IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社オービックの特許一覧

特開2024-93受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム
<>
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図1
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図2
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図3
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図4
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図5
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図6
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図7
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図8
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図9
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図10
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図11
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図12
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図13
  • 特開-受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000093
(43)【公開日】2024-01-05
(54)【発明の名称】受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20231225BHJP
【FI】
G06Q30/06 332
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098644
(22)【出願日】2022-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】味村 辰彦
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB59
(57)【要約】      (修正有)
【課題】納品先は一つであるが複数に分けた商取引データが必要な場合における商取引データの入力作業を軽減する受注処理装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】受注処理装置1において、受注入力画面表示制御部25は、商対象の発注元である親得意先を示す親得意先コード及び商対象の受注総数を含む受注入力を行う受注入力画面を表示する。内訳入力画面表示制御部26は、受注入力画面で入力された親得意先コードに関連付けされている一つ又は複数の子得意先コードで示される子得意先毎に、商対象の受注総数を分割した個別受注数量を入力するための内訳入力画面を表示する。出荷指示生成部27は、親得意先に対して商対象を一括して出荷する出荷指示書を生成する。また、納品書生成部28は、内訳入力画面を介して入力された子得意先毎に、個別受注数量を含む納品書を生成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商対象の発注元である親得意先を示す親得意先コード及び前記商対象の受注総数を含む受注入力を行う受注入力画面を表示する受注入力画面表示制御部と、
前記受注入力画面で入力された親得意先コードに関連付けされている一つ又は複数の子得意先コードで示される子得意先毎に、前記商対象の受注総数を分割した個別受注数量を入力するための内訳入力画面を表示する内訳入力画面表示制御部と、
前記親得意先に対して前記商対象を一括して出荷する出荷指示書を生成する出荷指示生成部と、
前記内訳入力画面を介して入力された前記子得意先毎に、前記個別受注数量を含む納品書を生成する納品書生成部と、
を有する受注処理装置。
【請求項2】
前記子得意先毎に、前記個別受注数量に対応する前記商対象の売上金額を含む売上データを生成する売上データ生成部を、さらに備えること、
を特徴とする請求項1に記載の受注処理装置。
【請求項3】
前記子得意先毎に、前記個別受注数量に対応する前記商対象の請求金額を含む請求書データを生成する請求書データ生成部を、さらに備えること、
を特徴とする請求項1に記載の受注処理装置。
【請求項4】
受注入力画面表示制御部が、商対象の発注元である親得意先を示す親得意先コード及び前記商対象の受注総数を含む受注入力を行う受注入力画面を表示する受注入力画面表示制御ステップと、
内訳入力画面表示制御部が、前記受注入力画面で入力された親得意先コードに関連付けされている一つ又は複数の子得意先コードで示される子得意先毎に、前記商対象の受注総数を分割した個別受注数量を入力するための内訳入力画面を表示する内訳入力画面表示制御ステップと、
出荷指示生成部が、前記親得意先に対して前記商対象を一括して出荷する出荷指示書を生成する出荷指示生成ステップと、
納品書生成部が、前記内訳入力画面を介して入力された前記子得意先毎に、前記個別受注数量を含む納品書を生成する納品書生成ステップと、
を有する受注処理方法。
【請求項5】
コンピュータを、
商対象の発注元である親得意先を示す親得意先コード及び前記商対象の受注総数を含む受注入力を行う受注入力画面を表示する受注入力画面表示制御部と、
前記受注入力画面で入力された親得意先コードに関連付けされている一つ又は複数の子得意先コードで示される子得意先毎に、前記商対象の受注総数を分割した個別受注数量を入力するための内訳入力画面を表示する内訳入力画面表示制御部と、
前記親得意先に対して前記商対象を一括して出荷する出荷指示書を生成する出荷指示生成部と、
前記内訳入力画面を介して入力された前記子得意先毎に、前記個別受注数量を含む納品書を生成する納品書生成部として機能させること、
を特徴とする受注処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日の商取引においては、発注元である得意先から商品又はサービス等の商対象の提供依頼を受注した場合、出荷指示書、売上データ、請求書及び納品書等を作成するために、受注した商対象、日付、金額等の入力を行う受注処理が行われることが多い。このような受注処理に関する技術としては、特許文献1(特開2004-038416号公報)に受注管理システムが開示されている。
【0003】
この受注管理システムは、製品の受注状況を管理する受注管理システムであり、製品の受注に関する受注データが受注番号毎でかつ更新履歴番号毎に蓄積された受注データベースと、受注データベースを参照して、入力された受注番号に関連する受注番号を抽出する手段を有している。また、抽出した受注番号に該当する受注データの全てを受注データベースから読み出す手段と、更新履歴番号順に受注データが変化した更新項目を抽出する手段と、更新項目を受注番号毎でかつ更新履歴番号毎に一覧表にして画面に表示する手段とを備える。これにより、受注データの更新履歴の推移を簡単に確認可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-038416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、例えば病院、老人ホーム又は医療に準ずる施設等においては、先方の部署毎に納品書を分けて作成し、商品は単一の納品先に納品するとの商取引形態の要望がある。この場合、受注入力を行う業務オペレータは、一つの商対象に対して、部署毎に分けて受注入力を行う必要があり、業務オペレータの負担となっていた。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、納品先は一つであるが複数に分けた商取引データが必要な場合における商取引データの入力作業を軽減可能とした受注処理装置、受注処理方法及び受注処理プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る受注処理装置は、商対象の発注元である親得意先を示す親得意先コード及び商対象の受注総数を含む受注入力を行う受注入力画面を表示する受注入力画面表示制御部と、受注入力画面で入力された親得意先コードに関連付けされている一つ又は複数の子得意先コードで示される子得意先毎に、商対象の受注総数を分割した個別受注数量を入力するための内訳入力画面を表示する内訳入力画面表示制御部と、親得意先に対して商対象を一括して出荷する出荷指示書を生成する出荷指示生成部と、内訳入力画面を介して入力された子得意先毎に、個別受注数量を含む納品書を生成する納品書生成部と、を有する。
【0008】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る受注処理方法は、受注入力画面表示制御部が、商対象の発注元である親得意先を示す親得意先コード及び商対象の受注総数を含む受注入力を行う受注入力画面を表示する受注入力画面表示制御ステップと、内訳入力画面表示制御部が、受注入力画面で入力された親得意先コードに関連付けされている一つ又は複数の子得意先コードで示される子得意先毎に、商対象の受注総数を分割した個別受注数量を入力するための内訳入力画面を表示する内訳入力画面表示制御ステップと、出荷指示生成部が、親得意先に対して商対象を一括して出荷する出荷指示書を生成する出荷指示生成ステップと、納品書生成部が、内訳入力画面を介して入力された子得意先毎に、個別受注数量を含む納品書を生成する納品書生成ステップと、を有する。
【0009】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る受注処理プログラムは、コンピュータを、商対象の発注元である親得意先を示す親得意先コード及び商対象の受注総数を含む受注入力を行う受注入力画面を表示する受注入力画面表示制御部と、受注入力画面で入力された親得意先コードに関連付けされている一つ又は複数の子得意先コードで示される子得意先毎に、商対象の受注総数を分割した個別受注数量を入力するための内訳入力画面を表示する内訳入力画面表示制御部と、親得意先に対して商対象を一括して出荷する出荷指示書を生成する出荷指示生成部と、内訳入力画面を介して入力された子得意先毎に、個別受注数量を含む納品書を生成する納品書生成部として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、納品先は一つであるが複数に分けた商取引データが必要な場合における商取引データの入力作業を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、比較例となる受注処理装置の納品書の作成処理を説明するための図である。
図2図2は、実施の形態の受注処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、得意先マスタの一例を示す図である。
図4図4は、実施の形態の受注処理装置の受注入力動作の流れを示すフローチャートである。
図5図5は、受注した注文書の一例を示す図である。
図6図6は、実施の形態の受注処理装置が表示する内訳入力画面の一例を示す図である。
図7図7は、内訳入力画面の他の例を示す図である。
図8図8は、実施の形態の受注処理装置が表示する受注入力画面の一例を示す図である。
図9図9は、実施の形態の受注処理装置で作成される、内訳入力が行われていない納品先に対する受注データ及び納品書の一例を示す図である。
図10図10は、実施の形態の受注処理装置で作成される、内訳入力が行われた納品先に対する受注データ及び納品書の一例を示す図である。
図11図11は、実施の形態の受注処理装置で作成される、内訳入力が行われた納品先に対する受注データ及び納品書の他の例を示す図である。
図12図12は、実施の形態の受注処理装置で作成される出荷指示書の一例を示す図である。
図13図13は、実施の形態の受注処理装置で作成される、内訳入力が行われた納品先に対する売上データの一例を示す図である。
図14図14は、実施の形態の受注処理装置で作成される、内訳入力が行われた納品先に対する納品書の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を適用した実施の形態を説明する。なお、このような実施の形態はあくまでも本発明の一例であり、これらの実施の形態に本発明が限定されるものではない。
【0013】
[比較例]
まず、図1に、実施の形態の受注処理装置1の比較例となる受注処理装置による受注入力動作の概要を示す。この図1の例は、ABC病院から1kgの商品AAAの受注を行った例である。1kg商品は、一括してABC病院に搬送されることが希望されているが、納品書及び請求書等は、全1kgの商品のうち、0.5kgをX部署分として作成し、0.2kgをY部署分として作成し、0.3kgをZ部署分として作成することが求められているとする。
【0014】
この場合、業務オペレータは、最初(1回目)に、X部署用の受注データの入力を行い、次(2回目)に、Y部署用の受注データの入力を行い、さらに次(3回目)に、Z部署用の受注データの入力を行う。納品書は、各受注データに基づいて、X部署用、Y部署用及びZ部署用の納品書がそれぞれ作成される。
【0015】
また、各部署用の受注データに基づいて同一の出荷倉庫、及び、同一の納期の出荷指示書が作成される。ピッキング担当者は、倉庫に格納されている1kgの商品AAAを、X部署用、Y部署用及びZ部署用の納品書と共に梱包してABC病院に一括して出荷する。
【0016】
商品が出荷されると、業務オペレータは、X部署、Y部署及びZ部署の売上データを別々に入力して作成する。
【0017】
例えば、食品業界における受注は、得意先からオーダーを受け、納入先毎に商品と納品書を用意し、売上を計上するのが一般的である。しかし、病院、老人ホーム、医療に準ずる施設等においては、この図1の比較例に示したように、納入先は単一で商品を一か所に納品するが、先方部署毎に売上を分けて納品書を作成する要望がある。このような場合、運用で対応するために、図1の比較例に示したように、先方部署毎に受注登録を複数回行なって対応している。
【0018】
これにより、一つの商品に対して、受注入力を分けた登録が必要となり、業務オペレータの入力の負担と入力値の最終チェックに時間を要している。また、物流で出力される出荷指示書では、同一納入先、同一商品にも関わらず複数行で出力され、ピッキング担当者は、手計算で集計して出荷作業を行っており、誤出荷を誘発する一因となっている。
【0019】
実施の形態の受注処理装置1は、受注入力において、商品毎に先方部署の内訳数を登録可能として、納入先に対し1回の入力で完了しつつ、最終的に売上は先方部署別に計上することを可能として、上述の不都合を解決している。
【0020】
(受注処理装置のハードウェア構成)
次に、図2に、受注処理装置1のハードウェア構成を示す。この図2に示すように、受注処理装置1は、記憶部2、制御部3、及び通信インターフェース部4を備えている。通信インターフェース部4は、ネットワークを介して、例えば図示しない会計システムに接続されている。なお、会計システムは、記憶部2に記憶されていてもよい。
【0021】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、得意先マスタ11、注文書データ、受注データ、受注内訳データ、売上データ及び請求書データ等が記憶される。また、記憶部2には、受注処理を実行するための受注処理プログラムが記憶されている。
【0022】
図3は、得意先マスタ11の一例を示す図である。この図3に示すように、得意先マスタ11には、得意先コード、得意先名、医療区分、親医療得意先コード、表示順、及び、請求先コードがそれぞれ関連付けされて記憶されている。この図3の例の場合、得意先コードが「T01」のABC病院は、医療区分が「1(親)」で親得意先となっている。また、得意先コードが「T02」、「T03」及び「T04」のABC病院のX部署、Y部署及びZ部署は、医療区分が「2(子)」となっており、親得意先であるABC病院の子得意先であることを示している。
【0023】
同様に、図3の例は、得意先コードが「T10」のイロハホームは、医療区分が「1(親)」で親得意先となっている。また、得意先コードが「T11」及び「T12」のイロハホームの特食及び患者は、医療区分が「2(子)」となっており、親得意先であるイロハホームの子得意先であることを示している。
【0024】
また、図3の例は、得意先コードが「T30」のZZZ商事は、子得意先を有していないため、医療区分が「0(一般)」となっている。
【0025】
(受注処理装置の機能構成)
次に、図2に示す受注処理装置1の制御部3は、記憶部2に記憶されている受注処理プログラムを実行することで、表示制御部21、データ生成部22,記憶制御部23、及び、出力制御部24として機能する。表示制御部21は、受注入力画面表示制御部25及び内訳入力画面表示制御部26の各機能を備えている。また、データ生成部22は、出荷指示生成部27、納品書生成部28、売上データ生成部29、請求書データ生成部30、及び、受注データ生成部31の各機能を備えている。
【0026】
受注入力画面表示制御部25は、商品又はサービス等の提供する商対象の発注元である親得意先を示す親得意先コード及び商対象の受注総数を含む受注入力を行う受注入力画面を表示する。内訳入力画面表示制御部26は、受注入力画面で入力された親得意先コードに関連付けされている一つ又は複数の子得意先コードで示される子得意先毎に、商対象の受注総数を分割した個別受注数量を入力するための内訳入力画面を表示する。
【0027】
出荷指示生成部27は、親得意先に対して商対象を一括して出荷する出荷指示書を生成する。納品書生成部28は、内訳入力画面を介して入力された子得意先毎に、個別受注数量を含む納品書を生成する。
【0028】
売上データ生成部29は、子得意先毎に、個別受注数量に対応する商対象の売上金額を含む売上データを生成する。請求書データ生成部30は、子得意先毎に、個別受注数量に対応する商対象の請求金額を含む請求書データを生成する。
【0029】
[受注入力動作]
次に、実施の形態の受注処理装置1における受注入力動作を説明する。一例ではあるが、以下の説明では、実施の形態の受注処理装置1は、受注データに基づいて先に納品書を作成し、売上計上処理で売上を生成することとして説明を行う(受注段階で納品書を出力する)。すなわち、例えば食品業界は、注文を受注してから商品を出荷するまでの時間が短く、また、商品を分納する概念を持たない業界である。例えば、先方が給食又は総菜で商品を使用する場合、出荷する商品はメニューに応じた納期に必要な食材であり、後日納品されても未意味となる。このような業界は、商品の出荷数が受注数に満たない場合でも完納とし、不足分は、必要な場合に再注文を受けることが慣例となっている。
【0030】
また、食品業界では、当日午後に受注した場合、受注入力→出荷指示発行→商品のピッキング→納品書準備の各作業を深夜までに行う。もし、先方からのオーダー変更又は在庫不足による受注数変更が生じた場合は、受注入力で修正を行う。
【0031】
以下に説明する実施の形態の受注処理装置1は、病院又は老人ホームに商品である食品を出荷する例である。このため、受注処理装置1は、上述の食品業界の慣例に従い、受注段階で売上仮番号を保持して納品書の発行を行う。そして、最終的に、売上一括計上処理で、この売上仮番号を正規の売上番号として売上データ及び請求書に入力する。
【0032】
以下、具体的に説明する。図4は、実施の形態の受注処理装置1の受注入力動作の流れを示すフローチャートである。受注処理装置1の制御部3は、記憶部2に記憶されている受注処理プログラムに基づいて動作することで、この図4のフローチャートのステップS1から順に処理を実行する。
【0033】
まず、図5に示すように注文書を介して各得意先から受注したとする。この図5の例は、ABC病院からの1kgの商品AAAの注文を受注した例である。このABC病院は、X部署、Y部署及びZ部署を有している。ABC病院に対して納品した商品のうち、例えば0.5kgの商品はX部署に納品され、0.2kgの商品はY部署に納品され、残り0.3kgの商品はZ部署に納品される。このため、受注の段階でX部署、Y部署及びZ部署に対する納品書の作成が必要となる。
【0034】
同様に、図5の例は、老人ホームであるイロハホームから1kgの商品BBBの注文を受注した例である。このイロハホームは、納品された1kgの商品のうち、0.7kgを特食分として消費し、残り0.3kgを患者分として消費する。このため、受注の段階で特食分及び患者分に対する納品書の作成が必要となる。
【0035】
また、図5の例は、ZZZ商事から1kgの商品CCCの注文を受注した例である。このZZZ商事は、部署等を有していないため、部署毎等の納品書の作成は不要となっている。
【0036】
このような受注を行うと、業務オペレータは、入力装置6を介して受注入力指示操作を行う。この受注入力指示操作が行われると、受注入力画面表示制御部25は、図6(a)及び図6(b)に例示する受注入力画面を、表示部の一例である出力装置7を介して表示する(ステップS1)。図6(a)は、受注入力画面に対するヘッダ入力例を示しており、図6(b)は、受注入力画面に対する明細入力例を示している。
【0037】
具体的には、受注入力を行う場合、業務オペレータは、まず、図6(a)に示すようには、「ヘッダ入力」として、例えば「T01」等の親得意先コードを入力する。親得意先コードが入力されると、受注入力画面表示制御部25は、図3を用いて説明した得意先マスタ11を参照し、入力された得意先コードに対応する「ABC病院」等の得意先名を取得して、得意先コードと共に受注入力画面に表示する。
【0038】
次に、業務オペレータは、図6(b)に示すように、受注入力画面に対して商品名及び内訳数量の「明細入力」を行う。図6(b)の例は、「商品AAA」を「1kg」受注した場合の明細入力例である。
【0039】
次に、この例において親得意先となっているABC病院は、部署毎に納品書等を分けて作成したうえでの、商品の一括納品を希望する得意先である。このため、業務オペレータは、部署毎の納品書等を作成するために、例えば受注入力画面に設けられている内訳入力ボタンを操作する等の所定の内訳入力指示操作を行う。内訳入力画面表示制御部26は、図4のフローチャートのステップS2において、このような所定の内訳入力指示操作の有無を監視している。
【0040】
内訳入力画面表示制御部26は、内訳入力指示操作を検出すると(ステップS2:Yes)、受注入力画面に入力された親得意先コードに基づいて得意先マスタ11を参照し、親得意先に関連付けされている「2(子)」の医療区分の「T02」、「T03」、「T04」等の子得意先コード、及び、得意先名を検出する。そして、内訳入力画面表示制御部26は、検出した子得意先の得意先名を、図6(c)に示す内訳入力画面に表示する(ステップS3)。
【0041】
業務オペレータは、この内訳入力画面に対して、各子得意先に対する内訳数量の入力を行う。図6(c)の例は、全1kgの商品のうち、0.5kgをABC病院のX部署分とし、0.2kgをABC病院のY部署分とし、残り0.3kgをABC病院のZ部署分とする内訳入力を行った例である。
【0042】
同様に、上述の受注入力画面において、図7(a)に示すように親得意先コードが「T10」の「イロハホーム」が入力されたとする。この「イロハホーム」は、特食分及び患者分に分けて納品書等を作成する要望がある親得意先である。このため、図7(b)に示すように「BBB」等の受注した商品名、及び、「1kg」等の内訳数量が入力され、内訳入力指示操作を検出すると、内訳入力画面表示制御部26は、「T10」の親得意先コードに基づいて得意先マスタ11を参照する。
【0043】
そして、内訳入力画面表示制御部26は、図3に示すように親得意先に関連付けされている「2(子)」の医療区分の「T11」、「T12」等の子得意先コード、及び、得意先名を検出する。そして、内訳入力画面表示制御部26は、検出した子得意先の得意先名を、図7(c)に示す内訳入力画面に表示する。
【0044】
業務オペレータは、この内訳入力画面に対して、各子得意先に対する内訳数量の入力を行う。図7(c)の例は、全1kgの商品を、0.7kg(特食分)及び0.3kg(患者分)に分けて内訳入力を行った例である。
【0045】
次に、受注データ生成部31は、ステップS4において、例えば内訳入力画面に設けられている登録ボタンの操作等の受注データ及び受注内訳データの生成指示操作の有無を監視している。そして、受注データ生成部31は、受注データ及び受注内訳データの生成指示操作を検出すると、内訳入力完了とみなし(ステップS4:Yes)、ステップS5において、受注データ及び受注内訳データを生成する(ステップS5)。
【0046】
図9(a)は、生成された受注データの明細を示す図である。図9(a)に示すように受注データは、受注番号、仮売上番号、得意先名、商品名、受注数量(数量)、単価、金額、倉庫名及び納期を含んで構成される。受注番号は、一例として制御部3により自動採番されて付加される。仮売上番号は、子得意先を有する得意先に対しては、後述する受注内訳データに付加される。また、子得意先を有さない得意先の場合、受注内訳データが生成されないため、仮売上番号は受注データに付加される。
【0047】
この図9に例示する受注データは、上段の「JYU010」の受注番号の明細が、ABC病院の受注データであり、中段の「JYU011」の受注番号の明細が、イロハホームの受注データである。なお、図9の下段の「JYU012」の受注番号の明細は、後述するZZZ商事の明細である。
【0048】
このうち、ABC病院及びイロハホームは、上述のように子得意先を有する。このため、受注データ生成部31は、このような内訳データの他、内訳入力画面を介して入力された入力データに基づいて、受注内訳データを生成する。
【0049】
図10(a)は、ABC病院のX部署、Y部署及びZ部署の受注内訳データの一例である。この図10(a)に示すように、受注内訳データは、受注番号、仮売上番号、得意先、商品名及び受注数量(数量)を含んで構成される。受注番号は、例えば「JYU010」等の各部署とも同じ受注番号が制御部3により自動採番されて付加される。また、ABC病院等のように、子得意先を有する得意先の場合、この受注内訳データに例えば「URI901」、「URI902」、「URI903」等の仮売上番号が制御部3により自動採番されて付加される。仮売上番号は、売上データ及び請求書データを作成する際に、正規の売上番号として用いられる。
【0050】
この図10(a)の例は、受注した全1kgのAAAの商品を、X部署に0.5kg、Y部署に0.2kg、Z部署に0.3kgの割合で配分することを示す受注内訳データである。
【0051】
同様に、図11(a)は、イロハホームの特食分及び患者分の受注内訳データの一例である。この図11(a)の例は、受注した全1kgのBBBの商品を、特食分として0.5kg、患者分として0.3kgの割合で配分することを示す受注内訳データである。
【0052】
記憶制御部23は、このように生成された受注データ及び受注内訳データを記憶部2に記憶する。これにより、処理がステップS6に進む。
【0053】
一方、上述のステップS2において、内訳入力画面表示制御部26が、内訳入力指示操作を検出しない場合(ステップS2:No)、処理がステップS10に進む。内訳入力指示操作を検出しない場合とは、図8を用いて説明したZZZ商事のように、部署等の子得意先を有さない親得意先のみの得意先である。
【0054】
この場合、受注データ生成部31は、図9(a)の最下段の明細に示すように、受注入力画面を介して入力された「ZZZ商事」等の得意先名、「CCC」等の商品名、「1.0kg」等の数量、「100円」等の商品の単価、「東京」等の倉庫名、及び、「4月1日」等の納期を含む受注データを生成する。
【0055】
なお、この受注データの「JYU012」等の受注番号は、一例として制御部3により自動採番されて付加される。また、上述のように、ZZZ商事は、部署等の子得意先を有さない得意先であり、受注内訳データが生成されない。このため、受注データに対して「YRI913」等の仮売上番号が付される。仮売上番号は、売上データ及び請求書データを作成する際に、正規の売上番号として用いられる。
【0056】
次に、ステップS5で受注データ及び受注内訳データが生成され、また、ステップS10で受注データが生成されると、処理がステップS6に進む。ステップS6では、納品書生成部28が、図9(b)、図10(b)~図10(d)及び図11(b)、図11(c)に例示するように、納品書データを生成する。
【0057】
まず、図9(b)は、ZZZ商事に対する1kgの「CCC」の商品に対する納品書の納品書データの例である。ZZZ商事の場合、子得意先を有さないため、納品書生成部28は、図9(a)の最下段の受注データに基づいて、図9(b)に示すように「CCC」等の商品名、「1.0kg」等の数量、「100円」等の単価、及び、「100円」等の金額を含む納品書データを生成する。
【0058】
記憶制御部23は、この納品書データを記憶部2に記憶する。そして、納品書データは、所定のタイミングで出力制御部24により、プリンタ装置の一例である出力装置7に出力される。これにより、納品書がプリントアウトされ、商品と共に梱包されてZZZ商事に搬送される。
【0059】
これに対して、図10(b)~図10(d)の例は、ABC病院に対する1kgの「AAA」の商品に対する納品書の納品書データの例である。ABC病院の場合、X部署、Y部署及びZ部署の子得意先を有するため、納品書生成部28は、図10(a)に示す各部署の受注内訳データに基づいて、部署毎に納品書データを生成する。
【0060】
図10(b)の例は、ABC病院のX部署に対する納品書データであり、数量が0.5kgの配分であるため、金額が50円の納品書データとなっている。また、図10(c)の例は、ABC病院のY部署に対する納品書データであり、数量が0.2kgの配分であるため、金額が20円の納品書データとなっている。また、図10(d)の例は、ABC病院のZ部署に対する納品書データであり、数量が0.3kgの配分であるため、金額が30円の納品書データとなっている。
【0061】
同様に、これに対して、図11(b)及び図11(c)の例は、イロハホームに対する1kgの「BBB」の商品に対する納品書の納品書データの例である。イロハホームの場合、特食分及び患者分の子得意先を有するため、納品書生成部28は、図11(a)に示す特食分及び患者分の受注内訳データに基づいて、特食分及び患者分の各納品書データを生成する。
【0062】
図11(b)の例は、イロハホームの特食分の納品書データであり、数量が0.7kgの配分であるため、金額が70円の納品書データとなっている。また、図11(c)の例は、イロハホームの患者分の納品書データであり、数量が0.3kgの配分であるため、金額が30円の納品書データとなっている。
【0063】
記憶制御部23は、この納品書データを記憶部2に記憶する。そして、納品書データは、所定のタイミングで出力制御部24により、プリンタ装置の一例である出力装置7に出力される。これにより、納品書がプリントアウトされ、商品と共に梱包されてABC病院又はイロハホームに搬送される。換言すると、商品自体は、1kgの商品が一括してABC病院又はイロハホームに搬送される。部署毎等の各納品書は、1kgの商品と共に梱包され、ABC病院又はイロハホームに搬送される。
【0064】
次に、業務オペレータは、出荷指示書の出力指示操作を行う。この出荷指示書の出力指示操作が行われると、納品書生成部28は、図12に例示するように、「ABC病院」、「イロハホーム」及び「ZZZ商事」等の親得意先となる出荷先名、「AAA」又は「BBB」等の出荷する商品名、「東京」等の出荷する商品が格納されている倉庫の倉庫名、「4月1日」等の納期、及び、1.0kg等の数量を含む出荷指示書データを生成する(ステップS7)。
【0065】
記憶制御部23は、この出荷指示書データを記憶部2に記憶する。この出荷指示データは、出荷担当者の端末装置等に送信されて提示される。出荷担当者は、提示された出荷指示データに基づいて、指定された倉庫から商品をピックアップして梱包し、各得意先に出荷する。
【0066】
次に、業務オペレータは、売上データの作成指示操作を行う。この売上データの作成指示操作が行われると、売上データ生成部29は、ステップS8において、売上一括計上処理を行う(ステップS8)。
【0067】
具体的には、売上データ生成部29は、ABC病院及びイロハホームのように、子得意先を有する取引先に対しては、図10(a)及び図11(a)に例示した受注内訳データに基づいて、計上する売上データを生成する。また、売上データ生成部29は、ZZZ商事のように子得意先を有さない取引先に対しては、図9(a)に例示した受注データに基づいて、計上する売上データを生成する。
【0068】
図13は、このように生成された各得意先の売上データの一例である。この図13に示すように、売上データは、売上番号、得意先名、商品名、数量、単価、金額、及び、請求先を含んで構成される。売上番号は、図9(a)、図10(a)及び図11(a)に示した仮売上番号が、正規の売上番号として用いられる。得意先は、子得意先を有する得意先の場合、「T02 ABC病院-X部署」、「T03 ABC病院-Y部署」、「T04 ABC病院-Z部署」、「T11 イロハホーム-特食」及び「T12 イロハホーム-患者」等のように各子得意先の得意先名が用いられる。
【0069】
これに対して、請求先としては、親得意先又は子得意先を選択可能となっている。図13の例は、ABC病院の場合、X部署及びY部署に対する請求は、ABC病院を請求先とし、Z部署に対する請求は、Z部署を請求先とした例である。イロハホームの場合は、特食分及び患者分、いずれもイロハホームを請求先としている。また、ZZZ商事の場合は、子得意先を有していないため、ZZZ商事を請求先としている。
【0070】
記憶制御部23は、このような売上データを記憶部2に記憶する。記憶部2に記憶された売上データは、所定のタイミングで会計システムに売上計上される。
【0071】
次に、業務オペレータは、請求書データの作成指示操作を行う。この請求書データの作成指示操作が行われると、請求書データ生成部30は、ステップS9において、請求書発行処理を行う(ステップS9)。
【0072】
具体的には、請求書データ生成部30は、図13を用いて説明した売上データに基づいて、図14に例示する請求書データを生成する。この図13に示すように、請求書データは、売上番号、得意先名、商品名、数量、単価、金額、請求先、及び、請求番号を含んで構成される。売上番号は、図13に示した売上データの売上番号が用いられる。
【0073】
実施の形態の受注処理装置1の場合、得意先コードと請求先コードを別管理しているため、同じ親得意先の子得意先毎に分けて請求書データを生成することができる。すなわち、上述の図13の売上データの例の場合、ABC病院のX部署及びY部署に対する請求は、ABC病院であり、Z部署に対する請求はZ部署となっている。このため、請求書データも、ABC病院のX部署及びY部署に対する請求はABC病院となり、両者に対して同じ「SEI001」の請求番号が付されて請求データが生成される。これに対して、ABC病院のZ部署に対する請求はZ部署となり、X部署及びY部署とは異なる「SEI002」の請求番号が付されて請求データが生成される。
【0074】
なお、イロハホームの場合、特食分及び患者分の請求先は、共にイロハホームであるため、特食分及び患者分の両方に同じ「SEI003」の請求番号が付されて請求データが生成される。また、ZZZ商事の場合は、子得意先を有さないため、請求先をZZZ商事とし、請求番号を例えば「SEI004」とした請求データが生成される。
【0075】
記憶制御部23は、このような請求書データを記憶部2に記憶する。記憶部2に記憶された請求書データは、所定のタイミングで請求先に送信され、又は、プリントアウトされ請求先に郵送される。
【0076】
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の受注処理装置1は、受注入力では、商品毎に先方部署の内訳数を登録可能とする。これにより、納入先に対する入力作業を1回で完了させることができ、また、最終的な売上は、先方部署別に計上することができる。このため、納品先は一つであるが複数に分けた納品書又は売上データ等の商取引データが必要な場合における商取引データの入力作業を軽減できる。
【0077】
また、受注入力を、納入先毎に1回の入力作業で完了できるため、業務オペレータの入力作業の負担を軽減でき、チェック作業を不要とすることができるうえ、誤入力も低減できる。
【0078】
また、出荷指示書は、同一納入先、同一商品では1行で出力できる。また、商品等の商対象のピッキング担当者は、手計算が不要となり、誤出荷を低減できる。
【0079】
また、売上一括計上処理で、先方部署別に売上が計上されるため、得意先の要望に沿ったかたちの納品書等の商取引データを提供できる。
【0080】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0081】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0082】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0083】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0084】
例えば、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0085】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0086】
また、受注処理装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0087】
例えば、受注処理装置1が備える処理機能、特に制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、各実施の形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて受注処理装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0088】
また、この受注処理装置1の受注処理プログラムは、受注処理装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0089】
また、各実施の形態で説明した処理を実行するための受注処理プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0090】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した受注処理装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0091】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0092】
また、受注処理装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0093】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能付加に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、特定業種によらず集中購買又は共同購入等の受注処理に適用できる。一例として、医療機関等の同じ納入先でも伝票を分ける必要がある得意先からの、食品又は医薬品等の受注処理に適用できる。
【符号の説明】
【0095】
1 受注処理装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
11 得意先マスタ
21 表示制御部
22 データ生成部
23 記憶制御部
24 出力制御部
25 受注入力画面表示制御部
26 内訳入力画面表示制御部
27 出荷指示生成部
28 納品書生成部
29 売上データ生成部
30 請求書データ生成部
31 受注データ生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14