(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093173
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理システム、画像処理プログラム、および画像処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240702BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20240702BHJP
G06V 10/62 20220101ALI20240702BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06T7/00 660B
G06V10/62
H04N7/18 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209372
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】一谷 修司
(72)【発明者】
【氏名】新田 和馬
【テーマコード(参考)】
5C054
5L049
5L050
5L096
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CA05
5C054FC00
5C054GA01
5C054GA04
5C054GB01
5C054HA18
5L049CC11
5L050CC11
5L096BA02
5L096DA02
5L096HA02
(57)【要約】
【課題】看介護施設での物品の破壊時の状況確認を容易にする画像処理装置、画像処理システム、画像処理プログラム、および画像処理方法を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、看介護施設に設置された撮像部によって撮像された画像に関する画像情報を取得する取得部と、取得された前記画像情報に基づいて、前記看介護施設内の物品の破壊を検出する破壊検出部と、取得された前記画像情報から、前記物品の破壊に対応する前記画像情報を抽出する抽出部とを含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
看介護施設に設置された撮像部によって撮像された画像に関する画像情報を取得する取得部と、
取得された前記画像情報に基づいて、前記看介護施設内の物品の破壊を検出する破壊検出部と、
取得された前記画像情報から、前記物品の破壊に対応する前記画像情報を抽出する抽出部と
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記抽出部は、前記物品の破壊時およびその前後に対応する前記画像情報を抽出する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記看介護施設内の物品の指定を受け付ける第1受付部をさらに有し、
前記破壊検出部は、指定された前記物品の破壊を検出する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1受付部は、予め前記物品の指定を受け付ける請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1受付部は、破壊された前記物品の指定を事後的に受け付け、
前記破壊検出部は、記憶部に記憶された所定期間の前記画像情報に基づいて、指定された前記物品の破壊を検出する請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項6】
取得された前記画像情報に基づいて、前記画像に含まれる物品および人物各々に関する物品情報および人物情報の少なくとも一方を検出する情報検出部をさらに有し、
前記破壊検出部は、検出された前記物品情報および前記人物情報の少なくとも一方に基づいて、前記物品の破壊を検出する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記破壊検出部は、前記物品の形状に関する情報に基づいて、前記物品の破壊を検出する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記看介護施設内のエリアの指定を受け付ける第2受付部をさらに有し、
前記破壊検出部は、指定された前記エリアにおける前記物品の破壊を検出する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記物品の破壊の検出レベルの設定を受け付ける第3受付部をさらに有し、
前記破壊検出部は、設定された前記検出レベルに基づいて、前記物品の破壊を検出する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記第3受付部は、前記画像の撮像時間帯毎に、異なる検出レベルの設定を受け付け可能に構成されている請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項11】
抽出された前記画像情報を保存部に保存する保存制御部をさらに有する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項12】
請求項1~11のいずれかに記載の画像処理装置と、
前記撮像部とを備える、画像処理システム。
【請求項13】
看介護施設に設置された撮像部によって撮像された画像に関する画像情報を取得することと、
取得された前記画像情報に基づいて、前記看介護施設内の物品の破壊を検出することと、
取得された前記画像情報から、前記物品の破壊に対応する前記画像情報を抽出することと
を含む処理をコンピューターに実行させるための画像処理プログラム。
【請求項14】
画像処理システムに実行させる方法であって、
看介護施設に設置された撮像部によって撮像された画像に関する画像情報を取得することと、
取得された前記画像情報に基づいて、前記看介護施設内の物品の破壊を検出することと、
取得された前記画像情報から、前記物品の破壊に対応する前記画像情報を抽出することと
を含む画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理システム、画像処理プログラム、および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
我が国は、戦後の高度経済成長に伴う生活水準の向上、衛生環境の改善、および医療水準の向上等により、長寿命化が顕著となっている。このため、出生率の低下と相まって、高齢化率が高い高齢化社会になっている。このような高齢化社会では、病気、怪我、および加齢などにより、介護等の対応を必要とする要介護者の増加が想定される。
【0003】
要介護者は、病院や老人福祉施設などの看介護施設において、歩行中に転倒したり、ベッドから転落して怪我をするおそれがある。そのため、要介護者がこのような状態になったときに介護士や看護師等のスタッフがすぐに駆けつけられるようにするためのシステムの開発が進められている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような看介護施設で物品の破壊が生じるとき、スタッフおよび要介護者の家族等が、物品の破壊時の状況を容易に確認できることが望ましい。物品破壊時の状況から、要介護者の状態をより詳細に把握できるためである。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、看介護施設での物品の破壊時の状況確認を容易にする画像処理装置、画像処理システム、画像処理プログラム、および画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記課題は、以下の手段によって解決される。
【0008】
(1)看介護施設に設置された撮像部によって撮像された画像に関する画像情報を取得する取得部と、取得された前記画像情報に基づいて、前記看介護施設内の物品の破壊を検出する破壊検出部と、取得された前記画像情報から、前記物品の破壊に対応する前記画像情報を抽出する抽出部とを備える画像処理装置。
【0009】
(2)前記抽出部は、前記物品の破壊時およびその前後に対応する前記画像情報を抽出する上記(1)に記載の画像処理装置。
【0010】
(3)前記看介護施設内の物品の指定を受け付ける第1受付部をさらに有し、前記破壊検出部は、指定された前記物品の破壊を検出する上記(1)に記載の画像処理装置。
【0011】
(4)前記第1受付部は、予め前記物品の指定を受け付ける上記(3)に記載の画像処理装置。
【0012】
(5)前記第1受付部は、破壊された前記物品の指定を事後的に受け付け、前記破壊検出部は、記憶部に記憶された所定期間の前記画像情報に基づいて、指定された前記物品の破壊を検出する上記(3)に記載の画像処理装置。
【0013】
(6)取得された前記画像情報に基づいて、前記画像に含まれる物品および人物各々に関する物品情報および人物情報の少なくとも一方を検出する情報検出部をさらに有し、前記破壊検出部は、検出された前記物品情報および前記人物情報の少なくとも一方に基づいて、前記物品の破壊を検出する上記(1)に記載の画像処理装置。
【0014】
(7)前記破壊検出部は、前記物品の形状に関する情報に基づいて、前記物品の破壊を検出する上記(1)に記載の画像処理装置。
【0015】
(8)前記看介護施設内のエリアの指定を受け付ける第2受付部をさらに有し、前記破壊検出部は、指定された前記エリアにおける前記物品の破壊を検出する上記(1)に記載の画像処理装置。
【0016】
(9)前記物品の破壊の検出レベルの設定を受け付ける第3受付部をさらに有し、前記破壊検出部は、設定された前記検出レベルに基づいて、前記物品の破壊を検出する上記(1)に記載の画像処理装置。
【0017】
(10)前記第3受付部は、前記画像の撮像時間帯毎に、異なる検出レベルの設定を受け付け可能に構成されている上記(9)に記載の画像処理装置。
【0018】
(11)抽出された前記画像情報を保存部に保存する保存制御部をさらに有する上記(1)に記載の画像処理装置。
【0019】
(12)上記(1)~(11)のいずれかに記載の画像処理装置と、前記撮像部とを備える、画像処理システム。
【0020】
(13)看介護施設に設置された撮像部によって撮像された画像に関する画像情報を取得することと、取得された前記画像情報に基づいて、前記看介護施設内の物品の破壊を検出することと、取得された前記画像情報から、前記物品の破壊に対応する前記画像情報を抽出することとを含む処理をコンピューターに実行させるための画像処理プログラム。
【0021】
(14)画像処理システムに実行させる方法であって、看介護施設に設置された撮像部によって撮像された画像に関する画像情報を取得することと、取得された前記画像情報に基づいて、前記看介護施設内の物品の破壊を検出することと、取得された前記画像情報から、前記物品の破壊に対応する前記画像情報を抽出することとを含む画像処理方法。
【発明の効果】
【0022】
本願発明に係る画像処理装置、画像処理システム、画像処理プログラム、および画像処理方法では、看介護施設内での物品の破壊が検出され、この物品の破壊に対応する画像情報が抽出される。よって、スタッフ等は、看介護施設での物品の破壊時の状況確認が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】一実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】
図1に示した検知部の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図1に示した画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】
図1に示したカメラによって撮像された画像において検出された物品矩形および人物矩形の一例を示す図である。
【
図5】
図1に示した画像処理装置の機能ブロック図である。
【
図6】
図1に示した携帯端末の構成を示すブロック図である。
【
図7】
図1に示した画像処理システムによる処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】変形例1に係る画像処理装置の機能ブロック図である。
【
図9】
図8に示した画像処理装置による処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】変形例2に係る画像処理装置の機能ブロック図である。
【
図11】
図10に示した画像処理装置による処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】変形例3に係る画像処理装置による処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る、画像処理システム、画像処理プログラム、および画像処理方法について説明する。なお、図面において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0025】
<実施形態>
[画像処理システム10の構成]
図1は、一実施形態に係る画像処理システム10の概略構成を示す図である。画像処理システム10は、たとえば、病院および老人福祉施設などの看介護施設で用いられる。画像処理システム10は、検知部100、画像処理装置200、通信ネットワーク300、および携帯端末400を有する。検知部100は、通信ネットワーク300により画像処理装置200および携帯端末400と相互に通信可能に接続される。携帯端末400はアクセスポイント310を介して通信ネットワーク300と接続され得る。
【0026】
(検知部100)
図2は、検知部100の構成を示すブロック図である。
図2の例に示すように、検知部100は、制御部110、通信部120、カメラ130、および体動センサー140を備え、これらはバスによって相互に接続されている。ここでは、カメラ130が本発明の撮像部の一具体例に対応する。検知部100は、1つの一体化された装置でも、分離配置される複数の装置でもあり得る。
【0027】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、およびRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリにより構成され、プログラムに従って検知部100の各部の制御および演算処理を行う。
【0028】
通信部120は、通信ネットワーク300を介して、画像処理装置200および携帯端末400等と通信するためのインターフェース回路(例えばLANカード等)である。
【0029】
カメラ130は、例えば広角カメラである。カメラ130は、看介護施設内に設置されている。カメラ130は、たとえば、要介護者500の居室の天井等の、所定の領域を俯瞰する位置に設置される。カメラ130は、当該所定の領域を含む画像(たとえば、後述の
図4の画像600)を撮像する。要介護者500は、例えばスタッフ等により介護または看護を必要とする者である。所定の領域は、たとえば、要介護者500の居室の床面全体を含む3次元の領域であり得る。カメラ130は、広角カメラより画角が狭い標準カメラであってもよい。以下、説明を簡単にするために、カメラ130は、広角カメラであるものとして説明する。画像600には、たとえば、要介護者500が画像として含まれ得る。画像600には、静止画および動画が含まれる。カメラ130は近赤外線カメラであり、LED(Light Emitting Device)により近赤外線を撮像領域に向けて照射し、撮像領域内の物体により反射される近赤外線の反射光をCMOS(Complememtary Metal Oxide Semiconductor)センサーにより受光することで所定の領域を撮像し得る。画像600は近赤外線の反射率を各画素とするモノクロ画像であり得る。カメラ130は、近赤外線カメラに代替して可視光カメラを用いてもよく、これらを併用してもよい。カメラ130は、マイク付きのカメラであってもよい。
【0030】
体動センサー140は、ベッド700に対してマイクロ波を送受信して要介護者500の体動(例えば呼吸動)によって生じたマイクロ波のドップラシフトを検出するドップラシフト方式のセンサーである。
【0031】
検知部100は、カメラ130によって撮像した画像に関する画像情報を、通信ネットワーク300を介して、画像処理装置200に送信する。検知部100は、体動センサー140によって検出された要介護者500のドップラシフトを、通信ネットワーク300を介して、携帯端末400またはサーバー(図示せず)等に送信してもよい。
【0032】
(画像処理装置200)
図3は、画像処理装置200の構成を示すブロック図である。画像処理装置200は、たとえばサーバーまたはPC(Personal Computer)等のコンピューターである。画像処理装置200は、複数の装置から構成されてもよく、たとえば多数のサーバーによってクラウドサーバーとして仮想的に構成されてもよい。画像処理装置200は、制御部210、通信部220、記憶部230、表示部240および入力部250を有している。各構成要素は、バスによって、相互に接続されている。
【0033】
制御部210および通信部220の基本構成は、上記検知部100の制御部110および通信部120と同様であるため、重複する説明は省略する。制御部210の具体的な機能については、後述する。
【0034】
記憶部230は、たとえば、RAM、ROM、HDD(Hard Disc Drive)等により構成される。記憶部230には、たとえば、オペレーティングシステムを含む各種プログラムおよび各種データが格納されている。記憶部230には、たとえば、検知部100から送信された画像情報が記憶される。記憶部230には、他の装置との間で各種情報を送受信したり、他の装置から取得する各種情報に基づいて出力する結果を決定したりするためのアプリケーションがインストールされている。また、記憶部230には、後述の物品の破壊に対応する画像情報を抽出するために必要となる情報が記憶されている。
【0035】
表示部240および入力部250は、タッチパネルであり、液晶などで構成される表示部240の表示面に、入力部250としてのタッチセンサーが設けられる。表示部240は、たとえば、検知部100から受信した動画像を表示する。
【0036】
次に、
図4および
図5を用いて画像処理装置200、具体的には制御部210の機能について説明する。制御部210は、カメラ130によって撮像された動画に関する画像情報に基づいて、看介護施設内での物品の破壊を検出し、この物品の破壊に対応する画像情報を抽出する。ここで、物品の破壊は、物品の形状が不可逆的に変化することをいう。
【0037】
図4は、カメラ130により撮像された要介護者500の居室の画像600の一例を表している。この画像600は、たとえば、居室に設けられたベッド700およびカーテン800を含む物品と、ベッド700に腰かける要介護者500とを含んでいる。
【0038】
図5は、制御部210の機能ブロック図である。制御部210は、たとえば、第1受付部211、取得部212、情報検出部213、破壊検出部214、抽出部215および保存制御部216として機能する。
【0039】
第1受付部211は、看介護施設内の物品の指定を受け付ける。たとえば、看介護施設のスタッフ等が入力部250を介して、カーテン800等の看介護施設内の物品を指定する。これにより、第1受付部211は、看介護施設内の物品の指定を受け付ける。スタッフ等は、たとえば、破壊されやすい物品を予め指定する。スタッフ等は、破壊により危険または損害が大きくなる物品を予め指定しておいてもよい。
【0040】
取得部212は、カメラ130によって撮像された画像(たとえば、画像600)に関する画像情報を取得する。取得部212は、たとえば、検知部100から画像情報を取得する。取得部212は、さらに、マイク付きのカメラ等によって集音された音声に関する音声情報を取得してもよい。
【0041】
情報検出部213は、取得部212により取得された画像情報に基づいて、各画像に含まれる物品に関する物品情報を検出する。物品情報は、たとえば、カーテン800の位置、カーテン800の大きさ、カーテン800の種類およびカーテン800の形状等に関する情報を含む。カーテン800の位置は、たとえば、画像600における物品矩形620の座標を用いて表すことができる。
【0042】
情報検出部213は、取得部212により取得された画像情報に基づいて、さらに、各画像に含まれる人物に関する人物情報を検出する。人物情報は、たとえば、要介護者500の位置、要介護者500の大きさおよび要介護者500の種類等に関する情報を含む。要介護者500の位置は、たとえば、画像600における人物矩形610の座標を用いて表すことができる。人物情報は、たとえば、立位および座位等の人物の姿勢に関する情報を含んでいてもよい。情報検出部213は、たとえば、人物情報および物品情報の少なくとも一方を検出する。情報検出部213は、人物情報および物品情報を検出することが好ましい。
【0043】
人物矩形610は、画像600における要介護者500を含む領域であり、物品矩形620は、画像600におけるカーテン800を含む領域である。人物矩形610および物品矩形620は、たとえば、それぞれ要介護者500およびカーテン800の大きさを反映する。人物矩形610は、画像600における要介護者500の姿勢を反映してもよい。物品矩形620は画像600におけるカーテン800の形状を反映してもよい。情報検出部213は、たとえば、ディープラーニング等のニューラルネットワークを用いて人物矩形610および物品矩形620を検出する。ニューラルネットワークによる人物矩形610の検出方法としては、例えば、Faster R-CNN、Fast R-CNN、およびR-CNNといった公知の方法が挙げられる。情報検出部213は、要介護者500の関節点を検出してもよい。
【0044】
破壊検出部214は、取得部212により取得された画像情報に基づいて、看介護施設内の物品の破壊を検出する。具体的には、破壊検出部214は、情報検出部213により検出された物品情報および人物情報を用いて、第1受付部211により指定された物品(たとえば、カーテン800)の破壊を検出する。
【0045】
破壊検出部214は、たとえば、物品矩形620が動いたとき、カーテン800の破壊を検出する。物品矩形620の移動は、たとえば、各フレームにおける物品矩形620の座標を用いて検出することができる。破壊検出部214は、所定の速度以上の速さで、物品矩形620が動いたとき、カーテン800の破壊を検出してもよい。あるいは、破壊検出部214は、要介護者500の腕と物品矩形620とが同時に、かつ、所定の速度以上の速さで動いたとき、カーテン800の破壊を検出してもよい。要介護者500の腕の位置は、たとえば、情報検出部213により検出された要介護者500の関節点を用いて推定することができる。
【0046】
破壊検出部214は、人物矩形610および物品矩形620が重なっている時間が所定の時間を超えるとき、カーテン800の破壊を検出してもよい。あるいは、破壊検出部214は、要介護者500の手と物品矩形620とが重なっている時間が所定の時間を超えるとき、カーテン800の破壊を検出してもよい。要介護者500の手の位置は、たとえば、情報検出部213により検出された要介護者500の関節点を用いて推定することができる。破壊検出部214は、画像情報および音声情報に基づいて、物品の破壊を検出してもよい。
【0047】
抽出部215は、取得部212により取得された画像情報から、破壊検出部214により検出された物品の破壊に対応する画像情報を抽出する。抽出部215は、たとえば、物品の破壊時およびその前後に対応する画像情報を抽出する。抽出部215は、たとえば、物品破壊の発生時刻に対応する画像情報と、この時刻の前後1分間の画像情報とを抽出する。
【0048】
保存制御部216は、抽出部215により抽出された画像情報を保存部に保存する。保存制御部216は、たとえば、この物品の破壊に関連する人物に関連付けて、画像情報を保存する。保存制御部216は、たとえば、カーテン800を要介護者500が破壊したとき、要介護者500に関連付けて、カーテン800の破壊に対応する画像情報を保存する。保存部は、たとえば、記憶部230に設けられている。保存部は、外部のサーバー等に設けられていてもよい。たとえば、スタッフ等が入力部250に指示を入力することにより、保存部に保存された画像情報が表示部240に出力され、表示部240に動画が表示される。
【0049】
上記制御部210の機能の一部または全部は、検知部100により実行されてもよい。
【0050】
(携帯端末400)
図6は、携帯端末400の構成を示すブロック図である。携帯端末400は、たとえば、看介護施設内でスタッフ等に携帯される。携帯端末400は、制御部410、無線通信部420、表示部430、入力部440、および音声入出力部450を備える。各構成要素は、バスにより相互に接続されている。携帯端末400は、例えば、タブレット型コンピューター、スマートフォン、または携帯電話等の通信端末機器によって構成され得る。
【0051】
制御部410は、検知部100の制御部110の構成と同様に、CPU、RAM、ROMなどの基本構成を備える。
【0052】
無線通信部420は、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)などの規格による無線通信を行う機能を有し、アクセスポイント310を経由して、または直接に各装置と無線通信する。無線通信部420は、イベント通知を画像処理装置200から受信する。
【0053】
表示部430および入力部440は、画像処理装置200の表示部240および入力部250と同様に、たとえば、タッチパネルにより構成されている。表示部430および入力部440は、たとえば、スタッフ等に要介護者500に関するイベント通知を表示する。そして、表示部430および入力部440は、イベント通知に関する要介護者500への対応を促す入力画面を表示するとともに、当該入力画面に入力された、スタッフによるイベント通知への対応の意思を受け付ける。
【0054】
音声入出力部450は、例えばスピーカーとマイクであり、無線通信部420を介して他の携帯端末400との間でスタッフ相互間の音声通話を可能にする。また、音声入出力部450は、無線通信部420を介して検知部100との間で音声通話を可能にする機能を備え得る。
【0055】
[画像処理システム10の処理]
次に、
図7を用いて画像処理システム10により実行される処理、即ち、本発明の画像処理方法の一具体例について説明する。
図7は、制御部210により実行される処理を示すフローチャートである。なお、
図7に示す機能の一部または全部が検知部100により実行される場合は、本フローチャートは、プログラムに従い、検知部100の制御部110により実行されてもよい。
【0056】
制御部210は、まず、看介護施設内の物品の指定を受け付ける(S101)。物品は、たとえば、入力部250を介して、スタッフ等により指定される。看介護施設内の物品に関する情報は、たとえば、記憶部230等に記憶されている。制御部210は、たとえば、要介護者500の居室に設けられたカーテン800の指定を受け付ける。
【0057】
次に、制御部210は、カメラ130により撮像された画像(たとえば、画像600)に関する画像情報を取得する(S102)。制御部210は、たとえば、カメラ130によって撮像された動画に関する画像情報をリアルタイムで取得する。
【0058】
次に、制御部210は、ステップS102で取得した画像情報に基づいて、各画像の物品情報および人物情報を検出する(S103)。たとえば、制御部210は、画像600から人物矩形610および物品矩形620を検出する。
【0059】
続いて、制御部210は、ステップS103で検出した物品情報に基づいて、ステップS101で指定を受け付けた物品(たとえば、カーテン800)の破壊を検出する(S104)。制御部210は、ステップS103で検出した物品情報および人物情報に基づいて、物品の破壊を検出してもよい。
【0060】
次に、制御部210は、ステップS101で取得した画像情報から、ステップS104で検出した物品の破壊時およびその前後に対応する画像情報を抽出する(S105)。
【0061】
この後、制御部210はステップS105で抽出した画像情報を保存部に保存して(S106)処理を終了する。
【0062】
[画像処理システム10の作用効果]
本実施形態に係る画像処理システム10では、看介護施設内での物品の破壊が検出され、この物品の破壊に対応する画像情報が抽出される。よって、スタッフ等は、看介護施設での物品の破壊時の状況確認が容易となる。以下、この作用効果について説明する。
【0063】
看介護施設では、要介護者の転倒等に伴って物品の破壊が生じることがある。たとえば、カメラにより撮像された画像から要介護者の転倒を検出する技術を用いると、スタッフ等は要介護者の転倒時の状況を画像で確認することが可能となる。要介護者の転倒時に物品が破壊されている画像が撮像されている場合には、スタッフ等は、この物品の破壊が要介護者の転倒に起因するものであることを確認することができる。
【0064】
一方、要介護者の転倒が検出されていないにも関わらず、物品の破壊が生じた場合、スタッフ等は、この物品の破壊の状況を確認することが困難となる。たとえば、実際には要介護者が転倒して物品が破損したものの、システムが要介護者の転倒を検出できなかった、要介護者が意図的に物品を破壊した、あるいは、他の原因で物品破壊が発生した等の様々な状況が考え得る。
【0065】
これに対し、画像処理装置200および画像処理システム10では、看介護施設内での物品の破壊が検出され、この物品の破壊に対応する画像情報が抽出される。これにより、スタッフ等は、物品の破壊時の画像を容易に確認することができる。したがって、スタッフ等は、物品の破壊時の状況を確認し、要介護者の状態をより詳細に把握することが可能となる。さらに、抽出された画像は保存部に保存されるので、エビデンスとして、要介護者の家族への説明時など、様々な場面で使用することができる。
【0066】
また、画像処理装置200では、予め指定された物品の破壊が検出されるので、誤検知の発生が抑えられる。たとえば、この画像処理装置200は、要介護者がぬいぐるみを握ったときのぬいぐるみの形状変化および要介護者が衣服を丸めたときの衣服の形状変化等は検出せず、予め指定した物品の破壊のみを検出する。さらに、予め物品を指定しておくことにより、リアルタイムで物品破壊の発生を検出することが可能となる。これにより、この画像処理装置200では、長時間にわたって記録された膨大な画像情報の読み込みが不要となる。
【0067】
以下、上記第1実施形態で説明した制御部210の変形例および他の実施形態を説明する。なお、以下では、説明の重複を避けるため、上記第1実施形態で説明した制御部210の各構成と同様の構成については詳細な説明を省略する。
【0068】
<変形例1>
図8は、変形例1に係る制御部210を示す機能ブロック図である。この制御部210は、第2受付部217、取得部212、情報検出部213、破壊検出部214、抽出部215および保存制御部216として機能する。この制御部210は、第1受付部211に変えて、第2受付部217の機能を有している点において、上記第1実施形態で説明した制御部210と異なる。制御部210は、第1受付部211および第2受付部217の両方の機能を有していてもよい。
【0069】
第2受付部217は、看介護施設内のエリアの指定を受け付ける。たとえば、看介護施設のスタッフ等が、入力部250を介して、看介護施設内の選択的なエリアを指定する。これにより、第2受付部217は、看介護施設内のエリアの指定を受け付ける。スタッフ等は、たとえば、物品の破壊が生じやすいエリアを予め指定する。
【0070】
破壊検出部214は、第2受付部217により指定されたエリアにおける物品の破壊を検出する。破壊検出部214は、たとえば、人物矩形(たとえば、人物矩形610)と指定されたエリアとが重なっているとき、物品の破壊を検出する。破壊検出部214は、たとえば、人物矩形の所定の割合以上の部分と、指定されたエリアとが重なっているとき、人物矩形と指定されたエリアとが重なっていると判断する。所定の割合は、たとえば、50%である。破壊検出部214は、人物矩形と指定されたエリアとが重なっている時間が所定の時間を超えるとき、物品の破壊を検出してもよい。
【0071】
図9は、この制御部210により実行される処理を示すフローチャートである。この制御部210は、まず、看介護施設内のエリアの指定を受け付ける(S201)。エリアは、たとえば、入力部250を介して、スタッフ等により指定される。看介護施設内のエリアに関する情報は、たとえば、記憶部230等に記憶されている。
【0072】
この後、制御部210は、上記第1実施形態で説明したステップS102~S106と同様の処理を行って(S202~S206)、処理を終了する。
【0073】
変形例1に係る制御部210を有する画像処理システム10も、上記第1実施形態の画像処理システム10と同様に、看介護施設内での物品の破壊が検出され、この物品の破壊に対応する画像情報が抽出される。よって、看介護施設での物品の破壊時の状況確認が容易となる。また、予め指定されたエリア、たとえば、物品の破壊が発生しやすいエリアでの物品の破壊が検出されるので、誤検知の発生が抑えられる。
【0074】
<変形例2>
図10は、変形例2に係る制御部210を示す機能ブロック図である。この制御部210は、第1受付部211、取得部212、情報検出部213、破壊検出部214、抽出部215、保存制御部216および第2受付部217に加えて、第3受付部218として機能する。この制御部210は、第2受付部217および第3受付部218の機能を有している点において、上記第1実施形態で説明した制御部210と異なる。
【0075】
第3受付部218は、物品の破壊の検出レベルの設定を受け付ける。第3受付部218は、たとえば、カメラ130の撮像時間帯毎に、異なる検出レベルの設定を受け付け可能に構成されている。第3受付部218は、たとえば、低レベル、中レベルおよび高レベルの3つの検出レベルの設定を受け付け可能に構成されている。たとえば、看介護施設のスタッフ等が、入力部250を介して、検出レベルを設定する。これにより、第3受付部218は、検出レベルの設定を受け付ける。スタッフ等は、たとえば、撮像時間が朝6時~8時および夜20時~22時の検出レベルを高レベル、撮像時間が夜22時~朝6時までの検出レベルを中レベル、撮像時間が朝8時~夜20時までの検出レベルを低レベルに設定する。第3受付部218は、看介護施設内のエリア毎に、異なる検出レベルの設定を受け付け可能に構成されていてもよい。第3受付部218は、2つの検出レベル、あるいは、4つ以上の検出レベルの設定を受け付け可能に構成されていてもよい。
【0076】
破壊検出部214は、第3受付部218により設定された検出レベルに基づいて、物品の破壊を検出する。たとえば、高レベルでは、人物矩形(たとえば、人物矩形610)と第2受付部217により指定されたエリアとが重なっているとき、破壊検出部214が物品の破壊を検出する。破壊検出部214は、中レベルおよび低レベルの設定よりも閾値を低くして、人物矩形および指定されたエリアとの重なりを判断してもよい。あるいは、第1受付部211により指定された物品の物品矩形(たとえば、物品矩形620)が動いたとき、破壊検出部214が物品の破壊を検出する。
【0077】
たとえば、中レベルでは、人物矩形と第2受付部217により指定されたエリアとが重なっている時間が所定の時間を超えるとき、破壊検出部214が物品の破壊を検出する。あるいは、要介護者(たとえば、要介護者500)の腕と物品矩形とが同時に、かつ、所定の速度以上の速さで動いたとき、破壊検出部214が物品の破壊を検出する。
【0078】
たとえば、低レベルでは、人物矩形と第2受付部217により指定されたエリアとが重なっている時間が所定の時間を超えた場合にも、破壊検出部214は物品破壊の発生を検出しない。破壊検出部214は、第1受付部211により指定された物品に関する情報に基づいて、物品の破壊を検出する。
【0079】
図11は、この制御部210により実行される処理を示すフローチャートである。この制御部210は、まず、物品破壊の発生の検出レベルの設定を受け付ける(S301)。検出レベルの設定は、たとえば、入力部250を介して、スタッフ等により指定される。各検出レベルに関する情報は、たとえば、記憶部230等に記憶されている。
【0080】
次に、制御部210は、看介護施設内のエリアの指定を受け付ける(S302)。この後、制御部210は、上記第1実施形態で説明したステップS101~S106と同様の処理を行って(S303~S308)、処理を終了する。
【0081】
変形例2に係る制御部210を有する画像処理システム10も、上記第1実施形態の画像処理システム10と同様に、看介護施設内での物品の破壊が検出され、この物品の破壊に対応する画像情報が抽出される。よって、看介護施設での物品の破壊時の状況確認が容易となる。また、予め物品の破壊の検出レベルが設定されるので、誤検知および検知漏れの発生が抑えられる。
【0082】
<変形例3>
図12は、変形例3に係る制御部210により実行される処理を示すフローチャートである。この制御部210は、取得された画像情報が記憶された後、第1受付部211により事後的に物品の指定が受け付けられる。この点において、変形例3に係る制御部210は、上記第1実施形態で説明した制御部210と異なる。
【0083】
この制御部210は、まず、上記第1実施形態で説明したステップS102と同様にして、画像情報を取得する(S401)。次いで、制御部210は、ステップS401で取得した画像情報を、たとえば、記憶部230に記憶する(S402)。
【0084】
次に、制御部210は、看介護施設内の物品の指定を受け付ける(S403)。スタッフ等は、たとえば、既に破壊されている物品を指定する。この後、制御部210は、上記第1実施形態で説明したステップS103と同様にして、物品情報および人物情報を検出する(S404)。
【0085】
次に、制御部210は、上記第1実施形態で説明したステップS104と同様にして、ステップS403で指定された物品の破壊を検出する(S405)。このとき、制御部210は、たとえば、指定された物品の形状に関する情報に基づいて、物品の破壊を検出する。具体的には、パターンマッチングを用いて物品の破壊を検出する。たとえば、制御部210は、破壊された物品が撮像された画像と、パターン一致率が所定の値以下となる画像を、過去に遡って検出する。これにより、この物品の破壊を検出することができる。制御部210は、上記第1実施形態で説明したのと同様の方法で、物品破壊の発生を検出してもよい。
【0086】
この後、制御部210は、上記第1実施形態で説明したS105およびS106と同様の処理を行って(S406、S407)、処理を終了する。
【0087】
変形例3に係る制御部210を有する画像処理システム10も、上記第1実施形態の画像処理システム10と同様に、看介護施設内での物品の破壊が検出され、この物品の破壊に対応する画像情報が抽出される。よって、看介護施設での物品の破壊時の状況確認が容易となる。また、事後的に物品を指定することができるので、スタッフ等は、既に破壊された物品の破壊時の状況を遡って確認することができる。
【0088】
以上に説明した画像処理システム10の構成は、上述の実施形態の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上述の構成に限られず、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。また、一般的な画像処理システムが備える構成を排除するものではない。
【0089】
たとえば、上記第1実施形態では、制御部210が第1受付部211、取得部212、情報検出部213、破壊検出部214、抽出部215および保存制御部216として機能する例を説明したが、制御部210は、第1受付部211の機能を有していなくてもよい。この制御部210は、たとえば、カメラ130により撮像された全ての物品における物品破壊の発生を検出する。
【0090】
また、検知部100、画像処理装置200、および携帯端末400は、それぞれ複数の装置により構成されてもよく、いずれか複数の装置が単一の装置として構成されてもよい。
【0091】
また、上述したフローチャートは、一部のステップを省略してもよく、他のステップが追加されてもよい。また各ステップの一部は同時に実行されてもよく、一つのステップが複数のステップに分割されて実行されてもよい。各ステップの順序は、一例であり、適宜変更されてもよい。
【0092】
また、上述した画像処理システム10における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えば、USBメモリやDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、一機能としてその検出部等の装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
【符号の説明】
【0093】
10 画像処理システム、
100 検出部、
110 制御部、
120 通信部、
130 カメラ、
140 体動センサー、
200 画像処理装置、
210 制御部、
211 第1受付部、
212 取得部、
213 情報検出部、
214 破壊検出部、
215 抽出部、
216 保存制御部、
217 第2受付部、
218 第3受付部、
220 通信部、
230 記憶部、
240 表示部、
250 入力部、
300 通信ネットワーク、
310 アクセスポイント、
400 携帯端末、
500 対象者、
600 画像、
610 人物矩形、
620 物品矩形。