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  • 特開-梯子用架台 図1
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  • 特開-梯子用架台 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093136
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】梯子用架台
(51)【国際特許分類】
   E06C 7/44 20060101AFI20240702BHJP
   E06C 7/46 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
E06C7/44
E06C7/46
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209318
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】522503366
【氏名又は名称】株式会社ショーワ興業
(74)【代理人】
【識別番号】100148862
【弁理士】
【氏名又は名称】赤塚 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179811
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 良和
(72)【発明者】
【氏名】成田 隆昭
【テーマコード(参考)】
2E044
【Fターム(参考)】
2E044BC03
2E044BC23
2E044EE07
(57)【要約】
【課題】梯子を設置する地面が平坦でなくても、梯子を安全に安定してかけることが可能な梯子用架台を提供する。
【解決手段】本発明に係る梯子用架台10は、梯子を設置する際に用いる梯子用架台であって、平面視の形状が矩形の基板1と、基板1の上面に形成され、前記梯子の脚が挿入される2つの凹部2と、基板1の下面の各角部に配された4つの脚部3とを有し、脚部3は、基板1との接続部31と、接続部31に取り付けられ、脚部3の高さを調整可能な支柱32と、支柱32の下端に取り付けられ、支柱32との角度を調整可能なレベリング板33とを有している。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
梯子を設置する際に用いる梯子用架台であって、
平面視の形状が矩形の基板と、
前記基板の上面に形成され、前記梯子の脚が挿入される2つの凹部と、
前記基板の下面の各角部に配された4つの脚部と
を有し、
前記脚部は、前記基板との接続部と、
前記接続部に取り付けられ、前記脚部の高さを調整可能な支柱と、
前記支柱の下端に取り付けられ、前記支柱との角度を調整可能なレベリング板と
を有する
梯子用架台。
【請求項2】
輸送時に、前記接続部と前記レベリング板とを固定する固定部材を有する
請求項1に記載の梯子用架台。
【請求項3】
前記基板には、水準器が設けられている
請求項1に記載の梯子用架台。
【請求項4】
前記基板の一辺には、輸送の際に使用する取っ手が設けられている
請求項1に記載の梯子用架台。
【請求項5】
前記凹部の底面は、滑り止め処理が施されている
請求項1に記載の梯子用架台。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梯子用架台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、建物などの工事の際には梯子が用いられている。
梯子は高所に上るのに便利なものであるが、立てかける場所によっては、梯子の下端の接地面が滑って、梯子が倒れてしまう場合があった。
このような問題を解決するために、基板と、前記基板の下面に貼り付けられた滑り止めシートと、筒状に形成されかつ上部が開口するように前記基板の上面に突設された少なくとも1つの立ち上がり部と、回動軸方向が前後方向となるように下端が前記基板の上面に回動自在に固定されかつ後方側の下角部の角度が略75°とされた角度確認板とを備えたことを特徴とする梯子用滑り止め具(梯子用架台)が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-179972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のような梯子用架台では、設置する地面が平坦であれば問題ないが、設置する地面に凹凸があったり、傾斜面であったりした場合には、梯子を安全に安定してかけることができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、梯子を設置する地面が平坦でなくても、梯子を安全に安定してかけることが可能な梯子用架台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、梯子を設置する際に用いる梯子用架台であって、
平面視の形状が矩形の基板と、
前記基板の上面に形成され、前記梯子の脚が挿入される2つの凹部と、
前記基板の下面の各角部に配された4つの脚部と
を有し、
前記脚部は、前記基板との接続部と、
前記接続部に取り付けられ、前記脚部の高さを調整可能な支柱と、
前記支柱の下端に取り付けられ、前記支柱との角度を調整可能なレベリング板と
を有する
梯子用架台である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、梯子を設置する地面が平坦でなくても、梯子を安全に安定してかけることが可能な梯子用架台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の梯子用架台の好適な実施形態を示した斜視図である。
図2図1の梯子用架台が備える脚部のX-X’での部分断面図である。
図3図1の梯子用架台の脚部の裏側からの部分斜視図である。
図4図1の梯子用架台が備える水準器周辺の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の梯子用架台の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る梯子用架台は、梯子を設置する際に用いるものである。
図1は、本発明の梯子用架台の好適な実施形態を示した斜視図、図2は、図1の梯子用架台が備える脚部のX-X’での部分断面図、図3は、図1の梯子用架台の脚部の裏側からの部分斜視図、図4は、図1の梯子用架台が備える水準器周辺の部分斜視図である。
本発明に係る梯子用架台10は、図1~4に示すように、基板1と、基板1の上面に形成され、梯子の脚が挿入される2つの凹部2と、基板1の下面に配された4つの脚部3とを有している。
【0010】
基板1は、平面視の形状が矩形状となっている。本実施形態では、基板1の全体形状は、下に向かって開口する箱形状となっているが、板状であってよい。また、基板1の材料としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等の各種金属を用いることができる。また、基板1には、各角部に4つの貫通孔11が設けられている。この4つの貫通孔11は、それぞれ、後述する脚部3の支柱32を操作する際に用いられる。
平面視した際の基板1の1辺の長さは、特に限定されないが、500~1500mmであることが好ましく、550~1300mmであることがより好ましく、600~1200mmであることがさらに好ましい。
【0011】
凹部2は、基板1の上面に2つ形成されており、梯子の脚が挿入されるよう構成されている。凹部2の平面視の形状は、特に限定されないが、梯子の脚の先端の形状を考慮して、矩形状であることが好ましい。
凹部2の平面視の形状が矩形状である場合、凹部2を平面視した際の1辺の長さは、特に限定されないが、100~250mmであることが好ましく、110~200mmであることがより好ましく、120~180mmであることがさらに好ましい。また、凹部2の深さは、特に限定されないが、10~80mmであることが好ましく、15~60mmであることがより好ましく、20~50mmであることがさらに好ましい。
また、凹部2の底面は、滑り止め処理が施されていることが好ましい。これにより、凹部2内において、梯子の脚がずれるのを効果的に防止することができる。滑り止め処理としては、例えば、ゴムテープの貼付、底面の表面への凹凸加工等を挙げることができる。
【0012】
基板1の下面側の各角部には、4つの脚部3が設けられている。
脚部3は、基板と接続する接続部31と、接続部31に取り付けられ、脚部3の高さを調整可能な支柱32と、支柱32の下端に取り付けられ、支柱32との角度を調整可能なレベリング板とを有している。
【0013】
接続部31は、図2及び図3に示すように、基板1と連結した2つの側板311と、2つの側板311の下端と連結した底板312とで構成されている。底板312には、貫通孔と、当該貫通孔と連通した孔部を備え、底板312の下面に固定されたナット313が設けられている。
【0014】
支柱32は、その側面にねじ溝が刻まれた雄ネジ構造を有しており、ナット313の雌ネジ構造の孔部に挿入され、支柱32を回転させることにより、脚部3の高さを調整することが可能となっている。
支柱32の上端33には、ドライバーや六角レンチ等の先端が接続可能な形状を有しており、基板1の貫通孔11を介して、支柱32を操作することができるようになっている。
また、支柱32の底板312よりも上側には、ナット35が支柱32に通されており、ナット35を底板312に接触するまで締めることで、脚部3の高さが不本意に変化することを防止することができる。
【0015】
図2及び図3に示すように、支柱32の下端には、レベリング板33が取り付けられている。レベリング板33は、支柱32との角度を調整可能となっている。これにより、梯子用架台10を設置する地面に傾斜があったとしても、レベリング板33の底面がその傾斜に沿うようにレベリング板33と支柱32との角度が調整されるため、梯子を安全に安定してかけることができる。なお、図示の構成では、レベリング板33が矩形であるが、これに限定されず、例えば、円形や楕円形をであってもよい。
【0016】
また、図1~3に示すように、輸送時に、接続部31とレベリング板33とを固定する固定部材36が設けられている。固定部材36は、レベリング板33に取り付けられた部材36aと、接続部31に取り付けられた部材36bとで構成されている。部材36aと部材36bには、それぞれ貫通孔が設けられており、輸送時にそれぞれの貫通孔が連通した状態でピンやネジをその連通孔に通すことで、接続部31とレベリング板33とを固定することができ、輸送時にレベリング板33ががたつくのを効果的に防止することができる。
【0017】
また、図4に示すように、基板1には水準器4が設けられている。これにより、基板1が水平となるように梯子用架台10を地面に設置することができる。
水準器4は、基板1の上面に設けられた凹部12内に設けられている。凹部12には、蓋部121が設けられており、通常は図1に示すように蓋部121が締められており、梯子用架台10を地面に設置する際に、蓋部121を開けて、水準器4を露出させることで水平かどうかを測定することができる。
【0018】
また、梯子用架台10は、図1に示すように、輸送の際に把持することが可能な取っ手5が設けられている。取っ手5は、基板1の一辺に設けられている。取っ手5は、輸送時には基板1よりも外側に突出しているが、輸送時以外の時は、基板1の内部側に収容できるよう構成されている。
以上説明した梯子用架台10によれば、梯子を設置する地面が平坦でなくても、容易に平坦な設置面を形成することができ、梯子を安全に安定してかけることができる。
以上、本発明の梯子用架台について、好適な実施形態を基に説明したが、本発明はこれに限定されない。
【符号の説明】
【0019】
1 基板
2 凹部
3 脚部
4 水準器
5 取っ手
10 梯子用架台
11 貫通孔
12 凹部
31 接続部
32 支柱
33 レベリング板
35 ナット
36 固定部材
36a、36b 部材
311 側板
312 底板
313 ナット

図1
図2
図3
図4