(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094156
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】人力駆動車用のドライブユニット
(51)【国際特許分類】
B62M 11/14 20060101AFI20240702BHJP
B62M 6/55 20100101ALI20240702BHJP
【FI】
B62M11/14
B62M6/55
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210934
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】阿部 真幸
(57)【要約】
【課題】好適に変速できる変速機を含む人力駆動車用のドライブユニットを提供する。
【解決手段】ドライブユニットは、人力駆動車用のドライブユニットであって、ハウジングと、前記ハウジングに設けられ、人力駆動力が入力されるように構成される入力回転部と、前記ハウジングに設けられ、前記人力駆動車に前記人力駆動力を出力するように構成される出力回転部と、前記ハウジングに設けられ、前記入力回転部および前記出力回転部の間において前記入力回転部の回転速度に対する前記出力回転部の回転速度の第1比率を変更するように構成される変速機と、を備え、前記変速機は、3段階以上にわたり前記第1比率を変更できるように構成され、前記第1比率の最大値は、0.16以上、かつ、1.25以下である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車用のドライブユニットであって、
ハウジングと、
前記ハウジングに設けられ、人力駆動力が入力されるように構成される入力回転部と、
前記ハウジングに設けられ、前記人力駆動車に前記人力駆動力を出力するように構成される出力回転部と、
前記ハウジングに設けられ、前記入力回転部および前記出力回転部の間において前記入力回転部の回転速度に対する前記出力回転部の回転速度の第1比率を変更するように構成される変速機と、を備え、
前記変速機は、3段階以上にわたり前記第1比率を変更できるように構成され、
前記第1比率の最大値は、0.16以上、かつ、1.25以下である、ドライブユニット。
【請求項2】
前記人力駆動車は、少なくとも1つのフロントスプロケットと、シングルのリアスプロケットとを含み、
前記入力回転部には、前記シングルのリアスプロケットを介して前記人力駆動力が入力される、請求項1に記載のドライブユニット。
【請求項3】
人力駆動車用のドライブユニットであって、
前記人力駆動車は、少なくとも1つのフロントスプロケットと、シングルのリアスプロケットとを含み、
ハウジングと、
前記ハウジングに設けられ、前記シングルのリアスプロケットを介して人力駆動力が入力されるように構成される入力回転部と、
前記ハウジングに設けられ、前記人力駆動車に前記人力駆動力を出力するように構成される出力回転部と、
前記ハウジングに設けられ、前記入力回転部および前記出力回転部の間において前記入力回転部の回転速度に対する前記出力回転部の回転速度の第1比率を変更する変速機と、を備え、
前記第1比率の最大値は、0.16以上、かつ、1.25以下である、ドライブユニット。
【請求項4】
前記最大値は、0.2以上、かつ、1.2以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項5】
前記最大値は、0.3以上、かつ、1.1以下である、請求項4に記載のドライブユニット。
【請求項6】
前記第1比率の最小値は、0.1以上、かつ、0.3以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項7】
前記第1比率の最小値に対する前記第1比率の前記最大値の第2比率は、1.2以上、かつ、8以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項8】
前記第2比率は、1.7以上、かつ、7以下である、請求項7に記載のドライブユニット。
【請求項9】
前記第2比率は、2.4以上、かつ、6以下である、請求項8に記載のドライブユニット。
【請求項10】
前記変速機は、それぞれが前記第1比率を変更するように構成される複数の変速部を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項11】
前記変速機は、少なくとも1つの遊星歯車機構を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項12】
前記変速機は、それぞれが前記第1比率を変更するように構成される複数の変速部を含み、
前記複数の変速部は、それぞれ少なくとも1つの遊星歯車機構を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項13】
前記少なくとも1つの遊星歯車機構は、全て減速機構である、請求項12に記載のドライブユニット。
【請求項14】
前記複数の変速部は、前記入力回転部から前記人力駆動力が入力されるように構成される第1変速部、前記第1変速部から前記人力駆動力が入力されるように構成される第2変速部、および、前記第2変速部から前記人力駆動力が入力され、前記出力回転部に前記人力駆動力を出力するように構成される第3変速部を含み、
前記第1変速部は、第1遊星歯車機構を含み、
前記第2変速部は、第2遊星歯車機構を含み、
前記第3変速部は、第3遊星歯車機構を含む、請求項12に記載のドライブユニット。
【請求項15】
前記第1遊星歯車機構は、第1回転中心軸心を有し、
前記第2遊星歯車機構は、第2回転中心軸心を有し、
前記第3遊星歯車機構は、第3回転中心軸心を有し、
前記第1回転中心軸心は、前記第2回転中心軸心、および、前記第3回転中心軸心と平行に配置される、請求項14に記載のドライブユニット。
【請求項16】
前記第1回転中心軸心は、前記第2回転中心軸心、および、前記第3回転中心軸心と実質的に一致する、請求項15に記載のドライブユニット。
【請求項17】
前記第1変速部、前記第2変速部、および、前記第3変速部は、前記第1比率を段階的に変更し、
前記第3変速部によって変更される前記第1比率の段階の数は、前記第1変速部または前記第2変速部によって変更される前記第1比率の段階の数よりも大きい、請求項14に記載のドライブユニット。
【請求項18】
前記変速機は、
前記第1比率を複数の段階において変更し、
前記複数の段階のうちの少なくとも1つにおいて、前記複数の変速部のうちの少なくとも1つによって前記第1比率が変更されないように、前記入力回転部に入力される人力駆動力を前記出力回転部に出力するように構成される、請求項10に記載のドライブユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、人力駆動車用のドライブユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、変速機を備える人力駆動車用のドライブユニットの一例を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的の1つは、好適に変速できる変速機を含む人力駆動車用のドライブユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1側面に従うドライブユニットは、人力駆動車用のドライブユニットであって、ハウジングと、前記ハウジングに設けられ、人力駆動力が入力されるように構成される入力回転部と、前記ハウジングに設けられ、前記人力駆動車に前記人力駆動力を出力するように構成される出力回転部と、前記ハウジングに設けられ、前記入力回転部および前記出力回転部の間において前記入力回転部の回転速度に対する前記出力回転部の回転速度の第1比率を変更するように構成される変速機と、を備え、前記変速機は、3段階以上にわたり前記第1比率を変更できるように構成され、前記第1比率の最大値は、0.16以上、かつ、1.25以下である。
第1側面のドライブユニットによれば、第1比率を、0.16以上、かつ、1.25以下の最大値から、少なくとも2段階小さくするように変更できる。第1比率を0.16以上、かつ、1.25以下の最大値以下に変更できるため、ドライブユニットは、変速機によって好適に変速できる。
【0006】
本開示の第1側面に従う第2側面のドライブユニットにおいて、前記人力駆動車は、少なくとも1つのフロントスプロケットと、シングルのリアスプロケットとを含み、前記入力回転部には、前記シングルのリアスプロケットを介して前記人力駆動力が入力される。
第2側面のドライブユニットによれば、入力回転部に人力駆動力がシングルのリアスプロケットから入力されるため、入力回転部に人力駆動力を好適に入力できる。第2側面のドライブユニットによれば、シングルのリアスプロケットを含むため、リアスプロケットおよびリアスプロケットまわりの構造を簡略にできる。
【0007】
本開示の第3側面に従うドライブユニットは、人力駆動車用のドライブユニットであって、前記人力駆動車は、少なくとも1つのフロントスプロケットと、シングルのリアスプロケットとを含み、ハウジングと、前記ハウジングに設けられ、前記シングルのリアスプロケットを介して人力駆動力が入力するように構成される入力回転部と、前記ハウジングに設けられ、前記人力駆動車に前記人力駆動力を出力するように構成される出力回転部と、前記ハウジングに設けられ、前記入力回転部および前記出力回転部の間において前記入力回転部の回転速度に対する前記出力回転部の回転速度の第1比率を変更する変速機と、を備え、前第1比率の最大値は、0.16以上、かつ、1.25以下である。
第3側面のドライブユニットによれば、入力回転部に人力駆動力がシングルのリアスプロケットから入力されるため、入力回転部に人力駆動力を好適に入力できる。第3側面のドライブユニットによれば、変速機によって、入力回転部の回転速度を、0.16以上、かつ、1.25以下の第1比率によって変速できるため、ドライブユニットは、変速機によって好適に変速できる。第3側面のドライブユニットによれば、シングルのリアスプロケットを含むため、リアスプロケットおよびリアスプロケットまわりの構造を簡略にできる。
【0008】
本開示の第1から3側面のいずれか1つに従う第4側面のドライブユニットにおいて、前記最大値は、0.2以上、かつ、1.2以下である。
第4側面のドライブユニットによれば、変速機によってさらに好適に変速できる。
【0009】
本開示の第4側面に従う第5側面のドライブユニットにおいて、前記最大値は、0.3以上、かつ、1.1以下である。
第5側面のドライブユニットによれば、変速機によってさらに好適に変速できる。
【0010】
本開示の第1から5側面のいずれか1つに従う第6側面のドライブユニットにおいて、前記第1比率の最小値は、0.1以上、かつ、0.3以下である。
第6側面のドライブユニットによれば、変速機によってさらに好適に変速できる。
【0011】
本開示の第1から6側面のいずれか1つに従う第7側面のドライブユニットにおいて、前記第1比率の最小値に対する前記第1比率の前記最大値の第2比率は、1.2以上、かつ、8以下である。
第7側面のドライブユニットによれば、変速機によってさらに好適に変速できる。
【0012】
本開示の第7側面に従う第8側面のドライブユニットにおいて、前記第2比率は、1.7以上、かつ、7以下である。
第8側面のドライブユニットによれば、変速機によってさらに好適に変速にできる。
【0013】
本開示の第8側面に従う第9側面のドライブユニットにおいて、前記第2比率は、2.4以上、かつ、6以下である。
第9側面のドライブユニットによれば、変速機によってさらに好適に変速できる。
【0014】
本開示の第1から9側面のいずれか1つに従う第10側面のドライブユニットにおいて、前記変速機は、それぞれが前記第1比率を変更するように構成される複数の変速部を含む。
第10側面のドライブユニットによれば、複数の変速部によって第1比率を好適に変更できる。
【0015】
本開示の第1から10側面のいずれか1つに従う第11側面のドライブユニットにおいて、前記変速機は、少なくとも1つの遊星歯車機構を含む。
第11側面のドライブユニットによれば、少なくとも1つの遊星歯車機構によって変速できる。
【0016】
本開示の第1から9側面のいずれか1つに従う第12側面のドライブユニットにおいて、前記変速機は、それぞれが前記第1比率を変更するように構成される複数の変速部を含み、前記複数の変速部は、それぞれ少なくとも1つの遊星歯車機構を含む。
第12側面のドライブユニットによれば、複数の変速部のそれぞれにおいて変速できる。
【0017】
本開示の第12側面に従う第13側面のドライブユニットにおいて、前記少なくとも1つの遊星歯車機構は、全て減速機構である。
第13側面のドライブユニットによれば、複数の減速機構によって、段階的に減速できる。
【0018】
本開示の第12または13側面に従う第14側面のドライブユニットにおいて、前記複数の変速部は、前記入力回転部から前記人力駆動力が入力されるように構成される第1変速部、前記第1変速部から前記人力駆動力が入力されるように構成される第2変速部、および、前記第2変速部から前記人力駆動力が入力され、前記出力回転部に前記人力駆動力を出力するように構成される第3変速部を含み、前記第1変速部は、第1遊星歯車機構を含み、前記第2変速部は、第2遊星歯車機構を含み、前記第3変速部は、第3遊星歯車機構を含む。
第14側面のドライブユニットによれば、第1変速部、第2変速部、および、第3変速部によってさらに好適に変速できる。
【0019】
本開示の第14側面に従う第15側面のドライブユニットにおいて、前記第1遊星歯車機構は、第1回転中心軸心を有し、前記第2遊星歯車機構は、第2回転中心軸心を有し、前記第3遊星歯車機構は、第3回転中心軸心を有し、前記第1回転中心軸心は、前記第2回転中心軸心、および、前記第3回転中心軸心と平行に配置される。
第15側面のドライブユニットによれば、第1遊星歯車機構、第2遊星歯車機構、および、第3遊星歯車機構の回転中心軸心が平行に配置されるため、第1変速部、第2変速部、および、第3変速部をハウジングに好適に配置できる。
【0020】
本開示の第15側面に従う第16側面のドライブユニットにおいて、前記第1回転中心軸心は、前記第2回転中心軸心、および、前記第3回転中心軸心と実質的に一致する。
第16側面のドライブユニットによれば、第1遊星歯車機構、第2遊星歯車機構、および、第3遊星歯車機構の回転中心軸心が実質的に一致するため、変速機の回転中心軸心に対する径方向のサイズの大型化を抑制できる。
【0021】
本開示の第14から16側面のいずれか1つに従う第17側面のドライブユニットにおいて、前記第1変速部、前記第2変速部、および、前記第3変速部は、前記第1比率を段階的に変更し、前記第3変速部によって変更される前記第1比率の段階の数は、前記第1変速部または前記第2変速部によって変更される前記第1比率の段階の数よりも大きい。
第17側面のドライブユニットによれば、第1変速部および第2変速部によって変速された後に、第3変速部によって細かく第1比率を変更できる。
【0022】
本開示の第10、および、12から17側面のいずれか1つに従う第18側面のドライブユニットにおいて、前記変速機は、前記第1比率を複数の段階において変更し、前記複数の段階のうちの少なくとも1つにおいて、前記複数の変速部のうちの少なくとも1つによって前記第1比率が変更されないように、前記入力回転部に入力される人力駆動力を前記出力回転部に出力するように構成される。
第18側面のドライブユニットによれば、複数の段階のうちの少なくとも1つにおいて減速せずに、かつ、増速せずに、人力駆動力を出力回転部に伝達できる。
【発明の効果】
【0023】
本開示の人力駆動車用のドライブユニットは、好適に変速できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】実施形態の人力駆動車の駆動機構の側面図である。
【
図2】
図1の人力駆動車の人力駆動力、および、モータの駆動力の伝達経路を示すブロック図である。
【
図3】
図2の人力駆動力、および、モータの駆動力の伝達経路のスケルトン図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<実施形態>
図1から
図3を参照して、実施形態の人力駆動車用のドライブユニット40を説明する。ドライブユニット40は、人力駆動車用のドライブユニット40である。
【0026】
人力駆動車10は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力によって駆動できる乗り物である。人力駆動車10は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、ハンドバイク、および、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車10が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車10は、例えば1輪車および2輪以上の車輪を有する乗り物も含む。人力駆動車10は、人力駆動力のみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車10は、人力駆動力だけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するE-bikeを含む。E-bikeは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において人力駆動車10を電動アシスト自転車として説明する。
【0027】
人力駆動車10は、クランク軸12を含む。クランク軸12は、一対のクランクアーム14を介して人力駆動力が入力されるように構成される。一対のクランクアーム14のそれぞれには、ペダル16が設けられる。
【0028】
例えば、人力駆動車10は、少なくとも1つのフロントスプロケット18と、シングルのリアスプロケット20とを含む。少なくとも1つのフロントスプロケット18は、例えば、シングルのフロントスプロケット18を含む。人力駆動車10がシングルのフロントスプロケット18を含む場合、人力駆動車10は、フロントディレイラを含まない。人力駆動車10がシングルのリアスプロケット20を含む場合、人力駆動車10はリアディレイラを含まない。本実施形態の人力駆動車10は、シングルのフロントスプロケット18およびシングルのリアスプロケット20を含み、かつ、フロントディレイラおよびリアディレイラを含まない。
【0029】
少なくとも1つのフロントスプロケット18には、クランク軸12を介して入力される人力駆動力によって回転する。人力駆動車10は、例えば、チェーン22を含む。チェーン22は、フロントスプロケット18からリアスプロケット20に人力駆動力を回転として伝達するように、フロントスプロケット18およびリアスプロケット20を接続する。本実施形態では、フロントスプロケット18の回転速度に対するリアスプロケット20の回転速度の比率が1となるように構成される。フロントスプロケット18の回転速度に対するリアスプロケット20の回転速度の比率が、1よりも大きい、または、1よりも小さくてもよい。
【0030】
人力駆動車10は、例えば、リアハブ24を含む。リアスプロケット20は、リアハブ24を介して人力駆動車10の車輪に人力駆動力を出力するように構成される。リアハブ24は、ハブシェル26を含む。リアハブ24は、人力駆動車10の車軸10Aのまわりを回転可能に配置される。車軸10Aは、人力駆動車10のフレームに設けられる。
【0031】
人力駆動車10は、例えば、増速機28を含む。増速機28は、モータハウジング30に設けられ、クランク軸12を介して人力駆動力が入力される。増速機28は、入力された人力駆動力の回転を増速して、フロントスプロケット18に出力する。
【0032】
人力駆動車10は、例えば、モータ32を含む。モータ32は、例えば、モータハウジング30に設けられる。モータ32は、人力駆動車10の推進をアシストするように構成される。モータ32は、人力駆動車10に推進力を付与する。モータ32は、人力駆動力の伝達経路において、増速機28よりも下流に駆動力を出力するように構成される。
【0033】
人力駆動車10は、例えば、モータ減速機34を含む。モータ減速機34は、モータ32の駆動力が入力され、モータ32の駆動力を人力駆動力の伝達経路に出力する。モータ減速機34は、例えば、人力駆動力の伝達経路のうち、増速機28よりも上流にモータ32の駆動力を出力する。モータ減速機34には、モータ32の駆動力が回転として入力される。モータ減速機34は、モータ32から出力される回転の回転速度を減速して出力する。モータ減速機34は、例えば、モータハウジング30に設けられる。
【0034】
モータ減速機34の減速比は、例えば、1未満である。モータ減速機34の減速比は、モータ減速機34に入力される回転の回転速度に対するモータ減速機34が出力する回転の回転速度の比率である。モータ減速機34の減速比が小さい程、モータ減速機34による減速度合いが大きくなる。例えば、モータ減速機34の変速比は、0.125以上である。モータ減速機34の変速比は、例えば、0.125以上、かつ、1未満である。モータ減速機34の変速比は、例えば、0.15以上、かつ、0.7未満である。モータ減速機34の変速比は、例えば、0.17以上、かつ、0.5未満である。モータ減速機34の変速比は、例えば、0.2以上、かつ、0.3未満である。モータ減速機34の変速比は、例えば、0.25である。
【0035】
人力駆動車10は、例えば、ドライブユニット40を含む。ドライブユニット40は、例えば、車軸10Aのまわりに回転可能に設けられる。ドライブユニット40は、例えば、リアハブ24を含む。ドライブユニット40は、ハウジング42と、入力回転部44と、出力回転部46と、変速機48と、を備える。本実施形態では、ハウジング42と出力回転部46とが一体に構成される。ハウジング42は、回転中心軸心C1まわりに回転可能に、車軸10Aに設けられる。回転中心軸心C1は、車軸10Aの中心軸心と実質的に一致する。本明細書において、実質的に一致するという記載は、完全に一致する場合、または、完全には一致しないものの、完全に一致するとみなせる場合を意味する。完全に一致するとみなせる場合は、例えば、一致しない程度が、一致しないことによってドライブユニット40の機能に影響を与えない場合である。ハウジング42は、例えば、ハブシェル26を含む。
【0036】
入力回転部44は、ハウジング42に設けられ、人力駆動力が入力されるように構成される。例えば、入力回転部44には、シングルのリアスプロケット20を介して人力駆動力が入力される。入力回転部44は、ハウジング42に設けられ、シングルのリアスプロケット20を介して人力駆動力が入力されるように構成される。入力回転部44の少なくとも一部は、ハウジング42の内部空間に配置される。入力回転部44は、回転中心軸心C1まわりに回転可能にハウジング42に設けられる。入力回転部44は、例えば、回転中心軸心C1まわりに車軸10Aと相対回転するように、車軸10Aの外周面まわりに配置される筒状部材を含む。入力回転部44は、リアスプロケット20から人力駆動力が回転として出力されるように、リアスプロケット20と接続される。入力回転部44は、スプロケット取付部44Aを有する。スプロケット取付部44Aは、回転中心軸心C1まわりに入力回転部44と一体回転するように構成される。スプロケット取付部44Aは、リアスプロケット20を取り外し可能に構成される。入力回転部44は、出力回転部46に人力駆動力を出力できるように、出力回転部46と接続される。入力回転部44は、変速機48に人力駆動力を出力できるように、変速機48と接続される。
【0037】
出力回転部46は、例えば、ハウジング42に設けられ、人力駆動力を出力するように構成される。出力回転部46は、ハウジング42に設けられ、人力駆動車10に人力駆動力を出力するように構成される。出力回転部46は、例えば、人力駆動力によって車輪を回転させることによって、人力駆動車10に人力駆動力を出力するように構成される。出力回転部46は、例えば、ハウジング42に回転を出力するように構成される。出力回転部46は、回転中心軸心C1まわりに回転可能にハウジング42に設けられる。出力回転部46は、ハブシェル26を介して人力駆動車10の車輪に回転を出力できるように、ハブシェル26に接続される。
【0038】
出力回転部46は、第1出力回転部46Aおよび第2出力回転部46Bを含む。第1出力回転部46Aは、入力回転部44およびハウジング42と接続される。第1出力回転部46Aは、ハウジング42と相対回転可能に構成される。第1出力回転部46Aは、ハウジング42と相対回転する許容状態と、ハウジング42に対する回転が規制される規制状態とを含む。第2出力回転部46Bは、変速機48およびハウジング42と接続される。第2出力回転部46Bは、ハウジング42と一体回転するように構成される。
【0039】
変速機48は、ハウジング42に設けられ、入力回転部44および出力回転部46の間において第1比率を変更するように構成される。第1比率は、入力回転部44の回転速度に対する出力回転部46の回転速度の比率である。第1比率は、例えば、減速比である。減速比が小さい程、減速度合いが大きくなるため、第1比率が小さい程、変速機48による減速度合いが大きくなる。変速機48は、例えば、ハブシェル26の内部空間に配置される。
【0040】
例えば、変速機48は、第1比率を複数の段階において変更する。変速機48は、3段階以上にわたり第1比率を変更できるように構成される。変速機48は、例えば、6段階以上にわたり第1比率を変更できるように構成される。変速機48は、例えば、9段階以上にわたり第1比率を変更できるように構成される。本実施形態では、変速機48は、10段階にわたり第1比率を変更できるように構成される。
【0041】
例えば、変速機48は、複数の変速部52を含む。複数の変速部52は、それぞれが第1比率を変更するように構成される。変速機48が複数の変速部52を含む場合、例えば、変速機48によって変更される第1比率は、それぞれの変速部52によって変更される第1比率の乗算値として表される。例えば、複数の変速部52は3つの変速部52を含む。例えば、複数の変速部52は、第1変速部52A、第2変速部52B、および、第3変速部52Cを含む。本実施形態では、複数の変速部52は3つの変速部52を含むが、複数の変速部52が4つ以上の変速部52を含んでもよい。変速機48は、1つの変速部52のみを含んでもよい。
【0042】
例えば、変速機48は、少なくとも1つの遊星歯車機構54を含む。例えば、複数の変速部52は、それぞれ少なくとも1つの遊星歯車機構54を含む。少なくとも1つの遊星歯車機構54は、複数の遊星歯車機構54を含む。複数の遊星歯車機構54は、複数の太陽歯車、複数のリングギア、複数の遊星ギア、複数のキャリアを含む。例えば、第1変速部52Aは、第1遊星歯車機構54Aを含む。例えば、第2変速部52Bは、第2遊星歯車機構54Bを含む。例えば、第3変速部52Cは、第3遊星歯車機構54Cを含む。本実施形態では、少なくとも1つの遊星歯車機構54は3つの遊星歯車機構54を含むが、少なくとも1つの遊星歯車機構54は4つ以上の遊星歯車機構54を含んでもよい。変速機48が変更できる第1の変更段の総数は、例えば、変速部52の数、および、遊星歯車機構54の数と対応する。
【0043】
例えば、少なくとも1つの遊星歯車機構54は、全て減速機構である。第1遊星歯車機構54Aは減速機であり、かつ、第2遊星歯車機構54Bは減速機であり、第3遊星歯車機構54Cは減速機である。例えば、第1変速部52Aによって変更される第1比率は1より大きく、かつ、第2変速部52Bによって変更される第1比率は1より大きく、かつ、第3変速部52Cによって変更される第1比率は1より大きい。
【0044】
複数の変速部52は、例えば、それぞれが第1比率を変更するように構成される。例えば、第1変速部52A、第2変速部52B、および、第3変速部52Cは、第1比率を段階的に変更する。例えば、第3変速部52Cによって変更される第1比率の段階の数は、第1変速部52Aまたは第2変速部52Bによって変更される第1比率の段階の数よりも大きい。第1変速部52Aは、例えば、第1比率を2段階に変更する。第2変速部52Bは、例えば、第1比率を2段階に変更する。第3変速部52Cは、例えば、第1比率を3段階に変更する。
【0045】
例えば、変速機48は、複数の段階のうちの少なくとも1つにおいて、複数の変速部52のうちの少なくとも1つによって第1比率が変更されないように、入力回転部44に入力される人力駆動力を出力回転部46に出力するように構成される。第1比率が変更されない場合の第1比率は、1である。
【0046】
ドライブユニット40は、例えば、クラッチ50を含む。クラッチ50は、入力回転部44に対する第1出力回転部46Aの状態を、許容状態と、規制状態との間において切り替える。規制状態において、第1出力回転部46Aは、入力回転部44と一体に回転する。許容状態において、第1出力回転部46Aは、入力回転部44に対して回転できる。クラッチ50は、例えば、入力回転部44および第1出力回転部46Aの一方に設けられる係合部材と、入力回転部44および第1出力回転部46Aの他方に設けられる凹部とを含む。係合部材は、例えば、爪部材を含む。爪部材は、凹部に係合する第1状態と、凹部から離れる第2状態とを切り替え可能に構成される。クラッチ50が規制状態を形成することによって、第1比率が変更されないように、入力回転部44に入力される人力駆動力が出力回転部46に出力される。
【0047】
変速機48は、支持部材56を含む。支持部材56は、例えば、回転中心軸心C1まわりに車軸10Aと相対回転するように、車軸10Aの外周面まわりに配置される筒状部材を含む。支持部材56は、本実施形態では、ハブ軸である。支持部材56は、人力駆動車10のフレームに着脱可能に設けられる。回転中心軸心C1の延びる方向において、支持部材56の軸方向の両端部は、人力駆動車10のフレームのリアエンドにそれぞれ着脱可能に固定される。車軸10Aの両端部は、本実施形態では、回転中心軸心C1の延びる方向において、人力駆動車10のフレームのリアエンドにそれぞれ着脱可能に固定される。車軸10Aは、例えば、車輪止め部材を含む。車輪止め部材は、例えば、工具を用いずにハブ軸をフレームに取り付けできる。車輪止め部材の軸方向の両端部は、人力駆動車10のフレームのリアエンドにそれぞれ固定される。支持部材56は、車軸10Aと一体形成されていてもよい。支持部材56の軸方向の両端部が、人力駆動車10のフレームのリアエンドにそれぞれ直接固定される場合、車軸10Aは、省略されてもよい。
【0048】
第1変速部52Aは、例えば、入力回転部44から人力駆動力が入力されるように構成される。例えば、第1遊星歯車機構54Aは、第1回転中心軸心A1を有する。第1遊星歯車機構54Aは、第1太陽ギア58A、第1リングギア58B、第1遊星ギア58C、第1キャリア58D、および、第1接続部材58Eを含む。
【0049】
第1太陽ギア58Aは、支持部材56と一体回転可能に、支持部材56に設けられる。第1太陽ギア58Aは、支持部材56と相対回転する許容状態と、支持部材56に対する回転が規制される規制状態とを含む。第1リングギア58Bは、第1太陽ギア58Aまわりに配置される。第1遊星ギア58Cは、第1太陽ギア58Aおよび第1リングギア58Bと係合する。第1遊星歯車機構54Aは、例えば、第1回転中心軸心A1の周方向に離れて配置される複数の第1遊星ギア58Cを含む。
【0050】
第1遊星ギア58Cは、第1キャリア58Dによって、第1回転中心軸心A1まわりに公転可能、かつ、第1キャリア58Dのまわりを自転可能に支持される。第1キャリア58Dが第1回転中心軸心A1まわりに回転すると、第1遊星ギア58Cは、第1太陽ギア58Aのまわりを公転する。第1接続部材58Eは、入力回転部44および第1リングギア58Bと一体回転するように、入力回転部44および第1リングギア58Bと接続される。
【0051】
第1変速部52Aは、例えば、第1クラッチ60を含む。第1クラッチ60は、支持部材56と第1太陽ギア58Aとを接続する。第1クラッチ60は、第1太陽ギア58Aの状態を、許容状態と、規制状態との間において切り替える。第1クラッチ60は、例えば、規制状態において、支持部材56に対する第1太陽ギア58Aの回転を規制し、かつ、許容状態において支持部材56に対する第1太陽ギア58Aの回転を許容する。第1クラッチ60は、例えば、支持部材56および第1太陽ギア58Aの一方に設けられる係合部材と、支持部材56および第1太陽ギア58Aの他方に設けられる凹部とを含む。係合部材は、例えば、爪部材を含む。爪部材は、凹部に係合する第1状態と、凹部から離れる第2状態とを切り替え可能に構成される。
【0052】
第2変速部52Bは、例えば、第1変速部52Aから人力駆動力が入力されるように構成される。例えば、第2遊星歯車機構54Bは、第2回転中心軸心A2を有する。第2遊星歯車機構54Bは、第2太陽ギア62A、第2リングギア62B、第2遊星ギア62C、第2キャリア62D、および、第2接続部材62Eを含む。
【0053】
第2太陽ギア62Aは、支持部材56と一体回転可能に、支持部材56に設けられる。第2太陽ギア62Aは、支持部材56と相対回転する許容状態と、支持部材56に対する回転が規制される規制状態とを含む。第2リングギア62Bは、第2太陽ギア62Aまわりに配置される。第2遊星ギア62Cは、第2太陽ギア62Aおよび第2リングギア62Bと係合する。第2遊星歯車機構54Bは、第2回転中心軸心A2の周方向に離れて配置される複数の第2遊星ギア62Cを含む。
【0054】
第2遊星ギア62Cは、第2キャリア62Dによって、第2回転中心軸心A2まわりに公転可能、かつ、第2キャリア62Dのまわりを自転可能に支持される。第2キャリア62Dが第2回転中心軸心A2まわりに回転すると、第2遊星ギア62Cは、第2太陽ギア62Aのまわりを公転する。第2接続部材62Eは、第1キャリア58Dおよび第2リングギア62Bと一体回転するように第1キャリア58Dおよび第2リングギア62Bに接続される。
【0055】
第2変速部52Bは、例えば、第2クラッチ64を含む。第2クラッチ64は、支持部材56と第2太陽ギア62Aとを接続する。第2クラッチ64は、第2太陽ギア62Aの状態を、許容状態と、規制状態との間において切り替える。第2クラッチ64は、例えば、規制状態において、支持部材56に対する第2太陽ギア62Aの回転を規制し、かつ、許容状態において支持部材56に対する第2太陽ギア62Aの回転を許容する。第2クラッチ64は、例えば、支持部材56および第2太陽ギア62Aの一方に設けられる係合部材と、支持部材56および第2太陽ギア62Aの他方に設けられる凹部とを含む。係合部材は、例えば、爪部材を含む。爪部材は、凹部に係合する第1状態と、凹部から離れる第2状態とを切り替え可能に構成される。
【0056】
第2変速部52Bは、例えば、第1ワンウェイクラッチ66を含む。第1ワンウェイクラッチ66は、第1接続部材58Eと第2接続部材62Eとを接続する。第1ワンウェイクラッチ66は、例えば、第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの一方の外周面と第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの他方の内周面との間に設けられる。第1ワンウェイクラッチ66は、例えば、ローラクラッチおよび爪式クラッチの少なくとも1つを含む。第1ワンウェイクラッチ66は、例えば、内輪および外輪を含む。第1ワンウェイクラッチ66は、リアスプロケット20が前転する場合に、第1接続部材58Eから第2接続部材62Eに人力駆動力を伝達可能に構成される。リアスプロケット20が前転する場合、リアスプロケット20は人力駆動車10が前進する方向と対応する方向に回転する。
【0057】
内輪は、第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの一方と一体に形成されてもよく、第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの一方と別体に形成され、かつ、第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの一方と一体に回転するように、第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの一方に取り付けられてもよい。内輪が、第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの一方と別体に形成される場合、内輪は、例えば、スプラインによって、第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの一方に取り付けられる。
【0058】
外輪は、第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの他方と一体に形成されてもよく、第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの他方と別体に形成され、かつ、第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの他方と一体に回転するように第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの他方に取り付けられてもよい。外輪が第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの他方と別体に形成される場合、外輪は、例えば、スプラインによって第1接続部材58Eおよび第2接続部材62Eの他方に取り付けられる。
【0059】
第1ワンウェイクラッチ66は、第1接続部材58Eが予め定める方向に回転し、かつ、第1接続部材58Eの回転速度が第2接続部材62Eの回転速度よりも大きい場合、第2接続部材62Eと第1接続部材58Eとの相対回転を許容するように構成される。第1ワンウェイクラッチ66は、第1接続部材58Eが予め定める方向に回転し、かつ、第1接続部材58Eの回転速度が第2接続部材62Eの回転速度よりも小さい場合、第1接続部材58Eの回転を第2接続部材62Eに伝達するように構成される。予め定める方向は、人力駆動車10が人力駆動力によって前進する場合に回転する方向に対応する。
【0060】
第3変速部52Cは、例えば、第2変速部52Bから人力駆動力が入力され、出力回転部46に人力駆動力を出力するように構成される。例えば、第3遊星歯車機構54Cは、第3回転中心軸心A3を有する。第3遊星歯車機構54Cは、第3太陽ギア68A、第4太陽ギア68B、第5太陽ギア68C、第3リングギア68D、第3遊星ギア68E、第3キャリア68F、および、第3接続部材68Gを含む。
【0061】
第3太陽ギア68Aは、支持部材56と一体回転可能に、支持部材56に設けられる。第3太陽ギア68Aは、支持部材56と相対回転する許容状態と、支持部材56に対する回転が規制される規制状態とを含む。第4太陽ギア68Bは、支持部材56と一体回転可能に、支持部材56に設けられる。第4太陽ギア68Bは、支持部材56と相対回転する許容状態と、支持部材56に対する回転が規制される規制状態とを含む。第5太陽ギア68Cは、支持部材56と一体回転可能に、支持部材56に設けられる。第5太陽ギア68Cは、支持部材56と相対回転する許容状態と、支持部材56に対する回転が規制される規制状態とを含む。第3リングギア68Dは、第5太陽ギア68Cまわりに配置される。
【0062】
第3遊星ギア68Eは、第1外歯車70、第2外歯車72、および、第3外歯車74を含む。第1外歯車70は、第3太陽ギア68Aと係合する。第2外歯車72は、第4太陽ギア68Bと係合する。第3外歯車74は、第5太陽ギア68Cおよび第3リングギア68Dと係合する。第1外歯車70、第2外歯車72、および、第3外歯車74は、一体回転するように構成される。第3遊星ギア68Eは、例えば、第1外歯車70、第2外歯車72、および、第3外歯車74を含む段付きギアである。
【0063】
第3遊星歯車機構54Cは、第3回転中心軸心A3の周方向に離れて配置される複数の第3遊星ギア68Eを含む。第3遊星ギア68Eは、第3キャリア68Fによって、第3回転中心軸心A3まわりに公転可能、かつ、第3キャリア68Fのまわりを自転可能に支持される。第3キャリア68Fが第3回転中心軸心A3まわりに回転すると、第3遊星ギア68Eは、第3太陽ギア68Aのまわりを公転する。第3接続部材68Gは、第2キャリア62Dおよび第3リングギア68Dと一体回転するように第2キャリア62Dおよび第3リングギア68Dに接続される。
【0064】
第3変速部52Cは、例えば、第3クラッチ76、第4クラッチ78、および、第5クラッチ80を含む。第3クラッチ76は、支持部材56と第3太陽ギア68Aとを接続する。第3クラッチ76は、第3太陽ギア68Aの状態を、許容状態と、規制状態との間において切り替える。第3クラッチ76は、例えば、規制状態において、支持部材56に対する第3太陽ギア68Aの回転を規制し、かつ、許容状態において支持部材56に対する第3太陽ギア68Aの回転を許容する。第3クラッチ76は、例えば、支持部材56および第3太陽ギア68Aの一方に設けられる係合部材と、支持部材56および第3太陽ギア68Aの他方に設けられる凹部とを含む。係合部材は、例えば、爪部材を含む。爪部材は、凹部に係合する第1状態と、凹部から離れる第2状態とを切り替え可能に構成される。
【0065】
第4クラッチ78は、支持部材56と第4太陽ギア68Bとを接続する。第4クラッチ78は、第4太陽ギア68Bの状態を、許容状態と、規制状態との間において切り替える。第4クラッチ78は、例えば、規制状態において、支持部材56に対する第4太陽ギア68Bの回転を規制し、かつ、許容状態において支持部材56に対する第4太陽ギア68Bの回転を許容する。第4クラッチ78は、例えば、支持部材56および第4太陽ギア68Bの一方に設けられる係合部材と、支持部材56および第4太陽ギア68Bの他方に設けられる凹部とを含む。係合部材は、例えば、爪部材を含む。爪部材は、凹部に係合する第1状態と、凹部から離れる第2状態とを切り替え可能に構成される。
【0066】
第5クラッチ80は、支持部材56と第5太陽ギア68Cとを接続する。第5クラッチ80は、第5太陽ギア68Cの状態を、許容状態と、規制状態との間において切り替える。第5クラッチ80は、例えば、規制状態において、支持部材56に対する第5太陽ギア68Cの回転を規制し、かつ、許容状態において支持部材56に対する第5太陽ギア68Cの回転を許容する。第5クラッチ80は、例えば、支持部材56および第5太陽ギア68Cの一方に設けられる係合部材と、支持部材56および第5太陽ギア68Cの他方に設けられる凹部とを含む。係合部材は、例えば、爪部材を含む。爪部材は、凹部に係合する第1状態と、凹部から離れる第2状態とを切り替え可能に構成される。
【0067】
第3変速部52Cは、例えば、第2ワンウェイクラッチ82を含む。第2ワンウェイクラッチ82は、第2接続部材62Eと第3接続部材68Gとを接続する。第2ワンウェイクラッチ82は、例えば、第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの一方の外周面と第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの他方の内周面との間に設けられる。第2ワンウェイクラッチ82は、例えば、ローラクラッチおよび爪式クラッチの少なくとも1つを含む。第2ワンウェイクラッチ82は、例えば、内輪および外輪を含む。第2ワンウェイクラッチ82は、リアスプロケット20が前転する場合に、第2接続部材62Eから第3接続部材68Gに人力駆動力を伝達可能に構成される。
【0068】
内輪は、第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの一方と一体に形成されてもよく、第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの一方と別体に形成され、かつ、第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの一方と一体に回転するように、第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの一方に取り付けられてもよい。内輪が、第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの一方と別体に形成される場合、内輪は、例えば、スプラインによって、第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの一方に取り付けられる。
【0069】
外輪は、第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの他方と一体に形成されてもよく、第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの他方と別体に形成され、かつ、第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの他方と一体に回転するように第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの他方に取り付けられてもよい。外輪が第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの他方と別体に形成される場合、外輪は、例えば、スプラインによって第2接続部材62Eおよび第3接続部材68Gの他方に取り付けられる。
【0070】
第1ワンウェイクラッチ66は、第2接続部材62Eが予め定める方向に回転し、かつ、第2接続部材62Eの回転速度が第3接続部材68Gの回転速度よりも大きい場合、第3接続部材68Gと第2接続部材62Eとの相対回転を許容するように構成される。第1ワンウェイクラッチ66は、第2接続部材62Eが予め定める方向に回転し、かつ、第2接続部材62Eの回転速度が第3接続部材68Gの回転速度よりも小さい場合、第2接続部材62Eの回転を第3接続部材68Gに伝達するように構成される。予め定める方向は、人力駆動車10が人力駆動力によって前進する場合に回転する方向に対応する。
【0071】
第1太陽ギア58A、第2太陽ギア62A、および、第5太陽ギア68Cのそれぞれのピッチ円直径は、例えば、等しい。第1リングギア58B、第2リングギア62B、および、第3リングギア68Dのそれぞれのピッチ円直径は、例えば、等しい。第1遊星ギア58C、第2遊星ギア62C、および、第3外歯車74のそれぞれのピッチ円直径は、例えば、等しい。第1外歯車70のピッチ円直径は、第2外歯車72のピッチ円直径、および、第3外歯車74のピッチ円直径よりも大きい。第2外歯車72のピッチ円直径は、第3外歯車74のピッチ円直径よりも大きい。第3太陽ギア68Aのピッチ円直径は、第4太陽ギア68Bのピッチ円直径、および、第5太陽ギア68Cのピッチ円直径よりも大きい。第4太陽ギア68Bのピッチ円直径は、第5太陽ギア68Cのピッチ円直径よりも大きい。
【0072】
例えば、第1回転中心軸心A1は、第2回転中心軸心A2、および、第3回転中心軸心A3と平行に配置される。例えば、第1回転中心軸心A1は、第2回転中心軸心A2、および、第3回転中心軸心A3と実質的に一致する。例えば、第1回転中心軸心A1は、第2回転中心軸心A2および第3回転中心軸心A3と一致する。第1回転中心軸心A1は、車軸10Aの回転中心軸心C1と一致し、第2回転中心軸心A2は、回転中心軸心C1と一致し、かつ、第3回転中心軸心A3は、回転中心軸心C1と一致する。第1遊星歯車機構54A、第2遊星歯車機構54B、および、第3遊星歯車機構54Cは、回転中心軸心C1の軸方向において、入力回転部44と出力回転部46との間に配置される。第1遊星歯車機構54Aは、回転中心軸心C1の軸方向において、入力回転部44の隣に配置される。第2遊星歯車機構54Bは、回転中心軸心C1の軸方向において、第1遊星歯車機構54Aと第3遊星歯車機構54Cとの間に配置される。第3遊星歯車機構54Cは、第2遊星歯車機構54Bと出力回転部46との間に配置される。
【0073】
変速機48は、例えば、複数の回転伝達経路を有する。複数の回転伝達経路のそれぞれは、複数の変更段のそれぞれと対応する。1つの回転伝達経路が他の1つの回転伝達経路に切り替えられることによって、変速段が切り替えられる。複数の回転伝達経路は、人力駆動力の伝達経路の一部を構成する。入力回転部44に入力された人力駆動力は、複数の回転伝達経路のいずれか1つを経由して、出力回転部46から出力される。複数の回転伝達経路は、第1経路、第2経路、第3経路、および、第4経路を含む。
【0074】
第1経路は、入力回転部44に入力された人力駆動力が、第1リングギア58B、第1遊星ギア58C、第1キャリア58D、第2リングギア62B、第2遊星ギア62C、第2キャリア62D、第3接続部材68G、第3リングギア68D、第3遊星ギア68E、および、第3キャリア68Fを経由して、第2出力回転部46Bに出力される経路である。第2経路は、入力回転部44に入力された人力駆動力が、第1リングギア58B、第1遊星ギア58C、第1キャリア58D、第2接続部材62E、第3接続部材68G、第3リングギア68D、第3遊星ギア68E、および、第3キャリア68Fを経由して、第2出力回転部46Bに出力される経路である。第3経路は、入力回転部44に入力された人力駆動力が、第1接続部材58E、第2接続部材62E、第3接続部材68G、第3リングギア68D、第3遊星ギア68E、および、第3キャリア68Fを経由して、第2出力回転部46Bに出力される経路である。第4経路は、入力回転部44に入力された人力駆動力が、第1出力回転部46Aから出力される経路である。第4経路が選択される場合、入力回転部44と第1出力回転部46Aとは一体に回転する。第4経路が選択される場合、第1比率は1である。第4経路が選択される場合、入力回転部44に入力される人力駆動力は、少なくとも1つの遊星歯車機構54を経由せずに、出力回転部46から出力される。
【0075】
第1出力回転部46Aが許容状態、かつ、第1太陽ギア58Aが規制状態、かつ、第2太陽ギア62Aが規制状態の場合に、複数の回転伝達経路から第1経路が選択される。第1出力回転部46Aが許容状態、かつ、第1太陽ギア58Aが規制状態、かつ、第2太陽ギア62Aが許容状態の場合に、複数の回転伝達経路から第2経路が選択される。第1出力回転部46Aが許容状態、かつ、第1太陽ギア58Aが許容状態、かつ、第2太陽ギア62Aが許容状態の場合に、複数の回転伝達経路から第3経路が選択される。第1出力回転部46Aが規制状態の場合に、複数の回転伝達経路から第4経路が選択される。
【0076】
複数の回転伝達経路から第1経路、第2経路、および、第3経路のいずれかが選択される場合、変速機48は、例えば、複数の減速状態を有する。複数の減速状態に応じて、第3遊星歯車機構54Cによって変更される第1比率が変更される。変速機48は、回転伝達経路と減速状態との組み合わせに応じて、段階的に第1比率を変更できるように構成される。複数の減速状態は、第1状態、第2状態、および、第3状態を含む。第1状態では、第3リングギア68Dの回転速度が、第3リングギア68Dのピッチ円直径、第3外歯車74のピッチ円直径、および、第5太陽ギア68Cのピッチ円直径に応じて減速されて第3キャリア68Fから出力される。第2状態では、第3リングギア68Dの回転速度が、第3リングギア68Dのピッチ円直径、第3外歯車74のピッチ円直径、第2外歯車72のピッチ円直径、および、第4太陽ギア68Bのピッチ円直径に応じて減速されて第3キャリア68Fから出力される。第3状態では、第3リングギア68Dの回転速度が、第3リングギア68Dのピッチ円直径、第3外歯車74のピッチ円直径、第1外歯車70のピッチ円直径、および、第3太陽ギア68Aのピッチ円直径に応じて減速されて第3キャリア68Fから出力される。
【0077】
第3太陽ギア68Aが許容状態、第4太陽ギア68Bが許容状態、かつ、第5太陽ギア68Cが規制状態の場合に、複数の減速状態から第1状態が選択される。第3太陽ギア68Aが許容状態、第4太陽ギア68Bが規制状態、かつ、第5太陽ギア68Cが許容状態の場合に、複数の減速状態から第2状態が選択される。第3太陽ギア68Aが規制状態、第4太陽ギア68Bが許容状態、かつ、第5太陽ギア68Cが許容状態の場合に、複数の減速状態から第3状態が選択される。
【0078】
変速機48は、例えば、クラッチ50、第1クラッチ60、第2クラッチ64、第3クラッチ76、第4クラッチ78、および、第5クラッチ80を制御する変速制御部を含む。変速制御部は、例えば、クラッチ50、第1クラッチ60、第2クラッチ64、第3クラッチ76、第4クラッチ78、および、第5クラッチ80のそれぞれの爪部材を、第1状態と第2状態との間において切り替える。
【0079】
変速制御部は、第1出力回転部46Aが許容状態の場合に、第1クラッチ60および第2クラッチ64が規制状態または許容状態のいずれかであって、かつ、第3クラッチ76、第4クラッチ78、および、第5クラッチ80の1つのみが規制状態となるように、クラッチ50、第1クラッチ60、第2クラッチ64、第3クラッチ76、第4クラッチ78、および、第5クラッチ80を制御する。
【0080】
変速制御部は、第1出力回転部46Aが規制状態の場合に、第1クラッチ60、第2クラッチ64、第3クラッチ76、第4クラッチ78、および、第5クラッチ80が許容状態となるように、クラッチ50、第1クラッチ60、第2クラッチ64、第3クラッチ76、第4クラッチ78、および、第5クラッチ80を制御する。変速制御部は、例えば、クラッチ50、第1クラッチ60、第2クラッチ64、第3クラッチ76、第4クラッチ78、および、第5クラッチ80を制御するための電動アクチュエータを含む。変速制御部は、シフタと連結されるケーブルによって、クラッチ50、第1クラッチ60、第2クラッチ64、第3クラッチ76、第4クラッチ78、および、第5クラッチ80を制御するように構成されてもよい。
【0081】
表1は、複数の段階における、クラッチ50、第1クラッチ60、第2クラッチ64、第3クラッチ76、第4クラッチ78、および、第5クラッチ80の状態を示す。段数が大きくなるほど、第1比率は大きくなる。10段における第1比率は、第1比率の最大値である。1段における第1比率は、第1比率の最小値である。
【0082】
【0083】
第1比率の最大値は、0.16以上、かつ、1.25以下である。例えば、第1比率の最大値は、0.2以上、かつ、1.2以下である。例えば、第1比率の最大値は、0.3以上、かつ、1.1以下である。第1比率の最大値は、例えば、1である。
【0084】
例えば、第1比率の最小値は、0.1以上、かつ、0.3以下である。第1比率の最小値は、例えば、0.15以上、かつ、0.25以下である。第1比率の最小値は、例えば、0.19以上、かつ、0.21以下である。第1比率の最小値は、例えば、0.2である。
【0085】
例えば、第1比率の最小値に対する第1比率の最大値の第2比率は、1.2以上、かつ、8以下である。例えば、第2比率は、1.7以上、かつ、7以下である。例えば、第2比率は、2.4以上、かつ、6以下である。第2比率は、例えば、4.5以上、かつ、5.5以下である。第2比率は、例えば、4.96である。第2比率が大きい程、変速機48によって実現できる第1比率の範囲を大きくできる。
【0086】
<変更例>
実施形態に関する説明は、本開示に従う人力駆動車用のドライブユニットが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従う人力駆動車用のドライブユニットは、例えば以下に示される実施形態の変更例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変更例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変更例において、実施形態の形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0087】
・少なくとも1つのフロントスプロケット18が複数のフロントスプロケット18を含んでもよい。少なくとも1つのフロントスプロケット18が複数のフロントスプロケット18を含む場合、人力駆動車10は、変速機48とは異なる変速装置を含んでもよい。変速機48とは異なる変速装置は、例えば、フロントディレイラを含む。
【0088】
・フロントスプロケット18がプーリであって、シングルのリアスプロケット20がシングルのプーリであってもよい。フロントスプロケット18がプーリであって、リアスプロケット20がプーリである場合、チェーン22がベルトであってもよい。
【0089】
・変速機48が、モータハウジング30に設けられてもよい。変速機48がモータハウジング30に設けられる場合、ハウジング42は、例えば、モータハウジング30を含む。変速機48がモータハウジング30に設けられる場合、第1回転中心軸心A1、第2回転中心軸心A2、および、第3回転中心軸心A3は、例えば、クランク軸12の回転中心軸心と平行に配置される。変速機48がモータハウジング30に設けられる場合、第1回転中心軸心A1、第2回転中心軸心A2、および、第3回転中心軸心A3は、例えば、クランク軸12の回転中心軸心と実質的に一致する。
【0090】
・人力駆動車10がモータ32およびモータ減速機34を含まなくてもよい。ドライブユニット40は、例えば、人力駆動力のみが入力されるように構成される。
【0091】
・人力駆動車10がモータ減速機34を含まなくてもよい。ドライブユニット40は、例えば、モータ32のモータ駆動力が減速されずに入力されるように構成される。
【0092】
・第1遊星歯車機構54A、第2遊星歯車機構54B、および、第3遊星歯車機構54Cの少なくとも1つは、追加遊星歯車機構を含んでもよい。追加遊星歯車機構は、例えば、追加太陽ギア、追加リングギア、追加遊星ギア、および、追加キャリアを含む。
【0093】
・複数の回転伝達経路が第4経路を含まなくてもよい。複数の回転伝達経路が第4経路を含まない場合、変速機48の第1比率の最大値は1未満となる。第1比率の最大値は、0.16以上、かつ、0.6以下であってもよい。
【0094】
・変速機48は、10段階以上にわたり、第1比率を変更できるように構成されてもよい。変速機48は、2段階以上、かつ、9段以下にわたり、第1比率を変更できるように構成されてもよい。
【0095】
・変速部52は、遊星歯車機構54以外の機構を含んでいてもよい。例えば、変速部52は、無段変速機、および、クラッチ式のマニュアル変速機の少なくとも1つを含む。変速部52が遊星歯車機構54以外の機構を含む場合、変速部52は、遊星歯車機構54を含まなくてもよい。
【0096】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0097】
10…人力駆動車、18…フロントスプロケット、20…リアスプロケット、40…ドライブユニット、42…ハウジング、44…入力回転部、46…出力回転部、48…変速機、52…変速部、52A…第1変速部、52B…第2変速部、52C…第3変速部、54…遊星歯車機構、54A…第1遊星歯車機構、54B…第2遊星歯車機構、54C…第3遊星歯車機構。