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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094453
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20240703BHJP
【FI】
G03G15/08 390A
G03G15/08 343
G03G15/08 322Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210994
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】北村 圭三
【テーマコード(参考)】
2H077
【Fターム(参考)】
2H077AA03
2H077AA33
2H077CA05
2H077DA13
2H077DA15
2H077DA32
2H077DB03
2H077DB14
2H077GA03
(57)【要約】
【課題】本開示は、部品を追加することなく、かつ、現像剤の詰まりが発生しやすい場合である現像剤が減少しているときに現像剤収容容器に衝撃を与え、効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄を削減することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本開示に係る画像形成装置は、装置本体に脱着可能で現像剤を収容する現像剤収容容器と、前記現像剤収容容器が備える収容容器側カップリングと、前記現像剤収容容器が装着された際に前記収容容器側カップリングと係合する本体側カップリングと、前記現像剤収容容器の現像剤量を把握する検知部と、前記本体側カップリングを正回転及び逆回転する制御部と、を備え、前記現像剤収容容器から現像剤を供給する際に、前記制御部は前記本体側カップリングを逆回転させ、前記本体側カップリングが前記収容容器側カップリングに衝撃を与えることを特徴とする。
【選択図】図6

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に脱着可能で現像剤を収容する現像剤収容容器と、
前記現像剤収容容器が備える収容容器側カップリングと、
前記現像剤収容容器が装着された際に前記収容容器側カップリングと係合する本体側カップリングと、
前記現像剤収容容器の現像剤量を把握する検知部と、
前記本体側カップリングを正回転及び逆回転する制御部と、
を備え、
前記収容容器側カップリングは、前記本体側カップリングに対面する面に凹部を有し、
前記本体側カップリングは、前記収容容器側カップリングに対面する面に前記凹部に係合する凸部を有し、
前記凹部は、前記本体側カップリングに対面する面と垂直な凹部側第1の面と、前記本体側カップリングに対面する面と垂直でない凹部側第1の斜面と、を有し、
前記凸部は、前記収容容器側カップリングに対面する面と垂直な凸部側第1の面と、前記収容容器側カップリングに対面する面と垂直でない凸部側第1の斜面と、を有し、
前記現像剤収容容器から現像剤を供給する際に、前記制御部は前記本体側カップリングを正回転させ、
前記検知部が一定量未満の前記現像剤量を検知した場合に、前記制御部は前記本体側カップリングを逆回転させ、前記本体側カップリングが前記収容容器側カップリングに衝撃を与えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記凹部は、前記本体側カップリングに対面する面の周方向の異なる位置に、前記凹部側第1の面と平行な凹部側第2の面をさらに有し、
前記凸部は、前記収容容器側カップリングに対面する面の周方向の異なる位置に、前記凸部側第1の面と平行な凸部側第2の面をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記凸部は、前記凹部との接触面に弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記本体側カップリングに対面する面でかつ逆回転時の上流には、前記凹部よりも浅い溝が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記凹部は、前記本体側カップリングに対面する面の周方向の異なる位置に、前記凹部側第1の斜面と平行な凹部側第2の斜面を有し、
前記凸部は、前記収容容器側カップリングに対面する面の周方向の異なる位置に、前記凸部側第1の斜面と平行な凸部側第2の斜面を有し、
前記凹部側第2の斜面と、前記凸部側第2の斜面とは平行であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
印字中に前記制御部は、前記本体側カップリングを逆回転させ、前記本体側カップリングが前記収容容器側カップリングに衝撃を与えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記本体側カップリングには、前記収容容器側カップリングと反対側に弾性体が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像形成装置に備わるトナーボトルの現像剤の詰まりを抑制することが開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、画像形成装置に備わるトナーボトルの下に装置本体からバネで付勢する突起部を設けて、突起部をトナーボトルに衝突させて、トナーボトルを上下方向に振動させ現像剤の詰まりを抑制することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2018-112639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実際に振動を与えたいタイミングは、現像剤(トナー)の詰まりが発生しやすい場合である現像剤が減少しているときだけである。しかしながら、特許文献1における画像表示装置では、現像剤の残量が多い場合にも打撃を与えているため、常に衝突の際に発生する騒音が発生している。また、特許文献1における画像表示装置では、振動を与える部分のスペースを改めて設け、さらに部品を追加して設ける必要がある。
【0006】
そこで、本開示は上記問題に鑑み、部品を追加することなく、かつ、現像剤の詰まりが発生しやすい場合である現像剤が減少しているときに現像剤収容容器に衝撃を与え、効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄を削減することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る画像形成装置は、装置本体に脱着可能で現像剤を収容する現像剤収容容器と、前記現像剤収容容器が備える収容容器側カップリングと、前記現像剤収容容器が装着された際に前記収容容器側カップリングと係合する本体側カップリングと、前記現像剤収容容器の現像剤量を把握する検知部と、前記本体側カップリングを正回転及び逆回転する制御部と、を備え、前記収容容器側カップリングは、前記本体側カップリングに対面する面に凹部を有し、前記本体側カップリングは、前記収容容器側カップリングに対面する面に前記凹部に係合する凸部を有し、前記凹部は、前記本体側カップリングに対面する面と垂直な凹部側第1の面と、前記本体側カップリングに対面する面と垂直でない凹部側第1の斜面と、を有し、前記凸部は、前記収容容器側カップリングに対面する面と垂直な凸部側第1の面と、前記収容容器側カップリングに対面する面と垂直でない凸部側第1の斜面と、を有し、前記現像剤収容容器から現像剤を供給する際に、前記制御部は前記本体側カップリングを正回転させ、前記検知部が一定量未満の前記現像剤量を検知した場合に、前記制御部は前記本体側カップリングを逆回転させ、前記本体側カップリングが前記収容容器側カップリングに衝撃を与えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように本開示によれば、部品を追加することなく、かつ、現像剤の詰まりが発生しやすい場合である現像剤が減少しているときに現像剤収容容器に衝撃を与え、効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示に係る画像形成装置の第1実施形態の全体構成を示す側面図である。
図2図2は、第1実施形態に係る画像形成装置に備える現像剤収容容器が装着されたことを示す側面図である。
図3図3は、図2のIIの拡大図である。
図4図4は、現像剤収容容器が備える収容容器側カップリングを示す斜視図である。
図5図5は、本体側カップリングを示す斜視図である。
図6図6は、第1実施形態に係る画像形成装置における収容容器側カップリングと本体側カップリングのイメージ図であり、凹部に凸部が係合し、本体側カップリングが正回転する様子を示す断面図である。
図7図7は、第1実施形態に係る画像形成装置における収容容器側カップリングと本体側カップリングのイメージ図であり、本体側カップリングが逆回転して、凸部が凹部から移動する様子を示す断面図である。
図8図8は、図7における本体側カップリングがさらに逆回転して、凸部が凹部から移動し、再び凹部に移動する直前の様子を示す断面図である。
図9図9は、図8における本体側カップリングがさらに逆回転して、再び凹部に移動して本体側カップリングが収容容器側カップリングに衝撃を与える直前の様子を示す断面図である。
図10図10は、図9における本体側カップリングが収容容器側カップリングに衝撃を与えた様子を示す断面図である。
図11図11は、第2実施形態に係る画像形成装置における収容容器側カップリングと本体側カップリングのイメージ図であり、本体側カップリングが逆回転して、凸部が凹部から移動する前の様子を示す断面図である。
図12図12は、図11における本体側カップリングがさらに逆回転して、凸部が凹部から移動している最中の様子を示す断面図である。
図13図13は、図12における本体側カップリングがさらに逆回転して、再び凹部に移動して本体側カップリングが収容容器側カップリングに衝撃を与えている際中の様子を示す断面図である。
図14図14は、図13における本体側カップリングがさらに逆回転して、本体側カップリングが収容容器側カップリングに衝撃を与えた様子を示す断面図である。
図15図15は、第3実施形態に係る画像形成装置における収容容器側カップリングと本体側カップリングのイメージ図であり、凹部よりも浅い溝が設けられていることを示す断面図である。
図16図16は、第3実施形態に係る画像形成装置における収容容器側カップリングと本体側カップリングのイメージ図であり、凹部よりも浅い溝が設けられていることを示す断面図である。
図17図17は、第4実施形態に係る画像形成装置における収容容器側カップリングと本体側カップリングのイメージ図であり、本体側カップリングが逆回転して、凸部が凹部から移動する前の様子を示す断面図である。
図18図18は、図17における本体側カップリングがさらに逆回転して、凸部が凹部から移動している最中の様子を示す断面図である。
図19図19は、図18における本体側カップリングがさらに逆回転して、再び凹部に移動する直前の様子を示す断面図である。
図20図20は、図19における本体側カップリングがさらに逆回転して、再び凹部に移動している最中の様子を示す断面図である。
図21図21は、図20における本体側カップリングがさらに逆回転して、本体側カップリングが収容容器側カップリングに衝撃を与えた様子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本開示の解決手段として必須であるとは限らない。なお、図面では、各構成の位置関係を説明しやすくするため、X、Y、Zを用いて説明する。
【0011】
(第1実施形態)
[画像形成装置100の構成]
図1は、本開示に係る画像形成装置100の第1実施形態の全体構成を示す側面図である。図1に示すように、第1実施形態に係る画像形成装置は、主として、複数の現像装置2a、2b、2c、2dがケーシング内に収容された現像装置収容部100Aと、定着装置12がケーシング内の現像装置収容部100Aの上方に収容された定着装置収容部100Bと、それらの間に設けられて定着装置12の熱が現像装置側に伝わらないように断熱するための隔壁90とを備える。なお、本実施形態においては、現像装置収容部100Aと定着装置収容部100Bとを合わせて画像形成ユニットとすることもできる。
【0012】
また、本開示に係る画像形成装置100は、外部から伝達される画像データに応じてシート状の記録媒体(記録用紙)に多色または単色の画像を形成する装置である。さらに、図1の定着装置収容部100Bの横であって、現像装置収容部100Aの上面は排紙トレイ15となっている。
【0013】
図1の実施形態では、画像形成装置としてプリンターの場合を例示している。ただし、画像形成装置としては、外部から伝達される画像データ及び/又はスキャナによって原稿から読み取った画像データに応じても記録媒体に多色又は単色の画像を形成することができるコピー機、ファクシミリ装置またはこれらの機能を備えた複合機であってもよい。
【0014】
〔現像装置収容部100Aの構成〕
現像装置収容部100Aには、図1に示すように、4つの感光体ドラム3a、3b、3c、3dと、各感光体ドラム3a~3dの表面を帯電させる4つの帯電器(帯電装置)5a、5b、5c、5dと、各感光体ドラム3a~3dの表面に静電潜像を形成する露光ユニット(露光装置)1と、黒、シアン、マゼンタおよびイエローのトナーを個別に収容して各感光体ドラム3a~3dの表面の静電潜像を現像してトナー像を形成する4つの上記現像装置2a、2b、2c、2dと、現像および画像転写後の各感光体ドラム3a~3dの表面に残存する残留トナーを除去する4つのクリーナユニット4a、4b、4c、4dと、各現像装置2a~2dに上記4色のトナーを個別に補給する4つの現像剤収容容器(トナー補給装置)30a、30b、30c、30dと、各感光体ドラム3a~3dの表面のトナー像を記録媒体に転写する中間転写ベルトユニット(転写装置)8と、中間転写ベルトクリーニングユニット9等が収容されている。
【0015】
また、現像剤収容容器30a、30b、30c、30dは、画像形成装置100の装置本体に脱着可能であり、現像剤を収容する。
【0016】
現像剤収容容器30a、30b、30c、30dの現像剤量は、画像形成装置100の装置本体に備える検知部60によって把握される。検知部60は、画像形成装置100の装置本体、又は現像剤収容容器30a、30b、30c、30dに記憶している現像剤収容容器の駆動時間、印刷類型枚数、印刷ドット累積等から、現像剤量を検知する。
【0017】
ここで、a~dの符号は、aが黒画像形成用の部材、bがシアン画像形成用の部材、cがマゼンタ画像形成用の部材、dがイエロー画像形成用の部材であることを示したものである。
【0018】
本開示に係る画像形成装置100では、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4つの色成分毎の画像データに基づいて、各感光体ドラム3a~3dの表面に、黒トナー画像、シアントナー画像、マゼンタトナー画像およびイエロートナー画像が選択的に形成される。そして、これらの形成された各トナー画像が中間転写ベルトユニット8上で重ねられ、記録媒体上に1つのカラー画像が形成される。
【0019】
各色に対応する感光体ドラム3a~3dは同じ構成であるため、以下の説明では符号を3に統一する。また、これと同様に、現像装置は符号を2、帯電器は符号を5、クリーナユニットは符号を4、現像剤収容容器は符号を30に統一して説明する。本開示に係る画像形成装置100に備わる特徴的な構成である現像剤収容容器30と収容容器側カップリング32については、後述する。
【0020】
感光体ドラム3は、導電性基体およびその表面に形成される感光層から構成され、帯電と露光による潜像形成を担う円筒状部材である。感光体ドラム3は、光の照射によって導電性を示し、その表面に静電潜像と呼ばれる電気的な画像が形成される。各感光体ドラム3の下方には、それぞれ異なる色の画像を形成するための4つの現像装置2が配置される。また、現像剤収容容器30は、軸線回りに正回転及び逆回転可能となるよう図2に示す駆動部26により駆動力が伝達されている。駆動部26は、例えば、モータ等が挙げられる。
【0021】
また、駆動部26は、画像形成装置100の装置本体側に設けられた本体側カップリング40を正回転及び逆回転させている。そして、現像剤収容容器30は、本体側カップリング40と係合して回転可能となる。
【0022】
駆動部26による正回転及び逆回転の制御は、図1に示す画像形成装置100の装置本体に備える制御部65によって行われる。
【0023】
クリーナユニット4は、現像及び画像転写工程後に感光体ドラム3の表面に残留しているトナーを除去し、回収するものである。
【0024】
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。帯電器5としては、図1に示す接触ローラ型の他に、接触ブラシ型または非接触チャージャー型等の帯電器が用いられる。
【0025】
現像装置2は、主として、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤(二成分現像剤)を収容する槽と、感光体ドラム3に現像剤を供給する現像ローラと、トナー移送機構とを備える。
【0026】
現像装置2は、上記槽内に、感光体ドラム3と対向するように配置された現像ローラを有し、現像ローラによって感光体ドラム3の表面にトナーを供給して、感光体ドラム3の表面に形成された静電潜像を現像(顕像化)する装置である。磁性キャリアは、例えば、フェライトキャリアが用いられる。
【0027】
露光ユニット1は、帯電器5と現像装置2の下方から、画像データに応じた光を、帯電された感光体ドラム3の表面に照射して露光することにより、感光体ドラム3の表面に画像データに応じた静電潜像を形成するものである。本実施形態では、画像データに応じた光は、露光ユニット1から出射されると、現像装置2の中に設けられた導光路を通過して、回転する感光体ドラム3の表面に照射される。本実施形態においては、露光ユニット1は、図1に示すように、レーザ照射部および反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)である。ただし、発光素子をアレイ状に並べたEL(エレクトロルミネッセンス)またはLED書込みヘッドを用いることもできる。露光ユニット1は、現像装置2の下方に配置される。
【0028】
また、本実施形態では、現像装置2そのものを小型化することなく、画像形成装置100を小型化できるように、露光ユニット1から出射される光(点線にて図示)は、現像装置2の内部に設けられた導光路を通過させて、感光体ドラム3の表面に照射させる。なお、導光路は、現像装置2の内部を貫通する空間である。露光ユニット1から出射される光の光路を、現像装置2の内部に設けるので、4つの現像装置2をより近接させて配置することが可能となり、画像形成装置100の小型化に寄与する。
【0029】
中間転写ベルトユニット8は、中間転写ローラ6(6a,6b,6c,6d)、中間転写ベルト7、中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルト従動ローラ72、図示しない中間転写ベルトテンション機構を備えている。中間転写ローラ6、中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルト従動ローラ72、中間転写ベルトテンション機構は、中間転写ベルト7を張架し、図1の矢印B方向に中間転写ベルト7を回転駆動させるものである。
【0030】
中間転写ローラ6は、中間転写ベルトユニット8の中間転写ベルトテンション機構における中間転写ローラ取付部に回転可能に支持されている。中間転写ローラ6には感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト7上に転写するための転写バイアスが印加されている。
【0031】
中間転写ベルト7は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。中間転写ベルト7上には、感光体ドラム3に形成された各色成分のトナー像が順次重ねて転写されることにより、カラーのトナー像(多色トナー像)が形成される。中間転写ベルト7は、厚さが例えば100μm~150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0032】
駆動ローラ71と従動ローラ72は、4つの感光体ドラム3のうち両端に配置された感光体ドラム(3a,3d)よりも中間転写ベルト7の直進方向の外側に配置される。また、中間転写ベルトクリーニングユニット9は、図1に示すように、中間転写ベルトユニット8における従動ローラ72側の部分に接触するように配置される。さらに転写ローラ11が、駆動ローラ71の横に近接配置される。搬送されてきた用紙は、転写ローラ11と駆動ローラ71の間を通過する。
【0033】
感光体ドラム3から中間転写ベルト7へのトナー像の転写は、中間転写ベルト7の裏側に接触している中間転写ローラ6によって行われる。中間転写ローラ6には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(-)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。
【0034】
中間転写ローラ6は、直径が例えば8~10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとして形成され、表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われている。この導電性の弾性材により、中間転写ローラ6は中間転写ベルト7に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では、転写電極としてローラ形状のもの(中間転写ローラ6)を使用しているが、これ以外にブラシなども用いることが可能である。
【0035】
上述のように各感光体ドラム3上の静電潜像は各色成分に応じたトナーにより顕像化されてそれぞれトナー像となり、これらトナー像は中間転写ベルト7上に重ねて合わされ積層される。このように、積層されたトナー像は、中間転写ベルト7の回転によって、搬送されてきた用紙と中間転写ベルト7との接触位置(転写部)に移動し、この位置に配置されている転写ローラ11によって用紙上に転写される。この場合、中間転写ベルト7と転写ローラ11とは所定ニップで互いに圧接されるとともに、転写ローラ11にはトナー像を用紙に転写させるための電圧が印加される。この電圧は、トナーの帯電極性(-)とは逆極性(+)の高電圧である。
【0036】
上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ11もしくは中間転写ベルト駆動ローラ71の何れか一方は金属等の硬質材料から形成され、他方は弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラまたは発泡性樹脂ローラ等)から形成される。
【0037】
中間転写ベルト7と感光体ドラム3との接触により中間転写ベルト7に付着したトナー、及び中間転写ベルト7から用紙へのトナー像の転写の際に転写されずに中間転写ベルト7上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット9によって除去され回収される。
【0038】
中間転写ベルトクリーニングユニット9には、中間転写ベルト7に接触するクリーニングブレード(クリーニング部材)が備えられている。中間転写ベルト7におけるクリーニングブレードに接触している部分は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ72にて支持されている。
【0039】
さらに、現像装置収容部100Aは、その最下部に配置された複数の記録媒体を収容する給紙トレイ10と、一側面に配置されて不定形サイズの記録媒体がセットされる手差しトレイ20と、給紙トレイ10または手差しトレイ20から記録媒体を中間転写ベルトユニット8に搬送するためのシート搬送路S等を備えている。
【0040】
シート搬送路Sは、給紙トレイ10及び手差しトレイ20の記録媒体を転写部や定着装置12を経由させて排紙トレイ15に案内する。ここで、転写部は中間転写ベルト駆動ローラ71と転写ローラ11との間に位置する。さらに、シート搬送路Sには、ピックアップローラ16(16a,16b)、搬送ローラ25(25a~25f)、レジストローラ14、転写部(転写ローラ11)、定着装置12等が配置されている。
【0041】
搬送ローラ25は、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、シート搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ16aは、給紙トレイ10の端部に備えられ、給紙トレイ10からシート(記録媒体)を1枚ずつシート搬送路Sに供給する呼び込みローラである。ピックアップローラ16bは、手差しトレイ20の近傍に備えられ、手差しトレイ20からシートを1枚ずつシート搬送路Sに供給する呼び込みローラである。
【0042】
レジストローラ14は、シート搬送路Sを搬送されているシートを一旦保持し、中間転写ベルト7上のトナー像の先端とシートの先端とを合わせるタイミングで、シートを転写部に搬送するものである。
【0043】
〔定着装置収容部100Bの構成〕
図1に示すように、定着装置収容部100Bに収容された定着装置12は、トナー画像が転写された記録媒体を挟んで相互に逆方向に回転するヒートローラ81および加圧ローラ82と、搬送ローラ25b、25cとを備える。なお、排紙トレイ15側の搬送ローラ25cは排紙ローラとして機能する。
【0044】
ヒートローラ81は、所定の定着温度となるように制御される。この制御は、図示しない温度検出器からの検出信号に基づいてヒートローラ81の温度を制御する。
【0045】
定着温度に昇温したヒートローラ81と加圧ローラ82は、記録媒体に圧接してトナーを溶融することにより、記録媒体上にトナー画像を定着させる。
【0046】
トナー像が定着された記録媒体は、搬送ローラ25b、25cによってシート搬送路Sの反転排紙経路に搬送され、反転された状態(トナー像を下側に向けた状態)で排紙トレイ15上に排出される。
【0047】
〔現像剤収容容器30及び本体側カップリング40の構成〕
図2は、第1実施形態に係る画像形成装置に備える現像剤収容容器30が装着されたことを示す側面図である。図3は、図2のIIの拡大図である。図2に示す現像剤収容容器30等の+X側が、図1の奥側に相当する。図2及び図3に示すように、現像剤収容容器30は、本体部31と、本体部31の端部に設けられ、本体部31と固定された収容容器側カップリング32と、を備える。収容容器側カップリング32に与えられた衝撃は本体部31に伝えられ、現像剤収容容器30の全体に衝撃が与えられる。収容容器側カップリング32や後述する本体側カップリング40は、樹脂や金属から構成されている。
【0048】
また、画像形成装置100の装置本体側には、現像剤収容容器30が装着された際に収容容器側カップリング32と係合する本体側カップリング40が設けられている。本体側カップリング40には、収容容器側カップリング32と反対側である装置本体側に弾性体50が設けられている。つまり、本体側カップリング40の+X方向(装置本体側)には、本体側カップリング40を-X方向(装置本体側と反対方向)に押し出すバネなどの弾性体50が設けられている。そして、駆動部26によって、本体側カップリング40を逆回転させ、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に衝撃を与え、効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄を削減する。以下に収容容器側カップリング32及び本体側カップリング40の構造について詳述する。
【0049】
図4は、現像剤収容容器30が備える収容容器側カップリング32を示す斜視図である。図4に示すように、収容容器側カップリング32は、本体側カップリング40に対面する面33に凹部34を有する。そして、凹部34は、本体側カップリング40に対面する面33と垂直な凹部側第1の面34Aと、本体側カップリング40に対面する面33と垂直でない凹部側第1の斜面34Bと、を有する。凹部側第1の面34Aは、本体側カップリング40に対面する面33と垂直であり、収容容器側カップリング32の回転軸と平行である。また、凹部側第1の斜面34Bは、本体側カップリング40に対面する面33と垂直ではなく、収容容器側カップリング32の回転軸と平行ではない。
【0050】
図5は、本体側カップリング40を示す斜視図である。図5に示すように、本体側カップリング40は、収容容器側カップリング32に対面する面43に凹部34に係合する凸部44を有する。そして、凸部44は、収容容器側カップリング32に対面する面43と垂直な凸部側第1の面44Aと、収容容器側カップリング32に対面する面43と垂直でない凸部側第1の斜面44Bと、を有する。凸部側第1の面44Aは、収容容器側カップリング32に対面する面43と垂直であり、本体側カップリング40の回転軸と平行である。また、凸部側第1の斜面44Bは、収容容器側カップリング32に対面する面43と垂直ではなく、本体側カップリング40の回転軸と平行ではない。このように、凹部34の形状は、凸部44と係合するように、対象的な形状となっている。
【0051】
凹部34及び凸部44は、本体側カップリング40に対面する面33、収容容器側カップリング32に対面する面43に1つ設けることもでき、図4及び図5に示すように、2つ又は複数設けることができる。
【0052】
凹部側第1の面34Aは、凹部34の凸部側第1の面44Aに接触し、現像剤収容容器30を正回転可能とする。
【0053】
そして、現像剤収容容器30から現像剤を供給する際に、制御部60は本体側カップリング40を正回転させる。一方で、検知部60が一定量未満の現像剤量を検知した場合に、第1実施形態に係る画像形成装置は、所定のタイミングで制御部65に本体側カップリング40を逆回転させ、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に衝撃を与える。
【0054】
ここで、一定量とは、例えば、現像剤量が減少している場合である。現像剤量が減少しているかの判断は、画像形成装置による累積印刷枚数、運転累積時間等によって行われればよい。
【0055】
また、制御部65は、印字中に本体側カップリング40を逆回転させ、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に衝撃を与えることとしてもよい。このようにすれば、衝撃音が印刷時に発生する音と紛れるので、衝撃音のみを感じとりにくくなり、衝撃時の騒音を低減できる。
【0056】
第1実施形態に係る画像形成装置は、現像剤の詰まりが発生しやすい場合である現像剤が減少しているときに、所定のタイミングで本体側カップリング40が逆回転して収容容器側カップリング32に衝撃を与える。このようにすることで、効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄を削減することができる。また、収容容器側カップリング32及び本体側カップリング40は、回転させるために通常的に備わる部品であり、係る部品を上述したように成型又は形成すれば、新たに部品を追加することなく、効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄を削減することができる。
【0057】
また、第1実施形態に係る画像形成装置は、通常複数個の現像剤収容容器30を備えるが、衝撃音を低減させる目的から、複数個の現像剤収容容器30の収容容器側カップリング32に同時(一斉に)に衝撃を与えるのではなく、個々に衝撃を与えるタイミングをずらして実行することが好ましい。
【0058】
以下に、本体側カップリング40を正回転又は逆回転させたときの様子について説明する。
【0059】
図6は、第1実施形態に係る画像形成装置における収容容器側カップリング32と本体側カップリング40のイメージ図であり、凸部44が凹部34に係合し、本体側カップリング40が正回転する様子を示す断面図である。図6以降は、イメージ図であり、特に本体側カップリング40が逆回転したときに、収容容器側カップリング32に衝撃を与えるまでの様子を分かりやすくイメージするため、本体側カップリング40は、凸部44のみを表示している。
【0060】
第1実施形態に係る画像形成装置に備える凹部34及び凸部44は、図6等に示すように、断面視において、三角形状である。
【0061】
図6に示すように、凹部34が有する凹部側第1の面34Aと凸部44の凸部側第1の面44Aとがお互いに回転軸方向(X方向)と平行で、回転方向(Z方向)と垂直に接触しているため、本体側カップリング40が正回転すると、収容容器側カップリング32及び現像剤収容容器30が同じく正回転する。
【0062】
一方で、図7に示すように、凹部34が有する凹部側第1の斜面34Bと凸部44の凸部側第1の斜面44Bがお互いに回転軸方向と平行でなく接触しているため、本体側カップリング40が逆回転すると、凸部側第1の斜面44Bが凹部側第1の斜面34Bを乗り越え、凸部44の先端44Cが本体側カップリング40に対面する面33を移動し、凸部44が移動する。このように、本体側カップリング40のみが逆回転し、収容容器側カップリング32及び現像剤収容容器30は回転しない。
【0063】
図8は、図7における本体側カップリング40がさらに逆回転して、凸部44が凹部34から移動し、再び凹部34に移動する直前の様子を示す断面図である。本体側カップリング40がさらに逆回転すると、図8に示すように、凸部44が移動し再び凹部34に入ろうとする。
【0064】
図9は、図8における本体側カップリング40がさらに逆回転して、再び凹部34に移動して本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に衝撃を与える直前の様子を示す断面図である。図10は、図9における本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に衝撃を与えた様子を示す断面図である。
【0065】
図9及び図10に示すように、凸部44が移動し再び凹部34に入ろうとするときに、本体側カップリング40は、収容容器側カップリング32に衝撃を与える。詳細には、凹部側第1の面34Aと凸部側第1の面44Aとが衝突するときに衝撃を与える。また、本体側カップリング40に対面する面33と収容容器側カップリング32に対面する面43とが衝突するときに衝撃を与える。
【0066】
また、凸部44のX方向の長さ(高さ)は、凹部34のX方向の長さ(深さ)と同じ又はそれよりも長く、又はそれよりも短くてもよい。言い換えれば、凸部側第1の面44AのX方向の長さ(高さ)は、凹部側第1の面34AのX方向の長さ(深さ)と同じ又はそれよりも長く、又はそれよりも短くてもよい。
【0067】
以上より、第1実施形態に係る画像形成装置によれば、部品を追加することなく、かつ、現像剤の詰まりが発生しやすい場合である現像剤が減少しているときに現像剤収容容器30に衝撃を与え、効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄を削減することができる。
【0068】
(第2実施形態)
第2実施形態に係る画像形成装置は、収容容器側カップリング32の凹部34及び本体側カップリング40の凸部44の形状を変化させた態様である。以下に係る態様について説明する。
【0069】
図11に第2実施形態に係る画像形成装置を示す。図11に示すように、凹部34は、本体側カップリング40に対面する面33の周方向の異なる位置に、凹部側第1の面34Aと平行な凹部側第2の面35Aをさらに有する。また、凸部44は、収容容器側カップリング32に対面する面43の周方向の異なる位置に、凸部側第1の面44Aと平行な凸部側第2の面45Aをさらに有する。また、凹部34は、凹部側第1の面34Aと垂直な面35Dを有する。また、凸部44は、凸部側第1の面44Aと垂直な面45Dを有する。
【0070】
凹部側第2の面35Aは、図11に示すように、凹部側第1の面34Aと異なるZ方向の位置に有する。同様に、凸部側第2の面45Aは、凸部側第1の面44Aと異なるZ方向の位置に有する。
【0071】
第2実施形態に係る画像形成装置に備える凹部34及び凸部44は、図11等に示すように、断面視において、矢印形状である。
【0072】
図11に示すように、お互いに回転軸方向と平行に接触している凹部側第1の面34Aと凸部側第1の面44Aとを少なくとも有するため、本体側カップリング40が正回転すると、収容容器側カップリング32及び現像剤収容容器30が同じく正回転する。
【0073】
一方で、図12に示すように、凹部側第1の斜面34B及び凸部側第1の斜面44Bを有するので、本体側カップリング40のみが逆回転する。
【0074】
そして、図13に示すように、本体側カップリング40がさらに逆回転して、再び凹部34に移動し、凸部44の先端44Cが凹部側第1の面34Aと垂直な面35Dに衝突し、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に第1の衝撃を与える。
【0075】
そして、図14に示すように、本体側カップリング40がさらに逆回転して、凸部側第1の斜面44Bが凹部側第1の斜面34Bに衝突し、かつ凸部側第1の面44Aと垂直な面45Dが凹部側第1の面34Aと垂直な面35Dに衝突し、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に第2の衝撃を与える。
【0076】
このように、第2実施形態に係る画像形成装置は、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に多段階の連続した衝撃を与えることができるので、さらに効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄をさらに削減することができる。また、第2実施形態に係る画像形成装置は、凹部34及び凸部44のX方向の長さ(深さや高さ)が、第1実施形態に係る画像形成装置のそれらよりも小さいので、より衝撃音を低減することができる。
【0077】
(第3実施形態)
第3実施形態に係る画像形成装置は、本体側カップリング40に対面する面33に溝36を設けた態様である。以下に係る態様について説明する。
【0078】
図15及び図16は、第3実施形態に係る画像形成装置における収容容器側カップリング32と本体側カップリング40のイメージ図であり、凹部34よりも浅い溝36が設けられていることを示す断面図である。図15及び図16に示すように、第3実施形態に係る画像形成装置は、本体側カップリング40に対面する面33でかつ逆回転時の上流に、凹部34よりも浅い溝36が設けられている。係る溝36は、本体側カップリング40に対面する面33に複数設けられている。
【0079】
このようにすれば、凸部44の先端44Cが溝36に追従して移動するため、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に小さい衝撃を多数回与え、その後に凸部44が凹部34に入ることで、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に大きい衝撃を与えるので、より多くの衝撃を与えることができ、さらに効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄をさらに削減することができる。
【0080】
なお、第3実施形態に係る画像形成装置における凹部34及び凸部44の形状としては、図15に示すような第1実施形態と同じ形状とすることもできるし、図16に示すような第2実施形態と同じ形状とすることもできる。また、後述する図17に示すような第4実施形態に係ると同じ形状とすることもできる。
【0081】
また、凸部44は、凹部34との接触面に弾性部材55が設けられていてもよい。具体的には、図15に示すように、凹部側第1の斜面34Bと凸部側第1の斜面44Bに弾性部材55が設けられていてもよい。また、図16に示すように、凹部側第1の斜面34Bと凸部側第1の斜面44Bの他に、凹部側第1の面34Aと垂直な面35Dと凸部側第1の面44Aと垂直な面45Dに弾性部材55がさらに設けられていてもよい。このようにすれば、衝撃音の低減を図ることができる。
【0082】
また、弾性部材55は、凹部34及び/又は凸部44に取り付けてもよく、凹部34及び/又は凸部44自体を弾性部材から構成させてもよい。なお、弾性部材55は、例えば、ゴム等のプラスチックが挙げられる。
【0083】
(第4実施形態)
第4実施形態に係る画像形成装置は、収容容器側カップリング32の凹部34及び本体側カップリング40の凸部44の形状をさらに変化させた態様である。以下に係る態様について説明する。
【0084】
図17は、第4実施形態に係る画像形成装置における収容容器側カップリング32と本体側カップリング40のイメージ図であり、本体側カップリング40が逆回転して、凸部44が凹部34から移動する前の様子を示す断面図である。
【0085】
図17に示すように、凹部34は、本体側カップリング40に対面する面33の周方向の異なる位置に、凹部側第1の斜面34Bと平行な凹部側第2の斜面35Bを有する。また、凸部44は、収容容器側カップリング32に対面する面43の周方向の異なる位置に、凸部側第1の斜面44Bと平行な凸部側第2の斜面45Bを有する。そして、凹部側第2の斜面35Bと、凸部側第2の斜面45Bとは、お互いに平行である。
【0086】
このようにすれば、逆回転時にスムーズに凸部44が凹部34から移動しやすくなり、かつ、正回転時の空回りをより防止することができる。以下に本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に衝撃を与える様子を説明する。
【0087】
図18は、図17における本体側カップリング40がさらに逆回転して、凸部44が凹部34から移動している最中の様子を示す断面図である。図18に示すように、凹部34及び凸部44は、凹部側第1の斜面34B及び凸部側第1の斜面44Bと、さらに凹部側第2の斜面35B及び凸部側第2の斜面45Bを有するので、凸部44が凹部34から移動しやすくなる。よって、逆回転がよりスムーズとなる。
【0088】
図19は、図18における本体側カップリング40がさらに逆回転して、再び凹部34に移動する直前の様子を示す断面図である。図20は、図19における本体側カップリング40がさらに逆回転して、再び凹部34に移動している最中の様子を示す断面図である。
【0089】
図19に示すように、本体側カップリング40がさらに逆回転すると、凸部44は再び凹部34に移動しようとする。そして、図20に示すように、凸部44が移動している最中に、凸部44の先端44Cが凹部34を構成するいずれかの場所に衝突し、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に第1の衝撃を与える。
【0090】
そして、図21に示すように、本体側カップリング40がさらに逆回転して、凸部側第1の斜面44Bが凹部側第1の斜面34Bに衝突し、かつ凸部側第2の斜面45Bが凹部側第2の斜面35Bに衝突し、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に第2の衝撃を与える。
【0091】
このように、第4実施形態に係る画像形成装置は、本体側カップリング40が収容容器側カップリング32に多段階の衝撃を与えることができるので、さらに効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄を削減することができる。また、第4実施形態に係る画像形成装置は、凹部34及び凸部44のX方向の長さ(深さや高さ)が、第1実施形態に係る画像形成装置のそれらよりも小さいので、より衝撃音を低減することができる。また、凹部34及び凸部44のX方向の長さ(深さや高さ)が、大きくすると正回転時の空回りを発生する可能性があるが、第4実施形態に係る画像形成装置の態様とすることで、正回転時の空回りをより低減させることができる。
【0092】
以上より、本開示に係る画像形成装置によれば、部品を追加することなく、かつ、現像剤の詰まりが発生しやすい場合である現像剤が減少しているときに現像剤収容容器30に衝撃を与え、効率良く現像剤の残量を低減させて現像剤の無駄を削減することができる。
【0093】
なお、上記のように本開示の各実施形態及び各実施例について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本開示の範囲に含まれるものとする。
【0094】
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、画像形成装置の構成、動作も本開示の各実施形態及び各実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0095】
1 露光ユニット、2、2a、2b、2c、2d 現像装置、3、3a、3b、3c、3d 感光体ドラム、4、4a、4b、4c、4d クリーナユニット、5、5a、5b、5c、5d 帯電器、6、6a、6b、6c、6d 中間転写ローラ、7 中間転写ベルト、8 中間転写ベルトユニット、9 中間転写ベルトクリーニングユニット、10 給紙トレイ、11 転写ローラ、12 定着装置、14 レジストローラ、15 排紙トレイ、16、16a、16b ピックアップローラ、20 手差しトレイ、25、25a、25b、25c、25d、25e、25f 搬送ローラ、26 駆動部、30 現像剤収容容器、31 本体部、32 収容容器側カップリング、33 本体側カップリングに対面する面、34 凹部、34A 凹部側第1の面、34B 凹部側第1の斜面、35A 凹部側第2の面、35B 凹部側第2の斜面、35D 凹部側第1の面と垂直な面、36 溝、40 本体側カップリング、43 収容容器側カップリングに対面する面、44 凸部、44A 凸部側第1の面、44B 凸部側第1の斜面、44C 凸部の先端、45A 凸部側第2の面、45B 凸部側第2の斜面、45D 凸部側第1の面と垂直な面、50 弾性体、55 弾性部材、60 検知部、65 制御部、71 中間転写ベルト駆動ローラ、72 中間転写ベルト従動ローラ、81 ヒートローラ、82 加圧ローラ、90 隔壁、100 画像形成装置、100A 現像装置収容部、100B 定着装置収容部、S シート搬送路

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
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図21