IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 勝井 英行の特許一覧

特開2024-94477課税情報管理装置及び課税情報管理方法
<>
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図1
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図2
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図3
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図4
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図5
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図6
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図7
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図8
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図9
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図10
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図11
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図12
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図13
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図14
  • 特開-課税情報管理装置及び課税情報管理方法 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094477
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】課税情報管理装置及び課税情報管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20240703BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211031
(22)【出願日】2022-12-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】312017455
【氏名又は名称】勝井 英行
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】勝井 英行
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC35
5L050CC35
(57)【要約】      (修正有)
【課題】課税情報管理装置、課税情報管理方法及び固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理するプログラムを提供する。
【解決手段】固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報管理装置1は、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部131と、土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部12と、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれていない場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新部133、とを有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、
第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれていない場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新部と、
を有する、課税情報管理装置。
【請求項2】
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、
第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新し、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報の課税地目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報の当該課税地目に対応する項目の情報に更新しない更新部と、
を有する、課税情報管理装置。
【請求項3】
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、
第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報に更新するとともに、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新部と、
を有する、課税情報管理装置。
【請求項4】
前記更新部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれており、かつ前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する、
請求項1又は2に記載の課税情報管理装置。
【請求項5】
前記更新部は、前記土地課税情報を更新する前に、前記土地課税情報を更新することを示すメッセージを出力させ、前記土地課税情報を更新するユーザの指示を取得した後に、前記土地課税情報を更新し、更新した土地課税情報を、期間ごと、所在地番ごと、所有者ごと、又は更新した項目ごとに表示させる、
請求項1又は2に記載の課税情報管理装置。
【請求項6】
前記更新部が前記土地課税情報を更新した後に、更新後の前記土地課税情報に基づいて課税標準額を算出する算出部と、をさらに有する、
請求項1又は2に記載の課税情報管理装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する、
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理方法であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれていない場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新するステップと、
を有する、課税情報管理方法。
【請求項8】
コンピュータが実行する、
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理方法であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報に更新するとともに、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新するステップと、
を有する、課税情報管理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれていない場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新するステップと、
を実行させる、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理するためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報に更新するとともに、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新するステップと、
を実行させる、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定資産税額等の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置、課税情報管理方法、及び、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
固定資産税額を自動的に算出するための算出装置を用いて、土地の固定資産に課せられる固定資産税額を算出することが行われている。例えば、特許文献1には、算出装置が、課税標準額等の課税情報に基づいて固定資産税額を算出することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015―125729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
固定資産税額を正しく算出するには、固定資産税額の算出に利用する課税情報が正確である必要がある。課税情報の正確性を担保するために、土地登記情報を利用して、課税情報が正確であるように課税情報を更新したりすることが考えられる。土地登記情報には、地目が変更されていることを示す情報が含まれることがある。
【0005】
土地登記情報において地目が変更されていることを示す情報が含まれる場合、土地登記情報に含まれる変更後の地目(以下、登記地目)は、登記官により実地調査されるため、不動産登記法上の地目としては正しい状況を示すが、必ずしも固定資産税上の課税地目とは一致するわけではないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、課税情報を更新する精度を向上させることができる課税情報管理装置、課税情報管理方法、及び、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理するためのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれていない場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新部と、を有する。
【0008】
本発明の第2の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新し、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報の課税地目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報の当該課税地目に対応する項目の情報に更新しない更新部と、を有する。
【0009】
本発明の第3の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報に更新するとともに、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新部と、を有する。
【0010】
前記更新部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれており、かつ前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新してもよい。
【0011】
前記更新部は、前記土地課税情報を更新する前に、前記土地課税情報を更新することを示すメッセージを出力させ、前記土地課税情報を更新するユーザの指示を取得した後に、前記土地課税情報を更新し、前記更新部は、更新した土地課税情報を、期間ごと、所在地番ごと、所有者ごと、又は更新した項目ごとに表示させてもよい。
【0012】
前記課税情報管理装置は、前記更新部が前記土地課税情報を更新した後に、更新後の前記土地課税情報に基づいて課税標準額を算出する算出部と、をさらに有してもよい。
【0013】
本発明の第4の態様の課税情報管理方法は、コンピュータが実行する、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理方法であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれていない場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新するステップと、を有する。
【0014】
本発明の第5の態様の課税情報管理方法は、コンピュータが実行する、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理方法であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報に更新するとともに、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新するステップと、を有する。
【0015】
本発明の第6の態様の固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理するためのプログラムは、コンピュータに、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれていない場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新するステップと、を実行させる。
【0016】
本発明の第7の態様の固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理するためのプログラムは、コンピュータに、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報に更新するとともに、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、課税情報を更新する精度を向上させるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態の課税情報管理システムの概要を示す。
図2】土地課税情報の一例を示す。
図3】課税情報管理装置の構成を示す。
図4】土地課税情報の例を示す。
図5】土地登記情報の例を示す。
図6】更新部による土地課税情報の更新の例を示す。
図7】土地課税情報の例を示す。
図8】土地登記情報の例を示す。
図9】利用状況情報の例を示す。
図10】更新部による土地課税情報の更新の別の例を示す。
図11】更新部による土地課税情報の更新及び登録の別の例を示す。
図12】更新部による土地課税情報の更新及び登録の別の例を示す。
図13】課税情報管理装置による土地課税情報の更新の処理手順を示すフローチャートである。
図14】課税情報管理装置による土地課税情報の更新の処理手順を示すフローチャートである。
図15】課税情報管理システムの変形例である課税情報管理システムの構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[課税情報管理システムSの概要]
図1は、本実施形態の課税情報管理システムSの概要を示す。課税情報管理システムSは、市区町村等の地方自治体が固定資産税の課税標準額を管理するためのシステムであり、課税情報管理装置1と、一以上の情報端末2とを備える。課税情報管理システムSは、例えば地方自治体の役所及び役場に設置されている。
【0020】
課税情報管理装置1は、例えば、コンピュータである。課税情報管理装置1は、ネットワークN1を介して、法務局等が管理するサーバ3に接続されている。課税情報管理装置1は、課税情報を生成する。課税情報は、土地に対する課税のための土地課税情報を含む。課税情報は、非課税となる土地や減免対象となる土地に関する情報を含んでもよい。課税情報は、家屋に対する課税のための家屋課税情報を含んでもよい。課税情報管理装置1は、生成した課税情報を管理する。課税情報管理装置1は、生成した課税情報に基づいて固定資産税の課税標準額を算出する。
【0021】
課税情報管理装置1は、生成した課税情報が登録された課税情報データベースを記憶媒体に記憶しており、ネットワークN2を介して接続された一以上の情報端末2からの要求に応じて、情報端末2に課税情報を表示させる。情報端末2は、例えば地方自治体の職員が使用するコンピュータである。ネットワークN1は例えばインターネットであり、ネットワークN2は例えばイントラネットであるが、ネットワークN2がインターネットであってもよい。
【0022】
図2は、土地課税情報の一例を示す。図2に示す課税情報は、課税情報データベースにおいて管理されている土地特定情報に関連付けて記憶されている土地に関する各情報の内容を示す。土地特定情報は、土地を特定するための情報であり、例えば、所在地番、不動産番号又は物件番号である。図2に示す課税情報の内容は、サーバ3から取得した登記電子データに含まれる土地登記情報の内容に基づいて生成されたり、地方自治体の職員により入力されたりする。
【0023】
課税情報管理装置1は、サーバ3から取得した登記電子データに含まれる登記情報に基づいて土地課税情報を生成するが、生成した土地課税情報が現況に合致していない場合も生じ得る。例えば、ある土地特定情報に対応する土地に課税対象となる家屋が建っているにもかかわらず、当該土地特定情報に対応する土地課税情報における課税地目が宅地となっていないことがある。
【0024】
課税情報管理装置1は、いずれかの土地特定情報(以下、第1土地特定情報ともいう)に関連付けて記憶されている土地課税情報をチェック対象に選択する。例えば、課税情報管理装置1は、第1土地特定情報を指定する情報を情報端末2から取得し、取得した指定情報において指定された第1土地特定情報に対応する土地課税情報をチェック対象に選択する。課税情報管理装置1は、第1土地特定情報に対応する他の情報を特定又は取得する。例えば、第1土地特定情報に対応する他の情報は、土地登記情報及び利用状況情報である。土地登記情報は、課税情報管理装置1がサーバ3から取得した登記電子データに含まれている。
【0025】
利用状況情報は、土地の現況地目、利用の状況又は建物の存否、種類、構造、床面積、利用の状況等と、この利用の状況が確定した日付を示す情報である。利用状況情報は、第1土地特定情報に対応する土地又は第1土地特定情報に対応する土地に建っている建物が撮影された撮影画像、第1土地特定情報に対応する地図画像、第1土地特定情報に対応する土地又は第1土地特定情報に対応する土地に建っている建物の市町村等による現地調査結果、地籍調査により作成された所在地番、地目、地積、所有者及び異動内容等を記載した地籍簿情報、評価額算出のための現況地目調査又は家屋調査、滅失登記を申請すべき者から滅失の申告がなされた場合の申告書類、農地法や消防法等に基づく許可若しくは届出等、又は状況類似、標準地、路線若しくは土地を一体利用していることを示す画地等の評価情報、住民登録情報等の外部情報である。地図画像は、例えば地形図、住宅地図、地番図、公図、地積測量図、分筆図、建物図面、各階平面図、設計図又は間取り図等のように、土地又は建物の位置若しくは形状を示す任意の形式の画像である。利用状況情報は、土地に対する課税のための土地課税情報に基づいて生成されてもよい。
【0026】
複数筆で一体利用している場合には、利用状況情報は、隣接する土地の土地特定情報に対応する土地又は隣接する土地の土地特定情報に対応する土地に建っている建物が撮影された撮影画像、隣接する土地の土地特定情報に対応する地図画像、隣接する土地の土地特定情報に対応する土地又は隣接する土地の土地特定情報に対応する土地に建っている建物の現地調査結果等であってもよい。
【0027】
以下、課税情報管理システムSにおける処理の概要を説明する。まず、課税情報管理装置1は、土地登記情報を含む登記電子データをサーバ3から取得する(図1中の(1))。課税情報管理装置1は、取得した登記電子データに含まれる土地登記情報を取得する(図1中の(2))。課税情報管理装置1は、利用状況情報を取得する(図1中の(3))。
【0028】
課税情報管理装置1は、第1土地特定情報に対応する土地登記情報において登記の原因又は登記の目的が地目変更であること等を示す所定の文言が土地登記情報に含まれているか否かを判定する(図1中の(4))。課税情報管理装置1は、登記の原因又は登記の目的が地目変更であることを示す所定の文言が土地登記情報に含まれていない場合には、この土地登記情報の登記の原因又は登記の目的が地目変更以外(例えば、所有権移転)であると判定する。このとき、課税情報管理装置1は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部に記憶されている土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報(例えば、登記所有者コード、登記所有者名、登記所有者住所、登記所有者個人・法人区分、課税所有者コード、課税所有者名、課税所有者住所、課税所有者個人・法人区分)を、この土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する(図1中の(5))。一方、課税情報管理装置1は、登記の原因又は登記の目的が地目変更であることを示す所定の文言が土地登記情報に含まれている場合には、この土地登記情報の登記の原因又は登記の目的が地目変更であると判定する。
【0029】
土地登記情報に含まれる変更後の地目は、申請者の自己申告に基づくものであるため、申請者が登記の知識を備えていない場合には正確でない可能性がある。このため、課税情報管理装置1は、登記の原因又は登記の目的が地目変更であることを示す所定の文言が土地登記情報に含まれている場合には、土地課税情報の一部の項目(例えば、登記地目コード、登記地目名)の情報を更新するが、土地課税情報の別の一部の項目(例えば、課税地目コード、課税地目名)の情報を更新しない。このようにして、課税情報管理装置1は、土地登記情報の内容が正確でない可能性がある場合に、この土地登記情報の内容が土地課税情報に反映されることを抑制するので、土地課税情報を更新する精度を向上させることができる。
【0030】
[課税情報管理装置1の構成]
図3は、課税情報管理装置1の構成を示す。課税情報管理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を有する。制御部13は、取得部131と、判定部132と、更新部133と、算出部134と、情報提供部135とを有する。
【0031】
通信部11は、ネットワークN1を介してサーバ3との間でデータを送受信したり、ネットワークN2を介して情報端末2との間でデータを送受信したりするための通信コントローラを含む。通信部11は、受信したデータを制御部13に入力する。通信部11は、受信したデータを制御部13に入力する代わりに、データを受信したことを制御部13に通知してもよい。また、通信部11は、制御部13から受けたデータを送信する。通信部11は、例えば制御部13から受けた表示用データを情報端末2に表示させるべく、表示用データを情報端末2に送信する。
【0032】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体を含む。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶している。また、記憶部12は、通信部11がサーバ3から受信した登記電子データに含まれている登記情報を記憶している。記憶部12は、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地登記情報を含む。この土地登記情報及び土地特定情報は、例えば、サーバ3から受信した登記電子データに含まれている情報である。
【0033】
記憶部12は、複数の課税情報を記憶している。課税情報は、例えば、土地登記情報、家屋登記情報又は外部情報に基づいて作成される。課税情報は、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報を含む。土地課税情報は、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税台帳及び複数の土地補充課税台帳に関する情報を含んでもよい。土地課税情報は、外部情報である評価情報(路線価・画地)を含んでもよい。課税情報は、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報を含んでもよい。課税情報は、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税台帳及び複数の家屋補充課税台帳に関する情報を含んでもよい。
【0034】
記憶部12は、土地特定情報と、利用状況情報とを関連付けた利用状況電子データを記憶している。利用状況情報は、土地の現況地目、利用の状況又は建物の存否、種類、構造、床面積、利用の状況等と、この利用の状況が確定した日付を含む。利用状況情報は、例えばある土地特定情報に対応する土地又は当該土地特定情報に対応する土地に建っている建物が撮影された撮影画像、当該土地特定情報に対応する地図画像、当該土地特定情報に対応する土地又は当該土地特定情報に対応する土地に建っている建物の市町村等による現地調査結果、地籍調査により作成された所在地番、地目、地積、所有者及び異動内容等を記載した地籍簿情報、評価額算出のための現況地目調査又は家屋調査、滅失登記を申請すべき者から滅失の申告がなされた場合の申告書類、農地法や消防法等に基づく許可若しくは届出等、又は状況類似、標準地、路線若しくは土地を一体利用していることを示す画地等の評価情報、住民登録情報等を示す情報である。
【0035】
土地登記情報に含まれる地目(以下、登記地目ともいう)は、全部で23種類であるのに対し、土地課税情報に含まれる地目(以下、課税地目ともいう)は、全部で9種類である。記憶部12には、土地登記情報に含まれる登記地目と、土地課税情報に含まれる課税地目との対応関係を示す地目情報が記憶されている。この地目情報は、土地登記情報が示す土地の状況と土地課税情報が示す土地の状況とが一致するか否かを後述する判定部132が判定するのに利用される。例えば、この地目情報は、土地登記情報の登記地目「ため池」と、土地課税情報の課税地目「雑種地」とは土地の状況が一致するという対応関係を有することを示す。
【0036】
記憶部12には、土地登記情報に含まれる登記所有者名と、土地課税情報に含まれる登記所有者コード、登記所有者名、課税所有者コード、課税所有者名との対応関係を示す所有者情報が記憶されている。この所有者情報は、地目情報と同様に、土地登記情報が示す土地の状況と土地課税情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定部132が判定するのに利用される。例えば、記憶部12に記憶されている所有者情報は、例えば、登記所有者名「X1」が示す登記所有者と、課税所有者コード「Y1」が示す課税所有者とが一致するという対応関係を有することを示す。
【0037】
記憶部12は、土地登記情報に含まれている複数の項目のそれぞれと、土地課税情報に含まれる項目とを関連付けた対応項目情報を記憶している。対応項目情報は、例えば、土地課税情報に含まれる項目と一致又は対応する土地登記情報に含まれる項目を更新部133が特定するために用いられる。
【0038】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部131、判定部132、更新部133、算出部134及び情報提供部135として機能する。
【0039】
取得部131は、通信部11を介して、各種の情報を取得する。取得部131は、法務局で作成された土地登記情報等を含む登記電子データを法務局から取得する。取得部131が取得した登記電子データは、土地を特定するための土地特定情報と、この土地特定情報に関連付けられた、登記の原因又は登記の目的と、登記の原因が発生した原因日を少なくとも含む土地登記情報とを含む。取得部131は、取得した登記電子データに含まれている土地特定情報と、土地登記情報とを関連付けて記憶部12に記憶させる。取得部131は、取得した登記情報に基づいて、土地課税情報又は家屋課税情報を含む課税情報を作成する。取得部131は、作成した土地課税情報等と、土地特定情報とを関連付けて記憶部12に記憶させる。
【0040】
また、取得部131は、利用状況情報を取得する。利用状況情報は、土地又は建物の利用の状況と、この利用の状況が確定した日付を含む。取得部131は、利用状況情報を、例えば現地調査者が使用する情報端末2、又は課税情報管理装置1が管理されている役所の職員の情報端末2から取得する。本明細書の例では、取得部131は、利用状況情報と、この利用状況情報に対応する土地の土地特定情報とを関連付けた利用状況電子データを情報端末2から取得する。
【0041】
取得部131は、取得した利用状況電子データを記憶部12に記憶させる。取得部131は、所定期間ごとに利用状況電子データを取得し、記憶部12に記憶されている過去の利用状況電子データを消去して新たな利用状況電子データを記憶部12に記憶させる。このとき、取得部131は、過去の利用状況電子データを記憶部12から消去することなく、過去の利用状況電子データと、その取得時刻とを関連付けた履歴情報を記憶部12に記憶させていてもよい。
【0042】
取得部131は、登記電子データ及び利用状況電子データを取得した後に、土地課税情報のチェックを指示する指示情報を情報端末2から取得する。取得部131は、指示情報とともに、チェック対象の土地課税情報に対応する土地特定情報を指定する指定情報を情報端末2から取得する。
【0043】
判定部132は、記憶部12に記憶されている土地課税情報が正しいか否かを判定する。まず、判定部132は、取得部131が指示情報とともに取得した第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれているか否かを判定する。所定の文言は、例えば、登記の原因又は登記の目的が地目変更であることを示す文言である。まず、第1土地特定情報に対応する利用状況情報が記憶部12に記憶されていない場合に判定部132が土地課税情報の正否を判定する方法について説明する。
【0044】
[利用状況情報が記憶されていない場合の土地課税情報の正否の判定]
所有権移転等の地目変更以外の目的で土地の登記が行われる場合、土地の登記の際に登記官等による実地調査が実施されないことがある。所有権移転等の地目変更以外の目的で土地の登記が行われる場合、土地登記情報は、地目の変更を伴わないため、課税情報としての信頼性は比較的高い。このため、判定部132は、土地登記情報を参照して、土地課税情報の正否を判定する。
【0045】
例えば、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれていない場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況が、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況と一致するか否かを判定する。判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況が、この土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況と一致する場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。
【0046】
一例としては、判定部132は、記憶部12に記憶されている所有者情報を参照して、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報が示す課税所有者コードと、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地登記情報が示す登記所有者名とが所有者情報において対応関係を有する場合に、この土地課税情報が示す土地の状況が、この土地登記情報が示す土地の状況と一致すると判定する。一方、判定部132は、この土地課税情報が示す課税所有者コードと、この土地登記情報が示す登記所有者名とが対応関係を有していない場合に、この土地課税情報が示す土地の状況が、この土地登記情報が示す土地の状況と一致しないと判定する。
【0047】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況が、土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況と一致しない場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。例えば、判定部132は、土地課税情報において正しい課税地目が記憶部12に記憶されているか否かを判定するが、判定部132は、土地課税情報において正しい現況地目が記憶部12に記憶されているか否かを判定してもよい。現況地目は、課税標準額の算出の前提となる評価において利用する評価項目である。以下、図4及び図5を参照して、土地課税情報の正否を判定部132が判定する方法について説明する。
【0048】
図4は、土地課税情報の例を示す。図4の例では、土地課税情報に含まれる複数の情報のうち、土地特定情報の一例としての所在地番と、課税地目と、課税地積と、土地課税情報の最も新しい更新時に土地課税情報が更新される原因となった日付とが示されている。図5は、土地登記情報の例を示す。図5の例では、土地登記情報に含まれる複数の情報のうち、土地特定情報の一例としての所在地番と、登記地目と、登記の原因又は登記の目的と、登記地積と、登記の原因が発生した原因日と、備考とを示す。
【0049】
判定部132は、図5の上から1段目に示すように、所在地番「400番1」に関連付けられた土地登記情報に含まれる登記の原因又は登記の目的が「合筆」であり、地目変更を示す所定の文言がこの土地登記情報に含まれていないと判定する。判定部132は、この土地登記情報が示す土地の状況と、図4の上から1段目において所在地番「400番1」に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。判定部132は、図5中の所在地番「400番1」の登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれておらず、この土地登記情報の登記地積「2500」平方メートルと、図4中の所在地番「400番1」に関連付けられた課税地積「1000」平方メートルとが一致しないため、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0050】
判定部132は、図5の上から4段目に示すように、所在地番「430番」に関連付けて記憶されている土地登記情報に含まれる登記の原因又は登記の目的が「錯誤」であり、地目変更を示す所定の文言がこの土地登記情報に含まれていないと判定する。判定部132は、図4の上から4段目において同じ所在地番「430番」に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況と、図5中の所在地番「430番」に関連付けられた土地登記情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。判定部132は、図5中の「430番」の登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれておらず、この土地課税情報が示す土地の状況と、この土地登記情報が示す土地の状況とが一致するため、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。
【0051】
地目の変更が登記される場合には、登記官等による実地調査が実施される。土地登記情報に含まれる登記地目は、自主申告に基づくものであるため、市町村等による現地調査の結果が反映された利用状況情報に含まれる現況地目に比べて課税情報に含まれる課税地目としての信頼性が低い。また、土地登記情報に含まれる登記地目は、全部で23種類であるのに対し、土地課税情報に含まれる課税地目は、全部で9種類である。23種類の登記地目のうち、8種類については登記地目名と課税地目名とが一致し、同じ名称の登記地目と課税地目との間では対応関係を有する。残りの15種類の登記地目についてはいずれも課税地目「雑種地」と対応関係を有する。
【0052】
市町村によっては土地課税情報又は課税明細書等において現況地目を課税地目として管理している場合がある。また、市町村によっては、土地課税情報又は課税明細書等において課税地目と現況地目とを併記して管理している場合もある。この場合、現況地目は、全部で27種類ある。土地登記情報に含まれる登記地目の23種類のうち、雑種地以外の22種類については登記地目と対応関係を有する現況地目が一意に定められている。一方、登記地目が「雑種地」である場合には、登記地目と現況地目との関係では、多種多様なパターンが存在するため、現況地目及び課税地目の認定に当たっては、現地調査が別途必要なことがある。
【0053】
このため、判定部132は、地目の変更が登記された場合において現地調査の結果が反映された利用状況情報が作成されていない場合には、土地課税情報が正しいか否かを判定しない。例えば、判定部132は、地目変更を示す所定の文言がこの土地登記情報に含まれ、かつ第1土地特定情報に対応する利用状況情報が記憶されていない場合には、第1土地特定情報に対応する土地課税情報が正しいか否かを判定しない。
【0054】
同様に、利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付が、土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付以前である場合には、市町村等による現地調査の結果が利用状況情報にまだ反映されていない可能性が高い。このため、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれ、かつ第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付以前である場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されているか否かを判定しない。この場合、判定部132は、取得部131が新たな利用状況情報を取得したときに、新たな利用状況情報を参照して、第1土地特定情報に対応する土地課税情報が正しいか否かを判定してもよい。
【0055】
[国土調査の調査結果に基づく土地課税情報の正否の判定1]
土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれる場合には、この土地登記情報に含まれる登記地目は、市町村等による現地調査の結果が反映されていることから、課税情報に含まれる課税地目としての信頼性が比較的高い。このため、判定部132は、この土地登記情報を参照して、土地課税情報の正否を判定する。
【0056】
まず、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれているか否かを判定する。判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。
【0057】
判定部132は、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、この土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致しない場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。一方、判定部132は、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、この土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致する場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。
【0058】
例えば、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報に含まれる課税地目が示す土地の状況と、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に含まれる登記地目が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。このとき、判定部132は、記憶部12に記憶されている地目情報を参照して、第1土地特定情報に対応する土地課税情報に含まれる課税地目が、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる登記地目と対応関係を有するか否かを判定する。
【0059】
一例としては、判定部132は、第1土地特定情報に対応するチェック対象の土地課税情報に含まれる課税地目が「雑種地」であり、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる登記地目が「ため池」であり、記憶部12に記憶されている地目情報において土地登記情報の登記地目「ため池」が土地課税情報の課税地目「雑種地」と対応関係を有することが示されている場合に、第1土地特定情報に対応する土地課税情報に含まれる課税地目が示す土地の状況と、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる登記地目が示す土地の状況とが一致すると判定する。
【0060】
登記地目「雑種地」については、他の登記地目に含まれない地目とされており、登記地目と、現況地目と、課税地目との関係では、多種多様なパターンが存在する。判定部132は、第1土地特定情報に対応する土地登記情報において地目変更が登記されたことを示す文言が含まれ、かつ変更後の登記地目が「雑種地」である場合、第1土地特定情報に対応する土地課税情報に含まれる課税地目が第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる登記地目と対応関係を有するか否かの判定を行わなくてもよい。
【0061】
市町村等により現地調査が実施されると、現地調査の結果が反映された新たな利用状況情報が作成される。判定部132は、第1土地特定情報に対応する新たな利用状況情報を取得部131が取得したとき等に、この利用状況情報を参照して、この利用状況情報に含まれる現況地目と、第1土地特定情報に対応する土地課税情報に含まれる課税地目とが対応するか否かを判定することにより、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されているか否かを判定してもよい。
【0062】
判定部132は、図5の上から3段目の例では、所在地番「420番」に関連付けられた土地登記情報の備考において国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれていると判定する。判定部132は、図4の上から3段目において所在地番「420番」に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況と、この土地登記情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。
【0063】
判定部132は、図5中の所在地番「420番」の登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれており、かつ所在地番「420番」に関連付けられた土地課税情報の課税地目「畑」と、所在地番「420番」に関連付けられた土地登記情報の変更後の登記地目「山林」とは対応関係を有していないため、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0064】
判定部132は、図5の上から5段目の例では、所在地番「440番1」に関連付けられた土地登記情報の備考において国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれていると判定する。判定部132は、図4の上から5段目において所在地番「440番1」に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況と、この土地登記情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。
【0065】
判定部132は、図5中の所在地番「440番1」の登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれており、所在地番「440番1」に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況と、所在地番「440番1」に関連付けられた土地登記情報が示す土地の状況とが一致するため、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。
【0066】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれ、かつ国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれる場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定してもよい。
【0067】
判定部132は、この土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれ、この土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれ、かつ第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致しない場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0068】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報の登記地目が「雑種地」である場合、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報が正しいか否か判定しなくてよい。
【0069】
[利用状況情報が記憶されている場合の土地課税情報の正否の判定]
次に、取得部131が指示情報とともに取得した第1土地特定情報に対応する利用状況情報が記憶部12に記憶されている場合の土地課税情報の正否の判定方法について説明する。上述のとおり、地目の変更が登記される場合には、登記官等による実地調査が実施される。一方、利用状況情報に含まれる現況地目は、市町村等による現地調査の結果が反映されるため、土地登記情報に含まれる登記地目よりも課税情報に含まれる課税地目としての信頼性が高い。このため、判定部132は、利用状況情報を参照して、土地課税情報が正しいか否かを判定する。
【0070】
まず、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれているか否かを判定する。判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれていると判定した場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、第1土地特定情報に対応する利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。
【0071】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致しない場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、第1土地特定情報に対応する利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致する場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。
【0072】
以下、図7から図9を参照して、土地課税情報の正否を判定部132が判定する方法について説明する。図7は、土地課税情報の例を示す。図7の例では、土地課税情報に含まれる複数の情報のうち、土地特定情報の一例としての所在地番と、課税地目と、課税地積と、土地課税情報の最も新しい更新において土地課税情報が更新される原因となった日付とが示されている。
【0073】
図8は、土地登記情報の例を示す。図8の例では、土地登記情報に含まれる複数の情報のうち、土地特定情報の一例としての所在地番と、登記地目と、登記の原因又は登記の目的と、登記地積と、登記の原因が発生した原因日と、備考とを示す。図9は、利用状況情報の例を示す。図9の例では、利用状況情報に含まれる複数の情報のうち、土地特定情報の一例としての所在地番と、現況地目と、調査の日付とを示す。
【0074】
判定部132は、図8の上から1段目に示す例では、所在地番「420番」に関連付けられた土地登記情報の登記の原因又は登記の目的において地目変更を示す所定の文言が含まれていると判定する。この場合に、判定部132は、図7の上から3段目に示す所在地番「420番」に関連付けられた土地課税情報と、図9の上から1段目の所在地番「420番」に関連付けられた利用状況情報とが一致するか否かを判定する。
【0075】
判定部132は、図8中の所在地番「420番」に関連付けられた土地登記情報の登記の原因又は登記の目的において地目変更を示す所定の文言が含まれており、図7中の所在地番「420番」に関連付けられた土地課税情報の課税地目「畑」と、図9中の所在地番「420番」に関連付けられた利用状況情報の現況地目「宅地」とが一致していないため、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0076】
[先行確定情報を利用した土地課税情報の正否の判定]
土地登記情報と、利用状況情報とのうち、その土地の状況が確定した日付の新しい情報の信頼性はより高い。ただし、土地課税情報が示す更新される原因となった日付が土地登記情報及び利用状況情報より新しい場合には、土地登記情報等を参照して、土地課税情報が正しいか否かを判定することは適切ではない可能性がある。また、土地登記情報における土地の状況が確定した日付が利用状況情報及び土地課税情報より新しくても、土地登記情報に地目変更が含まれる場合には、土地登記情報を参照して、土地課税情報が正しいか否かを判定することも適切ではない可能性がある。このため、判定部132は、土地課税情報が示す更新される原因となった日付が土地登記情報及び利用状況情報より新しい場合、土地登記情報における土地の状況が確定した日付が利用状況情報及び土地課税情報より新しく、かつ土地登記情報に地目変更が含まれる場合には、土地課税情報が正しいか否かを判定しない。
【0077】
例えば、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報及び第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報のうち、第1土地特定情報に対応する土地の状況が確定した日付が新しい方(以下、先行確定情報ともいう)がどちらであるかを判定する。次に、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報に対応する土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報が示す更新される原因となった日付より新しい否かを判定する。さらに、第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報が土地登記情報である場合、当該土地登記情報に地目変更を示す文言が含まれているか否かを判定する。
【0078】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報が示す更新される原因となった日付より新しい場合に、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況が、この先行確定情報が示す土地の状況と一致するか否かを判定する。先行確定情報が土地登記情報の場合、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報が示す更新される原因となった日付より新しく、かつこの土地登記情報に地目変更を示す文言が含まれていない場合に、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況が、この先行確定情報が示す土地の状況と一致するか否かを判定する。判定部132は、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況が、この先行確定情報が示す土地の状況と一致していない場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0079】
一方、判定部132は、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況が、この先行確定情報が示す土地の状況と一致する場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。判定部132は、この先行確定情報が示す土地の状況が確定した日付が、この土地課税情報が示す更新される原因となった日付以前である場合、この先行確定情報が示す土地の状況が確定した日付が、この土地課税情報が示す更新される原因となった日付以降で、かつ先行確定情報が土地登記情報であり、この土地登記情報に地目変更を示す文言が含まれている場合に、この土地課税情報が正しいか否かを判定しない。この場合、判定部132は、取得部131が新たな利用状況情報を取得したときに、新たな利用状況情報を参照して、第1土地特定情報に対応する土地課税情報が正しいか否かを判定してもよい。
【0080】
例えば、判定部132は、図8中の上から4段目の所在地番「460番」に関連付けられた土地登記情報の原因日「2015年10月1日」は、図9の上から4段目の所在地番「460番」に関連付けられた利用状況情報の調査の日付「2014年10月20日」よりも新しいと判定する。
【0081】
判定部132は、確定した日付が新しいと判定した所在地番「460番」に関連付けられた土地登記情報(図8)の原因日「2015年10月1日」は、図7の上から7段目に示す所在地番「460番」に関連付けられた土地課税情報の更新される原因となった日付「2010年7月3日」よりも新しいと判定する。判定部132は、所在地番「460番」に関連付けられた土地登記情報において地目変更を示す文言が含まれていないと判定する。この場合に、判定部132は、確定した日付が新しいと判定した所在地番「460番」に関連付けられた土地登記情報(図8)が示す土地の状況と、図7中の所在地番「460番」に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。
【0082】
判定部132は、図7中の所在地番「460番」に関連付けられた土地課税情報の課税地積「1000」平方メートルと、図8中の所在地番「460番」に関連付けられた土地登記情報の変更後の登記地積「990」平方メートルとが一致しないため、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0083】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報に対応する土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報が示す更新される原因となった日付以前である場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されている否かを判定しないが、これに限定されない。例えば、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報に対応する土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報の最も新しい更新の日付より新しいか否かにかかわらず、この先行確定情報を参照して、この土地課税情報が正しいか否かを判定してもよい。
【0084】
また、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報に対応する土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報が示す更新される原因となった日付以前である場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定してもよい。このようにして、判定部132は、土地登記情報と利用状況情報との日付の新しい方を参照して、土地課税情報が正しいか否かを判定するので、判定の精度を向上させることができる。
【0085】
また、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しいか否かを判定してもよい。判定部132は、この土地登記情報に所定の文言が含まれ、かつ、この利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、この土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しい場合に、この利用状況情報を利用して、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が正しいか否かを判定してもよい。
【0086】
このとき、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報(例えば、課税地目)が、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる土地の状況を示していない場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。一方、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる土地の状況を示している場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。
【0087】
土地登記情報が示す登記地目は、申請者の自己申告に基づくものであるため、申請者が登記の知識を備えていない場合があり、また、不動産登記法における地目認定と固定資産税における地目認定との違いにより、登記地目が固定資産税の課税地目としては正確でない可能性がある。このため、地目変更が登記された場合、土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付が利用状況情報に比べて新しい場合であっても、土地登記情報を参照して土地課税情報が正しいか否かを判定することは適切ではない可能性がある。判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれ、かつ第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、この土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付以前である場合に、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報(例えば、課税地目)が正しいか否かを判定しなくてもよい。
【0088】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれる場合には、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しく、この利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報が示す更新される原因となった日付より新しいことを条件として、土地課税情報の課税地目の正否を判定する。
【0089】
このとき、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報の課税地目の情報が、この利用状況情報に含まれる現況地目の情報と対応関係を有していない場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。一方、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報の課税地目の情報が、この利用状況情報に含まれる現況地目の情報と対応関係を有している場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。
【0090】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれる場合に、この土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しければ、正しい土地課税情報の課税地目の情報が記憶部12に記憶されているか否かを判定しなくてもよい。
【0091】
[国土調査の調査結果に基づく土地課税情報の正否の判定2]
土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合、土地登記情報と、利用状況情報とのうち、その土地の状況が確定した日付の新しい情報の方が信頼性が高い可能性がある。ただし、土地課税情報が示す更新される原因となった日付が土地登記情報及び利用状況情報より新しい場合には、土地登記情報等を参照して土地課税情報が正しいか否かを判定することは適切ではない。このため、判定部132は、土地課税情報が示す更新される原因となった日付が土地登記情報及び利用状況情報より新しい場合には、土地課税情報が正しいか否かを判定しない。
【0092】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれているか否かを判定する。判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれていると判定した場合に、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報と、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報とのうち、その土地の状況が確定した日付が新しい方の先行確定情報がどちらであるかを判定する。
【0093】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、第1土地特定情報に対応する先行確定情報(特に、土地登記情報)に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していないと判定した場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。一方、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、第1土地特定情報に対応する先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していると判定した場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。
【0094】
例えば、判定部132は、図8中の上から6段目の例において所在地番「510番」に関連付けられた土地登記情報の備考において国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれていると判定する。判定部132は、この土地登記情報の原因日「2015年10月1日」は、図9の上から6番目の所在地番「510番」に関連付けられた利用状況情報の調査の日付「2014年10月20日」よりも新しいと判定する。
【0095】
この場合に、判定部132は、利用状況情報よりも確定した日付が新しいと判定した所在地番「510番」に関連付けられた土地登記情報(図8)が示す土地の状況と、図7の上から9段目において所在地番「510番」に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。判定部132は、図7中の所在地番「510番」に関連付けられた土地課税情報の課税地積「500」平方メートルと、図8中の所在地番「510番」に関連付けられた土地登記情報の変更後の登記地積「490」平方メートルとが一致しないため、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0096】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれると判定した場合に、この土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれるか否かを判定してもよい。判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれ、かつ、この土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれると判定した場合に、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報と、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報とのうち、先行確定情報がどちらであるかを判定する。
【0097】
判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、第1土地特定情報に対応する先行確定情報(特に、土地登記情報)に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。判定部132は、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、この先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致しない場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。一方、判定部132は、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況と、この先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致する場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。
【0098】
例えば、判定部132は、図8中の上から7段目に示す所在地番「540番」に関連付けられた土地登記情報の備考において国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれていると判定する。判定部132は、この土地登記情報の登記の原因又は登記の目的において地目変更を示す文言も含まれていると判定する。この土地登記情報の原因日「2020年11月10日」は、図9の上から7番目において所在地番「540番」に関連付けられた利用状況情報の調査の日付「2019年6月2日」よりも新しいと判定する。
【0099】
この場合に、判定部132は、利用状況情報よりも確定した日付が新しいと判定した所在地番「540番」に関連付けられた土地登記情報(図8)が示す土地の状況と、図7中の所在地番「540番」に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。判定部132は、図7中の所在地番「540番」に関連付けられた土地課税情報の課税地目「山林」と、図8中の所在地番「540番」に関連付けられた土地登記情報の変更後の登記地目「畑」とが対応していないため、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0100】
[土地登記情報が存在しない場合の土地課税情報の正否の判定]
判定部132は、取得部131が取得した登記電子データにおいて第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報が含まれていない場合に、利用状況情報を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が正しいか否かを判定する。このとき、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況が、第1土地特定情報に対応する利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況とが一致するか否かを判定する。
【0101】
判定部132は、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況が、この利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況と一致しないと判定した場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。一方、判定部132は、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が示す土地の状況が、この利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す土地の状況と一致すると判定した場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。
【0102】
例えば、判定部132は、図8中において所在地番「550番」に関連付けられた土地登記情報は存在せず、かつ図7の上から11段目の所在地番「550番」に関連付けられた土地課税情報の課税地目「山林」と、図9の上から8段目の所在地番「550番」に関連付けられた利用状況情報の現況地目「畑」とが一致しないと判定する。この場合に、判定部132は、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0103】
[土地課税情報の更新]
更新部133は、判定部132の判定結果に基づいて、新たな土地課税情報を記憶部12に登録したり、記憶部12に記憶されている土地課税情報を更新又は削除したりする。更新部133は、取得部131が指示情報とともに取得した第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、(1)第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報、(2)この土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報、(3)第1土地特定情報に対応する利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報、又は、(4)この利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報のいずれかに更新する。
【0104】
例えば、更新部133は、取得部131が指示情報とともに取得した第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地登記情報が示す登記の原因又は登記の目的が合筆又は分筆である場合、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報の所在地名、所在地番(例えば、大字名、小字名、本番、枝番)及び登記地積の少なくともいずれかの項目の情報を、土地課税情報に含まれるそれぞれの項目と一致する項目であってこの土地登記情報に含まれる所在地名、所在地番(例えば、大字名、小字名、本番、枝番)及び登記地積のいずれかの項目が示す情報と一致するように更新する。
【0105】
このとき、更新部133は、この土地課税情報の所在地番の別の一部(例えば、土地物件番号、大字コード、小字コード、孫番、分割地番)及び課税地積の少なくともいずれかの項目の情報を、土地課税情報に含まれるそれぞれの項目に対応する項目であってこの土地登記情報に含まれる所在地名、所在地番(例えば、大字名、小字名、本番、枝番)及び登記地積のいずれかの項目が示す情報に対応するように更新する。
【0106】
より詳しくは、更新部133は、土地課税情報に含まれる項目と一致又は対応する土地登記情報に含まれる項目を特定するために、土地登記情報に含まれている複数の項目のそれぞれと、土地課税情報に含まれる項目とを関連付けた対応項目情報を記憶部12から読み出す。更新部133は、読み出した対応項目情報を参照することにより、土地登記情報に含まれる項目に関連付けられた土地課税情報に含まれる項目を特定し、特定した土地課税情報に含まれる項目を更新する。
【0107】
更新部133は、取得部131が指示情報とともに取得した第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地登記情報が示す登記の原因又は登記の目的が所有権移転である場合、この土地登記情報の登記所有者名、登記所有者住所のいずれかの項目の情報と一致するように、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報の登記所有者名、登記所有者住所の少なくともいずれかの項目の情報を更新する。このとき、更新部133は、この土地登記情報の登記所有者名、登記所有者住所のいずれかの項目の情報に対応するように、この土地課税情報の登記所有者コード、課税所有者コード、課税所有者名(例えば、漢字、カナ)、課税所有者住所、又は、課税所有者個人・法人区分の少なくともいずれかの項目の情報を更新する。
【0108】
一例としては、更新部133は、記憶部12に記憶されている所有者情報を参照して、取得部131が指示情報とともに取得した第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地登記情報の登記所有者名と対応関係を有する登記所有者コード、登記所有者名、課税所有者コード、課税所有者名と一致するように、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報の登記所有者コード、登記所有者名、課税所有者コード、課税所有者名の情報を更新する。
【0109】
[利用状況情報が記憶されていない場合の土地課税情報の更新]
まず、取得部131が指示情報とともに取得した第1土地特定情報に対応する利用状況情報が記憶部12に記憶されていない場合に更新部133が土地課税情報を更新する方法を説明する。地目変更が登記されていない場合には、土地の登記の際に登記官等による実地調査が実施されないことがある。このとき、土地登記情報は、地目の変更を伴わないので、課税情報としての信頼性は比較的高い。このため、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれていないと判定部132が判定した場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する。
【0110】
一方、地目変更が登記されている場合には、土地登記情報に含まれる登記地目は、申請者の自己申告に基づくものであり、登記官等が実地調査を実施するとしても、不動産登記法上の登記地目と固定資産税上の課税地目とが地目の数が異なること等により、課税情報に含まれる課税地目としての信頼性が比較的低い。更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する。一方、更新部133は、この土地課税情報の別の1つの項目(例えば、課税地目)の情報を、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報の別の1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報の別の1つの項目に対応する項目の情報に更新しない。
【0111】
例えば、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、この土地登記情報の登記地目名の情報と一致又は対応するように、土地課税情報の登記地目名の情報及び登記地目コードの情報の少なくともいずれかを更新する。一方、更新部133は、この土地課税情報の課税地目コードの情報及び課税地目名の情報をいずれも更新しない。更新部133は、土地登記情報の登記地目名の情報と一致又は対応するように、土地課税情報の登記地目の情報又は課税地目の情報を更新する例に限定されず、土地登記情報の登記地目名の情報と一致又は対応するように、土地課税情報の現況地目の情報を更新してもよい。
【0112】
図6は、更新部133による土地課税情報の更新の例を示す。図6は、図4に示す土地課税情報を更新部133が更新した後の様子を示す。図6中において、更新部133により更新又は新たに登録された情報に下線を付している。
【0113】
更新部133は、上述のように、図4の上から1段目に示す所在地番「400番1」に対応する土地課税情報の課税地積「1000」平方メートルと、図5の上から1段目に示す土地登記情報において所在地番「400番1」に対応する土地登記情報の登記地積「2500」平方メートルとが一致しないと判定部132が判定した場合に、図5の上から1段目及び2段目の備考に示すように、所在地番「400番2」の土地を所在地番「400番1」の土地に合筆する手続きを反映するように図6の上から1段目に示す所在地番「400番1」に関連付けられた土地課税情報を更新する。
【0114】
このとき、更新部133は、図5中の所在地番「400番1」に関連付けられた土地登記情報の登記地積「2500」平方メートル及び原因日「2020年10月1日」を参照して、図6中の所在地番「400番1」に関連付けられた土地課税情報の課税地積を「2500」平方メートルに更新し、この土地課税情報の原因日を「2020年10月1日」に更新する。更新部133は、合筆により抹消される所在地番「400番2」に関連付けられた土地課税情報を図6のリストから削除する。更新部133は、合筆により抹消される所在地番「400番2」に関連付けられた土地課税情報を削除することなく、履歴情報として残してもよい。
【0115】
[国土調査による調査結果に基づく土地課税情報の更新1]
土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合には、この土地登記情報に含まれる登記地目は、市町村等による現地調査の結果が反映されているため、課税情報としての信頼性も比較的高い。このため、更新部133は、土地課税情報を更新するためにこの土地登記情報を利用することができる。例えば、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報に更新する。このとき、更新部133は、この土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目の情報を、この土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち別の少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新してもよい。
【0116】
例えば、更新部133は、取得部131が指示情報とともに取得した第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地登記情報が示す登記の原因又は登記の目的が合筆又は分筆であり、かつ、この土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれていると判定部132が判定した場合に、この土地登記情報の所在地名、所在地番(例えば、大字名、小字名、本番、枝番)及び登記地積のいずれかの項目の情報と一致するように、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報の所在地名、所在地番(例えば、大字名、小字名、本番、枝番)及び登記地積の少なくともいずれかの項目の情報を更新又は新たに登録する。
【0117】
このとき、更新部133は、この土地登記情報の所在地名、所在地番(例えば、大字名、小字名、本番、枝番)及び登記地積のいずれかの項目の情報に対応するように、この土地課税情報の所在地番の別の一部(例えば、土地物件番号、大字コード、小字コード、孫番、分割地番)及び課税地積の少なくともいずれかの項目の情報を更新する。例えば、更新部133は、この土地登記情報の所在地番の本番及び枝番から分割地番を指定するための所定のルールに基づいて、この土地課税情報の所在地番の分割地番を更新又は新たに登録する。
【0118】
更新部133は、図5の上から3段目に示す所在地番「420番」に関連付けられた土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれており、かつ図4の上から3段目に示す所在地番「420番」に関連付けられた土地課税情報の課税地目「畑」と、この土地登記情報の変更後の登記地目「山林」とは対応しないと判定部132が判定した場合に、図6の上から2段目に示す所在地番「420番」に関連付けられた土地課税情報を更新する。このとき、更新部133は、記憶部12に記憶されている地目情報を参照して、この土地登記情報の変更後の登記地目「山林」と対応関係を有する課税地目「山林」及び原因日「2018年4月2日」と一致するように、図6の上から2段目に示すように所在地番「420番」に関連付けられた課税地目を「山林」に更新し、更新される原因となった日付を「2018年4月2日」に更新する。
【0119】
上述のとおり、土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれている場合には、この土地登記情報に含まれる登記地目は、市町村等による現地調査により確認されているため、課税情報に含まれる課税地目としても比較的信頼性が高い。このため、更新部133は、地目変更が登記されている場合においても、土地課税情報を更新するためにこの土地登記情報を利用することができる。
【0120】
例えば、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれており、かつ第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれていると判定部132が判定した場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する。
【0121】
更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれており、かつ第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれていると判定部132が判定した場合に、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報の登記地目名の情報と一致するように、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報の登記地目名等の少なくとも1つの項目の情報を更新する。このとき、更新部133は、この土地登記情報の登記地目名等の項目の情報に対応するように、この土地課税情報の登記地目コード、課税地目コード、課税地目名等の少なくとも1つの項目の情報を更新してもよい。
【0122】
例えば、更新部133は、記憶部12に記憶されている地目情報を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報の登記地目名と対応関係を有する登記地目コード、登記地目名、課税地目コード、課税地目名と一致するように、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報の登記地目コード、登記地目名、課税地目コード、課税地目名を更新してもよい。このようにして、更新部133は、国土調査による調査結果を利用して、土地課税情報の更新の精度を向上させることができる。
【0123】
[土地登記情報及び利用状況情報を利用した土地課税情報の更新]
地目の変更が登記される場合、登記官等による実地調査が行われるが、不動産登記法上の登記地目と固定資産税上の課税地目とが地目の数が異なること等により、土地登記情報に含まれる登記地目は、課税情報に含まれる課税地目としての信頼性が比較的低い。一方、市町村等による現地調査の結果が反映された利用状況情報に含まれる現況地目は、課税情報に含まれる課税地目としての信頼性が比較的高い。このため、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれている場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に対応する利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する。
【0124】
図10は、更新部133による土地課税情報の更新又は登録の別の例を示す。図10は、図7に示す土地課税情報を更新部133が更新した後の様子を示す。更新部133は、図8中の上から1段目の所在地番「420番」に関連付けられた登記の原因又は登記の目的において地目変更を示す所定の文言が含まれており、かつ図7の上から3段目に示す所在地番「420番」に関連付けられた土地課税情報の課税地目「畑」と、図9の上から1段目に示す所在地番「420番」に関連付けられた利用状況情報に含まれる現況地目「宅地」とは一致しないと判定部132が判定した場合に、所在地番「420番」に関連付けられた土地課税情報を更新する。
【0125】
このとき、更新部133は、この利用状況情報の現況地目「宅地」及び調査の日付「2019年10月7日」と一致するように、図10の上から3段目に示すように所在地番「420番」に関連付けられた課税地目を「宅地」に更新し、更新される原因となった日付を「2019年10月7日」に更新する。
【0126】
更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれている場合に、この土地登記情報の登記地目の情報と第1土地特定情報に対応する利用状況情報の現況地目の情報とが対応関係を有するか否かにかかわらず、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち課税地目等の少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に対応する利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報等に更新する。このようにして、更新部133は、土地登記情報の登記地目の情報と第1土地特定情報に対応する利用状況情報の現況地目の情報とが対応関係を有していない場合であっても、この利用状況情報を参照して土地課税情報を更新するので、土地登記情報に正しい登記地目が含まれているか否かにかかわらず土地課税情報を更新することができる。
【0127】
[先行確定情報を利用した土地課税情報の更新]
地目の変更が登記されていない場合には、登記官等による実地調査が行われないことがある。このとき、土地登記情報が示す土地の状況と、利用状況情報が示す土地の状況とのうち、土地の状況が確定した日付が新しい方である先行確定情報の信頼性は、土地の状況が確定した日付が古い方の信頼性に比べて高い。このため、更新部133は、先行確定情報を利用して、土地課税情報を更新する。例えば、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する。
【0128】
ただし、先行確定情報が示す土地の状況が確定した日付が土地課税情報により示された土地の状況が確定した日付以前である場合には、先行確定情報を利用して土地課税情報を更新することは適切ではない可能性がある。この場合、更新部133は、土地課税情報の一部を更新しない。例えば、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報の登記所有者名と一致するように、土地課税情報の登記所有者名を更新する。一方、更新部133は、この土地課税情報の課税所有者名を更新しない。更新部133は、取得部131が新たな利用状況情報を取得したときに、新たな利用状況情報を参照して、第1土地特定情報に対応する土地課税情報を更新してもよい。
【0129】
例えば、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれておらず、かつ第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報が示す日付が、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報が示す更新される原因となった日付より新しいと判定部132が判定した場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に対応する先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する。
【0130】
更新部133は、図9の上から4段目の例では、所在地番「460番」に関連付けられた利用状況情報と、図8の上から4段目に示す所在地番「460番」に関連付けられた土地登記情報とのうち確定した日付がより新しい土地登記情報の確定した日付(2015年10月1日)が図7中の所在地番「460番」に関連付けられた土地課税情報の更新される原因となった日付「2010年7月3日」よりも新しいと判定部132が判定し、かつ、この土地登記情報が示す変更後の登記地積「990」平方メートルと図7中の所在地番「460番」に関連付けられた土地課税情報の課税地積「1000」平方メートルとが一致しないと判定部132が判定した場合に、所在地番「460番」に関連付けられた土地課税情報を更新する。
【0131】
このとき、更新部133は、図8中の所在地番「460番」に関連付けられた土地登記情報の変更後の登記地積「990」平方メートル及び原因日「2015年10月1日」とそれぞれ一致するように、図10の上から7段目に示す所在地番「460番」に関連付けられた課税地積を「990」平方メートルに更新し、所在地番「460番」に関連付けられた更新される原因となった日付を「2015年10月1日」に更新する。
【0132】
また、更新部133は、第1土地特定情報に対応する先行確定情報が示す日付が、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報が示す更新される原因となった日付より新しいと判定部132が判定したか否かにかかわらず、土地課税情報を更新してもよい。このとき、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの先行確定情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新してもよい。
【0133】
地目変更が登記されたにもかかわらず利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付が土地登記情報により示される土地の状況が確定した日付以前である場合には、地目変更が登記された後の市町村等による現地調査の結果が利用状況情報にまだ反映されていないと考えられる。この場合、土地登記情報に含まれる登記地目と、利用状況情報に含まれる現況地目との信頼性はいずれも比較的低いため、更新部133は、土地課税情報の一部を更新しない。
【0134】
例えば、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれており、かつ、この土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しいと判定部132が判定した場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報の一部を、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報の一部と一致する項目の情報に更新する。このとき、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報の別の一部を、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報の別の一部に対応する項目の情報に更新しない。
【0135】
例えば、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた先行確定情報である土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、この土地登記情報の登記地目名と一致又は対応するように、土地課税情報の登記地目名及び登記地目コードの少なくともいずれかを更新する。一方、更新部133は、この土地課税情報の課税地目コード及び課税地目名を、いずれもこの土地登記情報の登記地目名等の項目の情報に対応するように更新しない。
【0136】
更新部133は、図8の上から5段目の例では、所在地番「470番」に関連付けられた登記の原因又は登記の目的において地目変更であることを示す文言が含まれ、この土地登記情報の原因日「2015年11月20日」が図9の上から5段目の所在地番「470番」に関連付けられた利用状況情報の調査の日付「2014年12月2日」よりも新しいと判定した場合に、図10の上から8段目の所在地番「470番」に関連付けられた土地課税情報の課税地目(例えば、課税地目コード、課税地目名)を更新しない。更新部133は、取得部131が新たな利用状況情報を取得したときに、新たな利用状況情報を参照して、第1土地特定情報に対応する土地課税情報の課税地目(例えば、課税地目コード、課税地目名)を更新してもよい。
【0137】
[国土調査の結果に基づく土地課税情報の更新2]
土地登記情報が国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれる場合には、この土地登記情報の課税情報としての信頼性は比較的高い。このため、更新部133は、土地登記情報が国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれることを条件として、この土地登記情報を利用して、土地課税情報を更新する。
【0138】
例えば、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれており、かつ第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しいと判定部132が判定した場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する。
【0139】
更新部133は、図8の上から6段目の例では、所在地番「510番」に関連付けられた土地登記情報の備考において国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれ、この土地登記情報の原因日「2015年10月1日」が図9の上から6段目の所在地番「510番」に関連付けられた利用状況情報の調査の日付「2014年10月20日」よりも新しいと判定部132が判定した場合に、図10の上から9段目の所在地番「510番」に関連付けられた土地課税情報を更新する。
【0140】
このとき、更新部133は、図8中の所在地番「510番」に関連付けられた土地登記情報の変更後の登記地積「490」平方メートル及び原因日「2015年10月1日」とそれぞれ一致するように、図10の上から9番目に示す所在地番「510番」に関連付けられた土地課税情報の課税地積を「490」平方メートルに更新し、この土地課税情報の更新される原因となった日付を「2015年10月1日」に更新する。
【0141】
更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に地目変更を示す所定の文言及び国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれており、かつ第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しいと判定部132が判定した場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を更新する。このとき、更新部133は、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する。
【0142】
例えば、更新部133は、図8の上から7番目の所在地番「540番」に関連付けられた土地登記情報の備考において国土調査による調査結果を含むことを示す文言「国土調査による成果」が含まれ、この土地登記情報の登記の原因又は登記の目的において地目変更を示す所定の文言が含まれ、かつ、この土地登記情報の原因日「2020年11月10日」が図9の上から7段目の所在地番「540番」に関連付けられた利用状況情報の調査の日付「2019年6月2日」よりも新しいと判定部132が判定した場合に、図10の上から10段目に示す所在地番「540番」に関連付けられた土地課税情報を更新する。
【0143】
このとき、更新部133は、図8中の所在地番「540番」に関連付けられた土地登記情報の変更後の登記地目「畑」と対応関係を有する課税地目「畑」と一致するように、図10中の所在地番「540番」に関連付けられた土地課税情報の課税地目を「畑」に更新する。更新部133は、この土地登記情報の原因日「2020年11月10日」と一致するようにこの土地課税情報の更新される原因となった日付を「2020年11月10日」に更新する。
【0144】
[土地登記情報が存在しない場合の土地課税情報の更新]
地番のない里道や水路の現況が消失して宅地として利用している場合、その里道や水路に該当する部分には登記がないことも考えられる。更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報が存在しない場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に対応する利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する。更新部133は、図8中において所在地番「550番」に関連付けられた土地登記情報が存在しないと判定部132が判定した場合に、図9中の所在地番「550番」に関連付けられた利用状況情報の現況地目「畑」及び調査の日付「2020年9月30日」と一致するように、図10の上から11番目の所在地番「550番」に関連付けられた土地課税情報の課税地目を「畑」に更新し、この土地課税情報の更新される原因となった日付を「2020年9月30日」に更新する。
【0145】
また、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれていない場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報を、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された利用状況情報に含まれる、この土地課税情報と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報に対応する項目の情報に更新しなくてもよい。例えば、更新部133は、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、利用状況情報の代わりに、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新してもよい。一方、更新部133は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの利用状況情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新してもよい。
【0146】
[正しい土地課税情報が記憶されていないと判定した場合の土地課税情報の更新]
更新部133は、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定部132が判定した場合に、正しい土地課税情報を第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に登録する処理を実行してもよい。また、更新部133は、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定部132が判定し、かつ第1土地特定情報に関連付けて正しくないと判定した土地課税情報が記憶部12に記憶されている場合には、土地課税情報が正しい土地課税情報を示すように、この第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報を更新又は削除する処理を実行してもよい。
【0147】
図11及び図12は、更新部133による土地課税情報の更新及び登録の別の例を示す。図11(a)は、更新前の土地課税情報の例を示す。図11(b)は、土地登記情報の例を示す。図12は、更新後の土地課税情報の例を示す。
【0148】
図11(b)に示すように、所在地番「420番1」に関連付けられた土地登記情報において地目変更を示す文言が含まれておらず、この土地登記情報の備考において所在地番「420番1」の土地を所在地番「420番1」の土地と所在地番「420番2」の土地とに分筆したことが示されており、図11(a)中に所在地番「420番2」に関連付けられた土地課税情報が存在しない。このとき、判定部132は、図11(a)中の所在地番「420番1」に関連付けられた土地課税情報の課税地積「2500」平方メートルと、図11(b)中の所在地番「420番1」に関連付けられた土地登記情報の登記地積「1500」平方メートルとが一致しないため、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0149】
更新部133は、図12の上から2段目に示すとおり、図11(b)に示す所在地番「420番2」に対応するように、土地課税情報に所在地番「420番2」を登録する。所在地番「420番2」は、所在地番「420番1」から分筆されたものであり、かつ土地登記情報に地目変更を示す文言が含まれていないため、更新部133は、所在地番「420番2」に関連付けられた土地課税情報の課税地目は、図11(a)に示す所在地番「420番1」に関連付けられた土地課税情報の課税地目と同じ「山林」を登録する処理を実行する。更新部133は、所在地番「420番2」に関連付けられた土地登記情報の登記地積「1000」平方メートル、原因日「2020年5月7日」等を参照して、新たな所在地番「420番2」に関連付けて土地課税情報の課税地積「1000」平方メートル、原因日「2020年5月7日」をそれぞれ登録する処理を実行する。また、更新部133は、図11(b)に示す所在地番「420番1」に関連付けられた土地登記情報の登記地積「1500」平方メートル、原因日「2020年5月7日」等を参照して、所在地番「420番1」に関連付けられた土地課税情報の課税地積を「1500」平方メートル、原因日を「2020年5月7日」にそれぞれ更新する処理を実行する(図12参照)。
【0150】
[メッセージの出力]
更新部133は、土地課税情報を更新する前に、土地課税情報を更新することを示すメッセージを出力させてもよい。例えば、更新部133は、土地課税情報を更新する前に、土地課税情報を更新することを示すメッセージを情報端末2の表示部(不図示)に出力する。更新部133は、土地課税情報を更新するユーザの指示を取得した後に、土地課税情報を更新してもよい。更新部133は、更新した土地課税情報を、期間ごと、所在地番ごと、所有者ごと、又は更新した項目ごとに表示させてもよい。
【0151】
[課税標準額の算出及び表示]
算出部134は、記憶部12に記憶されている土地課税情報を読み出し、読み出した土地課税情報に基づいて、課税標準額を算出する。算出部134は、更新部133が土地課税情報を更新した後に、更新した後の土地課税情報に基づいて課税標準額を算出する。
【0152】
情報提供部135は、通信部11を介して、情報端末2と通信する。情報提供部135は、通信部11を介して、記憶部12に記憶された複数の課税情報を情報端末2に送信し、複数の課税情報を情報端末2に表示させる。情報提供部135は、例えば、情報端末2から指定された土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶されている土地課税情報を記憶部12から読み出し、読み出した土地課税情報を、通信部11を介して情報端末2に送信する。情報提供部135は、算出部134が算出した課税標準額を情報端末2に表示させてもよい。情報提供部135は、正しい土地課税情報が記憶されているか否かの判定部132の判定結果を情報端末2へ出力してもよい。
【0153】
情報提供部135は、土地課税情報と、土地登記情報とが一致しない箇所を情報端末2へ出力してもよい。例えば、情報提供部135は、土地課税情報と、土地登記情報とが一致しない箇所を情報端末2のディスプレイに強調表示してもよい。情報提供部135は、正しい土地課税情報が記憶されているか否かを判定部132が判定することなく、土地課税情報と先行確定情報とが一致しない箇所を情報端末2へ出力してもよい。
【0154】
[土地課税情報の更新の処理手順]
図13及び図14は、課税情報管理装置1による土地課税情報の更新の処理手順を示すフローチャートである。図13は、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報を取得部131が取得していない場合の土地課税情報の更新の処理手順を示す。図14は、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報を取得部131が取得した場合の土地課税情報の更新の処理手順を示す。
【0155】
図13及び図14の処理手順は、例えば、取得部131が、第1土地特定情報を指定する指定情報を情報端末2から取得したときに開始する。図13に示すように、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報を取得部131が取得していない場合には、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶されている土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれているか否かを判定する(S101)。判定部132は、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶されている土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれていないと判定した場合に(S101のNO)、この土地登記情報において地目変更を示す所定の文言が含まれているか否かを判定する(S102)。判定部132は、この土地登記情報において地目変更を示す所定の文言が含まれていると判定した場合に(S102のYES)、土地課税情報の一部の項目(例えば、登記地目コード、登記地目名)の情報を更新するが、土地課税情報の別の一部の項目(例えば、課税地目コード、課税地目名)の情報を更新せず(S103)、処理を終了する。
【0156】
更新部133は、S101の判定において、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶されている土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれていると判定部132が判定した場合に(S101のYES)、土地登記情報の一部の項目の情報と一致又は対応するように土地課税情報のうち少なくとも1つの項目(例えば、登記地積、課税地積)の情報を更新し(S104)、処理を終了する。更新部133は、S102の判定において、この土地登記情報において地目変更を示す所定の文言が含まれていないと判定した場合に(S102のNO)、土地登記情報の一部の項目の情報と一致又は対応するように土地課税情報のうち少なくとも1つの項目(例えば、登記所有者名、課税所有者名)の情報を更新し(S104)、処理を終了する。
【0157】
図14に示すように、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報を取得部131が取得した場合には、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶されている土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれているか否かを判定する(S201)。判定部132は、この土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれていると判定した場合に(S201のYES)、この土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付は、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付より新しいか否かを判定する(S202)。
【0158】
更新部133は、この土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付は、この利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付より新しいと判定部132が判定した場合に(S202のYES)、この土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況が確定した日付より新しいか否かを判定する(S203)。更新部133は、この土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況が確定した日付より新しいと判定した場合に(S203のYES)、この土地登記情報の一部の項目の情報と一致又は対応するように、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報のうち少なくとも1つの項目(例えば、登記地積、課税地積)の情報を更新し(S204)、処理を終了する。
【0159】
判定部132は、S201の判定において第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶されている土地登記情報において国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれていないと判定した場合に(S201のNO)、この土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付は、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付より新しいか否かを判定する(S205)。判定部132は、この土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付より新しいと判定した場合に(S205のYES)、この土地登記情報において地目変更を示す所定の文言が含まれるか否かを判定する(S206)。判定部132は、この土地登記情報において地目変更を示す所定の文言が含まれないと判定した場合に(S206のNO)、この土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況が確定した日付より新しいか否かを判定する(S207)。
【0160】
更新部133は、土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況が確定した日付より新しいと判定部132が判定した場合に(S207のYES)、土地登記情報の一部の項目の情報と一致又は対応するように土地課税情報のうち少なくとも1つの項目(例えば、登記所有者名、課税所有者名)の情報を更新し(S208)、処理を終了する。判定部132は、S202の判定において、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付以前であると判定部132が判定した場合に(S202のNO)、この利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況が確定した日付より新しいか否かを判定する(S209)。
【0161】
更新部133は、この利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況が確定した日付より新しいと判定部132が判定した場合に(S209のYES)、この利用状況情報の一部の項目の情報と一致又は対応するように、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報のうち少なくとも1つの項目(例えば、課税地目コード、課税地目名)の情報を更新し(S210)、処理を終了する。
【0162】
更新部133は、S203の判定において第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況が確定した日付以前であると判定した場合に(S203のNO)、土地課税情報に含まれる課税地目(例えば、課税地目コード、課税地目名)等の各項目の情報をいずれも更新せず(S212)、処理を終了する。判定部132は、S205の判定において第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付は、第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付以前であると判定部132が判定した場合に(S205のNO)、S209の処理に移る。
【0163】
判定部132は、S206の判定において、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報において地目変更を示す所定の文言が含まれると判定した場合に(S206のYES)、土地課税情報のうち少なくとも1つの項目(例えば、登記地目コード、登記地目名)の情報を更新するが、土地課税情報の課税地目(例えば、課税地目コード、課税地目名)の情報を更新せず(S211)、処理を終了する。更新部133は、S207の判定において土地登記情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況が確定した日付以前であると判定部132が判定した場合に(S207のNO)、土地課税情報に含まれる課税地目(例えば、課税地目コード、課税地目名)等の各項目の情報をいずれも更新せず(S211)、処理を終了する。
【0164】
更新部133は、S209の判定において第1土地特定情報に関連付けられた利用状況情報が示す土地の状況が確定した日付が、第1土地特定情報に関連付けられた土地課税情報が示す土地の状況が確定した日付以前であると判定部132が判定した場合に(S209のNO)、土地課税情報に含まれる課税地目(例えば、課税地目コード、課税地目名)等の各項目の情報をいずれも更新せず(S211)、処理を終了する。
【0165】
[変形例1]
図15は、課税情報管理システムSの変形例である課税情報管理システムS1の構成を示す。図1に示した課税情報管理システムSにおいては、課税情報管理装置1が、土地課税情報又は家屋課税情報を生成及び管理するとともに、生成した土地課税情報等に基づいて課税標準額を算出する場合を例示した。これに対して、図15に示す課税情報管理システムS1は、土地課税情報等を生成及び管理する課税情報管理装置1aと、課税情報管理装置1aが生成した土地課税情報等に基づいて課税標準額を算出する課税標準額算出装置4とを個別に有している。この場合、課税情報管理装置1aが、図3に示した制御部13の各部の機能を有していてもよく、課税標準額算出装置4が、図3に示した制御部13の各部の機能を有していてもよい。
【0166】
[変形例2]
本実施形態では、判定部132は、土地登記情報において地目変更を示す所定の文言が含まれており、かつ現地調査の結果等が反映された利用状況情報が作成されていない場合には、土地課税情報が正しいか否かを判定しない場合の例について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、判定部132は、第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報において地目変更を示す文言が含まれている場合に、土地課税情報の課税地目以外の情報、例えば、土地課税情報の登記地目の正否を判定してもよい。例えば、判定部132は、この土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれている場合に、この第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち課税地目以外の少なくとも1つの項目の情報が、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又はこの土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示しているか否かを判定してもよい。
【0167】
判定部132は、この第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報等が示す状況を示している場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていると判定する。土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報は、例えば、土地課税情報の登記地目、登記地積又は課税地積等である。一方、判定部132は、この第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報等が示す状況を示していない場合に、正しい土地課税情報が記憶部12に記憶されていないと判定する。
【0168】
判定部132は、この第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、第1土地特定情報に対応する土地登記情報に含まれる、この土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報等が示す状況を示しているか否かにかかわらず、第1土地特定情報に関連付けて記憶部12に記憶された土地課税情報の課税地目(課税地目名、課税地目コード)の情報が、正しく記憶部12に記憶されているかを判定しない。このようにして、判定部132は、土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれる場合に、土地登記情報を参照して、土地課税情報の一部の項目の情報が正しいか否かを判定することができる。
【0169】
[課税情報管理装置1による効果]
以上説明したように、更新部133は、土地登記情報の一部の項目の情報と一致又は対応するように土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を更新する。更新部133は、登記の原因又は登記の目的が地目変更であることを示す所定の文言が土地登記情報に含まれている場合には、土地登記情報の一部の項目の情報と一致又は対応するように土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を更新するが、この土地課税情報の課税地目の情報を更新しない。このようにして、課税情報管理装置1は、土地登記情報の内容が正確でない可能性がある場合に、この土地登記情報の変更後の登記地目が土地課税情報の課税地目に反映されることを抑制するので、土地課税情報の課税地目を更新する精度を向上させることができる。
【0170】
[土地登記情報及び利用状況情報を利用した土地課税情報の更新]
固定資産税額を正しく算出するには、固定資産税額の算出に利用する課税情報が正確である必要がある。課税情報の正確性を担保するために、土地登記情報又は利用状況情報を利用して、課税情報が正確であるように課税情報を更新したりすることが考えられる。土地登記情報には、地目が変更されていることを示す情報が含まれることがある。
【0171】
土地登記情報において地目が変更されていることを示す情報が含まれる場合、土地登記情報に含まれる変更後の地目は、登記の申請者の自己申告に基づくものであり、登記の申請者が登記の専門知識を備えていないことも考えられる。また、登記官等による実地調査が行われるとしても、不動産登記法上の登記地目と固定資産税上の課税地目とが地目の数が異なること等により、不動産登記法上の登記地目が固定資産税上の課税地目として正しい土地の状況を示していないことがある。したがって、土地登記情報において地目が変更されていることを示す情報が含まれる場合、課税情報の正確性を担保することができないという問題があった。
【0172】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、課税情報を更新する精度を向上させることができる課税情報管理装置を提供することを目的とする。本発明の第1の特徴を以下にまとめた。
【0173】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報と、前記土地特定情報に関連付けられた利用状況情報とを取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、当該土地登記情報の登記地目の情報と前記第1土地特定情報に対応する前記利用状況情報の現況地目の情報とが対応関係を有するか否かにかかわらず、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記利用状況情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該利用状況情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新部と、を備える。
【0174】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられ、登記の原因又は登記の目的と、登記の原因が発生した原因日を少なくとも含む土地登記情報と、前記土地特定情報に関連付けられ、前記土地の利用の状況及びその利用の状況が確定した日付を含む利用状況情報とを取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況及び前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況のうち、前記第1土地特定情報に対応する土地の状況が確定した日付が新しい方の情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は前記日付が新しい方の情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新部と、を有する。
【0175】
前記更新部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況及び前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況のうち、前記第1土地特定情報に対応する土地の状況が確定した日付が新しい方が示す日付が、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報が示す更新される原因となった日付より新しい場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する土地の状況が確定した日付が新しい方の情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は前記日付が新しい方の情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新してもよい。
【0176】
前記更新部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しく、かつ前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報の課税地目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報の当該課税地目に対応する項目の情報に更新しなくてもよい。
【0177】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられ、登記の原因又は登記の目的と、登記の原因が発生した原因日を少なくとも含む土地登記情報と、前記土地特定情報に関連付けられ、前記土地の利用の状況及びその利用の状況が確定した日付を含む利用状況情報とを取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれており、かつ前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しい場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新部と、を有する。
【0178】
前記更新部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言及び国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれており、かつ前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しい場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新してもよい。
【0179】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられ、登記の原因又は登記の目的と、登記の原因が発生した原因日を少なくとも含む土地登記情報と、前記土地特定情報に関連付けられ、前記土地の利用の状況及びその利用の状況が確定した日付を含む利用状況情報とを取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報が存在しない場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新する更新部と、を有する。
【0180】
前記更新部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報の課税地目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報の当該課税地目に対応する項目の情報に更新しなくてもよい。
【0181】
前記取得部は、登記の原因又は登記の目的と、登記の原因が発生した原因日を少なくとも含む前記土地登記情報と、前記土地の利用の状況及びその利用の状況が確定した日付を含む前記利用状況情報とを取得し、前記更新部は、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報が存在しない場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記利用状況情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該利用状況情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報に更新してもよい。
【0182】
前記更新部は、前記土地課税情報を更新する前に、前記土地課税情報を更新することを示すメッセージを出力させ、前記土地課税情報を更新するユーザの指示を取得した後に、前記土地課税情報を更新してもよい。前記更新部は、更新した土地課税情報を、期間ごと、所在地番ごと、所有者ごと、又は更新した項目ごとに表示させてもよい。
【0183】
前記課税情報管理装置は、前記更新部が前記土地課税情報を更新した後に、更新後の前記土地課税情報に基づいて課税標準額を算出する算出部をさらに備えてもよい。
【0184】
[土地登記情報を利用した土地課税情報の正否の判定]
固定資産税額を正しく算出するには、固定資産税額の算出に利用する課税情報が正確である必要がある。課税情報の正確性を担保するために、土地登記情報を利用して、課税情報が正確であるか否かを判定することが考えられる。土地登記情報には、地目が変更されていることを示す情報が含まれることがある。
【0185】
土地登記情報において地目が変更されていることを示す情報が含まれる場合、土地登記情報に含まれる変更後の地目は、登記の申請者の自己申告に基づくものであり、登記の申請者が登記の専門知識を備えていないことも考えられる。また、登記官等による実地調査が行われるとしても、不動産登記法上の登記地目と固定資産税上の課税地目とが地目の数が異なること等により、不動産登記法上の登記地目が固定資産税上の課税地目として正しい土地の状況を示していないことがある。したがって、土地登記情報において地目が変更されていることを示す情報が含まれる場合、課税情報の正確性を担保することができないという問題があった。
【0186】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、土地の状況が課税情報に正しく反映されているか否かを判定する精度を向上させることができる課税情報管理装置を提供することを目的とする。本発明の第2の特徴を以下にまとめた。
【0187】
[土地登記情報を利用した土地課税情報の正否の判定]
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれておらず、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定する判定部と、を有する。
【0188】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれており、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定するとともに、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報の課税地目の情報が、正しく前記記憶部に記憶されているかを判定しない判定部と、を有する。
【0189】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれており、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定する判定部と、を有する。
【0190】
前記判定部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言及び国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれており、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定してもよい。
【0191】
前記課税情報管理装置は、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと前記判定部が判定した場合、正しい前記土地課税情報を前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に登録する処理を実行する更新部をさらに備えてもよい。
【0192】
前記課税情報管理装置は、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと前記判定部が判定し、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて正しくないと判定した前記土地課税情報が記憶されている場合に、前記土地課税情報が正しい土地課税情報を示すように前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報を更新又は削除する処理を実行する更新部をさらに備えてもよい。
【0193】
前記課税情報管理装置は、前記判定部の判定結果を情報端末へ出力する情報提供部をさらに備えてもよい。前記更新部は、前記土地課税情報を更新する前に、前記土地課税情報を更新することを示すメッセージを出力させ、前記土地課税情報を更新するユーザの指示を取得した後に、前記土地課税情報を更新してもよい。前記更新部は、更新した土地課税情報を、期間ごと、所在地番ごと、所有者ごと、又は更新した項目ごとに表示させてもよい。
【0194】
前記課税情報管理装置は、前記更新部が前記土地課税情報を更新した後に、更新後の前記土地課税情報に基づいて課税標準額を算出する算出部と、をさらに有してもよい。
【0195】
[土地登記情報又は利用状況情報を利用した土地課税情報の正否の判定]
固定資産税額を正しく算出するには、固定資産税額の算出に利用する課税情報が正確である必要がある。課税情報の正確性を担保するために、土地登記情報又は利用状況情報を利用して、課税情報が正確であるか否かを判定することが考えられる。土地登記情報には、地目が変更されていることを示す情報が含まれることがある。
【0196】
土地登記情報において地目が変更されていることを示す情報が含まれる場合、土地登記情報に含まれる変更後の地目は、登記の申請者の自己申告に基づくものであり、登記の申請者が登記の専門知識を備えていないことも考えられる。また、登記官等による実地調査が行われるとしても、不動産登記法上の登記地目と固定資産税上の課税地目とが地目の数が異なること等により、不動産登記法上の登記地目が固定資産税上の課税地目として正しい土地の状況を示していないことがある。したがって、土地登記情報において地目が変更されていることを示す情報が含まれる場合、課税情報の正確性を担保することができないという問題があった。
【0197】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、土地の状況が課税情報に正しく反映されているか否かを判定する精度を向上させることができる課税情報管理装置を提供することを目的とする。本発明の第3の特徴を以下にまとめた。
【0198】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報と、前記土地特定情報に関連付けられた利用状況情報とを取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれており、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に対応する前記利用状況情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該利用状況情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定する判定部と、を有する。
【0199】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられ、登記の原因又は登記の目的と、登記の原因が発生した原因日を少なくとも含む土地登記情報と、前記土地特定情報に関連付けられ、前記土地の利用の状況及びその利用の状況が確定した日付を含む利用状況情報とを取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれておらず、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況及び前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況のうち、前記第1土地特定情報に対応する土地の状況が確定した日付が新しい方が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定する判定部と、を有する。
【0200】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられ、登記の原因又は登記の目的と、登記の原因が発生した原因日を少なくとも含む土地登記情報と、前記土地特定情報に関連付けられ、前記土地の利用の状況及びその利用の状況が確定した日付を含む利用状況情報とを取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれており、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しく、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定し、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しい場合に、正しい前記土地課税情報の課税地目の情報が前記記憶部に記憶されているか否かを判定しない判定部と、を有する。
【0201】
前記判定部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれておらず、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況及び前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況のうち、前記第1土地特定情報に対応する土地の状況が確定した日付が新しい方が示す日付が、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報が示す更新される原因となった日付より新しく、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に対応する土地の状況が確定した日付が新しい方が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定してもよい。
【0202】
前記判定部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた土地登記情報に所定の文言が含まれており、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しく、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報が示す更新される原因となった日付より新しく、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報の課税地目の情報が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる現況地目の情報と対応関係を有していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定し、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しい場合に、正しい前記土地課税情報の課税地目の情報が前記記憶部に記憶されているか否かを判定しなくてもよい。
【0203】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられ、登記の原因又は登記の目的と、登記の原因が発生した原因日を少なくとも含む土地登記情報と、前記土地特定情報に関連付けられ、前記土地の利用の状況及びその利用の状況が確定した日付を含む利用状況情報とを取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれており、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しく、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定する判定部と、を有する。
【0204】
前記判定部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言及び国土調査による調査結果を含むことを示す文言が含まれており、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に含まれる土地の状況が確定した日付が、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報に含まれる土地の状況が確定した日付よりも新しく、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定してもよい。
【0205】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられ、登記の原因又は登記の目的と、登記の原因が発生した原因日を少なくとも含む土地登記情報と、前記土地特定情報に関連付けられ、前記土地の利用の状況及びその利用の状況が確定した日付を含む利用状況情報とを取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記利用状況情報が存在せず、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定する判定部と、を有する。
【0206】
前記判定部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に所定の文言が含まれている場合に、正しい前記土地課税情報の課税地目の情報が前記記憶部に記憶されているか否かを判定しなくてもよい。
【0207】
本発明の別の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための土地特定情報に関連付けられ、登記の原因又は登記の目的と、登記の原因が発生した原因日を少なくとも含む土地登記情報と、前記土地特定情報に関連付けられ、前記土地の利用の状況及びその利用の状況が確定した日付を含む利用状況情報とを取得する取得部と、前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報が存在せず、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち少なくとも1つの項目の情報が、前記第1土地特定情報に対応する前記利用状況情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目と一致する項目の情報又は当該利用状況情報に含まれる、当該土地課税情報のうち少なくとも1つの項目に対応する項目の情報が示す状況を示していない場合に、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと判定する判定部と、を有する。
【0208】
前記課税情報管理装置は、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと前記判定部が判定した場合、正しい前記土地課税情報を前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に登録する処理を実行する更新部をさらに備えてもよい。
【0209】
前記課税情報管理装置は、正しい前記土地課税情報が前記記憶部に記憶されていないと前記判定部が判定し、かつ前記第1土地特定情報に関連付けて正しくないと判定した前記土地課税情報が記憶されている場合に、前記土地課税情報が正しい土地課税情報を示すように前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報を更新又は削除する処理を実行する更新部をさらに備えてもよい。
【0210】
前記課税情報管理装置は、前記判定部の判定結果を情報端末へ出力する情報提供部をさらに備えてもよい。前記更新部は、前記土地課税情報を更新する前に、前記土地課税情報を更新することを示すメッセージを出力させ、前記土地課税情報を更新するユーザの指示を取得した後に、前記土地課税情報を更新してもよい。前記更新部は、更新した土地課税情報を、期間ごと、所在地番ごと、所有者ごと、又は更新した項目ごとに表示させてもよい。
【0211】
前記課税情報管理装置は、前記更新部が前記土地課税情報を更新した後に、更新後の前記土地課税情報に基づいて課税標準額を算出する算出部と、をさらに有してもよい。
【0212】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0213】
1 課税情報管理装置
2 情報端末
3 サーバ
4 課税標準額算出装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 取得部
132 判定部
133 更新部
134 算出部
135 情報提供部
S 課税情報管理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2023-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、
第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれておらず、かつ、当該土地登記情報に分筆を示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報に含まれる第1課税地積の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる複数の登記地積のうちの一つの情報に更新し、かつ、分筆において分割される複数の土地のいずれかを特定するための新たな第2土地特定情報を特定し、特定した当該第2土地特定情報に関連付けて、第2課税地積の情報を当該土地登記情報に含まれる複数の登記地積のうちの別の一つと一致するように前記記憶部に登録する更新部と、
を有する、課税情報管理装置。
【請求項2】
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、
第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれておらず、かつ、当該土地登記情報に合筆を示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報に含まれる課税地積の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる登記地積の情報に更新し、かつ、合筆により抹消される前記土地特定情報を前記記憶部から削除する更新部と、
を有する、課税情報管理装置。
【請求項3】
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得する取得部と、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部と、
第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれておらず、かつ、当該土地登記情報に合筆を示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報に含まれる課税地積の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる登記地積の情報に更新し、かつ、合筆により抹消される前記土地特定情報を履歴情報として前記記憶部に記憶させる更新部と、
を有する、課税情報管理装置。
【請求項4】
前記更新部は、前記第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に地目変更を示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち課税地目以外の項目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち課税地目以外の項目と一致する項目の情報又は当該土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち課税地目以外の項目に対応する項目の情報に更新し、
前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報のうち課税地目の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる、当該土地課税情報のうち課税地目に一致又は対応する項目の情報に更新しない、
有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の課税情報管理装置。
【請求項5】
コンピュータが実行する、
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理方法であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれておらず、かつ、当該土地登記情報に分筆を示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報に含まれる第1課税地積の情報を、前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる複数の登記地積のうちの一つの情報に更新し、かつ、分筆において分割される複数の土地のいずれかを特定するための新たな第2土地特定情報を特定し、特定した当該第2土地特定情報に関連付けて、第2課税地積の情報を当該土地登記情報に含まれる複数の登記地積のうちの別の一つと一致するように前記記憶部に登録するステップと、
を有する、課税情報管理方法。
【請求項6】
コンピュータが実行する、
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理方法であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれておらず、かつ、当該土地登記情報に合筆を示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報に含まれる課税地積の情報を前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる登記地積の情報に更新し、かつ、合筆により抹消される前記土地特定情報を前記記憶部から削除するステップと、
を有する、課税情報管理方法。
【請求項7】
コンピュータが実行する、
固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理方法であって、
土地を特定するための土地特定情報に関連付けられた土地登記情報を取得するステップと、
前記土地特定情報に関連付けられた土地課税情報を記憶する記憶部を参照して、第1土地特定情報に関連付けられた前記土地登記情報に地目変更を示す所定の文言が含まれておらず、かつ、当該土地登記情報に合筆を示す文言が含まれている場合に、前記第1土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報に含まれる課税地積の情報を前記第1土地特定情報に対応する前記土地登記情報に含まれる登記地積の情報に更新し、かつ、合筆により抹消される前記土地特定情報を履歴情報として前記記憶部に記憶させるステップと、
を有する、課税情報管理方法。