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特開2024-94192ESS(Electric Suspension System)
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  • 特開-ESS(Electric  Suspension  System) 図1
  • 特開-ESS(Electric  Suspension  System) 図2
  • 特開-ESS(Electric  Suspension  System) 図3
  • 特開-ESS(Electric  Suspension  System) 図4
  • 特開-ESS(Electric  Suspension  System) 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094192
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】ESS(Electric Suspension System)
(51)【国際特許分類】
   F16F 15/02 20060101AFI20240702BHJP
   F16F 15/03 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
F16F15/02 A
F16F15/03 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022212951
(22)【出願日】2022-12-27
(71)【出願人】
【識別番号】521068758
【氏名又は名称】宮城 泰文
(72)【発明者】
【氏名】宮城 泰文
(72)【発明者】
【氏名】田中 詩音
(72)【発明者】
【氏名】北浦 隼斗
(72)【発明者】
【氏名】阿部 奏太
(72)【発明者】
【氏名】毛塚 柊人
(72)【発明者】
【氏名】澤江 春輝
(72)【発明者】
【氏名】林 拓哉
【テーマコード(参考)】
3J048
【Fターム(参考)】
3J048AB11
3J048AD03
3J048BE09
3J048EA38
(57)【要約】      (修正有)
【課題】耐震機構の中でも免振機構に着目すると、ラジアル方向に振動を逃す機構は存在するが、スラスト方向で振動をキャンセルする機構は存在しない。本発明は、振動を常時モニタリングし、電磁石に電圧を印加し浮力をコントロールすることで入力振動をすぐさま逆位相の振動に返すシステムであり免振機構におけるノイズキャンセリング技術の発明として提案する。
【解決手段】本発明で確立させた図2の演算式を利用し、入力波形を瞬時に逆位相の出力波形に変換することができる。また、マイコン(Arduino)特有の入出力電圧レンジの問題を演算で回避し、特定ののプログラムを用いる事でいかなる波形もノイズキャンセリングすることを可能とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
日本は地震大国であり建築構造物はこれまで様々な耐震機構が研究されてきた。耐震構造とは、壁や柱を強化し補強材を入れることで建物自体の強度を上げ振動に耐える構造をいう。制震構造とは、建物内にダンパと呼ばれる振動軽減装置を設置し建物に粘りをもたせることで振動を吸収する構造をいう。免震構造とは、建物に伝わる振動をせん断方向に逃がすことで振動を低減させる技術である。耐震機構(図1)の中で「免震構造」に着目すると、高温超伝導技術を利用した大規模な免震構造の研究を行っている研究機関も存在する。高温超伝導技術は材料の入手と、それを冷却する技術が極めて困難であるため、我々は異なるアプローチで免震構造の新技術を発明することにした。そもそも免震構造は加振力をラジアル方向に荷重を逃す機構である。本発明では、振動における振幅を逆位相で相殺する耐震機構におけるノイズキャンセリング技術をESS(Electric Suspension System)と新たに名付け、数値計算式(図2)から本式を用いることで免振構造の機構が成立できる技術の発明である。
【請求項2】
自動車のサスペンションでは一部の高級車にACM(Active control engine mount)技術として、エンジンのNV(Noise Vibration)を電磁アクチュエータでキャンセルするフィードフォワード制御を用いた技術が製品化されている。ESS技術はフィードバック方式を採用しているのが特徴である(図3)。加振機にマウントされたソレノイドのボトム部分に加速度ピックアップを設置し加振機からの振動をデータロガーに入力しFFT解析(高速フーリエ変換)を行うことでZ軸方向の振動成分をマイコンに入力する。マイコンでは振動波形の逆位相を演算して1msで値を返しアクチュエータ部で加振機の振動を相殺するシステム(図4)である。
【請求項3】
数値演算式(図2)での入出力を可能とするプログラムが(図5)として構築した。本プログラムを用いることで演算結果をアクチュエータで稼働させることが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動における振幅を逆位相で相殺する免振構造におけるノイズキャンセリング技術としてESS(Electric Suspension System)と名付け、本発明で確立させた数値計算式を用いて免振構造を実現する技術である。
【背景技術】
【0002】
免震構造は、一般的に加振力をラジアル方向に荷重を逃す機構である。NV(Noise Vibration)を電磁アクチュエータでキャンセルするフィードフォワード制御を用いた技術が存在するが、ESSは、フィードバック方式を採用する新しい免振技術システムである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明を利用することで、免振構造における不快な揺れを解消し、振動そのものをキャンセルすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ESS(Electric Suspension System)は、加振方向の振動(入力波形)を演算式(図2)から逆位相の出力波形を返すシステムである。演算に用いるマイコン(Arduino)は出力値が0~5vの範囲でしか扱うことができないため値を一度中央値Cに置き換え、0~5vの範囲に収まるよう振幅を補正し逆位相を出力できる演算式となっている。これによりランダムに入力された波形に対し逆位相の波形を計算上1ms(0.001s)で返す事を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】耐震機構の分類
図2】ESS演算式
図3】ESSブロック線図
図4】ESSシステム
図5】ESSプログラム
図1
図2
図3
図4
図5