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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024009386
(43)【公開日】2024-01-22
(54)【発明の名称】軽油等の燃料配送システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0832 20230101AFI20240115BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20240115BHJP
【FI】
G06Q10/08 304
B65G61/00 530
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022110869
(22)【出願日】2022-07-10
(71)【出願人】
【識別番号】599087888
【氏名又は名称】株式会社サンフロイント
(71)【出願人】
【識別番号】521355371
【氏名又は名称】有限会社エス・アイ・シー
(74)【代理人】
【識別番号】100103148
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 輝美
(72)【発明者】
【氏名】上野 秀雄
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】 本発明は軽油、ガソリン、灯油等の燃料配送システムに関する。
【解決手段】 管理サーバと、タンクローリの配車センタと、トラックを使用する運送会社と、を通信ネットワークで接続する軽油等の燃料配送システムであって、運送会社からの軽油等の燃料の種類と、数量を指定した注文を管理サーバに送信する手段と、運送会社の住所情報に基づいて、タンクローリの配車センタに運送会社の住所に最も近いタンクローリの配車を依頼する手段と、タンクローリに運送会社によって注文を受けた燃料をガソリンスタンドで取得し、注文があった運送会社の自家給油設備に供給する手段と、を備える燃料配送システムを提供することによって達成できる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理サーバと、タンクローリの配車センタと、トラックを使用する運送会社と、を通信ネットワークで接続する軽油等の燃料配送システムであって、
前記運送会社からの軽油等の燃料の種類と、数量を指定した注文を前記管理サーバに送信する手段と、
前記運送会社の住所情報に基づいて、タンクローリの配車センタに前記運送会社の住所に最も近いタンクローリの配車を依頼する手段と、
前記タンクローリに前記運送会社によって注文を受けた燃料をガソリンスタンドで取得し、注文があった運送会社の自家給油設備に供給する手段と、
を備えることを特徴とする軽油等の燃料配送システム。
【請求項2】
前記燃料の注文は、前記運送会社のみならず、観光バスのバス会社からの軽油の注文、タクシー会社からのガソリンの注文も含まれることを特徴とする請求項1に記載の軽油等の燃料配送システム。
【請求項3】
前記タンクローリの配車センタはタンクローリの手配と共に、派遣センタに通知し、タンクローリのドライバーの手配も行うことを特徴とする請求項1、又は2に記載の軽油等の燃料配送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は軽油、ガソリン、灯油等の燃料配送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、トラックやバスの燃料として軽油が使用され、タクシー等の燃料としてガソリンが使用され、一般家庭や小規模企業の暖房用の燃料として灯油が使用されている。このような燃料は、通常ガソリンスタンド(以下SSで示す)で給油するが、最近のウクライナ情勢等によって燃料価格が高騰し、例えば、トラックを複数台所有する運送会社や観光バスを運営する会社では、SSでの給油に比べて価格を低く抑えられる自家給油設備(以下、インタンクで示す)を設置する企業が増えている。
【0003】
このようなインタンクへの軽油やガソリン等の補給にはタンクローリが使用されるが、利用者の必要に応じてインタンクへの軽油やガソリンの補給を効率良く行う方法が切望されている。
【0004】
特許文献1は、燃料貯蔵所から燃料を大型移動タンクに移送させ、搬送した燃料を大型移動タンクから小型移動タンクに移送させ、タンクローリでインタンクに補給するシステムを提案するが、インターネット等の通信ネットワークを使用しておらず、従来からの古いシステムを使用するものであり、効率の悪い燃料供給システムであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-335097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明はインタンクを備える運送会社や、バス会社、タクシー会社等に軽油やガソリン等の燃料をインターネット等の通信ネットワークを使用して安価で効率良く配送できる配送システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は本発明によれば、管理サーバと、タンクローリの配車センタと、トラックを使用する運送会社と、を通信ネットワークで接続する軽油等の燃料配送システムであって、運送会社からの軽油等の燃料の種類と、数量を指定した注文を管理サーバに送信する手段と、運送会社の住所情報に基づいて、タンクローリの配車センタに運送会社の住所に最も近いタンクローリの配車を依頼する手段と、タンクローリに運送会社によって注文を受けた燃料をガソリンスタンドで取得し、注文があった運送会社の自家給油設備に供給する手段と、を備える燃料配送システムを提供することによって達成できる。
【0008】
また、上記燃料の注文は、運送会社のみならず、観光バスのバス会社からの軽油の注文、タクシー会社からのガソリンの注文も含まれることを特徴とする。
【0009】
また、タンクローリの配車センタは、タンクローリのドライバーの派遣センタに接続され、ドライバーの手配を行うことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態の軽油等の燃料の配送システムの概念図である。
図2】管理サーバの構成を示す図である。
図3】送受信装置の回路構成を説明する図である。
図4】データセンタに構築されたデータベースのデータ構成を説明する図である。
図5】本実施形態の処理を説明するフローチャートである。
図6】本実施形態の処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本実施形態の軽油等の燃料配送システムの概念図である。本システムは管理サーバ1、データセンタ2、及びインターネット等の通信ネットワーク3に接続された運送会社4(4A、4B,・・)、バス会社5(5A、5B、・・)、タクシー会社6(6A、6B、・・)、更には燃料を運搬するタンクローリの配送センタ7、及びタンクローリの運転手を派遣する人材派遣センタ8も接続されている。
【0012】
本例の通信回線で接続された運送会社4(4A、4B,・・)、バス会社5(5A、5B、・・)、タクシー会社6(6A、6B、・・)は、例えば敷地内に軽油又はガソリンを貯蔵できるインタンクを備え、タンクローリによって運ばれた軽油等の燃料の補給が可能な会社である。
【0013】
一方、管理サーバ1は本例のシステム管理及びデータ送受信制御を行い、運送会社4(4A、4B、・・)等から送信される燃料の注文を受信し、対応する処理を行う。管理サーバ1に送信される情報は、例えば燃料のオプション注文が主であるが、定期的な燃料の注文も受け付ける。
【0014】
図2は管理サーバ1の構成を示す図であり、CPU10、ROM11、RAM12等で構成され、ROM11に記憶されたプログラムに従って本例の処理を行い、必要に応じて管理サーバ1に接続された記録装置13にアクセスする。
【0015】
また、ディスプレイ14には必要な情報が表示され、通信回線を介して上記運送会社4(4A、4B、・・)やタンクローリの配送センタ7等と情報の授受が行われる。尚、本例のシステム制御はROM11に記憶されたプログラムに従って実行されるが、同図に示すようにコンピュータに配設されたメディアドライバ15にCD-ROM、フレキシブルディスク、MO等の記録媒体16を装着し、この記録媒体16から上記プログラムを読み出して使用する構成としてもよい。
【0016】
また、タンクローリの配送センタ7、及び運送会社4(4A、4B、・・)等には、管理サーバ1との間で通信を行う為の送受信装置が設けられている。
【0017】
図3は送受信装置17の回路構成を説明する図であり、信号受信部17a、コード情報付加部17b、コード情報発生部17c、注文信号送信部17dで構成され、軽油、又はガソリン等の燃料を注文する際、注文情報を管理サーバ1に送信する。この場合、コード情報付加部17bによってコード情報を付加して注文信号送信部17dから注文情報を送信する。この注文情報はアンテナ17eによって管理サーバ1に送られる。
【0018】
尚、コード情報発生部17cには設置された運送会社4(4A、4B、・・)等の固有のコード番号の情報が記憶されており、コード情報付加部17bは後述するように、注文する燃料の種類や数量の情報、及び当該会社のインタンクの設置場所の位置情報も付加して管理サーバ1に送信する。
【0019】
図4は、上記データセンタ2に構築されたデータベースのデータ構成を説明する図である。同図において、データベースには通信回線を介してサーバ1に接続され、契約する運送会社4、バス会社5等の情報が登録されている。例えば、運送会社4(4A、4B、・・)の会社名、コード番号、当該会社のインタンクが設置された場所(設置住所)、使用する燃料の種類等の情報が登録されている。
【0020】
例えば、最初のコード番号「0001」にはトラック運送を行う「運送会社4A」の会社名と、当該会社のインタンクが設置された場所(設置住所)、使用する燃料の種類、注文数量等の情報が記憶されている。尚、その他の情報として、オプション注文や定期注文等の情報も登録させることもできる。
また、コード番号「0002」には、図示しないが、「運送会社4B」の会社名と、当該会社のインタンクが設置された場所(設置住所)、使用する燃料の種類、注文数量等の情報が記憶されている。
【0021】
また、コード番号「000n」には、例えば観光バス会社の「バス会社5A」の会社名と、当該会社のインタンクが設置された場所(設置住所)、使用する燃料の種類、注文数量等の情報が記憶されている。さらに、図示しないが、「タクシー会社」の会社名や、使用する燃料としてガソリン、及び注文数量等の情報も記憶されている。
【0022】
以上の構成において、以下に本例の処理を説明する。
図5は本例の処理を説明するフローチャートである。尚、同図において、左側の処理は管理サーバ1の処理を示し、右側の処理は運送会社4、バス会社5、タクシー会社6の処理を示す。
【0023】
先ず、管理サーバ1は運送会社4や、バス会社5、タクシー会社6からの燃料の注文を待つ(ステップ(以下、Sで示す)1がNO)。
その後、例えば運送会社4Aから燃料の注文を受信すると(S1がYES)、当該注文情報から会社名や、当該会社のインタンクの位置情報、燃料の種類の情報をデータセンタ2に登録された情報から読み出し(S2)、当該会社のインタンクの設置位置の情報を取得する(S3)
【0024】
管理サーバ1はこの情報をタンクローリの配車センタ7に通知する(S4)。
一方、配車センタでは注文情報を待っており(ステップ(以下、STで示す)1)、図6のフローチャートに示すように、管理サーバ1からの注文情報を受信すると(ST1がYES)、注文のあった会社のインタンクの設置場所に最も近いタンクローリに指示を行い(ST2)、対応する燃料を注文があった会社のインタンクに配送する(ST3)。
【0025】
この場合、タンクローリの配車センタ7は前述の情報から、注文のあった燃料の種類を把握しており、配送するタンクローリに、例えば燃料の種類として軽油、及び数量を指示し、タンクローリはSSに向かい、注文のあった軽油を注文があった数量分給油する(ST4)。
【0026】
その後、注文があった会社のインタンクに向かい、当該インタンクに燃料を補給する(ST5)。
【0027】
この情報は、燃料を注文した会社から管理サーバ1に通知され(STP4、S5がYES)、燃料の給油処理を完了する(S6)。また、この情報はタンクローリの配車センタ7からも管理サーバ1に送信され、注文があった燃料の配送処理が完了したことを確認することができる(S6)。
【0028】
上記説明は運送会社4、例えば運送会社4Aからの燃料補給の注文であったが、他の運送会社4B、4C等からの注文であっても同様に処理される(STP1~STP4)。上記処理はバス会社5からの軽油の注文であっても同様に処理される(STP1~STP4)。
【0029】
一方、タクシー会社6からの注文である場合、図5に示すように、例えばタクシー会社6Aから燃料の注文を受信すると(S1がYES)、当該注文情報から当該タクシー会社6Aのインタンクの位置情報、燃料の種類の情報がデータセンタ2に送信されるが、この場合注文があった燃料はガソリンであり、(S2)、当該会社のインタンクの設置位置の情報に基づいてタンクローリの配車情報を取得される(S3)。
【0030】
管理サーバ1はこの情報をタンクローリの配車センタ7に通知し(S4)、タンクローリの配車センタ7は、注文のあった会社のインタンクの設置場所に最も近いタンクローリに指示を行い(ST2)、対応する燃料を注文があった会社のインタンクに配送する(ST3)。
【0031】
この場合、タンクローリの配車センタ7は前述の情報から、SSから燃料のとしてガソリンを積み込み、注文があった会社のインタンクに向かい、当該インタンクにガソリンを補給する(ST5)。
【0032】
以上のように、本実施形態の軽油等の燃料配送システムによれば、インタンクを備える運送会社やバス会社等から軽油やガソリンの給油の注文があった時、インターネット等の通信ネットワークを使用して迅速に軽油等の燃料を配送することができ、安価で効率の良い燃料配送システムを提供することができる。
【符号の説明】
【0033】
1・・・管理サーバ
2・・・データセンタ
3・・・インターネット等の通信ネットワーク
4、4A、4B、・・運送会社
5、5A、5B、・・バス会社
6、6A、6B、・・タクシー会社
7・・・タンクローリの配送センタ
10・・CPU
11・・ROM
12・・RAM
13・・記録装置
14・・ディスプレイ
15・・メディアドライバ
16・・記録媒体
17・・送信装置
17a・・信号送信
17b・・コード情報付加部
17c・・コード情報発生部
17d・・信号送信部
17e・・アンテナ
図1
図2
図3
図4
図5
図6