(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093752
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】冷却システム
(51)【国際特許分類】
F25B 9/00 20060101AFI20240702BHJP
F25B 1/00 20060101ALI20240702BHJP
F25B 11/02 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
F25B9/00 J
F25B1/00 331Z
F25B11/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210318
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000110099
【氏名又は名称】トキコシステムソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】吉田 純
(72)【発明者】
【氏名】山本 竜平
(72)【発明者】
【氏名】蓮仏 達也
(57)【要約】
【課題】気体を冷媒として用いる冷却システムについて、より簡易な構成を実現可能な技術を提供する。
【解決手段】冷却システム1は、空気圧縮機10と、空気圧縮機10により圧縮された乾燥空気と冷却水との間で熱交換を行うアフタークーラ20と、アフタークーラ20を通過した乾燥空気を圧縮するコンプレッサ32と、コンプレッサ32により圧縮された乾燥空気が流出する経路L3と、経路L3を通じて供給される乾燥空気を断熱膨張させる膨張タービン34と、膨張タービン34から吐出された乾燥空気を被冷却負荷60に供給する経路L4と、被冷却負荷60と熱交換が行われた後の乾燥空気を空気圧縮機10に送る経路L5と、経路L3の乾燥空気と経路L5の乾燥空気との間で熱交換を行う寒冷回収熱交換器50と、経路L3の乾燥空気と寒冷回収熱交換器50よりも下流の経路L5の乾燥空気と、冷却水との間で熱交換を行う冷却水熱交換器40と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体を圧縮する第1の圧縮機と、
前記第1の圧縮機により圧縮された気体とその気体より低温の第1の流体との間で熱交換を行う第1の熱交換器と、
前記第1の熱交換器を通過した気体を圧縮する第2の圧縮機と、
前記第2の圧縮機により圧縮された気体が流出する第1の経路と、
前記第1の経路を通じて供給される気体を断熱膨張させる膨張タービンと、
前記膨張タービンから吐出された気体を被冷却負荷に供給する第2の経路と、
前記被冷却負荷と熱交換が行われた後の気体を前記第1の圧縮機に送る第3の経路と、
前記第1の経路の気体と、前記第3の経路の気体との間で熱交換を行う第2の熱交換器と、
前記第1の経路の気体と、前記第2の熱交換器よりも下流の前記第3の経路の気体と、前記第1の経路の気体よりも低温の第2の流体との間で熱交換を行う第3の熱交換器と、を備える、
冷却システム。
【請求項2】
前記第3の熱交換器に流入する前記第3の経路の気体の温度は、前記第2の流体の温度よりも低い、
請求項1に記載の冷却システム。
【請求項3】
前記第3の熱交換器に流入する前記第3の経路の気体の温度は、前記第2の流体の温度よりも高い場合と、前記第2の流体の温度よりも低い場合とがある、
請求項2に記載の冷却システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷却システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乾燥空気等の気体を冷媒として用いて、被冷却負荷を冷却する冷却システムが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1では、空気圧縮機、及びタービン・コンプレッサユニットを用いて、乾燥空気の圧縮及び冷却を2段階で繰り返した後、断熱膨張させることで、寒冷エネルギを発生させ、被冷却負荷を冷却している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、例えば、タービン・コンプレッサのコンプレッサ側の後段の熱交換器、及び被冷却負荷から圧縮機への低圧戻り部分の熱交換器等、外部から供給される冷却水との間で熱交換を行う熱交換器が複数存在する。そのため、冷却システムの構成が複雑化し、コスト上昇を招来する可能性がある。
【0006】
そこで、上記課題に鑑み、気体を冷媒として用いる冷却システムについて、より簡易な構成を実現可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
気体を圧縮する第1の圧縮機と、
前記第1の圧縮機により圧縮された気体とその気体より低温の第1の流体との間で熱交換を行う第1の熱交換器と、
前記第1の熱交換器を通過した気体を圧縮する第2の圧縮機と、
前記第2の圧縮機により圧縮された気体が流出する第1の経路と、
前記第1の経路を通じて供給される気体を断熱膨張させる膨張タービンと、
前記膨張タービンから吐出された気体を被冷却負荷に供給する第2の経路と、
前記被冷却負荷と熱交換が行われた後の気体を前記第1の圧縮機に送る第3の経路と、
前記第1の経路の気体と、前記第3の経路の気体との間で熱交換を行う第2の熱交換器と、
前記第1の経路の気体と、前記第2の熱交換器よりも下流の前記第3の経路の気体と、前記第1の経路の気体よりも低温の第2の流体との間で熱交換を行う第3の熱交換器と、を備える、
冷却システムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
上述の実施形態によれば、気体を冷媒として用いる冷却システムについて、より簡易な構成を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
【0011】
[冷却システムの構成]
図1を参照して、本実施形態に係る冷却システム1の構成について説明する。
【0012】
【0013】
図1に示すように、冷却システム1は、空気圧縮機10と、アフタークーラ20と、タービン・コンプレッサユニット30と、冷却水熱交換器40と、寒冷回収熱交換器50と、被冷却負荷60とを含む。
【0014】
冷却システム1は、乾燥空気を冷媒として用いる空気冷媒式であり、被冷却負荷60を冷却する。
【0015】
尚、冷却システム1は、冷媒として乾燥空気とは異なる他の気体を用いてもよい。例えば、他の気体は、窒素、酸素、ヘリウム等である。
【0016】
乾燥空気は、冷却システム1の運転に支障が無い露点まで水蒸気が除去された空気である。乾燥空気に含まれる水蒸気の量は、例えば、所定基準以下になるように予め調整される。
【0017】
空気圧縮機10は、経路L1から流入する乾燥空気を圧縮し、経路L2(経路L21)に吐出する。
【0018】
経路L1には、冷却システム1を循環する乾燥空気が経路L5(経路L53)から戻される。また、経路L1には、開閉弁V1が設けられ、開閉弁V1を通じて、冷却システム1の外部から経路L1に乾燥空気を補充することが可能である。これにより、冷却システム1は、その内部の流体(空気)の温度変化(密度変化)に伴う空気圧縮機10の吸入圧変化を補正することができる。経路L1の乾燥空気の設計上の温度(以下、「設計温度」)は、例えば、約32℃である。
【0019】
経路L2は、経路L21,L22を含む。
【0020】
アフタークーラ20は、経路L2に設けられ、経路L21の乾燥空気と、外部から供給される冷却水との間で熱交換を行う。これにより、アフタークーラ20は、空気圧縮機10により圧縮された相対的に温度が高い乾燥空気を相対的に温度が低い冷却水によって冷却することができる。アフタークーラ20により冷却後の経路L22の乾燥空気の設計温度は、冷却水の温度が約30℃の場合、例えば、約40℃である。経路L21の乾燥空気は、アフタークーラ20を通過し、経路L22に流出する。
【0021】
タービン・コンプレッサユニット30は、コンプレッサ32と、膨張タービン34とを含む。
【0022】
コンプレッサ32及び膨張タービン34の回転軸は、連結されており、膨張タービン34は、流入する乾燥空気によって回転駆動され、コンプレッサ32は、膨張タービン34の回転エネルギによって駆動される。
【0023】
コンプレッサ32は、経路L2(経路L22)から流入する乾燥空気を圧縮し、経路L3(経路L31)に吐出する。コンプレッサ32により圧縮された経路L31の乾燥空気の設計温度は、例えば、約62℃まで上昇する。
【0024】
経路L3は、経路L31~L33を含む。
【0025】
冷却水熱交換器40は、経路L31の乾燥空気と、経路L5(経路L52)の乾燥空気と、外部から供給される冷却水との間で熱交換を行う。経路L31から冷却水熱交換器40に流入する乾燥空気の設計温度は、例えば、約62℃まで上昇する。冷却水熱交換器40に流入する冷却水の温度は、約30℃である。これにより、冷却水熱交換器40は、コンプレッサ32により圧縮された相対的に温度が高い乾燥空気を相対的に温度が低い冷却水によって冷却することができる。経路L31の乾燥空気は、冷却水熱交換器40を通過し、経路L32に流出する。
【0026】
経路L32には、経路L6の一端が連結される。
【0027】
経路L5は、経路L51~L53を含む。
【0028】
寒冷回収熱交換器50は、経路L32の乾燥空気と、被冷却負荷60と熱交換を行った後の経路L5(経路L51)の乾燥空気との間で熱交換を行う。経路L51から寒冷回収熱交換器50に流入する乾燥空気の設計温度は、例えば、約28℃である。これにより、寒冷回収熱交換器50は、経路L51の相対的に低い温度の乾燥空気の寒冷エネルギを回収し、経路L32の相対的に高い温度の乾燥空気を冷却することができる。また、寒冷回収熱交換器50は、経路L51の乾燥空気の温度を空気圧縮機10に吸入可能な温度範囲に向けて回復させることができる。経路L32の乾燥空気は、寒冷回収熱交換器50を通過し、経路L33に流出し、経路L51の乾燥空気は、寒冷回収熱交換器50を通過し、経路L52に流出する。寒冷回収熱交換器50を通過後の経路L33の乾燥空気の設計温度は、例えば、約30℃である。また、寒冷回収熱交換器50を通過後の経路L52の乾燥空気の設計温度は、例えば、約38℃である。
【0029】
膨張タービン34は、経路L33から流入する乾燥空気を断熱膨張させ、経路L4に流出させる。これにより、膨張タービン34は、経路L33の乾燥空気の温度を低下させ、経路L4に流出させることができる。経路L4の乾燥空気の設計温度は、例えば、-75℃~-58℃の温度範囲にある。
【0030】
経路L33には、その開度によって膨張タービン34の負荷(乾燥空気の流量)を調整可能な調整弁V3が設けられる。これにより、冷却システム1の制御装置は、調整弁V3を制御し、膨張タービン34の負荷を調整することができる。
【0031】
被冷却負荷60は、経路L4から流入する乾燥空気により冷却される。本例では、被冷却負荷60は、経路L4から流入する乾燥空気と、被冷却流体との間で熱交換を行うことで、被冷却流体を冷却し、熱交換後の乾燥空気を経路L5に流出させる。被冷却負荷60は、例えば、超低温冷凍庫であり、被冷却流体は、庫内の空気である。
【0032】
冷却水熱交換器40は、上述の如く、経路L31の乾燥空気と、経路L52の乾燥空気と、外部から供給される冷却水との間で熱交換を行う。
【0033】
例えば、経路L52から冷却水熱交換器40に流入する乾燥空気の温度は、冷却水の温度よりも高い。これにより、冷却水熱交換器40は、相対的に温度が低い冷却水によって、相対的に温度が高い乾燥空気の温度を低下させ、空気圧縮機10での吸入に適切な温度範囲まで冷却することができる。
【0034】
また、経路L52から冷却水熱交換器40に流入する乾燥空気の温度は、冷却水の温度よりも低くてもよい。これにより、冷却水熱交換器40は、相対的に温度が高い冷却水によって、相対的に温度が低い乾燥空気の温度を上昇させ、空気圧縮機10での吸入に適切な温度範囲まで回復させることができる。この場合、冷却水熱交換器40において、冷却水は、経路L31の乾燥空気に対する低温側の媒体として作用し、経路L52の乾燥空気に対する高温側の媒体として作用する。これにより、冷却システム1の温端温度差(温端損失)及び冷端温度差を抑制し、冷却システム1のエネルギ効率(省エネ性)を向上させることができる。
【0035】
また、経路L52から冷却水熱交換器40に流入する乾燥空気の温度は、例えば、被冷却負荷60の負荷変動等によって、冷却水の温度よりも高い場合と低い場合とがあってもよい。これにより、冷却水熱交換器40は、被冷却負荷60の負荷変動等に応じて、経路L52の乾燥空気の温度を空気圧縮機10への吸入に適切な温度範囲に向けて冷却したり加温したりすることができる。
【0036】
経路L6は、上述の如く、一端で経路L32から分岐し、他端で経路L52に合流するバイパス経路である。
【0037】
経路L6には、その開度によって経路L3の圧力を調整可能な調整弁V6が設けられる。これにより、冷却システム1の制御装置は、調整弁V6を制御し、膨張タービン34の入口の圧力を所定の圧力範囲に維持することができる。所定の圧力範囲は、例えば、膨張タービン34の入口の圧力が略一定であると判断可能な範囲である。
【0038】
[比較例に係る冷却システムとの対比]
次に、
図2を参照して、本実施形態に係る冷却システム1と比較例に係る冷却システム1Cとの対比を行う。
【0039】
図2は、比較例に係る冷却システム1Cを示す図である。
【0040】
尚、比較例に係る冷却システム1C(
図2)では、本実施形態に係る冷却システム1(
図1)と同じ構成に対して同じ符号が付されている。
【0041】
図2に示すように、比較例に係る冷却システム1Cは、本実施形態に係る冷却システム1と異なり、冷却水熱交換器40に代えて、アフタークーラ40C1及びサクションクーラ40C2を含む。
【0042】
アフタークーラ40C1は、経路L31の乾燥空気と、外部から供給される冷却水との間で熱交換を行う。これにより、アフタークーラ40C1は、コンプレッサ32により圧縮された相対的に温度が高い乾燥空気を相対的に温度が低い冷却水によって冷却することができる。経路L31の乾燥空気は、アフタークーラ40C1を通過し、経路L32に流出する。
【0043】
サクションクーラ40C2は、経路L52の乾燥空気と、外部から供給される冷却水との間で熱交換を行う。これにより、サクションクーラ40C2は、冷却水によって、乾燥空気の温度を空気圧縮機10での吸入に適切な温度範囲まで冷却したり加温したりすることができる。経路L52の乾燥空気は、サクションクーラ40C2を通過し、経路L53に流出する。
【0044】
このように、比較例に係る冷却システム1Cでは、経路L31の乾燥空気の冷却用のアフタークーラ40C1と、経路L52の乾燥空気の冷却用或いは加温用のサクションクーラ40C2とが設けられる。そのため、外部から供給される冷却水を用いて熱交換を行う熱交換器の数が多くなり、冷却システム1Cの構成や熱プロセスが複雑になる可能性がある。
【0045】
これに対して、本実施形態に係る冷却システム1では、経路L31の乾燥空気の冷却機能、及び経路L52の乾燥空気の冷却或いは加温の機能を冷却水熱交換器40に集約させることができる。そのため、冷却システム1は、比較例に係る冷却システム1Cに比して、その構成や熱プロセスをシンプル化することができる。
【0046】
また、本実施形態に係る冷却システム1は、上述の如く、冷却水熱交換器40において、外部からの冷却水を、経路L31の乾燥空気の冷却用、且つ、経路L52の乾燥空気の加温用として利用する。そのため、冷却システム1は、比較例に係る冷却システム1Cに比して、上述の如く、エネルギ効率(省エネ性)を向上させることができる。
【0047】
[作用]
次に、本実施形態に係る冷却システムの作用について説明する。
【0048】
本実施形態では、冷却システムは、第1の圧縮機と、第1の熱交換器と、第2の圧縮機と、第1の経路と、膨張タービンと、第2の経路と、第3の経路と、第2の熱交換器と、第3の熱交換器と、を備える。冷却システムは、例えば、上述の冷却システム1である。第1の圧縮機は、例えば、上述の空気圧縮機10である。第1の熱交換器は、例えば、上述のアフタークーラ20である。第2の圧縮機は、例えば、上述のコンプレッサ32である。第1の経路は、例えば、上述の経路L3である。膨張タービンは、例えば、上述の膨張タービン34である。第2の経路は、例えば、上述の経路L4である。第3の経路は、例えば、上述の経路L5である。第2の熱交換器は、例えば、上述の寒冷回収熱交換器50である。第3の熱交換器は、例えば、上述の冷却水熱交換器40である。具体的には、第1の圧縮機は、気体を圧縮する。気体は、例えば、乾燥空気、窒素、酸素、ヘリウム等である。また、第1の熱交換器は、第1の圧縮機により圧縮された気体とその気体より低温の第1の流体との間で熱交換を行う。第1の流体は、例えば、上述の冷却水である。また、第2の圧縮機は、第1の熱交換器を通過した気体を圧縮する。また、第1の経路には、第2の圧縮機により圧縮された気体が流出する。膨張タービンは、第1の経路を通じて供給される気体を断熱膨張させる。また、第2の経路は、膨張タービンから吐出された気体を被冷却負荷に供給する。被冷却負荷は、例えば、上述の被冷却負荷60である。また、第3の経路は、被冷却負荷と熱交換が行われた後の気体を第1の圧縮機に送る。また、第2の熱交換器は、第1の経路の気体と、第3の経路の気体との間で熱交換を行う。そして、第3の熱交換器は、第1の経路の気体と、第2の熱交換器よりも下流の第3の経路の気体と、第1の経路の気体よりも低温の第2の流体との間で熱交換を行う。第2の流体は、例えば、上述の冷却水である。
【0049】
これにより、冷却システムは、第1の経路の気体を冷却する機能と、第3の経路の気体を第1の圧縮機に吸入可能な温度範囲まで戻す機能とを第3の熱交換器に集約することができる。そのため、より簡易に冷却システムを実現することができる。
【0050】
また、本実施形態では、第3の熱交換器に流入する第3の経路の気体の温度は、第2の流体の温度よりも低くてもよい。
【0051】
これにより、冷却システムは、第2の流体を用いて、第1の経路の気体を冷却し、且つ、第3の経路の気体に加温することができる。そのため、冷却システムは、その温端温度差及び冷端温度差を抑制し、エネルギ効率を向上させることができる。
【0052】
また、本実施形態では、第3の熱交換器に流入する第3の経路の気体の温度は、第2の流体の温度よりも高い場合と、第2の流体の温度よりも低い場合とがあってもよい。
【0053】
これにより、冷却システムは、被冷却負荷の負荷変動等に伴う第3の経路の気体の温度の変化に合わせて、第3の経路の気体を第1の圧縮機に吸入可能な温度に向けて冷却したり加温したりすることができる。
【0054】
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0055】
1 冷却システム
10 空気圧縮機
20 アフタークーラ
30 タービン・コンプレッサユニット
32 コンプレッサ
34 膨張タービン
40 冷却水熱交換器
50 寒冷回収熱交換器
60 被冷却負荷
L1 経路
L2 経路
L21,L22 経路
L3 経路
L31~L33 経路
L4 経路
L5 経路
L51~L53 経路
L6 経路
V1 開閉弁
V3 調整弁
V6 調整弁