(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093902
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】物品貸出サービス管理装置、利用者端末、格納庫制御装置、物品貸出管理システム、および物品貸出サービス管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240702BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210545
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000198363
【氏名又は名称】IHI運搬機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】曽我 隆之
(72)【発明者】
【氏名】小野 右季
(72)【発明者】
【氏名】巽 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 博美
(72)【発明者】
【氏名】安樂 勇輔
(72)【発明者】
【氏名】中矢 豪
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049BB68
5L049CC13
5L050CC13
(57)【要約】
【課題】 格納庫を用いて提供される物品貸出サービスを利用する際に、利用者が、当該サービスの利用に関する知識情報を認識しつつスムーズに利用を開始できるようにするための物品貸出サービス管理装置を提供する。
【解決手段】 機械式駐車場10A内に駐車された車両を貸し出すカーシェアリングサービスを提供するための装置であり、サービスを利用する利用者Uが所持する利用者端末30に通信接続可能に構成されたカーシェアリングサービス管理装置40Aは、予約処理部432と、利用知識情報処理部433とを備える。予約処理部432は、利用者Uに関するカーシェアリングサービスの利用予約情報を登録する。利用知識情報処理部433は、利用予約情報が登録されると、機械式駐車場10A固有の情報を含む、カーシェアリングサービスを機械式駐車場10Aで利用するための利用知識情報を生成し、利用者端末30に送信する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の格納庫に格納された物品を貸し出す物品貸出サービスを提供するための物品貸出サービス管理装置であって、前記物品貸出サービスを利用する利用者が所持する利用者端末に通信接続可能に構成され、
前記利用者端末からの要求に基づいて、前記利用者に関する前記物品貸出サービスの利用予約情報を登録する予約処理部と、
前記予約処理部により前記利用者に関する前記利用予約情報が登録されると、前記格納庫固有の情報を含む、前記物品貸出サービスを前記格納庫で利用するための利用知識情報を生成し、前記利用者端末に送信する利用知識情報処理部と、を備える物品貸出サービス管理装置。
【請求項2】
前記利用知識情報処理部は、前記格納庫が設置された地域ごと、時間帯ごと、季節ごと、該当する利用者による前記格納庫の利用回数ごと、または付帯する設備ごとに対応する情報を含む前記利用知識情報を生成する、請求項1に記載の物品貸出サービス管理装置。
【請求項3】
前記格納庫内の機器を制御する格納庫制御装置に通信可能に接続され、
前記予約処理部は、登録した前記利用予約情報を前記格納庫制御装置に送信し、
前記利用知識情報処理部が前記利用知識情報を送信したことに応答して、前記利用者端末から、前記利用知識情報を前記利用者が視聴したことを通知する通知情報を取得すると、取得した通知情報を前記格納庫制御装置に送信する第1通知情報処理部をさらに備える、請求項1に記載の物品貸出サービス管理装置。
【請求項4】
前記格納庫内の機器を制御する格納庫制御装置に通信可能に接続され、
前記予約処理部は、登録した前記利用予約情報を前記格納庫制御装置に送信し、
前記利用知識情報処理部が前記利用知識情報を送信したことに応答して、前記利用者端末から、前記利用知識情報を前記利用者が視聴したことを通知する通知情報を取得すると、前記利用予約情報に基づいて前記物品貸出サービスを利用するための暗唱番号を、前記利用者端末および前記格納庫制御装置に送信する第2通知情報処理部をさらに備える、
請求項1に記載の物品貸出サービス管理装置。
【請求項5】
前記物品貸出サービスはカーシェアリングサービスであり、前記格納庫は駐車場であり、前記物品は車両であり、前記利用知識情報は、前記駐車場の操作方法および利用時の注意事項、前記駐車場の非常スイッチの設置位置の情報、非常時における利用者の退避場所、入庫可能な車両の寸法および重量、入出庫時の車両の指定方向の情報、入出庫時に利用者が乗降動作を行う乗降部の構造に関する情報、駐車場前面の広さに関する情報の少なくともいずれかの情報を含む、請求項1に記載の物品貸出サービス管理装置。
【請求項6】
前記物品貸出サービスはドローンシェアリングサービスであり、前記格納庫はドローンポートであり、前記物品はドローンであり、前記利用知識情報は、ドローンの貸し出しおよび返却を行う施設の利用に関する注意事項、前記ドローンポート内への持ち込み禁止物の情報、ドローンの着陸操作時の注意事項の少なくともいずれかの情報を含む、請求項1に記載の物品貸出サービス管理装置。
【請求項7】
請求項3または4に記載の物品貸出サービス管理装置に通信可能に接続され、
前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用知識情報を出力させる情報出力部と、
前記利用者による操作の情報を入力する操作情報入力部と、
前記情報出力部が前記利用知識情報を出力した際に、所定のタイミングで前記操作情報入力部から、前記利用者の操作による前記利用知識情報を視聴したことを示す情報が入力されると、前記通知情報を生成して、取得した前記利用知識情報への応答として前記物品貸出サービス管理装置に送信する情報処理部とを備える、利用者端末。
【請求項8】
請求項3に記載の物品貸出サービス管理装置に通信可能に接続され、
前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用予約情報に対応する利用者による利用開始操作情報を検知したときに、該当する利用予約情報に対する前記通知情報を取得していれば、該当する物品の出庫処理を実行する第1の出庫処理部を備える、格納庫制御装置。
【請求項9】
請求項4に記載の物品貸出サービス管理装置に通信可能に接続され、
前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用予約情報に対応する利用者による利用開始操作情報および前記暗唱番号の入力情報を検知したときに、該当する物品の出庫処理を実行する第2の出庫処理部を備える、格納庫制御装置。
【請求項10】
所定の格納庫に格納された物品を貸し出す物品貸出サービスを提供するための物品貸出サービス管理装置と、前記物品貸出サービスを利用する利用者が所持する利用者端末と、前記格納庫内の機器を制御する格納庫制御装置とを備え、
前記物品貸出サービス管理装置は、
前記利用者端末からの要求に基づいて、前記利用者に関する前記物品貸出サービスの利用予約情報を登録するとともに、登録した前記利用予約情報を前記格納庫制御装置に送信する予約処理部と、
前記予約処理部により前記利用者に関する前記利用予約情報が登録されると、前記格納庫固有の情報を含む、前記物品貸出サービスを前記格納庫で利用するための利用知識情報を生成し、前記利用者端末に送信する利用知識情報処理部と、
前記利用知識情報処理部が前記利用知識情報を送信したことに応答して、前記利用者端末から、前記利用知識情報を前記利用者が視聴したことを通知する通知情報を取得すると、取得した通知情報を前記格納庫制御装置に送信する第1通知情報処理部とを有し、
前記利用者端末は、
前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用知識情報を出力させる情報出力部と、
前記利用者による操作の情報を入力する操作情報入力部と、
前記情報出力部が前記利用知識情報を出力した際に、所定のタイミングで前記操作情報入力部から、前記利用者による前記利用知識情報を視聴したことを示す操作の情報が入力されると、前記通知情報を生成して、取得した前記利用知識情報への応答として前記物品貸出サービス管理装置に送信する情報処理部とを有し、
前記格納庫制御装置は、
前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用予約情報に対応する利用者による利用開始操作情報を検知したときに、該当する利用予約情報に対する前記通知情報を取得していれば、該当する物品の出庫処理を実行する出庫処理部を有する、物品貸出サービス管理システム。
【請求項11】
所定の格納庫内に格納された物品を貸し出す物品貸出サービスを提供するための物品貸出サービス管理装置と、前記物品貸出サービスを利用する利用者が所持する利用者端末と、前記格納庫内の機器を制御する格納庫制御装置とを備え、
前記物品貸出サービス管理装置は、
前記利用者端末からの要求に基づいて、前記利用者に関する前記物品貸出サービスの利用予約情報を登録するとともに、登録した前記利用予約情報を前記格納庫制御装置に送信する予約処理部と、
前記予約処理部により前記利用者に関する前記利用予約情報が登録されると、前記格納庫固有の情報を含む、前記物品貸出サービスを前記格納庫で利用するための利用知識情報を生成し、前記利用者端末に送信する利用知識情報処理部と、
前記利用知識情報処理部が前記利用知識情報を送信したことに応答して、前記利用者端末から、前記利用知識情報を前記利用者が視聴したことを通知する通知情報を取得すると、前記利用予約情報に基づいて前記物品貸出サービスを利用するための暗唱番号を、前記利用者端末および前記格納庫制御装置に送信する第2通知情報処理部とを有し、
前記利用者端末は、
前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用知識情報および暗唱番号を出力させる情報出力部と、
前記利用者による操作の情報を入力する操作情報入力部と、
前記情報出力部が前記利用知識情報を出力した際に、所定のタイミングで前記操作情報入力部から、前記利用者の操作による前記利用知識情報を視聴したことを示す情報が入力されると、前記通知情報を生成して、取得した前記利用知識情報への応答として前記物品貸出サービス管理装置に送信する情報処理部とを有し、
前記格納庫制御装置は、
前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用予約情報に対応する利用者による利用開始操作情報および前記暗唱番号の入力情報を検知したときに、該当する物品の出庫処理を実行する出庫処理部を有する、物品貸出サービス管理システム。
【請求項12】
所定の格納庫内に格納された物品を貸し出す物品貸出サービスを提供するための装置であり、前記物品貸出サービスを利用する利用者が所持する利用者端末に通信接続可能に構成された物品貸出サービス管理装置が、
前記利用者端末からの要求に基づいて、前記利用者に関する前記物品貸出サービスの利用予約情報を登録し、
前記利用者に関する前記利用予約情報を登録すると、前記格納庫固有の情報を含む、前記物品貸出サービスを前記格納庫で利用するための利用知識情報を生成し、前記利用者端末に送信する、物品貸出サービス管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品貸出サービス管理装置、利用者端末、格納庫制御装置、物品貸出管理システム、および物品貸出サービス管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、駐車場に駐車された車両を利用者に貸し出すカーシェアリングサービスが広く普及している。利用者は、カーシェアリングサービスの提供者に対して予め利用予約手続きを行うことで、所望の日時に車両を使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
管理人が常駐しないマンション等の機械式駐車場を用いてカーシェアリングサービスを提供する場合、カーシェアリングサービスの提供者は、利用者がサービス利用時に認識すべき情報、例えば入出庫時の操作方法や当該機械式駐車場固有の設備に関する注意事項等の利用に関する知識情報を、当該機械式駐車場内に表示する。利用者は、利用時にこれらの利用知識情報を一通り視認してから、車両を使用する。
【0005】
利用者が利用知識情報を視認するには少なくとも数分程度の時間を要するが、利用者が利用知識情報を視認している間、同乗者は待機する必要があり、利用者や同乗者にとって不都合であるという問題があった。また、利用知識情報が表示されている場所が屋外である場合、雨天時、高温時、または低温時などには、不快な環境で利用知識情報を視認しなければならず、利用者にとって不都合であるという問題があった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、格納庫を用いて提供される物品貸出サービスを利用する際に、利用者が、当該サービスの利用に関する知識情報を認識しつつスムーズに利用を開始できるようにするための、物品貸出サービス管理装置、利用者端末、格納庫制御装置、物品貸出管理システム、および物品貸出サービス管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明の物品貸出サービス管理装置は、所定の格納庫に格納された物品を貸し出す物品貸出サービスを提供するための物品貸出サービス管理装置であって、前記物品貸出サービスを利用する利用者が所持する利用者端末に通信接続可能に構成され、前記利用者端末からの要求に基づいて、前記利用者に関する前記物品貸出サービスの利用予約情報を登録する予約処理部と、前記予約処理部により前記利用者に関する前記利用予約情報が登録されると、前記格納庫固有の情報を含む、前記物品貸出サービスを前記格納庫で利用するための利用知識情報を生成し、前記利用者端末に送信する利用知識情報処理部と、を備える。
【0008】
また、本発明の物品貸出サービス管理システムは、所定の格納庫内に格納された物品を貸し出す物品貸出サービスを提供するための物品貸出サービス管理装置と、前記物品貸出サービスを利用する利用者が所持する利用者端末と、前記格納庫内の機器を制御する格納庫制御装置とを備え、前記物品貸出サービス管理装置は、前記利用者端末からの要求に基づいて、前記利用者に関する前記物品貸出サービスの利用予約情報を登録するとともに、登録した前記利用予約情報を前記格納庫制御装置に送信する予約処理部と、前記予約処理部により前記利用者に関する前記利用予約情報が登録されると、前記格納庫固有の情報を含む、前記物品貸出サービスを前記格納庫で利用するための利用知識情報を生成し、前記利用者端末に送信する利用知識情報処理部と、前記利用知識情報処理部が前記利用知識情報を送信したことに応答して、前記利用者端末から、前記利用知識情報を前記利用者が視聴したことを通知する通知情報を取得すると、取得した通知情報を前記格納庫制御装置に送信する第1の通知情報処理部とを有し、前記利用者端末は、前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用知識情報を出力させる情報出力部と、前記利用者による操作の情報を入力する操作情報入力部と、前記情報出力部が前記利用知識情報を出力した際に、所定のタイミングで前記操作情報入力部から、前記利用者による前記利用知識情報を視聴したことを示す操作の情報が入力されると、前記通知情報を生成して、取得した前記利用知識情報への応答として前記物品貸出サービス管理装置に送信する情報処理部とを有し、前記格納庫制御装置は、前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用予約情報に対応する利用者による利用開始操作情報を検知したときに、該当する利用予約情報に対する前記通知情報を取得していれば、該当する物品の出庫処理を実行する出庫処理部を有する。
【0009】
また、本発明の他の形態の物品貸出サービス管理システムは、所定の格納庫内に格納された物品を貸し出す物品貸出サービスを提供するための物品貸出サービス管理装置と、前記物品貸出サービスを利用する利用者が所持する利用者端末と、前記格納庫内の機器を制御する格納庫制御装置とを備え、前記物品貸出サービス管理装置は、前記利用者端末からの要求に基づいて、前記利用者に関する前記物品貸出サービスの利用予約情報を登録するとともに、登録した前記利用予約情報を前記格納庫制御装置に送信する予約処理部と、前記予約処理部により前記利用者に関する前記利用予約情報が登録されると、前記格納庫固有の情報を含む、前記物品貸出サービスを前記格納庫で利用するための利用知識情報を生成し、前記利用者端末に送信する利用知識情報処理部と、前記利用知識情報処理部が前記利用知識情報を送信したことに応答して、前記利用者端末から、前記利用知識情報を前記利用者が視聴したことを通知する通知情報を取得すると、前記利用予約情報に基づいて前記物品貸出サービスを利用するための暗唱番号を、前記利用者端末および前記格納庫制御装置に送信する第2の通知情報処理部とを有し、前記利用者端末は、前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用知識情報および暗唱番号を出力させる情報出力部と、前記利用者による操作の情報を入力する操作情報入力部と、前記情報出力部が前記利用知識情報を出力した際に、所定のタイミングで前記操作情報入力部から、前記利用者の操作による前記利用知識情報を視聴したことを示す情報が入力されると、前記通知情報を生成して、取得した前記利用知識情報への応答として前記物品貸出サービス管理装置に送信する情報処理部とを有し、前記格納庫制御装置は、前記物品貸出サービス管理装置から送信された利用予約情報に対応する利用者による利用開始操作情報および前記暗唱番号の入力情報を検知したときに、該当する物品の出庫処理を実行する出庫処理部を有する。
【0010】
また、本発明の物品貸出サービス管理方法は、所定の格納庫内に格納された物品を貸し出す物品貸出サービスを提供するための装置であり、前記物品貸出サービスを利用する利用者が所持する利用者端末に通信接続可能に構成された物品貸出サービス管理装置が、前記利用者端末からの要求に基づいて、前記利用者に関する前記物品貸出サービスの利用予約情報を登録し、前記利用者に関する前記利用予約情報を登録すると、前記格納庫固有の情報を含む、前記物品貸出サービスを前記格納庫で利用するための利用知識情報を生成し、前記利用者端末に送信する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の物品貸出サービス管理装置、利用者端末、格納庫制御装置、物品貸出管理システム、および物品貸出サービス管理方法によれば、格納庫を用いて提供される物品貸出サービスを利用する際に、利用者が、当該サービスの利用に関する知識情報を認識しつつスムーズに利用を開始できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】第1および第2実施形態によるカーシェアリングサービス管理システム内のカーシェアリングサービス管理装置の構成を示すブロック図である。
【
図1B】第1および第2実施形態によるカーシェアリングサービス管理システム内のパーキングサーバ、利用者端末、および機械式駐車場の駐車場制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】第1および第2実施形態によるカーシェアリングサービス管理システムで実行される会員登録処理および利用予約処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図3】第1実施形態によるカーシェアリングサービス管理システム内の利用者端末で利用知識情報が表示された後に実行される処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図4】第1実施形態によるカーシェアリングサービス管理システム内の駐車場制御装置において、利用者が利用を開始するときに実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】第2実施形態によるカーシェアリングサービス管理システム内の利用者端末で利用知識情報が表示された後に実行される処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図6】第2実施形態によるカーシェアリングサービス管理システム内の駐車場制御装置において、利用者が利用を開始するときに実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の物品貸出サービス管理システムの一形態であるカーシェアリングサービス管理システム(以下、「サービス管理システム」と記載する)の実施形態について説明する。物品貸出サービスは、所定の格納庫に格納された物品を貸し出すサービスであり、その一形態であるカーシェアリングサービスは、格納庫である駐車場に駐車された車両を貸し出すサービスである。以下の実施形態では、カーシェアリングサービスの提供者がサービス管理システムにより、機械式駐車場内に駐車された車両を利用者Uに貸し出すサービスを提供する場合について説明する。
【0014】
《第1実施形態》
〈第1実施形態によるカーシェアリングサービス管理装置を用いたカーシェアリングサービス管理システムの構成〉
本発明の第1実施形態によるサービス管理システムの構成について、
図1Aおよび
図1Bを参照して説明する。
【0015】
サービス管理システム1Aは、機械式駐車場10Aに設置された駐車場制御装置13Aと、パーキングサーバ20と、当該カーシェアリングサービスを利用する利用者Uが所持する利用者端末30と、カーシェアリングサービス管理装置40A(以下、「サービス管理装置40A」と記載する)とが、広域通信ネットワーク50を介して接続されて構成されている。
【0016】
機械式駐車場10Aは、複数の駐車空間である棚(図示せず)および車両の入出庫を行う入出庫口(図示せず)を有する。機械式駐車場10Aは、車両を積載して車両の入出庫時に入出庫口と棚との間を搬送する複数のパレットP1、P2・・・Pnと、パレットP1、P2・・・Pnを動作させるパレット動作機構11と、機械式駐車場10Aの利用者による操作情報を入力する操作盤12と、駐車場制御装置13Aとを有する。以降、複数のパレットP1、P2・・・Pnのうちいずれであるかを特定しない場合には、パレットPと記載する。
【0017】
駐車場制御装置13Aは、制御装置通信部131と、第1予約情報記憶部132と、第1の出庫処理部としての機器制御部133Aとを有する。制御装置通信部131は、広域通信ネットワーク50を介してサービス管理装置40Aとの通信を行う。第1予約情報記憶部132は、後述するようにサービス管理装置40Aから取得する利用予約情報を記憶する。機器制御部133Aは、操作盤12から入力される情報および第1予約情報記憶部132に記憶された情報に基づいて、パレット動作機構11を制御する。
【0018】
パーキングサーバ20は、機械式駐車場10Aを含む複数の駐車場に関する情報を管理し、これらの複数の駐車場それぞれの固有の設備に関する情報を保持する。各駐車場の固有の設備に関する情報とは、例えば該当する駐車場が機械式駐車場の場合は、各駐車場の操作方法および利用時の注意事項、非常時に利用者が操作する非常スイッチの設置位置の情報、非常時における利用者の退避場所、入庫可能な車両の寸法および重量の情報等を含む。
【0019】
利用者端末30は、例えばスマートデバイスで構成され、端末通信部31と、情報出力部および操作情報入力部としてのタッチパネル32と、アプリ情報記憶部33と、情報処理部34とを有する。端末通信部31は、広域通信ネットワーク50を介してサービス管理装置40Aとの通信を行う。
【0020】
タッチパネル32は、表示機能を有するとともに、利用者のタッチ操作による操作情報を入力する機能を有する。アプリ情報記憶部33は、カーシェアリングサービスを利用するためのカーシェアアプリケーションの情報を記憶する。情報処理部34は、端末通信部31と、タッチパネル32と、アプリ情報記憶部33との間で情報処理を行う。
【0021】
サービス管理装置40Aは、管理装置通信部41と、記憶部42と、CPU43Aとを有する。管理装置通信部41は、広域通信ネットワーク50を介して駐車場制御装置13Aおよび利用者端末30との通信を行う。
【0022】
記憶部42は、会員情報記憶部421と、第2予約情報記憶部422と、テンプレート情報記憶部423と、利用知識情報記憶部424とを有する。
【0023】
会員情報記憶部421は、カーシェアリングサービスを利用する利用者として登録された利用者の情報を会員情報として記憶する。なお、会員情報記憶部421は、あらかじめ利用者が送信した免許証情報を会員情報として記憶するように構成しても良い。第2予約情報記憶部422は、利用者の操作により登録された利用予約情報を記憶する。第2予約情報記憶部422には、会員情報記憶部421の情報をもとに、管理者が許可した利用予約情報が記憶されるようにしても良い。
【0024】
テンプレート情報記憶部423は、機械式駐車場10Aに関して後述するように利用知識情報を生成するためのテンプレート情報を記憶する。テンプレート情報は例えば、一般的な機械式駐車場の取り扱い説明書に記載された情報および注意銘板に記載された情報を用いて、当該カーシェアリングサービスを利用する際に必要な知識を動画で説明する利用知識情報を生成するための情報である。利用知識情報記憶部424は、後述するように生成される利用知識情報を記憶する。
【0025】
CPU43Aは、会員登録処理部431と、予約処理部432と、利用知識情報処理部433と、第1の通知情報処理部である通知情報処理部434Aとを有する。
【0026】
会員登録処理部431は、利用者端末30からカーシェアリングサービスを利用するための会員登録要求を受信すると、利用者端末30を操作する利用者Uの情報を会員情報記憶部421に記憶させることで、当該利用者Uを会員として登録する処理を行う。
【0027】
予約処理部432は、利用者端末30からカーシェアリングサービスの利用予約要求を受信すると、該当する利用予約情報を生成して第2予約情報記憶部422に記憶させることで該当する利用予約を登録するとともに、生成した利用予約情報を機械式駐車場10Aの駐車場制御装置13Aに送信することで、利用予約登録処理を実行する。
【0028】
利用知識情報処理部433は、予約処理部432により利用予約が登録されると、当該利用予約情報で予約対象とした機械式駐車場10Aに関する情報をパーキングサーバ20から取得し、取得した情報およびテンプレート情報記憶部423に記憶したテンプレート情報を用いて、機械式駐車場10A固有の設備等に関する情報を含む利用知識情報を生成する。利用知識情報処理部433は、生成した利用知識情報を利用知識情報記憶部424に記憶させる。利用知識情報処理部433は、記憶させた利用知識情報にアクセスするためのアドレス情報を、利用者端末30に送信する。
【0029】
通知情報処理部434Aは、利用知識情報処理部433が利用知識情報を送信したことに応答して、利用者端末30から、利用知識情報を利用者が視聴したことを通知する通知情報を取得すると、取得した通知情報を駐車場制御装置13Aに送信する。
【0030】
〈第1実施形態によるサービス管理システム1Aの動作〉
本実施形態によるサービス管理システム1Aの動作として、利用者Uがカーシェアリングサービスを利用するためにサービス管理装置40Aに対して実行する会員登録処理および利用予約処理について、
図2および
図3のシーケンス図を参照して説明する。
【0031】
まず、利用者Uが利用者端末30のタッチパネル32上でカーシェアアプリケーションの起動を指示する操作を行うと、情報処理部34がカーシェアアプリケーションを起動する。利用者Uが、起動したカーシェアアプリケーション上でカーシェアリングサービスを利用するための会員登録情報を入力して会員登録を要求する操作を行うと、情報処理部34が、入力された会員登録情報を含む会員登録要求を生成し、端末通信部31を介してサービス管理装置40Aに送信する(S1)。
【0032】
サービス管理装置40Aでは、利用者端末30から送信された会員登録要求を、管理装置通信部41を介して会員登録処理部431が取得する。会員登録処理部431は、会員登録要求を受信すると、利用者Uの情報を会員情報記憶部421に記憶させることで、当該利用者Uを会員として登録する処理を行う(S2)。会員登録処理部431は、利用者Uの会員登録処理を行うと、会員登録完了通知を生成して利用者端末30に送信する(S3)。
【0033】
利用者端末30では、サービス管理装置40Aから取得した会員登録完了通知を、情報処理部34がタッチパネル32に表示させる。利用者Uは、表示された会員登録完了通知を視認した後、カーシェアリングサービスを利用する日時を入力して利用予約を要求する操作を行うと、情報処理部34が、入力された利用する日時の情報を含む利用予約要求を生成し、サービス管理装置40Aに送信する(S4)。
【0034】
サービス管理装置40Aでは、利用者端末30から送信された利用予約要求を、管理装置通信部41を介して予約処理部432が取得する。予約処理部432は、利用予約要求を受信すると、会員情報記憶部421に記憶された情報に基づいて会員登録済みの利用者Uによる要求であることを認識する。そして予約処理部432は、利用者Uが利用する日時情報を第2予約情報記憶部422に記憶させることで該当する利用予約を登録するとともに、生成した利用予約情報を機械式駐車場10Aの駐車場制御装置13Aに送信することで、利用予約登録処理を実行する(S5)。駐車場制御装置13Aは、サービス管理装置40Aから取得した利用予約情報を、第1予約情報記憶部132に記憶させる(S6)。
【0035】
利用者Uの利用予約が登録されると、利用知識情報処理部433が、当該利用予約情報で予約対象とした機械式駐車場10Aに関する情報をパーキングサーバ20から取得し、取得した情報およびテンプレート情報記憶部423に記憶したテンプレート情報を用いて、機械式駐車場10A固有の設備等に関する情報を含む利用知識情報を生成する。この利用知識情報は、カーシェアリングサービスを機械式駐車場10Aで利用するための情報である。
【0036】
具体的には、利用知識情報処理部433は、テンプレート情報を構成する動画情報内に、機械式駐車場10A固有の設備等に関する情報を付加して、機械式駐車場10Aに関する利用知識情報を生成する。利用知識情報処理部433は、生成した機械式駐車場10Aに関する利用知識情報を、利用知識情報記憶部424に記憶させる(S7)。
【0037】
また利用知識情報処理部433は、記憶させた利用知識情報にアクセスするためのアドレス情報を、予約完了通知とともに利用者端末30に送信する(S8)。
【0038】
利用者端末30では、サービス管理装置40Aから送信された予約完了通知および利用知識情報にアクセスするためのアドレス情報を受信し、情報処理部34がタッチパネル32に表示させる(S9)。
【0039】
ここで、利用者Uが表示された情報に基づいて利用知識情報にアクセスを要求する操作を行うと、情報処理部34が当該操作を検知し(S10の「YES」)、利用知識情報へのアクセス要求をサービス管理装置40Aに送信する(S11)。
【0040】
サービス管理装置40Aは、利用者端末30から送信されたアクセス要求を利用知識情報処理部433が取得し、利用知識情報記憶部424へのアクセスを許可する(S12)。利用者端末30の情報処理部34は、アクセスが許可された利用知識情報記憶部424から、機械式駐車場10Aに関する利用知識情報をダウンロードし、タッチパネル32に表示させる(S13)。
【0041】
利用者Uが表示された利用知識情報を視聴し、タッチパネル32上で視聴したことを通知する操作、例えばタッチパネル32上に表示された所定のチェックボックスをクリックする操作を行うと、情報処理部34が当該操作を検知する(S14の「YES」)。情報処理部34は、当該操作を検知すると、利用者Uが利用知識情報を視聴したことを示す通知情報を生成し、サービス管理装置40Aに送信する(S15)。
【0042】
サービス管理装置40Aでは、利用者端末30から送信された通知情報を通知情報処理部434Aが取得する。通知情報処理部434Aは、取得した通知情報を、機械式駐車場10Aの駐車場制御装置13Aに送信する(S16)。駐車場制御装置13Aは、サービス管理装置40Aから取得した通知情報を、第1予約情報記憶部132内の該当する利用予約情報に紐づけて記憶させる(S17)。
【0043】
次に、利用者Uが利用予約した内容に基づいて機械式駐車場10Aを利用するときに、機械式駐車場10Aの駐車場制御装置13Aが実行する出庫処理について、
図4のフローチャートを参照して説明する。
【0044】
利用者Uが予約した日時に機械式駐車場10Aの操作盤12で自身の会員登録情報等の利用者識別情報を入力し、カーシェアリングサービスの利用開始操作を行うと、当該操作情報が機器制御部133Aに送出される。
【0045】
機器制御部133Aは、利用者Uの利用者識別情報とともに利用開始操作の情報を取得すると、第1予約情報記憶部132に記憶された利用予約情報に対応する利用開始操作が行われたことを検知する(S21の「YES」)。
【0046】
機器制御部133Aは、記憶された利用予約情報に対応する利用開始操作が行われたことを検知すると、該当する利用予約情報について通知情報が取得され紐づけられているか否かを判定する(S22)。機器制御部133Aは、該当する利用予約情報に通知情報が紐づけられていると判定すると(S22の「YES」)、パレット動作機構11を制御して、該当する車両を積載しているパレットPを入出庫口に移動させることで出庫処理を実行する(S23)。利用者Uは、利用知識情報で認識した利用知識に基づいて機械式駐車場10Aを利用することで、出庫した車両を利用する。
【0047】
以上の第1実施形態によれば、サービス管理装置40Aが、利用者による利用予約時に利用する駐車場に関する利用知識情報を予め送信しておくことで、利用者が利用前に該当する駐車場の利用知識情報を認識することができる。また、機械式駐車場10Aでは、利用者が利用予約に基づいて利用開始操作を行った際に、利用者が利用知識情報を視聴したことを示す通知情報が取得されている場合にのみ、該当する車両の出庫処理を行うようにすることで、スムーズに出庫処理を実行することができる。これにより、利用者や同乗者は利用開始時の待ち時間を抑えることができ、利便性が向上する。
【0048】
上述した実施形態において、利用知識情報処理部433が利用知識情報を生成する際に、地域ごと、季節ごと、または時間帯ごとに、異なる内容を含めて利用知識情報を生成してもよい。例えば、降雪の多い地域に設置された機械式駐車場の利用に関して冬季に登録された利用予約に対する利用知識情報を生成する際には、注意事項として、返却の際に雪を払い落としてから入庫させる情報を付加する。また、昼間は管理者が常駐しているが夜間は無人状態になる機械式駐車場に関して、夜間を利用開始時刻として登録された利用予約に対する利用知識情報を生成する際には、注意事項として、異常発生時に連絡すべき連絡先の情報を付加する。
【0049】
また、利用知識情報処理部433は、所定の駐車場に関し、所定の利用者の利用回数ごとに、異なる内容を含めて利用知識情報を生成してもよい。例えば、所定の駐車場に関して一度利用したことがある利用者には再度通知する必要がないと考えられる情報に関しては、2回目以降の利用の際には省いて、一度目よりも情報量の少ない利用知識情報を生成するようにしてもよい。
【0050】
また、利用知識情報の内容によっては、この利用回数のカウントを、季節ごとに実行してもよい。例えば、所定の利用者が所定の駐車場を一度目と同じ季節に利用する場合には所定の情報を省き、一度目と異なる季節に利用する場合には情報を省かずに利用知識情報を生成するようにしてもよい。
【0051】
また、利用知識情報処理部433は、機械式駐車場10A固有の設備等の情報として、入庫時および出庫時の車両の指定方向の情報や付帯設備の情報、駐車場前面の広さの情報を含めて利用知識情報を生成してもよい。入庫時および出庫時の車両の指定方向は、例えば、機械式駐車場10Aがエレベータ方式などで旋回装置を内蔵している場合は、入庫時および出庫時ともに前進方向である。また、機械式駐車場10Aが旋回装置を内蔵していない垂直循環方式などの場合は、入庫時の車両の指定方向は前進方向であり、出庫時の車両の指定方向は後退方向である。また、機械式駐車場10Aが旋回装置を内蔵していない昇降横行方式の場合は、入庫時の車両の指定方向は後退方向であり、出庫時の車両の指定方向は前進方向である。
【0052】
また、機械式駐車場10Aが旋回装置を内蔵していないが付帯設備としてターンテーブルを付帯している場合には、入庫時の車両の指定方向は前進方向であり、出庫時の車両の指定方向は後退方向である一方で、利用者は後退出庫後にターンテーブル上で車両を一時停止させたのち、ターンテーブルの操作を行ない、車両の向きを前進方向に変えてもよい。
【0053】
また、機械式駐車場10Aが旋回装置を内蔵していても、機械式駐車場10Aの前面が極端に狭く、前進入庫であっても車両の切り返しが複数回必要になるようなレイアウトである場合には、切り返しを行なわずに入出庫できるように駐車場手前に付帯設備としてターンテーブルを付帯していることもある。この場合、入庫時に利用者は駐車場手前のターンテーブル上で車両を一時停止させたのち、ターンテーブルの操作を行ない、車両の向きを機械式駐車場の方向に変え、前進方向で入庫を行ない、出庫時に利用者は前進出庫後にターンテーブル上で車両を一時停止させたのち、ターンテーブルの操作を行ない、車両の向きを変えてもよい。
【0054】
また、利用知識情報処理部433は、機械式駐車場10A固有の設備等の情報として、入出庫時に利用者が乗降動作を行う乗降部の外観を撮影した映像や、乗り込み時に注意すべき知識を含めて利用知識情報を生成してもよい。例えば、垂直循環方式の機械式駐車場であれば、搬器(車両を乗せるパレット)の上部に所定形状の枠が存在する。このようなパレットおよび枠を含む乗降部の構造や段差、すきま、乗降部内の狭あい部の大きさの情報を利用知識情報に含めることで、利用者がこれらの情報を認識して安全に駐車場を利用することができる。
【0055】
このように様々な状況に応じて適宜利用知識情報の内容を変更することで、利用時の状況に応じた情報を利用者に提供することができ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0056】
また、上述した実施形態において、利用者が利用者端末30で行う、利用知識情報を視聴したことを示す操作は、該当する利用知識情報である動画の再生が終了した1回のタイミングで行ってもよいし、動画の再生中を含む複数のタイミングで行ってもよい。動画の再生中を含む複数のタイミングで当該操作を行う場合は、利用知識情報内に、動画中の利用知識情報の項目ごとに利用者の操作を促したり、利用時に利用者が行う操作を体験させる操作を促したりする情報を含めておき、利用者端末30は、当該利用知識情報内で促したすべての操作が行われたときに、通知情報を生成してサービス管理装置40Aに送信するようにしてもよい。このように処理を行うことで、利用者が確実に利用知識情報を視聴したときに、サービスを利用できるようにすることができる。
【0057】
また上述した実施形態において、利用知識情報処理部433が、第2予約情報記憶部422に記憶された予約情報に基づいて、利用開始日時に近くなったことを検知すると、再度、該当する利用知識情報にアクセスするためのアドレス情報を利用者端末30に送信してもよい。このように処理を行うことで、利用開始直前に利用者に利用知識情報を再確認させることができる。
【0058】
《第2実施形態》
〈第2実施形態によるサービス管理装置40Bを用いたサービス管理システム1Bの構成〉
本発明の第2実施形態によるサービス管理装置40Bを用いたサービス管理システム1Bの構成は、第1実施形態で説明したサービス管理システム1Aの構成と同様であるため、同一機能を有する部分の詳細な説明は省略する。
【0059】
本実施形態において、サービス管理装置40B内の第2の通知情報処理部である通知情報処理部434Bは、利用知識情報処理部433が利用知識情報を送信したことに応答して、利用者端末30から、利用知識情報を利用者Uが視聴したことを通知する通知情報を取得すると、該当する利用予約情報に基づいてカーシェアリングサービスを利用するための暗唱番号を、利用者端末30および駐車場制御装置13Bに送信する。
【0060】
また、機械式駐車場10Bの駐車場制御装置13B内の第2の出庫処理部としての機器制御部133Bは、サービス管理装置40Bから送信された利用予約情報に対応する利用者による利用開始操作情報および暗唱番号の入力情報を検知したときに、該当する車両の出庫処理を実行する。
【0061】
〈第2実施形態によるサービス管理システム1Bの動作〉
本実施形態によるサービス管理システム1Bの動作について説明する。本実施形態において、利用者Uがカーシェアリングサービスを利用するためにサービス管理装置40Bに対して実行する会員登録処理、および利用予約処理を行った時に利用知識情報を利用者端末30に表示させるまでの処理(
図2のステップS1~S13の処理)は、第1実施形態で説明した処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0062】
サービス管理システム1Bにおいて、利用者Uが利用予約処理を行った時に利用知識情報が利用者端末30に表示された後に実行する処理について、
図5のシーケンス図を参照して説明する。
【0063】
利用者Uが表示された利用知識情報を視聴し、タッチパネル32上で視聴したことを通知する操作、例えばタッチパネル32上に表示された所定のチェックボックスをクリックする操作を行うと、情報処理部34が当該操作を検知する(S31の「YES」)。情報処理部34は、当該操作を検知すると、利用者Uが利用知識情報を視聴したことを示す通知情報を生成し、サービス管理装置40Bに送信する(S32)。
【0064】
サービス管理装置40Bでは、利用者端末30から送信された通知情報を通知情報処理部434Bが取得する。通知情報処理部434Bは、利用者端末30から通知情報を取得すると、該当する利用予約情報に基づいてカーシェアリングサービスを利用するための暗唱番号を発行し、利用者端末30および駐車場制御装置13Bに送信する(S33)。利用者端末30では、サービス管理装置40Bから取得した暗証番号を、情報処理部34がタッチパネル32上に表示させる。
【0065】
駐車場制御装置13Bは、サービス管理装置40Bから取得した暗唱番号を、第1予約情報記憶部132内の該当する利用予約情報に紐づけて記憶させる(S34)。
【0066】
次に、利用者Uが利用予約した内容に基づいて機械式駐車場10Bを利用するときに、機械式駐車場10Bの駐車場制御装置13Bが実行する出庫処理について、
図6のフローチャートを参照して説明する。
【0067】
利用者Uが予約した日時に機械式駐車場10Bの操作盤12で自身の会員登録情報等の利用者識別情報および暗唱番号を入力し、カーシェアリングサービスの利用開始操作を行うと、当該操作情報が機器制御部133Bに送出される。
【0068】
機器制御部133Bは、利用者Uの利用者識別情報とともに利用開始操作の情報を取得すると、第1予約情報記憶部132に記憶された利用予約情報に対応する利用開始操作が行われたことを検知する(S41の「YES」)。
【0069】
機器制御部133Bは、記憶された利用予約情報に対応する利用開始操作が行われたことを検知すると、該当する利用予約情報に紐づけられている暗唱番号を、利用者端末30から取得しているか否かを判定する(S42)。
【0070】
機器制御部133Bは、該当する暗唱番号を取得していると判定すると(S42の「YES」)、パレット動作機構11を制御して、該当する車両を積載しているパレットPを入出庫口に移動させることで出庫処理を実行する(S43)。利用者Uは、利用知識情報で認識した利用知識に基づいて機械式駐車場10Bを利用することで、出庫した車両を利用する。
【0071】
以上の第2実施形態によれば、サービス管理装置40Bが、利用者による利用予約時に利用する駐車場に関する利用知識情報を予め送信しておくことで、利用者が利用前に該当する駐車場の利用知識情報を認識することができる。また、機械式駐車場10Bでは、利用者が利用予約に基づいて利用開始操作を行った際に、利用者が利用知識情報を視聴したことを示す通知情報が取得されている場合にのみ発行された暗証番号に基づいて該当する車両の出庫処理を行うようにすることで、スムーズに出庫処理を実行することができる。これにより、利用者や同乗者は利用開始時の待ち時間を抑えることができ、利便性が向上する。
【0072】
上述した第1および第2実施形態においては、物品貸出サービスの一形態であるカーシェアリングサービスを提供するサービス管理システムについて説明したが、上述した実施形態で説明したサービス管理システムが実行する処理を、他の物品を貸し出すサービスを提供するシステムで用いてもよい。
【0073】
例えば、上述した実施形態で説明した処理を、物品貸出サービスの他の形態であるドローンシェアリングサービスで用いることができる。ドローンシェアリングサービスでは、ドローンポートに格納された、無人飛行体であるドローンを貸し出すサービスを提供する。ドローンシェアリングサービスで用いる場合には、利用知識情報として、例えばドローンの貸し出しおよび返却を行う施設の利用に関する注意事項(立ち入り禁止エリアの情報、扉開閉時の注意喚起等)、ドローンポート内への持ち込み禁止物の情報、ドローンの着陸操作時の注意事項(ドローンポート内のドローンが着陸可能な範囲およびドローンが荷物を置くことが可能な範囲の情報等)の少なくともいずれかの情報を含む。
【0074】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記開示内容に基づいて実施形態の修正または変形をすることが可能である。上記実施形態のすべての構成要素、及び請求の範囲に記載されたすべての特徴は、それらが互いに矛盾しない限り、個々に抜き出して組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1A、1B カーシェアリングサービス管理システム
10A、10B 機械式駐車場
11 パレット動作機構
12 操作盤
13A、13B 駐車場制御装置
20 パーキングサーバ
30 利用者端末
31 端末通信部
32 タッチパネル
33 アプリ情報記憶部
34 情報処理部
40A、40B カーシェアリングサービス管理装置
41 管理装置通信部
42 記憶部
43A、43B CPU
50 広域通信ネットワーク
131 制御装置通信部
132 第1予約情報記憶部
133A、133B 機器制御部
421 会員情報記憶部
422 第2予約情報記憶部
423 テンプレート情報記憶部
424 利用知識情報記憶部
431 会員登録処理部
432 予約処理部
433 利用知識情報処理部
434A、434B 通知情報処理部