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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093317
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】ドア制御装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/632 20150101AFI20240702BHJP
   E05F 15/655 20150101ALI20240702BHJP
   B60J 5/00 20060101ALI20240702BHJP
   B60J 5/06 20060101ALI20240702BHJP
   B60J 5/04 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
E05F15/632
E05F15/655
B60J5/00 D
B60J5/06 A
B60J5/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209617
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】和泉 健太
(72)【発明者】
【氏名】石河 開
(72)【発明者】
【氏名】西 佑司
【テーマコード(参考)】
2E052
【Fターム(参考)】
2E052AA09
2E052CA06
2E052EA15
2E052EB01
2E052EC02
2E052GA02
2E052GB01
2E052GB06
2E052GC01
2E052GC06
2E052GD07
2E052GD09
2E052HA01
2E052KA02
2E052KA15
(57)【要約】
【課題】第1ドア及び第2ドアを作動させる際に、ユーザに危害感を与えることを抑制するドア制御装置を提供する。
【解決手段】ドア制御装置80は、作動指令信号に基づいて第1駆動部50を制御する第1制御部81と、作動指令信号に基づいて第2駆動部60を制御する第2制御部82と、を備える。第1ドア30及び第2ドア40が停止中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の作動を開始し、第2制御部82は第2ドア40の作動を開始する。第1ドア30及び第2ドア40の少なくとも一方のドアが開閉作動中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の作動を制限する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣り合う第1開口部及び第2開口部を有する車体と、前記第1開口部を開閉する第1ドアと、前記第2開口部を開閉する第2ドアと、前記第1開口部を全開する全開位置及び前記第1開口部を全閉する全閉位置の間で前記第1ドアを開閉作動する第1駆動部と、前記第2開口部を全開する全開位置及び前記第2開口部を全閉する全閉位置の間で前記第2ドアを開閉作動する第2駆動部と、を備える車両に適用されるドア制御装置であって、
前記第1ドア及び前記第2ドアをともに作動させるための信号を作動指令信号としたとき、
前記作動指令信号に基づいて前記第1駆動部を制御する第1制御部と、
前記作動指令信号に基づいて前記第2駆動部を制御する第2制御部と、を備え、
前記第1ドア及び前記第2ドアが停止中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの作動を開始し、
前記第1ドア及び前記第2ドアの少なくとも一方のドアが開閉作動中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの作動を制限し、前記第2制御部は前記第2ドアの作動を制限する
ドア制御装置。
【請求項2】
前記車両は、開閉作動中の前記第1ドアに対する物体の接触を検出する第1タッチセンサと、開閉作動中の前記第2ドアに対する物体の接触を検出する第2タッチセンサと、を備え、
前記第1制御部は、前記第1ドアの開閉作動中に前記第1タッチセンサが物体との接触を検出した場合、前記第1ドアの作動方向を反転させる反転作動を開始し、
前記第2制御部は、前記第2ドアの開閉作動中に前記第2タッチセンサが物体との接触を検出した場合、前記第2ドアの作動方向を反転させる反転作動を開始し、
前記第1ドアが反転作動中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの反転作動を継続し、
前記第2ドアが反転作動中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第2制御部は前記第2ドアの反転作動を継続する
請求項1に記載のドア制御装置。
【請求項3】
前記作動指令信号は、前記第1ドア及び前記第2ドアをともに開作動させるための開作動指令信号を含み、
前記第1ドアが全開位置とは異なる位置で停止中かつ前記第2ドアが全開位置で停止中であるときに、前記開作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの開作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの作動を制限し、
前記第1ドアが全開位置で停止中かつ前記第2ドアが全開位置とは異なる位置で停止中であるときに、前記開作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの作動を制限し、前記第2制御部は前記第2ドアの開作動を開始する
請求項1又は請求項2に記載のドア制御装置。
【請求項4】
前記作動指令信号は、前記第1ドア及び前記第2ドアをともに閉作動させるための閉作動指令信号を含み、
前記第1ドアが全閉位置とは異なる位置で停止中かつ前記第2ドアが全閉位置で停止中であるときに、前記閉作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの閉作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの作動を制限し、
前記第1ドアが全閉位置で停止中かつ前記第2ドアが全閉位置とは異なる位置で停止中であるときに、前記閉作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの作動を制限し、前記第2制御部は前記第2ドアの閉作動を開始する
請求項1又は請求項2に記載のドア制御装置。
【請求項5】
前記第1ドア及び前記第2ドアが全閉位置で停止中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの開作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの開作動を開始し、
前記第1ドア及び前記第2ドアが全開位置で停止中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの閉作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの閉作動を開始し、
前記第1ドアが全開位置とは異なる位置で停止中かつ前記第2ドアが全開位置で停止中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの開作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの作動を制限し、
前記第1ドアが全開位置で停止中かつ前記第2ドアが全開位置とは異なる位置で停止中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの作動を制限し、前記第2制御部は前記第2ドアの開作動を開始する
請求項1又は請求項2に記載のドア制御装置。
【請求項6】
前記第1開口部及び前記第2開口部は、前記車両の側部に開口し、前後方向に繋がった1つの開口部を構成し、
前記第1ドアは、前後方向にスライドすることにより前記第1開口部を開閉するフロントスライドドアであり、
前記第2ドアは、前後方向にスライドすることにより前記第2開口部を開閉するリアスライドドアである
請求項1又は請求項2に記載のドア制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドア制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、側部に開口するドア開口部を有する車体と、ドア開口部の前側半分を開閉する第1ドアと、ドア開口部の後側半分を開閉する第2ドアと、を備える車両が記載されている。第1ドア及び第2ドアは、ユーザの操作ボタンの操作に応じて、電動で開作動したり閉作動したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-88813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような車両は、操作ボタンの操作に応じて、第1ドア及び第2ドアを開閉作動させる場合に、ユーザに危害感を与えないことが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
[態様1]上記課題を解決するドア制御装置は、隣り合う第1開口部及び第2開口部を有する車体と、前記第1開口部を開閉する第1ドアと、前記第2開口部を開閉する第2ドアと、前記第1開口部を全開する全開位置及び前記第1開口部を全閉する全閉位置の間で前記第1ドアを開閉作動する第1駆動部と、前記第2開口部を全開する全開位置及び前記第2開口部を全閉する全閉位置の間で前記第2ドアを開閉作動する第2駆動部と、を備える車両に適用されるドア制御装置であって、前記第1ドア及び前記第2ドアをともに作動させるための信号を作動指令信号としたとき、前記作動指令信号に基づいて前記第1駆動部を制御する第1制御部と、前記作動指令信号に基づいて前記第2駆動部を制御する第2制御部と、を備え、前記第1ドア及び前記第2ドアが停止中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの作動を開始し、前記第1ドア及び前記第2ドアの少なくとも一方のドアが開閉作動中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの作動を制限し、前記第2制御部は前記第2ドアの作動を制限する。
【0006】
ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアが停止中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1ドア及び第2ドアを作動させる。このように、ドア制御装置は、作動指令信号を出力するユーザのドアの作動目的が明確である場合、つまり、ユーザが停止中のドアを作動させようとする場合、第1ドア及び第2ドアを作動させる。その一方で、ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアの少なくとも一方のドアが作動中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1ドア及び第2ドアの作動を制限する。例えば、ドア制御装置は、第1ドアが作動中であれば第1ドアを停止させ、第1ドアが停止中であれば第1ドアを停止させた状態を維持する。このように、ドア制御装置は、作動指令信号を出力するユーザのドアの作動目的が明確でない場合、つまり、ユーザが作動中のドアを作動させようとする場合、第1ドア及び第2ドアの作動を制限する。こうして、ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアを安全に作動できる。
【0007】
[態様2]前記車両は、開閉作動中の前記第1ドアに対する物体の接触を検出する第1タッチセンサと、開閉作動中の前記第2ドアに対する物体の接触を検出する第2タッチセンサと、を備え、前記第1制御部は、前記第1ドアの開閉作動中に前記第1タッチセンサが物体との接触を検出した場合、前記第1ドアの作動方向を反転させる反転作動を開始し、前記第2制御部は、前記第2ドアの開閉作動中に前記第2タッチセンサが物体との接触を検出した場合、前記第2ドアの作動方向を反転させる反転作動を開始し、前記第1ドアが反転作動中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの反転作動を継続し、前記第2ドアが反転作動中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第2制御部は前記第2ドアの反転作動を継続する態様1に記載のドア制御装置。
【0008】
ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアが開閉作動中であったとしても、第1ドア及び第2ドアが反転作動中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1ドア及び第2ドアを停止させない。つまり、ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアの反転作動を継続させるため、第1ドア及び第2ドアが物体に接触した状態又は物体に接近した状態が維持されることを抑制できる。
【0009】
[態様3]前記作動指令信号は、前記第1ドア及び前記第2ドアをともに開作動させるための開作動指令信号を含み、前記第1ドアが全開位置とは異なる位置で停止中かつ前記第2ドアが全開位置で停止中であるときに、前記開作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの開作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの作動を制限し、前記第1ドアが全開位置で停止中かつ前記第2ドアが全開位置とは異なる位置で停止中であるときに、前記開作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの作動を制限し、前記第2制御部は前記第2ドアの開作動を開始する態様1又は態様2に記載のドア制御装置。
【0010】
ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアの一方のドアが全開位置で停止している場合に、開作動指令信号に基づき、他方のドアを全開位置に向けて開作動できる。つまり、ドア制御装置は、開作動指令信号に基づき、全開位置とは異なる位置で停止しているドアのみを開作動できる。
【0011】
[態様4]前記作動指令信号は、前記第1ドア及び前記第2ドアをともに閉作動させるための閉作動指令信号を含み、前記第1ドアが全閉位置とは異なる位置で停止中かつ前記第2ドアが全閉位置で停止中であるときに、前記閉作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの閉作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの作動を制限し、前記第1ドアが全閉位置で停止中かつ前記第2ドアが全閉位置とは異なる位置で停止中であるときに、前記閉作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの作動を制限し、前記第2制御部は前記第2ドアの閉作動を開始する態様1~態様3の何れかに記載のドア制御装置。
【0012】
ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアの一方のドアが全閉位置で停止している場合に、閉作動指令信号に基づき、他方のドアを全閉位置に向けて閉作動できる。つまり、ドア制御装置は、閉作動指令信号に基づき、全閉位置とは異なる位置で停止しているドアのみを閉作動できる。
【0013】
[態様5]前記第1ドア及び前記第2ドアが全閉位置で停止中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの開作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの開作動を開始し、前記第1ドア及び前記第2ドアが全開位置で停止中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの閉作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの閉作動を開始し、前記第1ドアが全開位置とは異なる位置で停止中かつ前記第2ドアが全開位置で停止中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの開作動を開始し、前記第2制御部は前記第2ドアの作動を制限し、前記第1ドアが全開位置で停止中かつ前記第2ドアが全開位置とは異なる位置で停止中であるときに、前記作動指令信号が前記第1制御部及び前記第2制御部に送信される場合、前記第1制御部は前記第1ドアの作動を制限し、前記第2制御部は前記第2ドアの開作動を開始する態様1又は態様2に記載のドア制御装置。
【0014】
ドア制御装置は、作動指令信号に基づき、第1ドア及び第2ドアの一方のドアが開作動し、他方のドアが閉作動することを防止できる。つまり、ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアの作動方向が不一致となることを防止できる。また、ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアの一方のドアが全開位置に位置するとともに他方のドアが全開位置に位置しない場合には、全開位置に位置しないドアを開作動させる。言い換えれば、ドア制御装置は、全開位置に位置するドアの閉作動よりも、全開位置に位置しないドアの開作動を優先する。このため、ドア制御装置は、ドアが意図せず閉作動することによりユーザに危害感を与えるおそれを低減できる。
【0015】
[態様6]前記第1開口部及び前記第2開口部は、前記車両の側部に開口し、前後方向に繋がった1つの開口部を構成し、前記第1ドアは、前後方向にスライドすることにより前記第1開口部を開閉するフロントスライドドアであり、前記第2ドアは、前後方向にスライドすることにより前記第2開口部を開閉するリアスライドドアである態様1~態様5の何れかに記載のドア制御装置。
【0016】
上記のような車両は、第1ドア及び第2ドアを開作動させることにより、ユーザが乗降する開口部を大きく取ることができる。つまり、第1ドア及び第2ドアを一斉に開作動させたり閉作動させたりするケースが多く発生し得る。よって、ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアの開閉作動時の安全性向上を効果的に図ることができる。
【発明の効果】
【0017】
ドア制御装置は、第1ドア及び第2ドアを作動させる際に、ユーザに危害感を与えることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、ドア制御装置を備える車両の模式図である。
図2図2は、両ドア開スイッチが操作されるときの第1ドア及び第2ドアの作動態様の変化を示す表である。
図3図3は、両ドア閉スイッチが操作されるときの第1ドア及び第2ドアの作動態様の変化を示す表である。
図4図4は、両ドア開スイッチが操作されるときに第1制御部が実施する処理の流れを説明するフローチャートである。
図5図5は、両ドア開スイッチが操作されるときに第2制御部が実施する処理の流れを説明するフローチャートである。
図6図6は、変更例において、両ドア開閉スイッチが操作されるときの第1ドア及び第2ドアの作動態様の変化を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、ドア制御装置を備える車両の一実施形態について説明する。
<本実施形態の構成>
図1に示すように、車両10は、車体20と、第1ドア30と、第2ドア40と、第1駆動部50と、第2駆動部60と、無線通信装置70と、ドア制御装置80と、を備える。
【0020】
<車体20>
車体20は、側部に開口するドア開口部21を備える。ドア開口部21は、前後方向を長手方向とし、上下方向を短手方向とする矩形状をなしている。ドア開口部21は、前後方向に隣り合う第1開口部22及び第2開口部23を有する。第1開口部22及び第2開口部23は前後方向に繋がっている。第1開口部22はドア開口部21の前側部分であり、第2開口部23はドア開口部21の後側部分である。本実施形態において、第1開口部22はドア開口部21の前側半分に相当し、第2開口部23はドア開口部21の後側半分に相当している。他の実施形態において、第1開口部22及び第2開口部23の大きさは異なっていてもよい。
【0021】
<第1ドア30及び第1駆動部50>
第1ドア30は、ドア本体31と、ドアハンドル32と、ドアスイッチ33と、タッチセンサ34と、を備える。ドア本体31は、幅方向における側面視において、第1開口部22に対応する形状をなしている。ドア本体31は、前後方向にスライドできるように、車体20に支持されている。ドアハンドル32は、ドア本体31の外側に設けられるアウトサイドドアハンドルである。第1ドア30は、ドア本体31の内側にインサイドドアハンドルを備えてもよい。ドアスイッチ33は、ドアハンドル32の近傍に設けられている。ドアスイッチ33は、ユーザによって操作されるスイッチである。ドアスイッチ33は、操作されたときに、第1ドア30を作動させるための第1作動指令信号を出力する。タッチセンサ34は、ドア本体31の後端縁に沿って設けられている。タッチセンサ34は、外力が作用すると、内部に設けられた複数の電極の接触状態が変化する。タッチセンサ34は、物体などとの接触によって電極の接触状態が変化したときに、閉作動中の第1ドア30を停止させるための停止指令信号を出力する。タッチセンサ34は「第1タッチセンサ」に相当している。
【0022】
第1駆動部50は、例えば、駆動源としての電気モータと、電気モータの出力軸の回転運動を第1ドア30の前後運動に変換する変換機構と、を含んで構成される。第1駆動部50は、第1ドア30の内部に配置されたり、車体20におけるドア開口部21の近くに配置されたりする。第1駆動部50は、第1開口部22を全開する全開位置及び第1開口部22を全閉する全閉位置の間で第1ドア30を開閉作動する。第1ドア30の開方向は前方であり、第1ドア30の閉方向は後方である。こうした点で、第1ドア30は、前後方向にスライドすることで第1開口部22を開閉する「フロントスライドドア」に相当している。
【0023】
<第2ドア40及び第2駆動部60>
第2ドア40は、ドア本体41と、ドアハンドル42と、ドアスイッチ43と、タッチセンサ44と、を備える。ドア本体41は、幅方向における側面視において、第2開口部23に対応する形状をなしている。ドア本体41は、前後方向にスライドできるように、車体20に支持されている。ドアハンドル42は、ドア本体41の外側に設けられるアウトサイドドアハンドルである。第2ドア40は、ドア本体41の内側にインサイドドアハンドルを備えてもよい。ドアスイッチ43は、ドアハンドル42の近傍に設けられている。ドアスイッチ43は、ユーザによって操作されるスイッチである。ドアスイッチ43は、操作されたときに、第2ドア40を作動させるための第2作動指令信号を出力する。タッチセンサ44は、ドア本体41の前端縁に沿って設けられている。タッチセンサ44は、外力が作用すると、内部に設けられた複数の電極の接触状態が変化する。タッチセンサ44は、物体などとの接触によって電極の接触状態が変化したときに、閉作動中の第2ドア40を停止させるための停止指令信号を出力する。タッチセンサ44は「第2タッチセンサ」に相当している。
【0024】
第2駆動部60は、例えば、駆動源としての電気モータと、電気モータの出力軸の回転運動を第2ドア40の前後運動に変換する変換機構と、を含んで構成される。第2駆動部60は、第2ドア40の内部に配置されたり、車体20におけるドア開口部21の近くに配置されたりする。第2駆動部60は、第2開口部23を全開する全開位置及び第2開口部23を全閉する全閉位置の間で第2ドア40を開閉作動する。第2ドア40の開方向は後方であり、第2ドア40の閉方向は前方である。こうした点で、第2ドア40は、前後方向にスライドすることで第2開口部23を開閉する「リアスライドドア」に相当している。
【0025】
<無線通信装置70及び携帯機100>
携帯機100は、第1ドア30及び第2ドア40を作動させるためのスイッチを有する。本実施形態において、携帯機100は、第1ドア30及び第2ドア40をともに開作動させるための両ドア開スイッチ101と、第1ドア30及び第2ドア40をともに閉作動させるための両ドア閉スイッチ102と、を有する。携帯機100は、電子キーでもよいし、スマートフォンでもよいし、他の通信端末でもよい。無線通信装置70は、車両10の周辺に位置する携帯機100と相互に無線通信を行うことにより、当該携帯機100が車両10と対応付いた携帯機100であるか否かを判定する。
【0026】
無線通信装置70は、携帯機100から送信される信号に基づき、スライドドアを作動させるための作動指令信号をドア制御装置80に出力する。詳しくは、携帯機100の両ドア開スイッチ101が操作される場合、無線通信装置70は、第1ドア30及び第2ドア40をともに開作動させるための開作動指令信号を出力する。一方、携帯機100の両ドア閉スイッチ102が操作される場合、無線通信装置70は、第1ドア30及び第2ドア40をともに閉作動させるための閉作動指令信号を出力する。
【0027】
<ドア制御装置80>
ドア制御装置80は、第1駆動部50を制御する第1制御部81と、第2駆動部60を制御する第2制御部82と、を有する。
【0028】
第1制御部81及び第2制御部82は、コンピュータ及びメモリを含む処理回路等から構成されている。第1制御部81を構成する処理回路及び第2制御部82を構成する処理回路は、異なる基板上に実装されていてもよいし、同一の基板上に実装されていてもよい。前者の場合、第1制御部81を構成する処理回路は第1駆動部50の近くに配置されることが好ましく、第2制御部82を構成する処理回路は第2駆動部60の近くに配置されることが好ましい。
【0029】
第1制御部81には、ドアスイッチ33とタッチセンサ34と無線通信装置70と第2制御部82とから各種の信号が送信される。第1制御部81は、受信した各種の情報に基づいて、第1駆動部50を制御する。つまり、第1制御部81は、第1ドア30の作動を制御する。また、第1制御部81は、第1ドア30を開閉作動させる場合、第1駆動部50の電気モータの出力軸の回転量に応じて、開閉作動中の第1ドア30の位置を演算する。
【0030】
同様に、第2制御部82には、ドアスイッチ43とタッチセンサ44と無線通信装置70と第1制御部81とから各種の信号が送信される。第2制御部82は、受信した各種の情報に基づいて、第2駆動部60を制御する。つまり、第2制御部82は、第2ドア40の作動を制御する。また、第2制御部82は、第2ドア40を開閉作動させる場合、第2駆動部60の電気モータの出力軸の回転量に応じて、開閉作動中の第2ドア40の位置を演算する。
【0031】
以降では、携帯機100を所持するユーザを第1ユーザともいい、第1開口部22及び第2開口部23を介して車両10に乗降しようとするユーザを第2ユーザともいう。言い換えれば、第1ユーザは携帯機100を操作し得るユーザであり、第2ユーザはドアスイッチ33,43を操作し得るユーザである。第1ユーザ及び第2ユーザは同一のユーザであってもよい。
【0032】
<ドアスイッチ33が操作されたときのドア制御>
第1制御部81は、第2ユーザがドアスイッチ33を操作する場合、言い換えれば、ドアスイッチ33から第1作動指令信号が送信される場合、第1ドア30を開閉作動させる。詳しくは、第1制御部81は、第1ドア30が全閉位置で停止中であるときに、第1作動指令信号が送信される場合、第1ドア30を開作動させる。一方、第1制御部81は、第1ドア30が全開位置で停止中であるときに、第1作動指令信号が送信される場合、第1ドア30を閉作動させる。また、第1制御部81は、第1ドア30が開閉作動中であるときに、第1作動指令信号が送信される場合、第1ドア30を停止させる。この場合、第1ドア30は、全閉位置及び全開位置の間の途中位置で停止する。第1制御部81は、第1ドア30が途中位置で停止中であるときに、第1作動指令信号が送信される場合、停止前の作動方向に第1ドア30を作動させてもよいし、事前に設定された方向に第1ドア30を作動させてもよい。同様に、第2制御部82は、第2ドア40の位置とドアスイッチ43から送信される第2作動指令信号とに基づいて第2ドア40を作動させたり停止させたりする。以降の説明では、第1作動指令信号及び第2作動指令信号に基づく、第1ドア30の開閉作動及び第2ドア40の開閉作動を通常作動ともいう。
【0033】
<物体が閉作動中のドアに接触したときのドア制御>
第1制御部81は、第1ドア30の閉作動中に、タッチセンサ34から停止指令信号が送信された場合、第1ドア30の作動方向を反転させる。つまり、第1ドア30を全開位置に向けて開作動させる。以降では、こうした第1ドア30の作動を反転作動という。同様に、第2制御部82は、第2ドア40の作動状況とタッチセンサ44から送信される停止指令信号とに基づいて第2ドア40を反転作動させる。
【0034】
<ドアの開閉作動中に駆動部の負荷が増大したときのドア制御>
第1制御部81は、第1ドア30の開閉作動中に、第1駆動部50の電気モータの負荷が増大する場合、第1ドア30の作動方向を反転させる。つまり、第1制御部81は、第1ドア30を反転作動させる。同様に、第2制御部82は、第2ドア40の開閉作動中に、第2駆動部60の電気モータの負荷が増大する場合、第2ドア40を反転作動させる。
【0035】
<両ドア開スイッチ101が操作されたときのドア制御>
第1制御部81は、第1ユーザが携帯機100の両ドア開スイッチ101を操作した場合、つまり、開作動指令信号が送信された場合、各種の情報に基づいて、第1ドア30の開作動を開始するか制限するかを判定する。同様に、第2制御部82は、第1ユーザが携帯機100の両ドア開スイッチ101を操作した場合、つまり、開作動指令信号が送信された場合、各種の情報に基づいて、第2ドア40の開作動を開始するか制限するかを判定する。
【0036】
以下、図2を参照して、詳しく説明する。図2は、第1ドア30及び第2ドア40が様々な状態であるときに開作動指令信号が送信された場合に、第1ドア30及び第2ドア40の作動態様がどのように変化するかを示す表である。作動態様の変化を示す欄において、「|」の左側は第1ドア30の作動態様の変化を示し、「|」の右側は第2ドア40の作動態様の変化を示している。また、作動態様の変化を示す欄において、「-」は作動態様の変化がないことを示している。言い換えれば、「-」は作動態様が継続されることを示している。以降の図3及び図6についても同様である。
【0037】
第1ドア30及び第2ドア40が全閉位置又は途中位置で停止中である場合、言い換えれば、第1ドア30及び第2ドア40が全開位置とは異なる位置で停止中である場合には、第1ドア30及び第2ドア40はともに開作動できる状態にある。このため、第1ドア30及び第2ドア40が全開位置とは異なる位置で停止中であるときに、開作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の開作動を開始し、第2制御部82は第2ドア40の開作動を開始する。
【0038】
第1ドア30及び第2ドア40が全開位置で停止中である場合には、第1ドア30及び第2ドア40は開作動できる状態にない。このため、第1ドア30及び第2ドア40が全開位置で停止中であるときに、開作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の開作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の開作動を制限する。つまり、第1制御部81は、第1ドア30を全開位置で停止させた状態を維持し、第2制御部82は、第2ドア40を全開位置で停止させた状態を維持する。
【0039】
第1ドア30が全開位置とは異なる位置で停止中かつ第2ドア40が全開位置で停止中である場合には、第1ドア30が開作動できる状態にあるが、第2ドア40が開作動できる状態にない。このため、第1ドア30が全開位置とは異なる位置で停止中かつ第2ドア40が全開位置で停止中であるときに、開作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の開作動を開始し、第2制御部82は第2ドア40の開作動を制限する。同様に、第1ドア30が全開位置で停止中かつ第2ドア40が全開位置とは異なる位置で停止中であるときに、開作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の開作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の開作動を開始する。
【0040】
第1ドア30が停止中かつ第2ドア40が通常作動中である場合には、第2ユーザによるドアスイッチ43の操作に基づき、第2ドア40が開閉作動している可能性が高い。このため、第1ユーザによる携帯機100の両ドア開スイッチ101の操作に基づき、第1ドア30が開作動したり、第2ドア40の作動態様が変化したりすると、第2ユーザが違和感を覚えるおそれがある。また、このような状況下において、開作動指令信号が送信される場合は、第1ユーザが咄嗟に通常作動中の第2ドア40を停止させようとして、両ドア開スイッチ101を誤操作した可能性もある。そこで、第1ドア30が停止中かつ第2ドア40が通常作動中であるときに、開作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の開作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の開作動を制限する。このとき、第2制御部82は、作動中の第2ドア40を停止させる。
【0041】
同様に、第1ドア30が通常作動中かつ第2ドア40が停止中であるときに、開作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の開作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の開作動を制限する。さらに、第1ドア30及び第2ドア40が通常作動中であるときに、開作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の開作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の開作動を制限する。
【0042】
第1ドア30が反転作動中である場合には、第1ドア30が物体に接触したり接近したりする状態を解消するために、第1ドア30の反転作動が継続されることが好ましい。そこで、第1ドア30が反転作動中かつ第2ドア40が反転作動中でないときに、開作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の反転作動を継続し、第2制御部82は第2ドア40の作動を制限する。このとき、第2制御部82は、第2ドア40が停止中である場合、第2ドア40を停止させたままとし、第2ドア40が通常作動中である場合、第2ドア40の作動を停止させる。同様に、第1ドア30が反転作動中ではなく第2ドア40が反転作動中であるときに、開作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は、第1ドア30の作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の反転作動を継続する。さらに、第1ドア30及び第2ドア40が反転作動中であるときに、開作動指令信号が送信される場合、第1制御部81及び第2制御部82は反転作動を継続する。
【0043】
<両ドア閉スイッチ102が操作されたときのドア制御>
携帯機100の両ドア閉スイッチ102が操作されたときのドアの制御態様は、携帯機100の両ドア開スイッチ101が操作されたときのドアの制御態様と、第1ドア30及び第2ドア40の作動方向が異なる点を除き略同様である。このため、以降の説明の一部を省略する。
【0044】
第1制御部81は、ユーザが携帯機100の両ドア閉スイッチ102を操作した場合、言い換えれば、閉作動指令信号を受信した場合、各種の情報に基づいて、第1ドア30の閉作動を開始するか制限するかを判定する。同様に、第2制御部82は、ユーザが携帯機100の両ドア閉スイッチ102を操作した場合、言い換えれば、閉作動指令信号を受信した場合、各種の情報に基づいて、第2ドア40の閉作動を開始するか制限するかを判定する。
【0045】
以下、図3を参照して、詳しく説明する。図3は、第1ドア30及び第2ドア40が様々な状態であるときに閉作動指令信号が送信された場合に、第1ドア30及び第2ドア40の作動態様がどのように変化するかを示す表である。
【0046】
第1ドア30及び第2ドア40が全閉位置で停止中であるときに、閉作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の閉作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の閉作動を制限する。
【0047】
第1ドア30及び第2ドア40が全閉位置とは異なる位置で停止中であるときに、閉作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の閉作動を開始し、第2制御部82は第2ドア40の閉作動を開始する。
【0048】
第1ドア30が全閉位置とは異なる位置で停止中かつ第2ドア40が全閉位置で停止中であるときに、閉作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の閉作動を開始し、第2制御部82は第2ドア40の閉作動を制限する。同様に、第1ドア30が全閉位置で停止中かつ第2ドア40が全閉位置とは異なる位置で停止中であるときに、閉作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の閉作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の閉作動を開始する。
【0049】
第1ドア30が停止中かつ第2ドア40が通常作動中であるときに、閉作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の閉作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の閉作動を制限する。このとき、第2制御部82は、作動中の第2ドア40を停止させる。同様に、第1ドア30が通常作動中かつ第2ドア40が停止中であるときに、閉作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の閉作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の閉作動を制限する。このとき、第1制御部81は、作動中の第1ドア30を停止させる。さらに、第1ドア30及び第2ドア40が通常作動中であるときに、閉作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の閉作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の閉作動を制限する。
【0050】
第1ドア30が反転作動中かつ第2ドア40が反転作動中でないときに、閉作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の反転作動を継続し、第2制御部82は第2ドア40の作動を制限する。このとき、第2制御部82は、第2ドア40が停止中である場合、第2ドア40を停止させたままとし、第2ドア40が通常作動中である場合、第2ドア40の作動を停止させる。同様に、第1ドア30が反転作動中ではなく、第2ドア40が反転作動中であるときに、閉作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の反転作動を継続する。このとき、第1制御部81は、第1ドア30が停止中である場合、第1ドア30を停止させたままとし、第1ドア30が通常作動中である場合、第1ドア30の作動を停止させる。さらに、第1ドア30及び第2ドア40が反転作動中であるときに、閉作動指令信号が送信される場合、第1制御部81及び第2制御部82は反転作動を継続する。
【0051】
<開閉判定処理>
図4を参照して、両ドア開スイッチ101の操作に基づき第1ドア30を開作動させるか否かを判定するために第1制御部81が実施する処理について説明する。本処理は、車両10が停止中であるときに、所定の制御サイクルで繰り返し実施される処理である。
【0052】
図4に示すように、第1制御部81は、開作動指令信号を受信したか否かを判定する(S11)。開作動指令信号を受信していない場合(S11:NO)、すなわち、第1ユーザが両ドア開スイッチ101を操作していない場合、第1制御部81は本処理を一旦終了する。一方、開作動指令信号を受信している場合(S11:YES)、すなわち、第1ユーザが両ドア開スイッチ101を操作している場合、第1制御部81は、第2制御部82と通信することにより、第2ドア40の情報を参照する(S12)。第2ドア40の情報は、第2ドア40が作動中であるか否かを示す情報及び第2ドア40の現在位置を示す情報を含む。その後、第1制御部81は、第1ドア30及び第2ドア40の少なくとも一方のドアが作動中か否かを判定する(S13)。
【0053】
第1ドア30及び第2ドア40がともに作動中でない場合(S13:NO)、言い換えれば、第1ドア30及び第2ドア40が停止中である場合、第1制御部81は、第1ドア30の位置が全開位置か否かを判定する(S14)。第1ドア30の位置が全開位置である場合(S14:YES)、すなわち、第1ドア30が開作動できる状況にない場合、第1制御部81は、本処理を終了する。一方、第1ドア30の位置が全開位置でない場合(S14:NO)、すなわち、第1ドア30が開作動できる状況にある場合、第1制御部81は第1ドア30の開作動を開始する(S15)。その後、第1ドア30が全開位置に到達すると、第1ドア30の開作動が完了する。よって、第1制御部81は、本処理を終了する。
【0054】
ステップS13において、第1ドア30及び第2ドア40の少なくとも一方のドアが作動中である場合(S13:YES)、第1制御部81は、第1ドア30が反転作動中であるか否かを判定する(S16)。第1ドア30が反転作動中である場合(S16:YES)、第1制御部81は、本処理を終了する。つまり、第1制御部81は、反転作動を継続する。
【0055】
一方、第1ドア30が反転作動中でない場合(S16:NO)、第1制御部81は、第1ドア30の作動を制限する(S17)。例えば、第1制御部81は、第1ドア30が停止中であれば第1ドア30を停止させたままとし、第1ドア30が通常作動中であれば第1ドア30を停止させる。その後、第1制御部81は、本処理を終了する。
【0056】
図5を参照して、両ドア開スイッチ101の操作に基づき第2ドア40を開作動させるか否かを判定するために第2制御部82が実施する処理について説明する。本処理は、車両10が停止中であるときに、所定の制御サイクルで繰り返し実施される処理である。
【0057】
図5に示すように、第2制御部82は、開作動指令信号を受信したか否かを判定する(S21)。開作動指令信号を受信していない場合(S21:NO)、すなわち、第2ユーザが両ドア開スイッチ101を操作していない場合、第2制御部82は本処理を一旦終了する。一方、開作動指令信号を受信している場合(S21:YES)、すなわち、第2ユーザが両ドア開スイッチ101を操作している場合、第2制御部82は、第1制御部81と通信することにより、第1ドア30の情報を参照する(S22)。第1ドア30の情報は、第1ドア30が作動中であるか否かを示す情報及び第1ドア30の現在位置を示す情報を含む。その後、第2制御部82は、第1ドア30及び第2ドア40の少なくとも一方のドアが作動中か否かを判定する(S23)。
【0058】
第1ドア30及び第2ドア40がともに作動中でない場合(S23:NO)、言い換えれば、第1ドア30及び第2ドア40が停止中である場合、第2制御部82は、第2ドア40の位置が全開位置か否かを判定する(S24)。第2ドア40の位置が全開位置である場合(S24:YES)、すなわち、第2ドア40が開作動できる状況にない場合、第2制御部82は、本処理を終了する。一方、第2ドア40の位置が全開位置でない場合(S24:NO)、すなわち、第2ドア40が開作動できる状況にある場合、第2制御部82は第2ドア40の開作動を開始する(S25)。その後、第2ドア40が全開位置に到達すると、第2ドア40の開作動が完了する。よって、第2制御部82は、本処理を終了する。
【0059】
ステップS23において、第2ドア40及び第2ドア40の少なくとも一方のドアが作動中である場合(S23:YES)、第2制御部82は、第2ドア40が反転作動中であるか否かを判定する(S24)。第2ドア40が反転作動中である場合(S26:YES)、第2制御部82は、本処理を終了する。つまり、第2制御部82は、反転作動を継続する。
【0060】
一方、第2ドア40が反転作動中でない場合(S26:NO)、第2制御部82は、第2ドア40の作動を制限する(S27)。例えば、第2制御部82は、第2ドア40が停止中であれば第2ドア40を停止させたままとし、第2ドア40が通常作動中であれば第2ドア40を停止させる。その後、第2制御部82は、本処理を終了する。
【0061】
両ドア閉スイッチ102の操作に基づき第1ドア30を閉作動させるか否かを判定する処理については、両ドア開スイッチ101の操作に基づき第1ドア30を開作動させるか否かを判定する処理と、略同様であるため説明を省略する。両ドア閉スイッチ102の操作に基づき第1ドア30を閉作動させるか否かを判定する処理は、図4に示すフローチャートにおいて、「開作動」を「閉作動」に読み替えるとともに「全閉位置」を「全開位置」に読み替える場合に等しい。
【0062】
同様に、両ドア閉スイッチ102の操作に基づき第2ドア40を閉作動させるか否かを判定する処理については、両ドア開スイッチ101の操作に基づき第2ドア40を開作動させるか否かを判定する処理と、略同様であるため説明を省略する。両ドア閉スイッチ102の操作に基づき第2ドア40を閉作動させるか否かを判定する処理は、図5に示すフローチャートにおいて、「開作動」を「閉作動」に読み替えるとともに「全閉位置」を「全開位置」に読み替える場合に等しい。
【0063】
<本実施形態の作用>
車両10が停車中であって、第1ドア30が全閉位置に位置するとともに第2ドア40が全開位置に位置する状況下におけるドア制御装置80の作用について説明する。
【0064】
上記状況下において、第2ユーザが第2ドア40を全開位置から閉作動させたい場合には、第2ユーザは、第2ドア40のドアスイッチ43を操作する。すると、第2ドア40が全開位置から全閉位置に向かって閉作動する。ここで、第1ユーザが第1ドア30及び第2ドア40の作動状況を認識していない場合には、第2ドア40が閉作動中であるにも関わらず、第1ユーザが両ドア開スイッチ101を操作する可能性がある。第2ドア40が閉作動中であるときに第1ユーザが両ドア開スイッチ101を操作すると、第1ドア30及び第2ドア40の開作動が制限される。詳しくは、第1ドア30は全閉位置から開作動しない。また、第2ドア40は即時に停止される。こうして、第1ドア30及び第2ドア40の作動状況に反して、両ドア開スイッチ101及び両ドア閉スイッチ102が操作される場合には、第1ドア30及び第2ドア40の作動が制限される。ただし、第2ドア40が反転作動中であるときに、第1ユーザが両ドア開スイッチ101を操作すると、第1ドア30の開作動が制限されるが、第2ドア40の反転作動は制限されない。
【0065】
<本実施形態の効果>
(1)ドア制御装置80は、第1ドア30及び第2ドア40が停止中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1ドア30及び第2ドア40を作動させる。このように、ドア制御装置80は、作動指令信号を出力するユーザのドアの作動目的が明確である場合、つまり、ユーザが停止中のドアを作動させようとする場合、第1ドア30及び第2ドア40を作動させる。その一方で、ドア制御装置80は、第1ドア30及び第2ドア40の少なくとも一方のドアが作動中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1ドア30及び第2ドア40の作動を制限する。このように、ドア制御装置80は、作動指令信号を出力するユーザのドアの作動目的が明確でない場合、つまり、ユーザが作動中のドアを作動させようとする場合、第1ドア30及び第2ドア40の作動を制限する。こうして、ドア制御装置80は、第1ドア30及び第2ドア40を安全に作動できる。
【0066】
(2)ドア制御装置80は、第1ドア30及び第2ドア40が開閉作動中であったとしても、第1ドア30及び第2ドア40が反転作動中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1ドア30及び第2ドア40を停止させない。つまり、ドア制御装置80は、第1ドア30及び第2ドア40の反転作動を継続するため、第1ドア30及び第2ドア40が物体に接触した状態又は物体に接近した状態が維持されることを抑制できる。
【0067】
(3)ドア制御装置80は、第1ドア30及び第2ドア40の一方のドアが全開位置で停止している場合に、開作動指令信号に基づき、他方のドアのみを全開位置に向けて開作動できる。つまり、ドア制御装置80は、開作動指令信号に基づき、全開位置とは異なる位置で停止しているドアのみを開作動できる。
【0068】
(4)ドア制御装置80は、第1ドア30及び第2ドア40の一方のドアが全閉位置で停止している場合に、閉作動指令信号に基づき、他方のドアのみを全閉位置に向けて閉作動できる。つまり、ドア制御装置80は、閉作動指令信号に基づき、全閉位置とは異なる位置で停止しているドアのみを閉作動できる。
【0069】
(5)車両10は、第1ドア30及び第2ドア40を開作動させることにより、ユーザが乗降する開口部を大きく取ることができる。つまり、第1ドア30及び第2ドア40を一斉に開作動させたり閉作動させたりするケースが多く発生し得る。よって、ドア制御装置80は、第1ドア30及び第2ドア40の開閉作動時の安全性向上を効果的に図ることができる。
【0070】
<変更例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0071】
・携帯機100に設けられる第1ドア30及び第2ドア40を開閉作動させるためのスイッチは、1つのスイッチだけでもよい。つまり、携帯機100に設けられるスイッチは、第1ドア30及び第2ドア40をともに開作動させたり閉作動させたりする両ドア開閉スイッチであってもよい。携帯機100の両ドア開閉スイッチが操作される場合、無線通信装置70は、第1ドア30及び第2ドア40をともに作動させるための作動指令信号を出力する。
【0072】
以下、図6を参照して、両ドア開閉スイッチが操作されたときの第1制御部81及び第2制御部82によるドア制御について説明する。
第1ドア30及び第2ドア40が全閉位置で停止中である場合には、第1ドア30及び第2ドア40はともに開作動できる状態にある。このため、第1ドア30及び第2ドア40が全閉位置で停止中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の開作動を開始し、第2制御部82は第2ドア40の開作動を開始する。
【0073】
第1ドア30及び第2ドア40が全開位置で停止中である場合には、第1ドア30及び第2ドア40はともに閉作動できる状態にある。このため、第1ドア30及び第2ドア40が全開位置で停止中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の閉作動を開始し、第2制御部82は第2ドア40の閉作動を開始する。
【0074】
第1ドア30及び第2ドア40が途中位置で停止中である場合には、第1ドア30及び第2ドア40はともに開作動も閉作動もできる状態にある。ここで、第1ドア30及び第2ドア40を途中位置から閉作動させる場合と第1ドア30及び第2ドア40を途中位置から開作動させる場合とを比較すると、挟み込みの発生しやすさから前者よりも後者のほうが安全といえる。特に、ユーザが両ドア開閉スイッチを操作したときに、第1ドア30及び第2ドア40の作動方向を把握できていない状況下では、前者よりも後者のほうがより安全といえる。このため、第1ドア30及び第2ドア40が途中位置で停止中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の開作動を開始し、第2制御部82は第2ドア40の開作動を開始する。第1ドア30及び第2ドア40の一方のドアが途中位置で停止中かつ第1ドア30及び第2ドア40の他方が全閉位置で停止中であるときに、作動指令信号が送信される場合についても同様である。
【0075】
第1ドア30及び第2ドア40の一方のドアが全開位置で停止中かつ第1ドア30及び第2ドア40の他方のドアが全閉位置で停止中の場合には、一方のドアを閉作動することもできるし、他方のドアを開作動することもできる。ただし、第1ドア30及び第2ドア40の一方のドアが開作動するとともに他方のドアが閉作動すると、第1ドア30及び第2ドア40の作動態様がユーザの意図しない作動態様となる可能性が高い。こうした実情は、第1ドア30及び第2ドア40の一方のドアが全開位置で停止中かつ第1ドア30及び第2ドア40の他方のドアが中途位置で停止中の場合も同様である。このため、第1ドア30が全開位置で停止中かつ第2ドア40が全開位置とは異なる位置で停止中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30の作動を制限し、第2制御部82は第2ドア40の開作動を開始する。同様に、第1ドア30が全開位置とは異なる位置で停止中かつ第2ドア40が全開位置で停止中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は開作動を開始し、第2制御部82は第2ドア40の作動を制限する。
【0076】
第1ドア30及び第2ドア40の少なくとも一方のドアが通常作動中である場合と、第1ドア30及び第2ドア40の少なくとも一方のドアが反転作動中である場合と、については、上記実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0077】
変更例に係るドア制御装置80は、作動指令信号に基づき、第1ドア30及び第2ドア40の一方のドアが開作動し、他方のドアが閉作動することを防止できる。つまり、ドア制御装置80は、第1ドア30及び第2ドア40の作動方向が不一致となることを防止できる。また、ドア制御装置80は、第1ドア30及び第2ドア40の一方のドアが全開位置に位置するとともに他方のドアが全開位置に位置しない場合には、全開位置に位置しないドアを開作動させる。言い換えれば、ドア制御装置80は、全開位置に位置するドアの閉作動よりも、全開位置に位置しないドアの開作動を優先する。このため、ドア制御装置80は、ドアが意図せず閉作動することによりユーザに危害感を与えるおそれを低減できる。
【0078】
・変更例に係る上記ドア制御装置80において、第1ドア30及び第2ドア40が途中位置に停止中であるときに、作動指令信号が送信される場合、第1制御部81は第1ドア30を閉作動させてもよいし、第2制御部82は第2ドア40を閉作動させてもよい。第1ドア30及び第2ドア40の一方のドアが全開位置で停止している場合についても同様である。
【0079】
・ドアスイッチ33,43は、ユーザのドアに対する作動意思を検出できるセンサであればよい。例えば、ドアスイッチ33,43は、ユーザの手がドアハンドル32,42に接近したかを判定する静電センサであってもよいし、ユーザのハンドモーションを検出するモーションセンサであってもよい。また、ドアスイッチ33,43は、ドアハンドル32,42の引き操作を検出するスイッチであってもよい。
【0080】
・第1ドア30は、開作動時に物体との接触を検出するタッチセンサを備えてもよい。第2ドア40についても同様である。この場合には、第1制御部81及び第2制御部82は、第1ドア30及び第2ドア40の開作動時に、タッチセンサの検出結果に基づいて、反転作動を実施するか否かを判定することが好ましい。
【0081】
・第1ドア30及び第2ドア40は、タッチセンサ34,44を備えなくてもよい。この場合、ドア制御装置80は、タッチセンサ34,44の検出結果に基づいて、反転作動に関する制御を実施しなくてもよい。
【0082】
・第1ドア30及び第2ドア40の少なくとも一方のドアは、駆動部によって開閉作動されるドアであれば、スライドドアでなくてもよい。例えば、第1ドア30及び第2ドア40の少なくとも一方のドアは、上下方向又は前後方向などに延びる軸線回りに揺動するスイングドアであってもよい。
【0083】
・車体20は、第1開口部22及び第2開口部23の間に第1開口部22及び第2開口部23を区画するセンターピラーを有してもよい。つまり、第1開口部22及び第2開口部23は、前後方向に繋がっていなくてもよい。
【0084】
・ドア開口部21は、車体20の後部に開口していてもよい。この場合、ドア開口部21の右側半分を第1開口部22とし、ドア開口部21の左側半分を第2開口部23とすればよい。つまり、第1ドア30は第1開口部22を開閉する右側のドアとなり、第2ドア40は第2開口部23を開閉する左側のドアとなる。
【0085】
・車両10は、インストルメントパネルなど、運転席の周囲に両ドア開スイッチ101及び両ドア閉スイッチ102を備えてもよい。
・ドア制御装置80は、CPUとROMとを備えて、ソフトウェア処理を実行する処理回路に限らない。例えば、ドア制御装置80は、上記実施形態において実行される各種処理の少なくとも一部を実行する専用のハードウェア回路を備えてもよい。専用のハードウェア回路としては、例えば、ASICを挙げることができる。ASICとは、「Application Specific Integrated Circuit」の略記である。すなわち、ドア制御装置80は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。
【0086】
(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROMなどのプログラム格納装置とを備えている処理回路。
(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置及びプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備えている処理回路。
【0087】
(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備えている処理回路。
ここで、処理装置及びプログラム格納装置を備えたソフトウェア実行装置、及び、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。
【符号の説明】
【0088】
10…車両
20…車体
21…ドア開口部
22…第1開口部
23…第2開口部
30…第1ドア
31…ドア本体
32…ドアハンドル
33…ドアスイッチ
34…タッチセンサ(第1タッチセンサ)
40…第2ドア
41…ドア本体
42…ドアハンドル
43…ドアスイッチ
44…タッチセンサ(第2タッチセンサ)
50…第1駆動部
60…第2駆動部
70…無線通信装置
80…ドア制御装置
81…第1制御部
82…第2制御部
100…携帯機
101…両ドア開スイッチ
102…両ドア閉スイッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6