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特開2024-93338情報処理システムおよび情報処理方法、並びにプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093338
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理方法、並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09B 5/02 20060101AFI20240702BHJP
   G06F 40/279 20200101ALI20240702BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20240702BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20240702BHJP
【FI】
G09B5/02
G06F40/279
G09B19/00 Z
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209646
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】504133110
【氏名又は名称】国立大学法人電気通信大学
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【氏名又は名称】稲本 義雄
(72)【発明者】
【氏名】柏原 昭博
(72)【発明者】
【氏名】後藤 充裕
【テーマコード(参考)】
2C028
5B091
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2C028BB01
2C028BC05
2C028BD01
5B091CB28
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】プレゼンテーションドキュメントを利用した調べ学習の支援を好適に行う。
【解決手段】スライド内容分析処理部は、学習者による学習の対象となるプレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドの内容を分析して、学習者による学習を支援するための学習支援情報を出力し、学習スライド探索支援部は、学習支援情報を提示して、プレゼンテーションドキュメントを用いた学習を行う際の学習者によるスライドの探索を支援する。本技術は、例えば、Webブラウザベースのスライド学習処理システムに適用できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習者による学習の対象となるプレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドの内容を分析して、前記学習者による学習を支援するための学習支援情報を出力するスライド内容分析処理部と、
前記学習支援情報を提示して、前記プレゼンテーションドキュメントを用いた学習を行う際の前記学習者による前記スライドの探索を支援する学習スライド探索支援部と
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記スライドで使用されているキーワードが関連付けられて構築される知識マップの作成を支援する知識構築支援部
をさらに備える請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記スライド内容分析処理部は、前記スライドにテキストが配置されている領域であるテキスト領域の配置位置を示す配置位置情報を取得するとともに、前記テキストの内容を示す文字データを取得するテキスト取得部を有する
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記スライド内容分析処理部は、前記スライドの所定位置に配置されている前記テキストを、そのスライドのタイトルとして取得し、前記プレゼンテーションドキュメントを構成する個々の前記スライドから取得した前記タイトルが一覧で表示されるスライド目次を前記学習支援情報として出力するスライド目次出力部を有する
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記スライド内容分析処理部は、前記文字データを形態素解析して、前記テキストに含まれている前記キーワードを抽出する形態素解析部を有する
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記スライド内容分析処理部は、複数の前記キーワードが、それぞれの前記キーワードの重要度に基づいて調整された表示形式で配置されたワードクラウドを前記学習支援情報として出力するワードクラウド出力部を有する
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記スライド内容分析処理部は、前記スライドが画像化されたスライド画像上に前記テキスト領域を設定する情報に、前記テキスト領域に記載されている前記テキストに含まれている前記キーワードを対応付けたマッピング情報を前記学習支援情報として出力するマッピング部を有する
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記学習スライド探索支援部は、前記ワードクラウドに表示されている複数の前記キーワードのうちの、所望の前記キーワードが前記学習者によって選択されると、その選択された前記キーワードが出現していた前記スライドのスライド番号を提示する
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記学習スライド探索支援部は、他の学習者による学習を記録した学習ログを参照し、前記学習者が所望の前記スライドをチェックすると、そのチェックされた前記スライドとともに前記他の学習者によりチェックされている他の前記スライドを推薦する選択候補スライド導出部を有する
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記知識構築支援部は、
前記学習者によって前記スライド画像上の任意の前記テキスト領域を選択する操作が行われると、前記マッピング情報に従って、前記テキスト領域を特定し、その特定した前記テキスト領域に記載されている前記テキストに含まれている前記キーワードの一覧を提示して、前記キーワードの一覧の中から前記学習者によって選択された前記キーワードを選択キーワードとするキーワード選択部と、
前記選択キーワードをノードとして、前記学習者の操作に従って、複数の前記ノードどうしのリンク関係を付与または修正することにより前記知識マップを編集する知識マップ編集部と
を有する請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記キーワード選択部は、前記選択キーワードの追加に伴って、その追加された前記選択キーワードに関連する他の前記キーワードを、前記選択キーワードが記載されている前記スライドの中から推薦する
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記知識構築支援部は、前記選択キーワードの追加に伴って、他の学習者による学習を記録した学習ログを参照し、前記他の学習者が作成した前記知識マップで前記選択キーワードに関連付けられている他の前記キーワードを推薦する選択候補キーワード導出部を有する
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項13】
情報処理システムが、
学習者による学習の対象となるプレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドの内容を分析して、前記学習者による学習を支援するための学習支援情報を出力することと、
前記学習支援情報を提示して、前記プレゼンテーションドキュメントを用いた学習を行う際の前記学習者による前記スライドの探索を支援することと
を含む情報処理方法。
【請求項14】
情報処理システムのコンピュータに、
学習者による学習の対象となるプレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドの内容を分析して、前記学習者による学習を支援するための学習支援情報を出力することと、
前記学習支援情報を提示して、前記プレゼンテーションドキュメントを用いた学習を行う際の前記学習者による前記スライドの探索を支援することと
を含む情報処理を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システムおよび情報処理方法、並びにプログラムに関し、特に、プレゼンテーションドキュメントを利用した調べ学習の支援を好適に行うことができるようにした情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、学習者が、研究会やセミナーなどの発表など様々な機会に作成されるプレゼンテーションドキュメントを用いて、主体的な学習を行う機会が増加している。例えば、学習者は、プレゼンテーションドキュメントを構成する複数枚のスライドを探索しながら、学習者自身の目的に沿って、重点的に学びたい特定のスライドを選択して内容を詳細に理解したり、複数のスライドを選択して拾い読みしたりすることで知識を習得するスライド調べ学習を行うことができる。
【0003】
例えば、非特許文献1には、プレゼンテーションドキュメントの構造を可視化するスライドマップによるスライド探索の支援が提案されている。また、非特許文献2には、重要なキーワードをノードとして、ノード間を繋げ知識構築を支援する知識マップ構築が提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】後藤充裕,柏原昭博.プレゼンテーションドキュメント学習のためのスライド間の関係性の可視化,教育システム情報学会誌,2022年 Vol.39,No.3 p.343-356
【非特許文献2】井上弘路,柏原昭博.講義スライドからの構造化支援 教育システム情報学会第40回全国大会講演論文集,pp.313-314,sep 2015.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来、プレゼンテーションドキュメントを利用した調べ学習において、学ぶべきスライドを探索したり知識マップを構築したりする際に、学習者が必要とする支援を好適に行うことができるようなシステムは提供されていなかった。
【0006】
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、プレゼンテーションドキュメントを利用した調べ学習の支援を好適に行うことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一側面の情報処理システムは、学習者による学習の対象となるプレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドの内容を分析して、前記学習者による学習を支援するための学習支援情報を出力するスライド内容分析処理部と、前記学習支援情報を提示して、前記プレゼンテーションドキュメントを用いた学習を行う際の前記学習者による前記スライドの探索を支援する学習スライド探索支援部とを備える。
【0008】
本開示の一側面の情報処理方法またはプログラムは、学習者による学習の対象となるプレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドの内容を分析して、前記学習者による学習を支援するための学習支援情報を出力することと、前記学習支援情報を提示して、前記プレゼンテーションドキュメントを用いた学習を行う際の前記学習者による前記スライドの探索を支援することとを含む。
【0009】
本開示の一側面においては、学習者による学習の対象となるプレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドの内容が分析されて、学習者による学習を支援するための学習支援情報が出力され、その学習支援情報が提示されて、プレゼンテーションドキュメントを用いた学習を行う際の学習者によるスライドの探索が支援される。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一側面によれば、プレゼンテーションドキュメントを利用した調べ学習の支援を好適に行うことができる。
【0011】
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本技術を適用したスライド学習処理システムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図2】スライド学習画面の一例を示す図である。
図3】知識マップ画面の一例を示す図である。
図4】スライド内容分析処理部の構成例を示すブロック図である。
図5】テキストシェイプについて説明する図である。
図6】スライド目次の生成について説明する図である。
図7】キーワードの抽出について説明する図である。
図8】ワードクラウドの生成について説明する図である。
図9】スライド学習部の構成例を示すブロック図である。
図10】ワードクラウド表示部で選択されたキーワードに関連するスライドの提示について説明する図である。
図11】他の学習者のチェック結果リストに基づいた推薦スライドの提示について説明する図である。
図12】メイン画像上で指定されたテキストから抽出されたキーワードの提示について説明する図である。
図13】知識マップに新たなノードを追加する処理について説明する図である。
図14】知識マップでリンクを追加する処理について説明する図である。
図15】知識マップでノードを編集する処理について説明する図である。
図16】知識マップでリンクを編集する処理について説明する図である。
図17】リンクに付与される関係性の一例を示す図である。
図18】推薦キーワードの提示について説明する図である。
図19】他の学習者の知識マップに基づいた推薦キーワードの提示について説明する図である。
図20】本技術を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本技術を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
<情報処理システムの構成例>
図1は、本技術を適用したスライド学習処理システムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すスライド学習処理システム11は、あるコミュニティ内で共有されるプレゼンテーションドキュメントを学習リソースとしたスライド調べ学習を行う学習者を、インタラクティブに支援することが可能なスライド学習処理を実行する。スライド学習処理システム11には、表示部12および操作部13が接続されており、学習者は、表示部12に表示されるスライド学習画面(図2参照)を見ながら操作部13を操作することで、スライド調べ学習を行うことができる。また、スライド学習処理システム11は、例えば、Webブラウザベースでスライド学習画面を表示し、Webアプリとしてスライド調べ学習を支援することができる。
【0016】
スライド学習処理システム11は、プレゼンテーションドキュメント記憶部21、学習ログ記憶部22、スライド内容分析処理部23、およびスライド学習部24を備えて構成される。
【0017】
プレゼンテーションドキュメント記憶部21は、スライド学習処理システム11を使用する学習者のコミュニティ内で共有される複数のプレゼンテーションドキュメントを記憶する。プレゼンテーションドキュメントは、複数枚のスライドによって構成されており、それぞれのスライド上にテキストシェイプや図形などのオブジェクトが配置されるデータ形式で保存されている。そして、プレゼンテーションドキュメント記憶部21に記憶されている複数のプレゼンテーションドキュメントのうち、スライド学習処理システム11を使用する学習者によるスライド調べ学習の対象となるプレゼンテーションドキュメント(以下、学習対象プレゼンテーションドキュメントと称する)が、プレゼンテーションドキュメント記憶部21からスライド内容分析処理部23に読み出される。
【0018】
学習ログ記憶部22は、学習者がスライド学習処理システム11を使用して行った学習の内容が記録された学習ログ(例えば、後述するチェック結果リストや知識マップデータなど)を記憶する。また、学習ログ記憶部22には、スライド学習処理システム11を使用中の学習者の学習ログだけでなく、その学習者以外の他の学習者が事前に行った学習の内容が記録された学習ログも記憶されている。
【0019】
スライド内容分析処理部23は、プレゼンテーションドキュメント記憶部21から読み出した学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドの内容を分析するスライド内容分析処理を行い、その処理結果として得られる学習支援情報をスライド学習部24に供給する。後述するように、学習支援情報には、スライド目次、ワードクラウド、およびマッピング情報が含まれる。また、スライド内容分析処理部23は、学習対象プレゼンテーションドキュメントの各スライドを画像化したスライド画像を生成して、スライド学習部24に供給する。なお、スライド内容分析処理部23の詳細な構成については、図4を参照して後述する。
【0020】
スライド学習部24は、スライド内容分析処理部23から供給されるスライド画像および学習支援情報に基づいたスライド学習画面(図2参照)を表示させる表示データを表示部12に出力する。また、スライド学習部24は、学習者の操作に従って操作部13から入力される操作データに従って取得される学習ログを、学習ログ記憶部22に記憶させる。
【0021】
また、スライド学習部24は、学習スライド探索支援処理部25および知識構築支援処理部26を有している。学習スライド探索支援処理部25は、プレゼンテーションドキュメントを用いた学習を行う際の学習者によるスライドの探索を支援する処理を行うことができる。知識構築支援処理部26は、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドで使用されているキーワードが関連付けられて構築される知識マップの作成を支援する処理を行うことができる。なお、スライド学習部24の詳細な構成については、図9を参照して後述する。
【0022】
以上のようにスライド学習処理システム11は構成されており、複数枚のスライドによって構成されるプレゼンテーションドキュメントを学習の対象として、学習者が、学習すべきと判断した任意のスライドの内容を重点的に学ぶようなスライド調べ学習の支援を好適に行うことができる。
【0023】
図2は、表示部12に表示されるスライド学習画面の一例を示す図である。
【0024】
図2に示すように、スライド学習画面31には、スライド系列表示部41、メインスライド表示部42、スライド目次表示部43、およびワードクラウド表示部44がタイル状に配置されている。
【0025】
スライド系列表示部41には、学習対象プレゼンテーションドキュメントの各スライドのサイズを縮小して画像化したサムネイル画像51の一覧が表示される。また、サムネイル画像51の枚数がスライド系列表示部41の表示領域を超える場合には、一部のサムネイル画像51のみがスライド系列表示部41に表示される。この場合、スライド系列表示部41内の表示をスクロールすることで、所望のサムネイル画像51をスライド系列表示部41に表示させることができる。例えば、図2に示す表示例では、学習対象プレゼンテーションドキュメントの1枚目から5枚目のスライドに対応する5枚のサムネイル画像51-1乃至51-5がスライド系列表示部41に表示されている。
【0026】
メインスライド表示部42には、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成するスライドを、学習対象プレゼンテーションドキュメントにおけるサイズのままで画像化したメイン画像53が、メインスライド表示部42の表示領域に合わせた大きさで表示される。例えば、メインスライド表示部42に表示するメイン画像53は、スライド系列表示部41に表示されている複数のサムネイル画像51の中から、学習者が、選択枠52により選択することができる。例えば、図2に示す表示例では、サムネイル画像51-3が選択枠52により選択されているのに応じて、学習対象プレゼンテーションドキュメントの3枚目のスライドに対応するメイン画像53-3がメインスライド表示部42に表示されている。
【0027】
また、メインスライド表示部42の下部には、メイン画像53に対する操作を行うための各種のGUI(Graphical User Interface)が配置されている。例えば、拡大表示GUI54は、メイン画像53を表示部12の全面に拡大表示するときに操作される。スライド前送りGUI55およびスライド後送りGUI56は、メインスライド表示部42に表示されるメイン画像53を前送りおよび後送りするときに操作される。なお、拡大表示GUI54、スライド前送りGUI55、およびスライド後送りGUI56を設ける構成は必須ではなく、これらの機能が、他の操作で行われるようにしてもよい。例えば、メイン画像53上でホイールスクロールを行う操作によって、メインスライド表示部42に表示されるメイン画像53の前送りおよび後送りが行われるようにすることができる。
【0028】
知識マップ表示GUI57は、図3に示す知識マップ画面32を表示させるビューモードのオン/オフを切り替えるときに操作される。
【0029】
スライドチェックGUI58は、学習者が、メインスライド表示部42に表示されているメイン画像53に対応するスライドを、詳細に見るべき候補となる候補スライドとするか否かの判断結果を示すチェックをオン/オフするときに操作される。例えば、学習者が、メインスライド表示部42に表示されているメイン画像53に対応するスライドを候補スライドとすると判断して、スライドチェックGUI58のチェックをオンする操作を行った場合、スライドチェックGUI58がハイライト表示になる。また、スライドチェックGUI58のチェックがオンとなったメイン画像53に対応するサムネイル画像51に対して、チェックマーク59が表示される。例えば、図2に示す表示例では、学習対象プレゼンテーションドキュメントの4枚目のスライドに対応するサムネイル画像51-4にチェックマーク59が表示されている。
【0030】
スライド目次表示部43には、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドのタイトルの一覧となるスライド目次が表示される。例えば、図2に示す表示例では、学習対象プレゼンテーションドキュメントの3枚目から9枚目のスライドのタイトルがスライド目次表示部43に表示されている。
【0031】
ワードクラウド表示部44には、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドから抽出された複数のキーワードが、それぞれのキーワードの重要度に基づいて調整された表示形式で配置されたワードクラウドが表示される。例えば、ワードクラウドでは、重要度の高いキーワードは大きな文字サイズで中央領域に配置される傾向となり、かつ、重要度の低いキーワードは小さな文字サイズで周辺領域に配置される傾向となる表示形式で、複数のキーワードの重要度が視覚的に認識されるように配置されている。
【0032】
スライド学習処理システム11は、このようなスライド学習画面31を表示部12に表示して、学習者がスライド調べ学習を行う際のスライドの探索を支援することができる。
【0033】
図3は、表示部12に表示される知識マップ画面の一例を示す図である。
【0034】
例えば、知識マップ画面32を表示させるモードであるビューモードをオンにする操作が行われると、スライド学習画面31に重畳するように知識マップ画面32が表示される。
【0035】
知識マップ画面32は、学習対象プレゼンテーションドキュメントの各スライドで使用されているキーワードが関連付けられて構築される知識マップの作成に用いられる。例えば、知識マップでは、学習者によってスライドから選択されたキーワードをノードとして、複数のノードをリンクによって接続することにより構成され、任意のリンクに対して関係性(後述の図17参照)を付与することができる。
【0036】
図3に示す表示例では、ノードとして「知識構造」、「理解支援」、「キーワード」、「学習観点」、および「スライド学習」のキーワードが用いられて構成された知識マップが表示されている。そして、「知識構造」から「理解支援」に向かってリンクが設定され、「理解支援」から「キーワード」に向かってリンクが設定され、「理解支援」から「学習観点」に向かってリンクが設定され、「学習観点」から「学習観点」自身に向かってリンクが設定され、「知識構造」から「スライド学習」に向かってリンクが設定されている。さらに、「理解支援」から「キーワード」に向かうリンクの関係性には「比較関係」が付与され、「知識構造」から「スライド学習」に向かうリンクの関係性には「階層関係」が付与されている。
【0037】
また、知識マップ画面32では、所望のノードを選択して、そのノードのキーワードが抽出されたスライドのスライド番号を表示させることができる。図3に示す表示例では、「スライド学習」のノードが選択されており、「スライド学習」が抽出されたスライドのスライド番号である「slide 1」が表示されている。
【0038】
スライド学習処理システム11は、このような知識マップ画面32を表示部12に表示して、学習者が、スライド調べ学習を行うことによる知識の構築を支援することができる。
【0039】
<スライド内容分析処理部の構成例>
図4乃至図8を参照して、スライド内容分析処理部23の構成例について説明する。
【0040】
図4は、スライド内容分析処理部23の構成例を示すブロック図である。
【0041】
図4に示すように、スライド内容分析処理部23は、スライドデータ入力部61、スライド画像化部62、スライド画像出力部63、テキスト取得部64、スライド目次出力部65、形態素解析部66、名詞辞書記憶部67、重要度スコア計算部68、マッピング情報出力部69、ワードクラウド出力部70、および学習支援情報記憶部71を備えて構成される。
【0042】
スライドデータ入力部61は、図1のプレゼンテーションドキュメント記憶部21から読み出した学習対象プレゼンテーションドキュメントを取得する。そして、スライドデータ入力部61は、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドを、例えば、1番目のスライドから順番に、スライド画像化部62およびテキスト取得部64に入力する。
【0043】
スライド画像化部62は、スライドデータ入力部61から供給されるスライドを画像化することで、サムネイル画像51およびメイン画像53を取得する。例えば、スライド画像化部62は、スライドのサイズを縮小して画像化することでサムネイル画像51を取得し、スライドのサイズを変更せずに画像化することでメイン画像53を取得する。そして、スライド画像化部62は、サムネイル画像51およびメイン画像53をスライド画像出力部63に供給する。
【0044】
スライド画像出力部63は、スライド画像化部62から供給されるスライドごとのサムネイル画像51およびメイン画像53を、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する全てのスライドについて取得すると、それらのスライド分のサムネイル画像51およびメイン画像53を纏めたスライド画像を学習支援情報記憶部71に出力する。
【0045】
テキスト取得部64は、スライドデータ入力部61から供給されるスライドに配置されているテキストシェイプのテキストの内容を示す文字データ、および、テキストシェイプの配置位置を示す配置位置情報を、学習対象プレゼンテーションドキュメントを作成したアプリケーションのインタフェース(例えば、API:Application Programming Interface)を介して取得する。
【0046】
例えば、図5の上側に示すように、5つのテキストシェイプ81-1乃至81-5が配置されているメイン画像53-3について、テキスト取得部64は、テキストシェイプ81-1乃至81-5それぞれのテキストの内容を示す文字データを取得する。例えば、テキスト取得部64は、テキストシェイプ81-1から文字データとして「1.目次の提供,2.スライド系列可視化」を取得することができ、テキストシェイプ81-2から文字データとして「各スライドタイトル+(リード文)から目次を生成」を取得することができる。同様に、テキスト取得部64は、テキストシェイプ81-3乃至81-5から文字データを取得することができる。そして、テキスト取得部64は、このように取得した文字データをスライド目次出力部65および形態素解析部66に供給する。
【0047】
さらに、テキスト取得部64は、テキストシェイプ81-1乃至81-5それぞれの配置位置を示す配置位置情報として、メイン画像53-3の左上端を原点(0,0)として、テキストシェイプ81-1乃至81-5それぞれの左上端の座標と、その座標を基準とした高さおよび幅を取得する。例えば、図5の下側に示すように、テキスト取得部64は、テキストシェイプ81-3の配置位置情報として、テキストシェイプ81-3の左上端の横方向および縦方向の座標を示す情報(top,left)、および、テキストシェイプ81-3の高さおよび幅を示す情報(height,width)を取得することができる。そして、テキスト取得部64は、このように取得した配置位置情報(top,left,height,width)をスライド目次出力部65およびマッピング情報出力部69に供給する。
【0048】
スライド目次出力部65は、テキスト取得部64から供給される文字データおよび配置位置情報に基づいて、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドのタイトルの一覧となるスライド目次を生成する。例えば、スライド目次出力部65は、スライドの所定位置(例えば、スライドの最上位置や左上隅位置など)に配置されているテキストシェイプ81を特定し、その特定したテキストシェイプ81に記載されているテキストの内容を示す文字データを、スライドのタイトルとして抽出する。
【0049】
例えば、図5に示す例では、左上隅位置に配置されているテキストシェイプ81-1が特定され、その文字データである「1.目次の提供,2.スライド系列可視化」がタイトルとして抽出される。そして、スライド目次出力部65は、テキスト取得部64から供給されるスライドごとの文字データおよび配置位置情報に基づいて、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する全てのスライドからタイトルを抽出する。
【0050】
これにより、図6の左側に示すように、スライド目次出力部65は、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する全てのスライドのスライド番号に対して、それぞれのスライドから抽出したタイトルを対応付けたリストを取得することができる。なお、スライド目次出力部65は、スライド上の所定位置に配置されているテキストシェイプ81を特定することができなかった場合、そのスライドのスライド番号をタイトルとして取得する。そして、スライド目次出力部65は、スライド番号とタイトルとが対応付けられたリストを目次化し、図6の右側に示すように、スライド学習画面31のスライド目次表示部43に表示させるスライド目次、即ち、全てのタイトルが一覧で表示されるスライド目次を生成して、学習支援情報記憶部71に出力する。
【0051】
形態素解析部66は、名詞辞書記憶部67に記憶されている名詞辞書を参照し、テキスト取得部64から供給される文字データに対する形態素解析を行うことで、文字データに含まれている名詞をキーワードとして抽出する。
【0052】
例えば、形態素解析部66は、図7の上側に示すようなテキストシェイプ81-1乃至81-5に記載されているテキストの内容を示す文字データから、図7の下側に示すようにキーワードを抽出することができる。例えば、形態素解析部66は、テキストシェイプ81-1の文字データから「目次/提供/スライド/系列/可視化」をキーワードとして抽出することができ、テキストシェイプ81-2の文字データから「各/スライド/タイトル/リード文/目次/生成」をキーワードとして抽出することができる。同様に、形態素解析部66は、テキストシェイプ81-3乃至81-5の文字データからキーワードを抽出することができる。そして、形態素解析部66は、全てのテキストシェイプ81の文字データから抽出したキーワードを重要度スコア計算部68に供給する。
【0053】
名詞辞書記憶部67には、形態素解析部66が形態素解析を行う際に参照される名詞辞書が記憶されており、名詞辞書には様々な名詞が登録されている。
【0054】
重要度スコア計算部68は、形態素解析部66から供給されるキーワードを用いて、各キーワードの重要度スコアを算出し、重要度スコアを対応付けたキーワードを、マッピング情報出力部69およびワードクラウド出力部70に供給する。例えば、キーワードの重要度としては、1つの文章におけるキーワードの出現頻度(TF:Term Frequency)と、キーワードの文書間での逆出現頻度(IDF:Inverse Document Frequency)との積で求められるTF-IDF値を用いることができる。即ち、重要度スコア計算部68は、1つのスライドにおけるキーワードの出現頻度と、キーワードのスライド間での逆出現頻度との積で求められる値を、プレゼンテーションドキュメントにおける重要度スコアとして算出する。
【0055】
また、重要度スコア計算部68は、各キーワードが出現するスライド(以下、出現スライドと称する)の対応関係として、各キーワードについて、出現頻度が高い上位3つまでの出現スライドを頻度順に求めてワードクラウド出力部70に供給する。例えば、図8の左側に示すように、重要度スコア計算部68は、各キーワードに対して重要度スコアおよび出現スライドを対応付けたキーワードリストを、ワードクラウド出力部70に供給することができる。
【0056】
マッピング情報出力部69は、テキスト取得部64から供給されるテキストシェイプ81ごとの配置位置情報に、重要度スコア計算部68から供給されるキーワードを対応付けたマッピング情報を生成し、学習支援情報記憶部71に出力する。例えば、テキストシェイプ81ごとの配置位置情報は、メインスライド表示部42に表示されるメイン画像53上にテキストシェイプ81に対応する指定領域(図12参照)を設定するための情報として用いられる。
【0057】
ワードクラウド出力部70は、重要度スコア計算部68から供給されるキーワードリスト(図8)の重要度スコアに基づいて、キーワードリストに登録されている複数のキーワードの表示形式を調整し、それらのキーワードの重要度が視覚的に認識されるように配置したワードクラウドを生成する。例えば、ワードクラウド出力部70は、重要度スコアが高ければキーワードの文字サイズが大きくなり、重要度スコアが小さくなるのに伴ってキーワードの文字サイズが小さくなるように、複数のキーワードの表示形式を調整することでワードクラウドを生成することができる。
【0058】
例えば、図8の左側に示すように、「形式」の重要度スコアが0.1であって、「実験」の重要度スコアが0.5である場合、図8の右側に示すように、「形式」のキーワードが小さな文字サイズとなり、「実験」のキーワードが大きな文字サイズとなるようなワードクラウドが生成される。また、キーワードの配置位置についても、重要度スコアの高いキーワードが中央領域に配置され、重要度スコアの低いキーワードが周辺領域に配置されるように、重要度スコアに従ってワードクラウドの表示形式が調整されるが、ある程度はランダムな配置位置となるようにワードクラウドを生成することが好ましい。その他、キーワードの色や濃さなどの表示形式が重要度スコアに従って調整されてもよい。
【0059】
ワードクラウド出力部70は、このように生成したワードクラウドを学習支援情報記憶部71に出力する。このとき、ワードクラウド出力部70は、重要度スコア計算部68から供給されるキーワードリストを、ワードクラウドに付加して学習支援情報記憶部71に出力することができる。
【0060】
学習支援情報記憶部71は、スライド画像出力部63から出力されるスライド画像(サムネイル画像51およびメイン画像53)を記憶する。また、学習支援情報記憶部71は、スライド目次出力部65から出力されるスライド目次、マッピング情報出力部69から出力されるマッピング情報、および、ワードクラウド出力部70から出力されるワードクラウドを含む学習支援情報を記憶する。
【0061】
<スライド学習部の構成例>
図9乃至図19を参照して、スライド学習部24の構成例について説明する。
【0062】
図9は、スライド学習部24の構成例を示すブロック図である。
【0063】
図9に示すように、スライド学習部24は、ユーザ入出力部91、スライドデータ提示処理部92、候補スライド選択部93、チェック結果記憶部94、選択候補スライド導出部95、キーワード選択部96、知識マップ編集部97、知識マップ記憶部98、および選択候補キーワード導出部99を備えて構成される。また、候補スライド選択部93、チェック結果記憶部94、および選択候補スライド導出部95によって、学習スライド探索支援処理部25が構成されており、キーワード選択部96、知識マップ編集部97、知識マップ記憶部98、および選択候補キーワード導出部99によって、知識構築支援処理部26が構成されている。
【0064】
ユーザ入出力部91は、図2のスライド学習画面31を表示させるための表示データを、図1の表示部12に出力するとともに、図1の操作部13に対する操作に従った操作データが入力されるインタフェースである。
【0065】
スライドデータ提示処理部92は、ユーザ入出力部91を介して入力される操作データに従って、表示部12に表示するスライド学習画面31を生成し、その表示データを、ユーザ入出力部91を介して出力する。例えば、スライドデータ提示処理部92は、学習者により選択された学習対象プレゼンテーションドキュメントのスライド画像および学習支援情報を、スライド内容分析処理部23の学習支援情報記憶部71から読み出して取得する。
【0066】
そして、スライドデータ提示処理部92は、スライド画像および学習支援情報に基づいて、図2に示したようなスライド学習画面31を生成して、表示部12に表示させる。即ち、スライドデータ提示処理部92は、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する複数のスライドに対応する複数のサムネイル画像51をスライド系列表示部41に表示させ、スライド系列表示部41において選択枠52により選択されたサムネイル画像51に対応するメイン画像53をメインスライド表示部42に表示させる。また、スライドデータ提示処理部92は、スライド目次出力部65により生成されたスライド目次をスライド目次表示部43に表示させ、ワードクラウド出力部70により生成されたワードクラウドをワードクラウド表示部44に表示させる。
【0067】
例えば、学習者は、操作部13を操作して、表示部12に表示されたスライド学習画面31のスライド系列表示部41に表示されている複数のサムネイル画像51を利用して、メインスライド表示部42にメイン画像53を表示させるスライドを選択することができる。スライドデータ提示処理部92は、所望のサムネイル画像51を選択する操作を示す操作データが供給されると、その選択されたサムネイル画像51に対応するメイン画像53をメインスライド表示部42に表示させる。
【0068】
また、学習者は、操作部13を操作して、ワードクラウド表示部44に表示されている複数のキーワードを利用して、メインスライド表示部42にメイン画像53を表示させるスライドを選択することができる。スライドデータ提示処理部92は、所望のキーワードを選択する操作を示す操作データが供給されると、メイン画像53を表示させるスライドの候補として、ワードクラウドに付加されているキーワードリスト(上述の図8参照)に従って、その選択されたキーワードの出現スライドのスライド番号を提示する。
【0069】
例えば、図10のAに示すように、ワードクラウド表示部44に表示されている複数のキーワードのうちの「学習」が選択されると、「学習」がキーワードとして出現していた出現スライドのスライド番号の一覧として「slide 6,slide 12」を表示する関連スライド表示ウィンドウ101が、ワードクラウド表示部44に重畳して表示される。同様に、図10のBに示すように、ワードクラウド表示部44に表示されている複数のキーワードのうちの「アノテーション」が選択されると、「アノテーション」がキーワードとして出現していた出現スライドのスライド番号の一覧として「slide 6,slide 12,slide 8,slide 3,slide 9」を表示する関連スライド表示ウィンドウ101が、ワードクラウド表示部44に重畳して表示される。なお、関連スライド表示ウィンドウ101では、選択されたキーワードの出現頻度(関連度)に従った表示順でスライド番号の一覧が表示される。
【0070】
そして、学習者は、関連スライド表示ウィンドウ101に表示されている複数のスライド番号の中から、メインスライド表示部42にメイン画像53を表示させるスライドを選択する操作を行うことができる。スライドデータ提示処理部92は、所望のスライドを選択する操作を示す操作データが供給されると、その選択されたスライドに対応するメイン画像53をメインスライド表示部42に表示させる。
【0071】
このように、学習者は、スライド系列表示部41またはワードクラウド表示部44を利用して、所望のスライドに対応するメイン画像53をメインスライド表示部42に表示させて、詳細に見るべきスライドを探索することができる。そして、学習者は、メインスライド表示部42に表示させたメイン画像53のスライドが、詳細に見るべき候補となる候補スライドであると判断した場合、操作部13を操作して、スライドチェックGUI58をオンにする操作を行う。
【0072】
スライドデータ提示処理部92は、スライドチェックGUI58をオンにする操作を示す操作データが供給されると、スライドチェックGUI58の通常をハイライト表示に切り替える。さらに、スライドデータ提示処理部92は、スライドチェックGUI58をハイライト表示としたメインスライド表示部42に表示されているメイン画像53に対応するスライドのスライド番号を、候補スライド選択部93に供給する。候補スライド選択部93は、スライドデータ提示処理部92から供給されたスライド番号を、チェック結果記憶部94に記憶されているチェック結果リストに登録する。チェック結果記憶部94は、学習者が候補スライドと判断したスライドのスライド番号を登録するチェック結果リストを記憶する。
【0073】
これにより、スライドデータ提示処理部92は、チェック結果記憶部94に記憶されているチェック結果リストを参照し、候補スライドとして選択されているスライドのメイン画像53をメインスライド表示部42に表示させる際には、スライドチェックGUI58をハイライト表示とすることができる。さらに、スライドデータ提示処理部92は、候補スライドとして選択されているスライドのサムネイル画像51をスライド系列表示部41に表示させる際には、サムネイル画像51にチェックマーク59を表示させることができる。
【0074】
選択候補スライド導出部95は、図1の学習ログ記憶部22に記憶されている複数のチェック結果リストの中から、他の学習者が同一の学習対象プレゼンテーションドキュメントを用いてスライド調べ学習を行って作成したチェック結果リストを読み出すことができる。そして、選択候補スライド導出部95は、他の学習者のチェック結果リスト、および、チェック結果記憶部94に記憶されているチェック結果リストを参照し、学習者によって選択されていない他のスライドを推薦スライドとして提示する。
【0075】
例えば、学習者が、サムネイル画像51-4に対応するスライドを候補スライドとして選択した場合、チェック結果記憶部94に記憶されているチェック結果リストに、その選択されたスライドのスライド番号「slide 4」が登録される。これに応じて、選択候補スライド導出部95は、学習ログ記憶部22から読み出した他の学習者のチェック結果リストの中から、スライド番号「slide 4」が登録されているチェック結果リストを選択する。
【0076】
例えば、図11の上側に示すように、スライド番号「slide 4」が登録されている3つのチェック結果リストが選択された場合、即ち、学習者Aのチェック結果リスト、学習者Bのチェック結果リスト、および学習者Cのチェック結果リストが選択された場合、選択候補スライド導出部95は、それらのチェック結果リストにおいて、スライド番号「slide 4」のスライドとともに登録されているスライド番号を特定する。例えば、それらの3つのチェック結果リストにおいて、スライド番号「slide 4」のスライドとともにスライド番号「slide 1」および「slide 6」が登録されている場合、選択候補スライド導出部95は、スライド番号「slide 1」および「slide 6」のスライドを推薦スライドとしてスライドデータ提示処理部92に通知する。これに応じて、図11の下側に示すように、スライドデータ提示処理部92は、スライド番号「slide 1」のスライドに対応するサムネイル画像51-1、および、スライド番号「slide 6」のスライドに対応するサムネイル画像51-6に対して、推薦マーク59Aを表示させる。
【0077】
即ち、選択候補スライド導出部95は、学習者が所望のスライドを候補スライドとして選択すると、サムネイル画像51に推薦マーク59Aを表示させることで、その候補スライドとともに他の学習者が候補スライドとして選択した他のスライドを、推薦スライドとして提示することができる。
【0078】
なお、学習者が選択した候補スライドが登録されている複数の他の学習者のチェック結果リストの全てにおいて、推薦スライドとする他のスライドが、完全に一致している必要はない。例えば、学習者が選択した候補スライドが登録されている複数の他の学習者のチェック結果リストにおいて、ある候補スライドが登録されている割合が所定の閾値(例えば、30%)以上である場合、その候補スライドを推薦スライドとして、推薦スライドに対応するサムネイル画像51に推薦マーク59Aを表示させてもよい。
【0079】
このように、スライド学習部24は、表示部12に表示されたスライド学習画面31を見ながら学習者がスライド調べ学習を行うときに、スライドの探索を積極的に支援することができる。
【0080】
また、スライド学習部24は、学習対象プレゼンテーションドキュメントを構成する各スライドで使用されているキーワードが関連付けられて構築される知識マップを学習者が作成するときに、知識マップの作成を支援することができる。
【0081】
例えば、学習者は、操作部13を操作して、知識マップ画面32を利用した知識マップの構築に使用するキーワードを、メインスライド表示部42に表示されているメイン画像53から選択することができる。
【0082】
まず、学習者は、メインスライド表示部42に表示されているメイン画像53上の所望のテキストを指定する操作を行うことができる。スライドデータ提示処理部92は、所望のテキストを指定する操作を示す操作データが供給されると、操作データが示す位置情報に基づいて、マッピング情報の配置位置情報を参照し、その操作が行われた位置に対応するテキストシェイプ81を特定して、その特定したテキストから抽出されたキーワードの一覧を提示する。
【0083】
例えば、図5を参照して上述したようなテキストシェイプ81-1乃至81-5の配置位置情報に基づいて、図12に示す破線で表されるように、メイン画像53-3には、テキストシェイプ81-1乃至81-5に対応する指定領域が設定されている。指定領域は、学習者によるテキストを指定する操作が行われた位置が、いずれのテキストシェイプ81の配置位置に含まれているかを判断するために用いられる。
【0084】
例えば、図12に示すように、学習者によりテキストを指定する操作が行われた位置が、テキストシェイプ81-2に対応する指定領域の範囲内である場合、スライドデータ提示処理部92は、その操作に従ってテキストシェイプ81-2を特定する。これに応じて、スライドデータ提示処理部92は、テキストシェイプ81-2に記載されているテキストから抽出されたキーワードの一覧を、知識マップの構築に使用する候補となる候補キーワードとして提示する候補キーワード表示ウィンドウ102を表示する。
【0085】
そして、学習者は、候補キーワード表示ウィンドウ102に表示されている候補キーワードの中から、所望のキーワードを選択する操作を行うことができる。スライドデータ提示処理部92は、所望のキーワードを選択する操作を示す操作データが供給されると、操作データに基づいて、候補キーワードのうちの選択されたキーワードを選択キーワードとして特定する。そして、スライドデータ提示処理部92は、知識マップ画面32を表示して、その選択キーワードを知識マップ画面32の任意の位置に配置する。このとき、スライドデータ提示処理部92は、知識マップ記憶部98に記憶されている知識マップデータ(知識マップを作成するのに必要となるキーワードや、リンク設定情報、関係性情報など)に基づいて、既に作成されている知識マップを知識マップ画面32に表示することができる。
【0086】
例えば、学習者が、候補キーワード表示ウィンドウ102に表示されている「リード」を選択した場合、図13に示すように、スライドデータ提示処理部92は、知識マップ画面32に、新たなノードとして「リード」を追加して配置する。さらに、スライドデータ提示処理部92は、学習者により選択された選択キーワードをキーワード選択部96に供給する。キーワード選択部96は、スライドデータ提示処理部92から供給された選択キーワードを、知識マップ記憶部98に記憶されている知識マップデータに追加する。
【0087】
そして、学習者は、操作部13を操作して、知識マップ画面32に表示されている知識マップを編集することができる。例えば、学習者が、あるノードから他のノードに向かってリンクを設定する操作を行うと、スライドデータ提示処理部92は、リンクを設定する操作を示す操作データに従ったリンクを知識マップ画面32に表示する。
【0088】
例えば、学習者が、「理解支援」のノードから「リード」のノードに向かってリンクを設定した場合、図14に示すように、スライドデータ提示処理部92は、「理解支援」のノードから「リード」に向かうリンクを知識マップ画面32に表示する。さらに、スライドデータ提示処理部92は、「理解支援」のノードから「リード」に向かうリンクが設定されたことを示すリンク設定情報を知識マップ編集部97に供給する。知識マップ編集部97は、スライドデータ提示処理部92から供給されたリンク設定情報を、知識マップ記憶部98に記憶されている知識マップデータに追加する。
【0089】
また、学習者は、操作部13を操作して、知識マップ画面32に表示されている知識マップに表示されている所望のノードに対する編集(例えば、ノード名の変更やノードの削除など)を行うことができる。例えば、学習者が、所望のノードを選択して、ノードに対する編集を指示する操作を行うと、スライドデータ提示処理部92は、ノードの編集を指示する操作を示す操作データに従って、ノード編集ウィンドウ103を知識マップ画面32に重畳して表示する。
【0090】
例えば、学習者が、「知識構造」のノードを選択してノードの編集を指示する操作を行った場合、図15に示すように、スライドデータ提示処理部92は、編集対象とされた「知識構造」のノードを選択状態(図示する例では、二重線表示)にして、そのノードの近傍にノード編集ウィンドウ103を表示する。ノード編集ウィンドウ103には、ノード名を入力する入力部、ノード名の変更の適用を指示する変更ボタン、および、ノードの削除を指示する削除ボタンが配置されている。
【0091】
そして、スライドデータ提示処理部92は、学習者がノード編集ウィンドウ103に対して行った編集の内容を知識マップ画面32に適用して、編集対象とされたノードのノード名を変更したり、編集対象とされたノードを削除したりする。さらに、スライドデータ提示処理部92は、編集対象とされたノードに対して行われた編集の内容を、知識マップ編集部97に供給する。知識マップ編集部97は、スライドデータ提示処理部92から供給された編集の内容に基づいて、知識マップ記憶部98に記憶されている知識マップデータを更新する。
【0092】
また、学習者は、操作部13を操作して、知識マップ画面32に表示されている知識マップに表示されている所望のリンクに対する編集(例えば、リンクに対する関係性の付与やリンクの削除など)を行うことができる。例えば、学習者が、所望のリンクを選択して、リンクに対する編集を指示する操作を行うと、スライドデータ提示処理部92は、リンクの編集を指示する操作を示す操作データに従って、リンク編集ウィンドウ104を知識マップ画面32に重畳して表示する。
【0093】
例えば、学習者が、「知識構造」のノードから「理解支援」のノードに向かうリンクの編集を指示する操作を行った場合、図16に示すように、スライドデータ提示処理部92は、編集対象とされたリンクを選択状態(図示する例では、二重線表示)にして、そのリンクの近傍にリンク編集ウィンドウ104を表示する。リンク編集ウィンドウ104には、リンクに付与される候補となる関係性の一覧、および、リンクの削除を指示する削除ボタンが配置されている。
【0094】
そして、スライドデータ提示処理部92は、学習者がリンク編集ウィンドウ104に対して行った編集の内容を知識マップ画面32に適用して、編集対象とされたリンクに関係性を付与したり、編集対象とされたリンクを削除したりする。さらに、スライドデータ提示処理部92は、編集対象とされたリンクに対して行われた編集の内容を、知識マップ編集部97に供給する。知識マップ編集部97は、スライドデータ提示処理部92から供給された編集の内容に基づいて、知識マップ記憶部98に記憶されている知識マップデータを更新する。
【0095】
ここで、図17には、リンクに付与される関係性について、複数の「属性のタイプ」と、それぞれの属性のタイプよりも詳細な関係性を示す「提示する属性」とが対応付けられて示されている。例えば、上述した例では、リンクに付与される関係性として「属性のタイプ」を用いて説明が行われているが、関係性を多層的に表示して、「属性のタイプ」よりも詳細な関係性を示す「提示する属性」を用いてもよい。
【0096】
また、スライドデータ提示処理部92は、上述の図12を参照して説明したように候補キーワード表示ウィンドウ102から学習者がキーワードを選択したタイミングで、同一のスライドから抽出されている他のキーワードを、選択キーワードに関連する推薦キーワードとして提示することができる。
【0097】
例えば、図18に示すように、スライドデータ提示処理部92は、候補キーワード表示ウィンドウ102とともに、同一のメイン画像53内から抽出されたキーワードを重要度スコアの順に推薦キーワードとして表示する推薦キーワード表示ウィンドウ105を表示することができる。図18に示す表示例では、推薦キーワード表示ウィンドウ105には、テキストシェイプ81-4から抽出された「スライド」、および、テキストシェイプ81-5から抽出された「サムネイル」が推薦キーワードとして表示されている。そして、学習者は、推薦キーワード表示ウィンドウ105に表示されている推薦キーワードを選択して、知識マップの構築に使用することができる。
【0098】
選択候補キーワード導出部99は、他の学習者の知識マップデータ、および、知識マップ記憶部98に記憶されている知識マップデータを参照し、学習者により選択されたキーワードのノードが知識マップ画面32に表示されたタイミングで、学習者によって選択されていないキーワードを推薦キーワードとして提示することができる。
【0099】
例えば、選択候補キーワード導出部99は、学習ログ記憶部22に記憶されている複数の知識マップデータの中から、他の学習者が同一の学習対象プレゼンテーションドキュメントを対象として作成した知識マップデータを読み出す。そして、選択候補キーワード導出部99は、他の学習者の知識マップデータを参照し、学習者により選択されたキーワードに関連付けられている頻度の高いキーワードを、推薦キーワードとして提示する。
【0100】
例えば、図19に示すように、スライドデータ提示処理部92が、知識マップ画面32に、新たなノードとして「リード」を追加して配置すると、選択候補キーワード導出部99は、推薦キーワード表示ウィンドウ106を「リード」のノードの近傍に表示する。このとき、選択候補キーワード導出部99は、他の学習者の知識マップデータを参照し、「目次」および「系列」が「リード」に関連付けられている頻度が高い場合、推薦キーワード表示ウィンドウ106に「目次」および「系列」を表示する。
【0101】
このように、スライド学習部24は、スライド学習画面31および知識マップ画面32を連携して、学習者が知識マップを作成することをインタラクティブに支援することができる。
【0102】
そして、学習者は、スライド学習処理システム11による学習スライド探索と探索結果に基づく知識構築とを繰り返し行って、スライド調べ学習を十分に行ったと判断すると、
操作部13を操作して、スライド調べ学習を終了する操作を行う。これに応じて、チェック結果記憶部94に記憶されているチェック結果リスト、および、知識マップ記憶部98に記憶されている知識マップデータが、図1の学習ログ記憶部22に記憶される。これにより、この学習者によるスライド調べ学習の内容が記録された学習ログを、他の学習者がスライド学習処理システム11を利用してスライド調べ学習を行う際に参照することができる。
【0103】
以上のように構成されるスライド学習処理システム11は、例えば、学習者が選択したスライドに関連する他のスライドを提示したり、学習者が知識マップを構築する際に使用するキーワードを提示したりすることで、より積極的にスライド調べ学習を支援することができる。また、スライド学習処理システム11は、スライド学習画面31と知識マップ画面32とをシームレスに連携することで、学習者が、スライド学習画面31からキーワードを選択して知識マップ画面32で知識マップを構築する作業を良好に支援することができる。これにより、学習者は、学習対象プレゼンテーションドキュメントの内容を容易に理解し、知識を習得することができる。
【0104】
なお、本実施の形態では、学習者のコミュニティ内で共有されるプレゼンテーションドキュメントを用いたスライド学習処理システム11について説明したが、それ以外のプレゼンテーションドキュメントを用いてもよい。例えば、は、Web上で共有されるプレゼンテーションドキュメントを用いて、上述したようなスライド学習処理を実行することができる。また、スライド学習処理システム11は、インターネットなどのネットワークを介して構成されるクラウド上に構築することができる。
【0105】
<コンピュータの構成例>
次に、上述した一連の処理(情報処理方法)は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0106】
図20は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0107】
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク205やROM203に予め記録しておくことができる。
【0108】
あるいはまた、プログラムは、ドライブ209によって駆動されるリムーバブル記録媒体211に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体211は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。ここで、リムーバブル記録媒体211としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリ等がある。
【0109】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体211からコンピュータにインストールする他、通信網や放送網を介して、コンピュータにダウンロードし、内蔵するハードディスク205にインストールすることができる。すなわち、プログラムは、例えば、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することができる。
【0110】
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)202を内蔵しており、CPU202には、バス201を介して、入出力インタフェース210が接続されている。
【0111】
CPU202は、入出力インタフェース210を介して、ユーザによって、入力部207が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM(Read Only Memory)203に格納されているプログラムを実行する。あるいは、CPU202は、ハードディスク205に格納されたプログラムを、RAM(Random Access Memory)204にロードして実行する。
【0112】
これにより、CPU202は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU202は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース210を介して、出力部206から出力、あるいは、通信部208から送信、さらには、ハードディスク205に記録等させる。
【0113】
なお、入力部207は、キーボードや、マウス、マイク等で構成される。また、出力部206は、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される。
【0114】
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
【0115】
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
【0116】
さらに、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
【0117】
また、例えば、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。
【0118】
また、例えば、本技術は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
【0119】
また、例えば、上述したプログラムは、任意の装置において実行することができる。その場合、その装置が、必要な機能(機能ブロック等)を有し、必要な情報を得ることができるようにすればよい。
【0120】
また、例えば、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。換言するに、1つのステップに含まれる複数の処理を、複数のステップの処理として実行することもできる。逆に、複数のステップとして説明した処理を1つのステップとしてまとめて実行することもできる。
【0121】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、プログラムを記述するステップの処理が、本明細書で説明する順序に沿って時系列に実行されるようにしても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで個別に実行されるようにしても良い。つまり、矛盾が生じない限り、各ステップの処理が上述した順序と異なる順序で実行されるようにしてもよい。さらに、このプログラムを記述するステップの処理が、他のプログラムの処理と並列に実行されるようにしても良いし、他のプログラムの処理と組み合わせて実行されるようにしても良い。
【0122】
なお、本明細書において複数説明した本技術は、矛盾が生じない限り、それぞれ独立に単体で実施することができる。もちろん、任意の複数の本技術を併用して実施することもできる。例えば、いずれかの実施の形態において説明した本技術の一部または全部を、他の実施の形態において説明した本技術の一部または全部と組み合わせて実施することもできる。また、上述した任意の本技術の一部または全部を、上述していない他の技術と併用して実施することもできる。
【0123】
なお、本実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
【符号の説明】
【0124】
11 スライド学習処理システム, 12 操作部, 13 表示部, 21 プレゼンテーションドキュメント記憶部, 22 学習ログ記憶部, 23 スライド内容分析処理部, 24 スライド学習部, 25 学習スライド探索支援処理部, 26 知識構築支援処理部, 61 スライドデータ入力部, 62 スライド画像化部, 63 スライド画像出力部, 64 テキスト取得部, 65 スライド目次出力部, 66 形態素解析部, 67 名詞辞書記憶部, 68 重要度スコア計算部, 69 マッピング情報出力部, 70 ワードクラウド出力部, 71 学習支援情報記憶部, 91 ユーザ入出力部, 92 スライドデータ提示処理部, 93 候補スライド選択部, 94 チェック結果記憶部, 95 選択候補スライド導出部, 96 キーワード選択部, 97 知識マップ編集部, 98 知識マップ記憶部, 99 選択候補キーワード導出部
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