(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093235
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/34 20120101AFI20240702BHJP
【FI】
G06Q50/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209476
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 正大
(72)【発明者】
【氏名】沖野 達也
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC55
5L050CC55
(57)【要約】
【課題】ユーザが投票対象を絞り込むための条件を詳細に決定することなく、複数の投票対象が含まれる選択肢を提示する。
【解決手段】情報処理システム1は、複数の競技体が参加する競技への投票の投票方式と選択肢数とをユーザから受け付ける受付部112と、受付部112が受け付けた投票方式に対応する、受付部112が受け付けた選択肢数に対応する複数の選択肢をユーザに提示する提示部113と、提示部113が提示した複数の選択肢のうち、ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行する投票処理部114と、を有する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の競技体が参加する競技への投票の投票方式と選択肢数とをユーザから受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた投票方式に対応する、前記選択肢数に対応する複数の選択肢を前記ユーザに提示する提示部と、
前記提示部が提示した前記複数の選択肢のうち、前記ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行する投票処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、
前記提示部は、前記受付部が受け付けた前記投票方式に対応する複数の前記投票対象群のうち、前記取得部が取得したオッズが基準値以下の投票対象を前記複数の選択肢の少なくともいずれかに割り当てる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、
前記提示部は、前記投票対象群に含まれる複数の前記投票対象のオッズの統計値のばらつきが所定の範囲内の前記複数の選択肢を前記ユーザに提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、
前記受付部は、前記ユーザが前記複数の選択肢の少なくともいずれかの前記選択肢に対応する前記投票対象群に投票をする場合のオッズの許容範囲をさらに受け付け、
前記提示部は、前記投票対象群に含まれる複数の前記投票対象のオッズの統計値が前記許容範囲内に含まれる前記複数の選択肢を前記ユーザに提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、
前記受付部は、前記ユーザが前記複数の選択肢の少なくともいずれかの前記選択肢に含まれる前記投票対象群に投票をする場合のオッズの許容範囲をさらに受け付け、
前記提示部は、前記受付部が受け付けた前記投票方式と前記選択肢数との組み合わせに対応する前記複数の選択肢の少なくとも一部の選択肢に対応する前記投票対象群に含まれる複数の前記投票対象のオッズの統計値が前記許容範囲に含まれていない場合、前記ユーザに警告を提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、
前記受付部は、前記ユーザが前記複数の選択肢の少なくともいずれかの前記選択肢に含まれる前記投票対象群に投票をする場合のオッズの許容範囲をさらに受け付け、
前記提示部は、前記受付部が受け付けた前記投票方式と前記選択肢数との組み合わせに対応する前記複数の選択肢の少なくとも一部の選択肢に対応する前記投票対象群に含まれる複数の前記投票対象のオッズの統計値が前記許容範囲に含まれていない場合、前記投票方式又は前記選択肢数の少なくともいずれかを変更するための画面を前記ユーザに提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、
前記受付部は、前記ユーザが前記複数の選択肢の少なくともいずれかの前記選択肢に含まれる前記投票対象群に投票をする場合のオッズの許容範囲と、前記選択肢数の範囲とを受け付け、
前記提示部は、前記受付部が受け付けた前記選択肢数の範囲に含まれる前記選択肢数のうち、前記投票対象群に含まれる複数の前記投票対象のオッズの統計値が前記許容範囲に含まれる前記選択肢数に対応する前記複数の選択肢を提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提示部は、前記受付部が投票の要求を前記ユーザから受け付けてから、当該投票の期限より前の前記ユーザが指定した時点における前記競技の状況に応じた前記複数の選択肢を前記ユーザに提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記受付部が複数の競技の指定を前記ユーザから受け付けた場合に、前記提示部は、前記ユーザが指定した複数の競技に対応する複数の投票対象をそれぞれが含む前記複数の選択肢を前記ユーザに提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
プロセッサが、複数の競技体が参加する競技への投票の投票方式と選択肢数とをユーザから受け付け、
プロセッサが、受け付けた投票方式に対応する、前記選択肢数に対応する複数の選択肢を前記ユーザに提示し、
プロセッサが、提示した前記複数の選択肢のうち、前記ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行する、
情報処理方法。
【請求項11】
プロセッサに、複数の競技体が参加する競技への投票の投票方式と選択肢数とをユーザから受け付けさせ、
プロセッサに、受け付けた投票方式に対応する、前記選択肢数に対応する複数の選択肢を前記ユーザに提示させ、
プロセッサに、提示した前記複数の選択肢のうち、前記ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行させる、
処理を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、競技における投票対象を絞り込むための条件を受け付けて、受け付けた条件に合致する投票対象と投票方式の組み合わせをユーザに提示する情報処理装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
競技への投票の経験が少ないユーザが投票対象を絞り込むための条件を設定する場合、ユーザが想定している以上に的中確率が低い投票対象と投票方式の組み合わせが提示されてしまうことがあった。その結果、ユーザの投票に対するモチベーションが低下してしまうという問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ユーザが投票対象を絞り込むための条件を詳細に決定することなく、複数の投票対象が含まれる選択肢が提示されるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、複数の競技体が参加する競技への投票の投票方式と選択肢数とをユーザから受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた投票方式に対応する、前記選択肢数に対応する複数の選択肢を前記ユーザに提示する提示部と、前記提示部が提示した前記複数の選択肢のうち、前記ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行する投票処理部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザが投票対象を絞り込むための条件を詳細に決定することなく、複数の投票対象が含まれる選択肢が提示されるので、投票の経験が少ないユーザが投票しやすくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】ユーザに提示される選択肢の概要を説明するための図である。
【
図3】情報処理装置10のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】情報端末20のハードウェア構成を示す図である。
【
図5】情報処理装置10の機能ブロック構成例を示す図である。
【
図6】記憶部12が記憶するオッズデータの一例を示す図である。
【
図7】情報端末20に表示される選択画面の一例を示す図である。
【
図8】情報端末20に選択肢が表示された画面の一例を示す図である。
【
図9】オッズの統計値が許容範囲に含まれていない場合に表示される画面の例を示す図である。
【
図10】情報処理システム1における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[情報処理システム1の概要]
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示す情報処理システム1は、情報処理装置10と、1以上の情報端末20と、を備える。情報処理装置10と1以上の情報端末20とは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)、又は移動体通信網のネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。
【0010】
情報処理装置10は、競技への投票を管理するコンピュータであり、例えば一又は複数の物理的なサーバから構成されている。情報処理装置10は、例えば競技への投票を受け付けるベッティングサービスを提供する事業者、又は競技を運営する事業者が管理するサーバである。情報処理装置10は、ハイパーバイザ(hypervisor)上で動作する仮想的なサーバを用いて構成されていてもよく、クラウドサーバを用いて構成されていてもよい。
【0011】
競技は、例えば競輪、オートレース、競馬、競艇、ドッグレース若しくは自動車レース等の着順を競うレース、野球、ラグビー若しくはサッカー等の試合、動画配信におけるクイズ、又はゲーム等のエレクトロニック・スポーツであり、サービスを利用するユーザが投票対象に対して投票可能な競技である。投票対象は、ユーザが所定価値を投票する対象であり、投票対象の候補となる複数の競技体(競技者、競技車体、競技チーム又は動物を含む)のうち、勝利するとユーザが予想する競技体と賭式との組合せにより定められる。所定価値は、金銭、電子通貨、暗号資産、ゲーム通貨又はポイント等のように、ユーザが物品又はサービスを得るために使用可能な有形物又は無形物である。
【0012】
賭式は、例えば「単勝」、「複勝」、「2連単」又は「3連複」のような投票方式である。単勝は、1着の競技体を予想する投票方式である。複勝は、2着以内に入る競技体を予想する投票方式である。2連単は、1着と2着の競技体を着順どおりに予想する投票方式である。ユーザは、例えば「1着が5番、2着が3番」のように予想する。この場合、組番は、例えば「5-3」のように示される。3連複は、着順を問わずに1着から3着までに入る競技体を予想する投票方式である。ユーザは、例えば「1番、2番及び5番」のように予想する。この場合、組番は、例えば「1-2-5」のように示される。
【0013】
情報端末20は、情報処理システム1においてサービスを利用するユーザが使用する端末であり、例えば携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット端末又はパーソナルコンピュータ等の情報処理端末である。サービスは、例えば競技への投票を受け付けるベッティングサービスである。
【0014】
情報端末20には、例えばユーザがサービスを利用するための専用のアプリケーションプログラムがインストールされている。ユーザは、専用アプリケーションプログラムを介して、競技における投票対象に投票をすることができる。
【0015】
情報端末20を用いて投票するユーザが投票をした経験が少ない場合、どの投票対象に投票すればよいのかを考えることが難しい。そして、ユーザが何度か投票したにもかかわらず的中しないことが多いと、投票に対するモチベーションが下がってしまう。
【0016】
そこで、情報処理装置10は、投票対象の候補が1以上含まれる選択肢を情報端末20に表示させることにより、選択肢をユーザに提示する。本明細書において、各選択肢に含まれる1以上の投票対象の候補を投票対象群という。
【0017】
図2は、ユーザに提示される選択肢の概要を説明するための図である。
図2(a)には、投票方式「単勝」に対応する3つの選択肢が表示されており、それぞれの選択肢に2つの投票対象が含まれている。
図2(b)には、投票方式「単勝」に対応する2つの選択肢が表示されており、それぞれの選択肢に3つの投票対象が含まれている。
図2には、各選択肢に含まれる複数の投票対象に投票した場合のオッズの統計値の一例として平均値も示されている。
【0018】
ユーザが1つの選択肢を選択すると、情報処理装置10は、当該選択肢に含まれている1以上の投票対象に投票をする処理を実行する。ユーザが選択した選択肢に多くの投票対象が含まれていると、いずれかの投票が的中する確率が高い。その結果、ユーザが、投票が的中するという体験をすることができるので、ユーザが継続的に投票するように動機づけられることにつながる。
【0019】
一例として、情報処理装置10は、ユーザが指定した投票方式において投票可能な全ての投票対象が、いずれかの選択肢に含まれるようにする。この場合、投票が的中する投票対象がいずれかの選択肢に含まれることになるので、ユーザに提供される選択肢が2つであれば、約50%の確率で投票が当たり、選択肢が3つであれば、約33%の確率で投票が的中することになる。その結果、ユーザが、投票が的中するという体験をできる確率が高まる。
【0020】
ところで、情報端末20に多数の選択肢が表示されると、経験が少ないユーザが、投票する対象となる選択肢を選択しにくい。また、一つの選択肢に含まれる投票対象の数が少な過ぎると、ユーザが選択した選択肢に含まれる1以上の投票対象への投票が的中する確率が低くなってしまう。そこで、情報処理装置10は、投票方式と、ユーザに提示する選択肢の数とを受け付けて、受け付けた投票方式と選択肢数に対応する複数の選択肢をユーザに提示する。以下、このように動作する情報処理装置10の詳細を中心に、情報処理システム1の詳細を説明する。
【0021】
<ハードウェア構成>
図3は、情報処理装置10のハードウェア構成を示す図である。情報処理装置10は、プロセッサ11、記憶部12、通信IF(インターフェース)13、入力デバイス14及び出力デバイス15を有する。
【0022】
プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphical Processing Unit)であり、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0023】
記憶部12は、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部12は、プロセッサ11が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部12は、ユーザに選択肢を提示するために使用する各種のデータを記憶する。
【0024】
通信IF13は、ネットワークNを介して情報端末20との間で有線通信又は無線通信を行うための通信コントローラを有する。通信IF13は、情報端末20から受信したデータをプロセッサ11に通知する。また、通信IF13は、プロセッサ11から入力されたデータを情報端末20に送信する。
【0025】
入力デバイス14は、例えば情報処理装置10の管理者から入力操作を受け付ける。入力デバイス14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス又はマイクである。出力デバイス15は、例えば情報処理装置10の管理者に対して情報を出力する。出力デバイス15は、例えば、ディスプレイ又はスピーカ等である。
【0026】
図4は、情報端末20のハードウェア構成を示す図である。情報端末20は、プロセッサ21、記憶部22、通信IF23、入力デバイス24及び出力デバイス25を有する。
【0027】
プロセッサ21は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0028】
記憶部22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体を有する。記憶部22は、プロセッサ21が実行するプログラムを記憶する。
【0029】
通信IF23は、ネットワークNを介して情報処理装置10との間で有線通信又は無線通信を行うための通信コントローラを有する。通信IF23は、情報処理装置10から受信したデータをプロセッサ21に通知する。また、通信IF23は、プロセッサ21から入力されたデータを情報処理装置10に送信する。
【0030】
入力デバイス24は、例えばユーザから入力操作を受け付ける。入力デバイス24は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス又はマイクである。出力デバイス25は、例えばユーザに対して情報を出力する表示部及び音声出力部等である。出力デバイス25は、例えば、ディスプレイ又はスピーカ等である。
【0031】
[機能ブロック構成]
図5は、情報処理装置10の機能ブロック構成例を示す図である。プロセッサ11は、取得部111と、受付部112と、提示部113と、投票処理部114と、を有する。プロセッサ11は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部111、受付部112、提示部113及び投票処理部114として機能する。
【0032】
記憶部12は、投票が可能な複数の競技に関連付けて、投票可能な投票対象と、及び各投票対象のオッズを示すオッズデータとを記憶する。また、記憶部12は、ユーザが指定した投票方式及び選択肢数をユーザに関連付けて記憶する。
【0033】
図6は、記憶部12が記憶するオッズデータの一例を示す図である。
図6に示すオッズデータにおいては、投票方式と、投票対象と、オッズとが関連付けられている。オッズは、各投票対象に投票された数によって変動する。そこで、プロセッサ11は、投票処理部114が各投票対象に対して投票を受け付けた数、又は通信IF13を介して投票を管理する外部装置から取得した各投票対象のオッズに基づいて、オッズデータに含まれるオッズを更新する。
【0034】
取得部111は、各選択肢に対応する投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する。記憶部12に最新のオッズデータが記憶されている場合、取得部111は、記憶部12に記憶されたオッズデータから複数の投票対象それぞれのオッズを取得する。記憶部12に最新のオッズデータが記憶されていない場合、取得部111は、オッズを管理している外部装置から複数の投票対象それぞれのオッズを取得し、取得したオッズを記憶部12に記憶させる。
【0035】
受付部112は、情報端末20においてユーザが入力した各種の情報を受け付ける。受付部112は、例えば、投票を希望するという要求を示す情報を受け付ける。また、投票対象と投票する額を受け付ける。
【0036】
情報処理装置10の受付部112は、複数の競技体が参加する競技への投票の投票方式と選択肢数とをユーザから受け付けることを特徴としている。受付部112は、例えば、投票方式と選択肢数を選択するための画面を表示した情報端末20から、ユーザが選択した投票方式と選択肢数を示すデータを受信することにより、投票方式と選択肢数とをユーザから受け付ける。受付部112は、例えば「単勝と複勝」のように複数の投票方式の指定を受けてもよい。
【0037】
受付部112は、ユーザが複数の選択肢の少なくともいずれかの選択肢に含まれる投票対象群に投票をする場合のオッズの許容範囲をさらに受け付けてもよい。受付部112は、ユーザが複数の選択肢の少なくともいずれかの選択肢に含まれる投票対象群に投票をする場合のオッズの許容範囲と、選択肢数の範囲とを受け付けてもよい。オッズの許容範囲は、例えば、投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズの統計値である。統計値は、例えば複数の投票対象のオッズの平均値、中央値、最大値又は最小値等のように、複数の投票対象の傾向を示す値である。
【0038】
図7は、情報端末20に表示される選択画面の一例を示す図である。
図7に示す選択画面においては、ユーザが各種の選択を行うための複数の領域(領域251~254)が含まれているが、選択画面には、これらの領域のうちの一部のみが含まれていてもよい。
【0039】
領域251は、ユーザが投票する対象となる競技を指定するための領域である。領域251には、例えば、ユーザが選択画面を表示させた日時から所定の時間内(例えば同じ日)に開催される競技を特定するための情報が表示される。ユーザは、表示された1以上の競技から、投票をしたい1以上の競技を選択する。
図7は、「取手6R」が指定された状態を示している。受付部112は、領域251に表示される競技のうち複数の競技の指定をユーザから受け付けてもよい。
【0040】
領域252は、ユーザが投票する際の投票方式を指定するための領域である。領域252には、領域251で選択された競技において投票が可能な種類の投票方式名が表示される。
図7は、「単勝」が指定された状態を示している。
【0041】
領域253は、ユーザが提示を希望する選択肢数を指定するための領域である。領域253には、領域252で選択された投票方式においてユーザに提示することが可能な選択肢の数の最大値以下の数値が表示される。
図7は、選択肢数として3が指定された状態を示している。
【0042】
領域254は、ユーザが提示を希望する選択肢に含まれる投票対象群に投票をする際のオッズとして許容できる範囲を指定するための領域である。一例として、ユーザは、オッズの許容範囲の上限値と下限値を入力することにより、許容範囲を指定することができる。
図7は、オッズの許容範囲が2以上10以下に指定された状態を示している。
【0043】
ユーザが領域251から領域254までの項目に対して指定を行った後に「決定」ボタンを押すと、情報端末20のプロセッサ21は、通信IF23を介して、指定された競技名、投票方式、選択肢数、オッズの許容範囲を示す指定データを情報処理装置10に送信する。受付部112は、このようにして情報端末20から送信された指定データが示す競技名、投票方式、選択肢数、オッズの許容範囲を受け付ける。受付部112は、例えば、ユーザを識別するための情報(以下、「ユーザID」という)に関連付けて、受け付けた競技名、投票方式、選択肢数、オッズの許容範囲を記憶部12に記憶させる。
【0044】
受付部112は、ユーザによるその他の事項の指定を受け付けてもよい。受付部112は、例えば、投票を希望するという要求を受け付けた後に、選択肢を提示する時点の指定を受け付ける。ユーザは、例えばすぐに選択肢が提示されるように指定してもよく、投票ができる期限の直前に選択肢が提示されるように指定してもよい。受付部112は、ユーザが投票する選択肢を選択した後に、当該選択肢により投票する額の指定を受け付けてもよい。
【0045】
受付部112は、ユーザが指定した投票方式及び選択肢数に対応する複数の選択肢に求められる要件の指定を受け付けてもよい。この要件の一例は、上述したオッズの許容範囲であるが、その他に、選択肢に含まれる投票対象の数、又は選択肢に含まれる複数の投票対象のオッズのばらつきの許容範囲等の指定を受け付けてもよい。
【0046】
受付部112は、情報端末20を使用する第1ユーザと所定の関係を有する他の第2ユーザから、複数の選択肢に求められる要件の指定を受け付けてもよい。第2ユーザは、例えば第1ユーザよりも投票の経験が多い第1ユーザの友人として記憶部12に記憶されているユーザである。このように受付部112が投票の経験が長い他のユーザから要件の指定を受け付けることで、投票の経験が少ないユーザが投票をしやすくなる。
【0047】
提示部113は、受付部112が受け付けた投票方式に対応する、選択肢数に対応する複数の選択肢をユーザに提示する。提示部113は、例えばユーザが指定した投票方式が単勝であり、選択肢数が3である場合には、
図2(a)に示したような、単勝の投票対象が複数含まれる3つの選択肢をユーザに提示する。提示部113は、ユーザが指定した投票方式が単勝であり、選択肢数が2である場合には、
図2(b)に示したような、単勝の投票対象が複数含まれる2つの選択肢をユーザに提示する。
【0048】
提示部113は、選択肢に関連付けて、選択肢に含まれている投票対象群に投票する際に必要な最低投票額を提示してもよい。1つの投票対象への最低投票額が100円であり、1つの選択肢に5個の投票対象が含まれている場合、提示部113は、当該選択肢に投票するために最低500円が必要であることを提示する。
【0049】
図8は、情報端末20に選択肢が表示された画面の一例を示す図である。
図8は、ユーザが選択肢数として3を指定した場合に表示される画面であり、
図2(a)に示した3つの選択肢が表示されている。ユーザがいずれかの選択肢を選択する操作をした場合、情報端末20は、「投票する」ボタンを有効にして、ユーザが「投票する」ボタンを押したことに応じて、ユーザが選択した選択肢を特定するための情報を情報処理装置10に送信する。
【0050】
一例として、提示部113は、ユーザが指定した投票方式で投票が可能な全ての投票対象が、複数の選択肢のいずれかに含まれるようにする。提示部113がこのように動作することで、的中する投票対象がいずれかの選択肢に含まれるので、ユーザが的中する体験を得られる確率が高まる。
【0051】
提示部113は、複数の選択肢に同じ投票対象が含まれないようにしてもよく、複数の選択肢に同じ投票対象が含まれるようにしてもよい。提示部113は、例えば、オッズが低く投票が的中する確率が比較的高い投票対象が複数の選択肢に含まれるようにしてもよい。提示部113がこのように動作することで、ユーザがどの選択肢を選択しても投票が的中する確率が高くなるので、ユーザの満足度が高まりやすくなる。
【0052】
なお、複数の選択肢それぞれに含まれる投票対象の数は任意であるが、提示部113は、例えば、複数の選択肢それぞれに含まれる投票対象の数の差が所定の範囲内になるようにする。提示部113は、例えば、複数の選択肢それぞれに含まれる投票対象の数の差が同一になるようにする。提示部113は、ユーザが指定した投票方式において投票が可能な全ての投票対象の数を選択肢数で除算した数の投票対象が各選択肢に含まれるようにしてもよい。提示部113がこのように動作することで、複数の選択肢の間の差が大きくなり過ぎず、経験が浅いユーザが各選択肢の違いについて悩み過ぎることなく選択肢を選択しやすくなる。
【0053】
投票処理部114は、提示部113が提示した複数の選択肢のうち、ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行する。
図8に示した例においてユーザが選択肢Aを選択した場合、投票処理部114は、選択肢Aに含まれている競技体1番と2番のそれぞれに単勝で投票する処理を実行する。
【0054】
投票処理部114は、例えば投票を受け付ける外部装置に、ユーザIDに関連付けて、競技体1番と2番のそれぞれに単勝で投票することを示す投票データを送信することにより投票を実行する。投票処理部114は、ユーザIDに関連付けて、競技体1番と2番のそれぞれに単勝で投票したことを示すデータを記憶部12に記憶させることにより投票を実行してもよい。投票処理部114は、投票が完了した場合に、投票が完了したことを情報端末20に通知する。投票が完了したことを情報端末20が表示することで、ユーザは投票が無事に行われたことを認識できる。
【0055】
[提示部113の動作の詳細]
以下、提示部113が選択肢を提示する動作をさらに詳細に説明する。
提示部113は、最初に提示した複数の選択肢と異なる選択肢をさらに提示してもよい。一例として、提示部113は、
図8の画面に表示された「他の選択肢を見る」ボタンをユーザが押したという通知を情報端末20から受けた場合、既に提示した選択肢に含まれている投票対象群と異なる投票対象群が含まれている新たな選択肢を提示してもよい。
【0056】
具体的には、
図8に示した例の場合、提示部113は、競技体1番と3番が含まれている選択肢、又は競技体1番、2番、3番が含まれている選択肢等を提示する。提示部113がこのように動作することで、最初に提示された選択肢に含まれている投票対象又はオッズにユーザが満足できない場合に、ユーザが他の選択肢を検討することが可能になる。
【0057】
提示部113は、選択肢を作成するにあたって、受付部112が受け付けた投票方式に対応する複数の投票対象群のうち、取得部111が取得したオッズが基準値以下の投票対象を複数の選択肢の少なくともいずれかに割り当ててもよい。基準値は、サービスの提供者により予め決定されていてもよく、ユーザが指定してもよく、例えば3.0である。
【0058】
オッズが小さい投票対象は、多くの人が投票している投票対象なので、的中した場合に受け取れる払戻金の額は小さいが、的中する確率は比較的高いと考えられる。このような投票対象が選択肢に含まれていることにより、ユーザが選択した選択肢に基づく投票が的中する確率が高まるので、ユーザが満足感を得られやすくなる。提示部113は、ユーザに提示する全ての選択肢に、オッズが基準値以下の投票対象を割り当ててもよい。提示部113がこのように動作することで、どの選択肢をユーザが選択した場合にも投票が的中する確率が高まるので、ユーザが満足感を得られる確率が高まる。
【0059】
提示部113は、各選択肢の投票対象群に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値のばらつきが所定の範囲内の複数の選択肢をユーザに提示してもよい。使用される統計値の種類、及びばらつきの許容範囲は、サービスの提供者により予め決定されていてもよく、ユーザにより指定されてもよい。ばらつきの許容範囲は、例えば、複数の選択肢に対応する複数のオッズの平均値の最大値と最小値との比が2以下であることである。ばらつきの許容範囲は、複数の選択肢に対応する複数のオッズの分散が所定値以下であることであってもよい。
【0060】
一例として、選択肢によるオッズの統計値のばらつきが小さくなるように、提示部113は、まず、指定された投票方式において投票が可能な全ての投票対象を、指定された選択肢数に相当する複数の選択肢のいずれかに割り当てる。続いて、提示部113は、各選択肢に割り当てた複数の投票対象のオッズの統計値を算出する。続いて、提示部113は、複数の選択肢に対応する複数の統計値の分散を算出する。
【0061】
提示部113は、複数の選択肢それぞれに割り当てる複数の投票対象の組み合わせを変えて、それぞれの組み合わせにおける、複数の選択肢のオッズの統計値の分散を算出する。提示部113は、算出した分散が相対的に小さい投票対象の組み合わせに対応する複数の選択肢をユーザに提示する。提示部113がこのように動作することで、ユーザに提示される複数の選択肢のオッズの間の差を小さくすることができるので、ユーザが特定の選択肢を選択した場合に的中確率が著しく低くなってしまうことを防げる。
【0062】
受付部112がオッズの許容範囲の指定をユーザから受け付けている場合、提示部113は、ユーザに提示する選択肢に対応する投票対象群に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値が許容範囲内に含まれる複数の選択肢をユーザに提示してもよい。一例として、
図7に示した例のように、ユーザがオッズの許容範囲を2以上10以下に設定している場合、提示部113は、選択肢に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値が2以上10以下である複数の選択肢をユーザに提示する。
【0063】
このようにするために、提示部113は、指定された投票方式で投票可能な全ての投票対象から選択した複数の投票対象の組み合わせごとにオッズの統計値を算出し、統計値が許容範囲に含まれているか否かを判定する。提示部113は、オッズの統計値が許容範囲に含まれている投票対象の組み合わせから、ユーザに提示する投票対象の組み合わせを選択し、選択した組み合わせの複数の投票対象を含む選択肢を作成する。選択可能な組み合わせの数が、ユーザが指定した選択肢数よりも多い場合、提示部113は、オッズの統計値のばらつきが相対的に小さい複数の選択肢をユーザに提示してもよい。このように提示部113が動作することで、ユーザが所望のオッズの複数の選択肢がユーザに提示されるので、ユーザの投票意欲が高まる。
【0064】
しかしながら、各投票対象のオッズ、又はユーザが指定したオッズの許容範囲によっては、ユーザが指定した許容範囲のオッズとなる選択肢をユーザに提示できないという場合がある。そこで、提示部113は、受付部112が受け付けた投票方式と選択肢数との組み合わせに対応する複数の選択肢の少なくとも一部の選択肢に対応する投票対象群に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値が許容範囲に含まれていない場合、ユーザに警告を提示してもよい。
【0065】
提示部113は、例えば、ユーザが指定したオッズの許容範囲に近い方から選択した複数の選択肢をとともに、ユーザが指定したオッズの許容範囲に含まれていないことを示すテキストをユーザに提示する。提示部113がこのような警告を提示することで、ユーザは、提示された選択肢に対応する投票対象群に投票するかどうかを判断しやすくなる。
【0066】
提示部113は、受付部112が受け付けた投票方式と選択肢数との組み合わせに対応する複数の選択肢の少なくとも一部の選択肢に対応する投票対象群に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値が許容範囲に含まれていない場合、投票方式又は選択肢数の少なくともいずれかを変更するための画面をユーザに提示してもよい。提示部113は、オッズの許容範囲を変更するための画面をユーザに提示してもよい。
【0067】
図9は、オッズの統計値が許容範囲に含まれていない場合に表示される画面の例を示す図である。
図9においては、選択肢Cのオッズが1.5倍であり、ユーザが指定したオッズの許容範囲である2以上10以下の範囲に含まれておらず、選択肢Cの枠が破線で示されるとともに、選択肢Cのオッズが他の選択肢のオッズと異なる態様(すなわち下線付き)で表示されている。さらに、「選択し直す」というボタンも表示されている。
【0068】
提示部113は、ユーザが「選択し直す」というボタンを押したという通知を情報端末20から受けた場合、
図7に示した選択画面を再度表示するように情報端末20に指示する。提示部113がこのように動作することで、ユーザが最初に指定した投票方式及び選択肢数に基づく選択肢のオッズがユーザの許容範囲外であっても、ユーザが希望するオッズの選択肢に投票することが可能になる。
【0069】
提示部113は、受付部112が受け付けた投票方式と選択肢数との組み合わせに基づいて提示する選択肢に対応するオッズの統計値が許容範囲に含まれていない場合、オッズの許容範囲にオッズが含まれる選択肢を提示できる投票方式と選択肢数の組み合わせをユーザに提示してもよい。このようにするために、提示部113は、例えば、ユーザが指定した投票方式と選択肢数の組み合わせと異なる組み合わせに対応する複数の選択肢を作成し、オッズの統計値が許容範囲内になる選択肢を選択する。提示部113は、選択した選択肢に対応する投票方式と選択肢数との組み合わせをユーザに提示する。提示部113がこのように動作することで、ユーザが、どのような投票方式と選択肢数を指定すればよいかを把握できる。
【0070】
受付部112が選択肢数の許容範囲の指定を受け付けた場合、提示部113は、受付部112が受け付けた選択肢数の許容範囲に含まれる選択肢数のうち、投票対象群に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値が許容範囲に含まれる選択肢数に対応する複数の選択肢を提示する。この条件を満たす選択肢数が複数ある場合、提示部113は、選択肢数ごとに複数の選択肢を提示する。一例として、選択肢数が2と3の両方に対応する全ての選択肢に対応するオッズの統計値が許容範囲に含まれている場合、提示部113は、
図2(a)に示した3つの選択肢と、
図2(b)に示した2つの選択肢の両方を提示する。提示部113がこのように動作することで、ユーザが選択できる選択肢の種類が増えるので、ユーザが所望の投票を行いやすくなる。
【0071】
提示部113が提示できる選択肢の少なくとも一部のオッズがユーザの許容範囲に含まれていない場合、上述したように、さまざまな対応方法がある。提示部113は、選択肢の少なくとも一部のオッズがユーザの許容範囲に含まれていない場合に、(1)警告を提示する方法、(2)投票方式と選択肢数を再度指定できるようにする方法、(3)オッズの許容範囲を満たす投票方式と選択肢数を提示する方法、(4)ユーザが指定した投票方式又は選択肢数の条件と異なり、オッズが許容範囲に含まれる複数の選択肢を提示する方法のいずれかからユーザが指定した対応方法を実行してもよい。
【0072】
ところで、オッズは時間の経過に伴って変化する。そのため、オッズがほぼ確定する投票の期限の直前の時点で選択肢の提示を受けたいと考えるユーザもいる。そこで、提示部113は、受付部112が投票の要求をユーザから受け付けてから、当該投票の期限より前のユーザが指定した時点における競技の状況に応じた複数の選択肢をユーザに提示してもよい。例えば、ユーザが、投票の期限の10分前を指定した場合、提示部113は、投票の期限の10分前の時点の各投票対象のオッズに基づいて決定した複数の選択肢をユーザに提示する。
【0073】
提示部113がこのように動作することで、ユーザのニーズに応じたタイミングで投票をしやすくなる。具体的には、オッズを重視するユーザは、自身が許容するオッズに対応する投票対象に投票しやすくなる。一方、オッズを重視せず、すぐに投票をしたいユーザは、速やかに投票を行うことができる。
【0074】
以上の説明においては、ユーザが、投票する対象として1つの競技を選択することを前提にしたが、ユーザが複数の競技を選択してもよい。受付部112が複数の競技の指定をユーザから受け付けた場合に、提示部113は、ユーザが指定した複数の競技に対応する複数の投票対象をそれぞれが含む複数の選択肢をユーザに提示してもよい。
【0075】
この際、提示部113は、複数の選択肢それぞれに含まれる複数の競技に対応する投票対象の数の差が所定の範囲内になるように複数の選択肢を決定してもよい。
図7に示した例においてユーザが広島7Rと取手6Rを選択し、第1の選択肢に広島7Rの投票対象が5つ含まれ、取手6Rの投票対象が3つ含まれているとする。この場合、提示部113は、第2の選択肢にも広島7Rの投票対象が5つ含まれ、取手6Rの投票対象が3つ含まれるようにする。提示部113がこのように動作することで、ユーザがどの選択肢を選択しても、複数の競技において同等の数の投票対象に投票をすることができる。
【0076】
ところで、ユーザの中には、複数の選択肢から投票する対象となる選択肢を選択することが面倒だというユーザもいる。そこで、提示部113は、複数の選択肢から選択した推奨選択肢を提示してもよい。提示部113は、ランダムに推奨選択肢を決定してもよく、例えばユーザが占い又はゲームのアプリケーションプログラムを実行した結果に基づいて推奨選択肢を決定してもよい。
【0077】
また、提示部113は、他のユーザの選択状況の統計値に基づいて、例えば選択している他のユーザが多い選択肢を推奨選択肢に決定してもよい。提示部113は、ユーザの友人として登録された他のユーザのうち、当日の払戻額が多いユーザが選択した選択肢を推奨選択肢に決定してもよい。
【0078】
提示部113は、選択肢を提示する対象の第1ユーザと所定の関係を有する他の第2ユーザに、第1ユーザが投票するべき選択肢を指定してもらい、指定された選択肢を推奨選択肢として提示してもよい。所定の関係を有する他の第2ユーザは、例えば、予め第1ユーザにより選択された友達として記憶部12に記憶されたユーザである。この場合、提示部113は、第2ユーザが使用する情報端末20に、第1ユーザが指定した投票方式及び選択肢数に対応する複数の選択肢を提示し、第2ユーザが選択した選択肢を第1ユーザが使用する情報端末20に送信することにより、第1ユーザに1つの選択肢を提示する。
【0079】
[情報処理システム1における処理の流れ]
図10は、情報処理システム1における処理の流れを示すフローチャートである。
図10に示すフローチャートは、情報端末20を使用するユーザが、投票のための専用アプリケーションプログラムを起動して
図7に示す画面が表示された時点から開始している。
【0080】
受付部112は、ユーザが情報端末20において指定した投票方式を受け付ける(S11)。また、受付部112は、ユーザが情報端末20において指定した選択肢数を受け付ける(S12)。さらに、受付部112は、ユーザが情報端末20において指定した、提示される選択肢に対応するオッズの許容範囲の指定を受け付ける(S13)。S11からS13までの各処理の実行順序は任意である。
【0081】
続いて、提示部113は、指定された投票方式に対応する複数の投票対象の一部の投票対象を組み合わせることにより複数の選択肢を作成し、各選択肢に対応するオッズを算出する(S14)。提示部113は、ユーザが指定したオッズの許容範囲の条件を満たす、選択肢数に対応する1以上の選択肢がある場合(S15においてYES)、当該1以上の選択肢に関する情報を情報端末20に送信することにより、1以上の選択肢をユーザに提示する(S16)。
【0082】
投票処理部114は、ユーザに提示した1以上の選択肢から選択された選択肢で投票するという指示を情報端末20から取得した場合(S17においてYES)、投票処理を実行する(S18)。投票処理部114は、投票するという指示を情報端末20から取得していない場合、所定の時間が経過するまでの間、待機する(S17においてNO)。
【0083】
S15において、許容範囲の条件を満たす、選択肢数に対応する数の選択肢がない場合(S15においてNO)、提示部113は警告を情報端末20に表示させ(S19)、投票方式、選択肢数又はオッズの許容範囲の少なくともいずれかの指定を再度行うかどうかを確認する画面を情報端末20に表示させる(S20)。ユーザが再度の指定を希望しない場合(S20においてNO)、提示部113は、選択した1以上の選択肢をユーザに提示する(S16)。ユーザが再度の指定を希望する場合(S20においてYES)、投票方式、選択肢数又はオッズの許容範囲の少なくともいずれかの指定をするための画面を情報端末20に表示させ(S21)、S11に処理を戻す。
【0084】
[第1変形例]
以上の説明においては、情報処理装置10が、情報端末20と協働することにより、ユーザから受け付けた投票方式及び選択肢数に対応する複数の選択肢をユーザに提示し、提示した複数の選択肢のうち、ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行する場合を例示したが、これらの処理を情報端末20が単独で実行してもよい。すなわち、情報端末20が本発明の情報処理装置として機能してもよい。
【0085】
すなわち、情報端末20が、取得部111、受付部112、提示部113及び投票処理部114が実行する機能の少なくとも一部を実行し、情報処理装置10を介することなく、情報端末20がユーザに複数の選択肢を提示してもよい。このように情報端末20が構成されていることで、情報処理装置10と情報端末20との間でのデータの送受信が不要になるので、ユーザの操作に対するレスポンスを早くすることができる。
【0086】
[第2変形例]
以上の説明においては、受付部112が投票方式と選択肢数との指定を受け付ける場合を例示したが、受付部112が投票方式又は選択肢数の一方の指定を受け付けるように構成されていてもよい。例えば、提示部113は、ユーザに指定された投票方式と、予め定められた選択肢数とに基づいて決定した複数の選択肢をユーザにする。この場合にも、提示部113は、各選択肢に複数の投票対象が含まれるようにする。情報処理システム1がこのように構成されていることで、ユーザが指定する項目が減るので、ユーザがさらに投票しやすくなる。
【0087】
[情報処理システム1による効果]
以上説明したように、情報処理システム1は、複数の競技体が参加する競技への投票の投票方式と選択肢数とをユーザから受け付ける受付部112と、受付部112が受け付けた投票方式に対応する、選択肢数に対応する複数の選択肢をユーザに提示する提示部113と、提示部113が提示した複数の選択肢のうち、ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行する投票処理部114と、を有する。
【0088】
情報処理システム1がこのように構成されていることで、ユーザが投票対象を絞り込むための条件を詳細に決定することなく、複数の投票対象が含まれる選択肢が提示される。選択肢に複数の投票対象が含まれている場合、1つの投票対象にだけ投票するよりも投票が的中する確率が高くなるので、投票が的中することによりユーザが投票に対するモチベーションが向上しやすくなる。
【0089】
<まとめ>
[汎用課題]※経験が、とかは分かり辛いので無くて良いかと思います。
本発明の目的の1つは、ユーザの投票に対するモチベーションを向上させることである。
【0090】
[付記1に対応する課題]
本発明の目的の1つは、ユーザが投票対象を絞り込むための条件を詳細に決定することなく、複数の投票対象が含まれる選択肢を提示することで、投票の経験が少ないユーザが投票しやすくすることである。
[付記1]
本実施形態に係る情報処理装置は、複数の競技体が参加する競技への投票の投票方式と選択肢数とをユーザから受け付ける受付部と、受付部が受け付けた投票方式に対応する、選択肢数に対応する複数の選択肢をユーザに提示する提示部と、提示部が提示した複数の選択肢のうち、ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行する投票処理部と、を有する。
上記の情報処理装置によれば、ユーザが投票対象を絞り込むための条件を詳細に決定することなく、複数の投票対象が含まれる選択肢を提示することで、投票の経験が少ないユーザが投票しやすくなる。
【0091】
[付記2に対応する課題]
本発明の目的の1つは、ユーザに提示されるいずれかの選択肢において、的中する確率を高くすることである。
[付記2]
上記の情報処理装置は、投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、提示部は、受付部が受け付けた投票方式に対応する複数の投票対象群のうち、取得部が取得したオッズが基準値以下の投票対象を複数の選択肢の少なくともいずれかに割り当てる、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザに提示されるいずれかの選択肢において、的中する確率が高くなる。
【0092】
[付記3に対応する課題]
本発明の目的の1つは、成功体験を得られる確率が低い選択肢がユーザに提示されないようにすることである。
[付記3]
上記の情報処理装置は、投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、提示部は、投票対象群に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値のばらつきが所定の範囲内の複数の選択肢をユーザに提示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、成功体験を得られる確率が低い選択肢がユーザに提示されないようになる。
【0093】
[付記4に対応する課題]
本発明の目的の1つは、ユーザが所望するオッズを得られる選択肢を提示することである。
[付記4]
上記の情報処理装置は、投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、受付部は、ユーザが複数の選択肢の少なくともいずれかの選択肢に対応する投票対象群に投票をする場合のオッズの許容範囲をさらに受け付け、提示部は、投票対象群に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値が許容範囲内に含まれる複数の選択肢をユーザに提示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザが所望するオッズを得られる選択肢がユーザに提示される。
【0094】
[付記5に対応する課題]
本発明の目的の1つは、ユーザが所望するオッズを得られないことをユーザが把握できるようにすることである。
[付記5]
上記の情報処理装置は、投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、受付部は、ユーザが複数の選択肢の少なくともいずれかの選択肢に含まれる投票対象群に投票をする場合のオッズの許容範囲をさらに受け付け、提示部は、受付部が受け付けた投票方式と選択肢数との組み合わせに対応する複数の選択肢の少なくとも一部の選択肢に対応する投票対象群に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値が許容範囲に含まれていない場合、ユーザに警告を提示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザが所望するオッズを得られないことをユーザが把握できる。
【0095】
[付記6に対応する課題]
本発明の目的の1つは、ユーザが所望するオッズを得られない場合に、選択肢の数を変更できるようにすることである。
[付記6]
上記の情報処理装置は、投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、受付部は、ユーザが複数の選択肢の少なくともいずれかの選択肢に含まれる投票対象群に投票をする場合のオッズの許容範囲をさらに受け付け、提示部は、受付部が受け付けた投票方式と選択肢数との組み合わせに対応する複数の選択肢の少なくとも一部の選択肢に対応する投票対象群に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値が許容範囲に含まれていない場合、投票方式又は選択肢数の少なくともいずれかを変更するための画面をユーザに提示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザが所望するオッズを得られない場合に、ユーザが選択肢の数を変更できる。
【0096】
[付記7に対応する課題]
本発明の目的の1つは、ユーザが所望するオッズを得られる選択肢を提示することである。
[付記7]
上記の情報処理装置は、投票対象群に含まれる複数の投票対象それぞれのオッズを取得する取得部をさらに有し、受付部は、ユーザが複数の選択肢の少なくともいずれかの選択肢に含まれる投票対象群に投票をする場合のオッズの許容範囲と、選択肢数の範囲とを受け付け、提示部は、受付部が受け付けた選択肢数の範囲に含まれる選択肢数のうち、投票対象群に含まれる複数の投票対象のオッズの統計値が許容範囲に含まれる選択肢数に対応する複数の選択肢を提示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザが所望するオッズを得られる選択肢がユーザに提示される。
【0097】
[付記8に対応する課題]
本発明の目的の1つは、ユーザが所望する時点におけるオッズに基づいて決定された選択肢に基づいてユーザが投票できるようにすることである。
[付記8]
提示部は、受付部が投票の要求をユーザから受け付けてから、当該投票の期限より前のユーザが指定した時点における競技の状況に応じた複数の選択肢をユーザに提示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザが所望する時点におけるオッズに基づいて決定された選択肢に基づいてユーザが投票できる。
【0098】
[付記9に対応する課題]
本発明の目的の1つは、簡単な操作で複数の競技への投票ができるようにすることである。
[付記9]
受付部が複数の競技の指定をユーザから受け付けた場合に、提示部は、ユーザが指定した複数の競技に対応する複数の投票対象をそれぞれが含む複数の選択肢をユーザに提示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザは、簡単な操作で複数の競技に投票できる。
【0099】
[付記10に対応する課題]
本発明の目的の1つは、ユーザが投票対象を絞り込むための条件を詳細に決定することなく、複数の投票対象が含まれる選択肢を提示することで、投票の経験が少ないユーザが投票しやすくすることである。
[付記10]
本実施形態に係る情報処理方法は、プロセッサが、複数の競技体が参加する競技への投票の投票方式と選択肢数とをユーザから受け付け、プロセッサが、受け付けた投票方式に対応する、選択肢数に対応する複数の選択肢をユーザに提示し、プロセッサが、提示した複数の選択肢のうち、ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行する方法である。
上記の情報処理方法によれば、ユーザが投票対象を絞り込むための条件を詳細に決定することなく、複数の投票対象が含まれる選択肢を提示することで、投票の経験が少ないユーザが投票しやすくなる。
【0100】
[付記11に対応する課題]
本発明の目的の1つは、ユーザが投票対象を絞り込むための条件を詳細に決定することなく、複数の投票対象が含まれる選択肢を提示することで、投票の経験が少ないユーザが投票しやすくすることである。
[付記11]
本実施形態に係るプログラムは、プロセッサに、複数の競技体が参加する競技への投票の投票方式と選択肢数とをユーザから受け付けさせ、プロセッサに、受け付けた投票方式に対応する、選択肢数に対応する複数の選択肢をユーザに提示させ、プロセッサに、提示した複数の選択肢のうち、ユーザにより選択された選択肢に関連付けられた投票対象群に対する投票を実行させる、処理を実行させるためのプログラムである。
上記のプログラムによれば、ユーザが投票対象を絞り込むための条件を詳細に決定することなく、複数の投票対象が含まれる選択肢を提示することで、投票の経験が少ないユーザが投票しやすくする。
【0101】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0102】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
11 プロセッサ
11 付記
12 記憶部
13 通信IF
14 入力デバイス
15 出力デバイス
20 情報端末
21 プロセッサ
22 記憶部
23 通信IF
24 入力デバイス
25 出力デバイス
111 取得部
112 受付部
113 提示部
114 投票処理部