(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094244
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
H01L21/304 648G
H01L21/304 651Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023190809
(22)【出願日】2023-11-08
(31)【優先権主張番号】10-2022-0185899
(32)【優先日】2022-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】キボン キム
(72)【発明者】
【氏名】スンフン オウ
(72)【発明者】
【氏名】ヨングン イ
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AA09
5F157AB02
5F157AB14
5F157AB33
5F157AB48
5F157AB51
5F157AB64
5F157AB90
5F157AC03
5F157AC56
5F157BB22
5F157BB45
5F157CB14
5F157CB26
5F157CD46
5F157CF14
5F157CF34
5F157CF42
5F157CF44
5F157CF60
5F157CF90
5F157CF99
5F157DA21
5F157DB32
(57)【要約】
【課題】基板処理装置及び基板処理方法を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、内部空間を備えるチャンバと、内部空間に超臨界流体を供給する流体供給ユニットと、内部空間から超臨界流体を排気する流体排気ユニットと、流体供給ユニット及び流体排気ユニットを制御する制御器と、を備えるが、流体供給ユニットは、流体供給源と、流体供給源及びチャンバを連結する供給ラインと、供給ラインに設けられる流量調節弁と、供給ラインに設けられ、かつ流体供給源と流量調節弁との間に位置する流量測定部材と、を備え、制御器は、流量測定部材が測定した超臨界流体の流量に基づいて、超臨界流体が供給されるように、流量調節弁を制御するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を備えるチャンバと、
前記内部空間に超臨界流体を供給する流体供給ユニットと、
前記内部空間から前記超臨界流体を排気する流体排気ユニットと、
前記流体供給ユニット及び前記流体排気ユニットを制御する制御器と、を備えるが、
前記流体供給ユニットは、
流体供給源と、
前記流体供給源及び前記チャンバを連結する供給ラインと、
前記供給ラインに設けられる流量調節弁と、
前記供給ラインに設けられ、かつ前記流体供給源と前記流量調節弁との間に位置する流量測定部材と、を備え、
前記制御器は、前記流量測定部材が測定した前記超臨界流体の流量に基づいて、前記超臨界流体が供給されるように、前記流量調節弁を制御するように構成されることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記流体供給ユニットは、
前記流量測定部材の内部にある前記超臨界流体の圧力を測定するように構成された圧力センサと、
前記流量測定部材の内部にある前記超臨界流体の温度を測定するように構成された温度センサと、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記圧力センサ及び前記温度センサは、
前記流体供給源の内部に配置されることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記圧力センサ及び前記温度センサは、
前記供給ラインに設けられ、かつ前記流体供給源と前記流量調節弁との間に位置することを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記制御器は、
前記圧力センサ及び前記温度センサで測定した圧力情報及び温度情報に基づいて、前記流量測定部材の内部の前記超臨界流体の状態をフィードバックして制御するように構成されることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記制御器は、
前記流量測定部材の内部の前記超臨界流体の状態を超臨界単一相に維持するように、前記流体供給ユニットを制御するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記制御器は、
前記流量測定部材の内部の圧力を、少なくとも73barに制御し、
前記流量測定部材の内部の温度を、少なくとも31℃に制御するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記流体供給源は、
前記超臨界流体を加熱するように構成された加熱部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記流体供給ユニットは、
前記供給ライン及び前記流量測定部材の表面を取り囲む断熱材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記流体排気ユニットは、
前記チャンバと連結される排気ラインと、
前記排気ラインに設けられ、かつ前記内部空間の圧力を維持するように構成される減圧弁と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記流体供給源は、
超臨界流体を保存及び/または供給するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記制御器は、
前記流体供給源、前記流量調節弁、及び前記流体供給源から前記流量調節弁までの前記供給ライン内部の前記超臨界流体の状態が、超臨界単一相を維持するように、前記超臨界流体の温度及び圧力のうち少なくとも一つを制御するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項13】
チャンバ、流体供給源、及び流量調節弁を備える基板処理装置を使って、超臨界状態の超臨界流体で基板を処理する方法において、
前記チャンバの内部空間に前記基板を搬入するステップと、
前記内部空間と連通する供給ラインを通じて、前記内部空間に前記超臨界流体を供給して、前記内部空間の圧力を高める加圧ステップと、
前記内部空間に前記超臨界流体を供給するか、前記内部空間から前記超臨界流体を排出して、前記超臨界流体を流動させる流動ステップと、
前記内部空間と連通する減圧ラインを通じて、前記内部空間から前記超臨界流体を排出して、前記内部空間の圧力を低める減圧ステップと、を含むが、
前記加圧ステップ及び前記流動ステップは、前記供給ラインに設けられ、かつ前記流体供給源と前記流量調節弁との間に位置する流量測定部材を用いて、前記超臨界流体の流量を測定するステップを含み、
前記超臨界流体の流量を測定するステップで測定した前記超臨界流体の流量に基づいて、前記超臨界流体が供給されるように前記流量調節弁を制御することを特徴とする基板処理方法。
【請求項14】
前記加圧ステップ及び前記流動ステップは、
前記流体供給源の内部の前記超臨界流体を加熱して、前記流体供給源、前記流量調節弁、前記流量調節弁、及び前記流体供給源から前記流量調節弁までの、前記供給ライン内部の前記超臨界流体の状態を、超臨界単一相に維持するように制御するステップを含むことを特徴とする請求項13に記載の基板処理方法。
【請求項15】
前記加圧ステップ及び前記流動ステップは、
前記流量測定部材の内部の圧力を、少なくとも73barに制御し、
前記流量測定部材の内部の温度を、少なくとも31℃に制御することを特徴とする請求項13に記載の基板処理方法。
【請求項16】
前記加圧ステップ及び前記流動ステップは、
圧力センサ及び温度センサで測定した圧力情報及び温度情報に基づいて、前記流量測定部材の内部の前記超臨界流体の状態をフィードバックして制御することを特徴とする請求項13に記載の基板処理方法。
【請求項17】
超臨界流体を用いて基板を乾燥させる基板処理装置において、
前記基板処理装置は、
内部空間を備えるチャンバと、
前記内部空間に前記超臨界流体を供給する流体供給ユニットと、
前記内部空間から前記超臨界流体を排気する流体排気ユニットと、
前記流体供給ユニット及び前記流体排気ユニットを制御する制御器と、を備えるが、
前記流体供給ユニットは、
前記超臨界流体を保存する流体供給源と、
前記流体供給源及び前記チャンバを連結する供給ラインと、
前記供給ラインに設けられる流量調節弁と、
前記供給ラインに設けられ、かつ前記流体供給源と前記流量調節弁との間に位置する流量測定部材と、を備え、
前記制御器は、前記超臨界流体の温度及び圧力のうち少なくとも一つを制御するように構成され、前記流量測定部材が測定した前記超臨界流体の流量に基づいて、前記超臨界流体が供給されるように、前記流量調節弁を制御するように構成されることを特徴とする基板処理装置。
【請求項18】
前記制御器は、
前記流量測定部材の内部の圧力を、少なくとも73barに制御し、
前記流量測定部材の内部の温度を、少なくとも31℃に制御するように構成されることを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記流体供給ユニットは、
前記流量測定部材の圧力を測定する圧力センサと、
前記流量測定部材の温度を測定する温度センサと、をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置。
【請求項20】
前記制御器は、
前記圧力センサ及び前記温度センサで測定した圧力情報及び温度情報に基づいて、前記流量測定部材の内部の前記超臨界流体の状態をフィードバックして制御するように構成されることを特徴とする請求項19に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置及び基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するために、基板に写真、エッチング、アッシング、イオン注入、そして薄膜蒸着などの多様な工程を通じて、所望のパターンをウェーハなどの基板上に形成する。それぞれの工程には、多様な処理液、処理ガスが使われ、工程進行中にはパーチクル、そして工程副産物が発生する。これらのパーチクル、そして工程副産物を基板から除去するために、それぞれの工程前後には洗浄工程が行われる。
【0003】
一般的な洗浄工程は、基板をケミカル及びリンス液で液処理する。また、基板上に残留するケミカル及びリンス液を除去するために、乾燥処理する。乾燥処理の一例として、基板を高速で回転させて基板上に残留するリンス液を除去する回転乾燥工程を挙げられる。しかし、このような回転乾燥方式は、基板上に形成されたパターンを崩す恐れがある。
【0004】
最近には、基板上にイソプロピルアルコール(IPA)のような有機溶剤を供給して、基板上に残留するリンス液を、表面張力の低い有機溶剤に切り替え、以後、基板上に超臨界状態の乾燥用ガス(例えば、二酸化炭素)を供給して、基板に残留する有機溶剤を除去する超臨界乾燥工程が用いられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、超臨界流体の供給時に単一相を維持させて、流量計の流量誤差を補正することができる基板処理装置を提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、超臨界流体の供給時に単一相を維持させて流量計の流量誤差を補正することができる基板処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した課題を解決するために、本発明は、内部空間を備えるチャンバと、前記内部空間に超臨界流体を供給する流体供給ユニットと、前記内部空間から前記超臨界流体を排気する流体排気ユニットと、前記流体供給ユニット及び前記流体排気ユニットを制御する制御器と、を備えるが、前記流体供給ユニットは、流体供給源と、前記流体供給源及び前記チャンバを連結する供給ラインと、前記供給ラインに設けられる流量調節弁と、前記供給ラインに設けられ、かつ前記流体供給源と前記流量調節弁との間に位置する流量測定部材を備え、前記制御器は、前記流量測定部材が測定した前記超臨界流体の流量に基づいて、前記超臨界流体が供給されるように、前記流量調節弁を制御するように構成されることを特徴とする基板処理装置を提供する。
【0008】
また、本発明は、チャンバ、流体供給源、及び流量調節弁を備える基板処理装置を使って、超臨界状態の超臨界流体で基板を処理する方法において、前記チャンバの内部空間に前記基板を搬入するステップと、前記内部空間と連通する供給ラインを通じて、前記内部空間に前記超臨界流体を供給して、前記内部空間の圧力を高める加圧ステップと、前記内部空間に前記超臨界流体を供給するか、または前記内部空間から前記超臨界流体を排出して、前記超臨界流体を流動させる流動ステップと、前記内部空間と連通する減圧ラインを通じて、前記内部空間から前記超臨界流体を排出して、前記内部空間の圧力を低める減圧ステップと、を含むが、前記加圧ステップ及び前記流動ステップは、前記供給ラインに設けられ、かつ前記流体供給源と前記流量調節弁との間に位置する流量測定部材を用いて、前記超臨界流体の流量を測定するステップを含み、前記超臨界流体の流量を測定するステップで測定した前記超臨界流体の流量に基づいて、前記超臨界流体が供給されるように前記流量調節弁を制御することを特徴とする基板処理方法を提供する。
【0009】
また、本発明は、超臨界流体を用いて基板を乾燥させる基板処理装置において、前記基板処理装置は、内部空間を備えるチャンバと、前記内部空間に前記超臨界流体を供給する流体供給ユニットと、前記内部空間から前記超臨界流体を排気する流体排気ユニットと、前記流体供給ユニット及び前記流体排気ユニットを制御する制御器を備えるが、前記流体供給ユニットは、前記超臨界流体を保存する流体供給源と、前記流体供給源及び前記チャンバを連結する供給ラインと、前記供給ラインに設けられる流量調節弁と、前記供給ラインに設けられ、かつ前記流体供給源と前記流量調節弁との間に位置する流量測定部材を備え、前記制御器は、前記超臨界流体の温度及び圧力のうち少なくとも一つを制御するように構成され、前記流量測定部材が測定した前記超臨界流体の流量に基づいて前記超臨界流体が供給されるように、前記流量調節弁を制御するように構成されることを特徴とする基板処理装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す平面図である。
【
図2】
図1の液処理チャンバの一実施形態を概略的に示す図面である。
【
図3】
図1の乾燥チャンバの一実施形態を概略的に示す図面である。
【
図4】
図3のA領域を概略的に表現したブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態による流量測定部材の断面を示す図面である。
【
図6】本発明の一実施形態による基板処理方法のフローチャートである。
【
図7】
図6の乾燥ステップについての詳細フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付した図面を参照して本発明の技術的思想の実施形態について詳細に説明する。図面上の同じ構成要素については同じ参照符号を使い、これらについての重なる説明は省略する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す平面図である。
【0013】
図1を参照すれば、基板処理装置は、インデックスモジュール10、処理モジュール20及び制御器30を備える。インデックスモジュール10及び処理モジュール20は、一方向に沿って配置されてもよい。以下、インデックスモジュール10及び処理モジュール20が配置された方向を第1方向Xといい、第1方向Xと垂直な方向を第2方向Yといい、第1方向X及び第2方向Yといずれも垂直な方向を第3方向Zという。
【0014】
インデックスモジュール10は、基板Wが収納された容器Cから基板W(
図2参照)を処理モジュール20に搬送し、処理モジュール20で処理の完了した基板Wを容器Cに収納する。インデックスモジュール10の長手方向は、第2方向Yに提供される。インデックスモジュール10は、ロードポート12及びインデックスフレーム14を備える。インデックスフレーム14を基準として、ロードポート12は、処理モジュール20の反対側に位置する。基板Wが収納された容器Cは、ロードポート12に置かれる。ロードポート12は、複数で提供されてもよく、複数のロードポート12は、第2方向Yに沿って配置される。
【0015】
容器Cとしては、前面開放一体式ポッド(FOUP:Front Open Unified Pod)のような密閉用容器が使われる。容器Cは、オーバヘッド・トランスファ、オーバヘッド・コンベア、または自動案内車などの移送手段や作業者によって、ロードポート12に置かれる。
【0016】
インデックスフレーム14には、インデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14の内には、長手方向が第2方向Yに提供されたガイドレール124が提供され、インデックスロボット120は、ガイドレール124の上で移動する。インデックスロボット120は、基板Wの置かれるハンド122を備える。ハンド122は、前進及び後進移動、第3方向Zを軸とする回転、第3方向Zに沿って移動する。ハンド122は、複数が上下方向に離隔して配置され、ハンド122は互いに独立して前進及び後進移動する。
【0017】
制御器30は、基板処理装置を制御する。制御器30は、基板処理装置を制御するマイクロプロセッサ(コンピュータ)で形成されるプロセスコントローラ、オペレータが基板処理装置を管理するために、コマンド入力操作などを行うキーボード、基板処理装置の駆動状況を可視化して表示するディスプレイなどで形成されるユーザインターフェース、基板処理装置で行われる処理を、プロセスコントローラの制御で行うための制御プログラム及び各種データ及び処理条件によって、各構成部に処理を行わせるためのプログラム、すなわち、処理レシピが保存された記憶部を備える。また、ユーザインターフェース及び記憶部は、プロセスコントローラに接続されてあり得る。処理レシピは、記憶部のうち記憶媒体に記憶されてあり得、記憶媒体は、ハードディスク、CD-ROM、DVDなどの携帯用ディスク、またはフラッシュメモリなどの半導体メモリであってもよい。
【0018】
制御器30は、基板処理方法を行えるように、基板処理装置を制御する。例えば、制御器30は、基板処理方法を行えるように、基板処理装置の流体供給ユニット530及び流体排気ユニット550などを制御する。
【0019】
処理モジュール20は、バッファユニット200、搬送チャンバ300、液処理チャンバ400及び乾燥チャンバ500を備える。バッファユニット200は、処理モジュール20に搬入される基板Wと、処理モジュール20から搬出される基板Wが一時的にとどまる空間を提供する。液処理チャンバ400は、基板Wの上に液を供給して基板Wを液処理する液処理工程を行う。乾燥チャンバ500は、基板Wの上に残留する液を除去する乾燥工程を行う。搬送チャンバ300は、バッファユニット200、液処理チャンバ400及び乾燥チャンバ500の間に基板Wを搬送する。
【0020】
搬送チャンバ300の長手方向は、第1方向Xに提供される。バッファユニット200は、インデックスモジュール10と搬送チャンバ300との間に配置される。液処理チャンバ400及び乾燥チャンバ500は、搬送チャンバ300の側部に配置される。液処理チャンバ400及び搬送チャンバ300は、第2方向Yに沿って配置される。乾燥チャンバ500及び搬送チャンバ300は、第2方向Yに沿って配置される。バッファユニット200は、搬送チャンバ300の一端に位置する。
【0021】
液処理チャンバ400は、搬送チャンバ300の両側に配置され、乾燥チャンバ500は、搬送チャンバ300の両側に配置され、液処理チャンバ400は、乾燥チャンバ500よりバッファユニット200にさらに近い位置に配置される。搬送チャンバ300の一側で、液処理チャンバ400は、第1方向X及び第3方向Zに沿って、それぞれA×B(A、Bはそれぞれ1以上の自然数)配列に提供される。また、搬送チャンバ300の一側で、乾燥チャンバ500は、第1方向X及び第3方向Zに沿って、それぞれC×D(C、Dはそれぞれ1以上の自然数)個が提供される。但し、これに限定されるものではなく、搬送チャンバ300の一側には、液処理チャンバ400のみ提供され、搬送チャンバ300の他側には、乾燥チャンバ500のみ提供される。
【0022】
搬送チャンバ300は、搬送ロボット320、ハンド322及びガイドレール324を備える。搬送チャンバ300の内には、長手方向が第1方向Xに提供されたガイドレール324が提供され、搬送ロボット320は、ガイドレール324の上で移動する。搬送ロボット320は、基板Wが置かれるハンド322を備え、ハンド322は、前進及び後進移動、第3方向Zを軸とする回転、第3方向Zに沿って移動する。ハンド322は、複数が上下方向に離隔して配置され、ハンド322は互いに独立して前進及び後進移動する。
【0023】
バッファユニット200は、基板Wが置かれるバッファ220を複数で備える。バッファ220は、第3方向Zに沿って互いに離隔して配置される。バッファユニット200は、前面(front face)と背面(rear face)が開放される。この時、前面は、インデックスモジュール10と対向する面であり、背面は搬送チャンバ300と対向する面である。インデックス・ロボット120は、前面を通じてバッファユニット200に近付き、搬送ロボット320は、背面を通じてバッファユニット200に近付く。
【0024】
図2は、
図1の液処理チャンバの一実施形態を概略的に示す図面である。
【0025】
図2を参照すれば、液処理チャンバ400は、ハウジング410、コップ420、支持ユニット440、液供給ユニット460、及び昇降ユニット480を備える。ハウジング410は、基板Wが処理される内部空間を持つ。ハウジング410は、大体六面体の形状を持つ。また、ハウジング410には、基板Wが搬入または搬出される開口が形成される。
【0026】
コップ420は、上部が開放されている筒状を持つ。コップ420は、処理空間を持ち、基板Wは、処理空間内で液処理される。支持ユニット440は、処理空間で基板Wを支持する。
【0027】
液供給ユニット460は、支持ユニット440により支持されている基板Wの上に処理液を供給する。処理液は複数種類で提供され、基板Wの上に順次に供給される。昇降ユニット480は、コップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0028】
コップ420は、複数の回収筒422、424、426を備える。回収筒422、424、426は、それぞれ基板処理に使われた液を回収する回収空間を備える。それぞれの回収筒422、424、426は、支持ユニット440を取り囲むリング状になっている。液処理工程の進行時に、基板Wの回転によって飛散される処理液は、各回収筒422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。
【0029】
支持ユニット440は、支持板442及び駆動軸444を備える。支持板442の上面は、大体円形に提供され、基板Wより大きい直径を持つ。支持板442の中央部には、基板Wの背面を支持する支持ピン442aが形成され、支持ピン442aは、基板Wが支持板442から一定距離離隔するように、その上端が支持板442から突出する。支持板442の端部には、チャックピン442bが位置する。
【0030】
チャックピン442bは、支持板442から上部に突出し、基板Wが回転する時、基板Wが支持ユニット440から離脱しないように基板Wの側部を支持する。駆動軸444は、駆動器446によって駆動され、基板Wの底面中央と連結されて、支持板442を回転させる。
【0031】
液供給ユニット460は、複数のノズル462を備える。ノズル462は、基板Wに処理液を供給する。処理液は、ケミカル、リンス液または有機溶剤である。ケミカルは、強酸または強塩基の性質を持つケミカルである。リンス液は純水である。有機溶剤は、イソプロピルアルコール(IPA)である。
【0032】
それぞれのノズル462からは、相異なる種類の処理液を供給する。例えば、ノズル462のうちいずれか一つからはケミカルを供給し、ノズル462のうち他の一つからはリンス液を供給し、ノズル462のうちさらに他の一つからは有機溶剤を供給する。この時、基板Wの上に供給されたリンス液は、表面張力の小さな有機溶剤に置換される。
【0033】
昇降ユニット480は、コップ420を上下方向に移動させる。コップ420の上下移動によって、コップ420と基板Wとの間の相対高さが変わる。これによって、基板Wに供給される液の種類によって、処理液を回収する回収筒422、424、426が変わるため、液を分離回収することができる。但し、これに制限されるものではなく、コップ420は固設され、昇降ユニット480が支持ユニット440を上下方向に移動させてもよい。
【0034】
図3は、
図1の乾燥チャンバの一実施形態を概略的に示す図面である。
【0035】
図3を参照すれば、本発明の一実施形態による乾燥チャンバ500は、超臨界状態の乾燥用流体(以下、処理流体)を用いて、基板Wの上に残留する処理液を除去する。例えば、乾燥チャンバ500は、超臨界状態の二酸化炭素(CO
2)を用いて、基板Wの上に残留する有機溶剤を除去する乾燥工程を行える。
【0036】
乾燥チャンバ500は、ボディ510、温度調節部材520、流体供給ユニット530、流体排気ユニット550、及び昇降部材560を備える。ボディ510は、基板Wが処理される内部空間518を提供する。内部空間518では、超臨界状態の処理流体によって基板Wが乾燥処理される。ボディ510は、チャンバやベッセルなどと呼ばれてもよい。
【0037】
ボディ510は、上部ボディ512及び下部ボディ514を備える。上部ボディ512及び下部ボディ514は、互いに組み合わせられて内部空間518を形成する。基板Wは、内部空間518で支持部材などによって支持される。支持部材は、基板Wのエッジ領域の下面を支持するように構成される。
【0038】
上部ボディ512及び下部ボディ514のうちいずれか一つは、昇降部材560と結合されて、上下方向に移動する。例えば、下部ボディ514は、昇降部材560と結合されて、昇降部材560によって上下方向に移動する。これにより、ボディ510の内部空間518は、選択的に密閉される。
図3では、下部ボディ514が昇降部材560と結合されて上下方向に移動することを示しているが、これに限定されるものではない。例えば、上部ボディ512が昇降部材560と結合されて、上下方向に移動してもよい。
【0039】
温度調節部材520は、内部空間518に供給される処理流体を加熱する。例えば、温度調節部材520は、ヒータである。但し、これに限定されるものではなく、温度調節部材520は、内部空間518の温度を昇温させることができる公知の装置に多様に変形されてもよい。温度調節部材520は、ボディ510の内部空間518の温度を昇温させて、内部空間518に供給される処理流体の状態が超臨界状態を維持するようにする。
【0040】
温度調節部材520は、ボディ510の内部に埋設される。例えば、温度調節部材520は、上部ボディ512及び下部ボディ514のうちいずれか一つに埋設される。但し、これに限定されるものではなく、温度調節部材520は、内部空間518の温度を昇温させられる多様な位置に提供される。
【0041】
流体供給ユニット530は、ボディ510の内部空間518に処理流体を供給する。流体供給ユニット530が供給する処理流体は、二酸化炭素(CO2)を含む。流体供給ユニット530は、流体供給源531、流量測定部材532、供給ライン533、供給弁535、流量調節弁537、第1圧力センサ538、及びラインヒータ359を備える。
【0042】
流体供給源531は、ボディ510の内部空間518に供給される処理流体を保存及び/または供給する。流体供給源531が保存及び/または供給する処理流体は、供給ライン533を通じて内部空間518に供給される。
【0043】
流量測定部材532は、供給ライン533に設けられる。例えば、流量測定部材532は、メイン供給ライン533aに設けられる。流量測定部材532は、質量流量計である。流量測定部材532は、供給ライン533に流れる処理流体の単位時間当り供給流量を測定する。この時、流量測定部材532は、コリオリ流量計である。コリオリ流量計は、管路を強制で振動させて、流体のフローによって生ずるコリオリの力による管路の変位を検出して、質量の流量を計測する方式である。
【0044】
本発明の一実施形態によれば、流量測定部材532は、流体供給源531と流量調節弁537との間に設けられる。また、流量測定部材532の内部の処理流体は、常に超臨界単一相に維持される。流量測定部材532の内部の処理流体を、超臨界単一相に維持することで、流量測定部材532が測定する処理流体の単位時間当り供給流量を正確に測定する。すなわち、本発明の一実施形態によれば、処理流体が相変化なしに超臨界状態を維持するため、流量測定部材532の流量誤差を補正する効果がある。
【0045】
流体供給源531、流量測定部材532、流量調節弁537及び流体供給源531から流量調節弁537までの供給ライン533(以下、A領域)の内部の処理流体の状態が、超臨界単一相に維持される。A領域内部の処理流体の状態が超臨界状態を維持するように、制御器30は、処理流体の温度及び圧力のうち少なくとも一つを制御する。制御器30は、流量測定部材532が測定した超臨界流体の流量に基づいて、超臨界流体がボディ510に供給されるように流量調節弁537を制御する。
【0046】
流量測定部材532が測定する測定流量は、制御器30にリアルタイムで伝達される。制御器30は、流量測定部材532の内部の圧力を少なくとも73barに制御する。制御器30は、流量測定部材532の内部の温度を少なくとも31℃に制御する。
【0047】
供給ライン533は、流体供給源531と内部空間518とを流体連通させる。供給ライン533は、メイン供給ライン533a、第1供給ライン533b、そして第2供給ライン533cを備える。メイン供給ライン533aの一端は、流体供給源531と連結される。メイン供給ライン533aの他端は、第1供給ライン533b、そして第2供給ライン533cに分岐される。
【0048】
第1供給ライン533bは、ボディ510の内部空間518の上部で乾燥用ガスを供給する上部供給ラインである。例えば、第1供給ライン533bは、ボディ510の内部空間518に、上から下に向う方向に乾燥用ガスを供給する。この時、第1供給ライン533bは、上部ボディ512に連結される。
【0049】
第2供給ライン533cは、ボディ510の内部空間518の下部で乾燥用ガスを供給する下部供給ラインである。例えば、第2供給ライン533cは、ボディ510の内部空間518に、下から上に向う方向に乾燥用ガスを供給する。この時、第2供給ライン533cは、下部ボディ514に連結される。
【0050】
供給弁535は、メイン供給弁535a、第1供給弁535b及び第2供給弁535cを備える。メイン供給弁535a、第1供給弁535b及び第2供給弁535cは、オン/オフ弁(オート弁)である。メイン供給ライン533aには、メイン供給弁535aが設けられる。第1供給ライン533bには、第1供給弁535bが設けられる。第2供給ライン533cには、第2供給弁535cが設けられる。メイン供給弁535a、第1供給弁535b、そして第2供給弁535cは、制御器30から制御信号を伝達されてオン/オフになる。
【0051】
メイン供給ライン533aには、流量調節弁537が設けられる。流量調節弁537は、開閉率を調節する弁である。流量調節弁537は、メータリング弁である。流量調節弁537は、メイン供給弁535aより下流に設けられる。流量調節弁537は、制御器30から制御信号を伝達されて開閉率が調節されるか、ユーザが直接手動で開閉率を設定する。
【0052】
第1圧力センサ538は、供給ライン533に設けられる。第1圧力センサ538は、供給ライン533のうち、第1供給ライン533bの上に設けられる。第1圧力センサ538は、第1供給ライン533bに流れる処理流体の圧力を測定する。また、第1圧力センサ538は、第1供給弁535bより下流に設けられる。第1供給ライン533bの第1供給弁533bより下流である領域は、内部空間518と互いに流体連通する空間である。第1圧力センサ538が測定する圧力は、内部空間518の圧力と等しいか、それと類似している。第1圧力センサ538が測定する圧力の圧力変化は、内部空間518の圧力変化と類似した形態を持つ。
【0053】
ヒータ539は、メインヒータ539a、第1ヒータ539b及び第2ヒータ539cを備える。メインヒータ539a、第1ヒータ539b及び第2ヒータ539cは、ブロックヒータである。メイン供給ライン533aには、メインヒータ539aが設けられる。第1供給ライン533bには、第1ヒータ539bが設けられる。第2供給ライン533cには、第2ヒータ539cが設けられる。
【0054】
流体排気ユニット550は、ボディ510の内部空間518から処理流体を排気する。流体排気ユニット550は、排気ライン551、及び排気ライン551に設けられる減圧弁553を備える。排気ライン551は、ボディ510の内部空間518と流体連通される。排気ライン551は、ボディ510の内部空間518から処理流体を、ボディ510の外部に排気する。
【0055】
排気ライン551の一端は、上部ボディ512及び下部ボディ514のうちいずれか一つと連結される。例えば、排気ライン551の一端は、下部ボディ514と連結される。排気ライン551の他端は、一つ以上のラインに分岐されてもよい。
【0056】
第2圧力センサ559は、排気ライン551に設けられる。第2圧力センサ559は、排気ライン551に流れる処理流体の圧力を測定する。第2圧力センサ559が測定する圧力は、内部空間518の圧力と等しいか、それと類似している。第2圧力センサ559が測定する圧力の圧力変化は、内部空間518の圧力変化と類似した形態を持つ。
【0057】
図4は、
図3のA領域を概略的に表現したブロック図である。
【0058】
図4を参照すれば、本発明の一実施形態による流体供給ユニット530は、センサ部540をさらに備える。センサ部540は、温度センサ541及び圧力センサ542を備える。温度センサ541は、流量測定部材532の内部にある処理流体の温度を測定するように構成される。圧力センサ542は、流量測定部材532の内部にある処理流体の圧力を測定するように構成される。
【0059】
温度センサ541及び圧力センサ542は、流体供給源531の内部に配置される。また、温度センサ541及び圧力センサ542は、供給ライン533に設けられ、流体供給源531と流量調節弁537との間に配置されてもよい。但し、これに限定されるものではなく、温度センサ541及び圧力センサ542は、流量測定部材532の内部の処理流体の温度及び圧力を測定するのに好適な位置に設けられる。
【0060】
温度センサ541及び圧力センサ542は、流量測定部材532の内部の温度及び圧力を測定する。制御器30は、温度センサ541及び圧力センサ542が測定した圧力情報及び温度情報に基づいて、流量測定部材532の内部の処理流体の温度及び圧力をフィードバックして制御する。
【0061】
本発明の一実施形態によれば、A領域内部の処理流体の状態が超臨界単一相に維持される。A領域内部の処理流体の状態が超臨界状態を維持するように、制御器30は、温度センサ541及び圧力センサ542が測定した圧力情報及び温度情報に基づいて、処理流体の温度及び圧力のうち少なくとも一つを制御する。
【0062】
また、流体供給源531は、加熱部材531aをさらに備える。加熱部材531aは、流体供給源531の内部に設けられる。加熱部材531aは、処理流体を加熱して、A領域内部の処理流体の状態が超臨界状態を維持可能にする。この時、流体供給源531は、処理流体を密閉自在に構成される。加熱部材531aが流体供給源531の内部の密閉された処理流体を加熱することで、A領域内部の処理流体の状態が超臨界状態を維持可能にする。
【0063】
図5は、本発明の一実施形態による流量測定部材の断面を示す図面である。
【0064】
図5を参照すれば、本発明の流量測定部材532は、ハウジング5321及び一つ以上の流体管5322を備える。流体管5322は、ハウジング5321の内部に設けられる。流体管5322は、円筒状であり、屈曲した形状であってもよい。一つ以上の流体管5322は、垂直方向及び/または水平方向に並んで配置される。
【0065】
流体管5322の内部には超臨界流体が流れる。本発明の流体供給ユニット530は、流体管5322の内部に流れる超臨界流体が常に超臨界状態を維持するように、処理流体の温度及び/または圧力を制御する。
【0066】
流体供給ユニット530は、供給ライン533及び/または流量測定部材532の表面を取り囲む断熱材をさらに備える。例えば、断熱材は、流量測定部材532のハウジング5321の表面を取り囲む。断熱材は、A領域内部の処理流体の状態が超臨界状態を維持可能にする。断熱材は、A領域内部の処理流体の状態が超臨界状態を維持するように、A領域の周辺部の温度を少なくとも31℃に維持する。
【0067】
以下では、本発明の一実施形態による基板処理方法について説明する。以下で説明する基板処理方法は、基板処理装置が行える。前述したように、制御器30は、以下で説明する基板処理方法を基板処理装置が行えるように、基板処理装置を制御する。
【0068】
図6は、本発明の一実施形態による基板処理方法のフローチャートである。
【0069】
図6を参照すれば、本発明の一実施形態による基板処理方法は、液処理ステップ(S10)、搬送ステップ(S20)及び乾燥ステップ(S30)を含む。
【0070】
液処理ステップ(S10)は、基板Wに処理液を供給して、基板Wを液処理するステップである。液処理ステップ(S10)は、液処理チャンバ400で行われる。例えば、液処理ステップ(S10)では、回転する基板Wに処理液を供給して基板Wを液処理する。
【0071】
液処理ステップ(S10)で供給される処理液は、前述したケミカル、リンス液、有機溶剤及び現像液のうち少なくとも一つを含む。例えば、液処理ステップ(S10)では、回転する基板Wにリンス液を供給して基板Wをリンス処理する。次いで、回転する基板Wに有機溶剤を供給して、基板Wの上に残留するリンス液を有機溶剤に置換する。また、液処理ステップ(S10)では、回転する基板Wに現像液を供給して、基板Wを現像処理する。
【0072】
搬送ステップ(S20)は、基板Wを搬送するステップである。搬送ステップ(S20)は、液処理が行われた基板Wを乾燥チャンバ500に搬送するステップである。例えば、搬送ステップ(S20)では、搬送ロボット320が、液処理チャンバ400から乾燥チャンバ500の内部空間518に基板Wを搬送する。搬送ステップ(S20)の搬送対象である基板Wの上には、処理液が残留する。例えば、基板Wの上には、有機溶剤が残留する。例えば、基板Wの上には、現像液が残留する。すなわち、基板Wは、上面が現像液または有機溶剤でぬれた(wetting)状態で、乾燥チャンバ500に搬送される。
【0073】
乾燥ステップ(S30)は、内部空間518に基板Wが搬入された後、超臨界状態の処理流体を用いて基板Wを乾燥させるステップである。乾燥ステップ(S30)は、乾燥チャンバ500で行われる。ボディ510の内部空間518から基板Wに処理流体を供給して、基板Wを乾燥させる。内部空間518で、超臨界状態の処理流体が基板Wに伝達される。基板Wに伝達された超臨界状態の処理流体は、基板Wの上面に残留する処理液と混合される。処理液と混合された処理流体が内部空間518から排出されつつ、処理液は、基板Wから除去される。
【0074】
図7は、
図6の乾燥ステップについての詳細フローチャートである。
【0075】
図7を参照すれば、本発明の一実施形態による乾燥ステップ(S30)は、加圧ステップ(S31)、流動ステップ(S32)及び減圧ステップ(S33)を含む。加圧ステップ(S31)、流動ステップ(S32)及び減圧ステップ(S33)は、順次に行われる。
【0076】
加圧ステップ(S31)は、内部空間518の圧力を既定の圧力まで高めるステップである。加圧ステップ(S31)は、内部空間518に基板Wが搬入された後で行われる。加圧ステップ(S31)は、処理流体を内部空間518に供給して、内部空間518の圧力を既定の圧力まで高める。
【0077】
流動ステップ(S32)は、加圧ステップ(S31)以後に行われる。流動ステップ(S32)では、内部空間518に処理流体を供給するか、内部空間518から処理流体を排出する。流動ステップ(S32)では、内部空間518の圧力が分圧差によって変動される。流動ステップ(S32)では、内部空間518に供給された処理流体に流動が発生して、基板Wの上に残留する処理液は、基板Wからさらに効果的に除去される。流動ステップ(S32)は、処理ステップと呼ばれてもよい。
【0078】
加圧ステップ(S31)及び流動ステップ(S32)は、流量測定部材532を用いて処理流体の流量を測定するステップを含む。流量測定部材532は、供給ライン533に設けられ、流体供給源531と流量調節弁537との間に位置する。
【0079】
流量測定部材532を用いて処理流体の流量を測定するステップで、流量測定部材532の内部の処理流体は超臨界単一相に維持される。流量測定部材532の内部の処理流体を、超臨界単一相に維持することで、流量測定部材532が測定する処理流体の単位時間当り供給流量を正確に測定する。よって、流量測定部材532の流量誤差を補正する効果がある。
【0080】
流動ステップ(S32)が行われる間に、内部空間518に流れる処理流体の流量が既定の流量に一定に維持されるように、流量測定部材532が測定する測定流量に基づいて、制御器30は、流量調節弁537の開閉率を調節する。また、流量調節弁537の開閉率調節は、ユーザが直接手動で行ってもよい。
【0081】
減圧ステップ(S33)は、流動ステップ(S32)以後に行われる。減圧ステップ(S33)では、ボディ510の内部空間518の圧力を既定の圧力まで低めるステップである。
【0082】
以上、図面及び明細書で例示的な実施形態が開示された。本明細書で特定の用語を使って実施形態が説明されたが、これは単に本発明の技術的思想を説明するための目的で使われたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を制限するために使われたものではない。したがって、当業者ならば、今後多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解できるであろう。よって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められねばならない。