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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093635
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】プログラム、システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/10 20180101AFI20240702BHJP
【FI】
G16H20/10
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210147
(22)【出願日】2022-12-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-11-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年7月11日にオンライン診療・服薬指導システム「CLINICS」のウェブサイトhttps://clinics-app.com/にて公開 令和4年7月11日にアプリ配信サービス「Google Play」 https://play.google.com/store/apps/details?id=life.medley.clinicsにて公開 令和4年7月11日にアプリ配信サービス「App Store」 https://apps.apple.com/jp/app/id1106261604にて公開 令和4年10月28日に株式会社メドレーの「Tech Blog」 https://developer.medley.jp/entry/2022/10/28/153818にて公開 〔刊行物等〕
(71)【出願人】
【識別番号】515345919
【氏名又は名称】株式会社メドレー
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】中畑 耕司
(72)【発明者】
【氏名】有馬 慶
(72)【発明者】
【氏名】鬼鞍 信太郎
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA25
(57)【要約】      (修正有)
【課題】処方箋のデータ化に伴い起こりうる不適切な電子処方箋の利用などの発生を抑制するプログラム、システム及び方法を提供する。
【解決手段】処方箋管理サーバと、電子処方箋DBサーバと、医療機関サーバと、患者端末と、薬局端末とが、通信回線に有線又は無線で接続されている処方箋管理システムにおいて、処方箋管理サーバは、処方箋データの取得を行う取得処理と、処方箋データを加工して表示態様を変化させる加工処理と、処方箋データの出力を行う出力処理とを実行させる。出力処理では、処方箋データの取得態様又は出力先に応じた態様で出力を行う。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
処方箋データの取得を行う取得処理と、
前記処方箋データを加工して表示態様を変化させる加工処理と、
前記処方箋データの出力を行う出力処理と
を実行させ、
前記出力処理では、前記処方箋データの取得態様又は出力先に応じた態様で前記出力を行う、
プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記処方箋データの前記出力先が、患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理を実行させ、
前記出力処理では、前記出力先が前記患者端末である場合は第1態様で前記出力を行い、前記出力先が前記薬局端末である場合は前記第1態様とは異なる第2態様で前記出力を行う、
プログラム。
【請求項3】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理を実行させ、
前記出力処理では、前記処方箋データが紙の処方箋を示す場合は第3態様で前記出力を行い、前記処方箋データが電子処方箋を示す場合は前記第3態様とは異なる第4態様で前記出力を行う、
プログラム。
【請求項4】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理を実行させ、
取得された前記処方箋データが電子処方箋を示す場合、薬局のオンライン服薬指導が可能な第1日程を表示させ、当該処方箋データが紙の処方箋を示す場合、薬局の対面指導が可能な第2日程を表示させる処理、
を実行させるためのプログラム。
【請求項5】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記処方箋データの前記出力先が、患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理と、
前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理とを実行させ、
前記出力処理では、前記出力先が薬局端末である場合、
前記処方箋データが電子処方箋を示すときには、患者が診察を受けた医療機関に関する第1医療情報を前記処方箋データに付加し、
前記処方箋データが紙の処方箋を示すときには、前記処方箋データに情報を付加しない、又は、前記第1医療情報より情報量が少ない第2医療情報を前記処方箋データに付加し、前記第2医療情報は、前記医療機関に関する情報である、
プログラム。
【請求項6】
請求項2に記載のプログラムにおいて、
前記出力処理では、
前記出力先が前記患者端末である場合は、患者が診察を受けた医療機関に関する第3医療情報を前記処方箋データに付加し、
前記出力先が前記薬局端末である場合は、前記第3医療情報とは異なる第4医療情報を前記処方箋データに付加し、前記第4医療情報は、前記医療機関に関する情報である、
プログラム。
【請求項7】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理と、
患者端末に薬局情報を表示させる処理とを実行させ、
前記薬局情報は、薬局に関する情報であり、
取得された前記処方箋データが電子処方箋を示す場合はオンライン服薬指導が可能な薬局を示し、
取得された前記処方箋データが紙の処方箋を示す場合は対面服薬指導が可能な薬局を示す
プログラム。
【請求項8】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
患者端末を介して医薬品の配達希望日の入力を受け付ける処理と、
入力された前記配達希望日に医薬品を配達可能な薬局に関する薬局情報を表示させる処理とを実行させる、
プログラム。
【請求項9】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理を実行させ、
前記出力処理は、取得された前記処方箋データの薬局端末への送信を行う送信処理であり、
前記処方箋データが電子処方箋を示す場合、第1フォーマットの電子データによる第1の送信を前記送信処理として行わせ、
前記処方箋データが紙の処方箋を示す場合、第2フォーマットの電子データによる第2の送信を前記送信処理として行わせ、
前記第1フォーマット及び前記第2フォーマットが異なり、又は、前記第1の送信及び前記第2の送信は送信方式が異なる、
プログラム。
【請求項10】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理と、
取得された前記処方箋データに基づき服薬指導の予約処理とを実行させ、
前記処方箋データが電子処方箋を示す場合、対面又はオンラインの服薬指導の予約処理を実行させ、
前記処方箋データが紙の処方箋を示す場合、対面の服薬指導の予約処理を実行させる、
プログラム。
【請求項11】
システムであって、
処方箋を示す処方箋データの取得を行う取得処理部と、
取得された前記処方箋データを加工して表示態様を変化させる加工処理部と、
取得された前記処方箋データの出力を行う出力処理部と
を備え
前記出力処理部は、前記処方箋データの取得態様又は出力先に応じた態様で前記出力を行う、
システム。
【請求項12】
システムを制御するコンピュータが、
処方箋を示す処方箋データの取得を行う取得処理と、
取得された前記処方箋データを加工して表示態様を変化させる加工処理と、
取得された前記処方箋データの出力を行う出力処理と
を実行し
前記出力処理では、前記処方箋データの取得態様又は出力先に応じた態様で前記出力を行う、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、紙発行された処方箋の画像データを薬局に送信する技術が開示されている。特許文献2には、電子的に発行された処方箋を薬局に送信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-95169号公報
【特許文献2】特開2022-37989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
処方箋がデータ化されることで、様々な問題が起こり得るようになった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、プログラムが提供される。このプログラムは、コンピュータに、処方箋データの取得を行う取得処理と、処方箋データを加工して表示態様を変化させる加工処理と、処方箋データの出力を行う出力処理とを実行させる。出力処理では、処方箋データの取得態様又は出力先に応じた態様で出力を行う。
【0006】
このような態様によれば、処方箋のデータ化に伴い起こりうる問題の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】処方箋管理システム1の全体構成を示す図である。
図2】処方箋管理サーバ10のハードウェア構成を示す図である。
図3】患者端末40のハードウェア構成を示す図である。
図4】各装置の制御部の機能構成を示す図である。
図5】管理処理の一例を示すアクティビティ図である。
図6】電子処方箋DBに格納されている情報の一例を示す図である。
図7】処方箋管理システム1の画面の一例を示す図である。
図8】加工処理のフローの一例を示す図である。
図9】表示された処方箋データの一例を示す図である。
図10】表示された処方箋データの別の一例を示す図である。
図11】管理処理の別の一例を示すアクティビティ図である。
図12】読み取られた紙の処方箋の一例を示す図である。
図13】紙の処方箋DBに格納されている情報の一例を示す図である。
図14】処方箋管理システム1の画面の一例を示す図である。
図15】表示された処方箋データの一例を示す図である。
図16】管理処理の別の一例を示すアクティビティ図である。
図17】表示された処方箋データの一例を示す図である。
図18】服薬指導が可能な日程の一例を示す図である。
図19】表示された薬局情報の一例を示す図である。
図20】処方箋管理サーバ10の制御部11の機能構成を示す図である。
図21】表示された予約画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0009】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0010】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0011】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0012】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る処方箋管理システムのハードウェア構成について説明する。
【0013】
図1は、処方箋管理システム1の全体構成を示す図である。図1においては、処方箋管理システム1が備える各装置、各装置を利用するユーザ及び各装置において処理される情報等の概要が示されている。各概要については、他の図も参照しながら随時説明する。
【0014】
処方箋管理システム1は、医療機関において診療の際に発行される処方箋を管理する情報処理システムである。処方箋とは、医療機関において診察をした医師が医薬品を処方するために発行し、薬剤師が調剤に用いる文書であり、医薬品の種類とその服用量、投与方法などが記載されている。処方箋管理システム1は、通信回線2と、処方箋管理サーバ10と、電子処方箋DBサーバ20と、医療機関サーバ30と、患者端末40と、薬局端末50とを備える。なお、処方箋管理システム1は、患者端末40及び薬局端末50をそれぞれ2つ以上備えていてもよいが、図1では1つだけを示す。通信回線2は、インターネット等を含み、自回線に接続する装置同士のデータのやり取りを仲介する。通信回線2には、処方箋管理システム1が備える各装置が有線又は無線で接続されている。
【0015】
患者端末40は、医療機関において診察を受ける患者によって利用される端末である。薬局端末50は、薬局において医薬品を調剤する薬剤師によって利用される端末である。各端末は、例えば、デスクトップパソコン、ノートパソコン、タブレット端末又はスマートフォン等の情報処理端末である。
【0016】
処方箋管理サーバ10は、処方箋を管理するための処理を実行する情報処理装置である。電子処方箋DBサーバ20は、電子処方箋を格納するデータベースを制御する情報処理装置である。電子処方箋とは、処方箋情報を電子化したものである。医療機関サーバ30は、医療機関システムを構成する情報処理装置であり、医療業務に関する処理を実行する。処方箋管理システム1においては、電子処方箋の運用がされており、医療機関サーバ30が電子処方箋を発行するものとする。
【0017】
図2は、処方箋管理サーバ10のハードウェア構成を示す図である。処方箋管理サーバ10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、バス14とを備える。バス14は、処方箋管理サーバ10が備える各部を電気的に接続する。
【0018】
(制御部11)
制御部11は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、処方箋管理システム1に係る種々の機能を実現するコンピュータである。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0019】
(記憶部12)
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行される処方箋管理システム1に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行される処方箋管理システム1に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0020】
(通信部13)
通信部13は、処方箋管理サーバ10から種々の電気信号を外部の構成要素に送信可能に構成される。また、通信部13は、外部の構成要素から処方箋管理サーバ10への種々の電気信号を受信可能に構成される。さらに好ましくは、通信部13がネットワーク通信機能を有し、これにより通信回線2を介して、処方箋管理サーバ10と外部機器との間で種々の情報を通信可能に実施してもよい。
【0021】
電子処方箋DBサーバ20及び医療機関サーバ30は、処方箋管理サーバ10と同様のハードウェア構成を備える。なお、電子処方箋DBサーバ20及び医療機関サーバ30の制御部は、処方箋管理サーバ10の制御部11と区別するため、制御部21及び制御部31という符号をそれぞれ付して説明する。
【0022】
図3は、患者端末40のハードウェア構成を示す図である。患者端末40は、制御部41と、記憶部42、通信部43と、入力部44と、出力部45と、バス46とを備える。バス46は、患者端末40が備える各部を電気的に接続する。制御部41、記憶部42及び通信部43は、図2に示す制御部11、記憶部12及び通信部13と、スペック、モデル等は異なってもよいが、同様のハードウェアである。
【0023】
(入力部44)
入力部44は、キー、ボタン、タッチスクリーン及びマウス等のうちの1以上の入力インターフェースを有し、ユーザによる入力を受け付ける。
(出力部45)
出力部45は、ディスプレイ及びスピーカ等の出力デバイスを有し、表示面に画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された視覚情報を表示し、音声を含む音を出力する。
【0024】
薬局端末50は、患者端末40と同様のハードウェア構成を備える。なお、薬局端末50の制御部及び入力部は、患者端末40の制御部41及び入力部44と区別するため、制御部51及び入力部54という符号を付して説明する。患者端末40の入力部44は、デジタルカメラ等の撮像装置を備えるものとする。また、薬局端末50の入力部54は、紙から画像を読み取る読取装置(スキャナ)を備えるものとする。
【0025】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、各装置の記憶部に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部によって具体的に実現されることで、制御部に含まれる各機能部が実行されうる。
【0026】
図4は、各装置の制御部の機能構成を示す図である。処方箋管理サーバ10の制御部11は、サーバ表示部111と、DB制御部112(DB:Database)と、認証部113と、データ取得部114と、データ加工部115と、データ出力部116と、端末判定部117と、処方箋判定部118とを備える。電子処方箋DBサーバ20の制御部21は、DB制御部211と、認証部212とを備える。医療機関サーバ30の制御部31は、サーバ表示部311と、DB制御部312と、認証部313と、業務処理部314とを備える。患者端末40の制御部41は、第1ユーザ表示部411と、第1操作受付部412と、画像読取部413とを備える。薬局端末50の制御部51は、第2ユーザ表示部511と、第2操作受付部512と、画像読取部513とを備える。
【0027】
処方箋管理サーバ10のサーバ表示部111は、処方箋管理システム1に関するシステム画面を各端末に表示させるための処理を実行する。サーバ表示部111は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)ファイルの生成及び送信等の処理を行い、システム画面を示すウェブページを患者端末40に表示させる。なお、サーバ表示部111は、処方箋管理システム1を利用するためのアプリケーションの表示用データの生成及び送信等の処理を行ってもよい。
【0028】
DB制御部112は、各種のデータベースへのデータの出し入れを制御する。認証部113は、ユーザ認証に関する処理を実行する。データ取得部114は、処方箋を示す処方箋データを取得する取得処理を実行する。処方箋データを取得する際の態様(以下「取得態様」と言う)には、例えば、電子処方箋DBサーバ20から電子処方箋を示すデータを取得する態様(取得態様は「電子処方箋」)と、患者端末40又は薬局端末50から紙の処方箋のスキャンデータを取得する態様(取得態様は「紙の処方箋のスキャンデータ」)とがある。
【0029】
データ加工部115は、取得された処方箋データを加工する加工処理を実行する。データ出力部116は、加工された処方箋データの出力を行う出力処理を実行する。端末判定部117は、処方箋データの出力先が、患者端末40か薬局端末50かを判定する。処方箋判定部118は、処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する。
【0030】
電子処方箋DBサーバ20のDB制御部211は、電子処方箋のデータベースへのデータの出し入れを制御する。認証部212は、ユーザ認証に関する処理を実行する。医療機関サーバ30のサーバ表示部311は、医療機関のシステムに関するシステム画面を各端末に表示させるための処理を実行する。DB制御部312は、医療機関のシステムに関する各種のデータベースへのデータの出し入れを制御する。認証部313は、ユーザ認証に関する処理を実行する。業務処理部314は、医療業務に関する各種の処理を実行する。
【0031】
患者端末40の第1操作受付部412は、患者端末40が有する表示手段であるディスプレイへの表示を制御する。第1ユーザ表示部411は、例えば、サーバ表示部111から送信されてくるウェブページ又はアプリの画面を表示手段に表示させる。第1操作受付部412は、患者が行う操作を受け付ける。画像読取部413は、入力部44の撮像装置により、紙の処方箋を読み取ったスキャンデータを生成する。
【0032】
薬局端末50の第2ユーザ表示部511は、薬局端末50が有する表示手段であるディスプレイへの表示を制御する。第2ユーザ表示部511は、例えば、サーバ表示部111から送信されてくるウェブページ又はアプリの画面を表示手段に表示させる。第2操作受付部512は、薬剤師が行う操作を受け付ける。画像読取部513は、入力部44の読取装置により、紙の処方箋を読み取ったスキャンデータを生成する。
【0033】
3.情報処理
本節では、本実施形態において、プログラムがコンピュータに実行させる情報処理について説明する。処方箋管理システム1は、以下で述べる各ステップ(各処理)がなされるようにプログラムを実行可能なプロセッサを備える。処方箋管理システム1は、処方箋データを管理する管理処理を実行する。以下ではまず、電子処方箋が発行される場合の管理処理について説明する。
【0034】
なお、患者端末40を利用する患者及び薬局端末50を利用する薬剤師は、いずれも、処方箋管理システム1のユーザとして登録されており、ユーザ認証情報を用いてログインすることで、処方箋管理システム1を利用することができるようになっている。従って、処方箋管理システム1においては、各端末を利用しているユーザが誰なのかがユーザ認証情報から分かるようになっており、また、ユーザが登録しているユーザ情報(氏名等)も分かるようになっている。
【0035】
また、処方箋管理サーバ10、電子処方箋DBサーバ20及び医療機関サーバ30では、それぞれユーザの識別情報が異なっていてもよいし、統一されていてもよい。ユーザの識別情報が異なっていても、変換テーブルにより同一人物であることが分かるようになっているものとする。本実施形態では、説明を分かりやすくするため、患者の識別情報が「患者ID」で統一されているものとする。
【0036】
図5は、管理処理の一例を示すアクティビティ図である。図5に示すアクティビティは、医療機関において患者に対して診察が行われ、医師が処方箋情報を入力する操作を行うことを契機に開始される。まず、医療機関サーバ30は、医師による処方箋情報の入力を受け付ける(A11)。次に、医療機関サーバ30は、入力された処方箋情報と、医療機関システムに記憶されている医療機関及び患者名等の情報とを含む電子処方箋を生成する(A12)。
【0037】
医療機関サーバ30は、生成した電子処方箋に含まれる情報(以下「電子処方箋情報」と言う)を電子処方箋DBサーバ20に送信する。また、医療機関サーバ30は、本実施形態では、電子処方箋が発行された患者が診察を受けた医療機関に関する情報(以下「医療情報」と言う)を、電子処方箋DBサーバ20に送信する。電子処方箋DBサーバ20は、DB制御部211により、送信されてきた電子処方箋情報及び医療情報を電子処方箋DBに格納する(A13)。
【0038】
図6は、電子処方箋DBに格納されている情報の一例を示す図である。図6に示す電子処方箋DB1には、医薬品種類、服用量、投与方法、発行日、医療機関名、医師氏名、患者氏名及び患者ID等が電子処方箋情報として格納されている。また、電子処方箋DB1には、診察結果、カルテ、病院所在地及び医師情報等が医療情報として格納されている。このようにして、電子処方箋DBサーバ20には、電子処方箋情報及び医療情報が蓄積される。
【0039】
なお、医療情報については、電子処方箋DBサーバ20ではなく、処方箋管理サーバ10に蓄積されていてもよい。その場合、処方箋管理サーバ10は、医療情報を格納するための医療情報DBを有し、医療情報DBに医療情報を格納する。電子処方箋DBサーバ20に蓄積された電子処方箋情報と、処方箋管理サーバ10に蓄積された医療情報とは、患者IDによって対応付けられる。また、詳しくは後述するが、紙の処方箋を光学的に読み取って電子化したスキャンデータを含む紙の処方箋情報も、電子処方箋DBサーバ20に蓄積される。
【0040】
続いて、患者が、薬局に提出するために電子処方箋を取得する操作を患者端末40に対して行うものとする。
図7は、処方箋管理システム1の画面の一例を示す図である。図7に示すシステム画面G1には、「処方箋を検索します。」という文字列と、「患者名」、「患者ID」、「医療機関名」、「発行日」及び「記録日」を入力する入力欄C11、C12、C13、C14及びC15と、処方箋データの表示ボタンB11とが表示されている。「患者名」及び「患者ID」には、患者が登録しているユーザ情報が予め表示されていてもよい。「患者名」及び「患者ID」は、電子処方箋情報及び紙の処方箋情報の両方を検索するための情報である。「医療機関名」及び「発行日」は、主に、電子処方箋情報を検索するための情報である。一方、「記録日」は、紙の処方箋情報を検索するための情報であり、詳しくは後述する。
【0041】
少なくとも患者名又は患者IDが入力された状態で表示ボタンB11が操作されると、患者端末40は、第1操作受付部412により、その操作を処方箋要求操作として受け付け、入力された項目の情報を含む処方箋データを出力することを要求する要求データを処方箋管理サーバ10に送信する(A21)。第1操作受付部412は、表示ボタンB11が操作された場合は、自端末(患者端末40)を出力先とする要求データを送信する。処方箋管理サーバ10は、データ取得部114により、患者端末40から送信されてきた要求データを電子処方箋DBサーバ20に対して転送することで、処方箋データを要求する(A22)。
【0042】
電子処方箋DBサーバ20は、DB制御部211により、送信されてきた要求データが示す項目の情報を含む電子処方箋を読み出す(A23)。DB制御部211は、読み出した電子処方箋を示す処方箋データを処方箋管理サーバ10に送信する。処方箋管理サーバ10は、データ取得部114により、送信されてきた処方箋データを取得する取得処理を実行する(A31:取得ステップ)。
【0043】
次に、処方箋管理サーバ10は、端末判定部117により、処方箋データの出力先を判定する(A32:第1判定ステップ)。端末判定部117は、処方箋データの要求データが出力先を示す場合、その出力先を、処方箋データの出力先として判定する。ここでは、端末判定部117は、出力先が、送信されてきた要求データが示す出力先である患者端末40であると判定する。
【0044】
続いて、処方箋管理サーバ10は、処方箋判定部118により、処方箋データの取得態様を判定する(A33:第2判定ステップ)。処方箋判定部118は、例えば、出力された処方箋データが示す情報が格納されているか否かを電子処方箋DBサーバ20に問い合わせる。処方箋データが電子処方箋情報を示す場合は、電子処方箋DBサーバ20から格納されている旨の回答がくるので、処方箋判定部118は、処方箋データの取得態様が電子処方箋であると判定する。また、処方箋データが電子処方箋情報を示さない場合は、電子処方箋DBサーバ20から格納されていない旨の回答がくるので、処方箋判定部118は、処方箋データの取得態様が紙の処方箋であると判定する。処方箋判定部118は、図5の例では、取得態様が電子処方箋であると判定する。
【0045】
なお、第2判定ステップでの判定方法はこれに限らない。例えば、電子処方箋DBサーバ20が、処方箋データを出力する際、その処方箋データに電子処方箋であることを示すフラグ情報を付加する。そして、処方箋判定部118は、出力されてきた処方箋データにそのフラグ情報が付加されている場合、処方箋データの取得態様が電子処方箋であると判定し、そのフラグ情報が付加されていない場合、処方箋データの取得態様が紙の処方箋であると判定してもよい。
【0046】
次に、処方箋管理サーバ10は、データ加工部115により、取得された処方箋データを加工する加工処理を実行する(A34:加工ステップ)。加工処理について、図8を参照して説明する。
【0047】
図8は、加工処理のフローの一例を示す図である。データ加工部115は、まず、図5に示すA32の第1判定ステップの結果(第1判定結果)が患者端末40か薬局端末50かを判断する(S11)。S11で患者端末40と判断した場合、データ加工部115は、A33の第2判定ステップの結果(第2判定結果)が紙の処方箋か電子処方箋かを判断する(S12)。
【0048】
データ加工部115は、S12で紙の処方箋と判断した場合、取得された処方箋データに対して、原本加工を加工処理として行う(S13)。原本加工とは、処方箋データが示す処方箋が原本であることを示す加工である。データ加工部115は、本実施形態では、処方箋データが示す処方箋に「原本」という文字列を入れる加工を原本加工として行う。
【0049】
データ加工部115は、S12で電子処方箋と判断した場合、取得された処方箋データに対して、写し加工と、一般医療情報を付加する加工とを加工処理として行う(S14)。写し加工とは、処方箋データが示す処方箋が原本ではないことを示す加工である。データ加工部115は、本実施形態では、処方箋データが示す処方箋に「写し」という文字列を入れる加工を写し加工として行う。
【0050】
上記加工により、原本加工がされている処方箋データは原本であり、写し加工がされている処方箋データは原本ではないと見分けることができる。なお、写し加工がされる前の電子処方箋を示す処方箋データは、原本として利用可能なデータであるが、写し加工がされた電子処方箋を示す処方箋データは、「写し」と書かれているため、原本として利用されなくなり、実質的に原本ではなくなる。
【0051】
なお、データ加工部115は、上記の文字列を、透かし(文字列等を半透明にして背景が透けて見えるようにしたもの)にして加工してもよい。この場合の透かしは、ディスプレイに表示された状態でも視認可能なものであることが望ましい。また、データ加工部115は、加工を行わないことで原本を表すようにしてもよい。その場合でも、加工がされていない処方箋データは原本であり、写し加工がされている処方箋データは原本ではないと見分けることができる。本実施形態では、見分けが付きやすいように、上述した原本加工が行われるものとして説明する。
【0052】
一般医療情報とは、患者のような一般人でも理解可能な医療に関する情報であり、例えば、図6に示す医療情報のうち、病院所在地及び医師情報等の情報である。データ加工部115は、電子処方箋DBサーバ20にアクセスして(処方箋管理サーバ10に医療情報が蓄積されている場合は自装置の医療情報DBにアクセスして)、電子処方箋DB1から一般医療情報を読み出し、読み出した一般医療情報を付加する加工を加工処理として行う。
【0053】
S11で薬局端末50と判断した場合、データ加工部115は、A33の第2判定ステップの結果(第2判定結果)が紙の処方箋か電子処方箋かを判断する(S21)。
【0054】
データ加工部115は、S21で紙の処方箋と判断した場合、取得された処方箋データに対して、写し加工を行う(S22)。
【0055】
データ加工部115は、S21で電子処方箋と判断した場合、取得された処方箋データに対して、原本加工と、専門医療情報を付加する加工とを行う(S23)。専門医療情報とは、薬剤師のような専門家でなければ理解できない専門的な医療に関する情報であり、例えば、図6に示す医療情報のうち、診察結果及びカルテ等の情報である。データ加工部115は、電子処方箋DBサーバ20にアクセスして電子処方箋DB1から専門医療情報を読み出し、読み出した専門医療情報を付加する加工を加工処理として行う。
【0056】
データ加工部115は、S13、S14、S22及びS23を実行すると加工処理を終了する。次に、処方箋管理サーバ10は、データ出力部116により、A34において加工された処方箋データを出力する(A35:出力ステップ)。データ出力部116は、ここでは、A32で出力先と判定された患者端末40に対して処方箋データを出力する。患者端末40は、第1ユーザ表示部411により、出力されてきた処方箋データが示す処方箋を表示する(A41)。
【0057】
図9は、表示された処方箋データの一例を示す図である。図9に示すシステム画面G2には、電子処方箋D21と、一般医療情報E21と、薬局への送信ボタンB21とが表示されている。電子処方箋D21は、出力されてきた処方箋データが示す電子処方箋の画像である。電子処方箋D21には、「写し」という文字列D22が加工されて加えられている。このように、図9の例では、図8に示すS14の加工処理(写し加工+一般医療情報付加)が実行された処方箋データが表示されている。
【0058】
ここで、仮に、患者の操作により、患者端末40が、システム画面G2をスクリーンショット、スクリーンショットにより生成されたキャプチャ画像を薬局端末50に送信したとする。この場合、薬局端末50が、送信されてきたキャプチャ画像を表示するが、キャプチャ画像には「写し」という文字列D22が含まれているので、薬剤師は、そのキャプチャ画像が処方箋の原本ではないことが分かる。
【0059】
患者は、表示された電子処方箋の内容から薬局に提出するものだと確認ができたら、薬局への送信ボタンB21を操作する。送信先の薬局は、予め設定しているか、又は、図示せぬ選択画面で選択しているものとする。その場合、患者端末40は、第1操作受付部412により、その操作を処方箋要求操作として受け付け、表示されている処方箋データを要求する要求データを処方箋管理サーバ10に送信する(A21)。第1操作受付部412は、送信ボタンB21が操作された場合は、薬局端末50を出力先とする要求データを送信する。
【0060】
この後、図5に示すA22からA33までの処理が実行される。この場合、A32(第1判定ステップ)において処方箋データの出力先が薬局端末50と判定される。そして、データ加工部115は、A34の加工処理において、第1判定結果が薬局端末50であり、第2判定結果が電子処方箋であるので、図8に示すS23(原本加工及び専門医療情報を付加する加工)を実行する。そして、データ出力部116は、出力先の薬局端末50に対して加工された処方箋データを出力する(A35)。薬局端末50は、第2ユーザ表示部511により、出力されてきた処方箋データを表示する(A42)。
【0061】
図10は、表示された処方箋データの別の一例を示す図である。図10に示すシステム画面G3には、電子処方箋D31と、専門医療情報E31とが表示されている。電子処方箋D31は、出力されてきた処方箋データが示す電子処方箋の画像である。電子処方箋D31には、「原本」という文字列D32が加工されて加えられている。このように、図10の例では、図8に示すS23の加工処理(原本加工+専門医療情報付加)が実行された処方箋データが表示されている。
【0062】
なお、薬局端末50において、患者端末40と同様に処方箋要求操作が行われてもよい。その場合、薬局端末50は、A21(処方箋要求操作)と同じ処理を行い、自端末(薬局端末50)を出力先とする要求データを送信する(A43)。これにより、図10に示す処方箋データが出力されて表示されることになる。この処方箋データは、原本を示すので、例えば、印刷して控えを薬局内に保存しておくことができる。
【0063】
続いて、紙の処方箋が電子化される場合の管理処理について説明する。
図11は、管理処理の別の一例を示すアクティビティ図である。図11に示すアクティビティは、医療機関において患者に対して診察が行われ、患者が紙の処方箋を受け取って、その紙の処方箋を患者端末40で読み取る操作を行うことを契機に開始される。患者端末40の場合、撮像装置で紙の処方箋を撮影する操作が読み取り操作として行われる。まず、患者端末40は、画像読取部413により、紙の処方箋を読み取り(A51)、スキャンデータを生成する(A52)。
【0064】
図12は、読み取られた紙の処方箋の一例を示す図である。図12に示すシステム画面G4には、処方箋画像E41と、処方箋データの記録ボタンB41とが表示されている。処方箋画像E41は、A51において読み取られた紙の処方箋F41を示す画像である。患者は、表示された処方箋画像E41で写りに問題がなければ、記録ボタンB41を操作する。この操作により、患者端末40は、生成されたスキャンデータを含む読取りデータを処方箋管理サーバ10に送信する(いわゆるアップロード)。処方箋管理サーバ10は、DB制御部112により、送信されてきた(アップロードされた)読取りデータが示すスキャンデータ等を紙の処方箋情報として紙の処方箋DBに格納する(A53)。
【0065】
図13は、紙の処方箋DBに格納されている情報の一例を示す図である。図13に示す紙の処方箋DB2には、紙の処方箋のスキャンデータ、記録日時、患者氏名及び患者IDが紙の処方箋情報として格納されている。これらの情報が格納されることで、紙の処方箋が記録される。紙の処方箋DB2には、図8に示す電子処方箋DB1に格納されていた医療情報は格納されていない。
【0066】
なお、例えば、処方箋管理サーバ10が紙の処方箋のスキャンデータにOCR(Optical Character Recognition)の処理を実行して、読み取られた項目(医薬品の名称、医療機関名及び発行日等)を紙の処方箋情報としてDB制御部112が紙の処方箋DB2に格納してもよい。その場合でも、紙の処方箋に記載された情報しか格納されないので、紙の処方箋DB2に医療情報が格納されることはない。
【0067】
続いて、患者が、薬局に提示するために紙の処方箋のスキャンデータを取得する操作を患者端末40に対して行うものとする。
図14は、処方箋管理システム1の画面の一例を示す図である。図14に示すシステム画面G5には、「処方箋を検索します。」という文字列と、「患者名」、「患者ID」、「医療機関名」、「発行日」及び「記録日」を入力する入力欄C51、C52、C53、C54及びC55と、表示ボタンB51とが表示されている。
【0068】
「記録日」の入力欄C55は、紙の処方箋のスキャンデータがアップロードされた日を検索条件として入力する入力欄である。「医療機関名」及び「発行日」は、通常は電子処方箋情報を検索するための情報であるが、前述したOCR処理によりこれらの情報が紙の処方箋DB2に格納されている場合は、紙の処方箋情報を検索するための情報にもなる。システム画面G5は、図7に示すシステム画面G1と同じ画面である。このように、処方箋管理システム1においては、電子処方箋情報も紙の処方箋情報も同じ検索画面から検索することができる。
【0069】
少なくとも患者名又は患者IDが入力された状態で表示ボタンB51が操作されると、患者端末40は、第1操作受付部412により、その操作を処方箋要求操作として受け付け、入力された項目の情報を含む処方箋データを出力することを要求する要求データを処方箋管理サーバ10に送信する(A61)。第1操作受付部412は、表示ボタンB51が操作された場合は、自端末(患者端末40)を出力先とする要求データを送信する。
【0070】
処方箋管理サーバ10は、データ取得部114により、患者端末40から送信されてきた要求データが示す項目の情報を含む紙の処方箋情報を処方箋データとして読み出す(A62)。処方箋管理サーバ10は、データ取得部114により、読み出された処方箋データを取得する取得処理を実行する(A31)。
【0071】
次に、処方箋管理サーバ10は、端末判定部117により、処方箋データの出力先を判定する(A32:第1判定ステップ)。ここでは、端末判定部117は、出力先が、送信されてきた要求データが示す出力先である患者端末40であると判定する。続いて、処方箋管理サーバ10は、処方箋判定部118により、処方箋データの取得態様を判定する(A33:第2判定ステップ)。
【0072】
処方箋判定部118は、例えば、前述したように出力された処方箋データが示す情報が格納されているか否かを電子処方箋DBサーバ20に問い合わせ、その回答に基づいて処方箋データの取得態様が電子処方箋又は紙の処方箋であると判定する。また、処方箋判定部118は、電子処方箋DBサーバ20が処方箋データに電子処方箋であることを示すフラグ情報を付加する場合、そのフラグ情報の付加の有無で処方箋データの取得態様が電子処方箋又は紙の処方箋であると判定してもよい。図11の例では、処方箋判定部118は、処方箋データの取得態様が紙の処方箋であると判定する。
【0073】
次に、処方箋管理サーバ10は、データ加工部115により、取得された処方箋データを加工する加工処理を実行する(A34)。データ加工部115は、図11の例では、第1判定結果が患者端末40であり、第2判定結果が紙の処方箋であるので、図8に示すS13(原本加工)を加工処理として行う。
【0074】
データ出力部116は、A32で出力先と判定された患者端末40に対して処方箋データを出力する。患者端末40は、第1ユーザ表示部411により、出力されてきた処方箋データが示す処方箋を表示する(A71)。
【0075】
図15は、表示された処方箋データの一例を示す図である。図15に示すシステム画面G6には、処方箋画像E61と、薬局への送信ボタンB61とが表示されている。処方箋画像E61は、出力されてきた処方箋データが示す紙の処方箋F41(図12に示す紙の処方箋)を示す画像である。処方箋画像E61には、「原本」という文字列F62が加工されて加えられている。このように、図15の例では、図8に示すS13の加工処理(原本加工)が実行された処方箋データが表示されている。
【0076】
患者は、表示された電子処方箋の内容から薬局に提出するものだと確認ができたら、薬局への送信ボタンB61を操作する。図11の例では、患者端末40は、出力されてきた処方箋データをそのまま薬局端末50に転送する(A72)。薬局端末50は、第2ユーザ表示部511により、転送されてきた処方箋データを表示する(A73)。この場合、第2ユーザ表示部511は、図15に示す処方箋画像E61を表示する。薬剤師は、処方箋画像E61に「原本」という文字列F62が含まれているので、この処方箋が原本であることが分かる。
【0077】
紙の処方箋の電子化は、薬局においても行われる場合がある。その場合の管理処理について説明する。
図16は、管理処理の別の一例を示すアクティビティ図である。図16に示すアクティビティは、患者が提出した紙の処方箋を薬剤師が受け取って、その紙の処方箋を薬局端末50で読み取る操作を行うことを契機に開始される。薬局端末50の場合、読取装置(スキャナ)で紙の処方箋をスキャンする操作が読み取り操作として行われる。
【0078】
薬局端末50によるA81(紙の処方箋の読み取り)、A82(スキャンデータの生成)、処方箋管理サーバ10によるA83(紙の処方箋情報の格納)は、図11に示すA51、A52、A53と同様に行われる。また、薬局端末50によるA91(処方箋要求)及び処方箋管理サーバ10によるA92(紙の処方箋情報の読み出し)も、図11に示すA61、A62と同様に行われる。薬局端末50は、A91において、自端末(薬局端末50)を出力先とする要求データを送信する。
【0079】
これにより、第1判定結果が薬局端末50となり、第2判定結果が紙の処方箋となるので、データ加工部115は、図8に示すS22(写し加工)を加工処理として行う。データ出力部116は、A32で出力先と判定された薬局端末50に対して処方箋データを出力する。薬局端末50は、第2ユーザ表示部511により、出力されてきた処方箋データが示す処方箋を表示する(A93)。
【0080】
図17は、表示された処方箋データの一例を示す図である。図17に示すシステム画面G7には、処方箋画像E71が表示されている。処方箋画像E71は、出力されてきた処方箋データが示す紙の処方箋F71を示す画像である。処方箋画像E71には、「写し」という文字列F72が加工されて加えられている。このように、図17の例では、図8に示すS22の加工処理(写し加工)が実行された処方箋データが表示されている。
【0081】
薬剤師は、例えば、表示された処方箋データを印刷して、処方された医薬品の履歴を示す情報として、患者のお薬手帳に貼ることがある。その場合に、「写し」という文字列F62が含まれているので、印刷された処方箋が写しであることが分かり、原本と間違えないようにすることができる。
【0082】
以上のとおり、処方箋管理システム1においては、データ取得部114が、処方箋を示す処方箋データの取得を行う取得処理を実行する。また、データ加工部115が、データ取得部114により取得された処方箋データを加工して表示態様を変化させる加工処理を実行する。また、データ出力部116が、データ取得部114により取得された処方箋データの出力を行う出力処理を実行する。データ出力部116は、処方箋データの取得態様又は出力先に応じた態様で、その処方箋データの出力を行う。
【0083】
例えば、まず、端末判定部117は、処方箋データの出力先が、患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理を実行する。そして、データ出力部116が、出力先が患者端末40である場合は第1態様で出力を行い、出力先が薬局端末50である場合は第1態様とは異なる第2態様で出力を行う。
【0084】
例えば、第2判定結果が紙の処方箋である場合は、第1判定結果が患者端末40であるときは原本を示す態様(この場合の第1態様)で出力が行われ、第1判定結果が薬局端末50であるときは写しを示す態様(この場合の第2態様)で出力が行われる。また、第2判定結果が電子処方箋である場合は、第1判定結果が患者端末40であるときは写しを示す態様(この場合の第1態様)で出力が行われ、第1判定結果が薬局端末50であるときは原本を示す態様(この場合の第2態様)で出力が行われる。このように、出力先に応じた態様で処方箋データの出力が行われることで、処方箋データを原本として利用可能にして利便性を高めつつ、場合によっては処方箋データを原本として利用できないようにして不適切な処方箋データの利用を抑制することができる。
【0085】
また、紙処方箋と電子処方箋とが混在する場合、真正の処方箋は、紙処方箋の場合紙であり、電子処方箋の場合は電子データとなる。電子処方箋の画像データを紙処方箋のように薬局に送信したり、電子処方箋を印刷して紙処方箋のように薬局に提出したりすると、薬局は真正の処方箋(原本)が何であるのかを確認する手間が生じる。本実施形態では、処方箋データの出力の態様によって原本か写しかが分かるので、出力態様が一律の場合に比べて、そのような確認の手間が軽減される。
【0086】
また、同一のユーザが、異なる医療機関で受診した場合、或る医療機関では電子処方箋。別の医療機関では紙の処方箋ということがある。そのような場合でも、処方箋管理システム1では、電子処方箋及び紙の処方箋のどちらの処方箋を示す処方箋データでも管理することができる。
【0087】
また、異なる運用をしているアプリを医療機関毎に用いると、或るアプリではアプリ上に取り込んだ処方箋を印刷して提出したり、別のアプリでは電子処方箋を印刷して先に薬局に送付したりする可能性があり、ユーザの混乱が生じる。そこで、処方箋管理システム1を利用することで、どの医療機関が発行した処方箋であっても同一のルールで処方箋データの出力の態様が決まり、出力された処方箋データを見れば原本か写しかが分かるので、ユーザの混乱が抑制される。
【0088】
また、処方箋判定部118は、処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理を実行する。そして、データ出力部116は、処方箋データが紙の処方箋を示す場合は第3態様で出力を行い、処方箋データが電子処方箋を示す場合は第3態様とは異なる第4態様で出力を行う。データ出力部116は、本実施形態では、出力先が患者端末40である場合は、処方箋データが示す紙の処方箋が原本であることを示す態様を第3態様とし、処方箋データが示す電子処方箋が原本でないことを示す態様を第4態様として、出力を行っている。
【0089】
例えば、出力先が患者端末40である場合において、第2判定結果が紙の処方箋である場合は、図8に示すS13において原本を示す態様(第3態様)に加工された処方箋データの出力が行われ、第2判定結果が電子処方箋である場合は、S14において写しを示す態様(第4態様)に加工された処方箋データの出力が行われる。このような態様によれば、紙の処方箋の利便性を向上しつつ、不適切な電子処方箋の利用を抑制することができる。
【0090】
また、以上のとおり、処方箋データの取得態様又は出力先に応じた態様で、その処方箋データの出力が行われることで、常に同じ態様で処方箋データが出力される場合に比べて、処方箋のデータ化に伴い起こりうる問題(不適切な電子処方箋の利用など)の発生を抑制することができる。また、ユーザ(患者及び薬剤師)は、処方箋管理システム1を利用することで、電子処方箋と紙の処方箋の両方を管理することができる。
【0091】
また、データ出力部116は、出力先が薬局端末50である場合、処方箋データが電子処方箋を示すときには、患者が診察を受けた医療機関に関する第1医療情報を処方箋データに付加する処理を出力処理として実行する。例えば、図8の例では、第1判定結果が薬局端末50であり第2判定結果が電子処方箋であるS23では、第1医療情報が付加されている。第1医療情報は、例えば、図10に示す専門医療情報E31である。一方、データ出力部116は、出力先が薬局端末50である場合、処方箋データが紙の処方箋を示すときには、処方箋データに医療情報を付加しない処理を出力処理として実行する。例えば、図8の例では、第1判定結果が薬局端末50であり第2判定結果が紙の処方箋であるS22では、医療情報が付加されていない。
【0092】
また、データ出力部116は、出力先が患者端末40である場合も、出力先が薬局端末50である場合と同様に、処方箋データが電子処方箋を示すときには、第1医療情報を処方箋データに付加する。例えば、図8の例では、第1判定結果が患者端末40であり第2判定結果が電子処方箋であるS14では、第1医療情報が付加されている。この場合の第1医療情報は、例えば、図9に示す一般医療情報E21である。一方、データ出力部116は、出力先が患者端末40である場合、処方箋データが紙の処方箋を示すときには、処方箋データに医療情報を付加しない。例えば、図8の例では、第1判定結果が患者端末40であり第2判定結果が紙の処方箋であるS13では、医療情報が付加されていない。
【0093】
電子処方箋を示す処方箋データが取得される場合、電子処方箋DB1には、電子処方箋の情報だけでなく、医療機関サーバ30から関連する医療情報(診察結果、カルテ、病院所在地及び医師情報等)も格納されている。そのため、データ加工部115は、容易に医療情報を付加することができる。一方、紙の処方箋を示す処方箋データが取得される場合、紙の処方箋DB2には、電子処方箋の情報だけが格納され、医療情報は格納されていない。そのため、医療情報を付加しようとしたら、病院側又はユーザ側に新たな負担が発生する。そこで、処方箋データが紙の処方箋を示すときに医療情報を付加しないようにすることで、常に医療情報を付加する場合に比べて、情報付加による作業負担増加を抑制することができる。
【0094】
また、データ出力部116は、出力先が患者端末40である場合は、患者が診察を受けた医療機関に関する第3医療情報を処方箋データに付加する処理を出力処理として実行する。第3医療情報は、例えば、図9に示す一般医療情報E21である。一方、データ出力部116は、出力先が薬局端末50である場合は、第3医療情報とは異なる第4医療情報を処方箋データに付加する処理を出力処理として実行する。第4医療情報は、医療機関に関する情報である。第4医療情報は、例えば、図10に示す専門医療情報E31である。
【0095】
このような態様によれば、患者には一般医療情報E21のように専門知識がなくても分かる情報が提供され、薬局には専門医療情報E31のように専門知識が必要だが調剤や服薬指導に役立つ情報が提供される。つまり、患者と薬局にそれぞれ適した医療情報を提供することができる。
【0096】
<その他の実施形態>
【0097】
<医療情報の付加>
データ出力部116は、出力先が薬局端末50(又は患者端末40)である場合、処方箋データが紙の処方箋を示すときに、処方箋データに医療情報を付加する処理を出力処理として実行してもよい。その場合、データ出力部116は、第1医療情報より情報量が少ない第2医療情報を処方箋データに付加すればよい。第2医療情報は、第1医療情報と同様、患者が診察を受けた医療機関に関する情報である。
【0098】
データ出力部116は、例えば、第1医療情報として専用医療情報及び一般医療情報の両方を付加し、第2医療情報として一般医療情報のみを付加する。この場合でも、第1医療情報と同じ情報量の医療情報を付加する場合に比べて、専用医療情報を付加しなくてよい分、情報付加による作業負担増加を抑制することができる。
【0099】
<日程の表示>
サーバ表示部111は、薬剤師による服薬指導が可能な日程を、例えば、患者端末40に表示させてもよい。薬剤師による服薬指導には、オンライン服薬指導と、薬局の対面指導とがある。オンライン服薬指導とは、患者端末40を使用して薬剤師が患者に薬の飲み方を説明することである。そこで、サーバ表示部111は、データ取得部114により取得された処方箋データが電子処方箋を示す場合、薬局のオンライン服薬指導が可能な第1日程を表示させ、その処方箋データが紙の処方箋を示す場合、薬局の対面指導が可能な第2日程を表示させる処理を実行してもよい(表示ステップ)。
【0100】
図18は、服薬指導が可能な日程の一例を示す図である。図14では、服薬指導が可能な日程を示すシステム画面G8が表示されている。図14(a)では、システム画面G8に、オンライン服薬指導が可能な第1日程を示す日程表E81が表示されている。図14(b)では、システム画面G8に、薬局の対面指導が可能な第2日程(薬局が開いている日程)を示す日程表E82が表示されている。なお、図14の例では、サーバ表示部111は、1つの薬局の日程だけを表示させたが、2以上の薬局の日程を表示させてもよい。
【0101】
電子処方箋が発行されている場合、オンライン服薬指導を選択可能である。一方、紙の処方箋が発行されている場合は、薬局での対面指導が必要である。薬局での対面指導の場合、薬剤師が所属する薬局が開いている日程でしか実施することができない。一方、オンライン服薬指導は、薬剤師が所属する薬局が開いているか否かに関係なく、実施することができるので、時間的な制約が対面指導に比べて少ない。よって、オンライン服薬指導が可能な場合は、そちらの日程を表示させた方が、患者にとって便利である。
【0102】
このような態様によれば、オンライン服薬指導を選択可能な場合は第1日程が表示され、対面指導が必要な場合は第2日程が表示されるので、例えば常に薬局が開いている日程のみを表示する場合に比べて、患者により適した日程を提示することができる。なお、サーバ表示部111は、取得された処方箋データが電子処方箋を示す場合に、患者の選択により、第1日程だけではなく、第2日程を表示させてもよい。これにより、患者が望む場合は電子処方箋でも対面指導を受けることができる。
【0103】
<薬局情報の表示>
処方箋管理サーバ10は、サーバ表示部111により、患者端末40に薬局情報を表示させる処理を実行させてもよい。薬局情報とは、薬局に関する情報であり、例えば、薬局の所在地、連絡先及び営業時間等の薬局を利用するために必要な情報である。サーバ表示部111は、データ取得部114により取得された処方箋データが電子処方箋を示す場合は、オンライン服薬指導が可能な薬局を示す薬局情報を表示させる処理を実行する。
【0104】
また、サーバ表示部111は、データ取得部114により取得された処方箋データが紙の処方箋を示す場合は、対面服薬指導が可能な薬局を示す薬局情報を表示させる処理を実行する。サーバ表示部111は、オンライン服薬指導が可能な薬局を示す薬局情報と対面服薬指導が可能な薬局を示す薬局情報を予め記憶しておくことで、これらの情報を処方箋データの取得態様に応じて表示させる。このような態様によれば、服薬指導が可能な薬局を簡単に見つけられるようにことができる。
【0105】
表示させる薬局情報は上記情報に限らない。サーバ表示部111は、例えば、医薬品を配達可能な薬局に関する薬局情報を表示させてもよい。その場合、まず、サーバ表示部111は、患者端末40を介して医薬品の配達希望日の入力を受け付ける処理を実行する。そして、サーバ表示部111は、入力された配達希望日に医薬品を配達可能な薬局に関する薬局情報を表示させる処理を実行する。
【0106】
図19は、表示された薬局情報の一例を示す図である。図19に示すシステム画面G9には、電子処方箋D91と、配達希望日の入力欄C91と、患者の住所の入力欄C92と、表示ボタンB91と、薬局情報E91と、連絡ボタンB92とが表示されている。電子処方箋D91は、患者端末40を利用する患者の処方箋を示す。入力欄C91に配達希望日が入力され、入力欄C92に住所が入力された状態で表示ボタンB91が操作されると、患者端末40の第1操作受付部412が、電子処方箋D91と入力された情報と薬局情報の要求とを示す要求データを処方箋管理サーバ10に送信する。
【0107】
サーバ表示部111は、送信されてきた要求データが示す配達希望日の入力を受け付け、要求データが示す住所の周辺で電子処方箋D91に記載された医薬品を配達可能な薬局を検索する。サーバ表示部111は、各薬局の住所及び配達可能な医薬品の種類の情報を予め記憶しているものとする。サーバ表示部111は、検索された薬局を示す薬局情報を患者端末40に送信する。薬局情報E91は、そのようにして表示される、電子処方箋D91に記載された医薬品を配達可能な薬局を示す情報である。患者が薬局を選んで連絡ボタンB92を操作すると、選んだ薬局の連絡先の表示、その薬局への電話又はメール等の機能の起動が行われる。このような態様によれば、医薬品を配達してもらえる薬局を簡単に見つけられるようにすることができる。
【0108】
なお、サーバ表示部111は、服薬指導が可能であり且つ入力された配達希望日に医薬品を配達可能な薬局を示す薬局情報を表示させる処理を実行してもよい。例えば、サーバ表示部111は、取得された処方箋データが電子処方箋を示す場合は、オンライン服薬指導が可能であり且つ入力された配達希望日に医薬品を配達可能な薬局を示す薬局情報を表示させる処理を実行する。また、サーバ表示部111は、取得された処方箋データが紙の処方箋を示す場合は、対面服薬指導が可能であり且つ入力された配達希望日に医薬品を配達可能な薬局を示す薬局情報を表示させる処理を実行する。
【0109】
この場合も、図19に示す連絡ボタンB92のような連絡ボタンの操作により、患者が選んだ薬局の連絡先の表示、その薬局への電話又はメール等の機能の起動が行われてもよい。このような態様によれば、服薬指導が可能であり且つ医薬品を配達してもらえる薬局を簡単に見つけられるようにことができる。
【0110】
<処方箋データのフォーマット>
データ出力部116は、データ取得部114により取得された処方箋データの薬局端末への送信を行う送信処理を出力処理として実行してもよい。電子処方箋の場合、原本として送信されるので、薬剤師は、送信されてきた処方箋データが示す電子処方箋に基づいて調剤した医薬品を患者に渡すことができる。また、紙の処方箋の場合、写しとして送信されるが、薬剤師は、送信されてきた処方箋データが示す紙の処方箋に基づいて調剤を準備しておき、紙の処方箋の原本を持参してきた患者に医薬品を渡すことができる。
【0111】
ここで、データ出力部116は、処方箋データが電子処方箋を示す場合、第1フォーマットの電子データによる第1の送信を送信処理として行わせ、処方箋データが紙の処方箋を示す場合、第2フォーマットの電子データによる第2の送信を送信処理として行わせてもよい。第1フォーマットは、例えば、電子処方箋を扱うシステムで使用されているデータフォーマットであり、第1の送信は、同じシステムで使用されているデータの送信方式を用いた送信である。一方、第2フォーマットは、例えば、ファクシミリのデータフォーマットであり、第2の送信は、ファクシミリによるデータの送信方式を用いた送信である。
【0112】
なお、フォーマットとしては、他にも、テキストフォーマット、画像フォーマット、HTML文書のフォーマット又はエンコード等がある。また、送信方式には、電子メール又は専用のアプリケーションプログラムによるアップロード等がある。これらのフォーマット及び送信方式は、データ出力部116による出力の態様の一例である。いずれの場合も、データ出力部116は、第1フォーマット及び第2フォーマットが異なり、第1の送信及び第2の送信は送信方式が異なるようにして送信処理を実行する。
【0113】
薬局によっては、電子処方箋に対応しておらずファクシミリでしか処方箋データを送ることができなかったり、反対に電子処方箋に対応したのでファクシミリを置いていなかったりする場合がある。そこで、上記のとおりフォーマット及び送信方式を異ならせることで、より多くの薬局で処方箋を受取可能とすることができる。
【0114】
<予約処理>
処方箋管理サーバ10は、服薬指導の予約処理を実行してもよい。
図20は、処方箋管理サーバ10の制御部11の機能構成を示す図である。制御部11は、図4に示す各部に加えて、予約処理部119を備える。予約処理部119は、データ取得部114により取得された処方箋データに基づき服薬指導の予約処理を実行する。
【0115】
予約処理部119は、各薬局の住所及び服薬指導が可能な医薬品の種類の情報を予め記憶しているものとする。予約処理部119は、取得された処方箋データに基づき服薬指導の予約をする予約画面を患者端末40に表示させる。
図21は、表示された予約画面の一例を示す図である。図21に示すシステム画面G10には、電子処方箋D101又は紙の処方箋F101と、予約希望日の入力欄C101と、患者の住所の入力欄C102と、表示ボタンB101と、薬局情報E101と、予約ボタンB102とが表示されている。
【0116】
入力欄C101に予約希望日が入力され、入力欄C102に住所が入力された状態で表示ボタンB101が操作されると、患者端末40の第1操作受付部412が、処方箋データと、入力された情報と薬局情報の要求とを示す要求データを処方箋管理サーバ10に送信する。予約処理部119は、送信されてきた要求データが示す予約希望日の入力を受け付け、処方箋データが示す医薬品の服薬指導が可能な薬局を検索する。
【0117】
ここで、予約処理部119は、処方箋データが電子処方箋を示す場合は、オンライン服薬指導が可能な薬局又は対面指導が可能な薬局を検索し、処方箋データが紙の処方箋を示す場合は、対面指導が可能な薬局だけを検索する。予約処理部119は、対面指導が可能な薬局を検索する場合は、要求データが示す患者の住所の周辺の薬局から検索する。予約処理部119は、検索した薬局に関する薬局情報(図21では薬局情報E101)を患者端末40に表示させる。
【0118】
予約処理部119は、患者が予約ボタンB102を操作すると、操作された薬局の予約画面の表示、予約用の電話番号への電話機能の起動又はオンライン予約の処理等の予約処理を実行する。このように、予約処理部119は、処方箋データが電子処方箋を示す場合、対面又はオンラインの服薬指導の予約処理を実行し、処方箋データが紙の処方箋を示す場合、対面の服薬指導の予約処理を実行する。上述したように、電子処方箋が発行されている場合、オンライン服薬指導を選択可能であり、紙の処方箋が発行されている場合は、薬局での対面指導が必要である。よって、上記態様によれば、処方箋データを利用可能な服薬指導を予約させることができる。
【0119】
<取得態様>
取得態様は、上述した電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかに限らない。例えば、処方箋データの取得元が患者端末40か、薬局端末50か、自装置の紙の処方箋DB2か、電子処方箋DBサーバ20かというように、取得元の態様が取得態様として用いられてもよい。例えば、データ出力部116は、出力先が患者端末40である場合において、取得元が電子処方箋DBサーバ20という取得態様であるときは、処方箋データが電子処方箋を示すので、上述した第4態様(処方箋が原本でないことを示す態様)で出力を行う。
【0120】
また、データ出力部116は、出力先が患者端末40である場合において、取得元が患者端末40、薬局端末50又は紙の処方箋DB2という取得態様であるときは、処方箋データが紙の処方箋を示すので、上述した第3態様(処方箋が原本であることを示す態様)で出力を行う。また、データ出力部116は、出力先が薬局端末50である場合においては、反対の態様(取得元が電子処方箋DBサーバ20のときに第3態様、取得元が患者端末40又は薬局端末50のときに第4態様)で出力を行う。これらの場合も、紙の処方箋の利便性を向上しつつ、不適切な電子処方箋の利用を抑制することができる。
【0121】
<出力態様>
データ出力部116の出力の態様は、上述したもの(原本加工を行う態様、写し加工を行う態様、医療情報を付加する態様、加工しない態様、透かし加工を行う態様)に限らない。データ出力部116は、例えば、原本であることが分かる文字列、記号又はコードを加工する態様としてもよいし、写しであることが分かる文字列、記号又はコードを加工する態様としてもよい。
【0122】
また、データ出力部116は、処方箋データに音声データを埋め込むことで出力の態様を異ならせてもよい。データ出力部116は、例えば、原本であることを示す音声を埋め込んだり、写しであることを示す音声を埋め込んだりして、出力の態様を異ならせる。いずれの場合も、処方箋データが示す処方箋が原本か写しかが分かるので、常に同じ態様で処方箋データが出力される場合に比べて、処方箋のデータ化に伴い起こりうる問題(不適切な電子処方箋の利用など)の発生を抑制することができる。
【0123】
<その他の構成等>
図1等に示す構成は一例であり、実施に不都合が無い限り、他の態様を取り得る。例えば、1台の装置は、2台以上の装置に分散されてもよいし、クラウドコンピューティングシステムに代替されてもよい。また、1台の装置の機能が2台以上の装置に分散して実現されてもよいし、2台以上の装置の機能が1台の装置により集中して実現されてもよい。また、1つの機能が行う動作を2以上の機能が分散して行ってもよいし、2以上の機能が1つの機能に統合されてもよい。要するに、処方箋管理システム1の全体で必要な各機能が実現されていれば、それらの機能を実現する装置はどのような構成であってもよい。
【0124】
情報またはデータ(以下「情報等」と言う)の出力先は、他の装置、ディスプレイ、記憶部(内蔵の記憶部および外部の記憶部を含む)等であってもよい。情報等の取得には、他の装置から送信されてきた情報等を取得する態様に加え、自装置で生成された情報等を取得する態様を含む。パラメータを対応付けたテーブルは、図示したテーブルに限らず、パラメータの数を少なくしたり多くしたりしてもよい。また、テーブルを用いずに、数式または条件式等によりパラメータに応じた情報等を求めてもよい。
【0125】
上述した実施形態の態様は、処方箋管理サーバ10のような情報処理装置を備える処方箋管理システム1のような情報処理システムであったが、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、その情報処理システムが実行する各処理のステップを備える。また、上述した実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータに、同様の情報処理システムが実行する各処理のステップを実行させる。
【0126】
<付記>
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0127】
(1)コンピュータに、処方箋データの取得を行う取得処理と、前記処方箋データを加工して表示態様を変化させる加工処理と、前記処方箋データの出力を行う出力処理とを実行させ、前記出力処理では、前記処方箋データの取得態様又は出力先に応じた態様で前記出力を行う、プログラム。
【0128】
このような態様によれば、処方箋のデータ化に伴い起こりうる問題の発生を抑制することができる。
【0129】
(2)上記(1)に記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記処方箋データの前記出力先が、患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理を実行させ、前記出力処理では、前記出力先が前記患者端末である場合は第1態様で前記出力を行い、前記出力先が前記薬局端末である場合は前記第1態様とは異なる第2態様で前記出力を行う、プログラム。
【0130】
このような態様によれば、処方箋データの利便性を高めつつ、不適切な処方箋データの利用を抑制することができる。
【0131】
(3)上記(1)又は(2)に記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理を実行させ、前記出力処理では、前記処方箋データが紙の処方箋を示す場合は第3態様で前記出力を行い、前記処方箋データが電子処方箋を示す場合は前記第3態様とは異なる第4態様で前記出力を行う、プログラム。
【0132】
このような態様によれば、紙の処方箋の利便性を向上し、電子処方箋の不適切な扱いを抑制することができる。
【0133】
(4)上記(1)~(3)のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理を実行させ、取得された前記処方箋データが電子処方箋を示す場合、薬局のオンライン服薬指導が可能な第1日程を表示させ、当該処方箋データが紙の処方箋を示す場合、薬局の対面指導が可能な第2日程を表示させる処理、を実行させるためのプログラム。
【0134】
このような態様によれば、患者により適した日程を提示することができる。
【0135】
(5)上記(1)~(4)のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記処方箋データの前記出力先が、患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理と、前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理とを実行させ、前記出力処理では、前記出力先が薬局端末である場合、前記処方箋データが電子処方箋を示すときには、患者が診察を受けた医療機関に関する第1医療情報を前記処方箋データに付加し、前記処方箋データが紙の処方箋を示すときには、前記処方箋データに情報を付加しない、又は、前記第1医療情報より情報量が少ない第2医療情報を前記処方箋データに付加し、前記第2医療情報は、前記医療機関に関する情報である、プログラム。
【0136】
このような態様によれば、情報付加による作業負担増加を抑制することができる。
【0137】
(6)上記(2)に記載のプログラムにおいて、前記出力処理では、前記出力先が前記患者端末である場合は、患者が診察を受けた医療機関に関する第3医療情報を前記処方箋データに付加し、前記出力先が前記薬局端末である場合は、前記第3医療情報とは異なる第4医療情報を前記処方箋データに付加し、前記第4医療情報は、前記医療機関に関する情報である、プログラム。
【0138】
このような態様によれば、患者と薬局にそれぞれ適した医療情報を提供することができる。
【0139】
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理と、患者端末に薬局情報を表示させる処理とを実行させ、前記薬局情報は、薬局に関する情報であり、取得された前記処方箋データが電子処方箋を示す場合はオンライン服薬指導が可能な薬局を示し、取得された前記処方箋データが紙の処方箋を示す場合は対面服薬指導が可能な薬局を示すプログラム。
【0140】
このような態様によれば、服薬指導が可能な薬局を簡単に見つけられるようにことができる。
【0141】
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、患者端末を介して医薬品の配達希望日の入力を受け付ける処理と、入力された前記配達希望日に医薬品を配達可能な薬局に関する薬局情報を表示させる処理とを実行させる、プログラム。
【0142】
このような態様によれば、医薬品を配達してもらえる薬局を簡単に見つけられるようにことができる。
【0143】
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理を実行させ、前記出力処理は、取得された前記処方箋データの薬局端末への送信を行う送信処理であり、前記処方箋データが電子処方箋を示す場合、第1フォーマットの電子データによる第1の送信を前記送信処理として行わせ、前記処方箋データが紙の処方箋を示す場合、第2フォーマットの電子データによる第2の送信を前記送信処理として行わせ、前記第1フォーマット及び前記第2フォーマットが異なり、又は、前記第1の送信及び前記第2の送信は送信方式が異なる、プログラム。
【0144】
このような態様によれば、より多くの薬局で処方箋を受取可能とすることができる。
【0145】
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、前記コンピュータに、前記処方箋データの取得態様が、電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理と、取得された前記処方箋データに基づき服薬指導の予約処理とを実行させ、前記処方箋データが電子処方箋を示す場合、対面又はオンラインの服薬指導の予約処理を実行させ、前記処方箋データが紙の処方箋を示す場合、対面の服薬指導の予約処理を実行させる、プログラム。
【0146】
このような態様によれば、処方箋データを利用可能な服薬指導を予約させることができる。
【0147】
(11)システムであって、処方箋を示す処方箋データの取得を行う取得処理部と、取得された前記処方箋データを加工して表示態様を変化させる加工処理部と、取得された前記処方箋データの出力を行う出力処理部とを備え前記出力処理部は、前記処方箋データの取得態様又は出力先に応じた態様で前記出力を行う、システム。
【0148】
このような態様によれば、処方箋のデータ化に伴い起こりうる問題の発生を抑制することができる。
【0149】
(12)システムを制御するコンピュータが、処方箋を示す処方箋データの取得を行う取得処理と、取得された前記処方箋データを加工して表示態様を変化させる加工処理と、取得された前記処方箋データの出力を行う出力処理とを実行し前記出力処理では、前記処方箋データの取得態様又は出力先に応じた態様で前記出力を行う、方法。
【0150】
このような態様によれば、処方箋のデータ化に伴い起こりうる問題の発生を抑制することができる。
もちろん、この限りではない。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0151】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0152】
1 :処方箋管理システム
2 :通信回線
10 :処方箋管理サーバ
11 :制御部
20 :電子処方箋DBサーバ
21 :制御部
30 :医療機関サーバ
31 :制御部
40 :患者端末
41 :制御部
50 :薬局端末
51 :制御部
100 :情報処理システム
111 :サーバ表示部
112 :DB制御部
113 :認証部
114 :データ取得部
115 :データ加工部
116 :データ出力部
117 :端末判定部
118 :処方箋判定部
119 :予約処理部
211 :DB制御部
212 :認証部
311 :サーバ表示部
312 :DB制御部
313 :認証部
314 :業務処理部
411 :第1ユーザ表示部
412 :第1操作受付部
413 :画像読取部
511 :第2ユーザ表示部
512 :第2操作受付部
513 :画像読取部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【手続補正書】
【提出日】2023-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
処方箋データ取得してデータベースに記憶させる取得処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データを加工して当該処方箋データが示す処方箋の表示態様を変化させる加工処理と、
前記加工処理により変化した表示態様の処方箋を示す処方箋データの出力を行う出力処理と
前記データベースに記憶された処方箋データの出力先が患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データの取得態様が電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理と、
を実行させ、
前記加工処理では、前記第2判定処理において判定された取得態様と、前記第1判定処理において判定された出力先と、に基づいて前記表示態様を変化させ、当該表示態様は、前記処方箋が原本であることを示す態様及び前記処方箋が写しであることを示す態様を含む、
プログラム。
【請求項2】
請求項に記載のプログラムにおいて、
前記処方箋データは、患者が診療を受けた医療機関に関する医療情報を含み、
前記コンピュータに、
前記出力処理では、
前記データベースに記憶された前記処方箋データの出力先が前記第1判定処理において前記患者端末と判定された場合は、前記データベースに記憶された前記医療情報のうち、第3医療情報を前記処方箋データに付加し、
前記出力先が前記第1判定処理において前記薬局端末と判定された場合は、前記データベースに記憶された前記医療情報のうち前記第3医療情報とは異なる第4医療情報を前記処方箋データに付加する処理を実行させる、
プログラム。
【請求項3】
請求項に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに
者端末に予め記憶された薬局情報を表示させる処理を実行させ、
前記薬局情報は、対応可能な服薬指導に関する薬局に関する情報を含み
取得された前記処方箋データの取得態様が前記第2判定処理において電子処方箋と判定された場合は、前記薬局情報の中からオンライン服薬指導が可能な薬局を示し、
取得された前記処方箋データの取得態様が前記第2判定処理において紙の処方箋と判定された場合は、前記薬局情報の中から対面服薬指導が可能な薬局を示す、
プログラム。
【請求項4】
請求項に記載のプログラムにおいて、
前記出力処理は、取得された前記処方箋データの薬局端末への送信を行う送信処理であり、
前記コンピュータに
記処方箋データの取得態様前記第2判定処理において電子処方箋と判定された場合、第1フォーマットの電子データによる第1の送信を前記送信処理として行わせ、
前記処方箋データの取得態様前記第2判定処理において紙の処方箋と判定された場合、第2フォーマットの電子データによる第2の送信を前記送信処理として行わせ、
前記第1フォーマット及び前記第2フォーマットが異なり、又は、前記第1の送信及び前記第2の送信は送信方式が異なる、
プログラム。
【請求項5】
システムであって、
処方箋データ取得してデータベースに記憶させる取得処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データを加工して当該処方箋データが示す処方箋の表示態様を変化させる加工処理と、
前記加工処理部により変化した表示態様の処方箋を示す処方箋データの出力を行う出力処理
前記データベースに記憶された処方箋データの出力先が患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理部と、
前記データベースに記憶された処方箋データの取得態様が電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理部と、
を備え、
前記加工処理部が、前記第2判定処理部により判定された取得態様と、前記第1判定処理部により判定された出力先と、に基づいて前記表示態様を変化させ、当該表示態様は、前記処方箋が原本であることを示す態様及び前記処方箋が写しであることを示す態様を含む、
システム。
【請求項6】
システムを制御するコンピュータが、
処方箋データ取得してデータベースに記憶させる取得処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データを加工して当該処方箋データが示す処方箋の表示態様を変化させる加工処理と、
前記加工処理により変化した表示態様の処方箋を示す処方箋データの出力を行う出力処理と
前記データベースに記憶された処方箋データの出力先が患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データの取得態様が電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを判定する第2判定処理と、
を実行し
前記加工処理では、前記第2判定処理において判定された取得態様と、前記第1判定処理において判定された出力先と、に基づいて前記表示態様を変化させ、当該表示態様は、前記処方箋が原本であることを示す態様及び前記処方箋が写しであることを示す態様を含む、
方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1
【手続補正書】
【提出日】2023-09-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
処方箋データを取得してデータベースに記憶させる取得処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データを端末に出力する出力要求を受付ける要求受付処理と、
前記要求受付処理において受付けた出力要求が示す出力先に基づいて、前記処方箋データの出力先が患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データの取得態様が電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを、前記データベースに記憶された処方箋データが電子処方箋であるか否かの情報に基づいて判定する第2判定処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データを加工して当該処方箋データが示す処方箋の表示態様を変化させる加工処理と、
前記加工処理により変化した表示態様の処方箋を示す処方箋データの出力を行う出力処理と、
を実行させ、
前記加工処理では、前記第2判定処理において判定された取得態様と、前記第1判定処理において判定された出力先と、に基づいて前記表示態様を前記処方箋が原本であることを示す態様、又は前記処方箋が写しであることを示す態様を含む表示態様に変化させる
プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記処方箋データは、患者が診療を受けた医療機関に関する医療情報を含み、
前記コンピュータに、
前記出力処理では、
前記データベースに記憶された前記処方箋データの出力先が前記第1判定処理において前記患者端末と判定された場合は、前記データベースに記憶された前記医療情報のうち、第3医療情報を前記処方箋データに付加し、
前記出力先が前記第1判定処理において前記薬局端末と判定された場合は、前記データベースに記憶された前記医療情報のうち前記第3医療情報とは異なる第4医療情報を前記処方箋データに付加する処理を実行させる、
プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
患者端末に予め記憶された薬局情報を表示させる処理を実行させ、
前記薬局情報は、対応可能な服薬指導に関する薬局に関する情報を含み、
取得された前記処方箋データの取得態様が前記第2判定処理において電子処方箋と判定された場合は、前記薬局情報の中からオンライン服薬指導が可能な薬局を示し、
取得された前記処方箋データの取得態様が前記第2判定処理において紙の処方箋と判定された場合は、前記薬局情報の中から対面服薬指導が可能な薬局を示す、
プログラム。
【請求項4】
システムであって、
処方箋データを取得してデータベースに記憶させる取得処理部と、
前記データベースに記憶された処方箋データを端末に出力する出力要求を受付ける要求受付処理部と、
前記要求受付処理部において受付けた出力要求が示す出力先に基づいて、前記処方箋データの出力先が患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理部と、
前記データベースに記憶された処方箋データの取得態様が電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを、前記データベースに記憶された処方箋データが電子処方箋であるか否かの情報に基づいて判定する第2判定処理部と、
前記データベースに記憶された処方箋データを加工して当該処方箋データが示す処方箋の表示態様を変化させる加工処理部と、
前記加工処理部により変化した表示態様の処方箋を示す処方箋データの出力を行う出力処理部と、
を備え、
前記加工処理部が、前記第2判定処理部により判定された取得態様と、前記第1判定処理部により判定された出力先と、に基づいて前記表示態様を前記処方箋が原本であることを示す態様、又は前記処方箋が写しであることを示す態様を含む表示態様に変化させる
システム。
【請求項5】
システムを制御するコンピュータが、
処方箋データを取得してデータベースに記憶させる取得処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データを端末に出力する出力要求を受付ける要求受付処理と、
前記要求受付処理において受付けた出力要求が示す出力先に基づいて、前記処方箋データの出力先が患者端末か薬局端末かを判定する第1判定処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データの取得態様が電子処方箋か紙の処方箋のスキャンデータかを、前記データベースに記憶された処方箋データが電子処方箋であるか否かの情報に基づいて判定する第2判定処理と、
前記データベースに記憶された処方箋データを加工して当該処方箋データが示す処方箋の表示態様を変化させる加工処理と、
前記加工処理により変化した表示態様の処方箋を示す処方箋データの出力を行う出力処理と、
を実行し
前記加工処理では、前記第2判定処理において判定された取得態様と、前記第1判定処理において判定された出力先と、に基づいて前記表示態様を前記処方箋が原本であることを示す態様、又は前記処方箋が写しであることを示す態様を含む表示態様に変化させる
方法。