(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024092922
(43)【公開日】2024-07-08
(54)【発明の名称】回路基板とその製造方法及びこれを含む電子部品パッケージ
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20240701BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20240701BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20240701BHJP
H05K 3/46 20060101ALI20240701BHJP
【FI】
H01L23/12 F
H01L23/12 N
H01L21/60 311S
H05K1/02 J
H05K3/46 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110188
(22)【出願日】2023-07-04
(31)【優先権主張番号】10-2022-0184351
(32)【優先日】2022-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 相 旻
【テーマコード(参考)】
5E316
5E338
5F044
【Fターム(参考)】
5E316AA12
5E316AA15
5E316AA32
5E316AA38
5E316BB01
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC34
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316DD23
5E316DD33
5E316DD47
5E316EE31
5E316FF01
5E316FF07
5E316FF09
5E316FF10
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG22
5E316GG23
5E316GG28
5E316HH31
5E316JJ02
5E338AA03
5E338AA16
5E338BB13
5E338BB14
5E338BB25
5E338CC09
5E338CC10
5E338EE31
5F044KK07
5F044KK13
5F044KK15
5F044LL07
5F044LL11
5F044RR17
(57)【要約】
【課題】曲がりやねじれなどの変形による不良を最少化する回路基板とその製造方法及びこれを含む電子部品パッケージを提供する。
【解決手段】本発明の回路基板は、補強材を含まない第1絶縁層、第1絶縁層の表面上に突出する導電パッド、第1絶縁層の表面上に突出して平面上で導電パッドが位置する領域の外郭に配置されるダム、及び第1絶縁層の下に位置して補強材を含む第2絶縁層を備え、第1絶縁層の表面を基準とするダムの高さは、導電パッドの高さよりも高い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
補強材を含まない第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の表面上に突出する導電パッドと、
前記第1絶縁層の表面上に突出して平面上で前記導電パッドが位置する領域の外郭に配置されるダムと、
前記第1絶縁層の下に位置して補強材を含む第2絶縁層と、を備え、
前記第1絶縁層の表面を基準とする前記ダムの高さは、前記導電パッドの高さよりも高いことを特徴とする回路基板。
【請求項2】
前記ダムは、
前記第1絶縁層の表面上に突出するメインダムと、
前記メインダムを覆う補助ダムと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記補助ダムは
ニッケルを含む下部補助ダムと、
前記下部補助ダムの上に位置してニッケル及び金を含む上部補助ダムと、を含み、
前記上部補助ダムは、ニッケルを含む第1上部補助ダム及び金を含む第2上部補助ダムを含むことを特徴とする請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記導電パッドは
前記第1絶縁層の表面上に突出するメインパッドと、
前記メインパッドを覆う第1補助パッドと、を含み、
前記第1絶縁層の表面に垂直な方向に測定される前記補助ダムの厚さは、前記第1補助パッドの厚さよりも厚いことを特徴とする請求項3に記載の回路基板。
【請求項5】
前記第1補助パッドは、
ニッケルを含む第1下部補助層と、
前記第1下部補助層の上に位置して金を含む第1上部補助層と、を含むことを特徴とする請求項4に記載の回路基板。
【請求項6】
前記第1絶縁層に位置する第1ビア層と、
前記第1ビア層に連結される第1回路配線と、
前記第2絶縁層に位置する第2ビア層と、
前記第2ビア層に連結される第2回路配線と、を更に含み、
前記導電パッドは、前記第1ビア層に連結されることを特徴とする請求項3に記載の回路基板。
【請求項7】
前記第1絶縁層は、シリカフィラーを含み、
前記第2絶縁層は、シリカフィラー及び前記補強材を含み、
前記補強材は、ガラス繊維を含むことを特徴とする請求項6に記載の回路基板。
【請求項8】
前記第2絶縁層の下に位置して前記第2回路配線に重畳する開口部を有するソルダーレジスト層を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記開口部に重畳する前記第2回路配線の表面を覆う第2補助パッドを更に含むことを特徴とする請求項8に記載の回路基板。
【請求項10】
前記第2ビア層の最小直径は、前記第1ビア層の最小直径よりも大きいことを特徴とする請求項8に記載の回路基板。
【請求項11】
前記導電パッドの一部は、前記第1絶縁層に埋め込まれることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
【請求項12】
キャリア基板の上に複数のメインパッド及び前記複数のメインパッドが位置する領域の外郭に配置されるメインダムを形成する段階と、
前記キャリア基板の上に前記メインパッド及び前記メインダムを覆い補強材を含まない第1絶縁層を形成する段階と、
前記第1絶縁層の上に補強材を含む第2絶縁層を形成する段階と、
前記第1絶縁層から前記キャリア基板を分離する段階と、
前記メインパッド及び前記メインダムを前記第1絶縁層の表面上に突出させる段階と、
メッキ工程を用いて前記第1絶縁層の表面を基準とする前記メインパッド及び前記メインパッドを覆う第1補助パッドを含む導電パッドの高さよりも高く前記メインダム及び前記メインダムを覆う補助ダムを含むダムを形成する段階と、を有することを特徴とする回路基板の製造方法。
【請求項13】
前記第1絶縁層を貫通する第1ビア層を形成する段階と、
前記第1絶縁層の上に前記第1ビア層に連結される第1回路配線を形成する段階と、
前記第2絶縁層を貫通する第2ビア層を形成する段階と、
前記第2絶縁層の上に前記第2ビア層に連結される第2回路配線を形成する段階と、を更に含むことを特徴とする請求項12に記載の回路基板の製造方法。
【請求項14】
前記第2ビア層の最小直径は、前記第1ビア層の最小直径よりも大きく形成されることを特徴とする請求項13に記載の回路基板の製造方法。
【請求項15】
前記第2絶縁層の上に前記第2回路配線に重畳する開口部を有するソルダーレジスト層を形成する段階を更に含み、
前記メッキ工程は、
前記メインダムに重畳する開口領域を有する第1メッキレジスト及び前記ソルダーレジスト層の開口部を遮断する第2メッキレジストを形成する段階と、
第1無電解メッキ工程で前記メインダムを覆う下部補助ダムを形成する段階と、
前記第1メッキレジスト及び前記第2メッキレジストを除去する段階と、
第2無電解メッキ工程で前記下部補助ダムの上に上部補助ダムを形成して前記補助ダムを形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項13に記載の回路基板の製造方法。
【請求項16】
前記上部補助ダムを形成すると同時に前記メインパッドを覆う第1補助パッドと、前記開口部に重畳する前記第2回路配線の表面を覆う第2補助パッドと、を形成する段階を更に含むことを特徴とする請求項15に記載の回路基板の製造方法。
【請求項17】
補強材を含まない第1絶縁層、前記第1絶縁層の表面上に突出する導電パッド、前記第1絶縁層の表面上に突出して平面上で前記導電パッドが位置する領域の外郭に配置されるダム、及び前記第1絶縁層の下に位置して補強材を含む第2絶縁層を含む回路基板と、
前記回路基板の上に位置する電子部品と、
前記電子部品に設置されて前記回路基板の導電パッドに電気的に連結される導電接着部材と、
前記電子部品と前記回路基板との間を満たして前記ダムによって囲まれるアンダーフィルと、を備え、
前記第1絶縁層の表面を基準とする前記ダムの高さは、前記導電パッドの高さよりも高いことを特徴とする電子部品パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板とその製造方法及びこれを含む電子部品パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
最近は、高性能中央処理装置(CPU)の実現のために一つのパッケージ内に2つ以上のICを結んで単一チップとして作動するようにするシステムインパッケージ(System in Package:SIP)が使用されている。このようなSIPは、メモリ(Memory)が一つの回路基板に共に実装されるため、シリコンインターポーザ(interposer)を適用している。従って、回路基板の大きさが大きくなるようになって変形(warpage)による不良が発生しやすい。
【0003】
また、高性能中央処理装置(CPU)において、薄い厚さのパッケージを必要とし、このために所定の厚さを有するコア部材(core member)のないコアレス(coreless)基板が使用されている。このようなコアレス基板は、コア部材がないため、同一な厚さの回路基板に比べてより多くの層を形成すると同時に薄く形成することができるが、変形(warpage)による不良が発生しやすい。
【0004】
パッケージ組み立て時、コアレス基板で発生する変形不良には、ダイ(die)とバンプ(Bump)との間の連結時にバンプに発生するクラック(crack)、熱ストレス(thermal stress)によって、ビア層に発生するクラック(crack)、又はソルダーボールが短絡するソルダーブリッジ(solder bridge)などがある。
【0005】
特に、ダイとコアレス基板との間に満たされるアンダーフィル(under fill)がコアレス基板の変形によってダムを超えていくようになり、ダムに隣接して位置する積層セラミックコンデンサ(Multi-Layer Ceramic Capacitor、MLCC)などの回路素子のパッドを汚染させることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、曲がりやねじれなどの変形による不良を最少化する回路基板とその製造方法及びこれを含む電子部品パッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による回路基板は、補強材を含まない第1絶縁層と、前記第1絶縁層の表面上に突出する導電パッドと、前記第1絶縁層の表面上に突出して平面上で前記導電パッドが位置する領域の外郭に配置されるダムと、前記第1絶縁層の下に位置して補強材を含む第2絶縁層と、を備え、前記第1絶縁層の表面を基準とする前記ダムの高さは、前記導電パッドの高さよりも高い。
【0009】
前記ダムは、前記第1絶縁層の表面の上に突出するメインダムと、前記メインダムを覆う補助ダムと、を含み得る。
前記補助ダムは、ニッケルを含む下部補助ダムと、前記下部補助ダムの上に位置してニッケル及び金を含む上部補助ダムと、を含み、前記上部補助ダムは、ニッケルを含む第1上部補助ダム及び金を含む第2上部補助ダムを含み得る。
前記導電パッドは、前記第1絶縁層の表面上に突出するメインパッドと、前記メインパッドを覆う第1補助パッドと、を含み、前記第1絶縁層の表面に垂直な方向に測定される前記補助ダムの厚さは、前記第1補助パッドの厚さよりも厚くあり得る。
前記第1補助パッドは、ニッケルを含む第1下部補助層と、前記第1下部補助層の上に位置して金を含む第1上部補助層と、を含み得る。
前記第1絶縁層に位置する第1ビア層と、前記第1ビア層に連結される第1回路配線と、前記第2絶縁層に位置する第2ビア層と、前記第2ビア層に連結される第2回路配線と、を更に含み、前記導電パッドは、前記第1ビア層に連結され得る。
前記第1絶縁層は、シリカフィラーを含み、前記第2絶縁層は、シリカフィラー及び前記補強材を含み、前記補強材は、ガラス繊維を含み得る。
前記第2絶縁層の下に位置して前記第2回路配線に重畳する開口部を有するソルダーレジスト層を更に含み得る。
前記開口部に重畳する前記第2回路配線の表面を覆う第2補助パッドを更に含み得る。
前記第2ビア層の最小直径は、前記第1ビア層の最小直径よりも大きくあり得る。
前記導電パッドの一部は、前記第1絶縁層に埋め込まれ得る。
【0010】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による回路基板の製造方法は、キャリア基板の上に複数のメインパッド及び前記複数のメインパッドが位置する領域の外郭に配置されるメインダムを形成する段階と、前記キャリア基板の上に前記メインパッド及び前記メインダムを覆い補強材を含まない第1絶縁層を形成する段階と、前記第1絶縁層の上に補強材を含む第2絶縁層を形成する段階と、前記第1絶縁層から前記キャリア基板を分離する段階と、前記メインパッド及び前記メインダムを前記第1絶縁層の表面上に突出させる段階と、メッキ工程を用いて前記第1絶縁層の表面を基準とする前記メインパッド及び前記メインパッドを覆う第1補助パッドを含む導電パッドの高さよりも高く前記メインダム及び前記メインダムを覆う補助ダムを含むダムを形成する段階と、を有する。
【0011】
前記回路基板の製造方法は、前記第1絶縁層を貫通する第1ビア層を形成する段階と、前記第1絶縁層の上に前記第1ビア層に連結される第1回路配線を形成する段階と、前記第2絶縁層を貫通する第2ビア層を形成する段階と、前記第2絶縁層の上に前記第2ビア層に連結される第2回路配線を形成する段階と、を更に含み得る。
前記第2ビア層の最小直径は、前記第1ビア層の最小直径よりも大きく形成され得る。
前記回路基板の製造方法は、前記第2絶縁層の上に前記第2回路配線に重畳する開口部を有するソルダーレジスト層を形成する段階を更に含み、前記メッキ工程は、前記メインダムに重畳する開口領域を有する第1メッキレジスト及び前記ソルダーレジスト層の開口部を遮断する第2メッキレジストを形成する段階と、第1無電解メッキ工程で前記メインダムを覆う下部補助ダムを形成する段階と、前記第1メッキレジスト及び前記第2メッキレジストを除去する段階と、第2無電解メッキ工程で前記下部補助ダムの上に上部補助ダムを形成して前記補助ダムを形成する段階と、を含み得る。
前記上部補助ダムを形成すると同時に前記メインパッドを覆う第1補助パッドと、前記開口部に重畳する前記第2回路配線の表面を覆う第2補助パッドと、を形成する段階を更に含み得る。
【0012】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による電子部品パッケージは、補強材を含まない第1絶縁層、前記第1絶縁層の表面上に突出する導電パッド、前記第1絶縁層の表面上に突出して平面上で前記導電パッドが位置する領域の外郭に配置されるダム、及び前記第1絶縁層の下に位置して補強材を含む第2絶縁層を含む回路基板と、前記回路基板の上に位置する電子部品と、前記電子部品に設置されて前記回路基板の導電パッドに電気的に連結される導電接着部材と、前記電子部品と前記回路基板との間を満たして前記ダムによって囲まれるアンダーフィルと、を備え、前記第1絶縁層の表面を基準とする前記ダムの高さは、前記導電パッドの高さよりも高い。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の導電パッドが位置する領域の外郭に配置されるダムの高さを導電パッドの高さよりも高く形成することによって、アンダーフィルがダムを超えて外部の回路素子などに流れ込むことを防止することができる。
また、コアレス基板の一部絶縁層が補強材を含むことによって、コアレス基板に一方向に変形が発生することを防止することができる。
また、補強材を含む一部絶縁層を貫通する一部ビア層の直径を、補強材を含まない他の絶縁層を貫通する他のビア層の直径よりも大きく形成することによって、一部の絶縁層に集中するストレス(stress)によって一部のビア層にクラックなどの不良が発生することを防止することができる。
【0014】
このように、コアレス基板を含む回路基板の信頼性を向上させることができるため、パッケージの薄膜化を向上させることができる。
【0015】
しかし、本発明の効果は、上述の効果に限定されるものではなく、本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で多様に拡張できることが自明である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】
図1の回路基板を含む電子部品パッケージの平面図である。
【
図3】
図2のIII-III’に沿って切断して示した断面図である。
【
図4】一実施形態による回路基板の製造方法を順次に示した断面図である。
【
図5】一実施形態による回路基板の製造方法を順次に示した断面図である。
【
図6】一実施形態による回路基板の製造方法を順次に示した断面図である。
【
図7】一実施形態による回路基板の製造方法を順次に示した断面図である。
【
図8】一実施形態による回路基板の製造方法を順次に示した断面図である。
【
図9】一実施形態による回路基板の製造方法を順次に示した断面図である。
【
図10】一実施形態による回路基板の製造方法を順次に示した断面図である。
【
図11】一実施形態による回路基板の製造方法を順次に示した断面図である。
【
図12】他の実施形態による回路基板の断面図である。
【
図13】他の実施形態による回路基板の製造方法の一段階を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は様々な異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0018】
本発明を明確に説明するために、説明上不必要な部分は省略し、明細書全体に亘って同一又は類似の構成要素については同一の参照符号を付ける。
【0019】
また、図面は、本明細書に開示する実施形態を容易に理解することができるようにするためのものに過ぎず、図面によって本明細書に開示する技術的思想は、制限されず、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物、又は代替物を含むものとして理解しなければならない。
【0020】
また、図面に示した各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意に示したものであり、本発明が必ずしも図示しものに限定されない。図面において様々な層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして図面において、説明の便宜のために、一部の層及び領域の厚さを誇張して示した。
【0021】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分“の上に”又は“上に”あるという場合、これは他の部分“の直上に”ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。一方、ある部分が他の部分“の直上に”あるという場合には、中間に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分“の上に”又は“上に”あるということは、基準となる部分の上又は下に位置することであり、必ずしも重力の反対方向に“の上に”又は“上に”位置することを意味するものではない。
【0022】
また、明細書全体で、ある部分がある構成要素を“含む”という場合、これは特に反対になる記載がない限り他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素を更に含むことがあることを意味する。
【0023】
また、明細書全体で、“平面上”という場合、これは対象部分を上から見た場合を意味し、“断面上”という場合、これは対象部分を垂直に切断した断面を横から見た場合を意味する。
【0024】
また、明細書全体で、“連結される”という場合、これは二つ以上の構成要素が直接的に連結されることのみを意味するものではなく、二つ以上の構成要素が他の構成要素を通じて間接的に連結されること、物理的に連結されることだけではなく電気的に連結されること、又は位置や機能によって異なる名称で称されるが一体であることを意味することがある。
【0025】
以下、図面を参照して多様な実施形態及び変形例を詳細に説明する。
【0026】
図1~
図3を参照して、一実施形態による回路基板及びこれを含む電子部品パッケージについて説明する。
【0027】
【0028】
図1に示したように、本実施形態による回路基板は、少なくとも一つの第1層ユニット100、少なくとも一つの第2層ユニット200、複数の導電パッド300、ダムD、ソルダーレジスト層400、及び複数の第2補助パッド500を含む。以下で、説明の便宜のために第1層ユニット100及び第2層ユニット200は共にコアレス基板CLSと定義する。
【0029】
第1層ユニット100は、第2層ユニット200の上に配置される。第1層ユニット100は、第1絶縁層110、第1ビア層120、及び第1回路配線130を含む。
【0030】
第1絶縁層110は、エポキシ樹脂、ポリイミド(polyimide)などのような熱硬化性樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)などのような熱可塑性樹脂などを含む。第1絶縁層110は、味の素ビルドアップフィルム(Ajinomoto Build-up Film:ABF)などを含む。ABFは、味の素ファインテクノ株式会社(Ajinomoto Fine-Techno Co., Inc.)から購入可能な重合体エポキシフィルムである。このような第1絶縁層110は、シリカフィラー(silica filler)を含む。
【0031】
第1ビア層120は、第1絶縁層110を貫通して第1回路配線130に連結される。第1ビア層120は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質を含む。第1ビア層120の側面はテーパ(taper)されるように形成される。即ち、第1ビア層120の側面は第1絶縁層110の表面に平行な面を基準にして鈍角を有する。
【0032】
第1回路配線130は、第1絶縁層110の下に位置して電気的信号を伝達する。第1回路配線130は多様なパターンで配置される。第1回路配線130は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質を含む。
【0033】
本実施形態では、3つの第1層ユニット100が積層されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、多様な数の第1層ユニット100が積層される。
【0034】
第2層ユニット200は、第2絶縁層210、第2ビア層220、及び第2回路配線230を含む。
【0035】
第2絶縁層210は、エポキシ樹脂、ポリイミド(polyimide)などのような熱硬化性樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)などのような熱可塑性樹脂などを含む。例えば、第2絶縁層210は、味の素ビルドアップフィルム(Ajinomoto Build-up Film、ABF)などを含む。このような第2絶縁層210は、シリカフィラー(silica filler)を含む。
【0036】
このような第2絶縁層210は、物理的な外力による変形を防止する補強材211を含む。補強材211は、ガラス繊維(Glass cloth)などを含む。このように、第2絶縁層210は、補強材211を含むことにより、製造工程中の熱ストレス(thermal stress)などによってコアレス基板CLSに一方向に変形が発生することを防止することができる。
【0037】
第2ビア層220は、第2絶縁層210を貫通して第2回路配線230に連結される。第2ビア層220は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質を含む。第2ビア層220の側面は、テーパ(taper)されるように形成される。即ち、第2ビア層220の側面は、第2絶縁層210の表面に平行な面を基準にして鈍角を有する。
【0038】
第2回路配線230は、第2絶縁層210の下に位置して電気的信号を伝達する。第2回路配線230は多様なパターンで配置される。第2回路配線230は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質を含む。
【0039】
本実施形態では、2つの第2層ユニット200が積層されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、多様な数の第2層ユニット200が積層される。
【0040】
複数の導電パッド300は、第1ビア層120を通じて第1回路配線130に連結され、第1絶縁層110の表面110u上に突出する。また、導電パッド300の下部面は、第1絶縁層110の内部に埋め込まれる。
【0041】
導電パッド300は、メインパッド310及び第1補助パッド320を含む。
【0042】
メインパッド310は、第1絶縁層110の表面110u上に突出する。メインパッド310は、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)などを含む。
【0043】
第1補助パッド320はメインパッド310を覆う。このような第1補助パッド320は、表面処理工程である第2無電解メッキ工程によって形成される第1下部補助層321及び第1上部補助層322を含む。第1上部補助層322は、第1下部補助層321の上に位置する。第1下部補助層321はニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)などを含み、第1上部補助層322は金(Au)を含む。ここで、第2無電解メッキ工程は、ENEPIG(Electroless Nickel Electroless Palladium Immersion Gold)、ENIG(Electroless Nickel Immersion Gold)などのメッキ工程を含む。ENEPIGは、ENIGの問題点である置換金メッキ時のニッケル腐食を防止するために、無電解パラジウムを無電解ニッケルと置換金との間に位置させたメッキ工程である。
【0044】
ここで、メインパッド310の上部角310aは曲面形状を有する。第1回路配線130の角130a及び第2回路配線230の角230aが角張った形状を有するものとは異なり、メインパッド310の上部角310aは曲面形状を有する。即ち、メインパッド310の上部角310aの曲率半径は第1回路配線130の角130a及び第2回路配線230の角230aの曲率半径よりも大きい。従って、コアレス基板CLSに変形が発生する場合にも、メインパッド310の突出した上部角310aに応力が集中しないため、メインパッド310にクラック(crack)などの不良が発生することを防止することができる。
【0045】
ダムDは、平面上で複数の導電パッド300を囲む。このようなダムDは、メインダムMD及び補助ダムSDを含む。
【0046】
メインダムMDは、メインパッド310と同一の層に位置し、第1絶縁層110の表面110u上に突出する。メインダムMDは、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)などを含む。
【0047】
補助ダムSDは、メインダムMDを覆う。補助ダムSDは、下部補助ダムDSD及び上部補助ダムUSDを含む。
【0048】
下部補助ダムDSDは、第1無電解メッキ工程によって形成され、ニッケル(Ni)を含む。
【0049】
上部補助ダムUSDは、下部補助ダムDSDの上に配置される。上部補助ダムUSDは、第2無電解メッキ工程によって形成される第1上部補助ダムUSD1及び第2上部補助ダムUSD2を含む。第1上部補助ダムUSD1はニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)などを含み、第2上部補助ダムUSD2は金(Au)を含む。
【0050】
ここで、第1絶縁層110の表面110uに垂直な方向に測定される補助ダムSDの厚さt1は第1補助パッド320の厚さt2よりも厚い。即ち、第1絶縁層110の表面110uを基準とするダムDの高さh1は導電パッド300の高さh2よりも高い。
【0051】
これにより、電子部品ECと第1層ユニット100との間に満たされるアンダーフィルUFがダムDを超えて第1層ユニット100の上に位置する回路素子、例えば積層セラミックコンデンサMLCCなどに流れ込むことを防止することができる。従って、電子部品の外郭に位置する回路素子のパッドなどの汚染を防止して、回路基板の信頼性を向上させることができる。
【0052】
ソルダーレジスト層400は、第2絶縁層210の下に位置して第2回路配線230を覆う。このようなソルダーレジスト層400は第2回路配線230に平面上で重畳する開口部OHを有する。ソルダーレジスト層400は、ソルダーレジスト(Solder resist)などの絶縁物質を含む。
【0053】
第2補助パッド500はソルダーレジスト層400の開口部OHに重畳する第2回路配線230の表面を覆う。第2補助パッド500は第2絶縁層210に隣接する。このような第2補助パッド500は、表面処理工程である第2無電解メッキ工程によって形成される第2下部補助層510及び第2上部補助層520を含む。
図1で、第2上部補助層520は第1下部補助層510の下に位置し、第2上部補助層520は第1下部補助層510を覆う。第2下部補助層510はニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)などを含み、第2上部補助層520は金(Au)を含む。
【0054】
第2補助パッド500に隣接する第2絶縁層210は、補強材211を含むことによって、コアレス基板CLSの変形を最少化して第2補助パッド500にボンディングされるソルダーボールSBが互いに短絡することを防止することができる。
【0055】
このように、本実施形態による回路基板は、コアレス基板CLSの第2絶縁層210が補強材211を含み、突出した導電パッド300の上部角300aが曲面形状を有することによって、コアレス基板CLSに変形が発生する場合にも導電パッド300、第2ビア層220などにクラック(crack)などの不良が発生することを最少化することができる。
【0056】
以下、
図1の回路基板を含む電子部品パッケージについて図面を参照して詳細に説明する。
【0057】
図2は、
図1の回路基板を含む電子部品パッケージの平面図であり、
図3は、
図2のIII-III’に沿って切断して示した断面図である。
【0058】
図2及び
図3に示すように、本実施形態による電子部品パッケージは、回路基板S、電子部品EC、導電接着部材CB、及びアンダーフィルUFを含む。
【0059】
回路基板Sは、少なくとも一つの第1層ユニット100、少なくとも一つの第2層ユニット200、導電パッド300、ダムD、ソルダーレジスト層400、及び第2補助パッド500を含む。回路基板Sに関する詳細な説明は上記で説明しているため、詳しい説明は省略する。
【0060】
電子部品ECは、素子数百~数百万個以上が一つのチップ内に集積化された集積回路ダイ(integrated circuit die)である。例えば、電子部品ECは、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのプロセッサチップ、具体的にはアプリケーションプロセッサ(Application Processor、AP)であるが、これに限定されるものではなく、それ以外にもその他の揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリ、アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックなどである。
【0061】
導電接着部材CBは、電子部品ECと導電パッド300とを電気的に連結する。導電接着部材CBは、電子部品ECの信号配線に設置されるバンプ(bump)CB1、及びバンプCB1と導電パッド300との間に位置して接着性及び導電性を向上させる補助接着部材CB2を含む。バンプCB1は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質を含む。補助接着部材CB2はソルダー(solder)などを含む。本実施形態で、バンプCB1は、柱(pillar)形状であるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ボール(ball)形状のバンプも可能である。
【0062】
アンダーフィルUFは、電子部品ECと第1層ユニット100との間に満たされ、電子部品ECを固定する。このようなアンダーフィルUFは、ダムDによって囲まれるため、アンダーフィルがダムを超えて周辺の回路素子に流れ込むことが防止される。特に、第1絶縁層110の表面110uを基準とするダムDの高さh1は導電パッド300の高さh2よりも高いため、アンダーフィルUFがダムDを超えて第1層ユニット100の上に位置する周辺の回路素子などに流れ込むことを効果的に防止することができる。
【0063】
以下、
図1~
図3と共に
図4~
図11を参照して、一実施形態による回路基板の製造方法について詳しく説明する。
【0064】
図4~
図11は、一実施形態による回路基板の製造方法を順次に示した断面図である。
【0065】
図4に示すように、キャリア基板CSの上に複数のメインパッド310及びメインダムMDを形成する。メインダムMDは平面上で複数のメインパッド310を囲む。キャリア基板CSは、その後の工程でメインパッド310及びメインダムMDから分離可能な基板である。このようなキャリア基板CSは、銅張積層板などを含む。そして、キャリア基板CSの上にメインパッド310及びメインダムMDを覆う第1絶縁層110を形成する。第1絶縁層110は補強材211を含まない。そして、写真エッチング工程を用いて第1絶縁層110にメインパッド310に重畳するビアホールVHを形成する。
【0066】
図5に示すように、第1絶縁層110のビアホールVHを満たして第1ビア層120を形成する。この時、第1ビア層120の側面は逆テーパされるように形成される。そして、第1絶縁層110の上に第1ビア層120に連結される第1回路配線130を形成する。ここで、第1絶縁層110、第1ビア層120、及び第1回路配線130は共に第1層ユニット100を成す。そして、第1層ユニット100を繰り返して積層する。本実施形態では、3つの第1層ユニット100を形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、多様な数の第1層ユニット100を形成することができる。
【0067】
図6に示すように、第1層ユニット100の上に第2絶縁層210を形成する。第2絶縁層210は補強材211を含む。そして、写真エッチング工程を用いて第2絶縁層210を貫通する第2ビア層220を形成する。この時、第2ビア層220の側面は逆テーパされるように形成される。そして、第2絶縁層210の上に第2ビア層220に連結される第2回路配線230を形成する。ここで、第2絶縁層210、第2ビア層220、及び第2回路配線230は共に第2層ユニット200を成す。そして、第2層ユニット200を繰り返して積層する。本実施形態では、2つの第2層ユニット200を形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、多様な数の第2層ユニット200を形成することができる。
【0068】
図7に示すように、第2層ユニット200の上に第2回路配線230に重畳する開口部OHを有するソルダーレジスト層400を形成する。開口部OHは、マスクを用いてソルダーレジスト層400に露光、硬化、現像などの工程を行って形成される。
【0069】
図8に示すように、第1層ユニット100からキャリア基板CSを分離する。即ち、第1層ユニット100の第1絶縁層110からキャリア基板CSを分離する。
【0070】
図9に示すように、第1層ユニット100及び第2層ユニット200を含むコアレス基板CLSをひっくり返す。そして、複数の第1層ユニット100の中の最上部の第1層ユニット100の第1絶縁層110の表面をエッチングしてメインパッド310及びメインダムMDを第1層ユニット100の第1絶縁層110の表面110u上に突出させる。この時、メインパッド310の上部角310a及びメインダムMDの上部角MDaは角張った形状を有する。
【0071】
図10に示すように、メインパッド310の上部角310a及びメインダムMDの上部角MDaを加工してメインパッド310の上部角310a及びメインダムMDの上部角MDaを曲面形状に形成する。この時、メインパッド310の上部角310aは写真エッチング工程、レーザ工程などを用いて曲面形状に形成される。
【0072】
図11に示すように、メインダムMDに重畳する開口領域OAを有する第1メッキレジストPR1を第1絶縁層110の上に形成すると同時にソルダーレジスト層400の下に開口部OHを遮断する第2メッキレジストPR2を形成する。
【0073】
そして、第1無電解メッキ工程でメインダムMDを覆う下部補助ダムDSDを形成する。
【0074】
図1に示すように、第1メッキレジストPR1及び第2メッキレジストPR2を除去する。そして、第2無電解メッキ工程で下部補助ダムDSDの上に上部補助ダムUSDを形成して補助ダムSDを完成する。上部補助ダムUSDを形成すると同時にメインパッド310を覆う第1補助パッド320を形成して補助パッド300を完成する。そして、上部補助ダムUSDを形成すると同時に第2絶縁層210の開口部OHに重畳する第2回路配線230の表面を覆う第2補助パッド500を形成する。ここで、補助ダムSDの厚さt1は第1補助パッド320の厚さt2よりも厚い。即ち、第1絶縁層110の表面110uを基準とするダムDの高さh1は導電パッド300の高さh2よりも高い。
【0075】
これにより、電子部品ECと第1層ユニット100との間に満たされるアンダーフィルUFがダムDを超えて第1層ユニット100の上に位置する回路素子、例えば積層セラミックコンデンサMLCCなどに流れ込むのを防止することができる。
【0076】
このように、本実施形態では、コアレス基板CLSの第2絶縁層210が補強材211を含むことによって、コアレス基板CLSに一方向に変形が発生することを防止することができる。
【0077】
また、コアレス基板CLSで突出したメインパッド310の上部角310aが曲面形状を有することによって、コアレス基板CLSに変形が発生する場合にもメインパッド310にクラック(crack)などの不良が発生するのを防止することができる。
【0078】
一方、上記実施形態では、第1ビア層の最小直径と第2ビア層の最小直径とが同一であったが、第2ビア層の最小直径が第1ビア層の最小直径よりも大きい他の実施形態も可能である。
【0079】
以下、
図12を参照して、他の実施形態による回路基板について詳しく説明する。
【0080】
図12は、他の実施形態による回路基板の断面図である。
【0081】
図12に示す実施形態は、
図1に示した実施形態と比較して第2ビア層の最小直径が第1ビア層の最小直径よりも大きいことのみを除いて実質的に同一なため、繰り返しになる説明は省略する。
【0082】
図12に示すように、本実施形態による回路基板は、少なくとも一つの第1層ユニット100、少なくとも一つの第2層ユニット200、複数の導電パッド300、ダムD、ソルダーレジスト層400、及び第2補助パッド500を含む。
【0083】
ここで、第2層ユニット200の第2ビア層220の最小直径d2は、第1層ユニット100の第1ビア層120の最小直径d1よりも大きい。
【0084】
このように、補強材211を含む第2絶縁層210を貫通する第2ビア層220の最小直径d2を補強材211を含まない第1絶縁層110を貫通する第1ビア層120の最小直径d1よりも大きく形成することによって、第2絶縁層210に集中するストレス(stress)によって第2ビア層220にクラックなどの不良が発生することを防止することができる。
【0085】
以下、
図12と共に
図13を参照して、他の実施形態による回路基板の製造方法について詳しく説明する。
【0086】
図13は、他の実施形態による回路基板の製造方法の一段階を示した断面図である。
【0087】
図13に示す実施形態は、
図4~
図11に示した実施形態と比較して第2ビア層の最小直径が第1ビア層の最小直径よりも大きいことのみを除いて実質的に同一なため、繰り返しになる説明は省略する。
【0088】
図13に示すように、キャリア基板CSの上に複数のメインパッド310及びメインダムMDを形成する。そして、キャリア基板CSの上に第1絶縁層110、第1ビア層120、及び第1回路配線130を含む第1層ユニット100を形成する。そして、第1層ユニット100の上に第2絶縁層210、第2ビア層220、及び第2回路配線230を含む第2層ユニット200を形成する。この時、第2層ユニット200の第2ビア層220の最小直径d2は、第1層ユニット100の第1ビア層120の最小直径d1よりも大きく形成される。このように、補強材211を含む第2絶縁層210を貫通する第2ビア層220の最小直径d2が補強材211を含まない第1絶縁層110を貫通する第1ビア層120の最小直径d1よりも大きく形成されることによって、第2絶縁層210に集中するストレス(stress)によって第2ビア層220にクラックなどの不良が発生することを防止することができる。そして、第2層ユニット200の上に第2回路配線230に重畳する開口部OHを有するソルダーレジスト層400を形成する。
【0089】
そして、
図12に示すように、第1層ユニット100からキャリア基板CSを分離して、第1層ユニット100及び第2層ユニット200を含むコアレス基板CLSをひっくり返す。そして、メインパッド310及びメインダムMDを第1層ユニット100の第1絶縁層110の表面110u上に突出させる。そして、メインパッド310の上部角310a及びメインダムMDの上部角MDaを加工して、メインパッド310の上部角310a及びメインダムMDの上部角MDaを曲面形状に形成する。そして、第1無電解メッキ工程でメインダムMDを覆う下部補助ダムDSDを形成する。そして、第2無電解メッキ工程で下部補助ダムDSDの上に上部補助ダムUSDを形成して補助ダムSDを完成する。上部補助ダムUSDを形成すると同時にメインパッド310を覆う第1補助パッド320を形成して補助パッド300を完成する。そして、上部補助ダムUSDを形成すると同時に第2絶縁層210の開口部OHに重畳する第2回路配線230の表面を覆う第2補助パッド500を形成する。
【0090】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0091】
100、200 第1、第2層ユニット
110、210 第1、第2絶縁層
110u 第1絶縁層の表面
120、220 第1、第2ビア層
130、230 第1、第2回路配線
130a、230a 第1、第2回路配線の角
211 補強材
300 導電パッド、補助パッド
300a 導電パッドの上部角
310 メインパッド
310a メインパッドの上部角
320、500 第1、第2補助パッド
321、510 第1、第2下部補助層
322、520 第1、第2上部補助層
400 ソルダーレジスト層
CB 導電接着部材
CB1 バンプ
CB2 補助接着部材
CLS コアレス基板
CS キャリア基板
D ダム
DSD、USD 下部、上部補助ダム
EC 電子部品
MD メインダム
MDa メインダムの上部角
MLCC 積層セラミックコンデンサ
OA 開口領域
OH 開口部
PR1、PR2 第2、第2メッキレジスト
S 回路基板
SB ソルダーボール
SD 補助ダム
UF アンダーフィル
USD1、USD2 第1、第2上部補助ダム
VH ビアホール