(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094084
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】化粧料吐出装置
(51)【国際特許分類】
A45D 34/00 20060101AFI20240702BHJP
B05C 11/10 20060101ALI20240702BHJP
B05C 5/00 20060101ALI20240702BHJP
B05B 12/04 20060101ALI20240702BHJP
B05B 1/16 20060101ALI20240702BHJP
B65D 81/32 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
A45D34/00 510B
B05C11/10
B05C5/00 101
B05B12/04
B05B1/16
B65D81/32 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210827
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 素樹
【テーマコード(参考)】
3E013
4F033
4F035
4F041
4F042
【Fターム(参考)】
3E013AB07
3E013AC17
3E013AD07
3E013AE20
3E013AF02
3E013AF16
3E013AF32
4F033BA03
4F033CA12
4F033DA04
4F033EA01
4F033GA01
4F033GA11
4F033LA09
4F033LA13
4F035AA04
4F035BA03
4F035BA05
4F035BA12
4F035BA22
4F041AB01
4F041BA02
4F041BA13
4F041BA32
4F041BA35
4F041BA42
4F042AB00
4F042BA08
4F042BA12
4F042CA01
4F042CB02
4F042CB08
4F042CB11
4F042CB12
4F042CB19
(57)【要約】
【課題】本開示は、化粧料が塗布される塗布位置に対して適切な化粧料を吐出する化粧料吐出装置を提供する。
【解決手段】化粧料が塗布される塗布位置を示す形状又は模様が形成された位置表示面と、前記位置表示面に設けられ、前記化粧料が吐出される複数の吐出孔と、を備え、前記複数の吐出孔のそれぞれから吐出される前記化粧料の成分は、前記吐出孔が設けられている前記位置表示面における前記塗布位置に応じて定められる化粧料吐出装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧料が塗布される塗布位置を示す形状又は模様が形成された位置表示面と、
前記位置表示面に設けられ、前記化粧料が吐出される複数の吐出孔と、
を備え、
前記複数の吐出孔のそれぞれから吐出される前記化粧料の成分は、前記吐出孔が設けられている前記位置表示面における前記塗布位置に応じて定められる、
化粧料吐出装置。
【請求項2】
複数の容器を備え、
前記複数の容器のそれぞれは、前記化粧料を調合するための原料を貯蔵し、
前記複数の吐出孔のそれぞれから吐出される前記化粧料は、前記複数の容器のいずれかの前記容器に貯蔵されている前記原料を調合して形成される、
請求項1に記載の化粧料吐出装置。
【請求項3】
前記複数の容器のそれぞれに貯蔵される前記原料と、前記複数の吐出孔のそれぞれに搬送する搬送部と、
前記複数の吐出孔のそれぞれから吐出される前記化粧料が、前記吐出孔が設けられている前記位置表示面における前記塗布位置に応じて定められる前記成分になるように、前記搬送部を制御する制御部と、
を備える、
請求項2に記載の化粧料吐出装置。
【請求項4】
前記複数の吐出孔のそれぞれに、前記複数の容器のいずれかから前記原料を供給孔と、前記供給孔から供給された前記原料を前記吐出孔から外に押し出す押出部材と、を備える、
請求項3に記載の化粧料吐出装置。
【請求項5】
前記形状又は模様は、人の顔を模した形状又は模様である、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の化粧料吐出装置。
【請求項6】
前記形状又は模様は、人の全身を模した形状又は模様である、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の化粧料吐出装置。
【請求項7】
前記複数の吐出孔のいずれかから吐出される前記化粧料の吐出量は、肌状態の診断結果に基づいて定められる、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の化粧料吐出装置。
【請求項8】
前記複数の吐出孔のいずれかから吐出される前記化粧料の吐出量は、身体情報、季節情報、気象情報、活動情報及びアンケート結果の少なくとも何れかに基づいて定められる、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の化粧料吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、化粧料吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の繰出し容器と、中央に上下方向に延びる合流空間が形成された柱状体と、を備え、複数の繰出し容器から吐出された内容物が合流空間で合流する吐出装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、化粧品である少なくとも1つの化粧製品の分配装置を有しかつ少なくとも2つの出口インターフェースを有する組立体を備える分配システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2020/054435号
【特許文献2】特表2017-537699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
肌の部位別に適切な成分を有する化粧品が知られている。例えば、アイクリーム及びネッククリーム等部位別の商品が販売されている。
【0006】
特許文献1及び特許文献2に開示されているように、化粧料を提供する機器が知られている。
【0007】
本開示は、化粧料が塗布される塗布位置に対して適切な化粧料を吐出する化粧料吐出装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、化粧料が塗布される塗布位置を示す形状又は模様が形成された位置表示面と、前記位置表示面に設けられ、前記化粧料が吐出される複数の吐出孔と、を備え、前記複数の吐出孔のそれぞれから吐出される前記化粧料の成分は、前記吐出孔が設けられている前記位置表示面における前記塗布位置に応じて定められる化粧料吐出装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の化粧料吐出装置によれば、化粧料が塗布される塗布位置に対して適切な化粧料を吐出できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の外観を示す図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の位置表示面を示す図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の構成の概略を示す図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の押出部について説明する図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置における機能構成を説明する図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の処理を説明するフロー図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態に係る化粧料吐出装置の構成の概略を示す図である。
【
図8】
図8は、第3実施形態に係る化粧料吐出装置の構成の概略を示す図である。
【
図9】
図9は、第4実施形態に係る化粧料吐出装置の構成の概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の各実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の又は対応する機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する場合がある。
【0012】
また、理解を容易にするために、図面における各部の縮尺は、実際とは異なる場合がある。平行、直角、直交、水平、垂直、上下、左右などの方向には、実施形態の効果を損なわない程度のずれが許容される。角部の形状は、直角に限られず、丸みを帯びてもよい。平行、直角、直交、水平、垂直には、それぞれ略平行、略直角、略直交、略水平、略垂直が含まれてもよい。
【0013】
≪第1実施形態≫
第1実施形態に係る化粧料吐出装置について説明する。
図1は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の一例である化粧料吐出装置1の外観を示す図である。
図2は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の一例である化粧料吐出装置1の位置表示面10Sを示す図である。
【0014】
<化粧料吐出装置1>
化粧料吐出装置1は、外形が略円柱状の筐体10を備える。筐体10は、円柱状の形状における底面の一方に位置表示面10Sを有する。位置表示面10Sは、化粧料吐出装置1が吐出する化粧料が塗布される塗布位置を示すために、人の顔を模して凸状に形成した形状11を有する。化粧料吐出装置1は、形状11として、人の横顔を模した形状を有する。
【0015】
化粧料吐出装置1は、位置表示面10Sに化粧料が吐出される複数の吐出孔を備える。具体的には、化粧料吐出装置1は、位置表示面10Sに設けられ、化粧料が吐出される吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dを備える。なお、吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dのそれぞれについて区別する必要がない場合は、吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dのそれぞれを総称して吐出孔12と表す場合がある。
【0016】
吐出孔12aは、形状11における額の部分に相当する部分に設けられる。化粧料吐出装置1は、吐出孔12aから額に塗布するのに適した成分を有する化粧料を吐出する。言い換えると、化粧料吐出装置1は、吐出孔12aから額用化粧料を吐出する。
【0017】
吐出孔12bは、形状11における目尻の部分に相当する部分に設けられる。化粧料吐出装置1は、吐出孔12bから目尻に塗布するのに適した成分を有する化粧料を吐出する。言い換えると、化粧料吐出装置1は、吐出孔12bから目尻用化粧料を吐出する。
【0018】
吐出孔12cは、形状11におけるほうれい線の部分に相当する部分に設けられる。化粧料吐出装置1は、吐出孔12cからほうれい線の部分に塗布するのに適した成分を有する化粧料を吐出する。言い換えると、化粧料吐出装置1は、吐出孔12cからほうれい線用化粧料を吐出する。
【0019】
吐出孔12dは、形状11における首の部分に相当する部分に設けられる。化粧料吐出装置1は、吐出孔12dから首に塗布するのに適した成分を有する化粧料を吐出する。言い換えると、化粧料吐出装置1は、吐出孔12dから首用化粧料を吐出する。
【0020】
なお、化粧料吐出装置1は、4つの吐出孔を備えるが、第1実施形態に係る化粧料吐出装置が備える吐出孔の数は4つに限らない。例えば、第1実施形態に係る化粧料吐出装置は、2つ以上の任意の数の吐出孔を備えてもよい。
【0021】
また、化粧料吐出装置1における位置表示面10Sは、人の顔を模して凸状に形成した形状11を有するが、化粧料が塗布される塗布位置を示す形状は、形状11に限らない。例えば、化粧料が塗布される塗布位置を示す形状として、人の顔を模して凹状に形成した形状でもよいし、凸状と凹状を組み合わせた形状でもよい。
【0022】
化粧料吐出装置1における位置表示面10Sに形成する人の顔を模した形状は、人の正面顔を模した形状としてもよい。人の顔を模して形状として、人の正面顔を模した形状とする場合、例えば、顔の左右対称の位置に吐出孔12を設けてもよい。
【0023】
また、吐出孔12を設ける場所についても、額、目尻、ほうれい線又は首にかぎらず、例えば、頬に設けてもよい。吐出孔12を頬に設ける場合は、例えば、頬の領域に複数個の吐出孔12を設けて、塗る量を、グラデーションを付けるようにしてもよい。
【0024】
さらに、化粧料が塗布される塗布位置を示す形状として、人の全身を模した形状としてもよい。さらにまた、化粧料が塗布される塗布位置を示すのに、絵又はイラストのように人の顔又は人の全身を模した模様を形成してもよい。化粧料が塗布される塗布位置を示す形状として、人の全身を模した形状とした場合、吐出孔12を、腕、胸、腹、背中、デコルテ、手、足等の領域に設けてもよい。
【0025】
次に、化粧料吐出装置1の構成の概略について説明する。
図3は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の一例である化粧料吐出装置1の構成の概略を示す図である。
【0026】
化粧料吐出装置1は、吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c、吐出孔12dから、それぞれ額用化粧料CMa、目尻用化粧料CMb、ほうれい線用化粧料CMc、首用化粧料CMdを吐出する。
【0027】
化粧料吐出装置1は、吐出する化粧料の原料を貯蔵する複数の容器を備える。具体的には、化粧料吐出装置1は、吐出する化粧料の原料を貯蔵する容器21e、容器21f、容器21g及び容器21hを備える。なお、容器21e、容器21f、容器21g及び容器21hのそれぞれについて区別する必要がない場合は、容器21e、容器21f、容器21g及び容器21hのそれぞれを総称して容器21と表す場合がある。
【0028】
また、化粧料吐出装置1は、容器21に貯蔵される原料を吐出孔12に搬送する搬送部30を備える。さらに、化粧料吐出装置1は、化粧料吐出装置1全体、特に、搬送部30を制御する制御部40を備える。
【0029】
[容器21e、容器21f、容器21g及び容器21h]
容器21の詳細について説明する。容器21は、吐出する化粧料を調合するための原料を貯蔵する。容器21e、容器21f、容器21g及び容器21hのそれぞれに貯蔵する原料の例について説明する。
【0030】
容器21eは、化粧料吐出装置1が吐出する化粧料、具体的には、額用化粧料CMa、目尻用化粧料CMb、ほうれい線用化粧料CMc及び首用化粧料CMdのベースとなる成分の原料MTeを貯蔵する。具体的には、容器21eに貯蔵される原料MTeは、例えば、化粧品に用いられる一般的な原料であり、例えば水、油、界面活性剤、増粘剤、紫外線吸収剤、美白剤などの有効成分、酸化防止剤、色材、香料等である。原料MTeは、水溶性基剤や乳化基剤などである。
【0031】
容器21fは、化粧料吐出装置1が吐出する化粧料の中で、目尻用化粧料CMb、ほうれい線用化粧料CMc及び首用化粧料CMdに用いられる成分を含む原料MTfを貯蔵する。具体的には、容器21fに貯蔵される原料MTfは、例えば、被膜剤等である。
【0032】
容器21gは、化粧料吐出装置1が吐出する化粧料の中で、額用化粧料CMa、目尻用化粧料CMb、ほうれい線用化粧料CMc及び首用化粧料CMdに用いられる成分を含む原料を貯蔵する。具体的には、容器21gに貯蔵される原料MTgは、例えば、コラーゲン産生促進剤等である。
【0033】
容器21hは、化粧料吐出装置1が吐出する化粧料の中で、目尻用化粧料CMbに用いられる成分を含む原料MThを貯蔵する。具体的には、容器21hに貯蔵される原料MThは、例えば、血行促進剤等である。
【0034】
化粧料には、顔に使用する物以外に、整髪剤などの毛髪化粧料やボディークリームのような体全体に使用とするものも含まれる。化粧料の粘度は、吐出できる範囲であれば限定されず、例えば10万ミリパスカル秒(mPa・s)以下であり、好ましくは、7万ミリパスカル秒(mPa・s)以下であり、さらに好ましくは5万ミリパスカル秒(mPa・s)以下である。粘度の下限は、3000ミリパスカル秒(mPa・s)以上である。
【0035】
[搬送部30]
搬送部30は、吐出孔12から吐出される化粧料の原料を、容器21から吐出孔12まで搬送する。搬送部30は、吐出孔12から吐出される化粧料が所望の成分となるように、制御部40により制御される。
【0036】
搬送部30は、ポンプ31e、ポンプ31f、ポンプ31g及びポンプ31hを備える。また、搬送部30は、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dを備える。さらに、搬送部30は、配管33e、配管33f、配管33g及び配管33hを備える。
【0037】
ポンプ31eは、配管33eにより、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに接続される。ポンプ31fは、配管33fにより、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに接続される。ポンプ31gは、配管33gにより、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに接続される。ポンプ31hは、配管33hにより、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに接続される。
【0038】
(ポンプ31e、ポンプ31f、ポンプ31g、ポンプ31h)
ポンプ31e、ポンプ31f、ポンプ31g及びポンプ31hのそれぞれは、容器21に貯蔵された原料を、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに送る。
【0039】
ポンプ31eは、容器21eに貯蔵されている原料MTeを、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに送る。ポンプ31fは、容器21fに貯蔵されている原料MTfを、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに送る。ポンプ31gは、容器21gに貯蔵されている原料MTgを、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに送る。ポンプ31hは、容器21hに貯蔵されている原料MThを、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに送る。
【0040】
ポンプ31e、ポンプ31f、ポンプ31g及びポンプ31hのそれぞれは、例えば、ピストンポンプ、ダイヤフラムポンプ、渦巻きポンプ、プランジャーポンプ又は回転容積式一軸偏心ねじポンプである。
【0041】
ポンプ31e、ポンプ31f、ポンプ31g及びポンプ31hのそれぞれは、制御部40により制御される。ポンプ31e、ポンプ31f、ポンプ31g及びポンプ31hのそれぞれは、制御部40から指示された量の原料を、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dの少なくとも一つに送る。
【0042】
(排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32d)
排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれは、ポンプ31e、ポンプ31f、ポンプ31g及びポンプ31hのそれぞれから供給された原料を位置表示面10Sから外に押し出す。排出部32aは、吐出孔12aが設けられる位置に対応して設けられる。排出部32bは、吐出孔12bが設けられる位置に対応して設けられる。排出部32cは、吐出孔12cが設けられる位置に対応して設けられる。排出部32dは、吐出孔12dが設けられる位置に対応して設けられる。
【0043】
排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれについて、排出部32を用いて詳細を説明する。
図4は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の一例である化粧料吐出装置1の排出部32について説明する図である。
【0044】
排出部32は、吐出孔12が設けられる位置に対応して設けられる。排出部32は、押出部34と、バルブ35e、バルブ35f、バルブ35g及びバルブ35hと、を備える。
【0045】
押出部34は、アクチュエータ34aと、ピストン34pと、シリンダ34cと、を備える。アクチュエータ34aは、ピストン34pを矢印Aの向き又は矢印Aと反対向きに移動させる。ピストン34pは、シリンダ34cの内部を矢印Aの向き又は矢印Aと反対向きに移動する。ピストン34pの上面34pSは、吐出される化粧料を載せながら、吐出孔12から外側に突出する。なお、ピストン34pは、押出部材の一例である。
【0046】
シリンダ34cは、バルブ35eと繋がる供給孔34eと、バルブ35fと繋がる供給孔34fと、バルブ35gと繋がる供給孔34gと、バルブ35hと繋がる供給孔34hと、を有する。シリンダ34cは、内部に、空間SP1を有する。空間SP1は、吐出孔12から吐出される化粧料の原料を一時的に溜める空間である。空間SP1に吐出孔12から吐出される化粧料の原料は、ピストン34pが矢印Aの向きに移動することにより、吐出孔12から吐出される。
【0047】
バルブ35e、バルブ35f、バルブ35g及びバルブ35hのそれぞれは、オンオフ弁である。バルブ35e、バルブ35f、バルブ35g及びバルブ35hのそれぞれは、例えば、電磁弁又は電動ボール弁である。
【0048】
バルブ35eは、配管33eと接続する。バルブ35eが閉じている場合、容器21eから搬送された原料MTeは、空間SP1に供給されない。バルブ35eが開いている場合、容器21eから搬送された原料MTeが、供給孔34eから空間SP1に供給される。
【0049】
バルブ35fは、配管33fと接続する。バルブ35fが閉じている場合、容器21fから搬送された原料MTfは、空間SP1に供給されない。バルブ35fが開いている場合、容器21fから搬送された原料MTfが、供給孔34fから空間SP1に供給される。
【0050】
バルブ35gは、配管33gと接続する。バルブ35gが閉じている場合、容器21gから搬送された原料MTgは、空間SP1に供給されない。バルブ35gが開いている場合、容器21gから搬送された原料MTgが、供給孔34gから空間SP1に供給される。
【0051】
バルブ35hは、配管33hと接続する。バルブ35hが閉じている場合、容器21hから搬送された原料MThは、空間SP1に供給されない。バルブ35hが開いている場合、容器21hから搬送された原料MThが、供給孔34hから空間SP1に供給される。
【0052】
(配管33e、配管33f、配管33g及び配管33h)
配管33eは、ポンプ31eから排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに分岐する。したがって、ポンプ31eから排出された原料MTeは、配管33eによって分流されて、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに供給される。
【0053】
配管33fは、ポンプ31fから排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに分岐する。したがって、ポンプ31fから排出された原料MTfは、配管33fによって分流されて、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに供給される。
【0054】
配管33gは、ポンプ31gから排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに分岐する。したがって、ポンプ31gから排出された原料MTgは、配管33gによって分流されて、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに供給される。
【0055】
配管33hは、ポンプ31hから排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに分岐する。したがって、ポンプ31hから排出された原料MThは、配管33hによって分流されて、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに供給される。
【0056】
[制御部40]
制御部40は、化粧料吐出装置1全体、特に、搬送部30を制御する。
図5は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の一例である化粧料吐出装置1における機能構成を説明する図である。
【0057】
制御部40は、演算部41と、ポンプ制御部42と、押出制御部43と、記憶部44と、を備える。制御部40は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等を備えるコンピュータである。制御部40は、CPUがROMなどの記憶装置からプログラムをRAM上に読み出し、処理を実行する。
【0058】
(演算部41)
演算部41は、記憶部44に保存されているデータ等から、原料の供給量等を算出する。そして、演算部41は、ポンプ制御部42及び押出制御部43のそれぞれに、ポンプや押出部を制御するための制御量等を指示する。
【0059】
(ポンプ制御部42)
ポンプ制御部42は、演算部41から指示された制御量等に基づいて、ポンプ31e、ポンプ31f、ポンプ31g及びポンプ31hのそれぞれを制御する。
【0060】
(押出制御部43)
押出制御部43は、演算部41から指示された制御指令等に基づいて、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれを制御する。
【0061】
(記憶部44)
記憶部44は、吐出孔12aから吐出する額用化粧料CMa、吐出孔12bから吐出する目尻用化粧料CMb、吐出孔12cから吐出するほうれい線用化粧料CMc及び吐出孔12dから吐出する首用化粧料CMdのそれぞれについて、必要な原料の量を保存する。表1は、記憶部44が記憶している額用化粧料CMa、目尻用化粧料CMb、ほうれい線用化粧料CMc及び首用化粧料CMdのそれぞれに必要な原料MTe、原料MTf、原料MTg及び原料MThのそれぞれの量を示す。
【0062】
例えば、額用化粧料CMaは、量Q1eの原料MTeと、量Q1fの原料MTfと、量Q1gの原料MTgと、量Q1hの原料MThと、により生成される。同様に、目尻用化粧料CMbは、量Q2eの原料MTeと、量Q2fの原料MTfと、量Q2gの原料MTgと、量Q2hの原料MThと、により生成される。ほうれい線用化粧料CMcは、量Q3eの原料MTeと、量Q3fの原料MTfと、量Q3gの原料MTgと、量Q3hの原料MThと、により生成される。首用化粧料CMdは、量Q4eの原料MTeと、量Q4fの原料MTfと、量Q4gの原料MTgと、量Q4hの原料MThと、により生成される。
【0063】
各化粧料の配合について概要を説明する。額用化粧料CMaは、コラーゲン産生促進剤が多くし、被膜剤及び血行促進剤は配合しない。目尻用化粧料CMbは、例えば、血行促進剤を多くし、被膜剤、コラーゲン産生促進剤の順で量を配合する。ほうれい線用化粧料CMcは、コラーゲン産生促進剤を多くし、被膜剤を次に多くし、血行促進剤は配合しない。首用化粧料CMdは、被膜剤多めにし、コラーゲン促進剤少なめにする。また、首用化粧料CMdに、血行促進剤は配合しない。
【0064】
各化粧料における、ベース基剤:被膜剤:コラーゲン産生促進剤:血行促進剤の比率は下記のようになる。なお、比率は一例であり、これに限定されず、肌の状態に合わせて比率を変更する。
【0065】
例えば、額用化粧料は、9.5:0:0.5:0、目尻用化粧料は、8:0.75:0.25:1、ほうれい線用化粧料は、9:0.3:0.7:0、首用化粧料は、8.5:1:0.5:0という比率で配合される。
【0066】
【0067】
なお、表1における量Q1e等の量を示す値は、例えば、体積、重量又は全体に対する割合としてもよい。また、表1における量Q1e等の量を示す値は、例えば、ポンプ31e等のポンプの制御量としてもよい。
【0068】
<化粧料吐出装置の処理>
次に、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の処理について説明する。
図6は、第1実施形態に係る化粧料吐出装置の一例である化粧料吐出装置1の処理を説明するフロー図である。
【0069】
化粧料吐出装置1は、例えば、筐体10に設けられたボタンを操作すると動作を開始する。なお、化粧料吐出装置1が動作を開始するとき、容器21e、容器21f、容器21g及び容器21hが取り付けられた状態であるとする。また、化粧料吐出装置1が動作を開始するとき、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれが備えるバルブ35e、バルブ35f、バルブ35g及びバルブ35hのそれぞれは、閉じた状態であるとする。
【0070】
(ステップS10)
最初に、化粧料吐出装置1は、化粧料を吐出する吐出孔を選択する(化粧料を吐出する吐出孔を選択する工程)。演算部41は、化粧料吐出装置1が備える吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dから、化粧料を吐出する吐出孔を選択する。なお、処理を反復する際は、吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dから、これまで選択していない吐出孔を選択することとする。ここでは説明のため、最初に、演算部41は吐出孔12aを選択するとする。
【0071】
(ステップS20)
次に、演算部41は、選択した吐出孔である吐出孔12aから吐出する化粧料に含まれる原料の量を取得する(選択した吐出孔から吐出する化粧料に含まれる原料の量を取得する工程)。
【0072】
演算部41は、記憶部44から、選択した吐出孔である吐出孔12aから吐出する額用化粧料CMaに含まれる原料の量を取得する。具体的には、演算部41は、記憶部44から、量Q1e、量Q1f、量Q1g及び量Q1hを取得する。
【0073】
(ステップS30)
次に、演算部41は、選択した吐出孔である吐出孔12aに対応する排出部32aの押出部34に供給する原料を選択する(選択した吐出孔に対応する押出部に供給する原料を選択する工程)。演算部41は、選択した吐出孔である吐出孔12aから吐出する額用化粧料CMaに必要な原料である原料MTe、原料MTf、原料MTg及び原料MThのいずれか一つを選択する。なお、処理を反復する際は、原料MTe、原料MTf、原料MTg及び原料MThから、これまで選択していない原料を選択することとする。ここでは説明のため、最初に、演算部41は原料MTeを選択するとする。
【0074】
(ステップS40)
次に、化粧料吐出装置1は、押出部34にステップS30において選択した原料を供給する(押出部に選択した原料を供給する工程)。具体的には、演算部41は、排出部32aに原料MTeを供給するように、化粧料吐出装置1、より具体的には、ポンプ制御部42及び押出制御部43を制御する。
【0075】
演算部41は、排出部32aにおけるバルブ35eを開くように、押出制御部43に指示する。押出制御部43は、排出部32aにおけるバルブ35eを開くように制御する。そして、排出部32aにおけるバルブ35eが開いたら、演算部41は、量Q1eの原料MTeをポンプ31eに送るように、ポンプ制御部42に指示する。ポンプ制御部42は、量Q1eの原料MTeをポンプ31eから排出部32aに送るように、ポンプ31eを制御する。ポンプ制御部42は、ポンプ31eから所定の量、具体的には、量Q1eの原料MTeが送られるように、例えば、ポンプの回転する回数、ポンプの動作時間等を制御する。
【0076】
そして、演算部41は、ポンプ31eによる搬送が終わったら、排出部32aにおけるバルブ35eを閉じるように、押出制御部43に指示する。押出制御部43は、排出部32aにおけるバルブ35eを閉じるように制御する。
【0077】
なお、化粧料吐出装置1は、押出部34にステップS30において選択した原料を供給する際に、例えば、使用者によって量をカスタマイズしてもよい。また、化粧料吐出装置1は、押出部34にステップS30において選択した原料を供給する際に、例えば、時間、季節、肌状態の診断結果又は問診結果等に基づいて、量を適宜変更してもよい。
【0078】
(ステップS50)
次に、演算部41は、選択した吐出孔である吐出孔12aから吐出する化粧料に含まれるすべての原料を排出部32aの押出部34に供給したかどうか判断する(すべての原料を押出部に供給したか判断する工程)。
【0079】
原料MTe、原料MTf、原料MTg及び原料MThのすべてを、排出部32aに供給した場合(ステップS50のYES)、演算部41は、ステップS60に処理を進める。原料MTe、原料MTf、原料MTg及び原料MThのすべてを、排出部32aに供給していない場合(ステップS50のNO)、演算部41は、ステップS30に戻って処理を繰り返す。
【0080】
なお、ステップS30に戻って処理を繰り返す場合、演算部41は、ステップS30において、原料MTe、原料MTf、原料MTg及び原料MThから、これまで選択していない原料を選択する
【0081】
(ステップS60)
原料MTe、原料MTf、原料MTg及び原料MThのすべてを、排出部32aに供給した場合、排出部32aにおける空間SP1には、吐出孔12aから吐出する化粧料の原料がすべて供給されている。吐出孔12aから吐出する化粧料の原料がすべて空間SP1に供給されている状態で、化粧料吐出装置1は、選択した吐出孔から原料からなる化粧料を押し出して吐出する(吐出孔から化粧料を押し出して吐出する工程)。
【0082】
具体的には、演算部41は、排出部32aから額用化粧料を吐出するように、押出制御部43に指示する。押出制御部43は、排出部32aにおける押出部34を、空間SP1に供給された額用化粧料CMaを押し出して吐出するように制御する。
【0083】
排出部32aにおける押出部34は、押出制御部43による制御に基づいて、アクチュエータ34aを動作させて、ピストン34pを
図4における矢印Aの向きに移動させる。排出部32aにおける押出部34が、ピストン34pを
図4における矢印Aの向きに移動することにより、吐出孔12aから額用化粧料CMaが吐出される。
【0084】
使用者は、吐出孔12aから吐出された額用化粧料CMaを、例えば、指によりすくい取る。使用者は、すくい取った額用化粧料CMaを額に適用する。化粧料吐出装置1は、化粧料が塗布される塗布位置を示す位置表示面10Sにおける吐出孔12aから額用化粧料CMaが吐出されることから、使用者は、吐出された額用化粧料CMaを適用する位置を直感的に把握できる。
【0085】
(ステップS70)
次に、演算部41は、吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dのすべての吐出孔から化粧料を吐出したかどうか判断する(すべての吐出孔から化粧料を吐出したか判断する工程)。
【0086】
吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dのすべての吐出孔から化粧料を吐出した場合(ステップS70のYES)、演算部41は処理を終了する。吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dのすべての吐出孔から化粧料を吐出していない場合(ステップS70のNO)、演算部41は、ステップS10に戻って処理を繰り返す。
【0087】
なお、ステップS10に戻って処理を繰り返す場合、演算部41は、ステップS10において、吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dの中から、これまで選択していない吐出孔を選択する。
【0088】
なお、上記の例では、吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dのすべてから化粧料を吐出しているが、例えば、時間によって、吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c及び吐出孔12dのいずれかから吐出するようにしてもよい。
【0089】
<まとめ>
第1実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、化粧料が塗布される塗布位置に対して適切な化粧料を吐出できる。また、第1実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、肌における適用部位が定められた化粧料について、ユーザが当該化粧料を適用する位置を意匠上で直感的に理解できる。さらに、第1実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、適用部位の異なる複数種類の化粧料を1台の化粧料吐出装置により供給できる。
【0090】
肌における適用部位が定められた化粧料(部位別化粧料)を購入したユーザは、部位別化粧料を使用する際には、購入した部位別化粧料を都度確認しながら、指定部位に塗布しなければならない。また、購入した部位別化粧料における商品容器に適用部位の記載がない場合、適用する場所を間違える場合がある。さらに、購入した部位別化粧料における商品容器に適用部位の記載があったとしても、視認性の悪い場合がある。特に、適用部位の記載の文字が小さい場合、高齢者にとって文字が見にくい場合がある。上述のように、化粧料を適用する部位を知る場合に煩雑さがあると、ユーザは意識的に本来の適用部位以外にも使用してしまう(妥協してしまう)ことがある。
【0091】
第1実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、化粧料吐出装置における位置表示面において、どの位置の吐出孔から化粧料が吐出されたかを判断することにより、部位別化粧料を塗布する部位を直感的に理解できる。第1実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、使用者は、部位別化粧料を塗布する部位を直感的に理解できることから、吐出された化粧料を適切な部位に塗布できる。
【0092】
また、第1実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、吐出する化粧料の成分を変更することができる。例えば、部位別に必要な機能を特化させた化粧料は、多くのユーザにとっての最大公約数的な処方である。したがって、例えば、シワの状態が特に悪い場合などは薬剤を多くしたり保湿成分を多くしたりすることで効果を上げることが期待できるが、従来の化粧料吐出装置では対応できなかった。
【0093】
第1実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、吐出する化粧料における原料の配合量を個人の肌状態、環境、好みなどによりカスタマイズできる。
【0094】
なお、第1実施形態に係る化粧料吐出装置において、複数の吐出孔から吐出される化粧料の吐出量は、肌の診断結果に基づいて定めてもよい。また、第1実施形態に係る化粧料吐出装置において、複数の吐出孔から吐出される化粧料の吐出量は、身体情報、季節情報、気象情報、活動情報及びアンケート結果の少なくともいずれかに基づいて定めてもよい。
【0095】
≪第2実施形態≫
第2実施形態に係る化粧料吐出装置について説明する。
図7は、第2実施形態に係る化粧料吐出装置の一例である化粧料吐出装置2の構成の概略を示す図である。
【0096】
<化粧料吐出装置2>
化粧料吐出装置2は、化粧料吐出装置1に対して、容器と搬送部の構成が異なる。
【0097】
化粧料吐出装置2は、吐出する化粧料を貯蔵する複数の容器を備える。具体的には、化粧料吐出装置1は、吐出する化粧料を貯蔵する容器121a、容器121b、容器121c及び容器121dを備える。なお、容器121a、容器121b、容器121c及び容器121dのそれぞれについて区別する必要がない場合は、容器121a、容器121b、容器121c及び容器121dのそれぞれを総称して容器121と表す場合がある。
【0098】
また、化粧料吐出装置2は、容器121に貯蔵される化粧料を吐出孔12に搬送する搬送部130を備える。さらに、化粧料吐出装置2は、化粧料吐出装置2全体、特に、搬送部130を制御する制御部140を備える。
【0099】
[容器121a、容器121b、容器121c及び容器121d]
容器121の詳細について説明する。容器121は、吐出する化粧料を貯蔵する。容器121aは、額用化粧料CMaを貯蔵する。容器121bは、目尻用化粧料CMbを貯蔵する。容器121cは、ほうれい線用化粧料CMcを貯蔵する。容器121dは、首用化粧料CMdを貯蔵する。
【0100】
[搬送部130]
搬送部130は、容器121から、吐出孔12から吐出される化粧料を吐出孔12まで搬送する。搬送部130は、吐出孔12から所望の化粧料が吐出されるように、制御部140により制御される。
【0101】
搬送部130は、ポンプ131a、ポンプ131b、ポンプ131c及びポンプ131dを備える。また、搬送部130は、配管133a、配管133b、配管133c及び配管133dを備える。
【0102】
ポンプ131aは、配管133aにより、吐出孔12aに接続される。ポンプ131bは、配管133bにより、吐出孔12bに接続される。ポンプ131cは、配管133cにより、吐出孔12cに接続される。ポンプ131dは、配管133dにより、吐出孔12dに接続される。
【0103】
(ポンプ131a、ポンプ131b、ポンプ131c、ポンプ131d)
ポンプ131a、ポンプ131b、ポンプ131c、ポンプ131dは、容器21に貯蔵された化粧料を、それぞれ吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c、吐出孔12dに送る。
【0104】
ポンプ131a、ポンプ131b、ポンプ131c及びポンプ131dのそれぞれは、制御部140により制御される。ポンプ131a、ポンプ131b、ポンプ131c、ポンプ131dは、制御部140から指示された量の化粧料を、それぞれ吐出孔12a、吐出孔12b、吐出孔12c、吐出孔12dに送る。
【0105】
<まとめ>
第2実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、化粧料が塗布される塗布位置に対して適切な化粧料を吐出できる。また、第2実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、肌における適用部位が定められた化粧料について、ユーザが当該化粧料を適用する位置を意匠上で直感的に理解できる。さらに、第2実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、適用部位の異なる複数種類の化粧料を供給できる。
【0106】
≪第3実施形態≫
第3実施形態に係る化粧料吐出装置について説明する。
図8は、第3実施形態に係る化粧料吐出装置の一例である化粧料吐出装置3の構成の概略を示す図である。
【0107】
<化粧料吐出装置3>
化粧料吐出装置3は、化粧料吐出装置1に対して、搬送部の構成が異なる。
【0108】
化粧料吐出装置3は、化粧料吐出装置1が備える搬送部30に換えて、搬送部230を備える。また、化粧料吐出装置3は、化粧料吐出装置1が備える制御部40に換えて、制御部240を備える。
【0109】
[搬送部230]
搬送部230は、吐出孔12から吐出される化粧料の原料を、容器21から吐出孔12まで搬送する。搬送部230は、吐出孔12から吐出される化粧料が所望の成分となるように、制御部240により制御される。
【0110】
搬送部230は、複数のポンプ231e、複数のポンプ231f、複数のポンプ231g及び複数のポンプ231hを備える。また、搬送部230は、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dを備える。さらに、搬送部230は、複数の配管233e、複数の配管233f、複数の配管233g及び複数の配管233hを備える。
【0111】
搬送部230は、ポンプ231eを排出部32の台数と同じ台数備える。ポンプ231eは、配管233eにより、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのいずれか一つの排出部に接続する。そして、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに、複数のポンプ231eのいずれかによって、容器21eから原料MTeが供給される。
【0112】
搬送部230は、ポンプ231fを排出部32の台数と同じ台数備える。ポンプ231fは、配管233fにより、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのいずれか一つの排出部に接続する。そして、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに、複数のポンプ231fのいずれかによって、容器21fから原料MTfが供給される。
【0113】
搬送部230は、ポンプ231gを排出部32の台数と同じ台数備える。ポンプ231gは、配管233gにより、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのいずれか一つの排出部に接続する。そして、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに、複数のポンプ231gのいずれかによって、容器21gから原料MTgが供給される。
【0114】
搬送部230は、ポンプ231hを排出部32の台数と同じ台数備える。ポンプ231hは、配管233hにより、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのいずれか一つの排出部に接続する。そして、排出部32a、排出部32b、排出部32c及び排出部32dのそれぞれに、複数のポンプ231hのいずれかによって、容器21hから原料MThが供給される。
【0115】
<まとめ>
第3実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、化粧料が塗布される塗布位置に対して適切な化粧料を吐出できる。また、第3実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、肌における適用部位が定められた化粧料について、ユーザが当該化粧料を適用する位置を意匠上で直感的に理解できる。さらに、第3実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、適用部位の異なる複数種類の化粧料を供給できる。
【0116】
≪第4実施形態≫
第4実施形態に係る化粧料吐出装置について説明する。
図9は、第4実施形態に係る化粧料吐出装置の一例である化粧料吐出装置4の構成の概略を示す図である。
【0117】
<化粧料吐出装置4>
化粧料吐出装置4は、化粧料吐出装置1に対して、搬送部の構成が異なる。
【0118】
化粧料吐出装置4は、化粧料吐出装置1が備える搬送部30に換えて、搬送部330を備える。また、化粧料吐出装置4は、化粧料吐出装置1が備える制御部40に換えて、制御部340を備える。
【0119】
[搬送部330]
搬送部330は、吐出孔12から吐出される化粧料の原料を、容器21から吐出孔12まで搬送する。搬送部330は、吐出孔12から吐出される化粧料が所望の成分となるように、制御部340により制御される。
【0120】
搬送部330は、複数のポンプ331e、複数のポンプ331f、複数のポンプ331g及び複数のポンプ331hを備える。また、搬送部330は、配管333a、配管333b、配管333c及び配管333dを備える。
【0121】
搬送部330は、ポンプ331e、ポンプ331f、ポンプ331g及びポンプ331hのそれぞれを吐出孔12の数と同じ台数備える。
【0122】
配管333a、配管333b、配管333c及び配管333dのそれぞれは、容器21の数分岐する分岐配管である。
【0123】
配管333aの一方は、吐出孔12aに接続される。また、配管333aの他方は、複数のポンプ331eのいずれか一つと、複数のポンプ331fのいずれか一つと、複数のポンプ331gのいずれか一つと、複数のポンプ331hのいずれか一つと、に接続される。ポンプ331eから原料MTeが、ポンプ331fから原料MTfが、ポンプ331gから原料MTgが、及び、ポンプ331hから原料MThが、配管333aを介して供給されることにより、吐出孔12aから額用化粧料CMaが吐出される。
【0124】
配管333bの一方は、吐出孔12bに接続される。また、配管333bの他方は、複数のポンプ331eのいずれか一つと、複数のポンプ331fのいずれか一つと、複数のポンプ331gのいずれか一つと、複数のポンプ331hのいずれか一つと、に接続される。ポンプ331eから原料MTeが、ポンプ331fから原料MTfが、ポンプ331gから原料MTgが、及び、ポンプ331hから原料MThが、配管333bを介して供給されることにより、吐出孔12bから目尻用化粧料CMbが吐出される。
【0125】
配管333cの一方は、吐出孔12cに接続される。また、配管333cの他方は、複数のポンプ331eのいずれか一つと、複数のポンプ331fのいずれか一つと、複数のポンプ331gのいずれか一つと、複数のポンプ331hのいずれか一つと、に接続される。ポンプ331eから原料MTeが、ポンプ331fから原料MTfが、ポンプ331gから原料MTgが、及び、ポンプ331hから原料MThが、配管333cを介して供給されることにより、吐出孔12cからほうれい線用化粧料CMcが吐出される。
【0126】
配管333dの一方は、吐出孔12dに接続される。また、配管333dの他方は、複数のポンプ331eのいずれか一つと、複数のポンプ331fのいずれか一つと、複数のポンプ331gのいずれか一つと、複数のポンプ331hのいずれか一つと、に接続される。ポンプ331eから原料MTeが、ポンプ331fから原料MTfが、ポンプ331gから原料MTgが、及び、ポンプ331hから原料MThが、配管333dを介して供給されることにより、吐出孔12dから首用化粧料CMdが吐出される。
【0127】
<まとめ>
第4実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、化粧料が塗布される塗布位置に対して適切な化粧料を吐出できる。また、第4実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、肌における適用部位が定められた化粧料について、ユーザが当該化粧料を適用する位置を意匠上で直感的に理解できる。さらに、第4実施形態に係る化粧料吐出装置によれば、適用部位の異なる複数種類の化粧料を供給できる。
【0128】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0129】
1、2、3、4 化粧料吐出装置
10 筐体
10S 位置表示面
11 形状
12、12a、12b、12c、12d 吐出孔
21、21e、21f、21g、21h 容器
121、121a、121b、121c、121d 容器
30、130、230、330 搬送部
31e、31f、31g、31h、131a、131b、131c、131d、231e、231f、231g、231h、331e、331f、331g、331h ポンプ
32、32a、32b、32c、32d 排出部
33e、33f、33g、33h、133a、133b、133c、133d、233e、233f、233g、233h、333a、333b、333c、333d 配管
34 押出部
34a アクチュエータ
34c シリンダ
34e、34f、34g、34h 供給孔
34p ピストン
34pS 上面
35e、35f、35g、35h バルブ
40、140、240、340 制御部
41 演算部
42 ポンプ制御部
43 押出制御部
44 記憶部
CMa 額用化粧料
CMb 目尻用化粧料
CMc ほうれい線用化粧料
CMd 首用化粧料
MTe、MTf、MTg、MTh 原料
SP1 空間