(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093228
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】システム、電子機器、サーバ装置及びプログラム等
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20240702BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20240702BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20240702BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240702BHJP
【FI】
G08G1/00 A
G06Q30/0207
G06Q30/0241
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】40
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209467
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】391001848
【氏名又は名称】株式会社ユピテル
(72)【発明者】
【氏名】高橋 圭三
(72)【発明者】
【氏名】春園 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】俣江 忠
(72)【発明者】
【氏名】野口 康一
(72)【発明者】
【氏名】林 琢磨
(72)【発明者】
【氏名】清水 勇喜
【テーマコード(参考)】
5H181
5L030
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB12
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC14
5H181EE02
5H181FF05
5H181FF22
5H181FF25
5H181FF32
5H181MC06
5H181MC12
5H181MC19
5H181MC27
5L030BB07
5L030BB08
5L049BB07
5L049BB08
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】新しい技術を提供することで、例えば、ユーザに車両に配置される電子機器の利用を促す仕組みを提供すること。
【解決手段】システム1は、車両40に配置される電子機器と、サーバ装置70とを備えるシステムであって、電子機器10は、車両40と所定の接近関係を有する目標物を検出する検出部と、検出部が検出した目標物に関するデータを出力する処理を行う出力処理部と、を有し、サーバ装置70は、出力処理部により出力された目標物に関するデータを取得する取得部と、取得部により取得された目標物に関するデータに応じて、電子機器10のユーザに特典を付与する処理を行う付与処理部と、を有するシステムである。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に配置される電子機器と、サーバ装置とを備えるシステムであって、
前記電子機器は、
前記車両と所定の接近関係を有する目標物を検出する検出部と、
前記検出部が検出した前記目標物に関するデータを出力する処理を行う出力処理部と、
を有し、
前記サーバ装置は、
前記出力処理部により出力された前記目標物に関するデータを取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記目標物に関するデータに応じて、前記電子機器のユーザに特典を付与する処理を行う付与処理部と、
を有するシステム。
【請求項2】
前記目標物として、速度取締地点が含まれ、
前記電子機器は、
前記検出部により前記速度取締地点で発せられる所定の取締波が検出された場合に、警報を発する処理を行う警報処理部を有し、
前記出力処理部は、検出された前記取締波に基づいて、前記速度取締地点に関するデータを出力する処理を行う
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記検出部は、ユーザの入力に基づき前記目標物を検出する
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記出力処理部は、前記目標物の位置を示す位置情報と、前記検出部による前記目標物の検出の確度を示す確度情報とを出力する処理を行う
請求項2又は3に記載のシステム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、
前記出力処理部により出力された前記目標物に関するデータに基づいて、前記目標物に関するデータを管理する第1データベースを更新する処理を行う更新処理部を有し、
前記付与処理部は、
前記特典を付与する処理として、前記第1データベースに基づく更新データを付与する処理を行う
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記電子機器は、
現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記更新データを取得する第2取得部と、
前記第2取得部により取得された前記更新データに基づいて、第2データベースを更新する更新処理部を有し、
前記検出部は、
前記第2データベースに蓄積された速度取締地点の位置情報と、前記位置情報取得部が取得した位置情報とに基づいて、所定の接近関係を有する前記速度取締地点を検出する
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記出力処理部は、
前記速度取締地点に関する情報として、前記速度取締地点を示す位置情報と、前記車両に搭載したカメラにより撮影された画像情報とを出力する処理を行う
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記出力処理部は、
前記目標物に関するデータの出力機会を制限する処理を行う
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記出力処理部は、
前記更新データにより特定される前記速度取締地点については、前記速度取締地点に関するデータを出力しないようにする
請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記付与処理部は、前記特典を付与する処理として、前記第2データベースの更新に係る利用料を減じる処理を行う
請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記サーバ装置は、速度取締地点の真偽を示す真偽情報と、前記速度取締地点の位置情報とを関連付けて記憶したデータと、当該位置の複数の特性データとを学習データとして機械学習させた学習済みデータを用いて、前記出力処理部により出力された前記速度取締地点に関する情報についての真偽を推論する推論処理を行う推論処理部を有する
請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記特性データとして、自動販売機の位置と、道路沿線に設置された自動販売機の位置と、自動販売機の位置が当該車両の進行方向の右側であるか左側であるかを示すデータと、誤警報源となるマイクロ波を出射する装置の外観の特徴に該当するものがあることを示すデータと、マイクロ波と異なる無線通信用の電波を受信したことを示すデータとの少なくともいずれか1つが含まれる
請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記特性データとして、道路の制限速度、制限速度変更ポイント、ゾーン30の情報、及び駐禁エリア情報の少なくともいずれか1つが含まれる
請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記特性データとして、道路の幅の情報が含まれる
請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記特性データとして、都市計画の地図情報が用いられる
請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記特性データとして、防災マップが用いられる
請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記特性データとして、道路位置情報と関連付けられた衛星写真、又は航空写真画像情報が用いられる
請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記特性データとして、車両の位置及び移動速度の情報が用いられる
請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記特性データとして、交通量調査の結果を用いる
請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記更新処理部は、
前記車両の走行速度、及び速度測定装置からの取締波の受信期間の情報を取得し、前記走行速度に対して受信期間が所定よりも短いものは、誤警報源の可能性が高い方向の処理を行う
請求項10に記載のシステム。
【請求項21】
前記車両に搭載されたカメラの映像から近隣に並行して走っている車がいた範囲と、前記取締波の受信範囲が一致するか否かを判定し、一致するときは、誤警報源からの発射である方向の処理を行う
請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記付与処理部は、前記映像中で近接して走っている複数の車のうち、レーダー受信開始時からレーダー受信終了時まで、近接して走っていた車を誤警報源車両として特定して、その映像を出力する処理を行う
請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記電子機器は、広告対象の店舗への接近の程度に応じて、異なる広告音声を出力する処理を行う機能を有し、
前記付与処理部は、前記広告音声が出力されたら前記特典を付与する処理を行う
請求項10に記載のシステム。
【請求項24】
前記広告音声は、前記広告音声に関する詳細情報を指定可能に構成され、
前記電子機器は、前記詳細情報の出力が指定されると、前記詳細情報を出力し、
前記付与処理部は、前記詳細情報が出力されたら前記特典を付与する処理を行う
請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記付与処理部は、
前記広告音声を出力した店舗にそのまますぐ到着したことを認識したら、さらに前記特典を付与する処理を行う
請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記付与処理部は、
前記店舗の滞在時間を認識して滞在時間に対応した前記特典を付与する処理を行う
請求項23に記載のシステム。
【請求項27】
前記付与処理部は、
前記車両のカメラで前記店舗で購入したことを示す物を認識したら、前記特典を付与する処理を行う
請求項23に記載のシステム。
【請求項28】
前記付与処理部は、
その広告した店舗にそのまますぐ到着したときと、後日到着したときとで、前記特典を付与する処理を異ならせる
請求項25に記載のシステム。
【請求項29】
前記電子機器は、探知機であり、電気自動車の充電スポットの情報を報知する機能を有する
請求項10に記載のシステム。
【請求項30】
前記電子機器は、前記車両である電気自動車の充電中の状況を検知して、ユーザの端末装置へ配信する機能を有する
請求項10に記載のシステム。
【請求項31】
前記電子機器は、
前記特典の付与に必要な情報を符号化した符号化画像を表示し、
前記付与処理部は、
前記符号化画像を読み取った画像から復号した情報を通信により取得し、取得した情報に基づいて特典を付与する
請求項10に記載のシステム。
【請求項32】
前記付与処理部は、前記電子機器に連携される製品の数または種類に応じた特典を付与する
請求項10に記載のシステム。
【請求項33】
前記特典として、前記電子機器を製造又は販売する事業者との商取引に利用可能なポイントがある
請求項10に記載のシステム。
【請求項34】
前記特典として、前記電子機器が有する警報機能に用いられるデータの更新データがある
請求項10に記載のシステム。
【請求項35】
前記特典として、前記電子機器向けの有料コンテンツを利用する権限であるとよい。
請求項10に記載のシステム。
【請求項36】
前記特典として、デジタルデータ及びブロックチェーン技術を利用した非代替性トークンがある
請求項10に記載のシステム。
【請求項37】
請求項1から3のいずれか1項に記載のシステムで用いられる電子機器。
【請求項38】
請求項1から3のいずれか1項に記載のシステムで用いられるサーバ装置。
【請求項39】
請求項37に記載の電子機器の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項40】
請求項38に記載のサーバ装置の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、電子機器、サーバ装置及びプログラム等
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、キャラクタを表示してユーザの安全運転に資する情報を出力するシステムを開示している。特許文献1は、車両の走行距離の情報に基づいて、ユーザとキャラクタとの親密度を向上させ、その親密度に基づいてキャラクタ音声を出力することを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的の一つは、新しい技術を提供することで、例えば、ユーザに車両に配置される電子機器の利用を促す仕組みを提供することである。
【0005】
本願の発明の目的はこれに限定されず、本明細書及び図面等に開示される構成の部分から奏する効果を得ることを目的とする構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所を「~が課題である」と読み替えた課題が本明細書には開示されている。課題はそれぞれ独立したものとして記載しているものであり、各々の課題を解決するための構成についても単独で分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。課題が明細書の記載から黙示的に把握されるものであっても、本出願人は本明細書に記載の構成の一部を補正又は分割出願にて特許請求の範囲とする意思を有する。またこれら独立の課題を組み合わせた課題を解決する構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、例えば以下の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、以下のとおりである。
【0007】
(0)車両に配置される電子機器と、前記電子機器のユーザに所定のサービスを提供するサーバ装置とを備えるシステムであって、前記電子機器は、前記サービスの提供を受けるためのデータを出力する処理を行う出力処理部を有し、前記サーバ装置は、前記出力処理部により出力された前記データを取得する取得部と、前記取得部により取得された前記データに基づいて、前記電子機器のユーザに前記サービスを付与する処理を行う付与処理部と、を有するシステムが提供される。
【0008】
このようにすると、ユーザは、電子機器からサーバ装置にデータを提供したことに応じて、サービスの提供を受けることができる。サービスの提供が受けられることを動機として、ユーザが、電子機器を購入し、又は電子機器からデータを提供するよう設定するよう行動することが期待することができる。例えば、データとしては、車両と所定の接近関係を有する目標物に関するデータとするとよい。サービスとしては、電子機器のユーザに特典を付与するサービスとするとよい。
【0009】
(1)車両に配置される電子機器と、サーバ装置とを備えるシステムであって、前記電子機器は、前記車両と所定の接近関係を有する目標物を検出する検出部と、前記検出部が検出した前記目標物に関するデータを出力する処理を行う出力処理部と、を有し、前記サーバ装置は、前記出力処理部により出力された前記目標物に関するデータを取得する取得部と、前記取得部により取得された前記目標物に関するデータに応じて、前記電子機器のユーザに特典を付与する処理を行う付与処理部と、を有するシステムが提供される。
【0010】
このようにすると、ユーザに車両に配置される電子機器の利用を促す仕組みを提供することができる。ユーザは、電子機器において検出された、車両と所定の接近関係を有する目標物に関するデータをサーバ装置に提供したことに応じて、特典の付与を受けることができる。例えば、特典の付与が受けられることを動機として、ユーザが、電子機器を購入し、又は電子機器から目標物に関するデータを提供するよう設定するよう行動することが期待することができる。
【0011】
(2)前記目標物として、速度取締地点が含まれ、前記電子機器は、前記検出部により前記速度取締地点で発せられる所定の取締波が検出された場合に、警報を発する処理を行う警報処理部を有し、前記出力処理部は、検出された前記取締波に基づいて、前記速度取締地点に関するデータを出力する処理を行うとよい。
【0012】
このようにすると、ユーザは、速度取締地点で発せられる所定の取締波が検出された場合に警報を発する処理を行う機能を有する電子機器を利用して、速度取締地点に関するデータをサーバ装置に提供したことに応じて、特典の付与を受けることができる。
【0013】
(3)前記検出部は、ユーザの入力に基づき前記目標物を検出するとよい。
【0014】
このようにすると、ユーザは、自身が確認した目標物を基に電子機器に入力をし、その目標物に関するデータをサーバ装置に提供したことに応じて、特典の付与を受けることができる
【0015】
(4)前記出力処理部は、前記目標物の位置を示す位置情報と、前記検出部による前記目標物の検出の確度を示す確度情報とを出力する処理を行うとよい。
【0016】
このようにすると、ユーザは、車両の走行中に接近した目標物の位置を示す位置情報と、その目標物の確度を示す確度情報とをサーバ装置に提供したことに応じて、特典の付与を受けることができる。
【0017】
(5)前記サーバ装置は、前記出力処理部により出力された前記目標物に関するデータに基づいて、前記目標物に関するデータを管理する第1データベースを更新する処理を行う更新処理部を有し、前記付与処理部は、前記特典を付与する処理として、前記第1データベースに基づく更新データを付与する処理を行うとよい。
【0018】
このようにすると、ユーザは、電子機器からの速度取締地点に関するデータを提供したことに基づいて、サーバ装置側の第1データベースを更新させ、特典としてこの第1データベースの内容を反映した更新データを利用することができる。
【0019】
(6)前記電子機器は、現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、前記更新データを取得する第2取得部と、前記第2取得部により取得された前記更新データに基づいて、第2データベースを更新する更新処理部を有し、前記検出部は、前記第2データベースに蓄積された速度取締地点の位置情報と、前記位置情報取得部が取得した位置情報とに基づいて、所定の接近関係を有する前記速度取締地点を検出するとよい。
【0020】
このようにすると、ユーザは、速度取締地点の位置情報を管理する車両側の第2データベースを更新するための更新データを、特典として受け、その更新データの内容を反映した第2データベースに基づく警報処理に接することができる。速度取締地点は変更されることがあるから、この更新データを用いた更新処理により、より電子機器側での警報処理を的確に行うことができるようになる。
【0021】
(7)前記出力処理部は、前記速度取締地点に関する情報として、前記速度取締地点を示す位置情報と、前記車両に搭載したカメラにより撮影された画像情報とを出力する処理を行うとよい。
【0022】
このようにすると、ユーザは、速度取締地点に関する情報として、速度取締地点を示す位置情報と、前記車両に搭載したカメラにより撮影された画像情報とを出力するから、実際の速度取締地点の様子をサーバ装置側でより詳細に把握できるようにすることができる。
【0023】
(8)前記出力処理部は、前記目標物に関するデータの出力機会を制限する処理を行うとよい。
【0024】
このようにすると、同じユーザによって目標物に関するデータが大量に出力された結果、同じユーザに意図しない多くの特典が付与されてしまうことの不都合の発生を抑えることができる。
【0025】
(9)前記出力処理部は、前記更新データにより特定される前記速度取締地点については、前記速度取締地点に関するデータを出力しないようにするとよい。
【0026】
このようにすると、ユーザは、電子機器から出力済みで、自装置側の第2データベースの更新に使用された速度取締地点に関するデータを、多重に出力させないようにすることができる。
【0027】
(10)前記付与処理部は、前記特典を付与する処理として、前記第2データベースの更新に係る利用料を減じる処理を行うとよい。
【0028】
このようにすると、ユーザは、速度取締地点に関するデータをサーバ装置に提供すると、第2データベースの更新に係る利用料が減じられる特典を受けることができるので、速度取締地点に関するデータを提供する動機づけが高くなるとともに、より新しい状況を反映した第2データベースに基づいて精度の良い速度取締地点に関する警報に接することができる。
【0029】
(11)前記サーバ装置は、速度取締地点の真偽を示す真偽情報と、前記速度取締地点の位置情報とを関連付けて記憶したデータと、当該位置の複数の特性データとを学習データとして機械学習させた学習済みデータを用いて、前記出力処理部により出力された前記速度取締地点に関する情報についての真偽を推論する推論処理を行う推論処理部を有するとよい。
【0030】
このようにすると、速度取締地点の位置情報を、速度取締地点の真偽を示す真偽情報と、当該位置の複数の特性データとを学習データと組み合わせて学習するので、速度取締地点に関する情報についての真偽を推論する推論処理の精度を向上させ、ひいては、ユーザは精度の良い速度取締地点に関する報知に接することができる。
【0031】
(12)前記特性データとして、自動販売機の位置と、道路沿線に設置された自動販売機の位置と、自動販売機の位置が当該車両の進行方向の右側であるか左側であるかを示すデータと、誤警報源となるマイクロ波を出射する装置の外観の特徴に該当するものがあることを示すデータと、マイクロ波と異なる無線通信用の電波を受信したことを示すデータとの少なくともいずれか1つが含まれるとよい。
【0032】
このようにすると、速度取締地点に設置される速度測定装置が使用する電波を、自動販売機から発せられる電波と誤認することがあるが、その誤認の可能性を抑えた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0033】
(13)前記特性データとして、道路の制限速度、制限速度変更ポイント、ゾーン30の情報、及び駐禁エリア情報の少なくともいずれか1つが含まれるとよい。
【0034】
このようにすると、速度取締地点が設定される可能性は道路の特性によって異なるが、道路の特性を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0035】
(14)前記特性データとして、道路の幅の情報が含まれるとよい。
【0036】
このようにすると、速度取締地点が設定される可能性は道路の幅によって異なるが、道路の幅を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0037】
(15)前記特性データとして、都市計画の地図情報が用いられるとよい。
【0038】
このようにすると、都市計画の地図情報を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0039】
(16)前記特性データとして、防災マップが用いられるとよい。
【0040】
このようにすると、防災マップを踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0041】
(17)前記特性データとして、道路位置情報と関連付けられた衛星写真、又は航空写真画像情報が用いられるとよい。
【0042】
このようにすると、道路位置情報と関連付けられた衛星写真、又は航空写真画像情報を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0043】
(18)前記特性データとして、車両の位置及び移動速度の情報が用いられるとよい。
【0044】
このようにすると、車両の位置及び移動速度の情報を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0045】
(19)前記特性データとして、交通量調査の結果を用いるとよい。
【0046】
このようにすると、交通量調査の結果を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0047】
(20)前記更新処理部は、前記車両の走行速度、及び速度測定装置からの取締波の受信期間の情報を取得し、前記走行速度に対して受信期間が所定よりも短いものは、誤警報源の可能性が高い方向の処理を行うとよい。
【0048】
このようにすると、車両の走行速度、及び速度測定装置からの取締波の受信期間を踏まえて、誤警報源の可能性を反映した処理を行うことができる。
【0049】
(21)前記車両に搭載されたカメラの映像から近隣に並行して走っている車がいた範囲と、前記取締波の受信範囲が一致するか否かを判定し、一致するときは、誤警報源からの発射である方向の処理を行うとよい。
【0050】
このようにすると、車両に搭載されたカメラの映像から近隣に並行して走っている車がいた範囲と、取締波の受信範囲が一致する場合、車両から取締波と誤認する電波が到来したとして、誤警報源の可能性を反映した処理を行うことができる。
【0051】
(22)前記付与処理部は、前記映像中で近接して走っている複数の車のうち、レーダー受信開始時からレーダー受信終了時まで、近接して走っていた車を誤警報源車両として特定して、その映像を出力する処理を行うとよい。
【0052】
このようにすると、誤警報源の原因とした車両を特定する映像をアップロードすることができる。例えば、後で誤警報源の原因とした車両を解析し、のちの製品開発に役立てることができる。
【0053】
(23)前記電子機器は、広告対象の店舗への接近の程度に応じて、異なる広告音声を出力する処理を行う機能を有し、前記付与処理部は、前記広告音声が出力されたら前記特典を付与する処理を行うとよい。
【0054】
このようにすると、広告対象の店舗へ接近の程度に応じた広告音声を出力し、その音声が出力されたら前記特典を付与するので、ユーザが訪れる可能性のある店舗に応じた広告の出力に応じて特典を付与するので、より広告効果の高い場合に特典を付与することができる。
【0055】
(24)前記広告音声は、前記広告音声に関する詳細情報を指定可能に構成され、前記電子機器は、前記詳細情報の出力が指定されると、前記詳細情報を出力し、前記付与処理部は、前記詳細情報が出力されたら前記特典を付与する処理を行うとよい。
【0056】
このようにすると、ユーザが自発的に広告の詳細情報に接しようとしたときに特典が付与されるので、より広告効果の高い場合に特典を付与することができる。
【0057】
(25)前記付与処理部は、前記広告音声を出力した店舗にそのまますぐ到着したことを認識したら、さらに前記特典を付与する処理を行うとよい。
【0058】
このようにすると、ユーザが音声を出力した店舗にそのまますぐ到着した場合に特典が付与されるので、より広告効果の高い場合に特典を付与することができる。
【0059】
(26)前記付与処理部は、前記店舗の滞在時間を認識して滞在時間に対応した前記特典を付与する処理を行うとよい。
【0060】
このようにすると、ユーザの店舗の滞在時間に応じた特典が付与されるので、より広告効果の高い場合に特典を付与することができる。
【0061】
(27)前記付与処理部は、前記車両のカメラで前記店舗で購入したことを示す物を認識したら、前記特典を付与する処理を行うとよい。
【0062】
このようにすると、ユーザが店舗で物を購入したことを車両のカメラで認識したら特典を付与するので、店舗の利用とカメラの利用とを促進することができる。
【0063】
(28)前記付与処理部は、その広告した店舗にそのまますぐ到着したときと、後日到着したときとで、前記特典を付与する処理を異ならせるとよい。
【0064】
このようにすると、ユーザが音声を出力した店舗にそのまますぐ到着した場合と、後日到着した場合とで特典が異なるので、より広告効果に応じた特典を付与することができる。
【0065】
(29)前記電子機器は、探知機であり、電気自動車の充電スポットの情報を報知する機能を有するとよい。
【0066】
このようにすると、電気自動車の充電スポットの情報を報知する探知機を提供することができる。
【0067】
(30)前記電子機器は、前記車両である電気自動車の充電中の状況を検知して、ユーザの端末装置へ配信する機能を有するとよい。
【0068】
このようにすると、ユーザは、探知機により検知された電気自動車の充電中の状況を、ユーザの端末装置を用いて把握することができる。
【0069】
(31)前記電子機器は、前記特典の付与に必要な情報を符号化した符号化画像を表示し、前記付与処理部は、前記符号化画像を読み取った画像から復号した情報を通信により取得し、取得した情報に基づいて特典を付与するとよい。
【0070】
このようにすると、電子機器自体がサーバ装置と通信を行わなくとも、外部の端末装置により符号化画像を用いて特典の付与に必要な情報を得て、車両情報を送信できるようにすることができる。
【0071】
(32)前記付与処理部は、前記電子機器に連携される製品の数または種類に応じた特典を付与するとよい。
【0072】
このようにすると、特典の付与により、電子機器に連携される製品の数または種類の購入を促したり、購入履歴に応じて上客に対して有利な特典を付与することができる。
【0073】
(33)前記特典として、前記電子機器を製造又は販売する事業者との商取引に利用可能なポイントがあるとよい。
【0074】
(34)前記特典として、前記電子機器が有する警報機能に用いられるデータの更新データがあるとよい。
【0075】
(35)前記特典として、前記電子機器向けの有料コンテンツを利用する権限であるとよい。
【0076】
(36)前記特典として、デジタルデータ及びブロックチェーン技術を利用した非代替性トークンがあるとよい。
【0077】
(37)上記いずれかのシステムで用いられる電子機器が提供されるとよい。
【0078】
このようにすると、ユーザに車両に配置される電子機器の利用を促す仕組みを提供することができる。
【0079】
(38)上記いずれかのシステムで用いられるサーバ装置が提供されるとよい。
【0080】
このようにすると、ユーザに車両に配置される電子機器の利用を促す仕組みを提供することができる。
【0081】
(39)コンピュータを、上記いずれかのシステムで用いられる電子機器として機能させるためのプログラムが提供されるとよい。
【0082】
このようにすると、ユーザに車両に配置される電子機器の利用を促す仕組みを提供することができる。
【0083】
(40)コンピュータを、上記いずれかのシステムで用いられるサーバ装置として機能させるためのプログラムが提供されるとよい。
【0084】
このようにすると、ユーザに車両に配置される電子機器の利用を促す仕組みを提供することができる。
【0085】
(A)本発明の一態様は、以下のようにして把握されてもよい。
車両に配置される電子機器であって、外部の装置と通信により接続する機能と、前記通信により接続された状態で、所定の機能を利用する機能とを有し、前記接続する機能は、前記車両が停車状態である場合に、前記外部の装置と通信により接続することを許可する電子機器が提供されるとよい。停車状態としては、速度ゼロ条件とするとよい。このようにすると、ユーザに車両に配置される電子機器の利用を促す仕組みを提供することができる。通信としては、無線の通信とするとよい。
【0086】
(B)前記接続する機能は、前記車両が停車状態であり、かつ前記車両が所定の場所にある場合に、前記外部の装置と通信により接続することを許可するとよい。所定の場所としては、特定のPOIエリアがあり、例えば、PA(パーキングエリア)、SA(サービスエリア)、HO(ハイウェイオアシス)、道の駅、観光名所の駐車場、又は店舗その他の商業施設である。
【0087】
(C)前記所定の機能としては、所定のゲームを進行さるゲーム機能とするとよい。ゲーム機能としては、電子機器が有する機能とするとよい。ゲームとしては、電子機器を製造又は販売する事業者に関連するキャラクタが登場するゲームとするとよく、特に、その事業者の象徴となるキャラクタ、例えばマスコットキャラクタとするとよい。
【0088】
(D)前記外部の装置は、前記車両において利用される端末装置であり、前記所定の機能としては、所定のゲームを進行させるゲーム機能とするとよい。ゲーム機能は、電子機器が有する機能としてもよいし、端末装置が有する機能(例えば、端末装置にインストールされたアプリケーションプログラム)としてもよい。電子機器と端末装置とは、Wi-Fi(登録商標)その他の無線LANの通信により接続されるとよい。端末装置としては、スマートフォンその他の携帯端末装置とするとよい。ゲームとしては、電子機器を製造又は販売する事業者に関連するキャラクタが登場するゲームとするとよく、特に、その事業者の象徴となるキャラクタ、例えばマスコットキャラクタとするとよい。
【0089】
上述した(1)から(40)、及び(A)から(D)に示した発明は、任意に組み合わせることができる。例えば、(1)に示した発明の全て又は一部の構成に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加える構成とするとよい。特に、(1)に示した発明に、(2)以降の少なくとも1つの発明の少なくとも一部の構成を加えた発明とするとよい。また、(1)から(40)、及び(A)から(D)に示した発明から任意の構成を抽出し、抽出された構成を組み合わせてもよい。本願の出願人は、これらの構成を含む発明について権利を取得する意思を有する。また「~の場合」「~のとき」という記載があったとしても、その場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらはよりよい構成の例を示しているものであって、これらの場合やときでない構成についても権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えたりした構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【発明の効果】
【0090】
本発明によれば、新しい技術を提供することで、例えば、車両に配置される電子機器の利用に応じた特典を付与するための技術を提供することである。
【0091】
本願の発明の効果はこれに限定されず、本明細書及び図面等に開示される構成の部分から奏する効果についても開示されており、当該効果を奏する構成についても分割出願・補正等により権利取得する意思を有する。例えば本明細書において「~できる」と記載した箇所等は奏する効果を明示する記載であり、また「~できる」と記載がなくとも効果を示す部分が存在する。またこのような記載がなくとも当該構成よって把握される効果が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る電子機器の概要を説明する図である。
【
図2】同実施形態に係る報知画面の一例を示す図である。
【
図3】同実施形態に係るシステムの構成を説明する図である。
【
図4】同実施形態に係る電子機器の電気的構成を示すブロック図である。
【
図5】同実施形態に係る目標物検出データの構成の一例を示す図である。
【
図6】同実施形態に係る端末装置の電気的構成を示すブロック図である。
【
図7】同実施形態に係るサーバ装置の電気的構成を示すブロック図である。
【
図8】同実施形態に係るシステムの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図9】同実施形態に係る電子機器の動作を示すフローチャートである。
【
図10】同実施形態に係るサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
【
図11】同実施形態に係る電子機器の動作を示すフローチャートである。
【
図12】同実施形態の一変形例に係るシステムの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図13】同実施形態の一変形例に係るサーバ装置の推論処理部が用いる学習モデルの一例である。
【
図14】同実施形態の一変形例に係るシステムの動作を示すフローチャートである。
【
図15】同実施形態の一変形例に係るシステムの動作を示すフローチャートである。
【
図16】本発明の第2実施形態に係る電子機器が記憶する車両情報の構成の一例を示す図である。
【
図17】同実施形態に係るシステムの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図18】同実施形態に係る電子機器の動作を示すフローチャートである。
【
図19】同実施形態に係るサーバ装置の動作を示すフローチャートである。
【
図20】同実施形態の一変形例に係る特典の付与の手順を説明する図である。
【
図21】本発明の第3実施形態に係る電子機器が行う通信接続を試みるときの動作を示すフローチャートである。
【
図22】同実施形態に係る電子機器が通信接続中に行う動作を示すフローチャートである。
【
図23】本発明の一変形例に係る符号化画像の表示画面の一例を示す図である。
【
図24】本発明の一変形例に係る電子機器の構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0093】
以下、実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、以下の説明における、第1、第2、・・・という数値を用いたラベリングは各要素を識別するためのもので、要素の数を定めるものではない。本実施形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は類似の符号(数字の後にA、B等を付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、以下の説明で参照する各図において、各部材、各領域等を認識可能な大きさとするために、実際とは縮尺を異ならせている場合がある。以下、本発明のシステムが、車両に配置される電子機器であって、速度取締地点を検出して報知する探知機として機能する電子機器を備える場合を例に挙げて、説明する。
【0094】
以下、本発明の実施の形態を説明する。各実施形態では、例えば、車両に配置される電子機器と、電子機器のユーザに所定のサービスを提供するサーバ装置とを備えるシステムについて説明する。電子機器は、サービスの提供を受けるためのデータを出力する処理を行う出力処理部を有する。サーバ装置は、出力処理部により出力されたデータを取得する取得部と、取得部により取得されたデータに基づいて、電子機器のユーザにサービスを付与する処理を行う付与処理部と、を有する。このようにすると、ユーザは、電子機器からサーバ装置にデータを提供したことに応じて、サービスの提供を受けることができる。サービスの提供が受けられることを動機として、ユーザが、電子機器を購入し、又は電子機器からデータを提供するよう設定するよう行動することが期待することができる。
【0095】
[第1実施形態]
第1実施形態では、電子機器が出力するデータとして、車両と所定の接近関係を有する目標物に関するデータとするとよい。サービスとして、電子機器のユーザに特典を付与するサービスとするとよい。
【0096】
<1.電子機器10の概要>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子機器10の概要を説明する図である。電子機器10は、車両に配置される電子機器であり、運転手その他のユーザに対して各種の情報を提供する。電子機器10は、レーダー/レーザー探知機の機能を有する車載機器で、運転手の安全運転に資する情報を提供する機能を有する。電子機器10は、例えば、車両40とは別にユーザによって購入される等して、車両40に対して後付けされた機器(アフターマーケット商品ともいう。)であるとよい。車両40は、例えば、エンジンを駆動源として有する内燃機関車両、エンジンと走行モータとを駆動源として有するハイブリット車両、走行モータを駆動源として有する電気自動車等である。車両40は、4輪自動車とするとよいが、4輪自動車に限らず、例えばバイク等の2輪車や4輪以上の大型輸送車等としてもよい。車両40は、特に断りのない限り、人間の運転操作(手動運転)を必要とする車両であるが、人間が運転操作を行わなくとも自動で走行できる自動運転車両としてもよい。
【0097】
電子機器10は、ユーザがキャラクタと対話による疑似的なコミュニケーションをとることができるようにする機能を有する。さらに、電子機器10は、車両40の利用状況に基づいてユーザが安全運転していると判定した場合に、ユーザとキャラクタとの関係が良化して親密度を上昇させ、より親密な関係になることができるようする機能を有する。反対に、電子機器10は、車両40の利用状況に基づいてユーザが危険な運転していると判定した場合に、ユーザとキャラクタとの関係が悪化して親密度を下降させる機能を有する。車両40の利用状況と、親密度や後述するインジケータ値との関係については、例えば特開2022-155434号公報に記載されて方法を採用することができる。電子機器10は、ユーザとキャラクタとの関係に応じて、ユーザに対して多様な情報を出力する機能を有する。電子機器10は、キャラクタとして「富士サクラ」が表示されるモード(例えば、サクラモード)と、このキャラクタが表示されないモード(例えば、通常モード)とをユーザが選択(切替)できる構成とするとよい。以下で説明するキャラクタに関わる構成は、前者のモードに関する構成である。このようなキャラクタが電子機器10において登場することで、ユーザの興味・関心を惹き、ひいては魅力的な製品の提供、安全運転に対する意識の向上に寄与させることができる。また、このようなキャラクタが電子機器10において登場することで、電子機器10の製造販売を行う事業者や、キャラクタの知名度の向上にも貢献する。
【0098】
「富士サクラ」というキャラクタは、以下では、「サクラ」と称することがある。「富士サクラ」は、電子機器10のような電子機器を製造又は販売する事業者である株式会社ユピテルのマスコットキャラクタのひとつで、株式会社ユピテルの象徴となるキャラクタのひとつである。
【0099】
図1(A)に示す平常時画面SC01は、平常時に電子機器10に表示される画像の一例である。平常時画面SC01は、表示要素として、地
図300と、自車アイコンIと、キャラクタ200と、インジケータ画像210と、親密度画像220とを含む。地
図300は、車両の現在位置の周辺の地図である。平常時において、地
図300は、多色(カラー)の画像として表示されている。自車アイコンIは、地
図300に重ねて車両の現在位置に配置されるアイコンである。キャラクタ200は、地
図300に重ねて表示される、キャラクタ200は、3Dアニメーションで表示され、ユーザが立体感を得られるような表示になっている。キャラクタ200は、ここでは、キャラクタ200Aの容姿で表示されている。電子機器10は、ユーザにキャラクタ200の衣装やその他の装飾品をアイテムとして取得させる機能を有し、その取得させた衣装や装飾品を身に着けたキャラクタ200を表示させる機能を有する。アイテムを取得する処理についても、例えば特開2022-155434号公報に記載されて方法を採用することができる。なお、3Dアニメーションで表示されるのは、キャラクタに限られず、アイコンに例示されるオブジェクトや地図等の表示要素であってもよい。
【0100】
インジケータ画像210は、キャラクタ(つまり、サクラ)の気分を示す値(以下「インジケータ値」という。)を示す画像である。インジケータ値は、ユーザの運転によって変化し、今、サクラがどんな気持ちなのかの指標となる値である。算出方法について詳しくは後述するが、インジケータ値は、ユーザの安全運転の指標にもなる。インジケータ画像210は、ユーザに安全運転を意識してもらうため、常時表示されるとよい。
【0101】
インジケータ画像210は、桜の花を模した画像である。例えば、インジケータ値が「0」の場合、インジケータ画像210は、桜の花の輪郭の内側が塗りつぶされておらず透過し、背景の地
図300の領域を視認可能な画像となる。インジケータ値が「+0.5」の場合、インジケータ画像210は、輪郭の内側の下半分が塗りつぶされ、残り半分が塗りつぶされておらず透過する画像である。インジケータ値が大きいほど、塗りつぶされる領域が大きくなり、「+1.0」の場合、輪郭の内側の全体が塗りつぶされる。インジケータ値Lが「-0.5」の場合、インジケータ画像210は、輪郭の半分が表示され、残り半分が非表示となり透過する画像である。インジケータ値が小さいほど、非表示となる領域が大きくなり、「-1.0」の場合、輪郭の全体又はほとんどが非表示となるようにするとよい。インジケータ画像210は、桜の花を模した画像以外の画像としてもよく、例えば、棒グラフその他のグラフの画像としてもよい。
【0102】
親密度画像220は、ユーザとキャラクタとの親密度を示す画像である。親密度画像220は、ここでは、円形の領域の内側に配置したユーザのレベルを示す数値を付した画像である。このレベルが親密度を意味する。親密度画像220は、他の形態で表示されてもよい。親密度は、ユーザとキャラクタとの関係の良否を示すパラメータの一例である。親密度が高いほど、ユーザとキャラクタとの関係が良好であることを示し、親密度が低いほど、ユーザとキャラクタとの関係が良好でないこと(つまり、悪化していること)を示す。平常時画面SC01には、これ以外にも、地
図300上に配置された目標物の存在を示すアイコン(例えば、一時停止取締エリアを示す「STOP」の文字を丸で囲んだアイコンや、充電ステーションを示す電源プラグを模した画像を丸で囲んだアイコン)や、現在の車両の速度(ここでは、0km/h)等の情報が含まれている。
【0103】
以上のような平常時画面は、後述する警報画面と異なる画面であって、電子機器10の待受け状態に表示される待受画面、又はホーム画面の一例ということもできる画面である。電子機器10は、平常時画面については、ユーザが任意の画面(例えば、背景画像を表示する画面)に設定できる構成としてもよい。なお、警報は、報知、警告などと読み駆られてもよい。
【0104】
図1(B)に示す警報画面SC02は、車両が所定の目標物と所定の接近関係を有する場合(つまり警報時)に電子機器10に表示される画像の一例である。目標物は、交通上のユーザが注意すべき目標物で、例えば速度取締地点とするとよい。
【0105】
警報画面SC02は、表示要素として、地
図300と、自車アイコンIと、キャラクタ200と、インジケータ画像210と、親密度画像220とを含む。地
図300は、車両の現在位置の周辺の地図であるが、平常時画面の地
図300とは異なる色彩を用いて表示されるようにすると、報知があった旨をユーザが認識しやすくなるので特に良い。地
図300は、例えば、道路を紫系の色とし、それ以外の領域を黒色とした2色を用いて表示される。
図1(B)では、キャラクタ200は、キャラクタ200Bの容姿で表示されている。キャラクタ200Bは、キャラクタ200Aの変身後の容姿を表しており、キャラクタ200Aとは髪型や衣装が異なっている。警報画面により、速度取締地点のような所定の警報対象物の存在が報知される場合、このような変身をしたキャラクタ200Bが表示される。インジケータ画像210、及び親密度画像220は、すでに説明したとおりである。
【0106】
警報画面SC02は、表示要素として、さらに報知情報を含んでもよい。報知情報は、車両が目標物と所定の接近関係を有する旨の報知を示す情報である。報知情報は、例えば、地
図300に重ねたウィンドウによって表示されるとよい。
図2の例では、報知情報230は、車両40がレーザー式のオービス(速度測定装置の一例)と所定の接近関係を有し、レーザー光を受光している場合の表示を示す。報知情報230は、車両が接近している速度測定装置の種類(
図2ではレーザー)を含むが、さらにその速度測定装置までの距離(例えば、推定距離)の情報を含むようにしてもよい。報知情報230の内容は、速度測定装置の種類や、その速度測定装置との距離その他の原因によって変化する。
【0107】
<2.システム1の構成>
(2-1.システム1の全体構成)
図3は、システム1の構成を示す図である。
図3(A)は、システム1の全体構成を示す図である。
図3(B)は、電子機器10の外観の一例を示す図である。電子機器10は、本体部1001と、固定部1002とに大別される。
図3(B)では、固定部1002を取り外した状態の電子機器10、すなわち本体部1001のみが図示されている。
【0108】
システム1は、電子機器10と、カメラ51と、安全運転支援装置52と、端末装置60と、サーバ装置70とを備える。電子機器10と、カメラ51と、安全運転支援装置52と、端末装置60とは、同じユーザUによって使用され、いずれも車両40の車室内に配置されるとよい。ただし、カメラ51と、安全運転支援装置52と、端末装置60とについては、ユーザUの必要に応じて車両40に搭載され、使用されるとよい。サーバ装置70は、電子機器10の製造又は販売を行う事業者等の所定のサーバ管理者によって、管理、運用される。
図3には、一人のユーザUによって使用される電子機器10と、カメラ51と、安全運転支援装置52と、端末装置60との各装置が示されているが、実際には、複数のユーザの各ユーザよって使用される各存在する。電子機器10、カメラ51、安全運転支援装置52、及び端末装置60が使用される国又は地域と、サーバ装置70が設置される国又は地域とが異なっていてもよい。例えば、電子機器10、カメラ51、安全運転支援装置52、及び端末装置60が日本国で使用される場合に、サーバ装置70は日本国に設置されてもよいが、日本国外に設置されてもよい。
【0109】
電子機器10は、通信回線NWを介して通信する。通信回線NWは、公衆通信回線を含む。通信回線NWは、例えば、LTE、4G、5Gその他の規格の公衆通信回線を含むとよい。電子機器10は、通信回線NWに直接に接続して通信してもよいが、他の装置に接続して、間接的に、通信回線NWに接続して通信してもよい。他の装置としては、例えば、同じユーザUにより使用される端末装置とするとよく、本実施形態では、端末装置60である。電子機器10は、通信回線NWに通信により接続する機能を有するタイプと、通信回線NWに通信により接続する機能を有しないタイプとの2つが製造、販売され、前者の場合は直接通信回線NWに接続し、後者の場合は端末装置60を介して通信回線NWに接続してもよい。端末装置60としては、例えば、車両40の車室内以外でも使用可能な汎用的な端末装置とするとよく、本実施形態ではスマートフォンである。端末装置60は、スマートフォン以外の通信端末であってもよい。例えば、端末装置60は、タブレット型端末やフィーチャーフォン、ウェアラブル端末等に例示される携帯端末装置とするとよい。これに限られず、端末装置60をパーソナル・コンピュータとしたり、電子機器10と端末装置60とを有線により接続する構成としたりすることも可能である。
【0110】
カメラ51は、車両40の外を撮影するカメラである。カメラ51は、車両40の周辺の状況を把握するための画像を取得する機能を有する。カメラ51は、例えば、車両40の前方を撮影するが、側方や後方を撮影するカメラとしてもよい。カメラ51は、電子機器10と通信可能に接続され、電子機器10に対して情報を出力したり、電子機器10からの情報を受け取ったりする機能を有するとよい。カメラ51は、撮影し、撮影した画像を記録するドライブレコーダとすると特に良い。なお、本実施形態では、電子機器10とカメラ51とが別体の装置により構成されるが、電子機器10とカメラ51とを一体化させた装置(例えば、探知機とドライブレコーダとを一体化させた装置)により実現されてもよい。
【0111】
安全運転支援装置52は、ユーザUの安全運転を支援する機能を有する装置である。安全運転支援装置52は、例えば、先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driving Assistant System)、前方車両追突警報システム(FCWS:Forward vehicle collision warning systems)、後方車両追突警報システム(RCWS:Rearvehicle collision warning systems)、及びDMS(Driver Monitoring System)のうちの少なくとも1つを備えるとよい。
【0112】
サーバ装置70は、所定の通信回線NWを介して、電子機器10と通信する。サーバ装置70は、電子機器10により出力されたデータ、本実施形態では目標物に関するデータを取得し、取得したデータに基づいて、電子機器10のユーザに所定のサービスを付与する処理を行う。所定のサービスとしては、特定の条件を満たした場合に、電子機器10のユーザに特典を付与するサービスがある。
【0113】
なお、
図3には示していないが、サーバ装置70は、図示せぬポイント管理サーバと通信可能に接続されているとよい。ポイント管理サーバは、ユーザのアカウントを特定する情報(例えば、アカウントID)と、そのユーザが保有するポイントを関連付けて管理する装置とするとよい。
【0114】
ポイントとしては、特定の状況下で金銭(例えば、現金)に代えて使用することのできるポイントで、電子ポイント、買い物ポイントと呼ばれるものとするとよい。このようなポイントは、特定の商標取引において金銭と同等の価値を有するポイントとするとよい。ポイントとしては、電子機器を製造・販売する事業者との商取引、又はその事業者が製造販売する商品又はサービスの提供を受けるための商取引において使用可能なポイントとするとよい。ポイントは、電子データの形式で管理されるものとするとよい。
【0115】
(2-2.電子機器10の構成)
電子機器10は、目標物として、速度測定装置と所定の接近関係を有する旨を、ユーザに対して警報する警報処理を行う機能(以下、「警報機能」ということがある。)を有する。速度測定装置は、車両40の速度を測定して、車両40の速度の取締りを行うために用いられる。
図3(A)に示す速度測定装置30は、レーザー方式の速度測定装置である。電子機器10は、速度測定装置30が発した速度測定信号としてのレーザー光を受光して、速度測定装置30の存在を報知する。速度測定装置30は、車両の速度の取締が行われる地点である速度取締地点に設置される。速度取締地点は、車両の走行状況(例えば、車両が速度を出しやすいこと)、交通事故の発生状況(例えば、事故の発生数が多い地点)等の状況を勘案して、決定される。速度取締地点の一例として、車両が走行する路線(道路)のうち、高速道路や、直線状の道路、カーブ又はカーブの先の地点等がある。速度測定信号は、速度取締装置が発する速度測定用の信号で、速度取締用の測定波と称してもよい。
図3(A)に示す速度測定装置30の外観は一例で、これとは異なる外観であってもよい。レーザー光は、特定波長の光で、所定のパルス幅を有するパルスレーザーである。特定波長は、例えば赤外光領域に属し、例えば850nm、905nm、950nm、1900nmのいずれかである。パルス幅は、例えば略20ns又は略15nsである。パルス間隔は、例えば、略80msである。「略」は、基準となる値と同一又はその値と実質的に同一とみなせる所定範囲内とするとよい。
【0116】
図3(A)、(B)に示すように、電子機器10(本体部1001)は、例えば、ほぼ直方体状のモニター型の機器である。電子機器10は、車両40の車室内に設置される。電子機器10は、例えば両面テープを用いて、ダッシュボード41上に設置される。電子機器10の筐体は、樹脂又はその他の材料で形成されている。電子機器10のうちの本体部1001は、その正面に、開口部が設けられている。電子機器10は、この開口部の位置で画像を表示するための表示部13、及び表示部13の表示領域に重ねられたタッチセンサ191を有する。本体部1001の背面側には、速度測定装置30からのレーザー光を受光するための受光部12が設けられている。電子機器10のうちの固定部1002は、本体部1001の下に設けられ、本体部1001を所定の場所に固定させるための固定部材である。固定部1002は、ブラケットとも呼ばれ、電子機器10の台座として機能する。
【0117】
図3(A)に示すように、速度測定装置30は、速度測定部31と、撮影部32と、ストロボ33とを備える。速度測定部31は、例えばレーザースキャン方式により、車両の速度を測定する。具体的には、速度測定部31は、レーザー光Loutを発し、これが車両40に到達して反射すると、その反射光Lrefを受光する。速度測定部31は、レーザー光Loutを発してから、反射光Lrefを受光するまでに要した時間に基づいて、車両40までの距離を測定する。速度測定部31は、車両40までの距離の測定を繰り返し行い、単位時間の車両40の移動距離に基づいて、その車両40の速度を測定する。速度測定部31は、中心角が角度θの扇形の範囲T内に、例えば反時計方向に方向を変えながら、レーザー光Loutを発する。レーザー光Loutの出射方向は、例えば、ほぼ水平方向である。速度測定部31は、例えば、一定速度で回転するミラーにレーザー光を発する。ミラーが反射し、発光窓から発せられるレーザー光が、レーザー光Loutである。
【0118】
撮影部32は、速度測定部31が測定した速度が閾値以上である場合に、対象の車両を撮影する。撮影部32は、速度違反をした車両を撮像するために用いられる。ストロボ33は、撮影部32により撮像されるときに、光を発する。撮影部32は、夜間でも撮像できるように、赤外光領域の光に基づいて撮像するとよい。この場合、ストロボ33は、赤外光領域にエネルギーを有する光を発するとよい。速度測定装置30は、測定した速度や、撮像した画像等の速度の取締りに係るデータを、図示せぬ通信部を介して、外部のコンピュータへ送信する機能を有してもよい。
【0119】
図4は、電子機器10の電気的構成を示すブロック図である。なお、
図4に示す要素のうち、車両情報255は第2実施形態の電子機器10が記憶するデータであるから、本実施形態では説明を省略する。
【0120】
制御部11は、電子機器10の各部を制御する。制御部11は、第1制御部の一例である。制御部11は、例えば、演算処理回路、及びメモリを含むコンピュータである。演算処理回路は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はその他の演算処理回路を含む。メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)又はその他の揮発性のメモリを含む。演算処理回路は、メモリにデータを一時的に読み出して演算処理を行うことにより、各種の制御を行う。データは、制御部11が各機能を実行するためのプログラムや、作業用のデータを含む。また、制御部11は、時刻を計る計時部を備える。計時部は、例えばリアルタイムクロックである。制御部11が実行する各機能は、1つ又は複数のハードウェア要素、1つ又は複数のソフトウェア要素、及びこれらの組み合わせのいずれで実現されてもよい。
【0121】
受光部12は、取締波としてのレーザー光を受光する(言い換えると、受信する)受信部の一例である。受光部12は、電子機器10の背面側に設けられた窓を介して入射した光を受光して、その受光した光に応じた信号を制御部11に出力する。窓には、可視光カットフィルタやレンズ等の光学部材が設けられるとよい。受光部12が出力する信号は、例えば受光部12の受光量に応じて変化する。受光部12は、例えば受光素子としてフォトダイオードを備えるが、フォトトランジスタ又はその他の受光素子であってもよい。受光部12は、少なくとも赤外光領域に感度を有する。受光部12は、受光素子からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路等を有してもよい。
【0122】
表示部13は、画像を表示する。表示部13は、例えば3.2インチのカラーTFT液晶ディスプレイである。液晶ディスプレイは、例えばIPS(In Plane Switching)式である。表示部13は、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ又はその他の方式の表示装置でもよい。
【0123】
音声出力部14は、音声を出力する。音声出力部14は、例えば音声処理回路及びスピーカを有する。音声出力部14は、有線又は無線により接続された外部装置を介して音声を出力する構成を有してもよい。外部装置としては、例えば、車両40に標準的に搭載されたスピーカ装置(いわゆるカーオーディオ)がある。無線による接続が用いられる場合は、例えば、Bluetooth(登録商標)が用いられるとよい。
【0124】
レーダー受信部15は、レーダー方式に対応した速度測定装置から、取締波としてのレーダー波を受信する受信部の一例である。レーダー波としては、所定のマイクロ波、所定のステルス取締器が計測する瞬間だけ電波を発射するステルス波、通常レーダー波、Kバンド及びXバンドに対応する新型レーダー波、及びキャンセル告知がある。レーダー受信部15は、例えばアンテナ及び受信回路を有する。
【0125】
無線受信部16は、所定の周波数の無線信号を受信する。無線信号として、例えば、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、所轄系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警察無線等の周波数に属する無線信号がある。無線受信部16が無線信号を受信することもまた、車両40が速度取締地点と所定の接近関係を有することの指標となる。無線受信部16は、例えばアンテナ及び受信回路を有する。
【0126】
位置情報取得部17は、電子機器10の位置(より具体的には、現在位置)を示す位置情報を取得する。電子機器10の位置は、電子機器10が配置された車両40の位置、及び車両40に乗車しているユーザUその他の人(乗員)の位置と同視することができる。位置情報取得部17は、例えば、GNSS(Global Navigation SatelliteSystem:全球測位衛星システム)の一つであるGPS(Global Posisioning System)からの信号に基づき、電子機器10の位置情報(緯度情報、及び経度情報)を取得するとよい。位置情報取得部17は、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System:準天頂衛星システム)として、みちびきを併せて利用してもよい。位置情報取得部17は、4G、5G通信その他の基地局装置からの信号に基づいて、位置情報を取得してもよい。
【0127】
制御部11は、受光部12、レーダー受信部15、無線受信部16、及び位置情報取得部17を用いて、目標物としての速度測定地点を検知する機能を有している。制御部11は、目標物を検知する検知部の一例である。制御部11は、そのよう目標物の検知結果に応じた警報を発する警報処理を行う。
【0128】
通信部18は、通信回線NWを介して、外部装置と通信する。外部装置としては、本実施形態では、端末装置60がある。通信部18は、例えば、通信回線NWと接続して通信する機能を有するとよい。通信部18は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、その他の無線LAN(Local Area Network)通信や近距離無線通信により、端末装置60と無線通信する。通信部18は、通信回路及びアンテナを有するとよい。
【0129】
入力部19は、ユーザからの情報の入力を受け付ける。入力部19は、タッチセンサ191と、マイクロホン192と、を有する。タッチセンサ191は、ユーザの操作の入力を受け付ける。タッチセンサ191は、ユーザによりタッチされた位置を検出する。タッチセンサ191は、例えば静電容量方式又はその他の方式である。マイクロホン192は、収音し、収音した音を示す音信号を生成する。マイクロホン192は、例えばコンデンサマイク又はその他のマイクである。入力部19は、これ以外にも、音量調整ボタン、及び作業用ボタン等の物理ボタンを備えてもよい。
【0130】
センサ部20は、各種のセンサを有する。センサ部20は、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ、気圧センサ、温度センサ、湿度センサ、及び照度センサを有する。加速度センサは、例えば車両の前後、左右、上下の加速度を検出する3軸の加速度センサである。ジャイロセンサは、電子機器10の傾きを検出するセンサである。加速度センサ及びジャイロセンサは、例えば、GNSS衛星からの信号が受信できない場合に、自律航法により車両40の位置を推測するのに使用されるとよい。加速度センサ及びジャイロセンサは、そのほかにも、後述する転倒イベント等の所定のイベントに関する処理にも使用される。気圧センサは、気圧を測定する。気圧センサは、例えば、高低差を検知して、高速道と一般道を判定するために用いられる。温度センサは、温度を検知する。湿度センサは、湿度を検知する。照度センサは、電子機器10の周辺である車室内の明るさを示す照度を検出するセンサである。照度センサは、表示部13の表示の輝度の調整に使用される。
【0131】
装着部21は、記憶媒体が装着される装着部である。記憶媒体は、例えば、メモリカード(例えば、microSDカード)である。この場合、装着部21は、メモリカードスロットである。
【0132】
電源制御部22は、電子機器10の各部への電力の供給を制御する。電源制御部22は、例えば、電源スイッチや電源制御回路を有する。電源制御部22は、端子部24を介して車両40側から供給された電力を、電子機器10の各部へ供給する。本実施形態では、電源制御部22は、端子部24を介して接続されたアクセサリ電源(ACC)からの電力の供給を受け、その電力を電子機器10の各部に供給する制御を行う。車両40側の電源としては、アクセサリ電源に限られず、例えば、常時電源(+B)としてもよい。電源としては、モバイルバッテリ等の車両40側の電源以外の電源が用いられてもよい。電源制御部22は、例えば、電源スイッチや電源制御回路を有する。電源制御部22はさらに、蓄電手段としての電池(例えば、二次電池やボタン電池)や電気二重層コンデンサを有してもよい。
【0133】
発光部23は、種々の色で発光する。発光部23は、例えば発光ダイオードを含む。
【0134】
端子部24は、外部装置(例えば、オプション機器)を接続するための端子である。端子部24は、例えば、車両40に実装されているOBD-II(「II」はローマ数字であり、「2」を意味する。)コネクタに接続するケーブルが接続されるとよい。OBD-IIコネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両状態情報が出力される。車両状態情報は、車両40の状態を示す情報で、例えば、車両40の故障診断の結果を示す故障診断情報を含むとよい。故障診断情報は、車両40(例えば車両40に搭載した電子制御装置)における故障を診断するための情報を含むとよい。車両状態情報は、車両40の走行状況を示す情報を含むとよい。車両40の走行状況は、車両40の走行の状況に関する情報で、例えば車両40の走行速度、及び走行距離の少なくとも一方を特定する情報を含むとよい。これに限られず、車両40の走行状況は、ジェクション噴射時間、吸入空気量、残燃料の情報等の車両40の様々な状態に関する情報を含んでもよい。
【0135】
端子部24に接続される外部装置として、上述した、カメラ51、及び安全運転支援装置52がある。
【0136】
カメラ51がドライブレコーダである場合、カメラ51は、例えば、常時記録機能、イベント記録機能、及び駐車監視機能を有する。常時記録機能(常時録画機能ともいう。)は、カメラ51の動作中は、カメラ51により撮影された画像を継続して(つまり、常時)記録する機能である。イベント記録機能は、特定のイベントが発生したことに応じて、カメラ51により撮影された画像を記録する機能である。イベントは、カメラ51により撮影された画像を記録すべき事象であり、典型的には、車両40において安全な運転とは異なる事象を示す。イベントは、例えば、車両40の走行中におけるユーザの急ハンドル、急ブレーキ等の所定の操作が行われたこと、及び車両40が他の物体と衝突したこと等を含むとよい。カメラ51は、イベントが発生したことを、例えば、内蔵された加速度センサ(Gセンサともいう。)による計測値に基づいて、判定する。カメラ51は、加速度センサの計測値が所定の閾値以上となった場合又は所定の時間的変化を示した場合に、イベントが発生したと判定する。駐車監視機能は、車両40の駐車中に、カメラ51により撮像された画像を記録する機能である。駐車監視機能は、駐車中の車両40の内部又は車両40の周辺の外部を監視するための機能である。
【0137】
安全運転支援装置52として、ADASによる警報を行うシステムがある。ADASによる警報としては、信号発進、前方車接近、車線逸脱、及び前方車発進遅れの場合の警報がある。FCWSは、前方車両に追突する可能性がある場合に、その可能性に関する情報、例えば警報を出力するシステムである。RCWSは、後方車両に追突する可能性がある場合に、その可能性に関する情報、例えば警報を出力するシステムである。DMSは、車両40の運転手を撮影して、わき見及び居眠り運転に例示される所定のユーザの状態を検出した場合は、その検出した結果を示す情報、例えば警報を出力するシステムである。このように、安全運転支援装置52は、ユーザの安全運転に資する機能を発揮する装置である。
【0138】
記憶部25は、データを記憶する。記憶部25は、不揮発性メモリを有するとよい。記憶部25は、例えばフラッシュメモリ、EEPROMを(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)又はその他の記憶装置を有する。記憶部25は、例えば、光学式記録媒体、磁気記録媒体、及び半導体記録媒体、又はその他の記録媒体を含んでもよい。記憶部25に記憶されるデータは、適宜、クラウドコンピューティングその他の外部記憶手段に記憶されてよい。
【0139】
制御部11は、記憶部25からメモリにソフトウェアを読み出してこれを実行する。記憶部25は、制御部11が各種の制御を行うためのソフトウェアを記憶する。ソフトウェアは、OS(Operating System)251、及びOS251上で動作するプログラム252を含む。OS251は、例えば、Android(登録商標)であるが、その他のOSでもよい。プログラム252は、後述する制御部11の各種機能を実現するためのプログラム(例えば、アプリケーションプログラム)を含む。プログラム252は、さらに、ゲームエンジンを有するとよい。ゲームエンジンとしては、例えば、IDE(Integrated Development Environment)を内蔵するゲームエンジンである、Unity(Unity3D)とするとよい。制御部11は、プログラム252を実行することで、キャラクタのモデルデータにモーションを付加する処理行って、3Dアニメーションによるキャラクタ(例えば、キャラクタ200)の動画を再生する機能、言い換えると、3Dのキャラクタの動画を再生する機能を有する。プログラム252は、音声認識機能を実行するためのプログラム(例えば、音声認識エンジン)を含むとい。音声認識機能は、本実施形態では制御部11の機能により実現されるが、通信回線NWを介して接続されたサーバ装置等の外部装置により実現されてもよい。
【0140】
記憶部25は、表示部13に表示する画像を示すデータを記憶する。表示部13に表示する画像のデータとしては、例えば、模式図又は写真等のデータといった、表示用の種々のデータを含みうる。記憶部25に記憶されるデータは、電子機器10の製品出荷前の段階で記憶されたもののほか、外部記憶媒体や通信部18等を介して製品出荷後に取り込まれたものも含み得る。製品出荷後に取り込まれるデータとして、新規な目標物(ターゲット)の情報(経度・緯度等の位置情報、種別情報等)の更新データ等がある。
【0141】
記憶部25は、地図データ253を記憶する。地図データ253は、表示部13に地図を表示するためのデータであり、道路網等の通常の地図データに加え、警報対象物その他の目標物に関するデータ、交通規則情報等が含まれる。交通規則情報には、地図に含まれる道路(路線)に設定された制限速度の情報も含まれている。警報対象物としては、交通上の注意すべき目標物がある。警報対象物は、例えば、居眠り運転事故地点、速度測定装置(レーザー式、レーダー方式、ループコイル式、Hシステム、LHシステム、光電管式、移動式等)、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、高速道交通警察隊、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、高速道長/連続トンネル、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、道の駅、ビューポイントパーキング、駐車場、公衆トイレ、PA/SA内ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、県境告知、道の駅等がある。記憶部25は、目標物の種別情報と、その目標物の位置を示す位置情報と、その目標物の報知・警報に関して出力される情報(例えば、表示部13に表示する画像のデータと、音声データ)とを対応付けて記憶する。このような地図データ253は、目標物に関するデータを記憶する第2データベースの一例である。
【0142】
目標物検出データ254は、電子機器10が検出した目標物に関するデータである。この目標物は、車両40と所定の接近関係を有する目標物で、本実施形態では速度取締地点である。所定の接近関係としては、車両40と目標物との位置関係により接近している関係にあることをいい、例えば、車両40と目標物との距離が所定距離以下であること、車両40の進行方向(進行する可能性がある方向も含むとよい。)に目標物が存在すること、及び車両40の乗員(例えばユーザU)が目視で目標物を確認できる程度に接近していること等とするとよい。
【0143】
図5は、目標物検出データ254の構成の一例を示す図である。
図5に示すように、目標物検出データ254は、「目標物」と、「位置情報」と、「確度情報」と、「画像情報」の各フィールドが対応付けられたデータテーブルである。
【0144】
「目標物」のフィールドには、目標物の種類を示す情報が格納される。目標物の種類としては、例えば、レーダー方式の速度測定装置が設置された速度取締地点であることを示す「レーダー」、レーザー方式の速度測定装置が設置された速度取締地点であることを示す「レーザー」等がある。これ以外にも、目標物の種類として、速度取締地点と誤認される可能性のある誤報源(誤警報源といってもよい。)の種類(例えば、自動販売機や自動ドア)や、交通標識の種類、見通しの悪い交差点、低速度発生時の情報(例えば、制限速度以下でしか走行できない状況)等の交通上の障害となりうるものの情報等が格納されてもよい。
【0145】
「位置情報」のフィールドには、目標物の位置を示す位置情報が格納される。この位置情報は、本実施形態では、電子機器10において目標物が検出されたときの電子機器10(言い換えると、車両40)の位置を示す位置情報、すなわち、位置情報取得部17が取得した位置情報とするとよい。
【0146】
「確度情報」のフィールドには、電子機器10における目標物の検出の確度を示す情報が確度情報として格納される。本実施形態では、目標物として確からしいことを示す「〇」と、目標物として確からしくないことを示す「×」と、確からしさが不明であることを示す「△」のいずれかが格納される。目標物として確からしくない場合とは、目標物が検出されたものの、それが誤報源による影響によるものである場合を示す。例えば、レーダー方式の速度測定装置に対応する誤報源としては、例えば、自動販売機や自動ドアがある。例えば、レーザー方式の速度測定装置に対応する誤報源としては、例えば、他車両や施設が発するネオンからの光がある。
【0147】
「画像情報」のフィールドには、目標物が検出された場合にカメラ51により撮影された画像を特定する情報が格納される。画像を特定する情報としては、その画像を示す画像情報、又は当該画像情報の所在を示す情報(例えば格納アドレス)がある。画像としては、静止画とすると記憶すべき容量を抑えることができ、動画とすると、より車両40の周囲の状況把握しやすくすることができる。なお、カメラ51が用いられない場合等には、電子機器10は、画像情報を格納しないようにしてもよい。
【0148】
記憶部25は、さらに、上述したインジケータ値や親密度を特定するデータ、電子機器10に対してユーザにより設定された内容を特定するデータ、キャラクタの発話内容や発話のシナリオを特定するデータ等、電子機器10の機能を実現するためのデータを記憶するとよい。
【0149】
<3.電子機器100(本体部1001)の警報機能>
電子機器100(本体部1001)の警報機能において、制御部11は、受光部12、レーダー受信部15、無線受信部16、及び位置情報取得部17等を用いて、ユーザに向けて警報を発する警報処理を行う。警報機能は、目標物を検知して、その目標物に関するデータを報知する機能である。警報機能は、例えば、以下で説明する機能を有する。警報機能による警報は、表示部13への表示、音声出力部14による音声の出力、発光部23の所定の発光、及びその他の人が知覚可能な方法のいずれかを用いて行われる。
【0150】
制御部11は、レーザー警報機能を有する。具体的には、制御部11は、受光部12を用いて、レーザー方式に対応する速度測定装置から、速度測定用のレーザー光を受光したと判定した場合に、警報を発する警報処理を行う。レーザー光の受光の有無の判定方法は、上述したとおりである。制御部11は、例えば、レーザー光が受光されたと判定した場合には、記憶部25に記憶されたレーザー方式に対応する速度測定装置の模式図又は写真を表示部13に表示させるとともに、記憶部25に記憶された音声データを読み出して「レーザー光を受信しました。スピード注意」という音声メッセージを、音声出力部14から出力する。
【0151】
制御部11は、レーダー警報機能を有する。具体的には、制御部11は、レーダー受信部15によって速度測定装置からのレーダー波を受信したと判定した場合に、警報を発する警報処理を行う。制御部11は、例えば、速度測定用のレーダー波が受信されたと判定した場合には、記憶部25に記憶されたレーダー方式に対応する速度測定装置の模式図又は写真を表示部13に表示させるとともに、記憶部25に記憶された音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声メッセージを、音声出力部14から出力する。
【0152】
制御部11は、無線警報機能を有する。具体的には、制御部11は、無線受信部16によって所定の周波数の無線信号を受信したと判定した場合に、警報を発する警報処理を行う。制御部11は、上述した各種無線信号に対応する周波数をスキャンする。制御部11は、スキャンした周波数で、無線信号を受信したと判定した場合には、記憶部25に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図又は写真を表示部13に表示させるとともに、記憶部25に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、音声出力部14からその無線の種別を示す音声を出力する。制御部11は、例えば、取締無線を受信した場合には、「取締無線です。スピード注意」のような音声メッセージを出力する。
【0153】
制御部11は、位置警報機能(一般的には、GPS警報と呼ばれる。)を有する。具体的には、制御部11は、記憶部25に記憶された目標物の位置情報と、位置情報取得部17が取得した位置情報とに基づいて、警報を発する警報処理を行う。制御部11は、例えば、目標物の位置情報と電子機器100の位置情報との距離を算出し、算出した距離が所定の接近距離になった場合に、警報処理を行う。制御部11は、例えば、高速道路の走行中は、目標物まで2kmに接近した場合に警報処理を行い、そのほか、目標物まで1km、500m、直前、通過と判定した場合に、警報処理を行う。制御部11は、例えば、トンネル内の速度取締地点については、高速道路の走行中は目標物まで2kmに接近した場合に警報処理を行い、そのほか、目標物まで1km、500mと判定した場合に警報処理を行う。制御部11は、表示部13に警報画面を表示し、音声出力部14から効果音、BGM、音声メッセージ等の音声を出力する。
【0154】
<4.端末装置60の電気的構成>
図6は、端末装置60の電気的構成を示すブロック図である。制御部61は、CPU、ROM及びRAMを有するコンピュータを備える。CPUは、ROMや記憶部65に記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより、端末装置60の各部を制御する。
【0155】
音声入出力部62は、マイクロホン及びスピーカを有し、端末装置60において音声の入出力に関わる機能を実現する。
【0156】
通信部63は、例えば無線通信回路やアンテナを備え、通信回線NWに接続するためのインタフェースである。端末装置60が、電子機器10と通信回線NW(サーバ装置70)との通信を中継する機能を実現する場合は、制御部61は、通信部63を用いて、電子機器10と通信回線NWとの間でデータの送信、または受信をするとよい。
【0157】
UI(User Interface)部64は、例えばタッチパネル部を備え、ユーザからの操作を受け付けるとともに、画像の表示により情報を報知する。
【0158】
記憶部65は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)を備え、制御部61が実行するプログラムとして、OS651やこのOS651上で動作するプログラム652を記憶する。プログラム652は、電子機器10やサーバ装置70と通信して各種機能を実現するためのプログラムを含むとよい。プログラム652は、例えば、ユーザによって端末装置60にインストールされたアプリケーションプログラムであるとよい。また、プログラム652は、例えば、電子機器10と同様、ゲームエンジンを有するようにしてもよい。
【0159】
撮影部66は、撮影し、撮影した画像を示す画像データを生成する。撮影部66は、例えば、CMOS及びCCDで例示される撮像素子及びレンズを有するカメラである。端末装置60は、外付けの撮影装置を接続可能に構成されていてもよい。
【0160】
<5.サーバ装置70の電気的構成>
図7は、サーバ装置70の電気的構成を示すブロック図である。制御部71はサーバ装置70の各部を制御する。制御部71は、例えば制御部11と同様のハードウェア構成を有するとよい。通信部72は、通信回線NWを介して外部の装置と通信する。通信部72は、例えば、通信回路やアンテナを有する。記憶部73は、データを記憶する。記憶部73は、制御部71により実行されるプログラムとして、OS731、及びOS731上で動作するプログラム732のほか、特典付与テーブル733、及びデータベース734を記憶する。特典付与テーブル733は、電子機器10のユーザに対する特典付与の条件と、特典の内容とを対応付けたテーブルである。データベース734は、目標物に関するデータを蓄積するデータベースである。データベース734は、速度取締地点の位置情報と、速度取締地点の種別情報とを対応付けたデータベースとするとよい。速度取締地点としては、特に、電子機器10の地図データ253には未反映の、最新の速度取締地点に関するデータが格納されているとよい。データベース734は、第1データベースの一例である。
【0161】
<6.システム1の機能>
図8は、システム1の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、電子機器10の制御部11は、プログラム252を実行することにより、検出部101と、警報処理部102と、出力処理部103と、第2取得部104と、更新処理部105と、設定部106とに相当する機能を実現する。サーバ装置70の制御部71は、プログラム731を実行することにより、第1取得部701と、付与処理部702と、更新処理部703とに相当する機能を実現する。
【0162】
電子機器10において検出部101は、車両40と所定の接近関係を有する目標物を検出する。検出部101は、検出した目標物に関するデータを、目標物検出データ254に記録する。検出部101は、例えば、上述した警報機能の項で説明した方法により、速度取締地点を検出する機能を有するとよい。検出部101は、ユーザの入力に基づいて、目標物を検出するとよい。ユーザの入力に基づく目標物として、ユーザUが目視で確認した目標物があり、速度取締地点のほか、誤報源、交通標識、見通しの悪い交差点、低速度発生時の情報(例えば、制限速度以下でしか走行できない状況)等の交通上の障害となりうるもの等とするとよい。
【0163】
警報処理部102は、検出部101によって上述した警報機能による速度取締地点が存在することが検出された場合に、警報を発する警報処理を行う。
【0164】
出力処理部103は、検出部101が検出した目標物に関するデータを出力する処理を行う。出力する処理は、本実施形態では通信により出力する処理、すなわち送信する処理とするとよい。出力処理部103は、目標物検出データ254に記録したデータを、サーバ装置70へ送信する処理を行う。
【0165】
設定部106は、出力処理部103により出力する目標物に関するデータを設定する処理を行う。設定部106は、例えば、ユーザUの入力に応じて、サーバ装置70へ目標物に関するデータを出力するか否かを設定し、さらには、目標物に関するデータのうちいずれの出力を許可し、又は許可しないかを設定してもよい。
【0166】
第2取得部104は、サーバ装置70の付与処理部702により出力された更新データを取得する。更新処理部105は、第2取得部104が取得した更新データに基づいて、地図データ253を更新する。
【0167】
サーバ装置70において、第1取得部701は、出力処理部103により出力された目標物に関するデータを取得する処理を行う。
【0168】
更新処理部703は、出力処理部103により送信された目標物に関するデータに基づいて、データベース734を更新する処理を行う。更新処理部703は、複数の電子機器10からの速度取締地点の情報に基づいて、データベース734を更新する。更新処理部703は、例えば、確度情報が「〇」である目標物が複数ある場合に、その検出データに含まれる目標物と位置情報とに基づいて、データベース734に追加するとよい。また、更新処理部703は、例えば、確度情報が「×」である速度取締地点が複数ある場合に、その検出データに含まれる目標物と位置情報とに基づいて、データベース734から削除したり、誤報源として追加したりするとよい。
【0169】
付与処理部702は、第1取得部701により取得された目標物に関するデータに応じて、電子機器10のユーザに特典を付与する処理を行う。付与処理部702は、特典付与テーブル733に基づいて特典を付与すべき条件を満たした場合に、条件を満たした特典を付与する処理を行う。特典の付与として、本実施形態では、ポイントの付与と、更新データの付与との両方、又は一方を実行するとよい。
【0170】
ポイントを付与する場合、付与処理部702は、ポイントを付与する対象のユーザのポイントに、所定のポイントを加算するための処理を行う。例えば、付与処理部702は、所定のポイント管理サーバに、アカウントを特定する情報(例えば、アカウントID)と加算するポイントを特定するデータ(例えば、加算ポイント数)とを関連付けた電子データを出力すするとよい。付与処理部702は、例えば、速度取締地点等の目標物(POI情報)を投稿したユーザ(ID)や、自動ドア・自販機等の固定の誤警報源情報を投投稿したユーザ(ID)にポイントを付与する。
【0171】
更新データを付与する場合、付与処理部702は、電子機器10が目標物の検出に用いるデータを電子機器10へ送信することにより、更新データを付与するとよい。更新データは、本実施形態では、位置警報機能において速度取締地点を検出するのに用いるデータを格納する地図データ253を更新するための更新データである。付与処理部702は、更新データとしては、前回の更新から未送信のデータを更新データとして付与するとよい。このような更新データは無償で提供されるとよいが、有償でもよい。ただし、有償の場合には、速度取締地点を提供したユーザに対しては、提供したユーザよりも利用料を割り引く割引処理を、特典を付与する処理として行ってもよい。割引処理については、例えば、ユーザのアカウント毎に支払い額を管理するアカウント管理サーバに、アカウントを特定する情報(例えば、アカウントID)と割引の有無や割引の適用率を特定するデータとを関連付けた電子データを出力するとよい。
【0172】
<7.システム1の動作>
システム1の動作を説明する。
(7-1.電子機器10の動作)
図9は、電子機器10の動作を示すフローチャートである。
電子機器10の制御部11(設定部106)は、設定処理を行う(ステップS1)。設定処理は、目標物検出データをサーバ装置70に提供するかどうかを設定する処理である。制御部11は、目標物検出データをサーバ装置70に提供するか否かをユーザの問い合わせる画面を表示部13に表示させる。問い合わせ画面には、提供することを示す「はい」という文字列が付されたボタンと、提供しないことを示す「いいえ」という文字列が付されたボタンが表示されるとよい。「はい」が選択された場合は、制御部11は目標物検出データをサーバ装置70に提供することを許可する。「いいえ」が選択された場合は、制御部11は目標物検出データをサーバ装置70に提供することを許可しない。制御部11は、設定処理の結果を、記憶部25に記憶させ、以降それに従った制御を行う。なお、設定処理については、いつ行われるようにしてもよい。
【0173】
制御部11(検出部101)は、目標物の検出処理を行う(ステップS2)。ステップS2では、制御部11は、受光部12、レーダー受信部15、無線受信部16、及び位置情報取得部17等を用いて、車両40と所定の接近関係を有する速度取締地点を検出するとよい。また、制御部11は、入力部19に対するユーザUの入力に基づいて、目標物を検出するとよい。制御部11は、例えば、表示部13に所定のボタンを表示させておき、そのボタンに対する操作を、入力部19を用いて受け付けることにより、目標物に関する情報を入力可能に構成されているとよい。ユーザの入力に基づく目標物として、ユーザUが目視で確認した目標物があり、速度取締地点のほか、誤報源、交通標識、見通しの悪い交差点、低速度発生時の情報(例えば、制限速度以下でしか走行できない状況)等の交通上の障害となりうるもの等とすることも可能である。
【0174】
次に、制御部11(検出部101)は、目標物を検出したかどうかを判定する(ステップS3)。制御部11は、例えば、取締波を受信したかどうかを判定する。また、制御部11は、ユーザUにより目標物の情報が入力されたかどうかを判定するとよい。制御部11は、目標物を検出していないと判定した場合は(ステップS3;NO)、ステップS10に進める。制御部11は、ステップS10では、電子機器10の電源がオフされたかどうかを判定する。制御部11は、車両40の駆動源がオフされたり、アクセサリ電源がオフされたりして、電子機器10が電源オフさせられるまでは、ステップS10で「NO」と判定し、ステップS2に処理を戻す。
【0175】
ステップS3で目標物を検出したと判定した場合(ステップS3;YES)、制御部11(警報処理部102)は、その目標物の検出が、取締波の受信によるものであるかどうかを判定する(ステップS4)。取締波の受信によるものと判定した場合(ステップS4;YES)、制御部11(警報処理部102)は警報処理を行う(ステップS5)。そして、制御部11は、ステップS6に処理を進める。ステップS4で、目標物の検出が、取締波の受信によるものでない、例えばユーザUの入力に基づくものである場合、制御部11はステップS5をスキップして、ステップS6に処理を進める。
【0176】
次に、制御部11(検出部101)は、カメラ51により撮影させる(ステップS6)。撮影は、車両40の付近を静止画で撮影するとよいが、例えば短い動画の撮影としてもよい。
【0177】
次に、制御部11(検出部101)は、検出した目標物に関するデータを、目標物検出データ254として記憶部25に記憶させる(ステップS7)。ステップS7では、制御部11は、ステップS2で検出した目標物の種類と対応付けて、位置情報取得部17により取得した位置情報と、確度情報と、ステップS6の撮影により生成した画像情報とを、目標物検出データ254として記憶させる。位置情報取得部17により取得した位置情報は、例えば、ステップS2で目標物が検出されたときに取得された位置情報とするとよいが、目標物が存在するとみなせる位置を示す位置情報とすればよい。確度情報について、例えば、ユーザUにより判断される構成とするとよい。例えば取締波が受信された場合、制御部11は、表示部13に「今、オービスがありましたか?」というメッセージを表示させ、さらに、速度取締地点があったことを示す「はい」という文字列が付されたボタンと、速度取締地点gaなかったことを示す「いいえ」と、分からなかったことを示す「分からない」いう文字列が付されたボタンを表示させるとよい。「はい」が選択された場合は、制御部11は確度情報を[〇」とし、「いいえ」が選択された場合は「×」とし、「分からない」が選択された場合は「△」とする。目標物の検出がユーザUの入力に基づく場合は、この確認をせずに、制御部11は確度情報「〇」としてもよいし、「本当に間違いないですか?」等のメッセージを表示部13に表示させて確認してもよい。確度情報については、ユーザの手動入力以外に、取締波としてのレーダー波を判別する方法等を用いて、電子機器10が判定するようにしてもよい。
【0178】
次に、制御部11(出力処理部103)は、目標物検出データを送信(出力の一例)するかどうかを判定する(ステップS8)。制御部11は、設定処理により送信が許可されており、かつ現在が送信タイミングかどうかを判定するとよい。送信タイミングについては、あらかじめ決められているとよく、未送信の検出データがあることでもよいし、所定の期間毎でもよいし、無線LAN等の無償でデータ送信できる状況であることとしてもよい。制御部11は、確度情報に基づいて送信対象の目標物検出データを特定してもよい。制御部11は、確度情報「〇」についての目標物検出データを送信し、確度情報「△」及び「×」についての目標物検出データを送信しないようにしてもよい。このようにすると、確度の高い信頼性の高い目標物検出データのみがサーバ装置70に提供される。制御部11は、確度情報「〇」及び「×」についての目標物検出データを送信してもよい。このようにすると、複数の電子機器10からの確度情報に基づいて、目標物検出データにより特定される目標物の信頼性を把握することができる。
【0179】
制御部11は、ステップS8で「NO」と判定した場合、ステップS10に処理を進める。制御部11(出力処理部103)は、ステップS8で「YES」と判定した場合、目標物検出データ254のうち、未送信のデータを、通信部18を用いてサーバ装置70へ送信する(ステップS9)。 制御部11は、通信部18により直接サーバ装置70に送信し、あるいは、端末装置60経由でサーバ装置70に送信するとよい。そして、制御部11は、ステップS10に処理を進める。制御部11は、電子機器10の電源がオフされたと判定したら、
図9の処理を終了させる。
【0180】
(7-2.サーバ装置70の動作)
図10は、サーバ装置70の動作を示すフローチャートである。
サーバ装置70の制御部71(第1取得部701)は、通信部72を用いて、電子機器10により送信(出力)された目標物検出データを受信し、これを取得する(ステップS11)。次に、制御部71(第1取得部701)は、取得した目標物検出データを記憶部73に記憶(蓄積)させる(ステップS12)。次に、制御部71(更新処理部703)は、データベース734を更新するかどうかを判定する(ステップS13)。制御部71は、ステップS12で蓄積させられた目標物検出データが所定の登録条件を満たした場合、データベース734を更新すると判定するとよい。例えば、制御部71は、ステップS72に記憶した目標物検出データに基づいて、所定の距離範囲のエリア内に、確度情報が「〇」である速度取締地点を示す目標物検出データが閾値以上の数存在する場合に、目標物として確からしいとして、データベース734に登録するとよい。制御部71(更新処理部703)は、更新条件を満たす場合、そのエリアの代表地点を示す位置情報と関連付けて、目標物の種類とを記憶させてデータベース734を更新する(ステップS14)。データベース734の更新として、制御部71は、確度情報が「×」である速度取締地点を示す目標物検出データが閾値以上の数存在する場合、確度情報が「〇」である誤報源を示す目標物検出データが閾値以上の数存在する場合には、対応する目標物についてのデータを無効にする(例えば、削除する)ように、データベース734に登録するとよい。そして、制御部71は、ステップS15に処理を進める。ステップS13で「NO」と場合は、制御部71は、ステップS14をスキップして、ステップS15に処理を進める。
【0181】
次に、制御部71(付与処理部702)は、電子機器10のユーザに特典を付与するかどうかを判定する(ステップS15)。制御部71は、特典付与テーブル733を参照して、特典を付与すべき条件を満たすかどうかを判定する。この条件は、例えば、電子機器10における目標物送信データの送信の実績に関する条件とするとよい。制御部71は、例えば、目標物検出データの確度情報「〇」の目標物検出データを送信した数、データベース734への更新に用いられた数、及び合計の送信等の、少なくともいずれかに応じて、特典を付与するかどうかを判定するとよい。ステップS16で「NO」と判定した場合は、制御部71は
図10の処理を終了する。
【0182】
ステップS15で「YES」と判定した場合、制御部71(付与処理部702)は、特典としてポイントを付与するかどうかを判定する(ステップS16)。ステップS16で「YES」と判定した場合、制御部71(付与処理部702)は、電子機器10のユーザにポイントを付与する処理を行う(ステップS17)。制御部71は、特典付与テーブル733を参照して、満たした特典を付与すべき条件に対応付けられた特典の内容に基づいて、ポイントを付与する。制御部71は、ポイントを付与する対象のユーザのポイントに、所定のポイントを加算するための処理を行う。例えば、制御部71は、所定のポイント管理サーバに、アカウントを特定する情報(例えば、アカウントID)と加算するポイントを特定するデータ(例えば、加算ポイント数)とを関連付けた電子データを出力するとよい。
【0183】
ステップS17の処理の後、又はステップS16で「NO」と判定した場合、制御部71(付与処理部702)は、特典として、地図データの更新データを付与するかどうかを判定する(ステップS18)。ステップS18で「YES」と判定した場合、制御部71(付与処理部702)は、電子機器10のユーザに更新データを送信することにより、特典を付与する処理を行う(ステップS19)。制御部71は、特典付与テーブル733を参照して、満たした特典を付与すべき条件に対応付けられた特典の内容に基づいて、更新データを付与するかどうかを判定するとよい。ステップS19の処理の後、又はステップS18で「NO」と判定した場合、制御部71は
図10の処理を終了する。
【0184】
図11は、更新データが特典として付与された場合の電子機器10の動作を示すフローチャートである。
制御部11(第2取得部104)は、通信部18を用いて更新データを受信し、これを取得する(ステップS21)。制御部11(更新処理部105)は、更新データに基づいて地図データ253を更新する(ステップS22)。
【0185】
以上説明した第1実施形態によると、ユーザに車両40に配置される電子機器10の利用を促す仕組みを提供することができる。例えば、ユーザは、電子機器10において検出された、車両と所定の接近関係を有する目標物に関するデータをサーバ装置70に提供したことに応じて、特典の付与を受けることができる。例えば、特典の付与が受けられることを動機として、ユーザが、電子機器10を購入し、又は電子機器10から目標物に関するデータを提供するよう設定するよう行動することが期待することができる。
【0186】
このように発明者が考えた経緯として、例えば、レーダー探知機やレーザー探知機を使用した際、近所で速度取締地点と案内される箇所があるが、既に撤去(例えば移動)されていることがある。また、自宅付近が車上荒らし注意エリアと警告されるが、そういった被害にあったとは聞かない、また、目標物として交通標識や見通しの悪い交差点などの情報が欲しいことがある。 こういった実際のオービス・取り締まり機器の設置状況等を自動、または手動で収集し、データベースへの反映を行えると、便利である。また、都道府県によっては、速度取締地点が少ないことがあり、それに伴い、データベース(コンテンツ)の更新も遅れている感じもある。 探知機の必要性が低いと感じる地域ではあるが、安全運転のための情報が探知機から提供されること、データ更新が早まることで、購買意欲が沸くことも期待できるのと考えたことから着想したものである。また、このように交通上の各種の目標物に関するデータの収集を促進でき、例えば交通上の安全に配慮した電子機器などを提供でき、ひいては、安心・安全なまちづくりにも貢献できるので、SDGsの観点からも望ましい。
【0187】
[第1実施形態の変形例]
上述した第1実施形態の変形例として、以下のようにしてもよい。各変形例は矛盾のない限りにおいて適宜組み合わせることが可能である。
【0188】
(1)電子機器10の制御部11は、目標物検出データの出力機会を制限する処理を行うようにしてもよい。制御部11は、一度目標物検出データを送信した後は、所定期間は送信しないようにするとよい。所定期間としては、例えば24時間としてもよい。あるいは、電子機器10は、1日あたりの出力機会の上限決めるようにしてもよい。制御部11は、同じ日に既に目標物検出データを出力していない場合に、目標物検出データを出力する処理を行い、同じ日に既に目標物検出データを出力している場合は、目標物検出データを出力しないようにするとよい。あるいは、電子機器10は、1日あたりの上限決めるようにしてもよい。出力機会の上限は、1日1回限られず、1日に所定の複数回としてもよいし、週単位、月単位等の単位期間毎に出力機会が制限されてもよい。サーバ装置70の制御部71が目標物検出データの出力機会を制限する処理を行ってもよく、この場合、電子機器10から目標物検出データが送信されても、これを受信しない等、無効とするように処理するとよい。また、出力機会を制限する処理として、制御部11は、地理的範囲に基づく制限をしてもよく、同じ地理的範囲での目標物検出データの出力機会を、所定回数以下に制限してもよい。地理的範囲としては、例えば半径5m以内の場所は、同じ場所として扱う等、所定のエリアとして特定されるとよい。以上の出力機会の制限処理は適宜組み合わされてもよい。
【0189】
(2)電子機器10による目標物検出データの送信タイミングの制御として、以下のようにしてもよい。サーバ装置70の制御部71は、目標物検出データを収集したい位置(例えば、エリア。目標物の存在を確認したい場所)を特定して、その位置に存在する電子機器10に目標物検出データの送信要求を送信するとよい。電子機器10は、送信要求を受信すると、その送信要求に応答して、記憶部25に記憶した目標物検出データを送信するとよい。例えば、電子機器10の制御部11は、位置情報取得部17が取得した位置情報に基づいて、送信要求で指定された位置付近を車両40が通過した場合、記憶部25に記憶した目標物検出データを送信するとよい。
【0190】
あるいは、サーバ装置70の制御部71は、目標物検出データを収集したい位置(例えば、エリア。目標物の存在を確認したい場所)に関する目標物検出データを記憶する電子機器10に目標物検出データの送信要求を送信するとよい。この場合、電子機器10の制御部11は、送信要求を受信すると、記憶部25に記憶された目標物検出データを参照し、目標物検出データを収集したい位置の目標物検出データが存在するかどうかを判定する。そして、制御部11は、該当する目標物検出データを記憶部25から読み出して、サーバ装置70へ送信するとよい。
【0191】
さらに、サーバ装置70は、目標物検出データを収集したい位置についての目標物検出データを収集した後、例えばそれに基づいてデータベース734を更新した後は、その位置についての目標物検出データを収集不要な旨を、電子機器10に送信するとよい。この通知を受け取った電子機器10は、該当の位置の目標物検出データを送信しないようにするとよい。このようにして、サーバ装置70は、いつまでも同じ位置の目標物に関するデータを収集しないよう、期間を設けて収集するようにするとよい。
【0192】
(3)ユーザの入力に基づく目標物の検出に関して、以下のようにしてもよい。電子機器10の制御部11は、目標物が存在することを示すユーザの入力を受け付けると、その入力を受け付けた位置を示す位置情報と、カメラ51により撮影された画像を示す画像情報とを含む通知を、通信部18により端末装置60へ送信する。端末装置60の制御部61は、この通知を通信部63により受け付けると、その目標物に関してより詳細な情報(例えば、確度情報や周辺の状況に関するコメント)の入力を受け付ける受付画面を、UI部64に表示させる。制御部61は、電子機器10からの位置情報及び画像情報と、受付画面を介して入力された詳細な情報とを含む目標物検出データを、サーバ装置70へ送信する。サーバ装置70は、上述した第1実施形態と同様にこの目標物検出データに基づく処理を行うとよい。制御部61は、受付画面を、通知を受信したタイミングで表示してもよいが、車両40の利用後等の後のタイミングで表示すると、よりユーザUの安全運転に配慮することができる。
【0193】
(4)特典に関し、サーバ装置70は、目標物に関するデータに収集に協力してもらえるユーザについては、地図データ253の年間更新料を割り引く(例えば、ポイントを付与する)ようにしてもよい。 あるいは、上述した実施形態の特典を、ポイントで付与するとともに、新規のデータを提供してもらったユーザには、さらに年間更新料を割り引く(例えば、追加でポイントを付与する)ようにしてもよい。
【0194】
(5)自動ドアや、定点(コンビニ等の施設)といった誤報源の対策として、以下のようにしてもよい。電子機器10の制御部11は、ユーザUが登録しているキャンセルエリアの情報を、例えば確度情報として、サーバ装置70へ送信(アップロード)するとよい。キャンセルエリアとしては、警報機能により警報処理が実行される条件を満たすが、これは誤報源の影響であるものとして、以後警報を発しないように、ユーザが設定したエリアの情報である。ユーザが登録しているキャンセルエリアは、過去に誤った警報処理があり、その上でユーザがわざわざ登録した場所の可能性が高いので、精度が信頼できるものであるからである。なお、警報の発生位置と周辺の店舗等とを突き合わせて、誤報源によるものかどうかを判定する方法もありうるが、地図や店舗検索のサービスと連携が必須となってしまうが、これを不要とすることができる。
【0195】
(6)サーバ装置70の制御部71は、電子機器10に連携される製品の数または種類に応じた特典を付与するとよい。ここでいう連携とは、電子機器10と他の製品とが通信可能に接続されることとしてもよいが、電子機器10と他の製品とが組み合わさって、電子機器10単独では実現できない機能が実現されることをいうとよい。この構成のもと、電子機器10を製造又は販売する事業者の製品の連携数に応じて、サーバ装置70が付与する特典を異ならせてもよく、例えば、ポイントの付与数を変えてもよい。例えば、ポイントの付与数を変えることとしては、例えば、ポイントの倍率アップとするとよい。例えば、電子機器10単体で使用すれば1倍のポイントのところ、電子機器10とカメラ51を連携していれば2倍のポイントを付与したり、さらに安全支援装置を連携していれば3倍のポイントを付与するという具合である。例えば、連携数がN個であれば、N倍としてもよいし、Nが大きいほど上昇度合いは低くしてもよい。このようにすると、同一の事業者の製品でブランドで統一するメリットと、収集欲を刺激することができる。また、連携した装置の種類、例えば組み合わせに応じて特典を異ならせてもよい。また、電子機器10が連携する製品としては、カーナビゲーション装置等の上述した装置とはさらに別の装置としてもよい。
【0196】
連携の仕組みについては、連携させられた装置の相互の通信により特定されるとよいが、製品に貼られた識別情報(例えばQRラベル)を読み取って、端末装置60のプログラム652(例えばスマホアプリ)に製品登録しておくと、装置の仕組みの複雑化を抑えることができる。
【0197】
(7)情報の記録方法とアップロード方法
本項で、ポイント付与に関連するユーザの行動(例えば、目標物検出データの提供)を「実績」と呼ぶことにする。ユーザは、実績をサーバ装置70にアップロードし、サーバ装置70は実績に応じたポイントを、ユーザに還元する。しかし、電子機器10に搭載した通信部18(例えばLTE通信デバイス)または、電子機器10と端末装置60との通信状態が良好でない可能性もある。通信環境が悪いときに獲得した実績がアップロードされないと、ユーザからのクレームに繋がりかねない。そこで、電子機器10は、常時アップロードするというよりは、実績情報(例えば、目標物検出データ)を蓄積して、通信環境が良いときにアップロードする機能を有するとよい。実績情報の蓄積は電子機器10やカメラ51に記録する方法としてもよいが、電子機器10の電源を切っても記録が消去されない領域に記録するとよい。具体的には、電子機器10やカメラ51に装着された記憶媒体(例えばSDカード)に記録するのが最も簡単である。普段はこの記憶媒体に記録し、通信可能な状態のときに、電子機器10が記憶媒体のデータを送信する(アップロードを行う)、という方法とするとよい。または、電子機器10は、端末装置60に目標物検出データを送信して、端末装置60(記憶部65)にそのデータを蓄積させておき、ユーザが任意のタイミングで、端末装置60の制御部61は、プログラム652の機能により、実績情報を送信してもよい。
【0198】
(8)学習モデルを用いた推論処理を行う構成が採用されてもよい。
図12は、本変形例のシステム1の機能的構成の一例を示すブロック図である。サーバ装置70において制御部71は、プログラム732を実行することにより、推論処理部704と、推論処理部704の推論結果に基づいてデータベース734を更新する更新処理部703とを有する。システム1のそれ以外の機能は、上述した第1実施形態と同じでよいから説明を省略する。推論処理部704は、あらかじめ複数の本物の位置及び複数の偽物の位置について「本物」、「偽物」のラベルとともにその位置を関連づけて記憶したデータとその位置の複数の特性データとを学習データとして機械学習させた学習済みデータを用いて、投稿された位置について「本物」か「偽物」かの推論を行う。このようにすると、速度取締地点の位置情報を、速度取締地点の真偽を示す真偽情報と、当該位置の複数の特性データとを学習データと組み合わせて学習するので、速度取締地点に関する情報についての真偽を推論する推論処理の精度を向上させ、ひいては、ユーザは精度の良い速度取締地点に関する報知に接することができる。
【0199】
図13は、推論処理部704が用いる学習モデル80の一例である。学習モデル80は教師データ、学習データを用いて学習中は学習モデルとなるが、学習が終了すると学習済モデル80となる。学習済みモデルは推論モデルの一例である。
【0200】
学習モデル80は、ディープ・ラーニングにより位置情報や特性データを入力して、真の速度取締地点である確率を出力するものである。学習モデル80には入力層81、中間層82および出力層83が含まれている。
【0201】
学習の手順を説明する。あらかじめ、速度取締地点である確率が100%(真)と判断される特性データ及び位置情報のデータや、0%(偽)と判断される特性データ及び位置情報を、学習モデル80の入力層81から入力し、中間層82および出力層83を通してディープ・ラーニングにより学習させることを、膨大な数の特性データ及び位置情報のデータを教師データ、教師画像、学習データで行う。さらに、速度取締地点である確率が95%と判断される特性データ及び位置情報のデータ、速度取締地点である確率が90%と判断される特性データ及び位置情報のデータ、というように、確率が5%ずつ(すなわち、85%、80%、75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、0%)下がる(ただし、5%ずつでなくともよい。)と判断される膨大な数の画像を教師データ、教師画像、学習データなどとしてディープ・ラーニングにより学習させるとよい。学習が終了すると学習モデル80は学習済モデル80となるので、学習モデルも学習済モデルも同じ符号80で示す。
【0202】
任意の画像を学習済みモデル80の入力層81から入力すると、入力した特性データ及び位置情報のデータが速度取締地点である確率が100%のときにはニューロン83aが反応し、同様に、速度取締地点である確率が95%のときにはニューロン83bが反応し、速度取締地点である確率が0%のときにはニューロン83nが反応する。その他の確率についても同様である。更新処理部703は、推論処理部704を用いて、例えば確率が閾値以上(例えば、80%以上)の結果が得られた目標物検出データを「真」として、データベース734を更新するとよい。更新処理部703は、推論処理部704を用いて、例えば、確率が閾値未満の結果が得られた目標物検出データについては、これを「偽」とし、データベース734の更新に使用しないようにするとよい。
【0203】
特性データとしては、例えば、少なくともいずれか1つを備えるとよい。特性データとしては、特に、速度取締地点の設置されやすさの指標となるデータとすると特によい。
【0204】
(8-1)特性データとして、自動販売機の位置と、道路沿線に設置された自動販売機の位置と、自動販売機の位置が当該車両の進行方向の右側であるか左側であるかを示すデータと、誤警報源となるマイクロ波を出射する装置の外観の特徴に該当するものがあることを示すデータと、マイクロ波と異なる無線通信用の電波(例えば、Bluetooth(登録商標)の電波)を受信したことを示すデータの少なくともいずれか1つが含まれるとよい。
【0205】
このようにすると、速度取締地点に設置される速度測定装置が使用する電波を、自動販売機から発せられる電波と誤認することがあるが、その誤認の可能性を抑えた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0206】
(8-2)特性データとして、道路の制限速度、制限速度変更ポイント、ゾーン30の情報、及び駐禁エリア情報の少なくともいずれか1つが含まれるとよい。
【0207】
このようにすると、速度取締地点が設定される可能性は道路の特性によって異なるが、道路の特性を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0208】
(8-3)特性データとして、道路の幅の情報が含まれるとよい。
【0209】
このようにすると、速度取締地点が設定される可能性は道路の幅によって異なるが、道路の幅を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0210】
(8-4)特性データとして、都市計画の地図情報を用いるとよい。このようにすると、都市計画の地図情報を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。都市計画の地図情報としては、「地域」、「地区」の種別とエリア情報を備えるとよい。特に「用途地域」の地図情報を備えるとよい。特に、都市計画の地図情報は、都市計画道路の位置情報と、「区分」と、「規模」とを備えるとよい。
【0211】
(8-5)特性データとして、防災マップを用いるとよい。このようにすると、防災マップを踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0212】
(8-6)特性データとして、道路位置情報と関連付けられた衛星写真、又は航空写真画像情報が用いられるとよい。このようにすると、道路位置情報と関連付けられた衛星写真、又は航空写真画像情報を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。特性データとして、特に、スペクトル画像を用いるとよい。
【0213】
(8-7)特性データとして、車両の位置及び移動速度の情報が用いられるとよい。このようにすると、車両の位置及び移動速度の情報を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。移動速度は、特に、走行履歴のビッグデータを用いるようにするとよい。ビッグデータを活用した生活道路の交通安全対策についても研究されており、これを反映することができる。
【0214】
(8-8)特性データとして、交通量調査の結果を用いるとよい。このようにすると、交通量調査の結果を踏まえた学習済みデータに基づいて、速度取締地点に関する報知をすることができる。
【0215】
(9.自動販売機・自動ドア等との弁別)
電子機器10の制御部11は、車両40の走行速度、及びレーダー方式の取締波(レーダー波)の受信期間の情報を取得し、走行速度に対して受信期間が所定より短いものは、誤警報源の可能性が高い方向の処理を行うとよい。電子機器10の制御部11は、誤警報源の可能性が高い方向の処理として、確度情報が示す確度を下げてもよいし、取締波が受信されたと判定しても、送信対象の目標物検出データから除外する除外処理としてもよいし、また、目標物が誤報源であるとして目標物検出データを記録してもよい。自動販売機はや自動ドアは、道路脇に設置されているので、渋滞などでない流れているときであれば、自動販売機・自動ドアの受信時間は短いので排除等するサーバ装置70に送信して、蓄積して複数のこれらの情報から判定してもよい。また、(8-1)で説明した構成との総合的判断で誤警報源かを判定してもよい。
【0216】
(10)車両には、衝突防止などの安全目的で、レーダーと同じ又は近接の周波数の電波を発射するものがある。そこで、電子機器10の制御部11は、カメラ51の映像から近隣に並行して走っている車がいた範囲とレーダー波の受信範囲が一致するか否かを判定し、一致するときは、誤警報源からの発射である方向の処理を行うとよい。誤警報源からの発射である方向の処理としては、(9.自動販売機・自動ドア等との弁別)で説明した処理と同様とするとよい。カメラ51としては、360度カメラを有するものとすると、車両40から見て広範囲を撮影できるので特によい。また、電子機器10は、映像中で近接して走っている複数の車のうち、レーダー受信開始時からレーダー受信終了時まで、近接して走っていた車を誤警報源車両として特定して、その映像を送信(アップロード)する機能を備えるとよい。
【0217】
(11)例えば探知機の必要性の低い地域で普及を促進する目的で、以下の構成を採用してもよい。位置連動型音声広告をプッシュ配信する端末として位置づけ、電子機器10をメディア企業、ラジオ局、広告代理店、量販店、保険会社等で無料で配ってもらうようにする。そして、電子機器10は、広告対象の店舗等(例えばPOI。以下「店舗等」という。)への接近の程度に応じて、異なる広告音声を出力するとよい。サーバ装置70は、広告が出力されたら特典を付与、例えばポイントを付与するようにするとよい。
【0218】
図14は、本変形例の処理の流れを示すフローチャートである。電子機器10は、電源がオンされているとき、例えば車両40の走行中に、以下の処理を逐次繰り返し実行するとよい。
【0219】
電子機器10において制御部11は、位置情報取得部17により現在位置の位置情報を取得する(ステップS31)。制御部11は、取得した位置情報を、通信部18を用いてサーバ装置70へ送信する(ステップS32)。サーバ装置70において制御部71は、電子機器10から送信された位置情報を、通信部72を用いて取得する(ステップS33)。制御部71は、取得した位置情報に基づいて、広告を選択する(ステップS34)。サーバ装置70は、あらかじめ広告データベースを記憶部73に記憶しているとよい。広告データベースは、広告主の店舗等が所在する位置の位置情報と、広告の内容を特定する広告データとを対応付けて蓄積しているとよい。広告としては、ユーザUの安全な運転を考慮し、ここでは、音声による広告としている。制御部71は、取得した位置情報と、店舗棟の位置情報とに基づいて、車両40と所定の接近関係を有する店舗等の広告を選択するとよい。さらに、制御部71は、車両40の進行方向にある店舗等の広告を選択すると特に良い。
【0220】
制御部71は、広告があるかどうかを判定する(ステップS35)。広告がない場合は、
図14の処理が終了する。ステップS34で選択した広告がある場合、制御部71は、その広告データを、電子機器10へ送信する(ステップS36)。電子機器10において制御部11は、サーバ装置70から送信された広告データを取得する(ステップS37)。制御部11は、広告データに基づいて広告を出力するかどうかを判定する(ステップS38)。制御部11は、「近くの店舗の広告があります。聞きますか?聞くと特典がもらえます。」のような、接近している店舗等の広告があることと、広告を聞くと特典が付与される旨のメッセージを表示させる。制御部11は、この表示を見たユーザの応答を認識する。例えば、制御部11は、「はい。」や「うん。」等、広告の出力を許可する肯定的な応答を認識した場合、ステップS38で「YES」と判定する。制御部11は、「いいえ。」や「いらない。」等、広告の出力を許可しない否定的な応答を認識した場合や、どちらの応答とも認識しない場合(例えば、無視や誤認識)、ステップS38で「NO」と判定する。ステップS38で「NO」と判定した場合は、
図14の処理が終了する。
【0221】
ステップS38で「YES」と判定した場合、制御部11は、広告データに基づいて広告音声を出力する(ステップS39)。制御部11は、広告音声を出力すると、その旨をサーバ装置70へ通知する(ステップS40)。制御部11は、広告音声の出力開始等、出力完了までに通知をしてもよいが、広告音声の出力が終了してから出力すると、ユーザUに対して実際に広告音声を出力したことを確認した後に通知することができる。サーバ装置70において制御部71は、この通知を取得し(ステップS41)、この通知を取得したことに応じて、電子機器10のユーザに特典を付与する処理を行う(ステップS42)。
【0222】
(12)(11)の構成を以下のように変形してもよい。
電子機器10は、広告音声に関する詳細情報を指定可能に構成され、その詳細情報の出力が指定されると、詳細情報を出力し、サーバ装置70は、前記詳細情報が出力されたら特典を付与する処理を行うとよい。このようにすると、ユーザが自発的に広告の詳細情報に接しようとしたときに特典が付与されるので、より広告効果の高い場合に特典を付与することができる。
【0223】
図15は、本変形例の処理の流れを示すフローチャートである。電子機器10は、電源がオンされているとき、例えば車両40の走行中に、以下の処理を逐次繰り返し実行するとよい。以下、ステップS38までの処理は、(11)と同じであるから、以降の処理を説明する。
【0224】
ステップS38で「YES」と判定した場合、制御部11は、広告データに基づいて広告音声を出力する(ステップS39)。制御部11は、広告音声を出力すると、その最初、又は最後等のタイミングに、「広告について詳しい情報を知りたい場合は、お知らせください。」等の、広告に関するより詳細な情報があることを示すメッセージを出力する。ここで、ユーザは、詳しく知りたいとき「もっと教えて」等の肯定的な応答をする。その場合、制御部11は、広告データに基づいてより詳細な詳細情報の広告音声を出力する(ステップS44)。そして、制御部11は、ステップS45に処理を進める。一方、ユーザは、詳細な情報が不要である場合は、「もういいよ。」等の否定的な応答をしたり、応答をしなかったりする。制御部11は、広告の出力を許可しない否定的な応答を認識した場合や、どちらの応答とも認識しない場合(例えば、無視や誤認識)、ステップS43で「NO」と判定し、ステップS45に処理を進める。次に、制御部11は、広告の出力態様をサーバ装置70へ通知する(ステップS45)。この通知は、広告の出力において詳細情報も出力されたかどうかを特定可能な通知であるとよい。制御部11は、広告音声の出力開始等、出力完了までに通知をしてもよいが、広告音声の出力が終了してから出力すると、ユーザUに対して実際に広告音声を出力したことを確認した後に通知することができる。サーバ装置70において制御部71は、この通知を取得し(ステップS46)、この通知を取得したことに応じて、電子機器10のユーザに特典を付与する処理を行う(スップS47)とよい。制御部71は、広告の出力に応じて特典を付与するが、詳細情報が出力された場合は、されなかった場合よりもより有利な特典を付与するとよい。例えば、制御部71は、詳細情報が出力された場合は、されなかった場合よりも、より多くのポイントを付与するとよい。
【0225】
(13)(11)、(12)の構成を以下のように変形してもよい。
サーバ装置70において制御部71は、ステップS32で送信された位置情報を逐次取得し、広告が出力された店舗等に到着した場合は、さらに特典を付与するとよい。このようにすると、広告に接したユーザUが対象の店舗等に到着したことを理由に、広告効果があったとみなして、より有利な特典を付与することができる。
【0226】
さらに、制御部71は、車両40がその広告した店舗にそのまますぐ到着したことを認識した場合は、さらに特典を付与するようにしてもよい。このようにすると、広告効果があったことをより正確に確認した上で、特典を付与することができる。例えば、制御部71は、広告音声が出力されてから所定時間内に店舗等に到着したと判定した場合は、特典を付与する。制御部71は、店舗等に到着していない場合は特典を付与せず、到着した場合に特典を付与してもよい。
【0227】
さらに、制御部71は、広告した店舗等にそのまますぐ到着したときと、後日到着したときとで、付与するポイントに違いを設けるとよい。
【0228】
さらに、制御部71は、店舗等へのユーザUの滞在時間を認識して、その滞在時間に応じた特典を付与してもよい。滞在時間についても、サーバ装置70が電子機器10から位置情報を取得して、特定するとよい。制御部71は、例えば、車両40の駆動源がオフ又は電子機器10がオフされたときの第1位置情報と、その後車両40の駆動源がオン又は電子機器10がオンされたときの第2位置情報とが同じである場合、第1位置情報が取得されてから第2位置情報が取得されるまでの時間を、滞在時間として認識してもよい。
【0229】
(14)サーバ装置70において制御部71は、カメラ51で対象店舗で購入したことを示す物を認識した場合、特典を付与してもよい。この物としては、レシート、現物バーコード、袋のロゴなどがある。この場合、電子機器10は、カメラ51で撮影された画像、又はその画像から認識した対象店舗で購入したことを示す物(例えば、レシート、現物バーコード、袋のロゴなど)の情報を、サーバ装置70へ送信する。サーバ装置70において制御部71は、電子機器10からのデータに応じて対象店舗等で購入したと判定した場合は、特典を付与するとよい。
【0230】
(15)電子機器10は、電気自動車の充電スポットの情報を報知する探知機とするとよい。このようにすると、ユーザは、電気自動車の充電スポットの情報を詳しく教えてくれる探知機として認識し、購入意欲が増大することができる。
【0231】
(16)電子機器10は、車両40が電気自動車である場合、そのの充電中の状況を検知して、端末装置60(スマホ等)へ配信する機能を備える探知機としてもよい。このようにすると、ユーザは、電気自動車の充電中の状況を詳しく教えてくれる探知機として認識し、購入意欲が増大することができる。
【0232】
[第2実施形態]
第2実施形態では、電子機器10が出力するデータとしては、車両40に関する車両情報とするとよい。サービスとして、電子機器10のユーザに特典を付与するサービスとするとよい。このようにすると、ユーザは、電子機器において取得された車両情報をサーバ装置に提供したことに応じて、特典の付与を受けることができる。例えば、特典の付与が受けられることを動機として、ユーザが、電子機器を購入し、又は電子機器から車両情報を提供するよう設定するよう行動することが期待することができる。本実施形態では、電子機器10は、上述した第1実施形態と組み合わせて又は代えて以下の機能を有するとよいが、以下では、第2実施形態特有の機能を中心に説明する。
【0233】
本実施形態のシステム1の全体構成は、上述した第1実施形態と同じでよいが、電子機器10は、車両情報を収集する機能を有する。サーバ装置70は、電子機器10から車両情報を収集し、記憶する機能を有する。
【0234】
図16は、車両情報255の構成の一例を示す図である。車両情報255は、走行状況データ2551と、運転支援機能動作状況2552と、イベント記録発生履歴2553と、故障診断情報2554と、センシング情報2555との少なくともいずれかを含むとよい。
【0235】
走行状況データ2551は、車両40の走行状況に関するデータである。制御部11は、端子部24を介して故障診断コネクタから取得した車両状態データに基づいて、走行状況データ2551を記録するとよい。車両40の走行状況としては、本実施形態では、走行位置を示す位置情報、車両40の走行速度、及び車両40の走行距離を含む。走行状況データ2551は、
図17に示すように、「位置情報」と、「走行速度」との各フィールドが対応付けられたデータテーブルである。また、走行状況データ2551は、走行距離が格納される。
【0236】
「位置情報」のフィールドには、車両40の位置を示す位置情報が格納されるフィールドである。この位置情報は、本実施形態では、電子機器10において走行速度が検出された期間の代表地点を示す。例えば、電子機器10は、所定の走行単位毎に最高速度を、その位置情報と関連づけて記憶させるとよい。走行単位としては、1kmといった所定の走行距離を1単位としてもよいし、10秒といった所定の走行時間を1単位としてもよい。走行距離は、1回の走行における走行距離で、例えば車両40の駆動源がオンしてからオフするまでの期間、又は電子機器10の電源がオンされてからオフされるまでの期間の合計の走行距離とするとよい。代表地点としては、最高速度が形成された地点でもよいし、対応する走行単位に奏功したエリア(ルート)の中心又は中間地点等としてもよい。
図13の例では、走行距離は合計30kmである。
【0237】
運転支援機能動作状況2552は、安全運転支援装置52の動作状況を示す情報で、例えば、発動した安全運転支援機能の種類や、回数、頻度等の情報を含むとよい。安全運転支援装置52は、車両40の走行状況に応じて動作する。運転支援機能動作状況2552は、安全運転の指標となる情報である。制御部11は、端子部24を介して安全運転支援装置52から取得したデータに基づいて、運転支援機能動作状況2552を記録するとよい。
【0238】
イベント記録発生履歴2553は、カメラ51におけるイベント記録の発生履歴を示し、イベント記録の発生した件数や、発生した時期(例えば日時)、発生した原因(例えば、急加速、衝撃)を含むとよい。イベント記録は、車両40の走行状況に応じてイベントが発生した場合に行われる処理である。イベント記録発生履歴2553は、安全運転の指標となる情報である。制御部11は、端子部24を介してカメラ51から取得したデータに基づいて、運転支援機能動作状況2552を記録するとよい。
【0239】
故障診断情報2554は、車両40の故障診断の結果を示す故障診断情報である。故障診断情報2554は、車両40(例えば、車両40に搭載した電子制御装置)における故障を診断するための情報を含むとよい。制御部11は、端子部24を介して車両40から取得した故障診断情報を、故障診断情報2554として記録するとよい。
【0240】
センシング情報2555は、車両40においてセンサにより検知された情報を示すセンシング情報である。センシング情報2555は、例えば、位置情報取得部17が取得した位置情報や、センサ部20におけるセンサのセンシング情報といった、電子機器10により検知されたセンシング情報を含むとよい。センシング情報2555は、電子機器10以外に設けられたセンサ、例えば車両40に搭載されたセンサのセンシング情報を含んでもよい。電子機器10の制御部11は、例えばセンシング情報を、端子部24を介して取得するとよい。制御部11は、取得したセンシング情報を、センシング情報2555として記憶部25に記録するとよい。
【0241】
<1.システム1の機能>
図17は、システム1の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図17に示すように、電子機器10は、プログラム252を実行することにより、第3取得部108と、出力処理部109と、設定部106Aとに相当する機能を実現する。サーバ装置70は、プログラム731を実行することにより、第4取得部705と、付与処理部702Aと、解析部706とに相当する機能を実現する。
【0242】
第3取得部108は、車両40の車両情報を取得する。第3取得部108は、車両40の車両情報を取得して、記憶部25に記憶させる。第3取得部108は、例えば、端子部24を用いて車両40に実装されているOBD-IIコネクタからの車両情報を取得する。
【0243】
設定部106Aは、出力処理部109により出力する車両情報を設定する処理を行う。設定部106Aは、例えば、ユーザUの入力に応じて、サーバ装置70へ車両情報を出力するか否かを設定し、さらには、車両情報のうちいずれの出力を許可し、又は許可しないかを設定してもよい。
【0244】
出力処理部109は、第3取得部108で取得された車両40の車両情報を出力する処理を行う。出力する処理は、本実施形態では通信により出力する処理、すなわち送信する処理とするとよい。出力処理部109は、車両情報255を、サーバ装置70へ送信する処理を行う。
【0245】
サーバ装置70において、第4取得部705は、出力処理部109により送信された車両情報を取得する。
【0246】
付与処理部702Aは、第4取得部705により取得された車両情報に応じて、電子機器10のユーザに特典を付与する処理を行う。付与処理部702Aは、例えば、特典付与テーブル733に基づいて、特典を付与すべき条件を満たした場合に、条件を満たした特典を付与する処理を行う。特典の付与として、主に、ポイントの付与とするが、更新データの付与との両方、又は一方を実行してもよい。
【0247】
解析部706は、第4取得部705により取得された車両情報を解析して、車両40安全運転が行われているかどうかを解析するとよい。付与処理部702Aは、その解析結果に基づいて、走行状況が示す車両40の安全運転の程度に応じた特典を付与する処理を行うようにしてもよい。車両の安全運転の程度として、例えば、カメラ51におけるイベント記録の発生状況が指標となる。車両の安全運転の程度として、車両における運転者の安全運転を支援する機能、つまり安全運転支援装置52の動作状況が指標となる。
【0248】
<2.システム1の動作>
システム1の動作を説明する。
(2-1.電子機器10の動作)
図18は、電子機器10の動作を示すフローチャートである。
電子機器10の制御部11(設定部106A)は、設定処理を行う(ステップS51)。設定処理は、車両情報255をサーバ装置70に提供するかどうかを設定する処理である。制御部11は、車両情報255をサーバ装置70に提供するか否かをユーザの問い合わせる画面を表示部13に表示させる。問い合わせ画面には、提供することを示す「はい」という文字列が付されたボタンと、提供しないことを示す「いいえ」という文字列が付されたボタンが表示されるとよい。「はい」が選択された場合は、制御部11は車両情報をサーバ装置70に提供することを許可する。「いいえ」が選択された場合は、制御部11は車両情報をサーバ装置70に提供することを許可しない。制御部11は、設定処理の結果を、記憶部25に記憶させ、以降それに従った制御を行う。なお、設定処理については、いつ行われるようにしてもよい。また、設定処理については、車両情報に含まれる情報の項目ごとに、提供の可否を選択できるようになっていてもよい。例えば、チェックボックスと項目名とを関連付けて表示し、チェックが入れられた項目について送信を許可するようにしてもよい。
【0249】
制御部11(第3取得部108)は、車両情報の取得を開始する(ステップS52)。制御部11は、設定処理により許可された車両情報を取得し、記憶部25に記憶(蓄積)させる。次に、制御部11(出力処理部109)は、車両情報を送信するかどうかを判定する(ステップS53)。制御部11は、設定処理により許可されており、かつ現在が送信タイミングかどうかを判定するとよい。送信タイミングについては、あらかじめ決められているとよく、未送信の車両情報があることでもよいし、所定の期間毎でもよいし、無線LAN等の無償でデータ送信できる状況であることとしてもよい。制御部11は、ステップS53で「NO」と判定した場合、ステップS55に処理を進める。制御部11は、ステップS53で「YES」と判定した場合、車両情報255のうち、送信が許可されているデータを、通信部18を用いてサーバ装置70へ送信する(ステップS54)。 そして、制御部11は、ステップS55に処理を進める。制御部11は、電子機器10の電源がオンされているうちは、ステップS52に処理を戻して、上記処理を繰り返し、電子機器10の電源がオフされたと判定したら、
図19の処理を終了させる。
【0250】
(2-2.サーバ装置70の動作)
図20は、サーバ装置70の動作を示すフローチャートである。
サーバ装置70の制御部71(第4取得部705)は、通信部72を用いて、電子機器10により送信された車両情報を受信し、これを取得する(ステップS61)。制御部71(解析部706)は、取得した車両情報を記憶部73に記憶させ、これを解析するようにしてもよい。次に、制御部71(付与処理部702A)は、電子機器10のユーザに特典を付与するかどうかを判定する(ステップS62)。制御部71は、特典付与テーブル733を参照して、付与条件を満たすかどうかを判定する。ステップS63で「YES」と判定した場合、制御部71は、車両情報に応じた特典を付与する処理を行う(ステップS63)。制御部71は、例えば、以下の関係により、車両情報に応じた特典を付与する処理を行うとよい。
【0251】
(2-2-1)走行状況データ2551に基づく特典
(A)制御部71は、走行状況データ2551に基づいて、カメラ51が車両40に搭載された状態での走行距離、及び走行時間の少なくとも一方に応じて、ポイントを付与するとよい。例えば、制御部71は、達成距離として1000km、又総使用時間数でとして1000時間など、既定値以上、カメラ51を使用するとポイントを付与するとよい。制御部11は、走行距離、又は走行時間が大きいほど付与ポイントを多くしてもよい。このようにすると、ユーザは、カメラ51が搭載された状態での車両40の走行距離及び走行時間の少なくとも一方に応じて特典の付与を受けることができるので、カメラ51を積極的に利用しているユーザに対して有利な特典を付与することができる。
【0252】
(B)制御部71は、車両40の走行状況が示す安全運転の程度に基づいて、特典を付与する処理を行うとよい。
【0253】
(B-1)制御部71は、運転支援機能動作状況2552に基づいて、車両40における運転者の安全運転を支援する機能の動作状況に基づいて、特典を付与する処理を行うとよい。例えば、制御部71は、 ADAS機能による警報の件数に応じて特典を付与するとよい。例えば、制御部71は、信号発進/前方車接近/車線逸脱/前方車発進遅れの件数が多いほど、付与するポイント(例えばポイント率)を減じるようにするとよい。例えば、制御部71は、基準ポイントに、ADAS警報の件数が多いほど減る所定のパーセンテージを乗じたポイントを、付与するとよい。制御部71は、FCWS、RCWS、DMSによる警報の回数に応じて特典を付与するとよい。基準ポイントに、FCWS、RCWS、DMSの警報の件数が多いほど減る所定のパーセンテージを乗じたポイントを、付与するとよい。また、急加減速度数や頻度等に応じて特典を付与してもよい。
【0254】
(B-2)制御部71は、イベント記録発生履歴2553に基づいて、カメラ51からイベント発生状況のデータを取得して、そのイベント発生状況に応じたポイントを付与してもよい。例えば、制御部71は、所定期間又は所定距離で閾値以下のイベント件数であれば、ポイントを付与するとよい。制御部71は、イベント件数が多いほど基準ポイントから減じられるようにポイントを付与してもよい。例えば、電子機器10は、カメラ51の連携時に端末装置60と連携し、イベント記録の発生状況が端末装置60によって集計されるようにしてもよい。この場合、制御部11は、端末装置60からこの集計後の情報を取得するとよい。
【0255】
(C)周辺のドラレコ間通信
道を譲ってもらった時など、通常はサンキューハザードやパッシングでお礼を伝えることがある。安全運転の指標として、このような車両40の操作、特に交通上の安全に寄与し得る操作が用いられてもよい。
図20に、特典の付与の手順の一例が示されている。サーバ装置70の制御部71は、相手が同じ事業者の電子機器(例えば、電子機器10)の場合、相手にポイントを付与する処理を行うとよい。この際、制御部71は、お礼を伝えた当人にもポイント付与する処理を行うとよい。例えば、電子機器10に対する入力(例えば、ボタン操作。例えば、前方車両か後方車両かでボタンが異なる)があると、電子機器10はその旨をサーバ装置70へ通知する。サーバ装置70の制御部71は、お礼をした車両40のユーザUと、お礼を伝えた相手である他車両のユーザの双方にポイントを付与する。このとき、制御部71は、送信元の電子機器10と近くにある他車両の電子機器10を特定して特典を付与してもよいし、その電子機器10のユーザに「いま、他の車両のドライバさんからお礼がありましたか?」と質問して、肯定的な応答を受け付けると特典を付与してもよい。なお、電子機器10は、後付けボタンでの操作によって行われ、そのボタン操作の情報を送信してもよい。
【0256】
(2-2-2)故障診断情報2554に基づく特典
電子機器10(設定部106A)は、車両情報として、車両40から故障診断情報2554を取得した場合、当該故障診断情報2554を取得した走行区間における車両40の走行状況を送信する第1の設定を行うように構成されてもよい。このようにすると、ユーザは、車両40から故障診断情報2554を取得した場合の、当該故障診断情報2554を取得した走行区間における車両40の車両情報を送信する第1の設定をした場合、特典の付与を受けられるので、これを、故障診断情報を積極的に提供する動機付けとすることができる。送信されるのは、車両情報としての故障診断情報2554のほか、走行状況データ2551、位置情報取得部17(例えばGPS)の位置情報、及びセンサ部20(例えば、Gセンサ等)の少なくともいずれかの情報とするとよい。サーバ装置70は、このような設定がされている場合に、ポイントを付与する。サーバ装置70は、その設定がされている期間は、より多くポイントを付与してもよい。
【0257】
(2-2-3)電子機器10(設定部106A)は、車両40が自動運転モードであることを検出した場合、車両40の走行状況を送信する第2の設定を行うように構成されてもよい。このようにすると、ユーザは、車両が自動運転モードであることを検出した場合、車両40の走行状況を送信する第2の設定をした場合、特典の付与を受けられるので、これを自動運転モードである場合に走行状況に関する情報を積極的に提供する動機付けとすることができる。送信されるのは、走行状況データ2551、位置情報取得部17(例えばGPS)の位置情報、及びセンサ部20(例えば、Gセンサ等)の少なくともいずれかの情報とするとよい。サーバ装置70は、このような設定がされている場合に、ポイントを付与する。サーバ装置70は、その設定がされている期間はより多くポイントを付与してもよい。
【0258】
(2-2-4)電子機器10(設定部106A)は、特定の自動車保険に加入しているかを設定する機能を備えるとよい。このようにすると、ユーザは、特定の自動車保険に加入している場合に車両40の走行状況を送信するよう設定した場合、特典の付与を受けられるので、これを特定の自動車保険の加入を促進し、また、特定の自動車保険に加入しているユーザの走行状況の収集を促進することができる。制御部71は、特定の自動車保険に加入している場合に、車両の走行状況を送信するように設定されていると、特典を付与する処理を行うとよい。送信されるのは、走行状況データ2551、位置情報取得部17(例えばGPS)の位置情報、及びセンサ部20(例えば、Gセンサ等)の少なくともいずれかの情報とするとよい。
【0259】
(2-2-5)電子機器10(設定部106A)が、自動車保険会社に車両40におけるセンシング情報2555を渡して良い旨を設定する機能を備えるとよい。このようにすると、自動車保険会社に車両におけるセンシング情報を渡して良い旨が設定されている場合に、特典を付与する処理を行うから、これをユーザが引き渡しに同意する動機づけとすることができる。制御部71は、車両40におけるセンシング情報を渡して良い旨が設定されている場合、ポイントを付与する処理を行うとよい。センシング情報としては、位置情報取得部17が取得した位置情報や、センサ部20におけるセンサのセンシング情報とするよく、電子機器10が有するセンシング情報であればよい。センシング情報2555を渡して良い旨が設定されている場合、サーバ装置70の制御部71は、取得したセンシング情報2555を、自動車保険会社のサーバ装置へ送信する機能を有してもよい。
【0260】
以上説明した第2実施形態によると、ユーザに車両40に配置される電子機器10の利用を促す仕組みを提供することができる。例えば、ユーザは、電子機器10において取得された車両情報をサーバ装置70に提供したことに応じて、特典の付与を受けることができる。例えば、特典の付与が受けられることを動機として、ユーザが、電子機器10を購入し、又は電子機器10から車両情報を提供するよう設定するよう行動することが期待することができる。また、ユーザは安全な運転を心がけることで特典が付与されるので、電子機器10によると、ユーザの安全運転に対する意識を高め、ひいては、安心・安全なまちづくりにも貢献できるので、SDGsの観点からも望ましい。
【0261】
[第2実施形態の変形例]
(1)サーバ装置70によるポイント付与の条件と、電子機器10によるポイントアップロードの条件とを異ならせる(言い換えると、条件を別にする)とよい。例えば、サーバ装置70は、ポイント付与の条件を所定距離走行したら付与とするが、電子機器10による車両情報の送信は、特定の場所でしかできないようにするとよい。このようにすると、ポイント欲しさを利用して誘導(集客)できる。特定の場所としては、ユーザを誘導したい場所に定められればよく、例えば、電子機器10に登場するキャラクタに関連する場所、例えば出生地とするとよい。電子機器10に登場するキャラクタとしては、上述した「富士サクラ」とするとよい。特定の場所としては、電子機器10を製造又は販売する事業者に関する施設の所在地、例えば本社や営業所等の拠点とするとよい。特定の場所としては、例えば、その事業者の製品を取り扱う店舗等の拠点とするとよい。
【0262】
電子機器10において制御部11は、車両情報を送信可能な場所を制限できるように、特定の場所以外ではアップロードの画面に遷移しないように制御するとよい。このような制御として、制御部11は、例えば、ボタンをグレーにするとよい。これに代えて又は組み合わせて、特定の場所以外では送信を選択したときに、特定場所でしか送信できない旨の表示を行うとよい。
【0263】
(2)サーバ装置70は、車両情報を、電子機器10、及び端末装置60から取得する構成とし、電子機器10から車両情報を取得した場合と、端末装置60から車両情報を取得した場合とで、電子機器10のユーザに付与する特典を異ならせてもよい。例えば、端末装置60のプログラム652(スマホアプリ)に、走行距離や走行時間といった走行状況に応じたポイントが付与される機能を設け、プログラム652よりも電子機器10のほうが、ポイントがより稼げる(例えば、走行距離に対する付与割合が高い)ように構成してもよい。このようにすると、電子機器10を使うことがより促進される効果が期待できる。
【0264】
(3)(2)において、サーバ装置70は、所定の地理的範囲(例えば、GPS履歴の範囲)ごとに、同じユーザにより使用される電子機器10、及び端末装置60のうちの一方から取得した車両情報に基づいて、特典を付与する処理を行うとよい。例えば、同じ地理的範囲では、どちらか一方でしか稼げない(例えば、電子機器10側しかポイントを付与しない)が、地理的範囲が違うなら両方で稼げるようにするとよい。このようにすると、ユーザは、電子機器10、及び端末装置60のうちどちらを用いても特典の付与を受けることができ、さらに、同じ走行状況に基づいて、電子機器10を利用した場合と、端末装置60を利用した場合とで重複して特典が付与されることを抑えることができる。また、例えば、端末装置60が電子機器10のように車両情報を取得してサーバ装置70へ送信する機能を有すると、例えばレンタカー等で移動のときに、端末装置60を用いてポイントが稼げるようになる。
【0265】
[第3実施形態]
第3実施形態では、電子機器10が出力するデータとして、車両情報の一例である車両40の現在位置を示す位置情報がある。サービスとしては、上述した特典の付与としてもよいが、これに代えて又は組み合わせて、ゲームサービス、又はコンテンツ配信サービスが特典として付与されるものとする。
【0266】
ゲームサービスは、電子機器10が有するゲーム機能におけるゲームを進行させるためのサービスである。ゲーム機能は、プログラム252により実現されるとよい。ゲームサービスとは、車両40の現在位置を示す位置情報(車両情報の一例)に応じて進行するゲームがある。電子機器10は、サーバ装置70から付与されたゲームサービスに係るデータに基づいて、そのゲームを進行させる。このゲームの進行は、車両40の現在位置によって変化するようになっているとよい。ゲーム機能としては、例えば、第1のキャラクタとして上述した富士サクラと、同じく株式会社ユピテルと関連するキャラクタ(第2のキャラクタ)である霧島レイとが登場するゲームするとよい。このゲームは、いわゆる位置ゲーと呼ばれるものとするとよい。ゲームのジャンルは、キャラクタ同士が対戦する形式のゲームとするとよいが、ゲームのジャンルや内容については種々考えられる。
【0267】
コンテンツ配信サービスとしては、広告や観光案内その他のコンテンツを配信するサービスである、電子機器10がサーバ装置70に車両情報を提供したことに応じて提供されるサービスとしてもよい。このようなコンテンツは、車両40の現在位置によって変化するようになっているとよい。
【0268】
本実施形態のサービスとしては、特に、車両が所定の場所で停車している状態である場合に提供したいサービスを想定する。このようにすることは、ユーザの安全な運転に配慮しつつ、サービスをじっくりと利用してもらうためである。例えば、電子機器10(端末装置60経由の場合を含む)において自動でPOIデータ等がダウンロードされるというようなドライバの操作が不要なコンテンツは、停車状態に制限する必要がないが、ゲームの類は必ず特定の場所と速度ゼロ条件が必要になってくるうという思想に基づいている。
本実施形態は、上述した第1実施形態、第2実施形態の機能と組み合わせて又は代えて、以下の機能を有するとよいが、以下では、第3実施形態特有の機能を中心に説明する。
【0269】
本実施形態では、電子機器10がサービスを受けるための通信を行うことのできる場所的条件、及び停車状態であるという条件が決められている。そのため、電子機器10は、サービスの提供を受けるために必要なデータを、車両40が所定の場所にあり、かつ車両40が停車状態である場合に、サーバ装置70へ送信する。停車状態は、例えば、車両40の速度が所定速度以下であることとするとよい。車両の速度を、位置情報が取得したGNSS信号(例えば、GPS信号)を用いて測定する場合、測位誤差を原因として、車両40が現に停車しているにもかかわらず、「0」よりも大きい速度を示す場合があるからである。所定の速度は、例えば7km/hとするとよいが、10km/h等のこれ以外の速度でもよい。また、制御部11は、車両40の位置情報も参照してもよく、一時停止地点等の車両40が停車していると認められる位置に存在する場合に、車両40の停車状態を判定してもよい。停車状態の条件は、速度ゼロ条件等と称されてもよい。特定の場所としては、例えば特定のPOIエリアとするとよく、特定のPOIエリアとしては、例えば、PA(パーキングエリア)、SA(サービスエリア)、HO(ハイウェイオアシス)、道の駅、観光名所の駐車場、店舗その他の商業施設、拠点などとするとよい。特定のPOIエリアとしては、ユーザUが自分で登録したエリア(駐車場など)としてもよいが、半径いくつかの円エリアになることから、踏切や信号交差点、駐車禁止エリアなど、所定の危険なPOIエリアと重なった場所では、仮に停車状態であっても(例えば、速度ゼロと判定されても)、通信接続しない(例えば、通信で繋がらない)ようにするとよい。
【0270】
図21は、電子機器10が行う通信接続を試みるときの動作を示すフローチャートである。電子機器10が行う通信接続を試みる相手は、サーバ装置70、又は端末装置60である。
【0271】
電子機器10において制御部11は、サーバ装置70、又は端末装置60に対して、通信接続を試みるかどうかを判定する(ステップS71)。例えば、制御部11は、ゲーム機能のゲームを進行させるために必要な通信を行う必要があるかどうかを判定し、必要な通信がある場合、通信接続を試みると判定するとよい。あるいは、制御部11は、ユーザUの入力に基づいて通信接続を行うことが指示された場合に、通信接続を試みると判定するとよい。
【0272】
制御部11は、車両40が特定の場所にあるかどうかを判定する(ステップS72)。制御部11は、例えば、位置情報取得部17が取得した位置情報に基づいて、車両40が特定の場所(例えば、特定のPOIエリア)にあるかどうかを判定するとよい。ステップS72で「YES」と判定した場合、制御部11は、車両40が停車状態かどうかを判定する(ステップS73)。制御部11は、例えば、位置情報取得部17が取得した位置情報や、端子部24を介して取得した車両情報に基づき特定される走行状況に基づいて、停車状態かどうかを判定するとよい。ステップS73で「YES」と判定した場合、制御部11は、サーバ装置70、又は端末装置60に対して、通信部18を用いて通信接続の要求を送信し、通信接続を確立させる(ステップS74)。通信接続が確立されると、制御部11は、サーバ装置70に、車両情報として位置情報取得部17が取得した位置情報を送信する。サーバ装置70の制御部71は、通信部72を用いて、提供するサービスに関するデータを、電子機器10へ送信する。制御部71は、位置情報に応じたゲームの進行をさせたり、位置情報に応じたコンテンツを付与するためのデータを送信するとよい。電子機器10の制御部11は、サーバ装置70から送信されたデータを通信部18を用いて受信、取得し、サービスの提供を受ける。制御部11は、取得したデータに基づいて、ゲーム機能のゲームを進行させたり、コンテンツを出力(例えば、表示や音声の出力)するとよい。
【0273】
制御部11は、ステップS71で、通信接続を試みると判定しなかった場合(ステップS71;NO)、通信接続を試みずに、
図21の処理を終了させる。例えば通信によりゲーム機能のゲームを進行させない場合、ステップS72で、車両40が特定の場所に到達していないと判定した場合(ステップS72;NO)、例えば車両40が特定の場所から離れた場合、通信接続を試みずに、
図21の処理を終了させる。制御部11は、ステップS73で、車両40が停車状態でないと判定した場合(ステップS73;NO)、例えば車両40が走行中の場合、通信接続を試みずに、
図21の処理を終了させる。
【0274】
図22は、電子機器10が通信接続中に行う動作を示すフローチャートである。電子機器10は、通信接続中は、
図22に示す処理を逐次繰り返し実行するとよい。
【0275】
電子機器10において制御部11は、車両40が特定の場所にあるかどうかを判定する(ステップS75)。制御部11は、例えば、位置情報取得部17が取得した位置情報に基づいて、車両40が特定の場所(例えば、特定のPOIエリア)にあるかどうかを判定するとよい。ステップS75で「YES」と判定した場合、制御部11は、車両40が停車状態かどうかを判定する(ステップS76)。制御部11は、例えば、位置情報取得部17が取得した位置情報や、端子部24を介して取得した車両情報に基づき特定される走行状態に基づいて、停車状態かどうかを判定するとよい。ステップS76で「YES」と判定した場合、制御部11は、サーバ装置70、又は端末装置60との通信部18を用いた通信接続を維持させる。制御部11は、ステップS75で、車両40が特定の場所にないと判定した場合、例えば車両40が特定の場所から離れた場合、通信部18によるサーバ装置70、又は端末装置60との通信接続を切断させる(ステップS77)。制御部11は、ステップS76で、車両40が停車状態でないと判定した場合、例えば車両40が走行中の場合、通信部18によるサーバ装置70、又は端末装置60との通信接続を切断させる(ステップS77)。
【0276】
このようにすると、電子機器10がサーバ装置70とサービスの提供を受けるための通信しているタイミングでは、電子機器10を搭載した車両40が特定の場所において停車状態であることが保証される。以上のような方法により、車両40の速度がゼロでないと、電子機器10がWi-Fiに繋がらない、又は車両40の速度がゼロかつ特定のPOIエリアでないとWi-Fiに繋がらない電子機器10が構成されてもよい。
【0277】
また、電子機器10が端末装置60を経由してサーバ装置70と通信する構成のもとでは、電子機器10を搭載した車両40が特定の場所において停車状態であることを条件に、電子機器10と端末装置60とを連携させる機能(例えば、Wi-Fi接続という連携、連携して実現されるゲーム機能)を利用できるように、この連携機能を制限しているともいえる。
【0278】
また、本実施形態において、さらに以下のいずれかの機能を実現してもよい。
【0279】
(A)電子機器10は、所定の場所において、その所定の場所に関する質問を行う機能と、当該質問に対するユーザからの応答を受け付ける機能とを有し、サーバ装置70にデータを送信する際には、その応答を送信するとよい。
【0280】
さらに、電子機器10は、車両40が所定の場所としての特定位置で停車して、所定時間停車しているとき、ユーザに入力を求める質問を示す情報を報知し、質問に対する回答があった場合、当該回答と車両40の位置情報とを、サーバ装置70に送信するとよい。例えば、あらかじめ情報の欲しい位置をサーバ装置70側で登録しておき、アップロードされた位置がその範囲内であると、そのアップロードしてきた機器に対して、その位置に関する情報のアンケート等を送信して、アンケートの回答を得ることができる。例えば、桜島が見える位置範囲をあらかじめ設定しておき、その範囲からアップロードがあった端末へ即座に「今の桜島の噴火の様子は、1.危なそう 2.結構噴いてる 3.まあまあ 4.ぜんぜん」というアンケートを送信し、回答を得る。本当に見た人の今の情報である確率は高まる。
【0281】
さらに、電子機器10は、車両40が特定位置で停車して、車両40がオフ(例えばエンジン等が切られ)にされたのち、車両40がオンにされた場合、質問を示す情報を報知し、質問に対する回答があった場合、当該回答と車両40の位置情報とを送信するとよい。電子機器10は、回答があったら、それを位置情報とともに送信する。この送信には、さらに、滞在時間が含まれると特に良い。サーバ装置70は、滞在時間という重要なマーケッティング情報を確実に取得できるからである。
【0282】
さらに、電子機器10は、車両40が特定位置で停車して、所定時間停車しているとき、ユーザに、今の状況を尋ねる質問を示す情報を報知し、今から所定時間後(例えば30分後)に、さらに、その時点の状況を投稿すると、さらに特典が付与される旨の報知を行う機能を有するとよい。所定時間としては、例えば、その施設等にとどまっているとみなせる時間とするとよい。そして、電子機器10が今から所定時間後に、その時点の状況を送信した(投稿があった)場合、サーバ装置70は電子機器10のユーザに特典を付与する処理を行うとよい。
【0283】
場所とサービスとの関係を、以下のようにしてもよい。
(B)電子機器10は、特定の場所として、所定のキャラクタのご当地が含まれるようにしてもよい。所定のキャラクタとしては、電子機器10に登場するキャラクタ(例えば、富士サクラ)とするとよい。特に、電子機器10に登場するキャラクタ(例えば、富士サクラ)が登場するゲーム機能のゲームに参加したら、サーバ装置70は特典としてのポイントを付与する処理を行うようにするとよい。
【0284】
(C)特定の場所として、電子機器10を製造又は販売する事業者による製品又はサービスの提供場所が含まれるとよい。そのような提供場所としては、店舗その他の商業施設がある。サーバ装置70は、特典として、ユーザUが保有するポイントを、ゲーム機能における特典と交換するサービスを付与するとよい。ゲーム機能における特典としては、上述した親密度を変化させたり、ゲーム内のアイテムを取得したりすることがある。特典として、ゲーム機能の進行状況を、ポイントと交換するサービスを付与するとしてもよい。例えば、ゲーム機能においてユーザUが保有するアイテム(例えば、髪飾り)の取得個数、警報機能等に用いられるキャラクタのボイスの開放数等を、ポイントに変換できるようにするとよい。
【0285】
サーバ装置70は、さらに、ポイントとの交換ができる期間に制限を設けるとよい。例えば、この交換は、ユーザかキャラクタの誕生日を基準とした特定の日付範囲でしかできないよう制限するとよい。交換ができる期間に制限を設けることとして、ポイントとの交換は、上記事業者の新製品の発売日から所定の期間しかできないようにするとよい。ポイントとの交換ができる期間に制限を設けることとして、ポイントとの交換は、上記事業者の製品のセールの期間しかできないようにするとよい。電子機器10は、ポイントと交換した場合、交換済みのアイテムは色を変えるなどして、ポイントとの交換済みであることがわかるように表示するとよい。なお、第2実施形態の構成に適用し、ポイントとの変換は「ポイントの使用」に置き換えて適用してもよい。
【0286】
(D)サーバ装置70は、特典として、電子機器10を製造又は販売する事業者での購入履歴に基づいて、ゲーム機能における特典を付与するとよい。例えば、事業者のサイトで購入した情報が電子機器10へ送られるようにし、この情報に基づき、電子機器10の特典(例えば、アイテムとしてのキャラクタが着用する髪飾りその他のアイテム、SSR(ゲームにおけるレアリティの一つである。例えばレアアイテム。)の発現確率アップ、ボイス開放の条件の一つ等)が付与されるようにするとよい。このようにすると、物を事業者のサイトで購入するインセンティブとなる。また、ポイントを、電子機器10の特典(例えば、SSRの発現確率アップ、ボイス開放の条件の一つ等)として、変換できるようにするとよい。ポイントを商品購入以外で消費させることができる。
【0287】
(E)ここまで電子機器10がゲーム機能を有する場合を説明したが、端末装置60がゲーム機能を有してもよい。ゲーム機能は、プログラム652により実現されるとよい。端末装置60がゲーム機能を有する場合、電子機器10が端末装置60と通信接続している場合に、ゲームを進行可能になっているとよい。このようにすると、電子機器10が端末装置60と通信接続して、サーバ装置70に位置情報(車両情報)を送信すると、これに応じて、サーバ装置70がゲーム機能のゲームを進行させるためのデータを、電子機器10又は端末装置60に送信するとよい。このデータに応じて、端末装置60はゲームを進行させる。
【0288】
(F)本実施形態では、サービスの付与を受けるためのデータを、電子機器10が送信する車両情報の一例である位置情報としていたが、位置情報以外の車両情報としてもよいし、車両情報以外のデータとしてもよい。
【0289】
(G)本実施形態では、電子機器10がサービスを受けるための通信を行える場所的条件、及び停車状態であることという制限があったが、少なくとも一方を制限しないようにしてもよい。場所的条件を制限せず、車両40の場所によらず共通のサービスを提供してもよい。また、特に車両40が自動運転車両である場合は、停車状態であるという制限が無くてもよい。
【0290】
以上説明した第3実施形態によると、ユーザに車両40に配置される電子機器10の利用を促す仕組みを提供することができる。例えば、ユーザは、電子機器10が停車状態にあり、又は/及び所定の場所にある場合に、所定のサービス(例えば、ゲームやコンテンツの配信)を利用することができる。このようにユーザの安全な車両40の利用に貢献するので、その結果、安心・安全なまちづくりにも貢献でき、SDGsの観点からも望ましい。
【0291】
[変形例]
本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、以下の変形例は適宜組み合わされてもよい。
【0292】
(1)電子機器10は、特典の付与やサービスの利用に必要な情報を符号化した符号化画像を出力(ここでは、表示による出力)し、符号化画像を読み取った画像から復号した情報を通信により取得し、取得した情報に基づいて特典を付与する。車両40内のカメラでこの符号化画像が読み取られる
【0293】
電子機器10において、制御部11は、
図23に示す画面SC20を表示部13に表示させる。制御部11は、例えば電子機器10のメニュー画面上で、例えば符号化画像を表示させる操作を受け付けたときに、画面SC20を表示させる。画面SC20は、符号化画像IMG200を含む。符号化画像IMG200は、所定の情報を符号化した二次元コード(QRコード(登録商標))であるが、バーコードその他の符号化画像であってもよい。制御部11は、所定の情報としてサーバ装置70に提供すべき情報を符号化した画像を、符号化画像IMG200として表示させる。提供すべき情報としては、上述したサーバ装置70に提供される情報とするとよく、例えば、目標物に関するデータ、車両情報といった特典の付与を受けるための情報や、ゲームやコンテンツ配信といったサービスの利用の付与を受けるための情報がある。ただし、符号化画像に含ませられる情報量に制約があることから、目的物検出データのうちの画像情報は含ませない等、一部の情報を省略してもよい。さらに、符号化画像は、電子機器10又はユーザの識別情報を含んでもよい。このようにすると、符号化画像から抽出した情報から、情報の送信元を把握できる。符号化画像は、情報の送信期限である有効期限を特定する情報、例えば、有効期限の時期を含んでもよい。このようにすると、有効期限は、符号化画像IMG200がSNS等の方法を介して、意図しない第三者に拡散されて使用されるのを抑えることができる。
【0294】
ユーザUは、端末装置60を操作して、プログラム652を起動させる。ユーザUは、電子機器10に画面SC20を表示させた状態で、端末装置60を操作し、撮影部66に符号化画像IMG200を読み取らせる。端末装置60は、プログラム652の機能により、電子機器10の符号化画像を読み取って、所定の情報を正しく復号した場合に、その情報をサーバ装置70へ送信する。例えば、制御部61は、撮影部66により撮影された符号化画像IMG200から情報を復号する。そして、制御部61は、復号した情報を、通信部63を用いて、サーバ装置70へ送信する。制御部61は、情報を復号できなかった場合は、情報送信しないで、エラーを表示させるとよい。サーバ装置70が情報を受信、取得した後の動作は、既に説明したとおりである。
【0295】
このようにすると、電子機器10は端末装置60やサーバ装置70と通信しなくとも、必要な情報をサーバ装置に提供できる。例えば、電子機器10は、通信機能を有しない機器(例えば、Wi-Fiなしの探知機)であってもよい。
【0296】
さらに、制御部11は、符号化画像IMG200には、電子機器10の機種を特定する情報を含めて生成してもよい。端末装置60がこの機種を特定する情報を符号化すると、所定のウェブページを開くようになっていとよい。このウェブページは。あらかじめ各機種に対応付けてあるオプション製品が表示(例えば、お勧めに表示)されるページであるとよい。さらに、ユーザがオプション製品を購入した場合は、サーバ装置70はその購入の実績を取得して、特典として、通常のポイントより多くのポイント(例えば、ポイントを2倍の価値とする)を付与する処理を行うとよい。
【0297】
(2)(1)では端末装置60が符号化画像IMG200を読み取っていたが、カメラ51(ドライブレコーダ)に、この符号化画像を読み取れるカメラ(例えば、望遠目でピントが近め)をさらに設けるとよい。カメラ51は、例えば、車内側の電子機器10の近くに設けられるとよい。カメラ51が、電子機器10と有線または無線で接続し、レーダー側のポイントを連携してもよい。カメラ51の代わりにあるいはカメラ51に加えて、符号化画像を読み取る読み取り装置(例えば、QRコードリーダー)が設けられてもよい。また、電子機器10に符号化画像IMG200の読み取り用のカメラを設けるようにしてもよい。また、電子機器10が有するカメラでDMSの機能を実現して、その機能に基づく検知結果をカメラ51に結果を送るようにしてもよい。車両40の走行中、例えば停車状態でない走行状態であるときは、符号化画像の読み取りはできないように制御するとよい。この制御は、電子機器10が走行中は符号化画像を表示しないようにする制御としてもよいし、上述した符号化画像を読み取るためのカメラや、符号化画像を読み取る読み取り装置の読み取り機能をオフするなどして、符号化画像を認識しないようにする制御としてもよい
【0298】
(3)電子機器10のデータの送信は、ブロックチェーンに対して行われてもよい。例えば、電子機器10による、位置情報と時刻情報とその位置に関連する情報の送信は、ブロックチェーンに対して行い、他の位置情報を利用するシステムからこのブロックチェーン上の位置情報を参照してそのシステムの処理に位置情報と時刻情報とその位置に関連した情報とを関連づけて利用可能に提供する機能を備えるとよい。
【0299】
(4)特典としては、ポイントに限られず、クーポンや電子マネー、仮想通貨等の金銭的価値を有するものとしてもよい。特典としては、それ自体が金銭的価値を有するものでなくてもよく、ユーザに対して何らかのメリットとなる性質を有するものとするとよい。特典を構成する無体物としては、コンテンツとしてもよい。コンテンツとしては、ゲームコンテンツ、画像コンテンツ、音声コンテンツ等とするとよい。特典を構成する有体物としては、景品の付与としてもよい。特典を付与する処理としては、特典をユーザに付与するために必要な処理、例えば特典の付与に係るプロセスの少なくとも一部を構成する処理とするとよい。特典を付与する処理としては、例えば、どの電子機器のユーザにどのような特典を付与するのかを特定できる形式のデータを出力する処理とするとよい。
【0300】
(5)特典としては、本来有料の更新データとしてもよい。例えば、霧島レイレイと富士サクラの登場する特定のゲームに参加したら、サーバ装置70は、ポイントを付与するとともに、そのゲームをした地域の有料POIデータが無料でもらえる。
【0301】
特典としては、電子機器10向けの有料配信コンテンツの利用権、例えば一定期間特典としてもよい。特典としては、デジタルデータ及びブロックチェーン技術を利用した非代替性トークン(NFT)としてもよい。特典としては、ある特典の付与を、ポイントとともに行うときは、ポイントを、ポイントのみで付与するときの通常のポイントより下げるようにしてもよい。
【0302】
(6)サーバ装置70は、ユーザUが現実世界の位置である現実位置と、現実位置に対応するメタバース上の位置であるメタバース位置との双方を訪問したときに(特別な特典)、例えばポイントを付与する機能を備えるとよい。現実位置とメタバース位置とを所定の期間内に双方訪問したときと、所定の期間外に双方訪問したときにポイントの付与に関する動作を変える機能を備えるとよい。例えば、一週間を超えた期間に双方訪問したときは小さなポイントを付与する(あるいはポイントを付与しない)が、所定の期間内(例えば一週間以内)に双方訪問したときは大きなポイントを付与する。現在位置については、電子機器10からの位置情報で特定されるとよい。メタバース位置については、外部の端末装置(例えば、端末装置60やその他のVR端末等)、その他の仮想現実世界を提供する機能を有する端末から取得されるとよい。
【0303】
また、サーバ装置70は、現実位置の複数個所とメタバース上の位置の複数個所をすべて訪問したときに、(別の特別な)ポイント等を付与する機能を備えるとよい。例えば、鹿児島県霧島市|霧島観光モデルコース(https://www.city-kirishima.jp/kirikan/kanko/leisure/modelcourse.html)の「坂本龍馬とお龍の足跡をめぐる」に掲載されている(1)から(5)のポイントの現実位置とメタバースの位置をすべて訪問したとき、ポイントを付与する。予め複数の現実位置と複数のメタバース上の位置をセットの情報として記憶するとともに、すべて訪問したときのポイント等と関連づけて記憶しておくとよい。サーバ装置70は、複数個所を訪問した順番も記憶しておき、順番通りに回ったら、ポイントを付与する機能を備えるとよい。
【0304】
(7)その他の変形例
電子機器10は、取締波を受信する機能と、取締波を受信したことに応じて報知する警報機能とを有する電子機器であるが、これらの機能を互いに別の電子機器に搭載してもよい。この態様の一例である
図24(A)に示す構成では、第1の電子機器1003は、取締波を受信する機能と、その受信結果に応じた信号を外部に出力する機能と、を有する。第1の電子機器1003は、アンテナ部とも呼ばれる。第2の電子機器1001Aは、第1の電子機器1003から出力された信号を取得し、この信号に基づいて、第1の電子機器1003で取締波が受信されたことに応じて報知する警報機能を有する。第1の電子機器1003と第2の電子機器1001Aとは、例えば有線の通信路(例えば、
図22(A)に示すケーブル1004)により接続されるが、無線の通信路により接続されてもよい。報知は、例えば、表示、音、及び光の少なくともいずれかによる報知を含まなくてもよい。この態様の一例である
図24(B)に示す構成では、電子機器1001Bは、表示部を有しない。電子機器1001Bは、正面側に設けられた放音孔1005から音声を出力したり、発光部1006を発光させたりして、報知を行う。また、電子機器は、ダッシュボード上とは異なる設置位置として、例えば車両のフロントガラス(例えば、フロントガラスにおける上端付近)、又は車両のルームミラーや車室内の天井等を設置位置とする電子機器としてもよい。この態様の一例である
図24(C)に示す構成では、電子機器1001Bが、固定部1002に代えて、取付部材1007を用いてフロントガラスに固定される。取付部材1007は、例えば金属製の板状部材を用いて形成されている。また、電子機器は、複数の設置位置の候補の中からユーザが選択したいずれかの設置位置に固定できるように構成されていてもよい。
【0305】
上述した各実施形態で説明した構成(扱うデータを含む)、及び動作の一部が省略又は変更されてもよい。また、具体的な表示内容やパラメータや、具体的な処理方法(例えば計算式や、扱うデータの形式)についても、種々の変形が可能である。
【0306】
車両に配置される電子機器としては、例えば、レーダー探知機、レーザー探知機に例示される探知機とするとよいが、ナビゲーション装置、ドライブレコーダその他の車両に配置される機器としてもよい。また、車両に配置される電子機器は、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等の端末装置(例えば、車両の車室内以外でも使用可能な汎用的な端末装置や、携帯端末装置)としてもよい。電子機器10が実現していた機能の少なくとも一部を、端末装置60が実現してもよい。
【0307】
上述した実施形態で、送信としていた構成は、出力する構成と適宜読み替えられてもよい。出力としては、送信以外の出力、例えば記録(記憶)や印刷による出力等とすることも可能である。また、制御部11、61、71の機能は、1又は複数のハードウェア資源、1又は複数のソフトウェア資源、又はこれらも組み合わせにより実現されるとよい。ソフトウェア資源で実現される機能については、当該機能を実現するためのプログラムが、インターネットその他のネットワークを介して配信されてもよい。
【0308】
上述した実施形態で説明した各機能は、1又は複数のハードウェア要素、1又は複数のソフトウェア要素、これらの組み合わせのいずれで実現されてもよい。また、各機能は、物理的又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置により実現されてもよい。
【0309】
上述した実施形態で説明したプログラムを記憶する記憶媒体は、上述した実施形態で説明したものに限られず、コンピュータが読取可能な記憶媒体であればよい。コンピュータが読取可能な記憶媒体としては、半導体記憶媒体、光学式記憶媒体、磁気記憶媒体等の各種記憶方式の記憶媒体とするとよい。また、コンピュータが読取可能な記憶媒体としては、プログラムに基づく機能を実現する装置に内蔵された記憶媒体、当該装置に外付けされた記憶媒体、及び当該装置と電気通信回線(例えば、有線及び/又は無線)を介して接続されたサーバ等の記憶媒体、その他の記憶媒体とするとよい。
【0310】
上述した実施形態で説明したプログラムに基づく機能を実現するコンピュータは、上述した実施形態で説明した装置のコンピュータに限られない。当該機能の目的や用途、性質等に応じて、他のコンピュータにより当該機能が実現されてもよい。例えば、撮影装置のビューアプログラムで実現される機能は、適宜、撮影装置で撮影された画像を再生するパーソナル・コンピュータや、スマートフォン、タブレット型コンピュータその他の装置のコンピュータのプログラムで実現されてもよい。また、上述した実施形態で説明したプログラムに基づく機能を、上述した実施形態した装置とは異なる装置に転用して実現してもよく、例えば、より汎用的な用途のコンピュータで実現してもよい。上述した実施形態で説明したプログラムが、例えば、パーソナル・コンピュータにより実行されるプログラム(例えば、パソコンソフト)、スマートフォンにより実行されるプログラム(例えば、スマホアプリ)、その他の情報処理端末のコンピュータで実行されてもよい。あるいは、プログラムに基づく機能を実現するコンピュータは、家庭用機器、業務用機器等の特定の用途の機器に用いられるコンピュータとしてもよい。
【0311】
また、アプリケーションプログラムによって実現されるとして説明された機能が、オペレーティングシステムや、ミドルウェア、ファームウェアその他のアプリケーションプログラム以外のプログラムによって実現されてもよい。
【0312】
また、所定の情報の報知又は通知は、ユーザが報知又は通知を認識できればよいところ、明示的に行うものに限られず、暗黙的(すなわち、明示的な当該所定の情報の報知あるいは通知を行わない)に行うこととしてもよい。
【0313】
また、Aとしては、例えば、a1、a2・・・、及びanとするとよい、という内容で説明した箇所は、Aに、a1、a2・・・及びanのうちの1つ又は2つ以上を含むものとして特定されてもよいが、Aに、a1、a2・・・及びanのうちの1つ又は2つ以上を含まないとして特定することも可能である。そのため、「A(ただし、a1を除く。)」、「A(ただし、a1及びa2を除く。)」といった、列挙した要素のうちの少なくとも一部の要素を除外した特定をすることも可能である。
【0314】
AにBを備え、BにCを備えるというような形で記載している箇所については、AにCを備えるようにしてもよい。Aの次にBを行い、Bの次にCを行うと処理を記載している箇所については、Aの次にCを行う構成としてもよい。条件判断後に実行される処理として記載している箇所は、条件判断を前提としない、当該処理部分について実行するものについても開示しているのであって、これらについても権利取得する意思を有する。PにQを備えというような形で記載している箇所について、PとQの間に介在物や介在処理を備えるようにしてもよい。これらについても分割出願や補正で権利取得をする意思を有する。
【0315】
なお、本発明の範囲は、明細書に明示的に説明された構成や限定されるものではなく、本明細書に開示される本発明の様々な側面の組み合わせをも、その範囲に含むものである。本発明のうち、特許を受けようとする構成を、添付の特許請求の範囲に特定したが、現在の処は特許請求の範囲に特定されていない構成であっても、本明細書に開示される構成を、将来的に特許請求の範囲とする意思を有する。
【0316】
本願発明は上述した実施の形態に記載の構成に限定されない。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素又は発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても本願の補正又は分割出願等において権利取得する意思を有する。「~の場合」「~のとき」という記載があったとしてもその場合やそのときに限られる構成として記載はしているものではない。これらの場合やときでない構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。また順番を伴った記載になっている箇所もこの順番に限らない。一部の箇所を削除したり、順番を入れ替えた構成についても開示しているものであり、権利取得する意思を有する。
【0317】
また、意匠登録出願への変更により、全体意匠又は部分意匠について権利取得する意思を有する。図面は本装置の全体を実線で描画しているが、全体意匠のみならず当該装置の一部の部分に対して請求する部分意匠も包含した図面である。例えば当該装置の一部の部材を部分意匠とすることはもちろんのこと、部材と関係なく当該装置の一部の部分を部分意匠として包含した図面である。当該装置の一部の部分としては、装置の一部の部材としてもよいし、その部材の部分としてもよい。全体意匠はもちろんのこと、図面の実線部分のうち任意の部分を破線部分とした部分意匠を、権利化する意思を有する。また、装置の筐体の内部のモジュール・部材・部品等についても、図面に表示されているものは、いずれも独立して取引の対象となるものであって、同様に、意匠登録出願への変更を行って権利化を行う意思を有するものである。
【符号の説明】
【0318】
1 :システム
10 :電子機器
11 :制御部
12 :受光部
13 :表示部
14 :音声出力部
15 :レーダー受信部
16 :無線受信部
17 :位置情報取得部
18 :通信部
19 :入力部
20 :センサ部
21 :装着部
22 :電源制御部
23 :発光部
24 :端子部
25 :記憶部
30 :速度測定装置
31 :速度測定部
32 :撮影部
33 :ストロボ
40 :車両
41 :ダッシュボード
51 :カメラ
52 :安全運転支援装置
60 :端末装置
61 :制御部
62 :音声入出力部
63 :通信部
64 :UI部
65 :記憶部
66 :撮影部
70 :サーバ装置
71 :制御部
72 :通信部
73 :記憶部
80 :学習モデル、学習済モデル
81 :入力層
82 :中間層
83 :出力層
83a :ニューロン
83b :ニューロン
83n :ニューロン
100 :電子機器
101 :検出部
102 :警報処理部
103 :出力処理部
104 :第2取得部
105 :更新処理部
106 :設定部
106A :設定部
108 :第3取得部
109 :出力処理部
191 :タッチセンサ
192 :マイクロホン
200 :キャラクタ
200A :キャラクタ
200B :キャラクタ
210 :インジケータ画像
220 :親密度画像
230 :報知情報
252 :プログラム
253 :地図データ
254 :目標物検出データ
255 :車両情報
300 :地図
600 :端末装置
652 :プログラム
701 :第1取得部
702 :付与処理部
702A :付与処理部
703 :更新処理部
704 :推論処理部
705 :第4取得部
706 :解析部
731 :プログラム
732 :プログラム
733 :特典付与テーブル
734 :データベース
1001 :本体部
1001A :第2の電子機器
1001B :電子機器
1002 :固定部
1003 :第1の電子機器
1004 :ケーブル
1005 :放音孔
1006 :発光部
1007 :取付部材
2551 :走行状況データ
2552 :運転支援機能動作状況
2553 :イベント記録発生履歴
2554 :故障診断情報
2555 :センシング情報