(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093624
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】処理装置、処理プログラム及び処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/825 20140101AFI20240702BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20240702BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240702BHJP
A63F 13/69 20140101ALN20240702BHJP
【FI】
A63F13/825
A63F13/58
A63F13/53
A63F13/69
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210132
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】517396043
【氏名又は名称】株式会社ルーデル
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】和泉 晴
(57)【要約】
【課題】
キャラクタの育成場面においてもユーザに高揚感を与えるような演出を可能とする処理装置、処理プログラム及び処理方法を提供すること。
【解決手段】
ユーザが選択したゲーム内のコンテンツに対して前記ゲームにおける育成を行うための育成情報を生成し、前記育成情報に基づいて前記ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、前記コンテンツの現在の状態情報に基づいて、前記トレーニングの補正値を前記コンテンツの現在の状態によって異なる所定の補正値範囲から抽選し、前記選択情報に基づいて決定される、前記コンテンツのステータスの上昇値を、前記補正値に基づいて補正すること。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
ユーザが選択したゲーム内のコンテンツに対して前記ゲームにおける育成を行うための育成情報を生成し、
前記育成情報に基づいて前記ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、前記コンテンツの現在の状態情報に基づいて、前記トレーニングの補正値を前記コンテンツの現在の状態によって異なる所定の補正値範囲から抽選し、
前記選択情報に基づいて決定される、前記コンテンツのステータスの上昇値を、前記補正値に基づいて補正する、
ための処理を実行するように構成された処理装置。
【請求項2】
前記少なくとも一つのプロセッサは、補正前の前記上昇値に対して前記補正値を乗して補正し、前記コンテンツの前記ステータスに補正された前記上昇値を加算する、
ための処理を実行するように構成された、請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記コンテンツの第1状態における前記補正値範囲は、前記第1状態よりも優れた第2状態における前記補正値範囲よりも、前記ステータスの最大上昇率が低くなるように設定された、
請求項1に記載の処理装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記補正値よりも小なる数値から段階的に数値を変化させ最終的に前記補正値を表示する、
ための処理を実行するように構成された、請求項1に記載の処理装置。
【請求項5】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記補正値よりも小なる数値から前記補正値を表示するまでに、前記数値及び前記補正値の色を変更させて表示する、
ための処理を実行するように構成された、請求項4に記載の処理装置。
【請求項6】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記トレーニングの前記選択情報を受信するたびに前記補正値の抽選を行う、
ための処理を実行するように構成された、請求項1に記載の処理装置。
【請求項7】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記ユーザが選択したサポートコンテンツに対応させ、前記コンテンツの前記ステータスの初期値を変更する、
ための処理を実行するように構成された、請求項1に記載の処理装置。
【請求項8】
少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサを、
ユーザが選択したコンテンツに対してゲームにおける育成を行うための育成情報を生成し、
前記育成情報に基づいて前記ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、前記コンテンツの現在の状態情報に基づいて、前記トレーニングの補正値を前記コンテンツの現在の状態によって異なる所定の補正値範囲から抽選し、
前記選択情報に基づいて決定される、前記コンテンツのステータスの上昇値を、前記補正値に基づいて補正する
ように機能させる処理プログラム。
【請求項9】
少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される処理方法であって、
ユーザが選択したコンテンツに対してゲームにおける育成を行うための育成情報を生成する段階と、
前記育成情報に基づいて前記ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、前記コンテンツの現在の状態情報に基づいて、前記トレーニングの補正値を前記コンテンツの現在の状態によって異なる所定の補正値範囲から抽選する段階と、
前記選択情報に基づいて決定される、前記コンテンツのステータスの上昇値を、前記補正値に基づいて補正する段階と、
を含む処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲーム内のキャラクタを育成するための処理装置、処理プログラム及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲーム内において選択したキャラクタに所定の行動を実行させ、当該キャラクタの複数の能力値を向上させることによって育成を行う技術が知られている。例えば、特許文献1には、「モニタ上に主人公キャラクタを含むゲーム画像を表示させ、第1操作部材からの指示に応じて、主人公キャラクタに所定の行動を実行させて該主人公キャラクタに設定されている複数種類の能力値をそれぞれアップさせていくことでキャラクタを育成するキャラクタ育成制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、コンピュータを、ゲーム画像として複数の場面の画像を記憶する第1の記憶手段と、各場面に対して1又は複数の行動内容及び行動結果の良否に対応させて前記複数種類の能力のうちの1又は2以上の特定の能力について加減点を予め記憶する第2の記憶手段と、各場面を含む地図をモニタに表示し、該モニタ上で第2操作部材により各場面を選択可能にする場面変更処理手段と、前記第2操作部材の操作に応じて前記場面の1つを選択的に指定することに応じ、指定場面における前記行動の所定の成功確率下での実行を少なくとも所定の複数回分だけ行う行動処理手段と、主人公キャラクタに対し体力に対応する指数を行動結果に応じて増減させ、体力指数が所定の閾値まで低下すると、育成失敗として強制的にゲームを終了する体力指数管理手段と、各場面に設定されている各行動が複数の成功確率と対応して準備されていると共に前記体力指数が大きい程成功確率が高くなるように設定されており、かつ前記第1操作部材で各成功確率が選択可能にされて、前記行動結果の良否に応じた加減点は成功確率が低い程、増値が大きく、減値が小さくなるように設定する確率設定手段と、行動結果の良否に応じて、前記加減点を対応する能力値に積算付与する積算手段と、基準場面を設け、前記行動を実行した後、選択された場面から基準場面へ移行する場面戻し処理手段と、前記行動処理手段を所定の条件に達するまで順次選択した場面毎に実行する進行処理手段と、各場面での行動実行中に無作為に予め準備されたイベントを発生させ、イベント処理結果が良好であれば該場面に対応して設定されている特定の能力以外の能力の値を付加すると共に、選択された場面から基準場面へ戻る際に、無作為に発生する多枝選択式ゲームを実行し、選択失敗により体力指数を所定値だけ減算するようにしたイベント処理手段として機能させるためのキャラクタ育成制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。」が記載されている。
【0003】
一方、世の中には数多くのゲームが存在しているため、ユーザが継続してゲームを行うように、趣向性の高いゲームの開発が必要となっている。このため、キャラクタの育成についても、ゲームクリアのために単に繰り返すだけのプロセスではなく、キャラクタの育成場面においてもユーザに高揚感を与えるような演出が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、上述した背景からなされたものであり、キャラクタの育成場面においてもユーザに高揚感を与えるような演出を可能とする処理装置、処理プログラム及び処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、前記少なくとも一つのプロセッサは、ユーザが選択したゲーム内のコンテンツに対して前記ゲームにおける育成を行うための育成情報を生成し、前記育成情報に基づいて前記ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、前記コンテンツの現在の状態情報に基づいて、前記トレーニングの補正値を前記コンテンツの現在の状態によって異なる所定の補正値範囲から抽選し、前記選択情報に基づいて決定される、前記コンテンツのステータスの上昇値を、前記補正値に基づいて補正する、ための処理を実行するように構成された処理装置。」が提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサを、ユーザが選択したコンテンツに対してゲームにおける育成を行うための育成情報を生成し、前記育成情報に基づいて前記ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、前記コンテンツの現在の状態情報に基づいて、前記トレーニングの補正値を前記コンテンツの現在の状態によって異なる所定の補正値範囲から抽選し、前記選択情報に基づいて決定される、前記コンテンツのステータスの上昇値を、前記補正値に基づいて補正するように機能させる処理プログラム。」が提供される。
【0008】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される処理方法であって、ユーザが選択したコンテンツに対してゲームにおける育成を行うための育成情報を生成する段階と、前記育成情報に基づいて前記ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、前記コンテンツの現在の状態情報に基づいて、前記トレーニングの補正値を前記コンテンツの現在の状態によって異なる所定の補正値範囲から抽選する段階と、前記選択情報に基づいて決定される、前記コンテンツのステータスの上昇値を、前記補正値に基づいて補正する段階と、を含む処理方法。」が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、キャラクタの育成場面においてもユーザに高揚感を与えるような演出を可能とする処理装置、処理プログラム及び処理方法を提供することができる。
【0010】
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、又は上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に係る処理システム1に係るキャラクタの育成の流れの一部の概要を概略的に示す図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態に係る処理システム1の構成を概略的に示す概念図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100の構成の例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本開示の実施形態に係るサーバ装置200の構成の例を示すブロック図である。
【
図5A】
図5Aは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶されるトレーニング効果のテーブルを概念的に示す図である。
【
図5B】
図5Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶されるトレーニングの効果倍率のテーブルを概念的に示す図である。
【
図5C】
図5Cは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶されるキャラクタの状態ごとの効果倍率の範囲のテーブルを概念的に示す図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施形態に係る処理システム1において提供されるゲーム全体の流れを概念的に示す図である。
【
図7A】
図7Aは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【
図7B】
図7Bは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【
図8A】
図8Aは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【
図8B】
図8Bは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【
図8C】
図8Cは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【
図8D】
図8Dは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【
図8E】
図8Eは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【
図8F】
図8Fは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【
図8G】
図8Gは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【
図8H】
図8Hは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【
図8I】
図8Iは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【
図9】
図9は、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【
図10】
図10は、本開示の実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。
【0012】
添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0013】
1.本開示に係る処理システム1の概要
本開示に係る処理システムは、一例として、ユーザに対してゲームを提供し且つ管理するとともに、当該ユーザがゲーム内で取得したコンテンツ(キャラクタ又はアイテム)の育成に係る処理に用いられる。特に、当該処理システムは、例えば、当該コンテンツに付与されるステータスを向上させるために、当該ユーザが選択したトレーニングに対して、トレーニングの効果を管理するために用いられる。特に、当該処理システムは、例えば、当該ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、当該トレーニングの効果倍率(補正値)について、当該コンテンツの現在の状態によって異なるように設定された所定の効果倍率の範囲(補正範囲)から抽選する。そして、当該処理システムは、当該抽選結果である効果倍率を利用して当該コンテンツのステータスの上昇値を補正し、当該補正後の上昇値を現在のステータスに加算する。
【0014】
図1は、本開示の実施形態に係る処理システム1に係るキャラクタの育成の流れの一部の概要を概略的に示す図である。特に、
図1においては、ユーザ端末におけるユーザによる選択により、サーバ装置側において所定の処理がなされ、ユーザ端末における画面遷移が示されている。具体的に、
図1においては、サーバ装置を管理するゲーム事業者(以下、単に事業者とも称する)によって提供されたゲーム内において、ユーザがキャラクタを選択して、ゲームを進行させるために、当該キャラクタを育成する場面が想定されている。
【0015】
先ず、ユーザ端末に対するユーザの所定の処理(ログイン等)によってユーザ端末においてゲームが開始できる状態となり、ユーザが育成を希望するキャラクタを選択する。当該選択されたキャラクタに係る情報が選択情報としてサーバ装置に送信される。サーバ装置においては、当該キャラクタに係る選択情報に基づいて、当該キャラクタを育成するための育成情報を生成する。ここで、育成情報とは、ユーザ端末に表示される育成画面に係る情報である。例えば、育成に係る目標、ターン数(トレーニング及び休憩を含めた回数)、キャラクタのステータス、トレーニングメニュー(トレーニングの詳細情報)が含まれる。
【0016】
続いて、サーバ装置から育成情報がユーザ端末に送信されると、ユーザ端末において育成画面が表示される。当該育成画面に表示された複数のトレーニングから1つのトレーニングがユーザによって選択されると、選択されたトレーニングに係る情報が選択情報としてサーバ装置に送信される。サーバ装置においては、当該トレーニングに係る選択情報及び当該キャラクタの現在の状態情報に基づいて、当該トレーニングに係る補正値の一例である効果倍率の抽選が行われる。当該効果倍率の抽選は、育成対象であるキャラクタの現在の状態によって異なるように設定されている補正値範囲の一例である効果倍率の範囲から行われる。すなわち、当該キャラクタの現在の状態に応じて、トレーニングの効果倍率の抽選結果のばらつき範囲が異なる。より具体的には、当該キャラクタの状態が優れていれば、トレーニングの効果倍率の抽選結果として高い数値が出現しやすく、当該キャラクタの状態が低迷していると、トレーニングの効果倍率の抽選結果として低い数値が出現しやすくなる。
【0017】
その後、サーバ装置から抽選結果に係る情報がユーザ端末に送信されると、ユーザ端末において抽選結果が表示される。また、当該抽選結果に対応して、トレーニングの結果であるステータスの上昇も表示される。これにより、ユーザは、キャラクタに対して実施したトレーニングの結果して、その効果の期待値(すなわち、効果倍率)を把握することができ、最終的には当該キャラクタのステータスの上昇を知ることができる。すなわち、選択されたトレーニングの効果がどの程度になるかは、トレーニングが選択されるたびに異なることになり、ユーザによるキャラクタの育成が単調とならず、育成中においてもユーザに対して高揚感を与えることが可能になる。
【0018】
本開示において、「ユーザ」は単に処理システムにより提供されるサービスを利用可能なユーザを意味するにすぎない。すなわち、本開示の実施形態においては、ゲームサービスの提供事業者が処理システムを利用することが想定されており、当該ユーザにはゲームプレイヤーが含まれる。
【0019】
本開示において、「コンテンツ」とは、ゲームサービスの提供事業者が提供するゲーム内において、ゲームを進行させる上でユーザが選択することができる登場者(人に限定されない)又はアイテムが含まれる。特に、以下の実施形態においては、コンテンツとしてキャラクタを一例として用いた場合を説明する。ここで、「キャラクタ」には、ゲームの主人公のみならず、準主人公(サブキャラクター)も含まれることになる。より具体的には、ゲームを進行する上で、成長する(育成することができる)登場者が全て対象となる。なお、当該コンテンツとしてアイテムを対象とする場合には、ゲーム内において当該アイテムのステータスが上昇するように設定されていることになる。
【0020】
本開示において、「育成」とは、ゲームサービスの提供事業者が提供するゲーム内において、キャラクタ及びアイテム等のコンテンツのステータスを上昇させ、当該コンテンツを成長させるために行う処理を意味するに過ぎない。すなわち、本開示の実施形態においては、ゲームを進行させるため重要となるキャラクタの能力を向上させるために行う処理が含まれる。また、本開示において、「ステータス」とは、キャラクタ及びアイテム等のコンテンツの状態を意味するに過ぎない。特に、以下の実施形態においては、キャラクタの特性及び性質を含むものであり、ゲームを進行する上で重要となるキャラクタの能力に該当する。
【0021】
本開示において、「トレーニング」とは、ゲームサービスの提供事業者が提供するゲーム内において、キャラクタ及びアイテム等のコンテンツのステータスを上昇させるために行われる育成の具体的な方法を意味するに過ぎない。本開示の実施形態においては、キャラクタの能力を上昇させるための位置づけとして、練習又は鍛錬等の意味を含むものである。ただし、育成対象がアイテムの場合には、練習等の意味ではなく、当該アイテムの特性を向上させる種々の処理となる。
【0022】
本開示において、「補正値」とは、ゲームサービスの提供事業者が提供するゲーム内において、選択されたトレーニングによって得られるステータスの上昇値を上方の値又は下方の値に変換するための値である。本開示の実施形態においては、当該ステータスの上昇値に対して乗される効果倍率を補正値の一例として、説明している。ただし、当該補正値は、当該効果倍率のような比率(%)ではなく、当該ステータスの上昇値に対して加算又は減算される整数値としてもよい。
【0023】
本開示において、「補正値範囲」とは、ゲームサービスの提供事業者が提供するゲーム内において、上述した「補正値」として取り得る範囲である。本開示の実施形態においては、育成対象のキャラクタの現在の状態に対応して設定された範囲であり、当該状態に応じて設定範囲が異なっている。特に、育成対象のキャラクタの現在の状態が優れていれば、補正値範囲が高い数値範囲となり、当該状態が低下している場合には、補正値範囲が低い数値範囲となる。
【0024】
本開示において、ゲームサービスの提供事業者が提供するゲームとは、サーバ装置で提供されるオンライン型のゲームに限定されず、ユーザ端末内で処理が完結するようなオフライン型のゲームも含まれる。本開示の実施形態においては、オンライン型のゲームを一例として説明する。
【0025】
なお、本開示において、「第1」や「第2」等の記載がされていたとしても、これらが付された二つの要素のみに限定されることを意味するわけではない。当然に「第3」、「第4」及びそれ以上の複数の要素が含まれてもよい。
【0026】
2.処理システム1の構成
図2は、本開示の実施形態に係る処理システム1の構成を概略的に示す概念図である。
図2によると、処理システム1は、事業者が提供するゲームサービス等を受けるユーザが使用するユーザ端末装置100、事業者が事業活動やユーザ情報等の保存に利用するサーバ装置200、及びこれらを通信可能に接続するインターネット等のネットワーク300を含む。当該ネットワークは、無線、有線又はそれらの組み合わせにより構成される。
【0027】
なお、
図2の例では、ユーザ端末装置100は、1台しか記載されていないが、当然2台以上の各装置を含むことが可能である。また、サーバ装置200は単一のものとして記載されているが、サーバ装置200の各構成要素及び処理を複数のサーバ装置やクラウドサーバ装置に分配することも可能である。
【0028】
3.ユーザ端末装置100の構成
図3は、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100の構成の例を示すブロック図である。ユーザ端末装置100は、
図3に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0029】
ユーザ端末装置100は、典型的には、スマートフォンに代表される無線通信可能なユーザ端末装置が挙げられるが、当然これらの装置のみには限られない。例えば、ユーザ端末装置としては、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、ラップトップパソコン、デスクトップパソコン、携帯型ゲーム機、据え置き型ゲーム機など、本開示に係るプログラムを実行可能な装置であれば、いずれでも好適に適用することが可能である。また、ユーザ端末装置100が複数台存在する場合に、各ユーザ端末装置が常に同種又は同じユーザ端末装置である必要はなく、互いに異なる種類のユーザ端末装置であってもよい。
【0030】
図3によると、ユーザ端末装置100は、出力インターフェイス111、プロセッサ112、RAM、ROM、又は不揮発性メモリ(場合によっては、HDD)等を含むメモリ113、通信処理回路及びアンテナを含む通信インターフェイス114、タッチセンサ及びハードキーを含む入力インターフェイス115を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0031】
出力インターフェイス111は、プロセッサ112の指示に応じて、接続されたカメラ(図示せず)で撮影される画像や、本開示に係るプログラムを実行することによって出力される各種表示を、ディスプレイやプリンタ等の機器に出力する出力部として機能する。なお、このようなディスプレイは、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ又は電子ペーパー等から構成される。
【0032】
プロセッサ112は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ113に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能する。具体的には、プロセッサ112は、本開示に係るアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ113から読み出して実行する。本開示においては、プロセッサ112は、特に、
図7A、
図8A、及び
図9の処理シーケンスで記載された各処理等を実行する(処理の詳細は、各図において説明する)。なお、プロセッサ112は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUやGPUを組み合わせて構成しても良い。
【0033】
メモリ113は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、記憶部として機能する。ROMは、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ112により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられる。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。本開示においては、メモリ113は、特に、
図7A、
図8A、及び
図9の処理シーケンスで記載された各処理等を実行するプログラムを記憶する(処理の詳細は、各図において説明する)。
【0034】
通信インターフェイス114は、通信処理回路及びアンテナを介して、遠隔に設置されたサーバ装置200との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路は、処理システム1において用いられるプログラムや各種情報等を処理の進行に応じて、サーバ装置200又は他のユーザ端末装置から情報を送受信するための処理をする。本開示においては、特に、ログイン要求に係る情報、育成対象のキャラクタの選択情報、サポートキャラクタの選択情報、フレンドの選択情報、トレーニングの選択情報、キャラクタの状態情報、及び休息の選択情報等が、ユーザ端末装置100からサーバ装置200に送信される。また、本開示においては、ログイン要求に対する承認に係る情報、選択したキャラクタの育成に係る育成情報、抽選結果情報、育成情報の更新に係る更新情報、及び結果演出のための演出情報等が、サーバ装置200から受信される。
【0035】
通信処理回路は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式や非接触無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、又は加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0036】
入力インターフェイス115は、タッチパネルやハードキー等から構成され、本開示に係るプログラムの実行に係る指示入力や、様々な情報を登録するための操作入力等を受け付ける入力部として機能する。タッチパネルは、出力インターフェイス111を被覆するように配置され、出力インターフェイス111からディスプレイに出力される画像データに対応する位置座標の情報を、プロセッサ112に送信する。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。本開示においては、タッチパネルは、指示体により出力インターフェイス111に表示された各アイコン等に対するスワイプ操作やタップ操作を検出する。なお、本開示ではユーザ端末装置100に備えられる入力インターフェイス115を用いたが、例えばマウスのような、プロセッサ112等を備える本体に無線又は有線で接続された入力インターフェイス115を用いることも可能である。
【0037】
4.サーバ装置200の構成
図4は、本開示の実施形態に係るサーバ装置200の構成の例を示すブロック図である。サーバ装置200は、
図4に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。また、サーバ装置200は単一の筐体に
図4に図示するものを備える必要はなく、サーバ装置200の各構成要素及び処理を複数のサーバ装置やクラウドサーバ装置に分配することも可能である。
【0038】
図4によると、サーバ装置200は、RAM、ROM、及び不揮発性メモリ、HDD等を含むメモリ211、CPU等から構成されるプロセッサ212及び通信インターフェイス213を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0039】
メモリ211は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDDを含み、記憶部として機能する。ROMは、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ212によってロードされ実行される。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ212によって処理されている間、データの書き込み及び読み込みを実行するために用いられる。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。
【0040】
本開示においては、メモリ211は、特に、「ユーザが選択したコンテンツに対してゲームにおける育成を行うための育成情報を生成する処理」、「育成情報に基づいてユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、コンテンツの現在の状態情報に基づいて、トレーニングの補正値をコンテンツの現在の状態によって異なる所定の補正値範囲から抽選する処理」、及び「選択情報に基づいて決定される、コンテンツのステータスの上昇値を、補正値に基づいて補正する処理」等のためのプログラムを記憶する。また、メモリ211は、ゲームの管理情報が記憶されており、特にキャラクタの育成に係るテーブル(
図5A~C)に記載された各種情報を記憶する。
【0041】
また、本開示においては、メモリ211は、ユーザのアカウント情報を記憶する。具体的には、サーバ装置200によって提供されるゲームにおいて、ユーザの登録処理が完了している場合に、当該ユーザの情報が記憶される。例えば、ユーザの情報としては、ユーザID、ユーザ名、及びゲームにおけるユーザのレベルの情報等である。更に、本開示においては、メモリ211は、
図7A、
図8A、及び
図9の処理シーケンスで記載された各処理等を実行するプログラムも記憶する(処理の詳細は、各図において説明する)。
【0042】
プロセッサ212は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ211に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。具体的には、プロセッサ212は、本開示に係るアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ211から読み出して実行する。本開示においては、プロセッサ212は、特に、「ユーザが選択したコンテンツに対してゲームにおける育成を行うための育成情報を生成する処理」、「育成情報に基づいてユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、コンテンツの現在の状態情報に基づいて、トレーニングの補正値をコンテンツの現在の状態によって異なる所定の補正値範囲から抽選する処理」、及び「選択情報に基づいて決定される、コンテンツのステータスの上昇値を、補正値に基づいて補正する処理」等を実行する。また、プロセッサ212は、
図7A、
図8A、及び
図9の処理シーケンスで記載された各処理等を実行する(処理の詳細は、各図において説明する)。なお、プロセッサ212は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成しても良い。
【0043】
通信インターフェイス213は、通信処理回路及びアンテナを介して、遠隔に設置された他のサーバ装置やユーザ端末装置100との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路は、処理システム1において用いられるプログラムや各種情報等を処理の進行に応じて、他のサーバ装置、及びユーザ端末装置100から情報を送受信するための処理をする。本開示においては、特に、通信インターフェイス213を介して、ログイン要求に対する承認に係る情報、選択したキャラクタの育成に係る育成情報、抽選結果情報、育成情報の更新に係る更新情報、及び結果演出のための演出情報等が、サーバ装置200からユーザ端末装置100に送信される。また、本開示においては、ログイン要求に係る情報、育成対象のキャラクタの選択情報、サポートキャラクタの選択情報、フレンドの選択情報、トレーニングの選択情報、キャラクタの状態情報、及び休息の選択情報等が、ユーザ端末装置100から受信される。
【0044】
通信処理回路は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式や非接触無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、又は加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0045】
5.サーバ装置200のメモリ211に記憶される情報
図5Aは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶されるトレーニング効果のテーブルを概念的に示す図である。
図5Aに示す情報において、育成のために選択可能なトレーニングに対して、育成対象のキャラクタの各ステータスの上昇値が設定されている。また、
図5Aにおいては、補正値である効果倍率が100%の場合(すなわち、ステータスの上昇値に対して乗する値が1の通常効果の場合)の各ステータスの上昇値が示されている。
【0046】
「トレーニングA」、「トレーニングB」、「トレーニングC」、及び「トレーニングD」は、キャラクタを育成するために行われる練習メニューである。各トレーニングは、ゲームの内容、及び育成するキャラクタに応じて適宜変更することができる。例えば、サッカーゲームを想定した場合、筋トレマシントレーニング、シャトルラントレーニング、ドリブルトレーニング、シュートトレーニング、又はイメージトレーニングのいずれかを設定してもよい。当然のことながら、トレーニングの種類は4種類に限定されることなく、ゲーム内容に応じて適宜変更することができる。
【0047】
「ステータスI」、「ステータスII」、「ステータスIII」、「ステータスIV」、「ステータスV」、及び「ステータスVI」は、キャラクタが備える基本性能である。各ステータスの初期値は、キャラクタに応じて決定されている。そして、上述した各トレーニングを実行することによって各ステータスが上昇する。すなわち、各トレーニングを実行すると、各ステータスの値が増加することになる。例えば、サッカーゲームを想定した場合、スタミナ、スピード、フィジカル、テクニック、賢さ、又はキックのいずれかを設定してもよい。当然のことながら、ステータスの種類は6種類に限定されることなく、ゲーム内容に応じて適宜変更することができる。
【0048】
図5Aに示すように、トレーニングAを選択した場合、ステータスIIが10増加し、ステータスIIIが5増加し、ステータスIVが15増加する。また、トレーニングBを選択した場合、ステータスIが15増加し、ステータスIVが10増加し、ステータスVが5増加する。更に、トレーニングCを選択した場合、ステータスIIIが20増加し、ステータスVが5増加し、ステータスVIが5増加する。そして、トレーニングDを選択した場合、ステータスIが10増加し、ステータスIIが15増加し、ステータスVIが5増加する。
図5Aはあくまでも例示であり、ゲームの内容に応じて増加させる値は適宜設定することができる。また、
図5Aにおいては、いずれのトレーニングも3つのステータスが上昇しているが、トレーニングに応じて上昇するステータスの数を変更してもよい。
【0049】
図5Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶されるトレーニングの効果倍率のテーブルを概念的に示す図である。
図5Bに示す情報において、育成対象であるキャラクタの状態に応じて、トレーニング効果として抽選される数値が設定されている。すなわち、育成対象として選択されたキャラクタの現在の状況に応じて、トレーニングの効果の範囲(補正範囲)が設定されている。
【0050】
育成対象であるキャラクタの状態としては、「EXTREME」、「BEST」、「GOOD」、「NOT BAD」、及び「AWFUL」の5種類が存在している。当然のことならが、キャラクタの状態は、「EXTREME」、「BEST」、「GOOD」、「NOT BAD」、「AWFUL」の順序で優れた状態となる。当該状態は、ゲーム内において、トレーニングを行うことによって低下し、休息を行うことによって上昇するように設定されている。当然のことながら、キャラクタの状態は5種類に限定されることなく、ゲーム内容に応じて適宜変更することができ、各状態の名称も日本語表記、他の外国語表記、又は絵文字等に適宜変更してもよい。
【0051】
図5Bに示すように、トレーニング効果(効果倍率)として取り得る範囲は、状態によって異なっている。具体的には、「EXTREME」の場合に200%~500%となり、「BEST」の場合に100%~250%となり、「GOOD」の場合に75%~180%となり、「NOT BAD」の場合に50%~150%となり、及び「AWFUL」の場合に25%~120%となる。すなわち、キャラクタの第1状態(劣化した状態)における補正値範囲である効果倍率の範囲は、当該第1状態よりも優れた第2状態(より上位の状態)における補正値範囲である効果倍率の範囲よりも、キャラクタのステータスの最大上昇率が低くなるように設定されている。
【0052】
より具体的に、キャラクタの状態が最も優れた「EXTREME」の場合、キャラクタのトレーニングを行えば、最低でも200%(すなわち、通常効果の2倍の効果)となり、最高で500%(すなわち、通常効果の5倍の効果)となる。換言すると、「EXTREME」の場合にトレーニングを実行すれば、育成を効率よく行うことが可能となり、キャラクタの性能が飛躍的に上昇することになる。
【0053】
同様に、キャラクタの状態が2番目に優れた「BEST」の場合、キャラクタのトレーニングを行えば、最低でも100%(すなわち、通常効果)となり、最高で250%(すなわち、通常効果の2.5倍の効果)となる。換言すると、「BEST」の場合にトレーニングを実行すれば、「EXTREME」の場合ほどではないものの、育成を効率よく行うことが可能となり、キャラクタの性能が飛躍的に上昇しやすくなる。
【0054】
一方、キャラクタの状態が3番目に優れた「GOOD」の場合、キャラクタのトレーニングを行えば、最低でも75%(すなわち、通常効果の3/4)となり、最高で180%(すなわち、通常効果の1.8倍の効果)となる。換言すると、「GOOD」の場合にトレーニングを実行すれば、「EXTREME」及び「BEST」の場合ほどではないものの、育成を効率よく行うことが可能となりつつも、後述する抽選結果によっては、通常効果よりも低いトレーニング効果となる可能性がある。
【0055】
同様に、キャラクタの状態が4番目に優れた「NOT BAD」の場合、キャラクタのトレーニングを行えば、最低でも50%(すなわち、通常効果の1/2)となり、最高で150%(すなわち、通常効果の1.5倍の効果)となる。換言すると、「NOT BAD」の場合にトレーニングを実行すれば、「EXTREME」及び「BEST」の場合ほどではないものの、育成を効率よく行うことが可能となりつつも、後述する抽選結果によっては、通常効果よりも低いトレーニング効果となる可能性が高くなる。
【0056】
そして、キャラクタの状態が最も低下した「AWFUL」の場合、キャラクタのトレーニングを行えば、最低でも25%(すなわち、通常効果の1/4の効果)となり、最高で120%(すなわち、通常効果の1.2倍の効果)となる。換言すると、「AWFUL」の場合にトレーニングを実行すれば、後述する抽選結果によっては、通常効果よりも高い育成効率が得られる可能性があるものの、育成を効率よく行うことが期待できず、キャラクタの性能が飛躍的に上昇する可能性が低くなる。
【0057】
なお、本実施形態においては、いずれの状態においても、効果倍率100%以上が取り得る設定となっている。このため、後述する抽選にもよるが通常効果及びそれを超えた効果が得られる可能性がいずれの状態においても存在している。当然のことながら、各効果倍率の数値範囲は上記範囲限定されることなく、ゲーム内容に応じて適宜変更することができる。
【0058】
図5Cは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶されるキャラクタの状態ごとの効果倍率の範囲のテーブルを概念的に示す図である。より具体的には、
図5Bに表示した各状態に対する効果倍率の範囲において、各効果倍率の出現率(%)を示している。すなわち、後述する効果倍率の抽選確率の一例が
図5Bに示されている。
【0059】
図5Cに示すように、キャラクタの状態が最も優れた「EXTREME」の場合、効果倍率の範囲は200%~500%であるものの、200%の出現率が50%であり、250%の出現率が20%であり、300%の出現率が20%であり、500%の出現率が10%であり、他の効果倍率については出現することはない。すなわち、キャラクタの状態が「EXTREME」の場合、効果倍率として実際に抽選される値としては、200%、250%、300%、及び500%であり、各効果倍率が選ばれる確率(出現率)が異なっている。具体的には、高い効果倍率ほど選ばれる確率が低く設定されている。
【0060】
また、
図5Cに示すように、キャラクタの状態が2番目に優れた「BEST」の場合、効果倍率の範囲は100%~250%であるものの、100%の出現率が50%であり、150%の出現率が20%であり、200%の出現率が20%であり、250%の出現率が10%であり、他の効果倍率については出現することはない。すなわち、キャラクタの状態が「BEST」の場合、効果倍率として実際に抽選される値としては、100%、150%、200%、及び250%であり、各効果倍率が選ばれる確率が異なっている。具体的には、高い効果倍率ほど選ばれる確率が低く設定されている。
【0061】
更に、
図5Cに示すように、キャラクタの状態が3番目に優れた「GOOD」の場合、効果倍率の範囲は75%~180%であるものの、75%の出現率が50%であり、100%の出現率が20%であり、130%の出現率が20%であり、180%の出現率が10%であり、他の効果倍率については出現することはない。すなわち、キャラクタの状態が「GOOD」の場合、効果倍率として実際に抽選される値としては、75%、100%、130%、及び180%であり、各効果倍率が選ばれる確率が異なっている。具体的には、高い効果倍率ほど選ばれる確率が低く設定されている。
【0062】
そして、
図5Cに示すように、キャラクタの状態が4番目に優れた「NOT BAD」の場合、効果倍率の範囲は50%~150%であるものの、50%の出現率が50%であり、75%の出現率が20%であり、100%の出現率が20%であり、150%の出現率が10%であり、他の効果倍率については出現することはない。すなわち、キャラクタの状態が「NOT BAD」の場合、効果倍率として実際に抽選される値としては、50%、75%、100%、及び150%であり、各効果倍率が選ばれる確率が異なっている。具体的には、高い効果倍率ほど選ばれる確率が低く設定されている。
【0063】
そして、
図5Cに示すように、キャラクタの状態が最も低下した「AWFUL」の場合、効果倍率の範囲は25%~120%であるものの、25%の出現率が50%であり、50%の出現率が20%であり、100%の出現率が20%であり、120%の出現率が10%であり、他の効果倍率については出現することはない。すなわち、キャラクタの状態が「AWFUL」の場合、効果倍率として実際に抽選される値としては、25%、50%、100%、及び120%であり、各効果倍率が選ばれる確率が異なっている。具体的には、高い効果倍率ほど選ばれる確率が低く設定されている。
【0064】
なお、
図5Cのテーブルは、出現率の一例であって、更に細かく設定した効果倍率に対して出現確率を設定してもよい。また、出現確率もゲーム内容に応じて適宜設定してもよい。更に、各状態に対する効果倍率の出現確率を変更した複数のテーブルをメモリ211に記憶させ、プロセッサ212は当該複数のテーブルから1つを抽選した後に、更にテーブル内の効果倍率を抽選してもよい。そして、
図5Cに係るテーブルは、ゲームプレイヤーであるユーザに対して提供してもよく、例えば、トレーニングの選択時にユーザ端末装置の画面に表示されてもよい。
【0065】
6.処理システム1により実行される処理シーケンス
(A)ゲームの流れ
図6は、本開示の実施形態に係る処理システム1において提供されるゲーム全体の流れを概念的に示す図である。より具体的に、
図6においては、ユーザがどのようにゲームを進めていくかが端的に記載されている。
【0066】
図6に示すように、先ず、ユーザがゲームを開始すると、当該ゲームにおいて使用するキャラクタの入手が行われる(S1)。当該キャラクタの入手の具体的方法としては、ゲームを初めて開始する際に、事業者から無料プレゼントされるものであってもよく、又はゲーム内のガチャによって取得したものであってもよい。更には、ゲーム内の課金によって取得したものであってもよい。
【0067】
次に、ゲームを進行させるために、入手したキャラクタの育成が行われる(S2)。当該育成は後述する処理シーケンスにおいて詳細に説明するものの、当該育成は、複数存在するトレーニングを順次実施し、キャラクタのステータスを上昇させることによって実現される。
【0068】
次に、入手したキャラクタの育成が進むと、ゲーム内で選択することができるゲームのコンテンツ(ゲーム種別)を実行するための準備が行われる。より具体的に、サッカーゲームを想定した場合、育成したキャラクタ以外に、サッカーをプレーするために必要なキャラクタ数となるように、追加のキャラクタ(補助キャラクタ)の選択が行われ、サッカーチームの形成が行われる。
【0069】
次に、ゲーム種別として選択可能な単独コンテンツ(オフラインのゲーム)、又は対人コンテンツ(オンランのゲーム)のいずれかが選択される(S4)。その後、単独コンテンツにおいては、サーバ装置200(すなわち、コンピュータ)と対戦が行われ(S5)、対人コンテンツにおいては、オンライン上の他のユーザとの対戦が行われる(S6)。
【0070】
そして、サッカーの試合である対戦が終了すると、対戦結果に応じて報酬がユーザに与えられる(S7)。ここで報酬とは、ゲーム内で使用できるコイン若しくは宝石等、又はゲーム内で使用できるキャラクタ、若しくはサポートキャラクタであってもよい。そして、S1~S7が繰り返されることにより、より強力なキャラクタの育成が可能となるとともに、より強力なサッカーチームの形成が可能になる。
【0071】
本開示に係る処理は、特にS2に係るキャラクタの育成の場面において実行されるものである。このため、以下のシーケンス処理の説明においては、当該キャラクタ育成を行うための処理を前提として説明する。
【0072】
(B)ゲーム開始から育成画面の表示に係る処理
図7Aは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、
図7Aは、ユーザによるゲームへのログインから各種の選択、更には当該選択に基づいた育成に係る育成情報の生成及び表示までに、ユーザ端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。また、
図7Bは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【0073】
先ず、
図7Aによると、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、入力インターフェイス115を介してユーザの操作入力を受け付けてログイン情報を生成する(S11)。当該ログイン情報には、ユーザID及びパスワードが含まれる。より具体的なユーザの操作入力とは、ユーザによるユーザ端末装置100の操作に応じてゲームアプリが起動され、当該ゲームアプリの起動画面において、入力インターフェイス115を介してユーザのID及びパスワードが入力されることである。そして、プロセッサ112は、ゲームを開始する意志であるログイン要求(T11)と共に、通信インターフェイス114を介して生成されたログイン情報を、サーバ装置200に送信する。
【0074】
ユーザ端末装置100にて生成されたログイン情報及びログイン要求がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、ログイン情報に基づいてログインのための認証処理を行う(S12)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信したログイン情報とメモリ211に記憶されたユーザ情報とを照合し、ログイン要求を行っている者がユーザ登録されているユーザであるかを確認する。そして、サーバ装置200のプロセッサ212は、ユーザ登録が確認できれば、当該認証処理の結果としてユーザのログインを承認する(T12)。一方で、サーバ装置200のプロセッサ212は、ユーザ登録が確認できなければ、再度のユーザID及びパスワードの入力をユーザ端末装置100に対して求める。その後、サーバ装置200による認証処理の結果(承認結果)がユーザ端末装置100において通信インターフェイス114を介して受信されると、ユーザ端末装置100においてはゲームが開始される。
【0075】
次に、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、入力インターフェイス115を介してユーザの操作入力を受け付け、育成させたいキャラクタ(育成キャラクタ)の選択情報を生成する(S13)。当該選択情報には、ゲーム内においてユーザが所有するキャラクタであって、本工程において選択したキャラクタの情報が含まれる。より具体的なユーザの操作入力とは、当該ゲームの画面において表示された複数又は1つのキャラクタに対して、入力インターフェイス115を介してユーザが選択することである。そして、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して生成された育成キャラクタの選択情報を、サーバ装置200に送信する(T13)。
【0076】
次に、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、入力インターフェイス115を介してユーザの操作入力を受け付け、サポートキャラクタの選択情報を生成する(S14)。当該選択情報には、ゲーム内においてユーザが所有するサポートキャラクタであって、本工程において選択したサポートキャラクタの情報が含まれる。より具体的なユーザの操作入力とは、当該ゲームの画面において表示された複数又は1つのサポートキャラクタに対して、入力インターフェイス115を介してユーザが選択することである。そして、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して生成されたサポートキャラクタの選択情報を、サーバ装置200に送信する(T14)。
【0077】
ここで、サポートキャラクタとは、育成の対象とは異なり、育成対象となるキャラクタの育成に影響を与えるものである。例えば、選択するサポートキャラクタによって、育成対象であるキャラクタのステータスの初期値が変動したり、トレーニング実行時のステータスの上昇値(
図5Aに示す数値)が更に増加する。更には、サポートキャラクタによって、トレーニングの効果倍率(
図5Bの数値)の更なる補正(上昇)が実行されてもよい。
【0078】
次に、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、入力インターフェイス115を介してユーザの操作入力を受け付け、フレンドの選択情報を生成する(S15)。当該選択情報には、ゲーム内において他のユーザ(ユーザ同士で互いに承認した友達関係のユーザ)であって、本工程において選択したフレンドである他のユーザの情報、及び当該他のユーザが選択しているキャラクタの情報が含まれる。より具体的なユーザの操作入力とは、当該ゲームの画面において表示された複数又は1つのフレンドに対して、入力インターフェイス115を介してユーザが選択することである。そして、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して生成されたフレンドの選択情報を、サーバ装置200に送信する(T15)。なお、フレンドについては、互いに承認したユーザでなくてもよく、ゲーム内において自身はフォロー(承認)せずに相手からのみフォローされた他のユーザを含めてもよい。また、ゲーム初期段階等にはフレンドがいないことも想定されるため、任意の他のユーザをお試しのフレンドとして選択可能としてもよい。このような場合には、互いに承認した他のユーザ、自身がフォローのみされている他のユーザ、互いにフォロー等していない他のユーザを適宜選択することができるものの、後述するフレンドの効果について優劣を適宜設定してもよい。例えば、互いに承認した他のユーザをフレンドとして設定する場合には、トレーニング効果が他の選択と比較して高く設定されてもよい。
【0079】
ここで、フレンドが選択しているキャラクタは、育成の対象とは異なり、育成対象となるキャラクタの育成に影響を与えるものである。すなわち、選択するフレンドのキャラクタによって、育成対象であるキャラクタのステータスの初期値が変動したり、トレーニング実行時のステータスの上昇値(
図5Aに示す数値)が更に増加する。更には、サポートキャラクタによって、トレーニングの効果倍率(
図5Bの数値)の更なる補正(上昇)が実行されてもよい。
【0080】
ユーザ端末装置100にて生成された各選択情報がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、各選択情報に基づいてキャラクタ育成において必要となるターン数及び目標を決定する。ここで、ターン数とは、育成を行うためにユーザが選択することができる内容の回数である。すなわち、本実施形態におけるゲームにおいては、1回の育成において複数のトレーニング又は休息を選択して実行することが可能となり、当該全てのターンが終了することで育成結果が確定することになる。また、目標とは、当該育成においてキャラクタが達成するべき内容である。具体的には、各ステータスの値による目標設定、キャラクタのレベルによる目標設定、何らかのテスト合格の設定、何らかの技能取得の設定、又は練習試合等のイベントに対する勝利等の目標設定であってもよく、ゲーム内容に応じて適宜設定することができる。なお、これらのターン数及び目標については、サーバ装置200のメモリ211にあらかじめ格納されている。
【0081】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、メモリ211からトレーニングメニューを取得する(S17)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、
図5Aに示すテーブルに格納されているトレーニングA~Dの情報について読出しを行う。そして、サーバ装置200のプロセッサ212は、読み出したトレーニングA~Dに対して、ユーザによって選択されたサポートキャラクタ、及びフレンドのキャラクタを振り分ける(S18)。ここで、振り分けとは、選択されたサポートキャラクタ及びフレンドのキャラクタの特性をトレーニング実施に考慮できるようにするための処理である。このため、各トレーニングに種々のサポートキャラクタ又はキャラクタが関連付けられ、トレーニング効果を高められるように設定されている。
【0082】
そして、サーバ装置200のプロセッサ212は、S16において決定したターン数並びに目標、S17において取得したトレーニングメニュー、及びS18において振り分けた情報に基づいて、育成情報を生成する(S19)。また、育成情報には、選択したキャラクタのステータス及び状態情報も含まれる。すなわち、育成情報とは、育成処理を進めるために必要となる、育成に係るターン数、目標、トレーニングの内容、トレーニングに関連付けられたサポートキャラクタ並びにフレンドのキャラクタの情報、及び育成対象となるキャラクタのステータス並びに状態情報を含み、当該育成情報によって育成を進めるため育成画面が構成可能となっている。その後、プロセッサ212は、通信インターフェイス213を介して生成された育成情報を、ユーザ端末装置100に送信する。
【0083】
その後、サーバ装置200にて生成された育成情報がユーザ端末装置100において通信インターフェイス114を介して受信されると、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、当該育成情報に基づいて育成画面を生成し、出力インターフェイス111を介して当該育成画面を表示する(S20)。育成画面は、
図7Bに示すように、画面枠121の内部に、目標表示部122、ターン数表示部123、状態表示部124、ステータス表示部125、トレーニング表示部126、休息ボタン127から構成されている。また、ステータス表示部125は、ステータスIを表示する第1表示部125a、ステータスIIを表示する第2表示部125b、ステータスIIIを表示する第3表示部125c、ステータスIVを表示する第4表示部125d、ステータスVを表示する第5表示部125e、及びステータスVIを表示する第6表示部125fの6つから構成されている。更に、トレーニング表示部126は、トレーニングAを表示した第1ボタン126a、トレーニングBを表示した第2ボタン126b、トレーニングCを表示した第3ボタン126c、及びトレーニングDを表示した第4ボタン126dから構成されている。
【0084】
画面枠121の内部領域において、上方に位置する目標表示部122には、当該育成に関する目標が表示されている。
図7Bにおいては、「目標/テストAに合格」と表示されている。目標表示部122に隣接するように表示されたターン数表示部123には、当該育成における残りターン数が表示されている。
図7Bにおいては、残りターン数として「20」が表示されている。目標表示部122の下方に表示された状態表示部124には、育成対象であるキャラクタの現在の状態が表示されている。
図7Bにおいては、「状態/EXTREME」と表示され、最も優れた状態であることが示されている。
【0085】
画面枠121の内部領域において、中央に位置する第1表示部125a、第2表示部125b、第3表示部125c、第4表示部125d、第5表示部125e、及び第6表示部125fには、各ステータスの数値が表示されている。
図7Bにおいては、第1表示部125aにはステータスIの数値として「50」が表示され、第2表示部125bにはステータスIIの数値として「30」が表示され、第3表示部125cにはステータスIIIの数値として「30」が表示され、第4表示部125dにはステータスIVの数値として「40」が表示され、第5表示部125eにはステータスVの数値として「20」が表示され、第6表示部125fにはステータスVIの数値として「35」が表示されている。なお、各ステータスの表示は、数値だけでなくアルファベットによるレベル表記等であってもよく、数値とアルファベットによるレベルの二重表記であってもよい。
【0086】
画面枠121の内部領域において、下方に位置する第1ボタン126a、第2ボタン126b、第3ボタン126c、及び第4ボタン126dには、トレーニング名称が表示されている。そして、これらの第1ボタン126a、第2ボタン126b、第3ボタン126c、及び第4ボタン126dについては、押下による操作によっていずれかを選択することができる。同様に、画面枠121の内部領域において、最下方に位置する休息ボタン127についても、押下による操作によって選択することができる。
【0087】
以上のような構成の育成画面がユーザ端末装置100に表示されることにより、キャラクタの育成のために、ユーザがトレーニングA~D又は休息を選択することが可能になる。
【0088】
(C)トレーニング選択からトレーニング結果の表示に係る処理
図8Aは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、
図8Aは、ユーザによるトレーニングの選択から当該トレーニングの結果の表示までに、ユーザ端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。また、
図8B~Iは、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100に出力される画面の例を示す図である。
【0089】
先ず、
図8Aによると、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、入力インターフェイス115を介してユーザの操作入力を受け付けてトレーニングの選択情報を生成する(S21)。より具体的なユーザの操作入力とは、
図8Bの画面において表示された第1ボタン126a、第2ボタン126b、第3ボタン126c、又は第4ボタン126dのいずれか1つを選択して押下し決定する処理である。
【0090】
特に、
図8Bにおいては、トレーニングAを選択するために第1ボタン126aが押下された状態であって、決定前の状態が示されている。すなわち、第1ボタン126aが一度押下され、第1ボタン126aのトレーニング内容であるトレーニングAによる効果として、ステータスの上昇値がステータス表示部125に表示される。より詳細には、第2表示部125bの前方に第2ステータス追加表示128bとして「+10」が表示され、第3表示部125cの前方に第3ステータス追加表示128cとして「+5」が表示され、第4表示部125dの前方に第4ステータス追加表示128dとして「+20」が表示されている。この状態において、第1ボタン126aが再度押下されることにより、トレーニングAの選択が確定する。なお、
図8Bにおいては、トレーニングAに対応したステータスの上昇値が表示されているが、他のトレーニングが選択されることにより、第1表示部125a~fの前方にステータス追加表示がされることになる。また、これらのステータスの追加表示については、
図5Aに示すテーブルに基づいて、サーバ装置200のプロセッサ212が実行してユーザ端末装置100に表示させてもよく、又は当該テーブルをユーザ端末装置100のプロセッサ112が参照することによって表示されてもよい。
【0091】
そして、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して生成された選択情報及び育成対象として選択したキャラクタの状態情報を、サーバ装置200に送信する(T21)。ユーザ端末装置100にて生成された選択情報及びキャラクタの状態情報がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、効果倍率の確率テーブルを決定する(S22)。具体的には、サーバ装置200のプロセッサ212は、
図5Cに示すテーブルを選択し、キャラクタの状態情報に基づいて効果倍率の出現確率を設定する。より詳細には、
図8Bにおいてはキャラクタの状態が「EXTREME」であるため、効果倍率として500%を20%の確率で出現させ、効果倍率として300%を20%の確率で出現させ、効果倍率として250%を20%の確率で出現させ、効果倍率として200%を10%の確率で出現させるように設定する。
【0092】
次に、プロセッサ212は、上記設定の状態において、ステータス上昇の効果倍率の抽選を実行する(S23)。例えば、本実施形態においては、効果倍率として500%が選択されたこととする。その後、プロセッサ212は、通信インターフェイス213を介して抽選結果情報である効果倍率に係る情報(500%が選択されたことを示す情報)を、ユーザ端末装置100に送信する。
【0093】
その後、サーバ装置200にて生成された抽選結果情報がユーザ端末装置100において通信インターフェイス114を介して受信されると、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、当該抽選結果情報に基づいて効果倍率表示画面129を生成し、出力インターフェイス111を介して当該効果倍率表示画面129を表示する。効果倍率表示画面129は、
図8Cに示すように、画面枠121の内部領域の中央部において表示され、効果倍率の数値及び選択されたトレーニングの名称が含まれている。具体的に、効果倍率表示画面129においては、効果倍率が段階的に上昇するように表示され、最終的に抽選結果である効果倍率が表示される。より詳細には、
図8C~
図8Fに示すように、効果倍率の数値として抽選結果である500%よりも小なる数値である000%から始まり、100%及び200%と段階的に上昇し、最終的に500%に到達する。このような、効果倍率の段階的表示により、効果倍率の抽選結果に対するユーザの期待感を更に向上させ、育成の高揚感を更に高めることができる。また、本実施形態においては、各効果倍率の数値が異なる色により表示される。例えば、
図8Cの000%は灰色で表示され、
図8Dの100%は青い色で表示され、
図8Eの200%は赤い色で表示され、
図8Fの500%はレインボーで表示されてもよい。このような色分け表示により、ユーザの期待感をより一層向上させ、育成の高揚感をより一層高めることができる。なお、
図8C~
図8Fの画面遷移において、効果倍率の数値が000%から徐々に増加して100%まで到達すると数値の増加が一度止まり、その後に100%から数値が徐々に増加して200%に到達すると数値の増加が再度止まり、その後に、200%から数値が徐々に増加して500%に到達するようにしてもよい。これにより、当該数値の増加に対して、ユーザの興味を一層高めることができる。
【0094】
S23の後に、サーバ装置200のプロセッサ212は、ターン数の更新、キャラクタのステータスの更新、及びキャラクタの状態の更新を行う(S25)。具体的に、プロセッサ212は、ターン数を1つ減算するとともに、キャラクタの状態を例えば1つ低下させる。また、プロセッサ212は、効果倍率によって補正されたステータスの上昇値を現在のステータスの数値に加算する。そして、プロセッサ212は、これらの更新結果を更新情報としてメモリ211に記憶させるとともに、通信インターフェイス213を介してユーザ端末装置100に送信する(T23)。
【0095】
その後、サーバ装置200にて生成された更新情報がユーザ端末装置100において通信インターフェイス114を介して受信されると、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、当該更新情報に基づいて育成画面を更新し、更新した状態を出力インターフェイス111を介して表示する(S26)。更新状態の具体的な表示としては、
図8Gに示すように、第2表示部125bの前方に第2ステータス追加表示128bとして「+50」が表示され、第3表示部125cの前方に第3ステータス追加表示128cとして「+25」が表示され、第4表示部125dの前方に第4ステータス追加表示128dとして「+100」が表示される。これらの各数値は、効果倍率が500%となったことにより、
図8Bに示した通常効果(100%)の数値から5倍に上昇している。そして、
図8Hに示すように、第2ステータス追加表示128bの「+50」が第2表示部125bの「30」に加算され、「80」が第2表示部125bに更新表示される。また、第3ステータス追加表示128cの「+25」が第3表示部125cの「30」に加算され、「55」が第3表示部125cに更新表示される。更に、第4ステータス追加表示128dの「+100」が第4表示部125dの「40」に加算され、「140」が第4表示部125dに更新表示される。その後、
図8Iに示すように、ターン数表示部123における残りターン数が「20」から「19」に更新表示される。
【0096】
(D)休息の選択及び育成終了に係る処理
図9は、本開示の実施形態に係るユーザ端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、
図9は、ユーザによる休息の選択から休息による状態回復までと、ターン数が0となり育成が完了した際における結果演出に関し、ユーザ端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【0097】
先ず、
図9によると、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、入力インターフェイス115を介してユーザの操作入力を受け付けて休息の選択情報を生成する(S31)。より具体的なユーザの操作入力とは、
図7Bの画面において表示された休息ボタン127を押下し決定する処理である。そして、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して生成された当該休息の選択情報及び育成対象として選択したキャラクタの状態情報を、サーバ装置200に送信する(T31)。
【0098】
ユーザ端末装置100にて生成された選択情報及びキャラクタの状態情報がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、キャラクタの状態を更新する(S32)。具体的には、サーバ装置200のプロセッサ212は、ターン数を1つ減算するとともに、キャラクタの状態をより優れた状態に回復させる。例えば、キャラクタを休息することにより、キャラクタの状態が1段階又は複数段階で回復するように設定してもよい。そして、プロセッサ212は、これらの状態回復を更新情報としてメモリ211に記憶させるとともに、通信インターフェイス213を介してユーザ端末装置100に送信する(T32)。
【0099】
その後、サーバ装置200にて生成された更新情報がユーザ端末装置100において通信インターフェイス114を介して受信されると、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、当該更新情報に基づいて育成画面を更新し、更新した状態を出力インターフェイス111を介して表示する(S33)。更新状態の具体的な表示の方法としては、状態表示部124におけるキャラクタの状態が「EXTREME」から「BEST」に下がった状態(
図8H)から、状態を再び「EXTREME」に戻して状態表示部124に表示する。
【0100】
そして、
図8AにおけるS21からS26までの処理、及び
図9におけるS31からS33までの処理が繰り替えされてターン数が0になると、サーバ装置200のプロセッサ212は、育成結果の決定を行う(S34)。具体的に、プロセッサ212は、育成対象であるキャラクタの最終的なステータスの数値によって育成を判定し、初期段階で設定した目標が達成されているかを決定する。ここで、目標が達成しているか否かを判定するための基準は、メモリ211に記憶されており、プロセッサ212は当該基準と最終的な(ターン数0の際)ステータスを比較して、目標が達成しているか否かを決定する。
【0101】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、S34において決定した育成結果に対応する結果演出をメモリ211から読み出す(S35)。当該結果演出とは、目標が達成されたことを表示するための情報、又は目標が達成されなかったことを表示する情報のいずれかが含まれている。そして、サーバ装置200のプロセッサ212は、当該結果演出に係る情報を演出情報として、通信インターフェイス213を介してユーザ端末装置100に送信する(T33)。
【0102】
その後、サーバ装置200によって生成された演出情報がユーザ端末装置100において通信インターフェイス114を介して受信されると、ユーザ端末装置100のプロセッサ112は、当該演出情報に基づいて結果演出を出力インターフェイス111を介して表示する(S36)。これにより、ユーザは、キャラクタの育成が成功したか、又は失敗したかを把握することが可能になる。
【0103】
なお、S20、S24、S26、S33、及びS36におけるユーザ端末装置100における表示に係る情報は、受信した情報に基づいてユーザ端末装置100のプロセッサ112が生成していたが、これに限定されることはない。例えば、サーバ装置200のプロセッサ212が画面情報を生成して、各ユーザ端末装置100に対して送信し、ユーザ端末装置100においては受信する表示情報に基づいて単なる表示処理をするだけでもよい。
【0104】
7.サーバ装置200において実行される処理フロー
以下、ログイン、育成情報、効果倍率、及び結果演出に係る各処理において、サーバ装置200において実行される一連の処理フローを具体的に説明する。
【0105】
図10は、本開示の実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。具体的には、
図10は、ユーザのログイン要求に対する処理からキャラクタの育成が完了するまでの処理フローを示す図である。当該処理フローは、主にサーバ装置200のプロセッサ212がメモリ211に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0106】
図10によると、サーバ装置200のプロセッサ212は、ユーザ端末装置100からログイン情報及びログイン要求を受信すると、当該ログイン情報が正しいか否かを判定する(S101)。より具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信したログイン情報とメモリ211に記憶されたユーザ情報とを比較し、登録者として該当する者がいるかを判定する。次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、ログイン情報が正しい場合に(S101:Yes)、ユーザ端末装置100から育成に係る選択情報を受信したか否かを判定する(S102)。ここで、育成に係る選択情報とは、
図7Aに示すS13の育成キャラクタの選択情報、サポートキャラクタの選択情報、フレンドの選択情報である。
【0107】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、当該3つの選択情報を受信した場合に(S102:Yes)、育成に関する情報の決定、生成を行う。ここで、育成に係る情報とは、
図7Aに示すS16のターン数及び目標の決定である。また、育成に関する情報の生成とは、
図7Aに示すS19の育成情報であり、ターン数、目標、トレーニングメニュー、サポートキャラクタ並びにフレンドの振り分け情報、状態情報等を含んでいる。その後に、サーバ装置200のプロセッサ212は、生成した育成情報を通信インターフェイス213を介してユーザ端末装置100に送信する(S104)。
【0108】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、ユーザ端末装置100からトレーニング又は休息に係る選択情報を受信したか否かを判定する(S105)。ここで、トレーニングに係る選択情報とは、ユーザが
図7Bに示すトレーニング表示部126の各ボタン(第1ボタン126a、第2ボタン126b、第3ボタン126c、第4ボタン126d)のいずれかを選択することによってユーザ端末装置100にて生成される情報である。一方、休息に係る情報とは、ユーザが
図7Bに示す休息ボタン127を選択することによってユーザ端末装置100にて生成される情報である。すなわち、S105においては、キャラクタの育成において、ユーザがトレーニングのいずれか又は休息を選択したかを判定する。
【0109】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信した選択情報がトレーニングに係る選択情報である場合に(S105:トレーニング情報)、育成対象のキャラクタのステータス上昇の効果倍率に係る決定及び抽選を行う(S106)。より具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、
図5Cに示すテーブルを選択し、キャラクタの状態情報に基づいて効果倍率の出現確率を設定する。そして、サーバ装置200のプロセッサ212は、上記設定の状態において、ステータス上昇の効果倍率の抽選を実行する。その後、サーバ装置200のプロセッサ212は、ステータス上昇の効果倍率の抽選の結果として抽選結果情報を生成し、当該抽選結果情報を通信インターフェイス213を介してユーザ端末装置100に送信する(S107)。
【0110】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、ステータス上昇の効果倍率の抽選の結果に基づいて、育成対象であるキャラクタの状態の更新、及び更新情報の送信を行う(S108)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、ターン数を1つ減算するとともに、キャラクタの状態を例えば1つ低下させる。また、サーバ装置200のプロセッサ212は、抽選された効果倍率によって補正されたステータスの上昇値を現在のステータスの数値に加算する。そして、プロセッサ212は、これらの更新結果を更新情報としてメモリ211に記憶させるとともに、通信インターフェイス213を介してユーザ端末装置100に送信する。
【0111】
一方、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信した選択情報が休息に係る選択情報である場合に(S105:休息情報)、S106及びS107をスキップし、育成対象であるキャラクタの状態の更新、及び更新情報の送信を行う(S108)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、ターン数を1つ減算するとともに、育成対象であるキャラクタの状態をより優れた状態に回復させ、これらの状態回復を更新情報としてメモリ211に記憶させるとともに、通信インターフェイス213を介してユーザ端末装置100に送信する。
【0112】
次に、サーバ装置200のプロセッサ212は、育成情報に含まれるターン数が「0」であるか否かを判定する(S109)。すなわち、サーバ装置200のプロセッサ212は、トレーニング又は休息が実行されることによってターン数が減少して育成が終了したか否かを判定する。このため、ターン数が「0」でない場合、S105に戻って育成が継続される。一方、サーバ装置200のプロセッサ212は、ターン数が「0」である場合、育成結果の決定を行う(S110)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、育成対象であるキャラクタの最終的なステータスの数値によって育成を判定し、初期段階で設定した目標が達成されているかを決定する。
【0113】
その後、サーバ装置200のプロセッサ212は、育成に係る結果演出の読出し及び演出情報の送信を行う(S111)。具体的に、サーバ装置200のプロセッサ212は、決定した育成結果に対応する結果演出をメモリ211から読み出し、当該結果演出に係る情報を演出情報として、通信インターフェイス213を介してユーザ端末装置100に送信する。
【0114】
8.本開示の実施形態のまとめ
本開示の実施形態に係るサーバ装置200は、少なくとも一つのプロセッサ212を具備し、プロセッサ212は、ユーザが選択したゲーム内のキャラクタに対してゲームにおける育成を行うための育成情報を生成し、当該育成情報に基づいて当該ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、当該キャラクタの現在の状態情報に基づいて、当該トレーニングの効果倍率を当該キャラクタの現在の状態によって異なる所定の効果倍率の範囲から抽選し、当該選択情報に基づいて決定される、当該キャラクタのステータスの上昇値を、当該効果倍率に基づいて補正する、ための処理を実行するように構成されている。このような構成により、キャラクタを育成するためのトレーニングを選択すると、当該キャラクタの状態に応じて効果倍率を変化させることが可能となるため、より高い効果倍率を得られる期待感をユーザに持たせることが可能となり、キャラクタの育成場面においてもユーザに高揚感を与えることが可能になる。
【0115】
本開示の実施形態に係るサーバ装置200のプロセッサ212は、補正前の当該上昇値に対して効果倍率を乗して補正し、当該キャラクタの当該ステータスに補正された当該上昇値を加算する、ための処理を実行するように構成されてもよい。このような構成により、簡単な計算によってキャラクタのステータスの上昇値を算出することが可能となり、サーバ装置200の負担を軽減することができる。
【0116】
本開示の実施形態に係るサーバ装置200において、当該キャラクタの第1状態における効果倍率の範囲は、当該第1状態よりも優れた第2状態における効果倍率の範囲よりも、当該ステータスの最大上昇率が低くなるように設定されてもよい。このような構成により、キャラクタの状態が優れていればより高い効果倍率を得られることがユーザにも認識され、当該育成に対するユーザの興味を低下させることを防止できる。
【0117】
本開示の実施形態に係るサーバ装置200のプロセッサ212は、抽選した当該効果倍率よりも小なる数値から段階的に数値を変化させ最終的に当該抽選した効果倍率を表示するための処理を実行するように構成されてもよい。また、この場合に、サーバ装置200のプロセッサ212は、当該抽選した効果倍率よりも小なる数値から当該抽選した効果倍率を表示するまでに、当該数値及び効果倍率の色を変更させて表示する、ための処理を実行するように構成されてもよい。このような、効果倍率の段階的表示により、効果倍率の抽選結果に対するユーザの期待感を更に向上させ、育成の高揚感を更に高めることができる。また、このような色を変更した表示により、ユーザの期待感をより一層向上させ、育成の高揚感をより一層高めることができる。
【0118】
本開示の実施形態に係るサーバ装置200のプロセッサ212は、当該トレーニングの選択情報を受信するたびに当該効果倍率の抽選を行う、ための処理を実行するように構成されてもよい。このような構成により、トレーニングを選択するたびに効果倍率が異なることになり、ユーザの期待感をより一層向上させ、育成の高揚感をより一層高めることができる。
【0119】
本開示の実施形態に係るサーバ装置200のプロセッサ212は、当該ユーザが選択したサポートキャラクタに対応させ、当該コンテンツの当該ステータスの初期値を変更する、ための処理を実行するように構成されてもよい。このような構成により、キャラクタの育成をより効果的に行うことが可能となり、当該育成に対するユーザの興味を低下させることを防止できる。
【0120】
本開示の実施形態に係る処理プログラムは、少なくとも一つのプロセッサ212を具備するコンピュータにおいて当該少なくとも一つのプロセッサ212を、ユーザが選択したゲーム内のキャラクタに対してゲームにおける育成を行うための育成情報を生成し、当該育成情報に基づいて当該ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信すると、当該キャラクタの現在の状態情報に基づいて、当該トレーニングの効果倍率を当該キャラクタの現在の状態によって異なる所定の効果倍率の範囲から抽選し、当該選択情報に基づいて決定される、当該キャラクタのステータスの上昇値を、当該効果倍率に基づいて補正するように機能させる。このような構成により、キャラクタを育成するためのトレーニングを選択すると、当該キャラクタの状態に応じて効果倍率を変化させることが可能となるため、より高い効果倍率を得られる期待感をユーザに持たせることが可能となり、キャラクタの育成場面においてもユーザに高揚感を与えることが可能になる。
【0121】
本開示の実施形態に係る処理方法は、プロセッサ212を具備するコンピュータにおいてプロセッサ212により実行される処理方法であって、
ユーザが選択したゲーム内のキャラクタに対してゲームにおける育成を行うための育成情報を生成する段階と、当該育成情報に基づいて当該ユーザが選択したトレーニングの選択情報を受信する段階と、当該キャラクタの現在の状態情報に基づいて、当該トレーニングの効果倍率を当該キャラクタの現在の状態によって異なる所定の効果倍率の範囲から抽選する段階と、当該選択情報に基づいて決定される、当該キャラクタのステータスの上昇値を、当該効果倍率に基づいて補正する段階と、を含む。このような構成により、キャラクタを育成するためのトレーニングを選択すると、当該キャラクタの状態に応じて効果倍率を変化させることが可能となるため、より高い効果倍率を得られる期待感をユーザに持たせることが可能となり、キャラクタの育成場面においてもユーザに高揚感を与えることが可能になる。
【0122】
9.変形例
上述した実施形態においては、キャラクタの育成を行うためにサポートキャラクタ及びフレンドのキャラクタを関連付けていたが、当該サポートキャラクタ及びフレンドのキャラクタが選択されず、育成対象のキャラクタのみで育成を開始できるようにしてもよい。
【0123】
上述した実施形態においては、サポートキャラクタおよびフレンドのキャラクタを選択していたが、サポートアイテムを更に設定できるようにしてもよい。例えば、トレーニングに関連するアイテムを選択可能とし、当該アイテムに対応してトレーニング効果が上昇するようにしてもよい。また、当該アイテムについては、トレーニング効果の上昇のみならず、サポートキャラクタの設定数を増加させる機能を持たせてもよい。
【0124】
本明細書で説明される処理及び手順は、本開示において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能である。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、ユーザ端末装置やサーバ装置を含む各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0125】
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明される各種情報が単一のメモリや記憶部に格納される旨が説明されたとしても、そのような情報は、単一の装置に備えられた複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェア及びハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。
【符号の説明】
【0126】
100 ユーザ端末装置
200 サーバ装置