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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094476
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】車両制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 50/10 20120101AFI20240703BHJP
   B60W 30/02 20120101ALI20240703BHJP
【FI】
B60W50/10
B60W30/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211030
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】長澤 勇
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BA18
3D241BA30
3D241BB05
3D241BB06
3D241BB27
3D241BB52
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC09
3D241CC11
3D241CC14
3D241CC17
3D241DA05Z
3D241DA24Z
3D241DA39Z
3D241DA40Z
3D241DA52Z
3D241DB23Z
3D241DB27Z
3D241DC46Z
3D241DC49Z
(57)【要約】
【課題】路面状況に応じた車両操作を容易にする。
【解決手段】ステアリングホイール部SHに設けられ、車両Vにおけるシフトチェンジあるいは走行速度加減の操作が可能なパドルスイッチ部110と、運転者Pに複数の走行モードの中から所望の走行モードを選択させる走行モード選択部120と、走行モード選択部120からの情報に基づいて、パドルスイッチ部110の操作モードをシフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作に変更し、パドルスイッチ部110の操作に基づいて、シフトチェンジあるいは走行速度を制御する制御部と、を備えている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリングホイール部の車幅方向両側に設けられ、シフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作を可能とするパドルスイッチ部と、
運転者に複数の走行モードの中から所望の走行モードを選択させる走行モード選択部と、
前記走行モード選択部からの情報に基づいて、前記パドルスイッチ部の操作モードを前記シフトチェンジ操作あるいは前記走行速度加減操作に変更し、前記パドルスイッチ部の操作に基づいて、シフトチェンジあるいは走行速度を制御する制御部と、
を備えていることを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記走行モードとして車輪のトラクション制御を自動で行う第1の走行モードが選択された場合には、前記制御部は、前記パドルスイッチ部の操作に基づいて前記走行速度を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記制御部が、前記パドルスイッチ部の操作に基づいて前記走行速度を制御している際に、前記パドルスイッチ部とは異なる車両装置においてブレーキ操作あるいはアクセル操作が行われた場合には、前記制御部は、前記パドルスイッチ部の操作に基づいた制御を、前記走行速度の制御から前記シフトチェンジの制御に変更することを特徴とする請求項1または2に記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記運転者に通知する通知部をさらに備え、
前記制御部が、前記パドルスイッチ部の前記操作モードを前記走行速度加減操作から前記シフトチェンジ操作に変更する場合、あるいは前記シフトチェンジ操作から前記走行速度加減操作に変更する場合には、前記制御部は、前記パドルスイッチ部の前記操作モードを変更する旨の情報を、前記通知部を介して前記運転者に通知することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の自動運転制御において、運動性能の向上あるいは走行安定性や安全性を向上させるために様々な車両制御装置が車両に搭載され、運転者に対する運転補助技術が実用化されている。
また、運転者が運転に集中できるように、車両の操作を容易にする技術があわせて実用化されている。例えば、ステアリングホイールにおける車両前方側の車幅方向両側に、運転者がステアリングホイールを把持しながら、シフトアップあるいはシフトダウン操作を行うことができるパドルスイッチが設けられている場合がある。
【0003】
このパドルスイッチを利用する技術として、例えば、特許文献1においては、ステアリングホイールを握った状態の左手で操作可能な左手操作部材と、ステアリングホイールを握った状態の右手で操作可能な右手操作部材とをそれぞれステアリングコラムまたはステアリングホイールに設け、左手操作部材と右手操作部材のいずれか一方の操作部材が操作されると、予め設定されている先行車追従走行制御用の設定値の増加を行い、他方の操作部材が操作されると前記設定値の低減を行う。また、これらの操作部材を先行車追従走行制御用の操作部材と変速比制御用の操作部材とに兼用する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-343278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、自動運転制御において、車両制御装置は、車両が走行している路面状況に関する情報を取得し運転者を補助しているが、例えば、未舗装路のように路面の凹凸が激しい悪路を走行している場合には、運転者は、操舵操作、加減速操作、車輪の空転制御等、日常の走行では行わない複雑な操作を行う必要がある。
【0006】
特許文献1に記載の技術においては、先行車追従走行制御を行っているときには、操作部材が操作されることによって先行車追従走行制御用の設定値の増減が行われる。また、変速機のシフト位置がマニュアルモードの位置にある場合には、操作部材の操作によって変速比(シフトチェンジ)が制御され、変速機のシフト位置がドライブモードの位置にある場合には、先行車追従走行が制御される。
しかしながら、車両が走行している路面状況(走行モード)が変化した場合には、運転者は、走行モードによって制御内容をシフトチェンジ制御から、先行車追従走行制御あるいは変速比制御に変更する必要があり、運転者の操作がさらに複雑になる虞があるという課題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、路面状況に応じた車両操作を容易にする車両制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
形態1;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、ステアリングホイール部の車幅方向両側に設けられ、シフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作を可能とするパドルスイッチ部と、運転者に複数の走行モードの中から所望の走行モードを選択させる走行モード選択部と、前記走行モード選択部からの情報に基づいて、前記パドルスイッチ部の操作モードを前記シフトチェンジ操作あるいは前記走行速度加減操作に変更し、前記パドルスイッチ部の操作に基づいて、シフトチェンジあるいは走行速度を制御する制御部と、を備えている車両制御装置を提案している。
【0009】
形態2;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記走行モードとして車輪のトラクション制御を自動で行う第1の走行モードが選択された場合には、前記制御部は、前記パドルスイッチ部の操作に基づいて前記走行速度を制御する車両制御装置を提案している。
【0010】
形態3;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記制御部が、前記パドルスイッチ部の操作に基づいて前記走行速度を制御している際に、前記パドルスイッチ部とは異なる車両装置においてブレーキ操作あるいはアクセル操作が行われた場合には、前記制御部は、前記パドルスイッチ部の操作に基づいた制御を、前記走行速度の制御から前記シフトチェンジの制御に変更する車両制御装置を提案している。
【0011】
形態4;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記運転者に通知する通知部をさらに備え、前記制御部が、前記パドルスイッチ部の前記操作モードを前記走行速度加減操作から前記シフトチェンジ操作に変更する場合、あるいは前記シフトチェンジ操作から前記走行速度加減操作に変更する場合には、前記制御部は、前記パドルスイッチ部の前記操作モードを変更する旨の情報を、前記通知部を介して前記運転者に通知する車両制御装置を提案している。
【発明の効果】
【0012】
本発明の1またはそれ以上の実施形態によれば、路面状況に応じた車両操作を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施形態に係る車両制御装置1が搭載される車両Vにおいて、車両内部から車両前方側を見た概略図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る車両制御装置1の構成図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る車両制御装置1におけるECU部の構成図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る車両制御装置1におけるECU部の処理フロー図である。
図5】本発明の第2の実施形態に係る車両制御装置1Aの構成図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る車両制御装置1AにおけるECU部の構成図である。
図7】本発明の第2の実施形態に係る車両制御装置1AにおけるECU部の処理フロー図である。
図8】本発明の変形例に係る車両制御装置1Bの構成図である。
図9】本発明の変形例に係る車両制御装置1BにおけるECU部の構成図である。
図10】本発明の変形例に係る車両制御装置1BにおけるECU部の処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図1から図10を用いて、本実施形態に係る車両制御装置1~1Bが適用された車両Vについて説明する。なお、図面に適宜示される矢印FRは、図1に示す車両前方(正面)を示し、矢印UPは正面視上方を示し、矢印LHは正面視左方を示している。また、以下の説明において、上下、前後、左右の方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、正面視での上下方向、正面視での前後方向、正面視での左右方向を示すものとする。
【0015】
<第1の実施形態>
図1から図4を用いて、車両Vに備えられた本実施形態に係る車両制御装置1の構成について説明する。
車両Vには、図1に示すように、ウインドシールドWSの車両後方側に、走行速度、残燃料量、操作情報等を表示させるメータパネル部MP、シフトレバー部SL、ステアリングホイール部SH、アクセルペダル部AP,ブレーキペダル部BPが設けられている。また、ステアリングホイール部SHには、パドルスイッチ部110(パドルスイッチ部110a,110b)が設けられている。また、例えば、コンソールには、走行モード選択部120が設けられている。
【0016】
シフトレバー部SLには、運転者Pが選択するパーキング「P」レンジ、リバース「R」レンジ、ニュートラル「N」レンジおよび自動変速レンジ(「D」レンジ)が設けられている。なお、シフトレバー部SLには、手動変速レンジ(「M」レンジ)が設けられている場合がある。シフトレバー部SLの操作情報は、シフト制御部20に送信される。
【0017】
パドルスイッチ部110(パドルスイッチ部110a、110b)は、ステアリングホイール部SHにおいて車幅方向両側に設けられ、運転者Pは、パドルスイッチ部110を用いて、車両Vにおけるシフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作を行う。パドルスイッチ部110は、運転者Pによるシフト操作要求、車両Vの走行速度の加減速要求あるいは車両Vのブレーキ要求を受け付けるスイッチである。例えば、パドルスイッチ部110aは、ステアリングホイールの車幅方向右側に設けられ、パドルスイッチ部110bは、ステアリングホイールの車幅方向左側に設けられている。パドルスイッチ部110の操作情報は、ECU部200に送信される。パドルスイッチ部110は、例えば、車両前方側に付勢され、操作されていない場合にはOFF状態となっている。
【0018】
走行モード選択部120は、運転者Pに複数の走行モードの中から所望の走行モードを選択させるスイッチである。走行モード選択部120は、例えば、プッシュスイッチあるいはダイヤル式スイッチ等であり、コンソール部に設けられている。走行モード選択部120の操作情報は、ECU部200に送信される。走行モード選択部120には、例えば、第1の走行モードとしての「悪路走行モード」のONあるいはOFF操作が割り当てられている。具体的には、走行モード選択部120がONの場合には、「悪路走行モード」が選択され、走行モード選択部120がOFFの場合には、「通常走行モード」が選択される。
ここで、「悪路走行モード」は、雪道、泥道、砂利路などの悪路を走行するのに適した走行モードであり、車輪のトラクション制御を自動で行う。「悪路走行モード」は、例えば、各車輪に設けられた車輪速センサによって、車輪が空転しているか否かをECU部200が検出し、アクセル制御部10あるいはブレーキ制御部30において各車輪の駆動制御を行わせる走行モードである。
【0019】
<車両制御装置1の構成>
車両制御装置1は、図2に示すように、パドルスイッチ部110と、走行モード選択部120と、ECU部200と、を含んで構成されている。車両制御装置1には、アクセル制御部10と、シフト制御部20と、ブレーキ制御部30と、が接続されている。
【0020】
アクセル制御部10は、パドルスイッチ部110あるいはアクセルペダル部APからの情報に基づいて、走行速度の制御として車両Vにおける走行速度の加速あるいは減速を制御する。
【0021】
シフト制御部20は、シフトレバー部SLにおけるシフトレンジを選択する操作に基づいて、車両Vにおける変速機のシフトレンジを制御する。
【0022】
ブレーキ制御部30は、パドルスイッチ部110あるいはブレーキペダル部BPからの情報に基づいて、走行速度の制御として車両Vにおける走行速度の減速制御あるいは車両Vを停止させる。
【0023】
<ECU部200の構成>
ECU部200は、図3に示すように、操作取得部210と、制御部220とを含んで構成されている。ECU部200には、パドルスイッチ部110と、走行モード選択部120と、アクセル制御部10と、シフト制御部20と、ブレーキ制御部30と、が接続されている。
【0024】
操作取得部210は、パドルスイッチ部110および走行モード選択部120から送信された操作情報を取得し、制御部220にパドルスイッチ部110および走行モード選択部120の操作情報を送信する。操作取得部210には、パドルスイッチ部110と、走行モード選択部120と、制御部220と、が接続されている。
操作取得部210は、例えば、パドルスイッチ部110における操作がONあるいはOFFである旨の情報あるいは、パドルスイッチ部110の操作量を表す数値としての情報を受信する。操作取得部210は、パドルスイッチ部110から受信した情報に基づき、制御部220にパドルスイッチ部110の操作情報を送信する。換言すると、例えば、操作取得部210は、パドルスイッチ部110aあるいはパドルスイッチ部110bがON状態になったか否かの情報を取得し、制御部220にパドルスイッチ部110の操作情報を送信する。あるいは、操作取得部210は、パドルスイッチ部110aあるいはパドルスイッチ部110bにおける操作量の情報を取得し、操作量を表す数値に変換した後に、変換した数値を操作情報として制御部220に送信する。
また、例えば、パドルスイッチ部110aおよびパドルスイッチ部110bが同時に車両後方側に引かれた場合には、操作取得部210は、パドルスイッチ部110aおよびパドルスイッチ部110bにおける操作量の情報を取得する。そして、操作取得部210は、取得した操作量の情報を、操作量を表す数値に変換した後に、変換した数値を操作情報として制御部220に送信する。
【0025】
制御部220には、図示しない記憶部としてのROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含み、ROMには、制御プログラム等が格納され、RAMには、各種データ等が格納されている。制御部220は、記憶部に格納された制御プログラムに従って、車両制御装置1全体の制御を行う。制御部220には、操作取得部210と、アクセル制御部10と、シフト制御部20と、ブレーキ制御部30と、が接続されている。
制御部220は、パドルスイッチ部110および走行モード選択部120からの情報を、操作取得部210を介して受信する。制御部220は、走行モード選択部120からの情報に基づいて、パドルスイッチ部110の操作モードをシフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作に変更する。そして、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいてシフトチェンジあるいは走行速度を制御する。
具体的には、制御部220は、選択されている走行モードに応じてパドルスイッチ部110の操作モードに、頻繁に操作が行われるシフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作を割り当てる。パドルスイッチ部110の操作モードがシフトチェンジ操作に割り当てられている場合には、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいて、シフト制御部20にシフトアップあるいはシフトダウン等のシフトチェンジ制御情報を送信し、シフトチェンジを制御する。
パドルスイッチ部110の操作モードが走行速度加減操作に割り当てられている場合には、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいて、アクセル制御部10に速度アップあるいは速度ダウン等のアクセル制御情報を送信し、走行速度を制御する。また、例えば、パドルスイッチ部110aおよびパドルスイッチ部110bが同時に車両後方側に引かれた旨の情報を受信した場合には、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいて、ブレーキ制御部30に速度ダウンあるいはブレーキON等のブレーキ制御情報を送信し、走行速度を制御する。
【0026】
また、走行モードに第1の走行モードとしての「悪路走行モード」が選択された場合には、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいて走行速度を制御する。
具体的には、走行モード選択部120において「悪路走行モード」が選択されている場合には、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作モードに走行速度加減操作を割り当てる。そして、制御部220は、操作取得部210から受信したパドルスイッチ部110における操作情報に基づいてアクセル制御部10にアクセル制御情報を送信し、走行速度を制御する。
【0027】
また、制御部220が、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいて走行速度を制御している際に、パドルスイッチ部110とは異なる車両装置においてブレーキ操作あるいはアクセル操作が行われた場合には、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいた制御を、走行速度の制御からシフトチェンジの制御に変更する。
具体的には、例えば、走行モードに「悪路走行モード」が選択されている場合には、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作モードに走行速度加減操作を割り当てる。パドルスイッチ部110の操作モードに走行速度加減操作が割り当てられている際にブレーキペダル部BPの操作が行われた場合には、制御部220は、ブレーキ制御部30からブレーキペダル部BPの操作が行われた旨の情報を受信する。そして、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作を割り当てることによって、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいた制御を、走行速度の制御からシフトチェンジの制御に変更する。また、パドルスイッチ部110の操作モードに走行速度加減操作が割り当てられている際にアクセルペダル部APの操作が行われた場合には、制御部220は、アクセル制御部10からアクセルペダル部APの操作が行われた旨の情報を受信する。そして、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作を割り当てることによって、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいた制御を、走行速度の制御からシフトチェンジの制御に変更する。
また、制御部220は、アクセル制御部10、シフト制御部20およびブレーキ制御部30からの情報に基づいて、車両Vが走行しているか否かを判定する。
【0028】
<ECU部200の処理>
図4を用いて、ECU部200の処理について説明する。
【0029】
制御部220は、走行モード選択部120において走行モードが選択されているか否かを判定する(ステップS101)。
制御部220は、走行モードが選択されていないと判定する場合(ステップS101の「NO」)には、処理をステップS101に遷移させる。
【0030】
一方、制御部220は、走行モードが選択されていると判定する場合(ステップS101の「YES」)には、制御部220は、操作取得部210を介して、走行モード選択部120において選択されている走行モード情報を取得し(ステップS102)、取得した走行モードを判定する(ステップS103)。
【0031】
制御部220は、選択されている走行モードが「通常走行モード」であった場合には(ステップS103の「通常走行モード」)、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作を割り当て(ステップS104)、処理を終了させる。
【0032】
一方、制御部220は、選択されている走行モードが「悪路走行モード」であった場合には(ステップS103の「悪路走行モード」)、パドルスイッチ部110の操作モードに走行速度加減操作を割り当て(ステップS105)、アクセルペダル部APあるいはブレーキペダル部BPが操作されたか否かを判定する(ステップS106)。
【0033】
制御部220は、アクセルペダル部APあるいはブレーキペダル部BPが操作されていないと判定する場合(ステップS106の「NO」)には、処理をステップS102に偏移させる。
【0034】
一方、制御部220は、アクセルペダル部APあるいはブレーキペダル部BPが操作された場合には(ステップS106の「YES」)、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作を割り当て(ステップS104)、処理を終了させる。
【0035】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る車両制御装置1は、ステアリングホイール部SHの車幅方向両側に設けられ、シフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作を可能とするパドルスイッチ部110(パドルスイッチ部110a、110b)と、運転者Pに複数の走行モードの中から所望の走行モードを選択させる走行モード選択部120と、走行モード選択部120からの情報に基づいて、パドルスイッチ部110の操作モードをシフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作に変更し、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいて、シフトチェンジあるいは走行速度を制御する制御部220を備えている。
つまり、運転者Pは、路面状況に応じて走行モード選択部120を選択する。そして、運転者Pが選択している走行モードに応じて、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作モードに、頻繁に操作が行われるシフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作を割り当てる。そして、制御部220は、パドルスイッチ部110からの情報に基づいて、シフトチェンジあるいは走行速度の加減速を制御する。したがって、運転者Pは、選択した走行モードにおいて頻繁に行われるシフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作を、パドルスイッチ部110を介して行うことができる。
そのため、車両制御装置1は、路面状況に応じた車両操作を容易にすることができる。
【0036】
また、本実施形態に係る車両制御装置1は、走行モードとして車輪のトラクション制御を自動で行う第1の走行モードとしての「悪路走行モード」が選択された場合には、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいて走行速度を制御する。
つまり、運転者Pが「悪路走行モード」を選択している場合には、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作モードに、頻繁に操作が行われる走行速度加減操作を割り当てる。したがって、運転者Pは、選択した「悪路走行モード」において頻繁に行われる走行速度加減操作を、パドルスイッチ部110を介して行うことができる。
そのため、車両制御装置1は、路面状況に応じた車両操作を容易にすることができる。
【0037】
また、本実施形態に係る車両制御装置1は、制御部220が、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいて走行速度を制御している際に、パドルスイッチ部110とは異なる車両装置としてのブレーキペダル部BPにおけるブレーキ操作あるいはアクセルペダル部APにおけるアクセル操作が行われた場合には、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいた制御を走行速度の制御からシフトチェンジの制御に変更する。
つまり、制御部220は、運転者Pが操作を行っているブレーキペダル部BPにおけるブレーキ操作あるいはアクセルペダル部APにおけるアクセル操作を優先させる。したがって、制御部220は、パドルスイッチ部110の操作情報に基づいた制御を、走行速度の制御からシフトチェンジの制御に変更させる。そして、運転者Pは、操作を行っているブレーキペダル部BPにおけるブレーキ操作あるいはアクセルペダル部APにおけるアクセル操作によって、走行速度加減操作を容易に行うことができる。
そのため、路面状況に応じた車両操作を容易にすることができる。
【0038】
<第2の実施形態>
図5から図7を用いて、車両Vに備えられた、本実施形態に係る車両制御装置1Aの構成について説明する。
【0039】
<車両制御装置1Aの構成>
車両制御装置1Aは、図5に示すように、パドルスイッチ部110と、走行モード選択部120と、ECU部200Aと、を含んで構成されている。また、車両制御装置1Aには、アクセル制御部10と、シフト制御部20と、ブレーキ制御部30と、通知部50と、が接続されている。
【0040】
通知部50は、ECU部200Aから受信した情報に基づいて、例えば、メータパネル部MPへの表示情報あるいは図示しない音声スピーカからの音声情報によって、運転者Pにパドルスイッチ部110の操作モードが変更された旨の情報を通知する。
具体的には、通知部50が、ECU部200Aからパドルスイッチ部110の操作モードがシフトチェンジ操作から走行速度加減操作に変更された旨の情報を受信した場合には、通知部50は、パドルスイッチ部110の操作モードがシフトチェンジ操作から走行速度加減操作に変更された旨の情報を運転者Pに通知する。また、通知部50がECU部200Aから、パドルスイッチ部110の操作モードが走行速度加減操作からシフトチェンジ操作に変更された旨の情報を受信した場合には、通知部50は、パドルスイッチ部110の操作モードが走行速度加減操作からシフトチェンジ操作に変更された旨の情報を運転者Pに通知する。
また、運転者Pが、ECU部200Aからブレーキペダル部BPにおけるブレーキ操作あるいはアクセルペダル部APにおけるアクセル操作を行った旨の情報を受信した場合には、通知部50は、パドルスイッチ部110の操作モードがシフトチェンジ操作に変更された旨の情報を運転者Pに通知する。
【0041】
<ECU部200Aの構成>
ECU部200Aは、図6に示すように、操作取得部210と、制御部220Aと、通知制御部230と、を含んで構成されている。ECU部200Aには、パドルスイッチ部110と、走行モード選択部120と、アクセル制御部10と、シフト制御部20と、ブレーキ制御部30と、通知部50と、が接続されている。
【0042】
制御部220Aには、操作取得部210と、通知制御部230と、アクセル制御部10と、シフト制御部20と、ブレーキ制御部30と、が接続されている。
制御部220Aがパドルスイッチ部110の操作モードを、走行速度加減操作からシフトチェンジ操作に変更する場合、あるいはシフトチェンジ操作から走行速度加減操作に変更する場合には、制御部220Aは、パドルスイッチ部110の操作モードを変更する旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに通知する。
具体的には、制御部220Aが、パドルスイッチ部110の操作モードを走行速度加減操作からシフトチェンジ操作に変更する場合には、制御部220Aは、パドルスイッチ部110の操作モードを、走行速度加減操作からシフトチェンジ操作に変更する旨の情報を、通知制御部230を介して通知部50に送信する。あるいは、制御部220Aが、パドルスイッチ部110の操作モードを、シフトチェンジの制御から走行速度の制御に変更する場合には、制御部220Aは、パドルスイッチ部110の操作モードを、シフトチェンジ操作から走行速度加減操作に変更する旨の情報を、通知制御部230を介して通知部50に送信する。そして、通知部50は、メータパネル部MPあるいはスピーカを介して画像情報あるいは音声情報によって、パドルスイッチ部110の操作モードがシフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作に変更される旨を、運転者Pに通知する。
【0043】
通知制御部230には、制御部220Aと、通知部50と、が接続されている。通知制御部230は、制御部220Aから受信した情報に基づいて、画像情報あるいは音声情報を通知部50に送信する。
具体的には、通知制御部230が、制御部220Aからパドルスイッチ部110の操作モードがシフトチェンジ操作あるいは走行速度加減操作に変更された旨の情報を受信した場合には、通知制御部230は、受信した情報に基づいた画像情報あるいは音声情報を通知部50に送信する。
【0044】
<ECU部200Aの処理>
図7を用いて、ECU部200Aの処理について説明する。
【0045】
制御部220Aは、走行モード選択部120において走行モードが選択されているか否かを判定する(ステップS201)。制御部220Aは、走行モードが選択されていないと判定する場合(ステップS201の「NO」)には、処理をステップS201に遷移させる。
【0046】
一方、制御部220Aは、走行モードが選択されていると判定する場合(ステップS201の「YES」)には、制御部220Aは、操作取得部210を介して、選択されている走行モード情報を取得し(ステップS202)、取得した走行モードを判定する(ステップS203)。
【0047】
制御部220Aは、選択されている走行モードが「通常走行モード」であった場合には(ステップS203の「通常走行モード」)、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作を割り当てる(ステップS204)。
そして、制御部220Aは、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作が割り当てられた旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに通知し(ステップS206)、処理を終了させる。
【0048】
一方、制御部220Aは、選択されている走行モードが「悪路走行モード」であった場合には(ステップS203の「悪路走行モード」)、パドルスイッチ部110の操作モードに走行速度加減操作を割り当てる(ステップS205)。
そして、制御部220Aは、パドルスイッチ部110の操作モードに走行速度加減操作が割り当てられた旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに通知し(ステップS207)、処理をステップS208に遷移させる。
【0049】
制御部220Aは、アクセルペダル部APあるいはブレーキペダル部BPが操作されたか否かを判定する(ステップS208)。制御部220Aは、アクセルペダル部APあるいはブレーキペダル部BPが操作されていないと判定する場合(ステップS208の「NO」)には、処理をステップS202に遷移させる。
【0050】
一方、制御部220Aが、アクセルペダル部APあるいはブレーキペダル部BPが操作されていると判定する場合(ステップS208の「YES」)には、制御部220Aは、処理をステップS204へ遷移させ、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作を割り当てる(ステップS204)。
そして、制御部220Aは、制御部220Aがパドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作が割り当てられた旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに通知し(ステップS206)、処理を終了させる。
【0051】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る車両制御装置1Aは、運転者Pに通知する通知部50をさらに備え、制御部220Aが、パドルスイッチ部110の操作モードを走行速度加減操作からシフトチェンジ操作に変更する場合、あるいはシフトチェンジ操作から走行速度加減操作に変更する場合には、制御部220Aは、パドルスイッチ部110の操作モードをシフトチェンジ操作に変更する旨の情報あるいは走行速度加減操作に変更する旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに通知する。
つまり、制御部220Aは、選択された走行モードに基づいてパドルスイッチ部110の操作モードが変更されたことを、通知部を介して画像情報あるいは音声情報により運転者Pに通知する。したがって、運転者Pは、パドルスイッチ部110に割り当てられた操作を容易に認識することができる。
そのため、路面状況に応じた車両操作を容易にすることができる。
【0052】
<変形例>
図8から図10を用いて、車両Vに備えられた、本実施形態に係る車両制御装置1Bの構成について説明する。
【0053】
<車両制御装置1Bの構成>
車両制御装置1Bは、図8に示すように、パドルスイッチ部110と、走行モード選択部120と、車速センサ150と、車輪速センサ160と、ECU部200Aと、を含んで構成されている。また、車両制御装置1Bには、アクセル制御部10と、シフト制御部20と、ブレーキ制御部30と、通知部50とが接続されている。
【0054】
車速センサ150は、車両Vの移動速度を検知する。車速センサ150は、車両Vの移動速度を検出し、車速を示す情報をECU部200Bに出力する。
【0055】
車輪速センサ160は、車両Vの各車輪に設けられている。車輪速センサ160は、各車輸の回転数を検知し、車輪の回転数情報を制御部220Bに送信する。
【0056】
<ECU部200Bの構成>
ECU部200Bは、図9に示すように、操作取得部210と、制御部220Bと、通知制御部230と、を含んで構成されている。ECU部200Bには、パドルスイッチ部110と、走行モード選択部120と、車速センサ150と、車輪速センサ160と、アクセル制御部10と、シフト制御部20と、ブレーキ制御部30と、通知部50とが接続されている。
【0057】
制御部220Bは、制御部220Bが車速センサ150から所定の移動速度としての速度VX以下である旨の情報を取得し、車輪速センサ160から所定の車輪挙動である旨の情報を取得した場合には、制御部220Bは、記憶部に格納されている情報に基づいて、車両Vが走行している路面状況は不安定であることを推定し、走行モードを「悪路走行モード」へ変更する旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに提案する。
ここで、所定の移動速度としての速度VXは、例えば、時速40kmの速度を示す。また、所定の車輪挙動は、例えば、いずれかの車輪が空転している状態を示す。制御部220Bは、例えば、車輪の回転数が急激に上昇した旨の情報によって、車両Vのいずれかの車輪が空転していることを認識する。
換言すると、制御部220Bが、例えば、車両Vが速度VX以下で走行している旨の情報を取得し、いずれかの車輪が空転している旨の情報を取得した場合には、制御部220Bは、車両Vが走行している路面状況は不安定であることを推定する。そして、制御部220Bは、通知制御部230を介して通知部50に「悪路走行モード」への変更を提案する情報を送信する。通知部50は、メータパネル部MPあるいはスピーカを介して画像情報あるいは音声情報によって、「悪路走行モード」に変更する旨の情報を運転者Pに提案する。このとき、制御部220Bは、車輪が空転している旨の情報、あるいは救助待機する旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに通知してもよい。また、制御部220Bは、例えば、通知部50を介してハザードランプを点滅させることによって、運転者Pに通知してもよい。
【0058】
<ECU部200Bの処理>
図10を用いて、ECU部200Bの処理について説明する。
【0059】
制御部220Bは、車速センサ150からの情報に基づいて、車両Vが速度VX以下で走行しているか否かを判定する(ステップS301)。制御部220Bは、車両Vが速度VX以下で走行していないと判定する場合(ステップS301の「NO」)には、処理をステップS301に遷移させる。
【0060】
一方、制御部220Bは、車両Vが速度VX以下で走行していると判定する場合(ステップS301の「YES」)には、制御部220Bは、車輪速センサ160からの情報に基づいて、車輪が空転しているか否かを判定する(ステップS302)。
【0061】
制御部220Bは、車輪が空転していないと判定した場合には(ステップS302の「NO」)、処理をステップS301に遷移させる。
【0062】
一方、制御部220Bは、車輪が空転していると判定した場合には(ステップS302の「YES」)、走行モードを「悪路走行モード」に変更する旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに提案し(ステップS303)、処理をステップS304に遷移させる。
【0063】
制御部220Bは、走行モード選択部120において走行モードが選択されているか否かを判定する(ステップS304)。制御部220Bは、走行モードが選択されていないと判定する場合(ステップS304の「NO」)には、処理をステップS301に遷移させる。
【0064】
一方、制御部220Bは、走行モードが選択されていると判定する場合(ステップS304の「YES」)には、制御部220Bは、操作取得部210を介して、走行モード選択部120において選択されている走行モード情報を取得し(ステップS305)、取得した走行モードを判定する(ステップS306)。
【0065】
制御部220Aは、選択されている走行モードが「通常走行モード」であった場合には(ステップS306の「通常走行モード」)、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作を割り当てる(ステップS307)。
そして、制御部220Aは、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作が割り当てられた旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに通知し(ステップS309)、処理を終了させる。
【0066】
一方、制御部220Aは、選択されている走行モードが「悪路走行モード」であった場合には(ステップS306の「悪路走行モード」)、パドルスイッチ部110の操作モードに走行速度加減操作を割り当てる(ステップS308)。
そして、制御部220Aは、パドルスイッチ部110の操作モードに走行速度加減操作が割り当てられた旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに通知し(ステップS310)、処理をステップS311に遷移させる。
【0067】
制御部220Aは、アクセルペダル部APあるいはブレーキペダル部BPが操作されたか否かを判定する(ステップS311)。制御部220Aは、アクセルペダル部APあるいはブレーキペダル部BPが操作されていないと判定する場合(ステップS311の「NO」)には、処理をステップS305に遷移させる。
【0068】
一方、制御部220Aは、アクセルペダル部APあるいはブレーキペダル部BPが操作されていると判定する場合(ステップS311の「YES」)には、制御部220Aは、処理をステップS307へ遷移させ、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作を割り当てる(ステップS307)。
そして、制御部220Aは、パドルスイッチ部110の操作モードにシフトチェンジ操作が割り当てられた旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに通知し(ステップS309)、処理を終了させる。
【0069】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る車両制御装置1Bは、車速センサ150と、車輪速センサ160と、さらに備え、制御部220Bが、車両Vが車速センサ150から速度VX以下で走行している旨の情報を取得し、かつ、車輪速センサ160からいずれかの車輪が空転している旨の情報を取得した場合には、制御部220Bは、記憶部に格納されている情報に基づいて、車両Vが走行している路面状況は不安定であることを推定し、走行モードを「悪路走行モード」へ変更する旨の情報を、通知部50を介して運転者Pに提案する。
つまり、車両Vにおける走行速度の低下およびいずれかの車輪に空転が発生している情報に基づいて、制御部220Bは、車両Vが悪路を走行していることを推測することによって、安全に車両Vを操作することが可能となる「悪路走行モード」を選択することを運転者Pに提案することができる。
そのため、路面状況に応じた車両操作の変更を容易にすることができる。
【0070】
また、ECU部200~200Bの処理をコンピュータシステムが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをECU部200~200Bに読み込ませ、実行することによって本発明の車両制御装置1~1Bを実現することができる。ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0071】
また、「コンピュータシステム」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0072】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0073】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0074】
1;車両制御装置
1A;車両制御装置
1B;車両制御装置
10;アクセル制御部
20;シフト制御部
30;ブレーキ制御部
50;通知部
110;パドルスイッチ部
120;走行モード選択部
150;車速センサ
160;車輪速センサ
200;ECU部
200A;ECU部
200B;ECU部
210;操作取得部
220;制御部
220A;制御部
220B;制御部
230;通知制御部
V;車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10