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特開2024-94547情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094547
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240703BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211166
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】500147023
【氏名又は名称】デジタルアーツ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】上野 晴紀
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】Web会議にかかるコストを可視化することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置10は、複数のユーザ端末間のデータを送受信してWeb会議を実施する情報処理装置であって、ユーザ端末のユーザそれぞれの対価情報を予め登録する対価情報登録部13と、Web会議に参加するユーザの対価情報に基づいてWeb会議の実施にかかる会議コストを計算する会議コスト計算部14と、Web会議において会議コストを表示する表示制御部12と、を備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザ端末間のデータを送受信してWeb会議を実施する情報処理装置であって、
前記ユーザ端末のユーザそれぞれの対価情報を予め登録する対価情報登録部と、
前記Web会議に参加する前記ユーザの前記対価情報に基づいて前記Web会議の実施にかかる会議コストを計算する会議コスト計算部と、
前記Web会議において前記会議コストを表示する表示制御部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記Web会議の終了後に、前記会議コストを含む会議実施情報を通知する通知部を、
さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記Web会議の実施において、会議の実施内容を含む開始情報を予め設定する会議設定部、を備えて、
会議の実施内容が設定されていない場合、Web会議の開始が不可となる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
複数のユーザ端末間のデータを送受信してWeb会議を実施する情報処理方法であって、
前記ユーザ端末のユーザそれぞれの対価情報を予め登録するステップと、
前記Web会議に参加する前記ユーザの前記対価情報に基づいて前記Web会議の実施にかかる会議コストを計算するステップと、
前記Web会議において前記会議コストを表示するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータを、
前記ユーザ端末のユーザそれぞれの対価情報を予め登録する機能、
前記Web会議に参加する前記ユーザの前記対価情報に基づいて前記Web会議の実施にかかる会議コストを計算する機能、
前記Web会議において前記会議コストを表示する機能、
として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、働き方が多様化しており、在宅勤務、いわゆる「テレワーク」と呼ばれる勤務の形態が定着しつつある。
【0003】
テレワークにおいて、業務上のやりとりや社員間の会議等は、オンラインツールを介して実施される。業務の多くがオンラインツールを介して実施されることで、社員の移動時間や物理的な場所の確保等を削減することができ、社員間の意思疎通が簡潔かつ迅速に行われるため、作業の効率が高まるというメリットがある。
【0004】
従来から、オンライン上での会議、すなわちWeb会議の効率を向上させる技術が検討されており、例えばWeb会議の参加者それぞれの発言時間等を測定して、その発言時間等に基づいて会議主催者に支援情報を提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-047021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、Web会議の普及により、社員の移動にかかるコストを削減でき、社員間のコミュニケーションが円滑になる一方で、会議の実施が容易であるため、会議の必要性や議論に必要な人員を十分に検討することなく開催する場合がある。Web会議に参加する側も、カメラやマイクをオフにして参加ができるため、発言等をせずに積極性を欠いて参加している場合がある。
【0007】
会議の実施により人員の時間を拘束することは、人的なコストを要することになるが、Web会議による会議の実施は、コストへの意識が低下し、会議の効率が低下するという問題がある。
【0008】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、Web会議にかかるコストを可視化することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態に係る情報処理装置は、複数のユーザ端末間のデータを送受信してWeb会議を実施する情報処理装置であって、前記ユーザ端末のユーザそれぞれの対価情報を予め登録する対価情報登録部と、前記Web会議に参加する前記ユーザの前記対価情報に基づいて前記Web会議の実施にかかる会議コストを計算する会議コスト計算部と、前記Web会議において前記会議コストを表示する表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態により、Web会議にかかるコストを可視化することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す構成図。
図2】(A)ユーザの識別情報の一例を示す説明図、(B)対価情報の一例を示す図。
図3】Web会議を開始する際の、会議設定画面の一例を示す説明図。
図4】Web会議の表示画面の一例を示す説明図。
図5】(A)Web会議の表示画面の一例を示す説明図、(B)Web会議終了時における、表示画面の一例を示す説明図。
図6】Web会議終了時に、会議実施情報を通知する場合の通知例を示す説明図。
図7】本実施形態に係る情報処理方法の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置10の構成の一例を示す図である。
【0013】
情報処理装置10は、複数のユーザ端末20間においてデータを送受信させて、ユーザ端末20のユーザ間でのWeb会議を実行するサーバである。データとは、ユーザ端末20で取得される映像データ、音声データ、またはテキストデータ等の、端末間でのWeb会議にかかる情報を意味する。Web会議では、各ユーザの参加状態がそれぞれの端末上で確認できるように表示画面が制御される。
【0014】
ユーザ端末20は、企業や団体等に属する社員が業務で使用するPC、スマホ、タブレット端末などの端末を示しており、情報処理装置10とネットワーク(例えばインターネット)を介して通信可能な端末である。ユーザ端末20は、端末にインストールされたアプリケーションを介して情報処理装置10と通信を行い、Web会議に参加してもよいし、端末内のブラウザを介して情報処理装置10と通信を行い、Web会議に参加してもよい。
【0015】
なお、図1では、ユーザ端末20a、20b、20cの3つで記載しているが、この構成に限定されるものではなく、さらに複数のユーザ端末20が情報処理装置10と通信可能に接続されてもよい。
【0016】
実施形態に係る情報処理装置10は、Web会議が実施された場合に、ユーザの対価情報に基づいてWeb会議の会議コストを計算し、当該会議コストをWeb会議に参加するユーザのユーザ端末20に表示するものである。
【0017】
情報処理装置10は、データ送受信部11と、表示制御部12と、対価情報登録部13と、会議コスト計算部14と、会議設定部15と、通知部16と、を備えている。
【0018】
なお、情報処理装置10を構成する各ユニットの機能は、所定のプログラムコードを、プロセッサを用いて実行することによって実現しても良く、このようなソフトウェア処理に限らず、例えば、ASIC等を用いたハードウェア処理で実現してもよいし、ソフトウェア処理とハードウェア処理とを組み合わせて実現してもよい。
【0019】
データ送受信部11は、Web会議の開始に関する情報を、会議のホストとなるユーザ端末20から受け付けて、Web会議を開始する。Web会議に参加するユーザ端末20から取得される映像データや音声データ等を送受信して、Web会議を実行する。
【0020】
表示制御部12は、ユーザ端末20上で表示されるWeb会議の画面を制御する。表示制御部12は、Web会議の実施中において、会議に参加するユーザの表示を制御するとともに、ユーザの対価情報に基づき計算される会議コスト等の表示を制御する。会議コストの表示方法については後述する。
【0021】
対価情報登録部13は、ユーザ端末のユーザそれぞれの労働に対する対価情報を予め登録する。対価情報とは、ユーザそれぞれの労働の対価を評価できるものであればよく、例えば組織からユーザに対して労働の対価として支給される給与(または給料)をベースに設定されてもよいし、それぞれの組織で用いられている労働に対する評価値をベースに設定してもよい。
【0022】
ユーザの対価情報を登録する方法について、図2を用いて説明する。
図2(A)は、ユーザの識別情報の一例を示す説明図である。組織に属するユーザそれぞれを識別するための情報として、ユーザID、ユーザ名、所属、メールアドレスが登録されている。ユーザそれぞれについて、組織におけるユーザの職位が登録されている。
【0023】
図2(B)は、職位別に設定されている対価情報の一例を示す図である。組織の職位ごとに、月額の対価、毎時、毎分、毎秒に換算した対価が対価情報として登録されている。例えば、一般職の場合、月額600,000円、毎時3,750円、毎分62.50円、毎秒1.04円が対価情報として登録されている。ユーザのそれぞれは、自身の職位に基づき対価情報が決まる。
【0024】
例えば、ユーザID:0111、職位が一般職となる開発部所属の山田太郎は、一般職で登録されている対価が対価情報となる。ここでは、職位別の対価に基づいてユーザの対価情報を決定する例を説明したが、この方法に限定されるものではなく、例えばユーザごとに対価情報を直接紐づけて設定してもよい。
【0025】
会議コスト計算部14は、Web会議に参加するユーザの対価情報に基づいてWeb会議の実施にかかる会議コストを計算する。
【0026】
具体的には、Web会議に参加するユーザそれぞれの対価情報を対価情報登録部13から抽出し、会議開始から経過した時間に基づいて発生しているコスト(経過時間に相当する対価)をユーザごとに求めて、ユーザごとに求めたコストの総和を会議コストとする。なお、ユーザそれぞれのコストを、会議コストとして別々に管理してもよい。会議コストは、Web会議の開始から随時計算してもよいし、一定時間ごと(例えば5分ごと)に計算してもよい。なお、会議参加ユーザがWeb会議を途中で退出した場合には、当該会議参加ユーザに相当するコストは出席した時間に応じて計算される。
【0027】
そして、表示制御部12は、Web会議実施にかかる会議コストを、ユーザ端末20のWeb会議画面上に表示する。Web会議画面への会議コストの表示は、ユーザの対価情報に基づきユーザごとに求めたコストの総和を表示してもよいし、ユーザそれぞれのコストを、ユーザごとに確認できるように表示してもよい。
【0028】
また、Web会議画面への会議コストの表示は、会議開始からリアルタイムに表示するものであってもよいし、一定時間(例えば5分ごと)ごとに表示してもよい。会議に参加するユーザが全員退出する会議終了時に、会議コストを表示する構成にしてもよい。
【0029】
また、会議コストは、会議に参加する全てのユーザに対して表示してもよく、特定のユーザ(例えば会議の主催ユーザや主催ユーザの上位職のユーザ等)が、会議コストを確認できるようにしてもよい。
【0030】
また、少人数(例えば2人)でWeb会議を実施する場合、会議コストを表示することにより会議参加者の対価情報が相手に伝わるおそれがあるため、所定の参加人数(例えば3人)以下のWeb会議においては、会議に参加するユーザ自身のコストのみをWeb会議画面に表示する、または上位職のユーザのみに会議コストを表示する等のように、会議コストの表示をユーザごとに変更してもよい。
【0031】
また、会議コストの表示について、会議参加ユーザの対価情報に基づいて計算した金額表示に変えて、所定の閾値となる金額を複数設けて、閾値の金額に相当する物品(例えば家電製品)やサービス(例えば旅行費用)を設定しておき、そのコストに相当する物品やサービスを会議コストとして表示してもよい。例えば、5万円の金額に相当する物品として特定のテレビを、10万円の金額に相当するサービスとして特定の海外旅行を設定しておき、会議コストが5万円を超えた場合には、会議コストとして特定のテレビに相当していることをWeb会議画面に表示し、さらに会議コストが10万円を超えた場合には、会議コストとして特定の海外旅行に相当していることをWeb会議画面に表示する。
【0032】
会議設定部15は、Web会議の主催ユーザが会議を実施する際に、Web会議の開始情報を予め設定するものである。Web会議の開始情報とは、会議タイトル、Web会議の参加者、会議予定時間、会議実施内容(アジェンダ)、会議実施内容の予定時間、会議終了後に会議情報を通知する通知先等の情報である。
【0033】
会議設定部15において会議主催者となるユーザ端末20のユーザからWeb会議の開始情報を受け付けて、会議の主催ユーザはWeb会議を開始する。なお、Web会議の開始情報については、会議実施に必須となる入力項目や任意の入力項目を設定することができ、例えば会議の実施内容の入力がなければ、Web会議が開始不可とする構成にしてもよい。
【0034】
図3は、Web会議を開始する際の、会議設定画面の一例を示す説明図である。図3に示すように、会議主催者、会議タイトル、会議参加者、会議予定時間、会議実施内容、会議実施内容の予定時間、会議終了後に会議情報を通知する通知先の設定が可能となっている。ここでは、会議主催者である山田太郎を含む一般職4名と、管理職(課長)1名、管理職(部長)1名の計6名が会議参加者となっており、会議予定時間は60分、会議実施内容として3項目が設定されている。各項目について、それぞれ20分の予定時間が設定されており、項目名「開発工程Aの進捗確認」は開始から20分後に完了予定、項目名「開発工程Bの課題検討」は開始から40分後に完了予定、項目名「開発工程Cの課題検討」は開始から60分後に完了予定となる。さらに、会議終了後に通知される会議情報の通知先として山田太郎と田中次郎が設定されている。
【0035】
図4は、Web会議の表示画面の一例を示す説明図である。
会議に参加しているユーザが、映像データ等に基づいてWeb会議画面に表示されており、画面上に会議コスト、会議開始からの経過時間、会議予定時間が表示されている。また、開始情報として設定された会議実施内容が、項目ごとに表示されている。
【0036】
会議コストは、会議開始から5分経過後のコストを表示したものであり。会議コストは、会議参加者である一般職4名、管理職(課長)1名、管理職(部長)1名それぞれの対価情報を対価情報登録部13から抽出して、5分経過後までに発生しているコスト(5分に相当する対価)をユーザごとに求めて、求めたコストの総和を会議コストとして表示さしている。
【0037】
また、会議実施内容について、チェックボックス等を用いて項目ごとに表示し、会議の進捗に応じてチェックボックスの入力を会議参加者から受け付ける構成にしてもよい。これにより、会議実施内容の完了または未完了が管理される。
【0038】
また、会議実施内容に予定時間が設定されている場合に、会議実施内容が予定時間を経過した際に未完了であるとき、会議の進行が遅れている旨を通知するアラートを画面に表示してもよい。また、会議終了の所定時間前(例えば10分前)に、アラートを画面に表示する、または警告音等により会議参加ユーザに通知してもよい。これにより、会議主催ユーザは、会議の実施内容の進捗を把握しつつ会議を進行させることができる。
【0039】
また、会議実施内容ごとに、会議で議論された内容等をメモとして受け付ける構成にしてもよい。これにより、会議コストを把握しつつ、会議の実施進捗を確認することができる。また、実施中のWeb会議が会議予定時間要した場合に、想定される会議コストを表示してもよい。
【0040】
図5(A)は、会議開始から15分経過後におけるWeb会議の表示画面の一例を示す説明図である。会議開始から15分経過後の会議コストが計算されて、当該コストである4,062円がWeb会議の表示画面に表示されている。会議実施内容として、「開発工程Aの進捗確認」が実施済みの項目としてチェックされている。
【0041】
図5(B)は、Web会議終了時における、表示画面の一例を示す説明図である。会議開始から65分経過して会議が終了する際に、会議コストが計算されて、当該コストである17,603円が表示されている。会議実施内容として、「開発工程Aの進捗確認」、「開発工程Bの課題検討」が完了済みの項目としてチェックされており、「開発工程Cの課題検討」が未完了項目として残っている。このように、参加ユーザは、会議開始から終了まで会議コストを確認しながら、Web会議を進めることができる。
【0042】
図1に戻って説明を続ける。
通知部16は、Web会議の終了後に、実施されたWeb会議の会議コストを含む会議実施情報を通知先に通知する。会議実施情報とは、会議タイトル、参加ユーザ、会議実施時間(会議時刻から終了時刻)、会議コスト、会議の完了項目、未完了項目、会議達成度等の情報である。なお、会議達成度とは、会議における完了項目数を事前に設定した実施項目数で割った数値となる。通知部16は、予め通知先に設定された通知先にメール等により通知する。
【0043】
また、ユーザ端末20のマイクから入力された会議参加ユーザの音声情報に基づき会議中の発言者を特定して、発言時間を会議参加ユーザごとに求めてもよい。この場合、通知部16は、会議参加者ごとの発言時間や発言割合等のデータを会議実施情報として通知してもよい。
【0044】
また、ユーザそれぞれの業務予定について、カレンダーに登録するような予定管理ツールで管理されている場合に、Web会議実施後に、ユーザのカレンダーに会議実施情報を自動的に登録可能にしてもよい。また、予定管理ツールが無い場合であっても、Web会議実施後の会議実施情報に基づいて会議の実施日、会議内容等の情報を紐づけたカレンダーを自動的に生成してもよい。これにより、Web会議の実施情報がユーザの業務カレンダーに正確に記録されて、ユーザはその内容を振り返ることができる。
【0045】
また、会議実施情報は、実施されたWeb会議ごとに随時記録されて、ユーザの属する組織における累積の会議コスト及び会議時間が定期的(例えば月間や年間)に計算されてもよい。また、会議主催ユーザ別に会議コスト及び会議時間が定期的に計算されてもよい。計算されたデータは、ユーザにより参照可能であり、会議コスト(または会議時間)が多いユーザを上位から表示したリストを生成してもよい。
【0046】
通知部16は、会議主催ユーザに対して、当該ユーザが過去に実施したWeb会議の会議コスト、会議実施時間等を通知してもよい。ユーザは、自身のWeb会議における会議コスト及び会議実施時間等の傾向を把握することができる。
【0047】
図6は、Web会議終了時に、会議実施情報を通知する場合の通知例を示している。
図6に示すように、会議の内容、会議実施時間、参加ユーザ、会議時間、会議の完了項目、未完了項目、会議達成度、会議コスト等がメール本文に記載されており、図3に示すように通知先に設定された山田太郎、田中次郎に通知される。
【0048】
続いて、本実施形態に係る情報処理装置10の動作について説明する。
図7は、本実施形態に係る情報処理方法のフローチャートである(適宜、図1参照)。
【0049】
会議コスト計算部14は、Web会議に参加する参加ユーザそれぞれの対価情報を対価情報登録部13から抽出する(S10)。
【0050】
会議コスト計算部14は、会議開始から経過した時間に基づき発生しているコストを参加ユーザごとに求めて、参加ユーザごとのコストの総和を会議コストとして求める(S11)。
【0051】
表示制御部12は、Web会議においてユーザ端末20の画面上に会議コストを表示する(S12)。
【0052】
通知部16は、Web会議が終了した場合、会議実施の詳細を示す情報である会議実施情報を、予め設定された通知先に通知する(S13:YES、S14)。Web会議が継続している場合には、S10~S12を継続する(S13:NO)。
【0053】
このように、複数のユーザが参加するWeb会議において、会議コストを会議画面に表示することで、会議に要しているコストが可視化され、ユーザ間で共有することができる。Web会議にかかるコストをユーザが意識することで、複数のユーザを集めての会議実施の必要性の検討や綿密な事前準備等が定着し、Web会議の効率化を図られるととともに組織の生産性を向上させることができる。また、Web会議実施後に通知される会議実施情報をユーザが確認することで、会議参加に必要な人員、実施間隔等を精査することができる。
【0054】
以上述べた実施形態の情報処理装置によれば、ユーザの対価情報を登録しておき、Web会議が実施された場合に、参加ユーザの対価情報に基づいてWeb会議の会議コストを計算して、当該会議コストを表示することにより、Web会議にかかるコストを可視化することができる。
【0055】
なお、情報処理装置10で実行されるプログラムは、ROM等の記憶回路に予め組み込んで提供される。もしくは、このプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、メモリカード、DVD、フレキシブルディスク等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供するようにしてもよい。また、情報処理装置10で実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせて提供するようにしてもよい。
【0056】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
10…情報処理装置、11…データ送受信部、12…表示制御部、13…対価情報登録部、14…会議コスト計算部、15…会議設定部、16…通知部、20(20a,20b,20c)…ユーザ端末。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-07-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザ端末間のデータを送受信してWeb会議を実施する情報処理装置であって、
前記ユーザ端末のユーザそれぞれの対価情報を予め登録する対価情報登録部と、
前記Web会議に参加する前記ユーザの前記対価情報に基づいて前記Web会議の実施にかかる会議コストを計算する会議コスト計算部と、
実施中の前記Web会議において前記会議コストを表示する表示制御部と、
前記表示制御部は、所定の金額に相当する物品またはサービスを予め設定しておき、ユーザそれぞれの対価情報に基づき計算された金額に相当する当該物品またはサービスを会議コストとして金額に変えて表示可能であり、
前記ユーザが前記Web会議の実施する前に、前記ユーザが過去に開催した前記Web会議の会議コストを含む会議実施情報を通知する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記Web会議の終了後に、前記会議コストを含む会議実施情報を通知する通知部を、
さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記Web会議の実施において、会議の実施内容を含む開始情報を予め設定する会議設定部を備えて、
会議の実施内容が設定されていない場合、Web会議の開始が不可となる、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
情報処理装置を用いて複数のユーザ端末間のデータを送受信してWeb会議を実施する情報処理方法であって、
前記情報処理装置において、前記ユーザ端末のユーザそれぞれの対価情報を予め登録するステップと、
前記情報処理装置において、前記Web会議に参加する前記ユーザの前記対価情報に基づいて前記Web会議の実施にかかる会議コストを計算するステップと、
前記情報処理装置において、実施中の前記Web会議において前記会議コストを表示するステップと、
前記情報処理装置において、所定の金額に相当する物品またはサービスを予め設定しておき、ユーザそれぞれの対価情報に基づき計算された金額に相当する当該物品またはサービスを会議コストとして金額に変えて表示するステップと、
前記情報処理装置において、前記ユーザが前記Web会議の実施する前に、前記ユーザが過去に開催した前記Web会議の会議コストを含む会議実施情報を通知するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータを、
ーザ端末のユーザそれぞれの対価情報を予め登録する機能、
eb会議に参加する前記ユーザの前記対価情報に基づいて前記Web会議の実施にかかる会議コストを計算する機能、
実施中の前記Web会議において前記会議コストを表示する機能、
所定の金額に相当する物品またはサービスを予め設定しておき、ユーザそれぞれの対価情報に基づき計算された金額に相当する当該物品またはサービスを会議コストとして金額に変えて表示する機能、
前記ユーザが前記Web会議の実施する前に、前記ユーザが過去に開催した前記Web会議の会議コストを含む会議実施情報を通知する機能、
として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明の実施形態に係る情報処理装置は、複数のユーザ端末間のデータを送受信してWeb会議を実施する情報処理装置であって、前記ユーザ端末のユーザそれぞれの対価情報を予め登録する対価情報登録部と、前記Web会議に参加する前記ユーザの前記対価情報に基づいて前記Web会議の実施にかかる会議コストを計算する会議コスト計算部と、実施中の前記Web会議において前記会議コストを表示する表示制御部と、前記表示制御部は、所定の金額に相当する物品またはサービスを予め設定しておき、ユーザそれぞれの対価情報に基づき計算された金額に相当する当該物品またはサービスを会議コストとして金額に変えて表示可能であり、前記ユーザが前記Web会議の実施する前に、前記ユーザが過去に開催した前記Web会議の会議コストを含む会議実施情報を通知することを特徴とする。