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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093512
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】計量装置、システム
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/414 20060101AFI20240702BHJP
   G01G 19/415 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
G01G19/414 F
G01G19/415 Z
G01G19/414 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022209943
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】和田 泰雄
(57)【要約】
【課題】より好適に販売や使用の状況に対応可能な技術を提供する。
【解決手段】載置部に載置された被計量物の重量を計量する計量手段と、前記計量手段で計量された第1の安定重量から第2の安定重量の差分を第1の値として算出する算出手段と、販売モードに応じた変数を用いて前記第1の値を第2の値に換算する換算手段と、前記第1の値または前記第2の値を送信する送信手段とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置部に載置された被計量物の重量を計量する計量手段と、
前記計量手段で計量された第1の安定重量から第2の安定重量の差分を第1の値として算出する算出手段と、
販売モードに応じた変数を用いて前記第1の値を第2の値に換算する換算手段と、
前記第1の値または前記第2の値を送信する送信手段と
を備えることを特徴とする計量装置。
【請求項2】
前記計量手段で計量された前記第2の安定重量を表示可能な表示手段
を備え、
前記表示手段は、
前記第2の安定重量の表示中に、前記第1の値または前記第2の値と、販売モードに応じた単価と、売価とを表示することを特徴とする請求項1に記載の計量装置。
【請求項3】
送信の指示を受け付ける受付手段
を備え、
前記送信手段は、
前記送信の指示に基づいて場合に前記第1の値または前記第2の値を送信し、
前記第1の値または前記第2の値の送信後、所定の時間内に前記被計量物の重量が変化した場合、前記送信の指示がなくても、前記被計量物の重量の変化後の前記第1の値または第2の値を送信する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の計量装置。
【請求項4】
複数の計量装置と、情報処理装置と、を含むシステムであって、
前記計量装置は、
載置部に載置された被計量物の重量を計量する計量手段と、
前記計量手段で計量された第1の安定重量から第2の安定重量の差分を第1の値として算出する算出手段と、
販売モードに応じた変数を用いて前記第1の値を第2の値に換算する換算手段と、
当該計量装置を識別する装置識別情報と、前記第1の値または前記第2の値とを送信する送信手段と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記装置識別情報と前記第1の値または前記第2の値とを受信する受信手段と、
商品を選択可能な操作子を表示する表示手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記装置識別情報と商品と販売モードとの対応関係に基づいて、前記受信手段が受信した前記装置識別情報に対応する商品の前記操作子を、当該装置識別情報に対応する販売モードに応じた態様で表示する
ことを特徴とするシステム。
【請求項5】
複数の計量装置と、情報処理装置と、を含むシステムであって、
前記計量装置は、
載置部に載置された被計量物の重量を計量する計量手段と、
前記計量手段で計量された第1の安定重量から第2の安定重量の差分を第1の値として算出する算出手段と、
当該計量装置を識別する装置識別情報と、前記第1の値を送信する送信手段と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記装置識別情報と前記第1の値を受信する受信手段と、
販売モードに応じた変数を用いて、前記受信手段で受信された前記第1の値を第2の値に換算する換算手段と、
商品を選択可能な操作子を表示する表示手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記装置識別情報と商品と販売モードとの対応関係に基づいて、前記受信手段が受信した前記装置識別情報に対応する商品の前記操作子を、当該装置識別情報に対応する販売モードに応じた態様で表示する
ことを特徴とするシステム。
【請求項6】
複数の計量装置と、情報処理装置と、を含むシステムであって、
前記計量装置は、
載置部に載置された被計量物の重量を計量する計量手段と、
前記計量手段で計量された第1の安定重量から第2の安定重量の差分を第1の値として算出する算出手段と、
販売モードに応じた変数を用いて前記第1の値を第2の値に換算する第1換算手段と、
当該計量装置を識別する装置識別情報と、前記第1の値または前記第2の値とを送信する送信手段と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記装置識別情報と前記第1の値または前記第2の値とを受信する受信手段と、
販売モードに応じた変数を用いて、前記受信手段で受信された前記第1の値を第2の値に換算する第2換算手段と、
商品を選択可能な操作子を表示する表示手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記装置識別情報と商品と販売モードとの対応関係に基づいて、前記受信手段が受信した前記装置識別情報に対応する商品の前記操作子を、当該装置識別情報に対応する販売モードに応じた態様で表示する
ことを特徴とするシステム。
【請求項7】
前記表示手段は、
所定の計時開始時タイミングから第1の時間が経過していない前記操作子を第1領域に表示し、前記所定の計時開始タイミングから前記第1の時間が経過した前記操作子を前記第1領域とは異なる第2領域に表示し、前記所定の計時開始タイミングから前記第1の時間よりも長い第2の時間が経過した前記操作子は非表示にする
ことを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量装置、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、計量して商品を販売するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平6-50740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、販売方法や使用方法に関して改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、より好適に販売や使用の状況に対応可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、載置部に載置された被計量物の重量を計量する計量手段と、前記計量手段で計量された第1の安定重量から第2の安定重量の差分を第1の値として算出する算出手段と、販売モードに応じた変数を用いて前記第1の値を第2の値に換算する換算手段と、前記第1の値または前記第2の値を送信する送信手段とを備えることを特徴とする計量装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る販売処理システム1のネットワーク構成の一例である。
図2】計量装置の外観の一例である。
図3】計量装置の構成の一例である。
図4】表示印刷装置の外観の一例である。
図5】表示印刷装置の構成の一例である。
図6】表示印刷装置が記憶する情報の一例である。
図7】計量装置が記憶する情報について説明する説明図である。
図8】販売モードの確認又は設定に関する動作の概要を説明するシーケンス図である。
図9】計量装置、表示印刷装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図10】計量装置の表示例である。
図11】表示印刷装置の表示例である。
図12】計量表示印刷装置の外観の一例である。
図13】計量表示印刷装置の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(販売処理システム1)
図1は、本発明の実施形態に係る販売処理システム1のネットワーク構成の一例である。販売処理システム1は、複数の計量装置10(計量装置10-1、計量装置10-2、計量装置10-3、…)と、表示印刷装置20とを含む。夫々の計量装置10と表示印刷装置20とは、通信可能に接続されている。本実施形態では、図1に示したように、例えばRS-485によるマルチドロップ式(芋ずる式)によって、夫々の計量装置10と表示印刷装置20とが通信可能に接続されている。なお、接続形態は、図1に示したマルチドロップ式に限定されない。例えば、表示印刷装置20を中心としたスター方式(型)であってもよいし、表示印刷装置20を含むリング方式(型)であってもよい。また、無線通信(ワイヤレス通信)であってもよい。
【0009】
販売処理システム1は、計量して販売される計量販売商品を取り扱う店舗(例えば、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ホームセンタ、専門店等)に導入される。計量販売商品は、例えば、総菜、ナッツ、ドライフルーツ、菓子、酒類、調味料、油、ドリンク類、サプリメント、美容液等の化粧品、各種の洗剤等である。計量販売商品は、固体であっても液体であってもよい。以下、計量販売商品を単に商品と称する。
【0010】
計量装置10は、重量を計量し、計量重量の減少分を商品の購入重量として算出する。つまり、購入する商品の計量方法として、計量装置10(載台14a(図2参照))の上に予め商品等(商品及び容器。具体的には、商品を入れた容器)を載置(陳列)しておき、操作者(例えば、当該商品を購入する顧客)によって商品が取られると計量重量が減少するため、差分の計量重量を購入重量として算出する方法を採用している。すなわち、計量装置10は、商品が取られる前の状態の計量重量(第1計量重量とも称する)から商品が取られた後の状態の計量重量(第2計量重量とも称する)を減算し、購入重量を算出する。
【0011】
また、詳細は後述するが、計量装置10は、体積換算機能を備え、上述の如く算出した購入重量を体積換算機能によって購入体積に換算可能である。また、計量装置10は、個数換算機能を備え、上述の如く算出した購入重量を個数換算機能によって購入個数に換算可能である。
【0012】
体積換算機能とは、重量を体積に換算する機能である。具体的には、体積換算機能とは、当該商品(載置している商品)の購入重量を当該商品の比重(比重情報)で除算して当該商品の体積を算出する機能である。当該商品の比重は、当該計量装置10が参照可能な場所(自装置の記憶部12)に記憶されている(図7参照)。
【0013】
個数換算機能とは、重量を個数に換算する機能である。具体的には、個数換算機能とは、当該商品(載置している商品)の購入重量をスプーンやカップ等の何杯分であるかを算出する機能である。なお、スプーンやカップ等の情報(例えば、当該商品のスプーン1杯分の重量、スプーン1杯分の体積等)は、当該計量装置10が参照可能な場所(自装置の記憶部12)に記憶されている(図7参照)。
【0014】
表示印刷装置20は、計量装置10によって購入重量が算出された商品の商品ラベル(値付ラベル)を印刷、発行する。具体的には、計量装置10は、購入量(購入重量又は購入体積又は購入個数)の確定後(価格の確定後)、操作者(例えば、当該商品を購入する顧客)の操作に基づいて、表示印刷装置20が商品ラベルを印刷、発行等するために必要な情報を表示印刷装置20に送信する。表示印刷装置20は、計量装置10が送信した上記情報を受信し、操作者(例えば、当該商品を購入する顧客)の操作に基づいて、商品ラベルを印刷、発行する。
【0015】
表示印刷装置20は、計量装置10と同様、体積換算機能を備えてもよい。また、表示印刷装置20は、計量装置10と同様、個数換算機能を備えてもよい。つまり、計量装置10は、上述したように、自計量装置10において算出した購入重量を購入体積や購入個数に換算可能であるが、表示印刷装置20は、計量装置10において算出された購入重量を購入体積や購入個数に換算可能であってもよい。
【0016】
(計量装置10)
図2は、計量装置10の外観の一例である。図3は、計量装置10の構成の一例である。図2図3において、同一部分には同一符号を付している。以下、図2を参照しつつ、図3に示した計量装置10の構成について説明する。
【0017】
計量装置10は、CPU11と、記憶部12と、計量部14と、表示部15と、操作部16と、通信部17とを備える。
【0018】
CPU11は、例えば、記憶部12に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、計量装置10の動作を制御する。記憶部12は、種々の情報(例えば、CPU11が参照又は生成等する情報、通信部17を介して取得した情報等)を記憶する。記憶部12は、1以上の種々の記憶部材(例えば、メモリやストレージとなるもの。例えば、RAM、ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等)の総称である。
【0019】
計量部14は、ロードセルによる重量検出方式によって、載台14aに載置された物品(商品及び容器。具体的には、商品を入れた容器)の重量を計量する。容器は、商品によって異なる。例えば、総菜であれば容器は皿であってもよく、醤油やオリーブオイルのような液体の商品であれば該商品を供給可能に収容する商品供給機器(例えば、商品を放出するためのボタンや摘みを備えた機器)であってもよい。
【0020】
表示部15は、表示器15a、表示器15b、表示器15c、表示器15dを備える。例えば、計量装置10は、表示器15aに購入量を表示し、表示器15bに単価を表示し、表示器15cに価格(合計)を表示し、表示器15dに現在の計量重量(第1計量重量又は第2計量重量。例えば、待機中は第1計量重量。操作中は第2計量重量)を表示する。表示器15a(表示器15b、表示器15c、表示器15dも同様)は、液晶パネルであってもよい。
【0021】
操作部16は、操作者の操作を受け付ける。なお、本実施形態では、操作部16は、筐体に配置された1以上のハードボタン(押しボタン)であるが、操作可能に表示される1以上のソフトボタン(タッチボタン)であってもよい。
【0022】
通信部17は、他の装置との間において情報を送受信する。例えば、通信部17は、設定情報(後述)を表示印刷装置20から受信する。例えば、通信部17は、商品ラベルの印刷、発行等に必要な情報を表示印刷装置20に送信する。
【0023】
なお、計量装置10は、計時部(タイマー部)を備えてもよい。例えば、計量装置10は、計時部により、現在時刻、残時間、経過時間を管理可能してもよい。例えば、計量装置10は、確定操作の省略処理(後述)等において計時部を用いてもよい。また、計量装置10は、音声出力部、人感センサ(赤外線センサ)、LED等の発光部、NFC(Near field communication)等の通信に対応する近距離無線通信部等を備えてもよい。
【0024】
近距離無線通信部は、例えば、マルチRFIDアンテナやマルチポーリングなどで、ICタグの複数の規格(例えば、ISO15963/FeriCa(登録商標)/TypeA/TypeB)に対応するものであってもよい。これにより、店舗が用意したタグであっても顧客が持参したタグであっても(例えば、交通系ICやスマホICタグ等、ICタグであれば何でも)、UID(ユーザ識別情報)を取得することができる。取引において取得したUIDを該取引に紐づけて処理(例えば、記憶、送信)すれば、夫々の取引が誰の取引であるかを管理することができるので、例えば、会員であれば会員カードのIC、非会員であれば携帯端末やクレジットカードICなどICタグを内蔵した物の種類(媒体や機器)を問わず、取引においてUIDを取得し、顧客を特定してもよい。
【0025】
(表示印刷装置20)
図4は、表示印刷装置20の外観の一例である。図5は、表示印刷装置20の構成の一例である。図4図5において、同一部分には同一符号を付している。以下、図4を参照しつつ、図5に示した表示印刷装置20の構成について説明する。
【0026】
表示印刷装置20は、CPU21と、記憶部22と、表示部25と、通信部27と、印刷部28とを備える。
【0027】
CPU21は、例えば、記憶部22に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、表示印刷装置20の動作を制御する。記憶部22は、種々の情報(例えば、CPU21が参照又は生成等する情報、通信部27を介して取得した情報等)を記憶する。記憶部22は、1以上の種々の記憶部材(例えば、メモリやストレージとなるもの。例えば、RAM、ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等)の総称である。
【0028】
表示部25は、例えば、液晶タッチパネルである。表示部25は、操作者に種々の情報を表示するとともに操作者からの操作を受け付ける。例えば、表示部25は、商品ラベルを印刷、発行する商品の選択を受け付ける商品選択画面(一覧画面)や、商品ラベルの印刷、発行の指示を受け付けるラベル発行指示画面、ラベル受取指示画面等を表示する。
【0029】
通信部27は、他の装置との間において情報を送受信する。例えば、通信部27は、設定情報(後述)を計量装置に送信する。例えば、通信部27は、商品ラベルの印刷、発行等に必要な情報を計量装置10から受信する。印刷部28は、操作(例えば、ラベル発行指示画面における操作)に基づいて、商品ラベルを印刷し、発行口28aから発行する。
【0030】
なお、表示印刷装置20は、計時部を備えてもよい。例えば、表示印刷装置20は、計時部により、現在時刻、残時間、経過時間を管理可能してもよい。例えば、表示印刷装置20は、未操作の商品ボタンの処理(後述)等において計時部を用いてもよい。また、表示印刷装置20は、音声出力部、操作部、人感センサ、発光部、近距離無線通信部(マルチRFIDアンテナ等)のうちの少なくとも1つを備えてもよい。
【0031】
(販売モード)
計量装置10は、商品の販売に係る販売モード(販売に方法に係る動作モード)として、3種類の販売モード(重量販売モード、体積販売モード、個数販売モード)を有する。なお、販売処理システム1が備える一の計量装置10(例えば、計量装置10-1)の販売モードは、他の計量装置10(例えば、計量装置10-1以外の計量装置10-2、計量装置10-3、…)に設定されている販売モードとは無関係に自由に設定可能である。つまり、販売処理システム1が備える複数の計量装置10の夫々の販売モードは、他の計量装置10の販売モードと重複していてもよいし、重複していなくてもよい。
【0032】
重量販売モードは、購入重量に基づく販売モードである。計量装置10は、重量販売モードで動作するときには、第1計量重量から第2計量重量を減算して購入重量を算出し、算出した購入重量を表示器15bに表示する。また、計量装置10は、重量販売モードで動作するときには、重量による単価(重量単価。例えば、100グラムあたりの価格)を表示器15dに表示する。
【0033】
体積販売モードは、購入体積に基づく販売モードである。計量装置10は、体積販売モードで動作するときには、第1計量重量から第2計量重量を減算して購入重量を算出し、算出した購入重量を体積換算機能によって購入体積に換算し、換算した購入体積を表示器15bに表示する。また、計量装置10は、体積販売モードで動作するときには、体積による単価(体積単価。例えば、100ミリリットルあたりの価格)を表示器15dに表示する。
【0034】
個数販売モードは、購入個数に基づく販売モードである。計量装置10は、個数販売モードで動作するときには、第1計量重量から第2計量重量を減算して購入重量を算出し、算出した購入重量を個数換算機能によって購入個数に換算し、換算した購入個数を表示器15bに表示する。また、計量装置10は、個数販売モードで動作するときには、個数による単価(個数単価。例えば、1杯分の価格)を表示器15dに表示する。
【0035】
(各装置が記憶する情報等)
図6は、表示印刷装置20が記憶する情報の一例である。表示印刷装置20は、当該店舗で取り扱う商品に関する情報を記憶する。例えば、表示印刷装置20は、図6(A)に示したような商品マスタを記憶部22に記憶する。表示印刷装置20は、店内に設置されたストアコントローラ50(非図示)や店外に設置したサーバ(非図示)から商品マスタを受信し、記憶部22に記憶してもよい。
【0036】
図6(A)に示した商品マスタには、商品コードに対応付けて、商品名(商品)、販売モード、比重(比重情報)、単価が記憶されている。図6(A)の商品マスタにおいて、商品コードは、商品名(商品)と販売モードの組み合わせを一意に示している。つまり、図6(A)の商品マスタの商品コードは、該商品の販売モードについても識別可能な商品コードである。販売モードの「MD1」は重量販売モードを示し、販売モード「MD2」は体積販売モードを示し、販売モード「MD3」は個数販売モードを示している。従って、例えば、商品コード「S001」は、商品名「AAA」の商品(以下、商品名「XXX」の商品を商品XXXと称する)を重量販売モード(MD1)で販売する旨(換言すれば、重量販売モードで商品AAAを販売する旨)を示している。商品コード「S002」は、商品BBBを重量販売モード(MD1)で販売する旨(換言すれば、重量販売モードで商品BBBを販売する旨)を示している。商品コード「S003」は、商品BBBを個数販売モード(MD3)で販売する旨(換言すれば、個数販売モードで商品BBBを販売する旨)を示している。商品コード「S004」は、商品CCCを体積販売モード(MD2)で販売する旨(換言すれば、体積販売モードで商品CCCを販売する旨)を示している。商品コード「S005」は、商品DDDを体積販売モード(MD2)で販売する旨(換言すれば、体積販売モードで商品DDDを販売する旨)を示している。商品コード「S006」は、商品DDDを個数販売モード(MD3)で販売する旨(換言すれば、個数販売モードで商品DDDを販売する旨)を示している。
【0037】
商品AAA、及び商品BBBは、固体の商品である。商品CCC、及び、商品DDDは、液体の商品である。比重(比重情報)は、体積換算機能に用いられる体積換算用の情報である。従って、比重は、液体の商品(商品CCC、商品DDD)について記憶され、固体の商品(商品AAA、商品BBB)については記憶されていない。
【0038】
上述したように、比重(比重情報)は、体積換算機能に用いられる体積換算用の情報であるため、個数換算用情報(下記)に倣い、比重(比重情報)を体積換算用情報と称してもよい。
【0039】
表示印刷装置20は、個数換算用情報を記憶する。例えば、表示印刷装置20は、図6(B)に示したような個数換算用情報を記憶部22に記憶する。表示印刷装置20は、ストアコントローラ50(非図示)や店外に設置したサーバ(非図示)から個数換算用情報を受信し、記憶部22に記憶してもよい。個数換算用情報は、個数換算機能に用いられる個数換算用の情報である。
【0040】
図6(B)に示した個数換算用情報は、スプーン1杯分の重量「20(g/杯)」を記憶する。なお、商品に応じたスプーンを用意し、夫々のスプーン1杯分の夫々の商品の重量が「20(g/杯)」となるようにしてもよい。つまり、商品BBBを1杯掬った場合に概ね20gになるようなスプーンを商品BBB用のスプーンとして用意し、商品DDDを1杯掬った場合に概ね20gになるようなスプーンを商品DDD用のスプーンとして用意してもよい。
【0041】
なお、図6(A)において、商品コード「S003」の単価「50(円/杯)」は、商品コード「S002」の単価「250(円/100g)と、スプーン1杯分の重量「20(g/杯)」とから得られる。具体的には、250×(20/100)=50である。
【0042】
また、図6(A)において、商品コード「S006」の単価「87.9(円/杯)」は、商品コード「S005」の単価「400(円/100ml)と、当該商品(商品DDD)の比重「0.91」と、スプーン1杯分の重量「20(g/杯)」とから得られる。具体的には、400×((20÷0.91)/100)≒87.91である。
【0043】
表示印刷装置20は、計量装置10に関する情報を記憶する。例えば、表示印刷装置20は、図6(C)に示したような計量装置設定基本情報を記憶部22に記憶する。
【0044】
図6(C)に示した計量装置設定基本情報には、計量装置10を識別可能な装置識別情報に対応付けて、商品コード(図6(A)の商品マスタの商品コードと同様の商品名と販売モードの組み合わせを一意に示した商品コード)、状態区分を記憶する。状態区分は、計量装置10の状態を示した情報(1:正常、2:設定処理中、3:異常)である。表示印刷装置20は、状態区分「1」であれば当該計量装置10による処理(当該計量装置10によって購入重量が算出された商品の商品ラベルの印刷、発行等)を受け付け、状態区分「2」又は「3」であれば当該計量装置10による処理を受け付けない。また、表示印刷装置20は、状態区分「3(異常)」であるときや、状態区分「2(設定処理中)」が所定時間以上継続したときには、表示部25にエラーメッセージを表示する。
【0045】
図6(C)に示した例では、装置識別情報「K01」に対応付けて商品コード「S002」、状態区分「1」が記憶されている。つまり、装置識別情報「K01」の計量装置10において重量販売モードで商品BBBを販売する旨が設定され、当該計量装置10からの処理を受付可能である旨を示している。また、装置識別情報「K02」に対応付けて商品コード「S004」、状態区分「1」が記憶されている。つまり、装置識別情報「K02」の計量装置10において体積販売モードで商品CCCを販売する旨が設定され、当該計量装置10からの処理を受付可能である旨を示している。
【0046】
表示印刷装置20は、商品マスタ(図6(A))や個数換算用情報(図6(B))や計量装置設定基本情報(図6(C))を更新(値の追加、変更、削除)可能である。例えば、表示印刷装置20は、店員の操作(設定確認画面(非図示)における操作)に基づいて、商品マスタや個数換算用情報や計量装置設定基本情報を更新してもよい。
【0047】
図7は、計量装置10が記憶する情報について説明する説明図である。夫々の計量装置10は、例えば、図7に示したような種々の情報を記憶部12に記憶する。例えば、夫々の計量装置10は、自装置にて設定(例えば自装置のディップスイッチ等にて設定)された装置識別情報を記憶する。
【0048】
また、夫々の計量装置10は、自装置にて設定(例えば自装置のディップスイッチ等にて設定)された販売モード(MD1又はMD2又はMD3)を記憶する。また、夫々の計量装置10は、計量部14によって計量された重量(第1計量重量、第2重量情報)を記憶する。但し、商品が取られる前の状態では第2重量情報の値はない。また、夫々の計量装置10は、表示印刷装置20から取得した比重情報を記憶する。比重情報は、体積販売モードにおいて参照される。従って、重量販売モード、個数販売モードにおいては比重情報を記憶しなくてもよい。
【0049】
また、夫々の計量装置10は、表示印刷装置20から取得した個数換算用情報を記憶する。個数換算用情報は、個数販売モードにおいて参照される。従って、重量販売モード、体積販売モードにおいては個数換算用情報を記憶しなくてもよい。また、夫々の計量装置10は、表示印刷装置20から取得した単価情報を記憶する。なお、重量販売モードにおける単価は100グラムあたりの価格、体積販売モードにおける単価は100ミリリットルあたりの価格、個数販売モードにおける単価はスプーン1杯分の価格である。また、夫々の計量装置10は、各種の単位情報(購入量単位、単価単位、購入金額単位、重量単位)を記憶する。
【0050】
(設定等の流れ)
図8は、販売モードの確認又は設定に関する動作の概要を説明するシーケンス図である。図8(A)は、確認又は設定が成功した場合の流れを示している。図8(B)は、図8(A)のステップS4以降の他の流れであって、確認又は設定が失敗した場合の流れを示している。図8(A)及び図8(B)の左側は計量装置10の動作、図8(A)及び図8(B)の右側は表示印刷装置20の動作を示している。なお、図8(A)及び図8(B)では、一の計量装置10との関係を示しているが、他の計量装置10との関係についても同様である。
【0051】
図8(A)のシーケンス図)
ステップS1:計量装置10は、自装置の販売モードの設定を変更する操作を受け付ける。例えば、計量装置10は、電源オフ後に、店員から所望の販売モードとなるようにディップスイッチの操作を受け付ける。なお、計量装置10の記憶部12には、電源オン後に、操作後のディップスイッチの状態に応じた販売モード(所望の販売モード)が記憶される。
【0052】
なお、自装置の販売モードを変更しない場合には、当然、ステップS1の処理は実行しない。つまり、ステップS1の処理は必須ではない。ステップS1の破線枠は、当該ステップS1が必須ではない旨を示している(ステップS2についても同様である)。ステップS1の処理を実行しない場合、計量装置10の記憶部12には、電源オン後に、現状のディップスイッチの状態に応じた販売モード(従来の販売モード)が記憶される。
【0053】
ステップS2:表示印刷装置20は、計量装置10の商品コード(販売する商品、販売モード)等の設定を変更する操作を受け付ける。例えば、表示印刷装置20は、店員の操作に基づいて表示部25に設定確認画面(非図示)を表示し、該設定確認画面において店員から当該計量装置10において販売する商品、該商品の販売モード等を変更する操作を受け付ける。
【0054】
なお、表示印刷装置20の記憶部22には、設定確認画面を介して受け付けた変更後の情報が記憶される。例えば、表示印刷装置20は、当該計量装置10(例えば、装置識別情報「K01」の計量装置10)について商品コードを「S002」から「S003」に変更する操作を受け付けた場合、計量装置設定基本情報(図6(C))において装置識別情報「K01」に対応付けて記憶している商品コードを「S002」から「S003」に更新する。また例えば、表示印刷装置20は、商品AAAの単価(重量単価)について「500円/100g」から「480円/100g」に変更する操作を受け付けた場合、商品マスタ(図6(A))において商品コード「S001」に対応付けて記憶している単価を「500円/100g」から「480円/100g」に更新する。
【0055】
なお、上述したように、ステップS1の処理もステップS2の処理も必須の処理ではないが、ステップS1の処理もステップS2の処理も実行する場合、図8(A)に示したようにステップS1の処理を実行した後にステップS2の処理を実行してもよいし、処理の順番を逆にして、ステップS2の処理を実行した後にステップS1の処理を実行してもよい。
【0056】
ステップS3:表示印刷装置20は、計量装置10との通信を指示する指示操作を受け付ける。例えば、表示印刷装置20は、計量装置10との通信を指示する指示ボタンを配置した設定確認画面(非図示)を表示し、該設定確認画面において店員から指示ボタンの操作を受け付ける。
【0057】
ステップS4:指示操作を受け付けた表示印刷装置20は、設定情報を計量装置10に送信する。表示印刷装置20が計量装置10に送信する設定情報は、表示印刷装置20が認識している当該計量装置10の販売モード(記憶部22(計量装置設定基本情報)に記憶している当該計量装置10の販売モード)に応じて異なる。
【0058】
(重量販売モードの場合)
表示印刷装置20は、装置設定基本情報に記憶している当該計量装置10の販売モードが重量販売モード(MD1)であるときには、設定情報として、当該販売モード(重量販売モード)を示した情報「MD1」と、当該計量装置10において販売される商品の単価(重量単価)とを当該計量装置10に送信する。
【0059】
例えば、表示印刷装置20は、図6(A)の商品マスタを記憶し、図6(C)の計量装置設定基本情報を記憶している状態(設定装置識別情報「K01」の計量装置10には商品コード「S002(重量販売モードで商品BBBを販売する旨)」が設定され、設定装置識別情報「K02」の計量装置10には商品コード「S004(体積販売モードで商品CCCを販売する旨)」が設定されている状態(以下、状態Aと称する))から、設定装置識別情報「K01」の計量装置10について、ステップS2の設定変更操作を受け付けずにステップS3の指示操作を受け付けた場合(つまり、設定装置識別情報「K01」の計量装置10には商品コード「S002」が設定されている状態において指示操作を受け付けた場合)、当該計量装置10(設定装置識別情報「K01」の計量装置10)に対し、設定情報として、「MD1」と、当該計量装置10において販売される商品(商品BBB)の単価「250(円/100g)」とを送信する。
【0060】
(体積販売モードの場合)
表示印刷装置20は、装置設定基本情報に記憶している当該計量装置10の販売モードが体積販売モード(MD2)であるときには、設定情報として、当該販売モード(体積販売モード)を示した情報「MD2」と、当該計量装置10において販売される商品の比重と、当該計量装置10において販売される商品の単価(体積単価)とを当該計量装置10に送信する。
【0061】
例えば、表示印刷装置20は、上述の状態Aから、設定装置識別情報「K01」の計量装置10について、ステップS2の設定を変更する操作として商品コードを「S002」から「S004(体積販売モードで商品CCCを販売する旨)」に変更する操作を受け付けた後にステップS3の指示操作を受け付けた場合(つまり、設定装置識別情報「K01」の計量装置10には商品コード「S004」が設定されている状態において指示操作を受け付けた場合)、当該計量装置10(設定装置識別情報「K01」の計量装置10)に対し、設定情報として、「MD2」と、当該計量装置10において販売される商品(商品CCC)の比重「1.20」と、当該計量装置10において販売される商品(商品CCC)の単価「150(円/100ml)」とを送信する。
【0062】
(個数販売モードの場合)
表示印刷装置20は、装置設定基本情報に記憶している当該計量装置10の販売モードが個数販売モード(MD3)であるときには、設定情報として、当該販売モード(個数販売モード)を示した情報「MD3」と、個数換算用情報と、当該計量装置10において販売される商品の単価(個数単価)とを当該計量装置10に送信する。
【0063】
例えば、表示印刷装置20は、上述の状態Aから、設定装置識別情報「K01」の計量装置10について、ステップS2の設定を変更する操作として商品コードを「S002」から「S003(個数販売モードで商品BBBを販売する旨)」に変更する操作を受け付けた後にステップS3の指示操作を受け付けた場合(つまり、設定装置識別情報「K01」の計量装置10には商品コード「S003」が設定されている状態において指示操作を受け付けた場合)、当該計量装置10(設定装置識別情報「K01」の計量装置10)に対し、設定情報として、「MD3」と、「20(g/杯)」と、当該計量装置10において販売される商品(商品BBB)の単価「50(円/杯)」とを送信する。なお、本例では、個数換算用情報は1種類であるため、過去に少なくとも1回、個数換算用情報を送信している場合には、個数換算用情報を送信しなくてもよい。
【0064】
ステップS5:表示印刷装置20は、状態区分を「1(正常)」から「2(設定処理中)」に更新する。
【0065】
ステップS6:計量装置10は、設定情報を受信する。
ステップS7:設定情報を受信した計量装置10は、設定情報の販売モードと設定済の販売モードとが一致していると判断する。なお、計量装置10は、表示印刷装置20から設定情報として「MD1」を受信しかつ記憶部12に「MD1」を記憶している場合、又は、表示印刷装置20から設定情報として「MD2」を受信しかつ記憶部12に「MD2」を記憶している場合、又は、表示印刷装置20から設定情報として「MD3」を受信しかつ記憶部12に「MD3」を記憶している場合、設定情報の販売モードと設定済の販売モードとが一致していると判断する。
ステップS8:計量装置10は、販売モードが一致している旨の情報を表示印刷装置20に送信する。
ステップS9:計量装置10は、設定情報に従って自装置に記憶している情報を更新する。なお、計量装置10は、内容が変わらない場合(設定情報によって示される情報を既に記憶している場合)には、当該処理を省略してもよい。
【0066】
ステップS10:表示印刷装置20は、販売モードが一致している旨の情報を受信する。
ステップS11:表示印刷装置20は、状態区分を「2(設定処理中)」から「1(正常)」に更新する。
【0067】
図8(B)のシーケンス図)
図8(B)のステップS4、ステップS5、ステップS6は、図8(A)のステップS4、ステップS5、ステップS6と同様である。
【0068】
ステップS27:設定情報を受信した計量装置10は、設定情報の販売モードと設定済の販売モードとが一致していないと判断する。なお、計量装置10は、表示印刷装置20から設定情報として「MD1」を受信しかつ記憶部12に「MD2」若しくは「MD3」を記憶している場合、又は、表示印刷装置20から設定情報として「MD2」を受信しかつ記憶部12に「MD1」若しくは「MD3」を記憶している場合、又は、表示印刷装置20から設定情報として「MD3」を受信しかつ記憶部12に「MD1」若しくは「MD2」を記憶している場合、設定情報の販売モードと設定済の販売モードとが一致していないと判断する。
ステップS28:計量装置10は、販売モードが一致していない旨の情報を表示印刷装置20に送信する。
【0069】
ステップS30:表示印刷装置20は、販売モードが一致していない旨の情報を受信する。
ステップS31:表示印刷装置20は、状態区分を「2(設定処理中)」から「3(異常)」に更新する。
【0070】
なお、店員は、状態区分が「3(異常)」であるときには、計量装置10に設定されている販売モード(ディップスイッチ)を確認、修正して、または、表示印刷装置20にて設定されている販売モード(設定確認画面)を確認、修正して、計量装置10に設定されている販売モードと表示印刷装置20にて設定されている販売モードとを一致させた後に、再度、通信を指示する(図8(A)のステップS3)。
【0071】
図8(A)(B)に示すように、表示印刷装置20からの設定情報の販売モードと計量装置10に設定済の販売モードとが一致した場合には(ステップS7)、該設定情報が計量装置10に反映されるが(ステップS9)、一致しなかった場合には(ステップS27)、該設定情報は計量装置10に反映されない。また、図8(A)(B)に示すように、表示印刷装置20からの設定情報の販売モードと計量装置10に設定済の販売モードとが一致した場合には(ステップS7)、状態区分は「1(正常)」となるが(ステップS11)、一致しなかった場合には(ステップS27)、状態区分は「3(異常)」となる(ステップS31)。
【0072】
図9は、計量装置10、表示印刷装置20の動作の一例を示すフローチャートである。図9(A)のフローチャートは、計量装置10の動作を示している。図9(A)のフローチャートは、商品(載台14aに載置された容器に収容されている商品)が顧客によって取られること(つまり計量部14の計量重量が変動したこと)により開始する。図9(B)のフローチャートは、表示印刷装置20の動作を示している。図9(B)のフローチャートは、適宜開始する(終了後に再度開始する)。
【0073】
図9(A)のフローチャート)
ステップS40:計量装置10は、計量重量が安定(つまり変動が終了)したか否かを判断する。計量重量が安定した場合(ステップS40:YES)、ステップS41に進む。計量重量が安定していない場合(ステップS40:NO)、ステップS40に戻る(当該ステップS40を繰り返し実行する)。
【0074】
ステップS41:計量装置10は、購入量、価格(合計)を算出する。続いてステップS42に進む。
【0075】
ステップS41について補足する。重量販売モードに設定されている計量装置10は、第1計量重量と第2計量重量(安定した計量重量)とから、購入量として購入重量(例えば、60(g)等)を算出する。体積販売モードに設定されている計量装置10は、第1計量重量と第2計量重量と比重情報(体積換算用情報)とから、購入量として購入体積(例えば、50(ml)等)を算出する。個数販売モードに設定されている計量装置10は、第1計量重量と第2計量重量と個数換算用情報とから、購入量として購入個数(例えば、3.0(杯)等)を算出する。
【0076】
ステップS42:計量装置10は、購入量、価格を表示部15に表示する。具体的には、計量装置10は、ステップS41にて算出した購入量を表示器15aに表示し、ステップS41にて算出した価格を表示器15cに表示する。続いてステップS43に進む。
【0077】
なお、計量装置10は、ステップS40の開始前(つまり待機中)から表示器15bには当該商品の単価を表示し続けている。また、計量装置10は、ステップS40の開始前から計量重量を表示器15dに表示し続けているが、ステップS40の開始前は第1計量重量を表示し、ステップS40の開始後は第2計量重量を表示している。
【0078】
ステップS43:計量装置10は、確定の操作(操作部16の操作)があったか否かを判断する。確定の操作があった場合(ステップS43:YES)、ステップS45に進む。確定の操作がなかった場合(ステップS43:NO)、ステップS44に進む。
ステップS44:計量装置10は、計量重量が変動したか否かを判断する。計量重量が変動した場合(ステップS44:YES)、ステップS40に戻る。計量重量が変動していない場合(ステップS44:NO)、ステップS43に戻る。
【0079】
ステップS45:計量装置10は、計量情報を表示印刷装置20に送信する。計量情報は、表示印刷装置20が商品ラベルを印刷、発行等するために必要な情報である。例えば、計量装置10は、当該計量装置10の装置識別情報とともに、計量情報として、購入量(ステップS41において算出した購入量)、価格(ステップS41において算出した価格)を表示印刷装置20に送信する。続いてステップS46に進む。
【0080】
ステップS45について補足する。重量販売モードに設定されている計量装置10は、購入量として購入重量(例えば、60(g)等)を表示印刷装置20に送信する。体積販売モードに設定されている計量装置10は、購入量として購入体積(例えば、50(ml)等)を表示印刷装置20に送信する。なお、表示印刷装置20が体積換算機能を備える場合、表示印刷装置20側で購入重量から購入体積(例えば、60(g)から50(ml))を算出可能であるため、体積販売モードに設定されている計量装置10は、購入量として購入重量を表示印刷装置20に送信してもよい。個数販売モードに設定されている計量装置10は、購入量として購入個数(例えば、3.0(杯)等)を表示印刷装置20に送信する。なお、表示印刷装置20が個数換算機能を備える場合、表示印刷装置20側で購入重量から購入個数(例えば、60(g)から3.0(杯))を算出可能であるため、個数販売モードに設定されている計量装置10は、購入量として購入重量を表示印刷装置20に送信してもよい。
【0081】
また、表示印刷装置20は、夫々の計量装置10に載置されている商品の単価(重量単価、体積単価、個数単価)を記憶しており、表示印刷装置20側では価格を算出可能である。従って、計量装置10は、計量情報として価格を送信しなくてもよい。つまり、計量装置10は、当該計量装置10の装置識別情報と、購入量(重量販売モードに設定されている場合には購入重量、体積販売モードに設定されている場合には購入体積又は購入重量、個数販売モードに設定されている場合には購入個数又は購入重量)を表示印刷装置20に送信し、価格については表示印刷装置20に送信しなくてもよい。
【0082】
ステップS46:計量装置10は、第1計量重量を更新する。具体的には、計量装置10は、ステップS40(YES)において安定した計量重量(第2計量重量)を第1計量重量として記憶する。そして本フローチャートは終了する。
【0083】
図9(B)のフローチャート)
ステップS50:表示印刷装置20は、計量装置10から新たな計量情報を受信した場合、当該受信した新たな計量情報を記憶部22に記憶する。例えば、表示印刷装置20は、受信時刻(又は発番(採番)した通し番号)、装置識別情報、計量情報を対応付けて記憶部22に記憶する。続いてステップS51に進む。なお、言うまでもないが、表示印刷装置20は、新たな計量情報を受信していない場合には当該ステップS50の処理を行わない。
【0084】
ステップS51:表示印刷装置20は、記憶部22に記憶中の計量情報に基づいて商品ボタンを選択可能に表示する。例えば、表示印刷装置20は、商品選択画面を表示部25に表示する。続いてステップS52に進む。なお、表示印刷装置20は、表示部25の表示内容が変わらない場合には、当該ステップS51の処理を省略してもよい。また、表示印刷装置20は、記憶部22に計量情報が記憶されていない場合には、表示部25に待機画面を表示してもよい。
【0085】
なお、表示印刷装置20は、記憶部22に記憶している計量情報が変わらない場合、ステップS51の処理を省略してもよい。具体的には、ステップS50~ステップS52(NO)の繰り返しにおけるステップS50において新たな計量情報を記憶部22に記憶していない場合(新たな計量情報を受信していない場合)や、ステップS57→ステップS50→ステップS51の流れにおけるステップS50において新たな計量情報を記憶部22に記憶していない場合には、記憶部22に記憶している計量情報は変わらないため、表示印刷装置20は、ステップS51の処理を省略してもよい。なお、ステップS59の後の再度ステップS50→ステップS51の流れの場合、記憶部22に記憶している計量情報は変わっているため(少なくとも該当する計量情報(商品ラベルを印刷、発行した計量情報)は消去されているため)、表示印刷装置20は、ステップS51の処理を実行する。
【0086】
ステップS52:表示印刷装置20は、商品ボタンの選択(選択操作)があったか否かを判断する。商品ボタンの選択があった場合(ステップS52:YES)、ステップS53に進む。商品ボタンの操作がなかった場合(ステップS52:NO)、ステップS50に戻る。
ステップS53:表示印刷装置20は、当該商品ボタン(選択された商品ボタン)に対応する商品ラベルの印刷の操作(印刷を指示する操作)を案内する。例えば、表示印刷装置20は、商品選択画面に代えてラベル発行指示画面を表示部25に表示する。続いてステップS54に進む。
【0087】
ステップS54:表示印刷装置20は、印刷の操作があったか否かを判断する。印刷の操作があった場合(ステップS54:YES)、ステップS58に進む。印刷の操作がなかった場合(ステップS54:NO)、ステップS55に進む。
ステップS55:表示印刷装置20は、計量装置10から新たな計量情報を受信した場合、当該受信した新たな計量情報を記憶部22に記憶する。例えば、表示印刷装置20は、受信時刻(又は発番した通し番号)、装置識別情報、計量情報を対応付けて記憶部22に記憶する。続いてステップS56に進む。なお、言うまでもないが、表示印刷装置20は、新たな計量情報を受信していない場合には当該ステップS55の処理を行わない。
【0088】
ステップS56:表示印刷装置20は、商品ボタンの選択を取り消す操作があったか否かを判断する。商品ボタンの選択を取り消す操作があった場合(ステップS56:YES)、ステップS57に進む。商品ボタンの選択を取り消す操作がなかった場合(ステップS56:NO)、ステップS54に戻る。なお、例えば、顧客は、商品ボタンの選択が間違っていた場合(例えば他人の購入に係る商品ボタンを誤って選択した場合)、商品ボタンの選択を取り消す操作を行う。
【0089】
ステップS57:表示印刷装置20は、記憶部22に記憶中の計量情報に基づいて商品ボタンを選択可能に表示する。例えば、表示印刷装置20は、ラベル発行指示画面に代えて商品選択画面を表示部25に表示する。続いてステップS50に戻る。
【0090】
なお、ステップS54(NO)~ステップS56(NO)の繰り返しにおけるステップS55において新たな計量情報を記憶部22に記憶していない場合(新たな計量情報を受信していない場合)、当該ステップS57の処理によって、商品ボタンの選択前の表示となる(戻る)。一方、ステップS54(NO)~ステップS56(NO)の繰り返しにおけるステップS55において新たな計量情報を記憶部22に記憶している場合には、当該ステップS57の処理によって、商品ボタンの選択前の表示に対し、新たな計量情報に対応する商品ボタンが追加された表示となる。
【0091】
ステップS58:表示印刷装置20は、商品ラベルを印刷、発行する。続いてステップS59に進む。なお、表示印刷装置20は、商品ラベルを印刷、発行に際し、商品ラベルの貼付等を指示してもよい。例えば、表示印刷装置20は、ラベル発行指示画面に代えてラベル受取指示画面を表示部25に表示してもよい。
ステップS59:表示印刷装置20は、該当する計量情報(商品ラベルを印刷、発行した計量情報)を消去する。そして本フローチャートは終了する。終了後には再度、ステップS50を実行する。
【0092】
計量装置10及び表示印刷装置20の操作する顧客の動きとともに、計量から商品ラベルの印刷、発行迄の動作を補足説明する。
(1)顧客は、計量装置10にて容器から商品を取る。計量装置10は、購入量、価格を算出し、表示する(ステップS41、S42)。
(2)容器から商品を取った顧客は、価格等を確認し、確定の操作を行う。計量装置10は、確定の操作に基づいて計量情報を表示印刷装置20に送信する(ステップS43(YES))、ステップS45)。なお、顧客は、確定の操作を行う前に、容器から更に商品を取ること(購入量の増やすこと)や、商品(容器)の種類にもよるが、容器から取った商品を容器に戻すこと(購入量の減らすこと)ができる。つまり、計量装置10は、確定の操作前は、増減後に、購入量、価格を再算出し、再表示する(ステップS44(YES)~ステップS42)。
(3)計量装置10において確定の操作を行った顧客は、表示印刷装置20に移動する。
(4)表示印刷装置20に移動した顧客は、表示印刷装置20にて商品ボタンを選択し、印刷の操作を行って、表示印刷装置20に商品ラベルを印刷、発行させる。表示印刷装置20は、計量情報に基づいて商品ボタンを表示し(ステップS51、S52)、商品ボタンの操作、印刷の操作に基づいて、商品ラベルを印刷、発行する(ステップS52(YES)、ステップS54(YES))、ステップS58)。
【0093】
図10は、計量装置10の表示例である。なお、表示印刷装置20は、図6(A)に示した商品マスタ、図6(B)に示した個数換算用情報を記憶しているものとする。
【0094】
図10(A)は、計量装置10の販売モードが重量販売モードである場合の表示部15の表示例である。具体的には、計量装置10に商品コード「S002(重量販売モードで商品BBBを販売する旨)」が設定され、顧客が商品BBBを取る前の計量重量(第1計量重量)が2080g、商品を取った後の安定した計量重量(第2計量重量)が2020gであった場合、計量装置10は、図10(A)に示したように、表示器15aに「60(g)」を表示し、表示器15bに「250(円/100g)」を表示し、表示器15cに「150(円)」を表示し、表示器15dに「2020(g)」を表示する。
【0095】
表示器15aの「60」は、図9(A)のステップS41にて、第1計量重量「2080」から第2計量重量「2020」を減算した値である。表示器15aの「(g)」は、記憶部12に記憶している購入量単位「g」に基づく。表示器15bの「250」は、記憶部12に記憶している商品BBBの100グラムあたりの価格「250」に基づく。表示器15bの「(円/100g)」は、記憶部12に記憶している単価単位「円/100g」に基づく。表示器15cの「150」は、ステップS41にて、上述の減算による計算値「60」と、上述の100グラムあたりの価格「250」とから算出した値である。250×(60/100)=150である。
【0096】
表示器15cの「(円)」は、記憶部12に記憶している購入金額単位「円」に基づく。表示器15dの「2020」は、記憶部12に記憶(例えば安定後に記憶。以下、同様)している第2計量重量の値「2020」に基づく。表示器15dの「(g)」は、記憶部12に記憶している重量単位「g」に基づく。図10(B)~図10(E)についても同様である。
【0097】
図10(B)は、計量装置10の販売モードが個数販売モードである場合の表示部15の表示例である。具体的には、計量装置10に商品コード「S003(個数販売モードで商品BBBを販売する旨)」が設定され、顧客が商品BBBを取る前の計量重量(第1計量重量)が2080g、商品を取った後の安定した計量重量(第2計量重量)が2020gであった場合、計量装置10は、図10(B)に示したように、表示器15aに「3.0(杯)」を表示し、表示器15bに「50(円/杯)」を表示し、表示器15cに「150(円)」を表示し、表示器15dに「2020(g)」を表示する。
【0098】
表示器15aの「3.0」は、ステップS41にて、第1計量重量「2080」から第2計量重量「2020」を減算した値「60」を、記憶部12に記憶している購入換算値(スプーン1杯分の重量)「20」で除算した値である。60÷20=3.0である。表示器15aの「(杯)」は、記憶部12に記憶している購入量単位「杯」に基づく。表示器15bの「50」は、記憶部12に記憶している商品BBBのスプーン1杯分の価格「50」に基づく。表示器15bの「(円/杯)」は、記憶部12に記憶している単価単位「円/杯」に基づく。表示器15cの「150」は、ステップS41にて、上述の除算による計算値「3.0」と、上述のスプーン1杯分の価格「50」とから算出した値である。50×3.0=150である。
【0099】
図10(C)は、計量装置10の販売モードが体積販売モードである場合の表示部15の表示例である。具体的には、計量装置10に商品コード「S004(体積販売モードで商品CCCを販売する旨)」が設定され、顧客が商品CCCを取る前の計量重量(第1計量重量)が2080g、商品を取った後の安定した計量重量(第2計量重量)が2020gであった場合、計量装置10は、図10(C)に示したように、表示器15aに「50(ml)」を表示し、表示器15bに「150(円/100ml)」を表示し、表示器15cに「75(円)」を表示し、表示器15dに「2020(g)」を表示する。
【0100】
表示器15aの「50」は、ステップS41にて、第1計量重量「2080」から第2計量重量「2020」を減算した値「60」を、記憶部12に記憶している商品CCCの比重「1.2」で除算した値である。60÷1.2=50である。表示器15aの「(円/100ml)」は、記憶部12に記憶している購入量単位「円/100ml」に基づく。表示器15bの「150」は、記憶部12に記憶している商品CCCの100mlあたりの価格「150」に基づく。表示器15bの「(円/100ml)」は、記憶部12に記憶している単価単位「円/100ml」に基づく。表示器15cの「75」は、ステップS41にて、上述の除算による計算値「50」と、上述の100mlあたりの価格「150」とから算出した値である。150×(50/100)=75である。
【0101】
図10(D)は、計量装置10の販売モードが体積販売モードである場合の表示部15の表示例である。具体的には、計量装置10に商品コード「S005(体積販売モードで商品DDDを販売する旨)」が設定され、顧客が商品DDDを取る前の計量重量(第1計量重量)が2080g、商品を取った後の安定した計量重量(第2計量重量)が2020gであった場合、計量装置10は、図10(D)に示したように、表示器15aに「65.9(ml)」を表示し、表示器15bに「400(円/100ml)」を表示し、表示器15cに「263(円)」を表示し、表示器15dに「2020(g)」を表示する。
【0102】
表示器15aの「65.9」は、ステップS41にて、第1計量重量「2080」から第2計量重量「2020」を減算した値「60」を、記憶部12に記憶している商品DDDの比重「0.91」で除算した値である。60÷0.91≒65.9である。表示器15aの「(円/100ml)」は、記憶部12に記憶している購入量単位「円/100ml」に基づく。表示器15bの「400」は、記憶部12に記憶している商品DDDの100mlあたりの価格「400」に基づく。表示器15bの「(円/100ml)」は、記憶部12に記憶している単価単位「円/100ml」に基づく。表示器15cの「263」は、ステップS41にて、上述の除算による計算値「65.9」と、上述の100mlあたりの価格「400」とから算出した値である。400×(65.9/100)≒263である。
【0103】
図10(E)は、計量装置10の販売モードが個数販売モードである場合の表示部15の表示例である。具体的には、計量装置10に商品コード「S006(個数販売モードで商品DDDを販売する旨)」が設定され、顧客が商品DDDを取る前の計量重量(第1計量重量)が2080g、商品を取った後の安定した計量重量(第2計量重量)が2020gであった場合、計量装置10は、図10(E)に示したように、表示器15aに「3.0(杯)」を表示し、表示器15bに「87.9(円/杯)」を表示し、表示器15cに「263(円)」を表示し、表示器15dに「2020(g)」を表示する。
【0104】
表示器15aの「3.0」は、図9(A)のステップS41にて、第1計量重量「2080」から第2計量重量「2020」を減算した値「60」を、記憶部12に記憶している購入換算値(スプーン1杯分の重量)「20」で除算した値である。60÷20=3.0である。表示器15aの「(杯)」は、記憶部12に記憶している購入量単位「杯」に基づく。表示器15bの「87.9」は、記憶部12に記憶している商品DDDのスプーン1杯分の価格「87.9」に基づく。表示器15bの「(円/杯)」は、記憶部12に記憶している単価単位「円/杯」に基づく。表示器15cの「263」は、ステップS41にて、上述の除算による計算値「3.0」と、上述のスプーン1杯分の価格「87.9」とから算出した値である。87.9×3.0≒263である。
【0105】
図11は、表示印刷装置20の表示例である。図11の説明において、計量装置10-1には商品コード「S002(重量販売モードで商品BBBを販売する旨)」が設定され、計量装置10-2は、商品コード「S004(体積販売モードで商品CCCを販売する旨)」が設定され、計量装置10-3は、商品コード「S006(個数販売モードで商品DDDを販売する旨)」が設定されているものとする。
【0106】
表示印刷装置20は、商品ボタンを選択可能に表示部25に表示する。例えば、計量装置10-3で確定の操作があり、計量装置10-3から計量情報が送信され、続いて、計量装置10-2で確定の操作があり、計量装置10-2から計量情報が送信され、計量装置10-1で確定の操作があり、計量装置10-1から計量情報が送信された場合、表示印刷装置20は、図11に示したような商品選択画面を表示部25に表示する。図11に示した商品選択画面には、夫々の計量装置10(計量装置10-3、計量装置10-2、計量装置10-1)から送信された計量情報に基づいた夫々の商品ボタン(計量装置10-3から送信された計量情報に基づいた商品ボタン、計量装置10-2から送信された計量情報に基づいた商品ボタン、計量装置10-1から送信された計量情報に基づいた商品ボタン)が選択可能に表示されている。なお、図11では、表示部25(商品選択画面)の一部を省略している。
【0107】
なお、計量装置10-3については、表示部15に図10(E)に示した情報(購入量:3.0(杯)、単価:87.9(円/杯)、合計:263(円)、重量:2020(g))を表示しているときに確定の操作があり、計量装置10-2については、表示部15に図10(C)に示した情報(購入量:50(ml)、単価:150(円/100ml)、合計:75(円)、重量:2020(g))を表示しているときに確定の操作があり、計量装置10-1については、表示部15に図10(A)に示した情報(購入量:60(g)、単価:250(円/100g)、合計:150(円)、重量:2020(g))を表示しているときに確定の操作があったものとする。
【0108】
また、表示印刷装置20については、計量装置10-3から送信された計量情報(最初に受信した計量情報)を受信する前には1つも商品ボタンを表示しておらず、計量装置10-3から送信された計量情報を受信してから計量装置10-1から送信された計量情報を受信する迄の間(最初の計量情報を受信してから最後の計量情報を受信する迄の間)には1つも商品ボタンは選択されていないものとする。つまり、表示印刷装置20は、図9(B)のステップS50~ステップS52(NO)の繰り返しにおけるステップS51において、図11に示した3つの商品ボタンを順次表示したものとする。
【0109】
図11の1段目左側の商品ボタンは、計量装置10-1から送信された計量情報(3番目に受信した計量情報)に基づいた商品ボタンである。当該商品ボタンには、商品名「BBB」、単価「250(円/100g)」、購入量「60(g)」、値段「合計:150(円)」が表示されている。図11の1段目右側の商品ボタンは、計量装置10-2から送信された計量情報(2番目に受信した計量情報)に基づいた商品ボタンである。当該商品ボタンには、商品名「CCC」、単価「150(円/100ml)」、購入量「50(ml)」、値段「合計:75(円)」が表示されている。図11の2段目左側の商品ボタンは、計量装置10-3から送信された計量情報(1番目に受信した計量情報)に基づく商品ボタンである。当該商品ボタンには、商品名「DDD」、単価「87.9(円/杯)」、購入量「3.0(杯)」、値段「合計:263(円)」が表示されている。
【0110】
なお、夫々の商品ボタンが、何れの計量装置10において計量されたものであるかが分かるようにしてもよい。例えば、商品ボタンに、装置識別情報、又は、装置識別情報に応じた情報を表示してもよい。装置識別情報に応じた表示態様(例えば、色)で商品ボタンを表示してもよい。
【0111】
また、図11に示した商品ボタンの配置態様は、より上段(同一段では左側)に、より新しい商品ボタンを表示する例であるが、商品ボタンの配置態様は、図11に示した配置態様に限定しない。例えば、より上段(同一段では左側)に、より古い商品ボタンを表示してもよい。例えば、1段目左側に1番目に受信した計量情報(計量装置10-3から送信された計量情報)を表示し、1段目右側に2番目に受信した計量情報(計量装置10-2から送信された計量情報)を表示し、2段目左側に3番目に受信した計量情報(計量装置10-1から送信された計量情報)を表示してもよい。
【0112】
また、ある商品ボタンが消去される場合(例えば、ある商品ボタンの商品の商品ラベルを印刷、発行した場合)、他の商品ボタンの表示位置は維持される。例えば、表示印刷装置20は、図11の状態から1段目左側の商品BBBの商品ボタンが操作され、当該商品BBBの商品ラベルを印刷、発行した場合(図9(B)のステップS58)、1段目右側には商品ボタンを表示せずに、1段目右側に商品CCCの商品ボタンを表示し、2段目左側に商品DDDの商品ボタンを表示する。つまり、表示印刷装置20は、消去した商品BBBの商品ボタンの位置(空の位置)に、他の商品ボタンを詰めずに同じ位置に商品CCCや商品DDDの商品ボタンを表示する。これにより、例えば、同一の操作者が続けて操作する際に商品ボタンの表示位置が変化し操作し難くなるといった状況や誤って他人の商品ボタンを操作してしまうといった状況が生じなくなる。
【0113】
表示印刷装置20は、全部の商品ボタンが消える迄、商品ボタンの表示位置を維持してもよいし(つまり空の位置があっても詰めなくてもよいし)、全部の商品ボタンが消えていなくても、空の位置がある場合には、適宜、商品ボタンを整列させてもよい(つまり空の位置を詰めてもよい)。後者として、例えば、表示印刷装置20は、人感センサによって周囲に人を検知しない状態となったときに(又は、該状態が所定の時間に亘って継続したときに)に商品ボタンを整列させてもよい。また、表示印刷装置20は、時間経過に応じて(例えば、所定の時間毎に、又は、最初に空の位置が生じてから所定の時間が経過したときに、又は、最後に空の位置が生じてから所定の時間が経過したときに)、商品ボタンを整列させてもよい(なお、周囲に人を検知しない状態であったときはタイミングをずらしてもよい)。また、表示印刷装置20は、店員又は顧客の操作(例えば、商品選択画面に整列ボタンを配置し、該整列ボタンの操作)、あるいは、他の装置(例えば、管理装置60からの指示情報に基づいて、商品ボタンを整列させてもよい。
【0114】
(計量装置10/操作完了の報知)
計量装置10は、確定の操作(操作部16の操作)があった場合には、表示印刷装置20に計量情報を送信するが(図9(A)のステップS43(YES)→ステップS45)、更に、当該計量装置10における操作が完了した旨を操作者に報知してもよい。
【0115】
計量装置10は、当該計量装置10における操作が完了した旨を表示部15に表示してもよい。例えば、計量装置10は、確定の操作があった場合には、操作から所定の時間(例えば、2秒間)、表示器15dの計量重量の値を点滅させてもよい。また、計量装置10は、確定の操作があった場合には、操作から所定の時間、表示器15dに、「-・-・-」を回転表示してもよいし、「送信中」、「完了」、「OK」、「END」等を表示してもよい。計量装置10は、表示部15による報知に代えて又は加えて、音声や発光部によって、操作が完了した旨を操作者に報知してもよい。
【0116】
(計量装置10/確定操作の省略処理)
計量装置10は、計量重量の安定後に確定の操作(操作部16の操作)があった場合に計量情報を送信する例を説明したが(図9(A)のステップS40(YES)→ステップS43(YES)→ステップS45)、確定の操作を省略し(つまり確定の操作が無くても自動的に)、計量情報を送信してもよい。例えば、下記(a)~(e)の何れかのように制御してもよい。
【0117】
(a)確定の操作から所定の時間(例えば5秒間)が経過する前に計量重量が増減した場合、計量重量の安定後に自動的に計量情報を送信する。
(b)確定の操作から所定の時間が経過する前に計量重量が増減しかつ安定した場合、自動的に計量情報を送信する。なお、(a)は、増減後の重量の安定迄が、確定の操作から所定の時間内に収まらなくても確定の操作から所定の時間内に計量重量が増減すれば自動的に計量情報を送信するが、(b)は、増減後の重量の安定迄が確定の操作から所定の時間内に収まった場合に自動的に計量情報を送信する。
(c)確定の操作から所定の時間が経過する前に計量重量が増減した場合であって、更に当該増減量が所定の量に達していない場合に、計量重量の安定後に自動的に計量情報を送信する。なお、(c)(d)(e)の所定の量は、「ちょい足し」等の微量又は少量である。
(d)確定の操作から所定の時間が経過する前に計量重量が増減しかつ安定した場合であって、更に当該増減量が所定の量に達していない場合に、計量重量の安定後に自動的に計量情報を送信する。
(e)確定の操作後に計量重量が増減した場合であって当該増減量が所定の量に達していない場合に、計量重量の安定後に自動的に計量情報を送信する。(c)(d)における時間的な条件を除いたものである。
【0118】
なお、自動的に送信された計量情報を受信した表示印刷装置20は、直前の計量情報と合わせて商品ボタンを表示してもよい。例えば、表示印刷装置20は、一の計量装置10から商品AAA「100(g)」の計量情報を受信し、続けて当該計量装置10から商品AAA「3(g)」の計量情報を受信した場合、商品AAAの103(g)分の商品ボタンを表示してもよい。計量装置10から商品AAA「3(g)」の計量情報を受信したときに既に商品AAAの100(g)の商品ボタンを表示している場合には、商品AAAの100(g)の商品ボタンに代えて商品AAAの103(g)の商品ボタンを表示してもよい。
【0119】
(表示印刷装置20/未操作の商品ボタンの処理)
表示印刷装置20は、計量装置10から送信された計量情報に基づいて商品ボタンを表示し、操作(選択の操作、印刷の操作)に基づいて商品ラベルを印刷、発行した後に商品ボタンを消去する(図9(B))。つまり、表示印刷装置20は、操作が完了する迄、商品選択画面(図11)には、商品ボタンを操作可能に表示する。
【0120】
例えば、表示印刷装置20に移動し忘れている場合、表示印刷装置20に移動したが不慣れであるため操作を行っていない場合、故意に表示印刷装置20に移動していない場合(不正の場合)、商品選択画面には、商品ボタンが表示し続ける(残る)。従って、表示印刷装置20は、下記(a)~(d)の何れかのように制御してもよい。
【0121】
(a)所定の時間(例えば、10分間)、操作がない商品ボタンを最後の頁に移動させる。所定の時間の起算は、表示開始時であってもよいし、計量情報の受信時であってもよい。つまり、表示印刷装置20は、表示開始(又は計量情報の受信)から操作がなく所定の時間が経過した商品ボタンを、所定の時間が経過していない商品ボタンを表示する頁の後の頁(続く頁)に表示する。具体例を挙げて説明する。例えば、4個の商品ボタンがあり、4個のうちの1個は、所定の時間、操作がない商品ボタンであった場合(4個のうちの他の3個は操作がないが表示開始(又は計量情報の受信)から所定の時間は経過していない場合)、表示印刷装置20は、上記3個を第1画面(最大8個の商品ボタンが表示可能な第1の商品選択画面)に表示し、上記1個を第2画面(第1画面から遷移する第2の商品選択画面。最大8個の商品ボタンが表示可能)に表示する。また例えば、13個の商品ボタンがあり、13個のうちの3個は、所定の時間、操作がない商品ボタンであった場合(13個のうちの他の10個は操作がないが表示開始(又は計量情報の受信)から所定の時間は経過していない場合)、表示印刷装置20は、上記10個のうちの8個を第1画面に操作可能に表示し、上記10個のうちの2個を第2画面に操作可能に表示し、上記3個を第3画面(第2画面から遷移する第3の商品選択画面。最大8個の商品ボタンが表示可能)に表示する。
【0122】
(b)所定の時間(例えば、10分間)、操作がない商品ボタンを消去する。所定の時間の起算は、表示開始時であってもよいし、計量情報の受信時であってもよい。つまり、表示印刷装置20は、表示開始(又は計量情報の受信)から操作がなく所定の時間が経過した商品ボタンについては、商品選択画面に表示しないようにしてもよい。
【0123】
(c)所定の時間(例えば、10分間)、操作がない商品ボタンを最後の頁に移動し、更に所定の時間(例えば、10分間)が経過した場合、消去する。つまり、(c)は、(a)と(b)を組み合わせたものである。
【0124】
(d)一の商品ボタンについて、所定の時間(例えば、10分間)、操作がなかった場合、アラートを出力する。例えば、表示印刷装置20は、店員が使用する装置(例えば、携帯端末、店内に設置された管理装置60(非図示)等)に操作がない旨のメッセージを送信する。なお、(a)~(c)と組み合わせてもよい。つまり、操作がない商品ボタンを最後の頁に移動させるとともにアラートを出力してもよいし、操作がない商品ボタンを消去するとともにアラートを出力してもよい。
【0125】
(NFCの利用)
上述したように、表示印刷装置20は、操作が完了する迄、商品選択画面(図11)には、商品ボタンを操作可能に表示する。従って、商品選択画面には、ある顧客が操作するべき商品ボタンと、他の顧客が操作するべき商品ボタンと、が混在し得る。従って、混在を避けるため、表示印刷装置20は、NFCを利用し、顧客と商品ラベルを紐づけてもよい。例えば、以下の流れのようにしてもよい。
【0126】
(1)計量装置10は、顧客の操作によってICタグを内蔵した携帯端末等(携帯端末、カード等)を読み取る。つまり、顧客は、計量装置10に携帯端末等のICタグを読み取らせる(携帯端末等を計量装置10にかざす)。顧客は、確定の操作(操作部16の操作)を行う前にICタグを読み取らせればよい。ICタグを読み取り可能な近距離無線通信部は、計量装置10に接続(有線又は無線で接続)される別体であってもよい。
(2)計量装置10は、確定の操作に応じて、装置識別情報、購入量、価格に加え、ICタグから読み取ったユーザ識別情報(UID)を表示印刷装置20に送信する。
(3)表示印刷装置20は、ユーザ識別情報、装置識別情報、購入量、価格を対応付けて記憶する。
(4)表示印刷装置20は、顧客の操作によってICタグを内蔵した携帯端末等を読み取る。つまり、顧客は、表示印刷装置20に携帯端末等のICタグを読み取らせる。顧客は、操作の開始時(計量装置10から当該表示印刷装置20に移動してきて直ぐに)、ICタグを読み取らせる。ICタグを読み取り可能な近距離無線通信部は、表示印刷装置20に接続(有線又は無線で接続)される別体であってもよい。
(5)表示印刷装置20は、ICタグから読み取ったユーザ識別情報に対応する商品ボタンを表示部25に表示する。つまり、表示印刷装置20には、当該顧客の商品ボタンのみが表示される。なお、表示印刷装置20は、ICタグから読み取ったユーザ識別情報に対応付けて記憶されている情報(装置識別情報、購入量、価格)が複数ある場合には、当該複数の商品ボタンを表示する。
【0127】
上記(1)において、顧客は、確定の操作としてICタグを読み取らせてもよい。つまり、計量装置10は、計量重量が安定しているときに(図9(A)のステップS43(NO)~ステップS44(NO)の繰り返しにおいて)、ICタグを読み取った場合には、装置識別情報、購入量、価格、ユーザ識別情報を表示印刷装置20に送信してもよい。確定の操作としてICタグを読み取らせる態様においては、操作部16の操作は不要になる。
【0128】
上記(5)において、表示印刷装置20は、商品ボタンの表示に代えて、商品ラベルを印刷、発行してもよい。つまり、表示印刷装置20は、商品ラベルの表示を省略し、ICタグから読み取ったユーザ識別情報に対応する商品ラベルを印刷、発行してもよい。なお、ICタグから読み取ったユーザ識別情報に対応付けて記憶されている情報(装置識別情報、購入量、価格)が複数ある場合には、当該複数の商品ラベルを順次、印刷、発行してもよいし、1つに纏めた1枚のラベルを印刷、発行してもよい。
【0129】
なお、計量装置10から表示印刷装置20への情報の送信(上記(1))から所定の時間(例えば、10分間)が経過しても、表示印刷装置20におけるICタグのから読み取り(上記(4))がない場合には、表示印刷装置20は、アラートを出力してもよい。例えば、表示印刷装置20は、店員が使用する装置に、表示印刷装置20における読み取りがない旨のメッセージを送信してもよい。
【0130】
NFCを利用する場合、表示印刷装置20を使わずに、店内に設置された精算装置40(現金決済機能、非現金決済機能のうち少なくとも一方を有する装置。登録機能の有無は問わない。非図示)に移動し、直接、精算してもよい。つまり、上記(1)→上記(2)→上記(3)→上記(4)→上記(5)の流れに代えて、上記(1)→下記(6)→下記(7)→下記(8)→下記(9)の流れとしてもよい。精算装置40は、店員が操作する装置であってもよいし、顧客が操作する装置(いわゆるフルセルフのレジ)であってもよい。
【0131】
(6)計量装置10は、確定の操作に応じて、装置識別情報、購入量、価格、ユーザ識別情報を、ストアコントローラ50(非図示)を介して、又は、ストアコントローラ50を介さずに、精算装置40に送信する。
(7)精算装置40は、ユーザ識別情報、装置識別情報、購入量、価格を対応付けて記憶する。
(8)精算装置40は、ICタグを内蔵した携帯端末等を読み取る。精算装置40が、ICタグを読み取り可能な近距離無線通信部を備えてもよいし、別体である近距離無線通信部を精算装置40に接続(有線又は無線で接続)してもよい。
(9)精算装置40は、ICタグから読み取ったユーザ識別情報に対応する商品を登録し、操作に基づいて精算する。なお、計量販売商品以外の商品も存在する場合には、精算装置40は、計量販売商品以外の商品と合わせて精算してもよい。
【0132】
なお、計量装置10から精算装置40への情報の送信(上記(6))から所定の時間(例えば、10分間)が経過しても、精算装置40におけるICタグのから読み取り(上記(8))がない場合には、アラートを出力してもよい。例えば、管理装置60は、精算装置40の記憶情報(上記(7)の情報)を参照し、精算装置40における読み取りがない旨のメッセージを当該管理装置60の表示部に表示してもよい。
【0133】
また、計量装置10は、装置識別情報、購入量、価格、ユーザ識別情報を、精算装置40ではなくクラウドサーバ90に送信し、クラウドサーバ90は、ユーザ識別情報、装置識別情報、購入量、価格を対応付けて記憶し、精算装置40は、ICタグを内蔵した携帯端末等を読み取って、ICタグから読み取ったユーザ識別情報に対応する情報をクラウドサーバ90から受信して登録し、操作に基づいて精算してもよい。つまり、計量装置10では計量情報を一旦クラウドサーバ90に送信し、精算装置40では該当する計量情報をクラウドサーバ90から受信し、商品を精算してもよい。
【0134】
なお、計量装置10からクラウドサーバ90への情報の送信から所定の時間(例えば、10分間)が経過しても、精算装置40におけるICタグのから読み取りがない場合には、アラートを出力してもよい。例えば、管理装置60は、クラウドサーバ90の記憶情報を参照し、精算装置40における読み取りがない旨のメッセージを当該管理装置60の表示部に表示してもよい。
【0135】
(計量表示印刷装置30)
図12は、計量表示印刷装置30の外観の一例である。計量装置10及び表示印刷装置20に代えて又は加えて、計量装置10の計量機能と表示印刷装置20の表示印刷機能を兼ね備える計量表示印刷装置30を備えてもよい。
【0136】
計量表示印刷装置30は、CPU31(非図示)と、記憶部32(非図示)と、計量部34(図12の34aは載台)と、表示部35(図12参照)と、スキャナ部36(図12参照)と、近距離無線通信部37(図12参照)と、印刷部38(図12の38aは発行口)とを備える。また、計量表示印刷装置30は、計時部、音声出力部、操作部、人感センサ、発光部のうちの少なくとも1つを備えてもよい。計量表示印刷装置30は、顧客自身が操作してもよいし、店員が操作してもよい。近距離無線通信部37は、印刷装置10や印刷装置20と同様のものであってもよい。
【0137】
なお、計量装置10は、計量重量の減少分を商品の購入重量として算出するのに対し、計量表示印刷装置30は、計量重量から容器の重量(風袋重量)を減算した重量を商品の購入重量として算出する。容器に入れる商品は、固体の商品であってもよいし液体の商品であってもよい。つまり、計量表示印刷装置30でも、計量装置10と同様、例えば、総菜、ナッツ、ドライフルーツ、菓子、酒類、調味料、油、ドリンク類、サプリメント、化粧品、洗剤等の商品の購入重量を算出可能である。
【0138】
計量表示印刷装置30は、重量販売モードと体積販売モードを備える。計量表示印刷装置30は、商品毎に重量にて販売される商品であるか、体積にて販売される商品であるかを示す情報を記憶部32に記憶している。つまり、計量表示印刷装置30は、計量する商品(又は計量した商品)が重量によって販売される商品である場合には重量販売モードにて購入量や単価を表示し、計量する商品(又は計量した商品)が体積によって販売される商品である場合には体積販売モードにて購入量や単価を表示する。
【0139】
(価格等を表示する迄の動作の概要)
計量表示印刷装置30は、風袋重量を取得し、表示する。計量表示印刷装置30が、風袋重量を取得する方法は、特に限定されない。例えば、計量表示印刷装置30は、既知の重量である複数の容器の夫々に対応するボタン(風袋プリセットボタン)を選択可能に表示し、選択された風袋プリセットボタンに対応付けられている風袋重量を取得してもよい。計量表示印刷装置30は、空の状態の容器を実際に計量して風袋重量を取得してもよい。計量表示印刷装置30は、夫々の容器に付されたバーコード(当該容器の重量をコード化したバーコード)を読み取って風袋重量を取得してもよい。計量表示印刷装置30は、夫々の容器に付されたICタグ(当該容器の重量を記憶したICチップ)を読み取って風袋重量を取得してもよい。
【0140】
計量表示印刷装置30は、購入する商品の選択を受け付ける。例えば、計量表示印刷装置30は、計量して販売する全商品の夫々に対応する商品ボタンを選択可能に表示し、選択された商品ボタンに対応する商品を購入する商品として受け付ける。
【0141】
計量表示印刷装置30は、購入する商品の単価を表示する。計量表示印刷装置30は、購入する商品が重量によって販売される商品である場合には重量単価(例えば、100グラムあたりの価格)を表示し、購入する商品が体積によって販売される商品である場合には体積単価(例えば、100ミリリットルあたりの価格)を表示する。なお、計量表示印刷装置30は、各商品の単価を記憶部32に記憶している。
【0142】
計量表示印刷装置30は、容器に入れた商品を計量し、購入量を算出する。計量表示印刷装置30は、購入する商品が重量によって販売される商品である場合には、計量重量と、風袋重量とに基づいて購入量(購入重量)を算出する。計量表示印刷装置30は、購入する商品が体積によって販売される商品である場合には、計量重量と、風袋重量と、当該商品の比重情報とに基づいて購入量(購入体積)を算出する。
【0143】
計量表示印刷装置30は、価格(合計)を算出する。計量表示印刷装置30は、購入する商品が重量によって販売される商品である場合には、当該商品の単価(重量単価)と購入量(購入重量)とに基づいて価格を算出する。計量表示印刷装置30は、購入する商品が体積によって販売される商品である場合には、当該商品の単価(体積単価)と購入量(購入体積)とに基づいて価格を算出する。
【0144】
計量表示印刷装置30は、購入量、価格を表示する。計量表示印刷装置30は、購入する商品が重量によって販売される商品である場合には購入量(購入重量)と価格とを表示し、購入する商品が体積によって販売される商品である場合には購入量(購入体積)と価格とを表示する。
【0145】
図13は、計量表示印刷装置30の表示例である。図13の説明において、計量表示印刷装置30では、下記の4つの商品を計量(販売)するものとする。
・重量によって販売される商品AAA(単価500(円/100g)。つまり、図6(A)の商品コード「S001」に相当。
・重量によって販売される商品BBB(単価250(円/100g)。つまり、図6(A)の商品コード「S002」に相当。
・体積によって販売される商品CCC(単価150(円/100ml)。つまり、図6(A)の商品コード「S004」に相当。
・体積によって販売される商品DDD(単価400(円/100ml)。つまり、図6(A)の商品コード「S005」に相当。
【0146】
各図の説明は後述するが、図13(A)→図13(B)→図13(C)は、商品AAAを選択した場合の画面遷移である。図13(A)→図13(D)→図13(C)は、商品BBBを選択した場合の画面遷移である。図13(A)→図13(E)→図13(C)は、商品CCCを選択した場合の画面遷移である。図13(A)→図13(F)→図13(C)は、商品DDDを選択した場合の画面遷移である。
【0147】
計量表示印刷装置30は、風袋重量の取得後であって載台34aには容器も含め何も載置されていないときには、図13(A)に示したような商品選択画面を表示部35に表示する。図13(A)の商品選択画面には、風袋重量として「10(g)」が表示され、購入量(購入重量)として「-10(g)」が表示され、単価(重量単価)として「0(円/100g)」が表示され、価格として「0(円)」が表示されている。また、図13(A)の商品選択画面には、各商品(商品AAA、商品BBB、商品CCC、商品DDD)の商品ボタンが操作可能に表示されている。なお、図13(A)の場面では計量重量は「0(g)」であるため、購入量(購入重量)は、計量重量「0(g)」-風袋重量「10(g)」で「-10(g)」となる。
【0148】
計量表示印刷装置30は、図13(A)の場面から商品AAAの商品ボタンが選択され、載台34aに商品AAAを入れた容器が載置された場合には、図13(B)に示したようなラベル発行指示画面を表示部35に表示する。図13(B)のラベル発行指示画面には、風袋重量として「10(g)」が表示され、購入量(購入重量)として「60(g)」が表示され、単価(重量単価)として「500(円/100g)」が表示され、価格として「300(円)」が表示されている。また、図13(B)のラベル発行指示画面には、選択された商品AAAのアイコンが表示され、プリントボタンと戻るボタン(画面左下のボタン)とが操作可能に表示されている。なお、図13(B)の場面の計量重量(つまり購入量(購入重量)+風袋重量)は、「70(g)」である。
【0149】
計量表示印刷装置30は、図13(B)の場面からプリントボタンが操作された場合には、図13(C)に示したようなラベル受取指示画面を表示部35に表示する。図13(C)のラベル受取指示画面には、風袋重量として「0(g)」が表示され、購入量(購入重量)として「0(g)」が表示され、単価(重量単価)として「0(円/100g)」が表示され、価格として「0(円)」が表示されている。なお、計量表示印刷装置30は、図13(B)の場面から戻るボタンが操作された場合には、図13(A)の商品選択画面を表示部35に表示する。なお、図13(B)の戻るボタンは、商品ボタンの選択を取り消すときに操作する。図13(D)、図13(E)、図13(F)の戻るボタンも同様である。
【0150】
計量表示印刷装置30は、図13(A)の場面から商品BBBの商品ボタンが選択され、載台34aに商品BBBを入れた容器が載置された場合には、図13(D)に示したようなラベル発行指示画面を表示部35に表示する。図13(D)のラベル発行指示画面には、風袋重量として「10(g)」が表示され、購入量(購入重量)として「60(g)」が表示され、単価(重量単価)として「250(円/100g)」が表示され、価格として「150(円)」が表示されている。また、図13(D)のラベル発行指示画面には、選択された商品BBBのアイコンが表示され、プリントボタンと戻るボタンとが操作可能に表示されている。なお、図13(D)の場面の計量重量は、「70(g)」である。
【0151】
計量表示印刷装置30は、図13(D)の場面からプリントボタンが操作された場合には、図13(C)のラベル受取指示画面を表示部35に表示する。また、計量表示印刷装置30は、図13(D)の場面から戻るボタンが操作された場合には、図13(A)の商品選択画面を表示部35に表示する。
【0152】
計量表示印刷装置30は、図13(A)の場面から商品CCCの商品ボタンが選択され、載台34aに商品CCCを入れた容器が載置された場合には、図13(E)に示したようなラベル発行指示画面を表示部35に表示する。図13(E)のラベル発行指示画面には、風袋重量として「10(g)」が表示され、購入量(購入体積)として「50(ml)」が表示され、単価(体積単価)として「150(円/100ml)」が表示され、価格として「75(円)」が表示されている。また、図13(E)のラベル発行指示画面には、選択された商品CCCのアイコンが表示され、プリントボタンと戻るボタンとが操作可能に表示されている。なお、図13(E)の場面の計量重量は、「70(g)」である。つまり、非表示であるが、購入重量に相当するネットの重量は「60(g)」である。また、商品CCCの比重は、1.2であり(図6(A)参照)、記憶部32に記憶されている。60÷1.2=50である。
【0153】
計量表示印刷装置30は、図13(E)の場面からプリントボタンが操作された場合には、図13(C)のラベル受取指示画面を表示部35に表示する。また、計量表示印刷装置30は、図13(E)の場面から戻るボタンが操作された場合には、図13(A)の商品選択画面を表示部35に表示する。
【0154】
計量表示印刷装置30は、図13(A)の場面から商品DDDの商品ボタンが選択され、載台34aに商品DDDを入れた容器が載置された場合には、図13(F)に示したようなラベル発行指示画面を表示部35に表示する。図13(F)のラベル発行指示画面には、風袋重量として「10(g)」が表示され、購入量(購入体積)として「65.9(ml)」が表示され、単価(体積単価)として「400(円/100ml)」が表示され、価格として「263(円)」が表示されている。また、図13(F)のラベル発行指示画面には、選択された商品DDDのアイコンが表示され、プリントボタンと戻るボタンとが操作可能に表示されている。なお、図13(F)の場面の計量重量は、「70(g)」である。つまり、非表示であるが、購入重量に相当するネットの重量は「60(g)」である。また、商品DDDの比重は、0.91であり(図6(A)参照)、記憶部32に記憶されている。60÷0.91≒65.9である。
【0155】
計量表示印刷装置30は、図13(F)の場面からプリントボタンが操作された場合には、図13(C)のラベル受取指示画面を表示部35に表示する。また、計量表示印刷装置30は、図13(F)の場面から戻るボタンが操作された場合には、図13(A)の商品選択画面を表示部35に表示する。
【0156】
以上のように、計量表示印刷装置30は、重量によって販売される商品であるか体積によって販売される商品であるかに応じて、購入量、単価の表示を切り換える。具体的には、計量表示印刷装置30は、重量によって販売される商品(商品AAA、商品BBB)の場合には、購入重量、重量単価を表示し(図13(B)、図13(D))、体積によって販売される商品(商品CCC、商品DDD)の場合には、購入体積、体積単価を表示する(図13(E)、図13(F))。
【0157】
また、計量表示印刷装置30は、購入量、単価の表示を購入体積、体積単価に切り換えて表示している状態から、プリントボタンが操作された場合、購入量、単価の表示を購入重量、重量単価に戻す(図13(E)→図13(C)、図13(F)→図13(C))。また、計量表示印刷装置30は、購入量、単価の表示を購入体積、体積単価に切り換えて表示している状態から、戻るボタンが操作された場合、購入量、単価の表示を購入重量、重量単価に戻す(図13(E)→図13(A)、図13(F)→図13(A))。
【0158】
なお、計量表示印刷装置30は、図13(E)の場面や図13(F)の場面から、商品DDD(商品FFF)を入れた容器が載台34aから降ろされた場合に、購入量、単価の表示を購入重量、重量単価に戻してもよい。
【0159】
(計量表示印刷装置30と精算装置40との連携)
ICタグを内蔵した携帯端末等を用いて計量装置10と精算装置40とを連携させる例(計量装置10が装置識別情報、購入量、価格、ユーザ識別情報を精算装置40又はクラウドサーバ90に送信する例)を説明したが、同様に、ICタグを内蔵した携帯端末等を用いて計量表示印刷装置30と精算装置40とを連携させてもよい。つまり、計量表示印刷装置30においてユーザ識別情報を取得し、商品の精算に必要な情報を、クラウドサーバ90を経由して又は経由せずに直接、精算装置40に送信してもよい。計量表示印刷装置30と精算装置40との連携させる場合には、計量表示印刷装置30は、商品ラベルを印刷、発行しない。
【0160】
以上、実施形態について説明したが、上記実施形態は、一例であって具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、下記(1)~(12)のようにしてもよい。また、下記(1)~(12)は適宜組み合わせてもよい。
【0161】
(1)上記実施形態では、重量販売モードの単価(重量単価)を100グラムあたりの価格(円/100g)としているが、100グラムあたりの価格でなくてもよい。また、商品に応じて異なる重量単価を用いてもよい。上記実施形態では、体積販売モードの単価(体積単価)を100ミリリットルあたりの価格(円/100ml)としているが、100ミリリットルあたりの価格でなくてもよい。また、商品に応じて異なる体積単価を用いてもよい。
【0162】
(2)上記実施形態では、計量装置10は、販売モードによらず、表示部15(表示器15d)に計量重量(総重量)を表示する例を説明したが(例えば、図10)、計量装置10は、計量重量に代えて又は加えて他の情報を表示してもよい。例えば、計量装置10は、体積販売モードであるときには、計量重量に代えて又は加えて、当該商品(載台14aに載置された容器に収容されている商品)の体積(総体積)を表示してもよい。なお、当該商品の体積は、計量重量(総重量)から容器の重量(既知)を減算した当該商品の重量と、比重情報と、を用いて算出される。同様に、計量装置10は、個数販売モードであるときには、計量重量に代えて又は加えて、個数(杯数)を表示してもよい。
【0163】
(3)上記実施形態では、計量装置10は、表示部15(表示器15a~表示器15d)に数値と単位(購入量単位、単価単位、購入金額単位、重量単位)とを表示する例を説明したが(例えば、図10)、単位については表示しなくてもよい。例えば、表示部15の前面に被せるシートとして夫々の販売モードに応じた単位(単位の組み合わせ)を印刷したシート(各数値が視認できるように例えば各表示器の前面は開口しているか透明又は半透明になっているシート)を夫々用意し、店員は販売モードを切り替えるときに被せるシートを変更してもよい。夫々の販売モードに応じた単位の組み合わせを印刷したシートではなく、夫々の販売モードに応じた単位の組み合わせを印刷したシールを用いてもよい。また、個々の単位(「(g)」「(円/100g)」、「(ml)」「(円/100ml)」、「(杯)」「(円/杯)」)を印刷したシールを用いてもよい。なお、表示部15に単位を表示しない場合には、計量装置10は、単位情報(購入量単位、単価単位、購入金額単位、重量単位)を記憶しなくてもよい。
【0164】
(4)上記実施形態では、計量装置10に設定されている販売モードと表示印刷装置20にて設定されている販売モードとが一致しなかった場合には、表示印刷装置20はエラーメッセージを表示部25に表示すると説明したが、表示印刷装置20に加えて当該計量装置10もエラーメッセージを表示部15に表示してもよいし、表示印刷装置20に代えて当該計量装置10がエラーメッセージを表示部15に表示してもよい。
【0165】
(5)上記実施形態では、1杯分の夫々の商品の重量が一定(例えば「20(g/杯)」)となるようなスプーンを用いる例を説明したが、液体の商品については、夫々の商品の体積が一定(例えば「20(ml/杯)」)となるようなスプーンを用いてもよい。例えば、商品DDDを1杯掬った場合に概ね20gになるようなスプーンを商品DDD用のスプーンとして用いてもよいし、商品DDDを1杯掬った場合に概ね20mlになるようなスプーンを商品DDD用のスプーンとして用いてもよい。なお、商品DDDの比重は0.91であるが、前者のスプーンを用いた場合のスプーン1杯分の差分重量は20g、一方、後者のスプーンを用いた場合のスプーン1杯分の差分重量は18.2g(20ml×0.91)となるため、前者のスプーンを用いる場合と後者のスプーンを用いる場合とでは、設定する単価(円/杯)が異なる。
【0166】
(6)上記実施形態では、説明の便宜上、個数販売モードにおいてスプーンを用いる例を説明したが、商品に応じて、例えば、おたまやカップを用いてもよい。サイズや種類も複数あってもよい。
【0167】
(7)上記実施形態では、複数台の計量装置10を設置する例を説明したが(図1)、計量装置10は一台であってもよい。計量装置10が一台であれば、商品等は特定されるため、装置識別情報を表示印刷装置20に送信しなくてもよい。
【0168】
(8)上記実施形態では、商品コードは、商品(商品名)と販売モードの組み合わせを一意に示していると説明したが(図6(A))、商品コードは、商品を一意に示すものであってもよい。なお、商品コードが商品と販売モードの組み合わせを一意に示す場合には、図6(C)に示した通り、夫々の計量装置10に対して商品コード(すなわち、商品、販売モード)を設定するが、商品コードが商品を一意に示す場合には、夫々の計量装置10に対して商品コード(すなわち、商品)と販売モードとを設定すればよい。
【0169】
(9)上記実施形態では、印刷装置10は、購入量や価格(合計)を表示部15に表示する例を説明したが、印刷装置10は、表示に代えて又は加えて、購入量や価格(合計)を音声出力してもよいし、当該計量装置10における操作が完了した旨を音声出力してもよい。また、表示印刷装置20や計量表示印刷装置30も、表示に代えて又は加えて音声出力してもよい。例えば、表示印刷装置20(計量表示印刷装置30)は、商品選択画面において商品ボタンを選択する旨のガイダンスを音声出力してもよいし、ラベル発行指示画面において商品や価格を確認してプリントボタンを操作する旨のガイダンスを音声出力してもよいし、ラベル受取指示画面において商品ラベルの貼付等に関するガイダンスを音声出力してもよい。
【0170】
(10)上記実施形態では、表示印刷装置20が、商品マスタ(図6(A))や個数換算用情報(図6(B))や計量装置設定基本情報(図6(C))を記憶する例を説明したが、他の装置(例えば、クラウドサーバ90)が、商品マスタ、個数換算用情報、計量装置設定基本情報のうちの1つ以上を記憶してもよい。商品マスタと個数換算用情報と計量装置設定基本情報は、同一の装置に纏めて記憶されていてもよいし、異なる装置に分散して記憶されてもよい。
【0171】
(11)上記実施形態では、表示印刷装置20が夫々の計量装置10に設定情報を送信する例を説明したが(図8(A))、表示印刷装置20とは異なる装置(例えば、管理装置60、クラウドサーバ90)が夫々の計量装置10に設定情報を送信してもよい。上記(10)にも関連するが、計量装置10に設定情報を送信する装置と、商品マスタ(図6(A))等を記憶する装置とは、同一の装置であってもよいし、異なる装置であってもよい。
【0172】
(12)上記(10)(11)にも関連するが、計量装置10、表示印刷装置20、計量表示印刷装置30、精算装置40、管理装置60等)における各機能(入出力、記憶、処理(判断含む))の一部又は全部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。例えば、各装置は、入出力のインターフェース等に特化したいわゆるシンクライアントとして機能してもよい。例えば、表示印刷装置20や計量表示印刷装置30は、クラウドサーバ90が生成した画面(図11図13に示したような各種の画面)を表示(例えば、ブラウジングして表示)してもよい。
【0173】
以下、実施形態総括を記載する。
[技術分野]
本発明は、計量装置、システムに関する。
[背景技術]
例えば、計量して商品を販売するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]実公平6-50740号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、販売方法や使用方法に関して改善の余地があった。本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、より好適に販売や使用の状況に対応可能な技術を提供することにある。
【0174】
[課題を解決するための手段]
(1)本発明の一態様は、載置部(例えば、載台14a)に載置された被計量物の重量を計量する計量手段(例えば、計量部14)と、前記計量手段で計量された第1の安定重量(例えば、第1計量重量)から第2の安定重量(例えば、第2計量重量)の差分を第1の値として算出する算出手段(例えば、CPU11)と、販売モードに応じた変数(例えば、体積販売モードの場合の比重(体積換算用情報)、個数販売モードの場合の個数換算用情報)を用いて前記第1の値を第2の値に換算する換算手段(例えば、CPU11)と、前記第1の値または前記第2の値を送信する送信手段(例えば、通信部17)とを備えることを特徴とする計量装置(例えば、計量装置10)である。
(1)の計量装置によれば、より好適に販売や使用の状況に対応することができる。
【0175】
(2)前記計量手段で計量された前記第2の安定重量を表示可能な表示手段(例えば、表示部15)を備え、前記表示手段は、前記第2の安定重量の表示中に、前記第1の値または前記第2の値と、販売モードに応じた単価と、売価とを表示(例えば、図10参照)することを特徴とする(1)に記載の計量装置である。
(2)の計量装置によれば、より好適に販売や使用の状況に対応することができる。
【0176】
(3)送信の指示を受け付ける受付手段を備え、前記送信手段は、前記送信の指示(例えば、操作部16の操作、ICタグを内蔵した携帯端末等のかざし動作)に基づいて場合に前記第1の値または前記第2の値を送信し、前記第1の値または前記第2の値の送信後、所定の時間内に前記被計量物の重量が変化した場合、前記送信の指示がなくても、前記被計量物の重量の変化後の前記第1の値または第2の値を送信する(例えば、「計量装置10/確定操作の省略処理」参照)ことを特徴とする(1)または(2)に記載の計量装置である。
(3)の計量装置によれば、より好適に販売や使用の状況に対応することができる。
【0177】
(4)本発明の一態様は、複数の計量装置(例えば、計量装置10)と、情報処理装置(例えば、表示印刷装置20)と、を含むシステム(例えば、販売処理システム1)であって、前記計量装置は、載置部(例えば、載台14a)に載置された被計量物の重量を計量する計量手段(例えば、計量部14)と、前記計量手段で計量された第1の安定重量(例えば、第1計量重量)から第2の安定重量(例えば、第2計量重量)の差分を第1の値として算出する算出手段(例えば、CPU11)と、販売モードに応じた変数(例えば、体積販売モードの場合の比重(体積換算用情報)、個数販売モードの場合の個数換算用情報)を用いて前記第1の値を第2の値に換算する換算手段(例えば、CPU11)と、当該計量装置を識別する装置識別情報と、前記第1の値または前記第2の値とを送信する送信手段(例えば、通信部17)とを備え、前記情報処理装置は、前記装置識別情報と前記第1の値または前記第2の値とを受信する受信手段(例えば、通信部27)と、商品を選択可能な操作子(例えば、商品ボタン)を表示する表示手段(例えば、表示部25)とを備え、前記表示手段は、前記装置識別情報と商品と販売モードとの対応関係(例えば、図6(A)の商品マスタ、図6(C)の計量装置設定基本情報)に基づいて、前記受信手段が受信した前記装置識別情報に対応する商品の前記操作子を、当該装置識別情報に対応する販売モードに応じた態様で表示(例えば、図11参照)することを特徴とするシステムである。
(4)のシステムによれば、より好適に販売や使用の状況に対応することができる。
【0178】
(5)本発明の一態様は、複数の計量装置(例えば、計量装置10)と、情報処理装置(例えば、表示印刷装置20)と、を含むシステム(例えば、販売処理システム1)であって、前記計量装置は、載置部(例えば、載台14a)に載置された被計量物の重量を計量する計量手段(例えば、計量部14)と、前記計量手段で計量された第1の安定重量(例えば、第1計量重量)から第2の安定重量(例えば、第2計量重量)の差分を第1の値として算出する算出手段(例えば、CPU11)と、当該計量装置を識別する装置識別情報と、前記第1の値を送信する送信手段(例えば、通信部17)とを備え、前記情報処理装置は、前記装置識別情報と前記第1の値を受信する受信手段(例えば、通信部27)と、販売モードに応じた変数(例えば、体積販売モードの場合の比重(体積換算用情報)、個数販売モードの場合の個数換算用情報)を用いて、前記受信手段で受信された前記第1の値を第2の値に換算する換算手段(例えば、CPU21)と、商品を選択可能な操作子(例えば、商品ボタン)を表示する表示手段(例えば、表示部25)とを備え、前記表示手段は、前記装置識別情報と商品と販売モードとの対応関係(例えば、図6(A)の商品マスタ、図6(C)の計量装置設定基本情報)に基づいて、前記受信手段が受信した前記装置識別情報に対応する商品の前記操作子を、当該装置識別情報に対応する販売モードに応じた態様で表示(例えば、図11参照)することを特徴とするシステムである。
(5)のシステムによれば、より好適に販売や使用の状況に対応することができる。
【0179】
(6)本発明の一態様は、複数の計量装置(例えば、計量装置10)と、情報処理装置(例えば、表示印刷装置20)と、を含むシステム(例えば、販売処理システム1)であって、前記計量装置は、載置部(例えば、載台14a)に載置された被計量物の重量を計量する計量手段(例えば、計量部14)と、前記計量手段で計量された第1の安定重量(例えば、第1計量重量)から第2の安定重量(例えば、第2計量重量)の差分を第1の値として算出する算出手段(例えば、CPU11)と、販売モードに応じた変数(例えば、体積販売モードの場合の比重(体積換算用情報)、個数販売モードの場合の個数換算用情報)を用いて前記第1の値を第2の値に換算する第1換算手段(例えば、CPU11)と、当該計量装置を識別する装置識別情報と、前記第1の値または前記第2の値とを送信する送信手段(例えば、通信部17)とを備え、前記情報処理装置は、前記装置識別情報と前記第1の値または前記第2の値とを受信する受信手段(例えば、通信部27)と、販売モードに応じた変数(例えば、体積販売モードの場合の比重(体積換算用情報)、個数販売モードの場合の個数換算用情報)を用いて、前記受信手段で受信された前記第1の値を第2の値に換算する第2換算手段(例えば、CPU21)と、商品を選択可能な操作子(例えば、商品ボタン)を表示する表示手段(例えば、表示部25)とを備え、前記表示手段は、前記装置識別情報と商品と販売モードとの対応関係(例えば、図6(A)の商品マスタ、図6(C)の計量装置設定基本情報)に基づいて、前記受信手段が受信した前記装置識別情報に対応する商品の前記操作子を、当該装置識別情報に対応する販売モードに応じた態様で表示(例えば、図11参照)することを特徴とするシステムである。
(6)のシステムによれば、より好適に販売や使用の状況に対応することができる。
【0180】
(7)前記表示手段は、所定の計時開始時タイミング(例えば、表示開始時、計量情報の受信時)から第1の時間が経過していない前記操作子を第1領域(例えば、第1画面)に表示し、前記所定の計時開始タイミングから前記第1の時間が経過した前記操作子を前記第1領域とは異なる第2領域(例えば、第2画面)に表示し、前記所定の計時開始タイミングから前記第1の時間よりも長い第2の時間が経過した前記操作子は非表示にすることを特徴とする(4)~(6)の何れかに記載のシステムである。
(7)のシステムによれば、より好適に販売や使用の状況に対応することができる。
【0181】
(8)本発明の一態様は、計量手段(例えば、計量部34)と、風袋の重量を取得(例えば、風袋プリセットボタンの操作による取得、空の状態の容器を実際に計量して取得、バーコードを読み取って取得、ICチップを読み取って取得)する取得手段と、商品を特定する商品特定手段(例えば、商品ボタン。表示部35)と、少なくとも商品の購入量を表示可能な表示手段(例えば、表示部35)と、商品の購入量を確定させる指示を受け付ける受付手段(例えば、プリントボタン。表示部35)とを備え、夫々の商品には販売モード(例えば、重量販売モード、体積販売モード)が設定されており、前記表示手段は、前記商品特定手段による商品の特定から前記指示の受け付けまでの間(例えば、図13(B)、図13(D)、図13(E)、図13(F)の場面を含む期間)、前記商品特定手段によって特定された商品の販売モードに応じた単位(例えば、体積販売モードである場合には「ml」)で該商品の購入量を表示する(例えば、図13参照)ことを特徴とする計量装置(例えば、計量表示印刷装置30)である。
(8)の計量装置によれば、より好適に販売や使用の状況に対応することができる。
【0182】
なお、以上に説明した各装置(計量装置10、表示印刷装置20、計量表示印刷装置30、精算装置40、ストアコントローラ50、管理装置60、クラウドサーバ90)を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0183】
1…販売処理システム 10…計量装置 20…表示印刷装置 30…計量表示印刷装置 40…精算装置 50…ストアコントローラ 60…管理装置 90…クラウドサーバ
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