(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094367
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】画像形成装置、及び、画像形成方法
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
B41J2/01 305
B41J2/01 401
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024065978
(22)【出願日】2024-04-16
(62)【分割の表示】P 2020047316の分割
【原出願日】2020-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】染野 正博
(57)【要約】
【課題】テストパターン以外の画像の形成に使用されない領域を連続紙において削減する。
【解決手段】インクジェットプリンター1は、搬送方向に連続紙を搬送する搬送部14と、搬送方向に複数のノズルが並んでノズル列を形成するインクジェットヘッド151と、交差方向に沿って連続紙を切断する切断部16と、搬送部14、インクジェットヘッド151、及び、切断部16を制御する制御部10と、を備える。制御部10は、連続紙に搬送方向に隣合って第1画像及び第2画像を形成させ、第1画像と第2画像との間で、ノズル列に並べられる複数のノズルの内の一部のノズルによってテストパターンを形成させ、切断部16で切断させることによって、テストパターンが形成された画像間領域を連続紙から切り離す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に連続紙を搬送する搬送部と、
前記第1方向に複数のノズルが並んでノズル列を形成するインクジェットヘッドと、
前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記連続紙を切断する切断部と、
前記搬送部、前記インクジェットヘッド、及び、前記切断部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記連続紙に前記第1方向に隣合って第1画像及び第2画像を形成させ、前記第1画像と前記第2画像との間で、前記ノズル列に並べられる複数のノズルの内の一部のノズルによってテストパターンを形成させ、前記切断部で切断させることによって、前記テストパターンが形成された領域を前記連続紙から切り離す、
画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記第1画像の一部及び前記第2画像の一部を前記切断部によって切断させることで、前記第1方向に余白のない印刷物を生成させる、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記テストパターンが形成される領域の前記第1方向の長さは、前記ノズル列の前記第1方向の長さより短い、
請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記インクジェットヘッドにより、前記連続紙に第3画像を前記第2画像の前記第1方向に隣り合って形成させ、前記第2画像と前記第3画像の間に前記テストパターンを形成させるとき、前記第1画像及び前記第2画像との間で前記テストパターンを形成した前記一部のノズルとは異なるノズルによって形成させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1画像及び前記第2画像との間で前記テストパターンが形成される前記領域と、前記第2画像及び前記第3画像との間で前記テストパターンが形成される第2領域とは、前記第1方向の長さが同じである、
請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記インクジェットヘッドは、
前記ノズル列の前記第2方向に配置され、前記複数のノズルが並べられた第2ノズル列を有し、
前記ノズル列は、第1色のインクを吐出し、
前記第2ノズル列は、第2色のインクを吐出し、
前記第2画像及び前記第3画像との間に前記テストパターンを形成する前記ノズルは、前記第2ノズル列に含まれる、
請求項4又は5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
第1方向に連続紙を搬送し、
前記第1方向に複数のノズルが並んだノズル列を形成するインクジェットヘッドによって、前記連続紙に第1画像を形成し、
前記第1画像を形成した後に、前記ノズル列を形成する複数のノズルのうちの一部のノズルによって前記第1画像の前記第1方向上流にテストパターンを形成し、
前記テストパターンを形成した後、前記テストパターンの前記第1方向上流に第2画像を形成し、
前記連続紙を前記第1方向に交差する第2方向に切断して、前記テストパターンが形成された領域を前記第1画像が印刷された第1印刷物及び前記第2画像が印刷された第2印刷物から切り離す、
画像形成方法。
【請求項8】
前記連続紙を前記第2方向に切断するときに、前記第1画像の一部及び前記第2画像の一部を切断して、前記第1方向に余白のない前記第1印刷物及び前記第2印刷物を生成する、
請求項7に記載の画像形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、及び、画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、連続紙にテストパターンを形成する装置が知られている。例えば、特許文献1は、連続紙を切断して用紙を生成する装置において、100頁に1回の割合又は1000頁に1回の割合で、連続紙に印刷状態をモニタするテストパターンを形成する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載のような装置では、画像を複数形成する際、連続紙において画像と画像との間に間隔を設けて形成する場合がある。この場合、特許文献1記載のような画像を複数形成した後にテストパターンを形成する手法では、テストパターン以外の画像の形成に使用されない領域が連続紙において増加する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する一態様の画像形成装置は、第1方向に連続紙を搬送する搬送部と、前記第1方向に複数のノズルが並んでノズル列を形成するインクジェットヘッドと、前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記連続紙を切断する切断部と、前記搬送部、前記インクジェットヘッド、及び、前記切断部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記連続紙に前記第1方向に隣合って第1画像及び第2画像を形成させ、前記第1画像と前記第2画像との間で、前記ノズル列に並べられる複数のノズルの内の一部のノズルによってテストパターンを形成させ、前記切断部で切断させることによって、前記テストパターンが形成された領域を前記連続紙から切り離す。
【0006】
上記課題を解決する別の一態様の画像形成方法は、第1方向に連続紙を搬送し、前記第1方向に複数のノズルが並んだノズル列を形成するインクジェットヘッドによって、前記連続紙に第1画像を形成し、前記第1画像を形成した後に、前記ノズル列を形成する複数のノズルのうちの一部のノズルによって前記第1画像の前記第1方向上流にテストパターンを形成し、前記テストパターンを形成した後、前記テストパターンの前記第1方向上流に第2画像を形成し、前記連続紙を前記第1方向に交差する第2方向に切断して、前記テストパターンが形成された領域を前記第1画像が印刷された第1印刷物及び前記第2画像が印刷された第2印刷物から切り離す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】インクジェットプリンターの動作を説明するための図。
【
図4】インクジェットプリンターの動作を示すフローチャート。
【
図6】インクジェットプリンターの動作を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態1
図1は、インクジェットプリンター1の構成を示す図である。インクジェットプリンター1は、画像形成装置の一例に対応する。
【0009】
インクジェットプリンター1は、制御部10、通信部11、入力部12、表示部13、搬送部14、印刷部15、切断部16、及び、検出部17を備える。
【0010】
制御部10は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサー110、及び記憶部120を備え、インクジェットプリンター1の各部を制御する。制御部10は、プロセッサー110が、記憶部120に記憶された制御プログラム121を読み出して処理を実行させるように、ハードウェア、及びソフトウェアの協働により各種処理の実行を制御する。
【0011】
記憶部120は、プロセッサー110が実行するプログラムや、プロセッサー110により処理されるデータを記憶する記憶領域を有する。記憶部120は、プロセッサー110が実行する制御プログラム121、設定データ122、及び、テストパターンデータ123を記憶する。設定データ122は、インクジェットプリンター1の動作に関する設定値を含む。テストパターンデータ123は、インクジェットヘッド151が有するノズルNzごとにノズル抜け及び飛行曲がりの有無を検出するときに用いるテストパターンTPを示すデータである。なお、ノズル抜けとは、ノズルNzにおけるインクの詰まりや、ノズルNzに滞留するインクの乾き、ノズルNzの汚れ、その他の原因により、ノズルNzから正常にインクが吐出されない状態のことをいう。また、飛行曲がりとは、ノズルNzから吐出されるインクが想定された着弾位置からずれてしまうことである。記憶部120は、制御プログラム121、設定データ122、及び、テストパターンデータ123のほか、その他のプログラムやデータを記憶してもよい。記憶部120は、プログラムやデータを不揮発的に記憶する不揮発性記憶領域を有する。また、記憶部120は、揮発性記憶領域を備え、プロセッサー110を実行するプログラムや処理対象のデータを一時的に記憶するワークエリアを構成してもよい。
【0012】
通信部11は、コネクターやインターフェース回路等の通信に必要なハードウェアを備え、制御部10の制御で、所定の通信規格に従って外部装置と通信する。通信部11が外部装置との通信で使用する通信規格は、無線通信に係る通信規格でもよく、有線通信に係る通信規格でもよい。
【0013】
本実施形態では、インクジェットプリンター1と通信する外部装置として、制御装置2を例示する。制御装置2は、ユーザーが操作するコンピューターである。制御装置2は、インクジェットプリンター1と通信し、インクジェットプリンター1に印刷を実行させて連続紙Rに画像を形成させるジョブデータをインクジェットプリンター1に送信する。制御装置2が送信するジョブデータは、インクジェットプリンター1のコマンド体系に対応する制御コマンドや、連続紙Rに形成する画像の画像データを含む。
【0014】
入力部12は、インクジェットプリンター1の筐体に設けられた操作スイッチを有し、操作スイッチに対する操作を検出し、検出した操作を示す信号を制御部10に出力する。
制御部10は、入力部12からの入力に応じて、操作に対応する処理を制御する。
【0015】
表示部13は、複数のLED、もしくは表示パネル等であり、制御部10の制御で、LEDは所定の態様での点灯/消灯を行い、表示パネルは情報の表示等を行う。
【0016】
搬送部14は、連続紙Rを搬送方向HYに搬送する搬送モーターや、搬送モーターを駆動することで回転する搬送ローラー、搬送モーターの動力を搬送ローラーに伝達する動力伝達機構等の連続紙Rの搬送に係る構成を備える。搬送部14は、制御部10の制御に従って、連続紙Rを搬送方向HYに搬送する。
【0017】
印刷部15は、インクジェットヘッド151、インクジェットヘッド151を搭載するキャリッジ、キャリッジを連続紙Rの搬送方向HYと交差する交差方向KYに走査させるキャリッジ駆動モーター、インクジェットヘッド151を駆動する駆動回路等の印刷に係る機構を備える。搬送方向HYは、第1方向に対応し、交差方向KYは、第2方向に対応する。印刷部15は、制御部10の制御に従って、連続紙Rに画像を形成する。本実施形態では、交差方向KYは、搬送方向HYと直交する方向を例示する。
【0018】
図2は、インクジェットヘッド151を説明するための図である。
【0019】
インクジェットヘッド151は、連続紙Rの画像形成可能領域RAと対向するインク吐出面151Aに、インクを吐出する複数のノズルNzが搬送方向HYに並んで形成される複数のノズル列NzRを、交差方向KYに配置する。画像形成可能領域RAは、テストパターンTPを含む画像を形成可能な領域である。本実施形態においてインクジェットヘッド151は、ノズル列NzR1、NzR2、NzR3、NzR4、NzR5、NzR6の6つのノズル列NzRを有する場合を例示するが、インクジェットヘッド151が有するノズル列NzRの数は6つに限定されず、さらに多くてもよく少なくてもよい。インクジェットヘッド151が有する複数のノズル列NzRは、それぞれ、吐出するインクの色が異なる。例示のインクジェットヘッド151が有する6つのノズル列NzRは、それぞれ、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、及び、グレーのインクを吐出する。
【0020】
図1の説明に戻り、切断部16は、例えば固定刃と固定刃に対して交叉するように移動する可動刃とで構成されるカッター161や、カッター161を駆動する駆動回路等の連続紙Rの切断に係る機構を備える。切断部16は、制御部10の制御に従って、連続紙Rを交差方向KYに切断する。
【0021】
検出部17は、印刷部15が連続紙Rに形成したテストパターンTPを検出する光学センサー171、その他の各種センサーを備え、検出結果を制御部10に出力する。光学センサー171は、例えば、インクジェットヘッド151より搬送方向HYの下流であってカッター161より上流に設けられる。制御部10は、光学センサー171の検出結果に基づいて、インクジェットヘッド151が有するノズルNzごとに、ノズル抜け及び飛行曲がりの有無を検出する。
【0022】
次に、搬送方向HYに余白のない複数の印刷物を生成する場合のインクジェットプリンター1の動作について説明する。
図3は、インクジェットプリンター1の動作を説明するための図である。
図3で示す画像G1、G2、G3、G4のそれぞれは、テストパターンTP以外の画像であり、制御装置2から送信されたジョブデータに基づいて印刷された画像である。
【0023】
インクジェットプリンター1は、印刷部15によって連続紙Rに画像G1を形成すると、連続紙Rを搬送し、位置I1で切断部16により連続紙Rを切断する。位置I1は、連続紙Rの搬送方向HYの位置を示す。位置I1は、生成される印刷物の搬送方向HY下流の端部であり、形成された画像G1の搬送方向HY下流の端より上流の位置である。インクジェットプリンター1は、位置I1で切断部16により切断すると、連続紙Rを搬送し、位置I2において切断部16により連続紙Rを切断する。位置I2は、連続紙Rの搬送方向HYの位置を示す。また、位置I2は、生成される印刷物の搬送方向HY上流の端部であり、形成された画像G1の搬送方向HY上流の端より下流の位置である。位置I1、I2で切断を行うことで、インクジェットプリンター1は、搬送方向HYに余白のない印刷物であって、画像G1が形成された印刷物を生成する。
【0024】
インクジェットプリンター1は、画像G1の搬送方向HY上流に、画像G1から距離Lの間隔を空けて印刷部15により画像G2を形成すると、連続紙Rを搬送し、位置I3で切断部16により連続紙Rを切断する。位置I3は、連続紙Rの搬送方向HYの位置を示す。、位置I3は、画像G2が印刷された印刷物の搬送方向HY下流の端部であり、印刷された画像G2の搬送方向HY下流の端より上流の位置である。インクジェットプリンター1は、位置I3で切断部16により切断すると、連続紙Rを搬送し、位置I4において切断部16により連続紙Rを切断する。位置I4は、連続紙Rの搬送方向HYの位置を示す。位置I4は、画像G2が印刷された印刷物の搬送方向HY上流の端部であり、印刷された画像G2の搬送方向HY上流の端より下流の位置である。位置I3、I4で切断を行うことで、インクジェットプリンター1は、搬送方向HYに余白のない印刷物であって、画像G2が形成された印刷物を生成する。
【0025】
インクジェットプリンター1は、画像G2の搬送方向HY上流に、画像G2から距離Lの間隔を空けて印刷部15により画像G3を形成すると、連続紙Rを搬送し、位置I5で切断部16により連続紙Rを切断する。位置I5は、連続紙Rの搬送方向HYにおける位置を示す。位置I5は、画像G3が印刷された印刷物の搬送方向HY下流の端部であり、搬送方向HY下流の端より上流の位置である。インクジェットプリンター1は、位置I5で切断部16により切断すると、連続紙Rを搬送し、位置I6において切断部16により連続紙Rを切断する。位置I6は、連続紙Rの搬送方向HYの位置である。位置I6は、画像G3が印刷された印刷物の搬送方向HY上流の端部であり、印刷された画像G3の搬送方向HY上流の端より下流の位置である。位置I5、I6で切断を行うことで、インクジェットプリンター1は、搬送方向HYに余白のない印刷物であって、画像G3が形成された印刷物を生成する。
【0026】
インクジェットプリンター1は、画像G3の形成後にさらに形成する画像がある場合、距離L分の間隔を空けて画像を形成すること、及び、形成した画像の搬送方向HYの両端部を切断部16によって切断することを繰り返し、搬送方向HYに余白のない印刷物を生成する。
【0027】
以下の説明において、連続紙Rの画像形成可能領域RAにおけるテストパターンTP以外の画像の間の領域を「画像間領域」といい、「GMA」の符号を付す。画像間領域GMAの搬送方向HYの長さは、1回の切断に要する時間、及び、連続した2回の切断の間にカッター161が動作を待機する待機時間に基づいて決定される。例えば、画像間領域GMAの搬送方向HYの長さは、設定データ122に設定値として記録されている。
【0028】
次に、テストパターンTPを連続紙Rに形成する場合のインクジェットプリンター1の動作について説明する。
【0029】
図4は、テストパターンTPを連続紙Rに形成する場合のインクジェットプリンター1の動作を示すフローチャートである。
【0030】
図4に示す動作では、
図3に示す画像形成の動作をインクジェットプリンター1が実行している。また、
図4に示す動作では、連続紙Rに形成するテストパターンTPの個数より、連続紙Rに形成するテストパターンTP以外の画像の個数のほうが多いとする。
【0031】
インクジェットプリンター1の制御部10は、テストパターンTPを連続紙Rに形成するトリガーが発生したか否かを判別する(ステップSA1)。
【0032】
例えば、ステップSA1において、制御部10は、印刷部15によって連続紙RにテストパターンTP以外の画像を所定数形成したか否かを判定し、連続紙RにテストパターンTP以外の画像を所定数形成したと判定した場合、テストパターンTPを連続紙Rに形成するトリガーが発生したと判別する。また、例えば、ステップSA1において、制御部10は、印刷部15によるテストパターンTP以外の画像の形成が所定時間以上継続して行われた場合、テストパターンTPを連続紙Rに形成するトリガーが発生したと判別する。
【0033】
制御部10は、テストパターンTPを形成するノズルNzのグループ分けを行う(ステップSA2)。
【0034】
図5は、ノズルNzのグループ分けを説明するための図である。
1のノズル列NzRが有するノズルNzの個数は、180であるとする。なお、このノズルNzの個数は、あくまで一例であって、1のノズル列NzRが有するノズルNzの個数は180よりも多くてもよく少なくてもよい。
【0035】
制御部10は、画像間領域GMAの搬送方向HYの長さを設定データ122から取得する。なお、画像間領域GMAの搬送方向HYの長さは、
図3の場合、距離Lである。次いで、制御部10は、画像間領域GMAでテストパターンTPが形成可能な搬送方向HYのノズルNzの最大個数を算出する。例えば、制御部10は、1のノズルNzが形成するテストパターンTPの搬送方向HYの長さ、及び、取得した画像間領域GMAの搬送方向HYの長さに基づいて、テストパターンTPが形成可能なノズルNzの最大個数を算出する。次いで、制御部10は、搬送方向HYのノズルNzの個数が算出した最大個数以下となるように、インクジェットヘッド151が有するノズルNzを搬送方向HYにおいてグループ分けする。
【0036】
図5では、画像間領域GMAにおいてテストパターンTPが形成可能な搬送方向HYのノズルNzの最大個数が45個である場合を例示している。
図5では、制御部10は、1のグループあたり搬送方向HYのノズルNzの個数が45となるように、4つにグループにグループ分けする。以下の説明において、1のグループを「ノズルグループ」という。
なお、制御部10は、4つのグループよりも多く、グループ分けてもよいし、搬送方向HYのノズルNzの個数が全ノズルグループ同じにならないようにグループ分けしてもよい。
【0037】
図4のフローチャートの説明に戻り、制御部10は、テストパターンTPを形成するノズルNzのグループ分けを行うと、ノズルグループを1つ特定する(ステップSA3)。
ステップSA3での特定は、例えば、搬送方向HY上流から下流に向かう順番で行われる。この時、特定されたノズルグループを記憶する。また、ステップSA3での特定は、
図4ではトリガー発生後に行っているが、トリガー発生前に、テストパターンTPの形成履歴に基づいて予め特定していてもよい。
【0038】
次いで、制御部10は、印刷部15によってテストパターンTP以外の画像を1つ形成中であるか否か判別する(ステップSA4)。
【0039】
制御部10は、テストパターンTP以外の画像を1つ形成中であると判別した場合(ステップSA4:YES)、再度、ステップSA4の判別を行う。
【0040】
一方、制御部10は、テストパターンTP以外の画像を形成中でないと判別した場合(ステップSA4:NO)、テストパターンTP以外の画像の形成後の画像間領域GMAにステップSA3で特定したノズルグループNzによってテストパターンTPの形成を制御する(ステップSA5)。
【0041】
次いで、制御部10は、ステップSA3で全てのノズルグループを特定したか否かを判別する(ステップSA6)。
【0042】
制御部10は、ステップSA3で全てのノズルグループを特定していないと判別した場合(ステップSA6:NO)、処理をステップSA3に戻し、未特定のノズルグループを1つ特定してステップSA4以降の処理を制御する。
【0043】
一方、制御部10は、ステップSA3で全てのノズルグループを特定したと判別した場合(ステップSA6:YES)、処理をステップSA1に戻す。
【0044】
続けて、
図6を参照して、
図4に示すフローチャートの動作を具体的に説明する。
図6は、テストパターンTPを形成する場合におけるインクジェットプリンター1の動作を具体的に説明するための図である。
図6に示す画像GA、GB、GC、GD、GEのそれぞれは、テストパターンTP以外の画像である。
【0045】
図6を参照した説明では、
図5のように、インクジェットヘッド151のノズルNzがノズルグループGP1、GP2、GP3、GP4の4つにグループ分けされている。
【0046】
インクジェットプリンター1は、印刷部15によって連続紙Rに画像GAを形成すると、画像GAに隣接する搬送方向HY上流の画像間領域GMAに、ノズルグループGP1によってテストパターンTPを形成する。以下、ノズルグループGP1によって形成されるテストパターンTPを、「テストパターンTP1」と表記する。
【0047】
続けて、制御部10の制御によって、印刷部15は連続紙RにテストパターンTP1を形成すると、テストパターンTP1が形成された画像間領域GMAに隣接する搬送方向HY上流の画像形成可能領域RAに、印刷部15は画像GBを形成する。そして、制御部10の制御によって、印刷部15は連続紙Rに画像GBを形成すると、画像GBに隣接する搬送方向HY上流の画像間領域GMAに、ノズルグループGP2によってテストパターンTPを形成する。以下、ノズルグループGP2によって形成されるテストパターンTPを、「テストパターンTP2」と表記する。
【0048】
続けて、制御部10の制御によって、印刷部15は連続紙RにテストパターンTP2を形成すると、テストパターンTP2が形成された画像間領域GMAに隣接する搬送方向HY上流の画像形成可能領域RAに、印刷部15は画像GCを形成する。そして、制御部10の制御によって、印刷部15は連続紙Rに画像GCを形成すると、画像GCに隣接する搬送方向HY上流の画像間領域GMAに、ノズルグループGP3によってテストパターンTPを形成する。以下、ノズルグループGP3によって形成されるテストパターンTPを、「テストパターンTP3」と表記する。
【0049】
続けて、制御部10の制御によって、印刷部15は連続紙RにテストパターンTP3を形成すると、テストパターンTP3が形成された画像間領域GMAに隣接する搬送方向HY上流の画像形成可能領域RAに、印刷部15は画像GDを形成する。そして、制御部10の制御によって、印刷部15は連続紙Rに画像GDを形成すると、画像GDに隣接する搬送方向HY上流の画像間領域GMAに、ノズルグループGP4によってテストパターンTPを形成する。以下、ノズルグループGP4によって形成されるテストパターンTPを、「テストパターンTP4」と表記する。
【0050】
以上により、インクジェットヘッド151が有するノズルNzの全てについて、テストパターンTPが連続紙Rに形成される。
【0051】
インクジェットプリンター1は、インクジェットヘッド151が有するノズルNzの全てについてのテストパターンTPを連続紙Rに形成すると、
図3に示す動作によって、テストパターンTP4の搬送方向HY上流の画像形成可能領域RAに、画像GEを含む1又は複数のテストパターンTP以外の画像が連続紙Rに形成される。
【0052】
なお、制御部10の制御によって、
図6において、位置IA、IB、IC、ID、IE、IF、IG、IH、II、IJのそれぞれで、切断部16は連続紙Rを切断する。
【0053】
位置IAは、連続紙Rの搬送方向HYの位置を示す。位置IAは、画像GAが印刷された印刷物の搬送方向HY下流の端部であり、印刷された画像GAの搬送方向HY下流の端より上流の位置である。
位置IBは、連続紙Rの搬送方向HYの位置を示す。位置IBは、画像GAが印刷された印刷物の搬送方向HY上流の端部であり、印刷された画像GAの搬送方向HY上流の端より下流の位置である。
位置ICは、連続紙Rの搬送方向HYの位置を示す。位置ICは、画像GBが印刷された印刷物の搬送方向HY下流の端部であり、印刷された画像GBの搬送方向HY下流の端より上流の位置である。
位置IDは、連続紙Rの搬送方向HYの位置を示す。位置IDは、画像GBが印刷された印刷物の搬送方向HY上流の端部であり、印刷された画像GBの搬送方向HY上流の端より下流の位置である。
位置IEは、連続紙Rの搬送方向HYの位置を示す。位置IEは、画像GCが印刷された印刷物の搬送方向HY下流の端部であり、印刷された画像GCの搬送方向HY下流の端より上流の位置である。
位置IFは、連続紙Rの搬送方向HYにおける位置を示す。位置IFは、画像GCが印刷された印刷物の搬送方向HY上流の端部であり、印刷された画像GCの搬送方向HY上流の端より下流の位置である。
位置IGは、連続紙Rの搬送方向HYにおける位置を示す。位置IGは、画像GDが印刷された印刷物の搬送方向HY下流の端部であり、印刷された画像GDの搬送方向HY下流の端より上流の位置である。
位置IHは、連続紙Rの搬送方向HYにおける位置を示す。位置IHは、画像GDが印刷された印刷物の搬送方向HY上流の端部であり、印刷された画像GDの搬送方向HY上流の端より下流の位置である。
位置IIは、連続紙Rの搬送方向HYにおける位置を示す。位置IIは、画像GEが印刷された印刷物の搬送方向HY下流の端部であり、印刷された画像GEの搬送方向HY下流の端より上流側の位置である。
位置IJは、連続紙Rの搬送方向HYにおける位置を示す。位置IJは、画像GEが印刷された印刷物の搬送方向HY上流の端部であり、印刷された画像GEの搬送方向HY上流の端より下流の位置である。
【0054】
位置IA~IJで切断部16が切断することで、インクジェットプリンター1は、画像GAが形成された印刷物、画像GBが形成された印刷物、画像GCが形成された印刷物、画像GDが形成された印刷物、及び、画像GEが形成された印刷物を生成する。これら印刷物は、搬送方向HYに余白のない印刷物である。
【0055】
次に、他の実施形態について複数説明する。
実施形態2
変形例1では、インクジェットヘッド151が有するノズルNzのグループ分けが予め行われており、記憶部120等においてグループ分けが情報として記憶されている。
変形例1では、インクジェットヘッド151が有するノズルNzのグループ分けはステップSA1のトリガー発生の前に予め行われる。
【0056】
実施形態3
実施形態3では、上述した実施形態1と異なり、切断部16がカッター161を2つ有する。2つのカッター161は、搬送方向HYにおいてインクジェットヘッド151より下流に、搬送方向HYに並んで設けられる。制御部10は、切断部16を制御し、2つのカッター161を同時に動作させ、1回の切断動作で連続紙Rを2箇所切断させる。
【0057】
図5の場合、制御部10の制御によって、連続紙Rの位置IB、ICで、2つのカッター161は同時に切断する。また、制御部10の制御によって、連続紙Rの位置ID、IEで、2つのカッター161は同時に切断する。また、制御部10の制御によって、連続紙Rの位置IF、IGで、2つのカッター161は同時に切断する。また、制御部10の制御によって、連続紙Rの位置IH、IIで、2つのカッター161はよって同時に切断する。
【0058】
このように、2つのカッター161の1回の切断動作によって連続紙Rを2箇所切断できるため、搬送方向HYに余白のない印刷物を上述した実施形態より速やかに生成できる。
【0059】
また、画像間領域GMAの搬送方向HYの長さは2つのカッター161の搬送方向HYの離間距離に基づいて決定される。
【0060】
実施形態4
実施形態4では、インクの色ごとにテストパターンTPを形成する画像間領域GMAを異ならせる。
【0061】
例えば、
図3及び
図5に示すように、インクジェットヘッド151が6つのノズル列NzRを有する場合、制御部10の制御によって、印刷部15は、ノズルグループGP1に含まれるノズル列NzR-1によって1の画像間領域GMAにテストパターンTPを形成する。その後、順次、ノズルグループGP2に含まれるノズル列NzR-1によって1の画像間領域GMAにテストパターンTPを形成し、ノズルグループGP3に含まれるノズル列NzR-1によって1の画像間領域GMAにテストパターンTPを形成し、ノズルグループGP4に含まれるノズル列NzR-1によって1の画像間領域GMAにテストパターンTPを形成する。ノズル列NzR-1のすべてのノズルNzでのテストパターンを形成した後、他のノズル列NzR-2等についても同様にテストパターンTPを形成する。
制御部10の制御によって、ノズルグループGP1に含まれるノズル列NzR-2によって次の1の画像間領域GMAにテストパターンTPを形成する。以後、印刷部15は、ノズルグループGP1に含まれるノズル列NzR-6まで、ノズル列NzRごとに画像間領域GMAを異ならせてテストパターンTPを形成していく。この場合、ノズルグループは、1のノズル列NzRに対応する。
【0062】
これによれば、連続紙Rから切り離される画像間領域GMAに形成されたテストパターンTPを、同じ色のインクを吐出するノズルNzについてのテストパターンTPとすることができる。よって、色ごとにノズル抜け及び飛行曲がりを確認しやすくなる。
【0063】
上述した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
以下の効果の説明において用いる第1画像、第2画像、及び、第3画像は、連続紙Rに形成される特定の画像を指し示していない。第1画像は、連続紙Rに形成されるある画像を指し示し、第2画像は、第1画像の後に形成される画像であって、第1画像と隣り合って形成される画像を指し示し、第3画は、第2画像の後に形成される画像であって、第2画像と隣り合って形成される画像を指し示す。
また、以下の効果の説明において用いる第1印刷物、及び、第2印刷物は、インクジェットプリンター1が生成する特定の印刷物を指し示していない。第1印刷物は、上記の第1画像が印刷された印刷物を指し示し、第2印刷物は、上記の第2画像が印刷された印刷物を指し示す。
また、以下の効果の説明において用いる第1色のインク、及び、第2色のインクは、特定の色のインクを指し示していない。第1色のインクは、ある色のインクを指し示し、第2色のインクは、このある色のインク以外の色のインクを指し示す。
また、以下の効果の説明において用いる第1色用ノズル、及び、第2色用ノズルは、特定の色のインクを吐出するノズルNzを指し示していない。第1色用ノズルは、ある色のインクを吐出するノズルNzを指し示し、第2色用ノズルは、このある色以外の色のインクを吐出するノズルNzを指し示す。
【0064】
インクジェットプリンター1は、搬送方向HYに連続紙Rを搬送する搬送部14と、搬送方向HYに複数のノズルNzが並んでノズル列NzRを形成するインクジェットヘッド151と、交差方向KYに沿って連続紙Rを切断する切断部16と、搬送部14、インクジェットヘッド151、及び、切断部16を制御する制御部10と、を備える。制御部10は、連続紙Rに搬送方向HYに隣合って第1画像及び第2画像を形成させ、第1画像と第2画像との間で、ノズル列NzRに並べられる複数のノズルNzの内の一部のノズルNzによってテストパターンTPを形成させ、切断部16で切断させることによって、テストパターンTPが形成された画像間領域GMAを連続紙Rから切り離す。
【0065】
また、インクジェットプリンター1による画像形成方法では、搬送方向HYに連続紙Rを搬送し、搬送方向HYに複数のノズルNzが並んだノズル列を形成するインクジェットヘッド151によって、連続紙Rに第1画像を形成する。第1画像を形成した後に、ノズル列を形成する複数のノズルNzのうちの一部のノズルNzによって第1画像の搬送方向HY上流にテストパターンTPを形成し、テストパターンTPを形成した後、テストパターンTPの搬送方向HY上流に第2画像を形成し、前記連続紙を前記第1方向に交差する第2方向に切断して、テストパターンTPが形成された画像間領域GMAを第1画像が印刷された第1印刷物及び第2画像が印刷された第2印刷物を連続紙Rから切り離す。
【0066】
インクジェットプリンター1、及び、インクジェットプリンター1による画像形成方法によれば、切断によって連続紙Rから切り離される第1画像と第2画像との間の領域を有効活用してテストパターンTPを形成する。そのため、インクジェットプリンター1、及び、インクジェットプリンター1による画像形成方法によれば、テストパターンTP以外の画像の形成に使用されない領域を連続紙Rにおいて削減できる。
【0067】
制御部10は、第1画像の一部及び第2画像の一部を含んで切断部16によって切断させ、搬送方向HYに余白のない印刷物を生成する。
【0068】
この構成によれば、搬送方向HYに余白のない印刷物を生成する際に、テストパターンTP以外の画像の形成に使用されない領域を連続紙Rにおいて削減できる。
【0069】
また、インクジェットプリンター1により画像形成方法では、連続紙Rを交差方向KYに切断するときに、第1画像の一部及び第2画像の一部を切断して、搬送方向HYに余白のない第1印刷物及び第2印刷物を生成する。
【0070】
この構成によれば、搬送方向HYに余白のない印刷物を生成する際に、テストパターンTP以外の画像の形成に使用されない領域を連続紙Rにおいて削減できる。
【0071】
テストパターンTPが形成される画像間領域GMAの搬送方向HYの長さは、搬送方向HYに並ぶ複数のノズルNzを有するノズル列NzRの長さより短い。
【0072】
この構成によれば、画像間領域GMAの搬送方向HYにおける長さを、搬送方向HYに並ぶ複数のノズルNzの搬送方向HYの全長より短く設定して、テストパターンTP以外の画像を複数形成できる。よって、テストパターンTP以外の画像の形成に使用されない領域を連続紙Rにおいて削減できる。
【0073】
制御部10は、連続紙Rにおいてインクジェットヘッド151によって搬送方向HYに隣合って形成される第2画像及び第3画像の間で、インクジェットヘッド151のノズルNzの一部によってテストパターンTPを形成させる場合、第1画像及び第2画像との間でテストパターンTPを形成したノズルNzとは異なるノズルNzによって形成させる。
【0074】
この構成によれば、画像形成に使用されない領域を連続紙Rにおいて削減しつつ、インクジェットヘッド151が有するノズルNzの全てについて、テストパターンTPを形成できる。
【0075】
第1画像及び第2画像との間でテストパターンTPが形成される画像間領域GMAと、第2画像及び第3画像との間でテストパターンTPが形成される第2の画像間領域GMAとは、搬送方向HYの長さが同じである。
【0076】
この構成によれば、制御部10は、テストパターンTPを形成するたびに、画像間領域GMA領域の搬送方向における長さに応じたテストパターンTPを形成する処理を行う必要がない。よって、簡単な制御によって、テストパターン以外の画像の形成に使用されない領域を連続紙Rにおいて削減できる。
【0077】
インクジェットヘッド151には、第1色のインクを吐出する複数の第1色用ノズルのノズル列NzRと、第2色のインクを吐出する複数の第2色用ノズルのノズル列NzRとが交差方向KYに並んで設けられる。制御部10は、第1画像及び第2画像との間において第1色用ノズルのノズル列NzRによってテストパターンTPを形成し、第2画像及び第3画像との間において第2色用ノズルのノズル列NzRによってテストパターンTPを形成させる。
【0078】
この構成によれば、連続紙Rから切り離される画像間領域GMAに形成されたテストパターンTPを、同じ色のインクを吐出するノズルNzについてのテストパターンTPとすることができる。よって、色ごとにノズル抜け及び飛行曲がりを確認する際、ユーザーは、連続紙Rから切り離された画像間領域GMAを含む部分を数多く確認する必要がない。
よって、インクジェットプリンター1は、色ごとにノズル抜け及び飛行曲がりを確認する際におけるユーザーの利便性を高めることができる。
【0079】
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
【0080】
例えば、上述した実施形態では、ノズル抜け及び飛行曲がりの有無を検出するテストパターンTPを例示したが、色むら等の他の対象を検出するテストパターンTPを、画像間領域GMAに形成してもよい。
【0081】
例えば、上述した実施形態では、インクジェットプリンター1をシリアルインクジェットプリンターとして例示したが、インクジェットプリンター1は、ライン型の印刷ヘッドを有するラインインクジェットプリンターでもよい。
【0082】
また、制御部10の機能は、複数のプロセッサー、又は、半導体チップにより実現してもよい。
【0083】
また、
図1に示した各部は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上述した実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、インクジェットプリンター1の他の各部の具体的な細部構成についても、趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0084】
また、例えば、
図2に示す動作のステップ単位は、インクジェットプリンター1の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
【符号の説明】
【0085】
1…インクジェットプリンター(画像形成装置)、2…制御装置、10…制御部、11…通信部、12…入力部、14…搬送部、15…印刷部、16…切断部、17…検出部、110…プロセッサー、120…記憶部、121…制御プログラム、122…設定データ、123…テストパターンデータ、151…インクジェットヘッド、161…カッター、171…光学センサー、HY…搬送方向(第1方向)、KY…交差方向(第2方向)、Nz…ノズル、R…連続紙、TP、TP1、TP2、TP3、TP4…テストパターン。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に連続紙を搬送する搬送部と、
前記第1方向に複数のノズルが並んでノズル列を形成するインクジェットヘッドと、
前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記連続紙を切断する切断部と、
前記搬送部、前記インクジェットヘッド、及び、前記切断部を制御する制御部と、を備
え、
前記制御部は、
前記連続紙に前記第1方向に隣合って第1画像及び第2画像を形成させ、前記第1画像
と前記第2画像との間で、テストパターンを形成させ、
前記連続紙に形成された前記第1画像の一部及び前記第2画像の一部を前記切断部によ
って切断させることで、前記第1画像が形成された第1印刷物と、前記第2画像が形成さ
れた第2印刷物と、前記第1画像の一部と前記第2画像の一部とテストパターンとが形成
された確認用印刷物と、を生成させる、
画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ノズル列に並べられる複数のノズルの内の一部のノズルによって前
記テストパターンを形成させる、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1印刷物は前記第1方向に余白のない印刷物であり、前記第2印刷物は前記第1
方向に余白のない印刷物である、
請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記テストパターンが形成される領域の前記第1方向の長さは、前記ノズル列の前記第
1方向の長さより短い、
請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記インクジェットヘッドにより、前記連続紙に第3画像を前記第2画像の前記第1方
向に隣り合って形成させ、前記第2画像と前記第3画像の間に前記テストパターンを形成
させるとき、前記第1画像及び前記第2画像との間で前記テストパターンを形成した前記
一部のノズルとは異なるノズルによって形成させる、
請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1画像及び前記第2画像との間で前記テストパターンが形成される領域と、前記
第2画像及び前記第3画像との間で前記テストパターンが形成される第2領域とは、
前記第1方向の長さが同じである、
請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記インクジェットヘッドは、
前記ノズル列の前記第2方向に配置され、前記複数のノズルが並べられた第2ノズル列
を有し、
前記ノズル列は、第1色のインクを吐出し、
前記第2ノズル列は、第2色のインクを吐出し、
前記第2画像及び前記第3画像との間に前記テストパターンを形成する前記ノズルは、
前記第2ノズル列に含まれる、
請求項5又は6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
第1方向に連続紙を搬送し、
前記第1方向に複数のノズルが並んだノズル列を形成するインクジェットヘッドによっ
て、前記連続紙に第1画像を形成し、
前記第1画像を形成した後に、前記第1画像の前記第1方向上流にテストパターンを形
成し、
前記テストパターンを形成した後、前記テストパターンの前記第1方向上流に第2画像
を形成し、
前記連続紙に形成された前記第1画像の一部及び前記第2画像の一部を前記第1方向
に交差する第2方向に切断することで、前記第1画像が形成された第1印刷物と、前記第
2画像が形成された第2印刷物と、前記第1画像の一部と前記第2画像の一部とテストパ
ターンとが形成された確認用印刷物と、を生成する、
画像形成方法。
【請求項9】
前記テストパターンを前記ノズル列に並べられる複数のノズルの内の一部のノズルによ
って形成する、
請求項8に記載の画像形成方法。
【請求項10】
前記第1印刷物は前記第1方向に余白のない印刷物であり、前記第2印刷物は前記第1
方向に余白のない印刷物である、
請求項8又は9に記載の画像形成方法。