IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ライオン株式会社の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093105
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】皮膚洗浄剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/92 20060101AFI20240702BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20240702BHJP
   A61K 8/60 20060101ALI20240702BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20240702BHJP
   A61K 8/39 20060101ALI20240702BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20240702BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20240702BHJP
   C11D 1/04 20060101ALI20240702BHJP
   C11D 1/72 20060101ALI20240702BHJP
   C11D 3/22 20060101ALI20240702BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
A61K8/92
A61Q19/10
A61K8/60
A61K8/34
A61K8/39
A61K8/86
A61K8/73
C11D1/04
C11D1/72
C11D3/22
C11D3/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209264
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】平田 舞
【テーマコード(参考)】
4C083
4H003
【Fターム(参考)】
4C083AA122
4C083AC012
4C083AC111
4C083AC122
4C083AC131
4C083AC132
4C083AC431
4C083AC432
4C083AD191
4C083AD222
4C083AD262
4C083BB12
4C083CC23
4C083EE01
4C083EE06
4C083EE07
4C083EE10
4H003AB03
4H003AC08
4H003BA12
4H003DA02
4H003DB01
4H003DC02
4H003EA16
4H003EA19
4H003EB04
4H003EB05
4H003EB36
4H003EB42
4H003ED02
4H003ED28
4H003FA04
4H003FA26
(57)【要約】
【課題】スクラブ剤の分散性に優れ、かつ刺激感、使用性、及び皮膚洗浄剤組成物使用後における皮膚のつっぱり感のなさに優れるとともに、水を多く含有する組成物と混合しても刺激持続性に優れる皮膚洗浄剤組成物の提供。
【解決手段】
(A)25℃で固形の油と、(B)糖類及び糖アルコール類から選ばれる少なくとも1種の水溶性スクラブ剤と、(C)HLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びHLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種と、(D)多価アルコールと、を含有する皮膚洗浄剤組成物であって、前記皮膚洗浄剤組成物が(E)水を含有する場合、前記(E)水の含有量は、皮膚洗浄剤組成物全量に対して5質量%以下であることを特徴とする皮膚洗浄剤組成物である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)25℃で固形の油と、
(B)糖類及び糖アルコール類から選ばれる少なくとも1種の水溶性スクラブ剤と、
(C)HLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びHLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種と、
(D)多価アルコールと、を含有する皮膚洗浄剤組成物であって、
前記皮膚洗浄剤組成物が(E)水を含有する場合、前記(E)水の含有量は、皮膚洗浄剤組成物全量に対して5質量%以下であることを特徴とする皮膚洗浄剤組成物。
【請求項2】
前記(A)の含有量に対する前記(C)の含有量の質量比[(C)/(A)]が、3.4以上30以下である、請求項1に記載の皮膚洗浄剤組成物。
【請求項3】
前記(A)の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して0.5質量%以上7質量%以下であり、
前記(B)の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して20質量%以上70質量%以下であり、
前記(C)の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して5質量%以上30質量%以下である、請求項1から2のいずれかに記載の皮膚洗浄剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、皮膚洗浄剤組成物には、基本性能である汚れ除去効果はもちろんのこと、当該皮膚洗浄剤組成物使用後の皮膚状態(つっぱり感のなさ等)が良好であり、かつ古い角質や毛穴の汚れを除去する効果、及びマッサージ効果等を付与するスクラブ剤が含まれる皮膚洗浄剤組成物が求められている。
【0003】
例えば、皮膚に対する負担が小さく、高温安定性に優れ、高い使用後の洗い落ち性を示すスクラブ剤含有皮膚洗浄剤組成物を提供するために、数平均分子量が3000以下のポリエチレングリコールと、多価アルコールと、特定のノニオン性界面活性剤と、油性の固形成分と、水性の固形成分と、塩化ナトリウムと、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムの少なくともいずれかと、を含むスクラブ剤含有皮膚洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載のスクラブ剤含有皮膚洗浄剤組成物には、水溶性のスクラブ剤として塩化ナトリウムが含有されているが、当該塩化ナトリウムは皮膚に対する刺激が強く、当該組成物使用後の皮膚状態(特に皮膚のつっぱり感等)に懸念点があった。
また、上記特許文献1に記載の提案を含む、従来の皮膚洗浄剤組成物には、スクラブ剤として湿潤性を持つ糖類の使用が示唆されているが、当該糖類は、組成物に対する溶解速度が速いためスクラブ効果を得にくく、また当該糖類の表面が溶融して凝集が生じると、スクラブ効果が弱まるといった問題点もあった。
【0004】
したがって、スクラブ剤の分散性に優れ、かつ刺激感、使用性、及び皮膚洗浄剤組成物使用後における皮膚のつっぱり感のなさに優れるとともに、水を多く含有する組成物と混合しても刺激持続性に優れる皮膚洗浄剤組成物は、未だ満足できるものは提供されておらず、その速やかな提供が強く求められているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-080205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、スクラブ剤の分散性に優れ、かつ刺激感、使用性、及び皮膚洗浄剤組成物使用後における皮膚のつっぱり感のなさに優れるとともに、水を多く含有する組成物と混合しても刺激持続性に優れる皮膚洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、前記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、皮膚洗浄剤組成物において、(A)25℃で固形の油と、(B)糖類及び糖アルコール類から選ばれる少なくとも1種の水溶性スクラブ剤と、(C)HLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びHLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種と、(D)多価アルコールと、を含有する皮膚洗浄剤組成物であって、前記皮膚洗浄剤組成物が(E)水を含有する場合、前記(E)水の含有量は、皮膚洗浄剤組成物全量に対して5質量%以下であることにより、スクラブ剤の分散性に優れ、かつ刺激感、使用性、及び皮膚洗浄剤組成物使用後における皮膚のつっぱり感のなさに優れるとともに、水を多く含有する組成物と混合しても刺激持続性に優れることを知見した。
【0008】
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1>
(A)25℃で固形の油と、
(B)糖類及び糖アルコール類から選ばれる少なくとも1種の水溶性スクラブ剤と、
(C)HLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びHLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種と、
(D)多価アルコールと、を含有する皮膚洗浄剤組成物であって、
前記皮膚洗浄剤組成物が(E)水を含有する場合、前記(E)水の含有量は、皮膚洗浄剤組成物全量に対して5質量%以下であることを特徴とする皮膚洗浄剤組成物である。
<2>
前記(A)の含有量に対する前記(C)の含有量の質量比[(C)/(A)]が、3.4以上30以下である、前記<1>に記載の皮膚洗浄剤組成物である。
<3>
前記(A)の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して0.5質量%以上7質量%以下であり、
前記(B)の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して20質量%以上70質量%以下であり、
前記(C)の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して5質量%以上30質量%以下である、前記<1>から前記<2>のいずれかに記載の皮膚洗浄剤組成物である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、スクラブ剤の分散性に優れ、かつ刺激感、使用性、及び皮膚洗浄剤組成物使用後における皮膚のつっぱり感のなさに優れるとともに、水を多く含有する組成物と混合しても刺激持続性に優れる皮膚洗浄剤組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(皮膚洗浄剤組成物)
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、(A)25℃で固形の油と、(B)糖類及び糖アルコール類から選ばれる少なくとも1種の水溶性スクラブ剤と、(C)HLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びHLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種と、(D)多価アルコールと、を含有し、必要に応じて、(E)水、及びその他の成分(1)を含有していてもよい。
本明細書において、「(A)25℃で固形の油」は、「(A)」又は「(A)成分」と称されることがあり、「(B)糖類及び糖アルコール類から選ばれる少なくとも1種の水溶性スクラブ剤」は、「(B)」、「(B)成分」、又は「(B)スクラブ剤」と称されることがあり、「(C)HLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びHLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種」は、「(C)」又は「(C)成分」と称されることがあり、「(D)多価アルコール」は、「(D)」又は「(D)成分」と称されることがあり、「(E)水」は、「(E)」又は「(E)成分」と称されることがある。
【0011】
<(A)25℃で固形の油>
前記(A)成分は、主に、後述する(B)スクラブ剤の分散性を付与するために含有される。
【0012】
前記(A)成分としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択できるが、皮膚洗浄剤組成物使用後における皮膚のつっぱり感のなさが向上する観点から、炭化水素、脂肪酸、ロウ類が好ましく、ロウ類がより好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0013】
―炭化水素―
前記炭化水素としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、高融点パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ワセリンなどが挙げられる。
当該炭化水素としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
当該炭化水素の市販品としては、例えば、商品名で、SP-0165(高融点パラフィン、日本精蝋株式会社製)、精製マイクロクリスタリンワックス(マイクロクリスタリンワックス、日興リカ株式会社製)、PMWAX82(ポリエチレンワックス、日興リカ株式会社製)、サンホワイトP-150(ワセリン、日興リカ株式会社製)、サンホワイトP-200(ワセリン、日興リカ株式会社製)などが挙げられる。
【0014】
―脂肪酸―
前記脂肪酸としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、シア脂、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸などが挙げられる。
当該脂肪酸としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
当該脂肪酸の市販品としては、例えば、商品名で、Star Shea Butter refined(シア脂、The Hallstar Company製)、NAA-122(ラウリン酸、日油株式会社製)、NAA-142(ミリスチン酸、日油株式会社製)、NAA-160(パルミチン酸、日油株式会社製)、NAA-180(ステアリン酸、日油株式会社製)、イソステアリン酸EX(イソステアリン酸、高級アルコール工業株式会社製)などが挙げられる。
【0015】
―ロウ類―
前記ロウ類としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、水添ホホバ油、コメヌカロウ、ミツロウ、モクロウ、ラノリンなどが挙げられる。
当該ロウ類としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
当該ロウ類の市販品としては、例えば、商品名で、精製カルナウバワックスR-100(カルナウバロウ、横関油脂工業株式会社製)、精製キャンデリラワックスMK-4(キャンデリラロウ、横関油脂工業株式会社製)、精製ホホバ油(水添ホホバ油、横関油脂工業株式会社製)、精製ライスワックスS-100(コメヌカロウ、横関油脂工業株式会社製)、コウサンダッシュウミツロウ(ミツロウ、三木化学工業社製)、VISCOSITY WAX C-1(モクロウ、横関油脂工業株式会社製)、精製ラノリン(ラノリン、日本精化株式会社製)などが挙げられる。
【0016】
前記(A)成分の含有量としては、特に制限はなく、後述する(C)成分の含有量に応じて適宜選択できるが、スクラブ剤の分散性、及び使用性の観点から、皮膚洗浄剤組成物全量に対して0.5質量%以上7質量%以下であることが好ましく、3質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。
当該(A)成分の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して0.5質量%以上であると、使用性が良好となるため好適である。
当該(A)成分の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して7質量%以下であると、スクラブ剤の分散性が良好となるため好適である。
【0017】
<(B)糖類及び糖アルコール類から選ばれる少なくとも1種の水溶性スクラブ剤>
前記(B)成分は、主に、適度な刺激感を付与するために含有される。
【0018】
前記(B)成分としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択できるが、適度な刺激感及びその持続性が良好となる観点から、単糖、多糖、糖アルコールが好ましい。
【0019】
―単糖―
前記単糖としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、グルコース、フルクトース、キシロース、マンノース、ガラクトースなどが挙げられる。これらの中でも、適度な刺激感及びその持続性が良好となる観点から、フルクトースが好ましい。
当該単糖としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
【0020】
―多糖―
前記多糖としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、スクロース、トレハロース、ラクトース、マルトース、セルロースなどが挙げられる。これらの中でも、適度な刺激感及びその持続性が良好となる観点から、スクロースが特に好ましい。
【0021】
当該多糖としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
当該多糖の市販品としては、例えば、商品名で、T.T.G.H グラニュー糖(スクロース、粒子径:480~580μm、東洋精糖株式会社製)、T.T.G.A特 グラニュー糖(スクロース、粒子径:250~290μm、東洋精糖株式会社製)、T.T.G.A グラニュー糖(スクロース、粒子径:380~460μm、東洋精糖株式会社製)、トレハロース(化粧品用)(トレハロース、株式会社林原製)、乳糖水和物(ラクトース、DMV-Fonterra Excipients GmbH & Co. KG製)、マルトースシロ(マルトース、株式会社林原製)、マルトースミドリ(マルトース、株式会社林原製)、マルトースS(マルトース、株式会社林原製)、IOGOMM´AGE W SERIES(セルロース、Givaudan S.A.製)などが挙げられる。
【0022】
―糖アルコール―
前記糖アルコールとしては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、マンニトール、ラクチトール、エリスリトールなどが挙げられる。これらの中でも、適度な刺激感及びその持続性が良好となる観点から、ソルビトール、ラクチトール、キシリトールが好ましい。
【0023】
当該糖アルコールとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
当該糖アルコールの市販品としては、例えば、商品名で、ソルビトールFP(ソルビトール、物産フードサイエンス株式会社製)、ソルビトールSG(ソルビトール、物産フードサイエンス株式会社製)、パリジェンヌ(マルチトール)(マルチトール、粒子径:200μm程度、伊藤忠製糖株式会社製)、キシリトール(キシリトール、物産フードサイエンス株式会社製)、D-マンニトール(マンニトール、物産フードサイエンス株式会社製)、ラクチトールLC-0(ラクチトール、物産フードサイエンス株式会社製)、ラクチトールLC-50M(ラクチトール、物産フードサイエンス株式会社製)、ラクチトールLC-1(ラクチトール、物産フードサイエンス株式会社製)、エリスリトール(エリスリトール、粒子径:250μm程度、Jungbunzlauer International AG製)などが挙げられる。
【0024】
前記(B)成分の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択できるが、適度な刺激感及びその持続性の観点から、皮膚洗浄剤組成物全量に対して20質量%以上70質量%以下であることが好ましく、20質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。
当該(B)成分の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して20質量%以上であると、適度な刺激感及びその持続性が良好となるため好適である。
当該(B)成分の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して70質量%以下であると、適度な刺激感が良好となるため好適である。
【0025】
当該(B)成分の平均一次粒径としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択できるが、50μm以上600μm以下であることが好ましく、200μm以上600μm以下であることがより好ましい。
【0026】
<(C)HLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びHLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種>
前記(C)成分は、主に、適度な刺激感の持続性、及び前記(B)スクラブ剤の分散性を付与するために含有される。
【0027】
前記(C)成分におけるHLB(Hydrophilic-Lipophilic Balance)は、親水性と親油性とのバランスを示す指標であり、一般的には次式で計算される。
(式)・・・HLB=(Σ無機性値/Σ有機性)×10
当該「Σ無機性値/Σ有機性」は、IOB値(Inorganic-Organic Balance)と呼ばれ、各種原子及び官能基毎に設定された「無機性値」及び「有機性値」に基づいて、界面活性剤等の有機化合物を構成する原子及び官能基の「無機性値」及び「有機性値」を積算することにより算出することができる(甲田善生著、「有機概念図-基礎と応用-」、11~17頁、三共出版、1984年発行参照)。
【0028】
前記(C)成分としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択できるが、適度な刺激感の持続性、使用性、前記(B)スクラブ剤の分散性、及び皮膚洗浄剤組成物使用後における皮膚のつっぱり感のなさが良好となる観点から、HLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、PEG(ポリエチレングリコール)-5水添ヒマシ油、PEG-10水添ヒマシ油が好ましく、HLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルとしては、ラウリン酸PEG-20水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-5水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-10水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-15水添ヒマシ油、イソステアリン酸PEG-20水添ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG-5水添ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG-10水添ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG-15水添ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG-20水添ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG-30水添ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG-40水添ヒマシ油、トリイソステアリン酸PEG-5水添ヒマシ油が好ましい。
これらの中でも、適度な刺激感の持続性、使用性、前記(B)スクラブ剤の分散性、及び皮膚洗浄剤組成物使用後における皮膚のつっぱり感のなさが良好となる観点から、HLBが9未満であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステルがより好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、上記「PEG」の後に記載されている数値は、エチレンオキサイドの平均付加モル数である。
【0029】
当該(C)成分としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
当該(C)成分の市販品としては、例えば、商品名で、EMALEX RWL-120(ラウリン酸PEG-20水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-105EX(イソステアリン酸PEG-5水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-110EX(イソステアリン酸PEG-10水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-115EX(イソステアリン酸PEG-15水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-120EX(イソステアリン酸PEG-20水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-305(トリイソステアリン酸PEG-5水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-310(トリイソステアリン酸PEG-10水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-315(トリイソステアリン酸PEG-15水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-320(トリイソステアリン酸PEG-20水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-330(トリイソステアリン酸PEG-30水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-340(トリイソステアリン酸PEG-40水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)、EMALEX RWIS-340(トリイソステアリン酸PEG-5水添ヒマシ油、日本エマルジョン株式会社製)などが挙げられる。
【0030】
前記(C)成分の含有量としては、特に制限はなく、前記(A)成分の含有量に応じて適宜選択できるが、適度な刺激感の持続性、及び前記(B)スクラブ剤の分散性の観点から、皮膚洗浄剤組成物全量に対して5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、10質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。
当該(C)成分の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して5質量%以上であると、適度な刺激感の持続性が良好となるため好適である。
当該(C)成分の含有量が、皮膚洗浄剤組成物全量に対して30質量%以下であると、前記(B)スクラブ剤の分散性が良好となるため好適である。
【0031】
[質量比(C)/(A)]
本明細書において、「(A)の含有量に対する(C)の含有量の質量比」は、「質量比[(C)/(A)]」と称することがある。
当該質量比[(C)/(A)]としては、特に制限はなく目的に応じて適宜設定することができるが、適度な刺激感の持続性、及び使用性が良好となる観点から、3.4以上30以下であることが好ましく、3.7以上10以下であることがより好ましい。
【0032】
<(D)多価アルコール>
前記(D)成分としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、2価以上の多価アルコールであることが好ましく、3価以上の多価アルコールであることがより好ましい。
当該(D)多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール(別名;1,3-ブタンジオール)、1,2-ブタンジオール、1,2-デカンジオール、グリセリン(別名;1,2,3-プロパントリオール)、濃グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの中でも、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトールが好ましい。
【0033】
前記(D)成分の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択できるが、皮膚洗浄剤組成物全量に対して15質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。
【0034】
<(E)水>
本発明の皮膚洗浄剤組成物には、(E)水が含有されていてもよいが、含有されていないことが好ましい。
前記皮膚洗浄剤組成物に(E)水が含有される場合、当該(E)水の含有量としては、皮膚洗浄剤組成物全量に対して5質量%以下である。また、当該(E)水の含有量としては、適度な刺激感が得られる観点から、皮膚洗浄剤組成物全量に対して1質量%以下であることが好ましい。
【0035】
<その他の成分(1)>
本発明の皮膚洗浄剤組成物には、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分、前記(D)成分、及び前記(E)成分以外に、本発明を損なわない範囲で、必要に応じて、皮膚洗浄剤組成物などに通常用いられる成分をその他の成分(1)として配合することができる。
【0036】
前記その他の成分(1)としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、保湿剤、粉末成分、25℃で液体の油、シリコーン化合物、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、前記(C)成分以外のノニオン界面活性剤、天然水溶性高分子、半合成水溶性高分子、合成水溶性高分子、カチオン性ポリマー、増粘性高分子、増粘剤、紫外線吸収剤、紫外線防止剤、ビタミン化合物、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、単糖、オリゴ糖、多糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、酸化防止剤、酸化防止助剤、防腐剤、消炎剤、美白剤、賦活剤、血行促進剤、抗脂漏剤、抗炎症剤、清涼剤(別名;冷感剤)、殺菌成分、制汗成分、動物抽出エキス、植物抽出エキス、各種抽出物、パール化剤、香料などが挙げられる。
【0037】
―25℃で液体の油―
前記25℃液体の油としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、シリコーン油、フッ素系油剤、炭化水素油、エーテル油、エステル油、グリセライド油、高級脂肪酸、高級アルコール、天然動植物油剤、及び半合成油剤などが挙げられる。
これらの中でも、炭化水素油、炭素数30以下のエステル油、天然動植物油剤、及び半合成油剤が好ましく、炭素数30以下のエステル油、天然動植物油剤、及び半合成油剤がより好ましい。
【0038】
当該シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルトリメチコン、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等の低粘度又は高粘度のオルガノポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラトリフロロプロピルシクロテトラシロキサン、ペンタメチルペンタトリフロロプロピルシクロペンタシロキサン等の環状シロキサンなどが挙げられる。
【0039】
当該フッ素系油剤としては、例えば、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタンなどが挙げられる。
【0040】
当該炭化水素油としては、例えば、直鎖状の炭化水素油、分岐状の炭化水素油、揮発性炭化水素油などが挙げられる。具体的には、α-オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、流動イソパラフィンなどが挙げられる。
当該炭化水素油としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。当該炭化水素油の市販品としては、例えば、商品名で、NIKKOL シンセラン 4SP(α-オレフィンオリゴマー、日光ケミカルズ株式会社製)、マルカゾールR(軽質イソパラフィン、丸善石油化学株式会社製)、ハイコールM-52(軽質流動イソパラフィン、カネダ株式会社製)、ハイコールM-72(軽質流動イソパラフィン、カネダ株式会社製)、ハイコールM-172(軽質流動イソパラフィン、カネダ株式会社製)、スクワラン(スクワラン、クラレ株式会社製)、スクワラン(スクワラン、日光ケミカルズ株式会社製)、シュガースクワラン(植物性スクワラン、日光ケミカルズ株式会社製)、流動パラフィンS(流動パラフィン、三光化学工業株式会社製)、パームリーム24(流動イソパラフィン、日油株式会社製)などが挙げられる。
【0041】
当該エーテル油としては、例えば、ブチル-グリシジルエーテル、2-エチルヘキシル-グリシジルエーテル、アリル-グリシジルエーテル、フェニル-グリシジルエーテル、アルキル-1,3-ジメチルブチルエーテル、ノニルフェニルエーテルなどが挙げられる。
【0042】
当該エステル油としては、例えば、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、2-エチルヘキサン酸セチル、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、エチルヘキサン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2-エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル、アセトグリセリル、トリエチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリルなどが挙げられる。
当該エステル油としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。炭素数30以下のエステル油の市販品としては、例えば、商品名で、KAK 99(イソノナン酸イソノニル、高級アルコール工業株式会社製)、KAK 139(イソノナン酸イソトリデシル、高級アルコール工業株式会社製)、エキセパールHO(2-エチルヘキサン酸セチル、花王ケミカル株式会社製)、NIKKOL SG-IOP(パルミチン酸2-エチルヘキシル、日光ケミカルズ株式会社製)、NIKKOL IPM-EX(ミリスチン酸イソプロピル、日光ケミカルズ株式会社製)、ラウリン酸エチル(ラウリン酸エチル、東京化成工業株式会社製)、KAK HL(ラウリン酸ヘキシル、高級アルコール工業株式会社製)、NIKKOL TRIFAT S-308(トリエチルヘキサン酸グリセリル、日光ケミカルズ株式会社製)などが挙げられる。
【0043】
前記その他の成分(1)における高級脂肪酸としては、例えば、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸などが挙げられる。
【0044】
当該高級アルコールとしては、例えば、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、2-デシルテトラデシノール、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)などが挙げられる。
【0045】
当該天然動植物油剤、及び当該半合成油剤としては、例えば、アボカド油、アーモンド油、オリーブ油、キョウニン油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サザンカ油、サフラワー油、シナモン油、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、日本キリ油、胚芽油、パーシック油、ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミンク油、メドウホーム油、綿実油、落花生油、液状ラノリン、酢酸ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、卵黄油などが挙げられる。
当該天然動植物油剤、及び当該半合成油剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。当該天然動植物油剤、及び当該半合成油剤の市販品としては、例えば、商品名で、アボカド油(アボカド油、サミット製油株式会社製)、アーモンド油(アーモンド油、サミット製油株式会社製)、精製オリーブ油S(オリーブ油、サミット製油株式会社製)、NIKKOL 杏仁油(キョウニン油、日光ケミカルズ株式会社製)、小麦胚芽油(小麦胚芽油、サミット製油株式会社製)、精製ゴマ油(ゴマ油、サミット製油株式会社製)、コメヌカ油(コメヌカ油、オリザ油化株式会社製)、サフラワーサラダ油(サフラワー油、サミット製油株式会社製)、大豆油YM(大豆油、日清オイリオグループ株式会社製)、茶実油(茶実油、サミット製油株式会社製)、DOCNATURA(登録商標)CJSO(ツバキ油、DOCJapan株式会社製)、月見草油(月見草油、サミット製油株式会社製)、トウモロコシ胚芽油(トウモロコシ油、日光ケミカルズ株式会社製)、国産菜種白絞油(ナタネ油、太田油脂株式会社製)、ヒマシ油マルトクA(ヒマシ油、伊藤製油株式会社製)、K-PON 120(ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、小倉合成工業株式会社製)、ハイオレイックひまわり油(ヒマワリ油、サミット製油株式会社製)、グレープシード油(ブドウ油、サミット製油株式会社製)、ホホバ油(ホホバ油、サミット製油株式会社製)、マカデミアナッツ油(マカデミアナッツ油、サミット製油株式会社製)、NIKKOLメドウフォーム油(メドウホーム油、日光ケミカルズ株式会社製)、綿実油(綿実油、岡村製油株式会社製)、落花生油(落花生油、サミット製油株式会社製)などが挙げられる。
【0046】
前記25℃で液体の油の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択できるが、皮膚洗浄剤組成物全量に対して0.05質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上3質量%以下であることがより好ましい。
【0047】
-pH-
前記皮膚洗浄剤組成物の25℃におけるpHとしては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、5.5以上9.0以下であることが好ましく、6.0以上8.0以下であることがより好ましい。
当該pHは、例えば、ガラス電極色水素イオン濃度指示計 HM-30R(TOA DKK社製 電極タイプGST-5721)を使用して測定することができる。
【0048】
―剤型―
前記皮膚洗浄剤組成物の剤型としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、半固形状皮膚洗浄剤組成物、ジェル状皮膚洗浄剤組成物、及び液体皮膚洗浄剤組成物などが挙げられる。
当該半固形状皮膚洗浄剤組成物としては、例えば、クリームタイプなどが挙げられる。
当該ジェル状皮膚洗浄剤組成物としては、例えば、ジェルタイプなどが挙げられる。
当該液体皮膚洗浄剤組成物としては、例えば、ロールオンタイプ、ローションタイプなどが挙げられる。
【0049】
-製造方法-
前記皮膚洗浄剤組成物の製造方法としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分、前記(D)成分、必要応じて前記(E)成分、及び必要に応じてその他の成分(1)を混合して得ることができる。
【0050】
前記皮膚洗浄剤組成物は、装置を用いて調製してもよい。当該装置としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、剪断力があり、全体を混合することができる攪拌羽根を備えた攪拌装置などが挙げられる。当該撹拌装置としては、プロペラミキサー、ディスパーミキサー、パドルミキサーなどが挙げられる。
【0051】
本発明の皮膚洗浄剤組成物においては、当該皮膚洗浄剤組成物と、水を多く含有する組成物とを混合して使用することができる。換言すると、当該皮膚洗浄剤組成物と、水を多く含有する組成物との混合物によって皮膚を洗浄する皮膚洗浄方法に好適に使用することができる。
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、水を多く含有する組成物と混合した場合においても、前記(B)スクラブ剤由来の刺激感が損なわれない。換言すると、本発明の皮膚洗浄剤組成物は、水を多く含有する組成物と混合した場合であっても、前記(B)スクラブ剤由来の刺激感が維持され、刺激持続性に優れる。また、当該皮膚洗浄剤組成物と、水を多く含有する組成物とを混合することによって、その混合物から生じる泡の濃密さが向上し、かつ洗浄後の皮膚のさっぱり感が向上する。
なお、本明細書において、前記「皮膚洗浄剤組成物」と、当該「組成物」とは、異なるものである。
【0052】
<混合物>
前記混合物としては、前記皮膚洗浄剤組成物と、前記水を多く含有する組成物とを混合して得られるものを示す。
なお、本明細書において、「水を多く含有する組成物」は、単に「組成物」と称されることがある。
【0053】
当該皮膚洗浄剤組成物と、当該組成物との混合比率としては、特に制限はなく目的に応じて適宜設定することができる。
当該混合物の製造方法、即ち、前記皮膚洗浄剤組成物と、前記組成物との混合方法としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記皮膚洗浄剤組成物と前記組成物とを手の平等に吐出し、それぞれを擦り合わせるようにして混合する方法などが挙げられる。
【0054】
<<組成物>>
前記組成物としては、水を多く含有することが好ましく、必要に応じて、アニオン界面活性剤、及びその他の成分(2)を含んでいてもよい。
ここで、「多く含有する」とは、特に制限はないが、前記組成物全量に対して40質量%以上含有することであることが好ましい。
【0055】
<<<アニオン界面活性剤>>>
前記組成物に含まれるアニオン界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高級脂肪酸塩、ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテル硫酸塩、エーテルカルボン酸塩、アミノ酸系界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、高級脂肪酸塩が好ましい。
【0056】
-高級脂肪酸塩-
当該高級脂肪酸塩は、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
当該高級脂肪酸塩の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して10質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
【0057】
前記高級脂肪酸塩における塩としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属塩、アミン塩、アミノ酸塩などが挙げられる。
当該アルカリ金属塩としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。
当該アミン塩としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノ-2-メチルプロパンジオール等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
当該アミノ酸塩としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リジン塩、アルギニン塩などが挙げられる。
【0058】
前記高級脂肪酸塩は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
当該高級脂肪酸塩の合成方法としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、常法により得られた高級脂肪酸塩をそのまま配合してもよいし、組成物の配合過程において、高級脂肪酸と水酸化カリウム等のアルカリとを配合槽中で中和反応させることにより高級脂肪酸塩を合成してもよい。具体的には、ラウリン酸カリウムは、ラウリン酸(商品名:NAA-122、日油株式会社製)を水酸化カリウム(商品名:液体苛性カリ、AGC株式会社製)で中和して調製したものであってもよい。ミリスチン酸カリウムは、ミリスチン酸(商品名:NAA-142、日油株式会社製)を水酸化カリウム(商品名:液体苛性カリ、AGC株式会社製)で中和して調製したものであってもよい。パルミチン酸カリウムは、パルミチン酸(商品名:NAA-160、日油株式会社製)を水酸化カリウム(商品名:液体苛性カリ、AGC株式会社製)で中和して調製したものであってもよい。ステアリン酸カリウムは、ステアリン酸(商品名:NAA-180、日油株式会社製)を水酸化カリウム(商品名:液体苛性カリ、AGC株式会社製)で中和して調製したものであってもよい。
当該高級脂肪酸塩の市販品としては、例えば、商品名で、NIKKOL ラウリン酸カリLK-120(ラウリン酸カリウム)、NIKKOL ミリスチン酸カリMK-140(ミリスチン酸カリウム)(以上、日光ケミカルズ株式会社製)、ノンサールPK-1(パルミチン酸カリウム)(日油株式会社製)などが挙げられる。
【0059】
-ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩-
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(A1)で表される化合物などが挙げられる。当該ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0060】
【化1】
【0061】
当該一般式(A1)中、Rはアルキル基を示す。前記アルキル基部分の炭素数としては、10~14が好ましい。
当該一般式(A1)中、nはエチレンオキサイド(E.O.)の平均付加モル数を示す。当該エチレンオキサイドの平均付加モル数としては、1~5が好ましい。
当該一般式(A1)中、Xは、アルカリ金属又はアンモニウムを示す。当該アルカリ金属としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
【0062】
当該ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩の具体例としては、ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(別名:POE(2)ラウレス硫酸ナトリウム)、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(別名:POE(3)ラウレス硫酸ナトリウム)、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)アルキル(C12,13)エーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
なお、前記( )内の数値は、エチレンオキサイド(E.O.)の平均付加モル数(n)を表す。
【0063】
当該ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。当該ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩の市販品としては、例えば、商品名で、Texapon(テキサポン)(登録商標)N70(BASF社製、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、シノリンSPE-1250(新日本理化株式会社製、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)などが挙げられる。
【0064】
-エーテルカルボン酸塩-
前記エーテルカルボン酸塩としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(A2)又は(A3)で表される化合物などが挙げられる。当該エーテルカルボン酸塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0065】
【化2】
【0066】
当該一般式(A2)及び(A3)中、Rは炭素数5~23の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数5~23の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたフェニル基を示す。前記R部分の炭素数としては、10~14が好ましい。
当該一般式(A2)中、Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数2~4のアルキレン基を示し、炭素数2が好ましい。
当該一般式(A2)中、oは1~20のアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す。当該アルキレンオキサイドの平均付加モル数としては、1~5が好ましい。
当該一般式(A2)及び(A3)中、Mは、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、又は塩基性アミノ酸を示す。
【0067】
当該一般式(A2)又は(A3)で表されるエーテルカルボン酸塩の具体例としては、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸カリウム、ラウリルグリコール酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
なお、前記( )内の数値は、アルキレンオキサイドの平均付加モル数を表す。
【0068】
当該エーテルカルボン酸塩は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。当該エーテルカルボン酸塩の市販品としては、例えば、商品名で、エナジコールEC-30(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト LCA-25F(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト LCA-30D(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト LCA-H(ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸)、ビューライト LCA-25NH(ラウレス-4カルボン酸)、ビューライト SHAA(ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム)、ビューライト LCA(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)(以上、三洋化成工業株式会社製)、カオーアキポRLM-45NV(ポリオキシエチレン(4.5)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、カオーアキポRLM-100NV(ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)(以上、花王株式会社製)などが挙げられる。
なお、前記( )内の数値は、アルキレンオキサイドの平均付加モル数を表す。
【0069】
-アミノ酸系界面活性剤-
前記アミノ酸系界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(A4)で表される化合物などが挙げられる。当該アミノ酸系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0070】
【化3】
【0071】
当該一般式(A4)中、Rは炭素数5~23の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数5~23の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたフェニル基を示す。前記R部分の炭素数としては、8~18が好ましい。
当該一般式(A4)中、Rは、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を示す。
当該一般式(A4)中、R及びRは同一でも異なっていてもよく、水素原子又は-(CH-COOMを示す。
当該一般式(A4)中、m及びnは同一でも異なっていてもよく、0~20の数を示す。
当該一般式(A4)中、M及びMは同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、又は塩基性アミノ酸を示す。
【0072】
当該アミノ酸系界面活性剤の親水部のアミノ酸構造としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、グリシン、グルタミン酸、メチルアラニンが好ましい。
【0073】
当該一般式(A4)で表されるアミノ酸系界面活性剤の具体例としては、N-ココイル-グリシンカリウム(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム)等のN-アシル-グリシン及びその塩;N-ミリストイル-N-カルボキシエチル-グリシンナトリウム等のN-アシル-N-カルボキシエチル-グリシン及びその塩;N-ミリストイル-L-グルタミン酸ナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸カリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸カリウム、N-パーム脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム、N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム等のN-アシルグルタミン酸及びその塩;N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニンカリウムなどが挙げられる。
【0074】
当該アミノ酸系界面活性剤は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。当該アミノ酸系界面活性剤の市販品としては、例えば、商品名で、アミライト(登録商標)GCK-11(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム)、アミライト(登録商標)GCK-12K(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム)、アミライト(登録商標)GCS-12K(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム)、アミライト(登録商標)GCS-11(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム)、アミソフト(登録商標)CS-11(N-ミリストイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)CS-22(N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)LS-11(N-ラウロイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)MS-11(N-ミリストイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)HS-11P(N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)HS-11P(F)(N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)HS21(N-ステアロイル-L-グルタミン酸ジナトリウム)、アミライト(登録商標)ACS-12(ココイルアラニンナトリウム)(以上、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)、アミノサーファクト(登録商標)AMMS-P1(N-ミリストイル-L-グルタミン酸ナトリウム)(旭化成ケミカルズ株式会社製)、NIKKOL サルコシネート MN(ミリストイルメチルアミノ酢酸ナトリウム)、NIKKOL アラニネート LN-30(ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム)(以上、日光ケミカルズ株式会社製)、アラノンACE(ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム)、アラノンAME(ミリストイルメチル-β-アラニンナトリウム)、アラノンALE(ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム)(以上、川研ファインケミカル株式会社製)、エナジコール L-30AN(ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム)(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)、ソフティルトAT-L(ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム)(日油株式会社製)などが挙げられる。
【0075】
-その他の成分(2)-
前記その他の成分(2)としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記アニオン界面活性剤以外の界面活性剤、水溶性溶剤、水溶性高分子、キレート剤、pH調整剤、泡質向上剤、水溶性高分子、油分、シリコーン類、低級又は高級アルコール等のアルコール類、ラノリン誘導体、蛋白誘導体、殺菌剤、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、アミノ酸類、ビタミン類等の薬剤、動植物抽出物又はその誘導体、色素、香料、顔料、無機粉体、粘土鉱物、水不溶性高分子化合物粉体などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記その他の成分における前記組成物の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。
【0076】
--前記アニオン界面活性剤以外の界面活性剤--
前記アニオン界面活性剤以外の界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0077】
当該ノニオン界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物、グリセリン脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンステロール及びその誘導体、ポリオキシエチレンラノリン及びその誘導体、ポリオキシエチレンミツロウ誘導体、シュガーエステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油などが挙げられる。
【0078】
当該カチオン界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ポリ(N,N’-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム)、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POE-アルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどが挙げられる。
【0079】
当該両性界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ベタイン型両性界面活性剤、アミノ酸型両性界面活性剤などが挙げられる。
【0080】
当該ベタイン型両性界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油アルキルベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン型両性界面活性剤;ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン等のアミドベタイン型両性界面活性剤;ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、ラウリルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤;N-ラウロイル-N’-カルボキシメチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N’-カルボキシメチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウムベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
【0081】
当該アミノ酸型両性界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β-ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、N-ラウロイル-N’-カルボキシメチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、ヤシ油アルキルアミノプロピオン酸ナトリウム、N-ラウリルβ-アラニン、N-ステアリルβ-アラニンなどが挙げられる。
【0082】
前記アニオン界面活性剤以外の界面活性剤の含有量としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。
【0083】
--水溶性溶剤--
前記水溶性溶剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールなどが挙げられる。
当該水溶性溶剤の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して5質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
【0084】
--水溶性高分子--
前記水溶性高分子としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ塩化ジメチルジメチレンピロリジニウム、塩化メチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体などのカチオン性高分子が挙げられる。
当該水溶性高分子の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して0.5質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
【0085】
--キレート剤--
前記キレート剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、ヘキサメタリン酸塩、グルコン酸などが挙げられる。
当該キレート剤の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して0.02質量%以上1質量%以下であることが好ましい。
【0086】
--pH調整剤--
前記pH調整剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、クエン酸、コハク酸、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、アンモニア水、トリイソプロパノールアミン、リン酸、グリコール酸などが挙げられる。
【0087】
--泡質向上剤--
前記泡質向上剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リン酸二水素カリウムなどが挙げられる。
当該泡質向上剤の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して0.5質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
【0088】
--安定化剤--
前記安定化剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコール400などが挙げられる。
当該安定化剤の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して0.5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
【0089】
--油分--
前記油分としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、ヒマシ油、オリーブ油、カカオ油、硬化パーム油、椿油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボカド油等の植物油脂類及びそれらのエステル化合物:ミンク油、卵黄油等の動物油脂類、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、水添ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等のロウ類、流動パラフィン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸等の天然及び合成脂肪酸類:グリセロールトリ-2-エチルヘキサン酸エステル、2-エチルヘキシルステアレート、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレート等のエステル類などが挙げられる。
当該油分の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
【0090】
--アルコール類--
前記アルコール類としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、セチルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、ラウリルアルコール等の天然及び合成高級アルコール類などが挙げられる。
当該アルコール類の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
【0091】
--保湿剤--
前記保湿剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、イソプレングリコール、1,2-ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール、硬化ヒマシ油(30E.O.)、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン類などが挙げられる。
当該保湿剤の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して0.1質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
【0092】
--防腐剤--
前記防腐剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、安息香酸塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、2,4,4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’-トリクロロカルバニリド、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチオール、レゾルシン、メチルクロロイソチアゾリノン・メチルイソチアゾリノン液(商品名:ケーソンCG、ローム・アンド・ハース・ジャパン社製)、ペンタンジオール、フェノキシエタノール、エタノールなどが挙げられる。
【0093】
--酸化防止剤--
前記酸化防止剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アスコルビン酸などが挙げられる。
当該酸化防止剤の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して1質量%以下であることが好ましい。
【0094】
--紫外線吸収剤及び前記紫外線散乱剤--
前記紫外線吸収剤及び前記紫外線散乱剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシサイナメート、酸化チタン、カオリン、タルクなどが挙げられる。
当該紫外線吸収剤及び当該紫外線散乱剤の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して1質量%以下であることが好ましい。
【0095】
--ビタミン類--
前記ビタミン類としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンK、ビタミンP、ビタミンU、カルニチン、フェルラ酸、γ-オリザノール、α-リポ酸、オロット酸及びその誘導体などが挙げられる。
当該ビタミン類の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して1質量%以下であることが好ましい。
【0096】
--アミノ酸類--
前記アミノ酸類としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択でき、例えば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン及びその誘導体などが挙げられる。
当該アミノ酸類の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して5質量%以下であることが好ましい。
【0097】
--水不溶性高分子化合物粉体--
前記水不溶性高分子化合物粉体としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナイロン、ポリエチレンなどが挙げられる。
当該水不溶性高分子化合物粉体の含有量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記組成物全量に対して5質量%以下であることが好ましい。
【0098】
前記組成物は、フォーマー容器に充填され、泡状に吐出されたものであってもよい。当該フォーマー容器としては、当該組成物を泡状に吐出することができれば、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ノンガス型の泡吐出器、噴射剤と耐圧容器とを使用したエアゾール容器などが挙げられる。これらの中でも、ノンガス型の泡吐出器が好ましい。
【0099】
―ノンガス型の泡吐出器―
前記ノンガス型の泡吐出器としては、当該組成物を空気と混合して発泡状態で吐出できるものであれば、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ボトル胴部を手で圧搾することによって泡を吐出できるスクイズフォーマー容器、ノズル部を押し下げることによって泡を吐出できるポンプフォーマー容器などが挙げられる。
前記スクイズフォーマー容器、及び前記ポンプフォーマー容器としては、例えば、大和製罐株式会社製のフォーマー容器、株式会社吉野工業所製のフォーマー容器などを使用することができる。より具体的には、特開平7-315463号公報、特開平8-230961号公報、及び特開2005-193972号公報に記載されたフォーマー容器などを使用することができる。
【0100】
前記ノンガス型の泡吐出器は、通常、泡を形成するための多孔質膜体を有し、当該組成物が前記多孔質膜体を通過することにより泡が形成されるものである。
前記多孔質膜体の材質としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択できるが、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン等のプラスチック材料が好ましい。
【0101】
前記多孔質膜体のメッシュとしては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、100メッシュ以上が好ましく、100メッシュ以上400メッシュ以下がより好ましく、200メッシュ以上350メッシュ以下がさらに好ましい。
前記多孔質膜体の枚数としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、泡性能を向上させる観点から2枚~4枚が好ましい。より具体的には、特開平7-315463号公報、特開平8-230961号公報、及び特開2005-193972号公報に記載されたフォーマー容器を好適に使用することができる。例えば、350メッシュの多孔質膜体、及び200メッシュの多孔質膜体を、それぞれ1枚ずつ有する前記ポンプフォーマー容器を用いて前記組成物を使用する場合、実際に使用する温度条件下における前記組成物の粘度は、30mPa・s以下が好ましく、25mPa・s以下がより好ましい。
【0102】
前記組成物の製造方法としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、アニオン界面活性剤、その他の成分(2)を混合して得ることができる。
【0103】
-用途-
前記皮膚洗浄剤組成物の使用部位としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、全身、顔、手などに使用することができる。
前記皮膚洗浄剤組成物は、スクラブ剤の分散性に優れ、かつ刺激感、使用性、及び皮膚洗浄剤組成物使用後における皮膚のつっぱり感のなさに優れるとともに、水を多く含有する組成物と混合しても刺激持続性に優れるため、例えば、ボディシャンプー、ボディソープ、洗顔フォーム、ハンドソープ、クレンジングフォーム、メイク落としなどに用いることができる。
【実施例0104】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。実施例及び比較例に記載の各成分の含有量は「質量%」で示し、全量は100質量%であり、全て純分換算した値である。
【0105】
(実施例1~27及び比較例1~13)
以下表2~9に示す組成及び含有量の各皮膚洗浄剤組成物を、以下の方法に準じて調製した。具体的には、前記(A)成分、前記(B)成分、前記(C)成分、前記(D)成分、前記(E)成分、及びその他の成分(1)を、90℃にて混合することにより、各皮膚洗浄剤組成物を得た。
なお、各成分の混合は、攪拌羽根としてプロペラを使用し、スリーワンモーター(HEIDON BL1200、新東化学株式会社製)を用いて攪拌することにより行った。
【0106】
得られた各皮膚洗浄剤組成物について、以下項目を評価・判定した。結果を表2~9に示す。
【0107】
<適度な刺激感の評価・判定>
専門評価者10名の左腕前腕内側部を水で濡らした。各皮膚洗浄剤組成物2.0gを右手の平にとり、皮膚上を10回往復した際の「適度な刺激感」を下記評価基準に基づいて評価した。結果は、専門評価者10名の評点平均値を求め、下記評点平均値の判定基準に基づき判定した。
-評価基準-
4点:適度な刺激を感じる
3点:やや強い刺激を感じる
2点:刺激が強く痛みを感じる、又は刺激があまり感じられない
1点:刺激がとても強く痛みを感じる、又は刺激が全く感じられない
-判定基準-
◎:3.5点以上
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
【0108】
<刺激持続性の評価・判定>
専門評価者5名の左腕前腕内側部を水で濡らした。各皮膚洗浄剤組成物2.0g及び泡ボディソープ3.0gを右手の平にとって混合し、皮膚上を往復して「刺激持続性」を評価・判定した。結果は、専門評価者5名の評点平均値を求め、下記評点平均値の判定基準に基づき判定した。なお、当該「泡ボディソープ」は、上述の組成物に該当し、以下表1に示した各成分を混合することにより製造した。pHは、例えば、ガラス電極色水素イオン濃度指示計 HM-30R(TOA DKK社製 電極タイプGST-5721)を使用して測定した。
-評価基準-
4点:20回往復してもなお、ざらつき(刺激)を感じる
3点:15回以上20回未満往復する間に、ざらつき(刺激)が消失する
2点:5回以上15回未満往復する間に、ざらつき(刺激)が消失する
1点:5回未満往復する間に、ざらつき(刺激)が消失する
-判定基準-
◎:3.5点以上
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
【0109】
【表1】
表1中の各成分の詳細を以下に示す。
・ラウリン酸カリウム(商品名:ノンサールLK-2、日油株式会社製)
・ミリスチン酸カリウム(商品名:ノンサールMK-1、日油株式会社製)
・水酸化カリウム(48%溶液)(商品名:液体苛性カリ、AGC株式会社製)
・モノエタノールアミン(商品名:モノエタノールアミン、株式会社日本触媒製)
・ラウリン酸アミドプロピルベタイン(商品名:エナジコールL-30B、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)
・ポリ塩化ジメチルジメチレンピロリジニウム(商品名:マーコート100、日本ルーブリゾール株式会社製)
・プロピレングリコール(商品名:化粧用プロピレングリコール、株式会社ADEKA製)
・グリセリン(商品名:化粧品用グリセリン85%、阪本薬品工業株式会社製)
・香料(特開2002-128658号公報の段落[0065]~[0071]に記載された香料A~D、特開2003-73249号公報の段落[0076]~[0088]に記載されたA~E、又は特開2020-132680号公報の段落[0016]~[0023]に記載の調合香料組成物1~4から適宜選択した)
・精製水(商品名:精製水、小堺製薬株式会社製)
【0110】
<スクラブ剤の分散性の評価・判定>
専門評価者5名が、それぞれ異なった各皮膚洗浄剤組成物3.0gを20×20cmの透明ガラス板状に吐出し、指先で均一に延ばし目視観察して「分散性」を評価・判定した。結果は、専門評価者5名の評点平均値を求め、下記評点平均値の判定基準に基づき判定した。
-評価基準-
4点:製剤が均一に広がり、スクラブ剤の偏在がみられない
3点:製剤は均一に広がるが、スクラブ剤の偏在が僅かにみられる
2点:製剤は均一に広がるが、スクラブ剤の偏在が多くみられる
1点:スクラブ剤の偏在により、製剤を均一に伸ばすことができない
-判定基準-
◎:3.5点以上
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
【0111】
<使用性の評価・判定>
専門評価者5名の左腕前腕内側部を水で濡らした。各皮膚洗浄剤組成物2.0gを右手の平にとり、皮膚上を10回往復して「使用性」を評価・判定した。結果は、専門評価者5名の評点平均値を求め、下記評点平均値の判定基準に基づき判定した。
―評価基準―
3点:容易に塗り広げられる
2点:塗り広げられるが、やや引っかかりがある
1点:塗り広げることが困難
-判定基準-
◎:2.5点以上
○:2.0点以上2.5点未満
×:2.0点未満
【0112】
<皮膚洗浄剤組成物使用後の皮膚のつっぱり感の評価・判定>
専門評価者5名の左腕前腕内側部を水で濡らした。各皮膚洗浄剤組成物2.0gを右手の平にとり、皮膚上を10回往復した。塗布した箇所を40℃の温水ですすぎ流し、タオルドライした後に、28℃の恒温室にて30分間安静にして「使用後の皮膚のつっぱり感」を評価・判定した。結果は、専門評価者5名の評点平均値を求め、下記評点平均値の判定基準に基づき判定した。
―評価基準―
◎:皮膚のつっぱり感を感じない
○:皮膚のつっぱり感を少し感じるが、許容できる
×:皮膚のつっぱり感を強く感じる
-判定基準-
◎:2.5点以上
○:2.0点以上2.5点未満
×:2.0点未満
【0113】
【表2】
【0114】
【表3】
【0115】
【表4】
【0116】
【表5】
【0117】
【表6】
【0118】
【表7】
【0119】
【表8】
【0120】
【表9】
【0121】
実施例1~27、及び比較例1~13で使用した各成分の詳細について、下記表10に示す。
【0122】
【表10】
【産業上の利用可能性】
【0123】
前記皮膚洗浄剤組成物は、スクラブ剤の分散性に優れ、かつ刺激感、使用性、及び皮膚洗浄剤組成物使用後における皮膚のつっぱり感のなさに優れるとともに、水を多く含有する組成物と混合しても刺激持続性に優れるため、例えば、ボディシャンプー、ボディソープ、洗顔フォーム、ハンドソープ、クレンジングフォーム、メイク落としなどに用いることができる。