(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024093935
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04M 3/42 20060101AFI20240702BHJP
H04W 60/02 20090101ALI20240702BHJP
H04W 68/00 20090101ALI20240702BHJP
【FI】
H04M3/42 E
H04W60/02
H04W68/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210596
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 友浩
【テーマコード(参考)】
5K067
5K201
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067CC13
5K067EE02
5K067EE16
5K067GG11
5K067JJ61
5K201BD02
5K201BD04
5K201CA01
5K201CB10
5K201CB12
5K201CB13
5K201CC04
5K201DC03
5K201EB07
5K201EC06
5K201EC08
5K201ED05
5K201EE08
5K201EF10
(57)【要約】
【課題】通話目的に応じた適切なユーザを呼び出して通話させる。
【解決手段】情報処理システムは、複数の移動端末装置と、情報処理装置と、を備え、情報処理装置は、定期的に、複数のユーザのそれぞれについて、対応するユーザが存在するエリアを特定し、特定したエリアによりユーザエリア情報を更新するユーザエリア更新部と、中継部と、を有し、中継部は、複数の移動端末装置のうちの第1移動端末装置から、複数のエリアのうちの第1エリアに存在するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、ユーザエリア情報に基づき、複数のユーザのうちの第1エリアに存在する何れかのユーザを選択し、第1移動端末装置と、複数の移動端末装置のうちの、選択したユーザが保持する移動端末装置とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが、可搬型であり、複数のユーザのうちの何れかのユーザに保持される複数の移動端末装置と、
前記複数の移動端末装置のそれぞれと情報の送受信を行う情報処理装置と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記複数のユーザのそれぞれについて、複数のエリアのうちの対応するユーザが存在するエリアを示すユーザエリア情報を記憶するユーザエリア情報記憶部と、
定期的に、前記複数のユーザのそれぞれについて、対応するユーザが存在するエリアを特定し、特定したエリアにより前記ユーザエリア情報を更新するユーザエリア更新部と、
前記複数の移動端末装置のうちの何れか2つの移動端末装置を音声通話可能になるようにネットワーク接続させる中継部と、
を有し、
前記中継部は、
前記複数の移動端末装置のうちの第1移動端末装置から、前記複数のエリアのうちの第1エリアに存在するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、前記ユーザエリア情報に基づき、前記複数のユーザのうちの前記第1エリアに存在する何れかのユーザを選択し、
前記第1移動端末装置と、前記複数の移動端末装置のうちの、選択したユーザが保持する移動端末装置とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する
情報処理システム。
【請求項2】
前記複数のユーザのそれぞれについて、複数の属性のうちの対応するユーザが属する属性を示すユーザ属性情報を記憶するユーザ属性情報記憶部をさらに備え、
前記中継部は、
前記第1移動端末装置から、前記第1エリアに存在し且つ前記複数の属性のうちの第1属性に属するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、前記ユーザエリア情報および前記ユーザ属性情報に基づき、前記複数のユーザのうちの前記第1エリアに存在し且つ前記第1属性に属する何れかのユーザを選択し、
前記第1移動端末装置と、前記複数の移動端末装置のうちの選択したユーザが保持する移動端末装置とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記ユーザエリア情報は、前記複数のユーザのそれぞれについて、前記対応するユーザが存在するエリアと、エリア内における所定位置から前記対応するユーザまでの距離とを示し、
前記ユーザエリア更新部は、前記複数のユーザのそれぞれについて、前記定期的に、対応するユーザが存在するエリアおよび前記距離を特定し、特定したエリアおよび前記距離により前記ユーザエリア情報を更新し、
前記中継部は、
前記ユーザエリア情報および前記ユーザ属性情報に基づき、前記複数のユーザのうちの前記第1エリアに位置し且つ前記第1属性に属する1または複数のユーザを含むリストを生成し、
前記リストに含まれる前記1または複数のユーザのうちの前記距離が短いユーザを優先的に選択し、
前記第1移動端末装置と、前記複数の移動端末装置のうちの選択したユーザが保持する移動端末装置とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記ユーザ属性情報記憶部は、前記複数のユーザのそれぞれについて、前記属性、および、音声通話を優先的に呼び出す優先度を示し、
前記中継部は、
前記ユーザエリア情報および前記ユーザ属性情報に基づき、前記複数のユーザのうちの前記第1エリアに位置し且つ前記第1属性に属する1または複数のユーザを含むリストを生成し、
前記リストに含まれる前記1または複数のユーザのうちの前記優先度が高いユーザを優先的に選択し、
前記第1移動端末装置と、前記複数の移動端末装置のうちの選択したユーザが保持する移動端末装置とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
複数の移動端末装置のそれぞれと情報の送受信を行う情報処理装置による情報処理方法であって、
前記複数の移動端末装置のそれぞれは、可搬型であり、複数のユーザのうちの何れかのユーザに保持され、
前記情報処理装置は、
前記複数のユーザのそれぞれについて、複数のエリアのうちの対応するユーザが存在するエリアを示すユーザエリア情報を記憶するユーザエリア情報記憶部と、
を有し、
前記情報処理装置が、定期的に、前記複数のユーザのそれぞれについて、対応するユーザが存在するエリアを特定し、特定したエリアにより前記ユーザエリア情報を更新し、
前記複数の移動端末装置のうちの第1移動端末装置から、前記複数のエリアのうちの第1エリアに存在するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、前記ユーザエリア情報に基づき、前記複数のユーザのうちの前記第1エリアに存在する何れかのユーザを選択し、
前記第1移動端末装置と、前記複数の移動端末装置のうちの、選択したユーザが保持する移動端末装置とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する
情報処理方法。
【請求項6】
複数の移動端末装置のそれぞれと情報の送受信を行う情報処理装置であって、
前記複数の移動端末装置のそれぞれは、可搬型であり、複数のユーザのうちの何れかのユーザに保持され、
前記情報処理装置は、
前記複数のユーザのそれぞれについて、複数のエリアのうちの対応するユーザが存在するエリアを示すユーザエリア情報を記憶するユーザエリア情報記憶部と、
定期的に、前記複数のユーザのそれぞれについて、対応するユーザが存在するエリアを特定し、特定したエリアにより前記ユーザエリア情報を更新するユーザエリア更新部と、
前記複数の移動端末装置のうちの何れか2つの移動端末装置を音声通話可能になるようにネットワーク接続させる中継部と、
を有し、
前記中継部は、
前記複数の移動端末装置のうちの第1移動端末装置から、前記複数のエリアのうちの第1エリアに存在するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、前記ユーザエリア情報に基づき、前記複数のユーザのうちの前記第1エリアに存在する何れかのユーザを選択し、
前記第1移動端末装置と、前記複数の移動端末装置のうちの、選択したユーザが保持する移動端末装置とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する
情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータを、複数の移動端末装置のそれぞれと情報の送受信を行う情報処理装置として機能させるためのプログラムであって、
前記複数の移動端末装置のそれぞれは、可搬型であり、複数のユーザのうちの何れかのユーザに保持され、
前記情報処理装置は、前記複数のユーザのそれぞれについて、複数のエリアのうちの対応するユーザが存在するエリアを示すユーザエリア情報を記憶するユーザエリア情報記憶部を有し、
前記プログラムは、前記情報処理装置を、
定期的に、前記複数のユーザのそれぞれについて、対応するユーザが存在するエリアを特定し、特定したエリアにより前記ユーザエリア情報を更新するユーザエリア更新部と、
前記複数の移動端末装置のうちの何れか2つの移動端末装置を音声通話可能になるようにネットワーク接続させる中継部と、
して機能させ、
前記中継部は、
前記複数の移動端末装置のうちの第1移動端末装置から、前記複数のエリアのうちの第1エリアに存在するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、前記ユーザエリア情報に基づき、前記複数のユーザのうちの前記第1エリアに存在する何れかのユーザを選択し、
前記第1移動端末装置と、前記複数の移動端末装置のうちの、選択したユーザが保持する移動端末装置とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、公共の電話システムは、端末機器として、固定電話機または移動電話機が用いられる。ユーザは、場所に対して呼び出しをする場合には、固定電話機に対して発信を行い、ユーザに対して呼び出しをする場合には移動電話機に対して呼び出しを行う。また、公共の電話システムは、通話目的に対する呼び出し機能として、警察への呼び出し、消防への呼び出しおよび災害時の伝言サービス等を提供する。
【0003】
また、例えば会社内等で用いられる小規模な音声通話システムとして、構内電話システムが知られている。また、スマートフォン等の端末装置を用いた小規模なグループ内での音声通話システムも知られている。このような小規模な音声通話システムは、通話目的に対する呼び出し機能として、ホットラインを提供する場合がある。
【0004】
しかし、公共の電話システムおよび小規模な音声通話システムでは、通話目的に対する呼び出しは特殊なケースに限られており、任意の通話目的に対する呼び出しをすることはできなかった。これは、従来の電話の使い方は、通話目的を達成するために呼び出すのではなく、通話目的を解決してくれることを期待して、ユーザまたは場所に対して呼び出しを行っているためである。すなわち、通話目的を達成するための手段および筋道を、呼び出し元のユーザがある程度知識を持ち、結果が予想しているためである。従って、従来の公共の電話システムおよび小規模な音声通話システムでは、呼び出し元のユーザに適切な知識が無かったり、呼び出し元のユーザが結果の予想ができなかったりする場合、通話目的に応じた適切なユーザまたは場所を選択することができず、呼び出しをすることができなかった。
【0005】
また、従来、小規模な音声通話システムでは、緊急連絡先一覧等の電話番号の表と、呼び出し手順等を記述したデータまたは用紙を用いて、緊急連絡等がされている。例えば、小規模な音声通話システムにおいて緊急連絡をする場合、ユーザは、表に記述されたユーザを、手順に示された順に呼び出す。しかし、表に記述された電話番号のユーザが、現在、どこで、何をしているのかは、呼び出し元のユーザにとっては予測がつかない。例えば、表に記述された電話番号のユーザが、休暇で電話にでることができなかったり、サービスエリア内に存在していないために電話にでることができなかったりする場合もある。また、緊急連絡先一覧等の電話番号の表は、必要なときのみに使用するので、ユーザの知識として定着することは難しい。また、このような表を記述したデータまたは用紙を、ユーザが必要な時に直ぐに準備できるとは限らない。
【0006】
また、小規模な音声通話システムでは、構内における固定電話機に電話をかけるので、固定電話機に近くに居合わせたユーザが代理で電話に出て、呼び出し元のユーザの通話目的に対応する作業を代行する場合もあった。しかし、近年、固定電話機は、撤去される場合も多い。このため、近年、小規模な音声通話システムでは、場所に対する呼び出しも困難となっており、この結果、通話目的に応じたユーザに対して適切に呼び出しをすることも困難となっている。
【0007】
特許文献1には、固定された接続装置への呼び出しがされた場合、呼び出された接続装置の下に位置登録されている無線電話機を呼び出す技術が記載されている。特許文献2には、部署異動等の際に生じる電話端末への新たな電話番号入力作業の軽減のための電話帳作成システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平01-253330号公報
【特許文献2】特開2016-32245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上のように、従来の電話システムでは、複数のユーザの中から通話目的に応じた適切なユーザを呼び出して通話させることは困難であった。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、通話目的に応じた適切なユーザを呼び出して通話させることができる情報処理システム、情報処理方法、情報処理装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理システムは、それぞれが、可搬型であり、複数のユーザのうちの何れかのユーザに保持される複数の移動端末装置と、前記複数の移動端末装置のそれぞれと情報の送受信を行う情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置は、前記複数のユーザのそれぞれについて、複数のエリアのうちの対応するユーザが存在するエリアを示すユーザエリア情報を記憶するユーザエリア情報記憶部と、定期的に、前記複数のユーザのそれぞれについて、対応するユーザが存在するエリアを特定し、特定したエリアにより前記ユーザエリア情報を更新するユーザエリア更新部と、前記複数の移動端末装置のうちの何れか2つの移動端末装置を音声通話可能になるようにネットワーク接続させる中継部と、を有し、前記中継部は、前記複数の移動端末装置のうちの第1移動端末装置から、前記複数のエリアのうちの第1エリアに存在するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、前記ユーザエリア情報に基づき、前記複数のユーザのうちの前記第1エリアに存在する何れかのユーザを選択し、前記第1移動端末装置と、前記複数の移動端末装置のうちの、選択したユーザが保持する移動端末装置とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、通話目的に応じた適切なユーザを呼び出して通話させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムを示す図である。
【
図2】
図2は、情報処理装置の機能構成を示す図である。
【
図3】
図3は、ユーザ登録情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、ユーザエリア情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、移動端末装置の表示画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、中継部によるネットワーク接続処理の流れを示す図である。
【
図9】
図9は、端末接続処理の流れを示す図である。
【
図12】
図12は、エリア属性接続処理の流れを示す図である。
【
図13】
図13は、移動体端末装置による検索処理の流れを示す図である。
【
図14】
図14は、中継部による検索処理の流れを示す図である。
【
図15】
図15は、情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、実施形態に係る情報処理システム10を示す図である。
【0015】
実施形態に係る情報処理システム10は、会社の建屋内、工場内またはビル内に存在する複数のユーザに対して音声通話サービスを提供する。なお、情報処理システム10により音声通話サービスが提供されるサービス提供エリアは、遠隔地に存在する複数の建屋、複数の工場または複数のビルにまたがっていてもよい。
【0016】
情報処理システム10のサービス提供エリアには、複数のエリアが設定される。例えば複数のエリアのそれぞれは、ユーザがそのエリア内で目的の作業または行為等が実施できる大きさで、予め管理者等により設定される。複数のエリアは、例えばユーザが食事等を行う食堂エリア、営業部員の居室を含む営業部エリア、および、配電設備が設置されている配電所エリア等を含む。
【0017】
また、管理者は、複数のエリアの中に、一部が重複する2つのエリアを含めてもよい。例えば、管理者は、上位階層エリアと、上位階層エリア内を分割した複数の下位階層エリアとを設定してもよい。例えば、管理者は、営業部エリアを上位階層エリアとし、営業部エリア内を分割した営業1課エリアおよび営業2課エリア等を設定してもよい。また、管理者は、音声通話サービスを提供する全体を表すエリアを設定してもよい。
【0018】
情報処理システム10は、複数の移動端末装置20と、複数の無線ルータ22と、情報処理装置30とを備える。
【0019】
複数の移動端末装置20のそれぞれは、可搬型であって、複数のユーザのうちの何れかのユーザに保持される。
【0020】
移動端末装置20は、情報処理機能、無線通信機能および音声通話機能を有する。移動端末装置20は、スマートフォンであってもよいし、タブレット端末等の可搬型のコンピュータであってもよい。また、移動端末装置20は、ウェアラブルデバイスであってもよいし、携帯電話機であってもよい。例えば、移動端末装置20は、可搬型のコンピュータである場合、音声通話用のアプリケーションプログラムがインストールされる。この場合、移動端末装置20は、このアプリケーションプログラムを起動することにより、無線通信機能および音声通話機能を有する。
【0021】
複数の無線ルータ22は、情報処理システム10が音声通話サービスを提供するサービス提供エリア内に分散して配置される。複数の無線ルータ22のそれぞれは、ネットワーク24を介して情報処理装置30と接続される。ネットワーク24は、有線ネットワークでも無線ネットワークでも、有線と無線とが混在するネットワークであってもよい。ネットワーク24は、例えば一部に電話通信回線等を含んでもよい。
【0022】
また、複数の無線ルータ22のそれぞれは、例えばWi-Fi(登録商標)等の所定の無線通信方式により、複数の移動端末装置20のうち、数mから数十mの通信エリア内に存在する移動端末装置20と無線通信を行う。なお、所定の無線通信方式は、移動端末装置20に音声通話をさせることができれば、どのような方式であってもよい。所定の無線通信方式は、例えば、Bluetooth(登録商標)等であってもよい。
【0023】
情報処理装置30は、コンピュータ等である。情報処理装置30は、ネットワーク24上におけるサーバ装置であってもよいし、ネットワーク24上の複数のサーバ装置が連携して動作するクラウド等であってもよい。情報処理装置30は、アプリケーションプログラムを実行することにより、複数のユーザに対して音声通話サービスを提供する。
【0024】
また、情報処理装置30は、複数のユーザの現在の位置を検出する。そして、情報処理装置30は、複数のユーザのそれぞれについて、検出した位置に基づき、複数のエリアのうちの何れのエリアに存在するかを特定する。
【0025】
なお、情報処理システム10は、音声通話サービスの一つとしてビデオ通話サービスを提供してもよい。ビデオ通話サービスを提供する場合、情報処理システム10は、第1移動端末装置20-1と第2移動端末装置20-2とを音声通話可能とともに、動画像データを送受信可能になるようにネットワーク接続する。
【0026】
図2は、情報処理装置30の機能構成を示す図である。
【0027】
情報処理装置30は、ユーザ登録情報記憶部32と、属性情報記憶部34と、ユーザエリア情報記憶部36と、エリア情報記憶部38と、ユーザエリア更新部42と、中継部44とを備える。
【0028】
ユーザ登録情報記憶部32は、ユーザ登録情報を記憶する。ユーザ登録情報は、複数のユーザのそれぞれについて、保持している移動端末装置20を識別する端末識別子と、対応するユーザが属する属性と、対応するユーザに設定されている優先度とを含む。ユーザ登録情報は、予め管理者等により作成され、ユーザ登録情報記憶部32に書き込まれる。ユーザ登録情報については、
図3を参照してさらに説明する。
【0029】
属性情報記憶部34は、属性情報を記憶する。属性情報は、複数の属性のそれぞれについて、その属性を識別する属性識別子を含む。属性情報は、予め管理者等により作成され、属性情報記憶部34に書き込まれる。属性情報については、
図4を参照してさらに説明する。
【0030】
ユーザエリア情報記憶部36は、ユーザエリア情報を記憶する。ユーザエリア情報は、複数のユーザのそれぞれについて、複数のエリアのうちの対応するユーザが存在するエリアを示す。さらに、ユーザエリア情報は、複数のユーザのそれぞれについて、エリア内の所定の位置、例えばエリアの中心位置から、対応するユーザまでの距離を示してもよい。ユーザエリア情報は、ユーザエリア更新部42により定期的に更新される。ユーザエリア情報については、
図5を参照してさらに説明する。
【0031】
エリア情報記憶部38は、エリア情報を記憶する。エリア情報は、複数のエリアのそれぞれについて、対応するエリアを識別するエリア識別子を含む。エリア情報は、予め管理者等により作成され、エリア情報記憶部38に書き込まれる。エリア情報については、
図6を参照してさらに説明する。
【0032】
ユーザエリア更新部42は、定期的に、複数のユーザのそれぞれについて、対応するユーザの位置を検出する。例えば、ユーザエリア更新部42は、ユーザが保持する移動端末装置20が複数の無線ルータ22の何れと無線接続されているかを検出し、対応するユーザが保持する移動端末装置20が無線接続されている無線ルータ22の位置に基づき、ユーザの位置を検出する。さらに、ユーザエリア更新部42は、複数の無線ルータ22と移動端末装置20との間の無線通信信号の電波強度に基づき、移動端末装置20を保持するユーザのより詳細な位置を検出してもよい。また、複数のユーザのそれぞれが移動端末装置20とは別個のビーコン発信装置等の通信装置を保持している場合、ユーザエリア更新部42は、複数のユーザのそれぞれが保持するビーコン発信装置から発信されたビーコン信号の電波強度に基づき、対応するユーザの位置を検出してもよい。
【0033】
ユーザエリア更新部42は、複数のユーザのそれぞれについて、検出した位置に基づき、予め設定された複数のエリアのうち対応するユーザが存在するエリアを特定する。例えば、ユーザエリア更新部42は、複数のエリアのそれぞれの位置の範囲を示すテーブルを記憶する。そして、ユーザエリア更新部42は、複数のユーザのそれぞれについて、検出された位置とテーブルに記憶された情報とを比較して、対応するユーザが存在するエリアを特定してもよい。さらに、ユーザエリア更新部42は、複数のユーザのそれぞれについて、対応するエリア内の所定の位置、例えばエリアの中心位置から、ユーザまでの距離を算出してもよい。そして、ユーザエリア更新部42は、定期的に、複数のユーザのそれぞれについて、特定したエリア、および、算出した距離により、ユーザエリア情報記憶部36に記憶されたユーザエリア情報を更新する。
【0034】
中継部44は、複数の移動端末装置20のうちの何れか2つの移動端末装置20を音声通話可能になるようにネットワーク接続させる。
【0035】
例えば、中継部44は、複数の移動端末装置20のうちの第1移動端末装置20-1から、複数の移動端末装置20のうちの第2移動端末装置20-2を指定した音声通話要求を受け付けた場合、第2移動端末装置20-2を呼び出す。中継部44は、呼び出しに応じて第2移動端末装置20-2を保持するユーザにより受話操作がされた場合、第1移動端末装置20-1と第2移動端末装置20-2とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。これにより、中継部44は、第1移動端末装置20-1を保持するユーザと、第2移動端末装置20-2を保持するユーザとを、音声通話をさせることができる。
【0036】
また、例えば、中継部44は、複数の移動端末装置20のうちの第1移動端末装置20-1から、複数のエリアのうちの第1エリアに存在するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けてもよい。この場合、中継部44は、ユーザエリア情報記憶部36に記憶されたユーザエリア情報に基づき、複数のユーザのうちの第1エリアに存在する何れかのユーザを選択する。そして、中継部44は、第1移動端末装置20-1と、複数の移動端末装置20のうちの、選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。
【0037】
また、例えば、中継部44は、複数の移動端末装置20のうちの第1移動端末装置20-1から、複数の属性のうちの第1属性に属するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けてもよい。この場合、中継部44は、ユーザ登録情報記憶部32に記憶されたユーザ登録情報に基づき、複数のユーザのうちの第1属性に属する何れかのユーザを選択する。そして、中継部44は、第1移動端末装置20-1と、複数の移動端末装置20のうちの、選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。
【0038】
また、例えば、中継部44は、複数の移動端末装置20のうちの第1移動端末装置20-1から、複数のエリアのうちの第1エリアに存在するユーザであり且つ複数の属性のうちの第1属性に属するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けてもよい。この場合、中継部44は、ユーザエリア情報記憶部36に記憶されたユーザエリア情報およびユーザ登録情報記憶部32に記憶されたユーザ登録情報に基づき、複数のユーザのうちの第1エリアに存在し且つ第1属性に属する何れかのユーザを選択する。そして、中継部44は、第1移動端末装置20-1と、複数の移動端末装置20のうちの、選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。
【0039】
なお、中継部44は、第1エリアに存在するユーザであり且つ第1属性に属するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、ユーザエリア情報およびユーザ属性情報に基づき、複数のユーザのうちの第1エリアに位置し且つ第1属性に属する1または複数のユーザを含むリストを生成してもよい。続いて、中継部44は、リストに含まれる1または複数のユーザのうちの距離が短いユーザを優先的に選択する。これに代えて、中継部44は、リストに含まれる1または複数のユーザのうちの優先度が高いユーザを優先的に選択してもよい。そして、中継部44は、第1移動端末装置20-1と、複数の移動端末装置20のうちの選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。
【0040】
図3は、ユーザ登録情報の一例を示す図である。ユーザ登録情報記憶部32は、例えば
図3に示すようなテーブル状のユーザ登録情報を記憶する。
【0041】
ユーザ登録情報は、複数のユーザのそれぞれについて、ユーザ名、端末識別子、属性および優先度を含む。ユーザ名は、ユーザを表す名称である。
【0042】
端末識別子は、対応するユーザが保持している移動端末装置20を識別する情報である。移動端末装置20は、音声通話を要求する移動端末装置20を指定した音声通話要求をする場合、端末識別子を含む音声通話要求を中継部44に送信する。中継部44は、端末識別子を含む音声通話要求を受け付けた場合、音声通話要求に含まれる端末識別子により識別される移動端末装置20を呼び出す。
【0043】
属性は、ユーザが属するグループを示す情報であり、ユーザに対して予め割り当てられている。例えば、情報処理システム10は、会社に属する場合、会社において設定されている職種または部署等であってもよい。
【0044】
なお、複数のユーザのそれぞれは、複数の属性が割り当てられていてもよい。複数のグループが階層的に設定されている場合、例えば、上位階層グループと、上位階層グループを分割した複数の下位階層グループとが設定されている場合、ユーザは、上位階層グループと、下位階層グループの2つのグループの属する。
図3の例の場合、Dのユーザは、営業2課および営業部の2つの属性が割り当てられている。
【0045】
優先度は、呼び出しが優先される順位である。例えば詳細を後述するエリア接続処理、属性接続処理およびエリア属性接続処理において、中継部44は、呼び出し対象となり得る複数のユーザを含むリストを生成する。そして、中継部44は、優先度をキーとしてリストに含まれる複数のユーザを並べ替え、並べ替えたリストの中から優先度が最も高いユーザを選択して、音声通話の対象のユーザとする。
【0046】
管理者は、このようなユーザ登録情報を音声通話サービスの適用に先立って作成して、ユーザ登録情報記憶部32に記憶させる。
【0047】
図4は、属性情報の一例を示す図である。属性情報記憶部34は、例えば
図4に示すようなテーブル状の属性情報を記憶する。
【0048】
属性情報は、複数の属性のそれぞれについて、属性名および属性識別子を含む。属性名は、属性を表す名称である。
【0049】
属性識別子は、対応する属性を識別する情報である。移動端末装置20は、音声通話を要求するユーザの属性を指定した音声通話要求をする場合、属性識別子を含む音声通話要求を中継部44に送信する。中継部44は、属性識別子を含む音声通話要求を受け付けた場合、ユーザ登録情報を参照して、複数のユーザのうちの音声通話要求に含まれる属性識別子により識別される属性が割り当てられる何れかのユーザを選択する。そして、中継部44は、選択したユーザが保持する移動端末装置20を呼び出す。
【0050】
例えば、管理者は、このような属性情報を音声通話サービスの適用に先立って作成して、属性情報記憶部34に記憶させる。
【0051】
図5は、ユーザエリア情報の一例を示す図である。ユーザエリア情報記憶部36は、例えば
図5に示すようなテーブル状のユーザエリア情報を記憶する。
【0052】
ユーザエリア情報は、複数のユーザのそれぞれについて、ユーザ名、エリア名および距離を含む。ユーザ名は、ユーザを表す名称である。
【0053】
エリア名は、対応するユーザが存在するエリアを表す。なお、一部が重複する2以上のエリアが設定されている場合、ユーザは、2以上のエリアに同時に存在している場合があってもよい。例えば、上位階層エリアと、上位階層エリア内を分割した複数の下位階層エリアが設定されている場合、ユーザは、上位階層エリアと、下位階層エリアとの2つのエリアに存在する。
図5の例の場合、Dのユーザは、営業2課エリアおよび営業部エリアの2つのエリアに存在する。
【0054】
なお、ユーザがサービス提供エリア内の何れのエリアにも存在しない場合、エリア名は、サービス提供エリア外となる。例えば、
図5の例の場合、Eのユーザは、サービス提供エリア外に存在する。
【0055】
距離は、エリア内の所定の位置、例えばエリアの中心位置から、ユーザまでの距離を表す。ユーザエリア情報は、ユーザが複数のエリアに存在する場合、複数のエリアのそれぞれについての距離を含む。距離は、数値であってもよいし、例えば、所定の段階に離散化して表したパラメータであってもよい。本実施形態において、距離は、中心、近いおよび遠い、の3段階に離散化したパラメータにより表される。
【0056】
ユーザエリア更新部42は、定期的に、複数のユーザのそれぞれについて、対応するユーザが存在するエリア、および、エリアの所定の位置からユーザまでの距離を特定して、ユーザエリア情報記憶部36に記憶されたユーザエリア情報を更新する。なお、ユーザエリア更新部42は、複数のユーザのうちの複数のエリアの何れにも存在していないユーザについては、エリア名をサービス提供エリア外とする。
【0057】
図6は、エリア情報の一例を示す図である。エリア情報記憶部38は、例えば
図6に示すようなテーブル状のエリア情報を記憶する。
【0058】
エリア情報は、複数のエリアのそれぞれについて、エリア名およびエリア識別子を含む。エリア名は、エリアを表す名称である。
【0059】
エリア識別子は、対応するエリアを識別する情報である。移動端末装置20は、音声通話を要求するユーザが存在するエリアを指定した音声通話要求をする場合、エリア識別子を含む音声通話要求を中継部44に送信する。中継部44は、エリア識別子を含む音声通話要求を受け付けた場合、ユーザエリア情報を参照して、複数のユーザのうちの音声通話要求に含まれるエリア識別子により識別されるエリアに存在する何れかのユーザを選択する。そして、中継部44は、選択したユーザが保持する移動端末装置20を呼び出す。
【0060】
例えば、管理者は、このようなエリア情報を音声通話サービスの適用に先立って作成して、エリア情報記憶部38に記憶させる。
【0061】
図7は、移動端末装置20の表示画面データの一例を示す図である。移動端末装置20は、実施形態に係る音声通話アプリケーションプログラムを起動した場合、表示モニタ50に、例えば、
図7に示すような表示画面データを表示する。
【0062】
例えば、表示画面データは、端末識別子入力ボックス52と、エリア識別子入力ボックス54と、属性識別子入力ボックス56と、第1発信ボタン58と、第2発信ボタン60と、第3発信ボタン62と、第4発信ボタン64と、受話ボタン66とを含む。
【0063】
端末識別子入力ボックス52は、ユーザにより端末識別子が入力される。端末識別子入力ボックス52は、プルダウンメニューを表示して、複数の端末識別子の中から何れか1つを選択させる入力ボックスであってもよい。
【0064】
エリア識別子入力ボックス54は、ユーザによりエリア識別子が入力される。エリア識別子入力ボックス54は、プルダウンメニューを表示して、複数のエリア識別子の中から何れか1つを選択させる入力ボックスであってもよい。
【0065】
属性識別子入力ボックス56は、ユーザにより属性識別子が入力される。属性識別子入力ボックス56は、プルダウンメニューを表示して、複数の属性識別子の中から何れか1つを選択させる入力ボックスであってもよい。
【0066】
第1発信ボタン58は、ユーザにより押下されるボタンである。端末識別子入力ボックス52に端末識別子が入力された状態で、第1発信ボタン58が押下された場合、移動端末装置20は、入力された端末識別子により識別される移動端末装置20を保持するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を、情報処理装置30の中継部44へと送信する。
【0067】
第2発信ボタン60は、ユーザにより押下されるボタンである。エリア識別子入力ボックス54にエリア識別子が入力された状態で、第2発信ボタン60が押下された場合、移動端末装置20は、入力されたエリア識別子により識別されるエリアに存在する何れかのユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を、情報処理装置30の中継部44へと送信する。
【0068】
第3発信ボタン62は、ユーザにより押下されるボタンである。属性識別子入力ボックス56に属性識別子が入力された状態で、第3発信ボタン62が押下された場合、移動端末装置20は、入力された属性識別子により識別される属性が割り当てられた何れかのユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を、情報処理装置30の中継部44へと送信する。
【0069】
第4発信ボタン64は、ユーザにより押下されるボタンである。エリア識別子入力ボックス54にエリア識別子が入力され且つ属性識別子入力ボックス56に属性識別子が入力された状態で、第4発信ボタン64が押下された場合、移動端末装置20は、入力されたエリア識別子により識別されるエリア内に存在するユーザであって、且つ、入力された属性識別子により識別される属性が割り当てられた何れかのユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を、情報処理装置30の中継部44へと送信する。
【0070】
受話ボタン66は、ユーザにより押下されるボタンである。情報処理装置30の中継部44から呼び出しがされた状態で、受話ボタン66が押下された場合、移動端末装置20は、呼び出しに対して受話を行う。
【0071】
このような移動端末装置20は、第1発信ボタン58、第2発信ボタン60、第3発信ボタン62および第4発信ボタン64を押下された後、情報処理装置30の中継部44が呼び出した移動端末装置20において受話がされた場合、音声通話画面を表示して、呼び出した移動端末装置20を保持するユーザとの音声通話を開始させる。また、移動端末装置20は、受話ボタン66が押下された場合、音声通話画面を表示して、情報処理装置30の中継部44に対して音声通話要求を送信した移動端末装置20を保持するユーザとの音声通話を開始させる。なお、表示画面データは、第1発信ボタン58、第2発信ボタン60、第3発信ボタン62および第4発信ボタン64を含まなくてもよい。この場合、移動端末装置20は、端末識別子入力ボックス52に端末識別子が入力された状態で受話ボタン66が押下された場合には、第1発信ボタン58が押下された場合と同様の処理を実行する。また、移動端末装置20は、エリア識別子入力ボックス54のみにエリア識別子が入力された状態で受話ボタン66が押下された場合には、第2発信ボタン60が押下された場合と同様の処理を実行する。また、移動端末装置20は、属性識別子入力ボックス56のみに属性識別子が入力された状態で受話ボタン66が押下された場合には、第3発信ボタン62が押下された場合と同様の処理を実行する。また、移動端末装置20は、端末識別子入力ボックス52に端末識別子が入力されておらず、エリア識別子入力ボックス54にエリア識別子が入力され、且つ、属性識別子入力ボックス56に属性識別子が入力され状態で受話ボタン66が押下された場合には、第4発信ボタン64が押下された場合と同様の処理を実行する。
【0072】
図8は、中継部44によるネットワーク接続処理の流れを示す図である。情報処理装置30の中継部44は、複数の移動端末装置20のうち第1移動端末装置20-1から、音声通話要求を受けた場合、
図8に示す流れで処理を実行する。第1移動端末装置20-1から音声通話要求を受けた場合、中継部44は、S11から処理を開始する。
【0073】
まず、S11において、中継部44は、端末識別子による要求か否かを判断する。すなわち、中継部44は、第1移動端末装置20-1から、端末識別子により識別される移動端末装置20を保持するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求か否かを判断する。
【0074】
端末識別子による要求である場合(S11のYes)、中継部44は、処理を、端末接続処理(S100)に進める。なお、端末接続処理(S100)については、詳細を、
図9を参照して説明する。
【0075】
端末識別子による要求ではない場合(S11のNo)、中継部44は、処理を、S12に進める。
【0076】
S12において、中継部44は、エリア識別子による要求か否かを判断する。すなわち、中継部44は、第1移動端末装置20-1から、エリア識別子により識別される第1エリアに存在するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求か否かを判断する。
【0077】
エリア識別子による要求である場合(S12のYes)、中継部44は、処理を、エリア接続処理(S200)に進める。なお、エリア接続処理(S200)については、詳細を、
図10を参照して説明する。
【0078】
エリア識別子による要求ではない場合(S12のNo)、中継部44は、処理を、S13に進める。
【0079】
S13において、中継部44は、属性識別子による要求か否かを判断する。すなわち、中継部44は、第1移動端末装置20-1から、属性識別子により識別される第1属性に属するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求か否かを判断する。
【0080】
属性識別子による要求である場合(S13のYes)、中継部44は、処理を、属性接続処理(S300)に進める。なお、属性接続処理(S300)については、詳細を、
図11を参照して説明する。
【0081】
属性識別子による要求ではない場合(S13のNo)、中継部44は、エリア識別子および属性識別子による要求であると判断する。すなわち、中継部44は、第1移動端末装置20-1から、エリア識別子により識別される第1エリアに存在し且つ属性識別子により識別される第1属性に属するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求であると判断する。エリア識別子および属性識別子による要求であると判断した場合(S13のNo)、中継部44は、処理を、エリア属性接続処理(S400)に進める。なお、エリア属性接続処理(S400)については、詳細を、
図12を参照して説明する。
【0082】
中継部44は、端末接続処理(S100)、エリア接続処理(S200)、属性接続処理(S300)およびエリア属性接続処理(S400)の何れかを終了した場合、本フローを終了する。
【0083】
図9は、端末接続処理(S100)の流れを示す図である。中継部44は、端末接続処理(S100)において、
図9に示すS101からS107を実行する。
【0084】
まず、S101において、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、音声通話要求に含まれる端末識別子により識別される移動端末装置20を保持するユーザを選択する。
【0085】
続いて、S102において、中継部44は、ユーザエリア情報を参照して、選択したユーザが存在するエリアを特定する。
【0086】
続いて、S103において、中継部44は、選択したユーザがサービス提供エリア外に存在するか否かを判断する。選択したユーザがサービス提供エリア外に存在する場合(S103のYes)、中継部44は、処理をS104に進める。S104において、中継部44は、音声通話要求を送信した第1移動端末装置20-1に対して、サービス提供エリア内にはいない旨の音声アナウンスをして、端末接続処理(S100)を終了する。
【0087】
選択したユーザがサービス提供エリア内に存在する場合(S103のNo)、中継部44は、処理をS105に進める。S105において、中継部44は、音声通話要求に含まれる端末識別子により識別される移動端末装置20を呼び出す。続いて、S106において、中継部44は、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされたか否かを判断する。中継部44は、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされない場合(S106のNo)、処理をS106において待機する。
【0088】
呼び出している移動端末装置20において受話操作がされた場合(S106のYes)、中継部44は、処理をS107に進める。S107において、中継部44は、第1移動端末装置20-1と、選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。中継部44は、S107の処理を終えると端末接続処理(S100)を終了する。
【0089】
以上のような処理を実行することにより、中継部44は、第1移動端末装置20-1から、複数の移動端末装置20のうちの第2移動端末装置20-2を指定した音声通話要求を受け付けた場合、第2移動端末装置20-2を呼び出し、第1移動端末装置20-1と第2移動端末装置20-2とを音声通話可能になるようにネットワーク接続することができる。
【0090】
図10は、エリア接続処理(S200)の流れを示す図である。中継部44は、エリア接続処理(S200)において、
図10に示すS201からS209を実行する。
【0091】
まず、S201において、中継部44は、ユーザエリア情報を参照して、音声通話要求に含まれるエリア識別子により識別される第1エリアに存在するユーザのリストを生成する。
【0092】
続いて、S202において、中継部44は、リストに何れかのユーザが含まれているか否かを判断する。リストに何れのユーザも含まれていない場合(S202のNo)、中継部44は、処理をS203に進める。S203において、中継部44は、音声通話要求を送信した第1移動端末装置20-1に対して、指定されたエリアに何れのユーザもいない旨の音声アナウンスをして、エリア接続処理(S200)を終了する。
【0093】
リストに何れかのユーザが含まれている場合(S202のYes)、中継部44は、処理をS204に進める。
【0094】
S204において、中継部44は、リストに含まれる1または複数のユーザを並べ替える。例えば、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、優先度が高いユーザが上位となるようにリストを並べ替える。これにより、中継部44は、優先度の高いユーザを優先して呼び出すことができる。また、中継部44は、ユーザエリア情報を参照して、距離が短いユーザが上位となるようにリストを並べ替える。これにより、中継部44は、第1エリアの所定位置、例えば中心位置に近いユーザを優先して呼び出すことができる。また、中継部44は、優先度が高いユーザが上位となるようにリストを並べ替え、同一の優先度のユーザについては距離が短いユーザが上位となるようにさらにリストを並べ替えてもよい。また、中継部44は、距離が短いユーザが上位となるようにリストを並べ替え、同一の距離のユーザについては優先度が高いユーザが上位となるようにさらにリストを並べ替えてもよい。なお、ユーザ登録情報は、複数のユーザのそれぞれについて、呼び出し元のユーザ毎または呼び出し元のユーザの属性毎に優先度が設定されていてもよい。例えば、ユーザ登録情報は、複数のユーザのそれぞれについて、所定ユーザが呼び出し元である場合の優先度と、所定ユーザ以外のユーザが呼び出し元である場合の優先度とが設定されていてもよい。この場合、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、音声通話要求を送信した第1移動端末装置20-1を保持するユーザに対応する優先度または第1移動端末装置20-1を保持するユーザの属性に対応する優先度を参照して、リストを並べ替える。
【0095】
続いて、S205において、中継部44は、リストに含まれる最上位のユーザを、通話対象のユーザとして選択する。例えば、中継部44は、リストに含まれる1または複数のユーザのうちの優先度が最も高いユーザを、通話対象のユーザとして選択する。また、例えば、中継部44は、リストに含まれる1または複数のユーザのうちの距離が最も短いユーザを、通話対象のユーザとして選択する。
【0096】
続いて、S206において、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、選択したユーザが保持する移動端末装置20の端末識別子を特定する。
【0097】
続いて、S207において、中継部44は、特定した端末識別子により識別される移動端末装置20を呼び出す。続いて、S208において、中継部44は、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされたか否かを判断する。中継部44は、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされない場合(S208のNo)、処理をS208において待機する。
【0098】
呼び出している移動端末装置20において受話操作がされた場合(S208のYes)、中継部44は、処理をS209に進める。S209において、中継部44は、第1移動端末装置20-1と、選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。
【0099】
なお、中継部44は、S207で呼び出しを開始してから、一定時間、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされない場合、呼び出しを終了し、リストに含まれる1または複数のユーザのうちの、選択したユーザの次に上位のユーザを新たなユーザとして選択してもよい。そして、中継部44は、新たなユーザについて、ステップS206から処理を繰り返してもよい。
【0100】
中継部44は、S209の処理を終えるとエリア接続処理(S200)を終了する。
【0101】
以上のような処理を実行することにより、中継部44は、第1移動端末装置20-1から第1エリアに存在するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、第1エリアに存在する何れかのユーザを選択し、第1移動端末装置20-1と、選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続することができる。
【0102】
図11は、属性接続処理(S300)の流れを示す図である。中継部44は、属性接続処理(S300)において、
図11に示すS301からS310を実行する。
【0103】
まず、S301において、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、音声通話要求に含まれる属性識別子により識別される第1属性が割り当てられた1または複数のユーザのリストを生成する。
【0104】
続いて、S302において、中継部44は、ユーザエリア情報を参照して、属性識別子により識別される第1属性が割り当てられた1または複数のユーザのうち、サービス提供エリア外に存在するユーザをリストから除外する。
【0105】
続いて、S303において、中継部44は、リストに何れかのユーザが含まれているか否かを判断する。リストに何れのユーザも含まれていない場合(S303のNo)、中継部44は、処理をS304に進める。S304において、中継部44は、音声通話要求を送信した第1移動端末装置20-1に対して、指定された属性のユーザがいない旨の音声アナウンスをして、属性接続処理(S300)を終了する。
【0106】
リストに何れかのユーザが含まれている場合(S303のYes)、中継部44は、処理をS305に進める。
【0107】
S305において、中継部44は、リストに含まれる1または複数のユーザを並べ替える。例えば、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、優先度が高いユーザが上位となるようにリストを並べ替える。これにより、中継部44は、優先度の高いユーザを優先して呼び出すことができる。
【0108】
続いて、S306において、中継部44は、リストに含まれる最上位のユーザを、通話対象のユーザとして選択する。例えば、中継部44は、リストに含まれる1または複数のユーザのうちの優先度が最も高いユーザを、通話対象のユーザとして選択する。
【0109】
続いて、S307において、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、選択したユーザが保持する移動端末装置20の端末識別子を特定する。
【0110】
続いて、S308において、中継部44は、特定した端末識別子により識別される移動端末装置20を呼び出す。続いて、S309において、中継部44は、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされたか否かを判断する。中継部44は、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされない場合(S309のNo)、処理をS309において待機する。
【0111】
呼び出している移動端末装置20において受話操作がされた場合(S309のYes)、中継部44は、処理をS310に進める。S310において、中継部44は、第1移動端末装置20-1と、選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。
【0112】
なお、中継部44は、S308で呼び出しを開始してから、一定時間、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされない場合、呼び出しを終了し、リストに含まれる1または複数のユーザのうちの、選択したユーザの次に上位のユーザを新たなユーザとして選択してもよい。そして、中継部44は、新たなユーザについて、ステップS307から処理を繰り返してもよい。
【0113】
中継部44は、S310の処理を終えると属性接続処理(S300)を終了する。
【0114】
以上のような処理を実行することにより、中継部44は、第1移動端末装置20-1から第1属性に属するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、第1属性に属する何れかのユーザを選択し、第1移動端末装置20-1と、選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続することができる。
【0115】
図12は、エリア属性接続処理(S400)の流れを示す図である。中継部44は、エリア属性接続処理(S400)において、
図12に示すS401からS409を実行する。
【0116】
まず、S401において、中継部44は、ユーザエリア情報およびユーザ登録情報を参照して、音声通話要求に含まれるエリア識別子により識別される第1エリアに存在し、且つ、音声通話要求に含まれる属性識別子により識別される属性が割り当てられた1または複数のユーザのリストを生成する。
【0117】
続いて、S402において、中継部44は、リストに何れかのユーザが含まれているか否かを判断する。リストに何れのユーザも含まれていない場合(S402のNo)、中継部44は、処理をS403に進める。S403において、中継部44は、音声通話要求を送信した第1移動端末装置20-1に対して、指定されたエリアに存在し且つ指定された属性のユーザがいない旨の音声アナウンスをして、エリア属性接続処理(S400)を終了する。
【0118】
リストに何れかのユーザが含まれている場合(S402のYes)、中継部44は、処理をS404に進める。
【0119】
S404において、中継部44は、リストに含まれる1または複数のユーザを並べ替える。例えば、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、優先度が高いユーザが上位となるようにリストを並べ替える。また、中継部44は、ユーザエリア情報を参照して、距離が短いユーザが上位となるようにリストを並べ替えてもよい。また、中継部44は、優先度が高いユーザが上位となるようにリストを並べ替え、同一の優先度のユーザについては距離が短いユーザが上位となるようにさらにリストを並べ替えてもよい。また、中継部44は、距離が短いユーザが上位となるようにリストを並べ替え、同一の距離のユーザについては優先度が高いユーザが上位となるようにさらにリストを並べ替えてもよい。なお、ユーザ登録情報は、複数のユーザのそれぞれについて、呼び出し元のユーザ毎または呼び出し元のユーザの属性毎に優先度が設定されていてもよい。例えば、ユーザ登録情報は、複数のユーザのそれぞれについて、所定ユーザが呼び出し元である場合の優先度と、所定ユーザ以外のユーザが呼び出し元である場合の優先度とが設定されていてもよい。この場合、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、音声通話要求を送信した第1移動端末装置20-1を保持するユーザに対応する優先度または第1移動端末装置20-1を保持するユーザの属性に対応する優先度を参照して、リストを並べ替える。
【0120】
続いて、S405において、中継部44は、リストに含まれる最上位のユーザを、通話対象のユーザとして選択する。例えば、中継部44は、リストに含まれる1または複数のユーザのうちの優先度が最も高いユーザを、通話対象のユーザとして選択する。また、例えば、中継部44は、リストに含まれる1または複数のユーザのうちの距離が最も短いユーザを、通話対象のユーザとして選択する。
【0121】
続いて、S406において、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、選択したユーザが保持する移動端末装置20の端末識別子を特定する。
【0122】
続いて、S407において、中継部44は、特定した端末識別子により識別される移動端末装置20を呼び出す。続いて、S408において、中継部44は、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされたか否かを判断する。中継部44は、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされない場合(S408のNo)、処理をS408において待機する。
【0123】
呼び出している移動端末装置20において受話操作がされた場合(S408のYes)、中継部44は、処理をS409に進める。S400において、中継部44は、第1移動端末装置20-1と、選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続する。
【0124】
なお、中継部44は、S407で呼び出しを開始してから、一定時間、呼び出している移動端末装置20において受話操作がされない場合、呼び出しを終了し、リストに含まれる1または複数のユーザのうちの、選択したユーザの次に上位のユーザを新たなユーザとして選択してもよい。そして、中継部44は、新たなユーザについて、ステップS406から処理を繰り返してもよい。
【0125】
中継部44は、S409の処理を終えるとエリア属性接続処理(S400)を終了する。
【0126】
以上のような処理を実行することにより、中継部44は、第1移動端末装置20-1から、第1エリアに存在するユーザであり且つ第1属性に属するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付けた場合、複数のユーザのうちの第1エリアに存在し且つ第1属性に属する何れかのユーザを選択し、第1移動端末装置20-1と、選択したユーザが保持する移動端末装置20とを音声通話可能になるようにネットワーク接続することができる。
【0127】
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム10は、通話目的に応じた適切なユーザを呼び出して、通話させることができる。例えば、情報処理システム10は、第1移動端末装置20-1から第1エリアに存在するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付け、第1移動端末装置20-1を保持するユーザと、第1エリアに存在する何れかのユーザとを通話させることができる。また、例えば、情報処理システム10は、第1移動端末装置20-1から第1属性に属するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付け、第1移動端末装置20-1を保持するユーザと、第1属性に属する何れかのユーザとを通話させることができる。また、例えば、情報処理システム10は、第1移動端末装置20-1から第1エリアに存在し且つ第1属性に属するユーザとの音声通話を要求する音声通話要求を受け付け、第1移動端末装置20-1を保持するユーザと、第1エリアに存在し且つ第1属性に属する何れかのユーザとを通話させることができる。
【0128】
図13は、移動端末装置20による検索処理の流れを示す図である。移動端末装置20は、例えば、
図13に示すような処理を実行してもよい。
【0129】
まず、S61において、移動端末装置20は、エリア識別子または属性識別子の何れか一方、または、エリア識別子および属性識別子の両方の入力を受け付ける。
【0130】
続いて、S62において、移動端末装置20は、入力されたエリア識別子または属性識別子の何れか一方、または、エリア識別子または属性識別子の両方を含む検索要求を、情報処理装置30に送信する。
【0131】
情報処理装置30は、検索要求を受信した場合、1または複数の端末識別子を含む検索結果リストを生成する。検索結果リストは、ユーザ名が含まれていてもよい。
【0132】
エリア識別子を含む検索要求を受信した場合、情報処理装置30は、エリア識別子により識別されるエリアに存在するユーザが保持する移動端末装置20の端末識別子を含む検索結果リストを生成する。例えば、属性識別子を含む検索要求を受信した場合、情報処理装置30は、属性識別子により識別される属性が割り当てられたユーザが保持する移動端末装置20の端末識別子を含む検索結果リストを生成する。例えば、エリア識別子および属性識別子を含む検索要求を受信した場合、情報処理装置30は、エリア識別子により識別されるエリアに存在し、且つ、属性識別子により識別される属性が割り当てられたユーザが保持する移動端末装置20の端末識別子を含む検索結果リストを生成する。
【0133】
続いて、S63において、移動端末装置20は、情報処理装置30により生成された検索結果リストを受信する。続いて、S64において、移動端末装置20は、受信した検索結果リストを表示する。そして、S65において、移動端末装置20は、ユーザが、表示した検索結果リストに含まれる何れかの端末識別子が選択することに応じて、端末識別子を含む音声通話要求を情報処理装置30に送信する。
【0134】
図14は、情報処理装置30の中継部44による検索処理の流れを示す図である。情報処理装置30の中継部44は、複数の移動端末装置20のうち第1移動端末装置20-1から、検索要求を受けた場合、
図14に示す流れで処理を実行する。
【0135】
第1移動端末装置20-1から検索要求を受けた場合、中継部44は、S71から処理を開始する。
【0136】
S71において、中継部44は、エリア識別子による要求か否かを判断する。エリア識別子による要求である場合(S71のYes)、中継部44は、処理を、S72に進める。
【0137】
S72において、中継部44は、ユーザエリア情報およびユーザ登録情報を参照して、検索要求に含まれるエリア識別子により識別される第1エリアに存在する1または複数のユーザのリストを生成する。中継部44は、S72を終えると、処理をステップS77に進める。
【0138】
エリア識別子による要求ではない場合(S71のNo)、中継部44は、処理を、S73に進める。S73において、中継部44は、属性識別子による要求か否かを判断する。属性識別子による要求である場合(S73のYes)、中継部44は、処理を、S74に進める。属性識別子による要求ではない場合(S73のNo)、中継部44は、処理を、S76に進める。
【0139】
S74において、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、検索要求に含まれる属性識別子により識別される第1属性が割り当てられた1または複数のユーザのリストを生成する。続いて、S75において、中継部44は、ユーザエリア情報を参照して、属性識別子により識別される第1属性が割り当てられた1または複数のユーザのうち、サービス提供エリア外に存在するユーザをリストから除外する。そして、中継部44は、S75を終えると、処理をステップS77に進める。
【0140】
S76において、中継部44は、ユーザエリア情報およびユーザ登録情報を参照して、検索要求に含まれるエリア識別子により識別される第1エリアに存在し、且つ、検索要求に含まれる属性識別子により識別される第1属性が割り当てられた1または複数のユーザのリストを生成する。中継部44は、S76を終えると、処理をステップS77に進める。
【0141】
S77において、中継部44は、ユーザ登録情報を参照して、リストに含まれる1または複数のユーザのそれぞれについて端末識別子を特定する。そして、中継部44は、1または複数のユーザのそれぞれに対応させて、特定した端末識別子をリストに含める。
【0142】
続いて、S78において、中継部44は、リストを第1移動端末装置20-1に送信する。中継部44は、S78の処理を終えると、本フローを終了する。
【0143】
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム10は、通話目的に応じた適切なユーザの端末識別子を含むリストを生成して、第1移動端末装置20-1に送信することができる。これにより、情報処理システム10は、通話目的に応じた適切なユーザを呼び出すことができる。
【0144】
図15は、情報処理装置30のハードウェア構成を示す図である。情報処理装置30は、通常のコンピュータと同様の構成している。すなわち、情報処理装置30は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、記憶デバイス204と、ネットワークI/205とを有する。
【0145】
情報処理装置30は、さらに、ディスプレイ206と、表示I/F207と、入力デバイス208と、入力I/F209とを有してもよい。CPU201、ROM202、RAM203、記憶デバイス204、ネットワークI/F205、表示I/F207および入力I/F209は、バスにより接続されている。
【0146】
CPU201は、記憶デバイス204に記憶されたプログラムをRAM203に展開して実行し、各部を制御して入出力を行ったり、データの加工を行ったりする。ROM202には、オペレーティングシステムの起動用プログラムを記憶デバイス204からRAM203に読み出すスタートプログラムが記憶されている。
【0147】
記憶デバイス204は、例えば、ハードディスクドライブまたはフラッシュメモリ等である。記憶デバイス204は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、およびデータを記憶している。これらのプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読み取り可能な記録メディアに記録して配布される。また、プログラムは、サーバからダウンロードすることにより配布されてもよい。ネットワークI/F205は、例えばネットワークに接続するためのインターフェイス装置である。
【0148】
ディスプレイ206は、表示装置である。表示I/F207は、CPU201の制御に従ってディスプレイ206に画像信号を供給する。入力デバイス208は、キーボード、マウス、およびタッチパネル等であり、ユーザによる操作情報を取得する。入力I/F209は、CPU201の制御に従って、入力デバイス208が取得した情報をRAM203に記憶させる。
【0149】
本実施形態の情報処理装置30で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0150】
情報処理装置30で実行されるプログラムは、ユーザエリア更新モジュールと、中継モジュールとを含む。CPU201は、記憶媒体等からこのプログラムを読み出して、上記各モジュールをRAM203にロードする。そして、CPU201は、このプログラムを実行することにより、ユーザエリア更新部42および中継部44として機能する。また、CPU201は、このプログラムを実行することにより、RAM203または記憶デバイス204をユーザ登録情報記憶部32、属性情報記憶部34、ユーザエリア情報記憶部36およびエリア情報記憶部38として機能させる。なお、ユーザエリア更新部42および中継部44の一部または全部がハードウェアにより構成されていてもよい。
【0151】
また、本実施形態の情報処理装置30で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態の情報処理装置30で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、本実施形態のプログラムを、ROM202等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0152】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、種々の変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0153】
10 情報処理システム、20 移動端末装置、22 無線ルータ、30 情報処理装置、32 ユーザ登録情報記憶部、34 属性情報記憶部、36 ユーザエリア情報記憶部、38 エリア情報記憶部、42 ユーザエリア更新部、44 中継部