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特開2024-92913圧力制御装置およびそれを含む基板処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092913
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】圧力制御装置およびそれを含む基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   G05D 16/20 20060101AFI20240701BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20240701BHJP
   B05C 11/00 20060101ALI20240701BHJP
   B05C 5/00 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
G05D16/20 Z
B05C11/10
B05C11/00
B05C5/00 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085936
(22)【出願日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0183963
(32)【優先日】2022-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ,ドン ファ
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ダイ ゴォン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,ボン マン
(72)【発明者】
【氏名】ウォン,ジョン スク
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ヒョン ジュン
【テーマコード(参考)】
4F041
4F042
5H316
【Fターム(参考)】
4F041AB01
4F041BA01
4F041BA10
4F041BA13
4F041BA32
4F041BA35
4F042AB00
4F042BA07
4F042BA12
4F042CA01
4F042CB08
4F042CB10
4F042DH09
5H316AA02
5H316BB02
5H316DD02
5H316EE02
5H316FF01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】リザーバの内部空圧を安定的に制御するための圧力制御装置が提供される。
【解決手段】圧力制御装置はソース空圧の提供を受ける入力端、前記入力端と出力端の間に連結された吸気弁、前記出力端に連結された排気弁、前記出力端に連結され、前記出力端での圧力をセンシングしてセンシング値を生成する圧力センサ、および前記センシング値を第1目標値と比較して前記吸気弁の開度量を調節する第1制御ループと、前記センシング値を第2目標値と比較して前記排気弁の開度量を調節する第2制御ループを同時に運用して、前記吸気弁と前記排気弁を同時に動作させる制御部を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソース空圧の提供を受ける入力端;
前記入力端と出力端の間に連結された吸気弁;
前記出力端に連結された排気弁;
前記出力端に連結され、前記出力端での圧力をセンシングしてセンシング値を生成する圧力センサ;および
前記センシング値を第1目標値と比較して前記吸気弁の開度量を調節する第1制御ループと、前記センシング値を第2目標値と比較して前記排気弁の開度量を調節する第2制御ループを同時に運用して、前記吸気弁と前記排気弁を同時に動作させる制御部を含む、圧力制御装置。
【請求項2】
前記第1制御ループは、
前記センシング値が前記第1目標値より小さいと、前記吸気弁の開度量を増加させて、
前記センシング値が前記第1目標値より大きいと、前記吸気弁の開度量を減少させることを含む、請求項1に記載の圧力制御装置。
【請求項3】
前記第2制御ループは、
前記センシング値が前記第2目標値より小さいと、前記排気弁の開度量を減少させて、
前記センシング値が前記第2目標値より大きいと、前記排気弁の開度量を増加させることを含む、請求項2に記載の圧力制御装置。
【請求項4】
前記第1目標値と前記第2目標値は互いに同じである、請求項3に記載の圧力制御装置。
【請求項5】
前記第1制御ループの第1制御回数と、前記第2制御ループの第2制御回数は互いに異なる、請求項1に記載の圧力制御装置。
【請求項6】
前記第1制御ループが1回行われる間、前記第2制御ループは複数回行われる、請求項5に記載の圧力制御装置。
【請求項7】
前記制御部が前記吸気弁の開度量を調節するとき、前記制御部は前記吸気弁の可動範囲内でのみ制御する、請求項1に記載の圧力制御装置。
【請求項8】
前記制御部が前記排気弁の開度量を調節するとき、前記制御部は前記排気弁の可動範囲内でのみ制御する、請求項1に記載の圧力制御装置。
【請求項9】
インクジェットヘッドと連結され、前記出力端から提供される空圧の提供を受けるリザーバと、前記リザーバに設けられて前記リザーバの圧力を測定する圧力測定器をさらに含む、請求項1に記載の圧力制御装置。
【請求項10】
前記制御部は前記圧力センサから提供された前記センシング値を、前記圧力測定器により測定された圧力に基づいて補正して補正センシング値を生成し、前記第1制御ループおよび前記第2制御ループで前記補正センシング値を使用する、請求項9に記載の圧力制御装置。
【請求項11】
ソース負圧の提供を受け、第1吸気弁と第1排気弁の動作により工程負圧を生成する負圧生成モジュール;
ソース正圧の提供を受け、第2吸気弁と第2排気弁の動作により工程正圧を生成する正圧生成モジュール;および
前記工程負圧または前記工程正圧を選択的に、ターゲットに提供するスイッチングモジュールを含み、
前記負圧生成モジュールは、
前記ソース負圧の提供を受ける第1入力端と、
前記第1入力端と第1出力端の間に連結された第1吸気弁と、
前記第1出力端と連結された第1排気弁と、
前記第1出力端に連結され、前記第1出力端での圧力をセンシングして第1センシング値を生成する第1圧力センサと、
前記第1センシング値を第1目標値と比較して前記第1吸気弁の開度量を調節する第1制御ループと、前記第1センシング値を第2目標値と比較して前記第1排気弁の開度量を調節する第2制御ループを同時に運用して、前記第1吸気弁と前記第1排気弁を同時に動作させる制御部を含む、圧力制御装置。
【請求項12】
前記ターゲットはインクジェットヘッドと連結されたリザーバである、請求項11に記載の圧力制御装置。
【請求項13】
前記負圧生成モジュールは前記インクジェットヘッドのメニスカスを制御するために前記工程負圧を生成し、
前記正圧生成モジュールは前記インクジェットヘッドのメンテナンスのために前記工程正圧を生成する、請求項12に記載の圧力制御装置。
【請求項14】
前記スイッチングモジュールは、
ターゲットと連結された第3出力端と、
前記負圧生成モジュールの前記第1出力端と前記第3出力端の間に連結され、前記工程負圧を伝達するかどうかを決める第1切換弁と、
前記正圧生成モジュールの第2出力端と前記第3出力端の間に連結され、前記工程正圧を伝達するかどうかを決める第2切換弁を含み、
前記第1切換弁と前記第2切換弁は同時に開放されない、請求項11に記載の圧力制御装置。
【請求項15】
前記スイッチングモジュールは、前記第3出力端と連結され、前記第1切換弁が開放されることと前記第2切換弁が開放されることの間に動作する大気開放弁をさらに含む、請求項14に記載の圧力制御装置。
【請求項16】
前記正圧生成モジュールは、
前記ソース正圧の提供を受ける第2入力端と、
前記第2入力端と第2出力端の間に連結された第2吸気弁と、
前記第2出力端と連結された第2排気弁と、
前記第2出力端に連結され、前記第2出力端での圧力をセンシングして第2センシング値を生成する第2圧力センサを含む、請求項11に記載の圧力制御装置。
【請求項17】
インクジェットヘッド;
インクを貯蔵し、前記インクジェットヘッドにインクを提供し、工程負圧または工程正圧の提供を選択的に受けるリザーバ;および
前記リザーバに工程負圧または工程正圧を選択的に提供する圧力制御装置を含み、
前記圧力制御装置は、
ソース負圧の提供を受け、第1吸気弁と第1排気弁の動作により、前記インクジェットヘッドのメニスカスを制御するための工程負圧を生成する負圧生成モジュールと、
ソース正圧の提供を受け、第2吸気弁と第2排気弁の動作により、前記インクジェットヘッドのメンテナンスのための工程正圧を生成する正圧生成モジュールと、
前記工程負圧または前記工程正圧を選択的に、ターゲットに提供するスイッチングモジュールを含み、
前記負圧生成モジュールは、
前記ソース負圧の提供を受ける第1入力端と、
前記第1入力端と第1出力端の間に連結された第1吸気弁と、
前記第1出力端と連結された第1排気弁と、
前記第1出力端に連結され、前記第1出力端での圧力をセンシングして第1センシング値を生成する第1圧力センサと、
前記第1センシング値を第1目標値と比較して前記第1吸気弁の開度量を調節する第1制御ループと、前記第1センシング値を第1目標値と比較して前記第1排気弁の開度量を調節する第2制御ループを同時に運用して、前記第1吸気弁と前記第1排気弁を同時に動作させる第1制御部を含み、
前記正圧生成モジュールは、
前記ソース正圧の提供を受ける第2入力端と、
前記第2入力端と第2出力端の間に連結された第2吸気弁と、
前記第2出力端と連結された第2排気弁と、
前記第2出力端に連結され、前記第2出力端での圧力をセンシングして第2センシング値を生成する第2圧力センサと、
前記第2センシング値を第2目標値と比較して前記第2吸気弁の開度量を調節する第3制御ループと、前記第2センシング値を第2目標値と比較して前記第2排気弁の開度量を調節する第4制御ループを同時に運用して、前記第2吸気弁と前記第2排気弁を同時に動作させる第2制御部を含む、基板処理装置。
【請求項18】
前記スイッチングモジュールは、
前記リザーバと連結された第3出力端と、
前記負圧生成モジュールの前記第1出力端と前記第3出力端の間に連結され、前記工程負圧を伝達するかどうかを決める第1切換弁と、
前記正圧生成モジュールの前記第2出力端と前記第3出力端の間に連結され、前記工程正圧を伝達するかどうかを決める第2切換弁を含み、
前記第1切換弁と前記第2切換弁は同時に開放されない、請求項17に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記スイッチングモジュールは、前記第3出力端と連結され、前記第1切換弁が開放されることと前記第2切換弁が開放されることの間に動作する大気開放弁をさらに含む、請求項18に記載の基板処理装置。
【請求項20】
前記第1制御部が前記第1吸気弁または前記第1排気弁を制御するとき、前記第1吸気弁の可動範囲または前記第1排気弁の可動範囲内でのみ制御する、請求項17に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は圧力制御装置およびそれを含む基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットヘッドに備えられたインクジェットノズルは、数ないし数十ナノグラムの微細液滴(droplet)を基板に噴射して数マイクロの厚さの薄膜を形成する。したがって、ディスプレイまたは半導体工程で求められる品質の薄膜を製造するためにはインクの吐出量を精密に制御できなければならない。
【0003】
ここで、インクの吐出量を精密に制御するためにインクジェットノズルに負圧(negative pressure)が印加されることができる。そのため、インクの終端がノズル内側に陥入されているが、これをメニスカス(meniscus)という。
【0004】
メニスカス状態はインクジェットヘッドに連結されたリザーバ(reservoir)(またはインクタンク)の内部空圧状態によって変化する。したがって、メニスカスの状態が安定的に維持され、吐出量が精密に制御されるためにはリザーバの内部空圧を精密に制御しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、リザーバの内部空圧を安定的に制御するための圧力制御装置を提供することにある。
【0006】
本発明が解決しようとする他の課題は、前記圧力制御装置を含む基板処理装置を提供することにある。
【0007】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を達成するための本発明の圧力制御装置の一態様(aspect)は、ソース空圧(source air pressure)の提供を受ける入力端;前記入力端と出力端の間に連結された吸気弁;前記出力端に連結された排気弁;前記出力端に連結され、前記出力端での圧力をセンシングしてセンシング値を生成する圧力センサ;および前記センシング値を第1目標値と比較して前記吸気弁の開度量を調節する第1制御ループと、前記センシング値を第2目標値と比較して前記排気弁の開度量を調節する第2制御ループを同時に運用して、前記吸気弁と前記排気弁を同時に動作させる制御部を含む。
【0009】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置を説明するためのブロック図である。
図2図1に示す制御部の制御操作を説明するための図である。
図3図1に示す工程圧力PAの変化を説明するための図である。
図4図1に示す吸気弁の開度量制御と排気弁の開度量制御を説明するための図である。
図5】本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置の制御動作を説明するためのフローチャートである。
図6図5のS202段階を具体的に説明するための例示的フローチャートである。
図7】本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置の動作を説明するための図である。
図8】本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置の動作を説明するための図である。
図9】本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置の吸気弁または排気弁を説明するための図である。
図10】本発明のいくつかの実施形態による基板処理装置を説明するための図である。
図11図10の基板処理装置に適用される圧力制御装置を説明するためのブロック図である。
図12図11の圧力制御装置の具体的な実施形態を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付する図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。
【0012】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは図面に示されているように一つの素子または構成要素と他の素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用される。空間的に相対的な用語は図面に示されている方向に加えて使用時または動作時の素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。例えば、図面に示されている素子をひっくり返す場合、他の素子の「下(below)」または「下(beneath)」と記述された素子は他の素子の「上(above)」に置かれ得る。したがって、例示的な用語の「下」は下と上の方向をすべて含むことができる。素子は他の方向に配向されてもよく、そのため空間的に相対的な用語は配向によって解釈されることができる。
【0013】
第1、第2などが多様な素子、構成要素および/またはセクションを叙述するために使われるが、これらの素子、構成要素および/またはセクションはこれらの用語によって制限されないのはもちろんである。これらの用語は単に一つの素子、構成要素またはセクションを他の素子、構成要素またはセクションと区別するために使用する。したがって、以下で言及される第1素子、第1構成要素または第1セクションは本発明の技術的思想内で第2素子、第2構成要素または第2セクションであり得るのはもちろんである。
【0014】
以下、添付する図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明し、添付図面を参照して説明するにあたり図面符号に関係なく同一であるかまたは対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに係る重複する説明は省略する。
【0015】
図1は本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置を説明するためのブロック図である。図2図1に示す制御部の制御操作を説明するための図である。図3図1に示す工程圧力PAの変化を説明するための図である。図4図1に示す吸気弁の開度量制御と排気弁の開度量制御を説明するための図である。
【0016】
まず、図1を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置10は入力端11、出力端12、吸気弁20、排気弁30、圧力センサ40および制御部100を含む。
【0017】
入力端11を介してソース空圧SAが提供される。ソース空圧SAは負圧(negative pressure)であるかまたは正圧(positive pressure)であり得るが、負圧と正圧は大気圧を基準値(すなわち、0)とするときの相手圧力である。以下では負圧である場合を例に挙げて説明する。
【0018】
吸気弁20と排気弁30の動作により工程空圧PAが生成されるが、工程空圧PAは出力端12を介して出力される。
【0019】
吸気弁20は入力端11と出力端12の間に連結される。吸気弁20はオンオフ弁でない、比例制御弁(proportional valve)であり得る。すなわち、吸気弁20の開度量は第1制御信号CNT1(すなわち、電気信号)により比例的に増加し得る。
【0020】
排気弁30は出力端12と外部排気ラインの間に連結される。排気弁30はオンオフ弁でない、比例制御弁であり得る。すなわち、排気弁30の開度量は第2制御信号CNT2(すなわち、電気信号)により比例的に増加し得る。
【0021】
圧力センサ40は出力端12に連結され、出力端12での圧力をセンシングしてセンシング値SV1を生成する。
【0022】
制御部100はセンシング値SV1の提供を受け、吸気弁20を制御するための第1制御信号CNT1と、排気弁30を制御するための第2制御信号CNT2を生成する。
【0023】
いくつかの実施形態で、制御部100は吸気弁20の開度量を調節する第1制御ループと排気弁30の開度量を調節する第2制御ループを動作させる。第1制御ループと第2制御ループそれぞれに対して別途のセンシング値を入力せず、第1制御ループと第2制御ループに圧力センサ40のセンシング値SV1を共通に入力する。
【0024】
ここで、図2を参照すると、制御部100は例えば、PID(Proportional-Integral-Differential)制御方式で動作することができる。PID制御方式は基本的にフィードバック(feedback)制御方式であり、制御しようとする対象の出力値(output)を測定し、これを設定値(set point)と比較してエラー(error)を計算して、計算されたエラーを用いて制御に必要な制御値を計算する。
【0025】
まず、圧力センサ40は工程圧力PAをセンシングしてセンシング値SV1を生成する。工程圧力PAは特定のシステム/プロセス118を行って発生した結果である。特定のシステム/プロセス118は例えば、インクジェットヘッドと連結されたリザーバ、リザーバの圧力(内部空圧)の調節のための吸気弁20/排気弁30と関連し得る(図10ないし図12を参照)。
【0026】
制御部100は吸気弁20の制御のための第1演算器112および第1PID制御器114、排気弁30の制御のための第2演算器122および第2PID制御器124を含む。
【0027】
第1演算器112はセンシング値SV1と目標値TVを比較してエラーE1を算出するが、エラーE1は時間の経過とともに変更される値である。第1PID制御器114はエラーE1の比例項、積分項および微分項の合計で第1制御信号CNT1を計算することができる。比例項は現在状態でエラーE1の大きさに比例して生成され、積分項は定常状態(steady-state)でのエラーE1を除去する役割をし、微分項は出力値の急激な変化に歯止めをかけてオーバーシュート(overshoot)を減らし、安定性(stability)を向上させる役割をする。
【0028】
なお、第1PID制御器114は、前述とは異なり、比例項のみを有するか、あるいは比例-積分、比例-微分項のみを有する制御器の形態に単純化して用いることができる。このような変形例も本発明でいう第1PID制御器114にすべて含まれる。
【0029】
第1制御信号CNT1はシステム/プロセス118内の吸気弁20の開度量を制御する信号であり得る。
【0030】
同様に、第2演算器122はセンシング値SV1と目標値TVを比較してエラーE2を算出するが、エラーE2は時間の経過とともに変更される値である。第2PID制御器124はエラーE2の比例項、積分項および微分項の合計で第2制御信号CNT2を計算することができる。なお、第2PID制御器124は、前述とは異なり、比例項のみを有するか、あるいは比例-積分、比例-微分項のみを有する制御器の形態に単純化して用いてことができる。
【0031】
第2制御信号CNT2はシステム/プロセス118内の排気弁30の開度量を制御する信号であり得る。
【0032】
システム/プロセス118は第1制御信号CNT1および第2制御信号CNT2の提供を受けて動作しながら、外乱Sの影響を受けて工程圧力PAを出力する。
【0033】
まとめると、前述した方式により、吸気弁20の制御と排気弁30の制御を、同じセンシング値SV1に基づいて同時に行う。また、吸気弁20の制御と排気弁30の制御を個別的に行う。これにより、吸気弁20の開度量と排気弁30の開度量は互いに異なり得るが、吸気弁20と排気弁30が同時に開放されることができる。すなわち、吸気弁20と排気弁30が互いに排他的に制御されるものではない。ここで「排他的に制御」されることの意味は、吸気弁20と排気弁30のいずれか一つが開放される間、他の一つは開放されないように制御することを意味する。
【0034】
前述した方式について、図3および図4を用いて具体的に説明する。
【0035】
図3を参照すると、x軸は時間であり、y軸は工程圧力PAを意味する。時間の経過(t1~t15)とともに、工程圧力PAは目標値TVに到達する。
【0036】
図4を参照すると、x軸は時間であり、y軸は操作量MVを表す。操作量は中心線を基準として、上側は吸気弁20の開度量を表し、下側は排気弁30の開度量を表したものである。中心線を基準として上に向かうほど吸気弁20の開度量は大きくなる(例えば、0→100)。中心線を基準として下に向かうほど排気弁30の開度量は大きくなる(例えば、0→100)。ここで0は吸気弁20または排気弁30が完全に閉じられた状態を意味し、100は吸気弁20または排気弁30が完全に開かれた状態を意味する。
【0037】
図3および図4を参照すると、制御部(図1の100)により、吸気弁20の開度量および排気弁30の開度量が個別的に制御される。したがって、吸気弁20と排気弁30は、開度量の差はあるが、同時に開放されることができる。
【0038】
吸気弁20の開度量が排気弁30の開度量より大きいと、吸気量が排気量より大きいので結果的に吸気動作が優勢である。逆に、排気弁30の開度量が吸気弁20の開度量より大きいと、排気量が吸気量より大きいので結果的に排気動作が優勢である。
【0039】
例を挙げて説明すると、時間0~t2で、吸気弁20の開度量が排気弁30の開度量より大きいので吸気動作が優勢に行われて、工程空圧PAが増加する。
【0040】
時間t2~t3で、吸気弁20の開度量と排気弁30の開度量がほぼ同一であるので、工程空圧PAの増加が止まる。
【0041】
時間t3~t5で、排気弁30の開度量が吸気弁20の開度量より大きいので排気動作が優勢に行われて、工程空圧PAが減少する。
【0042】
時間t5~t6で、吸気弁20の開度量が排気弁30の開度量より大きいので吸気動作が優勢に行われて、工程空圧PAが減少してから増加に変わる。
【0043】
このような方式で吸気弁20および排気弁30が制御され、時間t15で工程空圧PAは目標値TVに到達する。
【0044】
以下、図1および図5図6を用いて、本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置の制御動作について具体的に説明する。
【0045】
図5は本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置の制御動作を説明するためのフローチャートである。図6図5のS202段階を具体的に説明するための例示的フローチャートである。
【0046】
先に図1および図5を参照すると、圧力センサ40は出力端12での圧力をセンシングしてセンシング値SV1を生成する(S201)。
【0047】
次に、制御部100はセンシング値SV1を第1目標値TV1と比較して吸気弁20の開度量を調節する第1制御ループと、センシング値SV1を第2目標値TV2と比較して排気弁30の開度量を調節する第2制御ループを同時に運用して、吸気弁20と排気弁30を同時に動作させる(S202)。
【0048】
具体的には、図6に図示のように、制御部100は吸気弁制御ループ(すなわち、第1制御ループ)および排気弁制御ループ(すなわち、第2制御ループ)を個的別に同時に運用する。
【0049】
吸気弁制御ループで、センシング値SV1と第1目標値TV1を比較して、比較結果に基づいて吸気弁20の開度量を調節する。具体的には、センシング値SV1が第1目標値TV1より小さいと(S230のYを参照)、吸気弁20の開度量を増加させる(S235)。センシング値SV1が第1目標値TV1より大きいと(S230のNを参照)、吸気弁20の開度量を減少させる(S245)。
【0050】
排気弁制御ループで、センシング値SV1と第2目標値TV2を比較して、比較結果に基づいて排気弁30の開度量を調節する。具体的には、センシング値SV1が第2目標値TV2より小さいと(S250のYを参照)、排気弁30の開度量を減少させる(S255)。センシング値SV1が第2目標値TV2より大きいと(S250のNを参照)、排気弁30の開度量を増加させる(S265)。
【0051】
ここで、第1目標値TV1と第2目標値TV2は互いに同じ値であってもよい。このような場合、吸気弁20の調節と排気弁30の調節は互いに相互補償するコンセプトで、制御動作が行われる。
【0052】
第1目標値TV1と第2目標値TV2は互いに異なる値であってもよい。このような場合、吸気弁20の調節により工程空圧PAを安定化させて、排気弁30の調節によりダウンストリーム(downstream)の調節を詳細にするコンセプトで、制御動作が行われる。
【0053】
また、吸気弁制御ループの第1制御回数と、排気弁制御ループの第2制御回数が互いに同一であり得る。すなわち、吸気弁制御ループが1回行われる間、排気弁制御ループも1回行われる。例えば、図4に示すように、時間t1~t2間で、吸気弁20の開度量調節は1回行われ、排気弁30の開度量調節も1回行われる。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置によれば、次のような特徴がある。
【0055】
吸気弁20の開度量調節と排気弁30の開度量調節は、独立した(または個別的な)制御ループで構成される。したがって、吸気量と排気量を同時に制御することができる。
【0056】
また、吸気弁20の開度量調節と排気弁30の開度量調節が個別的に行われるが、同じ圧力センサのセンシング値SV1のフィードバックを受ける。したがって、相互間の制御が相互作用するので(または相互間で補償が行われるので)応答性が増加する。
【0057】
また、吸気弁20の制御回数と排気弁30の制御回数は互いに同一にまたは互いに異なる比率に設定することができる。外乱に応じて制御回数を異なるようにチューニングすることができる。
【0058】
図7および図8は本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置の動作を説明するための図である。説明の便宜上、図1ないし図6を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0059】
図7および図8を参照すると、x軸は時間であり、y軸は操作量MVを意味する。操作量は中心線を基準として、上側は吸気弁20の開度量を表し、下側は排気弁30の開度量を表す。
【0060】
図7で、吸気弁20の制御回数は排気弁30の制御回数より小さい。すなわち、吸気弁制御ループが1回行われる間、排気弁制御ループは複数回行われることができる。図面では吸気弁制御ループが1回行われる間、排気弁制御ループは2回行われる場合を示した。
【0061】
例を挙げて説明すると、時間0~t1で吸気弁20の開度量調節が1回行われ、時間0~t11および時間t11~t1で排気弁30の開度量調節がそれぞれ1回ずつ行われる。
【0062】
同様に、時間t1~t2で吸気弁20の開度量調節が1回行われ、時間t1~t21および時間t21~t2で排気弁30の開度量調節がそれぞれ1回ずつ行われる。時間t2~t3で吸気弁20の開度量調節が1回行われ、時間t2~t31および時間t31~t3で排気弁30の開度量調節がそれぞれ1回ずつ行われる。
【0063】
図8で、排気弁30の制御回数は吸気弁20の制御回数より小さい。すなわち、排気弁制御ループが1回行われる間、吸気弁制御ループは複数回行われることができる。図面では排気弁制御ループが1回行われる間、吸気弁制御ループは2回行われる場合を示した。
【0064】
例を挙げて説明すると、時間0~t1で排気弁30の開度量調節が1回行われ、時間0~t11および時間t11~t1で吸気弁20の開度量調節がそれぞれ1回ずつ行われる。
【0065】
同様に、時間t1~t2で排気弁30の開度量調節が1回行われ、時間t1~t21および時間t21~t2で吸気弁20の開度量調節がそれぞれ1回ずつ行われる。時間t2~t3で排気弁30の開度量調節が1回行われ、時間t2~t31および時間t31~t3で吸気弁20の開度量調節がそれぞれ1回ずつ行われる。
【0066】
図示とは異なり、吸気弁制御ループがn回(ただし、nは2以上の自然数)行われる間、排気弁制御ループはm回(ただし、mは2以上の自然数)行われることができる。例えば、吸気弁制御ループが2回行われる間、排気弁制御ループは5回行われることができる。
【0067】
図9は本発明のいくつかの実施形態による圧力制御装置の吸気弁または排気弁を説明するための図である。図9では第1制御信号CNT1と吸気弁の開度量ODの間の関係を中心に示したが、第2制御信号CNT2と排気弁の開度量ODの間の関係も実質的に同一である。
【0068】
図9を参照すると、x軸は第1制御信号CNT1であり、y軸は弁の開度量ODを表す。
【0069】
弁に低いレベルの作動電圧が印加されると、弁がほとんど開放されない。このような作動電圧の区間を、弁の非可動範囲R1という。
【0070】
弁に特定レベル以上の作動電圧が印加されると、弁は作動電圧に応じて線状に開放されることができる。このような作動電圧の区間を、弁の可動範囲R2という。可動範囲R2内では、作動電圧の変化に応じた弁の開度量の変化が大きい。すなわち、作動電圧の変化に応じた弁の応答性が高まる。
【0071】
本発明のいくつかの実施形態で、制御部100が吸気弁20の開度量を調節するとき、制御部100は吸気弁20の可動範囲R2内で制御する。同様に、制御部100が排気弁30の開度量を調節するとき、制御部100は排気弁30の可動範囲R2内で制御する。
【0072】
なお、図示のように、可動範囲R2内で最も小さいレベルの作動電圧を弁に提供しても、弁は少し開放されている状態であり得る。吸気弁20の開度量と排気弁30の開度量は同時に個別的に制御される。例えば、排気弁30に最も小さいレベルの作動電圧が印加される状態であり、そのため排気弁30が少し開放されている状態であり得る。制御部100はこのような排気弁30の状態を補償できるように吸気弁20の開度量を調節する。このように補償コンセプトが制御方式に反映できるので、排気弁30と吸気弁20を応答性の高い可動範囲R2で制御されることができる。
【0073】
以下では図10ないし図12を用いて、前述した圧力制御装置を用いた装備について説明する。以下では、インクジェット装備に適用された例を説明するが、これに限られない。
【0074】
図10は本発明のいくつかの実施形態による基板処理装置を説明するための図である。図11図10の基板処理装置に適用される圧力制御装置を説明するためのブロック図である。図12図11の圧力制御装置の具体的な実施形態を説明するためのブロック図である。
【0075】
図10を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による基板処理装置は、圧力制御装置510、リザーバ520、インクジェットヘッド530およびインクジェットノズル531を含む。
【0076】
リザーバ520にはインクが収容され、インクジェットヘッド530はリザーバ520からインクの供給を受ける。インクジェットヘッド530の端部に設けられたインクジェットノズル531は、基板にインクを吐出する。
【0077】
圧力制御装置510はリザーバ520に工程負圧または工程正圧を選択的に提供する。工程負圧はインクジェットヘッド530(すなわち、インクジェットノズル531)のメニスカスを制御するためのものであり、工程正圧はインクジェットヘッド530のメンテナンスのためのものである。
【0078】
ここで、図11および図12を参照すると、圧力制御装置510は負圧生成モジュール10、正圧生成モジュール310およびスイッチングモジュール410を含む。負圧生成モジュール10および正圧生成モジュール310の少なくとも一つに図1ないし図9を用いて説明した圧力制御装置10を適用させることができる。
【0079】
負圧生成モジュール10はソース負圧SNPの提供を受け、第1吸気弁20と第1排気弁30の動作により、インクジェットヘッド530のメニスカスを制御するための工程負圧PNPを生成する。
【0080】
負圧生成モジュール10は第1入力端11、第1出力端12、第1吸気弁20、第1排気弁30、第1圧力センサ40および第1制御部100を含む。
【0081】
第1入力端11はソース負圧SNPの提供を受ける。第1吸気弁20は第1入力端11と第1出力端12の間に連結される。第1排気弁30は第1出力端12と外部排気ラインの間に連結される。第1圧力センサ40は第1出力端12に連結され、第1出力端12での圧力をセンシングして第1センシング値SV1を生成する。
【0082】
第1制御部100は第1センシング値SV1を第1目標値TV1と比較して第1吸気弁20の開度量を調節する第1制御ループと、第1センシング値SV1を第1目標値TV1と比較して第1排気弁30の開度量を調節する第2制御ループを同時に運用して、第1吸気弁20と第1排気弁30を同時に動作させる。第1吸気弁20の制御と第1排気弁30の制御は個別的に行われる。第1制御部100が第1吸気弁20または第1排気弁30を制御するとき、第1吸気弁20の可動範囲または第1排気弁30の可動範囲内で制御することができる。第1制御部100は第1吸気弁20を制御するための第1制御信号CNT1を生成し、第1排気弁30を制御するための第2制御信号CNT2を生成する。
【0083】
正圧生成モジュール310はソース正圧SPPの提供を受け、第2吸気弁320と第2排気弁330の動作により、インクジェットヘッド530のメンテナンスのための工程正圧PPPを生成する。
【0084】
正圧生成モジュール310は第2入力端311、第2出力端312、第2吸気弁320、第2排気弁330、第2圧力センサ340および第2制御部101を含む。
【0085】
第2入力端311はソース正圧SPPの提供を受ける。第2吸気弁320は第2入力端311と第2出力端312の間に連結される。第2排気弁330は第2出力端312と外部排気ラインの間に連結される。第2圧力センサ340は第2出力端312に連結され、第2出力端312での圧力をセンシングして第2センシング値SV2を生成する。
【0086】
第2制御部101は第2センシング値SV2を第2目標値TV2と比較して第2吸気弁320の開度量を調節する第3制御ループと、第2センシング値SV2を第2目標値TV2と比較して第2排気弁330の開度量を調節する第4制御ループを同時に運用して、第2吸気弁320と第2排気弁330を同時に動作させる。第2吸気弁320の制御と第2排気弁330の制御は個別的に行われる。第2制御部101が第2吸気弁320または第2排気弁330を制御するとき、第2吸気弁320の可動範囲または第2排気弁330の可動範囲内で制御することができる。第2制御部101は第2吸気弁320を制御するための第3制御信号CNT3を生成し、第2排気弁330を制御するための第4制御信号CNT4を生成する。
【0087】
スイッチングモジュール410は、リザーバ520に工程負圧PNPまたは工程正圧PPPを選択的に提供する。
【0088】
スイッチングモジュール410は第3出力端412、第1切換弁420、第2切換弁440および大気開放弁430を含む。
【0089】
第3出力端412はターゲット(例えば、リザーバ520)と連結される。
【0090】
第1切換弁420は負圧生成モジュール10の第1出力端12と第3出力端412の間に連結され、工程負圧PNPを伝達するかどうかを決める。
【0091】
第2切換弁440は正圧生成モジュール310の第2出力端312と第3出力端412の間に連結され、工程正圧PPPを伝達するかどうかを決める。
【0092】
大気開放弁430は第3出力端412と連結される。大気開放弁430は第1切換弁420が開放されることと第2切換弁440が開放されることの間に動作する。
【0093】
第3制御部102は第1切換弁420と第2切換弁440は同時に開放されるように制御しない。例えば、第3制御部102は第1切換弁420を開放して工程負圧PNPをリザーバ520に提供し、インクジェットヘッド530のメニスカス(meniscus)を調節する。次に、第3制御部102は大気開放弁430を開放して圧力ハンチング(hunting)を防止する。次に、第3制御部102は第2切換弁440を開放して工程正圧PPPをリザーバ520に提供して、インクジェットヘッド530のメンテナンス(maintenance)を行う。
【0094】
第3制御部102は第1切換弁420を制御するための第5制御信号CNT5を生成し、第2切換弁440を制御するための第6制御信号CNT6を生成し、大気開放弁430を制御するための第7制御信号CNT7を生成する。
【0095】
一方、別に示していないが、リザーバ(図10の520を参照)に圧力測定器が設けられ、前記圧力測定器はリザーバ520の圧力(すなわち、内部空圧)を測定することができる。制御部(100または101)は圧力センサ(40または340)によりセンシングされたセンシング値(SV1またはSV2)を、圧力測定器により測定された圧力に基づいて補正して補正センシング値を生成することができる。制御部(100または101)は前述した第1制御ループないし第4制御ループの少なくとも一つで補正センシング値を用いることができる。
【0096】
以上と添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12