(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094389
(43)【公開日】2024-07-09
(54)【発明の名称】導電性接着剤層
(51)【国際特許分類】
C09J 7/30 20180101AFI20240702BHJP
C09J 9/02 20060101ALI20240702BHJP
C09J 201/00 20060101ALI20240702BHJP
H01B 1/22 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
C09J7/30
C09J9/02
C09J201/00
H01B1/22 D
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024069037
(22)【出願日】2024-04-22
(62)【分割の表示】P 2024502034の分割
【原出願日】2023-09-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-07
(31)【優先権主張番号】P 2022158736
(32)【優先日】2022-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000108742
【氏名又は名称】タツタ電線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002239
【氏名又は名称】弁理士法人G-chemical
(72)【発明者】
【氏名】春名 裕介
(57)【要約】
【課題】様々な被着体に対し、低温、短時間の圧着加工条件であっても十分な密着強度を発揮することができる導電性接着剤層を提供する。
【解決手段】導電性接着剤層(1)はバインダー成分(11)と融点170℃以下の金属粒子A(12a)を含み、金属粒子A(12a)が表面に突出している。導電性接着剤層(1)は、金属粒子A(12a)と合金化可能な金属粒子B(12b)をさらに含むことが好ましく、はんだ粒子C(12c)をさらに含むことが好ましい。また、金属粒子A(12a)が真球状であることが好ましい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バインダー成分と、融点170℃以下の金属粒子Aと、前記金属粒子Aと合金化可能な金属粒子Bとを含む導電性接着剤層であり、
前記金属粒子Bは樹枝状であり、
前記金属粒子Aは表面に突出しており、
前記金属粒子Aのメディアン径(D50)は前記導電性接着剤層の膜厚よりも大きく、
前記金属粒子Aの厚さ方向に対する粒子径(粒子厚さ)は前記導電性接着剤層の厚さよりも大きい、導電性接着剤層。
【請求項2】
はんだ粒子Cをさらに含む請求項1に記載の導電性接着剤層。
【請求項3】
前記金属粒子Bのメディアン径(D50)は前記金属粒子Aよりも小さく、前記はんだ粒子Cのメディアン径(D50)は前記金属粒子Bよりも大きい、請求項2に記載の導電性接着剤層。
【請求項4】
前記金属粒子Aは真球状である請求項1または2に記載の導電性接着剤層。
【請求項5】
前記金属粒子Aの含有量は前記バインダー成分100質量部に対して60~500質量部であり、
前記金属粒子Aの粒子厚さは前記導電性接着剤層の厚さに対して100%超400%である、請求項1または2に記載の導電性接着剤層。
【請求項6】
前記はんだ粒子Cが真球状である請求項2に記載の導電性接着剤層。
【請求項7】
厚さが1~50μmである請求項1または2に記載の導電性接着剤層。
【請求項8】
前記金属粒子Bの含有量は前記金属粒子Aよりも少ない、請求項1または2に記載の導電性接着剤層。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は導電性接着剤層に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子部品の接続用途に導電性接着剤層が使用されており、このような導電性接着剤層として、たとえば、高温はんだを代替し、接続安定性を発揮させるために、低融点金属粒子と高融点金属粒子を合金化した導電性接着剤層が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の導電性接着剤層は低温下(例えば、170~190℃)、短時間での圧着加工条件における密着強度が不十分であり、特に被着体として金属板やNi-Auメッキを用いた際の密着強度が不十分になるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するものであって、その目的は様々な被着体に対し、低温、短時間の圧着加工条件であっても十分な密着強度を有する導電性接着剤層を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は上記課題を解決するため鋭意努力した結果、融点170℃以下の金属粒子Aを含み、上記金属粒子Aが導電性接着層表面に突出している導電性接着剤層であれば、様々な被着体に対し、低温、短時間の圧着加工条件下であっても高い密着強度を発揮することを見出した。本発明はこのような知見に基づいて完成されたものである。
【0007】
すなわち、本発明はバインダー成分と融点170℃以下の金属粒子Aとを含み、上記金属Aが表面に突出している導電性接着剤層を提供する。
【0008】
上記のようにバインダー成分と融点が170℃以下の金属粒子Aとを含み、金属粒子Aが導電性接着剤層表面に突出していることで様々な被着体に対し、低温、短時間の圧着加工条件であっても高い密着強度を発揮することができる。
【0009】
上記導電性接着剤層は上記金属粒子Aに加えて、さらに金属粒子Aと合金化可能な金属粒子Bを含むことが好ましい。金属粒子Bを含むことで導電性接着剤層の電気伝導性、密着強度を向上させることができる。
【0010】
また、上記導電性接着剤層は上記金属粒子Aに加えて、さらにはんだ粒子Cを含むことが好ましい。はんだ粒子Cを含むことで厚さ方向の電気伝導性を向上させることができる。
【0011】
上記金属粒子Aは真球状であることが好ましい。金属粒子Aが真球状であることにより、金属粒子Aが導電性接着剤層の表面に突出しやすくなり、高い密着強度を発揮することが容易となる。
【0012】
上記金属粒子Bは樹枝状またはフレーク状であることが好ましい。金属粒子Bが樹枝状またはフレーク状であることにより、高い密着強度を発揮することが容易となる。
【0013】
また、上記はんだ粒子Cは真球状であることが好ましい。はんだ粒子Cが真球状であることにより、厚さ方向の電気伝導性がばらつくことなく安定化させることができる。
【0014】
また、上記金属粒子Aのメディアン径(D50)が上記導電性接着剤層の膜厚よりも大きいことが好ましい。金属粒子Aのメディアン径(D50)が導電性接着剤層の膜よりも大きいことで低温、短時間の圧着加工条件での密着強度を発揮することが容易となる。
【0015】
また、上記導電性接着剤層の厚さは1~50μmであることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の導電性接着剤層は様々な被着体に対し、低温、短時間の圧着加工条件であっても十分な密着強度を発揮することができる。特に、被着体が金属板またはNi-Auメッキであるような場合であっても十分な密着強度を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の導電性接着剤層の一実施形態を示す断面図である。
【
図2】本発明の導電性接着剤層を適用した補強部材付きプリント配線板の一実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[導電性接着剤層]
本発明の導電性接着剤層は、バインダー成分と融点が170℃以下の金属粒子Aとを少なくとも含み、上記金属粒子Aが導電性接着剤層の表面に突出している。なお、本明細書において、融点が170℃以下である金属粒子を「金属粒子A」と称する。また、本発明において導電性接着剤層の表面に「突出」しているとは、バインダー成分が流動する状態の前における、バインダー成分から構成される接着剤部分の導電性粒子が突出していない領域の表面の水平面(具体的には、表面の高さを平均化した面)よりも外側の位置に突き出した状態をいい、例えば、導電性接着剤層の厚さよりも上記金属粒子Aのメディアン径(D50)または後述の粒子厚さが大きい様態が挙げられる。なお、上記導電性接着剤層の厚さは、バインダー成分が流動する状態の前における、バインダー成分から構成される接着剤部分の導電性粒子が突出していない領域における平均厚さ(例えば
図1に示す厚さT)をいう。また、上記金属粒子Aを導電性接着剤層が覆っていてもよく、覆っていなくてもよい。
【0019】
上記導電性接着剤層は、異方導電性接着剤層であってもよく、等方導電性接着剤層であってもよい。例えば、金属粒子Aが導電性接着剤層において主に導電性を担う場合は異方導電性接着剤層となり、上記金属粒子Aとその他の導電性粒子(例えば後述の金属粒子B)とをバランス良く配合する場合は等方導電性接着剤層となる。
【0020】
また、上記導電性接着剤層は金属粒子Aと合金化可能な金属粒子Bとはんだ粒子Cを含有することが好ましい。金属粒子Aに加えて金属粒子Aと合金化可能な金属粒子Bとはんだ粒子Cとを含有することにより、様々な被着体に対し、低温、短時間の圧着加工条件であっても密着強度を発揮することがより容易となる。
【0021】
図1に、本発明の導電性接着剤層の一実施形態を示す。導電性接着剤層(1)は、バインダー成分(11)と、金属粒子A(12a)と、金属粒子Aと合金化可能な金属粒子B(12b)と、はんだ粒子C(12c)とを含む。金属粒子A(12a)は、バインダー成分(11)から構成される接着剤層の表面に突出している。
【0022】
(金属粒子A)
上記金属粒子Aは融点が170℃以下であり、好ましくは160℃以下であり、より好ましくは150℃以下である。また、融点の下限は特に限定されないが例えば130℃以上であることが好ましい。金属粒子Aの融点が170℃以下であることにより、様々な被着体に対し、低温、短時間の圧着加工条件であっても十分な密着強度を発揮することが容易となる。上記金属粒子Aとしては一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
【0023】
上記金属粒子Aは錫(融点:232℃)、およびビスマス(融点:271℃)を含有する合金であることが好ましく、錫およびビスマスの他に融点が170℃以下となる範囲内であれば他の金属を含有していてもよい。また、上記金属粒子Aにおける錫:ビスマスの質量比率は30:70~80:20であることが好ましく、より好ましくは35:65~60:40であり、特に好ましくは40:60~45:55である。錫:ビスマスが上記質量比率であることにより、上記金属粒子Aの融点を130℃~170℃の範囲内に調整することが容易になる。
【0024】
上記金属粒子Aのメディアン径(D50)が上記導電性接着剤層の厚さよりも大きいことが好ましく、上記導電性接着剤層の厚さに対して70~500%であることが好ましく、より好ましくは100~400%であり、特に好ましくは150~300%である。金属粒子Aのメディアン径(D50)が導電性接着剤層の厚さよりも大きいこと(特に、導電性接着剤層厚さの70%以上であること)により、金属粒子Aの最大粒子径は導電性接着剤層厚さよりも大きな金属粒子Aが存在しやすくなり、結果として金属粒子Aが導電性接着剤層表面から突出し、被着体への密着時に金属粒子Aが適度に溶け、低温条件であっても密着強度を発揮することができる。また、金属粒子Aのメディアン径(D50)が導電性接着剤層厚さの100%以上であることにより、金属粒子Aのメディアン径(D50)が導電性接着剤層の厚さよりも大きくなり、表面により突出しやすくなる。金属粒子Aのメディアン径(D50)が導電性接着剤層厚さの500%以下であると、被着体に対する密着強度がより優れる。なお、本明細書において、導電性接着剤層の厚さは、バインダー成分が流動する状態の前における、バインダー成分から構成される接着剤部分の金属粒子が突出していない領域における平均厚さをいう。
【0025】
また、上記導電性接着剤層の厚さに対して、上記金属粒子Aの厚さ方向に対する粒子径(粒子厚さ)は上記導電性接着剤層の厚さよりも大きいことが好ましく、上記導電性接着剤層の厚さに対して好ましくは100~400%であり、より好ましくは150~300%である。上記粒子厚さが導電性接着剤層の厚さよりも大きくなることで、金属粒子Aがより表面に突出しやすくなる。
【0026】
上記金属粒子Aのメディアン径(D50)は3~150μmであることが好ましく、より好ましくは5~100μmであり、特に好ましくは10~75μmである。金属粒子Aのメディアン径(D50)が上記範囲内であることにより、導電性接着剤層の表面に突出させることが容易となる。
【0027】
また、上記金属粒子Aの形状は球状(真球状、楕球状など)、フレーク状(鱗片状、扁平状)、樹枝状(デンドライト状)、繊維状、不定形(多面体)などが挙げられる。中でも、導電性接着剤層表面に突出させやすい観点から、球状であること好ましく、真球状であることが特に好ましい。
【0028】
上記金属粒子Aの含有量はバインダー成分100質量部に対して、50~500質量部であることが好ましく、より好ましくは60~400質量部であり、特に好ましくは70~300質量部であり、特に好ましくは80~200質量部である。金属粒子Aの含有量が上記範囲内であることにより、十分な量の金属粒子Aを含み、導電性接着剤層表面に突出しやすくなり、密着強度を発揮することが容易となる。
【0029】
(金属粒子B)
本発明の導電性接着剤層は上記金属粒子A以外のその他の金属粒子を含んでいてもよい。中でも上記その他の金属粒子として金属粒子Aと合金化可能な金属粒子を含有することが好ましい。なお、本明細書において、金属粒子Aと合金化可能な金属粒子を「金属粒子Aと合金化可能な金属粒子B」、または「金属粒子B」と称する。上記金属粒子Bとしては一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
【0030】
上記金属粒子Bとしては例えば、金属粒子、金属被覆金属粒子、金属被覆樹脂粒子、金属皮膜グラファイト粒子、金属皮膜合金粒子、樹脂被膜金属粒子、金属繊維などが挙げられる。
【0031】
上記金属粒子Bとしては、銅粒子、銀被覆銅粒子、銀被覆銅合金粒子、ニッケル粒子、銀被覆ニッケル粒子、銀被覆グラファイト粒子、銅被覆グラファイト粒子、樹脂被膜銀粒子、樹脂被膜銅粒子、樹脂被膜ニッケル粒子等を挙げることができる。中でも、上記金属粒子Aと合金化し、導電性接着剤層の電気伝導性を向上させ、低温、短時間の圧着加工条件で十分な密着強度を発揮させる観点から、銅を含む金属粒子であることが好ましく、特に、銅粒子、銀被覆銅粒子であることが好ましい。
【0032】
上記金属粒子Bの形状としては、球状(真球状、楕球状など)、フレーク状(鱗片状、扁平状)、樹枝状(デンドライト状)、繊維状、不定形(多面体)などが挙げられる。中でも、フレーク状、樹枝状が好ましい。上記金属粒子Bの形状を、フレーク状、樹枝状にすることで、上記金属粒子Bどうしが重なり合った姿勢をとりやすく、これによって、上記金属粒子Bどうしの接触が増え、平面方向の導電性が向上する。この平面方向の導電性の向上と、金属粒子Aによる厚さ方向の導電性が相まって、導電性接着剤層全体の導電性が向上(電気的に安定)し、被着体同士の接続安定性をより向上させることができる。また、上記金属粒子Aが溶融、合金化し、上記金属粒子Aと合金化可能な金属粒子Bと導電性接着剤層内で接続することで密着強度を発揮させることができる。
【0033】
上記金属粒子Bのメディアン径(D50)は上記金属粒子Aよりも小さいことが好ましく、具体的に0.5~25μmであることが好ましく、より好ましくは3~10μmである。上記メディアン径(D50)が0.5μm以上であると、等方導電性がより発揮される。また、金属粒子Bの分散性が良好で凝集が抑制できる。上記メディアン径(D50)が金属粒子Aよりも小さいと(特に25μm以下であると)、導電性接着剤層の被着体への密着強度により優れる。
【0034】
上記金属粒子Bの含有量は上記金属粒子Aよりも少ないことが好ましく、バインダー成分100質量部に対して、30~300質量部であることが好ましく、より好ましくは40~250質量部であり、特に好ましくは50~200質量部であり、特に好ましくは60~150質量部である。金属粒子Bの含有量が上記範囲内であることにより、密着強度を発揮することが容易となる。
【0035】
(はんだ粒子C)
本発明の導電性接着剤層は上記その他の金属粒子としてはんだ粒子を含有することが好ましい。特に、上記金属粒子Aおよび金属粒子Bに加えて、さらにはんだ粒子を含有することが好ましい。なお、本明細書において、上記はんだ粒子を「はんだ粒子C」と称する。上記はんだ粒子Cとしては一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
【0036】
上記はんだ粒子Cは構成金属として少なくとも錫を含むことが好ましい。はんだ粒子C中の錫の含有割合は、はんだ粒子Cの総量100質量%に対して、80質量%以上であることが好ましく、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは94質量%以上である。はんだ粒子C中の錫は、熱圧着時に導電性を有する被着体(グランド回路や接地側の補強部材など)とで界面に合金を形成するものと推測される。このため、はんだ粒子Cが錫を80質量%以上(特に、90質量%以上)含むと、リフロー工程等において高温に付された際も被着体同士の接続安定性が維持される。上記含有割合は、99.9質量%以下であることが好ましく、より好ましくは99.6質量%以下である。上記含有割合が99.9質量%以下であると、はんだ粒子Cがある程度の硬さを有し、高温環境下において高圧力を付された際にはんだ粒子Cが圧縮されすぎず、被着体同士の導通を確保することが容易となる。
【0037】
また、上記はんだ粒子Cの構成金属として、錫以外のその他の金属を含んでいてもよい。上記その他の金属としては、金、銀、銅、白金、ニッケル、亜鉛、鉛、パラジウム、ビスマス、アンチモン、インジウムなどが挙げられる。上記はんだ粒子Cは、接続安定性により優れる観点から、上記その他の金属として、金、銀、銅、白金、ニッケル、パラジウム等の錫よりも硬い金属を含むことが好ましい。上記その他の金属はそれぞれ一種のみを含んでいてもよいし、二種以上を含んでいてもよい。
【0038】
また、上記はんだ粒子Cの形状としては、球状(真球状、楕球状など)、フレーク状(鱗片状、扁平状)、樹枝状(デンドライト状)、繊維状、不定形(多面体)などが挙げられる。中でも、接続抵抗の観点から、球状が好ましく、真球状であることが特に好ましい。
【0039】
上記はんだ粒子Cのメディアン径(D50)は上記金属粒子Bよりも大きいことが好ましく、1~150μmであることが好ましく、より好ましくは3~150μm、さらに好ましくは5~100μm、さらに好ましくは5~90μm、特に好ましくは10~75μmである。上記メディアン径(D50)が金属粒子Bよりも大きいと(特に、1μm以上であると)、はんだ粒子Cにより厚さ方向の導電性がより発揮される。また、金属粒子の分散性が良好で凝集が抑制できる。上記メディアン径(D50)が150μm以下(特に、90μm以下)であると、導電性接着剤層の被着体への密着強度により優れる。
【0040】
上記はんだ粒子Cの含有量は上記金属粒子Bよりも多いことが好ましく、バインダー成分100質量部に対して、50~500質量部であることが好ましく、より好ましくは60~400質量部であり、特に好ましくは70~300質量部であり、特に好ましくは80~200質量部である。はんだ粒子Cの含有量が金属粒子Bよりも多いこと(特に、上記範囲内であること)により、低温、短時間の圧着加工条件であっても密着強度を発揮することが容易となる。
【0041】
また、上記導電性接着剤層は金属粒子A、金属粒子B、およびはんだ粒子C以外のその他の金属粒子を含有していてもよい。上記金属粒子A、金属粒子B、およびはんだ粒子Cの合計量は、導電性接着剤層に使用さる金属粒子の総量100質量%のうち、90質量%以上であることが好ましく、より好ましくは100質量%である。金属粒子A、金属粒子B、およびはんだ粒子Cの合計量が上記範囲内であることにより、より高い密着強度を発揮することが容易となる。
【0042】
バインダー成分100質量部に対する、金属粒子の総含有量は80~1000質量部であることが好ましく、より好ましくは100~1000質量部、さらに好ましくは120~700質量部であり、特に好ましくは150~400質量部である。バインダー成分100質量部に対する金属粒子の総含有量が80質量部以上であることにより、導電性を発揮することが容易となり、バインダー成分100質量部に対する金属粒子の総含有量が1000質量部以下であることにより、十分な密着強度を発揮することが容易となる。
【0043】
(バインダー成分)
上記バインダー成分としては、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、活性エネルギー線硬化型化合物などが挙げられる。上記バインダー成分は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
【0044】
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂組成物等)、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。上記熱可塑性樹脂は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
【0045】
上記熱硬化型樹脂としては、熱硬化性を有する樹脂(熱硬化性樹脂)および上記熱硬化性樹脂を硬化して得られる樹脂の両方が挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、アルキド系樹脂などが挙げられる。上記熱硬化型樹脂は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
【0046】
上記エポキシ系樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ系樹脂、スピロ環型エポキシ系樹脂、ナフタレン型エポキシ系樹脂、ビフェニル型エポキシ系樹脂、テルペン型エポキシ系樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ系樹脂、グリシジルアミン型エポキシ系樹脂、ノボラック型エポキシ系樹脂などが挙げられる。
【0047】
上記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、テトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂などが挙げられる。上記グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、例えば、トリス(グリシジルオキシフェニル)メタン、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンなどが挙げられる。上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、例えばテトラグリシジルジアミノジフェニルメタンなどが挙げられる。上記ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、α-ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0048】
上記活性エネルギー線硬化型化合物は、活性エネルギー線照射により硬化し得る化合物(活性エネルギー線硬化性化合物)および上記活性エネルギー線硬化性化合物を硬化して得られる化合物の両方が挙げられる。活性エネルギー線硬化性化合物としては、特に限定されないが、例えば、分子中に1個以上(好ましくは2個以上)のラジカル反応性基(例えば、(メタ)アクリロイル基)を有する重合性化合物などが挙げられる。上記活性エネルギー線硬化型化合物は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
【0049】
上記バインダー成分としては、中でも、熱硬化型樹脂が好ましい。この場合、導電性接着剤層をプリント配線板や、電磁波シールド対策を施したシールドプリント配線板などの被着体上に配置した後、加圧および加熱によりバインダー成分を硬化させることができ、貼り付け部の接着性が良好となる。例えば、バインダー成分を熱硬化性樹脂とした場合、熱圧着後におけるバインダー成分は、上記熱硬化性樹脂が硬化した熱硬化型樹脂となる。
【0050】
上記バインダー成分が熱硬化型樹脂を含む場合、上記バインダー成分を構成する成分として、熱硬化反応を促進するための硬化剤を含んでいてもよい。上記硬化剤は、上記熱硬化性樹脂の種類に応じて適宜選択することができる。上記硬化剤は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
【0051】
上記導電性接着剤層におけるバインダー成分の含有割合は、上記導電性接着剤層の総量100質量%に対して、15~95質量%が好ましく、より好ましくは20~90質量%、さらに好ましくは30~80質量%である。上記含有割合が15質量%以上であると、被着体に対する密着性がより良好となる。上記含有割合が95質量%以下であると、金属粒子Aを充分に配合することができ、密着強度および導電性により優れる。
【0052】
上記導電性接着剤層は、本発明が目的とする効果を損なわない範囲内において、上記の各成分以外のその他の成分を含有していてもよい。上記その他の成分としては、公知乃至慣用の接着剤に含まれる成分が挙げられる。上記その他の成分としては、例えば、硬化促進剤、可塑剤、難燃剤、消泡剤、粘度調整剤、酸化防止剤、希釈剤、沈降防止剤、充填剤、着色剤、レベリング剤、カップリング剤、紫外線吸収剤、粘着付与樹脂、ブロッキング防止剤などが挙げられる。上記その他の成分は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
【0053】
上記導電性接着剤層の厚さは、3~50μmであることが好ましく、より好ましくは5~30μmである。上記厚さが3μm以上であると、被着体に対する密着強度がより良好となる。上記厚さが50μm以下であると、コストを抑えることができ、また上記導電性接着剤層を備えた製品を薄く設計することができる。なお、導電性接着剤層の厚さは、金属粒子Aが突出していない領域における厚さである。また、上記導電性接着剤層のプレス加工後の厚さも上記範囲内であることが好ましい。
【0054】
上記導電性接着剤層について、常温における、引張速度50mm/分、剥離角度90°の条件でのピール剥離試験により求められる、金属板またはNi-Auメッキに対する密着強度(剥離力)は、特に限定されないが、7.3N/cm以上であることが好ましく、より好ましくは8.0N/cm以上、さらに好ましくは9.0N/cm以上であり、特に好ましくは10.0N/cm以上である。上記密着強度が7.3N/cm以上であると、上記導電性接着剤層の被着体に対する密着性がより優れる。上記Ni-Auメッキは、ピール剥離試験時に破れないようにプラスチックフィルム等で補強されていてもよい。上記ピール剥離試験の具体的な方法は、例えば後述の実施例に記載の通りである。
【0055】
上記導電性接着剤層は、少なくとも一方の面にセパレートフィルムが積層されていてもよい。すなわち、上記導電性接着剤層は、セパレートフィルムと、当該セパレートフィルムの離型面に形成された上記導電性接着剤層とを備える積層体として提供されてもよい。上記セパレートフィルムは使用時に剥離される。
【0056】
上記導電性接着剤層は、公知乃至慣用の製造方法により製造することができる。例えば、セパレートフィルムなどの仮基材または基材上に、導電性接着剤層を形成する接着剤組成物を塗布(塗工)し、必要に応じて、脱溶媒および/または一部硬化させて形成することが挙げられる。
【0057】
上記接着剤組成物は、例えば、上述の導電性接着剤層に含まれる各成分に加え、溶剤(溶媒)を含む。溶剤としては、例えば、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。接着剤組成物の固形分濃度は、形成する導電性接着剤層の厚さなどに応じて適宜設定される。
【0058】
上記接着剤組成物の塗布には、公知のコーティング法が用いられてもよい。例えば、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、リップコーターディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーター、スロットダイコーターなどのコーターが用いられてもよい。
【0059】
上記のようにして作製した導電性接着剤層は様々な被着体、特に被着体が金属板またはNi-Auメッキであっても、低温、短時間の圧着加工条件で十分な密着強度を発揮可能であるため、プリント配線板のホール充填用途や、レジストインクとして好適に使用することができる。
【0060】
[補強部材付きプリント配線板]
図2に、上記導電性接着剤層を補強部材付きプリント配線板に適用した例を示す。
図2に示すように、補強部材付きプリント配線板の一実施形態である補強部材付きプリント配線板(X)は、プリント配線板(3)と、プリント配線板(3)上に設けられた導電性接着剤層(1’)と、導電性接着剤層(1’)上に設けられた、導電性を有する補強部材(2)と、を備える。
【0061】
プリント配線板(3)は、ベース部材(31)と、ベース部材(31)の表面に部分的に設けられた回路パターン(32)と、回路パターン(32)を覆い絶縁保護する絶縁保護層(33)と、回路パターン(32)を覆い且つ回路パターン(32)およびベース部材(31)と絶縁保護層(33)とを接着するための接着剤(34)と、を有する。回路パターン(32)は、複数の信号回路(32a)およびグランド回路(32b)を含む。グランド回路(32b)上の接着剤(34)および絶縁保護層(33)には、接着剤(34)および絶縁保護層(33)を厚さ方向に貫通する開口部(スルーホール)(3a)が形成されている。
【0062】
導電性接着剤層(1’)はプリント配線板(3)の絶縁保護層(33)表面に、開口部(3a)を覆い塞ぐように接着されており、バインダー成分(11’)は開口部(3a)を充填している。導電性接着剤層(1’)は金属粒子A(12a)と金属粒子B(12b)とはんだ粒子C(12c)とバインダー成分(11’)とから形成されている。導電性接着剤層(1’)は、接着剤層の厚さが比較的厚い厚膜部と、接着剤層の厚さが比較的薄い薄膜部とを有する。厚膜部は開口部(3a)を充填している部分と一致し、薄膜部は絶縁保護層(33)と補強部材(2)との間に位置する部分と一致する。厚膜部における金属粒子A(12a)およびはんだ粒子C(12c)は、補強部材(2)とグランド回路(32b)の間に位置し、補強部材(2)とグランド回路(32b)とを好ましくは接触して導通する。また、導電性接着剤層(1’)の表面に突出している金属粒子A(12a)はグランド回路(32b)および補強部材(2)の表面に密着する。その他、金属粒子B(12b)、はんだ粒子C(12c)を含むことでグランド部材(32b)と補強部材(2)とが導通し、補強部材(2)は外部接続導電層として機能し、補強部材(2)表面は外部の接地部材と電気的に接続される。
【0063】
導電性接着剤層(1’)は、例えば、導電性接着剤層(1’)を形成する流動前あるいは硬化前の導電性接着剤層(1)を、必要に応じて補強部材(2)の表面に貼り合わせた後、プリント配線板(3)における絶縁保護層(33)上に貼り合わせ、その後に加熱によりバインダー成分(11)を流動あるいは硬化して熱圧着することにより、金属粒子A(12a)、はんだ粒子C(12c)の一部が補強部材(2)と絶縁保護層(33)との間に挟まれて圧縮変形するとともに、バインダー成分(接着剤成分)(11)を絶縁保護層(33)に接着させつつ、バインダー成分(11)を流動させてバインダー成分(11)、金属粒子A(12a)、金属粒子B(12b)、はんだ粒子C(12c)が開口部(3a)内を充填し、必要に応じて硬化してバインダー成分(11’)を形成して得ることができる。
【0064】
プリント配線板(3)の補強部材(2)に対する反対面に設けられた実装部位には電子部品(4)が接続されるようになっている。補強部材(2)は、電子部品(4)が接続される実装部位に対向配置されている。これにより、補強部材(2)は、電子部品(4)の実装部位を補強している。導電性を有する補強部材(2)は、プリント配線板(3)におけるグランド回路(32b)と、導電性接着剤層(1’)を介して電気的に接続されている。これにより、補強部材(2)がグランド回路(32)と同電位に保たれるため、電子部品(4)の実装部位に対する外部からの電磁波などのノイズを遮蔽している。
【実施例0065】
以下に、実施例に基づいて本発明の一実施形態をより詳細に説明する。なお、表1に示す各成分の含有量の単位は「質量部」である。
【0066】
実施例1
固形分量が20質量%となるように、有機溶媒(トルエン)にビスフェノールA型エポキシ系樹脂(商品名「jER1256」、三菱ケミカル株式会社製)を100質量部、金属粒子A(Sn-Bi合金金属粒子、Sn:Bi=42:58、融点138℃、平均粒子径35μm、真球状)を111質量部配合し、撹拌混合して接着剤組成物を調製した。得られた接着剤組成物を、表面を離型処理したPETフィルムの離型処理面に塗布し、加熱により脱溶媒することで、厚さ20μmであり、表面に金属粒子Aが突出している導電性接着剤層を形成した。
【0067】
実施例2~7、比較例1~3
導電性接着剤層における金属粒子の種類、形状、配合量などを表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして導電性接着剤層を作製した。また、表中の各成分の詳細は以下のとおりである。
【0068】
金属粒子B:銀被覆銅粒子、メディアン径(D50)5μm
はんだ粒子C:Sn96.5-Ag3.0-Cu0.5金属粒子(Sn:Ag:Cu=96.5:3.0:0.5、融点217℃、メディアン径(D50)35μm
【0069】
[評価]
上記実施例および比較例で使用した各金属粒子ならびに作製した導電性接着剤層を用いて以下の評価を実施した。
【0070】
(1)メディアン径(D50)
金属粒子のメディアン径(D50)について、フロー式粒子像分析装置(商品名「FPIA-3000」、シスメックス株式会社製)を用いて測定した。具体的には、対物レンズ10倍を用い、明視野の光学システムで、LPF測定モードにて4000~20000個/μlの濃度に調整した金属粒子分散液で計測した。上記金属粒子分散液は、0.2質量%に調整したヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液に界面活性剤を0.1~0.5ml加え、測定試料である金属粒子を0.1±0.01g加えて調製した。金属粒子が分散した懸濁液は超音波分散器にて1~3分の分散処理を行い測定に供した。測定により得られた金属粒子のメディアン径(D50)を表1に示した。
【0071】
(2)密着強度
実施例および比較例で作製した導電性接着剤層とSUS製金属補強板(厚さ:200μm)とを、プレス機を用いて温度:120℃、時間:5秒、圧力:0.5MPaの条件で加熱加圧し、さらに150℃で1時間加熱した後、PETフィルムを剥離して導電性接着剤層付き金属補強板を作製した。
次に、ポリイミドからなるベース基板と、ベース基板の表面上に形成された銅箔と、銅箔の表面に形成されたNi-Auメッキ層とを備えた積層フィルムのNi-Auメッキ層と、導電性接着剤層付き金属補強板とを、プレス機で温度:170℃、時間:60秒、圧力:2MPaで接着した後、さらにプレス機で温度:170℃、時間:180秒、圧力:2MPaの条件で圧着して、金属補強板付き積層フィルムを作製した。次いで、金属補強板付き積層フィルムを両面粘着シートで測定台に固定し、積層フィルムを、常温で引張試験機(商品名「AGS-X50S」、島津製作所社製)で引張速度50mm/分、剥離角度90°にて、導電性接着剤層から剥離し、破断時のピール強度の最大値を測定した。
【0072】
(3)プレス加工後の導電性接着剤層厚さ
上述のようにプレス加工を実施した導電性接着剤層の厚さをデジマチックマイクロメーター(商品名「PMU-150-50MX」、株式会社ミツトヨ製)を用いて測定した。
【0073】
【0074】
実施例1~7の導電性接着剤層は層の厚さよりも大きな粒子厚さを有し、融点が170℃以下の金属粒子Aが層表面から突出することで、被着体がNi-Auメッキかつ低温、短時間の圧着加工条件であっても良好な密着強度を発揮することが確認された。一方、金属粒子Aを含有しない場合(比較例1、3)、または金属粒子Aの粒子厚さが導電性接着剤層の厚さよりも小さく層表面から突出していない場合、低温、短時間の圧着加工条件ではNi-Auメッキに対して十分な密着強度を発揮できないことが確認された(比較例2)。
【0075】
以下、本発明のバリエーションを開示する。
[付記1]
バインダー成分と融点170℃以下の金属粒子Aを含み、
前記金属粒子Aが表面に突出している導電性接着剤層。
[付記2]
前記金属粒子Aと合金化可能な金属粒子Bをさらに含む付記1に記載の導電性接着剤層。
[付記3]
はんだ粒子Cをさらに含む付記1または2に記載の導電性接着剤層。
[付記4]
前記金属粒子Aが真球状である付記1~3のいずれか1つに記載の導電性接着剤層。
[付記5]
前記金属粒子Bが樹枝状またはフレーク状である付記2~4のいずれか1つに記載の導電性接着剤層。
[付記6]
前記はんだ粒子Cが真球状である付記3~5のいずれか1つに記載の導電性接着剤層。
[付記7]
前記金属粒子Aのメディアン径(D50)が前記導電性接着剤層の膜厚よりも大きい付記1~6のいずれか1つに記載の導電性接着剤層。
[付記8]
厚さが1~50μmである付記1~7のいずれか1つに記載の導電性接着剤層。