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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093142
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】ラインテンショナー
(51)【国際特許分類】
   A01K 97/00 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
A01K97/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209331
(22)【出願日】2022-12-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年10月31日 下記ウェブサイトにて公開 「https://xbraidygk.co.jp/」 「https://xbraidygk.co.jp/manufact/」 「https://xbraidygk.co.jp/manufact/#development」 「https://xbraidygk.co.jp/manufact/#product」
(71)【出願人】
【識別番号】506269149
【氏名又は名称】株式会社ワイ・ジー・ケー
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 隆文
【テーマコード(参考)】
2B109
【Fターム(参考)】
2B109FA10
(57)【要約】
【課題】釣り用リールにラインを繰り入れる際に、ラインの傷みを抑制しつつラインに所望のテンションをかけ続けることができるラインテンショナーを提供する。
【解決手段】本開示に基づくラインテンショナー1は、基部10と、軸部20と、第1ブレーキ部30と、ドラム部40と、第2ブレーキ部50と、を備える。軸部20は、基部10に回転可能に支持される。第1ブレーキ部30は、軸部20が延びる方向である軸方向D1において基部10と隣り合って位置し、軸部20の回転に抵抗力を付与する。ドラム部40は、第1ブレーキ部30から見て基部10の反対側に位置し、軸部20の回転とともに回転可能に軸部20と係合する。ドラム部40は、ライン3を巻き掛け可能である。第2ブレーキ部50は、軸方向D1において基部10から見て第1ブレーキ部30の反対側にて基部10と隣り合って位置し、軸部20の回転に抵抗力を付与する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラインを釣り用リールに繰り入れるときに前記ラインにテンションをかけることができるラインテンショナーであって、
基部と、
前記基部に回転可能に支持される軸部と、
前記軸部が延びる方向である軸方向において前記基部と隣り合って位置し、前記軸部の回転に抵抗力を付与する第1ブレーキ部と、
前記第1ブレーキ部から見て前記基部の反対側に位置し、前記軸部の回転とともに回転可能に前記軸部と係合する、前記ラインを巻き掛け可能なドラム部と、
前記軸方向において前記基部から見て前記第1ブレーキ部の反対側にて前記基部と隣り合って位置し、前記軸部の回転に抵抗力を付与する第2ブレーキ部と、を備える、ラインテンショナー。
【請求項2】
前記第1ブレーキ部および前記第2ブレーキ部は、それぞれ外部に露出している、請求項1に記載のラインテンショナー。
【請求項3】
前記軸方向において前記第2ブレーキ部から見て前記基部の反対側に位置し、前記軸部の回転とともに回転可能に前記軸部と係合し、前記軸方向に前記第2ブレーキ部を押圧する押圧部をさらに備え、
前記第1ブレーキ部は、前記基部と前記ドラム部との間に挟まれることで、前記軸部とともに回転する前記ドラム部に抵抗力を付与し、
前記第2ブレーキ部は、前記基部と前記押圧部との間に挟まれることで、前記軸部とともに回転する前記押圧部に抵抗力を付与し、
前記押圧部は、前記第2ブレーキ部への押圧力を変化させることで、前記第1ブレーキ部および前記第2ブレーキ部による抵抗力の大きさを調節可能に構成されている、請求項1に記載のラインテンショナー。
【請求項4】
前記第1ブレーキ部は、前記基部と前記ドラム部との間に挟まれることで、前記軸部とともに回転する前記ドラム部に抵抗力を付与し、
前記ドラム部は、前記第1ブレーキ部と当接する金属製のフィン部を有し、
前記フィン部は、軸部側とは反対側に形成された複数の凹部を有する、請求項1に記載のラインテンショナー。
【請求項5】
前記基部に接続され、前記ラインを繰り出すためのスプールを支持する、スプール支持部をさらに備え、
前記スプール支持部は、
前記スプールの貫通孔に挿通されることで前記スプールを回転可能に支持する支持軸部と、
前記支持軸部に支持された前記スプールと前記支持軸部の周方向に係止することで前記スプールとともに回転可能であって、前記スプールとともに回転したときに生じる前記支持軸部との摩擦により、前記スプールの回転に抵抗力を付与する、スプールブレーキ部とを有する、請求項1に記載のラインテンショナー。
【請求項6】
前記スプール支持部は、
前記支持軸部の外周面上に設けられ、前記支持軸部に支持された前記スプールを、スプールブレーキ部側とは反対側から支持する第1側方支持部と、
前記支持軸部の外周面上に設けられ、前記スプールブレーキ部を、スプール側とは反対側から支持する第2側方支持部とをさらに有する、請求項5に記載のラインテンショナー。
【請求項7】
前記基部に接続され、前記ラインを繰り出すためのスプールを支持する、スプール支持部をさらに備え、
前記スプール支持部は、前記スプールの貫通孔に挿通されることで前記スプールを回転可能に支持する支持軸部を有し、
前記支持軸部は、前記軸部の軸方向に沿って延びている、請求項1に記載のラインテンショナー。
【請求項8】
前記基部に支持され、前記ドラム部と並びつつ前記軸方向に延びる副軸部と、
前記副軸部を中心軸として回転可能に支持されるサブローラとをさらに備え、
前記サブローラは、外周面を有し、
前記外周面には、前記サブローラの回転方向に沿って延びる複数の溝部が形成されている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のラインテンショナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ラインテンショナーに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2017-51179号公報(特許文献1)には、釣り糸の繰り入れ/繰り出しをさせるために使用する釣り糸巻き機が開示されている。上記釣り糸巻き機は、シャフトと、リールと、第1当接輪と、第2当接輪と、2つの制動片と、第2ブレーキ台座と、バッファ手段と、を含んでいる。
【0003】
上記釣り糸巻き機において、シャフトには、シャフトを一方の方向に回転させるために用いられる単方向軸受が設けられている。リールは、シャフト上を摺動するように配置される。第2ブレーキ台座は、シャフトに設けられている。バッファ手段は、シャフトに設けられ、バッファ手段には第1ブレーキ台座が設けられている。
【0004】
特許文献1には、リールに巻き取られている釣り糸を釣り用リールに連結させ、釣り用リールの繰り入れ操作を行うことによって、釣り糸を釣り用リールに巻き戻すことができると開示されている。
【0005】
さらに特許文献1には、単方向軸受により、釣り用リールに糸を繰り入れる時にシャフトが作動せず、第1当接輪、第2当接輪、制動片およびリールが同時に摺動するため、第2および第1ブレーキ台座に減衰力を生じさせ、釣り用リールに釣り糸の繰り出し及び繰り入れをさせる際に、糸にテンションを与えることができると開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2017-51179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示された糸巻き機においては、ブレーキ台座において生じる摩擦熱が、釣り糸(ライン)が巻かれたリール(スプール)に伝わることで、ラインを傷めるおそれがある。また、ブレーキ台座に強い減衰力が生じた場合には、ブレーキに関する部材が過剰に加熱されることで減衰力が減少し、ラインに所望のテンションをかけ続けることができないおそれがある。
【0008】
本開示は上記の課題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的は、釣り用リールにラインを繰り入れる際に、ラインの傷みを抑制しつつラインに所望のテンションをかけ続けることができるラインテンショナーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に基づくラインテンショナーは、ラインを釣り用リールに繰り入れるときにラインにテンションをかけることができる。ラインテンショナーは、基部と、軸部と、第1ブレーキ部と、ドラム部と、第2ブレーキ部と、を備える。軸部は、基部に回転可能に支持される。第1ブレーキ部は、軸部が延びる方向である軸方向において基部と隣り合って位置し、軸部の回転に抵抗力を付与する。ドラム部は、第1ブレーキ部から見て基部の反対側に位置し、軸部の回転とともに回転可能に軸部と係合する、ラインを巻き掛け可能である。第2ブレーキ部は、軸方向において基部から見て第1ブレーキ部の反対側にて基部と隣り合って位置し、軸部の回転に抵抗力を付与する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ラインの傷みを抑制しつつラインに所望のテンションをかけ続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施形態に係るラインテンショナーが使用されている状態を示す模式的な斜視図である。
図2】本開示の一実施形態に係るラインテンショナーが使用されている状態を示す側面図である。
図3】本開示の一実施形態に係るラインテンショナーが使用されている状態を示す平面図である。
図4図2のラインテンショナーをIV-IV線矢印方向から見た断面図である。
図5】基部を一方側から見た時の部分的な分解斜視図である。
図6】基部を他方側から見た時の部分的な分解斜視図である。
図7】軸部を示す斜視図である。
図8】主に第1ブレーキ部を示すためのラインテンショナーの部分的な分解斜視図である。
図9】ドラム部を一方側から見た時の分解斜視図である。
図10】ドラム部を他方側から見た時の分解斜視図である。
図11】主に第2ブレーキ部を示すためのラインテンショナーの部分的な分解斜視図である。
図12】押圧部を一方側から見た時の分解斜視図である。
図13】押圧部を他方側から見た時の分解斜視図である。
図14図2のラインテンショナーをXIV-XIV線矢印方向から見た断面図である。
図15】スプールおよびスプール支持部の部分的な分解斜視図である。
図16図2のラインテンショナーをXVI-XVI線矢印方向から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の一実施形態に係るラインテンショナーについて図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0013】
図1は、本開示の一実施形態に係るラインテンショナーが使用されている状態を示す模式的な斜視図である。図1に示すように、本開示の一実施形態に係るラインテンショナー1は、スプール2から繰り出されたライン3を釣り用リール4に繰り入れるときにライン3にテンションをかけることができる。ラインテンショナー1の詳細な使用方法については後述する。
【0014】
図2は、本開示の一実施形態に係るラインテンショナーが使用されている状態を示す側面図である。図3は、本開示の一実施形態に係るラインテンショナーが使用されている状態を示す平面図である。図4は、図2のラインテンショナーをIV-IV線矢印方向から見た断面図である。
【0015】
図1から図4に示すように、ラインテンショナー1は、基部10と、軸部20と、第1ブレーキ部30と、ドラム部40と、第2ブレーキ部50と、押圧部60と、スプール支持部70と、(第1)副軸部81と、(第1)サブローラ82と、第2副軸部83と、第2サブローラ84と、第1サポート部85と、第2サポート部86とを備える。
【0016】
図5は、基部を一方側から見た時の部分的な分解斜視図である。図6は、基部を他方側から見た時の部分的な分解斜視図である。図4から図6に示すように、基部10は、本体部11と、第1脚部12と、第2脚部13と、土台部14と、第1取付部15と、第2取付部16とを含む。
【0017】
本体部11は、中央筒状部111と、第1端縁部112と、第2端縁部113と、第1当接部114と、第2当接部115と、中央軸受部116とを含む。
【0018】
中央筒状部111には、軸部20が挿通されている。第1端縁部112は、軸部20が延びる方向である軸方向D1において、中央筒状部111の一方端に接続されている。第1端縁部112は、略筒状の外形を有する。第1端縁部112の外径は、中央筒状部111の外径より小さい。第1端縁部112の内周面上には、軸方向D1に延びる複数の凸条部112aが形成されている。
【0019】
第2端縁部113は、軸方向D1において、中央筒状部111の他方端に接続されている。第2端縁部113は、略筒状の外形を有する。第2端縁部113の外径は、中央筒状部111の外径より小さい。第2端縁部113の内周面上には、軸方向D1に延びる複数の凸条部113aが形成されている。
【0020】
第1当接部114は、第1ブレーキ部30と当接する。第1当接部114は、環状の外形を有している。第1当接部114の内周側には、軸部20が挿通されている。第1当接部114の外周側には、第1端縁部112が位置している。第1当接部114は、軸部20の中心軸に対する周方向において、第1端縁部112と係止している。具体的には、第1当接部114の外周面には複数の切欠部114aが形成されており、複数の切欠部114aと第1端縁部112の複数の凸条部112aとがそれぞれ互いに嵌合している。
【0021】
第2当接部115は、第2ブレーキ部50と当接する。第2当接部115は、環状の外形を有している。第2当接部115の内周側には、軸部20が挿通されている。第2当接部115の外周側には、第2端縁部113が位置している。第2当接部115は、軸部20の中心軸に対する周方向において、第2端縁部113と係止している。具体的には、第2当接部115の外周面には複数の切欠部115aが形成されており、複数の切欠部115aと第2端縁部113の複数の凸条部113aとがそれぞれ互いに嵌合している。
【0022】
第1当接部114および第2当接部115を構成する材料は特に限定されない。第1当接部114および第2当接部115は、たとえばアルミニウムなどの金属で構成されている。
【0023】
中央軸受部116は、中央筒状部111、第1端縁部112および第2端縁部113の内周側に位置している。基部10(本体部11)においては、中央軸受部116が、直接、軸部20を回動可能に軸支する。また、中央軸受部116は、軸方向D1において、第1当接部114と第2当接部115とに挟み込まれている。
【0024】
中央軸受部116の構成は特に限定されない。本実施形態において、中央軸受部116は、筒状スペーサ116aと、一対の転がり軸受け116bと、一対の封止部116cと、複数の平座金116dとを有する。
【0025】
一対の転がり軸受け116bの内周部は、軸方向D1において筒状スペーサ116aの両側に接している。一対の転がり軸受け116bは、中央筒状部111および軸部20に接している。一対の封止部116cは、それぞれ、一対の転がり軸受け116bから見て筒状スペーサ116aの反対側に位置している。一対の封止部116cは、中央筒状部111と軸部20との間を液密に封止する。封止部116cの内周側および外周側にはそれぞれOリングが設けられている。
【0026】
複数の平座金116dは、軸方向D1において各々の封止部116cの両側にそれぞれ少なくとも1つ以上配置され、具体的には2つ配置されている。複数の平座金116dは、ステンレス鋼などの金属で構成されている。これにより、封止部116cが、軸部20の回転によって、軸部20または中央筒状部111の少なくとも一方と摺接したときに発生する摩擦熱が放熱されやすくなる。また、複数の平座金116dは、中央筒状部111、第1端縁部112および第2端縁部113と離隔している。これにより、中央軸受部116へのグリスの塗布が容易となり、中央軸受部116における摩擦熱の発生をより抑制できる。
【0027】
第1脚部12および第2脚部13は、それぞれ、本体部11から延出している。第1脚部12および第2脚部13は、それぞれ、軸部20の中心軸に対する径方向に延び、かつ、斜め下方に延びている。第1脚部12および第2脚部13は、上方から見たときに互いに反対方向に延びている。土台部14は、板状の外形を有し、水平方向に延びている。土台部14は、第1脚部12および第2脚部13に接続されている。
【0028】
第1取付部15および第2取付部16は、本実施形態においてそれぞれ第1脚部12および第2脚部13に設けられている(図5および図6参照)。基部10は蓋部17をさらに備えており、図1から図3に示す例においては第1取付部15が取り付けられている。第2取付部16にはスプール支持部70が取り付けられている。第1取付部15および第2取付部16は、いずれも、スプール支持部70を取り付け可能に構成されている。
【0029】
図7は、軸部を示す斜視図である。図4および図7に示すように、軸部20は、基部10(具体的には本体部11、より具体的には中央軸受部116、さらに具体的には一対の転がり軸受け116b)に回転可能に支持される。
【0030】
軸部20の形状は特に限定されないが、具体的には六角ボルトが一部加工されることで形成されている。軸部20は、円柱部21と、第1係止部22と、第2係止部23とを有している。
【0031】
軸部20は、円柱部21において基部10に支持される。円柱部21は、軸部20の中心軸に対する周方向に延びる凹条部211を有している。凹条部211には、封止部116c(具体的には封止部116cの内周側に設けられたOリング)が嵌め合わされる。
【0032】
第1係止部22は、軸方向D1において軸部20の一方端に位置している。第1係止部22は、軸部20の中心軸に対する周方向において、ドラム部40と係止する。これにより、軸部20の回転に伴ってドラム部40が回転する。具体的には、第1係止部22は、外周面上に複数の角部221を有している。角部221が、上記周方向においてドラム部40と係止する。
【0033】
第1係止部22は、軸方向D1から見たときに、円柱部21より外周側に向かって張り出している。第1係止部22は、ドラム部40と当接する係止面部222を有する。係止面部222は、基部10側を向いている。これにより、軸部20が、軸方向D1において、ドラム部40から見て基部10に向かう方向に引っ張られると、係止面部222はドラム部40を基部10側に向かって押圧する。第1係止部22は具体的には六角ボルトの頭部である。
【0034】
第2係止部23は、軸方向D1において軸部20の他方端に位置している。第2係止部23は、軸部20の中心軸に対する周方向において、押圧部60と係止する。これにより、軸部20の回転に伴って押圧部60が回転する。具体的には、第2係止部23は、軸方向D1に沿って延びる一対の平坦面部231を有する。一対の平坦面部231の各々が、ドラム部40の一部分(詳細は後述する)と当接することで、第2係止部23は押圧部60と周方向において係止する。
【0035】
また、第2係止部23は、軸方向D1においても、押圧部60と係止する。具体的には、雄ねじ部232を有する。雄ねじ部232が押圧部60の一部分(詳細は後述する)と螺合することで、押圧部60の軸方向D1における相対的な位置が規制される。雄ねじ部232は、軸部20の中心軸に対する周方向において一対の平坦面部231と交互に並ぶように配置されている。
【0036】
図8は、主に第1ブレーキ部を示すためのラインテンショナーの部分的な分解斜視図である。図4および図8に示すように、第1ブレーキ部30は、軸方向D1において基部10と隣り合って位置し、軸部20の回転に抵抗力を付与する。
【0037】
具体的には、第1ブレーキ部30は、基部10(より具体的には本体部11の第1当接部114)とドラム部40との間に挟まれることで、軸部20とともに回転するドラム部40に抵抗力を付与する。この結果として、軸部20(およびドラム部40)の回転に抵抗力が付与される。
【0038】
第1ブレーキ部30は、少なくとも1つのブレーキワッシャ31を含む。ブレーキワッシャ31には軸部20が挿通される。本実施形態では軸方向D1に並べられた複数のブレーキワッシャ31を含む。少なくとも1つのブレーキワッシャ31が基部10およびドラム部40の少なくとも一方と摩擦する、あるいは、ブレーキワッシャ31同士が摩擦することで、軸部20とともに回転するドラム部40の抵抗力を付与する。
【0039】
第1ブレーキ部30は、外部に露出している。具体的には、ブレーキワッシャ31の周面が外部露出している。ブレーキワッシャ31は、耐摩耗性の観点からたとえばテフロン(登録商標)などのフッ素樹脂材料からなる。
【0040】
図4に示すように、ドラム部40は、第1ブレーキ部30から見て基部10(具体的には本体部11)の反対側に位置し、軸部20の回転とともに回転可能に軸部20と係合する。そして、ドラム部40は、ライン3を巻き掛け可能である(図1参照)。
【0041】
図9は、ドラム部を一方側から見た時の分解斜視図である。図10は、ドラム部を他方側から見た時の分解斜視図である。図4、8~10に示すように、ドラム部40は、シェル部41と、周面部42と、プロペラ部43と、カバー部44と、フィン部45と、樹脂ワッシャ46とを有している。
【0042】
シェル部41は、第1筒状部411と、第2筒状部412と、複数の径方向接続部413とを有する。
【0043】
第1筒状部411の内周側には、軸部20が挿通されるとともに、フィン部45が配置されている。第1筒状部411は、軸方向D1かつ軸部20の中心軸の周方向において軸部20の第1係止部22と係止する。
【0044】
第1筒状部411は、第1被係止部411aと、第2被係止部411bと、第3被係止部411cとを有する。第1被係止部411aは、第1ブレーキ部30側とは反対側にて第1係止部22の係止面部222と当接している。
【0045】
第2被係止部411bは、第1被係止部411aから見て第1ブレーキ部30側とは反対側に位置している。第2被係止部411bの内周面は軸方向D1から見た時に六角形状の外形を有していることで、第1係止部22の複数の角部221と周方向において係止する。
【0046】
第3被係止部411cは、第1被係止部411aから見て第1ブレーキ部30側に位置している。第3被係止部411cの内周面には、軸方向D1に沿って延びる複数の凸条部411dが形成されている。第3被係止部411cの内周面側にはフィン部45が配置されている。第3被係止部411cは、軸部20の中心軸に対する周方向において、凸条部411dでフィン部45と係止する。
【0047】
第2筒状部412は、第1筒状部411の外周側に位置している。第2筒状部412は、第1ブレーキ部30の外周側、本体部11の第1端縁部112の外周側を覆うように、軸方向D1に延びている。
【0048】
複数の径方向接続部413は、それぞれ、軸部20の中心軸に対する径方向に延び、第1筒状部411および第2筒状部412のそれぞれと接続している。複数の径方向接続部413は、軸部20の中心軸に対する周方向において互いに離隔している。
【0049】
周面部42は、ライン3が巻き掛けられる部分である(図1図3参照)。周面部42は、第2筒状部412の外周面上に配置される。周面部42は、ライン3との摩擦力が高くなるように摩擦係数の高い材料で形成されていることが好ましい。周面部42は、たとえばアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などのゴム系ポリマーで形成される。
【0050】
プロペラ部43は、第1筒状部411および径方向接続部413から見て第1ブレーキ部30側とは反対側に位置している。カバー部44は、シェル部41(具体的には第2筒状部412)の基部10側とは反対側において脱着可能に嵌め合わされている。カバー部44は、プロペラ部43を覆うとともにプロペラ部43とも係合する。なお、プロペラ部43は、軸方向D1における向きを逆にしてもカバー部44と係合できる。カバー部44は、軸方向D1を向く端面に通風口を有している。
【0051】
ドラム部40が軸部20の回転に伴って回転することで、プロペラ部43が回転する。これにより、径方向接続部413同士の間、および、カバー部44の通風口を通って、第2筒状部412の内周側に空気が流れる。これにより、第1ブレーキ部30で発生する熱が空冷される。ひいては、ドラム部40(周面部42)に巻き掛かれたライン3が熱により傷むことが抑制される。
【0052】
フィン部45は、金属製であって、第1ブレーキ部30と当接する。フィン部45は、軸部20側とは反対側に形成された複数の凹部451を有する(図1参照)。複数の凹部451は、ドラム部40の他の構成部材(具体的には第1筒状部411の第3被係止部411c)との間に空隙を形成するように位置している。当該空隙には、放熱性を向上させるためのグリスが充填されてもよい。
【0053】
本実施形態において、フィン部45は、複数の大径ワッシャ452と、大径ワッシャ452より外径の小さい複数の小径ワッシャ453とを含む。複数の大径ワッシャ452と、複数の小径ワッシャ453には軸部20が挿通されている。
【0054】
複数の大径ワッシャ452の各々は、軸部20の中心軸に対する周方向においてシェル部41の第1筒状部411(具体的には第3被係止部411c)と係止している。このため、フィン部45は、軸部20およびドラム部40の回転により回転する。より具体的には、大径ワッシャ452の外周面には複数の切欠部452aが形成されており、複数の切欠部452aと、第3被係止部411cの複数の凸条部411dとがそれぞれ互いに嵌合している。複数の大径ワッシャ452のうちの1つが、第1ブレーキ部30と当接する(図8参照)
複数の小径ワッシャ453の各々は、軸方向D1において両側に大径ワッシャ452が隣接するように配置されている。このため、大径ワッシャ452の軸方向D1における端面と、小径ワッシャ453の外周面により凹部451が形成される。なお、凹部451を形成する為の構成は本実施形態の構成に限定されない。
【0055】
大径ワッシャ452および小径ワッシャ453を構成する材料は特に限定されないが、たとえば、ステンレス鋼またはアルミニウムなどが挙げられる。
【0056】
樹脂ワッシャ46は、フィン部45による押圧力からシェル部41を保護する。樹脂ワッシャ46はたとえばテフロン(登録商標)などのフッ素樹脂材料からなる。
【0057】
図11は、主に第2ブレーキ部を示すためのラインテンショナーの部分的な分解斜視図である。図4および図11に示すように、第2ブレーキ部50は、軸方向D1において基部10から見て第1ブレーキ部30の反対側にて基部10と隣り合って位置し、軸部20の回転に抵抗力を付与する。
【0058】
具体的には、第2ブレーキ部50は、基部10(より具体的には本体部11の第2当接部115)と押圧部60との間に挟まれることで、軸部20とともに回転する押圧部60に抵抗力を付与する。この結果として、軸部20(および押圧部60)の回転に抵抗力が付与される。
【0059】
第2ブレーキ部50の構成は特に限定されないが、本実施形態において第1ブレーキ部30(図8参照)と同様の構成を有する。第2ブレーキ部50は、第1ブレーキ部30のブレーキワッシャ31と同様のブレーキワッシャ51を有する。第1ブレーキ部30から見たときのドラム部40が、第2ブレーキ部50から見た時の押圧部60に相当する。なお、第2ブレーキ部50も第1ブレーキ部30と同様に外部に露出している。
【0060】
図4および図11に示すように、押圧部60は、軸方向D1において第2ブレーキ部50から見て基部10の反対側に位置している。図12は、押圧部を一方側から見た時の分解斜視図である。図13は、押圧部を他方側から見た時の分解斜視図である。図4、11~13に示すように、押圧部60は、周方向被係止部61と、第2のフィン部62と、複数の樹脂ワッシャ63と、押圧本体部64と、固定部65とを有する。
【0061】
周方向被係止部61は、軸部20の中心軸に対する周方向において軸部20と係止し、軸方向D1において軸部20に対して変位可能に構成される。周方向被係止部61は、それぞれ略筒状の外形を有する、把持部611と、第1延出部612と、第2延出部613と、第3延出部614と、を有している。
【0062】
具体的には、把持部611の内周面には、軸方向D1に沿って延びる一対の平坦面部611aが形成されている。一対の平坦面部611aと、軸部20の第2係止部23における一対の平坦面部231(図7参照)とが、互いに対向することで、把持部611が第2係止部23を把持する。これにより、第2係止部23は、把持部611と上記周方向に係止する。
【0063】
第1延出部612は、把持部611から基部10側に向かって軸方向D1に延出している。第1延出部612の内周面側には、第2のフィン部62および樹脂ワッシャ63が位置している。第1延出部612に内周面上には、軸方向D1に沿って延びる複数の凸条部612aが形成されている。
【0064】
第2延出部613は、第1延出部612から基部10側に向かって軸方向D1に延出している。第2延出部613は、第2ブレーキ部50の外周側、本体部11の第2端縁部113の外周側を覆うように位置している。
【0065】
第3延出部614は、第1延出部612から基部10側とは反対側に向かって軸方向D1に延出している。第3延出部614の外周面は、平歯車状の外形を有している。
【0066】
第2のフィン部62は、ドラム部40におけるフィン部45と同様の構成を有している。ただし、第2のフィン部62は、フィン部45における凹部451に相当する凹部621を1つのみ有している。第2のフィン部62は、複数の凹部621を有していてもよい。凹部621は、押圧部60の他の構成部材(具体的には周方向被係止部61の第1延出部612)との間に空隙を形成するように位置している。当該空隙には、放熱性を向上させるためのグリスが充填されてもよい。
【0067】
第2のフィン部62は、フィン部45における大径ワッシャ452および小径ワッシャ453のそれぞれに相当する大径ワッシャ622とおよび小径ワッシャ623を有している。ただし、第2のフィン部62は、複数の小径ワッシャ623を有していてもよい。
【0068】
複数の大径ワッシャ622の各々は、軸部20の中心軸に対する周方向において周方向被係止部61の第1延出部612と係止している。このため、第2のフィン部62は、軸部20および押圧部60(周方向被係止部61)の回転により回転する。より具体的には、大径ワッシャ622の外周面には複数の切欠部622aが形成されており、複数の切欠部622aと、第1延出部612の複数の凸条部612aとがそれぞれ互いに嵌合している。複数の大径ワッシャ622のうちの1つが、第2ブレーキ部50と当接する(図11参照)
複数の樹脂ワッシャ63は、軸方向D1において把持部611の両側に隣接するように配置される。複数の樹脂ワッシャ63は、第2のフィン部62および64からの押圧力から把持部611を保護する。樹脂ワッシャ63は、樹脂ワッシャ46と同様の部材で構成可能である。
【0069】
押圧本体部64は、周方向被係止部61から見て基部10の本体部11とは反対側に位置している。押圧本体部64は、第1雌ねじ部641と、外周壁部642と、壁部643と、複数の爪部644と、第1凹凸部645とを有している。
【0070】
第1雌ねじ部641は、軸部20の第2係止部23における雄ねじ部232と螺合する(図4、7参照)。第1雌ねじ部641が軸部20に対して一方向に回転すると、第1雌ねじ部641は、周方向被係止部61(把持部611)に向かって変位する。そして、第1雌ねじ部641が樹脂ワッシャ63を介して周方向被係止部61(把持部611)を押圧するようにさらに回転させる(締め付ける)ことにより、第2のフィン部62、樹脂ワッシャ63を介して、第2ブレーキ部50を押圧する。このようにして、押圧部60は第2ブレーキ部50を軸方向D1に押圧する。また、第1雌ねじ部641がさらに一方向に回転する(締め付ける)、あるいは、他方向に回転する(緩める)ことで、押圧部60はこの押圧力を調整することができる。
【0071】
また、第1雌ねじ部641(押圧本体部64)が軸部20に対して一方向に回転(締め付ける)ことで、軸部20の第1係止部22が、基部10に向かって引っ張られる(図4など参照)。これにより、第1係止部22と係止するドラム部40(シェル部41の第1被係止部411a)が基部10(本体部11)に向かって引っ張られるため、ドラム部40による第1ブレーキ部30への押圧力が大きくなる。このようにして、押圧部60は、第1雌ねじ部641により、ドラム部40による第1ブレーキ部30への押圧力も調節可能に構成される。
【0072】
上述のように、押圧部60は、主に周方向被係止部61により、軸部20の回転とともに回転可能に軸部20と係合し、主に押圧本体部64により、軸方向D1に第2ブレーキ部50を押圧する。そして、押圧部60は、第2ブレーキ部50への押圧力を変化させることで、第1ブレーキ部30および第2ブレーキ部50による抵抗力の大きさを調節可能に構成されている。
【0073】
外周壁部642は、軸部20の中心軸に対して、第1雌ねじ部641の外周側に位置している。壁部643は第1雌ねじ部641と外周壁部642とを接続する。複数の爪部644は、それぞれ外周壁部642から内周側に向かって延出している。複数の爪部644は、壁部643から見て周方向被係止部61側に位置している。
【0074】
複数の爪部644は、第3延出部614の平歯車状の外周面に噛んでいる。ここで、第1雌ねじ部641を軸部20に対して相対的に回転させるときは、周方向被係止部61に対して押圧本体部64(外周壁部642)を相対的に回転させることになる。そうすると、この回転時に、複数の爪部644が、段階的に第3延出部614の平歯車を乗り越える。結果として、押圧部60は、第2ブレーキ部50への押圧力およびドラム部40による第1ブレーキ部30への押圧力を段階的に変化させることができる。第1凹凸部645は、押圧本体部64において周方向被係止部61側とは反対側を向くように配置されている。
【0075】
固定部65は、押圧本体部64から見て周方向被係止部61とは反対側に位置している。固定部65は、第2雌ねじ部651と、第2段部652とを有している。
【0076】
第2雌ねじ部651は、軸部20の第2係止部23における雄ねじ部232と螺合する(図4、7参照)。第2雌ねじ部651を軸部20および押圧本体部64に対して相対的に回転させて押圧本体部64を締め付けることで、いわゆるダブルナットのように、押圧本体部64の第1雌ねじ部641が雄ねじ部232に対して緩むことを抑制できる。ひいては、軸部20が周方向のうちいずれの方向に回転しても、ドラム部40による第1ブレーキ部30への押圧力、および、押圧部60による第2ブレーキ部50への押圧力が変化することを抑制できる。
【0077】
第2段部652は、第2雌ねじ部651を締め付けたときに、押圧本体部64の第1凹凸部645と嵌合可能に配置される。
【0078】
図1から図3に示すように、スプール支持部70は、基部10に接続され、ライン3を繰り出すためのスプール2を支持する。本実施形態において、スプール支持部70は、第2取付部16に取り付けられているが、第2取付部16から取り外されて第1取付部15に取り付けられてもよい。
【0079】
図14は、図2のラインテンショナーをXIV-XIV線矢印方向から見た断面図である。図15は、スプールおよびスプール支持部の部分的な分解斜視図である。
【0080】
図1~3、14、15に示すように、スプール支持部70は、支持軸部71と、スプールブレーキ部72と、第1側方支持部73と、第2側方支持部74と、アーム部75を有する。
【0081】
支持軸部71は、スプール2の貫通孔2aに挿通されることでスプール2を回転可能に支持する。支持軸部71は、軸部20の軸方向D1に沿って延びている。支持軸部71は、アーム部75と接続されている。アーム部75が第2取付部16に取り付けられているとき(図1等参照)、支持軸部71は軸方向D1に直交する直交方向D2においてドラム部40の一方側に位置している。なお、アーム部75が第1取付部15に取り付けられるとき、支持軸部71は直交方向D2においてドラム部40の他方側に位置するように、基部10およびスプール支持部70が構成されている。
【0082】
支持軸部71を構成する材料は特に限定されないが、耐摩耗性の高い材料で構成されることが好ましい。支持軸部71はたとえばカーボンシャフトである。
【0083】
スプールブレーキ部72は、それぞれ、略環状の外形を有し、支持軸部71が挿通される第1嵌め込み部721および第1留め部722を有する。
【0084】
第1嵌め込み部721は、突出部721aと、複数の片持ち梁部721bと、複数の羽部721cとを有する。突出部721aは、軸方向D1における一方側に突出しており、スプール2の貫通孔2aに形成された切欠部2bと嵌合する。これにより、スプールブレーキ部72は、支持軸部71に支持されたスプール2と支持軸部71の周方向に係止することでスプール2とともに回転可能に構成される。
【0085】
複数の片持ち梁部721bは、支持軸部71の中心軸の周方向に並んで配置されている。複数の片持ち梁部721bは、軸方向D1における一方側に延出している。複数の羽部721cは、支持軸部71の中心軸の周方向に並んで配置されている。複数の羽部721cは、軸方向D1における他方側において、支持軸部71の中心軸の軸方向に対して斜めに延出している。
【0086】
第1留め部722には、第1嵌め込み部721の複数の片持ち梁部721bが嵌め込まれる。これにより、第1留め部722が、複数の片持ち梁部721bを外周側から押圧し、片持ち梁部721bの先端が、支持軸部71に向かって変位し、支持軸部71を外周側から押圧する。このようにして、スプールブレーキ部72は、スプール2とともに回転したときに生じる支持軸部71との摩擦により、スプール2の回転に抵抗力を付与するように構成される。
【0087】
なお、第1留め部722に第1嵌め込み部721が嵌め込まれていないとき、片持ち梁部721bは支持軸部71を押圧しない。よって、スプールブレーキ部72はスプール2とともに支持軸部71上における位置を容易に変更可能に構成されている。
【0088】
第1側方支持部73は、支持軸部71の外周面711上に設けられ、支持軸部71に支持されたスプール2を、スプールブレーキ部72側とは反対側から支持する。
【0089】
第1側方支持部73は、第2嵌め込み部731と、第2留め部732と、第1ブレーキフィルム733とを有する。第2嵌め込み部731および第2留め部732は、それぞれ第1嵌め込み部721および第1留め部722と同様の構成を有する。
【0090】
第1ブレーキフィルム733は、スプール2と、第2嵌め込み部731の複数の羽部731cとに挟み込まれる。これにより、支持軸部71に対して回転するスプール2に比較的小さい抵抗力をさらに加えることができる。
【0091】
第2側方支持部74は、支持軸部71の外周面711上に設けられ、スプールブレーキ部72を、スプール2側とは反対側から支持する。
【0092】
第2側方支持部74は、第3嵌め込み部741と、第3留め部742と、第2ブレーキフィルム743とを有する。第3嵌め込み部741および第3留め部742は、それぞれ第1嵌め込み部721および第1留め部722と同様の構成を有する。
【0093】
第2ブレーキフィルム743は、第1嵌め込み部721の複数の羽部721cと、741の複数の羽部741cとに挟み込まれる。これにより、スプール2とともに回転するスプールブレーキ部72に比較的小さい抵抗力をさらに加えることができる。
【0094】
図1から図4に示すように、(第1)副軸部81は、基部10に支持され、ドラム部40と並びつつ軸方向D1に延びる。副軸部81は、軸方向D1から見たときに、ドラム部40の斜め下方に位置している。具体的には、副軸部81は第1脚部12から軸方向D1に延び、第1脚部12に取り外し可能に固定されている。
【0095】
(第1)サブローラ82は、副軸部81を中心軸として回転可能に支持される。サブローラ82は、外周面821を有する。外周面821には、サブローラ82の回転方向に沿って延びる少なくとも1以上の溝部822が形成されている。本実施形態において、外周面821には、軸方向D1に並ぶ複数の溝部822が形成されている。上方から見た時に、複数の溝部822は、ドラム部40の周面部42と直交方向D2に並ぶように位置している(図3参照)。
【0096】
なお、サブローラ82の外周面821には、溝部が形成されていなくてもよい。また、副軸部81は、基部10から副軸部81の先端に向かうにしたがってドラム部40から徐々に離れるように、軸方向D1に対して斜めに傾いていてもよい。サブローラ82に溝部が形成されていなくても、上記のように副軸部81が傾いていることで、サブローラ82にライン3を巻き掛けたときに、サブローラ82上にてライン3の延びる方向が軸方向D1にずれる。このため、ライン3をサブローラ82に巻き掛けることで、ライン3をドラム部40に少なくとも1回以上巻き回したときに周面部42上にてライン3が互いに重なり合うことが抑制される。
【0097】
図16は、図2のラインテンショナーをXVI-XVI線矢印方向から見た断面図である。図1~3、16に示すように、第2副軸部83は、基部10に支持され、ドラム部40と並びつつ軸方向D1に延びる。第2副軸部83は、軸方向D1から見た時に、ドラム部の斜め下方に位置している。具体的には、第2副軸部83は第2脚部13から軸方向D1に延び、第2脚部13に取り外し可能に固定されている。副軸部81および第2副軸部83は、互いに取り付け位置を交換可能に構成されている。
【0098】
第2サブローラ84は、第2副軸部83を中心軸として回転可能に支持される。第2サブローラ84は、外周面841を有する。外周面841には、第2サブローラ84の回転方向に沿って延びる1つの溝部842が形成されている。上方から見た時に、溝部842は、ドラム部40の周面部42と直交方向D2に並ぶように位置している(図3参照)。また、上方から見た時に、溝部842は、軸方向D1においてサブローラ82の複数の溝部822のいずれよりも押圧部60側に位置している。
【0099】
なお、第2副軸部83は、基部10から第2副軸部83の先端に向かうにしたがってドラム部40から徐々に離れるように、軸方向D1に対して斜めに傾いていてもよい。第2副軸部83が上記のように傾いていることで、第2サブローラ84にライン3を引っ掛けたときに、第2サブローラ84上にてライン3の延びる方向が軸方向D1にずれる。このため、ライン3を第2サブローラ84に引っ掛けることで、ライン3をドラム部40に巻き回したときに周面部42上にてライン3が互いに重なりあうことが抑制される。なお、副軸部81および第2副軸部83は、これらの両方が上述のように斜めに傾いていてもよいし、いずれか一方のみが上述のように斜めに傾いていてもよい。
【0100】
図1図4に示すように、第1サポート部85は、サブローラ82から見て、ドラム部40の反対側に位置している。第1サポート部85は、サブローラ82の外周面821に沿って位置可能に構成されている。また、第1サポート部85は、サブローラ82の複数の溝部822を覆うことができるように構成されている。
【0101】
第1サポート部85は、第1スライド部851と、第1サポート軸部852と、第1サポートローラ853とを有する。第1スライド部851は、副軸部81と係合しつつ、サブローラ82と第1サポートローラ853とが並ぶ方向においてスライド可能に構成されている。第1サポート軸部852は、第1スライド部851から軸方向D1に延出している。第1サポートローラ853は、第1サポート軸部852を中心軸として回転可能に支持される。第1スライド部851がスライドすることで、第1サポートローラ853は、複数の溝部822を覆うようにサブローラ82の外周面821と接したり、あるいは、外周面821から離隔することができる。なお、第1サポート部85も、副軸部81とともに基部10から取り外すことができる。
【0102】
図1図3および図16に示すように、第2サポート部86は、第2サブローラ84から見て、ドラム部40の反対側に位置している。第2サポート部86は、第2サブローラ84の外周面841に沿って位置可能に構成されている。また、第2サポート部86は、第2サブローラ84の溝部842を覆うことができるように構成されている。
【0103】
第2サポート部86は、第2スライド部861と、第2サポート軸部862と、第2サポートローラ863とを有する。第2スライド部861は、第2副軸部83と係合しつつ、第2サブローラ84と第2サポートローラ863とが並ぶ方向においてスライド可能に構成されている。第2サポート軸部862は、第2スライド部861から軸方向D1に延出している。第2サポートローラ863は、第2サポート軸部862を中心軸として回転可能に支持される。第2スライド部861がスライドすることで、第2サポートローラ863は、溝部842を覆うように第2サブローラ84の外周面841と接したり、あるいは、外周面841から離隔することができる。なお、第2サポート部86も、第2副軸部83とともに基部10から取り外すことができる。
【0104】
以下、ラインテンショナー1の使用方法について、図1図3を参照して説明する。まず、スプール支持部70を、第1取付部15または第2取付部16に取り付ける。ここでは、各図に示されるように、スプール支持部70を第2取付部16に取り付けた状態を説明する。なお、第2副軸部83、第2サブローラ84および第2サポート部86は、直交方向D2においてドラム部40と支持軸部71(および取り付けられたスプール2)との間に配置される。副軸部81、サブローラ82、第1サポート部85は、直交方向D2において、ドラム部40から見て支持軸部71側と側とは反対側に配置される。
【0105】
次に、スプール支持部70にスプール2を取り付け、スプール2を回転させつつスプール2からライン3を繰り出す。繰り出したライン3は、第2サブローラ84と第2サポートローラ863との間に通され、第2サブローラ84の溝部842に引っ掛けられる。そして、ライン3はドラム部40の周面部42を略一周するように巻き掛けられる。
【0106】
周面部42を略一周するように巻き掛けられたライン3は、さらに、サブローラ82と第1サポートローラ853との間に通され、サブローラ82の複数の溝部822のうちの1つに引っ掛けられる。そして、ライン3はドラム部40の周面部42を略一周するように再度巻き掛けられる。
【0107】
周面部42を再度略一周するように巻き替えられたライン3は、サブローラ82と第1サポートローラ853との間に再び通され、サブローラ82の複数の溝部822のうちの他の1つに引っ掛けられる。そして、ライン3は、釣り用リール4に接続される。なお、たとえばライン3に潤滑剤が塗布されているような場合には、さらにもう一周、ライン3を周面部42およびサブローラ82に巻き掛けてもよい。
【0108】
釣り用リール4に上記のように接続されたライン3を、釣り用リールに繰り入れると、ライン3とドラム部40の周面部42との摩擦力(好ましくは静止摩擦力)により、ドラム部40に回転力が加わる。これにより、軸部20および押圧部60にも回転力が加わる。そして、この回転力には、上述した第1ブレーキ部30および第2ブレーキ部50によって抵抗力が作用する。結果、ライン3を繰り入れている間、ライン3のうちドラム部40から釣り用リール4に至る部分にテンションがかかる。このようにして、ライン3にテンションをかけつつ、ライン3を釣り用リール4に繰り入れることができる。
【0109】
なお、サブローラ82および第2サブローラ84は、繰り入れられるライン3との摩擦力により滑らかに回転するため、ライン3がこれらのローラに擦れることが抑制されている。また、スプール2は比較的小さい力でブレーキが掛けられるため、釣り用リール4へのライン3を繰り入れている間、ライン3の撓みが抑制されつつスプール2が回転し、ライン3が繰り出される。
【0110】
上述したように、本開示の一実施形態に係るラインテンショナー1において、第1ブレーキ部30は、軸部20が延びる方向である軸方向D1において基部10と隣り合って位置し、軸部20の回転に抵抗力を付与する。ドラム部40は、第1ブレーキ部30から見て基部10の反対側に位置し、軸部20の回転とともに回転可能に軸部20と係合する。ドラム部40は、ライン3を巻き掛け可能である。第2ブレーキ部50は、軸方向D1において基部10から見て第1ブレーキ部30の反対側にて基部10と隣り合って位置し、軸部20の回転に抵抗力を付与する。
【0111】
上記のように、軸部20の回転に抵抗力を付与する複数のブレーキ部のうち、第2ブレーキ部50は、ドラム部40から見て基部10よりさらに遠くに位置している。よって、ドラム部40の近傍において発生する摩擦熱の熱量を小さくできる。ひいては、ドラム部40に巻き掛けられるライン3へ伝わる熱量を小さくでき、ライン3繰り入れ時のライン3の傷みを抑制できる。また、ブレーキ部1箇所あたりに発生する摩擦熱の熱量を小さくできるため、各ブレーキ箇所においてブレーキに係る部材が過剰に加熱されることが抑制され、抵抗力の減少も抑制される。ひいては、ライン3繰り入れ時にライン3に所望のテンションをかけ続けることができる。
【0112】
また、第1ブレーキ部30および第2ブレーキ部50は、それぞれ外部に露出している。
【0113】
上記の構成によれば、第1ブレーキ部30および第2ブレーキ部50において発生する摩擦熱がラインテンショナー1の外部に放熱されやすくなる。よって、ブレーキに関する部材が過剰に加熱されることがさらに抑制され、抵抗力の減少もさらに抑制される。
【0114】
また、ラインテンショナー1は、押圧部60をさらに備える。押圧部60は、軸方向D1において第2ブレーキ部50から見て基部10の反対側に位置し、軸部20の回転とともに回転可能に軸部20と係合し、軸方向D1に第2ブレーキ部50を押圧する。第1ブレーキ部30は、基部10とドラム部40との間に挟まれることで、軸部20とともに回転するドラム部40に抵抗力を付与する。第2ブレーキ部50は、基部10と押圧部60との間に挟まれることで、軸部20とともに回転する押圧部60に抵抗力を付与する。押圧部60は、第2ブレーキ部50への押圧力を変化させることで、第1ブレーキ部30および第2ブレーキ部50による抵抗力の大きさを調節可能に構成されている。
【0115】
上記の構成によれば、基部10から見てドラム部40側とは反対側に位置する押圧部60が抵抗力の大きさを調節可能に構成されることで、ユーザが、ドラム部40を一方の片手で把持しつつ、他方の片手で押圧部60による抵抗力の調節を実施でき、ラインテンショナー1の取り扱いが容易となる。
【0116】
また、ドラム部40は、第1ブレーキ部30と当接する金属製のフィン部45を有する。フィン部45は、軸部20側とは反対側に形成された複数の凹部451を有する。
【0117】
上記の構成によれば、フィン部45の表面積が複数の凹部451により大きくなり、第1ブレーキ部30において発生する摩擦熱が、フィン部45を介して第1ブレーキ部30から放熱されやすくなる。よって、第1ブレーキ部30が過剰に加熱されることがさらに抑制され、抵抗力の減少もさらに抑制される。なお、フィン部45によって放熱された熱がドラム部40を経由してライン3に伝わることも考えられるが、上述したとおりブレーキ部の箇所が分散していることで、第1ブレーキ部30において発生する摩擦熱の熱量がある程度抑制されている。このため、第1ブレーキ部30による抵抗力の減少の抑制と、ライン3へ伝わる熱量の低減とが両立する。
【0118】
また、ラインテンショナー1は、スプール支持部70をさらに備える。スプール支持部70は、基部10に接続され、ライン3を繰り出すためのスプール2を支持する。スプール支持部70は、支持軸部71と、スプールブレーキ部72とを有する。支持軸部71は、スプール2の貫通孔2aに挿通されることでスプール2を回転可能に支持する。スプールブレーキ部72は、支持軸部71に支持されたスプール2と支持軸部71の周方向に係止することでスプール2とともに回転可能であって、スプール2とともに回転したときに生じる支持軸部71との摩擦により、スプール2の回転に抵抗力を付与する。
【0119】
上記の構成によれば、スプール2から繰り出したライン3をドラム部40経由で安定的に釣り用リール4に繰り入れることができる。また、支持軸部71との摩擦によって、比較的小さい抵抗力でスプール2にブレーキをかけることで、ライン3を繰り出した時にスプール2が空転することを抑制しつつ、スプール2に巻き回されたライン3同士が食い込み合うことを抑制できる。
【0120】
また、スプール支持部70は、第1側方支持部73と、第2側方支持部74とをさらに有する。第1側方支持部73は、支持軸部71の外周面711上に設けられ、支持軸部71に支持されたスプール2を、スプールブレーキ部72側とは反対側から支持する。第2側方支持部74は、支持軸部71の外周面711上に設けられ、スプールブレーキ部72を、スプール2側とは反対側から支持する。
【0121】
上記の構成によれば、支持されたスプール2の位置が、支持軸部71の軸方向においてずれることを抑制できる。
【0122】
また、ラインテンショナー1において、支持軸部71は、スプール2の貫通孔2aに挿通されることでスプールを回転可能に支持する。支持軸部71は、軸部20の軸方向D1に沿って延びている。
【0123】
上記の構成によれば、支持軸部71が軸部20の軸方向D1に沿って延びていることで、スプール2から繰り出されたライン3が撓んだときに、ライン3がスプール2に引っかかることが抑制されるとともに、周面部42上でのライン3の撓みが抑制される。よって、ライン3に所望のテンションをより安定的にかけ続けることができる。
【0124】
また、ラインテンショナー1は、副軸部81と、サブローラ82とをさらに備える。副軸部81は、基部10に支持され、ドラム部40と並びつつ軸方向D1に延びる。サブローラ82は、副軸部81を中心軸として回転可能に支持される。サブローラ82は、外周面を有する。外周面821には、サブローラ82の回転方向に沿って延びる複数の溝部822が形成されている。
【0125】
上記の構成によれば、ドラム部40にライン3を複数回巻き掛けるときに、ドラム部40とともにサブローラ82にライン3を巻き掛けるようにライン3を巻き回し、かつ、サブローラ82に巻き掛けるごとにサブローラ82の複数の溝部822のうち互いに異なる溝部822に巻き掛けることができる。これにより、ドラム部40にライン3を複数回巻き掛けても、ドラム部40上でライン3同士が重なることが抑制される。ひいては、ライン3の傷みをより抑制できる。
【0126】
上述した実施形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。
【0127】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0128】
1 ラインテンショナー、2 スプール、2a 貫通孔、2b 切欠部、3 ライン、4 釣り用リール、10 基部、11 本体部、111 中央筒状部、112 第1端縁部、112a 凸条部、113 第2端縁部、113a 凸条部、114 第1当接部、114a 切欠部、115 第2当接部、115a 切欠部、116 中央軸受部、116a 筒状スペーサ、116b 転がり軸受け、116c 封止部、116d 平座金、12 第1脚部、13 第2脚部、14 土台部、15 第1取付部、16 第2取付部、17 蓋部、20 軸部、21 円柱部、211 凹条部、22 第1係止部、221 角部、222 係止面部、23 第2係止部、231 平坦面部、232 雄ねじ部、30 第1ブレーキ部、31 ブレーキワッシャ、40 ドラム部、41 シェル部、411 第1筒状部、411a 第1被係止部、411b 第2被係止部、411c 第3被係止部、411d 凸条部、412 第2筒状部、413 径方向接続部、42 周面部、43 プロペラ部、44 カバー部、45 フィン部、451 凹部、452 大径ワッシャ、452a 切欠部、453 小径ワッシャ、46 樹脂ワッシャ、50 第2ブレーキ部、51 ブレーキワッシャ、60 押圧部、61 周方向被係止部、611 把持部、611a 平坦面部、612 第1延出部、612a 凸条部、613 第2延出部、614 第3延出部、62 第2のフィン部、621 凹部、622 大径ワッシャ、622a 切欠部、623 小径ワッシャ、63 樹脂ワッシャ、64 押圧本体部、641 第1雌ねじ部、642 外周壁部、643 壁部、644 爪部、645 第1凹凸部、65 固定部、651 第2雌ねじ部、652 第2段部、70 スプール支持部、71 支持軸部、711 外周面、72 スプールブレーキ部、721 第1嵌め込み部、721a 突出部、721b 片持ち梁部、721c 羽部、722 第1留め部、73 第1側方支持部、731 第2嵌め込み部、731c 羽部、732 第2留め部、733 第1ブレーキフィルム、74 第2側方支持部、741 第3嵌め込み部、741c 羽部、742 第3留め部、743 第2ブレーキフィルム、75 アーム部、81 副軸部、82 サブローラ、821 外周面、822 溝部、83 第2副軸部、84 第2サブローラ、841 外周面、842 溝部、85 第1サポート部、851 第1スライド部、852 第1サポート軸部、853 第1サポートローラ、86 第2サポート部、861 第2スライド部、862 第2サポート軸部、863 第2サポートローラ。
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