(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000943
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】電動推進式人工衛星、及び惑星探査機
(51)【国際特許分類】
B64G 1/00 20060101AFI20231226BHJP
【FI】
B64G1/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022120983
(22)【出願日】2022-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
(57)【要約】
【課題】従来の人工衛星や惑星探査機は、ロケットに搭載して打ち上げて衛星軌道に乗せる、地球の重力を利用して目標惑星へ向かわせるなどの方法が使用されていた。
【解決手段】人工衛星、惑星探査機に電動の推進機能を搭載し、課題を解決する。
円盤型1枚板にスリット(切れ込み)を入れ、高速回転することで流体移動を起こし、推進力に変換する。
機体に設置した砲身から弾丸を発射して、この時の反動(反作用)を利用して推進力に変換する。
機体外周側面に壁を設置し、流体抵抗を低減し高速移動しやすくする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(条件1)電気動力円盤型羽根車推進装置
機体を推進するための装置で、従来のドローン、ヘリコプターのような回転軸を中心に複数の羽根を配置するプロペラ型回転翼ではなく円盤型1枚板に上面から下面を貫通するスリット(切れ込み)を入れ、円盤の中心を軸にして高速回転することで、円盤上方の流体を吸引し、円盤内を通過し、下方へ排出するようにする。
(この時、円盤上面下面のスリットの淵が水平ではなく段差をつける(垂直方向に高さの違いをつける)ことで、流体の吸引、排出の効率が高まる。又、円盤上面のスリットの寸法(面積)を大きくし、円盤下面のスリットの寸法(面積)を小さくする。
円盤上面から下面にかけて少しずつ狭まる錐体形状に内部を貫通するように設計する。)
このような設計により、流体移動が促進され、流体移動が推進動力である装置の性能も向上する。
(尚、スリットの寸法、形状、数量は限定されない。)
(条件2)火薬を用いた弾丸発射反作用動力推進装置
機体を推進するための装置で、大砲など火器類と同様の仕組みで、装置内にセットされた弾丸を火薬の破裂作用によって、砲身を通過し、外部へ発射する。
この時発射された弾丸と同じ物理的作用が、作用反作用の法則によって、発射装置を搭載した機体にも働く。
この反動力(反作用)を利用して推進する装置。
(この装置は、水平方向への移動を目的とするため、弾丸の発射導線である砲身は、機体の垂直方向ではなく、水平方向へ向けて設置する。)
この推進装置は、主に宇宙空間において使用する。
宇宙空間は、重力、空気抵抗、摩擦抵抗がほとんど無く機体は浮遊している状態のため、弾丸発射の反作用の力がダイレクトに推進力に変換される。
機体の進行方向の反対側に弾丸を発射することで、機体が進行方向へ推進する。
(弾丸の発射導線である砲身の設置位置は、限定されないが、機体中央の位置、又は両サイドに同数などバランスを考慮した設置により、弾丸発射方向と機体進行方向のズレが小さくなる。)
(条件3)高速移動用機体外周側面壁
機体全体(円盤型羽根車を含む)の外周部側面に、垂直板状の外壁を設置する。
(外周壁の形状は限定されないが機体の最上部から最下部まで全体の高さを覆うようにする。)
この外周壁は機体進行時の流体抵抗軽減による高速移動と衝突物防御による機体の破損防止を目的とするため、機体の側面全体を囲むように設置し、機体の天面、底面には設置しない。)
(条件1)(条件2)(条件3)を満たす輸送機関(推進装置)を、人工衛星、惑星探査機などに使用する方法。
(条件1)(条件2)(条件3)を満たすことにより、ロケット(運搬装置)を使用せず、人工衛星、惑星探査機を運用する方法。
【請求項2】
銃器、大砲など火器類は、装置内にセットされた発射対象(弾丸など)に対して、撃鉄で雷管を強打し、薬莢内の火薬に化学薬品を注入する、火薬につながる導火線に点火する、などの方法で、火薬を破裂させて、発射対象を発射していた。
このような従来から使用されている火薬の破裂方法ではなく、火薬を入れる器(薬莢)を、伝導性の高い良導体(銅などの金属、又は炭素繊維などの炭素系良導体)で製造する。
この薬莢に対して外部電源から高周波電流を供給し、内部の火薬に熱エネルギーを与えることで破裂させて発射対象を発射する方法。
電流を熱エネルギーに変換するIH技術を用いて、弾丸などの発射対象を発射するための動力源である薬莢内の火薬を破裂させる方法。
【請求項3】
請求項1、請求項2に記載の方法を使用した装置、機器。
【請求項4】
請求項3に記載の装置、機器を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体力学、火器技術、IH技術の応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
流体力学
【0003】
火器技術
【0004】
IH技術
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の人工衛星や惑星探査機の運搬(輸送)技術は、ロケットエンジン搭載の運搬(輸送)機関で、大気圏外へ打ち上げて衛星軌道に乗せる、又は地球の重力を利用したスイングバイ方式などで目標惑星へ向かうなどの方法が使用されていた。
従来の方法は、人工衛星や惑星探査機を運搬する(打ち上げる)ための作業、経費負担が大きいという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
人工衛星、惑星探査機を、ロケットなどの運搬装置(輸送機関)を用いて目標位置に運ぶのではなく、衛星や探査機の機体に推進機能を搭載することで、課題を解決する。
(条件1)電気動力円盤型羽根車推進装置
機体を推進するための装置で、回転軸を中心に複数の羽根を配置するプロペラ型ではなく、円盤型の1枚板に上面から下面へ貫通するスリット(切れ込み)を入れ、円盤の中心を軸にして高速回転することで、円盤上方の流体を吸引し、円盤下方へ排出する。この流体移動を推進力に変換する装置。
(円盤板のスリットの加工法については、上面下面のスリットの淵を水平ではなく段差をつけることで、流体の吸引、排出の効率を高める。又、上面のスリット面積を大きくし、下面のスリット面積を小さくして、円盤板内部は、上面から下面にかけて少しずつ挟まる錐体形状に貫通する設計とする。
この設計により、流体移動の機体推進力変換効率が向上する。)
(条件2)火薬を用いた弾丸発射反作用動力推進装置
機体を推進するための装置で、大砲など火器類と同様に装置内にセットされた発射対象(弾丸など)を火薬の破裂作用によって、砲身を通過し外部へ発射する。
この時装置を搭載している機体に発射された発射対象と同じ物理的作用が働く。
この物理的作用を推進力に変換する装置。
この推進装置は、主に宇宙空間において使用する。
宇宙空間は、重力、空気抵抗、摩擦抵抗がほとんど無く機体は、浮遊している状態のため、発射対象の反作用の力がダイレクトに機体の推進力に変換される。
(この推進装置は、水平方向への推進を目的とするため、発射対象の導線である砲身は、機体の垂直方向ではなく水平方向へ向けて設置する。)
(条件3)高速移動用機体外周側面壁
機体の外周部側面に、垂直板状の外壁を設置する。
(条件1)の推進装置は、機体に複数設置されているが、これらも全て囲うように設置する。
この外周壁は、機体進行時の流体抵抗軽減効果による高速移動と衝突物防御による機体の破損防止を目的とするため、機体の側面全体を囲むが、機体の天面、底面には設置しない。
(条件2)の推進装置は、発射対象を機体の外部へ発射し、その反動を推進力に変換するため、発射対象の導線である砲身先端部については、外周壁内側である必要はない。