(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093728
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】照明装置アセンブリ
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20240702BHJP
F21V 21/096 20060101ALI20240702BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240702BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V21/096
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210283
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】水谷 有輝
(72)【発明者】
【氏名】冨山 和也
(72)【発明者】
【氏名】閨谷 渉
(57)【要約】
【課題】 照明装置を照明装置取付部に容易に取り付けるとともに、意図せず照明装置取付部から照明装置が脱落することを抑制する照明装置アセンブリを提供すること。
【解決手段】 実施形態によれば、照明装置アセンブリは、照明装置と、照明装置の取付部とを有する。照明装置アセンブリは、第1及び第2の磁石と、磁性体製の第1及び第2の磁石吸着部とを有する。第1及び第2の磁石は、照明装置の本体及び取付部の一方に設けられる。第2の磁石は、第1の磁石に対して離間する。第1の磁石吸着部は、第1の磁石が本体に設けられるときに取付部に設けられ、第1の磁石が取付部に設けられるときに本体に設けられ、第1の磁石に吸着する。第2の磁石吸着部は、第2の磁石が本体に設けられるときに取付部に設けられ、第2の磁石が取付部に設けられるときに本体に設けられ、第2の磁石に吸着する。第1の磁石の着磁方向は、第2の磁石の着磁方向とは異なる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、前記本体に設けられ、電源からの電力の供給により発光する光源部とを有する照明装置と;
前記照明装置が取り付けられる照明装置取付部と;
前記本体及び前記照明装置取付部の一方に設けられる、第1の磁石と;
前記本体及び前記照明装置取付部の一方に設けられ、前記第1の磁石に対して離間する第2の磁石と;
前記第1の磁石が前記本体に設けられるときに前記照明装置取付部に設けられ、前記第1の磁石が前記照明装置取付部に設けられるときに前記本体に設けられ、前記第1の磁石に吸着する磁性体製の第1の磁石吸着部と;
前記第2の磁石が前記本体に設けられるときに前記照明装置取付部に設けられ、前記第2の磁石が前記照明装置取付部に設けられるときに前記本体に設けられ、前記第2の磁石に吸着する磁性体製の第2の磁石吸着部と;
を有し、
前記第1の磁石の着磁方向は、前記第2の磁石の着磁方向とは異なる、
照明装置アセンブリ。
【請求項2】
前記電源は、前記本体及び前記照明装置取付部の一方に設けられる、請求項1に記載の照明装置アセンブリ。
【請求項3】
前記照明装置が前記照明装置取付部に取り付けられるとき、前記第1の磁石と前記第2の磁石との間には、磁性体が設けられる、請求項1又は請求項2に記載の照明装置アセンブリ。
【請求項4】
前記第1の磁石及び前記第2の磁石には、それぞれヨークが設けられる、請求項1又は請求項2に記載の照明装置アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明装置アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば天井等に照明装置を固定する場合、バネ付勢力を用いるものや磁石の吸着力を用いるもの等、種々の形態が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-046168号公報
【特許文献2】特開2020-119804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、照明装置を照明装置取付部に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部に取り付けた照明装置が、意図せず照明装置取付部から脱落することを抑制することができる照明装置アセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、照明装置アセンブリは、照明装置と、照明装置取付部とを有する。照明装置は、本体と、本体に設けられ、電源からの電力の供給により発光する光源部とを有する。照明装置取付部には、照明装置が取り付けられる。照明装置アセンブリは、第1の磁石と、第2の磁石と、磁性体製の第1の磁石吸着部と、磁性体製の第2の磁石吸着部とを有する。第1の磁石は、本体及び照明装置取付部の一方に設けられる。第2の磁石は、本体及び照明装置取付部の一方に設けられ、第1の磁石に対して離間する。第1の磁石吸着部は、第1の磁石が本体に設けられるときに照明装置取付部に設けられ、第1の磁石が照明装置取付部に設けられるときに本体に設けられ、第1の磁石に吸着する。第2の磁石吸着部は、第2の磁石が本体に設けられるときに照明装置取付部に設けられ、第2の磁石が照明装置取付部に設けられるときに本体に設けられ、第2の磁石に吸着する。第1の磁石の着磁方向は、第2の磁石の着磁方向とは異なる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、照明装置を照明装置取付部に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部に取り付けた照明装置が、意図せず照明装置取付部から脱落することを抑制することができる照明装置アセンブリが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態に係る照明装置アセンブリの照明装置及び照明装置取付部を示す概略図。
【
図2】
図1の照明装置取付部に対して照明装置を取り付けた状態を示す概略図。
【
図3】
図1及び
図2中の照明装置を下側から見た状態を示す概略図。
【
図6】
図1の照明装置取付部に対して照明装置を取り付けたときの、第1の磁石の吸着力と第1の磁石吸着部との関係を示す概略図。
【
図7】
図1の照明装置取付部に対して照明装置を取り付けたときの、第2の磁石の吸着力と第2の磁石吸着部との関係を示す概略図。
【
図8】
図1及び
図2中の照明装置を下側から見た状態を示す概略図の変形例。
【
図9】第1実施形態の第1変形例に係る照明装置アセンブリの照明装置及び照明装置取付部を示す概略図。
【
図10】第1実施形態の第2変形例に係る照明装置アセンブリの照明装置及び照明装置取付部を示す概略図。
【
図11】第1実施形態の第3変形例に係る照明装置アセンブリの照明装置及び照明装置取付部を示す概略図。
【
図12】第1実施形態の第4変形例に係る照明装置アセンブリの照明装置及び照明装置取付部を示す概略図。
【
図13】第2実施形態に係る照明装置アセンブリの照明装置及び照明装置取付部を示す概略図。
【
図14】
図13の照明装置取付部に対して照明装置を取り付けた状態を示す概略図。
【
図15】第3実施形態に係る照明装置アセンブリの照明装置及び照明装置取付部を示す概略図。
【
図16】
図15の照明装置取付部に対して照明装置を取り付けた状態を示す概略図。
【
図17】第4実施形態に係る照明装置アセンブリの照明装置及び照明装置取付部を示す概略図。
【
図18】
図17の照明装置取付部に対して照明装置を取り付けた状態を示す概略図。
【
図22】
図17の照明装置取付部に対して照明装置を取り付けたときの、第1の磁石の吸着力と第1の磁石吸着部との関係を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態に係る照明装置アセンブリ(10)は、照明装置(12)と、照明装置取付部(14)とを有する。照明装置(12)は、本体(22)と、本体(22)に設けられ、電源(18)からの電力の供給により発光する光源部(24)とを有する。照明装置取付部(14)には、照明装置(12)が取り付けられる。照明装置アセンブリ(10)は、第1の磁石(32)と、第2の磁石(34)と、磁性体製の第1の磁石吸着部(42)と、磁性体製の第2の磁石吸着部(44)とを有する。第1の磁石(32)は、本体(22)及び照明装置取付部(14)の一方に設けられる。第2の磁石(34)は、本体(22)及び照明装置取付部(14)の一方に設けられ、第1の磁石(32)に対して離間する。第1の磁石吸着部(42)は、第1の磁石(32)が本体(22)に設けられるときに照明装置取付部(14)に設けられ、第1の磁石(32)が照明装置取付部(14)に設けられるときに本体(22)に設けられ、第1の磁石(32)に吸着する。第2の磁石吸着部(44)は、第2の磁石(34)が本体(22)に設けられるときに照明装置取付部(14)に設けられ、第2の磁石(34)が照明装置取付部(14)に設けられるときに本体(22)に設けられ、第2の磁石(34)に吸着する。第1の磁石(32)の着磁方向は、第2の磁石(34)の着磁方向とは異なる。
照明装置取付部(14)に対して照明装置(12)は、第1の磁石(32)と第1の磁石吸着部(42)との間、及び、第2の磁石(34)と第2の磁石吸着部(44)との間で、互いに離間する少なくとも2箇所で接続される。また、第1の磁石(32)の着磁方向と第2の磁石(34)の着磁方向は異なる。このため、仮に照明装置アセンブリ10の外部から磁界の影響を受けても、第1の磁石(32)と第1の磁石吸着部(42)との間、及び、第2の磁石(34)と第2の磁石吸着部(44)との間の少なくとも一方は、影響を抑制することができる。このため、照明装置(12)を照明装置取付部(14)に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部(14)に取り付けた照明装置(12)が、意図せず照明装置取付部(14)から脱落することを抑制することができる照明装置アセンブリ(10)を提供することができる。
【0009】
電源(18)は、本体(22)及び照明装置取付部(14)の一方に設けられる。
電源(18)が本体(22)に設けられる場合、光源部(24)との電気的接続を容易に行うことができる。電源(18)が照明装置取付部(14)に設けられる場合、照明装置(12)を軽量化することができる。なお、例えば無線給電等を用いることにより、照明装置取付部(14)に設けられる電源(18)から光源部(24)に適宜に電力が供給される。
【0010】
照明装置(12)が照明装置取付部(14)に取り付けられるとき、第1の磁石(32)と第2の磁石(34)との間には、磁性体(18a)が設けられる。
仮に、磁性体(18a)がないときに、第1の磁石(32)及び第2の磁石(34)の磁界が、第1の磁石(32)と第1の磁石吸着部(42)との間、及び、第2の磁石(34)と第2の磁石吸着部(44)との間の吸着力に影響を及ぼすような状態にあっても、磁性体(18a)を配置することにより、磁性体(18a)が磁気の通り道となる。このため、第1の磁石(32)の磁気を磁性体(18a)に通すことにより、第2の磁石(34)に第1の磁石(32)の影響を及ぼすことを抑制し、第2の磁石(34)の磁気を磁性体(18a)に通すことにより、第1の磁石(32)に第2の磁石(34)の影響を及ぼすことを抑制することができる。したがって、磁性体(18a)の存在により、照明装置(12)が照明装置取付部(14)から脱落する方向に働く力が付与されることを防止することができる。
【0011】
第1の磁石(32)及び第2の磁石(34)には、それぞれヨーク(35)が設けられる。
このため、第1の磁石(32)及び第2の磁石(34)の磁束をそれぞれヨーク(35)に集中させ、大気中に逃がし難く、第1の磁石(32)と第1の磁石吸着部(42)との間の吸着力、第2の磁石(34)と第2の磁石吸着部(44)との間の吸着力を、ヨーク(35)がない場合に比べて大きく向上させることができる。このため、第1の磁石(32)及び第2の磁石(34)の大きさをより小さくすることができる。
【0012】
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
(第1実施形態)
第1実施形態に係る照明装置アセンブリ10について、
図1から
図7を用いて説明する。
【0014】
図1及び
図2は、第1実施形態に係る照明装置アセンブリ10を示す概略図である。
図1は、照明装置取付部14としての天井部40の天井面40aに設けられた磁性体(強磁性体)製の第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44から照明装置12が離間した概略図を示す。
図2は、照明装置取付部14に照明装置12を取り付けた概略図を示す。
図3は、照明装置12を下側(光源部24側)から見た図である。
【0015】
図1から
図3に示すように、本実施形態に係る照明装置アセンブリ10は、照明装置12と、照明装置12が取り付けられる照明装置取付部14とを有する。ここでは主に、照明装置取付部14に対する照明装置12の取り付け構造について説明する。
【0016】
照明装置12は、本体22と、本体22に設けられ、電源18からの電力の供給により発光する光源部24とを有する。
【0017】
本体22は、光源部24を支持する支持体として形成される。本体22の外装ケース(フレーム)は、例えばプラスチック材、金属材等、適宜の素材が用いられる。
【0018】
本体22及び光源部24は、例えば略円柱状や、直方体状に形成される。ここでは、本体22及び光源部24は、一方向に長い略直方体状に形成されるものとする。光源部24の光源は、種々のものが用いられる。光源部24の光源としては、例えば複数のLEDが配列されたLEDモジュール等が用いられ、全体の外形が一方向に長い略長方形状に形成される。
【0019】
本実施形態では、照明装置12は、第1の磁石32及び第2の磁石34を有する。第1の磁石32及び第2の磁石34は、永久磁石であることが好適であるが、常時電力が確保できれば、電磁石であってもよい。永久磁石としては、例えばフェライト磁石やネオジム磁石が用いられる。第1の磁石32及び第2の磁石34は、それぞれ照明装置12の本体22に設けられる。第1の磁石32及び第2の磁石34は、離間する。本実施形態では、第1の磁石32及び第2の磁石34は、本体22に埋設されている。本体22と第1の磁石32との間、本体22と第2の磁石34との間は、埋設に限らず、例えばネジ止め等でもよく、接着でもよい。
【0020】
第1の磁石32及び第2の磁石34のそれぞれのS極及びN極は、上下方向に隣接する。本実施形態では、第1の磁石32の上側がS極で、下側がN極であり、第2の磁石34の上側がN極で、下側がS極である。このため、本体22に設けられる第1の磁石32の着磁方向は、同様に本体22に設けられる第2の磁石34の着磁方向とは異なる。
【0021】
なお、第1の磁石32及び第2の磁石34は、互いに同じ形状、同じ大きさで、同程度の吸着力を発揮するものが用いられることが好適である。第1の磁石32及び第2の磁石34の形状は、例えば
図4に示す円柱型皿穴付きや、
図5に示す角型皿穴付き等、適宜の形状のものが用いられる。図示しないが、第1の磁石32及び第2の磁石34は、三角形や、リング型等、種々の形状のものが用いられる。本実施形態では、第1の磁石32及び第2の磁石34の形状は、例えば
図4に示す円柱型皿穴付きのものを用いるものとする。
【0022】
また、第1の磁石32及び第2の磁石34の着磁方向は、本実施形態では、第1の磁石32及び第2の磁石34の厚さ方向(高さ方向)に沿う一方向に着磁される。そして、第1の磁石32の着磁方向(N極、S極の向き)と、第2の磁石34の着磁方向(N極、S極の向き)とは、反対であり、異なっている。
【0023】
本実施形態では、
図6に示すように、第1の磁石32の外周には、継鉄と称されるヨーク35が設けられていることが好適である。ヨーク35は、鉄等の透磁率が高い磁性体(強磁性体)で形成される。ヨーク35は、第1の磁石32のS極の平面を上側に露出させ、N極側の平面(第1の磁石32の下面)、及び、第1の磁石32の円環状の外周面を覆う。
【0024】
図7に示すように、第2の磁石34の外周には、継鉄と称されるヨーク35が設けられていることが好適である。ヨーク35は、第2の磁石34のN極の平面を上側に露出させ、S極側の平面(第2の磁石34の下面)、及び、第2の磁石34の円環状の外周面を覆う。
【0025】
照明装置取付部14は、例えば屋内の天井や側壁の壁部40に取り付けられる。ここでは、壁部40が、天井部であるものとして説明する。
【0026】
照明装置取付部14は、第1の磁石32に吸着する磁性体製の第1の磁石吸着部42と、第2の磁石34に吸着する磁性体製の第2の磁石吸着部44とを有する。第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44は、例えば鉄等の透磁率が高い磁性体(強磁性体)の平板で形成される。第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44の外形は、円形状や、矩形状等、種々の形状が許容される。ここでは、矩形状であるものとする。
【0027】
第1の磁石32が当接される面積に対して、第1の磁石吸着部42の面積を大きくしたが、第1の磁石吸着部42の面積は、第1の磁石32が当接される面積と同程度であってもよい。同様に、第2の磁石34が当接される面積に対して、第2の磁石吸着部44の面積を大きくしたが、第2の磁石吸着部44の面積は、第2の磁石34が当接される面積と同程度であってもよい。
【0028】
本実施形態では、電源18は、本実施形態では、天井部40の上側で、天井スラブ(図示せず)との間に設けられる。電源18に対しては、例えば天井部40と天井スラブとの間に設けられる配線又は無線給電(ともに図示せず)により、電力が供給される。
【0029】
ここでの電源18は、光源部24に電力を供給することに加えて、光源部24のコントローラとして機能することが好適である。電源18は、1つの照明装置12に対して1つであってもよく、複数の照明装置12に対して1つであってもよい。
【0030】
電源18から光源部24への電力は、例えば無線給電により供給してもよく、照明装置12を照明装置取付部14に取り付ける際に天井部40のコネクタ(図示せず)と、照明装置12側のコネクタ(図示せず)とを接続する図示しない配線を介して供給してもよい。無線給電を用いる場合、適宜の方式が用いられる。例えば電源(交流電源)18の送電コイルに対向するように受電コイルが本体22内に設けられ、受電コイルを介して光源部24に電力が供給される。
【0031】
次に、本実施形態に係る照明装置アセンブリ10の照明装置12を照明装置取付部14に取り付ける取り付け作業について説明する。
【0032】
図1に示すように、予め、天井部(壁部)40の天井面(屋内側壁面)40aには、第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44が図示しないボルト及びナット等により離間して固定されている。必要に応じ、照明装置取付部14側の電源18のコネクタと、照明装置12側のコネクタとを配線により接続する。
【0033】
そして、作業者は、第1の磁石32に第1の磁石吸着部42を対向させ、第2の磁石34に第2の磁石吸着部44を対向させる。そして、
図2に示すように、第1の磁石吸着部42に第1の磁石32を吸着させ、第2の磁石吸着部44に第2の磁石34を吸着させる。
【0034】
第1の磁石吸着部42に第1の磁石32を吸着させたとき、
図5に示すように、ヨーク35はN極となり、第1の磁石32のN極(ヨーク35)、第1の磁石吸着部42、第1の磁石32のS極という磁気の回路が構成され、磁束が第1の磁石吸着部42に集中する。同様に、第2の磁石吸着部44に第2の磁石34を吸着させたとき、
図6に示すように、ヨーク35はS極となり、第1の磁石32のN極、第1の磁石吸着部42、第1の磁石32のS極(ヨーク35)という磁気の回路が構成され、磁束が第1の磁石吸着部42に集中する。
【0035】
このように、ヨーク35が配設された第1の磁石32及びヨーク35が配設された第2の磁石34を用いることで、磁気回路の磁束が、吸着が必要な箇所に集中する。したがって、照明装置取付部14に対して照明装置12を吸着力により取り付けた状態で保持することができる。
【0036】
また、第1の磁石32及び第2の磁石34は、照明装置12が配置される環境や、磁石自体の特性によって異なるが、適宜の距離、離間する。このため、第1の磁石32は、第2の磁石34の磁界の影響を無視できる。同様に、第2の磁石34は、第1の磁石32の磁界の影響を無視できる。また、ヨーク35を用いることで、第1の磁石32の磁界、第2の磁石34の磁界が相互に影響することを、ヨーク35を用いない場合に比べて抑制することができる。
【0037】
第1の磁石32と第1の磁石吸着部42との間の吸着力は、それだけで、照明装置12の脱落を確実に防止できる程度となっていることが好適である。同様に、第2の磁石34と第2の磁石吸着部44との間の吸着力は、それだけで、照明装置12の脱落を確実に防止できる程度となっていることが好適である。このとき、第1の磁石32の着磁方向と、第2の磁石34の着磁方向とが異なる。このため、例えば、第1の磁石32及び第1の磁石吸着部42の間、第2の磁石34及び第2の磁石吸着部44の間とは異なる外部から磁場の影響を受け、磁気回路の磁束が弱まる場合があっても、着磁方向が異なることにより、影響を抑制し、照明装置取付部14から照明装置12が脱落することが防止される。すなわち、第1の磁石32及び第1の磁石吸着部42の組と、第2の磁石34及び第2の磁石吸着部44の組とのいずれかが吸着力を失っても、1つの組によって、照明装置取付部14から照明装置12が脱落することが防止される。
【0038】
また、照明装置取付部14に対して照明装置12を取り付けた取り付け時以後、第1の磁石32及び第1の磁石吸着部42の組と、第2の磁石34及び第2の磁石吸着部44の組とは、それぞれ別々に磁気の回路を形成する。このため、第1の磁石32と第2の磁石34とのそれぞれ自体の磁束の影響は弱まることが想定される。
【0039】
本実施形態では、第1の磁石32に第1の磁石吸着部42を吸着させ、第2の磁石34に第2の磁石吸着部44を吸着させる例について説明した。例えば、第1の磁石32に第2の磁石吸着部44を吸着させ、第2の磁石34に第1の磁石吸着部42を吸着させるようにしてもよい。
【0040】
次に、本実施形態に係る照明装置アセンブリ10の照明装置12を照明装置取付部14から取り外す取り外し作業について説明する。
【0041】
この場合、照明装置12を照明装置12と照明装置取付部14との間の、第1の磁石32と第1の磁石吸着部42との間、及び、第2の磁石34と第2の磁石吸着部44との間の吸着力に抗して、例えば下側(床面方向)に引っ張る。または、第1の磁石32が第1の磁石吸着部42から外れる位置まで、さらには、第2の磁石34が第2の磁石吸着部44から外れる位置まで、照明装置12を水平方向にスライドさせる。この場合、天井部40の天井面40aが磁性体でない場合、照明装置12は天井部40から脱落する。
【0042】
このため、本実施形態に係る照明装置12を照明装置取付部14に対して例えば工具等を用いずに、着脱することができる。
【0043】
本実施形態では、第1の磁石32及び第2の磁石34のそれぞれにヨーク35を設ける例について説明した。例えば、第1の磁石32に適宜の吸着力を有するものを用い、第1の磁石32と第1の磁石吸着部42との間の吸着力は、それだけで、照明装置12の脱落を確実に防止できる程度となっていれば、ヨーク35は必ずしも必要ではない。同様に、例えば、第2の磁石34に適宜の吸着力を有するものを用い、第2の磁石34と第2の磁石吸着部44との間の吸着力は、それだけで、照明装置12の脱落を確実に防止できる程度となっていれば、ヨーク35は必ずしも必要ではない。
【0044】
本実施形態に係る照明装置アセンブリ10によれば、照明装置12を照明装置取付部14に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部14に取り付けた照明装置12が、意図せず照明装置取付部14から脱落することを抑制することができる。
【0045】
本実施形態では、
図3に示すように、光源部24、すなわち、照明装置12が一方向に長い略長方形状に形成されるものとして説明した。
図8に示すように、光源部24、すなわち、照明装置12は、
図3に示す例に対して、第1の磁石32及び第2の磁石34の大きさに対して、略正方形に近づくように形成されることも好適である。
この場合、照明装置12は、例えば、第3の磁石36及び第4の磁石38を有することが好適である。この場合、照明装置取付部14は、第3の磁石吸着部46及び第4の磁石吸着部48を有する。第1の磁石32と第2の磁石34とが離間する方向に沿う方向を照明装置12の長手方向とすると、第3の磁石36は、第1の磁石32に対して、長手方向に交差する方向として例えば直交する方向に離間する。同様に、第4の磁石38は、第2の磁石34に対して、長手方向に交差する方向として例えば直交する方向に離間する。そして、第3の磁石36と第4の磁石38とは、長手方向に沿う方向に離間する。また、第1の磁石32が第1の磁石吸着部42に対向し、第2の磁石34が第2の磁石吸着部44に対向する状態において、第3の磁石36は、第3の磁石吸着部46に対向する。また、第1の磁石32が第1の磁石吸着部42に対向し、第2の磁石34が第2の磁石吸着部44に対向し、第3の磁石36が第3の磁石吸着部46に対向する状態において、第4の磁石38は、第4の磁石吸着部48に対向する。
【0046】
第3の磁石36の向きは、第2の磁石34の向きと同じである。第4の磁石38の向きは、第1の磁石32の向きと同じである。そして、照明装置12の図心に対して周方向に隣接する磁石32,34同士、磁石34,38同士、磁石38,36同士、磁石36,32同士の着磁方向はそれぞれ反対である。そして、例えば、第1の磁石32及び第1の磁石吸着部42の組の間、第4の磁石38及び第4の磁石吸着部48の組の間は、同じ着磁方向となる。また、例えば、第2の磁石34及び第2の磁石吸着部44の組の間、第3の磁石36及び第3の磁石吸着部46の組の間は、同じ着磁方向となる。このため、例えば、照明装置アセンブリ10の外部から磁場の影響を受け、磁気回路の磁束が弱まる場合があっても、2つの組の着磁方向が互いに異なることにより、影響を抑制し、照明装置取付部14から照明装置12が脱落することが防止される。すなわち、例えば、第1の磁石32及び第1の磁石吸着部42の組と第4の磁石38及び第4の磁石吸着部48の組が吸着力を失っても、残りの2つの組である、第2の磁石34及び第2の磁石吸着部44の組と第3の磁石36及び第3の磁石吸着部46の組の吸着力は維持されるため、照明装置取付部14から照明装置12が意図せず脱落することが抑制される。
【0047】
図8に示す例では、第1の磁石32に第1の磁石吸着部42を、第2の磁石34に第2の磁石吸着部44を、第3の磁石36に第3の磁石吸着部46を、第4の磁石38に第4の磁石吸着部48を吸着させる例について説明した。例えば、第1の磁石32に第2の磁石吸着部44を吸着させ、第2の磁石34に第4の磁石吸着部48を吸着させ、第3の磁石36に第1の磁石吸着部42を吸着させ、第4の磁石38に第3の磁石吸着部46を吸着させるようにしてもよい。すなわち、照明装置12の図心を上下方向に貫通する仮想的な軸周りに照明装置12を90°回転させても、照明装置取付部14に対して、照明装置12を取り付けることができる。このため、照明装置取付部14に対し、照明装置12を適宜の向きに向けて取り付けることができる。
【0048】
以下、本実施形態に係る照明装置アセンブリ10の変形例について説明する。ここでは、第1実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0049】
(第1変形例)
照明装置アセンブリ10の第1変形例について、
図9を用いて説明する。
【0050】
図9は、第1実施形態の第1変形例に係る照明装置アセンブリ10を示す概略図である。
図9は、照明装置取付部14としての天井部40の天井面40aに設けられた磁性体(強磁性体)製の第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44から照明装置12が離間した概略図を示す。
【0051】
図9に示すように、電源18は、天井裏ではなく、照明装置12に配置されることも好適である。電源18の例えば外装ケース18aは、例えば鉄等の透磁率が高い磁性体(強磁性体)で形成される。このとき、電源18の外装ケース18aは、第1の磁石32と第2の磁石34との間に配置される磁気シールドとして配設されることとなる。
【0052】
磁性体製の外装ケース18aを第1の磁石32と第2の磁石34との間に配置することにより、第1の磁石32の影響を第2の磁石34に及ぼすことを抑制し、第2の磁石34の影響を第1の磁石32に及ぼすことを抑制することができる。
【0053】
このため、例えば第1の磁石32と第2の磁石34との離間距離が短くても、例えば鉄等の透磁率が高い磁性体(強磁性体)を第1の磁石32と第2の磁石34との間に配置することにより、照明装置12が照明装置取付部14から脱落する方向に働く力が付与されることを防止することができる。
【0054】
本変形例に係る照明装置アセンブリ10によれば、照明装置12を照明装置取付部14に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部14に取り付けた照明装置12が、意図せず照明装置取付部14から脱落することを抑制することができる。
【0055】
(第2変形例)
照明装置アセンブリ10の第2変形例について、
図10を用いて説明する。
【0056】
図10は、第1実施形態の第2変形例に係る照明装置アセンブリ10を示す概略図である。
図10は、照明装置取付部14としての天井部40の天井面40aに設けられた磁性体(強磁性体)製の磁石吸着部45から照明装置12が離間した概略図を示す。
【0057】
照明装置取付部14は、天井部40の天井面40aに対して、第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44が取り付けられる代わりに、例えば鉄等の透磁率が高い磁性体(強磁性体)で形成される磁石吸着部45が取り付けられる。磁石吸着部45は、略直方体状の箱として形成される。
【0058】
本変形例では、照明装置12の第1の磁石32及び第2の磁石34は、本体22内ではなく、本体22外に設けられる。
【0059】
照明装置12及び照明装置取付部14は、このように形成されることも好適である。
【0060】
本変形例に係る照明装置アセンブリ10によれば、照明装置12を照明装置取付部14に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部14に取り付けた照明装置12が、意図せず照明装置取付部14から脱落することを抑制することができる。
【0061】
(第3変形例)
照明装置アセンブリ10の第3変形例について、
図11を用いて説明する。
【0062】
図11は、第1実施形態の第3変形例に係る照明装置アセンブリ10を示す概略図である。
図10は、照明装置取付部14としての天井部40の天井面40aに設けられた磁性体(強磁性体)製の磁石吸着部45から照明装置12が離間した概略図を示す。
【0063】
第1の磁石32と第2の磁石34との間には、電源18が設けられる。電源18の例えば外装ケース18aは、例えば鉄等の透磁率が高い磁性体(強磁性体)で形成される。
【0064】
本実施形態では、第1の磁石32と第2の磁石34との着磁方向が互いに反対であるが、第1の磁石32及び第2の磁石34を有する照明装置12がさらに磁性体としての外装ケース18aを有する。磁性体製の外装ケース18aを第1の磁石32と第2の磁石34との間に配置することにより、第1の磁石32の影響を第2の磁石34に及ぼすことを抑制し、第2の磁石34の影響を第1の磁石32に及ぼすことを抑制することができる。このため、照明装置12を照明装置取付部14への取り付け時や、取り付け後に、第1の磁石32及び第2の磁石34同士の着磁方向が影響を及ぼしあうことを抑制することができる。
【0065】
このため、例えば第1の磁石32と第2の磁石34との離間距離が短くても、例えば鉄等の透磁率が高い磁性体(強磁性体)を第1の磁石32と第2の磁石34との間に配置することにより、照明装置12が照明装置取付部14から脱落する方向に働く力が付与されることを防止することができる。
【0066】
一方で、例えば、照明装置アセンブリ10の外部から磁場の影響を受け、磁気回路の磁束が弱まる場合があっても、2つの組の着磁方向が互いに異なることにより、影響を抑制し、照明装置取付部14から照明装置12が脱落することが防止される。すなわち、第1の磁石32及び第1の磁石吸着部42の組と、第2の磁石34及び第2の磁石吸着部44の組とのいずれかが吸着力を失っても、1つの組によって、照明装置取付部14から照明装置12が脱落することが防止される。このように、第1の磁石32と第2の磁石34との間には、例えば強磁性体の外装ケース18aを有する電源18が配置されることが好適である。
【0067】
本変形例に係る照明装置アセンブリ10によれば、照明装置12を照明装置取付部14に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部14に取り付けた照明装置12が、意図せず照明装置取付部14から脱落することを抑制することができる。
【0068】
(第4変形例)
照明装置アセンブリ10の第4変形例について、
図12を用いて説明する。
【0069】
図12は、第1実施形態の第4変形例に係る照明装置アセンブリ10を示す概略図である。
図12は、照明装置取付部14としての天井部40の天井面40aに設けられた磁性体(強磁性体)製の磁石吸着部45から照明装置12が離間した概略図を示す。
【0070】
この照明装置取付部14には、電源18が設けられる。
【0071】
本変形例では、天井部40など、照明装置取付部14側の磁石吸着部45に、電源18を配置する。このため、照明装置12を軽量化することができる。
【0072】
なお、磁石吸着部45には、磁性体(強磁性体)18aが設けられる。この磁性体18aは、照明装置取付部14に照明装置12を取り付けたときに、第1の磁石32と第2の磁石34との間に配置される。磁性体18aは、ブロック状に形成されていてもよく、電源18の外装ケースのように箱型に形成されていてもよく、単なる平板として形成されていてもよい。
図12の磁性体18aは、紙面奥行き方向に延びる平板として示す。このように、磁性体18aを第1の磁石32と第2の磁石34との間に配置することにより、第1の磁石32の影響を第2の磁石34に及ぼすことを抑制し、第2の磁石34の影響を第1の磁石32に及ぼすことを抑制することができる。
【0073】
このため、例えば第1の磁石32と第2の磁石34との離間距離が短くても、例えば鉄等の透磁率が高い磁性体(強磁性体)18aを第1の磁石32と第2の磁石34との間に配置することにより、照明装置12が照明装置取付部14から脱落する方向に働く力が付与されることを防止することができる。
【0074】
本変形例に係る照明装置アセンブリ10によれば、照明装置12を照明装置取付部14に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部14に取り付けた照明装置12が、意図せず照明装置取付部14から脱落することを抑制することができる。
【0075】
上述した各変形例を含む第1実施形態に係る照明装置12に関して、以下の付記を得ることができる。
[付記]
磁石吸着部(42,44;45)を有する照明装置取付部(14)に取り付けられる照明装置(12)であって、
本体(22)と;
前記本体(22)に設けられ、電源(18)からの電力の供給により発光する光源部(24)と;
前記本体(22)に設けられる、第1の磁石(32)と;
前記本体(22)に設けられ、前記第1の磁石(32)に対して離間する第2の磁石(34)と;
を有し、
前記第1の磁石(32)の着磁方向は、前記第2の磁石(34)の着磁方向とは異なり、
前記第1の磁石(32)及び前記第2の磁石(34)は、前記磁石吸着部(42,44;45)に吸着する、
照明装置(12)。
【0076】
(第2実施形態)
本実施形態に係る照明装置アセンブリ10について、
図13及び
図14を用いて説明する。本実施形態は、各変形例を含む第1実施形態の更なる変形例であって、第1実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0077】
図13及び
図14は、第2実施形態に係る照明装置アセンブリ10を示す概略図である。
図13は、照明装置取付部14としての天井部40の天井面40aに設けられた第1の磁石32及び第2の磁石34から、第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44を有する照明装置12が離間した概略図を示す。
図14は、照明装置取付部14に照明装置12を取り付けた概略図を示す。
【0078】
図13及び
図14に示すように、本実施形態に係る照明装置アセンブリ10の照明装置12は、本体22と、本体22に設けられる光源部24と、第1の磁石吸着部42と、第2の磁石吸着部44とを有する。第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44は、本体22に設けられる。
【0079】
照明装置アセンブリ10の照明装置取付部14は、第1の磁石32及び第2の磁石34を有する。第1の磁石32及び第2の磁石34は、天井部40の天井面40aに設けられる。
【0080】
このように、第1の磁石32及び第2の磁石34は、照明装置取付部14側に設けられ、第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44は、照明装置12側に設けられることも好適である。
【0081】
本実施形態では、照明装置12の第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44に軽量な磁性体(強磁性体)を用い、電源18等の重量物を配置しないことにより、照明装置12を軽量化することができる。
【0082】
照明装置取付部14に対する照明装置12の取り付け作業、及び、取り外し作業については、第1実施形態で説明したので、ここでの説明を省略する。
【0083】
本実施形態に係る照明装置アセンブリ10によれば、照明装置12を照明装置取付部14に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部14に取り付けた照明装置12が、意図せず照明装置取付部14から脱落することを抑制することができる。
【0084】
なお、本実施形態の照明装置12は、第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44を有する例について説明した。例えば、
図10から
図12に示すように、本体22に対して、平板としての第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44を配置する代わりに、領域としての第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44を有する1つの磁石吸着部45を配置してもよい。
【0085】
また、第1の磁石32及び第2の磁石34のそれぞれは、
図6及び
図7に示すように、ヨーク35で覆われることが好適である。
【0086】
上述した第2実施形態に係る照明装置12に関して、以下の付記を得ることができる。
[付記]
第1の磁石(32)及び前記第1の磁石(32)とは着磁方向が異なる第2の磁石(34)を有する照明装置取付部(14)に取り付けられる照明装置(12)であって、
本体(22)と;
前記本体(22)に設けられ、電源(18)からの電力の供給により発光する光源部(24)と;
前記本体(22)に設けられる、磁石吸着部(42,44;45)と;
を有し、
前記磁石吸着部(42,44;45)は、前記第1の磁石(32)及び前記第2の磁石(34)に吸着する、
照明装置(12)。
【0087】
(第3実施形態)
本実施形態に係る照明装置アセンブリ10について、
図15及び
図16を用いて説明する。本実施形態は各変形例を含む第1実施形態及び第2実施形態の更なる変形例であって、第1実施形態及び第2実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0088】
図15及び
図16は、第3実施形態に係る照明装置アセンブリ10を示す概略図である。
図13は、照明装置取付部14としての天井部40の天井面40aに設けられた第1の磁石32及び第2の磁石吸着部44から、第1の磁石吸着部42及び第2の磁石34を有する照明装置12が離間した概略図を示す。
図16は、照明装置取付部14に照明装置12を取り付けた概略図を示す。
【0089】
図15及び
図16に示すように、本実施形態に係る照明装置アセンブリ10の照明装置12は、本体22と、本体22に設けられる光源部24と、第1の磁石吸着部42と、第2の磁石34とを有する。第1の磁石吸着部42及び第2の磁石34は、本体22に設けられる。
【0090】
照明装置アセンブリ10の照明装置取付部14は、第1の磁石32及び第2の磁石吸着部44を有する。第1の磁石32及び第2の磁石吸着部44は、天井部40の天井面40aに設けられる。
【0091】
このように、第1の磁石32及び第2の磁石吸着部44は、照明装置取付部14側に設けられ、第1の磁石吸着部42及び第2の磁石34は、照明装置12側に設けられることも好適である。
【0092】
照明装置取付部14に対する照明装置12の取り付け作業、及び、取り外し作業については、第1実施形態で説明したので、ここでの説明を省略する。
【0093】
本実施形態に係る照明装置アセンブリ10によれば、照明装置12を照明装置取付部14に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部14に取り付けた照明装置12が、意図せず照明装置取付部14から脱落することを抑制することができる。
【0094】
上述した第3実施形態に係る照明装置12に関して、以下の付記を得ることができる。
[付記]
第2の磁石吸着部(44)と第2の磁石(34)とを有する照明装置取付部(14)に取り付けられる照明装置(12)であって、
本体(22)と;
前記本体(22)に設けられ、電源(18)からの電力の供給により発光する光源部(24)と;
前記本体(22)に設けられ、前記第2の磁石(34)とは着磁方向が異なる、1又は複数の第1の磁石(32)と;
前記本体(22)に設けられる第1の磁石吸着部(42)と;
を有し、
前記第1の磁石(32)が前記第2の磁石吸着部(44)に吸着し、前記第2の磁石吸着部(44)に対して前記第2の磁石(34)が吸着するとき、前記第1の磁石(32)と前記第2の磁石(34)とは離間する、
照明装置(12)。
【0095】
なお、上述した第1実施形態から第3実施形態により、照明装置アセンブリ10は、以下のように形成されている。
第1の磁石32は、本体22及び照明装置取付部14の一方に設けられる。第2の磁石34は、本体22及び照明装置取付部14の一方に設けられ、第1の磁石32に対して離間する。第1の磁石吸着部42は、第1の磁石32が本体22に設けられるときに照明装置取付部14に設けられ、第1の磁石32が照明装置取付部14に設けられるときに本体22に設けられ、第1の磁石32に吸着する。第2の磁石吸着部44は、第2の磁石34が本体22)に設けられるときに照明装置取付部14に設けられ、第2の磁石34が照明装置取付部14に設けられるときに本体22に設けられ、第2の磁石34に吸着する。
【0096】
(第4実施形態)
本実施形態に係る照明装置アセンブリ10について、
図17から
図23を用いて説明する。本実施形態は各変形例を含む第1実施形態から第3実施形態の更なる変形例であって、第1実施形態から第3実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0097】
図17及び
図18は、第4実施形態に係る照明装置アセンブリ10を示す概略図である。
図17は、照明装置取付部14としての天井部40の天井面40aに設けられた磁性体製の第1の磁石吸着部42及び第2の磁石吸着部44から照明装置12が離間した概略図を示す。
図18は、照明装置取付部14に照明装置12を取り付けた概略図を示す。
図19は、照明装置12を下側から見た図である。
【0098】
図17から
図19に示すように、本実施形態に係る照明装置アセンブリ10は、第1実施形態と同様に、照明装置12が第1の磁石32及び第2の磁石34を有する例について説明するが、第2実施形態で説明したように、照明装置取付部14が第1の磁石32及び第2の磁石34を有することも好適である。また、第3実施形態で説明したように、少なくとも1つの磁石を照明装置12側に配置し、少なくとも1つの磁石を照明装置取付部14側に配置することも好適である。
【0099】
第1の磁石32及び第2の磁石34の着磁方向は、本実施形態では、第1の磁石32及び第2の磁石34の例えば水平方向に沿う一方向に着磁される。そして、第1の磁石32の着磁方向(N極、S極の向き)と、第2の磁石34の着磁方向(N極、S極の向き)とは、反対であり、異なっている。
【0100】
なお、第1の磁石32及び第2の磁石34は、互いに同じ形状、同じ大きさで、同程度の吸着力を発揮するものが用いられることが好適である。第1の磁石32及び第2の磁石34の形状は、例えば
図20に示す角型皿穴付き等、適宜の形状のものが用いられる。図示しないが、第1の磁石32及び第2の磁石34は、全体の半分の半円がN極、残りの半円がS極である円盤型等、種々の形状のものが用いられる。本実施形態では、第1の磁石32及び第2の磁石34の形状は、例えば
図20に示す角型皿穴付きのものを用いるものとする。
【0101】
図17及び
図18に示すように、本実施形態に係る第1の磁石32及び第2の磁石34のそれぞれのS極及びN極は、水平方向に隣接する。本実施形態では、磁石32,34の同一極であるN極が水平方向に対向する。このため、第1の磁石32の着磁方向は、第2の磁石34の着磁方向とは異なる。
【0102】
本実施形態では、
図21に示すように、第1の磁石32は、継鉄と称されるヨーク35a,35bで挟まれていることが好適である。ヨーク35a,35bは、鉄等の透磁率が高い磁性体(強磁性体)で形成される。ヨーク35aは、第1の磁石32のS極の平面の全面を覆う。ヨーク35bは、N極の平面の全面を覆う。なお、ヨーク35a,35bは、照明装置12の本体22に対する取付部35a1,35b1を有する。このため、ヨーク35a,35bで挟まれた第1の磁石32は、本体22の所望の位置に固定される。
【0103】
図示しないが、第2の磁石34も、第1の磁石32と同様に、ヨーク35a,35bにより挟まれていることが好適である。
【0104】
照明装置取付部14に対する照明装置12の取り付け作業、及び、取り外し作業については、第1実施形態で説明したので、ここでの説明を適宜に省略する。
【0105】
図18に示すように、第1の磁石吸着部42に第1の磁石32を吸着させ、第2の磁石吸着部44に第2の磁石34を吸着させる。
【0106】
第1の磁石吸着部42に第1の磁石32を吸着させたとき、
図22に示すように、ヨーク35aはS極となり、ヨーク35bはN極となり、第1の磁石32のN極(ヨーク35b)、第1の磁石吸着部42、第1の磁石32のS極(ヨーク35a)という磁気の回路が構成され、磁束が第1の磁石吸着部42に集中する。したがって、照明装置取付部14に対して照明装置12を第1の磁石32の吸引力により取り付けた状態で保持することができる。
【0107】
第2の磁石吸着部44に、ヨーク35a,35bに挟まれた第2の磁石34を吸着させるときも、第1の磁石吸着部42に第1の磁石32を吸着させる場合と、N極、S極が反対になるだけであり、照明装置取付部14に対して照明装置12を第2の磁石34の吸引力により取り付けた状態で保持することができる。
【0108】
このように、ヨーク35a,35bが配設された第1の磁石32及びヨーク35a,35bが配設された第2の磁石34を用いることで、磁気回路の磁束が、吸着が必要な箇所に集中する。
【0109】
また、第1の磁石32及び第2の磁石34は、照明装置12が配置される環境や、磁石自体の特性によって異なるが、適宜の距離、離間する。このため、第1の磁石32は、第2の磁石34の磁界の影響を無視できる。同様に、第2の磁石34は、第1の磁石32の磁界の影響を無視できる。また、ヨーク35a,35bを用いることで、第1の磁石32の磁界、第2の磁石34の磁界が相互に影響することを、ヨーク35a,35bを用いない場合に比べて抑制することができる。
【0110】
第1の磁石32と第1の磁石吸着部42との間の吸着力は、それだけで、照明装置12の脱落を確実に防止できる程度となっていることが好適である。同様に、第2の磁石34と第2の磁石吸着部44との間の吸着力は、それだけで、照明装置12の脱落を確実に防止できる程度となっていることが好適である。このとき、第1の磁石32の着磁方向と、第2の磁石34の着磁方向とが異なる。このため、例えば、第1の磁石32及び第1の磁石吸着部42の間、第2の磁石34及び第2の磁石吸着部44の間とは異なる外部から磁場の影響を受け、磁気回路の磁束が弱まる場合があっても、着磁方向が異なることにより、影響を抑制し、照明装置取付部14から照明装置12が脱落することが防止される。すなわち、第1の磁石32及び第1の磁石吸着部42の組と、第2の磁石34及び第2の磁石吸着部44の組とのいずれかが吸着力を失っても、1つの組によって、照明装置取付部14から照明装置12が脱落することが防止される。
【0111】
本実施形態に係る照明装置アセンブリ10によれば、照明装置12を照明装置取付部14に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部14に取り付けた照明装置12が、意図せず照明装置取付部14から脱落することを抑制することができる。
【0112】
なお、
図17及び
図18に示すように、照明装置取付部14には、照明装置12に隣接して別の照明装置12aが取り付けられる。この照明装置12aは、説明の簡単のため、照明装置12と同製品として形成されているものとする。
【0113】
照明装置12aの第1の磁石32aに対して、照明装置取付部14の第1の磁石吸着部42aが吸着されるものとする。このとき、照明装置12の第2の磁石34と、照明装置12aの第1の磁石32aとが隣接する。この場合であっても、照明装置12の第2の磁石34及び照明装置12aの第1の磁石32aは、照明装置12の第1の磁石32及び第2の磁石34の関係と同様に機能する。すなわち、照明装置12の第2の磁石34及び照明装置12aの第1の磁石32aは、適宜の距離、離間することにより、
照明装置12aの第1の磁石32aは、照明装置12の第2の磁石34の磁界の影響を無視できる。また、照明装置12の第2の磁石34は、照明装置12aの第1の磁石32aの磁界の影響を無視できる。したがって、照明装置アセンブリ10は、照明装置取付部14に複数の照明装置12,12a,…を適宜に取り付けることができる。
【0114】
本実施形態では、
図19に示すように、光源部24、すなわち、照明装置12が一方向に長い略長方形状に形成されるものとして説明した。
図23に示すように、光源部24、すなわち、照明装置12は、
図19に示す例に対して、第1の磁石32及び第2の磁石34の大きさに対して、略正方形に近づくように形成されることも好適である。
この場合、照明装置12は、例えば、第3の磁石36及び第4の磁石38を有することが好適である。この場合、照明装置取付部14は、第3の磁石吸着部46及び第4の磁石吸着部48を有する。第1の磁石32と第2の磁石34とが離間する方向に沿う方向を照明装置12の長手方向とすると、第3の磁石36は、第1の磁石32に対して、長手方向に交差する方向として例えば直交する方向に離間する。同様に、第4の磁石38は、第2の磁石34に対して、長手方向に交差する方向として例えば直交する方向に離間する。そして、第3の磁石36と第4の磁石38とは、長手方向に沿う方向に離間する。
【0115】
また、第1の磁石32が第1の磁石吸着部42に対向し、第2の磁石34が第2の磁石吸着部44に対向する状態において、第3の磁石36は、第3の磁石吸着部46に対向する。また、第1の磁石32が第1の磁石吸着部42に対向し、第2の磁石34が第2の磁石吸着部44に対向し、第3の磁石36が第3の磁石吸着部46に対向する状態において、第4の磁石38は、第4の磁石吸着部48に対向する。
【0116】
図23中、第1の磁石32のN極と、第4の磁石38のN極とが、照明装置12の図心を挟んで対向する。また、第2の磁石34のS極と第3の磁石36のS極とが照明装置12の図心を挟んで対向する。
【0117】
そして、照明装置12の図心に対して周方向に隣接する磁石32,34同士、磁石34,38同士、磁石38,36同士、磁石36,32同士の着磁方向はそれぞれ異なっている。そして、例えば、第1の磁石32及び第1の磁石吸着部42の組の間、第2の磁石34及び第2の磁石吸着部44の組の間、第3の磁石36及び第3の磁石吸着部46の組の間、第4の磁石38及び第4の磁石吸着部48の組の間は、それぞれ異なる着磁方向となる。このため、例えば、照明装置アセンブリ10の外部から磁場の影響を受け、磁気回路の磁束が弱まる場合があっても、4つの組の着磁方向が互いに異なることにより、影響を抑制し、照明装置取付部14から照明装置12が脱落することが防止される。すなわち、例えば、第1の磁石32及び第1の磁石吸着部42の組が吸着力を失っても、残りの3つの組である、第2の磁石34及び第2の磁石吸着部44の組、第3の磁石36及び第3の磁石吸着部46の組、及び、第4の磁石38及び第4の磁石吸着部48の組の吸着力は維持されるため、照明装置取付部14から照明装置12が意図せず脱落することが抑制される。
【0118】
以上述べた少なくともひとつの実施形態の照明装置アセンブリ10によれば、照明装置12を照明装置取付部14に容易に取り付けることができるとともに、照明装置取付部14に取り付けた照明装置12が、意図せず照明装置取付部14から脱落することを抑制することができる。
【0119】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0120】
10…照明装置アセンブリ、12…照明装置、14…照明装置取付部、18…電源、18a…外装ケース、22…本体、24…光源部、32…第1の磁石、34…第2の磁石、35…ヨーク、40…天井部(壁部)、40a…天井面(屋内側壁面)、42…第1の磁石吸着部、44…第2の磁石吸着部、45…磁石吸着部。