の長さを表す。また、取得時間についての以降の記載は、同様の定義とする。
【0039】
例えば、図6におけるアプリ条件121aは、アプリケーション名が「アプリケーションa」で、カテゴリが「1(長時間保存)」で、取得時間が「10分間」で、という情報を含んでよい。なお、取得条件記憶部121は、前述したアプリ条件121aに含まれる情報だけでなく、アプリケーションごとの撮像画像の取得条件の範疇に含まれる情報であれば、限定無く記憶できる。
【0040】
(撮像画像記憶部122について)
ここで、図5に戻り説明を続ける。撮像画像記憶部122は、撮像画像の取得条件に基づき後述の取得部133により取得された撮像画像を記憶する。例えば、撮像画像記憶部122は、取得時間が「10分間」という撮像画像の取得条件に基づき、所定のイベント発生時点から10分間遡った時点からの映像に含まれる画像から取得された撮像画像を記憶してよい。なお、撮像画像記憶部122は、映像の一部を撮像画像として記憶するだけでなく、全長時間の撮像画像を記憶することができる。
【0041】
(制御部130について)
制御部130は、CPUやMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。図5に示す通り、制御部130は、判定部131と、変更部132と、取得部133とを有する。
【0042】
(判定部131について)
判定部131は、所定の撮像手段(撮像装置200)により撮像された映像の所定の時間帯から撮像画像を取得する取得条件を変更するか否かについて、アプリケーションごとに予め設定された所定の条件に基づいて判定する。具体的には、判定部131は、取得条件記憶部121により記憶されるアプリ条件121aに基づき、対象のアプリケーションの撮像画像の取得条件を変更するか否かを判定する。
【0043】
例えば、判定部131は、対象のアプリケーションが「アプリケーションa」である場合、図6のアプリ条件121aに基づきカテゴリが「1(長時間保存)」で、取得時間が「10分間」で、という撮像画像の取得条件に変更すると判定してよい。なお、判定部131は、アプリ条件121aに基づく判定に限定せず、予め設定された所定の判定タイミング、アプリケーションの初期設定時、アプリケーションの変更時、所定の周期等の判定条件に基づいて判定を行ってもよい。
【0044】
(変更部132について)
変更部132は、判定部131により撮像画像の取得条件を変更すると判定された場合に、撮像画像の取得条件を変更する。例えば、変更部132は、判定部131により対象のアプリケーションについて、図6の「アプリケーションa」で識別される撮像画像の取得条件に変更すると判定された場合に、撮像画像の取得時間を「10分間」に変更してよい。
【0045】
なお、変更部132は、取得時間の変更だけでなく、アプリ条件121aにその他の取得条件として、撮像画像のサイズ、画質、RGB、圧縮の有無等が含まれている場合に、前述の条件に基づいて撮像画像の取得条件を変更できる。
【0046】
(取得部133について)
取得部133は、変更部132により変更された撮像画像の取得条件に基づき撮像画像を取得する。具体的には、変更部132により変更されたアプリケーションごとに予め設定された撮像画像の取得条件(アプリ条件121a)に基づき撮像画像を取得する。
【0047】
例えば、取得部133は、変更部132により撮像画像の取得条件に含まれる取得時間が「10分間」に変更された場合には、所定のイベントを検知してから10分間遡った時点の映像からの撮像画像を取得できる。なお、取得部133は、前述のアプリ条件121aに限定されず、その他に予め設定された撮像画像の取得条件に基づいて撮像画像を取得することができる。
【0048】
〔2-2-2.撮像装置の構成〕
次に、第1の実施形態に係る撮像装置200について説明する。撮像装置200は、情報処理装置100により取得される撮像画像の基となる映像を撮像する。また、撮像装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。
【0049】
(通信部210について)
通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークNWと有線または無線で接続され、例えば、情報処理装置100と撮像装置200との間で情報の送受信を行う。
【0050】
(記憶部220について)
記憶部220は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部220は、制御部230が撮像装置200としての機能を実現するための処理プログラム、およびデータ等を記憶する。
【0051】
(制御部230について)
制御部230は、CPUやMPU等によって、撮像装置200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、撮像装置200が所定の機能を実現するための処理を実行する。
【0052】
〔3.第2の実施形態〕
ここから、本実施形態の情報処理装置100により実現される第2の実施形態について説明を行う。第2の実施形態は、所定の処理を行うアプリケーションが稼働する情報処理装置100のリソース使用量に基づき、撮像画像の取得条件を変更する実施形態である。
【0053】
〔3-1.第2の実施形態の概要〕
次に、図7を用いて、第2の実施形態の概要を説明する。図7は、第2の実施形態に係る撮像画像の取得条件の変更の一例を示す図である。
【0054】
まず、リソース使用量が所定の閾値以下のケース22について説明する。ケース22の情報処理装置100は、消費者11が来店してから、物色と犯行に及ぶまでの全ての時間帯を撮像画像の取得範囲とする撮像画像の取得条件に基づき、撮像装置200により撮像された映像から撮像画像を取得する。
【0055】
他方、リソース使用量が所定の閾値を超えたケース23について説明する。ケース23の情報処理装置100は、消費者11が来店してから物色までのシーンではなく、犯行のシーンのみを撮像画像の取得範囲とする撮像画像の取得条件に基づき、撮像装置200により撮像された映像から撮像画像を取得する。
【0056】
このようにして、情報処理装置100は、リソース使用量に基づき撮像画像の取得条件を変更する。それにより、情報処理装置100は、デバイスの記憶領域の制約の中で重要度の高い時間帯の撮像画像を漏れなく取得することが可能とする。
【0057】
〔3-2.画像解析システムの構成〕
ここから、第2の実施形態に係る画像解析システム1について説明する。図8は、第2の実施形態に係る画像解析システム1の装置構成の一例を示す図である。また、画像解析システム1は、情報処理装置100と撮像装置200とが所定のネットワークNWを介して接続された構成を有する。なお、画像解析システム1は、複数の撮像装置200を含んでいてよい。
【0058】
〔3-2-1.情報処理装置の構成〕
次に、第2の実施形態に係る画像解析システム1に含まれる情報処理装置100の構成例について説明する。図8に示す通り、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する機能部の説明については、省略する。
【0059】
(記憶部120について)
第2の実施形態に係る記憶部120は、取得条件記憶部121と、撮像画像記憶部122と、リソース使用量記憶部123とを有する。
【0060】
(取得条件記憶部121について)
第2の実施形態に係る取得条件記憶部121は、撮像画像の取得条件に関する情報としてリソース使用量条件121bを記憶する。
【0061】
(リソース使用量条件121bについて)
リソース使用量条件121bは、所定の処理を行うアプリケーションが稼働する情報処理装置100のリソース使用量に基づいて設定される撮像画像の取得条件に関する情報である。
【0062】
ここで、図9を用いて、取得条件記憶部121により記憶されたリソース使用量条件121bについて説明する。図9は、第2の実施形態に係る撮像画像の取得条件(リソース使用量条件121b)の一例を示す図である。なお、図9においてリソース使用量条件121bは、テーブル形式で示されているが、情報の記憶形式について限定されない。
【0063】
図9において、リソース使用量条件121bは、テーブル形式の項目として「リソース使用量閾値」と「取得時間」とを有する。例えば、図9のテーブル図の例においてリソース使用量条件121bは、リソース使用量閾値が「90%」で、取得時間が「1分間」で、という情報が含まれる。
【0064】
なお、リソース使用量条件121bは、「リソース使用量閾値」を「稼働アプリケーション数」といった項目に置き換えて記憶してもよい。また、取得条件記憶部121は、アプリケーションごとの撮像画像の取得条件の範疇に含まれる情報であれば、リソース使用量条件121bとして限定無く記憶できる。
【0065】
(リソース使用量記憶部123について)
ここで、図8に戻り説明を続ける。リソース使用量記憶部123は、後述の収集部134により収集された情報処理装置100のリソース使用量に関する情報を記憶する。例えば、リソース使用量記憶部123は、リソース使用量に関する情報として、CPU使用率、GPU使用率、メモリ使用率等を記憶できる。なお、リソース使用量記憶部123は、前述した各使用率に限定されず、リソース使用量の範疇に含まれる情報であれば記憶することができる。
【0066】
(制御部130について)
第2の実施形態に係る制御部130は、判定部131と、変更部132と、取得部133と、収集部134とを有する。
【0067】
(判定部131について)
第2の実施形態に係る判定部131は、情報処理装置100の所定のリソース使用量の閾値の条件(リソース使用量条件121b)に基づいて、撮像画像の取得条件を変更するか否かを判定する。言い換えると、判定部131は、所定の条件として後述の収集部134により収集されたアプリケーションのリソース使用量が所定の閾値を超えた場合に、撮像画像の取得条件を変更すると判定する。
【0068】
例えば、判定部131は、情報処理装置100のリソース使用量が「90%」である場合、リソース使用量条件121bに基づき取得時間が「1分間」という撮像画像の取得条件に変更すると判定してよい。なお、判定部131は、判定に用いられる条件として前述したリソース使用量条件121bに限定せず、必要に応じて所定の条件に基づいて判定を行ってよい。
【0069】
(変更部132について)
第2の実施形態に係る変更部132は、判定部131の判定結果に基づき、撮像画像の取得条件を変更する。例えば、変更部132は、情報処理装置100のリソース使用量が「90%」であるため撮像画像の取得条件を変更すると判定部131により判定された場合に、リソース使用量条件121bに基づき撮像画像の取得時間を「1分間」に変更してよい。
【0070】
なお、変更部132は、取得時間の変更だけでなく、リソース使用量条件121bにその他の条件として、撮像画像のサイズ、画質、RGB、圧縮の有無等が含まれる場合、前述の条件に基づいて撮像画像の取得条件を変更できる。
【0071】
(取得部133について)
第2の実施形態に係る取得部133は、変更部132により変更された撮像画像の取得条件に基づき撮像画像を取得する。具体的には、取得部133は、変更部132によりリソース使用量条件121bに基づき変更された撮像画像の取得条件にて撮像画像を取得する。
【0072】
例えば、取得部133は、変更部132により撮像画像の取得条件の取得時間を「1分間」に変更された場合には、所定のイベントを検知してから1分間遡った時点の映像からの撮像画像を取得できる。なお、取得部133は、前述のリソース使用量条件121bに限定されず、その他に予め設定された撮像画像の取得条件に基づいて撮像画像を取得することができる。
【0073】
(収集部134について)
収集部134は、所定の処理を行うアプリケーションが稼働する情報処理装置100のリソース使用量に関する情報を収集する。例えば、収集部134は、リソース使用量に関する情報として、情報処理装置100のCPU使用率、GPU使用率、メモリ使用率等を収集してよい。なお、収集部134は、前述した各使用率に限定されず、リソース使用量の範疇に含まれる情報であれば収集することができる。
【0074】
〔3-2-2.撮像装置の構成〕
次に、第2の実施形態に係る撮像装置200について説明する。撮像装置200は、情報処理装置100により取得される撮像画像の基となる映像を撮像する。そして、図8に示すように、撮像装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。なお、撮像装置200は、第1の実施形態の撮像装置200と同様の機能を有するため、各機能部の詳細な説明については省略する。
【0075】
〔4.第3の実施形態〕
ここから、本実施形態の情報処理装置100により実現される第3の実施形態について説明を行う。第3の実施形態の情報処理装置100は、所定の処理を行うアプリケーションにより所定の予備動作が検知された場合に撮像画像の取得条件を変更する。続けて、情報処理装置100は、撮像画像の取得をリクエストする。さらに、情報処理装置100は、予備動作に関連付く本動作が検知された場合に取得された撮像画像を保存する。他方、情報処理装置100は、予備動作に関連付く本動作が検知されない場合に、取得された撮像映像の削除を行う。
【0076】
〔4-1.第3の実施形態の概要〕
次に、図10を用いて、第3の実施形態の概要を説明する。図10は、第3の実施形態に係る撮像画像の取得条件の変更の一例を示す図である。
【0077】
まず、万引きが実施されたケース24について説明する。ケース24の情報処理装置100は、撮像装置200により撮像された映像の画像解析に基づき、来店後の消費者11の予備動作として「物色」を検出する。この時、情報処理装置100は、撮像画像の取得条件を変更する。
【0078】
続けて、情報処理装置100は、変更された撮像画像の取得条件に含まれる取得リクエストに基づき、撮像装置200により撮像された物色以降の時間帯の映像から撮像映像の取得範囲として撮像画像を取得する。さらに、実際に万引きの犯行が行われた場合、情報処理装置100は、本動作として「犯行」を検出し、取得した撮像画像を保持する。
【0079】
他方、万引きが実施されなかったケース25について説明する。ケース25の情報処理装置100は、撮像装置200により撮像された映像の画像解析に基づき、来店後の消費者11の予備動作として「物色」を検出する。この時、情報処理装置100は、撮像画像の取得条件を変更する。
【0080】
続けて、情報処理装置100は、変更された撮像画像の取得条件に含まれる取得リクエストに基づき、撮像装置200により撮像された物色以降の時間帯の映像から撮像映像の取得範囲として撮像画像を取得する。しかしながら、ケース25では万引きが実行されないため(犯行無し)、情報処理装置100は、予備動作に関連付く本動作としての「犯行」を検出しない。そして、情報処理装置100は、物色(予備動作)に基づいて取得された撮像画像を削除する。
【0081】
前述したように、情報処理装置100は、予備動作に基づき取得条件を変更して撮像画像の取得を行う。さらに、情報処理装置100は、予備動作に関連付く本動作の有無に基づき取得された撮像映像の保持または削除を実施する。それにより、情報処理装置100は、デバイスの記憶領域の制約の中で重要度の高いイベント発生に係る時間帯の撮像画像を漏れなく取得することが可能とする。
【0082】
〔4-2.画像解析システムの構成〕
ここから、第3の実施形態に係る画像解析システム1について説明する。図11は、第3の実施形態に係る画像解析システム1の装置構成の一例を示す図である。また、画像解析システム1は、情報処理装置100と、撮像装置200とが所定のネットワークNWを介して接続された構成を有する。なお、画像解析システム1は、複数の撮像装置200を含んでいてよい。
【0083】
〔4-2-1.情報処理装置の構成〕
次に、第3の実施形態に係る画像解析システム1に含まれる情報処理装置100の構成例について説明する。また、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する機能部の説明については省略する。
【0084】
(記憶部120について)
第3の実施形態に係る記憶部120は、取得条件記憶部121と、撮像画像記憶部122とを有する。
【0085】
(取得条件記憶部121について)
第3の実施形態に係る取得条件記憶部121は、撮像画像の取得条件に関する情報として予備動作条件121cを記憶する。
【0086】
(予備動作条件121cについて)
予備動作条件121cは、所定の処理を行うアプリケーションにより検出される予備動作ごとに設定された撮像画像の取得条件に関する情報である。
【0087】
ここで、図12を用いて、取得条件記憶部121により記憶された予備動作条件121cについて説明する。図12は、第3の実施形態に係る撮像画像の取得条件(予備動作条件121c)の一例を示す図である。なお、図12において予備動作条件121cは、テーブル形式で示されているが情報の記憶形式について限定されない。
【0088】
図12において、予備動作条件121cは、テーブル形式の項目として「アプリケーション名」と、「予備動作」と、「イベント」と、「取得リクエスト」とを有する。例えば、図12において、予備動作条件121cは、アプリケーション名が「アプリケーションa」で、予備動作が「物色」で、イベントが「犯行(万引き)」で、取得リクエストが「実施」で、という情報を含む。
【0089】
なお、前述した予備動作条件121cに含まれる情報はあくまで一例であり、取得条件記憶部121は、予備動作の範疇に含まれる情報であれば予備動作条件121cとして限定無く記憶できる。例えば、予備動作条件121cは、アプリケーションの要件に基づき対象とする予備動作の定義等が変更されてよい。
【0090】
(制御部130について)
ここで図11に戻り説明を続ける。第3の実施形態に係る制御部130は、判定部131と、変更部132と、取得部133と、第1検出部135と、第2検出部136と、削除部137とを有する。
【0091】
(判定部131について)
第3の実施形態に係る判定部131は、所定の予備動作ごとに予め設定された所定の条件に基づいて、撮像画像の取得条件を変更するか否かを判定する。言い換えると、判定部131は、所定の条件として後述の第1検出部135の検出結果に基づき予備動作が検出された場合に、撮像画像の取得条件を変更すると判定する。
【0092】
例えば、判定部131は、予備動作条件121cに基づき、アプリケーションaにより予備動作として「物色」が検出された場合に、取得部133に対する撮像画像の取得リクエスト「実施」を含む取得条件に変更すると判定を行ってよい。なお、判定部131は、判定に用いられる条件として前述した予備動作条件121cに限定せず、必要に応じて所定の条件に基づいて判定を行ってよい。
【0093】
(変更部132について)
第3の実施形態に係る変更部132は、判定部131の判定結果に基づき、撮像画像の取得条件を変更する。例えば、変更部132は、判定部131の判定結果に基づき、予備動作条件121cに含まれる取得リクエスト「実施」を行うために撮像画像の取得条件の変更を実施してよい。
【0094】
(取得部133について)
第3の実施形態に係る取得部133は、設定された撮像画像の取得条件に基づき、所定の撮像手段(撮像装置200)により撮像された映像の所定の時間帯から撮像画像を取得する。例えば、取得部133は、変更部132により変更された撮像映像の取得条件(予備動作条件121c)の取得リクエスト「実施」に基づき、撮像画像を取得することができる。
【0095】
(第1検出部135について)
第1検出部135は、予備動作条件121cに予め設定された所定の予備動作を検出する。例えば、第1検出部135は、例えば、商品を手に取り周囲の様子を伺う等が検出された場合には、所定の予備動作として「物色」を検出できる。なお、第1検出部135は、前述の予備動作以外にも予備動作の範疇に含まれる場合は予備動作として検出できる。
【0096】
(第2検出部136について)
第2検出部136は、予備動作に関連付く本動作を検出する。例えば、第2検出部136は、第1検出部135により「物色」に関連付く本動作(例えば、未清算商品を自身の鞄等に入れる等)が検出された場合には、本動作として「犯行」を検出できる。なお、第2検出部136は、前述の本動作以外にも本動作の範疇に含まれる動作を本動作として検出できる。
【0097】
(削除部137について)
削除部137は、第2検出部136の検出結果に基づき所定の撮像画像として取得部133により取得された撮像画像を削除する。具体的には、削除部137は、第2検出部136により予備動作に関連付く本動作が検出されなかった場合に、取得された撮像画像を削除する。なお、削除部137は、前述した削除の条件に限定されず、必要に応じて設定される削除条件に基づき、撮像動画を削除してよい。
【0098】
〔4-2-2.撮像装置の構成〕
次に、第3の実施形態に係る撮像装置200について説明する。第3の実施形態の撮像装置200は、情報処理装置100により取得される撮像画像の基となる全長の映像を撮像する。図11に示す通り、撮像装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。なお、第3の実施形態の撮像装置200は、第1の実施形態および第2の実施形態の撮像装置200と同様の機能を有するため、各機能部の詳細な説明については省略する。
【0099】
〔5.処理手順〕
ここから、本実施形態に係る情報処理装置100による情報処理の手順について説明する。なお、実施形態は、第1の実施形態と、第2の実施形態と、第3の実施形態とに分けられることから、処理手順を示すフローチャートについても実施形態ごとに説明する。なお、以下に記載する各ステップは、異なる順序で実行されてもよいし、省略される処理があってもよい。また、第1の実施形態と、第2の実施形態と、第3の実施形態との処理手順を適宜組み合わせて実施されてよい。
【0100】
(第1の実施形態)
図13は、第1の実施形態に係る情報処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、判定部131は、アプリ条件121aに基づいて、撮像画像の取得条件を変更すると判定する(ステップS101のYes)。その場合、変更部132は、アプリ条件121aに基づいて撮像画像の取得条件を変更する(ステップS102)。取得部133は、変更部132により変更された撮像画像の取得条件に基づき、撮像装置200により撮像された映像から撮像画像を取得して(ステップS103)、工程を終了する。
【0101】
例えば、判定部131は、対象のアプリケーションが図6の一例に示す「アプリケーションa」である場合に、撮像画像の取得条件を変更すると判定できる。変更部132は、判定部131の判定結果、およびアプリ条件121aに基づいて、アプリケーションaの撮像画像の取得条件を取得時間「10分間」に変更できる。取得部133は、変更部132により変更された撮像画像の取得条件に基づき、所定のイベントを検知から10分間遡ったタイミングからの撮像画像について、撮像装置200により撮像された映像から取得できる。
【0102】
他方、判定部131は、撮像画像の取得条件について、アプリ条件121aに基づいて変更しないと判定する(ステップS101のNo)。その場合、取得部133は、変更無しの撮像画像の取得条件に基づき、撮像装置200により撮像された映像から撮像画像を取得して(ステップS104)、工程を終了する。
【0103】
(第2の実施形態)
図14は、第2の実施形態に係る情報処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、収集部134は、情報処理装置100のリソース使用量に関する情報を収集する(ステップS201)。判定部131は、収集部134により収集されたリソース使用量に関する情報とリソース使用量条件121bとに基づき、撮像画像の取得条件を変更すると判定する(ステップS202のYes)。
【0104】
その場合、変更部132は、リソース使用量条件121bに基づいて撮像画像の取得条件を変更する(ステップS203)。取得部133は、変更部132により変更された撮像画像の取得条件に基づき、撮像装置200により撮像された映像から撮像画像を取得して(ステップS204)、工程を終了する。
【0105】
例えば、収集部134は、情報処理装置100のリソース使用量に関する情報として、情報処理装置100のリソース使用量が「95%」という情報を収集できる。判定部131は、図9の一例に示すリソース使用量閾値が「90%」という情報と、収集部134により収集されたリソース使用量「90%」という情報とに基づいて、撮像画像の取得条件を変更すると判定できる。変更部132は、判定部131の判定結果、およびリソース使用量条件121bに基づいて、撮像画像の取得条件を取得時間「1分間」に変更できる。取得部133は、変更部132により変更された撮像画像の取得条件に基づき、所定のイベントを検知から1分間遡ったタイミングからの撮像画像を、撮像装置200により撮像された映像から取得できる。
【0106】
他方、判定部131は、撮像画像の取得条件について、リソース使用量条件121bに基づいて変更しないと判定する(ステップS202のNo)。その場合、取得部133は、変更無しの撮像画像の取得条件に基づき、撮像装置200により撮像された映像から撮像画像を取得して(ステップS205)、工程を終了する。
【0107】
(第3の実施形態)
図15は、第3の実施形態に係る情報処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、第1検出部135は、所定の予備動作を検出する(ステップS301)。判定部131は、第1検出部135により検出された予備動作と予備動作条件121cとに基づいて、撮像画像の取得条件を変更すると判定する(ステップS302のYes)。
【0108】
その場合、変更部132は、予備動作条件121cに基づいて撮像画像の取得条件を変更する(ステップS303)。そして、取得部133は、変更部132により変更された撮像画像の取得条件に基づき、撮像装置200により撮像された映像から撮像画像を取得する(ステップS304)。
【0109】
例えば、第1検出部135は、所定の予備動作として「物色」を検出できる。判定部131は、第1検出部135により「アプリケーションa」において予備動作「物色」が検出された場合、予備動作条件121cに基づき撮像画像の取得条件を変更すると判定できる。変更部132は、判定部131の判定結果、および予備動作条件121cに基づいて撮像画像の取得条件を変更し、更に取得部133に対して撮像画像の「取得リクエスト」を実施できる。取得部133は、変更部132により実施された取得リクエストに基づいて、所定の予備動作を検知したタイミングから撮像画像の取得を開始できる。
【0110】
第2検出部136は、第1検出部135により検出された予備動作に関連付く本動作を検出する(ステップS305のYes)。その場合、撮像画像記憶部122は、取得部133により取得された撮像画像を保持し(ステップS306)、工程を終了する。他方、第2検出部136により前述の本動作が検出されない場合(ステップS305のNo)には、削除部137は、取得部133により取得された撮像画像を削除して(ステップS307)、工程を終了する。
【0111】
なお、判定部131が撮像画像の取得条件について、予備動作条件121cに基づいて変更しないと判定する場合には(ステップS302のNo)、そのまま工程を終了する。
【0112】
〔6.効果〕
ここまで述べてきたように、本実施形態の情報処理装置100の判定部131は、所定の撮像手段により撮像された映像の所定の時間帯から撮像画像を取得する取得条件を変更するか否かについて、アプリケーションごとに予め設定された所定の条件に基づいて判定する。続いて、変更部132は、判定部131により取得条件を変更すると判定された場合に、取得条件を変更する。
【0113】
これにより、情報処理装置100は、予め設定された撮像画像の取得条件以外の条件に基づく撮像画像の取得を可能とする。そして、情報処理装置100は、アプリケーションごとに撮像画像の取得条件の変更を実施することで、デバイスの記憶容量の制約の中でアプリケーションまたは検出が想定されるイベントの重要度を加味して撮像画像の取得を可能とする、という効果を提供する。また、情報処理装置100は、予め設定された撮像画像の取得条件以外の条件に基づく撮像画像の取得を可能とするため、持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の達成に貢献できる。
【0114】
第2の実施形態の情報処理装置100は、所定の条件としてアプリケーションのリソース使用量が所定の閾値を超えた場合に撮像画像の取得条件を変更する。さらに、情報処理装置100は、変更された撮像画像の取得条件に基づき撮像画像を取得する。これにより、情報処理装置100は、情報処理装置100のリソース使用量を安定させ、重要なイベントが含まれる撮像画像の取得漏れの発生を防ぐという効果を提供する。
【0115】
第3の実施形態の情報処理装置100は、予め設定された所定の予備動作を検出する。その場合、情報処理装置100は、予備動作が検出された場合に撮像画像を取得するようにリクエストを行う撮像画像の取得条件へ変更する。さらに、情報処理装置100は、予備動作に関連付く本動作を検出した場合には取得された撮像画像を保持し、前述の本動作が検出されない場合には撮像画像を削除する。これにより、情報処理装置100は、情報処理装置100の撮像画像を記憶するためのストレージ容量の確保、およびリソース使用量の抑制を可能とする、という効果を提供する。
【0116】
〔7.ハードウェア構成〕
前述してきた画像解析システム1に含まれる情報処理装置100と撮像装置200は、例えば、図16に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置100を例に挙げて説明する。図16は、本実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(通信I/F)1500、入出力インターフェイス(入出力I/F)1600、およびメディアインターフェイス(メディアI/F)1700を有する。
【0117】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0118】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および係るプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定のネットワークNWを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定のネットワークNWを介して他の機器へ送信する。
【0119】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、およびキーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータについて入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0120】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、係るプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0121】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定のネットワークNWを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0122】
また、例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。
【0123】
〔8.その他〕
また、上記各実施形態において説明した処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0124】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0125】
また、上記各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0126】
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
【0127】
以上、本発明の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。
【0128】
また、前述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、選択部は、選択手段や選択回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0129】
10 端末装置
20,21,22,23,24,25 ケース
100 情報処理装置
110,210 通信部
120,220 記憶部
121 取得条件記憶部
121a アプリ条件
121b リソース使用量条件
121c 予備動作条件
122 撮像画像記憶部
123 リソース使用量記憶部
130,230 制御部
131 判定部
132 変更部
133 取得部
134 収集部
135 第1検出部
136 第2検出部
137 削除部
200,201,202,203 撮像装置
300 外部装置
900 ネットワークハブ
a アプリケーション
11 消費者
1000 コンピュータ
1100 CPU
1200 RAM
1300 ROM
1400 HDD
1500 通信インターフェイス
1600 入出力インターフェイス
1700 メディアインターフェイス
1800 記録媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16