(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093569
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】収納ラック
(51)【国際特許分類】
A47B 45/00 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
A47B45/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210048
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】500560129
【氏名又は名称】株式会社ニトリホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 元昭
(72)【発明者】
【氏名】植村 茂弘
【テーマコード(参考)】
3B054
【Fターム(参考)】
3B054AA01
3B054BA07
3B054BA12
3B054BA17
3B054BB06
3B054BB11
3B054BB16
3B054BC05
3B054BC09
3B054BC14
3B054CA03
3B054CA09
3B054EA02
3B054EA03
3B054EA04
(57)【要約】
【課題】複数の収納スペースに対する棚状部材及びボックス状部材の柔軟な割り当てを可能にしつつ、機能性及びデザイン性に優れた収納ラックの実現に有利な技術を提供する。
【解決手段】収納ラック10のフレーム構造体40は、縦方向に延在する複数の縦フレーム部と、横方向に延在する複数の横フレーム部とを有する。4つの横フレーム部により区画され且つ棚状部材20を収容可能な棚収容スペースと、複数の横フレーム部及び複数の縦フレーム部により区画され且つボックス状部材30を収容可能なボックス収用スペースであって、棚収容スペースに隣り合うように設けられるボックス収用スペースとを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚状部材及びボックス状部材を収容可能なフレーム構造体を備える収納ラックであって、
前記フレーム構造体は、
縦方向に延在する複数の縦フレーム部と、横方向に延在する複数の横フレーム部とを有し、
4つの横フレーム部により区画され且つ前記棚状部材を収容可能な棚収容スペースと、前記複数の横フレーム部及び前記複数の縦フレーム部により区画され且つ前記ボックス状部材を収容可能なボックス収用スペースであって、前記棚収容スペースに隣り合うように設けられるボックス収用スペースとを含む、
収納ラック。
【請求項2】
前記縦方向及び前記横方向のうちの少なくともいずれか一方に、複数のボックス収用スペースが並べられ、
各ボックス収用スペースの真上及び真下に、前記棚収容スペースが設けられ、
前記複数の縦フレーム部の少なくとも一部及び前記複数の横フレーム部のうちの少なくとも一部は、取り外し可能に設けられる、
請求項1に記載の収納ラック。
【請求項3】
前記ボックス状部材は、少なくとも2つのボックス固定具により、前記ボックス収用スペースにおける移動が制限され、
前記少なくとも2つのボックス固定具の各々は、前記ボックス状部材に取り付けられる取付部と、前記取付部から起立するように延在する起立部とを有し、
ボックス固定具の前記取付部が、前記ボックス収用スペースに収容されている前記ボックス状部材の上面に取り付けられる場合、当該ボックス固定具の前記起立部は、前記ボックス収用スペースの真上に設けられる前記棚収容スペースに突出し、
ボックス固定具の前記取付部が、前記ボックス収用スペースに収容されている前記ボックス状部材の下面に取り付けられる場合、当該ボックス固定具の前記起立部は、前記ボックス収用スペースの真下に設けられる前記棚収容スペースに突出する、
請求項1に記載の収納ラック。
【請求項4】
前記棚状部材は、複数の棚固定具により、前記棚収容スペースにおいて位置が固定され、
前記複数の棚固定具は、前記棚収容スペースを区画する前記4つの横フレーム部のうちの少なくとも2つ以上の横フレーム部から前記棚収容スペースに突出し、
前記棚状部材の底部には、前記複数の棚固定具が嵌合可能な複数の棚固定凹部と、ボックス固定具を収容可能な複数のボックス固定収容部とが設けられる、
請求項3に記載の収納ラック。
【請求項5】
前記フレーム構造体は、上方に突出し且つ前記縦方向に伸縮可能な複数の突っ張り部を有し、
前記複数の突っ張り部の伸縮量を調整して、配置スペースの天面に前記複数の突っ張り部を押しつけることで、前記配置スペースの床面及び前記天面によって収納ラックが支持される、
請求項1~4のいずれか一項に記載の収納ラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は収納ラックに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の収納スペースが高さ方向及び水平方向に並べられた収納ラックが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
複数の収納スペースが並べられる収納ラックは、それぞれの収納スペースを様々な用途に活用することができ、機能性に優れる。例えば、ある収納スペースの底部の棚状部材に物を置くことで、当該収納スペースを、物が配置される棚収納空間として活用することができる。一方、他の収納スペースにボックス状部材を配置することで、当該収納スペースを、ボックス状部材を保管するための場所やボックス状部材を利用するための場所として活用することができる。
【0004】
またそれぞれの収納スペースにおける収納物や活用法を、収納スペース間の位置関係を考慮して決めることで、収納ラックに特有の視覚的調和性を持たせることができる。このように複数の収納スペースが並べられる収納ラックは、室内のデザイン性を向上させる装飾家具としても利用可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数の収納スペースが並べられる収納ラックにおいて、ユーザの好みに応じた機能性及びデザイン性を実現するため、それぞれの収納スペースの活用法が柔軟に変えられることが望ましい。特に、複数の収納スペースに対して棚状部材及びボックス状部材を自由に割り当てることが可能なように収納ラックを構成することで、ユーザのニーズを柔軟に満たすことができる適応性及び汎用性に優れた収納ラックを提供できる。また、一度組み立てた収納ラックの構成をライフスタイルの変化に応じて変えることができるようにすることで、収納スペースの拡大や棚状部材及びボックス状部材の変更を容易に行うことができる収納ラックを提供できる。
【0007】
その一方で、棚状部材及びボックス状部材を、相互間の干渉を抑えつつ簡便に設置及び取り外すことができるように収納ラックを構成することが望ましい。また棚状部材及びボックス状部材をスペース効率良く設置できるように収納ラックを構成することは、収納ラックの組み立てに要するスペースや労力を抑えつつ大きな収納スペースを確保するのに有利である。
【0008】
本開示は上述の事情に鑑みてなされたものであり、複数の収納スペースに対する棚状部材及びボックス状部材の柔軟な割り当てを可能にしつつ、機能性及びデザイン性に優れた収納ラックを実現するのに有利な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様は、棚状部材及びボックス状部材を収容可能なフレーム構造体を備える収納ラックであって、フレーム構造体は、縦方向に延在する複数の縦フレーム部と、横方向に延在する複数の横フレーム部とを有し、4つの横フレーム部により区画され且つ棚状部材を収容可能な棚収容スペースと、複数の横フレーム部及び複数の縦フレーム部により区画され且つボックス状部材を収容可能なボックス収容スペースであって、棚収容スペースに隣り合うように設けられるボックス収容スペースとを含む、収納ラックに関する。
【0010】
縦方向及び横方向のうちの少なくともいずれか一方に、複数のボックス収容スペースが並べられてもよく、各ボックス収容スペースの真上及び真下に、棚収容スペースが設けられてもよく、複数の縦フレーム部の少なくとも一部及び複数の横フレーム部のうちの少なくとも一部は、取り外し可能に設けられてもよい。
【0011】
ボックス状部材は、少なくとも2つのボックス固定具により、ボックス収容スペースにおける移動が制限されてもよく、少なくとも2つのボックス固定具の各々は、ボックス状部材に取り付けられる取付部と、取付部から起立するように延在する起立部とを有してもよく、ボックス固定具の取付部が、ボックス収容スペースに収容されているボックス状部材の上面に取り付けられる場合、当該ボックス固定具の起立部は、ボックス収容スペースの真上に設けられる棚収容スペースに突出してもよく、ボックス固定具の取付部が、ボックス収容スペースに収容されているボックス状部材の下面に取り付けられる場合、当該ボックス固定具の起立部は、ボックス収容スペースの真下に設けられる棚収容スペースに突出してもよい。
【0012】
棚状部材は、複数の棚固定具により、棚収容スペースにおいて位置が固定されてもよく、複数の棚固定具は、棚収容スペースを区画する4つの横フレーム部のうちの少なくとも2つ以上の横フレーム部から棚収容スペースに突出してもよく、棚状部材の底部には、複数の棚固定具が嵌合可能な複数の棚固定凹部と、ボックス固定具を収容可能な複数のボックス固定収容部とが設けられてもよい。
【0013】
フレーム構造体は、上方に突出し且つ縦方向に伸縮可能な複数の突っ張り部を有してもよく、複数の突っ張り部の伸縮量を調整して、配置スペースの天面に複数の突っ張り部を押しつけることで、配置スペースの床面及び天面によって収納ラックが支持されてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、複数の収納スペースに対する棚状部材及びボックス状部材の柔軟な割り当てを可能にしつつ、機能性及びデザイン性に優れた収納ラックを実現するのに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、配置スペースに置かれている収納ラックの一例の全体構成を示す図である。
【
図2】
図2は、フレーム構造体の一例を示す分解図である。
【
図3】
図3は、棚収容スペースが例示されるフレーム構造体の斜視図である。
【
図4】
図4は、ボックス収容スペースが例示されるフレーム構造体の斜視図である。
【
図5】
図5は、棚固定具の一例を示す上方からの斜視図である。
【
図6】
図6は、棚状部材の一例を示す下方からの斜視図である。
【
図7A】
図7Aは、ボックス状部材の下面に取り付けられるボックス固定具の一例を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、ボックス状部材の上面に取り付けられるボックス固定具の一例を示す斜視図である。
【
図9】
図9は、配置スペースに置かれている収納ラックの他の例の全体構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本開示の典型的な実施形態について説明する。
【0017】
各図面に示される各要素の形状及びサイズは必ずしも実物の形状及びサイズとは一致せず、要素間の配置関係及び寸法比も必ずしも実物の配置関係及び寸法比とは一致しない。また図面間において、各要素の形状及びサイズや要素間の配置関係及び寸法比は必ずしも厳密には一致しない。また以下の説明において幾何学的条件を表す用語は、必ずしも厳密な意味には限定されず、断りがない限り、そのような幾何学的条件を表す用語の意味には、実質的に同等の機能を発揮可能な幾何学的条件も含まれうる。
【0018】
図1は、配置スペースRに置かれている収納ラック10の一例の全体構成を示す図である。
【0019】
収納ラック10は、棚状部材20及びボックス状部材30を収容可能なフレーム構造体40を備える。
【0020】
棚状部材20は、平板形状を有し、水平方向に比較的大きく延在し且つ上方に向かって露出する上面を有する。棚状部材20は、任意の構成を有することができ、任意の用途に活用可能である。例えば棚状部材20の上面に物が載せられてもよいし、或いは棚状部材20に物を載せずに、棚状部材20の上方の収容スペースを開放空間として利用してもよい。
【0021】
ボックス状部材30は、水平方向及び高さ方向の双方に大きく延在し、典型的には全体として直方体状の形状(例えば立方体状(正六面体状)の形状)を有する。ボックス状部材30は、任意の構成を有することができ、任意の用途に活用可能である。
【0022】
例えばボックス状部材30は、天井壁部、底壁部、及び天井壁部と底壁部とに接続される2つの側壁部を有し、これらの壁部によって内部スペースとして貫通孔が区画されてもよい。またボックス状部材30は、天井壁部、底壁部及び2つの側壁部に加えて背面壁部を有し、これらの壁部によって内部スペースとして有底孔が区画されてもよい。この場合、背面壁部が天井壁部、底壁部及び2つの側壁部に接続され、内部スペースは、正面側(
図1の紙面手前側)においてのみ開放されており、他の方向については天井壁部、底壁部、2つの側壁部及び背面壁部によって閉鎖されてもよい。
【0023】
またボックス状部材30は、内部スペースに配置される1つ以上の引き出し部であって、内部スペースから正面側に突出するようにスライド可能な1つ以上の引き出し部を有してもよい。またボックス状部材30は、正面側において内部スペースを開閉する扉部を有してもよい。上述の引き出し部は、引き出し部をスライド移動させる際にユーザによって把持可能な取っ手などのユーザ把持部を有してもよい。同様に、上述の扉部は、扉部を開閉させる際にユーザによって把持可能なユーザ把持部を有してもよい。ボックス状部材30(引き出し部や扉部)に設けられるユーザ把持部の具体的な構成は限定されない。ボックス状部材30から正面側に突出する取っ手がユーザ把持部としてボックス状部材30に取り付けられていてもよいし、ボックス状部材30の可動部(引き出し部や扉部など)の正面部に形成される凹部がユーザ把持部として利用されてもよい。或いは、ボックス状部材30がプッシュオープン機構を具備し、ユーザがボックス状部材30の可動部(引き出し部や扉部など)を背面側に向けて押しこむことで、プッシュオープン機構によって可動部を動作させてもよい。
【0024】
フレーム構造体40(特に後述の高さ方向に延在する複数の縦フレーム部41(
図2参照))の下方端部には複数のアジャスター15が取り付けられており、収納ラック10はこれらのアジャスター15を介して配置スペースRの床面上に配置される。各アジャスター15は、フレーム構造体40に対してねじ係合により取り付けられており、回転させられることでフレーム構造体40から下方への突出量が調整される。
【0025】
図2は、フレーム構造体40の一例を示す分解図である。
図3は、棚収容スペースS1が例示されるフレーム構造体40の斜視図である。
図4は、ボックス収容スペースS2が例示されるフレーム構造体40の斜視図である。なお
図3及び
図4は、
図1に示すフレーム構造体40の一部のみを模式的に示す。
【0026】
フレーム構造体40は、縦方向Dzに延在する複数の縦フレーム部41と、横方向Dx、Dyに延在する複数の横フレーム部42とを有する。複数の縦フレーム部41は、フレーム構造体40として組み立てられた際に高さ方向に延在する。複数の横フレーム部42は、フレーム構造体40として組み立てられた際に第1横方向Dx(水平方向)に延在する複数の第1方向横フレーム部42xと、フレーム構造体40として組み立てられた際に第1横方向Dxと直角を成す第2横方向Dy(水平方向)に延在する複数の第2方向横フレーム部42yとを含む。
【0027】
縦フレーム部41及び横フレーム部42(第1方向横フレーム部42x及び第2方向横フレーム部42y)の各々は、細長部材(例えばパイプ部材)によって構成される。縦フレーム部41及び横フレーム部42の断面外形形状は限定されず、縦フレーム部41及び横フレーム部42は、多角形状(例えば四角形(正方形など))、円形状、或いは楕円形状の断面外形を有してもよい。ボックス収容スペースS2の辺部分は縦フレーム部41及び横フレーム部42によって構成されるが、ボックス収容スペースS2の面部分は開放された空間として構成される。
【0028】
複数の縦フレーム部41の少なくとも一部及び複数の横フレーム部42のうちの少なくとも一部は、取り外し可能に設けられる。
図2に示すフレーム構造体40は、お互いに別体として設けられる第1タイプの分割フレーム40a~第7タイプの分割フレーム40gが組み合わされることで構成される。
【0029】
第1タイプの分割フレーム40aは、第1方向横フレーム部42xにより構成される。
【0030】
第2タイプの分割フレーム40b~第4タイプの分割フレーム40dの各々は、2つの縦フレーム部41と、当該2つの縦フレーム部41に接続される3つの第2方向横フレーム部42yとを含み、これらの2つの縦フレーム部41及び3つの第2方向横フレーム部42yが一体的に構成される。第2タイプの分割フレーム40b~第4タイプの分割フレーム40dの各々において、3つの第2方向横フレーム部42yは、2つの縦フレーム部41の上端部、中間部及び下端部のそれぞれに接続される。
【0031】
第5タイプの分割フレーム40e~第7タイプの分割フレーム40gの各々は、2つの縦フレーム部41と、当該2つの縦フレーム部41に接続される2つの第2方向横フレーム部42yとを含み、これらの2つの縦フレーム部41及び2つの第2方向横フレーム部42yが一体的に構成される。第5タイプの分割フレーム40e~第7タイプの分割フレーム40gの各々において、2つの第2方向横フレーム部42yは、2つの縦フレーム部41の上端部及び中間部のそれぞれに接続される。
【0032】
第1タイプの分割フレーム40aの両端部の各々には、第1タイプの分割フレーム40aの延在方向に開口する嵌合凹部と、当該嵌合凹部につながるフレーム固定孔43と、棚固定孔44とが設けられる。棚固定孔44には後述の棚固定具55(
図5参照)が挿入される。嵌合凹部には、他の分割フレームに設けられる嵌合凸部が挿入固定される。フレーム固定孔43には、フレーム固定具(図示省略;例えばフレーム固定孔43に対してねじ係合するねじ)が挿入固定される。第1タイプの分割フレーム40aは、他の分割フレームの嵌合凸部が嵌合凹部に挿入されている状態で、棚固定孔44に挿入固定されるフレーム固定具の先端が嵌合凹部内の嵌合凸部に押し当てられることによって、当該他の分割フレームに対して固定的に取り付けられる。
【0033】
第2タイプの分割フレーム40bは、各縦フレーム部41と各第2方向横フレーム部42yとの接合箇所から第1横方向Dxの一方側(
図2の右側)に突出する6つの嵌合凸部を有する。当該6つの嵌合凸部は、それぞれ対応の6つの第1タイプの分割フレーム40aの嵌合凹部に挿入され、当該6つの第1タイプの分割フレーム40aを支持する。
【0034】
第3タイプの分割フレーム40cは、各縦フレーム部41と各第2方向横フレーム部42yとの接合箇所から第1横方向Dxの他方側(
図2の左側)に突出する6つの嵌合凸部を有する。当該6つの嵌合凸部は、それぞれ対応の6つの第1タイプの分割フレーム40aの嵌合凹部に挿入され、当該6つの第1タイプの分割フレーム40aを支持する。
【0035】
第4タイプの分割フレーム40dは、各縦フレーム部41と各第2方向横フレーム部42yとの接合箇所から第1横方向Dxの一方側及び他方側の両方(
図2の右側及び左側の両方)に突出する12個の嵌合凸部を有する。当該12個の嵌合凸部は、それぞれ対応の12個の第1タイプの分割フレーム40aの嵌合凹部に挿入され、当該12個の第1タイプの分割フレーム40aを支持する。
【0036】
図2に示す例では、第2タイプの分割フレーム40bと第3タイプの分割フレーム40cとの間に3つの第4タイプの分割フレーム40dが配置される。第2タイプの分割フレーム40bは、6つの第1タイプの分割フレーム40aを介して、1つの第4タイプの分割フレーム40dに連結される。一方、第3タイプの分割フレーム40cは、6つの第1タイプの分割フレーム40aを介して、他の1つの第4タイプの分割フレーム40dに連結される。これらの第4タイプの分割フレーム40dの各々は、6つの第1タイプの分割フレーム40aを介して、共通の他の第4タイプの分割フレーム40dに連結される。
【0037】
第5タイプの分割フレーム40eは、各縦フレーム部41と各第2方向横フレーム部42yとの接合箇所から第1横方向Dxの一方側(
図2の右側)に突出する4つの嵌合凸部を有する。当該4つの嵌合凸部は、それぞれ対応の4つの第1タイプの分割フレーム40aの嵌合凹部に挿入され、当該4つの第1タイプの分割フレーム40aを支持する。
【0038】
第6タイプの分割フレーム40fは、各縦フレーム部41と各第2方向横フレーム部42yとの接合箇所から第1横方向Dxの他方側(
図2の左側)に突出する4つの嵌合凸部を有する。当該4つの嵌合凸部は、それぞれ対応の4つの第1タイプの分割フレーム40aの嵌合凹部に挿入され、当該4つの第1タイプの分割フレーム40aを支持する。
【0039】
第7タイプの分割フレーム40gは、各縦フレーム部41と各第2方向横フレーム部42yとの接合箇所から第1横方向Dxの一方側及び他方側の両方(
図2の右側及び左側の両方)に突出する8つの嵌合凸部を有する。当該8つの嵌合凸部は、それぞれ対応の8つの第1タイプの分割フレーム40aの嵌合凹部に挿入され、当該8つの第1タイプの分割フレーム40aを支持する。
【0040】
図2に示す例では、第5タイプの分割フレーム40eと第6タイプの分割フレーム40fとの間に1つの第7タイプの分割フレーム40gが配置される。第5タイプの分割フレーム40e及び第6タイプの分割フレーム40fの各々は、4つの第1タイプの分割フレーム40aを介して、共通の第7タイプの分割フレーム40gに連結される。
【0041】
そして第5タイプの分割フレーム40eの各縦フレーム部41の下端部に形成される嵌合凸部が、第2タイプの分割フレーム40bの各縦フレーム部41の上端部に形成される嵌合凹部に挿入される。また第6タイプの分割フレーム40f及び第7タイプの分割フレーム40gの各縦フレーム部41の下端部に形成される嵌合凸部が、対応の第4タイプの分割フレーム40dの各縦フレーム部41の上端部に形成される嵌合凹部に挿入される。
【0042】
なお
図2に示す例において、第3タイプの分割フレーム40cの各縦フレーム部41の上端部、及び、第3タイプの分割フレーム40cに隣り合って位置する第4タイプの分割フレーム40dの各縦フレーム部41の上端部にも嵌合凹部が形成されているが、これらの嵌合凹部は凹部カバー60によって塞がれている。また第5タイプの分割フレーム40e、第6タイプの分割フレーム40f及び第7タイプの分割フレーム40gの各縦フレーム部41の上端部に嵌合凹部が形成されていてもよく、当該嵌合凹部が凹部カバー60によって塞がれていてもよい。
【0043】
上述のように第1タイプの分割フレーム40a~第7タイプの分割フレーム40gが一体的に組み合わされることで、縦方向Dz及び横方向(特に第1横方向Dx)に複数のボックス収容スペースS2が並べられるフレーム構造体40(
図1参照)が構成される。
【0044】
フレーム構造体40は、
図3及び
図4において簡略的に示されるように、複数の棚収容スペースS1及び複数のボックス収容スペースS2を含む。
【0045】
棚収容スペースS1は、
図3に示すように、同一水平面上に位置する4つの横フレーム部42(すなわち2つの第1方向横フレーム部42x及び2つの第2方向横フレーム部42y)によって区画される直方体状のスペースであり、棚状部材20を収容可能である。
【0046】
ボックス収容スペースS2は、
図4に示すように、複数(4つ)の縦フレーム部41及び複数の横フレーム部42(すなわち4つの第1方向横フレーム部42x及び4つの第2方向横フレーム部42y)によって区画される直方体状のスペースである。各ボックス収容スペースS2の真上及び真下の各々に棚収容スペースS1が設けられ、各ボックス収容スペースS2は縦方向Dz(すなわち真上及び真下)に棚収容スペースS1と隣接する。ボックス収容スペースS2は、ボックス状部材30を収容可能な空間である。ボックス収容スペースS2にボックス状部材30が配置されず且つ当該ボックス収容スペースS2の真下の棚収容スペースS1に棚状部材20が配置される場合、当該ボックス収容スペースS2は、棚状部材20に載せられる物が配置される棚収納空間として利用される。
【0047】
[棚状部材]
次に、棚収容スペースS1における棚状部材20の収容例について説明する。
【0048】
図5は、棚固定具55の一例を示す上方からの斜視図である。
図6は、棚状部材20の一例を示す下方からの斜視図である。なお
図5及び
図6では、フレーム構造体40の一部のみが模式的に示される。
【0049】
棚状部材20は、複数の棚固定具55(
図5参照;
図6では図示省略)により、棚収容スペースS1において位置が固定される。
【0050】
複数の棚固定具55は、棚収容スペースS1を区画する4つの横フレーム部42のうちの少なくとも2つ以上の横フレーム部42から棚収容スペースS1に突出するように設けられる。本例では
図5に示すように、2つの第1方向横フレーム部42xの各々の両端部に取り付けられて第2横方向Dyに延在する4つの棚固定具55(ダボ)によって、各棚状部材20が支持される。各棚固定具55の先端挿入部はねじ構造を有し、当該先端挿入部が棚固定孔44に挿入固定(ねじ係合)されることで、棚固定具55は第1方向横フレーム部42xに取り付けられる。
【0051】
棚状部材20の底部には、
図6に示すように、複数(4つ)の棚固定凹部21、複数(4つ)のボックス固定収容部22、及び複数(4つ)のフレーム固定収容部23が設けられる。
【0052】
これらの4つの棚固定凹部21は、対応の4つの棚固定具55がそれぞれに嵌合可能なように設けられる。棚状部材20は、これらの棚固定凹部21に嵌合する4つの棚固定具55に載せられることで、これらの棚固定具55を介してフレーム構造体40により支持される。棚状部材20の具体的な支持状態は限定されないが、棚状部材20は、全体が棚収容スペースS1に位置している状態で、棚固定具55により支持される。すなわち棚状部材20は、棚固定具55により支持されている状態で、対応の棚収容スペースS1に対して上下に隣接するボックス収容スペースS2に突出しない。したがって棚状部材20の上面は、対応の棚収容スペースS1を区画する横フレーム部42の上面と同じ高さ又は当該横フレーム部42の上面よりも低く位置づけられる。特に棚状部材20の上面を対応の棚収容スペースS1を区画する横フレーム部42の上面と同じ高さに位置づけることで、当該棚収容スペースS1の上方のスペースの使い勝手が向上する。また棚状部材20の下面は、対応の棚収容スペースS1を区画する横フレーム部42の下面と同じ高さ又は当該横フレーム部42の下面よりも高く位置づけられる。
【0053】
各ボックス固定収容部22は、真下にボックス状部材30が配置され且つ当該ボックス状部材30の上面に後述のボックス固定具(
図8の符号「50」参照)が取り付けられる場合に、当該ボックス固定具を収容可能な凹部として設けられる。各フレーム固定収容部23は、棚収容スペースS1を区画する4つの横フレーム部42の少なくともいずれか(本例では2つの第1方向横フレーム部42x)に取り付けられる上述のフレーム固定具(特に第1方向横フレーム部42x(フレーム固定孔43)から棚収容スペースS1に突出する部分)を収容可能な凹部として設けられる。
【0054】
上述のように棚状部材20の底部に棚固定凹部21、ボックス固定収容部22及びフレーム固定収容部23が設けられることで、棚収容スペースS1に突出する棚固定具55、ボックス固定具及びフレーム固定具によって棚状部材20が上方に突き上げられるのを防げる。その結果、棚収容スペースS1に収容される棚状部材20が上方に隣接するボックス収容スペースS2に突出することを防ぎ、棚状部材20とボックス状部材30との間で干渉が生じない。
【0055】
なお棚固定凹部21、ボックス固定収容部22及びフレーム固定収容部23は、樹脂などの補強部材によって区画されていてもよい。例えば、棚状部材20の底部に設けられる凹部の一部に、耐荷重性及び耐摩耗性に優れた樹脂などの部材を充填することで各棚固定凹部21が構成されてもよい。この場合、各棚固定凹部21は、棚状部材20が載せられる棚固定具55から受ける荷重及び摩擦に対し、優れた耐性を示すことができる。
【0056】
[ボックス状部材]
次に、ボックス収容スペースS2におけるボックス状部材30の収容例について説明する。
【0057】
図7Aは、ボックス状部材30の下面に取り付けられるボックス固定具50の一例を示す斜視図である。
図7Bは、
図7Aの一部(符号「VIIB」参照)を拡大して示す図である。
図8は、ボックス状部材30の上面に取り付けられるボックス固定具50の一例を示す斜視図である。なお
図7A~
図8では、フレーム構造体40(
図1参照)の一部のみが模式的に示される。
【0058】
ボックス状部材30は、少なくとも2つ(
図7A~
図8に示す例では4つ)のボックス固定具50によって、ボックス収容スペースS2における移動が制限される。
【0059】
各ボックス固定具50は、
図7Bに示すように、ボックス状部材30に取り付けられる取付部51と、取付部51から起立するように延在する起立部52とを有し、L字状の断面形状を有する。取付部51は貫通穴を有し、当該貫通穴を貫通する留め具53の先端ねじ部が、ボックス状部材30の下面、上面或いは側面に形成されるボックス固定凹部31に固定(ネジ係合)されることで、ボックス固定具50がボックス状部材30に対して固定的に取り付けられる。なおボックス固定具50は、ボックス状部材30の下面、上面及び両側面のいずれに取り付けられてもよい。
【0060】
例えば
図7A及び
図7Bに示すように、ボックス固定具50の取付部51が、ボックス収容スペースS2に収容されているボックス状部材30の下面に取り付けられる場合、当該ボックス固定具50の起立部52は、ボックス収容スペースS2(及びボックス状部材30)の真下の棚収容スペースS1に突出する。これらの起立部52は、棚収容スペースS1を区画する複数の横フレーム部42(特に2つの第1方向横フレーム部42x)に対面するように設けられる。
【0061】
図7A及び
図7Bに示す例では、一方の第1方向横フレーム部42x(特に両端部)に起立部52が対面する2つのボックス固定具50と、他方の第1方向横フレーム部42x(特に両端部)に起立部52が対面する2つのボックス固定具50とが、ボックス状部材30の下面(底面)に設置される。これらのボックス固定具50によってボックス状部材30の第2横方向Dyへの移動が制限される。
【0062】
一方、
図8に示すように、ボックス固定具50の取付部51が、ボックス収容スペースS2に収容されているボックス状部材30の上面に取り付けられる場合、当該ボックス固定具50の起立部52は、ボックス収容スペースS2(及びボックス状部材30)の真上の棚収容スペースS1に突出する。これらの起立部52は、上述の
図7A及び
図7Bに示すボックス固定具50の起立部52と同様に、棚収容スペースS1を区画する複数の横フレーム部42(特に2つの第1方向横フレーム部42x)に対面するように設けられる。
【0063】
またボックス固定具50(
図7A~
図8参照)は、ボックス状部材30の上面及び/又は下面だけではなく、一方又は両方の側面にも取り付け可能である。ボックス状部材30の側面にボックス固定具50が取り付けられる場合、当該ボックス固定具50は、ボックス収容スペースS2(及びボックス状部材30)に対して側方(第1横方向Dx)に隣接するスペース(特に第1横方向Dxに隣り合うボックス収容スペースS2間のスペース)に突出する。この場合、ボックス固定具50が棚収容スペースS1に突出しないため、棚収容スペースS1に配置される棚状部材20に対するボックス固定具50の干渉を確実に回避することができ、ボックス固定具50を収容するためのボックス固定収容部22(
図6参照)が棚状部材20に設けられなくてもよい。
【0064】
なおボックス状部材30の第1横方向Dx及び縦方向Dzへの移動は、縦フレーム部41及び第1方向横フレーム部42xによって制限される。すなわちボックス状部材30は、ボックス収容スペースS2に配置されている状態で、正面側及び背面側の各々において、下方に位置する第1方向横フレーム部42xに載せられる。そのためボックス状部材30は、正面側及び背面側の各々において、2つの第1方向横フレーム部42x及び2つの縦フレーム部41によって囲まれ、その結果、第1横方向Dx及び縦方向Dzへの移動が制限される。
【0065】
以上説明したように本実施形態の収納ラック10によれば、棚状部材及びボックス状部材の柔軟且つ自由な配置が可能であり、ユーザの好みに応じた機能性及びデザイン性を実現することができる。特に、棚状部材20を配置するための棚収容スペースS1と、ボックス状部材30を配置するためのボックス収容スペースS2とを互いに別の空間として設けることで、棚状部材及びボックス状部材を、相互間の干渉を抑えつつ簡便に設置し或いは取り外すことができる。例えば、ボックス状部材30が配置されるボックス収容スペースS2の真上の棚収容スペースS1に棚状部材20が配置される場合であっても、これらの棚状部材20及びボックス状部材30は、互いに干渉することなく、適切に配置される。
【0066】
また棚収容スペースS1として、高さ方向(縦方向Dz)に並ぶボックス収容スペースS2間のスペース(すなわち4つの横フレーム部42によって区画されるスペース)であって、当該ボックス収容スペースS2に直接的に隣接するスペースが利用される。これにより棚状部材20及びボックス状部材30をスペース効率良く設置でき、収納ラック10の大型化を抑えつつ、大きな収容スペースを確保するのに有利である。
【0067】
またフレーム構造体40に対してボックス状部材30を固定的に配置するために使われるボックス固定具50は、ボックス状部材30の上面、下面及び両側面に取り付け可能であるため、ボックス固定具50の取り付けに要するユーザの負担を軽減できる。例えば、ボックス状部材30を相対的に低い位置のボックス収容スペースS2に収容する場合、ユーザは、当該ボックス状部材30の上面に対してボックス固定具50を簡単に取り付けることが可能である。一方、ボックス状部材30を相対的に高い位置のボックス収容スペースS2に収容する場合、ユーザは、当該ボックス状部材30の下面に対してボックス固定具50を簡単に取り付けることが可能である。
【0068】
また上述のフレーム固定具(図示省略)、棚固定具55及びボックス固定具50(特にフレーム構造体40からの突出部分)は、棚収容スペースS1に配置されるため、棚収容スペースS1を区画する横フレーム部42(特に正面側及び背面側に位置する2つの第1方向横フレーム部42x)によって視覚的に隠される。またフレーム構造体40に形成されるフレーム固定孔43及び棚固定孔44は、棚収容スペースS1を区画する2つの第1方向横フレーム部42x(特に棚収容スペースS1に対面する内側側面)に形成されるため、同様に、棚収容スペースS1を区画する横フレーム部42(特に正面側及び背面側に位置する2つの第1方向横フレーム部42x)によって視覚的に隠される。
【0069】
このように各種固定具及び各種固定孔が視覚的に隠されることで、収納ラック10のデザイン性を大幅に向上させることができる。その結果、例えばボックス収容スペースS2に収容されているボックス状部材30に浮遊感を持たせることも可能である。
【0070】
また縦フレーム部41及び横フレーム部42が取り外し可能に設けられることで、ユーザのニーズに応じて、フレーム構造体40を適宜組み替えることが可能である。例えば
図2に示す第5タイプの分割フレーム40e、第6タイプの分割フレーム40f及び第7タイプの分割フレーム40gを取り外すことで、フレーム構造体40(ひいては収納ラック10)の高さ方向サイズ(縦方向Dzのサイズ)を小さくできる。それに加え、
図2に示す3つの第4タイプの分割フレーム40dを取り外すことで、フレーム構造体40(ひいては収納ラック10)の水平方向サイズ(第1横方向Dxのサイズ)を小さくできる。この場合、第2タイプの分割フレーム40bと第3タイプの分割フレーム40cとを6つの第1タイプの分割フレーム40aを介して直接的に連結することで、ボックス収容スペースS2が縦方向Dzに2つ並べられた収納ラック10(
図3~
図5参照)が提供される。
【0071】
また新たな縦フレーム部41及び横フレーム部42を追加的に取り付け可能にフレーム構造体40が設けられることで、ユーザのニーズに応じて、フレーム構造体40を適宜組み替えることが可能である。例えば
図2に示す例において、第2タイプの分割フレーム40bと第3タイプの分割フレーム40cとの間に、4つ以上の第4タイプの分割フレーム40dが配置されてもよい。
【0072】
本実施形態の収納ラック10は、このように第1横方向Dxに拡張及び縮小を可能としつつ、第2横方向Dyへのサイズを小さく維持できる。またフレーム構造体40を構成する縦フレーム部41及び横フレーム部42は細長部材であるため、フレーム構造体40の正面側(
図1の紙面手前側)及び背面側(
図1の紙面奥側)のいずれからも収納ラック10を利用することが可能である。したがって配置スペースRの任意の位置に収納ラック10を設置可能であり、収納ラック10は配置スペースRの壁際に設置されてもよいし、配置スペースRの中央に設置されてもよい。特に、配置スペースRの壁から離れた位置に収納ラック10を設置することで、当該収納ラック10をパーティションとして活用することも可能である。
【0073】
このように本実施形態によれば、棚状部材及びボックス状部材の柔軟な割り当てを可能にしつつ、機能性及びデザイン性に優れた収納ラックを実現できる。
【0074】
[第1変形例]
図9は、配置スペースRに置かれている収納ラック10の他の例の全体構成を示す図である。
【0075】
フレーム構造体40は、上方に突出し且つ縦方向Dzに伸縮可能な複数の突っ張り部48を有していてもよい。
図9に例示される各突っ張り部48は、上方に突出するパイプ状の伸縮部48aと、伸縮部48aの上端部に取り付けられ横方向Dx、Dy(水平方向)に広がる当接部48bと、を有する。
【0076】
複数の突っ張り部48の伸縮部48aの伸縮量を調整して、これらの突っ張り部48の当接部48bを配置スペースRの天面に押しつけることで、配置スペースRの床面及び天面によって収納ラック10が支持される。これにより、壁から離れた位置に収納ラック10が配置される場合であっても、収納ラック10を配置スペースRにおいて安定的且つ強固に配置することができる。
【0077】
なお配置スペースRの天面との接触面を形成する当接部48bは、収納ラック10の安定的な支持を実現する観点から、比較的広い範囲(大きな面積)にわたって配置スペースRの天面と接触可能な上面(接触面)を有することが好ましい。
【0078】
[他の変形例]
上述の
図1に示す例では、縦方向Dz及び横方向(特に第1横方向Dx)の各々に関して複数のボックス収容スペースS2が並べられるが、縦方向Dz及び第1横方向Dxの一方のみに関して複数のボックス収容スペースS2が並べられてもよい。このように縦方向Dz及び第1横方向Dxのうちの少なくともいずれか一方に複数のボックス収容スペースS2が並ぶように、フレーム構造体40を構成することが可能である。
【0079】
上述の
図7A~
図8に示す例では4つのボックス固定具50が1つのボックス状部材30に対して取り付けられるが、1つのボックス状部材30に対して取り付けられるボックス固定具50の数は限定されない。一例として2つのボックス固定具50が1つのボックス状部材30に対して取り付けられる場合、これらのボックス固定具50の起立部52が、例えば棚収容スペースS1の2つの対角位置において、棚収容スペースS1を区画する2つの第1方向横フレーム部42xのそれぞれに対面するように、ボックス固定具50がボックス状部材30に取り付けられてもよい。
【0080】
本明細書で開示されている実施形態及び変形例はすべての点で例示に過ぎず限定的には解釈されないことに留意されるべきである。上述の実施形態及び変形例は、添付の特許請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態での省略、置換及び変更が可能である。例えば上述の実施形態及び変形例が全体的に又は部分的に組み合わされてもよく、また上述以外の実施形態が上述の実施形態又は変形例と組み合わされてもよい。また、本明細書に記載された本開示の効果は例示に過ぎず、その他の効果がもたらされてもよい。
【0081】
上述の技術的思想を具現化する技術的カテゴリーは限定されない。例えば上述の収納ラックを製造する方法或いは使用する方法によって、上述の技術的思想が具現化されてもよい。
【符号の説明】
【0082】
10 収納ラック
15 アジャスター
20 棚状部材
21 棚固定凹部
22 ボックス固定収容部
23 フレーム固定収容部
30 ボックス状部材
31 ボックス固定凹部
40 フレーム構造体
40a 第1タイプの分割フレーム
40b 第2タイプの分割フレーム
40c 第3タイプの分割フレーム
40d 第4タイプの分割フレーム
40e 第5タイプの分割フレーム
40f 第6タイプの分割フレーム
40g 第7タイプの分割フレーム
41 縦フレーム部
42 横フレーム部
42x 第1方向横フレーム部
42y 第2方向横フレーム部
43 フレーム固定孔
44 棚固定孔
48 突っ張り部
48a 伸縮部
48b 当接部
50 ボックス固定具
51 取付部
52 起立部
53 留め具
55 棚固定具
60 凹部カバー
Dx 第1横方向
Dy 第2横方向
Dz 縦方向
S1 棚収容スペース
S2 ボックス収容スペース
R 配置スペース