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特開2024-93179タッチパネル付き表示装置及びタッチパネル付き表示装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093179
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】タッチパネル付き表示装置及びタッチパネル付き表示装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20240702BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20240702BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
G06F3/041 512
G06F3/041 412
G09G3/36
G09G3/20 612T
G09G3/20 691D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209382
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100180529
【弁理士】
【氏名又は名称】梶谷 美道
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】北川 大二
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 仁
(72)【発明者】
【氏名】中邨 陽介
(72)【発明者】
【氏名】末廣 大輔
【テーマコード(参考)】
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
5C006AF44
5C006AF73
5C006BC03
5C006BC11
5C006BF15
5C006BF16
5C006BF38
5C006FA04
5C006FA48
5C080AA10
5C080BB05
5C080DD26
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ07
(57)【要約】
【課題】可変フレームレートで動作するタッチパネル付き表示装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】タッチパネル付き表示装置100は、画素電極14を含むタッチパネル1と、画素電極14にデータ信号の書き込みを行う書き込み処理と、タッチパネル1によるタッチ検出処理とを実行する制御回路2と、を備える。制御回路2は、休止期間の長さに基づいて、タッチ検出処理の実行可能回数を決定し、表示期間では、タッチ検出処理と書き込み処理とを、交互に実行し、休止期間では、決定された実行可能回数以下の回数のタッチ検出処理を実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変フレームレートで動作するタッチパネル付き表示装置であって、
前記可変フレームレートは、1フレームを構成する表示期間と休止期間とのうちの当該休止期間の長さを変化させることで実現され、
前記タッチパネル付き表示装置は、
画素電極を含むタッチパネルと、
前記画素電極にデータ信号の書き込みを行う書き込み処理と、前記タッチパネルによるタッチ検出処理とを実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、
休止期間の長さに基づいて、前記タッチ検出処理の実行可能回数を決定し、
前記表示期間では、前記タッチ検出処理と前記書き込み処理とを、交互に実行し、
前記休止期間では、決定された前記実行可能回数以下の回数の前記タッチ検出処理を実行する、タッチパネル付き表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、表示期間内に前記タッチ検出処理の実行可能回数を決定し、当該表示期間の直後の休止期間において、決定された前記実行可能回数以下の回数の前記タッチ検出処理を実行する、請求項1に記載のタッチパネル付き表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、2つの連続するフレームにおいて、先行する第1のフレームの休止期間の長さを測定し、当該休止期間の長さに基づいて実行可能回数を決定し、前記第1のフレームに続く第2のフレームの休止期間に、決定された前記実行可能回数以下の回数の前記タッチ検出処理を実行する、請求項1に記載のタッチパネル付き表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記休止期間では、決定された前記実行可能回数と同じ回数の前記タッチ検出処理を実行する、請求項1~3のいずれか1項に記載のタッチパネル付き表示装置。
【請求項5】
画素電極を含むタッチパネルであって、可変フレームレートで動作するタッチパネルを備えたタッチパネル付き表示装置の制御方法であって、
前記可変フレームレートは、1フレームを構成する表示期間と休止期間とのうちの当該休止期間の長さを変化させることで実現され、
休止期間の長さに基づいて、前記タッチ検出処理の実行可能回数を決定し、
前記表示期間では、前記画素電極にデータ信号の書き込みを行う書き込み処理と、前記タッチパネルによるタッチ検出処理とを、交互に実行し、
前記休止期間では、決定された前記実行可能回数以下の回数の前記タッチ検出処理を実行する、タッチパネル付き表示装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タッチパネル付き表示装置及びタッチパネル付き表示装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、映像表示機能及びタッチ検出機能を有するタッチパネル付き表示装置が知られている。このようなタッチパネル付き表示装置は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
上記特許文献1のタッチパネル付き表示装置は、表示駆動する表示期間と表示駆動を行わない表示休止期間とを繰り返す1フレーム画像を表示する。また、このタッチパネル付き表示装置は、表示休止期間の長さを1種類の固定の長さとし、当該表示休止期間にタッチ検出を行うように構成されている。これにより、タッチパネル付き表示装置では、1フレーム期間内に、表示駆動とタッチ検出とが交互に繰り返される。
【0004】
また、従来、可変フレームレートで動作する表示装置が知られている。このタイプの表示装置では、1フレームを構成する表示期間と表示休止期間とのうち、表示休止期間の長さを変化させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-61934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上記可変フレームレートにより制御を行う表示装置においても、指示体(指やペン等)によるタッチを検出する機能を備えることが望まれている。すなわち、可変フレームレートで動作するタッチパネル付き表示装置及びその制御方法が望まれている。
【0007】
そこで、本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、可変フレームレートで動作するタッチパネル付き表示装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示の第1の態様に係るタッチパネル付き表示装置は、可変フレームレートで動作するタッチパネル付き表示装置であって、前記可変フレームレートは、1フレームを構成する表示期間と休止期間とのうちの当該休止期間の長さを変化させることで実現され、前記タッチパネル付き表示装置は、画素電極を含むタッチパネルと、前記画素電極にデータ信号の書き込みを行う書き込み処理と、前記タッチパネルによるタッチ検出処理とを実行する制御部と、を備え、前記制御部は、休止期間の長さに基づいて、前記タッチ検出処理の実行可能回数を決定し、前記表示期間では、前記タッチ検出処理と前記書き込み処理とを、交互に実行し、前記休止期間では、決定された前記実行可能回数以下の回数の前記タッチ検出処理を実行する。
【0009】
第2の態様に係るタッチパネル付き表示装置の制御方法は、画素電極を含むタッチパネルであって、可変フレームレートで動作するタッチパネルを備えたタッチパネル付き表示装置の制御方法であって、前記可変フレームレートは、1フレームを構成する表示期間と休止期間とのうちの当該休止期間の長さを変化させることで実現され、休止期間の長さに基づいて、前記タッチ検出処理の実行可能回数を決定し、前記表示期間では、前記画素電極にデータ信号の書き込みを行う書き込み処理と、前記タッチパネルによるタッチ検出処理とを、交互に実行し、前記休止期間では、決定された前記実行可能回数以下の回数の前記タッチ検出処理を実行する。
【発明の効果】
【0010】
上記の構成によれば、可変フレームレートで動作するタッチパネル付き表示装置及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1実施形態による表示システム100aの構成を示すブロック図である。
図2図2は、タッチパネル1の構成を模式的に示した平面図である。
図3図3は、薄膜トランジスタ13と画素電極14との接続関係を説明するための回路図である。
図4図4は、表示装置100の可変フレームレートによる動作を説明するための図(1)である。
図5図5は、表示装置100の可変フレームレートによる動作を説明するための図(2)である。
図6図6は、表示装置100の可変フレームレートによる動作を説明するための図(3)である。
図7図7は、第1実施形態による表示装置100の制御処理のフロー図である。
図8図8は、第2実施形態によるタッチパネル付き表示装置200の構成を示すブロック図である。
図9図9は、第2実施形態によるタッチパネル付き表示装置200の制御処理のフロー図である。
図10図10は、第3実施形態による表示システム300aの構成を示すブロック図である。
図11図11は、第3実施形態による表示装置300の制御の例を示す図(1)である。
図12図12は、第3実施形態による表示装置300の制御の例を示す図(2)である。
図13図13は、第3実施形態による表示装置300の制御処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本開示の実施形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
【0013】
[第1実施形態]
第1実施形態によるタッチパネル付き表示装置100(以下、「表示装置100」という)の構成、及び第1実施形態による表示システム100aの構成について説明する。図1は、第1実施形態による表示システム100aの構成を示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、表示システム100aは、表示装置100とホストコントローラ3とを備える。なお、図1では、表示装置100とホストコントローラ3とを、別の装置として図示している。しかし、1つの装置内に、表示装置100として機能する構成とホストコントローラ3として機能する構成とが一体的に収容されていてもよい。
【0015】
表示装置100は、タッチパネル1と、制御回路2とを含む。そして、表示装置100は、タッチパネル1に映像又は画像を表示する。また、表示装置100は、タッチパネル1により指示体によるタッチを検出する。指示体には、指、及びペンが含まれる。制御回路2は、タッチパネル1のタッチ検出に関する制御処理及び表示に関する制御処理を行うプロセッサを含む。なお、本開示はこれに限られず、制御回路2がタッチパネル1上(基板上)に配置されていてもよい。
【0016】
図2は、タッチパネル1の構成を模式的に示した平面図である。図2に示すように、タッチパネル1は、タッチ検出電極11と、駆動回路12と、薄膜トランジスタ13と、画素電極14とを含む。また、第1実施形態では、制御回路2は、タッチパネル1上に配置されている。なお、この例に限られず、制御回路2が、タッチパネル1の外部に配置され、制御回路2とタッチパネル1とが配線(例えば、フレキシブルプリント基板)により接続されていてもよい。タッチパネル1は、例えば、インセル型のタッチパネルである。すなわち、タッチ検出電極11が、タッチを検出するための電極と、映像を表示するための画素電極14との間で電界を生成する対向電極とを兼ねている。なお、図1では、説明を容易にするために、タッチ検出電極11及び画素電極14は、1つずつ記載している。駆動回路12は、例えば、1つまたは複数個の集積回路を含む。
【0017】
図2に示すように、複数のタッチ検出電極11は、例えば、行列状に配置されている。駆動回路12は、タッチ検出用ドライバを含む。そして、複数のタッチ検出電極11と駆動回路12(タッチ検出用ドライバ)とは、それぞれ、タッチ信号線15を介して接続されている。タッチ検出電極11は、指示体との間で容量結合することにより、静電容量が変化する。駆動回路12は、複数のタッチ検出電極11にタッチ駆動信号(パルス信号)を供給する。パルス信号の波形は、タッチ検出電極11の静電容量の大きさによって変化する。駆動回路12は、タッチ検出電極11からのパルス信号(以下、「検出信号」という)の波形に基づいて、指示体によるタッチ(タッチされた位置)を検出する。すなわち、タッチパネル1は、自己容量方式のタッチパネルである。なお、この例に限られず、タッチパネル1は、相互容量方式のタッチパネルとして構成されてもよい。タッチパネル1による指示体のタッチを検出する処理を、以下「タッチ検出処理」という。
【0018】
図3は、薄膜トランジスタ13と画素電極14との接続関係を説明するための回路図である。駆動回路12(図1参照)は、ゲートドライバ、及びソースドライバをさらに含む。そして、駆動回路12のゲートドライバは、ゲート線16に接続されている。駆動回路12のソースドライバは、ソース線17に接続されている。薄膜トランジスタ13のゲート電極が、ゲート線16に接続されており、薄膜トランジスタ13のソース電極が、ソース線17に接続されている。また、薄膜トランジスタ13のドレイン電極は、画素電極14に接続されている。画素電極14は、タッチ検出電極11との間に静電容量を形成する。タッチ検出電極11は、複数の画素電極14に共通して設けられており、共通電極として機能する。
【0019】
駆動回路12のゲートドライバは、複数のゲート線16の各々に順次、ゲート信号(走査信号)を供給する。また、駆動回路12のソースドライバは、映像信号に基づくデータ信号を、複数のソース線17の各々に供給する。これにより、ゲート信号が供給された薄膜トランジスタ13がオンすることにより、データ信号が画素電極14に書き込まれる。画素電極14にデータ信号の書き込みを行う処理を、以下「書き込み処理」という。そして、タッチパネル1では、画素電極14とタッチ検出電極11(共通電極)とにより生じる電界によって、図示しない液晶層が駆動して、映像が表示される。
【0020】
図4図6は、表示装置100の可変フレームレートによる動作を説明するための図である。ここで、表示装置100は、図4図6に示すように、可変フレームレートで動作する表示装置である。「可変フレームレート」は、1フレームを構成する表示期間と休止期間のうち休止期間の長さを変化させることで実現される。休止期間の長さは、規則的に変化しても良いし、ランダムに変化しても良い。また、休止期間の長さは、フレーム毎または複数フレーム毎に周期的に変化しても良いし、ランダムな周期で変化しても良い。また、可変フレームレートを使用する目的は特に限定されない。例えば、消費電力を低減させるために、動画中の画像の変化(動き)の多寡に応じてフレームレートを変化させることがある。この場合、表示装置100は、画像の変化が多い場面では高フレームレート(例えば60Hz)で動作し、画像の変化が少ない場面では低フレームレート(例えば30Hz)で動作する。
【0021】
「表示期間」は、画素への書き込み処理が実行されることにより、タッチパネル1の表示が更新される期間である。なお、表示期間の一部(例えば、期間T内)に垂直ブランキング期間V(垂直帰線期間)が含まれる(図4等を参照して後述)。第1実施形態では、表示期間においては、タッチ検出処理と書き込み処理とが交互に実行される。「休止期間」は、書き込み処理が実行されずにタッチパネル1の表示の更新が休止する期間である。休止期間には、タッチ検出処理が実行される。
【0022】
ここで、タッチパネル付き表示装置を、可変フレームレートで動作させると、休止期間の長さが変化する。これにより、タッチ検出処理が完了する前に休止期間が終了し、次の表示期間が開始されてしまう可能性が生じる。この場合、書き込み処理と、タッチ検出処理とが、干渉してしまう(同時に実行されてしまう)可能性がある。例えば、画素電極に電圧が印加されることに起因して正常にタッチを検出できない場合が生じる。また、タッチを検出するために電極に送信する信号に起因して、画素電極の電位が変化し、正常な表示が行われない場合が生じる。
【0023】
また、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉してしまうのを防止するために、休止期間において、書き込み処理及びタッチ検出処理の両方を休止させることが考えられる。しかしながら、休止期間が長くなると、タッチ検出処理の頻度が少なく(レートが低く)なってしまい、指示体の動きに対するタッチ検出の反応が鈍くなってしまう。
【0024】
第1実施形態の表示装置100は、上記のような問題を解消し、可変フレームレートにより制御が行われる場合でも、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉するのを防止しながら、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。以下、図を参照して説明する。
【0025】
図1に示すホストコントローラ3は、制御処理を行うプロセッサ(例えば、CPU)を含む。また、ホストコントローラ3は、映像信号を、表示装置100に出力する装置である。映像信号とは、例えば、アンテナにより受信した放送信号に基づく映像信号、記憶媒体から読み出したデータに基づく映像信号、又はネットワークから取得したデータに基づく映像信号である。ホストコントローラ3は、例えば、パーソナルコンピュータ、テレビジョン受像機、及び映像再生装置の制御部として構成されていてもよい。ホストコントローラ3は、映像信号を制御回路2に出力する。また、ホストコントローラ3は、映像信号の休止期間の長さを示す情報を制御回路2に送信する。休止期間の長さを示す情報とは、例えば、16.66ms、10ms、5ms、又は3msなどの休止期間の長さを直接的に示す情報である。この例に限られず、ホストコントローラ3は、フレームレートを制御回路2に送信してもよい。この場合、制御回路2は、フレームレートに基づいて、休止期間を算出する。すなわち、この場合、ホストコントローラ3から送信される「フレームレート」は、「休止期間の長さを示す情報」の一例である。例えば、表示期間の長さが16.66msで、フレームレートが60Hzの場合、休止期間は0msであり、フレームレートが37.5Hzの場合、休止期間は10msである。
【0026】
図4図6に示す、タッチ検出処理中の期間を「期間T」とし、書き込み処理中の期間を「期間D」とする。また、期間Tの長さを、P1とし、期間Dの長さをP2とする。また、1つのフレーム中の表示期間の長さをPAとし、休止期間の長さをPBとする。なお、図4図6では、休止期間の長さがフレームレートによって変化するため、区別するために「PB1」、「PB2」、及び「PB3」と異なる符号を付している。
【0027】
図4に示すように、制御回路2は、表示期間において、期間Dと期間Tとを交互に繰り返す。図4の例では、制御回路2は、書き込み処理とタッチ検出処理とを、それぞれ4回実行する。なお、書き込み処理とタッチ検出処理との実行回数は、4回以外の回数であってもよい。そして、制御回路2は、タッチ検出処理を複数回(図4の例では、2回)行うごとに、検出レポートを生成する。例えば、制御回路2は、1回目のタッチ検出処理において、タッチパネル1上の複数のタッチ検出電極11のうちの半数のタッチ検出電極11から検出信号を取得する。そして、制御回路2は、2回目のタッチ検出処理において、残り半数のタッチ検出電極11から検出信号を取得する。そして、制御回路2は、タッチパネル1全体の静電容量のマップ(分布図)を作成する。そして、制御回路2は、マップ中の静電容量の変化の重心位置(または最も大きい位置)を、タッチ位置として決定する。そして、制御回路2は、決定したタッチ位置の情報を検出レポートとして生成する。そして、制御回路2は、検出レポートに基づいて、実行中のアプリケーションプログラムの処理を行うか、又は、ホストコントローラ3に検出レポートを送信する。なお、図4の例では、制御回路2は、2回のタッチ検出処理を行うごとに、検出レポートを生成する例を示したが、本開示これに限られない。例えば、制御回路2は、タッチ検出処理を行うごとに検出レポートを生成してもよいし、3回以上の回数のタッチ検出処理を行うごとに検出レポートを生成してもよい。
【0028】
図1に示すように、制御回路2は、ホストコントローラ3から休止期間の長さPBを示す情報を取得する。制御回路2には、予め、期間Tの長さP1と、期間Dの長さP2とが記憶されている。そして、制御回路2は、休止期間の長さPBに基づいて、休止期間内にタッチ検出処理を実行できる回数(以下、「実行可能回数N」という)を決定する。例えば、制御回路2は、休止期間の長さPBに対して、P1とP2との和を除算した数から小数点以下を切り捨てた数を、実行可能回数Nとする。すなわち、制御回路2は、以下の式(1)及び(2)を満たす、実行可能回数Nを算出する。
PB/(P1+P2) = X ・・・(1)
N ≦ X ≦ N+1 ・・・(2)
【0029】
そして、制御回路2は、休止期間において、決定した実行可能回数Nと同じ回数のタッチ検出処理を実行する。図4に示す例では、制御回路2は、休止期間において、時間P1間隔で、4回のタッチ検出処理を実行する。この4回のタッチ検出処理のうちの最後に実行されたタッチ検出処理が終了する時点t1から、次のフレームの表示期間が開始する時点t2までの期間の長さP3aは、P2よりも小さい。また、図5に示す例では、制御回路2は、休止期間において、時間P1間隔で、2回のタッチ検出処理を実行する。この2回のタッチ検出処理のうちの最後に実行されたタッチ検出処理が終了する時点から、次のフレームの表示期間が開始する時点までの期間の長さP3bは、P2よりも小さい。また、図6に示す例では、制御回路2は、休止期間において、タッチ検出処理を実行しない。休止期間の長さPB3は、P2よりも小さい。また、本実施形態では、P3a、P3b、及びPB3の各々は、P1とP2との和よりも小さい。
【0030】
この構成によれば、休止期間の長さPBに基づいて、タッチ検出処理の実行可能回数Nを予め決定する。そして、決定された実行可能回数N以下の回数のタッチ検出処理が実行される。これにより、休止期間から表示期間に亘ってタッチ検出処理が実行されるのを防止することができる。この結果、タッチ検出処理と、表示期間に実行される書き込み処理とが干渉してしまう(同時に実行されてしまう)のを防止することができる。そして、休止期間においても、タッチ検出処理が、実行可能回数Nと同じ数実行される。これにより、休止期間にタッチ検出処理を実行しない場合と比べて、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。これらの結果、休止期間の長さを変化させる可変フレームレートにより制御が行われる場合でも、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉するの防止しながら、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。
【0031】
また、制御回路2は、実行可能回数Nの決定を表示期間内に行い、当該表示期間の直後の休止期間に、決定した実行可能回数Nと同じ回数のタッチ検出処理を実行する。これにより、表示装置100は、休止期間が開始するまでに、実行可能回数Nを決定することができる。この結果、フレームごとにフレームレートが変化する場合でも、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉するの防止しながら、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。
【0032】
(第1実施形態の制御方法)
次に、図7を参照して、表示装置100の制御方法について説明する。図7は、第1実施形態による表示装置100の制御処理のフロー図である。なお、表示装置100の制御処理は、制御回路2により実行される。
【0033】
ステップS1において、休止期間の長さPBが取得される。例えば、ホストコントローラ3から表示装置100に休止期間の長さPBを含む情報が送信され、表示装置100が当該情報を受信する。
【0034】
ステップS2において、休止期間の長さPBに対して、P1とP2との和を除算した数から小数点以下を切り捨てた数が算出され、算出された数が、実行可能回数Nとして決定される。例えば、ステップS2の処理は、表示期間内に実行される。
【0035】
ステップS3において、ステップS2が実行された直後の休止期間において、ステップS2により決定された実行可能回数Nと同一の回数、タッチ検出処理が実行される。このステップS1~S3の処理は、フレームごとに繰り返される。
【0036】
この制御方法によれば、休止期間の長さPBに基づいて、タッチ検出処理の実行可能回数Nを予め決定する。そして、決定された実行可能回数Nと同じ回数のタッチ検出処理が実行される。これにより、休止期間から表示期間に亘ってタッチ検出処理が実行されるのを防止することができる。この結果、タッチ検出処理と、表示期間に実行される書き込み処理とが干渉してしまう(同時に実行されてしまう)のを防止することができる。そして、休止期間においても、タッチ検出処理が、実行可能回数N以下の回数、実行される。これにより、休止期間にタッチ検出処理を実行しない場合と比べて、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。これらの結果、休止期間の長さを変化させる可変フレームレートにより制御が行われる場合でも、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉するの防止しながら、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。
【0037】
[第2実施形態]
次に、図8を参照して、第2実施形態によるタッチパネル付き表示装置200(以下「表示装置200」という)の構成について説明する。第2実施形態による表示装置200では、ホストコントローラ203により実行可能回数Nが決定される。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】
図8は、第2実施形態による表示装置200の構成を示すブロック図である。図8に示すように、表示装置200は、制御回路202と、ホストコントローラ203とを含む。第2実施形態では、ホストコントローラ203には、予め期間Dの長さP1(図4参照)と期間Tの長さP2(図4参照)とが記憶されている。そして、ホストコントローラ203は、出力する映像信号の休止期間の長さPBに対して、P1とP2との和を除算した数から小数点以下を切り捨てた数を算出する。そして、ホストコントローラ203は、算出した数を、実行可能回数Nとして決定する。そして、ホストコントローラ203は、実行可能回数Nを、表示装置200の制御回路202に送信する。制御回路202は、休止期間において、受信した実行可能回数Nと同一の回数、タッチ検出処理を実行する。その他の構成は、第1実施形態の構成と同様である。
【0039】
(第2実施形態の制御方法)
次に、図9を参照して、第2実施形態による表示装置200の制御方法について説明する。図9は、第2実施形態による表示装置200の制御処理のフロー図である。
【0040】
ホストコントローラ203により実行されるステップS11において、休止期間の長さPBに対して、P1とP2との和を除算した数から小数点以下を切り捨てた数が算出される。そして、算出された数が、実行可能回数Nとして決定される。
【0041】
ホストコントローラ203により実行されるステップS12において、実行可能回数Nが表示装置200に送信される。このステップS11及びS12は、フレームごとに実行される。
【0042】
制御回路202により実行されるステップS21において、ホストコントローラ203から送信された実行可能回数Nを、表示装置200が受信する。
【0043】
制御回路202により実行されるステップS22において、ステップS21が実行された直後の休止期間において、ホストコントローラ203により決定された実行可能回数Nと同一の回数、タッチ検出処理が実行される。このステップS21及びS22の処理は、フレームごとに繰り返される。
【0044】
第2実施形態によっても、休止期間の長さPBに基づいて、タッチ検出処理の実行可能回数Nを予め決定する。そして、決定された実行可能回数Nと同じ回数のタッチ検出処理が実行される。これにより、休止期間から表示期間に亘ってタッチ検出処理が実行されるのを防止することができる。この結果、タッチ検出処理と、表示期間に実行される書き込み処理とが干渉してしまう(同時に実行されてしまう)のを防止することができる。そして、休止期間においても、タッチ検出処理が、実行可能回数Nと同じ数実行される。これにより、休止期間にタッチ検出処理を実行しない場合と比べて、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。これらの結果、休止期間の長さを変化させる可変フレームレートにより制御が行われる場合でも、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉するの防止しながら、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。
【0045】
[第3実施形態]
次に、図10を参照して、第3実施形態による表示システム300aの構成について説明する。第3実施形態による表示システム300aでは、制御回路302が休止期間の長さPBを測定し、測定した休止期間の長さPBに基づいて、実行可能回数Nを決定する。なお、第1又は第2実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】
図10は、第3実施形態による表示システム300aの構成を示すブロック図である。図10に示すように、表示システム300aは、タッチパネル付き表示装置300(以下「表示装置300」という)と、ホストコントローラ303とを含む。表示装置300は、制御回路302を含む。第3実施形態では、ホストコントローラ203は、第1実施形態による休止期間の長さを送信するホストコントローラ3と異なり、休止期間の長さを表示装置300に送信しない(映像信号のみを表示装置300に送信する)。
【0047】
図11及び図12は、第3実施形態による表示装置300の制御の例を示す図である。制御回路302は、2つの連続するフレームにおいて、先行する第1のフレーム(以下、「フレームF1」とする)の休止期間の長さFB11を測定し、当該休止期間の長さFB11に基づいて実行可能回数Nを決定し、フレームF1に続くフレームF2の休止期間に、決定された実行可能回数Nと同じ回数のタッチ検出処理を実行する。
【0048】
例えば、図11に示すように、制御回路302は、ホストコントローラ303から最初のフレームF1の映像信号を受信した際、休止期間の長さPB11を測定する。そして、制御回路302は、休止期間の長さPB11に対して、P1とP2との和を除算した数から小数点以下を切り捨てた数を算出し、算出した数を、実行可能回数Nする。そして、図12に示すように、制御回路302は、フレームF2の休止期間において、実行可能回数Nと同じ回数のタッチ検出処理を実行する。なお、図12では、フレームF2の休止期間の長さを、フレームF1の休止期間の長さPB11と同一としているが、PB11以外の長さであってもよい。
【0049】
また、制御回路302は、フレームF2以降の休止期間においても、休止期間の長さPBを測定し、測定した休止期間の長さPBに基づく実行可能回数Nを決定し、休止期間の長さPBを測定したフレームに続くフレームの休止期間において、実行可能回数Nと同一の回数、タッチ検出処理を実行する。これにより、フレームレートが変更された場合でも、変更された後の2フレーム目から適切な回数でタッチ検出処理を実行することができる。その他の構成は、第1実施形態の構成と同様である。
【0050】
(第3実施形態の制御方法)
次に、図13を参照して、第3実施形態による表示装置300の制御方法について説明する。図13は、第3実施形態による表示装置300の制御処理のフロー図である。なお、表示装置300の制御処理は、制御回路302により実行される。
【0051】
ステップS31において、休止期間において、休止期間の長さPBが測定される。
【0052】
ステップS32において、測定された休止期間の長さPBに対して、P1とP2との和を除算した数から小数点以下を切り捨てた数が算出され、算出された数が、実行可能回数Nとして決定される。
【0053】
ステップS33において、ステップS31が実行されたフレームの次の休止期間において、実行可能回数Nと同一の回数、タッチ検出処理が実行される。このステップS31~33の処理は、フレームごとに繰り返される。すなわち、休止期間の長さPBの測定が実行されながら、ステップS33においてタッチ検出処理が実行される。
【0054】
第3実施形態によれば、表示装置300がホストコントローラ303から休止期間の長さの情報を取得できない場合(ホストコントローラ303が休止期間の長さPBを送信する機能を有さない場合)でも、測定した休止期間の長さPBに基づいて、実行可能回数Nを算出することができる。これにより、第3実施形態によっても、可変フレームレートにより制御が行われる場合でも、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉するの防止しながら、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。なお、2つの連続するフレームにおいて、先行するフレームの休止期間の長さPBに対して、後のフレームの休止期間の長さPBが極端に短くなる場面では、タッチ検出処理と、書き込み処理とが干渉してしまう可能性があるが、当該場面以外においては、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉するの防止しながら、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。
【0055】
[変形等]
以上、上述した実施形態は本開示を実施するための例示に過ぎない。よって、本開示は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0056】
(1)上記第1~第3実施形態では、休止期間の長さPBに対して、P1とP2との和を除算した数から小数点以下を切り捨てた数を、実行可能回数Nとする例を示したが、実行可能回数Nの決定方法は、この例に限られない。例えば、制御回路又はホストコントローラに、休止期間の長さPBと、実行可能回数Nとが対応付けられたテーブルが予め記憶されており、制御回路又はホストコントローラが、当該テーブルを参照して、取得した休止期間の長さPBに対応する実行可能回数Nを決定するように構成されていてもよい。
【0057】
(2)上記第1及び第2実施形態では、表示期間内に実行可能回数を決定し、当該表示期間の直後の休止期間(表示期間と同一のフレーム内の休止期間)において、決定された実行可能回数と同じ回数のタッチ検出処理を実行する例を示したが、本開示はこの例に限られない。すなわち、実行可能回数を決定したフレームよりも後のフレームにおいて、決定された実行可能回数と同じ回数のタッチ検出処理を実行してもよい。
【0058】
(3)上記第1~第3実施形態では、休止期間において、実行可能回数と同じ回数のタッチ検出処理を行う例を示したが、本開示はこの例に限られない。すなわち、休止期間において、実行可能回数よりも少ない回数のタッチ検出処理が実行されてもよい。
【0059】
(4)上記第1~第3実施形態では、フレームレートを60Hz以下の範囲で変化させる例を示したが、本開示はこれに限られない。例えば、表示期間の長さが16.66msよりも小さく、フレームレートが60Hzであっても休止期間の長さが0msよりも大きい場合は、休止期間の長さを小さくすることにより、フレームレートを60Hzよりも大きくしてもよい。
【0060】
上述した構成は、以下のように説明することができる。
【0061】
第1の構成に係るタッチパネル付き表示装置は、可変フレームレートで動作するタッチパネル付き表示装置であって、可変フレームレートは、1フレームを構成する表示期間と休止期間とのうちの当該休止期間の長さを変化させることで実現され、タッチパネル付き表示装置は、画素電極を含むタッチパネルと、画素電極にデータ信号の書き込みを行う書き込み処理と、タッチパネルによるタッチ検出処理とを実行する制御部と、を備え、制御部は、休止期間の長さに基づいて、タッチ検出処理の実行可能回数を算出し、表示期間では、タッチ検出処理と書き込み処理とを、交互に実行し、休止期間では、決定された実行可能回数以下の回数のタッチ検出処理を実行する(第1の構成)。
【0062】
上記第1の構成によれば、休止期間の長さに基づいて、タッチ検出処理の実行可能回数を予め決定し、決定された実行可能回数と同じ回数のタッチ検出処理を行う。これにより、休止期間を超えて表示期間に亘ってタッチ検出処理が実行されるのを防止することができる。この結果、タッチ検出処理と、表示期間に実行される書き込み処理とが干渉してしまうのを防止することができる。そして、休止期間においても、実行可能回数以下の回数のタッチ検出処理が実行される。これにより、休止期間にタッチ検出処理を実行しない場合と比べて、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。これらの結果、休止期間の長さを変化させる可変フレームレートにより制御が行われる場合でも、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉するの防止しながら、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。
【0063】
第1の構成において、制御部は、表示期間内にタッチ検出処理の実行可能回数を決定し、当該表示期間の直後の休止期間において、決定された実行可能回数以下の回数のタッチ検出処理を実行するように構成されてもよい(第2の構成)。
【0064】
上記第2の構成によれば、休止期間が開始するまでに、実行可能回数を決定することができる。この結果、フレームごとにフレームレートが変化する場合でも、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉するの防止しながら、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。
【0065】
第1の構成において、制御部は、2つの連続するフレームにおいて、先行する第1のフレームの休止期間の長さを測定し、当該休止期間の長さに基づいて実行可能回数を決定し、第1のフレームに続く第2のフレームの休止期間に、決定された実行可能回数以下の回数のタッチ検出処理を実行するように構成されてもよい(第3の構成)。
【0066】
上記第3の構成によれば、タッチパネル付き表示装置が休止期間の長さを測定することができる。これにより、タッチパネル付き表示装置が外部の装置(例えば、ホストコントローラ)から休止期間の長さの情報を取得できない場合でも、測定した休止期間の長さに基づいて、実行可能回数を決定することができる。
【0067】
第1~第3のいずれか1つの構成において、制御部は、休止期間では、決定された実行可能回数と同じ回数のタッチ検出処理を実行するように構成されてもよい(第4の構成)。
【0068】
上記第4の構成によれば、休止期間中に、実行可能な最大の回数のタッチ検出処理を実行することができる。この結果、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。
【0069】
第5の構成に係るタッチパネル付き表示装置の制御方法は、画素電極を含むタッチパネルであって、可変フレームレートで動作するタッチパネルを備えたタッチパネル付き表示装置の制御方法であって、可変フレームレートは、1フレームを構成する表示期間と休止期間とのうちの当該休止期間の長さを変化させることで実現され、休止期間の長さに基づいて、タッチ検出処理の実行可能回数を決定し、表示期間では、画素電極にデータ信号の書き込みを行う書き込み処理と、タッチパネルによるタッチ検出処理とを、交互に実行し、休止期間では、決定された実行可能回数以下の回数のタッチ検出処理を実行する(第5の構成)。
【0070】
上記第5の構成によれば、休止期間の長さに基づいて、タッチ検出処理の実行可能回数を予め決定する。そして、決定された実行可能回数以下の回数のタッチ検出処理が実行される。これにより、休止期間から表示期間に亘ってタッチ検出処理が実行されるのを防止することができる。この結果、タッチ検出処理と、表示期間に実行される書き込み処理とが干渉してしまうのを防止することができる。そして、休止期間においても、タッチ検出処理が、実行可能回数以下の回数、実行される。これにより、休止期間にタッチ検出処理を実行しない場合と比べて、タッチ検出処理の頻度を多くすることができる。これらの結果、休止期間の長さを変化させる可変フレームレートにより制御が行われる場合でも、書き込み処理とタッチ検出処理とが干渉するの防止しながら、タッチ検出処理の頻度を多くすることが可能なタッチパネル付き表示装置の制御方法を提供することができる。
【符号の説明】
【0071】
1…タッチパネル、2,202,302…制御回路、3,203,303…ホストコントローラ、11…タッチ検出電極、12…駆動回路、13…薄膜トランジスタ、14…画素電極、100,200…タッチパネル付き表示装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
図11
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図13