(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093279
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】士業等の給与アウトソーシング処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240702BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209555
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】515287387
【氏名又は名称】株式会社アプト
(74)【代理人】
【識別番号】100080528
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 冨士男
(74)【代理人】
【識別番号】100073601
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 和男
(72)【発明者】
【氏名】阿部 裕
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L049AA06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現する給与アウトソーシング処理システムを提供する。
【解決手段】給与アウトソーシング処理システム1は、アウトソーシング本部2のコンピュータシステム3、アウトソーシング本部2から給与明細処理に関するアウトソーシングを委託されるパートナー12のコンピュータシステム13及び顧問先・クライアント22のコンピュータシステム23の共通のデータベース50を利用した一連の動作により、アウトソーシング本部2、パートナー12及び顧問先・クライアント22の社員30のコンピュータ端末31によって、給与支給日にWeb上でWeb明細書を確認して、銀行口座で給与を引出す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の諸種法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現し得るようにした給与アウトソーシング処理システムであり、共通のデータベースを備えるアウトソーシング本部のコンピュータシステムのコンピュータ端末と、前記アウトソーシング本部から給与明細処理に関するアウトソーシングを委託されるパートナーのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、パートナーのコンピュータシステムにより管理される顧問先・クライアントのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、社員のコンピュータ端末とを通信回線で接続した給与アウトソーシング処理システムであって、
前記アウトソーシング本部のコンピュータシステム、前記パートナーのコンピュータシステム、前記顧問先・クライアントのコンピュータシステムの前記共通のデータベースを利用した一連の動作により、前記アウトソーシング本部、パートナー、顧問先・クライアントの社員のコンピュータ端末によって、給与支給日にWeb上でWeb明細書を確認して、銀行口座で給与を引出すように構成したことを特徴とする給与アウトソーシング処理システム。
【請求項2】
企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の諸種法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現し得るようにした給与アウトソーシング処理システムであり、共通のデータベースを備えるアウトソーシング本部のコンピュータシステムのコンピュータ端末と、前記アウトソーシング本部から給与明細処理に関するアウトソーシングを委託されるパートナーのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、パートナーのコンピュータシステムにより管理される顧問先・クライアントのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、社員のコンピュータ端末とを通信回線で接続した給与アウトソーシング処理システムであって、
前記アウトソーシング本部が前記パートナーに給与明細処理のアウトソーシングを委託し、当該アウトソーシング本部のコンピュータ端末からパートナーのコンピュータ端末にビジネスモデル情報であるパートナー管理(パートナーの登録、編集、削除のアップロード・ダウンロード)、データ返信(パートナーへのデータ配信)、ユーザー管理(前記アウトソーシング本部のユーザー管理ID、パスワード発行)、ログ管理(システムへのアクセスログ管理)、メンテナンス(バックアップ処理)の各情報を、オンラインで通信回線によりパートナーのコンピュータ端末に提供可能とし、
前記パートナーのコンピュータ端末は、顧問先・クライアント管理(顧問先・クライアントの登録、編集、削除を管理)、ファイル共有(顧問先・クライアント向けのファイルのアップロード)、データ配信(クライアントへのデータ配信)、パートナーのユーザー管理(パートナーのユーザー管理ID、パスワード発行)の各情報をオンラインで通信回線により顧問先・クライアントに提供し、
前記顧問先・クライアントのコンピュータ端末は、社員マスタ管理(顧問先・クライアントの社員の登録・編集・削除を管理)、社員管理(各社員のID及びパスワードの管理)、ファイル共有(社員向けのファイルのアップロード)、Web明細(給与明細などのWeb明細発行)、ユーザー管理(顧問先・クライアントのユーザーすなわち社員管理を行って、
前記アウトソーシング本部、パートナー、顧問先・クライアントの社員のコンピュータ端末によって、給与支給日にWeb上でWeb明細書を確認して、銀行口座で給与を引出すように構成したことを特徴とする給与アウトソーシング処理システム。
【請求項3】
企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の諸種法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現し得るようにした給与アウトソーシング処理システムであり、共通のデータベースを備えるアウトソーシング本部のコンピュータシステムのコンピュータ端末と、前記アウトソーシング本部から給与明細処理に関するアウトソーシングを委託されるパートナーのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、パートナーのコンピュータシステムにより管理される顧問先・クライアントのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、社員のコンピュータ端末とを通信回線で接続した給与アウトソーシング処理システムであって、
前記アウトソーシング本部が士業のパートナーに給与明細処理のアウトソーシングを委託し、当該アウトソーシング本部のコンピュータ端末からパートナーのコンピュータ端末にビジネスモデル情報であるパートナー管理(士業のパートナーの登録、編集、削除のアップロード・ダウンロード)、データ返信(パートナーへのデータ配信)、ユーザー管理(本部のユーザー管理ID、パスワード発行)、ログ管理(システムへのアクセスログ管理)、メンテナンス(バックアップ処理)の各情報をオンラインで通信回線によりパートナーのコンピュータ端末に提供可能とし、
前記パートナーのコンピュータ端末は、顧問先・クライアント管理(顧問先・クライアントの登録、編集、削除を管理)、ファイル共有(顧問先・クライアント向けのファイルのアップロード)、データ配信(前記顧問先・クライアントへのデータ配信)、パートナーのユーザー管理(パートナーのユーザー管理ID、パスワード発行)の各情報をオンラインで通信回線により顧問先・クライアントに提供し、
前記顧問先・クライアントのコンピュータ端末は、社員マスタ管理(顧問先・クライアントの社員の登録・編集・削除を管理)、社員管理(各社員のID及びパスワードの管理)、ファイル共有(社員向けのファイルのアップロード)、Web明細(給与明細などのWeb明細発行)、ユーザー管理(顧問先・クライアントのユーザー(社員)管理を行って、
前記アウトソーシング本部、パートナー、顧問先・クライアントの社員のコンピュータ端末によって、給与支給日にWeb上でWeb明細書を確認して、銀行口座で給与を引出すように構成したことを特徴とする給与アウトソーシング処理システム。
【請求項4】
前記パートナーのコンピュータシステムから前記顧問先・クライアントのコンピュータシステムに提供される勤怠一覧表、給与支給控除一覧表、諸官庁届出(取得喪失届・離職票)、源泉・地方税納付書は、オンラインで提供され、
前記顧問先・クライアントは、前記前記パートナーから提供される諸官庁届出(取得喪失届・離職票)、源泉・地方税納付書の処理を行うことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の給与アウトソーシング処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給与アウトソーシング処理システムに関するものであり、詳しくは、企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現し得るようにした給与アウトソーシング処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来における企業給与処理は、一般的に、PC・給与アプリケーションを利用して担当者が、勤怠データを締日以降に集計し(就業規則に従い)、PC・給与アプリケーションに勤怠データを入力するか、勤怠データとして受入をした上、給与規定で決められた毎月変わる支給手当や控除項目を入力するようにしたのが通常である。
【0003】
そして、健康保険・厚生年金保険・雇用保険・源泉所得税・地方税が正確に控除されているか管理した上、社員に給与明細書を渡し、差引き支給額(給与の手取金額)を給与規定で毎月決められた支給日(支給日が休日の時は休日の前日)に支給する。
【0004】
更に、健康保険・厚生年金保険・雇用保険・源泉所得税・地方税は、支給日に控除金額を事業主として預かり、翌月10日(10日が休日の時は休日の翌日)に源泉所得税と地方税は納付する。健康保険と厚生年金は、会社の届出銀行口座より会社負担金含めて月末(月末が休日の場合は休日の翌日)に振替で支払われる。
【0005】
このように給与処理は、これに関係する諸官庁に囲まれ、そして、保険料率・税法が毎年変わる非常に管理の難しい煩雑な仕事である。
【0006】
すなわち、誰もが出来る仕事ではない専門性の高い仕事であるが、バックオフィス(間接業務)なだけに評価もされにくい仕事となっているのが実情である。
【0007】
そして、給与処理は、諸官庁に囲まれた仕事としてばかりでなく、間違えられない人件費の仕事で複雑な仕事でもある。
【0008】
特許文献1には、第三者機関が管理するサーバシステムと、委託元が運用する管理端末と、委託先が運用するクライアント端末とを備え、所定のアプリケーションを上記クライアント端末に利用させる際、上記サーバシステム上でのみ上記アプリケーションを実行させるように構成した業務委託システムが提案されている。
【0009】
しかし、特許文献1の業務委託システムの場合、クライアント端末の動作を第三者機関が管理するサーバシステム上に制限する内容であり、企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、諸官庁(労働基準監督署・協会けんぽ・年金事務所・税務署・市区町村役場)の法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現するような要素は含まれていない。
【0010】
具体的には、給与の締日から支給日までの短期間に、社会保険事務所・ハローワークへの届出、地方税等の届出をしながら、給与処理を正確にスピーディーに処理しなくてはならない。
【0011】
給与業務の管理資料として、勤怠一覧表、給与支給控除一覧表、諸官庁届出(取得喪失届・離職票)、源泉・地方税納付書、給与明細書等、非常に紙利用が多い業務であり、これらをオンラインで処理して届出を行えるようにペーパレスの仕事にすることが従来要望されている。
【0012】
実情としては、給与処理等の士業の専門性高いプロが、アウトソーシングとして行うことで、企業本来の本業の成長性を見出し、winwin関係を創造することが効率と労働生産性を高めることになる。
【0013】
そして、企業の人事・労務・給与・諸官庁対応業務をオペレーションとしてIT化(AI・RPA・BI)でもってオンライン、ネットワーク、ペーパレスにより日本のデジタル化を一気に進めることが従来要望されていた。
【0014】
更に、地方の企業のIT化が、地方の活性化につながり(東京への人・もの・金の一極集中の終焉)、バックオフィス業務(経理、人事、給与等)は、きめ細かな業務が多く、女性の活躍を生む土壌があり、このような日本の女性活性化は、先進国として必要不可欠な事項でもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上述した従来の実情に鑑みて、企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現し得るようにした給与アウトソーシング処理システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の給与アウトソーシング処理システムは、共通のデータベースを備えるアウトソーシング本部のコンピュータシステムのコンピュータ端末と、前記アウトソーシング本部から給与明細処理のアウトソーシングを委託されるパートナーのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、パートナーのコンピュータシステムにより管理される顧問先・クライアントのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、社員のコンピュータ端末とを通信回線で接続した給与アウトソーシング処理システムであって、前記アウトソーシング本部のコンピュータシステム、前記パートナーのコンピュータシステム、前記顧問先・クライアントのコンピュータシステムの前記共通のデータベースを利用した一連の動作により、前記パートナー、前記社員のコンピュータ端末によって、給与支給日にWeb上でWeb明細書を確認して、銀行口座で給与を引出すように構成したことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の発明に係る給与アウトソーシング処理システムによれば、企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現し提供することができる。
【0019】
請求項2記載の発明に係る給与アウトソーシング処理システムによれば、前記アウトソーシング本部がパートナーに給与明細処理のアウトソーシングを委託し、アウトソーシング本部のコンピュータ端末からパートナーのコンピュータ端末にビジネスモデル情報であるパートナー管理、データ配信、ユーザー管理、ログ管理、メンテナンスの各情報をオンラインで通信回線によりパートナーのコンピュータ端末に提供可能とし、前記パートナーのコンピュータ端末は、顧問先・クライアント管理、ファイル共有、データ配信)、パートナーのユーザー管理の各情報をオンラインで通信回線により顧問先・クライアントに提供し、前記顧問先・クライアントのコンピュータ端末は、社員マスタ管理、社員管理、ファイル共有、Web明細、ユーザー管理を行って、前記アウトソーシング本部、パートナー、顧問先・クライアントの社員のコンピュータ端末によって、給与支給日にWeb上でWeb明細書を確認して、銀行口座で給与を引出すように構成したことにより、請求項1記載の発明と同様企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現し提供することができる。
【0020】
請求項3記載の発明に係る給与アウトソーシング処理システムによれば、共通のデータベースを備えるアウトソーシング本部のコンピュータシステムのコンピュータ端末と、前記アウトソーシング本部から給与明細処理に関するアウトソーシングを委託されるパートナーのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、パートナーのコンピュータシステムにより管理される顧問先・クライアントのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、社員のコンピュータ端末とを通信回線で接続した給与アウトソーシング処理システムであって、前記アウトソーシング本部が士業のパートナーに給与明細処理のアウトソーシングを委託し、アウトソーシング本部のコンピュータ端末からパートナーのコンピュータ端末にビジネスモデル情報であるパートナー管理(士業等のパートナーの登録、編集、削除のアップロード・ダウンロード)、データ返信(パートナーへのデータ配信)、ユーザー管理(本部のユーザー管理ID、パスワード発行)、ログ管理(システムへのアクセスログ管理)、メンテナンス(バックアップ処理)の各情報をオンラインで通信回線によりパートナーのコンピュータ端末に提供可能とし、前記パートナーのコンピュータ端末は、顧問先・クライアント管理(クライアントの登録、編集、削除を管理)、ファイル共有(クライアント向けのファイルのアップロード)、データ配信(前記顧問先・クライアントへのデータ配信)、パートナーのユーザー管理(パートナーのユーザー管理ID、パスワード発行)の各情報をオンラインで通信回線により顧問先・クライアントに提供し、前記顧問先・クライアントのコンピュータ端末は、社員マスタ管理(顧問先・クライアントの社員の登録・編集・削除を管理)、社員管理(各社員のIDとパスワードの管理)、ファイル共有(社員向けのファイルのアップロード)、Web明細(給与明細などのWeb明細発行)、ユーザー管理(顧問先・クライアントのユーザー(社員)管理を行って、前記アウトソーシング本部、パートナー、顧問先・クライアントの社員のコンピュータ端末によって、給与支給日にWeb上でWeb明細書を確認して、銀行口座で給与を引出すように構成したことにより、請求項1記載の発明と同様企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現し提供することができる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、請求項2又は請求項3記載の発明の効果を奏するとともに、社会保険、雇用保険、源泉所得税、地方税の諸官庁処理の一元管理をも実現できる給与アウトソーシング処理システムを実現し提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は本発明の実施例に係る給与アウトソーシング処理システムの全体構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】
図2は本実施例に係る給与アウトソーシング処理システムの組織構成を示す概略説明図である。
【
図3】
図3は本実施例に係る給与アウトソーシング処理システムの組織階層構成を示す概略説明図である。
【
図4】
図4は本実施例に係る給与アウトソーシング処理システムの本部シスタムの概略説明図である。
【
図5】
図5は本実施例に係る給与アウトソーシング処理システムのパートナーシスタムの概略説明図である。
【
図6】
図6は本実施例に係る給与アウトソーシング処理システムの顧問先・クライアントシスタムの概略説明図である。
【
図7】
図7は本実施例に係る給与アウトソーシング処理システムの社員システムの概略説明図である。
【
図8】
図8は本実施例に係る給与アウトソーシング処理システムの顧問先・クライアント、パートナー、社員間の給与処理の流れを示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い企業給与処理を実現することが可能な給与アウトソーシング処理システムを実現し提供するという目的を、共通のデータベースを備えるアウトソーシング本部のコンピュータシステムのコンピュータ端末と、前記アウトソーシング本部から給与明細処理に関するアウトソーシングを委託されるパートナーのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、パートナーのコンピュータシステムにより管理される顧問先・クライアントのコンピュータシステムのコンピュータ端末と、社員のコンピュータ端末とを通信回線で接続した給与アウトソーシング処理システムであって、前記アウトソーシング本部がパートナーに給与明細処理のアウトソーシングを委託し、当該アウトソーシング本部のコンピュータ端末からパートナーのコンピュータ端末にビジネスモデル情報であるパートナー管理、データ配信、ユーザー管理、ログ管理、メンテナンスの各情報をオンラインで通信回線によりパートナーのコンピュータ端末に提供可能とし、前記パートナーのコンピュータ端末は、顧問先・クライアント管理、ファイル共有、データ配信)、パートナーのユーザー管理の各情報をオンラインで通信回線により顧問先・クライアントに提供し、前記顧問先・クライアントのコンピュータ端末は、社員マスタ管理、社員管理、ファイル共有、Web明細、ユーザー管理を行い、前記アウトソーシング本部、パートナー、顧問先・クライアントの社員のコンピュータ端末によって、給与支給日にWeb上でWeb明細書を確認して、銀行口座で給与を引出す構成により実現した。
【実施例0024】
以下、図面を参照して、本発明の実施例に係る給与アウトソーシング処理システム1について詳細に説明する。
【0025】
本実施例の給与アウトソーシング処理システム1は、
図1乃至
図3に示すように、共通のデータベース50を備えるアウトソーシング本部2のコンピュータシステム3のコンピュータ端末4と、前記アウトソーシング本部2から給与明細処理に関するアウトソーシングを委託されるパートナー(単数又は複数)12のコンピュータシステム13のコンピュータ端末14と、パートナー12のコンピュータシステ13により管理される顧問先・クライアント(単数又は複数)22のコンピュータシステム23のコンピュータ端末24と、社員30のコンピュータ端末31と、を公知のインターネット等の通信回線10で接続したものである。
【0026】
図2は本実施例に係る給与アウトソーシング処理システム1の組織構成を示すものであり、前記パートナー12としては、例えば士業のパートナー、多店舗企業人事部等の例を挙げることができる。
【0027】
前記顧問先・クライアント22としては、一般企業等の例を挙げることができる。
【0028】
図3は本実施例に係る給与アウトソーシング処理システム1の組織階層構成を示すものであり、共通のデータベース50の基で、アウトソーシング本部2、パートナー12、顧問先・クライアント22、社員30のすべてのデータを、一括管理するように構成している。
【0029】
更に詳述すると、
図4に示すように、前記アウトソーシング本部2が例えば士業のパートナー12に給与明細処理のアウトソーシングを委託し、アウトソーシング本部2のコンピュータ端末4からパートナー12のコンピュータ端末14にビジネスモデル情報であるパートナー管理(士業パートナーの登録、編集、削除のアップロード・ダウンロード)、データ返信(パートナーへのデータ配信)、ユーザー管理(本部のユーザー管理ID、パスワード発行)、ログ管理(システムへのアクセスログ管理)、メンテナンス(バックアップ処理)の各情報をオンラインで通信回線10によりパートナー12のコンピュータ端末14に提供可能とし、前記パートナー12のコンピュータ端末14は、
図5に示すように顧問先・クライアント管理(クライアントの登録、編集、削除を管理)、ファイル共有(クライアント向けのファイルのアップロード)、データ配信(前記顧問先・クライアントへのデータ配信)、パートナーのユーザー管理(パートナーのユーザー管理ID、パスワード発行)の各情報をオンラインで通信回線10により顧問先・クライアント22に提供し、前記顧問先・クライアント22のコンピュータ端末24は、
図6に示すように社員マスタ管理(顧問先・クライアントの社員の登録・編集・削除を管理)、社員管理(各社員のIDとパスワードの管理)、ファイル共有(社員向けのファイルのアップロード)、Web明細(給与明細などのWeb明細発行)、ユーザー管理(顧問先・クライアントのユーザー(社員)管理を行って、前記アウトソーシング本部2、パートナー12、顧問先・クライアント22の社員30のコンピュータ端末31によって、
図7に示すように給与支給日にWeb上でWeb明細書を確認して、銀行口座で給与を引出すように構成している。
【0030】
次に、前記パートナー12と、顧問先・クライアント22、社員30との間における給与処理の流れについて
図8を参照して説明する。
【0031】
ここで、給与処理の実践は基本的には、例えば三人のオペレータABCが行うものとする。
【0032】
また、この給与処理は、勤怠末締で給与支払いを翌月25日Web支払いで行うものとして以下の説明を行う。前記顧問先・クライアント22のコンピュータ端末24は、社員30の入社退社の情報(マスタ登録)や勤怠・変動データを通信回線を利用してアップロードする。
【0033】
前記パートナー12のコンピュータ端末14は、月の10日過ぎに給与処理として社員30の入社退社の情報(マスタ登録)(人事マスタメンテナンス)や勤怠処理、給与処理(社員等)を行い、更に、月の17日~19日には給与明細(Web給与明細書)を、通信回線を利用してアップロードする。
【0034】
次に、顧問先・クライアント22のコンピュータ端末24は、Web給与明細書、給与データを、銀行振込データとしてダウンロードする。
【0035】
これにより、各社員30はコンピュータ端末31を利用し、給与支給日にWeb上で明細書を確認して、銀行口座で給与を引出すことができる。
【0036】
なお、前記パートナー12のコンピュータシステム13から前記顧問先・クライアント22のコンピュータシステム23に提供される勤怠一覧表、給与支給控除一覧表、諸官庁届出(取得喪失届・離職票)、源泉・地方税納付書を、オンラインで提供し、前記顧問先・クライアント22は、前記パートナー12から提供される諸官庁届出(取得喪失届・離職票)、源泉・地方税納付書の所定日までの届出、納付等の処理を行う。
【0037】
次に、前記パートナー12と、顧問先・クライアント22、社員30との間における給与処理の流れについて
図8を参照して説明する。
【0038】
ここで、給与処理の実践は、基本的には例えば三人のオペレータABCが行うものとする。
【0039】
また、この給与処理は、勤怠末締で給与支払いを翌月25日Web支払いで行うものとして以下の説明を行う。
【0040】
前記顧問先・クライアント22のコンピュータ端末24は、社員30の入社退社の情報(マスタ登録)や勤怠・変動データを、通信回線を利用してアップロードする。
【0041】
前記パートナー12のコンピュータ端末14は、月の10日過ぎに給与処理として社員30の入社退社の情報(マスタ登録)(人事マスタメンテナンス)や勤怠処理、給与処理(社員等)を行い、更に、月の17日~19日には給与明細(Web給与明細書)を、通信回線を利用してアップロードする。
【0042】
次に、前記顧問先・クライアント22のコンピュータ端末24は、Web給与明細書や給与データを銀行振込データとしてダウンロードする。
【0043】
これにより、各社員30はコンピュータ端末31を利用し、給与支給日にWeb上で明細書を確認して、銀行口座で給与を引出すことができる。
【0044】
以上説明した本実施例に係る給与アウトソーシング処理システム1によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本実施例に係る給与アウトソーシング処理システム1によれば、企業の就業規則・給与規定を熟知・熟考した上、給与等に関する諸官庁の法制度を守り、しばしば変わる法律を遵守しつつ効率の良い給与処理を実現することができる。
【0045】
例えば、給与処理に関して通常の処理の1/3程度に処理時間の短縮を図れる(例1時間かかる入力時間が20分以下の処理時間で済む。
【0046】
そして、給与処理マニュアルを利用して処理することで、企業担当者でなくとも正確でスピーディーに汎用性と再現性を実現できる。
【0047】
また、社会保険、雇用保険、源泉所得税、地方税の諸官庁処理の一元管理が可能となる。
本発明に係る給与アウトソーシング処理システムは、主に土業関係の企業に適用するものであるが、これに限らず広く一般企業の給与処理システムとして広範に利用可能であることは勿論である。