(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093114
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】ボイラー装置およびそれを備えた有機性廃棄物の処理装置
(51)【国際特許分類】
F23G 5/00 20060101AFI20240702BHJP
F23B 40/00 20060101ALI20240702BHJP
B09B 3/60 20220101ALI20240702BHJP
B09B 3/40 20220101ALI20240702BHJP
F23G 5/04 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
F23G5/00 119K
F23B40/00
B09B3/60
B09B3/40
F23G5/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209281
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】517306640
【氏名又は名称】株式会社下瀬微生物研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】下瀬 眞一
【テーマコード(参考)】
3K046
3K062
3K065
4D004
【Fターム(参考)】
3K046AA20
3K046AB02
3K046AB03
3K046BA01
3K046CA03
3K046FA06
3K062AA18
3K062AB01
3K062AC01
3K062EB12
3K062EB19
3K065AB01
3K065AC01
3K065BA06
3K065CA16
4D004AA01
4D004AB01
4D004CA18
4D004CA22
4D004CB46
4D004CC07
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ボイラー装置の蒸気を利用する装置における蒸気使用量に合わせて蒸気出力の調整を行うことができ、省エネルギー化を実施可能なボイラー装置およびそれを備えた有機性廃棄物の処理装置を提供する。
【解決手段】ボイラー装置7は、内部に燃焼室100Fを有する燃焼炉と、燃焼室での固形燃料の燃焼によって得られた熱エネルギーを水に伝達する熱交換器140と、移動載置部120aを有して燃焼室の下部に配置されるとともに移動載置部に載置された固形燃料を燃焼室内で移動させるベルトコンベヤ120と、燃焼炉の内部と外部とを連通する燃料供給口111aに接続された燃料供給装置130と、を備えている。ベルトコンベヤの始端部は、燃料供給口の下方位置に配置され、燃料供給装置は、ベルトコンベヤの移動載置部に載置される固形燃料の厚さを調整する厚さ調整部131を有している。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に燃焼室を有する燃焼炉と、
前記燃焼室での固形燃料の燃焼によって得られた熱エネルギーを水に伝達する熱交換器と、
移動載置部を有して前記燃焼室の下部に配置されるとともに前記移動載置部に載置された前記固形燃料を前記燃焼室内で移動させるベルトコンベヤと、
前記燃焼炉の内部と外部とを連通する燃料供給口に接続された燃料供給装置と、
を備え、
前記ベルトコンベヤの始端部は、前記燃料供給口の下方位置に配置され、
前記燃料供給装置は、前記ベルトコンベヤの前記移動載置部に載置される前記固形燃料の厚さを調整する厚さ調整部を有する
ことを特徴とするボイラー装置。
【請求項2】
前記燃料供給装置の前記厚さ調整部は、前記ベルトコンベヤの前記移動載置部に対する上下距離を変化させるように上下移動自在なゲート部と、前記ゲート部を上下移動させる駆動部と、を有している請求項1記載のボイラー装置。
【請求項3】
前記熱交換器は、
水平方向を長手方向として前記燃焼炉の上方に配置されるとともに下部が前記燃焼室に露出する気水ドラムと、
前記気水ドラムの下方に配置されるように前記燃焼炉に設けられる水ドラムと、
一端部が前記気水ドラムに接続され、他端部が前記水ドラムに接続された水管と、
を有し、
前記ベルトコンベヤは、前記移動載置部の移動方向が前記気水ドラムの長手方向に沿うように配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のボイラー装置。
【請求項4】
前記水管の少なくとも一部は、前記燃焼室内で上下方向に延びるように複数配置されており、
前記燃焼炉は、前記気水ドラムの長手方向の一端部側の壁部に前記燃料供給口を有するとともに前記気水ドラムの長手方向の他端部側の壁部にガス排出口を有し、
さらに、前記燃焼炉は、前記燃焼室を区切るように前記気水ドラムの長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の仕切壁部を有し、
前記複数の仕切壁部のそれぞれには、前記気水ドラムの前記一端部側から前記他端部側に向かって排気ガスを蛇行させながら前記燃焼室内の前記水管に排気ガスを接触させるための開口部が設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載のボイラー装置。
【請求項5】
前記燃焼炉の壁部には、燃焼用空気を外部から前記燃焼室に導入するための燃焼用空気導入口が、前記ベルトコンベヤの前記移動載置部より下方の高さ位置に設けられ、
前記燃焼用空気導入口には、空気導入ダクトを介して空気押込ファンが接続されている
ことを特徴とする請求項4に記載のボイラー装置。
【請求項6】
前記燃焼炉の壁部には、前記ベルトコンベヤの近傍に導入される空気量を調整するための空気流入ダンパが、前記ベルトコンベヤの前記移動載置部の移動方向に沿って複数設けられていることを特徴とする請求項5に記載のボイラー装置。
【請求項7】
前記燃焼炉の壁部には、前記ベルトコンベヤの終端部の下方位置において前記移動載置部上に残った前記固形燃料の灰を前記燃焼炉の外部に排出するための灰出しコンベヤが接続されていることを特徴とする請求項6に記載のボイラー装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のボイラー装置と、
有機性廃棄物を含む処理対象物を密閉容器に収容し、減圧下において所定の温度範囲に加熱しながら攪拌するとともに、微生物を利用して有機物を発酵させ、悪臭成分を分解し減容した乾燥物を得る発酵乾燥装置と、を備え、
前記ボイラー装置の前記燃焼炉の前記燃焼室に、前記発酵乾燥装置により得られる乾燥物が固形燃料として供給される
ことを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、省エネルギー化を実施するボイラー装置およびそれを備えた有機性廃棄物の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、有機性廃棄物やその他の燃料を燃焼させる場合に燃焼効率を高めて未燃物をほとんど発生しないようにしたボイラー装置が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1のボイラー装置は、供給された燃料を燃焼室で燃焼させる燃焼装置としてのバーナーと、内部に燃焼室を形成する燃焼炉と、バーナーでの燃料の燃焼によって得られた熱エネルギーを水に伝達する熱交換器と、を備えている。バーナーは、バーナーの燃焼室が燃焼炉の燃焼室に臨むように、燃焼炉の側面壁部に直結されている。バーナーは、供給された燃料を1次燃焼させる1次燃焼室と、1次燃焼室で1次燃焼した燃料を2次燃焼させる2次燃焼室とを備えている。そして、バーナーの火炎は、燃焼炉の側面壁部の開口部から燃焼炉内に拡がるように形成される。燃焼炉の燃焼室内に火炎を形成する前に、バーナーにおいて燃料を2次燃焼させるので、灰は殆ど発生しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のボイラー装置は、固形燃料を燃焼炉の燃焼室内に直接入れる構造となっておらず、バーナーに設けられた燃料供給通路から、バーナーの1次燃焼室に固形燃料を供給するようになっていた。燃焼炉の燃焼室内には、バーナーの火炎のみが拡がるようになっていた。このバーナーの火炎は、燃焼炉の側面壁部の1箇所の開口部から燃焼室に拡がるようになっていたので、燃焼室の上方に配置された気水ドラムと、燃焼室に多数設けられた水管の上部に直接火炎を当てることは難しかった。
また、上記開口部を起点として火炎が形成されるので、水平方向に延びた気水ドラムと、気水ドラムに接続された多数の水管に対して、広範囲に亘って強い火力で加熱することが難しかった。
【0006】
また、特許文献1のボイラー装置は、バーナーに燃料を供給してバーナーで2次燃焼させた後の火炎が燃焼炉の燃焼室に拡がるようにしていたので、燃焼炉の燃焼室内での火炎の位置および大きさを調整することが容易ではなかった。これにより、蒸気出力を調整することが難しかった。そのため、ボイラー装置の蒸気を利用する蒸気発電機等の装置における蒸気使用量の変動に蒸気出力を合わせることができず、その分ボイラー装置は、エネルギーを無駄に消費していた。
【0007】
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、その目的は、ボイラー装置の蒸気を利用する装置における蒸気使用量に合わせて蒸気出力の調整を行うことが容易にでき、省エネルギー化を実施可能なボイラー装置およびそれを備えた有機性廃棄物の処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために本明細書に開示する発明は、以下のように構成されている。すなわち、第1の発明は、内部に燃焼室を有する燃焼炉と、前記燃焼室での固形燃料の燃焼によって得られた熱エネルギーを水に伝達する熱交換器と、移動載置部を有して前記燃焼室の下部に配置されるとともに前記移動載置部に載置された前記固形燃料を前記燃焼室内で移動させるベルトコンベヤと、前記燃焼炉の内部と外部とを連通する燃料供給口に接続された燃料供給装置と、を備え、前記ベルトコンベヤの始端部は、前記燃料供給口の下方位置に配置され、前記燃料供給装置は、前記ベルトコンベヤの前記移動載置部に載置される前記固形燃料の厚さを調整する厚さ調整部を有することを特徴とするボイラー装置である。
【0009】
第1の発明によれば、燃料供給口から燃焼炉内に固形燃料を直接入れて、ベルトコンベヤにより、熱交換器の水に対して熱エネルギーを伝達しやすい燃焼室内の適切な場所まで当該固形燃料を移動させることができる。そして、燃焼室内で固形燃料をガス化して引火させることによって、ベルトコンベヤの移動載置部上で火炎を形成することができる。また、ベルトコンベヤの移動載置部に載置された固形燃料の厚さを、燃料供給装置の厚さ調整部により調整することによって、固形燃料をガス化させる量を調整することができる。これにより、バーナーを使用した従来のボイラー装置と異なり、燃焼室において火炎を水平方向および上下方向に大きく拡げることができるので、熱交換器を広範囲に亘って強い火力で加熱することができる。
【0010】
また、燃焼室内における固形燃料の位置や範囲と、固形燃料の量とを、ベルトコンベヤのスピード調整や厚さ調整部による厚さ調整を行うことによって容易に調整することができるので、熱交換器の水に伝達させる熱エネルギーの量を容易に調整することができる。これにより、熱交換器で発生する蒸気の出力を容易に調整することができるため、ボイラー装置の蒸気を利用する蒸気発電機等の装置における蒸気使用量が変動してもその変動に蒸気出力を合わせることができる。その結果、省エネルギー化を実施可能なボイラー装置にできる。
【0011】
第2の発明では、第1の発明において、前記燃料供給装置の前記厚さ調整部は、前記ベルトコンベヤの前記移動載置部に対する上下距離を変化させるように上下移動自在なゲート部と、前記ゲート部を上下移動させる駆動部と、を有している。
【0012】
第2の発明によれば、ベルトコンベヤの移動積載部に載置される固形燃料の厚さを簡単な構成で容易に調整できる。使用する固形燃料の性状に合わせて厚さを変化させることで出力調整が容易にできるとともに、緊急時にはゲート部の下端と移動載置部との隙間がなくなるようにゲート部を動かすことによって燃料供給の遮断が容易にできる。
【0013】
第3の発明では、第1または第2の発明において、前記熱交換器は、水平方向を長手方向として前記燃焼炉の上方に配置されるとともに下部が前記燃焼室に露出する気水ドラムと、前記気水ドラムの下方に配置されるように前記燃焼炉に設けられる水ドラムと、一端部が前記気水ドラムに接続され、他端部が前記水ドラムに接続された水管と、を有し、前記ベルトコンベヤは、前記移動載置部の移動方向が前記気水ドラムの長手方向に沿うように配置されていることを特徴とする。
【0014】
第3の発明によれば、気水ドラムの下部が燃焼室に露出するように配置されるとともに、ベルトコンベヤの移動載置部の移動方向が気水ドラムの長手方向に沿うように配置されているので、ベルトコンベヤの移動載置部に載置された固形燃料を、広い範囲に亘って気水ドラムの燃焼室に露出した部分の真下に位置させることができる。これにより、固形燃料がガス化して引火によって発生した火炎から生じる熱気を、気水ドラムに幅広く直接当てることができる。したがって、気水ドラムを有する熱交換器に対する熱エネルギーの伝達を効率良くでき、ボイラー装置の駆動開始から蒸気出力発生の反応を早くすることができる。
【0015】
第4の発明では、第3の発明において、前記水管の少なくとも一部は、前記燃焼室内で上下方向に延びるように複数配置されており、前記燃焼炉は、前記気水ドラムの長手方向の一端部側の壁部に前記燃料供給口を有するとともに前記気水ドラムの長手方向の他端部側の壁部にガス排出口を有し、さらに、前記燃焼炉は、前記燃焼室を区切るように前記気水ドラムの長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の仕切壁部を有し、前記複数の仕切壁部のそれぞれには、前記気水ドラムの前記一端部側から前記他端部側に向かって排気ガスを蛇行させながら前記燃焼室内の前記水管に排気ガスを接触させるための開口部が設けられている。
【0016】
第4の発明によれば、開口部を有する仕切壁部によって燃焼室を複数に区切り、排気ガスが燃焼室内を蛇行しつつ水管に接触するようにしたので、燃焼室内の排気ガスの滞留時間を増やし、水管に火炎や排気ガスを効率良く当てることができる。したがって、水管を有する熱交換器に対する熱エネルギーの伝達を効率良くできる。
【0017】
第5の発明では、第1~第4のいずれか1つの発明において、前記燃焼炉の壁部には、燃焼用空気を外部から前記燃焼室に導入するための燃焼用空気導入口が、前記ベルトコンベヤの前記移動載置部より下方の高さ位置に設けられ、前記燃焼用空気導入口には、空気導入ダクトを介して空気押込ファンが接続されていることを特徴とする。
【0018】
第5の発明によれば、ベルトコンベヤの移動載置部より下方から送られた燃焼用空気が移動載置部に載置された固形燃料の下方から上方に向けて送られるので、固形燃料のガス化を促進させるとともに、ガス化されたガスに引火してできた火炎を移動載置部から上方に拡げることができる。これにより、熱交換器に対する熱エネルギーの伝達を広範囲に効率良く行うことができる。
【0019】
第6の発明では、第1~第5のいずれか1つの発明において、前記燃焼炉の壁部には、前記ベルトコンベヤの近傍に導入される空気量を調整するための空気流入ダンパが、前記ベルトコンベヤの前記移動載置部の移動方向に沿って複数設けられていることを特徴とする。
【0020】
第6の発明によれば、ベルトコンベヤの駆動に伴って移動載置部に載置された固形燃料が移動載置部の移動方向に拡がっていった際に、各空気流入ダンパによる導入空気量の調整によって、ベルトコンベヤの各場所において固形燃料がガス化して引火する量を調整することができる。これにより、移動載置部上で発生する火炎の大きさや位置を容易に調整することができる。そのため、熱交換器で発生する蒸気の出力を容易に調整することができる。また、緊急時には、全ての空気流入ダンパの開度を0にすることによって、固形燃料が燃焼されずに蒸されるようにできる。
【0021】
第7の発明では、第1~第6のいずれか1つの発明において、前記燃焼炉の壁部には、前記ベルトコンベヤの終端部の下方位置において前記移動載置部上に残った前記固形燃料の灰を前記燃焼炉の外部に排出するための灰出しコンベヤが接続されていることを特徴とする。
【0022】
第7の発明によれば、ベルトコンベヤの駆動が連続的に行われることによって移動載置部上で固形燃料が引火して燃えた後の灰が連続的にベルトコンベヤの終端部に移動したとしても、当該灰を灰出しコンベヤによって燃焼炉の外部に排出することができる。これにより、ベルトコンベヤの移動載置部全体が灰に埋もれてしまうようなことがなくなる。そのため、移動載置部上の固形燃料を常時効率的に燃やすことができる。
【0023】
第8の発明は、第1~第7のいずれか1つの発明のボイラー装置と、有機性廃棄物を含む処理対象物を密閉容器に収容し、減圧下において所定の温度範囲に加熱しながら攪拌するとともに、微生物を利用して有機物を発酵させ、悪臭成分を分解し減容した乾燥物を得る発酵乾燥装置と、を備え、前記ボイラー装置の前記燃焼炉の前記燃焼室に、前記発酵乾燥装置により得られる乾燥物が固形燃料として供給されることを特徴とする有機性廃棄物の処理装置である。
【0024】
第8の発明によれば、発酵乾燥装置により得た乾燥物をボイラー装置で燃焼させて焼却させることができるので、その乾燥物の廃棄処理を不要にできる。そして、その焼却を効率良く早く行うことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係るボイラー装置によれば、ボイラー装置の蒸気を利用する装置における蒸気使用量に合わせて蒸気出力の調整を行うことが容易にできる。
【0026】
また、本発明に係る有機性廃棄物の処理装置によれば、発酵乾燥装置により得た乾燥物をボイラー装置で燃焼させて焼却させることができるので、その乾燥物の廃棄処理を不要にできる。そして、その焼却を効率良く早く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の一実施形態に係るボイラー装置を備えた有機性廃棄物の処理装置の全体構成を示すブロック図である。
【
図2】同処理装置に備える発酵乾燥装置の全体概略構成を模式的に示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るボイラー装置の全体概略構成を示す断面側面図である。
【
図4】
図3のB-B線断面図およびC-C-D-D-E-E線断面図である。
【
図6】ボイラー装置に備える熱交換器の全体概略構成を示す平面図である。
【
図7】ボイラー装置の蒸気出力制御を行うための構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0029】
図1には、本発明の一実施形態に係る有機性廃棄物の処理装置1が示されている。この処理装置1は、発酵乾燥装置3と、異物選別機4と、ボイラー装置7と、蒸気発電機91とを備えている。発酵乾燥装置3は、一般家庭から排出される有機性食品廃棄物や各種事業所等から排出される有機性廃棄物を処理対象物としている。発酵乾燥装置3は、このような有機性廃棄物を減圧下で発酵させながら乾燥させる処理(以下、「減圧発酵乾燥処理」ともいう。)を行う。この減圧発酵乾燥処理により得られた乾燥物は、異物選別機4へ送られ、異物選別機4によって乾燥物に混入している金属等の異物が除去される。異物が除去された乾燥物は、固形燃料としてボイラー装置7に供給されて燃焼する。固形燃料が燃焼することにより発生する燃焼エネルギーを利用して蒸気発電機91で発電が行われ、その発電の一部が発酵乾燥装置3の運転に利用される。なお、太実線は有機性廃棄物や固形燃料の流れを示し、実線は蒸気やドレーン水の流を示し、破線は蒸気発電機91で発電された電気の流れを示す。
【0030】
-発酵乾燥装置-
発酵乾燥装置3は、特許文献1などに記載されている公知の装置である。発酵乾燥装置3は、以下に説明するように、処理対象の有機性廃棄物を減圧下において所定の温度範囲に加熱しながら撹拌するとともに、微生物を利用して有機物を発酵させ、悪臭成分を分解し減容した乾燥物を得る。
【0031】
図2において模式的に示すように、発酵乾燥装置3は、筒状のタンク30を備えている。このタンク30は、有機性廃棄物を収容する密閉容器として、内部を大気圧以下に保持するように気密に形成されている。このタンク30の周壁部には加熱ジャケット31が設けられている。加熱ジャケット31には、蒸気制御装置92を介してボイラー装置7から加熱用蒸気が供給されるようになっている。
【0032】
また、その加熱ジャケット31に取り囲まれるようにして、タンク30の内部にはタンク30の長手方向(
図2の左右方向)に延びる撹拌シャフト32が設けられている。撹拌シャフト32は、電動モータ32aによって所定の回転速度で回転されるようになっている。この撹拌シャフト32にはその軸方向に離間して複数の撹拌板32bが設けられている。複数の撹拌板32bは、廃棄物を撹拌するとともに、発酵乾燥終了後には、撹拌した廃棄物をタンク30の長手方向に送ることができる。なお、電動モータ32aの代わりに、油圧モータを使用する場合もある。
【0033】
すなわち、タンク30の長手方向中央部(
図2の中央部)の上部には、廃棄物の投入口30aが設けられており、投入口30aから投入された廃棄物が、加熱ジャケット31によって加熱されながら、上述のように撹拌シャフト32の回転によって撹拌される。そして、所定時間経過した後、タンク30の下部に設けられた排出部30bから撹拌された廃棄物が排出される。
【0034】
なお、詳細は図示しないが、本実施形態では撹拌シャフト32の内部にも蒸気の通路が形成されている。この通路にも蒸気通路70を介して蒸気制御装置92から加熱用蒸気が供給されるようになっている。このようにして、撹拌シャフト32によって廃棄物を撹拌しながら、タンク30の内側からも廃棄物を加熱することができる。そして、蒸気が復水したドレーン水はドレーン通路70bを介して蒸気制御装置92に戻される。
【0035】
タンク30内の有機性廃棄物に添加する微生物としては、複数種類の土着菌をベースとし、これを予め培養した複合有効微生物群が好ましく、通称、SHIMOSE 1/2/3群がコロニーの中心になる。
【0036】
なお、SHIMOSE 1は、FERM BP-7504(経済産業省産業技術総合研究所生命工学工業技術研究所特許微生物寄託センター(日本国茨城県つくば市東1丁目1-3)に、2003年3月14日に国際寄託されたもの)である。SHIMOSE 2は、FERM BP-7505(SHIMOSE1と同様に国際寄託されたもの)であり、塩に耐性を有するピチアファリノサ(Pichiafarinosa)に属する微生物である。SHIMOSE 3は、FERM BP-7506(SHIMOSE 1と同様に国際寄託されたもの)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)に属する微生物である。
【0037】
廃棄物を加熱するタンク30の上部には、加熱された廃棄物から発生する蒸気を凝縮部33へ案内する案内部30cが突設されている。この案内部30cはタンク30の長手方向の一端部側および他端部側に各々設けられている。凝縮部33は、一対のヘッド33aによって支持された複数の冷却管33bを備えている。この冷却管33bと、以下に述べるクーリングタワー38との間に冷却水通路38aが設けられている。
【0038】
すなわち、クーリングタワー38には、凝縮部33から排出された冷却水が流入する受水槽38bと、この受水槽38bから冷却水を汲み上げる汲み上げポンプ38cと、汲み上げた冷却水を噴射するノズル38dと、が設けられている。ノズル38dから噴射された冷却水は、流下部38eを流下する間にファン38fからの送風を受けて温度が低下する。冷却水は、流下部38eを流下した後、再び受水槽38bに流入する。
【0039】
このようにしてクーリングタワー38で冷却された冷却水は、冷却水ポンプ38gによって送水され、冷却水通路38aを通って凝縮部33に戻される。凝縮部33に戻された冷却水は、複数の冷却管33b内を流通する間に、上述のように廃棄物から発生した蒸気と熱交換することによって温度が上昇する。そして、温度上昇した冷却水が冷却水通路38aを通って再びクーリングタワー38に流入する。つまり、冷却水は凝縮部33とクーリングタワー38との間に設けられた冷却水通路38aを循環する。
【0040】
加熱された廃棄物から発生する蒸気は凝縮部33において凝縮するが、クーリングタワー38では、上述のように循環する冷却水の他に、凝縮部33において凝縮した凝縮水も注水される。すなわち、凝縮部33において生成した凝縮水は、凝縮部33および連通路35の内部に滞留する。そして、本実施形態では凝縮部33に連通路35を介して真空ポンプ36が接続され、タンク30内を減圧するようになっている。
【0041】
このため、真空ポンプ36が作動すると、連通路35を介して凝縮部33から空気および凝縮水が吸い出され、さらに案内部30cおよびを連通路34介してタンク30内の空気および蒸気が凝縮部33に導かれるようになる。こうして凝縮部33からは凝縮水が真空ポンプ36に吸い出され、この真空ポンプ36から導水管によってクーリングタワー38の受水槽38bに導かれる。
【0042】
こうしてクーリングタワー38の受水槽38bに導かれた凝縮水は、冷却水と混ざり合って汲み上げポンプ38cに汲み上げられ、ノズル38dから噴射された後に、流下部38eを流下しながら冷却される。なお、凝縮水には、タンク30内の廃棄物に添加されたものと同じ微生物が含まれているので、凝縮水に含まれる臭気成分等は微生物によって分解される。このため、凝縮水に含まれる臭気は外部へ発散しない。
【0043】
-異物選別機-
異物選別機4は、磁選機および振動コンベヤ機を備え、乾燥物に混入している金具、鉄片等の金属を除去するために設けられている。金属が除去された乾燥物は、固形燃料としてボイラー装置7の燃料供給装置130に送られる。
【0044】
-ボイラー装置-
図3は、本実施形態に係るボイラー装置7の全体概略構成を示す断面側面図である。
図4は、
図3のB-B線断面図およびC-C-D-D-E-E線断面図である。
図5は、
図3のA-A線断面図である。
図3~
図5に示すように、ボイラー装置7は、燃焼炉100と、熱交換器140と、ベルトコンベヤ120と、燃料供給装置130と、を備えている。燃焼炉100は、内部に燃焼室100Fを有する。
【0045】
-燃焼炉-
燃焼炉100は、燃焼室100Fの水平方向の周囲を囲む壁部110を有している。壁部110は、鉄等の金属製の外側周壁部110aと、内側周壁部110bと、を有している。内側周壁部110bは、外側周壁部110aの内側に設けられて燃焼室100Fの壁面を形成する。内側周壁部110bは、例えば1000℃程度の高温に耐える耐火煉瓦等から成る。また、燃焼炉100の下部には、下部フレーム113が設けられている。下部フレーム113は、耐火煉瓦等の内側周壁部110bのない領域である。また、燃焼炉100の底部には、燃焼炉100の底を閉じるための底フレーム114が設けられている。
【0046】
燃焼炉100は、水平方向の一方向を長手方向とする形状となっている。燃焼炉100の壁部110の長手方向の一端部側には、燃焼炉100の内部と外部とを連通する燃料供給口111aが設けられている。燃焼炉100の壁部110の長手方向の他端部側には、ガス排出口112が設けられている。燃焼炉100の壁部110は、長手方向の一端部側の下部において外方に突出した部分を有する。燃料供給口111aは、上記の突出した部分の先端に位置している。上記の突出した部分の内部には、燃料供給トンネル111が形成されている。燃料供給トンネル111は、燃料供給口111aから燃焼室100Fに面した終端部111bにかけて上方に漸次拡大するような形状となっている。
【0047】
-ベルトコンベヤ-
ベルトコンベヤ120は、燃焼炉100の長手方向に延在し、燃焼炉100内の下部に設けられている。ベルトコンベヤ120は、下部フレーム113および底フレーム114によって支持されている。ベルトコンベヤ120は、その始端部が燃料供給口111aの下方位置に配置されている。より正確に述べると、ベルトコンベヤ120の始端部は燃料供給口111aに接続される燃料供給装置130の真下の位置に配置されている。また、ベルトコンベヤ120は、燃料供給装置130の真下の位置から、燃料供給口111aの真下と、燃料供給トンネル111とを通って燃焼室100Fの中に入り、燃焼炉100の長手方向中央部まで延びている。ベルトコンベヤ120のベルトは鋳鉄のリンク部材を組み合わせて形成されたものである。このベルトの上側部分が固形燃料を燃焼室100F内で移動させるための移動載置部120aとなっている。
【0048】
ベルトコンベヤ120は、図示省略の駆動モータにより駆動される。ベルトコンベヤ120の移動載置部120aの移動スピードの変更は、駆動モータをインバータ制御することにより行えるようになっている。
【0049】
-燃焼室-
燃焼炉100は、燃焼炉100の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の仕切壁部110d~110gを有している。複数の仕切壁部110d~110gは、燃焼室100Fを複数の室に仕切っている。具体的には、燃焼炉100の長手方向の一端部側から順に、燃焼室100Fは、第1仕切壁部110d、第2仕切壁部110e、第3仕切壁部110fおよび第4仕切壁部110gに仕切られている。そして、燃焼炉100の壁部110の長手方向の一端部側と、第1仕切壁部110dとの間の空間が第1燃焼室101Fとなっている。また、第1仕切壁部110dと第2仕切壁部110eとの間の空間が第2燃焼室102Fとなっている。また、第2仕切壁部110eと第3仕切壁部110fとの間の空間が第3燃焼室103Fとなっている。また、第3仕切壁部110fと第4仕切壁部110gとの間の空間が第4燃焼室104Fとなっている。また、第4仕切壁部110gと燃焼炉100の長手方向の他端部側の壁部110との間の空間が第5燃焼室105Fとなっている。第1燃焼室101Fは燃料供給トンネル111の終端部111bと連通しており、第5燃焼室105Fはガス排出口112と連通している。
【0050】
第3燃焼室103Fの大きさ、第4燃焼室104Fの大きさおよび第5燃焼室105Fの大きさは、それぞれ第1燃焼室101Fよりも小さく、かつ、第2燃焼室102Fよりも小さい。また、5つの燃焼室101F~105Fのうち第1燃焼室101Fだけが、その下部においてベルトコンベヤ120の移動載置部120aと直接面するようになっている。具体的には、ベルトコンベヤ120の終端は、第2燃焼室102Fの真下まで延びているが、第2燃焼室102Fとベルトコンベヤ120との間は、トンネル壁部110cによって仕切られている。トンネル壁部110cの始端は、第1仕切壁部110dの真下の位置にある。ベルトコンベヤ120は、第1燃焼室101Fからトンネル壁部110cによって形成されたコンベアトンネル部106に入り、そこから終端までコンベアトンネル部106内に配置されている。
【0051】
ベルトコンベヤ120の移動載置部120a上において固形燃料が燃焼させられる。移動載置部120a上において固形燃料が燃焼する位置は、第1燃焼室101Fの位置と重なるように調整される。第1燃焼室101Fにおいて固形燃料が燃焼させられて発生する火炎Fは、第1燃焼室101Fの上方に向かって拡がるようになっている。そして発生する排気ガスは、第1燃焼室101Fから他の燃焼室102F~105Fを通ってガス排出口112に導かれるようになっている。なお、
図4に示すように、燃焼炉100の壁部110において第1燃焼室101Fに対応する位置には、第1点検口115が設けられている。第1点検口115を覗くことで、第1燃焼室101Fで発生する火炎Fの様子を確認することができる。また、第1点検口115から第1燃焼室101F内に作業員が入ることも可能である。また、燃焼炉100の壁部110において第2燃焼室102Fに対応する位置には、第2点検口116が設けられている。
【0052】
4つの仕切壁部110d~110gのそれぞれには、開口部110dо~110goが設けられている。開口部110dо~110goは、燃焼炉100の長手方向の一端部側から他端部側に向かって排気ガスを蛇行させながらガス排出口112へ導くために設けられている。
図4では、第1仕切壁部110dの第1開口部110doは燃焼炉100の長手方向中心線Oよりもガス排出口112に向かって右側に設けられている(
図5も参照)。また、第2仕切壁部110eの第2開口部110eoは長手方向中心線Oよりも上側に設けられている。また、第3仕切壁部110fの第3開口部110foは長手方向中心線Oよりも下側に設けられている。第4仕切壁部110gの第4開口部110goは長手方向中心線Oよりも上側に設けられている。また、燃焼炉100の長手方向の他端部側の壁部110に設けられたガス排出口112は長手方向中心線Oよりも下側に設けられている。
【0053】
上述のように開口部110dо~110goおよびガス排出口112について、長手方向中心線Oに対して
図4の上側と下側に交互に配置することで、第1燃焼室101Fからの排気ガスは、
図3および
図4の矢印E方向に導かれるように構成されている。
【0054】
-燃料供給装置-
燃料供給装置130は、
図3および
図4に示すように、燃料供給口111aに接続されている。燃料供給装置130の上端は開口しており、その上端開口部から、発酵乾燥装置3から異物選別機4を通って送られてきた固形燃料が投入され、固形燃料が燃料供給装置130内に一時的に貯留されるようになっている。投入される固形燃料としては、RDF(Refuse Derived Fuel)やRPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)、RDFとして成形する前段のフラフ状燃料も利用できる。燃料供給装置130は、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aに載置される固形燃料の厚さを調整する厚さ調整部131を有している。燃料供給装置130は、厚さ調整部131によって厚さを調整した固形燃料を燃料供給口111aからベルトコンベヤ120の移動載置部120aに連続的に供給するようになっている。
【0055】
具体的には、燃料供給装置130の厚さ調整部131は、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aに対する上下方向の距離(
図3のt)を変化させるように上下に移動自在なゲート部131aと、ゲート部131aを
図3の矢印D方向に上下に移動させる駆動部131bと、を有している。ゲート部131aは、例えば平板状であり、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aの幅全体に亘って形成された移動載置部120aに平行な直線状の下端を有している。駆動部131bは、例えば電動モータを用いて構成され、ゲート部131aの上下位置を細かく変更できるように構成されている。
【0056】
-熱交換器-
熱交換器140は、燃焼室100Fでの固形燃料の燃焼によって得られた熱エネルギーを水に伝達する。熱交換器140は、固形燃料の燃焼による熱エネルギーによって水を加熱して、高温の蒸気を発生させる。この熱交換器140において発生した蒸気が加熱用蒸気として、
図1の蒸気通路70を経て蒸気制御装置92に供給される。蒸気制御装置92に供給された加熱用蒸気は、蒸気通路70を経て発酵乾燥装置3(タンク30の加熱ジャケット31など)に供給される。
【0057】
具体的に、熱交換器140は、気水ドラム142と、水ドラム143と、水管141と、を有している。気水ドラム142は、水平方向を長手方向として燃焼炉100の上方に配置されるとともに、下部が燃焼室100Fに露出する。気水ドラム142の長手方向は、燃焼炉100の長手方向と一致している。水ドラム143は、気水ドラム142の下方に配置されるように燃焼炉100に設けられる。水管141は、一端部が気水ドラム142に接続され、他端部が水ドラム143に接続されている。
図6はボイラー装置7のうち熱交換器140を取り出し、その水管141、気水ドラム142および水ドラム143の接続関係を示した平面図である。なお、
図6では、水ドラム143の上方には気水ドラム142の右方部分が位置しているが、その図示を省略している。また、水ドラム143から上方に延びて気水ドラム142に接続される水管141もあるが、その図示を省略している。以下、
図3~
図6を用いて熱交換器140の構成を詳細に説明する。
【0058】
熱交換器140において、水管141は上下方向に延びる多数の第1水管144を有する。これらの第1水管144は、内部に水が流通し、この水が第1燃焼室101F~第5燃焼室105Fにおいて固形燃料の燃焼による熱エネルギーを受けて蒸発する。
図5に示すように、第1水管144は、水ドラム143の高さ位置から燃焼炉100の短手方向の壁部110に沿って上方に延び、さらに燃焼室100Fの天井部から燃焼炉100の中央部分に向って曲がった形状に形成されている。第1水管144の上端部は気水ドラム142に連通している。第1水管144は、燃焼室100Fにおいて外側周壁部110aの内側に多数本配置されている。第1水管144は、その大部分が内側周壁部110bの内側に露出しているが、その一部は内側周壁部110bの内部に埋め込まれている。
【0059】
気水ドラム142は、第1水管144を流通する水が蒸発した蒸気が流入する断面円形状のドラムであって、燃焼炉100の長手方向中心線Oに沿って設けられている。気水ドラム142は、
図3に示すように、燃焼室100Fを区分けした5つの燃焼室101F~105Fに跨って配置され、全ての燃焼室101F~105Fにおいて、気水ドラム142の下部が露出している。気水ドラム142の長手方向は、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aの移動方向に沿っている。気水ドラム142の中央部位には、蒸気口142aが開口しており、この蒸気口142aから気水ドラム142内に集合した蒸気を、蒸気通路70を介して蒸気制御装置92に供給するようになっている。
【0060】
一方、水ドラム143は、
図3~
図6に示すように、各第1水管144に供給する水を貯留する断面円形状のドラムであって、気水ドラム142と同様に燃焼炉100の長手方向中心線Oに沿って設けられている。水ドラム143は、ベルトコンベヤ120の高さ位置と同程度の高さ位置に設けられている。水ドラム143とベルトコンベヤ120とはトンネル壁部110cによって仕切られている。また、水ドラム143は、第3燃焼室103Fと第4燃焼室104Fと第5燃焼室105Fの真下に配置されている。水ドラム143は、下部フレーム113および底フレーム114によって支持されている。
【0061】
水ドラム143には、外部から水が供給される。この水の供給系統を説明すると次の通りである。気水ドラム142には、その長手方向の両端部において水供給口142bが形成されており、これらの水供給口142bから水が気水ドラム142内に供給される。この気水ドラム142の下端面には2本の第2水管145が接続されている。この2本の第2水管145は、燃料供給装置130に近い外側周壁部110aの内部を通るように配置されている(
図4参照)。
【0062】
さらに、水ドラム143の周りには、その中心部の高さ位置において、燃焼炉100の長手方向に延びる方向(
図4左右方向)に2本の第3水管146が水平に配置されている。この2本の第3水管146には、2本の第2水管145の下端部が接続されているとともに、燃焼室100F(5つの燃焼室101F~105F)の内壁に沿って配置した多数本の第1水管144の下端部が開口している。さらに、2本の第3水管146には、4本の第4水管147(
図6参照)が接続されている。これらの第4水管147は、各々、水ドラム143に接続されている。
【0063】
したがって、水供給口142bから気水ドラム142内に供給された水は、第2水管145、第3水管146および第4水管147を介して水ドラム143に供給されて一時貯留される。水ドラム143に貯留された水は、各第3水管146から多数本の第1水管144の下部に流入し、それら第1水管144内を上昇して、その上昇途中で燃焼室100F(5つの燃焼室101F~105F)での固形燃料の燃焼によって生じる熱エネルギーが伝達されて蒸気となる。この蒸気は、気水ドラム142内で集合して、蒸気口142aから蒸気通路70を経て蒸気制御装置92に供給される。
【0064】
また、熱交換器140の水管141には、上述の第1水管144、第2水管145、第3水管146、第4水管147のほか、第5水管148も含まれる。第5水管148は、
図4に示すように、水ドラム143から上方に延びて気水ドラム142に接続される。この第5水管148は、第3燃焼室103F、第4燃焼室104Fおよび第5燃焼室105Fにおいて、多数露出して配置されている。第5水管148には、ガス排出口112に向かって蛇行しながら燃焼室100F内を進む排気ガスが、効率良く接触できるようになっている。なお、多数の第5水管148は、燃焼炉100の短手方向に平行となるように、所定の間隔を持って配置されている。第3燃焼室103F、第4燃焼室104Fおよび第5燃焼室105Fでは、排気ガスが主に燃焼炉100の短手方向に平行となるように流れるが、この配置によって多数の第5水管148に灰が付着しにくいようになっている(例えば千鳥状に第5水管148を配置すれば灰が付着しやすくなる)。
【0065】
-空気押込ファンおよび空気流入ダンパ-
燃焼炉100の底フレーム114の壁部には、
図3に示すように、燃焼用空気を外部から燃焼室100Fに導入するための燃焼用空気導入口114aが、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aより下方の高さ位置に設けられている。この燃焼用空気導入口114aには、
図4に示すように、空気導入ダクト161を介して空気押込ファン160が接続されている。空気押込ファン160は、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aの下方から上方に燃焼用空気を通過させて、移動載置部120a上に載置された固形燃料に燃焼用空気を供給するようになっている。ベルトコンベヤ120の移動載置部120aは、鋳鉄のリンク部材を組み合わせて形成されているので、隣り合うリンク部材間に隙間があり、移動載置部120aの下方から上方へ燃焼用空気を通過させることが可能となっている。なお、移動載置部120aの隣り合うリンク部材間の隙間は、移動載置部120aに載置された固形燃料が隙間から下方に落下しない程度に十分小さな寸法に設定されている。
【0066】
また、燃焼炉100の下部フレーム113の壁部には、
図3に示すように、ベルトコンベヤ120の近傍に導入される空気量を調整するための空気流入ダンパ113aが設けられている。この空気流入ダンパ113aは、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aの移動方向に沿って複数設けられている。各空気流入ダンパ113aは、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aと燃焼用空気導入口114aとの上下間に配置されて、空気押込ファン160の駆動によって燃焼用空気導入口114aから移動載置部120aの方へ供給される燃焼用空気を通過させたり遮断したりできるようになっている。
【0067】
各空気流入ダンパ113aは、手動調整または自動調整によってその開度を0~100%に調整できるようになっている。開度が0%であれば、その空気流入ダンパ113aの真上付近で移動載置部120aに載置されている固形燃料には燃焼用空気が供給されず、その固形燃料は燃焼せず蒸されるようになっている。また、開度が100%であれば、その空気流入ダンパ113aの真上付近で移動載置部120aに載置されている固形燃料には燃焼用空気が多量に供給され、その固形燃料を大きく燃焼させることができる。ベルトコンベヤ120の移動載置部120aの移動方向に沿って複数設けられている各空気流入ダンパ113aの開度を調整することによって、ベルトコンベヤ120の移動載置部120a全体における固形燃料の燃焼位置を調整できるようになっている。
【0068】
-灰出しコンベヤ-
燃焼炉100内のコンベアトンネル部106の奥端部には、ベルトコンベヤ120の終端部が位置しているが、このベルトコンベヤ120の終端部の下方位置における底フレーム114の壁部には、灰出し口114bが設けられている。この灰出し口114bには、
図4に示すように、灰出しコンベヤ170が挿通されている。この灰出しコンベヤ170は、ベルトコンベヤ120の移動載置部120a上に残った固形燃料の灰を燃焼炉100の外部に排出する。移動載置部120a上では、主に第1燃焼室101Fに対応する位置において固形燃料が燃焼し火炎Fが形成されるが、その火炎Fが形成される位置には、移動載置部120aの連続的な移動によって常時新しい固形燃料が燃料供給口111aの方から供給される。また、火炎Fが形成される位置からベルトコンベヤ120の終端部側では、固形燃料の燃焼後の灰が常時ベルトコンベヤ120の終端部の方へ移動されるようになっている。ベルトコンベヤ120の駆動が連続的に行われることによって灰が連続的にベルトコンベヤ120の終端部に移動したとしても、当該灰を灰出しコンベヤ170によって燃焼炉100の外部に排出することができるようになっている。
【0069】
-排気ガス排出構成-
燃焼炉100のガス排出口112には、
図1、
図3および
図4に示すように、排出通路150が接続される。この排出通路150には、エコノマイザ151が配置されている。エコノマイザ151は、ドレーン回収タンク153から供給されたドレーン水を予めガス排出口112から排出された排気ガスの熱エネルギーを与えて例えば100℃に昇温して気水ドラム142に供給する。また、排出通路150には、エコノマイザ151の下流側において除塵機152およびウォータスクラバ154が設けられている。除塵機152およびウォータスクラバ154において、排気ガス中の微粒子が除去された後、排気ガスが大気中に排出されるようになっている。
【0070】
また、排出通路150における除塵機152とウォータスクラバ154と、その後方には、空気誘引ファン155が設けられている。この空気誘引ファン155は、空気押込ファン160と協働して燃焼炉100の炉内圧力が陰圧になるように調整するものである。空気誘引ファン155および空気押込ファン160によって炉内圧力を陰圧にすることによって、火炎Fの外部流出を防止し、火炎Fの状態をコントロールするようになっている。なお、緊急時には、空気押込ファン160を停止し、空気誘引ファン155のみ作動することも可能となっている。
【0071】
-蒸気制御装置-
図7は、ボイラー装置7の蒸気出力制御を行うための構成を示すブロック図である。
図1および
図7に示すように、蒸気制御装置92は、蒸気通路70を経て供給された蒸気の一部を蒸気通路70を経て発酵乾燥装置3に供給し、発酵乾燥装置3のタンク30の周壁部の加熱ジャケット31を加熱するように制御する。また、蒸気制御装置92は、供給された蒸気の他の一部を蒸気発電機91に供給するように制御する。
【0072】
蒸気制御装置92は、蒸気圧力センサ181、蒸気流量計182、炉内温度センサ183、蒸気出力設定部185、ベルトコンベヤ120、厚さ調整部131、空気押込ファン160および空気誘引ファン155と接続されている。蒸気圧力センサ181および蒸気流量計182は、例えば気水ドラム142の蒸気口142aと蒸気制御装置92との間の蒸気通路70に設けられている。蒸気圧力センサ181は、気水ドラム142で発生する蒸気の圧力を測定する。また、蒸気流量計182は、蒸気通路70を通る蒸気の流量を測定する。また、炉内温度センサ183は、燃焼室100F内の温度を測定可能な箇所に取り付けられる。また、炉内圧力センサ184は、燃焼室100F内の圧力を測定可能な箇所に取り付けられる。蒸気制御装置92は、蒸気圧力センサ181と蒸気流量計182を利用して、気水ドラム142の蒸気口142aから供給される蒸気の圧力と流量を監視する。また、蒸気制御装置92は、炉内温度センサ183と炉内圧力センサ184を利用して、燃焼室100F内の温度と圧力を監視する。
【0073】
蒸気出力設定部185は、蒸気タービン発電機等から成る蒸気発電機91に供給する蒸気の出力を設定するために設けられている。作業員が蒸気出力設定部185を操作して蒸気の出力を設定すると、蒸気制御装置92は、蒸気圧力センサ181、蒸気流量計182、炉内温度センサ183および炉内圧力センサ184の出力信号に基づいて、ベルトコンベヤ120、厚さ調整部131、空気押込ファン160および空気誘引ファン155の動作制御を行い、設定された蒸気の出力になるようにする。
【0074】
より具体的には、蒸気制御装置92は、ベルトコンベヤ120の駆動モータを制御して移動載置部120aの移動スピードを調整するとともに、厚さ調整部131の駆動部131bを制御してゲート部131aの上下位置を調整することにより、第1燃焼室101Fに供給される固形燃料の量を調整する。また、蒸気制御装置92は、空気押込ファン160および空気誘引ファン155の送風量を制御して、燃焼室100F内の圧力が陰圧になるように調整する。
【0075】
また、蒸気制御装置92は、蒸気発電機91で使用される蒸気使用量の変動に合わせて蒸気出力の変動を実施することもできる。この場合、蒸気圧力センサ181と蒸気流量計182を、蒸気発電機91で使用される蒸気の圧力と流量を測定可能な位置に設けて、フィードバック制御を行えばよい。
【0076】
以上のとおり、本実施形態に係るボイラー装置7は、内部に燃焼室100F(5つの燃焼室101F~105F)を有する燃焼炉100と、燃焼室100Fでの固形燃料の燃焼によって得られた熱エネルギーを水に伝達する熱交換器140と、移動載置部120aを有して燃焼室100Fの下部に配置されるとともに移動載置部120aに載置された固形燃料を燃焼室100F内で移動させるベルトコンベヤ120と、燃焼炉100の内部と外部とを連通する燃料供給口111aに接続された燃料供給装置130と、を備えている。ベルトコンベヤ120の始端部は、燃料供給口111aの下方位置に配置され、燃料供給装置130は、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aに載置される固形燃料の厚さを調整する厚さ調整部131を有している。
【0077】
上記構成によれば、燃料供給口111aから燃焼炉100内に固形燃料を直接入れて、ベルトコンベヤ120により、熱交換器140の水に対して熱エネルギーを伝達しやすい燃焼室100F内の適切な場所まで当該固形燃料を移動させることができる。そして、燃焼室100F内で固形燃料をガス化して引火させることによって、ベルトコンベヤ120の移動載置部120a上で火炎を形成することができる。また、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aに載置された固形燃料の厚さを、燃料供給装置130の厚さ調整部131により調整することによって、固形燃料をガス化させる量を調整することができる。これにより、燃焼室100Fにおいて火炎を水平方向および上下方向に大きく拡げることができるので、熱交換器140を広範囲に亘って強い火力で加熱することができる。
【0078】
また、燃焼室100F内における固形燃料の位置や範囲と、固形燃料の量とを、ベルトコンベヤ120のスピード調整や厚さ調整部131による厚さ調整を行うことによって容易に調整することができるので、熱交換器140の水に伝達させる熱エネルギーの量を容易に調整することができる。これにより、熱交換器140で発生する蒸気の出力を容易に調整することができるため、ボイラー装置7の蒸気を利用する蒸気発電機91における蒸気使用量が変動してもその変動に蒸気出力を合わせることができる。その結果、省エネルギー化を実施可能なボイラー装置7にできる。
【0079】
また、本実施形態では、燃料供給装置130の厚さ調整部131は、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aに対する上下距離を変化させるように上下移動自在なゲート部131aと、ゲート部131aを上下移動させる駆動部131bと、を有している。
【0080】
上記構成によれば、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aに載置される固形燃料の厚さを簡単な構成で容易に調整できる。使用する固形燃料の性状に合わせて厚さを変化させることで出力調整が容易にできるとともに、緊急時にはゲート部131aの下端と移動載置部120aとの隙間がなくなるようにゲート部131aを動かすことによって燃料供給の遮断が容易にできる。
【0081】
また、本実施形態では、熱交換器140は、水平方向を長手方向として燃焼炉100の上方に配置されるとともに下部が燃焼室100Fに露出する気水ドラム142と、気水ドラム142の下方に配置されるように燃焼炉100に設けられる水ドラム143と、一端部が気水ドラム142に接続され、他端部が水ドラム143に接続された水管141と、を有している。ベルトコンベヤ120は、移動載置部120aの移動方向が気水ドラム142の長手方向に沿うように配置されている。
【0082】
上記構成によれば、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aに載置された固形燃料を、広い範囲に亘って気水ドラム142の燃焼室100Fに露出した部分の真下に位置させることができる。これにより、固形燃料がガス化して引火によって発生した火炎から生じる熱気を、気水ドラム142に幅広く直接当てることができる。したがって、気水ドラム142を有する熱交換器140に対する熱エネルギーの伝達を効率良くでき、ボイラー装置7の駆動開始から蒸気出力発生の反応を早くすることができる。
【0083】
また、本実施形態では、第1水管144および第5水管148は、燃焼室100F内で上下方向に延びるように複数配置されている。燃焼炉100は、気水ドラム142の長手方向の一端部側の壁部110に燃料供給口111aを有するとともに気水ドラム142の長手方向の他端部側の壁部110にガス排出口112を有している。また、燃焼炉100は、燃焼室100Fを区切るように気水ドラム142の長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の仕切壁部110d~110gを有し、これら複数の仕切壁部110d~110gのそれぞれには、気水ドラム142の一端部側から他端部側に向かって排気ガスを蛇行させながら燃焼室100F内の第1水管144および第5水管148に排気ガスを接触させるための開口部110do~110goが設けられている。
【0084】
上記構成によれば、燃焼室100F内の排気ガスの滞留時間を増やし、第1水管144および第5水管148に火炎や排気ガスを効率良く当てることができる。したがって、水管141を有する熱交換器140に対する熱エネルギーの伝達を効率良くできる。
【0085】
また、本実施形態において、燃焼炉100の底フレーム114の壁部には、燃焼用空気を外部から燃焼室100Fに導入するための燃焼用空気導入口114aが、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aより下方の高さ位置に設けられ、この燃焼用空気導入口114aには、空気導入ダクト161を介して空気押込ファン160が接続されている。
【0086】
上記構成によれば、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aより下方から送られた燃焼用空気が移動載置部120aに載置された固形燃料の下方から上方に向けて送られるので、固形燃料のガス化を促進させるとともに、ガス化されたガスに引火してできた火炎を移動載置部120aから上方に拡げることができる。これにより、熱交換器140に対する熱エネルギーの伝達を広範囲に効率良く行うことができる。
【0087】
また、本実施形態において、燃焼炉100の下部フレーム113の壁部には、ベルトコンベヤ120の近傍に導入される空気量を調整するための空気流入ダンパ113aが、ベルトコンベヤ120の移動載置部120aの移動方向に沿って複数設けられている。
【0088】
上記構成によれば、移動載置部120aの駆動に伴って移動載置部120aに載置された固形燃料が移動載置部120aの移動方向に拡がっていった際に、各空気流入ダンパ113aによる導入空気量の調整によって、ベルトコンベヤ120の各場所において固形燃料がガス化して引火する量を調整することができる。これにより、移動載置部120a上で発生する火炎の大きさや位置を容易に調整することができる。そのため、熱交換器140で発生する蒸気の出力を容易に調整することができる。また、緊急時には、全ての空気流入ダンパ113aの開度を0にすることによって、固形燃料が燃焼されずに蒸されるようにできる。
【0089】
また、本実施形態において、燃焼炉100の底フレーム114の壁部には、ベルトコンベヤ120の終端部の下方位置において移動載置部120a上に残った固形燃料の灰を燃焼炉100の外部に排出するための灰出しコンベヤ170が接続されている。
【0090】
上記構成によれば、ベルトコンベヤ120の駆動が連続的に行われることによって移動載置部120a上で固形燃料が引火して燃えた後の灰が連続的にベルトコンベヤ120の終端部に移動したとしても、当該灰を灰出しコンベヤ170によって燃焼炉100の外部に排出することができる。これにより、ベルトコンベヤ120の移動載置部120a全体が灰に埋もれてしまうようなことがなくなる。そのため、移動載置部120a上の固形燃料を常時効率的に燃やすことができる。
【0091】
また、本実施形態は、ボイラー装置7と発酵乾燥装置3とを備え、ボイラー装置7は、燃焼炉100の燃焼室100Fに、固形燃料として発酵乾燥装置3により得た乾燥物が供給されるようにすることにより、有機性廃棄物の処理装置を構成している。この構成によれば、発酵乾燥装置3により得た乾燥物の廃棄処理を不要にできる。そして、その焼却を効率良く早く行うことができる。
【0092】
今回、開示した実施形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。本発明の技術的範囲は、上述した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0093】
1 処理装置
3 発酵乾燥装置
7 ボイラー装置
100 燃焼炉
100F 燃焼室
101F 第1燃焼室
102F 第2燃焼室
103F 第3燃焼室
104F 第4燃焼室
105F 第5燃焼室
110 壁部
110d 第1仕切壁部
110do 第1開口部
110e 第2仕切壁部
110eo 第2開口部
110f 第3仕切壁部
110fo 第3開口部
110g 第4仕切壁部
110go 第4開口部
111a 燃料供給口
113a 空気流入ダンパ
114a 燃焼用空気導入口
120 ベルトコンベヤ
120a 移動載置部
130 燃料供給装置
131 厚さ調整部
131a ゲート部
131b 駆動部
140 熱交換器
141 水管
142 気水ドラム
143 水ドラム
144 第1水管
145 第2水管
146 第3水管
147 第4水管
148 第5水管
160 空気押込ファン
161 空気導入ダクト
170 灰出しコンベヤ