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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024009328
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】人力駆動車用の制御装置
(51)【国際特許分類】
   B62M 6/45 20100101AFI20240112BHJP
【FI】
B62M6/45
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023201859
(22)【出願日】2023-11-29
(62)【分割の表示】P 2019238273の分割
【原出願日】2019-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】謝花 聡
(57)【要約】
【課題】ライダがアシスト力の不足を感じにくいモータの制御を実行できる人力駆動車用の制御装置を提供する。
【解決手段】人力駆動車用の制御装置は、人力駆動車に推進力を付与するモータを、前記人力駆動車に入力される人力駆動力に応じて制御するように構成される制御部を含み、前記制御部は、前記人力駆動車の車速と、前記人力駆動車の傾斜角度と、前記人力駆動車の走行抵抗と、の少なくとも1つに関連するパラメータが増加すると、前記モータの出力が最大となる場合における前記モータによるアシスト力が増加するように前記モータを制御するように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車用の制御装置であって、
人力駆動車に推進力を付与するモータを、前記人力駆動車に入力される人力駆動力に応じて制御するように構成される制御部を含み、
前記制御部は、
前記人力駆動車の車速と、前記人力駆動車の傾斜角度と、前記人力駆動車の走行抵抗と、の少なくとも1つに関連するパラメータが増加すると、前記モータの出力が最大となる場合における前記モータによるアシスト力である上限値が、前記パラメータが増加しない場合の前記上限値よりも増加するように前記モータを制御するように構成され、
前記パラメータは、車速、加速度、傾斜角度、走行抵抗、傾斜角度および走行抵抗が増加するほど増加するパラメータ、および、走行抵抗が増加するほど増加するパラメータの少なくとも1つである、制御装置。
【請求項2】
前記パラメータは、前記車速である第1パラメータを含み、
前記制御部は、
前記車速が第1車速以下の場合、前記モータによるアシスト力が第1値以下になるように前記モータを制御し、
前記車速が第1車速よりも高い場合、前記モータによるアシスト力が第2値以下になるように前記モータを制御するように構成され、
前記第2値は、前記第1値よりも大きい、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記車速が第2車速よりも高い場合、前記モータによるアシスト力が第3値以下になるように前記モータを制御するように構成され、
前記第2車速は、前記第1車速よりも高く、
前記第3値は、前記第2値よりも小さい、請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記第3値は、前記車速が増加するほど小さくなる、請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記車速が第2車速以下の場合、前記パラメータが増加するほど、前記上限値が増加するように前記モータを制御するように構成される、請求項3または4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記パラメータは、
前記車速である第1パラメータと、
前記傾斜角度と、前記走行抵抗との少なくとも1つであるパラメータ、または、前記傾斜角度および前記走行抵抗の少なくとも1が増加するほど増加するパラメータである第2パラメータと、を含み、
前記制御部は、前記第1パラメータが増加しても、前記第2パラメータが増加しない場合には、前記上限値を変更しないように構成される、請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
人力駆動車用の制御装置であって、
人力駆動車に推進力を付与するモータを、前記人力駆動車に入力される人力駆動力に応じて制御するように構成される制御部を含み、
前記制御部は、
前記人力駆動車の車速と、前記人力駆動車の傾斜角度と、前記人力駆動車の走行抵抗と、の少なくとも1つに関連するパラメータが増加すると、前記モータの出力が最大となる場合における前記モータによるアシスト力である上限値が増加するように前記モータを制御するように構成され、
前記パラメータは、車速、加速度、傾斜角度、走行抵抗、傾斜角度および走行抵抗が増加するほど増加するパラメータ、および、走行抵抗が増加するほど増加するパラメータの少なくとも1つであり、
前記パラメータは、
前記車速である第1パラメータと、
前記傾斜角度と、前記走行抵抗との少なくとも1つであるパラメータ、または、前記傾斜角度および前記走行抵抗の少なくとも1が増加するほど増加するパラメータである第2パラメータと、を含み、
前記制御部は、前記第1パラメータが増加しても、前記第2パラメータが増加しない場合には、前記上限値を変更しないように構成される、制御装置。
【請求項8】
前記パラメータは、
前記第1パラメータと、
前記傾斜角度と、前記走行抵抗との少なくとも1つであるパラメータ、または、前記傾斜角度および前記走行抵抗の少なくとも1が増加するほど増加するパラメータである第2パラメータと、を含み、
前記制御部は、前記第1パラメータが増加しても、前記第2パラメータが増加しない場合には、前記上限値を変更しないように構成される、請求項2から5のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項9】
人力駆動車用の制御装置であって、
人力駆動車に推進力を付与するモータを、前記人力駆動車に入力される人力駆動力に応じて制御するように構成される制御部を含み、
前記制御部は、
前記人力駆動車の車速と、前記人力駆動車の傾斜角度と、前記人力駆動車の走行抵抗と、の少なくとも1つに関連するパラメータが増加すると、前記モータの出力が最大となる場合における前記モータによるアシスト力である上限値が増加するように前記モータを制御するように構成され、
前記パラメータは、車速、加速度、傾斜角度、走行抵抗、傾斜角度および走行抵抗が増加するほど増加するパラメータ、および、走行抵抗が増加するほど増加するパラメータの少なくとも1つであり、
前記パラメータは、前記車速である第1パラメータと、
前記傾斜角度と、前記走行抵抗との少なくとも1つであるパラメータ、または、前記傾斜角度および前記走行抵抗の少なくとも1が増加するほど増加するパラメータである第2パラメータと、を含み、
前記制御部は、
前記車速が第1車速以下の場合、前記モータによるアシスト力が第1値以下になるように前記モータを制御し、
前記車速が第1車速よりも高い場合、前記モータによるアシスト力が第2値以下になるように前記モータを制御するように構成され、
前記第2値は、前記第1値よりも大きく、
前記制御部は、前記第1パラメータが増加しても、前記第2パラメータが増加しない場合には、前記上限値を変更しないように構成される、に記載の制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記第1パラメータが第1閾値以下、かつ、前記第2パラメータが第2閾値以下の場合、前記モータによるアシスト力が第4値以下になるように前記モータを制御し、
前記第1パラメータが前記第1閾値よりも大きい場合、かつ、前記第2パラメータが前記第2閾値以下の場合、前記モータによるアシスト力が第4値以下になるように前記モータを制御し、
前記第1パラメータが前記第1閾値よりも大きい場合、かつ、前記第2パラメータが前記第2閾値よりも大きい場合、前記モータによるアシスト力が第5値以下になるように前記モータを制御するように構成され、
前記第5値は、前記第4値よりも大きい、請求項6から8のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記第1パラメータが第3閾値よりも大きい場合、前記モータによるアシスト力が第6値以下になるように、前記モータを制御するように構成され、
前記第3閾値は、前記第1閾値よりも大きく、
前記第6値は、前記第5値よりも小さい、請求項10に記載の制御装置。
【請求項12】
人力駆動車用の制御装置であって、
人力駆動車に推進力を付与するモータを、前記人力駆動車に入力される人力駆動力に応じて制御するように構成される制御部を含み、
前記制御部は、
前記人力駆動車の車速が時速15キロメートルよりも高い第1範囲にある場合、前記人力駆動車の車速が増加すると、前記人力駆動力に対する前記モータによるアシスト力の比率が増加するように前記モータを制御するように構成され、
前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、前記人力駆動車の車速と、前記人力駆動車の傾斜角度と、前記人力駆動車の走行抵抗と、の少なくとも1つに関連するパラメータに応じて、前記比率を変更するように構成され、
前記パラメータは、加速度、傾斜角度、走行抵抗、および、走行抵抗が増加するほど増加するパラメータの少なくとも1つである、制御装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記車速が前記第1範囲よりも高い第2範囲にある場合、前記車速が増加すると、前記比率が小さくなるように前記モータを制御するように構成される、請求項12に記載の制御装置。
【請求項14】
前記第2範囲は、時速25キロメートルよりも高い領域を含む、請求項13に記載の制御装置。
【請求項15】
前記パラメータは、
前記車速である第1パラメータと、
前記傾斜角度である第2パラメータと、
前記走行抵抗または前記走行抵抗が増加するほど増加するパラメータである第3パラメータと、の少なくとも1つを含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項16】
前記パラメータは、前記第1パラメータを含み、
前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、前記第1パラメータが増加するほど、前記比率が増加するように前記モータを制御するように構成される、請求項15に記載の制御装置。
【請求項17】
前記パラメータは、前記第2パラメータを含み、
前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、前記第2パラメータが増加するほど、前記比率が増加するように前記モータを制御するように構成される、請求項15または16に記載の制御装置。
【請求項18】
前記パラメータは、前記第3パラメータを含み、
前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、前記第3パラメータが増加するほど、前記比率が増加するように前記モータを制御するように構成される、請求項15から17のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項19】
前記パラメータは、前記第2パラメータを含み、
前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、かつ、前記第2パラメータが予め定める第4閾値以下の場合、前記人力駆動車の車速が増加しても、前記比率を変更しないように構成される、請求項15から18のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項20】
前記パラメータは、前記第3パラメータを含み、
前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、かつ、前記第3パラメータが第5閾値以下の場合、前記人力駆動車の車速が増加しても、前記比率を変更しないように構成される、請求項15から19のいずれか一項に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人力駆動車用の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に開示されている人力駆動車用の制御装置は、人力駆動車の車速が増加すると、モータの回転数を増加させる。モータの回転数が増加すると、モータの出力トルクが低下するので、ライダがアシスト力の不足を感じやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-63679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的の1つは、ライダがアシスト力の不足を感じにくいモータの制御を実行できる人力駆動車用の制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1側面に従う制御装置は、人力駆動車用の制御装置であって、人力駆動車に推進力を付与するモータを、前記人力駆動車に入力される人力駆動力に応じて制御するように構成される制御部を含み、前記制御部は、前記人力駆動車の車速と、前記人力駆動車の傾斜角度と、前記人力駆動車の走行抵抗と、の少なくとも1つに関連するパラメータが増加すると、前記モータの出力が最大となる場合における前記モータによるアシスト力が増加するように前記モータを制御するように構成される。
第1側面の制御装置によれば、人力駆動車の車速と、人力駆動車の傾斜角度と、人力駆動車の走行抵抗と、の少なくとも1つに関連するパラメータが増加すると、モータの出力が最大となる場合におけるモータによるアシスト力が増加するようにモータを制御するように構成されるため、ライダがアシスト力の不足を感じにくいモータの制御を実行できる。
【0006】
本開示の第1側面に従う第2側面の制御装置において、前記パラメータは、前記車速に関連する第1パラメータを含み、前記制御部は、前記車速が第1車速以下の場合、前記モータによるアシスト力が第1値以下になるように前記モータを制御し、前記車速が第1車速よりも高い場合、前記モータによるアシスト力が第2値以下になるように前記モータを制御するように構成され、前記第2値は、前記第1値よりも大きい。
第2側面の制御装置によれば、車速が第1車速よりも高い場合のモータによるアシスト力を、車速が第1車速以下の場合のモータによるアシスト力よりも大きくできるため、車速が第1車速よりも高い場合において、ライダがアシスト力の不足を感じにくいモータの制御を実行できる。
【0007】
本開示の第2側面に従う第3側面の制御装置において、前記制御部は、前記車速が第2車速よりも高い場合、前記モータによるアシスト力が第3値以下になるように前記モータを制御するように構成され、前記第2車速は、前記第1車速よりも高く、前記第3値は、前記第2値よりも小さい。
第3側面の制御装置によれば、車速が第2車速よりも高い場合のモータによるアシスト力を、車速が第2車速以下の場合のモータによるアシスト力よりも小さくできるため、車速が第2車速よりも高い場合において、モータによる電力の消費を低減できる。
【0008】
本開示の第3側面に従う第4側面の制御装置において、前記第3値は、前記車速が増加するほど小さくなる。
第4側面の制御装置によれば、車速が第2車速よりも高い場合、車速が増加するほどモータによるアシスト力を小さくできる。
【0009】
本開示の第3または第4側面に従う第5側面の制御装置において、前記制御部は、前記車速が第2車速以下の場合、前記パラメータが増加するほど、前記モータの出力が最大となる場合の前記モータによるアシスト力が増加するように前記モータを制御するように構成される。
第5側面の制御装置によれば、車速が第2車速以下の場合、パラメータが増加するほど、モータの出力が最大となる場合のモータによるアシスト力を増加できる。
【0010】
本開示の第1側面に従う第6側面の制御装置において、前記パラメータは、前記車速に関連する第1パラメータと、前記傾斜角度と、前記走行抵抗との少なくとも1つに関する第2パラメータと、を含み、前記制御部は、前記第1パラメータが増加しても、前記第2パラメータが増加しない場合には、前記モータの出力が最大となる場合の前記モータによるアシスト力を変更しないように構成される。
第6側面の制御装置によれば、第1パラメータが増加する場合において、第2パラメータが増加する場合と増加しない場合とのそれぞれにおいて、モータの出力が最大となる場合のモータによるアシスト力を好適なアシスト力に設定できる。
【0011】
本開示の第2から第5側面のいずれか1つに従う第7側面の制御装置において、前記パラメータは、前記第1パラメータと、前記傾斜角度と、前記走行抵抗との少なくとも1つに関する第2パラメータと、を含み、前記制御部は、前記第1パラメータが増加しても、前記第2パラメータが増加しない場合には、前記モータの出力が最大となる場合の前記モータによるアシスト力を変更しないように構成される。
第7側面の制御装置によれば、第1パラメータが増加する場合において、第2パラメータが増加する場合と増加しない場合とのそれぞれにおいて、モータの出力が最大となる場合のモータによるアシスト力を好適なアシスト力に設定できる。
【0012】
本開示の第6または第7側面に従う第8側面の制御装置において、前記制御部は、前記第1パラメータが第1閾値以下、かつ、前記第2パラメータが第2閾値以下の場合、前記モータによるアシスト力が第4値以下になるように前記モータを制御し、前記第1パラメータが第1閾値よりも大きい場合、かつ、前記第2パラメータが第2閾値以下の場合、前記モータによるアシスト力が第4値以下になるように前記モータを制御し、前記第1パラメータが第1閾値よりも大きい場合、かつ、前記第2パラメータが第2閾値よりも大きい場合、前記モータによるアシスト力が第5値以下になるように前記モータを制御するように構成され、前記第5値は、前記第4値よりも大きい。
第8側面の制御装置によれば、第1パラメータが第1閾値よりも大きく、かつ、第2パラメータが第2閾値よりも大きい場合におけるモータによるアシスト力の最大値を、第1パラメータの値にかかわらず、第2パラメータが第2閾値以下の場合のモータによるアシスト力の最大値よりも大きくできる。
【0013】
本開示の第8側面に従う第9側面の制御装置において、前記制御部は、前記第1パラメータが第3閾値よりも大きい場合、前記モータによるアシスト力が第6値以下になるように、前記モータを制御するように構成され、前記第3閾値は、前記第1閾値よりも大きく、前記第6値は、前記第5値よりも小さい。
第9側面の制御装置によれば、第1パラメータが第1閾値よりも大きく、かつ、第2パラメータが第2閾値よりも大きい場合におけるモータによるアシスト力の最大値を、第1パラメータが第3閾値よりも大きい場合におけるモータによるアシスト力の最大値よりも大きくできる。
【0014】
本開示の第10側面に従う制御装置は、人力駆動車用の制御装置であって、人力駆動車に推進力を付与するモータを、前記人力駆動車に入力される人力駆動力に応じて制御するように構成される制御部を含み、前記制御部は、前記人力駆動車の車速が時速15キロメートルよりも高い第1範囲にある場合、前記人力駆動車の車速が増加すると、前記人力駆動力に対する前記モータによるアシスト力の比率が増加するように前記モータを制御するように構成される。
第10側面の制御装置によれば、人力駆動車の車速が時速15キロメートルよりも高い第1範囲にある場合、人力駆動車の車速が増加すると、人力駆動力に対するモータによるアシスト力の比率が増加するようにモータを制御するように構成されるため、車速が第1範囲にある場合にライダがアシスト力の不足を感じにくいモータの制御を実行できる。
【0015】
本開示の第10側面に従う第11側面の制御装置において、前記制御部は、前記車速が前記第1範囲よりも高い第2範囲にある場合、前記車速が増加すると、前記比率が小さくなるように前記モータを制御するように構成される。
第11側面の制御装置によれば、車速が第2範囲にある場合において、モータによる電力の消費を低減できる。
【0016】
本開示の第11側面に従う第12側面の制御装置において、前記第2範囲は、前記車速が時速25キロメートルよりも高い領域を含む。
第12側面の制御装置によれば、車速が時速25キロメートルよりも高い領域において、モータによる電力の消費を低減できる。
【0017】
本開示の第10から第12側面のいずれか1つに従う第13側面の制御装置において、前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、前記人力駆動車の車速と、前記人力駆動車の傾斜角度と、前記人力駆動車の走行抵抗と、の少なくとも1つに関連するパラメータに応じて、前記比率を変更するように構成される。
第13側面の制御装置によれば、車速が第1範囲にある場合、人力駆動車の車速と、人力駆動車の傾斜角度と、人力駆動車の走行抵抗と、の少なくとも1つに関連するパラメータに応じて、比率を好適に変更できる。
【0018】
本開示の第13側面に従う第14側面の制御装置において、前記パラメータは、前記車速に関連する第1パラメータと、前記傾斜角度に関する第2パラメータと、前記走行抵抗に関する第3パラメータと、の少なくとも1つを含む。
第14側面の制御装置によれば、車速が第1範囲にある場合、車速に関連する第1パラメータと、傾斜角度に関する第2パラメータと、走行抵抗に関する第3パラメータと、の少なくとも1つに応じて、比率を好適に変更できる。
【0019】
本開示の第14側面に従う第15側面の制御装置において、前記パラメータは、前記第1パラメータを含み、前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、前記第1パラメータが増加するほど、前記比率が増加するように前記モータを制御するように構成される。
第15側面の制御装置によれば、車速が第1範囲にある場合、車速に関連する第1パラメータが増加するほど、比率が増加するようにモータを制御するように構成されるため、ライダがアシスト力の不足を感じにくいモータの制御を実行できる。
【0020】
本開示の第14または第15側面に従う第16側面の制御装置において、前記パラメータは、前記第2パラメータを含み、前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、前記第2パラメータが増加するほど、前記比率が増加するように前記モータを制御するように構成される。
第16側面の制御装置によれば、車速が第1範囲にある場合、傾斜角度に関する第2パラメータが増加するほど、比率が増加するようにモータを制御するように構成されるため、ライダがアシスト力の不足を感じにくいモータの制御を実行できる。
【0021】
本開示の第14から第16側面のいずれか1つに従う第17側面の制御装置において、前記パラメータは、前記第3パラメータを含み、前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、前記第3パラメータが増加するほど、前記比率が増加するように前記モータを制御するように構成される。
第17側面の制御装置によれば、車速が第1範囲にある場合、走行抵抗に関する第3パラメータが増加するほど、比率が増加するようにモータを制御するように構成されるため、ライダがアシスト力の不足を感じにくいモータの制御を実行できる。
【0022】
本開示の第14から第17側面のいずれか1つに従う第18側面の制御装置において、前記パラメータは、前記第2パラメータを含み、前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、かつ、前記第2パラメータが予め定める第4閾値以下の場合、前記人力駆動車の車速が増加しても、前記比率を変更しないように構成される。
第18側面の制御装置によれば、車速が第1範囲にある場合、傾斜角度に関する第2パラメータが予め定める第4閾値以下の場合、人力駆動車の車速が増加しても、前記比率を変更しないように構成されるため、モータによる電力の消費を低減できる。
【0023】
本開示の第14から第18側面のいずれか1つに従う第19側面の制御装置において、前記パラメータは、前記第3パラメータを含み、前記制御部は、前記車速が前記第1範囲にある場合、かつ、前記第3パラメータが第5閾値以下の場合、前記人力駆動車の車速が増加しても、前記比率を変更しないように構成される。
第19側面の制御装置によれば、車速が第1範囲にある場合、走行抵抗に関する第3パラメータが第5閾値以下の場合、人力駆動車の車速が増加しても、比率を変更しないように構成されるため、モータによる電力の消費を低減できる。
【発明の効果】
【0024】
本開示の人力駆動車用の制御装置は、ライダがアシスト力の不足を感じにくいモータの制御を実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施形態の人力駆動車用の制御装置を含む人力駆動車の側面図。
図2】実施形態の人力駆動車用の制御装置を含む人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図。
図3図2の制御部の第1例の構成によって実行され、モータを制御する処理のフローチャート。
図4図2の制御部の第1例の構成によって実行され、モータを制御する処理の車速とモータによるアシスト力との関係を示すグラフ。
図5図2の制御部の第2例の構成によって実行され、モータを制御する処理のフローチャート。
図6図2の制御部の第3例の構成によって実行され、モータを制御する処理のフローチャート。
図7図2の制御部の第4例の構成によって実行され、モータを制御する処理のフローチャート。
図8】変形例の制御部によって実行され、モータを制御する処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<実施形態>
図1から図7を参照して、実施形態の人力駆動車用の制御装置60について説明する。人力駆動車10は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力Hによって駆動できる乗り物である。人力駆動車10は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、および、ハンドバイク、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車10が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車10は、例えば1輪車および3輪以上の車輪を有する乗り物も含む。人力駆動車10は、人力駆動力Hのみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車10は、人力駆動力Hだけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するイーバイク(E-bike)を含む。イーバイクは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において、人力駆動車10を、電動アシスト自転車として説明する。
【0027】
人力駆動車10は、人力駆動力Hが入力されるクランク12を備える。人力駆動車10は、車輪14と、車体16と、を、さらに備える。車輪14は、後輪14Aと、前輪14Bと、を含む。車体16は、フレーム18を含む。クランク12は、フレーム18に対して回転可能な入力回転軸12Aと、入力回転軸12Aの軸方向の端部にそれぞれ設けられる一対のクランクアーム12Bとを含む。本実施形態において、入力回転軸12Aは、クランク軸である。各クランクアーム12Bには、一対のペダル20がそれぞれ連結される。後輪14Aは、クランク12が回転することによって駆動される。後輪14Aは、フレーム18に支持される。クランク12と後輪14Aとは、駆動機構22によって連結される。駆動機構22は、入力回転軸12Aに連結される第1回転体24を含む。入力回転軸12Aと第1回転体24とは、一体回転するように連結されてもよく、第1ワンウェイクラッチを介して連結されていてもよい。第1ワンウェイクラッチは、クランク12が前転した場合に、第1回転体24を前転させ、クランク12が後転した場合に、クランク12と第1回転体24との相対回転を許容するように構成される。第1回転体24は、スプロケット、プーリ、または、ベベルギアを含む。駆動機構22は、第2回転体26と、連結部材28とをさらに含む。連結部材28は、第1回転体24の回転力を第2回転体26に伝達する。連結部材28は、例えば、チェーン、ベルト、または、シャフトを含む。
【0028】
第2回転体26は、後輪14Aに連結される。第2回転体26は、スプロケット、プーリ、または、ベベルギアを含む。第2回転体26と後輪14Aとの間には、好ましくは、第2ワンウェイクラッチが設けられている。第2ワンウェイクラッチは、第2回転体26が前転した場合に、後輪14Aを前転させ、第2回転体26が後転した場合に、第2回転体26と後輪14Aとの相対回転を許容するように構成される。人力駆動車10は、変速機29を含んでいてもよい。変速機29は、外装変速機および内装変速機の少なくとも1つを含む。外装変速機は、例えば、ディレーラ29A、第1回転体24、および、第2回転体26を含む。ディレーラ29Aは、フロントディレーラおよびリアディレーラの少なくとも1つを含む。第1回転体24は、複数のスプロケットを含んでいてもよい。第2回転体26は、複数のスプロケットを含んでいてもよい。内装変速機は、例えば、後輪14Aのハブに設けられてもよく、入力回転軸12Aから第1回転体24までの動力伝達経路に設けられてもよい。
【0029】
フレーム18には、フロントフォーク30を介して前輪14Bが取り付けられている。フロントフォーク30には、ハンドルバー34がステム32を介して連結されている。本実施形態では、後輪14Aが駆動機構22によってクランク12に連結されるが、後輪14Aおよび前輪14Bの少なくとも1つが、駆動機構22によってクランク12に連結されてもよい。
【0030】
好ましくは、人力駆動車10は、バッテリ36をさらに含む。バッテリ36は、1または複数のバッテリ素子を含む。バッテリ素子は、充電池を含む。バッテリ36は、制御装置60に電力を供給するように構成される。バッテリ36は、好ましくは、制御装置60の制御部62と電気ケーブルまたは無線通信装置を介して通信可能に接続される。バッテリ36は、例えば電力線通信(PLC;power line communication)、CAN(Controller Area Network)、または、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)によって制御部62と通信可能である。
【0031】
人力駆動車10は、モータ38を含む。モータ38は、人力駆動車10に推進力を付与する。モータ38は、1または複数の電気モータを含む。電気モータは、例えば、ブラシレスモータである。モータ38は、ペダル20から後輪14Aまでの人力駆動力Hの動力伝達経路、および、前輪14Bの少なくとも1つに回転力を伝達するように構成される。ペダル20から後輪14Aまでの人力駆動力Hの動力伝達経路には、後輪14Aも含まれる。本実施形態では、モータ38は、人力駆動車10のフレーム18に設けられ、第1回転体24に回転を伝達するように構成される。モータ38は、ハウジング39に設けられる。ハウジング39は、フレーム18に設けられる。ハウジング39は、例えばフレーム18に着脱可能に取り付けられる。モータ38およびモータ38が設けられるハウジング39を含んで、ドライブユニット40が構成される。モータ38と入力回転軸12Aとの間の動力伝達経路には、好ましくは、入力回転軸12Aを人力駆動車10が前進する方向に回転させた場合にクランク12の回転力のモータ38への伝達を抑制する第3ワンウェイクラッチが設けられる。後輪14Aおよび前輪14Bの少なくとも1つにモータ38を設ける場合、モータ38は、ハブに設けられて、ハブと共にハブモータを構成してもよい。
【0032】
制御装置60は、制御部62を含む。制御部62は、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。制御部62は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。好ましくは、制御装置60は、記憶部64をさらに含む。記憶部64には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部64は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、および、フラッシュメモリの少なくとも1つを含む。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random access memory)を含む。
【0033】
制御装置60は、好ましくは、モータ38の駆動回路66をさらに備える。駆動回路66と、制御部62とは、好ましくは、ドライブユニット40のハウジング39に設けられる。駆動回路66と、制御部62とは、例えば同一の回路基板に設けられてもよい。駆動回路66は、インバータ回路を含む。駆動回路66は、バッテリ36からモータ38に供給される電力を制御する。駆動回路66は、制御部62と、導電線、電気ケーブルまたは無線通信装置などを介して接続されている。駆動回路66は、制御部62からの制御信号に応じてモータ38を駆動させる。
【0034】
好ましくは、人力駆動車10は、車速センサ42をさらに含む。好ましくは、人力駆動車10は、クランク回転センサ44、人力駆動力検出部46、傾斜検出部48、風速検出部50、タイヤ空気圧検出部52、および、加速度検出部54の少なくとも1つをさらに含む。
【0035】
車速センサ42は、人力駆動車10の車速Vに関する情報を検出するように構成される。本実施形態では、車速センサ42は、人力駆動車10の車輪14の回転速度Wに関する情報を検出するように構成される。車速センサ42は、例えば、人力駆動車10の車輪14に設けられる磁石を検出するように構成される。車速センサ42は、例えば、車輪14が1回転する間に、予め定める回数の検出信号を出力するように構成される。予め定める回数は、例えば、1である。車速センサ42は、車輪14の回転速度Wに応じた信号を出力する。制御部62は、車輪14の回転速度Wと、車輪14の周長に関する情報とに基づいて人力駆動車10の車速Vを算出できる。記憶部64には車輪14の周長に関する情報が記憶される。車速センサ42は、例えばリードスイッチを構成する磁性リード、または、ホール素子を含む。車速センサ42は、人力駆動車10のフレーム18のチェーンステイに取り付けられ、後輪14Aに取り付けられる磁石を検出する構成としてもよく、フロントフォーク30に設けられ、前輪14Bに取り付けられる磁石を検出する構成としてもよい。本実施形態において、車速センサ42は、車輪14が一回転した場合に、リードスイッチが磁石を1回検出するように構成される。車速センサ42は、人力駆動車10の車速Vに関する情報を取得できればどのような構成であってもよく、車輪14に設けられる磁石を検出する構成に限らず、例えば、ディスクブレーキに設けられるスリットを検出するように構成されてもよく、光学センサなどを含んで構成されてもよく、GPS受信機を含んで構成されてもよい。車速センサ42は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部62に接続される。
【0036】
クランク回転センサ44は、入力回転軸12Aの回転速度NCに関する情報を検出するように構成される。クランク回転センサ44は、例えば、人力駆動車10のフレーム18またはドライブユニット40に設けられる。クランク回転センサ44は、磁界の強度に応じた信号を出力する磁気センサを含んで構成される。周方向に磁界の強度が変化する環状の磁石が、入力回転軸12A、入力回転軸12Aに連動して回転する部材、または、入力回転軸12Aから第1回転体24までの間の動力伝達経路に設けられる。入力回転軸12Aに連動して回転する部材は、モータ38の出力軸を含んでもよい。クランク回転センサ44は、入力回転軸12Aの回転速度NCに応じた信号を出力する。磁石は、入力回転軸12Aから第1回転体24までの人力駆動力Hの動力伝達経路において、入力回転軸12Aと一体に回転する部材に設けられてもよい。例えば、磁石は、入力回転軸12Aと第1回転体24との間に第1ワンウェイクラッチが設けられない場合、第1回転体24に設けられてもよい。クランク回転センサ44は、入力回転軸12Aの回転速度NCに関する情報を取得できればどのような構成であってもよく、磁気センサに代えて光学センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、またはトルクセンサなどを含んでいてもよい。クランク回転センサ44は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部62に接続される。
【0037】
人力駆動力検出部46は、人力駆動力Hに関する情報を検出するように構成される。人力駆動力検出部46は、例えば、トルクセンサを含む。トルクセンサは、人力駆動力Hによってクランク12に与えられるトルクに応じた信号を出力するように構成される。トルクセンサは、例えば、動力伝達経路に第1ワンウェイクラッチが設けられる場合、好ましくは、第1ワンウェイクラッチよりも動力伝達経路の上流側に設けられる。トルクセンサは、歪センサ、磁歪センサ、または、圧力センサなどを含む。歪センサは、歪ゲージを含む。トルクセンサは、動力伝達経路、または、動力伝達経路に含まれる部材の近傍に含まれる部材に設けられる。動力伝達経路に含まれる部材は、例えば、入力回転軸12A、入力回転軸12Aと第1回転体24との間において人力駆動力Hを伝達する部材、クランクアーム12B、または、ペダル20である。トルクセンサは、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部62に接続される。人力駆動力検出部46は、人力駆動力Hに関する情報を取得できればどのような構成であってもよく、例えば、ペダル20に与えられる圧力を検出するセンサ、または、チェーンの張力を検出するセンサなどを含んでいてもよい。
【0038】
傾斜検出部48は、人力駆動車10の傾斜角度Dに関する情報を検出するように構成される。傾斜検出部48は、さらに、人力駆動車10の走行抵抗Rに関する情報を検出するように構成される。人力駆動車10の傾斜角度Dは、人力駆動車10の走行抵抗Rに関する。傾斜検出部48は、人力駆動車10の傾斜角度Dを検出するように構成される。人力駆動車10の傾斜角度Dは、人力駆動車10の進行方向における傾斜角度である。人力駆動車10の傾斜角度Dは、人力駆動車10のピッチ角度と対応する。傾斜検出部48は、一例では、傾斜センサを含む。傾斜センサは、ジャイロセンサおよび加速度センサの少なくとも1つを含む。別の例では、傾斜検出部48は、GPS(Global positioning system)受信機を含む。制御部62は、GPS受信機によって取得したGPS情報と、記憶部64に予め記録されている地図情報に含まれる路面勾配とに応じて、人力駆動車10の傾斜角度Dを演算してもよい。傾斜検出部48は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部62に接続される。
【0039】
風速検出部50は、人力駆動車10の走行抵抗Rに関する情報を検出するように構成される。風速検出部50は、風速を検出するように構成される。風速検出部50は、風速センサおよび風圧センサの少なくとも1つを含む。風速検出部50は、例えば、人力駆動車10のハンドルバー34に設けられる。風速検出部50は、人力駆動車10が前方に走行する場合の向かい風および追い風の少なくとも1つを検出可能に構成されることが好ましい。風速検出部50は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部62に接続される。
【0040】
タイヤ空気圧検出部52は、人力駆動車10の走行抵抗Rに関する情報を検出するように構成される。タイヤ空気圧検出部52は、車輪14のタイヤの空気圧を検出するように構成される。タイヤ空気圧検出部52は、タイヤの内部の空気圧を検出するように構成される。タイヤ空気圧検出部52は、圧力センサを含み、例えば車輪14の空気注入バルブまたはタイヤの内壁面に設けられる。タイヤ空気圧検出部52は、無線通信装置を介して、制御部62に接続される。
【0041】
加速度検出部54は、人力駆動車10の走行抵抗Rに関する情報を検出するように構成される。加速度検出部54は、人力駆動車10が前進する方向における加速度に応じた信号を検出するように構成される。加速度検出部54は、加速度センサを含む。加速度検出部54は、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部62に接続される。加速度検出部54は、加速度センサに代えて、車速センサ42を含んでいてもよい。加速度検出部54が車速センサ42を含む場合、車速Vを微分することによって人力駆動車10が前進する方向における加速度が得られる。
【0042】
制御部62は、モータ38を制御するように構成される。制御部62は、人力駆動車10に入力される人力駆動力Hに応じてモータ38を制御するように構成される。人力駆動力Hは、トルクで表されてもよく、仕事率で表されてもよい。人力駆動力Hが仕事率によって表される場合、人力駆動力Hは、人力駆動力検出部46によって検出されたトルクとクランク回転センサ44によって検出された入力回転軸12Aの回転速度NCとを乗算することによって得られる。
【0043】
制御部62は、例えば、人力駆動力Hに対して、モータ38によるアシスト力Mが予め定める比率Aになるように、モータ38を制御するように構成される。予め定める比率Aは、一定ではなく、例えば、人力駆動力Hに応じて変化してもよく、車速Vに応じて変化してもよく、人力駆動力Hおよび車速Vの両方に応じて変化してもよい。人力駆動力Hおよびアシスト力Mは、トルクによって表されてもよく、仕事率によって表されてもよい。人力駆動力Hおよびアシスト力Mをトルクによって表わす場合、人力駆動力Hを人力トルクTHと記載し、アシスト力MをアシストトルクTMと記載する。人力駆動力Hおよびアシスト力Mを仕事率によって表わす場合、人力駆動力Hを人力仕事率WHと記載し、アシスト力Mをアシスト仕事率WMと記載する。人力駆動車10の人力トルクTHに対するアシストトルクTMのトルク比率を、アシスト比率ATと記載する場合がある。人力仕事率WHに対するモータ38によるアシスト仕事率WMの比率を、アシスト比率AWと記載する場合がある。
【0044】
制御部62は、例えば、人力駆動力Hと予め定める比率Aとの対応関係の少なくとも一部が互いに異なる複数の制御状態から選択される1つの制御状態によって、モータ38を制御するように構成される。モータ38の出力が第1回転体24に入力される場合、人力仕事率WHは、例えば、人力トルクHTと入力回転軸12Aの回転速度NCとの乗算によって算出される。モータ38の出力が減速機を介して第1回転体24に入力される場合は、減速機の出力を、アシスト力Mとする。モータ38の出力が第1回転体24に入力され、かつ、モータ38から第1回転体24までの動力伝達経路に減速機がない場合、アシスト仕事率WMは、例えば、モータ38の出力トルクと、モータ38の回転速度との乗算によって算出される。モータ38の出力が減速機を介して第1回転体24に入力される場合、アシスト仕事率WMは、例えば、減速機の出力トルクと、減速機の出力回転速度との乗算によって算出される。減速機がある場合、記憶部64は、減速機の減速比に関する情報を記憶するように構成される。制御部62は、モータ38の回転速度と、減速機の減速比に関する情報とに応じて、減速機の出力回転速度を算出できる。記憶部64は、例えば、モータ38の制御指令とモータ38の出力トルクとの関係を示す情報を記憶している。制御部62は、例えば、記憶部64に記憶されているモータ38の制御指令とモータ38の出力トルクとの関係を示す情報に応じて、モータ38の出力トルクを算出できる。制御部62は、例えば、モータ38の出力トルクと、減速機の減速比に関する情報とに応じて、減速機の出力トルクを算出できる。制御部62は、人力トルクHTまたは人力仕事率WHに応じて、制御指令をモータ38の駆動回路66に出力するように構成される。制御指令は、例えばトルク指令値を含む。複数の制御状態は、モータ38を駆動しない制御状態を含んでいてもよい。
【0045】
車輪14にモータ38が設けられる場合、アシスト比率ATは、人力駆動力Hによって駆動される車輪14における人力トルクに対するモータ38によって駆動される車輪14におけるアシストトルクの比率である。人力駆動力Hによって駆動される車輪14における人力トルクは、入力回転軸12Aの回転トルクと、変速機29の変速比と、車輪14の半径とに基づいて演算できる。変速機29の変速比に関する情報と、車輪14の半径に関する情報とは、例えば、記憶部64に記憶される。モータ38によって駆動される車輪14におけるアシストトルクは、モータ38の出力軸の回転トルクと、減速機の減速比と、車輪14の半径とに基づいて演算できる。減速機の減速比に関する情報と、車輪14の半径に関する情報とは、例えば、記憶部64に記憶される。車輪14にモータ38が設けられる場合のアシスト比率ATを演算するために、車輪14の半径に関する情報は必要ではないので、省略されてもよい。
【0046】
制御部62は、アシスト力Mが上限値MX以下になるようにモータ38を制御するように構成される。モータ38の出力が第1回転体24に入力され、かつ、アシスト力Mがトルクによって表される場合、制御部62は、アシストトルクTMが上限値TMX以下になるようにモータ38を制御するように構成される。好ましくは、上限値TMXは、30Nm以上200Nm以下の範囲の値である。上限値TMXは、例えば、85Nmである。上限値TMXは、例えば、モータ38の出力特性によって決定される。モータ38の出力が第1回転体24に入力され、かつ、アシスト力Mが仕事率によって表される場合、制御部62は、アシスト仕事率WMが上限値WMX以下になるようにモータ38を制御するように構成される。
【0047】
制御部62は、人力駆動力Hに加えて、入力回転軸12Aの回転速度NCに応じて、モータ38を制御するように構成されてもよい。例えば、制御部62は、入力回転軸12Aの回転速度NCが予め定める回転速度NCX未満の場合、入力回転軸12Aの回転速度NCおよび人力駆動力Hの少なくとも1つに応じたモータ38の駆動を停止する。予め定める回転速度NCXは、例えば、0以上、かつ、5rpmの範囲の速度である。例えば、制御部62は、入力回転軸12Aの回転速度NCが予め定める回転速度NCY以上になると、モータ38を停止する、または、アシスト力Mが小さくなるようにモータ38を制御してもよい。予め定める回転速度NCYは、予め定める回転速度NCよりも大きく、例えば120rpmから200rpmの範囲の速度である。
【0048】
制御部62は、人力駆動力Hに加えて、人力駆動車10の車速Vと、人力駆動車10の傾斜角度Dと、人力駆動車10の走行抵抗Rと、の少なくとも1つに関連するパラメータPに応じてモータ38を制御するように構成される。走行抵抗Rに関するパラメータは、傾斜抵抗、空気抵抗、タイヤの転がり抵抗、および、加速抵抗の少なくとも1つ含むパラメータである。走行抵抗Rに関するパラメータは、傾斜抵抗、空気抵抗、タイヤの転がり抵抗、および、加速抵抗のうちの1つのみを含むパラメータであってもよく、2つを含むパラメータであってもよく、3つを含むパラメータであってもよく、全てを含むパラメータであってもよい。走行抵抗Rに関するパラメータは、例えば、傾斜抵抗のみを含むパラメータであってもよい。この場合、風速検出部、タイヤ空気圧検出部、および、加速度検出部は省略できる。
【0049】
走行抵抗Rは、傾斜抵抗、空気抵抗、タイヤの転がり抵抗、および、加速抵抗の少なくとも1つを含む。傾斜抵抗は、傾斜角度Dが増加すると増加する。タイヤの転がり抵抗は、タイヤの空気圧が減少すると増加する。空気抵抗は、風速が増加すると増加する。加速抵抗は、人力駆動車10の加速度が増加すると増加する。制御部62は、傾斜検出部48によって検出される傾斜角度D、風速検出部50によって検出される風速、タイヤ空気圧検出部52によって検出されるタイヤの空気圧、および、加速度検出部54によって検出される加速度の少なくとも1つに応じて、モータ38を制御する。
【0050】
制御部62は、人力駆動車10の車速Vと、人力駆動車10の傾斜角度Dと、人力駆動車10の走行抵抗Rと、の少なくとも1つに関連するパラメータPが増加すると、モータ38の出力が最大となる場合におけるモータ38によるアシスト力Mが増加するようにモータ38を制御するように構成される。好ましくは、モータ38の出力が最大となる場合におけるモータ38によるアシスト力Mは、上限値MXと対応する。制御部62は、以下の第1例の構成、第2例の構成、第3例の構成、および、第4例の構成の少なくとも1つを含む。制御部62は、第1例の構成、第2例の構成、第3例の構成、および、第4例の構成のうちの1つのみを含んでいてもよく、2つの構成、3つの構成、または、4つ構成を含んでいてもよい。
【0051】
第1例の構成では、パラメータPは、車速Vに関連する第1パラメータP1を含み、制御部62は、車速Vが第1車速V1以下の場合、モータ38によるアシスト力Mが第1値M1以下になるようにモータ38を制御し、車速Vが第1車速V1よりも高い場合、モータ38によるアシスト力Mが第2値M2以下になるようにモータ38を制御するように構成される。第2値M2は、第1値M1よりも大きい。車速Vに関連する第1パラメータP1は、車速Vであってもよく、加速度であってもよい。車速Vに関連する第1パラメータP1が、加速度である場合、制御部62は、加速度を積分して速度を演算するように構成される。
【0052】
第1例の構成では、好ましくは、制御部62は、車速Vが第2車速V2よりも高い場合、モータ38によるアシスト力Mが第3値M3以下になるようにモータ38を制御するように構成される。好ましくは、第2車速V2は、第1車速V1よりも高く、第3値M3は、第2値M2よりも小さい。好ましくは、第3値M3は、第2値M2よりも小さい。第3値M3は、第2車速V2と等しくてもよく、第2車速V2よりも大きくてもよい。好ましくは、第3値M3は、車速Vが増加するほど小さくなる。例えば、制御部62は、車速Vが第2車速V2よりも高い第3車速V3よりも高くなると、モータ38を停止する。第3値M3は、例えば、車速Vが第2車速V2よりも高い場合、車速Vが増加するほど小さくなり、第3車速V3よりも高くなると0(ゼロ)になる。第3値M3は、一定値であってもよい。第1例の構成では、好ましくは、制御部62は、車速Vが第2車速V2以下の場合、パラメータPが増加するほど、モータ38の出力が最大となる場合のモータ38によるアシスト力Mが増加するようにモータ38を制御するように構成される。第1例の構成では、好ましくは、制御部62は、車速Vが第2車速V2以下の場合、第1パラメータP1が増加するほど、モータ38の出力が最大となる場合のモータ38によるアシスト力Mが増加するようにモータ38を制御するように構成される。第1例の構成では、例えば、制御部62は、車速Vが第2車速V2以下の場合、モータ38の出力が最大となる場合のモータ38によるアシスト力Mが一定となるようにモータ38を制御するように構成されてもよい。第1例の構成では、制御部62は、車速Vが第1車速V1よりも小さい第4車速V4以下の場合、車速Vが増加するほど、モータ38の出力が最大となる場合のモータ38によるアシスト力Mが増加するようにモータ38を制御するように構成されてもよい。第4車速V4は、例えば、時速0(ゼロ)キロメートル以上、時速15キロメートル以下の範囲の速度である。第4車速V4は、例えば、時速10キロメートルである。第1車速V1は、時速15キロメートル以上、かつ、時速40キロメートル以下の範囲の速度である。第1車速V1は、例えば、時速25キロメートルである。第2車速V2は、時速40キロメートル以上、かつ、時速50km以下の範囲の速度である。第2車速V2は、例えば、時速40キロメートルである。
【0053】
図3を参照して、第1例の構成において制御部62がモータ38を制御する処理について説明する。制御部62は、制御部62に電力が供給されると、処理を開始して図3に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部62は、図3のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS11からの処理を繰り返す。
【0054】
制御部62は、ステップS11において、第1パラメータP1が増加しているか否かを判定する。制御部62は、第1パラメータP1が増加していない場合、処理を終了する。制御部62は、第1パラメータP1が増加している場合、ステップS12に移行する。
【0055】
制御部62は、ステップS12において、車速Vが第1車速V1以下か否かを判定する。制御部62は、車速Vが第1車速V1以下の場合、ステップS13に移行する。制御部62は、ステップS13において、モータ38によるアシスト力Mが第1値M1以下になるようにモータ38を制御し、処理を終了する。
【0056】
制御部62は、ステップS12において、車速Vが第1車速V1以下ではない場合、ステップS14に移行する。制御部62は、ステップS14において、車速Vが第2車速V2よりも高いか否かを判定する。制御部62は、車速Vが第2車速V2よりも高くない場合、ステップS15に移行する。制御部62は、ステップS15において、モータ38によるアシスト力Mが第2値M2以下になるようにモータ38を制御し、処理を終了する。
【0057】
制御部62は、ステップS14において、車速Vが第2車速V2よりも高い場合、ステップS16に移行する。制御部62は、ステップS16において、モータ38によるアシスト力Mが第3値M3以下になるようにモータ38を制御し、処理を終了する。
【0058】
図4に示す実線L11および二点鎖線L12は、第1例の構成における車速Vとモータ38による最大のアシスト力Mとの関係の一例を示す。
(1)アシスト力Mの最大値を実線L11のように、制御部62が変更する場合について説明する。アシスト力Mの最大値は、車速Vが時速0(ゼロ)キロメートル以上かつ第4車速V4以下の範囲において車速Vが増加するほど高くなる。アシスト力Mの最大値は、車速Vが第4車速V4よりも高くかつ第1車速V1以下の範囲において一定になる。アシスト力Mの最大値は、車速Vが第1車速V1よりも高くかつ第2車速V2以下の範囲において車速Vが増加するほど高くなる。アシスト力Mの最大値は、車速Vが第2車速V2よりも高くかつ第3車速V3以下の範囲において車速Vが増加するほど低くなる。アシスト力Mの最大値は、第3車速V3よりも高い範囲において0(ゼロ)になる。
【0059】
(2)アシスト力Mの最大値を二点鎖線L12のように、制御部62が変更する場合について説明する。アシスト力Mの最大値は、車速Vが時速0(ゼロ)キロメートル以上かつ第4車速V4以下の範囲において車速Vが増加するほど高くなる。アシスト力Mの最大値は、車速Vが第4車速V4よりも高くかつ第1車速V1以下の範囲において車速Vが増加するほど高くなる。アシスト力Mの最大値は、車速Vが第1車速V1よりも高くかつ第2車速V2以下の範囲において車速Vが増加するほど高くなる。アシスト力Mの最大値は、車速Vが第2車速V2よりも高くかつ第3車速V3以下の範囲において車速Vが増加するほど低くなる。アシスト力Mの最大値は、第3車速V3よりも高い範囲において0(ゼロ)になる。好ましくは、アシスト力Mの最大値は、車速Vが第1車速V1よりも高くかつ第2車速V2以下の範囲における車速Vの増加に対するアシスト力Mの変化の割合は、車速Vが第2車速V2よりも高くかつ第3車速V3以下の範囲における車速Vの増加に対するアシスト力Mの変化の割合よりも小さい。車速Vが第1車速V1よりも高くかつ第2車速V2以下の範囲における車速Vの増加に対するアシスト力Mの変化の割合は、車速Vが第2車速V2よりも高くかつ第3車速V3以下の範囲における車速Vの増加に対するアシスト力Mの変化の割合以上であってもよく、等しくてもよい。
【0060】
第2例の構成では、パラメータPは、車速Vに関連する第1パラメータP1と、傾斜角度Dと、走行抵抗Rとの少なくとも1つに関する第2パラメータP2と、を含む。第2例の構成では、例えば、制御部62は、第1パラメータP1が増加しても、第2パラメータP2が増加しない場合には、モータ38の出力が最大となる場合のモータ38によるアシスト力Mを変更しないように構成される。第2パラメータP2が傾斜角度Dおよび走行抵抗R以外のパラメータである場合、好ましくは、第2パラメータP2は、傾斜角度Dおよび走行抵抗Rの少なくとも1つが増加するほど増加する。
【0061】
第2例の構成では、例えば、制御部62は、第1状態と第2状態とにおいてモータ38を制御するように構成される。制御部62は、第1パラメータP1が増加し、かつ、第2パラメータP2が増加する場合、モータ38を第2状態において制御する。制御部62は、第1パラメータP1が増加し、かつ、第2パラメータP2が増加しない場合、モータ38を第1状態において制御する。制御部62は、第1状態におけるモータ38の出力が最大となる場合のモータ38によるアシスト力Mと、第2状態におけるモータ38の出力が最大となる場合のモータ38によるアシスト力Mとが異なるようにモータ38を制御する。好ましくは、制御部62は、第1状態におけるモータ38の出力が最大となる場合のモータ38によるアシスト力Mが、第2状態におけるモータ38の出力が最大となる場合のモータ38によるアシスト力M未満なるようにモータ38を制御する。
【0062】
図5を参照して、第2例の構成においてモータ38を制御する処理について説明する。制御部62は、制御部62に電力が供給されると、処理を開始して図5に示すフローチャートのステップS21に移行する。制御部62は、図5のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS21からの処理を繰り返す。
【0063】
制御部62は、ステップS21において、第1パラメータP1が増加しているか否かを判定する。制御部62は、第1パラメータP1が増加している場合、ステップS22に移行する。制御部62は、ステップS22において、第2パラメータP2が増加している場合、ステップS23に移行する。制御部62は、ステップS23において、モータ38を第2状態において制御し、処理を終了する。
【0064】
制御部62は、ステップS21において、第1パラメータP1が増加していない場合、ステップS24に移行する。制御部62は、ステップS22において、第2パラメータP2が増加していない場合、ステップS24に移行する。制御部62は、ステップS24において、モータ38を第1状態において制御し、処理を終了する。
【0065】
第3例の構成では、制御部62は、第1パラメータP1が第1閾値P1X以下、かつ、第2パラメータP2が第2閾値P2X以下の場合、モータ38によるアシスト力Mが第4値M4以下になるようにモータ38を制御するように構成される。第3例の構成において、好ましくは、制御部62は、第1パラメータP1が第1閾値P1Xよりも大きい場合、かつ、第2パラメータP2が第2閾値P2X以下の場合、モータ38によるアシスト力Mが第4値M4以下になるようにモータ38を制御する。第3例の構成において、好ましくは、制御部62は、第1パラメータP1が第1閾値P1Xよりも大きい場合、かつ、第2パラメータP2が第2閾値P2Xよりも大きい場合、モータ38によるアシスト力Mが第5値M5以下になるようにモータ38を制御するように構成される。第3例の構成において、好ましくは、第5値M5は、第4値M4よりも大きい。第1パラメータP1が車速Vの場合、例えば、第1閾値P1Xは第1車速V1であり、第5値M5は第2値M2と等しく、第4値M4は第1値M1と等しい。
【0066】
第3例の構成において、好ましくは、制御部62は、第1パラメータP1が第1閾値P1Xよりも大きく、かつ、第2パラメータP2が第2閾値P2X以下の場合、モータ38によるアシスト力Mが第7値M7以下になるように、モータ38を制御するように構成される。第7値M7は、第4値M4よりも大きくてもよく、第4値M4と等しくてもよく、第4値M4よりも小さくてもよい。第1パラメータP1が車速Vの場合、例えば、第2閾値P2Xは第2車速V2である。
【0067】
第3例の構成において、好ましくは、制御部62は、第1パラメータP1が第3閾値P1Yよりも大きい場合、モータ38によるアシスト力Mが第6値M6以下になるように、モータ38を制御するように構成される。好ましくは、第3閾値P1Yは、第1閾値P1Xよりも大きく、第6値M6は、第5値M5よりも小さい。第1パラメータP1が車速Vの場合、例えば、第3閾値P1Yは第3車速V3である。
【0068】
図6を参照して、第3例の構成において制御部がモータ38を制御する処理について説明する。制御部62は、制御部62に電力が供給されると、処理を開始して図6に示すフローチャートのステップS31に移行する。制御部62は、図6のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS31からの処理を繰り返す。
【0069】
制御部62は、ステップS31において、第1パラメータP1が第3閾値P1Yよりも大きいか否かを判定する。制御部62は、第1パラメータP1が第3閾値P1Yよりも大きくない場合、ステップS32に移行する。制御部62は、ステップS32において、第1パラメータP1が第1閾値P1X以下か否かを判定する。制御部62は、第1パラメータP1が第1閾値P1X以下の場合、ステップS33に移行する。
【0070】
制御部62は、ステップS33において、第2パラメータP2が第2閾値P2X以下か否かを判定する。制御部62は、第2パラメータP2が第2閾値P2X以下の場合、ステップS34に移行する。制御部62は、ステップS34において、モータ38によるアシスト力Mが第4値M4以下になるようにモータ38を制御し、処理を終了する。
【0071】
制御部62は、ステップS33において、第2パラメータP2が第2閾値P2X以下ではない場合、ステップS35に移行する。制御部62は、ステップS35において、モータ38によるアシスト力Mが第7値M7以下になるようにモータ38を制御し、処理を終了する。
【0072】
制御部62は、ステップS32において、第1パラメータP1が第1閾値P1X以下ではない場合、ステップS36に移行する。制御部62は、ステップS36において、第2パラメータP2が第2閾値P2X以下か否かを判定する。制御部62は、第2パラメータP2が第2閾値P2X以下の場合、ステップS37に移行する。制御部62は、ステップS37において、モータ38によるアシスト力Mが第4値M4以下になるようにモータ38を制御し、処理を終了する。
【0073】
制御部62は、ステップS36において、第2パラメータP2が第2閾値P2X以下ではない場合、ステップS38に移行する。制御部62は、ステップS38において、モータ38によるアシスト力Mが第5値M5以下になるようにモータ38を制御し、処理を終了する。
【0074】
制御部62は、ステップS31において、第1パラメータP1が第3閾値P1Yよりも大きい場合、ステップS39に移行する。制御部62は、ステップS39において、モータ38によるアシスト力Mが第6値M6以下になるようにモータ38を制御し、処理を終了する。
【0075】
第4例の構成において、制御部62は、車速Vに応じて比率Aを変更するように制御するように構成される。
第4例の構成において、制御部62は、人力駆動車10の車速Vが時速15キロメートルよりも高い第1範囲にある場合、人力駆動車10の車速Vが増加すると、人力駆動力に対するモータ38によるアシスト力Mの比率Aが増加するようにモータ38を制御するように構成される。第4例の構成において、好ましくは、制御部62は、人力駆動車10の車速Vが時速15キロメートルよりも高い第1範囲にある場合、人力駆動車10の車速Vが増加するほど、人力駆動力Hに対するモータ38によるアシスト力Mの比率Aが増加するようにモータ38を制御するように構成される。第4例の構成において、好ましくは、制御部62は、車速Vが第1範囲よりも高い第2範囲にある場合、車速Vが増加すると、比率Aが小さくなるようにモータ38を制御するように構成される。第4例の構成において、好ましくは、制御部62は、車速Vが第1範囲よりも高い第2範囲にある場合、車速Vが増加するほど比率Aが小さくなるようにモータ38を制御するように構成される。好ましくは、第2範囲は、第3車速V3を含む。第4例の構成において、好ましくは、制御部62は、第2範囲において、第2範囲の下限値から第3車速V3に近づくにつれて比率Aが小さくなるようにモータ38を制御するように構成され、第3車速V3以上の範囲においては、比率Aが0(ゼロ)になるようにモータ38を制御するように構成される。好ましくは、第2範囲は、時速25キロメートルよりも高い領域を含む。好ましくは、第1範囲は、時速25キロメートル以下の領域を含む。好ましくは、第1範囲は、時速10キロメートルよりも高く、かつ、時速25キロメートル以下の領域を含む。例えば、制御部62は、車速Vが第1範囲よりも低い第3範囲にある場合、車速Vが増加すると、比率Aが増加するようにモータを制御するように構成されてもよい。好ましくは、第2範囲は、第1範囲と連続する。好ましくは、第3範囲は、第1範囲と連続する。第1範囲は、例えば、第1車速V1よりも高く第2車速V2以下の範囲と対応する。第2範囲は、例えば、第2車速V2よりも高い範囲と対応する。
【0076】
第4例の構成において、好ましくは、制御部62は、車速Vが第1範囲にある場合、人力駆動車10の車速Vと、人力駆動車10の傾斜角度Dと、人力駆動車10の走行抵抗Rと、の少なくとも1つに関連するパラメータPに応じて、比率Aを変更するように構成される。第4例の構成において、制御部62は、車速Vが第1範囲にある場合、比率Aを一定にするように構成されてもよい。第4例の構成において、好ましくは、パラメータPは、車速Vに関連する第1パラメータP1と、傾斜角度Dに関する第2パラメータP2と、走行抵抗Rに関する第3パラメータP3と、の少なくとも1つを含む。パラメータPは、車速Vに関連する第1パラメータP1と、傾斜角度Dに関する第2パラメータP2と、走行抵抗Rに関する第3パラメータP3と、のうち1つのみを含んでいてもよく、2つを含んでいてもよく、3つを含んでいてもよい。第3パラメータP3が走行抵抗R以外のパラメータである場合、好ましくは、第3パラメータP3は、走行抵抗Rが増加するほど増加する。
【0077】
第4例の構成において、好ましくは、パラメータPは、第1パラメータP1を含み、制御部62は、車速Vが第1範囲にある場合、第1パラメータP1が増加するほど、比率Aが増加するようにモータ38を制御するように構成される。
【0078】
第4例の構成において、好ましくは、パラメータPは、第2パラメータP2を含み、制御部62は、車速Vが第1範囲にある場合、第2パラメータP2が増加するほど、比率Aが増加するようにモータ38を制御するように構成される。
【0079】
第4例の構成において、好ましくは、パラメータPは、第3パラメータP3を含み、制御部62は、車速Vが第1範囲にある場合、第3パラメータP3が増加するほど、比率Aが増加するようにモータ38を制御するように構成される。
【0080】
第4例の構成において、好ましくは、パラメータPは、第2パラメータP2を含み、制御部62は、車速Vが第1範囲にある場合、かつ、第2パラメータP2が予め定める第4閾値P4X以下の場合、人力駆動車10の車速Vが増加しても、比率Aを変更しないように構成される。
【0081】
第4例の構成において、好ましくは、パラメータPは、第3パラメータP3を含み、制御部62は、車速Vが第1範囲にある場合、かつ、第3パラメータP3が第5閾値P5X以下の場合、人力駆動車10の車速Vが増加しても、比率Aを変更しないように構成される。
【0082】
図7を参照して、第4例の構成において制御部62がモータ38を制御する処理について説明する。制御部62は、制御部62に電力が供給されると、処理を開始して図7に示すフローチャートのステップS41に移行する。制御部62は、図7のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS41からの処理を繰り返す。
【0083】
制御部62は、ステップS41において、車速Vが第1範囲か否かを判定する。制御部62は、車速Vが第1範囲の場合、ステップS42に移行する。制御部62は、ステップS42において、車速Vが増加しているか否かを判定する。制御部62は、車速Vが増加している場合、ステップS43に移行する。制御部62は、ステップS43において、比率Aが増加するようにモータ38を制御し、処理を終了する。
【0084】
制御部62は、ステップS42において、車速Vが増加していない場合、ステップS44に移行する。制御部62は、ステップS44において、パラメータPに応じて比率Aを変更し、処理を終了する。
【0085】
制御部62は、ステップS41において、車速Vが第1範囲ではない場合、ステップS45に移行する。制御部62は、ステップS45において、車速Vが第2範囲か否かを判定する。制御部62は、車速Vが第2範囲の場合、ステップS46に移行する。制御部62は、ステップS46において、車速Vが増加しているか否かを判定する。制御部62は、車速Vが増加している場合、ステップS47に移行する。制御部62は、ステップS47において、比率Aが減少するようにモータ38を制御し、処理を終了する。
【0086】
制御部62は、ステップS46において、車速Vが増加していない場合、ステップS48に移行する。制御部62は、ステップS45において、車速Vが第2範囲ではない場合、ステップS48に移行する。制御部62は、ステップS48において、パラメータPに応じて比率Aを変更し、処理を終了する。
【0087】
<変形例>
実施形態に関する説明は、本開示に従う人力駆動車用の制御装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従う人力駆動車用の制御装置は、例えば以下に示される実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変形例において、実施形態の形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0088】
・制御部62は、人力駆動車10の車速Vと、人力駆動車10の傾斜角度Dと、人力駆動車10の走行抵抗Rと、の少なくとも1つに関連するパラメータPが増加すると、モータ38の出力が最大となる場合におけるモータ38によるアシスト力Mが増加するようにモータ38を制御するように構成されていれば、他の構成は省略することができる。例えば、制御部62は、図8に示すフローチャートの処理を行う。制御部62は、制御部62に電力が供給されると、処理を開始して図8に示すフローチャートのステップS51に移行する。制御部62は、図8のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS51からの処理を繰り返す。制御部62は、ステップS51において、パラメータPが増加するか否かを判定する。制御部62は、パラメータPが増加しない場合、処理を終了する。制御部62は、パラメータPが増加する場合、ステップS52に移行する。制御部62は、ステップS52において、モータ38の出力が最大となる場合におけるモータ38によるアシスト力Mが増加するようにモータ38を制御し、処理を終了する。図8に示すフローチャートにおいて、ステップS51における判定がNOである場合、制御部62は、例えば、モータ38の出力が最大となる場合におけるモータ38によるアシスト力Mが予め定める値以下となるようにモータ38を制御する。図8に示すフローチャートのステップS52において、制御部62は、例えば、ステップS51における判定がNOである場合よりも、モータ38の出力が最大となる場合におけるモータ38によるアシスト力Mが増加するようにモータ38を制御する。
【0089】
・制御部62は、人力駆動車10の車速Vが時速15キロメートルよりも高い第1範囲にある場合、人力駆動車10の車速Vが増加すると、人力駆動力Hに対するモータ38によるアシスト力Mの比率Aが増加するようにモータ38を制御するように構成されていれば、他の構成は省略することができる。例えば、図7のフローチャートにおいて、ステップS42、ステップS44、ステップS45、ステップS46、ステップS47、および、ステップS48を省略する。制御部62は、ステップS41における判定がNOの場合、処理を終了する。制御部62は、ステップS41における判定がYESの場合、ステップS43に移行する。
【0090】
図7のフローチャートにおいて、ステップS42、ステップS43、ステップS44、ステップS46、および、ステップS48を省略してもよい。図7のステップS42、ステップS43、ステップS44、ステップS46、および、ステップS48の処理を省略する場合、省略される処理に対応する構成も制御部62の構成から省略できる。この場合、制御部62は、ステップS41における判定がYESの場合、処理を終了する。制御部62は、ステップS45における判定がYESの場合、ステップS47に移行する。制御部62は、ステップS45における判定がNOの場合、処理を終了する。
【0091】
図7のフローチャートにおいて、ステップS45、ステップS46、ステップS47、および、ステップS48を省略してもよい。図7のステップS45、ステップS46、ステップS47、および、ステップS48の処理を省略する場合、省略される処理に対応する構成も制御部62の構成から省略できる。この場合、制御部62は、ステップS41における判定がNOの場合、処理を終了する。
【0092】
図6のフローチャートにおいて、ステップS31およびステップS39を省略してもよい。図6のステップS31およびステップS39の処理を省略する場合、省略される処理に対応する構成も制御部62の構成から省略できる。この場合、制御部62は、制御部62に電力が供給されると、処理を開始して図6に示すフローチャートのステップS32に移行する。
【0093】
図3のフローチャートにおいて、ステップS14およびステップS16を省略してもよい。図3のステップS14およびステップS16の処理を省略する場合、省略される処理に対応する構成も制御部62の構成から省略できる。この場合、制御部62は、ステップS12における判定がNOの場合、ステップS15に移行する。
【0094】
・本明細書において数値の範囲を定義する用語は、境界値を含む場合は境界値を含まないように変更してもよく、境界値を含まない場合は境界値を含むように変更してもよい。例えば、「以下」を「未満」に変更してもよい。例えば、「未満」を「以下」に変更してもよい。例えば、「以上」を「よりも大きい」または「よりも高い」に変更してもよい。例えば、「よりも大きい」または「よりも高い」を「以上」に変更してもよい。
【0095】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0096】
10…人力駆動車、38…モータ、60…制御装置、62…制御部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車用の制御装置であって、
人力駆動車に推進力を付与するモータを、前記人力駆動車に入力される人力駆動力に応じて制御するように構成される制御部を含み、
前記制御部は、
前記人力駆動力に対して、前記モータによるアシスト力が予め定める比率になるように、前記モータを制御するように構成され、
前記モータの出力が最大となる場合における前記モータによる前記アシスト力が上限値以下になるように前記モータを制御するように構成され、
前記人力駆動車の車速と、前記人力駆動車の傾斜角度と、前記人力駆動車の走行抵抗と、の少なくとも1つに関連するパラメータが増加すると、前記上限値が、前記パラメータが増加しない場合の前記上限値よりも増加するように前記モータを制御するように構成され、
前記パラメータは、車速、加速度、傾斜角度、走行抵抗、傾斜角度および走行抵抗が増加するほど増加するパラメータ、および、走行抵抗が増加するほど増加するパラメータの少なくとも1つである、制御装置。
【請求項2】
前記パラメータは、前記車速である第1パラメータを含み、
前記制御部は、
前記車速が第1車速以下の場合、前記モータによるアシスト力が第1値以下になるように前記モータを制御し、
前記車速が第1車速よりも高い場合、前記モータによるアシスト力が第2値以下になるように前記モータを制御するように構成され、
前記第2値は、前記第1値よりも大きい、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記車速が第2車速よりも高い場合、前記モータによるアシスト力が第3値以下になるように前記モータを制御するように構成され、
前記第2車速は、前記第1車速よりも高く、
前記第3値は、前記第2値よりも小さい、請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記第3値は、前記車速が増加するほど小さくなる、請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記車速が第2車速以下の場合、前記パラメータが増加するほど、前記上限値が増加するように前記モータを制御するように構成される、請求項3または4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記パラメータは、
前記車速である第1パラメータと、
前記傾斜角度と、前記走行抵抗との少なくとも1つであるパラメータ、または、前記傾斜角度および前記走行抵抗の少なくとも1が増加するほど増加するパラメータである第2パラメータと、を含み、
前記制御部は、前記第1パラメータが増加しても、前記第2パラメータが増加しない場合には、前記上限値を変更しないように構成される、請求項1に記載の制御装置。
【請求項7】
前記パラメータは、
前記第1パラメータと、
前記傾斜角度と、前記走行抵抗との少なくとも1つであるパラメータ、または、前記傾斜角度および前記走行抵抗の少なくとも1が増加するほど増加するパラメータである第2パラメータと、を含み、
前記制御部は、前記第1パラメータが増加しても、前記第2パラメータが増加しない場合には、前記上限値を変更しないように構成される、請求項2から5のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記第1パラメータが第1閾値以下、かつ、前記第2パラメータが第2閾値以下の場合、前記モータによるアシスト力が第4値以下になるように前記モータを制御し、
前記第1パラメータが前記第1閾値よりも大きい場合、かつ、前記第2パラメータが前記第2閾値以下の場合、前記モータによるアシスト力が第4値以下になるように前記モータを制御し、
前記第1パラメータが前記第1閾値よりも大きい場合、かつ、前記第2パラメータが前記第2閾値よりも大きい場合、前記モータによるアシスト力が第5値以下になるように前記モータを制御するように構成され、
前記第5値は、前記第4値よりも大きい、請求項6または7に記載の制御装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記第1パラメータが第3閾値よりも大きい場合、前記モータによるアシスト力が第6値以下になるように、前記モータを制御するように構成され、
前記第3閾値は、前記第1閾値よりも大きく、
前記第6値は、前記第5値よりも小さい、請求項に記載の制御装置。