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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093625
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】レーザ加工装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/70 20140101AFI20240702BHJP
   B23K 26/00 20140101ALI20240702BHJP
【FI】
B23K26/70
B23K26/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210133
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】廣田 光男
【テーマコード(参考)】
4E168
【Fターム(参考)】
4E168AA00
4E168KA12
(57)【要約】
【課題】レーザ加工装置を組み立てる際の組立性を向上させることが可能となる技術を提供する。
【解決手段】レーザマーカ1は、レーザ出射ユニット9が収められた第1本体3の外部から供給された圧縮空気が分岐して流れる管を備え、管は、圧縮空気を第1本体3の外部から取り込む吸気管51と、吸気管51から取り込んだ圧縮空気を少なくとも二手に分岐する分岐継手55と、分岐継手55から延び、圧縮空気が噴出する上側ノズル60がレーザ出射ユニット9に対向して配置された第1配管チューブ56と、分岐継手55から延び、圧縮空気が噴出する先端を有する第2配管チューブ57と、を含み、吸気管51の一端は、バックプレート23Bに設けられた吸気ポート17に接続され、第1配管チューブ56の上側ノズル60と第2配管チューブ57の先端は、バックプレート23Bに支持される。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出射するレーザ出射ユニットと、
前記レーザ出射ユニットが収められた筐体と、
前記筐体内に設けられ、前記筐体の外部から供給された圧縮気体が分岐して流れる管と、
を備え、
前記管は、
前記圧縮気体を前記筐体の外部から取り込む吸気管と、
前記吸気管から取り込んだ前記圧縮気体を少なくとも二手に分岐する分岐継手と、
前記分岐継手から延び、前記圧縮気体が噴出する先端が前記レーザ出射ユニットに対向して配置された第1枝管と、
前記分岐継手から延び、前記圧縮気体が噴出する先端を有する第2枝管と、
を含み、
前記筐体は、複数の外壁により形成され、
前記吸気管の一端は、前記複数の外壁のうちの第1壁に設けられた吸気口に接続され、
前記第1枝管の前記先端と前記第2枝管の前記先端は、前記第1壁に支持される、
ことを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項2】
前記筐体の前記複数の外壁は、前記第1壁と接続され、前記第1壁と交差する方向へ延びる、互いに対向する第2壁と第3壁とを含み、
前記吸気口は、前記第1壁のうち、前記対向する方向において前記第2壁寄りに配置され、
前記第1枝管の前記先端は、前記第1壁のうち、前記対向する方向において前記第3壁寄りの位置で支持される、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
【請求項3】
前記レーザ出射ユニットは、複数の側面により形成され、
前記複数の側面のうち、前記第3壁に対向する側面には、ヒートシンクが設けられ、
前記第1枝管の前記先端は、前記ヒートシンクに向けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工装置。
【請求項4】
前記管はさらに、前記分岐継手から延び、前記圧縮気体が噴出する先端が前記レーザ出射ユニットに対向して配置された第3枝管を含み、
前記第1枝管の前記先端と前記第3枝管の前記先端とは、前記第1壁と交差する方向に上下に並んだ状態で、前記ヒートシンクに向けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工装置。
【請求項5】
前記第1壁にはさらに、安全弁が設けられ、
前記第2枝管の前記先端は、前記安全弁に接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
【請求項6】
前記筐体内に設けられ、前記レーザ出射ユニットを制御する制御部材、
をさらに備え、
前記管はさらに、前記分岐継手から延び、前記圧縮気体が噴出する先端が前記制御部材に対向して配置された第4枝管を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
【請求項7】
前記制御部材は、
制御基板と、
前記制御基板が取り付けられた状態で、前記レーザ出射ユニットに固定される金属製の固定部材と、
前記制御基板と前記固定部材との間に狭入された熱伝導部材と、
を有し、
前記第4枝管の前記先端は、前記固定部材の側から前記熱伝導部材に向けられた、
ことを特徴とする請求項6に記載のレーザ加工装置。
【請求項8】
前記第1壁にはさらに、前記筐体内の気体を前記筐体の外部に排出するための排気ポートが設けられている、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
【請求項9】
前記管はさらに、前記吸気管と前記分岐継手との間に設けられた電磁弁を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、対象物にレーザ加工するレーザ加工装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、筐体内に設けられたレーザ出射ユニットとその制御部材を冷却するために、筐体の外部から供給された圧縮気体を少なくとも二手に分岐させ、一方をレーザ出射ユニットに噴射するとともに、他方を制御部材に噴射するようにしたレーザ加工装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-49563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のレーザ加工装置では、圧縮気体を分岐させて噴射するための管の配置については特段考慮していないので、レーザ加工装置を組み立てる際に管を筐体内に収めるためのコツや技能を必要としていた。
【0005】
本願は、レーザ加工装置を組み立てる際の組立性を向上させることが可能となる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本願のレーザ加工装置は、レーザ光を出射するレーザ出射ユニットと、レーザ出射ユニットが収められた筐体と、筐体内に設けられ、筐体の外部から供給された圧縮気体が分岐して流れる管と、を備え、管は、圧縮気体を筐体の外部から取り込む吸気管と、吸気管から取り込んだ圧縮気体を少なくとも二手に分岐する分岐継手と、分岐継手から延び、圧縮気体が噴出する先端がレーザ出射ユニットに対向して配置された第1枝管と、分岐継手から延び、圧縮気体が噴出する先端を有する第2枝管と、を含み、筐体は、複数の外壁により形成され、吸気管の一端は、複数の外壁のうちの第1壁に設けられた吸気口に接続され、第1枝管の先端と第2枝管の先端は、第1壁に支持される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本願によれば、レーザ加工装置を組み立てる際の組立性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本願の一実施形態に係るレーザマーカの外観を示す斜視図である。
図2】レーザマーカの左側カバーを外した状態を示す斜視図である。
図3】レーザマーカのカバーを外した状態を示す斜視図である。
図4】レーザマーカのバックプレートの裏側を示す斜視図である。
図5】レーザマーカのバックプレートの表側を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明に用いる図面では、基本的構成の一部が省略されて描かれていることがあり、描かれた各部の寸法比等は必
ずしも正確ではない。各図において、前後方向D1、上下方向D2、及び左右方向D3は、各図に記載された通りである。
【0010】
図1に示すように、本願の一実施形態に係るレーザマーカ1は、第1本体3、第2本体5、及び第3本体7を備えている。第3本体7からは、マーキング(印字)加工をするためのレーザ光Rが出射される。レーザ光Rは、第1本体3に内設されたレーザ出射ユニット9(図2参照)で発振され、第2本体5に内設された反射ミラー(図示せず)で反射し、第3本体7に内設されたガルバノスキャナ及びfθレンズ(ともに図示せず)で走査及び集光される。
【0011】
第1本体3の内部では、吸気ポート17から圧縮空気が取り入れられ、排気ポート19又はサイレンサ21から空気が排出されることによって、空冷が行われる。吸気ポート17及び排気ポート19は、ワンタッチ式の管継手である。第1本体3は、前後方向D1に長い略直方体形状をなしており、基材23及びカバー25を備えている。カバー25は、天井カバー25A、左側カバー25B、及び右側カバー25C(図2参照)により構成されている。基材23及びカバー25は、ネジ27で固定されている。
【0012】
本実施形態のレーザマーカ1では、その多くの構成部品(例えば、カバー25等)がネジで着脱可能に固定されているが、詳細な説明は省略する。なお、固定に用いられるネジは、複数の種類がある。
【0013】
次に、カバー25の一部又は全部を外した状態の第1本体3が表された図2及び図3等を参照して、第1本体3について説明する。基材23は、ベースプレート23A、バックプレート23B、及びフロントプレート23Cを備えている。バックプレート23Bは、ベースプレート23Aの後端から立設するようネジ止めされている。バックプレート23Bには、吸気ポート17、排気ポート19、サイレンサ21、及び安全弁22等が設けられている(図5参照)。フロントプレート23Cは、ベースプレート23Aの前端から立設するようネジ止めされている。フロントプレート23Cには、第2本体5(及び第3本体7)が連結して設けられている。第1本体3と第3本体7との間には、ガルバノスキャナのケーブル10が架け渡されている。ケーブル10はケーブルグランドを介して、第1本体3のフロントプレート23Cと第3本体7の後面とに引き込まれている。
【0014】
ベースプレート23Aには、レーザ出射ユニット9が前後方向D1に沿って配設され、さらに、レーザ出射ユニット9の上方には、レーザ出射ユニット9等を制御するための制御基板30等が配設されている。制御基板30は、金属製の平板状のブラケット31上に固定され、ブラケット31は、レーザ出射ユニット9の上方に固定されている。
【0015】
図4に示すように、吸気ポート17には、吸気管51、電磁弁53、及び分岐継手55が、この記載順に接続されている。電磁弁53は、所謂オンオフ弁であり、バックプレート23Bの裏側に、ネジ54で固定されている。分岐継手55は、取り入れられた圧縮空気を三手に分岐して流出させるワンタッチ式の管継手である。
【0016】
分岐継手55には、第1配管チューブ56及び上側ノズル60が、この記載順に接続されている。また、分岐継手55には、第2配管チューブ57が接続され、第2配管チューブ57の先端57Aは、バックプレート23Bを介して、上記安全弁22に接続されている。つまり、第2配管チューブ57の先端57Aは、バックプレート23Bに支持されている。さらに、分岐継手55には、第3配管チューブ58及び下側ノズル61が、この記載順に接続されている。なお、第1~第3配管チューブ56~58は、図4では記載されていない。これは、図面を見易くするために、便宜上そうしているに過ぎない。
【0017】
図2及び図3に示すように、上側ノズル60及び下側ノズル61は、上下に並んだ状態で、バックプレート23Bの裏側に固着されたブラケット65に、例えばネジ67で固定されている。つまり、上側ノズル60及び下側ノズル61は、バックプレート23Bに支持されている。そして、上側ノズル60及び下側ノズル61は、レーザ出射ユニット9に向けられている。レーザ出射ユニット9は、前後方向D1に長い略直方体形状をなしており、その六面のうち左面にヒートシンク73が設けられている。ヒートシンク73は、前後方向D1に沿った複数の板状フィンを有している。上側ノズル60及び下側ノズル61は、このヒートシンク73に向けられている。
【0018】
ブラケット31と制御基板30との間には、2枚の熱伝導シート32,32が挟入されている。各熱伝導シート32,32は、ブラケット31に密接すると共に、制御基板30に搭載された電子部品のうち、耐熱性が比較的弱い発熱素子に密接している。熱伝導シート32,32は、制御基板30とブラケット31との間の熱抵抗を軽減可能な部材であり、これにより、制御基板30の熱は、各熱伝導シート32,32を介して、金属製のブラケット31に伝わる。
【0019】
第1本体3の内部では、吸気ポート17から取り入れられた圧縮空気が、上側ノズル60及び下側ノズル61から噴出する。上側ノズル60及び下側ノズル61から噴出した圧縮空気は、第1本体3内を前方側へ流れることによって、ヒートシンク73からレーザ出射ユニット9の熱を奪った後、フロントプレート23Cに当たって後方側へ流れる。
【0020】
後方側へ流れる空気は、ブラケット31に当たることによって、制御基板30の熱を奪いながら、第1本体3内を後方側へ流れる。
【0021】
このようにして、レーザ出射ユニット9及び制御基板30から熱を奪った空気は、バックプレート23Bに設けられた排気ポート19又はサイレンサ21から第1本体3の外部に排出される。
【0022】
なお、安全弁22は、吸気ポート17から取り入れられた圧縮空気の圧力が所定の閾値を超えた場合、超えた分の圧力を低下させるように、吸気管51及び分岐継手55を含む管内の圧縮空気を第1本体3の外部に逃がすようにする。
【0023】
また、本実施形態では、制御基板30に対する能動的な冷却は行っていないが、これに限らず、能動的な冷却を行うようにしてもよい。例えば、分岐継手55に代えて、取り入れられた圧縮空気を四手に分岐して流出させるものを採用し、先端に上側ノズル60あるいは下側ノズル61と同様なノズルの付いた第4配管チューブ(図示せず)を用意し、そのノズルを熱伝導シート32あるいはブラケット31に向けるようにすることが考えられる。この場合、ノズルは、上側ノズル60あるいは下側ノズル61と同様に、バックプレート23Bにより支持されるようにする。
【0024】
以上説明したように、本実施形態のレーザマーカ1は、レーザ光Rを出射するレーザ出射ユニット9と、レーザ出射ユニット9が収められた第1本体3と、第1本体3内に設けられ、第1本体3の外部から供給された圧縮空気が分岐して流れる管と、を備えている。そして、管は、圧縮空気を第1本体3の外部から取り込む吸気管51と、吸気管51から取り込んだ圧縮空気を少なくとも二手に分岐する分岐継手55と、分岐継手55から延び、圧縮空気が噴出する上側ノズル60がレーザ出射ユニット9に対向して配置された第1配管チューブ56と、分岐継手55から延び、圧縮空気が噴出する先端を有する第2配管チューブ57と、を含み、第1本体3は、複数の外壁により形成され、吸気管51の一端は、複数の外壁のうちのバックプレート23Bに設けられた吸気ポート17に接続され、第1配管チューブ56の上側ノズル60と第2配管チューブ57の先端は、バックプレー
ト23Bに支持される、ことを特徴とする。
【0025】
このように、本実施形態のレーザマーカ1では、吸気管51、第1配管チューブ56の上側ノズル60及び第2配管チューブ57の先端のいずれも、バックプレート23Bに支持されるので、つまり、適正な設置位置を保ったまま、設置位置の自由度が制限されるので、レーザ加工装置を組み立てる際の組立性、特に、圧縮空気が流れる管周りの組立性を向上させることが可能となる。
【0026】
ちなみに、本実施形態において、レーザマーカ1は、「レーザ加工装置」の一例である。第1本体3は、「筐体」の一例である。圧縮空気は、「圧縮気体」の一例である。第1配管チューブ56は、「第1枝管」の一例である。第2配管チューブ57は、「第2枝管」の一例である。上側ノズル60は、「先端」の一例である。バックプレート23Bは、「第1壁」の一例である。吸気ポート17は、「吸気口」の一例である。
【0027】
また、第1本体3の複数の外壁は、バックプレート23Bと接続され、バックプレート23Bと交差する方向へ延びる、互いに対向する右側カバー25Cと左側カバー25Bとを含み、吸気ポート17は、バックプレート23Bのうち、対向する方向において右側カバー25C寄り、則ち、右側カバー25Cとの距離が左側カバー25Bとの距離より小さい位置に配置され、第1配管チューブ56の上側ノズル60は、バックプレート23Bのうち、対向する方向において左側カバー25B寄り、則ち、左側カバー25Bとの距離が右側カバー25Cとの距離より小さいの位置で支持される、ことを特徴とする。ちなみに、右側カバー25Cは、「第2壁」の一例である。左側カバー25Bは、「第3壁」の一例である。
【0028】
これにより、圧縮空気の取り入れと噴射とを左右別々のカバー側で行うことができるので、第1本体3内の部材のレイアウトをコンパクト化することが可能となる。
【0029】
また、レーザ出射ユニット9は、複数の側面により形成され、複数の側面のうち、左側カバー25Bに対向する側面には、ヒートシンク73が設けられ、第1配管チューブ56の上側ノズル60は、ヒートシンク73に向けられている、ことを特徴とする。
【0030】
これにより、上側ノズル60から噴射される圧縮空気は、ヒートシンク73に近い位置で、ヒートシンク73に直接向かって噴射されるので、レーザ出射ユニット9を効率よく冷却することが可能となる。
【0031】
また、管はさらに、分岐継手55から延び、圧縮空気が噴出する先端がレーザ出射ユニット9に対向して配置された第3配管チューブ58を含み、第1配管チューブ56の上側ノズル60と第3配管チューブ58の下側ノズル61とは、バックプレート23Bと交差する方向に上下に並んだ状態で、ヒートシンク73に向けられている、ことを特徴とする。
【0032】
これにより、上下に並んだ上側ノズル60及び下側ノズル61から圧縮空気がヒートシンク73の表面全体に幅広く噴出されるので、レーザ出射ユニット9の冷却効果を向上させることが可能となる。
【0033】
また、バックプレート23Bにはさらに、安全弁22が設けられ、第2配管チューブ57の先端57Aは、安全弁22に接続される、ことを特徴とする。
【0034】
これにより、管内の圧縮空気の圧力は所定に閾値を超えないので、安全である。
【0035】
また、第1本体3内に設けられ、レーザ出射ユニット9を制御する制御部材、をさらに備え、管はさらに、分岐継手55から延び、圧縮空気が噴出するノズルが制御部材に対向して配置された第4配管チューブを含む、ことを特徴とする。
【0036】
これにより、制御部材に対する冷却効果をさらに向上させることが可能となる。
【0037】
また、制御部材は、制御基板30と、制御基板30が取り付けられた状態で、レーザ出射ユニット9に固定される金属製のブラケット31と、制御基板30とブラケット31との間に狭入された熱伝導シート32と、を有し、第4配管チューブのノズルは、ブラケット31の側から熱伝導シート32に向けられた、ことを特徴とする。ちなみに、ブラケット31は、「固定部材」の一例である。熱伝導シート32は、「熱伝導部材」の一例である。
【0038】
これにより、制御部材に対する冷却効果をさらに一層向上させることが可能となる。
【0039】
また、バックプレート23Bにはさらに、第1本体3内の空気を第1本体3の外部に排出するための排気ポート19が設けられている、ことを特徴とする。
【0040】
これにより、第1本体3内で熱を奪った空気を第1本体3の外部に排出することができるので、第1本体3内の冷却効果をさらに向上させることが可能となる。
【0041】
また、管はさらに、吸気管51と分岐継手55との間に設けられた電磁弁53を含む、ことを特徴とする。
【0042】
これにより、圧縮空気の第1本体3への取り入れのオン/オフを自在に切り替えることが可能となる。
【0043】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0044】
(1)上記実施形態では、吸気ポート17には、圧縮空気が取り入れられるが、これに限らず、例えば、窒素又はヘリウム等の圧縮気体が取り入れられてもよい。
【0045】
(2)上記実施形態では、レーザ出射ユニット9のヒートシンク73として、複数の板状フィンを有するものを用いたが、これに代えて、例えば、剣山状又は蛇腹状のフィンを有するものを用いてもよい。また、レーザ出射ユニット9では、ヒートシンク73を左側カバー25Bに対向する位置に設けたが、これに代えて、レーザ出射ユニット9の上面に設けてもよい。そのような場合、上側ヒートシンクに対しては、上側ノズル60及び下側ノズル61に代えて、2つのノズルを左右に並べてD1-D3平面に沿って配置するようにすればよい。
【0046】
(3)上記実施形態では、分岐継手55として、取り入れられた圧縮空気を三手に分岐して流出させるものを用いたが、分岐数は、“3”より少なくても多くてもよい。ただし、“1”は、分岐しないことになるので、除外する。分岐数が“2”の場合、第3配管チューブ58及び下側ノズル61を省略するようにすればよい。
【0047】
(4)上記実施形態では、バックプレート23Bにおいて、吸気ポート17を右側カバー25C寄りに配置し、第1配管チューブ56の上側ノズル60を左側カバー25B寄りに配置するようにしたが、それぞれをその逆に配置するようにしてもよい。また、ヒートシンク73も、左側カバー25Bと対向する位置ではなく、右側カバー25Cと対向する
位置に設置するようにしてもよい。その場合、レーザ出射ユニット9を右側カバー25C寄りに配置することが好ましい。
【符号の説明】
【0048】
1…レーザマーカ、3…第1本体、5…第2本体、7…第3本体、9…レーザ出射ユニット、17…吸気ポート、19…排気ポート、21…サイレンサ、22…安全弁、23A…ベースプレート、23B…バックプレート、23C…フロントプレート、25…カバー、25B…左側カバー、25C…右側カバー、30…制御基板、31,65…ブラケット、56…第1配管チューブ、57…第2配管チューブ、58…第3配管チューブ、60…上側ノズル、61…下側ノズル、51…吸気管、53…電磁弁、55…分岐継手、73…ヒートシンク、R…レーザ光。
図1
図2
図3
図4
図5