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特開2024-93751受注入力支援装置、受注入力支援方法、及び受注入力支援プログラム
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  • 特開-受注入力支援装置、受注入力支援方法、及び受注入力支援プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093751
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】受注入力支援装置、受注入力支援方法、及び受注入力支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240702BHJP
【FI】
G06Q30/0601 332
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210317
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡野 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】武田 里香
(72)【発明者】
【氏名】牧野 清紀
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB54
5L049BB54
(57)【要約】
【課題】主に顧客からの電話でのリピート注文・問い合わせに対応する業務について、業務効率化や、業務負荷低減、業務精度向上、コスト・ロス低減の実現を図ることができる受注入力支援装置等を提供することを目的とする。
【解決手段】本実施形態では、(1)受注入力画面において売上履歴検索が指示されると、売上データから所定の得意先に紐づく過去の売上情報を抽出し、抽出した売上情報が所定の表示順に表示されている売上履歴画面を表示させ、(2)売上履歴画面において注文商品に関する売上情報が選択されると、選択された売上情報に含まれる商品および売上単価の情報を受注数量「-9,999」と共に受注入力画面に表示させる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
売上単価の情報を表示させる表示領域を含み且つ売上情報の抽出を指示可能な受注入力画面において前記抽出が指示されると、売上データから所定の得意先に紐づく過去の売上情報を抽出し、抽出した前記売上情報が所定の表示順に表示されている売上表示画面を表示させる売上情報抽出部と、
前記売上表示画面において、受注候補とする商品に関する前記売上情報が選択されると、選択された前記売上情報に含まれる商品および売上単価の情報を、現実にはあり得ない受注数量の情報と共に、前記受注入力画面に表示させる情報反映部と、
を備えることを特徴とする受注入力支援装置。
【請求項2】
前記受注入力画面に表示されている現実にはあり得ない受注数量の情報を現実の受注数量に変更させ、当該変更後の前記受注入力画面に表示されている情報を基に受注データを作成する受注データ作成部
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の受注入力支援装置。
【請求項3】
前記商品は食品に係るものであること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の受注入力支援装置。
【請求項4】
売上情報抽出部が、売上単価の情報を表示させる表示領域を含み且つ売上情報の抽出を指示可能な受注入力画面において前記抽出が指示されると、売上データから所定の得意先に紐づく過去の売上情報を抽出し、抽出した前記売上情報が所定の表示順に表示されている売上表示画面を表示させる売上情報抽出ステップと、
情報反映部が、前記売上表示画面において、受注候補とする商品に関する前記売上情報が選択されると、選択された前記売上情報に含まれる商品および売上単価の情報を、現実にはあり得ない受注数量の情報と共に、前記受注入力画面に表示させる情報反映ステップと、
を含むこと、
を特徴とする受注入力支援方法。
【請求項5】
情報処理装置を、
売上単価の情報を表示させる表示領域を含み且つ売上情報の抽出を指示可能な受注入力画面において前記抽出が指示されると、売上データから所定の得意先に紐づく過去の売上情報を抽出し、抽出した前記売上情報が所定の表示順に表示されている売上表示画面を表示させる売上情報抽出手段、
前記売上表示画面において、受注候補とする商品に関する前記売上情報が選択されると、選択された前記売上情報に含まれる商品および売上単価の情報を、現実にはあり得ない受注数量の情報と共に、前記受注入力画面に表示させる情報反映手段、
として機能させるための受注入力支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受注入力支援装置、受注入力支援方法、及び受注入力支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、業務担当者が得意先および納入先を指定するだけで、対象の商品およびその単価を業務担当者に提示することが可能となるため、業務担当者は、必要な数量のみを登録することで注文を簡易的に登録することが可能となる受注登録装置等について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-109671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、食品小売業界では、メーカーや問屋・商社の位置づけの企業では、顧客からの電話でのリピート注文・問い合わせが多いため、このような注文・問い合わせへの対応は業務要件として重要性も高い。しかし、このリピート注文・問い合わせについては、「過去の注文と同様」といった曖昧な表現でされることが多く、顧客との認識齟齬の要因の一つとなっている。また、曖昧な表現で注文・問い合わせを受けた際、現状では、担当者が、過去の伝票を複数探して商品明細を入力していく必要があるが、過去の伝票を探すのに手間や時間がかかっており、また、曖昧な表現ゆえに、商品の指定ミスやそれに起因する出荷間違いが発生し、手戻りや返品再発送の手間も発生している。また、曖昧な表現での注文・問い合わせには、それに慣れた担当者でないと対応が困難であるため、取引量が拡大すると、オペレーションコスト増大や業務属人化といった問題が発生し得る。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、主に顧客からの電話でのリピート注文・問い合わせに対応する業務について、業務効率化や、業務負荷低減、業務精度向上、コスト・ロス低減の実現を図ることができる受注入力支援装置、受注入力支援方法、及び受注入力支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る受注入力支援装置は、売上単価の情報を表示させる表示領域を含み且つ売上情報の抽出を指示可能な受注入力画面において前記抽出が指示されると、売上データから所定の得意先に紐づく過去の売上情報を抽出し、抽出した前記売上情報が所定の表示順に表示されている売上表示画面を表示させる売上情報抽出部と、前記売上表示画面において、受注候補とする商品に関する前記売上情報が選択されると、選択された前記売上情報に含まれる商品および売上単価の情報を、現実にはあり得ない受注数量の情報と共に、前記受注入力画面に表示させる情報反映部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
なお、本発明に係る受注入力支援装置は、前記受注入力画面に表示されている現実にはあり得ない受注数量の情報を現実の受注数量に変更させ、当該変更後の前記受注入力画面に表示されている情報を基に受注データを作成する受注データ作成部をさらに備えてもよい。
【0008】
また、本発明に係る受注入力支援装置において、商品は食品に係るものでもよい。
【0009】
また、本発明に係る受注入力支援方法は、売上情報抽出部が、売上単価の情報を表示させる表示領域を含み且つ売上情報の抽出を指示可能な受注入力画面において前記抽出が指示されると、売上データから所定の得意先に紐づく過去の売上情報を抽出し、抽出した前記売上情報が所定の表示順に表示されている売上表示画面を表示させる売上情報抽出ステップと、情報反映部が、前記売上表示画面において、受注候補とする商品に関する前記売上情報が選択されると、選択された前記売上情報に含まれる商品および売上単価の情報を、現実にはあり得ない受注数量の情報と共に、前記受注入力画面に表示させる情報反映ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る受注入力支援プログラムは、情報処理装置を、売上単価の情報を表示させる表示領域を含み且つ売上情報の抽出を指示可能な受注入力画面において前記抽出が指示されると、売上データから所定の得意先に紐づく過去の売上情報を抽出し、抽出した前記売上情報が所定の表示順に表示されている売上表示画面を表示させる売上情報抽出手段、前記売上表示画面において、受注候補とする商品に関する前記売上情報が選択されると、選択された前記売上情報に含まれる商品および売上単価の情報を、現実にはあり得ない受注数量の情報と共に、前記受注入力画面に表示させる情報反映手段、として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、主に顧客からの電話でのリピート注文・問い合わせに対応する業務について、業務効率化や、業務負荷低減、業務精度向上、コスト・ロス低減の実現を図ることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本実施形態に係る業務支援装置の使用局面の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態に係る業務支援装置の構成の一例を示す図である。
図3図3は、受注入力する局面における受注入力画面の一例を示す図である。
図4図4は、受注入力画面における設定内容を基に売上履歴検索をした局面における売上履歴画面の一例と売上データの一例を示す図である。
図5図5は、売上履歴画面で選択した情報を反映した局面における受注入力画面の一例と伝票登録する局面における受注入力画面の一例と受注データの一例を示す図である。
図6図6は、売上履歴検索へ進む前の局面における受注入力画面の一例を示す図である。
図7図7は、受注入力画面で何も設定せずに売上履歴検索をした局面における売上履歴画面の一例と売上データの一例を示す図である。
図8図8は、売上履歴画面で選択した情報を反映した局面における受注入力画面の一例と伝票登録する局面における受注入力画面の一例と受注データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る受注入力支援装置、受注入力支援方法、及び受注入力支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0014】
[1.概要]
図1を参照し、本実施形態の概要を説明する。図1で示すように、顧客からの問い合わせの中でも、「過去の注文と同様」といった曖昧な表現での注文も多く、認識齟齬の要因ともなっていた。本実施形態では、取引先から電話で注文があった際、オペレータは、売上履歴画面で過去の購入履歴を確認しながら、注文された商品を選択して受注入力を登録することが可能となった。
【0015】
具体的には、本実施形態により、オペレータは、受注入力時に、過去の複数伝票/複数明細を検索し、その中から複数の明細を選択して、受注入力の明細部に反映させることができるため、入力間違い防止、別担当者での対応の容易化、過去伝票調査の時間短縮が図れる。つまり、本実施形態により、業務効率化・負荷低減が図れる。
【0016】
また、本実施形態により、オペレータは、注文問合せ時に、過去売上明細を検索することが可能なため、顧客との対話中に過去取引を容易に検索できる。その為、本実施形態により、オペレータは、顧客からの問い合わせ名称と自社の管理名称との差や、記憶違いといったことを防止する会話が可能となる。つまり、本実施形態により、業務精度向上が図れる。
【0017】
また、本実施形態により、オペレータの顧客との認識齟齬を排除することで、出荷間違いや手戻り、返品再発送コストといったものが低減できる。つまり、本実施形態により、コスト・ロス低減を図ることができる。
【0018】
また、本実施形態により、オペレータの問合せ対応のレスポンス向上、および対応品質の向上により、顧客満足度の向上が図れる。また、本実施形態により、オペレータは、顧客に対して、過去の注文履歴からの提案が可能なため、販売機会の創出も期待できる。
【0019】
[2.構成]
本実施形態に係る業務支援装置100(本発明の受注入力支援装置を含む。)の構成の一例について、図2等を参照して説明する。図2は、受注入力支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータを基に構築したものである。なお、業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置を基に構築したものに限らず、市販のノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォンまたはタブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置を基に構築したものであってもよい。
【0021】
業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0022】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0023】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0024】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0025】
記憶部106は、売上データ106aおよび受注データ106b等を格納する。
【0026】
図4図7には、売上データ106aに格納される情報の一例が示されている。売上データ106aは、売上を管理するためのものである。売上データ106aは、図4図7で示すように、伝票識別情報(例えば伝票番号等)、得意先識別情報(例えば得意先コード、得意先名等)、納入先識別情報(例えば納入先コード、納入先名等)、売上日、売上区分(例えば売上区分コード、売上区分名など)、商品識別情報(例えば商品コード、商品名等)、荷数、バラ数、荷姿単位識別情報(例えば荷姿単位名等)、売上単価、受注識別情報(例えば受注番号等)、および受注区分(例えば受注区分コード、受注区分名等)等を格納する。
【0027】
図5図8には、受注データ106bに格納される情報の一例が示されている。受注データ106bは、受注を管理するためのものである。受注データ106bは、図5図8で示すように、受注識別情報、受注区分、得意先識別情報、納入先識別情報、売上日、商品識別情報、荷数、バラ数、荷姿単位識別情報、受注数、売上単価、および売上金額等を格納する。
【0028】
図2に戻り、制御部102は、業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0029】
制御部102は、機能概念的に、受注入力部102a(本発明の情報反映部および受注データ作成部を含む)および売上履歴処理部102b(本発明の売上情報抽出部を含む)などを備える。
【0030】
受注入力部102aは、受注入力画面MA(図3および図6参照)をモニタ114に表示させる。受注入力画面MAは、図3に示すように、主に、受注識別情報等を表示するための領域MA1、受注基本情報を設定するための領域MA2、受注明細情報を設定するための領域MA3、キーボード112のファンクションキーF1が、後述する売上履歴画面MBの表示を指示するために機能することを示す領域MA4、および、キーボード112のファンクションキーF10が、受注データの登録を指示するために機能することを示す領域MA7、などで構成されている。領域MA1は、後述する売上履歴画面MBの表示を指示するため「売上履歴検索」ボタンを含む。
【0031】
受注入力部102aは、「売上履歴検索」ボタンが押下されると、売上履歴処理部102bを起動させる。受注入力部102aは、キーボード112のファンクションキーF1が押下されると、売上履歴処理部102bを起動させ、領域MA2に設定されている得意先識別情報、受注区分、および納入先識別情報を売上履歴処理部102bに渡す。
【0032】
受注入力部102aは、売上履歴処理部102bから渡された、商品識別情報と売上単価を含む表示用情報を受け取る。受注入力部102aは、領域MA2に設定されている受注区分、受け取った表示用情報に含まれる商品識別情報、現実にはあり得ない所定の値(例えばマイナスの値など)の受注数量、受け取った表示用情報に含まれる売上単価、および当該受注数量と当該売上単価との積(売上金額)を、受注明細情報として領域MA3に表示させる(本発明の情報反映部が行う処理に相当)。なお、現実にはあり得ない受注数量と売上金額が表示されることになるが、これは、オペレータに受注数量を意識させることで数量間違いを防ぐ狙いがある。
【0033】
受注入力部102aは、領域MA33の受注数量が変更されると、当該変更後の受注数量を基に売上金額を再計算し、領域MA35の売上金額を当該再計算後の金額に変更する。受注入力部102aは、キーボード112のファンクションキーF10が押下されると、領域MA2に設定されている情報と領域MA3に設定されている情報を基に受注データ106bを作成する(本発明の受注データ作成部が行う処理に相当)。
【0034】
売上履歴処理部102bは、売上履歴画面MB(図4および図7参照)をモニタ114に表示させる。売上履歴画面MBは、図4に示すように、主に、売上情報の抽出条件と表示順を設定するための領域MB1、抽出された売上情報を表示・選択するための領域MB2、および、キーボード112のファンクションキーF11が、選択された売上情報を受注入力部102aに渡すことを指示するために機能することを示す領域MB3、などで構成されている。領域MB1は、表示順を設定するためのラジオボタンを複数含む。
【0035】
売上履歴処理部102bは、受注入力部102aから渡された、得意先識別情報、受注区分、および納入先識別情報を受け取る。売上履歴処理部102bは、受け取った得意先識別情報、受注区分、および納入先識別情報を、変更不可の態様で領域MB1に表示させる。
【0036】
売上履歴処理部102bは、売上データ106aから、領域MB1に設定されている抽出条件を満たす売上情報を抽出し、抽出した売上情報を、領域MB1に設定されている表示順で領域MB2に表示させる(本発明の売上情報抽出部が行う処理に相当)。
【0037】
売上履歴処理部102bは、キーボード112のファンクションキーF11が押下されると、領域MB2において選択されている売上情報に含まれる商品識別情報と売上単価を含む表示用情報を作成し、作成した表示用情報を受注入力部102aへ渡す。
【0038】
[4.処理の具体例]
業務支援装置100が実行する処理の具体例を、業務支援装置100を用いて行われる業務の流れの一例に沿って、図3図8を参照して詳細に説明する。
【0039】
[その1:あらかじめ得意先、受注区分等がわかっている場合(図3図5参照)]
まず、オペレータは、注文に関する顧客との電話での会話の最中に、受注入力画面MAの領域MA2に、事業所コード「001」、受注日「2022/11/01」、得意先コード「0001」、納入先コード「0002」、受注区分「1」、出荷日「2022/11/02」、受注納期「2022/11/02」、売上予定日「2022/11/03」を入力し、キーボード112のファンクションキーF1を押下する(図3参照)。
【0040】
すると、受注入力部102aは、売上履歴処理部102bを起動させ、領域MA2に設定されている、得意先コード「0001」、受注区分「1」、および納入先コード「0002」を売上履歴処理部102bに渡す。そして、売上履歴処理部102bは、受注入力部102aから渡された、得意先コード「0001」、受注区分「1」、および納入先コード「0002」を受け取り、受け取った得意先コード「0001」、受注区分「1」、および納入先コード「0002」が変更不可の態様で領域MB1に設定されている売上履歴画面MBをモニタ114に表示させる(図4参照)。
【0041】
つぎに、オペレータは、注文に関する顧客との電話での会話の最中に、領域MB1内の「納品日順」に対応するラジオボタンを選択する(図4参照)。
【0042】
すると、売上履歴処理部102bは、領域MB1に設定されている得意先コード「0001」、受注区分コード「1」、および納入先コード「0002」を抽出条件として、売上データ106aから、抽出条件に該当するレコードを抽出する。本説明では、図4の売上データ106aに含まれる、伝票番号「U00001-1」のレコード、伝票番号「U00002-1」のレコード、伝票番号「U00005-1」のレコード、および伝票番号「U00007-1」のレコードが抽出される(図4参照)。
【0043】
そして、売上履歴処理部102bは、抽出したレコードを基に、選択されたラジオボタンに対応する納品日順に、レコードに含まれる情報を、領域MB2に表示させる。なお、表示順として納品日順が選択されたときは、抽出した売上伝票から同一商品で纏めた売上伝票の直近売上日の伝票を対象として、上位20件までを表示させる。本説明では、商品コード「S0001」について、それを含むレコードは伝票番号「U00001-1」のレコードと伝票番号「U00005-1」のレコードの2個存在するが、直近の売上日は「2022/06/20」なので伝票番号「U00005-1」のレコードが表示されることとなり、また、商品コード「S0002」については、それを含むレコードは伝票番号「U00002-1」のレコード一つだけであり、さらに、商品コード「S0003」についても、それを含むレコードは伝票番号「U00007-1」のレコード一つだけであるので、表示順としては、商品コード「S0001」が1位、商品コード「S0002」が2位、商品コード「S0003」が3位で表示されることとなる(図4参照)。なお、表示順として件数順が選択されたときは、売上の多い商品の上位20件を表示させる。また、会計年月、商品名、および倉庫も抽出条件に設定してもよい。また、抽出条件に受注区分の項目があるので、受注伝票を元に売上計上された売上伝票が抽出対象となる。
【0044】
つぎに、オペレータは、注文に関する顧客との電話での会話の最中に、注文商品を対象に、領域MB21のチェックボックスにチェックを入れ、キーボード112のファンクションキーF11を押下する(図4参照)。
【0045】
すると、売上履歴処理部102bは、領域MB2においてチェックが入っている売上情報に含まれる、商品コード「S0001」と売上単価「1,000」および商品コード「S002」および売上単価「1,200」を含む表示用情報を作成し、作成した表示用情報を受注入力部102aに渡す。そして、受注入力部102aは、売上履歴処理部102bから渡された表示用情報を受け取る。そして、受注入力部102aは、1)領域MA2に設定されている受注区分「1」、受け取った表示用情報に含まれる商品コード「S0001」、現実にはあり得ない受注数量「-9,999」、受け取った表示用情報に含まれる売上単価「1,000」、および売上金額「-9,999,000」(=受注数量「-9,999」×売上単価「1,000」)を含む受注明細情報と、2)領域MA2に設定されている受注区分「1」、受け取った表示用情報に含まれる商品コード「S0002」、現実にはあり得ない受注数量「-9,999」、受け取った表示用情報に含まれる売上単価「1,200」、および売上金額「-11,998,800」(=受注数量「-9,999」×売上単価「1,200」)を含む受注明細情報と、を領域MA3に表示させる(図5参照)。
【0046】
つぎに、オペレータは、注文に関する顧客との電話での会話の最中に、領域MA33の受注数を実際の注文数に変更する。本説明では、オペレータは、商品コード「S0001」については、領域MA33の受注数を「10」に、商品コード「S0002」については、領域MA33の受注数を「2」に変更する(図5参照)。
【0047】
すると、受注入力部102aは、1)商品コード「S0001」については、領域MA33の変更後の受注数「10」に領域MA34の売上単価「1,000円」を掛けて売上金額「10,000円」を算出し、算出した売上金額「10,000円」を領域MA35に表示させ、2)商品コード「S0002」については、領域MA33の変更後の受注数「2」に領域MA34の売上単価「1,200円」を掛けて売上金額「2,400円」を算出し、算出した売上金額「2,400」を領域MA35に表示させる(図5参照)。
【0048】
つぎに、オペレータは、注文に関する顧客との電話での会話の最中に、キーボード112のファンクションキーF10を押下する(図5参照)。
【0049】
すると、受注入力部102aは、受注入力画面MAに設定されている情報を、受注番号とともに受注データ106bに格納する。具体的には、受注入力部102aは、受注番号「J00010-1」、受注区分「1:倉出受注」、得意先「0001:得意先A」、納入先「0002:納入先B」、売上日「2022/11/03」、商品「S0001:商品A」、荷数「1.0」、バラ数「0」、荷姿単位名「ケース」、受注数「10.0」、売上単価「1,000」、および売上金額「10,000」を含むレコードを受注データ106bに格納する(図5参照)。なお、商品「S0001:商品A」は、1ケース10個入りの商品なので、10個×荷数1ケース=10個となる。また、受注入力部102aは、受注番号「J00010-2」、受注区分「1:倉出受注」、得意先「0001:得意先A」、納入先「0002:納入先B」、売上日「2022/11/03」、商品「S0002:商品B」、荷数「0」、バラ数「2.00」、受注数「2.0」、売上単価「1,200」、および売上金額「2,400」を含むレコードを受注データ106bに格納する(図5参照)。
【0050】
[その2:あらかじめ得意先、受注区分等がわかっていない場合(図6図8参照)]
まず、オペレータは、注文の問い合わせに関する顧客との電話での会話の最中に、何も入力せずに、受注入力画面MAの領域MA1内の「売上履歴検索」ボタンを押下する(図6参照)。
【0051】
すると、受注入力部102aは、売上履歴処理部102bを起動させる。そして、売上履歴処理部102bは、何も情報が設定されていない売上履歴画面MB(初期画面)をモニタ114に表示させる。
【0052】
つぎに、オペレータは、注文の問い合わせに関する顧客との電話での会話の最中に、領域MB1内の「件数順」に対応するラジオボタンを選択するとともに、得意先コード「0001」と受注区分コード「1」を入力する。
【0053】
すると、売上履歴処理部102bは、領域MB1に設定されている得意先コード「0001」および受注区分コード「1」を抽出条件として、売上データ106aから、抽出条件に該当するレコードを抽出する。本説明では、図7の売上データ106aに含まれる、伝票番号「U00001-1」のレコード、伝票番号「U00002-1」のレコード、伝票番号「U00005-1」のレコード、伝票番号「U00007-1」のレコード、伝票番号「U00008-1」のレコード、および伝票番号「U00009-1」のレコードが抽出される(図7参照)。
【0054】
そして、売上履歴処理部102bは、抽出したレコードを基に、選択されたラジオボタンに対応する件数順に、レコードに含まれる情報を、領域MB2に表示させる。表示順として件数順が選択されたときは、抽出した売上伝票から同一商品で纏めた件数の多い商品から、上位20件までを表示させる。本説明では、商品コード「S0001」について、それを含むレコードは伝票番号「U00001-1」のレコード、伝票番号「U00005-1」のレコード、および伝票番号「U00009-1」のレコードの3個存在し、商品コード「S0002」について、それを含むレコードは伝票番号「U00002-1」のレコードと伝票番号「U00008-1」のレコードの2個存在し、商品コード「S0003」について、それを含むレコードは伝票番号「U00007-1」のレコード一つだけであるので、表示順としては、件数の多い商品から順に、商品コード「S0001」が1位、商品コード「S0002」が2位、商品コード「S0003」が3位で表示されることとなる(図7参照)。なお、表示順として、納品日順が選択されたときは、直近の売上日の上位20件を表示させる。また、抽出条件に受注区分の項目があるので、受注伝票を元に売上計上された売上伝票が抽出対象となる。
【0055】
つぎに、オペレータは、注文の問い合わせに関する顧客との電話での会話の最中に、注文商品を対象に、領域MB21のチェックボックスにチェックを入れ、キーボード112のファンクションキーF11を押下する(図7参照)。
【0056】
すると、売上履歴処理部102bは、領域MB2においてチェックが入っている売上情報に含まれる、領域MB1に設定されている受注区分コード「1」、商品コード「S0002」と売上単価「1,200」、および商品コード「S0003」と売上単価「800」を含む表示用情報を作成し、作成した表示用情報を受注入力部102aに渡す。そして、受注入力部102aは、売上履歴処理部102bから渡された表示用情報を受け取る。そして、受注入力部102aは、1)受け取った表示用情報に含まれる受注区分コード「1」、受け取った表示用情報に含まれる商品コード「S0002」、現実にはあり得ない受注数量「-9,999」、受け取った表示用情報に含まれる売上単価「1,200」、および売上金額「-11,998,800」(=受注数量「-9,999」×売上単価「1,200」)を含む受注明細情報と、2)受け取った表示用情報に含まれる受注区分「1」、受け取った表示用情報に含まれる商品コード「S0003」、現実にはあり得ない受注数量「-9,999」、受け取った表示用情報に含まれる売上単価「800」、および売上金額「-7,999,200」(=受注数量「-9,999」×売上単価「800」)を含む受注明細情報と、を領域MA3に表示させる(図8参照)。
【0057】
つぎに、オペレータは、注文の問い合わせに関する顧客との電話での会話の最中に、受注入力画面MAの領域MA2に、事業所コード「001」、受注日「2022/11/10」、得意先コード「0001」、納入先コード「0003」、受注区分「1」、出荷日「2022/11/11」、受注納期「2022/11/15」、売上予定日「2022/11/11」を入力するとともに、領域MA33の受注数を実際の注文数に変更する。本説明では、オペレータは、商品コード「S0002」については、領域MA33の受注数を「5」に、商品コード「S0003」については、領域MA33の受注数を「6」に変更する(図8参照)。
【0058】
すると、受注入力部102aは、1)商品コード「S0002」については、領域MA33の変更後の受注数「5」に領域MA34の売上単価「1,200円」を掛けて売上金額「6,000円」を算出し、算出した売上金額「6,000円」を領域MA35に表示させ、2)商品コード「S0003」については、領域MA33の受注数「6」に領域MA34の売上単価「800円」を掛けて売上金額「4,800円」を算出し、算出した売上金額「4,800円」を領域MA35に表示させる(図8参照)。
【0059】
つぎに、オペレータは、注文の問い合わせに関する顧客との電話での会話の最中に、キーボード112のファンクションキーF10を押下する(図8参照)。
【0060】
すると、受注入力部102aは、受注入力画面MAに設定されている情報を、受注番号とともに受注データ106bに格納する。具体的には、受注入力部102aは、受注番号「J00012-1」、受注区分「1:倉出受注」、得意先「0001:得意先A」、納入先「0003:納入先C」、売上日「2022/11/11」、商品「S0002:商品B」、荷数「0」、バラ数「5.00」、受注数「5.0」、売上単価「1,200」、および売上金額「6,000」を含むレコードを受注データ106bに格納する(図8参照)。また、受注入力部102aは、受注番号「J00012-2」、受注区分「1:倉出受注」、得意先「0001:得意先A」、納入先「0003:納入先C」、売上日「2022/11/11」、商品「S0003:商品C」、荷数「3.0」、バラ数「0」、荷姿単位名「箱」、受注数「6.0」、売上単価「800」、および売上金額「4,800」を含むレコードを受注データ106bに格納する(図8参照)。なお、商品「S0003:商品C」は、1箱2個入りの商品なので、2個×荷数3箱=6個となる。
【0061】
[5.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0062】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0063】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0064】
[6.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0065】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0066】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0067】
また、業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0068】
例えば、業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0069】
また、このコンピュータプログラムは、業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0070】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0071】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0072】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0073】
また、業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0074】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、卸売業または小売業などにおいて有用である。
【符号の説明】
【0076】
100 業務支援装置
102 制御部
102a 受注入力部
102b 売上履歴処理部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 売上データ
106b 受注データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8