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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094195
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】軌道修正システム、及び軌道修正方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20240702BHJP
   G05D 1/43 20240101ALI20240702BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G05D1/02 S
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023018232
(22)【出願日】2023-02-09
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-14
(31)【優先権主張番号】111150229
(32)【優先日】2022-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504429600
【氏名又は名称】緯創資通股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】WISTRON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】何俊泓
(72)【発明者】
【氏名】陳修志
(72)【発明者】
【氏名】蒋欣翰
(72)【発明者】
【氏名】陳彦霖
(72)【発明者】
【氏名】黄國倫
(72)【発明者】
【氏名】陳韶綺
【テーマコード(参考)】
5H181
5H301
【Fターム(参考)】
5H181AA27
5H181BB04
5H181BB13
5H181BB20
5H181CC04
5H181FF17
5H181FF27
5H181LL01
5H181LL09
5H301GG09
5H301LL01
5H301LL06
(57)【要約】
【課題】動的オブジェクトの予測移動経路を取得して、移動をスムーズに行える軌道修正システム及び軌道修正方法を提供する。
【解決手段】メモリと、プロセッサとを含んだ軌道修正システムにおいて、前記メモリはコードを保存し、前記プロセッサは前記メモリに接続されると共に、前記コードにアクセスして実行し、前記プロセッサは、初期経路と動的オブジェクトの予測移動経路に基づいて、衝突ゾーンがあるかどうか判断し、前記衝突ゾーンがあると判断した場合には、元のパワーフィールド図の前記衝突ゾーンに対応する箇所に、第1の斥力物体を形成し、修正されたパワーフィールド図を獲得し、前記修正されたパワーフィールド図に基づいて障害物回避経路を生成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリと、プロセッサとを含んだ軌道修正システムにおいて、
前記メモリはコードを保存し、
前記プロセッサは前記メモリに接続されると共に、前記コードにアクセスして実行し、
前記プロセッサは、初期経路と動的オブジェクトの予測移動経路に基づいて、衝突ゾーンがあるかどうか判断し、
前記衝突ゾーンがあると判断した場合には、元のパワーフィールド図の前記衝突ゾーンに対応する箇所に、第1の斥力物体を形成し、修正されたパワーフィールド図を獲得し、前記修正されたパワーフィールド図に基づいて障害物回避経路を生成する
ことを特徴とする軌道修正システム。
【請求項2】
前記プロセッサは前記元のパワーフィールド図に前記予測移動経路に沿って移動する第2の斥力物体を形成すると共に、前記第1の斥力物体を結合して、前記修正されたパワーフィールド図を獲得し、
前記第1の斥力物体あるいは前記第2の斥力物体の斥力フィールド強度は前記動的オブジェクトの種類に対応し、
前記初期経路は複数の第1の座標パラメータを含み、前記予測移動経路は複数の第2の座標パラメータを含み、
前記プロセッサは前記複数の第1の座標パラメータ、前記複数の第2の座標パラメータ、及び距離閾値に基づいて、前記衝突ゾーンを具備するかどうか判断し、
各前記第1の座標パラメータは第1の座標と第1の時刻を含み、各前記第2の座標パラメータは第2の座標と第2の時刻を含み、
前記プロセッサは前記第1の時刻と前記第2の時刻が対応する前記第1の座標と前記第2の座標を対比して距離値を獲得し、前記距離値が前記距離閾値より大きくないとき、前記衝突ゾーンを具備すると判断し、前記距離値が対応する前記第1の座標と前記第2の座標は前記衝突ゾーンであり、
前記距離閾値は前記動的オブジェクトの寸法に対応するものであり、前記衝突ゾーンが対応する前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は時間と共に変化し、
且つ、前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は前記衝突ゾーンに対応する衝突時刻で最大値であり、前記プロセッサは移動装置の駆動装置を制御して、前記障害物回避経路に沿って移動させる
ことを特徴とする請求項1に記載の軌道修正システム。
【請求項3】
前記プロセッサは前記修正されたパワーフィールド図をニューラルネットワークに入力して前記障害物回避経路を獲得し、前記ニューラルネットワークは畳み込みニューラルネットワークと時間連続リカレントニューラルネットワークを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の軌道修正システム。
【請求項4】
コードを保存したメモリと、前記メモリに接続されると共に前記コードにアクセスするプロセッサとを含んだ軌道修正方法において、
前記プロセッサは、初期経路と動的オブジェクトの予測移動経路に基づいて、衝突ゾーンがあるかどうか判断し、
前記衝突ゾーンがあると判断した場合には、元のパワーフィールド図の前記衝突ゾーンに対応する箇所に、第1の斥力物体を形成し、修正されたパワーフィールド図を獲得し、前記修正されたパワーフィールド図に基づいて障害物回避経路を生成する
ことを特徴とする軌道修正方法。
【請求項5】
前記プロセッサは、移動装置の駆動装置を制御して前記障害物回避経路に沿って移動し、
前記元のパワーフィールド図は前記予測移動経路に沿って移動する第2の斥力物体を形成すると共に、前記第1の斥力物体を結合して、前記修正されたパワーフィールド図を獲得し、
前記第1の斥力物体あるいは前記第2の斥力物体の斥力フィールド強度は前記動的オブジェクトの種類に対応し、
前記修正されたパワーフィールド図をニューラルネットワークに入力し、前記障害物回避経路を獲得し、
前記ニューラルネットワークは畳み込みニューラルネットワークと時間連続リカレントニューラルネットワークを含み、
前記初期経路は複数の第1の座標パラメータを含み、前記予測移動経路は複数の第2の座標パラメータを含み、
前記複数の第1の座標パラメータ、前記複数の第2の座標パラメータ、及び距離閾値に基づいて、前記衝突ゾーンを具備するかどうか判断し、
各前記第1の座標パラメータは第1の座標と第1の時刻を含み、各前記第2の座標パラメータは第2の座標と第2の時刻を含み、
前記第1の時刻と前記第2の時刻が対応する前記第1の座標と前記第2の座標を対比して距離値を獲得し、前記距離値が前記距離閾値より大きくないとき、前記衝突ゾーンを具備すると判断し、前記距離値が対応する前記第1の座標と前記第2の座標は前記衝突ゾーンであり、
前記距離閾値は前記動的オブジェクトの寸法に対応するものであり、前記衝突ゾーンが対応する前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は時間と共に変化し、
前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は前記衝突ゾーンが対応する衝突時刻で最大値である
ことを特徴とする請求項4に記載の軌道修正方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は軌道修正システム、及び軌道修正方法に関し、特に、動的オブジェクトの予測移動経路を取得することで移動装置がスムーズに目的地に到達し得る軌道修正システム、及び軌道修正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
軌道計画は、自動化の分野における一般的な手段の1つである。環境情報の完全性に応じて、軌道計画の方法は、全域計画とローカル計画の2つの計画方法に分けることができる。
【0003】
全域の計画では、移動装置がフィールド内の障害物を回避して目的地に到達できる軌道経路を計画するため、移動装置(例えば自走式ロボット等)が配置されているフィールドの全ての環境情報を取得する必要がある。
【0004】
ローカルエリアの計画では、移動装置がフィールド内の障害物を回避して目的地に到達できる軌道計画を徐々に計画するため、移動装置の現在位置から一定範囲内の環境情報(以下、ローカル環境情報という)を事前に取得する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、静的な障害物に加えて、フィールドには動的な障害物もが存在するため、障害物を回避できる軌道を必ずしも正確には計画することができず、移動装置が目的地にスムーズに到達できない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の事情に鑑みて本発明は以下の構成を備える。即ち、
メモリと、プロセッサとを含んだ軌道修正システムにおいて、
前記メモリはコードを保存し、
前記プロセッサは前記メモリに接続されると共に、前記コードにアクセスして実行し、
前記プロセッサは、初期経路と動的オブジェクトの予測移動経路に基づいて、衝突ゾーンがあるかどうか判断し、
前記衝突ゾーンがあると判断した場合には、元のパワーフィールド図の前記衝突ゾーンに対応する箇所に、第1の斥力物体を形成し、修正されたパワーフィールド図を獲得し、前記修正されたパワーフィールド図に基づいて障害物回避経路を生成する。
【0007】
また、前記プロセッサは前記元のパワーフィールド図に前記予測移動経路に沿って移動する第2の斥力物体を形成すると共に、前記第1の斥力物体を結合して、前記修正されたパワーフィールド図を獲得し、
前記第1の斥力物体或いは前記第2の斥力物体の斥力フィールド強度は前記動的オブジェクトの種類に対応し、
前記初期経路は複数の第1の座標パラメータを含み、前記予測移動経路は複数の第2の座標パラメータを含み、
前記プロセッサは前記複数の第1の座標パラメータ、前記複数の第2の座標パラメータ、及び距離閾値に基づいて、前記衝突ゾーンを具備するかどうか判断し、
各前記第1の座標パラメータは第1の座標と第1の時刻を含み、各前記第2の座標パラメータは第2の座標と第2の時刻を含み、
前記プロセッサは前記第1の時刻と前記第2の時刻が対応する前記第1の座標と前記第2の座標を対比して距離値を獲得し、前記距離値が前記距離閾値より大きくないとき、前記衝突ゾーンを具備すると判断し、前記距離値が対応する前記第1の座標と前記第2の座標は前記衝突ゾーンであり、
前記距離閾値は前記動的オブジェクトの寸法に対応するものであり、前記衝突ゾーンが対応する前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は時間と共に変化し、
且つ、前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は前記衝突ゾーンに対応する衝突時刻で最大値であり、前記プロセッサは移動装置の駆動装置を制御して、前記障害物回避経路に沿って移動させる。
【0008】
また、前記プロセッサは前記修正されたパワーフィールド図をニューラルネットワークに入力して前記障害物回避経路を獲得し、前記ニューラルネットワークは畳み込みニューラルネットワークと時間連続リカレントニューラルネットワークを含む。
【0009】
また、コードを保存したメモリと、前記メモリに接続されると共に前記コードにアクセスするプロセッサとを含んだ軌道修正方法において、
前記プロセッサは、初期経路と動的オブジェクトの予測移動経路に基づいて、衝突ゾーンがあるかどうか判断し、
前記衝突ゾーンがあると判断した場合には、元のパワーフィールド図の前記衝突ゾーンに対応する箇所に、第1の斥力物体を形成し、修正されたパワーフィールド図を獲得し、前記修正されたパワーフィールド図に基づいて障害物回避経路を生成する。
【0010】
また、前記プロセッサは、移動装置の駆動装置を制御して前記障害物回避経路に沿って移動し、
前記元のパワーフィールド図は前記予測移動経路に沿って移動する第2の斥力物体を形成すると共に、前記第1の斥力物体を結合して、前記修正されたパワーフィールド図を獲得し、
前記第1の斥力物体或いは前記第2の斥力物体の斥力フィールド強度は前記動的オブジェクトの種類に対応し、
前記修正されたパワーフィールド図をニューラルネットワークに入力し、前記障害物回避経路を獲得し、
前記ニューラルネットワークは畳み込みニューラルネットワークと時間連続リカレントニューラルネットワークを含み、
前記初期経路は複数の第1の座標パラメータを含み、前記予測移動経路は複数の第2の座標パラメータを含み、
前記複数の第1の座標パラメータ、前記複数の第2の座標パラメータ、及び距離閾値に基づいて、前記衝突ゾーンを具備するかどうか判断し、
各前記第1の座標パラメータは第1の座標と第1の時刻を含み、各前記第2の座標パラメータは第2の座標と第2の時刻を含み、
前記第1の時刻と前記第2の時刻が対応する前記第1の座標と前記第2の座標を対比して距離値を獲得し、前記距離値が前記距離閾値より大きくないとき、前記衝突ゾーンを具備すると判断し、前記距離値が対応する前記第1の座標と前記第2の座標は前記衝突ゾーンであり、
前記距離閾値は前記動的オブジェクトの寸法に対応するものであり、前記衝突ゾーンが対応する前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は時間と共に変化し、
前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は前記衝突ゾーンが対応する衝突時刻で最大値である。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明の実施形態によれば、移動装置の初期経路、動的オブジェクト(即ち、動的な障害物)の予測移動経路、及び初期経路と、予測移動経路の間の衝突ゾーンの第1の斥力物体(斥力オブジェクト)によって、実際に障害物を回避できる障害物回避経路を取得し、移動装置がスムーズに目的地に到達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に基づいた起動修正システムのブロック図である。
図2】本発明の実施形態に基づいた起動修正方法のフローチャートである。
図3】本発明の実施形態に基づいた初期経路と予測移動経路の三次元の説明図である。
図4A】本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
図4B】本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
図4C】本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
図4D】本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
図4E】本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
図5A】本発明の比較例の異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
図5B】本発明の比較例の異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
図5C】本発明の比較例の異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
図5D】本発明の比較例の異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
図5E】本発明の比較例の異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
図6】本発明の実施形態に基づいた障害物を回避するサンプルの経路を示した図である。
図7A】本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールドのサンプル図の修正されたパワーフィールドのサンプルのサブマップである。
図7B】本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールドのサンプル図の修正されたパワーフィールドのサンプルのサブマップである。
図7C】本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールドのサンプル図の修正されたパワーフィールドのサンプルのサブマップである。
図7D】本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールドのサンプル図の修正されたパワーフィールドのサンプルのサブマップである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態では、2つの座標間の距離は、ユークリッド距離(Euclidean distance)を指す場合がある。
【0014】
図1を参照して本発明の実施形態を説明する。ここで、図1は本発明の実施形態に基づいた起動修正システム100のブロック図である。起動修正システム100はメモリ10とプロセッサ20を含む。プロセッサ20はメモリ10に接続される。
【0015】
メモリ10は、プロセッサ20が本発明の軌道修正方法にアクセスして実行するための(プログラム)コードを格納(保存)する。本実施形態では、メモリ10及びプロセッサ20は、移動装置(図示せず)の内部又は外部に配置される。
【0016】
移動装置は、例えば、自走式ロボットである。本実施形態では、本発明の軌道修正方法を実行する際にプロセッサ20によって使用されるデータの転送は、ロボットオペレーティングシステム(Robot Operating System、ROS)を使用することによって実現することができる。
【0017】
本実施形態では、メモリ10は、例えば、従来のハードディスク、ソリッドステートディスク、フラッシュメモリ、光ディスク等であるが、これらに限定されない。
【0018】
本実施形態では、プロセッサ20は、例えば、中央処理装置、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC、Application-specific Integrated Circuit)、又はシステムオンチップ(SOC、System on a Chip)であるが、これらに限定されない。
【0019】
本実施形態では、プロセッサ20は入出力インターフェース(図示せず)に結合される。入出力インターフェイスを使用して、制御装置(キーボード、マウス等)に接続できる。
【0020】
設計者が操作装置を操作して操作命令を生成し、その操作命令が入出力インターフェイスを介してプロセッサ20に送信され、プロセッサ20が操作命令に応じて対応する操作を実行する。
【0021】
他の実施形態では、プロセッサ20と移動装置は、入出力インターフェイス又は通信装置(図示せず)を介して互いに情報を送信することもできる。
【0022】
プロセッサ20は、入出力インターフェイス又は通信装置を介して移動装置上で画像又はセンシング情報(画像キャプチャ装置、深度カメラ等)を受信し、画像又はセンシング情報を取得した後、対応する処理(画像処理又はデータ処理等)を行う。
【0023】
プロセッサ20は移動装置の動きを制御するために、入出力インターフェイス又は通信装置を介して移動装置に駆動コマンドを送信することができる。
【0024】
図2を参照して本発明の実施形態を説明する。ここで、図2は本発明の実施形態に基づいた起動修正方法のフローチャートである。
【0025】
まず、プロセッサ20はメモリ10からフィールドマップを取得する(ステップS201)。フィールドマップは、移動装置が移動しようとしているフィールドの平面図であっても良い。
【0026】
次に、プロセッサ20はメモリ10からフィールド(フィールドマップ)内の移動装置の元の地点と目的地のターゲット座標を取得し、元の座標とターゲット座標に基づいて初期経路L1を計画する。これにより、移動装置の元の地点から目的地までの初期経路L1(ステップS203)が得られる。
【0027】
次に、プロセッサ20は、移動装置が移動しているときに、その画像キャプチャ装置(カメラ等)を利用して移動装置によってキャプチャされた画像をメモリ10から取得する。
【0028】
プロセッサ20は、オブジェクト検出アルゴリズム(例:機能のアライメント又はニューラルネットワークの推論)によって画像内のオブジェクト(たとえば、静的オブジェクトや動的オブジェクトであるが、静的オブジェクトは、壁、テーブル、椅子、花瓶等の位置が変化する可能性が低いオブジェクトであり、動的オブジェクトは、例えば、歩行者、ベビーカー、動物、子供、高齢者、位置が変化しやすい車両等である。)の位置と種類を識別し、オブジェクトを上から投影する画像の視角をフィールドマップに変換して、コストマップ(cost map)を形成する(ステップS205)。
【0029】
次に、プロセッサ20は、オブジェクトによって生成された軌跡を追跡するか、又は動的オブジェクトの過去の軌跡をメモリ10から取得する。プロセッサ20は、追跡軌跡及び/又は過去の軌跡に基づいて軌跡予測方法を実行し、動的オブジェクトの予測移動経路L2を取得する(ステップS207)。
【0030】
ここで、軌道予測方法は、例えば、長短期記憶(Long Short-Term Memory,LSTM)モデル、社会的LSTM(Social LSTM)モデル、社会的生成対立ネットワーク(Social generative adversarial network,Social GAN)、又はソフィー(SoPhie)によって実装されるアルゴリズムであり得る。
【0031】
本実施形態では、プロセッサ20は後続のステップを実行するために、初期経路L1と予測移動経路L2をコストマップに結合することができる。
【0032】
移動装置の初期経路L1と動的オブジェクトの予測移動経路L2を取得した後、プロセッサ20は移動装置の初期経路L1と動的オブジェクトの予測移動経路L2とに基づいて衝突ゾーンBPが存在するか否かを判断する(ステップS209)。
【0033】
例えば、プロセッサ20は、初期経路L1と予測移動経路L2とが、ある時点で交差する可能性があるか否かを判断する。
【0034】
プロセッサ20は、初期経路L1と予測移動経路L2とがある時点で交差する可能性があると判断すると、交差領域を衝突ゾーンBPとして設定し、ステップS211を実行する。
【0035】
プロセッサ20は、初期経路L1と予測移動経路L2とが、ある時点で交差する可能性がないと判断したことに応じて、ステップS205及びその後続のステップの実行に戻り、動的オブジェクトの移動経路を予測し続け(つまり、この動的オブジェクトの予測移動経路L2を改めて取得する)、或いは新しい動的オブジェクトが検出され、その移動経路が予測されるのを待つ(つまり、新しい動的オブジェクトの予測移動経路L2を取得する)。
【0036】
衝突ゾーンBPを決定した後、プロセッサ20は、元のパワーフィールド図が対応する衝突ゾーンBPに第1の斥力物体(斥力オブジェクト)RPを形成して、修正されたパワーフィールド図を取得する(ステップS211)。
【0037】
例えば、プロセッサ20は、人工ポテンシャル場法(Artificial Potential Field)に基づいて、コストマップ内の静的オブジェクトの斥力場と目的地の重力場を計算し、静的オブジェクトの斥力場と目的地の重力場をコストマップと組み合わせて、元のパワーフィールド図を形成する。
【0038】
先ず、初期経路L1と予測移動経路L2とをコストマップで組み合わせることができるので、プロセッサ20は、衝突ゾーンBPを決定した後、元のパワーフィールド図に対応する衝突ゾーンBPの位置を知ることができる。
【0039】
プロセッサ20は、元のパワーフィールド図が対応する衝突ゾーンBPに動的オブジェクトの斥力場に関連する第1の斥力物体(オブジェクト)RPを形成し、修正されたパワーフィールド図を生成する。
【0040】
本実施形態では、プロセッサ20は元のパワーフィールド図の予測移動経路L2に沿って移動する第1の斥力物体RPを形成し、第1の斥力物体RPと組み合わせて、修正されたパワーフィールド図を獲得する。
【0041】
すなわち、修正されたパワーフィールド図は、第1の斥力物体RPの他に、第2の斥力物体RPXも有する。ここで、第1の斥力物体RP及び第2の斥力物体RPXは、同じ動的オブジェクトに関連付けられる。
【0042】
修正されたパワーフィールド図を取得した後、プロセッサ20は、修正されたパワーフィールド図に基づいて障害物回避経路LAを取得する(ステップS213)。
【0043】
例えば、移動装置は重力場に引き寄せられ、斥力場によって反発されるため、プロセッサ20は、人工ポテンシャル場における吸引力及び斥力を合わせた効果により、全ての障害物(静的オブジェクト及び動的オブジェクト等)を確実に回避できる障害物回避経路LAを計算することができる。
【0044】
図4A~4Eに示すように、第1の斥力物体RPと第2の斥力物体RPXによって、障害物回避経路LAは第1の斥力物体RPの斥力場の上部を迂回するので、第1の斥力物体RPと第2の斥力物体RPXの斥力場を通過しないで、更に、第1の斥力物体RPの斥力場の下部と第2の斥力物体RPXの斥力場の上部の間を通過しない。
【0045】
本実施形態では、プロセッサ20は、障害物回避経路LAに基づいて駆動命令を生成し、それにより、移動装置の駆動装置は、駆動命令に応答して障害物回避経路LAに沿って目的地まで移動する。
【0046】
すなわち、プロセッサ20は、移動装置が障害物回避経路LAに沿って移動するように制御する。本実施形態では、駆動装置はドライブトレイン(drivetrain)及び駆動輪によって実現される。ドライブトレインは、モータと、駆動輪に接続されたドライブシャフトとを含んでいても良い。
【0047】
図3を参照して説明する。ここで図3は本発明の実施形態に基づいた初期経路L1と予測移動経路L2の三次元の説明図である。
【0048】
3次元時のうちの第1の次元Xと第2の次元Yはコストマップの2次元空間を表し、第3の次元である第3の次元Tは時間を表す。
【0049】
本実施形態において、初期経路L1は複数の第1の座標パラメータ(x01,y01,t01)~(x010,y010,t010)を含み、本実施形態では、プロセッサ20は、初期経路L1と移動装置の移動速度に基づいてこれらのパラメータを計算することができ、予測移動経路L2は複数の第2の座標パラメータ(x11,y11,t11)~(x110,y110,t110)を含む。
【0050】
ここでは10個の第1の座標パラメータと10個の第2の座標パラメータが示されているが、本発明はこれに限定されない。第1の座標パラメータの数と第2の座標パラメータの数はそれぞれ10より大きくてもよく、10より小さくてもよい。
【0051】
ステップS209の実施形態において、プロセッサ20は第1の座標パラメータ(x01,y01,t01)~(x010,y010,t010)、第2の座標パラメータ(x11,y11,t11)~(x110,y110,t110)及び距離閾値に基づいて、衝突ゾーンがあるかどうか判断する。本実施形態において、距離閾値はメモリ10に記憶しても良い。
【0052】
本実施形態では、初期経路L1と予測移動経路L2が時系列に基づいて延伸するので、各第1の座標パラメータ(x01,y01,t01)~(x010,y010,t010)は第1の座標(x01,y01)~(x010,y010)及び第1の時刻t01~t010の第1の時間区間を含む。
【0053】
具体的には、第1の座標パラメータ(x01,y01,t01)は第1の座標(x01,y01)と第1の時刻t01を含み、第1の座標パラメータ(x02,y02,t02)は第1の座標(x02,y02)と第1の時刻t02を含み、以下同様である。
【0054】
第1の座標(x01,y01)~(x010,y010)は第1の時刻t01~t010に対応する第1の時間間隔の下で、コストマップにおける初期経路L1の位置を示すために使用される。各第2の座標パラメータ(x11,y11,t11)~(x110,y110,t110)は第2の座標(x11,y11)~(x110,y110)と第2の時刻t11~t110の第2の時間間隔を含む。
【0055】
具体的には、第2の座標パラメータ(x11,y11,t11)は第2の座標(x11,y11)と第2の時刻t11を含む。第2の座標パラメータ(x12,y12,t12)は第2の座標(x12,y12)と第2の時刻t12を含み、以下同様である。
【0056】
第2の座標(x11,y11)~(x110,y110)は、第2の時刻t11~t110に対応する第2の時間間隔の下で、コストマップにおける予測移動経路L2の位置を示すために使用される。前記複数の第1の座標パラメータ(x01,y01,t01)~(x010,y010,t010)の第1の時刻t01~t010は異なる。
【0057】
前記複数の第2の座標パラメータ(x11,y11,t11)~(x110,y110,t110)の第2の時刻t11~t110は異なる。例えば、第1の時刻t01~t010は等比率(例えば互いの間隔時間は1秒である)で間隔があけられ、第2の時刻t11~t110は互いの間を等比率(例えば互いの間隔時間は1秒である)で間隔をあける。
【0058】
ステップ209の実施形態では、プロセッサ20は、実質的に同じ第1の時刻t01~t010と第2の時刻t11~t110に対応する第1の座標(x01,y01)~(x010,y010)と第2の座標(x11,y11)~(x110,y110)を比較して、距離値を取得し、距離値が距離閾値より大きくない場合、衝突ゾーンBPが存在すると判断され、距離閾値より大きくない距離値が対応する第1の座標(x01,y01)~(x010,y010)と第2の座標(x11,y11)~(x110,y110)が衝突ゾーンBPである。ここで、実質的に同じ時刻とは、時刻(時点)間の時間差が1ミリ秒未満であることを意味する。
【0059】
ステップS209は、第1の時刻t01と第2の時刻t11が両方とも0秒であり、第1の時刻t02と第2の時刻t12が両方とも1秒であり、及びこれに類推する方式であると仮定すると以下のように説明できる。
【0060】
プロセッサ20は距離値と実質的に同じである第1の時刻t01~t010と第2の時刻t11~t110に対応する第1の座標(x01,y01)~(x010,y010)と第2の座標(x11,y11)~(x110,y110)との間のユークリッド距離を計算する。
【0061】
具体的には、プロセッサ20は、式1に基づいて第1の座標(x01,y01)と第2の座標(x11,y11)との間のユークリッド距離を距離値として算出し、第1の座標(x02,y02)と第2の座標(x12,y12)の間のユークリッド距離を距離値として算出し、以下同様である。
【0062】
ここで、Dは距離値であり、x0nは第1の座標の第1の次元であり、x1nは第2の座標の第1の次元であり、y0nは第1の座標の第2の次元であり、y1nは第2の座標の第2の次元であり、nは定数である。
【0063】
距離値が距離閾値よりも大きくない場合、距離値の計算に対応する第1の時刻t01~t010と第2の時刻t11~t110(つまり、衝突時刻、衝突時点) で、初期経路L1と予測移動経路L2は交差する。
【0064】
例えば、図3に示すように、第1の時刻t010と第2の時刻t110において、初期経路L1と予測移動経路L2とが交差する。
【0065】
このため、プロセッサ20は第1の時刻t010と第2の時刻t110に対応する第1の座標(x010,y010)と第2の座標(x110,y110)に基づいて衝突ゾーンBPを獲得する。
【0066】
例えば、第1の座標(x010,y010)と第2の座標(x110,y110)の間の中心点の座標を衝突ゾーンBPとする。
【0067】
或いは、第1の座標(x010,y010)と第2の座標(x110,y110)の間の距離値を半径又は直径として使用することにより、衝突ゾーンBPとして円形領域を算出する。ただし、本発明はこれには限られず、距離値を多角形の辺の長さとして、多角形のエリアを衝突ゾーンBPとして算出しても良い。すなわち、衝突ゾーンBPは点であってもエリア(領域)であっても良い。
【数1】
【0068】
本実施形態では、距離閾値は動的オブジェクトのサイズに対応する。具体的には、距離閾値は動的オブジェクトのサイズ(寸法)よりも小さい。
【0069】
本実施形態では、距離閾値は移動装置の半分のサイズ(以下、「半分のサイズ」とも呼ぶ場合がある)(例えば半径)と動的オブジェクトの半分のサイズ(例えば半径)との合計であり得る。
【0070】
このようにして、初期経路L1と予測移動経路L2との間に衝突ゾーンBPが存在するか否かを確実に判断することができる。
【0071】
図3及び図4A~4Eを参照して説明する。ここで、図4A図4Eは本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
【0072】
本実施形態において、プロセッサ20は衝突ゾーンBPに対応する衝突時刻(例えば、図3に示す第1の時刻t010と第2の時刻t110)の前のタイミングの複数の時刻(以下、前タイミング時刻)を等しい割合で選択することができる。
【0073】
例えば、プロセッサ20は衝突時刻の前の4つの時刻(時点)を1秒間隔で選択し、具体的には、第1の前タイミング時刻は衝突時刻の4秒前の時刻であり、第2の前タイミング時刻は衝突時刻の3秒前の時刻である。
【0074】
図3に示すように、衝突時刻は第1の時刻t010と第2の時刻t110に対応し、第1の前タイミング時刻は第1の時刻t06と第2の時刻t16に対応する。第2の前タイミング時刻は第1の時刻t07と第2の時刻t17に対応し、以下これらを類推して適用する。
【0075】
プロセッサ20は、式2に基づいて、異なる前タイミング時刻及び衝突時刻(衝突時点)における動的オブジェクトの斥力場を計算することができる。そして、元のパワーフィールド図の対応する衝突ゾーンBPに斥力場を持つ第1の斥力物体RPを形成し、このようにして、異なる時刻における複数の修正されたパワーフィールドのサブマップが生成される。
【0076】
ここで、Urep(q)は斥力場の値(即ち斥力場の強度(斥力フィールド強度)を意味する)であり、ηは斥力ゲイン係数であり、D(q)は異なる前タイミング時刻と衝突時刻の下での移動装置の初期経路L1の対応座標と動的オブジェクトの予測移動経路L2の対応する座標の間の距離であり、Qは動的オブジェクトの障害作用範囲の閾値である。
【0077】
また、プロセッサ20は修正されたパワーフィールドのサブマップを連結して修正されたパワーフィールド図を形成する。
【数2】
【0078】
図4A図4Eにおいて、障害物回避経路LAの第1の変位点MV1は移動装置の現時点(現時刻)でのコストマップの位置である。例えば、図4Aにおける障害物回避経路LA上の第1の変位点MV1は移動装置の第1の前タイミング時刻におけるコストマップの位置であり、図4Bにおける障害物回避経路LA上の第1の変位点MV1は移動装置の第2の前タイミング時刻におけるコストマップの位置であり、以下同様に類推して適用でき、且つ、図4Eにおける障害物回避経路LAの第1の変位点MV1は移動装置の衝突時刻におけるコストマップにおける位置である。
【0079】
図4A図4Eにおいて、予測移動経路L2上の第2の変位点MV2は動的オブジェクトの現時点におけるコストマップにおける位置である。例えば、図4Aにおける予測移動経路L2上の第2の変位点MV2は動的オブジェクトの第1の前タイミング時刻におけるコストマップの位置である。
【0080】
図4Bにおける予測移動経路L2上の第2の変位点MV2は動的オブジェクトの第2の前タイミング時刻におけるコストマップの位置であり、以下これらを類推して適用する。
【0081】
且つ、図4Eにおける予測移動経路L2上の第2の変位点MV2は動的オブジェクトの衝突時刻におけるコストマップにおいての位置である。
【0082】
図4A図4Eから分かるように、時間の経過とともに、動的オブジェクトは予測移動経路L2に沿って移動し、予測移動経路L2が初期経路L1と交差する衝突ゾーンBPに近づき、且つ動的オブジェクトは、衝突時刻で衝突ゾーンBP内の初期経路L1上を移動する移動装置と衝突する。
【0083】
したがって、衝突時刻よりも前に衝突ゾーンBPに第1の斥力物体RPを形成することで、初期経路L1を障害物回避経路LAとして補正することができ、移動装置は、移動装置と動的オブジェクトとの間の衝突を事前に回避するように、障害物回避経路LAに沿って移動する。
【0084】
図3に示すように、式2により算出される異なる前タイミング時刻と衝突時点(時刻)における斥力場からなる斥力パターン(repulsive force pattern)RPPを示す。
【0085】
本実施形態において、第1の前タイミング時刻では、第1の斥力物体RPの斥力フィールド強度は第1の時刻t06と第2の時刻t16の下では、斥力パターンRPPは第1の次元Xと第2の次元Yが形成する切断面(例えば図4Aの第1の斥力物件RPの境界のサイズに示す)である。
【0086】
第2の前タイミング時刻では、第1の斥力物体RPの斥力フィールド強度は、第1の時刻t07と第2の時刻t17の下では、斥力パターンRPPの第1の次元Xと第2の次元Yによって形成される切断面(図4Bの第1の斥力物体RPの境界サイズに示すように)であり、以下これを類推する。
【0087】
衝突時刻では、第1の斥力物体RPの斥力フィールド強度は、第1の時刻t010と第2の時刻t110の下で、斥力パターンRPPの第1の次元Xと第2の次元Yが形成する切断面(図4Bの第1の斥力物体RPの境界サイズに示すように)である。
【0088】
本実施形態では、図3及び図4A図4Eに示すように、第1の斥力物体RPの斥力フィールド強度は時間と共に変化することが分かる。
【0089】
例えば、衝突時刻の前には、時間の増加に伴って、第1の斥力物体RPの斥力フィールド強度は徐々に増加(例えば、図4A図4Eに示すように、第1の斥力物体RPの境界サイズは徐々に大きくなる)する。
【0090】
本実施形態では、第1の斥力物体RPの斥力フィールド強度は、衝突ゾーンBPに対応する衝突時刻で最大値である。
【0091】
つまり、衝突時刻の前、時間の増加に伴って第1の斥力物体RPの斥力フィールド強度は徐々に増加し、且つ、衝突時刻の後は、時間の増加に伴って第1の斥力物体RPの斥力フィールド強度は徐々に下降する。
【0092】
本実施形態では、第1の斥力物体RPと比較して、第2の斥力物体RPXの斥力フィールド強度は一定である。本実施形態において、第2の斥力物体RPXの斥力フィールド強度は、衝突ゾーンBPに対応する衝突時刻における第1の斥力物体RPの斥力フィールド強度と同じである。
【0093】
本実施形態において、第1の斥力物体RPと第2の斥力物体RPXの斥力フィールドの強さは、動的オブジェクトのタイプに対応する。
【0094】
具体的には、一部の種類の動的オブジェクトは、移動装置の移動時に大きな障害を引き起こす可能性がある。他の特定の種類の動的オブジェクトは、移動装置が移動する際の障害を軽減する場合がある。たとえば、ベビーカーは歩行者よりも大きな障害を引き起こす場合がある。
【0095】
具体的には、動的オブジェクトの種類が歩行者の場合、式2のηは0.5であっても良く、Qは0.5m(メートル)であっても良い。動的オブジェクトの種類がベビーカーの場合、式2のηは1であっても良く、Qは1m(メートル)であっても良い。
【0096】
このとき、D(q)が0.5m(メートル)のとき、動的オブジェクトの種類が歩行者の場合は0.25であり、動的オブジェクトの種類がベビーカーの時の的Urep(q)は0.5であり、つまりベビーカーは歩行者と比べると比較的大きな斥力フィールド強度を有することとなる。
【0097】
図4A図4E及び図5A図5Eを参照して説明する。ここで、図5A図5Eは本発明の比較例の異なる時刻の修正されたパワーフィールド図の修正されたパワーフィールドのサブマップである。
【0098】
図5A図5Eにおいて、障害物回避経路LA0上の第1変位点MV1は、現時点でのコストマップにおける移動装置の位置である。
【0099】
例えば、図5Aにおける障害物回避経路LA0上の第1の変位点MV1は第1の前タイミング時刻におけるコストマップ内の移動装置の位置であり、図5Bでは障害物回避経路LA0上の第1の変位点MV1は、第2の前タイミング時刻におけるコストマップ内の移動装置の位置であり、以下同様であり、且つ、図5Eにおいて、障害物回避経路LA0上の第1の変位点MV1は、衝突時刻におけるコストマップにおける移動装置の位置である。
【0100】
図5A図5Eにおいて、予測移動経路L2上の第2の変位点MV2は、現時点でのコストマップにおける動的オブジェクトの位置である。
【0101】
例えば、図5Aにおいて、予測移動経路L2上の第2の変位点MV2は、第1の前タイミング時刻の下のコストマップにおける動的オブジェクトの位置である。また、図5Bでは、予測移動経路L2上の第2の変位点MV2は、第2の前タイミング時刻におけるコストマップ内の動的オブジェクトの位置であり、以下同様である。そして、図5Eにおいて、予測移動経路L2上の第2の変位点MV2は、衝突時刻におけるコストマップの動的オブジェクトの位置である。
【0102】
比較例では、プロセッサ20は、衝突時刻より前の複数の時刻において、元のパワーフィールド図の対応する衝突ゾーンBPに斥力場を有する第1の斥力物体RPを形成しない。
【0103】
プロセッサ20は元のパワーフィールド図において時間に伴って予測移動経路L2に沿って移動する動的オブジェクトの第2の斥力物体RPXを形成するだけで、初期経路L1を障害物回避経路LA0に修正する。
【0104】
比較例と比較すると、本発明の実施形態では、プロセッサ20は、第2の斥力物体RPXだけでなく、第1の斥力物体RPも使用して初期経路L1を障害物回避経路LAに修正する。
【0105】
具体的には、プロセッサ20は、衝突時刻と衝突時刻の前の異なる前タイミング時刻の下で元のパワーフィールド図の衝突ゾーンBPに対応する箇所に斥力場を有する第1の斥力物体RPを形成し、且つ、衝突時刻の前のこれらの斥力場の強度は時間の増加に基づいて徐々に増加する。
【0106】
このように、比較例と比較して、本発明の実施形態は、障害物の存在を事前に知り、リアルタイムで障害物回避経路LAを更新することができ、移動装置が障害物回避経路LAに沿って移動する際に障害物を確実に回避できる。
【0107】
例えば、比較例では、プロセッサ20は、第4の前タイミング時刻まで障害物の存在を知らず、本発明の実施形態において、プロセッサ20は、第1の前タイミング時刻における障害物の存在を認識し、移動装置は、第1の斥力物体RPを考慮して障害物回避経路LAに沿って移動する。
【0108】
さらに、本発明は移動中に障害物を回避するため、素早い方向転換をすることにより、移動装置が転倒するリスクを低減する。
【0109】
例えば、プロセッサ20は、第1の前タイミング時刻における障害物の存在を知ることができるので、プロセッサ20は、移動装置の速度を事前に減速し、第1の斥力物体RPを考慮して障害物回避経路LAに沿って移動することができ、移動装置が、第4の前タイミング時刻で障害物回避経路LAに沿って移動するように制御されるので、移動装置が転倒する危険が少ない。
【0110】
ステップS213の本実施形態では、プロセッサ20は、修正されたパワーフィールド図をニューラルネットワークに入力し、ニューラルネットワークの計算後に障害物回避経路LAを取得する。
【0111】
ニューラルネットワークは、複数のアルゴリズム演算を使用して、プロセッサ20又は他のコンピューティング装置によって実現し、実施することができる。
【0112】
例えば、設計者は、入出力インターフェイスを介して、障害物回避サンプル経路LSを有する複数の修正されたパワーフィールドのサンプル図をプロセッサ20(又はコンピューティング装置でも良いが、後の説明の便宜のためにプロセッサ20を例にとり説明する)に入力することができる。
【0113】
プロセッサ20のニューラルネットワークは、修正されたパワーフィールドのサンプル図に基づいて時間連続回帰トレーニングを実行し、判断ロジックを決定する。
【0114】
ここで、時間連続回帰トレーニングは既知のモデル又は自己開発モデルとすることができる。ニューラルネットワークは、修正されたパワーフィールド図と判断ロジックに基づいて、フィールド内の移動装置の障害物回避経路LAを生成できる。
【0115】
本実施形態では、ニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワークと、それに結合された時間連続リカレントニューラルネットワーク(Liquid Time-constant Networks、LTCs)とを含む。
【0116】
本実施形態では、プロセッサ20は、修正されたパワーフィールド図と人工ポテンシャル場法によって生成された障害物回避経路LA、或いは修正されたパワーフィールド図とニューラルネットワーク(例えば時間連続リカレントニューラルネットワーク)によって生成された障害物回避経路LAである。
【0117】
ここで、ニューラルネットワークとの違いは、人工ポテンシャル場法は事前の訓練なしで計算ができることである。
【0118】
人工ポテンシャル場法と比較して、ニューラルネットワーク(例えば時間連続リカレントニューラルネットワーク)は時間的特徴を学習し、障害物回避経路LAのパフォーマンスを向上させることができ、障害物回避経路LAの計画安定性がより高くなり、無限ループに入りにくくする。
【0119】
さらに、ニューラルネットワークの内部アーキテクチャのパラメータが固定されているため、複数の動的オブジェクトの場合でも実行速度が比較的安定しており、計算速度を速くすることができ、応答時間も高速にできる。
【0120】
更に、ニューラルネットワーク(例えば時間連続リカレントニューラルネットワーク)によって、プロセッサ20は、障害物回避経路LAの計算を、衝突ゾーンBPが存在すると判断された場合にのみ行えばよいので、プロセッサ20が計算する負荷は比較的少なくても足りる。
【0121】
次に、図6図7A~7Dを参照して説明する。ここで、図6は本発明の実施形態に基づいた障害物を回避するサンプルの経路を示した図である。また、図7A図7Dは、本発明の実施形態に基づいた異なる時刻の修正されたパワーフィールドのサンプル図の修正されたパワーフィールドのサンプルのサブマップである。
【0122】
以下、修正されたパワーフィールドのサンプル図とその障害物回避サンプル経路LSの生成をどのように行うか説明する。
【0123】
元の地点SSの所定のコストサンプルマップの元のサンプル座標が(0,0)であると仮定すると、目的地Gのコストサンプルマップの目標サンプル座標は(15,15)であり、衝突ゾーンBBのサンプル座標は(8、7)である。
【0124】
プロセッサ20は式3、式4、元のサンプル座標、移動装置が設置される現時点の推定位置(即ち現時点の経路点)の座標、動的オブジェクトが設けられる現時点の推定位置の座標、目標サンプル座標、及び移動装置の単位時間当たりのステップ長に基づいて、各経路点の座標を計算して、障害物回避サンプル経路LSを獲得する。
【0125】
ここで、Uatt(q)は重力場の値(つまり重力場の強さ)であり、kは重力ゲイン係数であり、G(q)は異なる時刻における移動装置の現時点での推定位置(即ち現時点の経路点)の座標と目標サンプル座標の間の距離であり、Ureps(q)は斥力場の値(斥力フィールド強度)であり、ηは斥力ゲイン係数であり、DD(q)は異なる時刻における移動装置の推定(仮想)現在位置(すなわち、現時点の経路点)の座標と動的オブジェクトの現在の位置の座標の間の距離であり、QQは動的オブジェクトの障害作用範囲の閾値である。
【数3】
【0126】
具体的には、移動装置が毎秒のステップ長を3mとした場合、QQは3m、kは1、ηは1.5である。プロセッサ20は元のサンプル座標を、障害物回避サンプル経路LSの第1の経路点の座標とする。
【0127】
次に、プロセッサ20は、式3に基づいて元のサンプル座標が受ける重力場の強さを計算する。例えば、重力場の強さは(15,15)である。
【0128】
プロセッサ20は、元のサンプル座標から目標サンプル座標への方向(すなわち、重力方向)に従って、勾配降下法で第2の経路点の座標を計算する。
【0129】
このうち、重力場の方向は例えば(0.707,0.707)であり、第2の経路点の座標は、たとえば、重力場の方向にステップ長を乗算することによって計算できる。すなわち、第2の経路点の座標は、例えば、(0.707,0.707)×3~(2.1,2.1)である。
【0130】
次に、第2の経路点は動的オブジェクトの障害物の作用範囲内(たとえば、衝突ゾーンに入っていないサンプル座標の半径3mによって形成される円の範囲内)にまだ入っていないため、第3の経路点と第4の経路点の座標は、第2の経路点を計算する方法に従って計算することができる。
【0131】
例えば、第3の経路点の座標は
(0.707,0.707)×6~(4.3,4.3)であり、第4の経路点の座標は(0.707,0.707)×9~(6.4,6.4)である。
【0132】
次に、第4の経路点が動的オブジェクトの障害物の作用範囲に入ると、プロセッサ20は式3に基づいて第4の経路点が受ける重力場の強さを計算する。例えば、重力場の強さは(8.64、8.64)である。
【0133】
このとき、第4の経路点が受ける重力場の方向は尚も(0.707,0.707)である。プロセッサ20は、式4に基づいて第4の経路点が受ける斥力フィールド強度を計算する。例えば、斥力フィールド強度は(-8.19、-3.58)である。
【0134】
このとき、第4の経路点が受ける斥力場の方向は、動的オブジェクトの現在位置の座標が第4の経路点の座標を指す方向である。たとえば、斥力場の方向は(-0.925,-0.381)である。
【0135】
このように、第4の経路点受ける合力作用の方向(以下、合力方向という)は(0.088,0.966)となる。
【0136】
次に、プロセッサ20は、第4の経路点の座標と合力方向に従って、勾配降下法によって第5の経路点の座標を計算する。
【0137】
第5の経路点の座標は、例えば、合力方向にステップ長を乗じた値に第4の経路点の座標を加えた値であり、即ち、第5の経路点の座標は例えば(6.4,6.4)+(0.088,0.996)×3~(6.6,9.4)である。
【0138】
プロセッサ20は、最終的に計算された経路点の座標と目標サンプル座標との間の距離がステップ長より小さくなるまで、前述の経路点のアルゴリズムを繰り返す。
【0139】
このようにして、障害物回避サンプル経路LSを構成する複数の経路点を得ることができる。プロセッサ20は、異なる時刻(時点)における動的オブジェクトの斥力フィールド強度を障害物回避サンプル経路LSとコストサンプルマップと組み合わせて、異なる時刻における複数の修正されたパワーフィールドのサンプルのサブマップを形成する。
【0140】
次に、プロセッサ20は、修正されたパワーフィールドのサンプルのサブマップを連結して、ニューラルネットワークをトレーニングするための修正されたパワーフィールドのサンプル図を形成する。
【0141】
本発明の実施形態によれば、移動装置の初期経路、動的オブジェクトの予測移動経路、及び初期経路と予測移動経路の間の衝突ゾーンの第1の斥力物体の斥力場に基づいて、障害物を回避する障害物回避経路確実に得ることができるので、移動装置はスムーズに目的地に達することができる。
【0142】
また、第1の斥力物体の他、動的オブジェクト自身が形成する第2の斥力物体によっても障害物回避経路を得ることができる。
【符号の説明】
【0143】
100 軌道修正システム
10 メモリ
20 プロセッサ
X 第1の次元
Y 第2の次元
T 第3の次元
(x01,y01,t01)~(x010,y010,t010) 第1の座標パラメータ
(x01,y01)~(x010,y010) 第1の座標
01~t010 第1の時刻
(x11,y11,t11)~(x110,y110,t110) 第2の座標パラメータ
(x11,y11)~(x110,y110) 第2の座標
11~t110 第2の時刻
BP 衝突ゾーン
RPP 斥力パターン
L1 初期経路
L2 予測移動経路
LA 障害物回避経路
RP 第1の斥力物体
RPX 第2の斥力物体
MV1 第1の変位点
MV2 第2の変位点
LA0 障害物回避経路
SS 元の地点
GG 目的地
BB 衝突ゾーン
LS 障害物回避サンプル経路
S201~S213 ステップ
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
【手続補正書】
【提出日】2024-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリと、プロセッサとを含んだ軌道修正システムにおいて、
前記メモリはコードを保存し、
前記プロセッサは前記メモリに接続されると共に、前記コードにアクセスして実行し、
前記プロセッサは、初期経路と動的オブジェクトの予測移動経路に基づいて、衝突ゾーンがあるかどうか判断し、
前記衝突ゾーンがあると判断した場合には、元のパワーフィールド図の前記衝突ゾーンに対応する箇所に、第1の斥力物体を形成し、修正されたパワーフィールド図を獲得し、前記修正されたパワーフィールド図に基づいて障害物回避経路を生成し、
前記プロセッサは前記元のパワーフィールド図に前記予測移動経路に沿って移動する第2の斥力物体を形成すると共に、前記第1の斥力物体を結合して、前記修正されたパワーフィールド図を獲得し、
前記第1の斥力物体あるいは前記第2の斥力物体の斥力フィールド強度は前記動的オブジェクトの種類に対応し、
前記初期経路は複数の第1の座標パラメータを含み、前記予測移動経路は複数の第2の座標パラメータを含み、
前記プロセッサは前記複数の第1の座標パラメータ、前記複数の第2の座標パラメータ、及び距離閾値に基づいて、前記衝突ゾーンを具備するかどうか判断し、
各前記第1の座標パラメータは第1の座標と第1の時刻を含み、各前記第2の座標パラメータは第2の座標と第2の時刻を含み、
前記プロセッサは前記第1の時刻と前記第2の時刻が対応する前記第1の座標と前記第2の座標を対比して距離値を獲得し、前記距離値が前記距離閾値より大きくないとき、前記衝突ゾーンを具備すると判断し、前記距離値が対応する前記第1の座標と前記第2の座標は前記衝突ゾーンであり、
前記距離閾値は前記動的オブジェクトの寸法に対応するものであり、前記衝突ゾーンが対応する前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は時間と共に変化し、
且つ、前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は前記衝突ゾーンに対応する衝突時刻で最大値であり、前記プロセッサは移動装置の駆動装置を制御して、前記障害物回避経路に沿って移動させる
ことを特徴とする軌道修正システム。
【請求項2】
前記プロセッサは前記修正されたパワーフィールド図をニューラルネットワークに入力して前記障害物回避経路を獲得し、前記ニューラルネットワークは畳み込みニューラルネットワークと時間連続リカレントニューラルネットワークを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の軌道修正システム。
【請求項3】
コードを保存したメモリと、前記メモリに接続されると共に前記コードにアクセスするプロセッサとを含んだ軌道修正方法において、
前記プロセッサは、初期経路と動的オブジェクトの予測移動経路に基づいて、衝突ゾーンがあるかどうか判断し、
前記衝突ゾーンがあると判断した場合には、元のパワーフィールド図の前記衝突ゾーンに対応する箇所に、第1の斥力物体を形成し、修正されたパワーフィールド図を獲得し、前記修正されたパワーフィールド図に基づいて障害物回避経路を生成し、
前記プロセッサは、移動装置の駆動装置を制御して前記障害物回避経路に沿って移動し、
前記元のパワーフィールド図は前記予測移動経路に沿って移動する第2の斥力物体を形成すると共に、前記第1の斥力物体を結合して、前記修正されたパワーフィールド図を獲得し、
前記第1の斥力物体あるいは前記第2の斥力物体の斥力フィールド強度は前記動的オブジェクトの種類に対応し、
前記初期経路は複数の第1の座標パラメータを含み、前記予測移動経路は複数の第2の座標パラメータを含み、
前記複数の第1の座標パラメータ、前記複数の第2の座標パラメータ、及び距離閾値に基づいて、前記衝突ゾーンを具備するかどうか判断し、
各前記第1の座標パラメータは第1の座標と第1の時刻を含み、各前記第2の座標パラメータは第2の座標と第2の時刻を含み、
前記第1の時刻と前記第2の時刻が対応する前記第1の座標と前記第2の座標を対比して距離値を獲得し、前記距離値が前記距離閾値より大きくないとき、前記衝突ゾーンを具備すると判断し、前記距離値が対応する前記第1の座標と前記第2の座標は前記衝突ゾーンであり、
前記距離閾値は前記動的オブジェクトの寸法に対応するものであり、前記衝突ゾーンが対応する前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は時間と共に変化し、
前記第1の斥力物体の斥力フィールド強度は前記衝突ゾーンが対応する衝突時刻で最大値である
ことを特徴とする軌道修正方法。
【請求項4】
前記プロセッサは
記修正されたパワーフィールド図をニューラルネットワークに入力し、前記障害物回避経路を獲得し、
前記ニューラルネットワークは畳み込みニューラルネットワークと時間連続リカレントニューラルネットワークを含
ことを特徴とする請求項に記載の軌道修正方法。