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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094276
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】水系化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20240702BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20240702BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20240702BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALI20240702BHJP
   A61Q 1/10 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
A61K8/73
A61K8/81
A61Q1/00
A61Q5/00
A61Q1/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023214330
(22)【出願日】2023-12-19
(31)【優先権主張番号】P 2022210974
(32)【優先日】2022-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000145862
【氏名又は名称】株式会社コーセー
(72)【発明者】
【氏名】大塚 千恵
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB172
4C083AC102
4C083AC302
4C083AD071
4C083AD072
4C083AD112
4C083AD261
4C083AD262
4C083AD282
4C083CC14
4C083DD27
4C083EE03
4C083EE06
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】 本発明は、外観の透明性が高く耐光性に優れ、光照射下でも減粘せず、塗膜の均一性に優れるのに加え、毛髪への付着性・セット力に優れた化粧料を提供するものである。
【解決手段】 本発明は、次の成分(A)~(D);
(A)数平均繊維径2~150nmのセルロース繊維
(B)水溶性セルロース
(C)水溶性非イオン性皮膜形成性ビニルポリマー
(D)水性成分
を含有し、前記成分(B)の含有量が、0.05~5質量%であり、700nmにおける透過率が90%以上である水系化粧料である。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)~(D);
(A)数平均繊維径2~150nmのセルロース繊維
(B)成分(A)以外の水溶性セルロース
(C)水溶性非イオン性皮膜形成性ビニルポリマー
(D)水性成分
を含有し、前記成分(B)の含有量が、0.05~5質量%であり、700nmにおける透過率が90%以上である水系化粧料。
【請求項2】
前記成分(A)と成分(B)の合計含有質量に対する、成分(C)の含有質量割合(C)/[(A)+(B)]が0.1~18である請求項1記載の水系化粧料。
【請求項3】
前記成分(B)がヒドロキシアルキルセルロースである請求項1または2に記載の水系化粧料。
【請求項4】
前記成分(C)がピロリドン基を有する水溶性非イオン性皮膜形成性ビニルポリマーである請求項1または2に記載の水系化粧料。
【請求項5】
前記成分(C)が、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマー、(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマーから選ばれる1種または2種以上を含有する請求項4に記載の水系化粧料。
【請求項6】
室温20℃における前記水系化粧料の粘度変化率(%)であって、製造1日後の粘度(1)に対する、8000ルクスの白色蛍光環境下に1か月静置した後の粘度(30)の粘度変化率(%)、〔{粘度(30)/粘度(1)}×100〕が、90~110%である請求項1または2に記載の水系化粧料。
【請求項7】
前記水系化粧料が、メイクアップ化粧料である請求項1または2に記載の水系化粧料。
【請求項8】
前記水系化粧料が、毛髪化粧料、及びアイメイク化粧料から選ばれる1種または2種以上である請求項1または2に記載の水系化粧料。
【請求項9】
前記水系化粧料が、メイクアップ化粧料の上に塗布するものである請求項1または2に記載の水系化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水系化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
水系の透明化粧料は、外観の美しさ、塗布したときの透明感のある仕上り等の利点を有する。肌や毛髪に塗布した際、たれ落ちないように、水で膨潤し透明になるゲル化剤を配合し増粘させた化粧料が一般的である。透明化粧料はその外観の美しさから、透明容器に配合することがしばしば望まれるが、水系のゲル化剤は耐光性・耐塩性が不十分なものが多く、光照射下での経時での減粘が課題となっていた。外観の美しさをさらに強調するために光輝性粉体を配合した際には、経時での減粘に伴い、光輝性粉体が沈降しやすい場合があった。これに対し近年、耐光性・耐塩性に優れた水系ゲル化剤として、セルロース繊維がよく用いられている。例えば特許文献1では、特定のセルロース繊維とヒドロキシエチルセルロースを特定量組み合わせることにより、耐塩性に優れる皮膚外用剤が提案されている。
【0003】
また、特許文献2においては、セルロース誘導体、ポリビニル化合物またはこれらの塩を含有する眼科用組成物の粘度を安定に保持する方法として、カフェイン、テオフィリン、テオブロミンといったキサンチン類を共存させることで、光照射化での減粘を抑えた眼科用製剤が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-078859号公報
【特許文献2】特開2003-201241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術で得られる皮膚外用剤では、耐光性に対する議論は一切されておらず、光照射下で経時で減粘しないかは定かではなかった。また、皮膚を保護する目的で開発された組成のため、柔軟性が高く、特に毛髪に塗布した際の絡みつきの良さやセット力には欠けていた。また特許文献2の技術では、キサンチン類の化粧品への配合量に限界があるため、光照射に伴う減粘を防ぐのに十分な量を配合することは難しかった。
【0006】
したがって、本発明では、外観の透明性が高く、耐光性に優れるため光照射下でも減粘せず、塗膜の均一性に優れるのに加え、毛髪への付着性・セット力に優れる透明または半透明の水系化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者は鋭意検討の結果、セルロース繊維と水溶性セルロースに、さらに水溶性非イオン性皮膜形成性ビニルポリマーを組み合わせることで、水系化粧料の連続性が格段に向上し、特に毛髪へ塗布した際の均一性やセット力にすぐれ、高い透明性を有しながら光照射下でも減粘せず、光輝性粉体等の粉体の沈降も起こらないことを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち本発明は、次の発明を含むものである。
[1]次の成分(A)~(D);
(A)数平均繊維径2~150nmのセルロース繊維
(B)成分(A)以外の水溶性セルロース
(C)水溶性非イオン性皮膜形成性ビニルポリマー
(D)水性成分
を含有し、前記成分(B)の含有量が、0.05~5質量%であり、700nmにおける透過率が90%以上である水系化粧料に関するものである。
[2]
前記成分(A)と成分(B)の合計含有質量に対する、成分(C)の含有質量割合(C)/[(A)+(B)]が0.1~18である[1]記載の水系化粧料に関するものである。
[3]
前記成分(B)がヒドロキシアルキルセルロースである[1]又は[2]に記載の水系化粧料に関するものである。
[4]
前記成分(C)がピロリドン基を有する水溶性非イオン性皮膜形成性ビニルポリマーである[1]~[3]に記載の水系化粧料に関するものである。
[5]
前記成分(C)が、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマー、(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマーから選ばれる1種または2種以上を含有する[4]に記載の水系化粧料に関するものである。
[6]
室温20℃における前記水系化粧料の粘度変化率(%)であって、製造1日後の粘度(1)に対する、8000ルクスの白色蛍光環境下に1か月静置した後の粘度(30)の粘度変化率(%)、〔{粘度(30)/粘度(1)}×100〕が、90~110%である[1]~[5]に記載の水系化粧料に関するものである。
[7]
前記水系化粧料が、メイクアップ化粧料である[1]~[6]に記載の水系化粧料に関するものである。
[8]
前記水系化粧料が、毛髪化粧料、及びアイメイク化粧料から選ばれる1種または2種以上である[1]~[6]に記載の水系化粧料に関するものである。
[9]
前記水系化粧料が、メイクアップ化粧料の上に塗布するものである[1]~[8]に記載の水系化粧料に関するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の水系化粧料は、外観の透明性が高く、耐光性に優れ光照射下でも減粘せず、塗膜の均一性に優れるのに加え、毛髪への付着性・セット力に優れたものである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の好ましい実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。なお、本明細書において、「~」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。尚、本明細書において百分率は特に断りのない限り質量による表示である。
本発明における粉体の「平均粒子径」「平均繊維径」とは、画像解析法を用いて評価したメジアン径D50値である。走査型電子顕微鏡(日本電子製、JSM-7800prime)を用いて、表面状態を観察し、画像解析装置(ルーゼックスAP、ニレコ社製)による長径測定により1000個の測定により求めた個数平均値(D50)を用いる。なお、長径、短径を有する形状の場合は、長径を平均粒子径とする。
【0011】
本発明における水系化粧料とは、外相が水系の化粧料である。さらに、700nmにおける透過率が90%以上であるものであり、具体的には、紫外可視吸光光度計にて10mm×10mm×40mmの透明セルに入れ、室温20℃、常圧において、光路径10mm、700nmにおける透過率(%)を測定した際に、透過率%が、90%以上であるものである。本発明の水系化粧料は、外観審美性にも優れるため、光輝性粉体、カプセル粒子等の固形成分など、目視で粒を確認できる50μm以上の大きさの固形成分を添加してもよく、透過率は、それらの大きな固形分をろ過して除去したのちに測定するものである。具体的には、実施例のところで詳細は説明する。
本発明には、以下に述べる成分(A)~(C)以外の、50μm以下の粒子または固形分を含んでいてもよいが、水との屈折率差が0.1以内の固形分である場合、具体的には、例えば、水を予め固めた透明粒子など、透明性を維持できれば、含有量は特に限定するものではない。一方、これらの50μm以下の粒子または、可視光を反射しやすい固形分である場合は、含んでいないことが望ましいが、含んでいても0.5%以下であることが好ましい。
また、
【0012】
本発明に用いられる成分(A)数平均繊維径2~150nmのセルロース繊維は、原料である天然セルロースを微細化したものであり、セルロースナノファイバーとも言われるものである。その方法としては特に限定されず、高圧ホモジナイザーやボールミルを使用する機械的解砕による方法や2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(TEMPO)等のN-オキシル化合物を用いてセルロースを酸化して微細化する化学的解砕による方法、セルラーゼ等の酵素を使用する生物的解砕による方法等が挙げられる。中でも、酸化反応の際にセルロースの水酸基が酸化されて生成したカルボキシル基が耐衝撃性の向上に寄与することから、化学的解砕による方法が好ましい。天然セルロースの由来としては特に限定されず、植物、動物、微生物の産生によって生合成されるもの等が挙げられる。また、本発明に用いられる成分(A)の数平均繊維径は、2~150nmであり、2~100nmがより好ましく、2~50nmがさらに好ましい。この範囲であると、透明性、減粘防止効果の観点から好ましい。
なお、本発明に用いられる成分(A)は、表面にカルボキシル基、リン酸基、硫酸基等のアニオン性を有するものでも良い。
【0013】
本発明に用いられる成分(A)は解砕された粉末状で含有させても良く、水中に分散された状態で含有させてもよい。中でも、水分散物で含有させると、化粧料中でのセルロース繊維の分散状態が良好であり、減粘防止効果と塗膜の均一性効果の観点から好ましい。水分散物として用いる場合、水分散物中のセルロース繊維の含有量は、好ましくは0.1~10%、0.5~5%がより好ましい。
【0014】
本発明に用いられる成分(A)の水分散物の市販品としては、ビンフィスBMa-10002(数平均繊維径35nm、固形分2%水分散物)(スギノマシン社製)、ACCナノセルロースCNF-1(数平均繊維径20nm)(中越パルプ工業社製)、レオクリスタC-2SP(数平均繊維径10nm)(第一工業製薬社製)、セリッシュFD-100S(数平均繊維径15nm)(ダイセルファインケム社製)等が挙げられる。これらを、一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。
【0015】
本発明に用いられる成分(A)の含有量は、特に限定されないが、増粘させる効果はもちろんのこと、光照射時の減粘防止効果、塗膜の均一性、毛髪への付着性の観点から、化粧料全量中に、固形分として、下限として、0.005%以上が好ましく、0.02%以上がより好ましく、0.03%以上がさらに好ましい。上限としては、1.5%以下が好ましく、1.2%以下がより好ましく、1.0%以下がさらに好ましい。また、0.01~1.5%が好ましく、さらに0.02~1.2%がより好ましく、0.03~1.0%がさらに好ましい。
【0016】
本発明に用いられる成分(B)の成分(A)以外の水溶性セルロースは、水に溶解するものであり、1気圧、25℃の環境下において、成分(B)1gを秤量したのちに、100g70℃のイオン交換水に30分浸漬し、25℃の環境下において、24時間経過後水に溶解する性質を有するものをいう。通常、化粧料として用いられるものであれば特に限定されない。具体的には、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。また、カルボキシメチルセルロースにおいて、塩を含有する場合は、その塩は特に限定されない。カルボキシメチルセルロース塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の有機アミン塩類、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。これら水溶性セルロースは1種又は2種以上を使用することができる。なお、これらは天然や合成等の起源によって特に限定されない。
【0017】
これらのうち、本発明においては、光照射下でも減粘せず、毛髪への付着性、塗膜の均一性に優れるという観点から、成分(B)はヒドロキシアルキルセルロースであることが好ましく、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースであることがより好ましい。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの市販例としては、メトローズ90SH-15000、メトローズ65SH-4000(信越化学工業社製)等が挙げられる。これら、ヒドロキシエチルセルロースの市販例としては、NATROSOL250HHR(ASHLAND SPECIALTY INGREDIENTS社製)等が挙げられる。
【0018】
本発明に用いられる成分(B)の含有量は、下限として、0.05%以上であり、0.1%以上が好ましく、0.2%以上がより好ましい。上限としては、5%以下であり、3%以下が好ましく、2%以下がより好ましい。また、0.05~5%であり、0.1~3%であることが好ましく、0.2~2%であることがより好ましい。0.05%未満であると、光照射時の減粘防止効果、毛髪への付着性が十分ではなく、5%を超えると、毛髪への付着性、セット力が十分ではないため好ましくない。
また、成分(B)に対する成分(A)の含有質量比 (A)/(B)は、特に制限されないが、好ましくは0.003~3.0、より好ましくは0.01~2.0、さらに好ましくは0.03~1.5である。この範囲であれば、外観の透明性、毛髪への付着性、セット力に優れるため好ましい。
【0019】
本発明に用いられる成分(C)の水溶性非イオン性皮膜形成性ビニルポリマーは、ビニル結合で重合されたポリマーのうち、電荷を持たず、水に溶解し、皮膜を形成するものを指し、本発明において、成分(C)の水に溶解するとは、1気圧、25℃の環境下において、1gを秤量したのちに、100gのイオン交換水に浸漬し、24時間経過後水に溶解する性質を有するものをいう。なお、皮膜を形成するとは、成分(C)に該当する成分が可溶な溶媒に40%溶解した溶液を、ガラス板に400μm厚のアプリケーターで塗布し、室温24時間乾燥後に皮膜が形成されていることをいう。通常、化粧料として用いられるものであれば特に限定されない。具体的には、ポリビニルピロリドン等のピロリドン基を有するポリマーやポリビニルアルコール等が例示される。本発明においては、これら水溶性非イオン性皮膜形成性ビニルポリマー1種又は2種以上を使用することができる。ピロリドン基を有するポリマーの例としては、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマー、(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマー等が挙げられる。ポリビニルピロリドンの市販例としては、LUVISKOL K17 POWDER、LUVISKOL K30 POWDER、LUVISKOL K90 POWDER(以上BASF社製)、PVP K-90 SOLUTION O200(ASHLAND SPECIALTY INGREDIENTS社製)、ポリビニルピロリドン K-85、ポリビニルピロリドン K-90(以上日本触媒社製)等が挙げられる。(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマーの市販例としては、LUVISKOL VA 64 Powder(BASF社製)、PVP/VA S-630ASHLAND SPECIALTY INGREDIENTS社製)、アコーン KS(50%エタノール溶液、大阪有機化学工業社製)、アコーンM(純分50%、エタノール25%、水25%)等が挙げられる。(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマーの市販例としては、Luviset Clear AT 3、Luviset Clear E(以上BASF社製)等が挙げられる。ポリビニルアルコールの市販例としては、ゴーセノール EG05C(重合度600)、ゴーセノール EG40C(重合度2400)(以上三菱ケミカル社製)、JP-24PE(重合度2400、日本酢ビ・ポバール社製)、クラレポバール22-88LV(重合度2400,クラレ社製)等が挙げられる。
【0020】
このうち、本発明においては、毛髪への付着性やセット力、成分(A)と成分(B)とを共存させた際の膜の均一性に優れるという観点から、ピロリドン基を有するポリマーが好ましく、さらにポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン/酢酸ビニル)コポリマー、(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマーから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、2種以上を併用することがより好ましい。
【0021】
本発明に用いられる成分(C)の含有量は、通常化粧料に用いられる含有量であれば特に限定されないが、外観の透明性、毛髪への付着性やセット力、成分(A)と成分(B)とを共存させた際の膜の均一性に優れるという観点から、下限として、0.5%以上が好ましく、1%以上がより好ましく、3%以上がさらに好ましい。上限としては、25%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。また、0.5~25%が好ましく、1~20%が好ましく、そしてさらには、3~10%の範囲にあるものが好ましい。
【0022】
本発明において、成分(A)と成分(B)の合計含有質量に対する、成分(C)の含有質量割合(C)/[(A)+(B)]は、特に制限されないが、好ましくは0.1~18、より好ましくは0.5~18、さらに好ましくは1~10である。この範囲であれば、毛髪への付着性やセット力、膜の均一性が特に優れたものとなる。
【0023】
本発明に用いられる成分(D)水性成分は、成分(A)~(C)を均一分散または溶解する媒体として用いられる。中でも水は、化粧料等に一般に用いられるものであれば、特に制限されない。精製水の他にも、本発明の効果を損なわない範囲で、深層水、或いはローズ水やラベンダー水等の植物の水蒸気蒸留水でもよく、必要に応じて一種または二種以上を適宜選択して用いることができる。水以外の水性成分としては、特に限定されず、水とともに成分(A)~(C)を均一分散または溶解する媒体として用いられ得るものであり、水に可溶な成分を挙げることができる。例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液等が挙げられる。なお、成分(D)の含有量は、とくに限定するものではない。
【0024】
本発明の水系化粧料は、室温20℃製造1日後の粘度(1)に対する、8000ルクスの白色蛍光環境下に1か月静置した後の粘度(30)の粘度変化率(%)が、1か月後の粘度(30)/製造1日後の粘度(1)が、90~110%である。この評価は、将来的な製品使用の際の粘度変化を加速して評価する目的や、透明容器における日光照射や照明下における粘度変化の有無を評価する目的が含まれる。この範囲であると、光照射時の減粘防止効果が高いことを示している。本発明においては、以下の方法で測定するものとする。8号規格瓶(口内径×胴径×高さ(mm)29×45×81.5)に充填し、20℃における粘度を単一円筒型回転粘度計ビスメトロン型式VS-A1(芝浦システム社製)にて測定する。製造後1日後の粘度(初期(1)とする)を測定後、8号規格瓶を白色蛍光の8000ルクスの照度で光照射され、常温、常圧、湿度20%の環境下に1か月間保管し、保管後測定した粘度を(30)とした場合の、粘度変化率(%)=1か月後の粘度(30)mPa・s/製造1日後の粘度(1)mPa・s×100(%)を算出するものとする。
【0025】
本発明の水系化粧料を、特にメイクアップ化粧料とする場合に、上記の成分(A)~(D)の他に、平均粒子径10μm以上の光輝性粉体を配合すると、透明性を活かした外観審美性に優れる化粧料となり好ましい。光輝性粉体としては通常の化粧料に使用される成分であれば特に制限されず、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆合成マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、酸化チタン被覆ガラス末、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダー等を含有することができる。
【0026】
また本発明の水系化粧料は、中性以外のpHでも減粘することなく安定であることから、その他の配合成分の影響でpHを酸性側またはアルカリ性に保たなければならない条件下でも好適に使用することができる。たとえば、水溶性の有機酸等でpHを4程度まで下げることで、酸性でないと安定に配合できない酸性染料や、アスコルビン酸などの有効成分などを安定に配合することができる。
【0027】
本発明の水系化粧料には、上記の成分(A)~(D)の他に、通常の化粧料に使用される成分を、本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、必要に応じて配合することができる。例えば、水性染料、界面活性剤、成分(B)及び成分(C)以外の水溶性高分子、水溶性皮膜形成性樹脂、紫外線吸収剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、防腐剤、香料、清涼剤、成分(D)以外の美容成分等を本発明の効果を妨げない範囲で含有することができる。
【0028】
本発明では、成分(B)及び成分(C)以外の水溶性高分子としては、特に限定されずに、含有することができ、例えば、キサンタンガム、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げることができる。
【0029】
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
【0030】
本発明の水系化粧料の製造方法は、特に限定されず通常公知の方法で製造可能であり、製造機器としては、一般のディスパーションのような分散機器であればいずれでもよい。例えば、成分(A)~(C)を成分(D)中に均一に分散させることにより得られる。
【0031】
本発明の水系化粧料の形態としては、特に限定されないが、液状、ジェル状、固形状とすることができる。特に液状、ジェル状が好ましい。なお、本発明の水系化粧料は、とくに限定しないが、粘度が高いものが好ましく、5000~100000mPa・sの範囲が好ましく、15000~70000mPa・sの範囲がより好ましい。
【0032】
本発明の水系化粧料は、アイライナー、アイシャドウ、マスカラ、アイブロウマスカラ等のアイメイクアップ化粧料、またはボディ、爪用等も含めたメイクアップ化粧料、メイクアップ前に塗布する下地、メイクアップ化粧料の上に塗布するオーバーコート、美容液、パック、ヘアセット剤などに好適に用いることができる。特に、毛髪への付着性、セット力の観点から、毛髪に使用する毛髪化粧料が好ましい。毛髪化粧料としては、マスカラ、アイブロウマスカラ、ヘアセット剤等が挙げられる。本明細書の「毛髪」とは、広義の意味であり、頭髪(髪の毛)、眉毛、睫毛、顎髭、頬髭などが挙げられ、本技術では化粧や手入れする毛又は髪を対象とすることが望ましい。
【実施例0033】
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0034】
実施例1~19、実施例24および比較例1~6:透明水系アイブロウマスカラ
下記表1に示す処方の水系アイブロウマスカラを調製し、水系化粧料の外観の透明性、光照射時の減粘のなさ、毛髪への付着性、セット力、塗膜の均一性について下記の方法により評価した。その結果も併せて表1、表2に示す。
【0035】
【表1】
※1 レオクリスタ C-2SP (第一工業製薬社製)(数平均粒子径:10nm)(結晶セルロース:2%、水酸化Na、フェノキシエタノール含有水分散物)固形分
※3 METOLOSE 65SH-4000 (信越化学工業社製)
※4 NATROSOL250 HHR (ASHLAND SPECIALTY INGREDIENTS社製)
※5 メトローズ SM-8000 (信越化学工業社製)
※7 LUBISKOL K90 POWDER (BASF社製)
※8 アコーン KS (大阪有機化学工業社製)(固形分50%、50%エタノール)
【0036】
【表2】
※2 セオラス PH101 平均粒子径50μm 水不溶性(旭化成社製)
※6 CARBOPOL 980 (LUBRIZOL ADVANCED MATERIALS社製)
※9 Luviskol VA 64 Powder (BASF社製)
※10 ゴーセノール EG-05 (三菱ケミカル社製)
※11 ユカフォーマー R205 (三菱ケミカル社製)の固形分
※12 マイクログラス メタシャイン TCシリーズ MT1080TA(日本板硝子社製)
【0037】
(製造方法)(表1、2において記載のある原料のみ配合するものとする。)
A.成分(13)に成分(1)~(12)、成分(14)~(16)を加え、均一に混合する。
B.Aを透明容器に充填して透明水系アイブロウマスカラを得た。
【0038】
(評価項目)
(1)外観の透明性 20℃における透過率(%)
(2)光照射時の減粘のなさ 粘度変化率(%)=〔{粘度(30)/粘度(1)}×100〕=90~110%
(室温20℃、製造1日後の粘度(1)、その後8000ルクスの白色蛍光環境下に1か月静置した後の粘度(30))
(3)毛髪への付着性
(4)セット力
(5)塗膜の均一性
【0039】
(評価方法)
((1)外観の透明性 20℃における透過率(%))
実施例1~18、実施例24、比較例1~6で得られた透明水系アイブロウマスカラについて、50μm以上の固形成分を300メッシュの布にてろ過して除去したのち、紫外可視吸光光度計にて10mm×10mm×40mm、光路長10mmの石英セルに入れ、700nmにおける透過率(%)をn=5で測定した。
【0040】
((2)光照射時の減粘のなさ 粘度変化率(%)=〔{粘度(30)/粘度(1)}×100〕=90~110%)
実施例1~18、実施例24、比較例1~6で得られた透明水系アイブロウマスカラを8号規格瓶(口内径×胴径×高さ(mm)29×45×81.5)に充填し、20℃における粘度を単一円筒型回転粘度計ビスメトロン型式VS-A1(芝浦システム社製)にて測定した。製造後1日後の粘度(初期(1)とする)(光照射無)を測定後、8号規格瓶を白色蛍光の8000ルクスの照度で光照射され、常温、常圧、湿度20%の環境下に1か月間保管し、保管後測定した粘度を(30)とした場合の、粘度変化率(%)=1か月後の粘度(30)mPa・s/製造1日後の粘度(1)mPa・s×100(%)を算出した。
【0041】
((3)毛髪への付着性)
実施例1~18、実施例24、比較例1~6で得られた透明水系アイブロウマスカラを化粧品専門評価者20名が眉毛に使用し、以下の評価基準に従って4段階評価し評点を付し、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
<評価基準>(評点):(評価)
4 :非常に毛髪への付着する
3 :やや毛髪への付着する
2 :どちらでもない
1 :やや毛髪への付着が悪い
0 :非常に毛髪への付着が悪い
<判定基準>
(評点平均値) :(判定)
3点を超える : ◎
2.5点以上3点以下 : ○
1点以上2.5点以下 : △
1点未満 : ×
【0042】
((4)セット力)
実施例1~18、実施例24、比較例1~6で得られた透明水系アイブロウマスカラを化粧品専門評価者20名が眉毛に使用し、以下の評価基準に従って4段階評価し評点を付し、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
<評価基準>(評点):(評価)
4 :非常に形状保持が良い
3 :やや形状保持が良い
2 :どちらでもない
1 :やや形状保持が悪い
0 :非常に形状保持が悪い
<判定基準>
(評点平均値) :(判定)
3点を超える : ◎
2.5点以上3点以下 : ○
1点以上2.5点以下 : △
1点未満 : ×
【0043】
((5)塗膜の均一性)
実施例1~18、実施例24、比較例1~6で得られた透明水系アイブロウマスカラを化粧品専門評価者20名が眉毛に使用し、以下の評価基準に従って4段階評価し評点を付し、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
<評価基準>(評点):(評価)
4 :非常に塗膜の均一性が良い
3 :やや塗膜の均一性が良い
2 :どちらでもない
1 :やや塗膜の均一性が悪い
0 :非常に塗膜の均一性が悪い
<判定基準>
(評点平均値) :(判定)
3点を超える : ◎
2.5点以上3点以下 : ○
1点以上2.5点以下 : △
1点未満 : ×
【0044】
表1の結果から明らかなように、実施例1~18、実施例24は、透明性、光照射後の減粘のなさ、毛髪への付着性、セット力、塗膜の均一性に優れた化粧料であった。
一方、成分(A)を配合せず、代わりに平均粒子径の大きい結晶セルロースを配合した比較例1は、光照射下において大幅に減粘し、また膜の均一性、付着性にも劣っていた。透過率が低い比較例2は、製剤の透明性が十分でないただけではなく、また毛髪への付着性や膜の均一性が劣っていた。成分(B)を配合しない比較例3は、1か月後に減粘してしまったとともに、毛髪への付着性が悪くセット力が発揮されず、また仕上がった膜の均一性が劣っていた。また、成分(B)の配合量が0.05%未満の比較例4は、比較例3と比較し評点が向上したものの、まだ膜の均一性が不十分であった。成分(B)の配合量が5%を超える比較例5は、毛髪への付着性が下がりセット力が発揮されなかった。成分(C)を、イオン基を有する皮膜形成性ビニルポリマーに置き換えた比較例6は、製剤の透明性に劣り、減粘のなさ、セット力、仕上がった膜の均一性にも劣っていた。
【0045】
実施例19:グリッター入り透明マスカラ
成分 (%)
(1)セルロース繊維(数平均繊維径60nm、固形分記載) 0.01
(2)ヒドロキシエチルセルロース ※4 3
(3)(VP/VA)コポリマー ※9 0.5
(4)エタノール 8
(5)1,3-ブチレングリコール 4
(6)シリカ 0.3
(7)パンテノール 0.05
(8)精製水 残量
(9)(PET/Al)ラミネート ※13 3
(10)(PET/メタクリル酸メチル)ラミネート ※14 2
※13:KFSグリッターシルバー 0.15mm(カタニ産業社製)
※14:クリスタルカラー X-5 No.6(ダイヤ工業社製)
【0046】
(製造方法)
A.成分(1)~(8)を均一に混合する。
B.Aに成分(9)、(10)を加え均一に混合する。
C.Bを容器に充填する。
【0047】
実施例19のグリッター入り透明マスカラは、前記評価方法にて同様に評価したところ、ろ過したのち測定した700nmにおける透過率は99%であり、1か月光照射後の粘度変化率は93%であり、毛髪への付着性、セット力、塗膜の均一性に優れた化粧料であった。
【0048】
実施例20:透明マスカラオーバーコート
(成分) (%)
(1)セルロース繊維(数平均繊維径100nm、固形分記載) 0.2
(2)メチルセルロース ※15 0.15
(3)PVP ※7 6.3
(4)精製水 残量
(5)エタノール 15
(6)1,3-ブチレングリコール 3
(7)グリセリン 1
(8)水溶性コラーゲン 0.01
(9)メチルパラベン 0.3
※15 メトローズ SM-8000(信越化学工業社製)
【0049】
(製造方法)
A.成分(1)~(9)を均一に混合する。
B.Aを容器に充填する。
【0050】
実施例20の透明マスカラオーバーコートは、前記評価方法にて同様に評価したところ、700nmにおける透過率は98%であり、1か月光照射後の粘度変化率は99%であり、通常の着色されたマスカラの上に塗布しても、直接睫毛に塗布しても、毛髪への付着性、セット力、膜の均一性に優れた化粧料であった。
【0051】
実施例21:染料配合アイブロウマスカラ
(成分) %)
(1)セルロース繊維(数平均繊維径10nm、固形分記載)※1 0.15
(2)カルボキシメチルセルロースナトリウム ※16 1
(3)(VP/VA)コポリマー(固形分記載) ※8 0.3
(4)精製水 残量
(5)エタノール ※8溶媒分含む 10
(6)1,3-BG 5
(7)オキシベンゾンー5 0.01
(8)メチルパラベン 0.2
(9)クエン酸 0.5
(10)黄色4号 0.05
(11)青色1号 0.04
(12)赤色227号 0.04
※16 CMCダイセル1170(ダイセルミライズ社製)
【0052】
(製造方法)
A.成分(1)~(12)を均一に混合する。
B.Aを容器に充填する。
【0053】
実施例21の染料配合アイブロウマスカラは、前記評価方法にて同様に評価したところ、700nmにおける透過率は90%であり、1か月光照射後の粘度変化率は97%であり、毛髪への付着性、セット力、膜の均一性に優れた化粧料であった。
実施例22:透明ジェル状ヘアセット剤
(成分) (%)
(1)セルロース繊維(数平均繊維径15nm、固形分記載) 0.2
(2)ヒドロキシプロピルメチルセルロース ※17 1
(3)カチオン性ヒドロキシエチルセルロース 2
(4)精製水 残量
(5)エタノール 30
(6)PVP 4
(7)PEG-32 ※18 3
(8)PEG-6 ※18 3
(9)1,3-ブチレングリコール 2
(10)グリセリン 1
(11)香料 0.1
(12)紫色401号 0.01
※17 METOLOSE 60SH-10000(信越化学工業社製)
※18 PEG-1500(東邦化学工業社製)(PEG-32、PEG-6、50%ずつの混合品)
【0054】
(製造方法)
A.成分(1)~(12)を均一に混合する。
B.Aを容器に充填する。
【0055】
実施例22の透明ジェル状ヘアセット剤は、前記評価方法にて同様に評価したところ、700nmにおける透過率は98%であり、1か月光照射後の粘度変化率は102%であり、毛髪への付着性、セット力、膜の均一性に優れた化粧料であった。
【0056】
実施例23:グリッター入り透明アイシャドウ
(成分) (%)
(1)セルロース繊維(数平均繊維径10nm、固形分記載)※1 0.7
(2)ヒドロキシプロピルメチルセルロース ※3 2
(3)(VP/VA)コポリマー ※9 1
(4)精製水 残量
(5)1,3-ブチレングリコール 7.5
(6)エタノール 6
(7)グリセリン 1
(8)酸化チタン被覆ガラス末 ※19 3
(9)酸化チタン被覆マイカ ※20 3
※19 マイクログラス メタシャイン MT1120RB(日本板硝子社製)
※20 FLAMENCO SPARKLE BLUE 620J(BASF社製)
【0057】
(製造方法)
A.成分(1)~(7)を均一に混合する。
B.Aに成分(8)、(9)を添加し、均一に混合する。
C.Bを容器に充填する。
【0058】
実施例23のグリッター入り透明アイシャドウは、前記評価方法にて同様に評価したところ、ろ過したのち測定した700nmにおける透過率は93%であり、1か月光照射後の粘度変化率は105%であり、付着性、膜の均一性に優れた化粧料であった。