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特開2024-93308情報処理方法、情報処理システムおよびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093308
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20240702BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240702BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20240702BHJP
   H04N 21/254 20110101ALI20240702BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/69
A63F13/792
H04N21/254
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209602
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】丸山 敦史
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA22
5C164SB29S
5C164SC11S
5C164SC31P
5C164YA10
5C164YA11
(57)【要約】
【課題】より興趣性の高い体験をユーザに提供可能な技術を提供すること。
【解決手段】本開示の一態様によれば、情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、次の各ステップを備える。受付ステップでは、ゲームに関する第1コンテンツを配信する第1ユーザから、アクセス情報を発行するための入力を受け付ける。アクセス情報は、第1ユーザに関連付けられ、且つ第1コンテンツの配信を視聴する第2ユーザのプラットフォームへのアクセスに関する情報である。プラットフォームは、ゲームそのものとも第1コンテンツが配信されるウェブ媒体とも異なり、且つ第1コンテンツとは異なる第2コンテンツを提供するように構成される。付与ステップでは、条件を満たした場合に、第1ユーザと第2ユーザとの少なくとも一方に対して、ゲームまたは第1ユーザに関連する特典を付与する。条件は、入力に応じて発行され且つ配信を通じて公開されたアクセス情報を介して、第2ユーザに第2コンテンツが提供されたことを含む。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理方法であって、
次の各ステップを備え、
受付ステップでは、ゲームに関する第1コンテンツを配信する第1ユーザから、アクセス情報を発行するための入力を受け付け、ここで
前記アクセス情報は、前記第1ユーザに関連付けられ、且つ前記第1コンテンツの配信を視聴する第2ユーザのプラットフォームへのアクセスに関する情報で、
前記プラットフォームは、前記ゲームそのものとも前記第1コンテンツが配信されるウェブ媒体とも異なり、且つ前記第1コンテンツとは異なる第2コンテンツを提供するように構成され、
付与ステップでは、条件を満たした場合に、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの少なくとも一方に対して、前記ゲームまたは前記第1ユーザに関連する特典を付与し、ここで前記条件は、前記入力に応じて発行され且つ前記配信を通じて公開された前記アクセス情報を介して、前記第2ユーザに前記第2コンテンツが提供されたことを含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記プラットフォームは、前記第2コンテンツとして前記ゲームを提供可能なプラットフォームである、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記条件は、前記第2ユーザが前記ゲームを購入していることをさらに含み、
前記付与ステップでは、前記条件を満たした場合に、前記第2ユーザに対して前記特典を付与する、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記アクセス情報は、前記第2ユーザが前記ゲームを購入している場合に前記第2コンテンツを取得可能な前記プラットフォームの画面を前記第2ユーザに対して表示させるための情報である、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記付与ステップでは、前記第2ユーザが前記ゲームを購入していない場合に、前記第2ユーザによる課金を条件に、前記第1ユーザに対して前記特典を付与する、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記特典は、前記ゲームにおける特別ストーリーを構成する第3コンテンツを含み、
前記付与ステップでは、前記第1ユーザに対して前記特典として前記第3コンテンツを付与し、これにより前記第1ユーザが前記特別ストーリーをプレイ可能とする、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記特典は、前記ゲームの設定権限を含み、
前記付与ステップでは、前記第1ユーザに対して前記特典として前記設定権限を付与し、これにより前記第1ユーザが前記ゲームの設定を変更して前記ゲームをプレイすることによる、前記第1コンテンツの制作を可能とする、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記付与ステップでは、前記第2コンテンツが提供された前記第2ユーザの数または前記第2ユーザによる前記第2コンテンツに対する課金、に基づく情報に応じた特典を前記第1ユーザに対して付与する、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理方法において、
さらにゲーム制御ステップでは、
前記第1ユーザに付与された前記特典の内訳に関する情報を、前記特典に寄与した前記第2ユーザごとに前記第1ユーザが把握可能な態様で前記ゲームの第1画面に表示させ、
前記第1画面に対する前記第1ユーザの入力に応じて、前記第2ユーザそれぞれに対して、前記特典の寄与に対する返礼となるアクションを送信する、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理方法において、
さらに取得ステップでは、前記第2ユーザの、前記ウェブ媒体の視聴履歴に関する情報を取得し、
前記付与ステップでは、前記視聴履歴に関する情報に前記第1コンテンツの前記配信の視聴が含まれない場合には、前記条件に関わらず、前記第1ユーザに対しても前記第2ユーザに対しても前記特典を付与しない、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の情報処理方法において、
さらにゲーム制御ステップでは、前記第1コンテンツの配信中に、前記配信に伴う前記アクセス情報の公開によって前記第2コンテンツが提供された前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザが把握可能な態様で前記ゲームの第2画面に表示させる、方法。
【請求項12】
少なくとも1つの装置からなる情報処理システムであって、
請求項1~11の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える、システム。
【請求項13】
プログラムであって、
少なくとも1つのコンピュータに、請求項1~11の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理方法、情報処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、動画などのコンテンツの共有サービスを提供する情報提供システムにおいて、コンテンツの演者に対する祝儀や差し入れ等に相当する機能を提供する情報提供システムが開示されている。
【0003】
この情報提供システムは、コンテンツサーバから配信されるコンテンツを表示するためのコンテンツ表示領域と、コンテンツ表示領域以外の背景領域と、を含む表示画面を、通信端末に表示させる処理を行う表示制御モジュールと、コンテンツの視聴者が購入したアイテムを、コンテンツに対応付けて管理するアイテム管理モジュールと、を備え、表示制御モジュールは、コンテンツに対応付けて管理される全てのアイテムを、表示画面上に表示させる処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-120098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記公知技術に係る機能には、未だ改善の余地がある。
【0006】
本開示では上記事情に鑑み、より興趣性の高い体験をユーザに提供可能な技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様によれば、情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、次の各ステップを備える。受付ステップでは、ゲームに関する第1コンテンツを配信する第1ユーザから、アクセス情報を発行するための入力を受け付ける。アクセス情報は、第1ユーザに関連付けられ、且つ第1コンテンツの配信を視聴する第2ユーザのプラットフォームへのアクセスに関する情報である。プラットフォームは、ゲームそのものとも第1コンテンツが配信されるウェブ媒体とも異なり、且つ第1コンテンツとは異なる第2コンテンツを提供するように構成される。付与ステップでは、条件を満たした場合に、第1ユーザと第2ユーザとの少なくとも一方に対して、ゲームまたは第1ユーザに関連する特典を付与する。条件は、入力に応じて発行され且つ配信を通じて公開されたアクセス情報を介して、第2ユーザに第2コンテンツが提供されたことを含む。
【0008】
本開示によれば、興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る第1情報処理装置2aの機能構成を示すブロック図である。
図3】情報処理システム1により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図4】ゲーム画面5aの一例を示す概要図である。
図5】ゲーム画面5bの一例を示す概要図である。
図6】ゲーム画面5cの一例を示す概要図である。
図7】ゲーム画面5dの一例を示す概要図である。
図8】ゲーム画面5eの一例を示す概要図である。
図9】配信画面6の一例を示す概要図である。
図10】プラットフォーム画面7の一例を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施形態]
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ゲームの説明
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示す情報処理システム1では、情報処理装置2および複数の端末3が通信ネットワーク11を介して互いに通信可能に接続され、端末3のうち、特に第1端末3aにおいてゲームが実行される。すなわち、情報処理システム1は、少なくとも1つの装置からなる。
【0015】
本実施形態に係るゲームは、情報処理システム1にて実行されるオンラインのゲームである。このゲームでは、端末3のユーザ、特に第1端末3aを使用する第1ユーザは、1または複数のプレイヤキャラクタを仮想ゲーム空間で活動させたり、プレイヤキャラクタを、ノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタと対戦させたりする。また、キャラクタは、オブジェクトの一例である。
【0016】
上記のようなゲームは、プレイステーション(登録商標)等の家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)等の携帯用ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の電子機器である第1端末3aを用いて実行される。
【0017】
2.情報処理システム1の概要
図1に示されるように、情報処理システム1は、複数の情報処理装置2(特に第1情報処理装置2aを含む)および複数の端末3(特に第1端末3aを含む)にて構成される。複数の情報処理装置2のうち、第1情報処理装置2aは、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、第1端末3aの(下記のアカウント情報ごとの)ゲームデータの管理を行う。情報処理装置2は、例えばサーバにより構成される。複数の端末3のうち、特にゲームをプレイするための第1端末3aそれぞれは、互いに同じ構成を有する。なお、本実施形態において、システムとは、1つまたはそれ以上の装置または構成要素からなるものである。したがって、例えば後述の情報処理装置2や端末3単体であっても情報処理システム1の一例となりうる。
【0018】
第1端末3aは、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、第1端末3aは、通信ネットワーク11を介して、第1情報処理装置2aからゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、第1端末3aに対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、第1端末3aから第1情報処理装置2aに送信され、第1情報処理装置2aにおけるユーザ認証に利用される。
【0019】
ユーザ認証を経て、第1情報処理装置2aと第1端末3aとの相互通信が可能となる。ログイン後、第1端末3aは、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)を第1情報処理装置2aから受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ4aおよびスピーカ4bに出力しながら、ゲームを進行させる。
【0020】
2.1 ハードウェア構成
以下、図1を参照して、情報処理システム1の各ハードウェア構成について説明する。
【0021】
<情報処理装置2>
図1に示されるように、情報処理装置2は、主にゲームを制作する者によって管理される第1情報処理装置2aと、主にゲーム関連の総合的なプラットフォームPFを提供する者によって管理される第2情報処理装置2bと、主に動画配信サービスを提供する者によって管理される第3情報処理装置2cとを備え、何れも略同様の構成を有する。換言すると、第1情報処理装置2aはゲームサーバであり、第2情報処理装置2bはプラットフォームPFのサーバであり、第3情報処理装置2cは動画配信サイトSSのサーバである。情報処理装置2は、通信部21、記憶部22および制御部23を有する。通信部21および記憶部22は、通信バス20を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0022】
通信部21は、インターネットおよびLAN等の通信ネットワーク11を介して各第1端末3a等の端末3と通信可能に接続される、いわゆるネットワークインターフェースである。情報処理装置2のうち第1情報処理装置2aが通信部21を介して受信する主な情報としては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたガチャの抽選要求、クエスト実行要求、オートプレイの実行/終了の要求、アカウント情報、ゲームデータ等が挙げられる。第1情報処理装置2aが通信部21を介して送信する主な情報としては、ゲームプログラムを第1端末3aが受信したことを確認するための情報、ガチャにて得られたゲーム媒体に関する情報等が挙げられる。
【0023】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)等で構成される。記憶部22には、本実施形態にかかるゲームプログラムの一部を含む各種プログラムやゲームに関する各種データ等が記憶されている。
【0024】
具体的には例えば、第1情報処理装置2aの記憶部22は、ユーザDBや抽選リスト等を記憶している。ユーザDBには、ゲームをプレイするユーザの識別番号ごとに、ユーザ名、ユーザランク、ユーザが操作するプレイヤキャラクタに関するステータス等の情報、仮想ゲーム空間内にて使用可能な消費媒体の額、パラメータに関する情報等が、対応付けられて記憶されている。抽選リストは、一般にガチャと呼ばれる抽選処理に用いるものであって、選択対象となるゲーム媒体に関する情報を複数含む。抽選リストには、ゲーム媒体に関する情報(名称、能力パラメータ、レアリティ、レベル等)と、抽選による選択割合とが、対応づけられている。また能力パラメータとは、例えば、ゲーム媒体がプレイヤキャラクタの場合、戦力、HP、攻撃力、防御力、賢さ、または速さ等を含む。
【0025】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置である情報処理装置2の動作を制御する。特に、制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置である情報処理装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、後述の各機能部が実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0026】
制御部23によって実行される情報処理として、例えば、課金の決済処理、ユーザアカウントの認証処理、ガチャの抽選選択処理等が挙げられる。課金の決済処理は、例えばゲーム中のパラメータを所定量回復するために必要な課金の要求に基づいて実行される。ユーザアカウントの認証処理は、例えば第1端末3aから受信したユーザの識別情報を用いて実行される。ガチャの抽選選択処理は、ガチャの抽選要求に伴って、抽選リストの中から、ゲーム媒体ごとの選択確率に基づいて1以上のゲーム媒体を抽選により選択する処理である。ガチャの抽選選択処理によれば、選択したゲーム媒体に関する情報と、抽選要求の送信元となる操作を行ったユーザの識別情報とが、ユーザDBにて関連付けられ、これにより、当該ユーザには、自身でガチャを引いた結果当選したゲーム媒体が付与される。
【0027】
ここで、上記をさらに補足すると、「ゲーム媒体」とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、プレイヤキャラクタとして使用するキャラクタの名称、プレイヤキャラクタが仮想ゲーム空間内にて使用するアイテム(武器、防具、道具)等が含まれる。ユーザは、ゲーム媒体を、課金による直接購入やクエストクリアの他、ガチャと呼ばれる抽選方法によって入手することができる。入手したゲーム媒体は、そのゲーム媒体を所有することとなったユーザの識別情報と対応づけて、ユーザDBに記憶され管理される。さらに、「ガチャ」とは、情報処理装置2にて、抽選リストの中から、所定の選択割合に基づき任意のゲーム媒体を抽選により選択する方法である。選択された任意のゲーム媒体は、ユーザの第1端末3aに付与される。「ガチャで選択したゲーム媒体を、ユーザに付与する/ユーザが所有する」とは、「抽選処理で選択されたゲーム媒体を、ユーザを示す識別情報と関連づける/関連づけられている」ことと同義である。
【0028】
<端末3>
図1に示されるように、端末3は、主にゲームのプレイ動画を動画配信サービスを用いて配信している第1ユーザが使用する第1端末3aと、主に第1ユーザが提供するプレイ動画を動画配信サービスにて視聴する第2ユーザが使用する第2端末3bとを備え、何れも略同様の構成を有する。換言すると、第1ユーザは配信者であり、第2ユーザは視聴者である。端末3には、ディスプレイ4a、スピーカ4bおよび入力デバイス4cが外部接続または内蔵される。また、端末3は、通信部31、記憶部32、制御部33、グラフィック処理部34a、オーディオ処理部34bおよび操作部34cを有する。通信部31、記憶部32、グラフィック処理部34a、オーディオ処理部34bおよび操作部34cは、通信バス30を介して制御部33と電気的に接続されている。
【0029】
通信部31は、端末3と情報処理装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク11に通信可能に接続される、いわゆるネットワークインターフェースである。端末3のうち特に第1端末3aが通信部31を介して受信する主な情報としては、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエスト実行要求等が挙げられる。端末3のうち特に第1端末3aが通信部31を介して送信する主な情報としては、ダウンロード要求情報に応じて情報処理装置2から送られてきた新たなゲームデータ、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報等が挙げられる。
【0030】
記憶部32は、HDD、SSD、RAMおよびROM等で構成される。記憶部32には、第1情報処理装置2aからダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置である第1端末3aのアカウント情報、ユーザ情報等が格納されている。なお、ユーザ情報は、第1情報処理装置2aの記憶部22で記憶するユーザDBの少なくとも一部の情報である。ユーザDBでユーザ情報のマスタを管理し、第1端末3aの記憶部32は、このマスタの少なくとも一部の情報が第1情報処理装置2aから配信され、これを記憶する。
【0031】
制御部33は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置である第1端末3aの動作を制御する。特に、制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置である第1端末3aに係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部32に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部33によって具体的に実現されることで、後述の各機能部が実行されうる。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0032】
特に、制御部33は、自装置である第1端末3aのユーザによる入力デバイス4cの操作に従って、ゲームを実行するように構成される。具体的には、制御部33は、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャ等のデータを記憶部32から読み出すか、または第1情報処理装置2aから受信したデータを用いて、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部34aによって処理されることにより、ディスプレイ4aには処理後のゲーム画像が逐次表示される。換言すると、制御部33は、ゲームの実行にあたり、自装置である第1端末3aのユーザの操作等に応じてディスプレイ4aの表示制御およびスピーカ4bの音声出力制御を行うように構成される。
【0033】
グラフィック処理部34aは、制御部33から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部34aは、例えば液晶型であるディスプレイ4aと接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ4a上に表示される。オーディオ処理部34bは、スピーカ4bと接続され、制御部33の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ4bから出力させる。操作部34cは、入力デバイス4cと接続され、操作入力に関するデータを入力デバイス4cとの間で送受信する。ユーザは、入力デバイス4cを操作することで、第1端末3aに操作信号を入力する。なお、入力デバイス4cは、ディスプレイ4aと一体化されたタッチパネル、外付けのゲームパッド、マウスやキーボード等の総称である。
【0034】
2.2 機能構成
続いて、図2を参照して、情報処理システム1の第1情報処理装置2aにおける各機能構成について説明する。
【0035】
図2は、本実施形態に係る第1情報処理装置2aの機能構成を示すブロック図である。図2に示されるように、制御部23(プロセッサ)は、記憶部22に記憶された各種プログラムを実行することにより、受付部231、取得部232、演算部233、付与部234およびゲーム制御部235として機能する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。
【0036】
受付部231は、種々の情報を受け付けるように構成される。一例として、受付部231は、ユーザのアカウント情報、ゲームデータ、ユーザからの入力等を、記憶部22、第1端末3a、または他の外部装置から受け付ける。本実施形態では、受付部231が受け付けた種々の情報は、記憶部22に記憶されるものとして説明する。好ましくは、受付部231は、受付ステップとして、ゲームのプレイ動画C1を配信する第1ユーザから、特典コードCDを発行するための入力を受け付ける。詳細は後述する。
【0037】
取得部232は、種々の情報を受け付けるように構成される。好ましくは、取得部232は、取得ステップとして、第2ユーザの、動画配信サイトSSの視聴履歴に関する情報を取得する。詳細は後述する。
【0038】
演算部233は、第1情報処理装置2aに係る種々の情報処理演算を実行するように構成される。
【0039】
付与部234は、付与ステップとして、第1ユーザと第2ユーザとの少なくとも一方に、種々の特典を付与するように構成される。特典については、第3節以降で適宜例示する。
【0040】
ゲーム制御部235は、ゲーム制御ステップとして、種々のゲームの進行を制御する。特に、ゲーム制御部235は、表示ステップとして、記憶部32に記憶された種々の情報またはこれらを含む画面等を、視認可能な態様で第1端末3aのディスプレイ4aに表示させる。一例として、ゲーム制御部235は、画面、画像(例えば、静止画または動画)、アイコン、テキスト等といった、ヒトが視認可能な態様で生成された視覚情報そのものを生成してもよいし、例えばディスプレイ4aに視覚情報を表示させるためのレンダリング情報を生成し、これを送信するようにしてもよい。好ましくは、ゲーム制御部235は、ゲーム制御ステップとして、第1ユーザによるゲームの進行を制御し、ここで進行されたゲームのプレイ動画C1が動画配信サイトSSを介して配信される。詳細は後述する。
【0041】
3.情報処理の概要
図3は、情報処理システム1により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。以下、このシーケンス図に沿って、情報処理の流れを概説する。
【0042】
前述のハードウェア構成において既述の通り、本実施形態では、第1情報処理装置2aはゲームサーバであり、第2情報処理装置2bはプラットフォームPFのサーバであり、第3情報処理装置2cは動画配信サイトSSのサーバであるとする。また、ユーザとして、第1端末3aを操作し、ゲームのプレイ動画C1の配信を行う第1ユーザと、第2端末3bを操作する、プレイ動画C1の視聴者である第2ユーザとが想定される。また、第2ユーザは、第1ユーザによってプレイされているゲームを購入していない者である場合を想定する。
【0043】
まず、プレイ動画C1の配信を開始する前準備として、第1ユーザの第1端末3aによってゲームの操作が行われる(ステップS001)。換言すると、第1情報処理装置2aと第1端末3aとが互いに協働して、ゲームの進行を制御する。例えば、第1端末3aは、ゲーム制御部235としての第1情報処理装置2aから送信される信号に基づき、ユーザに対してディスプレイ4aの表示内容であるゲーム画面5(後述の図4図8参照)を制御する。例えば、トップ画面であるゲーム画面5a(後述の図4参照)等が表示される。
【0044】
続いて、ステップS001の一環において、第1情報処理装置2aにおけるゲーム制御部235が設定画面であるゲーム画面5b(図5参照)を、第1端末3aのディスプレイ4aに表示させる(ステップS002)。
【0045】
続いて、受付部231は、受付ステップとして、ゲームのプレイ動画C1(ゲームに関する第1コンテンツの一例)を配信する第1ユーザから、特典コードCD(アクセス情報の一例)を発行するための入力を受け付ける。つまり、ゲーム画面5bを介して第1ユーザの操作によって特典コードCDを発行するためのリクエストとなる入力がなされ、1ユーザの第1端末3aによって当該リクエストを含む信号が第1情報処理装置2aに対して送信される(ステップS003)。これによって、第1情報処理装置2aにおける演算部233が所定のアルゴリズムに基づいて特典コードCDを生成し、以後の第1ユーザがプレイするゲーム画面5には、特典コードCDが視認可能に含まれることとなる(ステップS004)。
【0046】
続いて、配信者である第1ユーザのプレイ動画C1を配信するため、ゲームの本編が第1端末3aを操作する第1ユーザによって進行される。より具体的には、ゲーム制御部235は、ゲーム制御ステップとして、第1ユーザによるゲームの進行を制御する。換言すると、第1情報処理装置2aと第1端末3aとが互いに協働して、ゲーム本編の進行を制御する(ステップS005)。
【0047】
続いて、プレイ動画C1を含むデータが動画配信サイトSSをサービスとして提供している第3情報処理装置2cに送信され(ステップS006)、第3情報処理装置2cにおける制御部23が、通信部21および通信ネットワーク11を介して、通信ネットワーク11に接続されている端末3から視聴可能に、プレイ動画C1のストリーミング配信を行う。このようにして、ステップS005において進行されたゲームのプレイ動画C1が動画配信サイトSSを介して、視聴者である第2ユーザの第2端末3bを含むオンラインの端末3に配信される(ステップS007)。
【0048】
このとき、配信中のプレイ動画C1には前述の特典コードCDが付されており、配信画面6(後述の図9参照)を通して特典コードCDを視認した第2ユーザは、自身の保有する第2端末3bに搭載された不図示のカメラに特典コードCDを読み取らせることができる(ステップS008)。特典コードCDが読み取られると、ゲームに関する総合的なプラットフォームPFにアクセスするためのリクエストを含む信号が、プラットフォームPFを管理する第2情報処理装置2bに通信ネットワーク11を介して送信される(ステップS009)。これにより、第2ユーザが保有する第2端末3bのディスプレイ4aにプラットフォームPFの画面であるプラットフォーム画面7(後述の図10参照)が表示される(ステップS010)。このプラットフォーム画面7は、プレイ動画C1の配信者である第1ユーザと関連付けられているとよい。
【0049】
つまり、特典コードCDに例示されるアクセス情報とは、第1ユーザに関連付けられ、且つプレイ動画C1の配信を視聴する第2ユーザのプラットフォームPFへのアクセスに関する情報である。第2ユーザは、自身の保有する第2端末3bに搭載された不図示のカメラを用いて特典コードCDを読み出すことで、プラットフォームPFにアクセスすることができる。なお、プラットフォームPFは、ゲームそのものともプレイ動画C1が配信される動画配信サイトSS(ウェブ媒体の一例)とも異なり、且つ第1コンテンツとは異なる第2コンテンツC2を提供するように構成され、特に好ましくは、プラットフォームPFは、第2コンテンツC2としてゲームを提供可能なプラットフォームであるとする。
【0050】
第2ユーザの第2端末3bによってプラットフォームPF内での移動や入力等の操作が行われ、適宜画面遷移が実行され(ステップS011)、第1ユーザがプレイしているゲームを購入可能なプラットフォーム画面7が第2端末3bのディスプレイ4aに表示される。前述の通り、第2ユーザはゲームを購入していない者であり、プラットフォーム画面7を介してゲームを購入することができる。換言すると、ゲームの購入するためのリクエストを含む信号が、第2端末3bから第2情報処理装置2bに通信ネットワーク11を介して送信される(ステップS012)。このリクエストには、第2ユーザの氏名、住所、決済方法等に関する個人情報が含まれうる。
【0051】
続いて、第2情報処理装置2bにおける制御部23は、ステップS012で受信したリクエストを、通信部21および通信ネットワーク11を介して、第1情報処理装置2aに送信する(ステップS013)。これにより、第2ユーザがゲームを購入したことが第1情報処理装置2aを管理しているゲーム制作を行う者に周知される。また、第2情報処理装置2bにおける制御部23は、記憶部22に記憶されたゲームに関するデータを第2端末3bに対して送信し、第2端末3bにおける制御部33が受信されたゲームに関するデータを記憶部32に記憶させる。これにより第2ユーザがプレイ可能にゲームを取得する(ステップS014)。
【0052】
ゲームの購入が完了すると、第1情報処理装置2aが管理するユーザデータベースに、第2ユーザの情報が追加される。また、第1ユーザによって配信されたプレイ動画C1が第2ユーザのゲーム購入の契機となっているため、第1ユーザにゲームに関するポイント等の特典が付与される(ステップS015)。換言すると、第1情報処理装置2aの記憶部22に、第2ユーザに関する情報および第1ユーザの特典に関する情報が記憶される。
【0053】
また、第2ユーザは、プラットフォーム画面7を介して、ゲーム本体以外の第2コンテンツC2を取得することもできる。例えば、第2コンテンツC2は、ゲーム内仮想通貨、ゲーム内仮想通貨に準ずるポイント、ゲーム内で使用可能なアイテム、ゲームの興趣性を高める効果、ミニゲーム等を含みうる。さらに、第2ユーザは第1ユーザのファンであることが想定され、好ましくは、第2コンテンツC2は、ゲームに関するコンテンツに限らず、その配信者である第1ユーザに関するコンテンツを含みうる。すなわち、第2コンテンツC2は第2ユーザにとっての特典の一例であってよい。また、第1ユーザにとっての特典として、ゲームに関するポイントが、第2ユーザの課金により第1ユーザに付与されてもよい。かかる対価として、第2ユーザが第1ユーザにダイレクトメッセージを送る権利(第2ユーザにとっての特典である第2コンテンツC2の一例)が得られるとよい。このような第1ユーザにとってまたは第2ユーザにとっての特典に関するリクエストを含む信号が、第2端末3bから第2情報処理装置2bに通信ネットワーク11を介して送信される(ステップS016)。
【0054】
続いて、第2情報処理装置2bにおける制御部23は、ステップS016で受信したリクエストを、通信部21および通信ネットワーク11を介して、第1情報処理装置2aに送信する(ステップS017)。その後、第1情報処理装置2aにおける付与部234は、第1ユーザまたは第2ユーザに特典を付与する(ステップS018)。換言すると、付与部234は、付与ステップとして、条件を満たした場合に、第1ユーザと第2ユーザとの少なくとも一方に対して、ゲームまたは第1ユーザに関連する特典を付与し、この条件は、入力に応じて発行され且つ配信を通じて公開された特典コードCD(アクセス情報の一例)を介して、第2ユーザに第2コンテンツC2が提供されたことを含む、といえる。付与された特典は、それぞれの端末3を介して第1ユーザまたは第2ユーザが確認可能に構成されるとよい。
【0055】
すなわち、情報処理システム1によって上記概説される情報処理が実行される。
【0056】
以上をまとめると、本実施形態に係る情報処理方法は、次の各ステップを備える。受付ステップでは、ゲームのプレイ動画C1(ゲームに関する第1コンテンツの一例)を配信する第1ユーザから、特典コードCD(アクセス情報の一例)を発行するための入力を受け付ける。特典コードCDに例示されるアクセス情報は、第1ユーザに関連付けられ、且つプレイ動画C1の配信を視聴する第2ユーザのプラットフォームPFへのアクセスに関する情報である。プラットフォームPFは、ゲームそのものともプレイ動画C1が配信される動画配信サイトSS(ウェブ媒体の一例)とも異なり、且つ第1コンテンツとは異なる第2コンテンツC2を提供するように構成される。付与ステップでは、条件を満たした場合に、第1ユーザと第2ユーザとの少なくとも一方に対して、ゲームまたは第1ユーザに関連する特典を付与する。条件は、入力に応じて発行され且つ配信を通じて公開された特典コードCD(アクセス情報の一例)を介して、第2ユーザに第2コンテンツC2が提供されたことを含む。また、本実施形態に係る情報処理システム1は、上記情報処理方法の各方法がなされるようにプログラムを実行可能な、制御部23等に例示される少なくとも1つのプロセッサを備える。また、このプログラムは、少なくとも1つのコンピュータに、上記情報処理方法の各ステップを実行させる。このような方法または態様によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0057】
特に、前述の通りプラットフォームPFは、ゲーム自体を提供可能とはするものの、プラットフォームPF(図10参照)はゲームのものともプレイ動画C1が配信される動画配信サイトSS(ウェブ媒体の一例)とも異なるものである。つまり、ゲームそのものとも配信用のウェブ媒体とも異なる、ゲーム関連コンテンツの総合的なプラットフォームを介して、第1ユーザと第2ユーザとの交流を推進し、興趣性の高い体験を提供することができる。
【0058】
特に、付与部234は、付与ステップとして、第2ユーザがゲームを購入していることという条件を満たした場合に、第2ユーザに対して特典を付与している。このような方法によれば、特典取得をモチベーションとして、第2ユーザにゲームの購入を促進することができる。これにより、ゲームを販売する者に利益をもたらすことができる。
【0059】
4.情報処理の詳細
本節では、前節で概説した情報処理の詳細部分を、別図等を用いて説明する。
【0060】
4.1 ゲーム画面5
図4図8は、ゲーム画面5の一例を示す概要図である。ゲーム画面5は、例えば、ゲームを起動している第1端末3aのディスプレイ4aに表示される。
【0061】
図4に示されるゲーム画面5aは、ゲーム画面5のうちのトップ画面であり、領域501,502と、ボタン503~507とを少なくとも有する。領域501は、ゲームのユーザIDが描画される領域であり、例えば第1ユーザのユーザIDである「Rockyman」が視認可能に描画されている。領域502は、第1ユーザ自身によりまたはランダムで設定されたアバターABが描画される領域である。
【0062】
「ガチャ」と記載されたボタン503は、前述の[0024]等でも説明されたガチャと呼ばれる抽選を行うためのボタンであり、押下されることでゲーム画面5aがゲーム画面5の別画面に遷移する。「編成」と記載されたボタン504は、編成を行うためのボタンであり、押下されることでゲーム画面5aがゲーム画面5の別画面に遷移する。なお、ここでの編成は、第1ユーザが保有するゲームのキャラクタから、ゲームで使用したいキャラクタの選択、その配置、使用順等の設定を含みうる。「クエスト」と記載されたボタン505は、インゲームの1つであるクエストをプレイするためのボタンであり、押下されることでゲーム画面5aがゲーム画面5の別画面に遷移する。なお、ここでのクエストは、ゲームの構成単位であるステージであり、個別に課題、目標、終了条件等が設定されている、クエストに設定された課題等を達成した場合はクリア報酬がユーザに付与されることが好ましい。「ショップ」と記載されたボタン506は、ゲームで使用するアイテム等を購入可能なショップを利用するためのボタンであり、押下されることでゲーム画面5aがゲーム画面5の別画面であるゲーム画面5dに遷移する。ゲーム画面5dについては、図7を用いて別途詳述する。
【0063】
「設定」と記載されたボタン507は、ゲームに関する種々の設定を更新または変更するためのボタンであり、押下されることでゲーム画面5aがゲーム画面5の別画面に遷移する。ゲームの設定については種々の設定が想定されうるが、特に、動画配信サイトSSを介したプレイ動画C1の配信に関する設定については、ゲーム画面5bによってなされるとよい。ゲーム画面5bについては、図5を用いて別途詳述する。
【0064】
図5に示されるゲーム画面5bは、ゲーム画面5のうち、動画配信サイトSSを介したプレイ動画C1の配信に関する設定画面であり、入力欄508と、領域509と、ボタン510とを少なくとも有する。入力欄508は、このゲームをプレイ動画C1として配信する動画配信サイトSSに関する情報を入力するための欄である。一般的な動画配信サイトSSでは、配信準備に際してハッシュ化されたURLが付与されるため、付与されたURLが入力欄508に入力されるとよい。入力欄508への入力前の状態が図5Aに示され、入力後の状態が図5Bに示されている。
【0065】
領域509は、特典コードCDを表示するための領域であり、入力欄508にURLが入力された後に「発行」と記載されたボタン510が押下されることで、特典コードCDが領域509に描画される。なお、図中の一点鎖線は、領域を説明するために図示しており、引出線または符号同様、ゲーム画面5aを視認する第1ユーザには視認されない。以後登場する一点鎖線についても同様である。特典コードCDは、プラットフォームPFへのアクセスに関するアクセス情報の一例であり、例えば、QRコード(登録商標)等の2次元バーコードでもよいし、英数字の羅列でもよいし、1次元バーコードでもよい。ボタン510の押下前の状態が図5Aに示され、押下後の状態が図5Bに示されている。図5Bでは、QRコード(登録商標)と、「7460515」という数字の羅列とが例示されているが、これに限定されるものではない。また、ボタン510が押下されることで、以後プレイされるゲームのゲーム画面5cには、特典コードCDが重畳されて表示されるとよい。ゲーム画面5cについては、図6を用いて別途詳述する。
【0066】
図6に示されるゲーム画面5cは、ゲーム画面5のうち、ゲームを構成する主たるパートがプレイされている画面であり、一例として、4人のパーティからなるプレイヤキャラクタPCがモンスターである敵キャラクタECと戦闘をしているシーンが描画されている。ゲーム画面5のうちの領域511には、ゲーム画面5bを用いて発行された特典コードCDが重畳表示されている。
【0067】
図7に示されるゲーム画面5dは、図4に示されるゲーム画面5aにおいてボタン506が押下されることで遷移される画面であり、ボタン512~514,517と、領域515,516とを少なくとも有する。領域516には、ゲーム画面5dにおいて購入可能な種々のコンテンツと、各コンテンツを購入するのに必要なポイント数とが描画されている。ポイントについては後述する。領域516内の各コンテンツに対して選択入力が行われ、続いて、ボタン512~514に示される各種の決済方法が選択されることで、第1ユーザのアカウントに、各種コンテンツが関連付けられる。
【0068】
具体的には、「仮想通貨で購入」と記載されたボタン512は、ゲーム内で使用される疑似通貨での支払いを行うためのボタンであり、押下されることでゲーム画面5aがゲーム画面5の別画面に遷移する。「ゲーム内コインで購入」と記載されたボタン513は、ゲーム内で使用される疑似通貨とは別の蓄積型の媒体での支払いを行うためのボタンであり、押下されることでゲーム画面5aがゲーム画面5の別画面に遷移する。コインは一例でありメダルであっても石であってもよい。「ポイントで購入」と記載されたボタン514は、プレイ動画C1の動画配信サイトSSでの配信に関して蓄積されるポイントでの支払いを行うためのボタンであり、押下されることでゲーム画面5aがゲーム画面5の別画面に遷移する。
【0069】
ポイントは、第1ユーザの特典としての第2コンテンツC2の一例であり、例えば、図3に示したステップS015またはステップS018等を経て、第1ユーザに付与される。領域515には、第1ユーザが保有しているポイントが視認可能に表示されており、ポイントがどのように蓄積されたかについては、「内訳を確認する」と記載されたボタン517を押下して遷移されるゲーム画面5eを介して確認可能に構成されるとよい。ゲーム画面5eについては、図8を用いて別途詳述する。
【0070】
ここで、再び領域516を参照すると、購入可能なコンテンツとして、「武器」、「補助アイテム」、「特別ストーリー開放」、「カメラの視点変更」および「難易度調整権限」が表示されている。また、「特別ストーリー開放」、「カメラの視点変更」および「難易度調整権限」については、ポイントでしか購入することができない旨が記載されている。このように、動画配信サイトSSでのプレイ動画C1の配信をすることによって限定的に購入可能なコンテンツがあることで、第1ユーザのプレイ動画C1の配信に対するモチベーションを高めることができる。
【0071】
特に、「特別ストーリー開放」について補足すると、本実施形態で提供される特典は、ゲームにおける特別ストーリーを構成するストーリーデータC3(第3コンテンツの一例)を含む。付与部234は、付与ステップとして、第1ユーザに対して特典としてストーリーデータC3を付与し、これにより第1ユーザが特別ストーリーをプレイ可能とする。このような方法によれば、第1ユーザが特典としてのみ得られる特別ストーリーをプレイして、さらなるプレイ動画C1の配信を行うことができ、配信者である第1ユーザだけでなく視聴者である第2ユーザにとっても、より興趣性の高い体験を提供することができる。
【0072】
また、同様に、第1ユーザが「カメラの視点変更」を用いることで、より興趣性を高めたアングルでのプレイ動画C1を提供することが可能となる。第1ユーザが「難易度調整権限」を用いることで、ストーリーを分かりやすく解説するために敢えて難易度を下げること、または上級テクニック等を披露するために敢えて難易度を上げることといった、第1ユーザのニーズに合わせた種々のプレイ動画C1の提供に寄与することができる。これらを換言すると、特典は、ゲームの設定権限を含む。付与部234は、付与ステップとして、第1ユーザに対して特典として設定権限を付与し、これにより第1ユーザがゲームの設定を変更してゲームをプレイすることによる、プレイ動画C1の制作を可能とする。このような方法によれば、第1ユーザの種々のニーズに合わせたプレイ動画C1の制作に寄与することができる。
【0073】
図8に示されるゲーム画面5eは、図7に示されるゲーム画面5dにおいてボタン517が押下されることで遷移される画面であり、領域518,519と、ボタン520,521とを少なくとも有する。領域518には、第1ユーザへのポイント付与に寄与した第2ユーザの一覧が「応援してくれたユーザ」として描画されている。領域519には、各第2ユーザに対応する位置の一例として、各第2ユーザのユーザ名の右側に第1ユーザに付与されたポイント数が描画されている。換言すると、ゲーム制御部235は、ゲーム制御ステップとして、第1ユーザに付与された特典の内訳に関する情報を、特典に寄与した第2ユーザごとに第1ユーザが把握可能な態様でゲーム画面5e(ゲームの第1画面の一例)に表示させる。
【0074】
「DM」と記載されたボタン520は、第1ユーザが第2ユーザに対してダイレクトメッセージを送るためのボタンであり、押下されることでゲーム画面5eがゲーム画面5の別画面に遷移し、対応する第2ユーザにダイレクトメッセージを送信することが可能となる。「フレンド」と記載されたボタン521は、第1ユーザが第2ユーザにフレンド申請と呼ばれる申請を送るためのボタンであり、押下されることでゲーム画面5eがゲーム画面5の別画面に遷移し、対応する第2ユーザにフレンド申請を送信することが可能となる。フレンドとは、各ユーザに対応付けて管理される、マルチプレイやコミュニケーション等を目的とした、同ゲームをプレイする他のユーザのリストである。第2ユーザが第1ユーザのフレンド申請を承認すると、第1ユーザおよび第2ユーザのフレンドリストに第2ユーザおよび第1ユーザが記録され、フレンド関係が成立する。なお、フレンドに替えてフォロー関係を採用してもよく、この場合、第1ユーザの申請に対して第2ユーザの承認を必要とすることなく第1ユーザに対応付けられたリストに第2ユーザが記録され、フォロー関係が成立する。第2ユーザは、第1ユーザのファンであることが想定され、第1ユーザから第2ユーザにダイレクトメッセージまたはフレンド申請が送信されることは、第2ユーザにとって愉悦や喜びをもたらすこととなる。換言すると、ゲーム制御部235は、ゲーム画面5e(ゲームの第1画面の一例)に対する第1ユーザの入力に応じて、第2ユーザそれぞれに対して、特典の寄与に対する返礼となるアクションを送信する。このような方法によれば、第1ユーザが第2ユーザに対して個別に関心を抱かせることができ、ひいては、さらなる第1ユーザと第2ユーザとの交流を推進し、興趣性の高い体験を提供することができる。
【0075】
図8に示される例では、ポイント数に応じて返礼となるアクションに差または傾斜が設けられている。例えば、200pt以上のポイント獲得に寄与した第2ユーザである「ゲイル」および「リョウ」に対しては、ボタン520とボタン521とが描画されている。100pt以上200pt未満のポイント獲得に寄与した第2ユーザである「ジョン・リー」および「エドモンド・トヨタ」に対しては、ボタン520は描画されているがボタン521は描画されていない。さらに、100pt未満のポイント獲得に寄与した第2ユーザである「ビガ」、「ゼンガフ」、「パイソン」、「ブランコ」および「ケイン」に対しては、ボタン520もボタン521も描画されていない。換言すると、付与部234は、付与ステップとして、第2コンテンツC2が提供された第2ユーザの数または第2ユーザによる第2コンテンツC2に対する課金、に基づく情報に応じた特典を第1ユーザに対して付与する。このような方法によれば、差または傾斜が設けられ、第2ユーザから第1ユーザへの課金に競争意識が芽生え、興趣性をより高めることができる。さらに例えば、応援してくれた第2ユーザの数が一定数を超えると、別途ボーナスポイントが付与される態様等を採用することもできる。
【0076】
4.2 配信画面6
図9は、配信画面6の一例を示す概要図である。配信画面6は、例えば、第2ユーザの第2端末3bのディスプレイ4aに表示される。つまり、図9に示される配信画面6は、動画配信サイトSSの所定のURLにアクセスしている第2ユーザによって視認される。配信画面6は、領域61~63を少なくとも有する。
【0077】
領域61は、第1ユーザによってプレイされるゲームのプレイ動画C1が描画される領域である。例えば、プレイ動画C1の配信はライブ配信であり、ゲームをプレイしている第1ユーザに視認されるゲーム画面5c(図6参照)から、ストリーミング処理に係る一定の遅延時間を有して、領域61にプレイ動画C1が表示される。前述の通り、プレイ動画C1には特典コードCDが重畳表示され、第2ユーザが特典コードCDを用いてプラットフォームPFにアクセスすることができる。動画配信サイトSSにはコメント機能が搭載されており、領域62には、視聴者である第2ユーザによって投稿された種々のコメントが描画されている。領域63には、配信準備にあたって第1ユーザによって予め入力された説明文章等が描画されている。好ましくは、特典コードCDに関する記載がなされているとよい。
【0078】
4.3 プラットフォーム画面7
図10は、プラットフォーム画面7の一例を示す概要図である。プラットフォーム画面7は、例えば、第2ユーザの第2端末3bのディスプレイ4aに表示される。つまり、図10に示されるプラットフォーム画面7は、配信画面6に付された特典コードCDを第2端末3bを用いて読み出した第2ユーザによって視認される。プラットフォーム画面7は、領域71~75と、ボタン76,77とを少なくとも有する。また、図10Aに示されるプラットフォーム画面7は、第2ユーザがゲームを購入する前の態様であり、図10Bに示されるプラットフォーム画面7は、第2ユーザがゲームを購入した後の態様である。
【0079】
領域71は、プラットフォームPFにアクセスした第2ユーザのアカウント情報を描画する領域である。図10では、予め第2ユーザがプラットフォームPFのアカウントとして、アカウント名「ゲイル」および固有のユーザID「gale19920501」というアカウントを有している場合が想定されているが、第2ユーザがアカウントを有しない状態でアクセスした場合は、領域71に「ログインまたは新規登録をしてください」等のメッセージが表示されていてもよい。領域72には、ゲーム名である「CAP FANTASY」という文字が表示されている。領域72の右側に位置する領域75には、CAP FANTASYを第2ユーザが購入していない状態では「未購入」という文字が描画され、購入した状態では「購入済」という文字が描画されている。特に、購入済の表記については、色、フォントの種類、フォントの大きさ、塗り等の種々の効果を用いて強調されているとよい。領域73には、配信者名であり第1ユーザである「Rockyman」という文字が表示されている。すなわち、アクセス情報としての特典コードCDは、第1ユーザに関する情報が関連付けられている。
【0080】
領域74は、プラットフォームPFにおいて取得可能な第2コンテンツC2の一覧が描画される領域である。領域74には、「無料特典」および「配信者を応援」が描画され、それぞれに対応する位置に、ボタン76およびボタン77が配置されている。図10Aおよび図10Bを比較することから把握可能なように、無料特典は、ゲームを購入済みの第2ユーザが取得することができる。未購入の場合は、ボタン76には「ゲーム購入」と記載され、押下されることによって第2ユーザがゲーム(第2コンテンツC2の一例)を購入することができる。購入済の場合は、ボタン76には「受け取る」と記載され、押下されることによって第2ユーザが無料特典(第2コンテンツC2の一例)を取得することができる。換言すると、特典コードCDに例示されるアクセス情報は、第2ユーザがゲームを購入している場合に第2コンテンツC2の一例である無料特典を取得可能なプラットフォームPFのプラットフォーム画面7を第2ユーザに対して表示させるための情報である。このような方法によれば、第2コンテンツC2の一例である無料特典の取得をモチベーションとして、第2ユーザにゲームの購入を促進することができる。
【0081】
「配信者を応援」について、「課金」と記載されたボタン77は、図7および図8を用いて前述した、第2ユーザが課金することで第1ユーザへポイントを付与するためのボタンであり、押下されることで、付与したいポイント数または課金額等を入力可能な別画面が表示されるとよい。また、このようなポイントを付与するための課金は、ゲームを購入済みの第2ユーザだけでなく、ゲームを未購入の第2ユーザをも行うことができる。換言すると、付与部234は、付与ステップとして、第2ユーザがゲームを購入していない場合に、第2ユーザによる課金を条件に、第1ユーザに対して特典を付与する。このような方法によれば、ゲームを購入していない第2ユーザであっても、第1ユーザに対する特典付与に寄与することができ、第1ユーザと第2ユーザとの交流を推進し、興趣性の高い体験を提供することができる。
【0082】
[その他]
前述の実施形態に係る情報処理システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0083】
特典コードCDに例示されるアクセス情報を用いた第2コンテンツC2に提供に際して、種々の制限が加えられてもよい。例えば、第1情報処理装置2aにおける取得部232が、予め提供されたAPIを介して第3情報処理装置2cから各ユーザの配信動画の視聴履歴を取得し、かかる視聴履歴に基づいて、第2コンテンツC2の提供が制限されてもよい。換言すると、取得部232は、取得ステップとして、第2ユーザの、動画配信サイトSS(ウェブ媒体の一例)の視聴履歴に関する情報を取得する。付与部234は、付与ステップとして、視聴履歴に関する情報にプレイ動画C1(第1コンテンツの一例)の配信の視聴が含まれない場合には、条件に関わらず、第1ユーザに対しても第2ユーザに対しても特典を付与しない。このような方法によれば、本実施形態に係る特典コードCDに例示されるようなアクセス情報が、動画配信サイトSS以外のSNS等で出回ることで、プレイ動画C1を視聴せずに、第2コンテンツC2を取得しようとするユーザの発生を抑制することができる。
【0084】
本実施形態では、ゲーム画面5eは、ポイント付与に寄与した第2ユーザを第1ユーザが把握可能に構成されているが、ゲーム画面5eのようなショップ機能の画面ではなく、主たるゲームをプレイ中のゲーム画面5cにおいても、第1ユーザが把握可能に構成されていてもよい。さらに、ゲーム画面5cがプレイ動画C1として配信されることで、動画配信サイトSSを介して配信される配信画面6においても、ポイント付与に寄与した第2ユーザの少なくとも一部が表示されてもよい。換言すると、ゲーム制御部235は、ゲーム制御ステップとして、プレイ動画C1(第1コンテンツの一例)の配信中に、配信に伴う特典コードCD(アクセス情報の一例)の公開によって第2コンテンツC2が提供された第2ユーザに関する情報を、第1ユーザが把握可能な態様でゲームの第2画面に表示させる。このような方法によれば、第1ユーザが第2ユーザに対して個別に関心を抱かせることができ、ひいては、さらなる第1ユーザと第2ユーザとの交流を推進し、興趣性の高い体験を提供することができる。
【0085】
本実施形態では、第1ユーザによって配信される第1コンテンツとしてゲームのプレイ動画C1を例示したが、これに限らず、ゲームに関する他のコンテンツであってもよい。例えば、第1ユーザによるゲームの批評動画でもよいし、対談動画でもよいし、宣伝広告動画でもよい(いわゆるライブコマース)。かかる第1コンテンツであっても、動画配信サイトSSを介して配信される際に、アクセス情報の一例である特典コードCDが重畳表示されることが好ましい。
【0086】
本実施形態では、図7に例示されたように、ゲーム内仮想通貨と、コインと、ポイントとを別の媒体として説明したが、そのうちから選択される2者以上が同一の媒体であってもよい。すなわち、ゲーム内仮想通貨と、コインと、ポイントとをすべて同じ媒体として実施してもよい。
【0087】
本実施形態では、図9に例示されたように、プレイ動画C1がライブ配信であるものとして説明したが、収録後配信のコンテンツでもよいし、ライブ配信後にアーカイブ動画として、継続配信されるコンテンツでもよい。また、ライブ配信か収録後配信かに応じて、第1ユーザまたは第2ユーザに付与される特典が可変に付与されてもよい。例えば、ライブ配信且つその後継続配信されるコンテンツであれば、ライブの時間帯に限り、第2ユーザの課金に応じて第1ユーザに付与されるポイントを1.5倍等してもよい。あるいは、特典コードCDに例示されるアクセス情報に、制限時間に関する情報が含まれていてもよい。制限時間経過後には、発行された特典コードCDが無効となってもよい。
【0088】
本実施形態では、図9に例示されるように、第2ユーザが配信画面に付された特典コードCDを第2端末3bを用いて読み出すことで、プラットフォームPFにアクセスされる態様が採用されているが、これに限らず、第2ユーザが、第2端末3bを用いて直接プラットフォームPFにアクセスし、数字の羅列等として表される特典コードCDを入力することで、図10に示されるようなプラットフォーム画面7が表示されてもよい。さらに、特典コードCDは、図9に例示されるような配信画面6内の領域61に重畳表示されずに、プレイ動画C1等の第1コンテンツ中において第1ユーザの発話によって公開されてもよいし、動画配信サイトSSの説明箇所である領域63のみにおいて公開されてもよい。
【0089】
本実施形態では、第2ユーザがゲームを購入していないユーザであるとして説明したが、特典コードCDを読み出してプラットフォームPFにアクセスした際に、既にゲームを購入しているユーザであってもよい。かかる場合、図10Bに示されるプラットフォーム画面7がはじめから表示されるとよい。
【0090】
本実施形態では、プラットフォームPFとしてゲームを提供可能なプラットフォームを例示したが、ゲームを提供しないプラットフォームを採用してもよく、例えば、各種商品を販売する通販サイトであってもよい。すなわち、ユーザが複数の商品の中から所望の媒体を選択して購入可能な機能を有する任意のウェブサイトがプラットフォームとして採用され得る。これにより、図10に示されたゲームそのもの以外の商品をユーザに提供することができる。この場合、当該ウェブサイトとゲームサーバのユーザ情報とを予め関連付けて管理することにより、当該ウェブサイトにおいてユーザが購入した商品に関する特典をゲームに反映することができる。
【0091】
本実施形態において第1ユーザまたは第2ユーザに付与される特典は、実空間または仮想空間においてユーザが享受することのできる、何らかの報酬または利益であってもよい。物や媒体に限らず、ユーザに与えられる有利な効果や権利等でもよい。特典は、例えば、NFTが発行されたデジタル資産、仮想通貨、ゲーム内で使用可能なゲーム媒体、仮想空間内で使用可能なアイテム等を含んでよい。また、ユーザに与えられる有利な効果は、通常時と比較してユーザに対する仮想空間における興趣を向上させるための効果を含む。換言すると、有利な効果は、ディスプレイ4aに特別な視覚演出を表示させる、画像の表示をリッチにさせる、特別なBGMや効果音を発生させる、入力デバイス4cに振動を付与する等、ユーザの五感を介して仮想空間の興趣を向上させるための効果を含む。また、権利とは、所定の抽選等に応募する権利、所定の抽選等を実行することを可能とする権利、先行予約の権利、特別割引の権利等の、実空間における有利な権利を少なくとも含む。
【0092】
情報処理システム1に含まれる装置のうちの少なくとも1つは、日本国外に設置されていてもよい。例えば、第1情報処理装置2aが日本国内に設置され、第2情報処理装置2bおよび第3情報処理装置2cが日本国外に設置されていてもよい。同様に、第1ユーザまたは第2ユーザが日本国外から自身の端末3を用いて、種々の情報処理装置2にアクセスしていてもよい。
【0093】
本実施形態では、受付部231、取得部232、演算部233、付与部234およびゲーム制御部235を、第1情報処理装置2aの制御部23によって実現される機能部として説明しているが、この少なくとも一部を、第1端末3aの制御部33によって実現される機能部として実施してもよい。さらには、上記の例で説明した種々の情報が、情報処理装置2の記憶部22だけでなく、他の外部装置に分散的に記憶されていてもよい。かかる場合、ブロックチェーン等を基盤とした分散台帳管理がなされていてもよい。
【0094】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0095】
(1)情報処理方法であって、次の各ステップを備え、受付ステップでは、ゲームに関する第1コンテンツを配信する第1ユーザから、アクセス情報を発行するための入力を受け付け、ここで前記アクセス情報は、前記第1ユーザに関連付けられ、且つ前記第1コンテンツの配信を視聴する第2ユーザのプラットフォームへのアクセスに関する情報で、前記プラットフォームは、前記ゲームそのものとも前記第1コンテンツが配信されるウェブ媒体とも異なり、且つ前記第1コンテンツとは異なる第2コンテンツを提供するように構成され、付与ステップでは、条件を満たした場合に、前記第1ユーザと前記第2ユーザとの少なくとも一方に対して、前記ゲームまたは前記第1ユーザに関連する特典を付与し、ここで前記条件は、前記入力に応じて発行され且つ前記配信を通じて公開された前記アクセス情報を介して、前記第2ユーザに前記第2コンテンツが提供されたことを含む、方法。
【0096】
このような方法によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0097】
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、前記プラットフォームは、前記第2コンテンツとして前記ゲームを提供可能なプラットフォームである、方法。
【0098】
このような方法によれば、ゲーム画面とも配信用のウェブ媒体とも異なる、ゲーム関連コンテンツの総合的なプラットフォームを介して、第1ユーザと第2ユーザとの交流を推進し、興趣性の高い体験を提供することができる。
【0099】
(3)上記(1)または(2)に記載の情報処理方法において、前記条件は、前記第2ユーザが前記ゲームを購入していることをさらに含み、前記付与ステップでは、前記条件を満たした場合に、前記第2ユーザに対して前記特典を付与する、方法。
【0100】
このような方法によれば、特典取得をモチベーションとして、第2ユーザにゲームの購入を促進することができる。
【0101】
(4)上記(1)~(3)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記アクセス情報は、前記第2ユーザが前記ゲームを購入している場合に前記第2コンテンツを取得可能な前記プラットフォームの画面を前記第2ユーザに対して表示させるための情報である、方法。
【0102】
このような方法によれば、第2コンテンツ取得をモチベーションとして、第2ユーザにゲームの購入を促進することができる。
【0103】
(5)上記(1)~(4)に記載の情報処理方法において、前記付与ステップでは、前記第2ユーザが前記ゲームを購入していない場合に、前記第2ユーザによる課金を条件に、前記第1ユーザに対して前記特典を付与する、方法。
【0104】
このような方法によれば、ゲームを購入していない第2ユーザであっても、第1ユーザに対する特典付与に寄与することができ、第1ユーザと第2ユーザとの交流を推進し、興趣性の高い体験を提供することができる。
【0105】
(6)上記(1)~(5)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記特典は、前記ゲームにおける特別ストーリーを構成する第3コンテンツを含み、前記付与ステップでは、前記第1ユーザに対して前記特典として前記第3コンテンツを付与し、これにより前記第1ユーザが前記特別ストーリーをプレイ可能とする、方法。
【0106】
このような方法によれば、第1ユーザが特典としてのみ得られる所定ストーリーをプレイして、さらなる第1コンテンツの配信を行うことができ、第1ユーザだけでなく第2ユーザにとっても、より興趣性の高い体験を提供することができる。
【0107】
(7)上記(1)~(6)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記特典は、前記ゲームの設定権限を含み、前記付与ステップでは、前記第1ユーザに対して前記特典として前記設定権限を付与し、これにより前記第1ユーザが前記ゲームの設定を変更して前記ゲームをプレイすることによる、前記第1コンテンツの制作を可能とする、方法。
【0108】
このような方法によれば、第1ユーザの種々のニーズに合わせた第1コンテンツの制作に寄与することができる。
【0109】
(8)上記(1)~(7)の何れか1つに記載の情報処理方法において、前記付与ステップでは、前記第2コンテンツが提供された前記第2ユーザの数または前記第2ユーザによる前記第2コンテンツに対する課金、に基づく情報に応じた特典を前記第1ユーザに対して付与する、方法。
【0110】
このような方法によれば、第2ユーザから第1ユーザへの課金に競争意識が芽生え、興趣性をより高めることができる。
【0111】
(9)上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理方法において、さらにゲーム制御ステップでは、前記第1ユーザに付与された前記特典の内訳に関する情報を、前記特典に寄与した前記第2ユーザごとに前記第1ユーザが把握可能な態様で前記ゲームの第1画面に表示させ、前記第1画面に対する前記第1ユーザの入力に応じて、前記第2ユーザそれぞれに対して、前記特典の寄与に対する返礼となるアクションを送信する、方法。
【0112】
このような方法によれば、第1ユーザが第2ユーザに対して個別に関心を抱かせることができ、ひいては、さらなる第1ユーザと第2ユーザとの交流を推進し、興趣性の高い体験を提供することができる。
【0113】
(10)上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理方法において、さらに取得ステップでは、前記第2ユーザの、前記ウェブ媒体の視聴履歴に関する情報を取得し、前記付与ステップでは、前記視聴履歴に関する情報に前記第1コンテンツの前記配信の視聴が含まれない場合には、前記条件に関わらず、前記第1ユーザに対しても前記第2ユーザに対しても前記特典を付与しない、方法。
【0114】
このような方法によれば、アクセス情報だけが、配信を行うウェブ媒体以外のSNS等で出回ることで、第1コンテンツを視聴せずに、第2コンテンツを取得しようとするユーザの発生を抑制することができる。
【0115】
(11)上記(1)~(10)の何れか1つに記載の情報処理方法において、さらにゲーム制御ステップでは、前記第1コンテンツの配信中に、前記配信に伴う前記アクセス情報の公開によって前記第2コンテンツが提供された前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザが把握可能な態様で前記ゲームの第2画面に表示させる、方法。
【0116】
このような方法によれば、第1ユーザが第2ユーザに対して個別に関心を抱かせることができ、ひいては、さらなる第1ユーザと第2ユーザとの交流を推進し、興趣性の高い体験を提供することができる。
【0117】
(12)少なくとも1つの装置からなる情報処理システムであって、上記(1)~(11)の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える、システム。
【0118】
このような態様によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
【0119】
(13)プログラムであって、少なくとも1つのコンピュータに、上記(1)~(11)の何れか1つに記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、プログラム。
【0120】
このような態様によれば、より興趣性の高い体験をユーザに提供することができる。
もちろん、この限りではない。
【0121】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、開示の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、開示の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された開示とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0122】
1 :情報処理システム
11 :通信ネットワーク
2 :情報処理装置
2a :第1情報処理装置
2b :第2情報処理装置
2c :第3情報処理装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :制御部
231 :受付部
232 :取得部
233 :演算部
234 :付与部
235 :ゲーム制御部
3 :端末
3a :第1端末
3b :第2端末
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
34a :グラフィック処理部
34b :オーディオ処理部
34c :操作部
4a :ディスプレイ
4b :スピーカ
4c :入力デバイス
5 :ゲーム画面
5a :ゲーム画面
5b :ゲーム画面
5c :ゲーム画面
5d :ゲーム画面
5e :ゲーム画面
501 :領域
502 :領域
503 :ボタン
504 :ボタン
505 :ボタン
506 :ボタン
507 :ボタン
508 :入力欄
509 :領域
510 :ボタン
511 :領域
512 :ボタン
513 :ボタン
514 :ボタン
515 :領域
516 :領域
517 :ボタン
518 :領域
519 :領域
520 :ボタン
521 :ボタン
6 :配信画面
61 :領域
62 :領域
63 :領域
7 :プラットフォーム画面
71 :領域
72 :領域
73 :領域
74 :領域
75 :領域
76 :ボタン
77 :ボタン
AB :アバター
C1 :プレイ動画
C2 :第2コンテンツ
C3 :ストーリーデータ
CD :特典コード
EC :敵キャラクタ
PF :プラットフォーム
SS :動画配信サイト
図1
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図10