(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094068
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】収容体
(51)【国際特許分類】
A45D 33/00 20060101AFI20240702BHJP
B65D 77/04 20060101ALI20240702BHJP
B65D 43/22 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
A45D33/00 610A
B65D77/04 A
B65D43/22 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210798
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】栗原 誠
【テーマコード(参考)】
3E067
3E084
【Fターム(参考)】
3E067AA11
3E067AB81
3E067AC01
3E067BA05C
3E067BA10B
3E067BB11B
3E067BB14C
3E067BC02B
3E067BC06C
3E067EA17
3E067EB17
3E067FA04
3E067FC01
3E084AA05
3E084AA14
3E084AA24
3E084AB09
3E084BA02
3E084CA03
3E084CC03
3E084DA03
3E084DB13
3E084DC03
3E084FA06
3E084GA06
3E084GB06
3E084GB13
3E084GB16
3E084GB17
3E084GB22
3E084GB26
3E084LD30
(57)【要約】
【課題】収容皿が載置された保持部材に対する被覆部材の係合及びその解除を、簡易な構成で、かつ全体意匠の仕様に限定を及ぼすことなく実現する。
【解決手段】収容物を収容する収容皿と、収容皿が載置される保持部材と、一端側にて保持部材に回動自在に連結され、他端側に保持部材の被係合部と係合する係合部を具備する被覆部材とを有し、被覆部材は、一端または他端と直交する2つの端部を2つの端部が対向する方向に押圧することにより、一端と他端との間隔が、第1の間隔と、第1の間隔と異なる第2の間隔とに変位可能となる可撓性部材を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容物を収容する収容皿と、
前記収容皿が載置される保持部材と、
一端側にて前記保持部材に回動自在に連結され、他端側に前記保持部材の被係合部と係合する係合部を具備する被覆部材と、を有し、
前記被覆部材は、前記一端または前記他端と直交する2つの端部を該2つの端部が対向する方向に押圧することにより、前記一端と前記他端との間隔が、第1の間隔と、該第1の間隔と異なる第2の間隔とに変位可能となる可撓性部材を含む、収容体。
【請求項2】
前記被覆部材は、開口部を具備する枠状であり、前記2つの端部は、前記開口部を介して互いに対向している、請求項1に記載の収容体。
【請求項3】
前記保持部材は、前記2つの端部が該2つの端部が対向する方向に押圧された場合に前記被覆部材の一部を前記開口部に向かう方向に入り込ませる窪みを有する、請求項2に記載の収容体。
【請求項4】
前記被覆部材は、前記2つの端部のそれぞれに、前記開口部の法線方向に突出した突起を有する、請求項2に記載の収容体。
【請求項5】
前記収容皿は、前記収容物を取り出す取り出し口を有し、前記取り出し口とは反対側の面が載置面となって前記保持部材に載置され、
前記開口部は、前記係合部が前記被係合部に係合した状態で前記取り出し口に対向する、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の収容体。
【請求項6】
前記被覆部材は、前記係合部が前記被係合部に係合した場合に前記収容皿に当接する部分に弾性部材が取り付けられている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の収容体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、化粧料が金皿に充填され、この金皿を収容したケース本体の後端側に蓋体が回動可能に連結したコンパクトケースが開示されている。
【0003】
特許文献1に開示されたコンパクトケースは、ケース本体の前端側に、蓋体の係止爪部が係止するフック等からなるロック機構が設けられている。また、ケース本体内には前端側でロック機構のフックを駆動する弾性樹脂片が金皿の周囲に可動に内蔵されている。そして、弾性樹脂片と一体となった押しボタンが左右から押圧されると、弾性樹脂片が弾性変形して撓み、フックと係止爪部との係止状態が解除され、蓋体がケース本体から開放される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたコンパクトケースは、ケース本体のフックと蓋体の係止爪部とを係止させたり係止状態を解除したりするために、ケース本体内に弾性樹脂片が内蔵されている。そのため、ケース本体のフックと蓋体の係止爪部とを係止させたり係止状態を解除したりするために、これら蓋体、ケース本体及び金皿以外の部品が必要となり、その構造が複雑化してしまうとともに、コストアップが生じてしまう。また、コンパクトケースの意匠によっては、ケース本体のフックと蓋体の係止爪部とを係止させたり係止状態を解除したりするための操作部等を設けることが困難な場合もある。
【0006】
さらに、この弾性樹脂片は、後端側に小径穴が穿設され、この小径穴がケース本体の下枠の軸部に軸支された状態で、ケース本体の上枠の押え部により上側から抜止めされている。そのため、製造時に弾性樹脂片のケース本体に対する精細な位置決めが必要となり、製造工程が煩雑化してしまう虞がある。
【0007】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、収容皿が載置された保持部材に対する被覆部材の係合及びその解除を、簡易な構成で、かつ全体意匠の仕様に限定を及ぼすことなく実現できる収容体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、
収容物を収容する収容皿と、
前記収容皿が載置される保持部材と、
一端側にて前記保持部材に回動自在に連結され、他端側に前記保持部材の被係合部と係合する係合部を具備する被覆部材と、を有し、
前記被覆部材は、前記一端または前記他端と直交する2つの端部を該2つの端部が対向する方向に押圧することにより、前記一端と前記他端との間隔が、第1の間隔と、該第1の間隔と異なる第2の間隔とに変位可能となる可撓性部材を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、収容皿が載置された保持部材に対する被覆部材の係合及びその解除を、簡易な構成で、かつ全体意匠の仕様に限定を及ぼすことなく実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係る第1実施形態を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は(a)に示したA-A断面図である。
【
図2】
図1に示した収容体から上蓋を取り除いた構成を示す外観斜視図である。
【
図3】
図1に示した収容体を開けた状態を示す外観斜視図である。
【
図4】
図3に示した収容体から中皿を取り除いた構成を示す外観斜視図である。
【
図5】第1実施形態に係る中枠の詳細な構成を示す図である。
【
図6】第1実施形態に係る中皿の交換方法を説明するための図である。
【
図7】第1実施形態に係る中皿の交換時に中枠に生じる作用を説明するための図である。
【
図8】第1実施形態に係る中皿の交換時に中枠に生じる作用を説明するための図である。
【
図9】本発明に係る第2実施形態を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は(a)に示したB-B断面図である。
【
図10】
図9に示した収容体から上蓋を取り除いた構成を示す外観斜視図である。
【
図11】
図9に示した収容体を開けた状態を示す外観斜視図である。
【
図12】
図11に示した収容体から中皿を取り除いた構成を示す外観斜視図である。
【
図13】第2実施形態に係る中枠の詳細な構成を示す図である。
【
図14】第2実施形態に係る中皿の交換方法を説明するための図である。
【
図15】第2実施形態に係る中皿の交換時に中枠に生じる作用を説明するための図である。
【
図16】第2実施形態に係る中皿の交換時に中枠に生じる作用を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0012】
(第1実施形態)
〈全体構成〉
図1は、本発明に係る第1実施形態を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は(a)に示したA-A断面図である。
図2は、
図1に示した収容体1から上蓋10を取り除いた構成を示す外観斜視図である。
図3は、
図1に示した収容体1を開けた状態を示す外観斜視図である。
図4は、
図3に示した収容体1から中皿40を取り除いた構成を示す外観斜視図である。
図5は、第1実施形態に係る中枠20の詳細な構成を示す図であり、裏面側から見た図である。
【0013】
本実施形態は
図1に示すように、上蓋10と、中枠20と、保持容器30とを有しており、保持容器30上に中枠20が重ね合わされ、中枠20上に上蓋10が重ね合わされている。また、保持容器30には、中皿40が収容されている。
【0014】
〈中枠20〉
中枠20は、本願発明にて被覆部材の一例となるものであって、樹脂等の可撓性部材から構成されている。中枠20は
図5に示すように、4つの長細板状の枠構成部20a~20dの端部どうしが直角に連結することで、開口部23を有する四角形の枠状となっている。枠構成部20aと枠構成部20dとが互いに並行し、枠構成部20bと枠構成部20cとが並行している。なお、中枠20は、可撓性材料のみから構成されたものに限らず、可撓性材料を含むものであればよい。
【0015】
枠構成部20dには、その両端近傍に2つのヒンジ部24が設けられており、2つのヒンジ部24のそれぞれには、中枠20及び上蓋10を保持容器30に回転自在に保持するための回転軸25が取り付けられている。これにより、中枠20は、一端側にて保持容器30に回動自在に連結されている。
【0016】
枠構成部20aには、保持容器30側に突出した係合爪21が設けられている。係合爪21は、本願発明にて係合部の一例となるものであって、後述する保持容器30の凹部33にその先端が引っ掛かって係合可能な形状を有している。これにより、中枠20は、他端側に保持容器30の凹部33と係合する係合爪21を具備している。
【0017】
枠構成部20b,20cには、枠構成部20aと連結する端部に、保持容器30側に突出した板状の突起22a,22bがそれぞれ設けられている。突起22a,22bは、板状の一方の面が互いに対向する向きで枠構成部20b,20cの最も離れた端辺に沿う領域に設けられている。
【0018】
中枠20の保持容器30側の面には、開口部23の外周に沿う領域に弾性部材50が取り付けられている。中枠20の弾性部材50が取り付けられる領域は、弾性部材50の厚みだけ削られ、弾性部材50が取り付けられた場合に弾性部材50の表面と中枠20の弾性部材50が取り付けられていない領域の表面とが連続した平面となることが好ましい。弾性部材50としては、例えば、ゴム等のエラストマーを用いることができる。なお、開口部23は、中皿40の上面の開口部分と同一の形状を有し、中皿40が収容された保持容器30に中枠20が重ね合わされた場合に中皿40の上面の開口部分と重なるように設けられている。そのため、弾性部材50は、中皿40が収容された保持容器30に中枠20が重ね合わされた場合に中皿40に当接する部分に取り付けられている。
【0019】
〈中皿40〉
中皿40は、本願発明にて収容皿の一例となるものである。中皿40は、例えば固形または粉状の化粧料等の収容物が充填されることで収容物を収容する。中皿40は、四角形の底板の4つの端辺上にそれぞれ側板が起立して上面全面が開口した箱形状であり、開口した上面によって、収容物を取り出す取り出し口が構成されている。
【0020】
〈保持容器30〉
保持容器30は、本願発明にて保持部材の一例となるものである。保持容器30は、四角形の底板の4つの端辺上にそれぞれ側板が起立して上面全面が開口した箱形状である。保持容器30は、中枠20が重ね合わされた場合に枠構成部20a~20cの外側の端辺が保持容器30の3つの側板の外側面の延長上に存在し、かつ、保持容器30の残りの側板の上端面が枠構成部20dに当接する大きさを有している。保持容器30の底板は中皿40の底板よりも大きく、中皿40は取り出し口とは反対側の面が載置面となって保持容器30上に載置収容される。なお、本実施形態においては、1つの中皿40が保持容器30上に載置収容されているが、複数の中皿が保持容器30上に並べられて載置収容された構成としてもよい。
【0021】
保持容器30の側板は、中枠20が重ね合わされた場合にその上端部が中枠20の枠構成部20a~20dと当接する。保持容器30の側板の内側面の高さは、中皿40の高さと同等のものとなっている。
【0022】
保持容器30は、中枠20が重ね合わされた場合にその上端部が中枠20の枠構成部20b,20cと当接する側板の外側面にそれぞれ窪み31a,31bが形成されている。窪み31a,31bは、中枠20が保持容器30に重ね合わされた場合に突起22a,22bに対向する部分に設けられている。窪み31a,31bの深さは、突起22a,22bの厚みよりも深い。そのため、中枠20が保持容器30に重ね合わされた状態では、窪み31a,31bは突起22a,22bと接しておらず、突起22a,22bと窪み31a,31bの底面との間に空隙が存在している。それにより、中枠20の一部となる突起22a,22bを窪み31a,31bの深さ方向に押圧して窪み31a,31bに入り込ませることができる。
【0023】
保持容器30の側板のうち、中枠20が保持容器30に重ね合わされた場合に枠構成部20aに当接する側板には、その内側面に凹部33が設けられている。凹部33は、本願発明にて被係合部の一例となるものであって、中枠20が保持容器30に重ね合わされた場合に中枠20の係合爪21と対向する領域に、係合爪21の先端が引っ掛かって係合爪21に係合可能な形状を有して設けられている。そのため、中枠20の係合爪21は、その先端に外側に向かって突出した部分を有している。これにより、中枠20の係合爪21は、中枠20が保持容器30に重ね合わされた場合にその先端が保持容器30の内側から凹部33に入り込むようにして引っ掛かって係合する。
【0024】
保持容器30の側板のうち、内側面に凹部33が設けられた側板に対向する側板には、その外側面に2つのヒンジ部32が設けられている。ヒンジ部32は、中枠20が保持容器30に重ね合わされた場合に中枠20の2つのヒンジ部24の内側にてヒンジ部24と並ぶように設けられている。ヒンジ部32は、中枠20の回転軸25が挿入される穴部を有し、穴部に回転軸25が挿入されることで中枠20を回転自在に保持する。
【0025】
〈上蓋10〉
上蓋10は、板状形状を有し、保持容器30上に重ね合わされた中枠20上に重ね合わされる。上蓋10は、中枠20上に重ね合わされた場合に3つの端辺が枠構成部20a~20cの外側の端辺と重なり、保持容器30を全て覆うような大きさを有している。上蓋10は2つのヒンジ部11を有する。ヒンジ部11は、上蓋10が中枠20に重ね合わされた場合に中枠20の2つのヒンジ部24の外側にてヒンジ部24と並ぶように設けられている。ヒンジ部11は、中枠20の回転軸25が挿入される穴部を有し、穴部に回転軸25が挿入されることで保持容器30に回転自在に保持される。
【0026】
〈収容体1の使用方法〉
上記のように構成された収容体1は、中皿40に化粧料等の収容物が収容されて使用される。
【0027】
収容物が収容された中皿40は、保持容器30に収容される。その際、上蓋10及び中枠20は、
図3及び
図4に示したように、ヒンジ部11,24を中心として回動して開かれた状態となり、中皿40を保持容器30に収容できる。
【0028】
中皿40が保持容器30に収容された後、まず、中枠20がヒンジ部24を中心として回動して保持容器30に重ね合わされた状態となる。中枠20が保持容器30に重ね合わされると、保持容器30の側板の上端面が中枠20に当接した状態となる。また、中枠20の係合爪21が保持容器30の凹部33に引っ掛かって係合する。これにより、中皿40が保持容器30から脱落しないように保持される。
【0029】
また、上述したように、中枠20は、保持容器30に重ね合わされた場合に中皿40に当接する部分に弾性部材50が取り付けられている。そのため、中枠20が保持容器30に重ね合わされると、弾性部材50が中皿40の側板の上端面に当接する。それにより、中枠20が保持容器30に重ね合わされる際、中皿40の側板が中枠20に当接することによる衝撃を回避できる。また、中皿40を保持容器30と弾性部材50で挟み込むことにより、中皿40や中皿40に収容された収容物を外部から加わる振動や衝撃から保護できるとともに、中皿40が保持容器30内であばれてしまうことを回避できる。
【0030】
そして、上蓋10がヒンジ部11を中心として回動して中枠20に重ね合わされた状態となり、収容体1が保管されたり、持ち運ばれたりする。
【0031】
中皿40に収容された化粧料等の収容物を使用する場合は、上蓋10がヒンジ部11を中心として回動して開かれた状態となる。中皿40は、その上面が開口することで収容物を取り出す取り出し口が構成されている。また、上蓋10が開かれた状態となると中枠20が表出するが、中皿40の取り出し口が中枠20の開口部23に対向している。そのため、中枠20によって中皿40を保持容器30から脱落しないように保持した状態で、中皿40に収容された収容物を取り出して使用することができる。
【0032】
〈中皿40の交換時の作用〉
中皿40に収容された収容物が使用によって少なくなったり、なくなったりした場合は、中皿40を保持容器30から取り出して交換することになる。
【0033】
図6は、第1実施形態に係る中皿40の交換方法を説明するための図であり、上蓋10を開けた状態の外観斜視図である。
図7は、第1実施形態に係る中皿40の交換時に中枠20に生じる作用を説明するための図であり、中枠20の外観斜視図である。
図8は、第1実施形態に係る中皿40の交換時に中枠20に生じる作用を説明するための図であり、(a)は中枠20を上方から見た図、(b)は中枠20を側方から見た図である。
【0034】
上述した収容体1において中皿40を交換するためには、上蓋10を回動させて開き、その後に中枠20も回動させて開く必要がある。しかし、中枠20は上述したように、中枠20の係合爪21が保持容器30の凹部33に引っ掛かって係合しているため、係合爪21と凹部33との係合を解除しなければ中枠20を回動させることができない。
【0035】
ここで、中枠20が保持容器30に重ね合わされた状態では、窪み31a,31bは突起22a,22bと接しておらず、突起22a,22bと窪み31a,31bの底面との間に空隙が存在している。また、中枠20は、樹脂等の可撓性部材から構成されている。
【0036】
そのため、
図6に示すように、突起22a,22bを
図6中C方向に押圧して窪み31a,31bに入り込ませることができる。ここで、中枠20は、枠構成部20dに設けられた2つのヒンジ部24にて保持容器30に回動自在に連結されることで、一端側にて保持容器30に回動自在に連結されている。また、中枠20は、保持容器30の凹部33と係合する係合爪21が枠構成部20aに設けられることで、他端側に保持容器30の凹部33と係合する係合爪21を具備している。一方、突起22a,22bは、枠構成部20a,20dと直交する枠構成部20b,20cの最も離れた端辺に沿う領域に設けられている。これにより、中枠20は、保持容器30に連結された一端または、保持容器30の凹部33と係合する係合爪21を具備する他端と直交する2つの端部をこの2つの端部が対向する方向に押圧されることになる。なお、本実施形態においては、枠構成部20b,20cが中枠20の開口部23を介して互いに対向しているため、押圧される中枠20の2つの端部は開口部23を介して互いに対向しているものとなる。
【0037】
突起22a,22bを
図6中C方向に押圧して窪み31a,31bに入り込ませると、突起22a,22bが保持容器30側に突出していることにより、
図7に示すように枠構成部20aが
図7中D方向に撓むことになる。枠構成部20aが
図7中D方向に撓むと、中枠20が
図8中破線で示す状態から実線で示す状態に変位する。そして、
図8(a)に示すように、枠構成部20bの枠構成部20aとの連結側の端部と、枠構成部20cの枠構成部20aとの連結側の端部との間の間隔が狭まり、枠構成部20aが枠構成部20dに近づく方向に変位する。
【0038】
それにより、
図8に示すように、中枠20の枠構成部20a側の一端と枠構成部20d側の他端との間隔が、枠構成部20aが撓んでいない状態における第1の間隔L1から、第2の間隔L2に狭くなる。ここで、枠構成部20aに設けられた係合爪21は、その先端が保持容器30の内側から凹部33に入り込むようにして引っ掛かって係合している。そのため、枠構成部20aが枠構成部20dに近づく方向に変位すると、係合爪21は保持容器30の側板から離れる方向に移動し、それにより、凹部33との係り代が少なくなり、凹部33との係合が外れる。
【0039】
このようにして中枠20の係合爪21と保持容器30の凹部33との係合を解除することにより、中枠20を回動させて開くことができる。そして、保持容器30上に載置された中皿40を交換することができる。
【0040】
このように本実施形態は、保持容器30上に載置された中皿40を保持容器30から脱落することを回避するための中枠20を有する収容体1である。そして、中枠20が、一端側となる枠構成部20dにて保持容器30に回動自在に連結されているとともに、他端側となる枠構成部20aに、保持容器30の凹部33と係合する係合爪21を具備する構成において、可撓性部材から構成されている。そのため、枠構成部20a,20dと直交する枠構成部20b,20cをこれら枠構成部20a,20dが対向する方向に押圧すると、中枠20が撓むことで、中枠20の枠構成部20a側の一端と枠構成部20d側の他端との間隔が変位する。本実施形態においては具体的には、中枠20が撓むことで、中枠20の枠構成部20a側の一端と枠構成部20d側の他端との間隔が狭まる。中枠20は、係合爪21が保持容器30の内側から保持容器30の凹部33に入り込むように引っ掛かって係合している。そのため、中枠20の枠構成部20a側の一端と枠構成部20d側の他端との間隔が狭まると、それに伴って、枠構成部20aに設けられた係合爪21と保持容器30の凹部33との係合が解除されることとなる。これにより、中皿40が載置された保持容器30上に重ね合わされる中枠20の保持容器30に対する係合及びその解除を簡易な構成で実現できる。また、中枠20の保持容器30対する係合及びその解除を収容体1全体の意匠の仕様に限定を及ぼすことなく実現できる。
【0041】
なお、本実施形態においては、突起22a,22bを
図6中C方向に押圧して窪み31a,31bに入り込ませることで、枠構成部20b,20cを互いに近づく方向に撓ませて枠構成部20aを枠構成部20dに近づく方向に変位させている。しかしながら、枠構成部20b,20cを互いに離れる方向に撓ませることで、枠構成部20aが枠構成部20dに近づく方向に変位させることもできる。
【0042】
(第2実施形態)
〈全体構成〉
図9は、本発明に係る第2実施形態を示す図であり、(a)は外観斜視図、(b)は(a)に示したB-B断面図である。
図10は、
図9に示した収容体101から上蓋110を取り除いた構成を示す外観斜視図である。
図11は、
図9に示した収容体101を開けた状態を示す外観斜視図である。
図12は、
図11に示した収容体101から中皿140を取り除いた構成を示す外観斜視図である。
図13は、第2実施形態に係る中枠120の詳細な構成を示す図であり、裏面側から見た図である。
【0043】
本実施形態は
図9に示すように、上蓋110と、中枠120と、保持容器130とを有しており、保持容器130上に中枠120が重ね合わされ、中枠120上に上蓋110が重ね合わされている。また、保持容器130には、中皿140が収容されている。なお、保持容器130に収容される中皿140の構成は、第1実施形態にて示した中皿40の構成と同一であるため、その説明は省略する。
【0044】
〈中枠120〉
中枠120は、本願発明にて被覆部材の一例となるものであって、樹脂等の可撓性部材から構成されている。中枠120は
図13に示すように、4つの長細板状の枠構成部120a~120dの端部どうしが直角に連結することで、開口部123を有する四角形の枠状となっている。枠構成部120aと枠構成部120dとが互いに並行し、枠構成部120bと枠構成部120cとが並行している。なお、中枠120は、可撓性材料のみから構成されたものに限らず、可撓性材料を含むものであればよい。
【0045】
枠構成部120dには、その両端近傍に2つのヒンジ部124が設けられており、2つのヒンジ部124のそれぞれには、中枠120及び上蓋110を保持容器130に回転自在に保持するための回転軸125が取り付けられている。これにより、中枠120は、一端側にて保持容器130に回動自在に連結されている。
【0046】
枠構成部120aには、中枠120の外側の端辺に沿う領域に保持容器130側に突出した係合爪121が設けられている。係合爪121は、本願発明にて係合部の一例となるものであって、後述する保持容器130の凹部133にその先端が引っ掛かって係合可能な形状を有している。これにより、中枠120は、他端側に保持容器130の凹部133と係合する係合爪21を具備している。
【0047】
枠構成部120b,120cには、開口部123を介して対向する領域に、保持容器130とは反対側に向かって開口部123の法線方向に突出した板状の突起122a,122bがそれぞれ設けられている。突起122a,122bは、板状の一方の面が互いに対向する向きで枠構成部120b,120cの最も離れた端辺に沿う領域に設けられている。
【0048】
中枠120の保持容器130側の面には、開口部123の外周に沿う領域に弾性部材150が取り付けられている。中枠120の弾性部材150が取り付けられる領域は、弾性部材150の厚みだけ削られ、弾性部材150が取り付けられた場合に弾性部材150の表面と中枠120の弾性部材150が取り付けられていない領域の表面とが連続した平面となることが好ましい。弾性部材150としては、例えば、ゴム等のエラストマーを用いることができる。なお、開口部123は、中皿140の上面の開口部分と同一の形状を有し、中皿140が収容された保持容器130に中枠120が重ね合わされた場合に中皿140の上面の開口部分と重なるように設けられている。そのため、弾性部材150は、中皿140が収容された保持容器130に中枠120が重ね合わされた場合に中皿140に当接する部分に取り付けられている。
【0049】
〈保持容器130〉
保持容器130は、本願発明にて保持部材の一例となるものである。保持容器130は、四角形の底板の4つの端辺上にそれぞれ側板が起立して上面全面が開口した箱形状である。保持容器130は、中枠120が重ね合わされた場合に枠構成部120a~120cの外側の端辺が保持容器130の3つの側板の外側面の延長上に存在し、かつ、保持容器130の残りの側板の上端面が枠構成部120dに当接する大きさを有している。保持容器130の底板は中皿140の底板よりも大きく、中皿140は取り出し口とは反対側の面が載置面となって保持容器130上に載置収容される。
【0050】
保持容器130の側板は、中枠120が重ね合わされた場合にその上端部が中枠120の枠構成部120a~120dと当接する。保持容器130の側板の内側面の高さは、中皿140の高さと同等のものとなっている。
【0051】
保持容器130の側板のうち、中枠120が保持容器130に重ね合わされた場合に枠構成部120aに当接する側板には、その外側面が凹んだ凹部133が設けられている。凹部133は、本願発明にて被係合部の一例となるものであって、中枠120が保持容器130に重ね合わされた場合に中枠120の係合爪121と対向する領域に、係合爪121の先端が引っ掛かって係合爪121に係合可能な形状を有して設けられている。そのため、中枠120の係合爪121は、その先端に内側に向かって突出した部分を有している。これにより、中枠120の係合爪121は、中枠120が保持容器130に重ね合わされた場合に、その先端に保持容器130の外側から凹部133に入り込むようにして引っ掛かって係合する。
【0052】
保持容器130の側板のうち、凹部133が設けられた側板に対向する側板には、その外側面に2つのヒンジ部132が設けられている。ヒンジ部132は、中枠120が保持容器130に重ね合わされた場合に中枠120の2つのヒンジ部124の内側にてヒンジ部124と並ぶように設けられている。ヒンジ部132は、中枠120の回転軸125が挿入される穴部を有し、穴部に回転軸125が挿入されることで1中枠20を回転自在に保持する。
【0053】
〈上蓋110〉
上蓋110は、板状形状を有し、保持容器130上に重ね合わされた中枠120上に重ね合わされる。上蓋110は、中枠120上に重ね合わされた場合に3つの端辺が枠構成部120a~120cの外側の端辺と重なり、保持容器30を全て覆うような大きさを有している。上蓋110は2つのヒンジ部111を有する。ヒンジ部111は、上蓋110が中枠120に重ね合わされた場合に中枠120の2つのヒンジ部124の外側にてヒンジ部124と並ぶように設けられている。ヒンジ部111は、中枠120の回転軸125が挿入される穴部を有し、穴部に回転軸125が挿入されることで保持容器130に回転自在に保持される。また、上蓋110は、中枠120上に重ね合わされた場合に中枠120に設けられた突起122a,122bに対向する領域にそれぞれ切り欠き112a,112bが形成されている。切り欠き112a,112bは、上蓋110の2つの端辺からそれぞれ内側に切り欠かれて形成されており、上蓋110が中枠120上に重ね合わされた場合に中枠120の突起122a,122bが入り込むことができる形状となっている。
【0054】
〈収容体101の使用方法〉
上記のように構成された収容体101は、中皿140に化粧料等の収容物が収容されて使用される。
【0055】
収容物が収容された中皿140は、保持容器130に収容される。その際、上蓋110及び中枠120は、
図11及び
図12に示したように、ヒンジ部111,124を中心として回動して開かれた状態となり、中皿140を保持容器130に収容できる。
【0056】
中皿140が保持容器130に収容された後、まず、中枠120がヒンジ部124を中心として回動して保持容器130に重ね合わされた状態となる。中枠120が保持容器130に重ね合わされると、保持容器130の側板の上端面が中枠120に当接した状態となる。また、中枠120の係合爪121が保持容器130の凹部133に引っ掛かって係合する。これにより、中皿140が保持容器130から脱落しないように保持される。
【0057】
また、上述したように、中枠120は、保持容器130に重ね合わされた場合に中皿140に当接する部分に弾性部材150が取り付けられている。そのため、中枠120が保持容器130に重ね合わされると、弾性部材150が中皿140の側板の上端面に当接する。そのため、中枠120が保持容器130に重ね合わされる際、中皿140の側板が中枠120に当接することによる衝撃を回避できる。また、中皿140を保持容器130と弾性部材150で挟み込むことにより、中皿140や中皿140に収容された収容物を外部から加わる振動や衝撃から保護できるとともに、中皿140が保持容器130内であばれてしまうことを回避できる。
【0058】
そして、上蓋110がヒンジ部111を中心として回動して中枠120に重ね合わされた状態となり、収容体101が保管されたり、持ち運ばれたりする。この際、中枠120には、保持容器130とは反対側に突出した突起122a,122bが設けられているが、上蓋110には、上蓋110が中枠120上に重ね合わされた場合に突起122a,122bが入り込む切り欠き112a,112bが形成されている。そのため、突起122a,122bが切り欠き112a,112bに入り込み、上蓋110を中枠120に重ね合わせることができる。
【0059】
中皿140に収容された化粧料等の収容物を使用する場合は、上蓋110がヒンジ部111を中心として回動して開かれた状態となる。中皿140は、その上面が開口することで収容物を取り出す取り出し口が構成されている。また、上蓋110が開かれた状態となると中枠120が表出するが、中皿140の取り出し口が中枠120の開口部123に対向している。そのため、中枠120によって中皿140を保持容器130から脱落しないように保持した状態で、中皿140に収容された収容物を取り出して使用することができる。
【0060】
〈中皿140の交換時の作用〉
中皿140に収容された収容物が使用によって少なくなったり、なくなったりした場合は、中皿140を保持容器130から取り出して交換することになる。
【0061】
図14は、第2実施形態に係る中皿140の交換方法を説明するための図であり、上蓋110を開いた状態の外観斜視図である。
図15は、第2実施形態に係る中皿140の交換時に中枠120に生じる作用を説明するための図であり、中枠120の外観斜視図である。
図16は、第2実施形態に係る中皿140の交換時に中枠120に生じる作用を説明するための図であり、(a)は中枠120を上方から見た図、(b)は中枠120を側方から見た図である。
【0062】
上述した収容体101において中皿140を交換するためには、上蓋110を回動させて開き、その後に中枠120も回動させて開く必要がある。しかし、中枠120は上述したように、中枠120の係合爪121が保持容器130の凹部133に引っ掛かって係合しているため、係合爪121と凹部133との係合を解除しなければ中枠120を回動させることができない。
【0063】
ここで、中枠120は、樹脂等の可撓性部材から構成されている。また、突起122a,122bは、枠構成部120b,120cに設けられている。
【0064】
そのため、突起122a,122bを
図14中E方向に押圧すると、
図15に示すように枠構成部120aが
図15中F方向に撓むことになる。ここで、突起122a,122bが保持容器130とは反対側に向かって突出しているため、第1実施形態に示したものと同様の作用が生じた場合は、枠構成部120aは係合爪121が突出する方向に撓みやすくなる。しかしながら、枠構成部120aは、係合爪121が突出する方向には保持容器130の側板が当接しているため、係合爪121が突出する方向よりも、
図15中F方向に撓みやすくなる。
【0065】
ここで、中枠120は、枠構成部120dに設けられた2つのヒンジ部124にて保持容器130に回動自在に連結されることで、一端側にて保持容器130に回動自在に連結されている。また、中枠120は、保持容器130の凹部133と係合する係合爪121が枠構成部120aに設けられることで、他端側に保持容器130の凹部133と係合する係合爪121を具備している。また、突起122a,122bは、枠構成部120a,120dと直交する枠構成部120b,120cの最も離れた端辺に沿う領域に設けられている。これにより、中枠120は、保持容器130に連結された一端または、保持容器130の凹部133と係合する係合爪121を具備する他端と直交する2つの端部をこの2つの端部が対向する方向に押圧されることになる。なお、本実施形態においては、枠構成部120b,120cが中枠120の開口部123を介して互いに対向しているため、押圧される中枠120の2つの端部は開口部123を介して互いに対向しているものとなる。
【0066】
枠構成部120aが
図15中F方向に撓むと、中枠120が
図16中破線で示す状態から実線で示す状態に変位し、枠構成部120aが枠構成部120dから遠ざかる方向に変位する。
【0067】
それにより、
図16に示すように、中枠120の枠構成部120a側の一端と枠構成部120d側の他端との間隔が、枠構成部120aが撓んでいない状態における第1の間隔L3から、第2の間隔L4に広くなる。ここで、枠構成部120aに設けられた係合爪121は、その先端が保持容器130の外側から凹部133に入り込むようにして引っ掛かって係合している。そのため、枠構成部120aが枠構成部120dから遠ざかる方向に変位すると、係合爪121は保持容器130の側板から離れる方向に移動し、それにより、凹部133との係り代が少なくなり、凹部133との係合が外れる。
【0068】
このようにして中枠120の係合爪121と保持容器130の凹部133との係合を解除することにより、中枠120を回動させて開くことができる。そして、保持容器130上に載置された中皿140を交換することができる。
【0069】
このように本実施形態は、保持容器130上に載置された中皿140を保持容器130から脱落することを回避するための中枠120を有する収容体101である。そして、中枠120が、一端側となる枠構成部120dにて保持容器130に回動自在に連結されているとともに、他端側となる枠構成部120aに、保持容器130の凹部133と係合する係合爪121を具備する構成において、可撓性部材から構成されている。そのため、枠構成部120a,120dと直交する枠構成部120b,120cをこれら枠構成部120a,120dが対向する方向に押圧すると、中枠120が撓むことで、中枠120の枠構成部120a側の一端と枠構成部120d側の他端との間隔が変位する。本実施形態においては具体的には、中枠120が撓むことで、中枠120の枠構成部120a側の一端と枠構成部120d側の他端との間隔が広がる。中枠120は、係合爪121が保持容器130の外側から保持容器130の凹部133に入り込むように引っ掛かって係合している。そのため、中枠120の枠構成部120a側の一端と枠構成部120d側の他端との間隔が広がると、それに伴って、枠構成部120aに設けられた係合爪121と保持容器130の凹部133との係合が解除されることとなる。これにより、中皿140が載置された保持容器130上に重ね合わされる中枠120の保持容器130に対する係合及びその解除を簡易な構成で実現できる。また、中枠120の保持容器130対する係合及びその解除を収容体101全体の意匠の仕様に限定を及ぼすことなく実現できる。
【0070】
なお、上述した実施形態においては、被覆部材として開口部23,123を有する枠状の中枠20,120を例に挙げて説明した。しかし、被覆部材としては、開口部を有さない1枚の板状のものであってもよい。また、被覆部材として四角形の中枠20,120を例に挙げて説明したが、被覆部材や保持部材の外形は四角形のものに限らず、円形等であってもよい。
【0071】
また、上述した実施形態においては、上蓋10,110と中枠20,120とがそれぞれ、保持容器30,130に対して1つのヒンジ部11,24,111,124を中心として回動して開かれる構成となっている。しかしながら、上蓋10,110と中枠20,120の外形がそれぞれ保持容器30,130の上面の形状と略同一であり、上蓋10,110と中枠20,120とが保持容器30,130の互いに対向する端部に設けられた別個のヒンジ部を中心として回動して開かれる三面鏡のような構成であってもよい。
【0072】
また、2つの上蓋と2つの中枠とがそれぞれ保持容器に対して観音開きに開かれる構成としてもよい。その場合、保持容器には、観音開きの見開き部分となる中央部に、中枠の係合爪に係合する凹部を有する壁が設けられる。この壁は、上述した第1実施形態においては、2つの中枠20の係合爪21がそれぞれ入り込む2つの凹部33の深さ以上の厚さを有することが考えられる。また、上述した第2実施形態においては、2つの中枠120が撓む分の間隔を隔ててこの壁が2枚設けるとともに、2つの中枠120が少なくともその間隔を隔てて配置されることが考えられる。
【符号の説明】
【0073】
1,101 収容体
10,110 上蓋
11,24,32,111,124,132 ヒンジ部
20,120 中枠
20a~20d,120a~120d 枠構成部
21,121 係合爪
22a,22b,122a,122b 突起
23,123 開口部
25,125 回転軸
30,130 保持容器
31a,31b 窪み
33,133 凹部
40,140 中皿
41,141 取り出し口
50,150 弾性部材
112a,112b 切り欠き