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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094591
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】作業機械、遠隔操作支援装置
(51)【国際特許分類】
E02F 9/26 20060101AFI20240703BHJP
E02F 9/24 20060101ALI20240703BHJP
E02F 9/20 20060101ALI20240703BHJP
【ＦＩ】
E02F9/26 A
E02F9/24 J
E02F9/20 H
E02F9/20 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2022211228
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002107
【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】平手 奨二
(72)【発明者】
【氏名】本田 圭二
(72)【発明者】
【氏名】佐野 裕介
【テーマコード（参考）】
2D003
2D015
【Ｆターム（参考）】
2D003AA01
2D003BA04
2D003BA07
2D003BB09
2D003DA04
2D003DB08
2D003DC01
2D003FA02
2D015EA02
2D015EB01
2D015GA03
2D015GB01
2D015HA03
2D015HB00
(57)【要約】
【課題】作業機械に搭乗するオペレータによる操作と、作業機械の外部のオペレータによる遠隔操作との双方が可能な場合に、一方のオペレータが他方のオペレータによる作業機械の操作状況を把握可能な技術を提供する。
【解決手段】本開示の一実施形態に係るショベル１００は、遠隔操作の入力に応じて、油圧アクチュエータＨＡが動作している場合に、ショベル１００が遠隔操作されている旨をキャビン１０のオペレータＯＰ１に通知する。また、本開示の他の実施形態に係る遠隔操作支援装置２００は、キャビン１０の操作装置２６に対する入力によって油圧アクチュエータＨＡが操作されている場合に、ショベル１００が操作装置２６に対する入力によって操作されていることを遠隔操作の入力を行うオペレータＯＰ２に通知する。
【選択図】図８
【解決手段】本開示の一実施形態に係るショベル１００は、遠隔操作の入力に応じて、油圧アクチュエータＨＡが動作している場合に、ショベル１００が遠隔操作されている旨をキャビン１０のオペレータＯＰ１に通知する。また、本開示の他の実施形態に係る遠隔操作支援装置２００は、キャビン１０の操作装置２６に対する入力によって油圧アクチュエータＨＡが操作されている場合に、ショベル１００が操作装置２６に対する入力によって操作されていることを遠隔操作の入力を行うオペレータＯＰ２に通知する。
【選択図】図８
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクチュエータと、
運転席と、
前記運転席の第１のオペレータが前記アクチュエータの操作を行うための入力を行う操作装置と、
作業機械の外部からの遠隔操作の入力と、前記操作装置に対する入力との何れか一方に応じて、前記アクチュエータを動作させる制御部と、
前記遠隔操作の入力に応じて、前記アクチュエータが動作している場合に、作業機械が遠隔操作されている旨を前記第１のオペレータに通知すること、及び前記遠隔操作の入力に応じて前記アクチュエータが動作する可能性がある場合に、作業機械が遠隔操作される可能性がある旨を前記第１のオペレータに通知することの少なくとも一方を行う通知部と、を備える、
作業機械。
運転席と、
前記運転席の第１のオペレータが前記アクチュエータの操作を行うための入力を行う操作装置と、
作業機械の外部からの遠隔操作の入力と、前記操作装置に対する入力との何れか一方に応じて、前記アクチュエータを動作させる制御部と、
前記遠隔操作の入力に応じて、前記アクチュエータが動作している場合に、作業機械が遠隔操作されている旨を前記第１のオペレータに通知すること、及び前記遠隔操作の入力に応じて前記アクチュエータが動作する可能性がある場合に、作業機械が遠隔操作される可能性がある旨を前記第１のオペレータに通知することの少なくとも一方を行う通知部と、を備える、
作業機械。
【請求項2】
前記通知部は、前記作業機械が遠隔操作されているか否か、及び前記作業機械が遠隔操作される可能性があるか否かの少なくとも一方を前記第１のオペレータに通知する、
請求項１に記載の作業機械。
請求項１に記載の作業機械。
【請求項3】
前記通知部は、第２のオペレータが前記遠隔操作の入力を行うことが可能な所定の場所にいる場合に、その旨を前記第１のオペレータに通知を行う、
請求項１又は２に記載の作業機械。
請求項１又は２に記載の作業機械。
【請求項4】
前記通知部は、前記所定の場所に前記第２のオペレータがいるか否かを前記第１のオペレータに通知する、
請求項３に記載の作業機械。
請求項３に記載の作業機械。
【請求項5】
前記通知部は、前記第１のオペレータから視認可能な箇所に配置され、前記所定の場所の現在の撮像画像を表示する、
請求項４に記載の作業機械。
請求項４に記載の作業機械。
【請求項6】
作業機械の運転席付近に設けられる操作装置に対する入力、及び前記作業機械の外部からの遠隔操作の入力の何れか一方に応じて、アクチュエータが操作される前記作業機械と通信を行うための通信部と、
前記操作装置に対する入力によって前記アクチュエータが操作されている場合に、前記作業機械が前記操作装置に対する入力によって操作されていることを前記遠隔操作の入力を行う第３のオペレータに通知すること、及び前記操作装置に対する入力によって前記アクチュエータが操作される可能性がある場合に、前記作業機械が前記操作装置に対する入力によって操作される可能性があることを前記第３のオペレータに通知することの少なくとも一方を行う通知部と、を備える、
遠隔操作支援装置。
前記操作装置に対する入力によって前記アクチュエータが操作されている場合に、前記作業機械が前記操作装置に対する入力によって操作されていることを前記遠隔操作の入力を行う第３のオペレータに通知すること、及び前記操作装置に対する入力によって前記アクチュエータが操作される可能性がある場合に、前記作業機械が前記操作装置に対する入力によって操作される可能性があることを前記第３のオペレータに通知することの少なくとも一方を行う通知部と、を備える、
遠隔操作支援装置。
【請求項7】
前記通知部は、前記作業機械が前記操作装置に対する入力によって操作されているか否か、及び前記作業機械が前記操作装置に対する入力によって操作される可能性があるか否かを前記第３のオペレータに通知する、
請求項６に記載の遠隔操作支援装置。
請求項６に記載の遠隔操作支援装置。
【請求項8】
前記通知部は、前記運転席に第４のオペレータがいる場合に、その旨を前記第３のオペレータに通知する、
請求項６又は７に記載の遠隔操作支援装置。
請求項６又は７に記載の遠隔操作支援装置。
【請求項9】
前記通知部は、前記運転席に第４のオペレータがいるか否かを前記第３のオペレータに通知する、
請求項８に記載の遠隔操作支援装置。
請求項８に記載の遠隔操作支援装置。
【請求項10】
前記通知部は、前記第３のオペレータから視認可能な箇所に配置され、前記運転席の現在の撮像画像を表示する、
請求項９に記載の遠隔操作支援装置。
請求項９に記載の遠隔操作支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業機械等に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自身に搭乗するオペレータによる操作と、自身の外部のオペレータによる遠隔操作との双方が可能な作業機械（例えば、ショベル）が知られている（特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開２０２２－１８２５２９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、作業機械の運転席のオペレータと、作業機械の外部のオペレータとの双方が作業機械を操作可能な場合、一方のオペレータが予期しない状況で、他方のオペレータの操作によって、作業機械が動作する可能性がある。その結果、一方のオペレータの予期しない作業機械の動作が発生し、例えば、一方のオペレータが作業機械の深刻な故障状態等と誤認しパニック状態に陥る可能性がある。
【0005】
そこで、上記課題に鑑み、作業機械に搭乗するオペレータによる操作と、作業機械の外部のオペレータによる遠隔操作との双方が可能な場合に、一方のオペレータが他方のオペレータによる作業機械の操作状況を把握可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
アクチュエータと、
運転席と、
前記運転席の第１のオペレータが前記アクチュエータの操作を行うための入力を行う操作装置と、
作業機械の外部からの遠隔操作の入力と、前記操作装置に対する入力との何れか一方に応じて、前記アクチュエータを動作させる制御部と、
前記遠隔操作の入力に応じて、前記アクチュエータが動作している場合に、作業機械が遠隔操作されている旨を前記第１のオペレータに通知すること、及び前記遠隔操作の入力に応じて前記アクチュエータが動作する可能性がある場合に、作業機械が遠隔操作される可能性がある旨を前記第１のオペレータに通知することの少なくとも一方を行う通知部と、を備える、
作業機械が提供される。
アクチュエータと、
運転席と、
前記運転席の第１のオペレータが前記アクチュエータの操作を行うための入力を行う操作装置と、
作業機械の外部からの遠隔操作の入力と、前記操作装置に対する入力との何れか一方に応じて、前記アクチュエータを動作させる制御部と、
前記遠隔操作の入力に応じて、前記アクチュエータが動作している場合に、作業機械が遠隔操作されている旨を前記第１のオペレータに通知すること、及び前記遠隔操作の入力に応じて前記アクチュエータが動作する可能性がある場合に、作業機械が遠隔操作される可能性がある旨を前記第１のオペレータに通知することの少なくとも一方を行う通知部と、を備える、
作業機械が提供される。
【0007】
また、本開示の他の実施形態では、
作業機械の運転席付近に設けられる操作装置に対する入力、及び前記作業機械の外部からの遠隔操作の入力の何れか一方に応じて、アクチュエータが操作される前記作業機械と通信を行うための通信部と、
前記操作装置に対する入力によって前記アクチュエータが操作されている場合に、前記作業機械が前記操作装置に対する入力によって操作されていることを前記遠隔操作の入力を行う第３のオペレータに通知すること、及び前記操作装置に対する入力によって前記アクチュエータが操作される可能性がある場合に、前記作業機械が前記操作装置に対する入力によって操作される可能性があることを前記第３のオペレータに通知することの少なくとも一方を行う通知部と、を備える、
遠隔操作支援装置が提供される。
作業機械の運転席付近に設けられる操作装置に対する入力、及び前記作業機械の外部からの遠隔操作の入力の何れか一方に応じて、アクチュエータが操作される前記作業機械と通信を行うための通信部と、
前記操作装置に対する入力によって前記アクチュエータが操作されている場合に、前記作業機械が前記操作装置に対する入力によって操作されていることを前記遠隔操作の入力を行う第３のオペレータに通知すること、及び前記操作装置に対する入力によって前記アクチュエータが操作される可能性がある場合に、前記作業機械が前記操作装置に対する入力によって操作される可能性があることを前記第３のオペレータに通知することの少なくとも一方を行う通知部と、を備える、
遠隔操作支援装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
上述の実施形態によれば、作業機械に搭乗するオペレータによる操作と、作業機械の外部のオペレータによる遠隔操作との双方が可能な場合に、一方のオペレータが他方のオペレータによる作業機械の操作状況を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】遠隔操作支援システムの一例を示す図である。
【図2】ショベルの一例を示す側面図である。
【図3】ショベルの一例を示す上面図である。
【図4】キャビンの内部の一例を模式的に示す図である。
【図5】遠隔操作室の内部の一例を模式的に示す図である。
【図6】ショベルのハードウェア構成の一例を示す図である。
【図7】遠隔操作支援装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図8】遠隔操作支援システムにおけるショベルの操作に関する機能構成の一例を示す図である。
【図9】ショベルの遠隔操作の実施状況に関する通知処理の第１例を概略的に示すフローチャートである。
【図10】ショベルの遠隔操作の実施状況に関する通知処理の第２例を概略的に示すフローチャートである。
【図11】ショベルの通常操作の実施状況に関する通知処理の第１例を概略的に示すフローチャートである。
【図12】ショベルの通常操作の実施状況に関する通知処理の第２例を概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
【0011】
【0012】
図１は、遠隔操作支援システムＳＹＳの一例を示す図である。図２は、ショベル１００の一例を示す側面図である。図３は、ショベル１００の一例を示す上面図である。図４は、キャビン１０の内部の一例を模式的に示す図である。図５は、遠隔操作室ＲＣＲの内部の一例を模式的に示す図である。以下、ショベル１００の上面視でアタッチメントＡＴが延び出す方向（図２の上方向）を"前"と規定して、ショベル１００における方向、或いは、ショベル１００から見た方向を説明する場合がある。
【0013】
図１に示すように、遠隔操作支援システムＳＹＳは、ショベル１００と、遠隔操作支援装置２００とを含む。
【0014】
遠隔操作支援システムＳＹＳは、遠隔操作支援装置２００を用いて、ショベル１００の外部のオペレータによるショベル１００の遠隔操作を支援する。
【0015】
尚、遠隔操作支援システムＳＹＳは、ショベル１００とは異なる他の作業機械の外部のオペレータによるショベル１００の遠隔操作を支援してもよい。例えば、他の作業機械は、クローラクレーンやブルドーザ等である。
【0016】
【0017】
下部走行体１は、クローラ１Ｃを用いて、ショベル１００を走行させる。クローラ１Ｃは、左側のクローラ１ＣＬ及び右側のクローラ１ＣＲを含む。クローラ１ＣＬは、走行油圧モータ１ＭＬで油圧駆動される。同様に、クローラ１ＣＬは、走行油圧モータ１ＭＲで油圧駆動される。これにより、下部走行体１は、自走することができる。
【0018】
上部旋回体３は、旋回機構２を介して下部走行体１に旋回可能（旋回自在）に搭載される。例えば、上部旋回体３は、旋回油圧モータ２Ｍで旋回機構２が油圧駆動されることにより、下部走行体１に対して旋回する。
【0019】
ブーム４は、左右方向に沿う回転軸を中心として俯仰可能なように、上部旋回体３の前部中央に取り付けられる。アーム５は、左右方向に沿う回転軸を中心として回転可能なように、ブーム４の先端に取り付けられる。バケット６は、左右方向に沿う回転軸を中心として回転可能なように、アーム５の先端に取り付けられる。
【0020】
バケット６は、エンドアタッチメントの一例であり、例えば、掘削作業や法面作業や整地作業等に用いられる。
【0021】
バケット６は、ショベル１００の作業内容に応じて、適宜交換可能な態様で、アーム５の先端に取り付けられている。つまり、アーム５の先端には、バケット６に代えて、バケット６とは異なる種類のバケット、例えば、相対的に大きい大型バケット、法面用バケット、浚渫用バケット等が取り付けられてもよい。また、アーム５の先端には、バケット以外の種類のエンドアタッチメント、例えば、攪拌機、ブレーカ、クラッシャー等が取り付けられてもよい。また、アーム５と、エンドアタッチメントとの間には、例えば、クイックカップリングやチルトローテータ等の予備アタッチメントが設けられてもよい。
【0022】
ブーム４、アーム５、及び、バケット６は、それぞれ、ブームシリンダ７、アームシリンダ８、及び、バケットシリンダ９により油圧駆動される。
【0023】
キャビン１０は、オペレータが搭乗し、ショベル１００を操作するための操縦室である。キャビン１０は、例えば、上部旋回体３の前部左側に搭載される。
【0024】
また、ショベル１００は、通信装置６０を含む。これにより、ショベル１００は、所定の通信回線ＮＷを通じて、遠隔操作支援装置２００と相互に通信を行うことができる。例えば、ショベル１００は、自身が取得する或いは生成する各種情報を遠隔操作支援装置２００に送信し共有する。また、ショベル１００は、通信回線ＮＷを通じて、遠隔操作支援装置２００で行われる、自身の遠隔操作に関する操作入力の内容を表す信号（以下、「遠隔操作信号」）を受信してもよい。
【0025】
通信回線ＮＷは、例えば、作業現場のローカルネットワーク（ＬＡＮ：Local Area Network）を含む。また、通信回線ＮＷは、広域ネットワーク（ＷＡＮ：Wide Area Network）を含んでもよい。広域ネットワークには、例えば、基地局を末端とする移動体通信網、通信衛星を利用する衛星通信網、インターネット網等が含まれる。また、通信回線ＮＷは、例えば、ＷｉＦｉやブルートゥース（登録商標）等の無線通信規格に基づく近距離通信回線が含まれてもよい。
【0026】
ショベル１００は、キャビン１０に搭乗するオペレータの操作に応じて、下部走行体１（即ち、左右の一対のクローラ１ＣＬ，１ＣＲ）、上部旋回体３、ブーム４、アーム５、及びバケット６等の被駆動要素を動作させることができる。
【0027】
例えば、図４に示すように、キャビン１０の内部において、オペレータＯＰ１は、運転席ＳＴ１に着座する。そして、オペレータＯＰ１は、前方ウィンドウＦＷＤ、左方ウィンドウＬＷＤ、及び右方ウィンドウＲＷＤを通じてショベル１００の周囲を確認しながら、操作装置２６を用いて、ショベル１００を操作する。
【0028】
また、ショベル１００は、キャビン１０に搭乗するオペレータによって操作可能に構成されるのに加えて、ショベル１００の外部から遠隔操作（リモート操作）が可能に構成される。ショベル１００が遠隔操作される場合、キャビン１０の内部は、無人状態であってもよい。以下、オペレータの操作には、キャビン１０のオペレータによる、操作装置２６を用いたショベル１００の操作、及びショベル１００の外部のオペレータによるショベル１００の遠隔操作の少なくとも一方が含まれる前提で説明を進める。
【0029】
また、ショベル１００は、オペレータの操作に基づく半自動運転機能を有してもよい。半自動運転機能は、操作支援型のマシンコントロール（ＭＣ：Machine Control）機能とも称される。半自動運転機能は、オペレータの操作に応じて、操作対象の被駆動要素（アクチュエータ）に連動させるように、他の被駆動要素（アクチュエータ）を自動で動作させる機能である。
【0030】
＜遠隔操作支援装置の概要＞
遠隔操作支援装置２００は、通信回線ＮＷを通じて、ショベル１００と通信可能に接続され、ショベル１００の外部のオペレータによるショベル１００の遠隔操作を支援する。
遠隔操作支援装置２００は、通信回線ＮＷを通じて、ショベル１００と通信可能に接続され、ショベル１００の外部のオペレータによるショベル１００の遠隔操作を支援する。
【0031】
例えば、遠隔操作には、遠隔操作支援装置２００で行われるショベル１００の被駆動要素（アクチュエータ）の操作に関する入力によって、ショベル１００が操作される態様が含まれる。
【0032】
また、遠隔操作には、ショベル１００の周囲の人（例えば、作業者）のショベル１００に対する外部からの音声入力やジェスチャ入力等によって、ショベル１００が操作される態様が含まれてもよい。具体的には、ショベル１００は、自身に搭載される音声入力装置（例えば、マイクロフォン）やジェスチャ入力装置（例えば、撮像装置）等を通じて、周囲の作業者等により発話される音声や作業者等により行われるジェスチャ等を認識する。そして、ショベル１００は、認識した音声やジェスチャ等の内容に応じて、アクチュエータを動作させ、下部走行体１（左右のクローラ１Ｃ）、上部旋回体３、ブーム４、アーム５、及びバケット６等の被駆動要素を駆動してもよい。
【0033】
遠隔操作支援装置２００は、例えば、ショベル１００の作業を外部から管理する管理センタ等の作業現場の外部の施設に設けられる。この場合、例えば、図５に示すように、遠隔操作支援装置２００が設置される施設には、ショベル１００の外部のオペレータＯＰ２がショベル１００の遠隔操作を行うための運転席ＳＴ２を含む遠隔操作室ＲＣＲが設けられる。遠隔操作室ＲＣＲには、例えば、操作装置２０７Ａ、及び表示装置２０８Ａ～２０８Ｃが設けられる。そして、ショベル１００の外部のオペレータＯＰ２は、運転席ＳＴ２に着座し、表示装置２０８Ａ～２０８Ｃに表示される、ショベル１００の周辺のリアルタイムの画像を確認しながら、操作装置２０７Ａを用いて、ショベル１００の遠隔操作を行う。
【0034】
また、遠隔操作支援装置２００は、可搬型の操作端末であってもよく、この場合、オペレータは、ショベル１００の周辺からショベル１００の作業状況を直接確認しながらショベル１００の遠隔操作を行うことができる。
【0035】
例えば、ショベル１００は、自身に搭載される通信装置６０を通じて、自身に搭載される撮像装置４０が出力する撮像画像に基づくショベル１００の前方を含む周辺の様子を表す画像（以下、「周辺画像」）を遠隔操作支援装置２００に送信する。また、ショベル１００は、通信装置６０を通じて、撮像装置４０が出力する撮像画像を遠隔操作支援装置２００に送信し、遠隔操作支援装置２００は、ショベル１００から受信する撮像画像を加工することで周辺画像を生成してもよい。そして、遠隔操作支援装置２００は、ショベル１００の前方を含む周辺の様子を表す周辺画像を自身の表示装置２０８（例えば、表示装置２０８Ａ～２０８Ｃ）に表示させてよい。また、ショベル１００のキャビン１０の内部の出力装置５０（表示装置５０Ａ）に表示される各種の情報画像（情報画面）は、同様に、遠隔操作支援装置２００の表示装置２０８に表示されてもよい。これにより、遠隔操作支援装置２００を利用するオペレータは、例えば、表示装置２０８に表示されるショベル１００の周辺の様子を表す画像や情報画面等の表示内容を確認しながら、ショベル１００を遠隔操作することができる。
【0036】
【0037】
＜ショベルのハードウェア構成＞
図６は、ショベル１００のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図６は、ショベル１００のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0038】
尚、図６では、機械的動力が伝達される経路は二重線、油圧アクチュエータを駆動する高圧の作動油が流れる経路は実線、パイロット圧が伝達される経路は破線、電気信号が伝達される経路は点線でそれぞれ示される。
【0039】
ショベル１００は、被駆動要素の油圧駆動に関する油圧駆動系、被駆動要素の操作に関する操作系、ユーザとの情報のやり取りに関するユーザインタフェース系、外部との通信に関する通信系、及び各種制御に関する制御系等のそれぞれの構成要素を含む。
【0040】
≪油圧駆動系≫
図６に示すように、ショベル１００の油圧駆動系は、上述の如く、下部走行体１（左右のクローラ１Ｃ）、上部旋回体３、ブーム４、アーム５、及びバケット６等の被駆動要素のそれぞれを油圧駆動する油圧アクチュエータＨＡを含む。また、本実施形態に係るショベル１００の油圧駆動系は、エンジン１１と、レギュレータ１３と、メインポンプ１４と、コントロールバルブ１７とを含む。
図６に示すように、ショベル１００の油圧駆動系は、上述の如く、下部走行体１（左右のクローラ１Ｃ）、上部旋回体３、ブーム４、アーム５、及びバケット６等の被駆動要素のそれぞれを油圧駆動する油圧アクチュエータＨＡを含む。また、本実施形態に係るショベル１００の油圧駆動系は、エンジン１１と、レギュレータ１３と、メインポンプ１４と、コントロールバルブ１７とを含む。
【0041】
油圧アクチュエータＨＡには、走行油圧モータ１ＭＬ，１ＭＲ、旋回油圧モータ２Ｍ、ブームシリンダ７、アームシリンダ８、及びバケットシリンダ９等が含まれる。
【0042】
尚、ショベル１００は、油圧アクチュエータＨＡの一部又は全部が電動アクチュエータに置換されてもよい。つまり、ショベル１００は、ハイブリッドショベルや電動ショベルであってもよい。
【0043】
エンジン１１は、ショベル１００の原動機であり、油圧駆動系におけるメイン動力源である。エンジン１１は、例えば、軽油を燃料とするディーゼルエンジンである。エンジン１１は、例えば、上部旋回体３の後部に搭載される。エンジン１１は、例えば、後述するコントローラ３０による直接或いは間接的な制御下で、予め設定される目標回転数で一定回転し、メインポンプ１４及びパイロットポンプ１５を駆動する。
【0044】
尚、エンジン１１に代えて、或いは、加えて、他の原動機（例えば、電動機）等がショベル１００に搭載されてもよい。
【0045】
レギュレータ１３は、コントローラ３０の制御下で、メインポンプ１４の吐出量を制御（調節）する。例えば、レギュレータ１３は、コントローラ３０からの制御指令に応じて、メインポンプ１４の斜板の角度（以下、「傾転角」）を調節する。
【0046】
メインポンプ１４は、高圧油圧ラインを通じてコントロールバルブ１７に作動油を供給する。メインポンプ１４は、例えば、エンジン１１と同様、上部旋回体３の後部に搭載される。メインポンプ１４は、上述の如く、エンジン１１により駆動される。メインポンプ１４は、例えば、可変容量式油圧ポンプであり、上述の如く、コントローラ３０の制御下で、レギュレータ１３により斜板の傾転角が調節されることによりピストンのストローク長が調整され、吐出流量や吐出圧が制御される。
【0047】
コントロールバルブ１７は、オペレータの操作装置２６に対する操作や遠隔操作の内容、或いは、自動運転機能に対応する操作指令に応じて、油圧アクチュエータＨＡを駆動する。コントロールバルブ１７は、例えば、上部旋回体３の中央部に搭載される。コントロールバルブ１７は、上述の如く、高圧油圧ラインを介してメインポンプ１４と接続され、メインポンプ１４から供給される作動油を、オペレータの操作、或いは、自動運転機能に対応する操作指令に応じて、それぞれの油圧アクチュエータに選択的に供給する。コントロールバルブ１７は、メインポンプ１４から油圧アクチュエータＨＡのそれぞれに供給される作動油の流量と流れる方向を制御する方向切換弁１７Ａ～１７Ｆを含む。
【0048】
方向切換弁１７Ａは、ブームシリンダ７に供給する作動油の流量及び流れる方向を制御する。これにより、方向切換弁１７Ａは、ブームシリンダ７を速度可変で伸縮させることができる。方向切換弁１７Ａは、例えば、スプール弁である。
【0049】
方向切換弁１７Ｂは、アームシリンダ８に供給する作動油の流量及び流れる方向を制御する。これにより、方向切換弁１７Ｂは、アームシリンダ８を速度可変で伸縮させることができる。方向切換弁１７Ｂは、例えば、スプール弁である。
【0050】
方向切換弁１７Ｃは、バケットシリンダ９に供給する作動油の流量及び流れる方向を制御する。これにより、方向切換弁１７Ｃは、バケットシリンダ９を速度可変で伸縮させることができる。方向切換弁１７Ｃは、例えば、スプール弁である。
【0051】
方向切換弁１７Ｄは、走行油圧モータ１ＭＬに供給する作動油の流量及び流れる方向を制御する。これにより、方向切換弁１７Ｄは、走行油圧モータ１ＭＬを速度可変で両方向に回転させることができる。方向切換弁１７Ｄは、例えば、スプール弁である。
【0052】
方向切換弁１７Ｅは、走行油圧モータ１ＭＲに供給する作動油の流量及び流れる方向を制御する。これにより、方向切換弁１７Ｅは、走行油圧モータ１ＭＲを速度可変で両方向に回転させることができる。方向切換弁１７Ｅは、例えば、スプール弁である。
【0053】
方向切換弁１７Ｆは、旋回油圧モータ２Ｍに供給する作動油の流量及び流れる方向を制御する。これにより、方向切換弁１７Ｆは、旋回油圧モータ２Ｍを速度可変で両方向に回転させることができる。方向切換弁１７Ｆは、例えば、スプール弁である。
【0054】
≪操作系≫
図６に示すように、ショベル１００の操作系は、パイロットポンプ１５と、操作装置２６と、油圧制御弁３１とを含む。
図６に示すように、ショベル１００の操作系は、パイロットポンプ１５と、操作装置２６と、油圧制御弁３１とを含む。
【0055】
パイロットポンプ１５は、パイロットライン２５を介して各種油圧機器にパイロット圧を供給する。パイロットポンプ１５は、例えば、エンジン１１と同様、上部旋回体３の後部に搭載される。パイロットポンプ１５は、例えば、固定容量式油圧ポンプであり、上述の如く、エンジン１１により駆動される。
【0056】
尚、パイロットポンプ１５は、省略されてもよい。この場合、メインポンプ１４から吐出される相対的に高い圧力の作動油が所定の減圧弁により減圧された後の相対的に低い圧力の作動油がパイロット圧として各種油圧機器に供給されてよい。
【0057】
操作装置２６は、キャビン１０の操縦席付近に設けられ、オペレータが各種被駆動要素の操作を行うために用いられる。具体的には、操作装置２６は、オペレータがそれぞれの被駆動要素を駆動する油圧アクチュエータＨＡの操作を行うために用いられ、その結果として、油圧アクチュエータＨＡの駆動対象の被駆動要素のオペレータによる操作を実現することができる。操作装置２６は、それぞれの被駆動要素（油圧アクチュエータＨＡ）を操作するためのペダル装置やレバー装置を含む。
【0058】
例えば、図６に示すように、操作装置２６は、電気式である。具体的には、操作装置２６は、操作内容に応じた電気信号（以下、「操作信号」）を出力し、操作信号は、コントローラ３０に取り込まれる。そして、コントローラ３０は、操作信号の内容に応じた操作指令、つまり、操作装置２６に対する操作内容に応じた操作指令（制御信号）を油圧制御弁３１に出力する。これにより、油圧制御弁３１からコントロールバルブ１７に操作装置２６の操作内容に応じたパイロット圧が入力され、コントロールバルブ１７は、操作装置２６の操作内容に応じて、それぞれの油圧アクチュエータＨＡを駆動することができる。
【0059】
また、コントロールバルブ１７に内蔵される、それぞれの油圧アクチュエータＨＡを駆動する方向切換弁１７Ａ～１７Ｆは、電磁ソレノイド式であってもよい。この場合、操作装置２６から出力される操作信号がコントロールバルブ１７に（即ち、電磁ソレノイド式の方向切換弁に）直接入力されてもよい。
【0060】
尚、操作装置２６は、油圧パイロット式であってもよい。具体的には、操作装置２６は、パイロットラインを通じてパイロットポンプ１５から供給される作動油を利用し、操作内容に応じたパイロット圧を二次側のパイロットラインに出力する。そして、二次側のパイロットラインは、コントロールバルブ１７に接続される。これにより、コントロールバルブ１７には、操作装置２６における各種被駆動要素（油圧アクチュエータＨＡ）に関する操作内容に応じたパイロット圧が入力されうる。そのため、コントロールバルブ１７は、オペレータ等による操作装置２６に対する操作内容に応じて、それぞれの油圧アクチュエータＨＡを駆動することができる。この場合、操作装置２６の操作状態に関する情報を取得可能な操作状態センサが設けられ、操作状態センサの出力は、コントローラ３０に取り込まれる。これにより、コントローラ３０は、操作装置２６の操作状態を把握することができる。操作状態センサは、例えば、操作装置２６の二次側のパイロットラインのパイロット圧（操作圧）に関する情報を取得する圧力センサである。
【0061】
また、上述の如く、油圧アクチュエータＨＡの一部又は全部は電動アクチュエータに置換されてもよい。この場合、例えば、コントローラ３０は、操作装置２６の操作内容や遠隔操作信号で規定される遠隔操作の内容に応じた操作指令を電動アクチュエータ或いは電動アクチュエータを駆動するドライバ等に出力してよい。また、操作装置２６から電動アクチュエータ或いはドライバ等に操作信号が入力されることにより、電動アクチュエータが操作装置２６で操作可能に構成されてもよい。
【0062】
油圧制御弁３１は、操作装置２６の操作対象の被駆動要素（油圧アクチュエータＨＡ）ごと且つ被駆動要素（油圧アクチュエータＨＡ）の動作方向（例えば、ブーム４の上げ方向及び下げ方向）ごとに設けられる。例えば、下部走行体１、上部旋回体３、ブーム４、アーム５、及びバケット６等を駆動するための複動式の油圧アクチュエータＨＡごとに、２つの油圧制御弁３１が設けられる。具体的には、ブーム４、アーム５、バケット６、クローラ１ＣＬ、クローラ１ＣＲ、及び上部旋回体３のそれぞれに対応する油圧制御弁３１Ａ～３１Ｆが設けられてよい（図８参照）。そして、油圧制御弁３１Ａ～３１Ｆは、それぞれ、２つ設けられる。油圧制御弁３１は、例えば、パイロットポンプ１５とコントロールバルブ１７との間のパイロットラインに設けられ、その流路面積（即ち、作動油が通流可能な断面積）を変更可能に構成されてよい。これにより、油圧制御弁３１は、一次側のパイロットラインを通じて供給されるパイロットポンプ１５の作動油を利用して、所定のパイロット圧を二次側のパイロットラインに出力することができる。そのため、油圧制御弁３１は、コントローラ３０からの操作指令に応じた所定のパイロット圧をコントロールバルブ１７に作用させることができる。よって、例えば、コントローラ３０は、油圧制御弁３１から操作装置２６の操作内容（操作信号）に応じたパイロット圧を直接的にコントロールバルブ１７に供給させ、オペレータの操作に基づくショベル１００の動作を実現することができる。
【0063】
また、コントローラ３０は、油圧制御弁３１を制御し、ショベル１００の半自動運転機能を実現してもよい。具体的には、コントローラ３０は、油圧制御弁３１から半自動運転機能に対応する操作指令を油圧制御弁３１に出力する。これにより、コントローラ３０は、半自動運転機能によるショベル１００の動作を実現することができる。
【0064】
また、コントローラ３０は、油圧制御弁３１を制御し、ショベル１００の遠隔操作を実現してもよい。具体的には、コントローラ３０は、通信装置６０によって、遠隔操作支援装置２００から受信される遠隔操作信号で指定される遠隔操作の内容に対応する操作指令を油圧制御弁３１に出力する。これにより、コントローラ３０は、油圧制御弁３１から遠隔操作の内容に対応するパイロット圧をコントロールバルブ１７に供給させ、外部のオペレータによる遠隔操作に基づくショベル１００の動作を実現することができる。
【0065】
尚、操作装置２６が油圧パイロット式である場合、操作装置２６及び油圧制御弁３１とコントロールバルブ１７との間のパイロットラインには、シャトル弁が設けられてもよい。シャトル弁は、２つの入口ポートと１つの出口ポートを有し、２つの入口ポートに入力されたパイロット圧のうちの高い方のパイロット圧を有する作動油を出口ポートに出力させる。シャトル弁は、油圧制御弁３１と同様に、操作装置２６の操作対象の被駆動要素（油圧アクチュエータＨＡ）ごと且つ被駆動要素（油圧アクチュエータＨＡ）の動作方向ごとに設けられる。例えば、下部走行体１、上部旋回体３、ブーム４、アーム５、及びバケット６等を駆動するための複動式の油圧アクチュエータＨＡごとに、２つのシャトル弁が設けられる。シャトル弁の２つの入口ポートのうちの一方が操作装置２６（具体的には、操作装置２６に含まれる上述のレバー装置やペダル装置）の二次側のパイロットラインに接続され、他方が油圧制御弁３１の二次側のパイロットラインに接続される。シャトル弁の出口ポートは、パイロットラインを通じて、コントロールバルブ１７の対応する方向切換弁のパイロットポートに接続される。対応する方向切換弁とは、シャトル弁の一方の入口ポートに接続される上述のレバー装置或いはペダル装置の操作対象である油圧アクチュエータＨＡを駆動する方向切換弁である。そのため、これらのシャトル弁は、それぞれ、操作装置２６の二次側のパイロットラインのパイロット圧と油圧制御弁３１の二次側のパイロットラインのパイロット圧のうちの高い方を、対応する方向切換弁のパイロットポートに作用させることができる。つまり、コントローラ３０は、操作装置２６の二次側のパイロット圧よりも高いパイロット圧を油圧制御弁３１から出力させることで、オペレータの操作装置２６に対する操作に依らず、対応する方向切換弁を制御することができる。よって、コントローラ３０は、オペレータの操作装置２６に対する操作状態に依らず、被駆動要素（下部走行体１、上部旋回体３、ブーム４、アーム５、バケット６）の動作を制御し、半自動運転機能や遠隔操作機能を実現することができる。
【0066】
また、操作装置２６が油圧パイロット式である場合、シャトル弁に加えて、操作装置２６とシャトル弁との間のパイロットラインに減圧弁が設けられてもよい。減圧弁は、例えば、コントローラ３０から入力される制御信号に応じて動作し、その流路面積を変更可能なように構成される。これにより、コントローラ３０は、オペレータにより操作装置２６が操作されている場合に、操作装置２６から出力されるパイロット圧を強制的に減圧させることができる。そのため、コントローラ３０は、操作装置２６が操作されている場合であっても、操作装置２６の操作に対応する油圧アクチュエータＨＡの動作を強制的に抑制させたり停止させたりすることができる。また、コントローラ３０は、例えば、操作装置２６が操作されている場合であっても、操作装置２６から出力されるパイロット圧を減圧弁で減圧させ、油圧制御弁３１から出力されるパイロット圧よりも低くすることができる。そのため、コントローラ３０は、油圧制御弁３１及び減圧弁を制御することで、例えば、操作装置２６の操作内容とは無関係に、所望のパイロット圧をコントロールバルブ１７内の方向切換弁のパイロットポートに確実に作用させることができる。よって、コントローラ３０は、例えば、油圧制御弁３１に加えて、減圧弁を制御することで、ショベル１００の半自動運転機能や遠隔操作機能をより適切に実現することができる。
【0067】
≪ユーザインタフェース系≫
図６に示すように、ショベル１００のユーザインタフェース系は、操作装置２６と、出力装置５０と、入力装置５２とを含む。
図６に示すように、ショベル１００のユーザインタフェース系は、操作装置２６と、出力装置５０と、入力装置５２とを含む。
【0068】
出力装置５０は、ショベル１００のユーザ（例えば、キャビン１０のオペレータや外部の遠隔操作のオペレータ）やショベル１００の周辺の人（例えば、作業者や作業車両の運転者）等に向けて各種情報を出力する。
【0069】
例えば、出力装置５０は、視覚的な方法で各種情報を出力する照明機器や表示装置５０Ａ等を含む。照明機器は、例えば、警告灯（インジケータランプ）等である。表示装置５０Ａは、例えば、液晶ディスプレイや有機ＥＬ（Electroluminescence）ディスプレイ等である。例えば、図２、図３に示すように、照明機器や表示装置５０Ａは、キャビン１０の内部に設けられ、キャビン１０の内部のオペレータ等に視覚的な方法で各種情報を出力してよい。また、照明機器や表示装置５０Ａは、上部旋回体３の側面等に設けられ、ショベル１００の周囲の作業者等に視覚的な方法で各種情報を出力してもよい。
【0070】
また、出力装置５０は、聴覚的な方法で各種情報を出力する音出力装置５０Ｂを含んでもよい。音出力装置５０Ｂには、例えば、ブザーやスピーカ等が含まれる。音出力装置５０Ｂは、例えば、キャビン１０の内部及び外部の少なくとも一方に設けられ、キャビン１０の内部のオペレータやショベル１００の周囲の人（作業者等）に聴覚的な方法で各種情報を出力する。
【0071】
また、出力装置５０は、操縦席の振動等の触覚的な方法で各種情報を出力する装置を含んでもよい。
【0072】
入力装置５２は、ショベル１００のユーザからの各種入力を受け付け、受け付けられた入力に対応する信号は、コントローラ３０に取り込まれる。例えば、図２、図３に示すように、入力装置５２は、キャビン１０の内部に設けられ、キャビン１０の内部のオペレータ等からの入力を受け付ける。また、入力装置５２は、例えば、上部旋回体３の側面等に設けられ、ショベル１００の周辺の作業者等からの入力を受け付けてもよい。
【0073】
例えば、入力装置５２は、ユーザからの機械的な操作による入力を受け付ける操作入力装置を含む。操作入力装置には、表示装置に実装されるタッチパネル、表示装置の周囲に設置されるタッチパッド、ボタンスイッチ、レバー、トグル、操作装置２６（レバー装置）に設けられるノブスイッチ等が含まれてよい。
【0074】
また、入力装置５２は、ユーザの音声入力を受け付ける音声入力装置を含んでもよい。音声入力装置には、例えば、マイクロフォンが含まれる。
【0075】
また、入力装置５２は、ユーザのジェスチャ入力を受け付けるジェスチャ入力装置を含んでもよい。ジェスチャ入力装置には、例えば、ユーザが行うジェスチャの様子を撮像する撮像装置が含まれる。
【0076】
また、入力装置５２は、ユーザの生体入力を受け付ける生体入力装置を含んでもよい。生体入力には、例えば、ユーザの指紋、虹彩等の生体情報の入力が含まれる。
【0077】
≪通信系≫
図６に示すように、本実施形態に係るショベル１００の通信系は、通信装置６０を含む。
図６に示すように、本実施形態に係るショベル１００の通信系は、通信装置６０を含む。
【0078】
通信装置６０は、外部の通信回線ＮＷに接続し、ショベル１００と別に設けられる装置と通信を行う。ショベル１００と別に設けられる装置には、ショベル１００の外部にある装置の他、ショベル１００のユーザによってキャビン１０に持ち込まれる可搬型の端末装置（携帯端末）が含まれてもよい。通信装置６０は、例えば、４Ｇ（4th Generation）や５Ｇ（5th Generation）等の規格に準拠する移動体通信モジュールを含んでよい。また、通信装置６０は、例えば、衛星通信モジュールを含んでもよい。また、通信装置６０は、例えば、ＷｉＦｉ通信モジュールやブルートゥース（登録商標）通信モジュール等を含んでもよい。また、通信装置６０は、接続可能な通信回線ＮＷが複数ある場合、通信回線ＮＷの種類に合わせて、複数の通信装置６０を含んでもよい。
【0079】
例えば、通信装置６０は、作業現場に構築される局所的な通信回線を通じて、作業現場内の遠隔操作支援装置２００等の外部装置と通信を行う。局所的な通信回線は、例えば、作業現場に構築される局所的な５Ｇ（いわゆるローカル５Ｇ）による移動体通信回線やＷｉＦｉ６によるローカルネットワークである。
【0080】
また、通信装置６０は、作業現場を含む広域の通信回線、即ち、広域ネットワークを通じて、作業現場の外部にある遠隔操作支援装置２００等の外部装置と通信を行ってもよい。
【0081】
≪制御系≫
図６に示すように、ショベル１００の制御系は、コントローラ３０を含む。また、本実施形態に係るショベル１００の制御系は、撮像装置４０と、撮像装置４５と、センサＳ１～Ｓ６とを含む。
図６に示すように、ショベル１００の制御系は、コントローラ３０を含む。また、本実施形態に係るショベル１００の制御系は、撮像装置４０と、撮像装置４５と、センサＳ１～Ｓ６とを含む。
【0082】
コントローラ３０は、ショベル１００に関する各種制御を行う。
【0083】
コントローラ３０の機能は、任意のハードウェア、或いは、任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現されてよい。例えば、図６に示すように、コントローラ３０は、バスＢ１で接続される、補助記憶装置３０Ａ、メモリ装置３０Ｂ、ＣＰＵ（Central Processing Unit）３０Ｃ、及びインタフェース装置３０Ｄを含む。
【0084】
補助記憶装置３０Ａは、不揮発性の記憶手段であり、インストールされるプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。補助記憶装置３０Ａは、例えば、ＥＥＰＲＯＭ（Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory）やフラッシュメモリ等である。
【0085】
メモリ装置３０Ｂは、例えば、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置３０ＡのプログラムをＣＰＵ３０Ｃが読み込み可能なようにロードする。メモリ装置３０Ｂは、例えば、ＳＲＡＭ（Static Random Access Memory）である。
【0086】
ＣＰＵ３０Ｃは、例えば、メモリ装置３０Ｂにロードされるプログラムを実行し、プログラムの命令に従って、コントローラ３０の各種機能を実現する。
【0087】
インタフェース装置３０Ｄは、例えば、ショベル１００の内部の通信回線に接続するための通信インタフェースとして機能する。インタフェース装置３０Ｄは、接続する通信回線の種類に合わせて、複数の異なる種類の通信インタフェースを含んでもよい。
【0088】
また、インタフェース装置３０Ｄは、記録媒体からのデータの読み取りや記録媒体へのデータの書き込みのための外部インタフェースとして機能する。記録媒体は、例えば、キャビン１０の内部に設置されるコネクタに着脱可能なケーブルで接続される専用ツールである。また、記録媒体は、例えば、ＳＤメモリカードやＵＳＢ（Universal Serial Bus）メモリ等の汎用の記録媒体であってもよい。これにより、コントローラ３０の各種機能を実現するプログラムは、例えば、可搬型の記録媒体によって提供され、コントローラ３０の補助記憶装置３０Ａにインストールされうる。また、プログラムは、通信装置６０を通じて、ショベル１００の外部の他のコンピュータからダウンロードされ、補助記憶装置３０Ａにインストールされてもよい。
【0089】
尚、コントローラ３０の機能の一部は、他のコントローラ（制御装置）により実現されてもよい。即ち、コントローラ３０の機能は、ショベル１００に搭載される複数のコントローラにより分散して実現されてもよい。
【0090】
撮像装置４０は、ショベル１００の周辺の様子を表す画像を取得する。また、撮像装置４０は、取得した画像及び後述の距離に関するデータに基づき、撮像範囲（画角）内におけるショベル１００の周辺の物体の位置及び外形を表す三次元データ（以下、単に「物体の三次元データ」）を取得（生成）してもよい。ショベル１００の周辺の物体の三次元データは、例えば、物体の表面を表す点群の座標情報のデータや距離画像データ等である。
【0091】
例えば、図２、図３に示すように、撮像装置４０は、上部旋回体３の前方を撮像する前方カメラ４０Ｆを含む。また、撮像装置４０は、上部旋回体３の後方を撮像する後方カメラ４０Ｂや上部旋回体３の左方を撮像する左方カメラ４０Ｌや上部旋回体３の右方を撮像する右方カメラ４０Ｒ等を含んでもよい。これにより、撮像装置４０は、ショベル１００の上面視において、ショベル１００を中心とする全周、即ち３６０度の角度方向に亘る範囲を撮像することができる。また、オペレータは、表示装置５０Ａや遠隔操作支援装置２００の表示装置２０８を通じて、左方カメラ４０Ｌ、右方カメラ４０Ｒ、及び後方カメラ４０Ｂの撮像画像に基づく周辺画像を視認し、上部旋回体３の左方、右方、及び後方の様子を確認することができる。また、オペレータは、遠隔操作支援装置２００の表示装置２０８を通じて、前方カメラ４０Ｆに基づく周辺画像を視認することで、バケット６を含むアタッチメントＡＴの動作を確認しながら、ショベル１００を遠隔操作することができる。
【0092】
撮像装置４０は、例えば、単眼カメラである。また、撮像装置４０は、例えば、ステレオカメラ、ＴＯＦ（Time Of Flight）カメラ等（以下、包括的に「３Ｄカメラ」）のように、二次元の画像に加えて、距離（深度）に関するデータを取得可能であってもよい。
【0093】
撮像装置４０の出力データ（例えば、画像データやショベル１００の周辺の物体の三次元データ等）は、一対一の通信線や車載ネットワークを通じて、コントローラ３０に取り込まれる。これにより、例えば、コントローラ３０は、撮像装置４０の出力データに基づき、ショベル１００の周辺の物体に関する監視を行うことができる。また、例えば、コントローラ３０は、撮像装置４０の出力データに基づき、ショベル１００の周辺環境を判断することができる。また、例えば、コントローラ３０は、撮像装置４０（前方カメラ）の出力データに基づき、撮像画像に映るアタッチメントＡＴの姿勢状態を判断することができる。また、例えば、コントローラ３０は、撮像装置４０の出力データに基づき、ショベル１００の周辺の物体を基準として、ショベル１００の機体（上部旋回体３）の姿勢状態を判断することができる。
【0094】
尚、撮像装置４０の用途によっては、前方カメラ４０Ｆ、後方カメラ４０Ｂ、左方カメラ４０Ｌ、及び右方カメラ４０Ｒのうちの一部が省略されてもよい。また、ショベル１００の周辺で外部のオペレータがショベル１００や作業対象の地面を直接視認しながら遠隔操作を行うことが可能な場合、撮像装置４０は省略されてもよい。
【0095】
また、撮像装置４０に代えて、或いは、加えて、距離センサが上部旋回体３に設けられてもよい。距離センサは、例えば、上部旋回体３の上部に取り付けられ、ショベル１００を基準とする周辺の物体の距離及び方向に関するデータを取得する。また、距離センサは、取得したデータに基づき、センシング範囲内におけるショベル１００の周辺の物体の三次元データ（例えば、点群の座標情報のデータ）を取得（生成）してもよい。距離センサは、例えば、ＬＩＤＡＲ（Light Detection and Ranging）である。また、例えば、距離センサは、例えば、ミリ波レーダや超音波センサや赤外線センサ等であってもよい。
【0096】
撮像装置４５は、キャビン１０の内部に設けられ、キャビン１０の内部の様子を撮像する。例えば、図３に示すように、撮像装置４５は、撮像範囲に運転席のオペレータＯＰ１を含むように、レンズを運転席に向けて配置される。撮像装置４５の出力は、コントローラ３０に取り込まれる。
【0097】
尚、撮像装置４５に代えて、或いは、加えて、距離センサがキャビン１０の内部に設けられてもよい。この場合、距離センサは、運転席のオペレータＯＰ１をセンシング範囲に含むように配置されてよい。
【0098】
センサＳ１は、ブーム４に取り付けられ、ブーム４の姿勢状態を測定する。センサＳ１は、ブーム４の姿勢状態を表す測定データを出力する。ブーム４の姿勢状態は、例えば、ブーム４の上部旋回体３との連結部に相当する基端の回転軸回りの姿勢角度（以下、「ブーム角度」）である。センサＳ１は、例えば、ロータリポテンショメータ、ロータリエンコーダ、加速度センサ、角加速度センサ、６軸センサ、ＩＭＵ（Inertial Measurement Unit：慣性計測装置）等を含む。以下、センサＳ２～Ｓ４についても同様であってよい。また、センサＳ１は、ブームシリンダ７の伸縮位置を検出するシリンダセンサを含んでもよい。以下、センサＳ２，Ｓ３についても同様であってよい。センサＳ１の出力（ブーム４の姿勢状態を表す測定データ）は、コントローラ３０に取り込まれる。これにより、コントローラ３０は、ブーム４の姿勢状態を把握することができる。
【0099】
センサＳ２は、アーム５に取り付けられ、アーム５の姿勢状態を測定する。センサＳ２は、アーム５の姿勢状態を表す測定データを出力する。アーム５の姿勢状態は、例えば、アーム５のブーム４との連結部に相当する基端の回転軸回りの姿勢角度（以下、「アーム角度」）である。センサＳ２の出力（アーム５の姿勢状態を表す測定データ）は、コントローラ３０に取り込まれる。これにより、コントローラ３０は、アーム５の姿勢状態を把握することができる。
【0100】
センサＳ３は、バケット６に取り付けられ、バケット６の姿勢状態を測定する。センサＳ３は、バケット６の姿勢状態を表す測定データを出力する。バケット６の姿勢状態は、例えば、バケット６のアーム５との連結部に相当する基端の回転軸回りの姿勢角度（以下、バケット角度」）である。センサＳ３の出力（バケット６の姿勢状態を表す測定データ）は、コントローラ３０に取り込まれる。これにより、コントローラ３０は、バケット６の姿勢状態を把握することができる。
【0101】
センサＳ４は、ショベル１００の機体（例えば、上部旋回体３）の姿勢状態を測定する。センサＳ４は、ショベル１００の機体の姿勢状態を表す測定データを出力する。ショベル１００の機体の姿勢状態は、例えば、所定の基準面（例えば、水平面）に対する機体の傾斜状態である。例えば、センサＳ４は、上部旋回体３に取り付けられ、ショベル１００の前後方向及び左右方向の２軸回りの傾斜角度（以下、「前後傾斜角」及び「左右傾斜角」）を測定する。センサＳ４の出力（ショベル１００の機体の姿勢状態を表す測定データ）は、コントローラ３０に取り込まれる。これにより、コントローラ３０は、機体（上部旋回体３）の姿勢状態（傾斜状態）を把握することができる。
【0102】
センサＳ５は、上部旋回体３に取り付けられ、上部旋回体３の旋回状態を測定する。センサＳ５は、上部旋回体３の旋回状態を表す測定データを出力する。センサＳ５は、例えば、上部旋回体３の旋回角速度や旋回角度を測定する。センサＳ５は、例えば、ジャイロセンサ、レゾルバ、ロータリエンコーダ等を含む。センサＳ５の出力（上部旋回体３の旋回状態を表す測定データ）は、コントローラ３０に取り込まれる。これにより、コントローラ３０は、上部旋回体３の旋回角度等の旋回状態を把握することができる。
【0103】
例えば、コントローラ３０は、センサＳ１～Ｓ５の出力に基づき、アタッチメントＡＴの先端（バケット６）の位置を把握（推定）することができる。そのため、コントローラ３０は、アタッチメントＡＴの先端の位置を把握しながら、ショベル１００の自動運転機能による動作を制御することができる。
【0104】
尚、センサＳ４に３軸回りの角速度を検出可能なジャイロセンサ、６軸センサ、ＩＭＵ等が含まれる場合、センサＳ４の検出信号に基づき上部旋回体３の旋回状態（例えば、旋回角速度）が検出されてもよい。この場合、センサＳ５は、省略されてもよい。
【0105】
センサＳ６は、ショベル１００の位置を測定する。センサＳ６は、ワールド（グローバル）座標で位置を測定してもよいし、作業現場でのローカル座標で位置を測定してもよい。前者の場合、センサＳ６は、例えば、ＧＮＳＳ（Global Navigation Satellite System）センサである。後者の場合、センサＳ６は、作業現場の位置の基準となる機器と通信を行い、基準に対する位置に対応する信号を出力可能な送受信機である。センサＳ６の出力は、コントローラ３０に取り込まれる。
【0106】
尚、ショベル１００に半自動運転機能が搭載されない場合、センサＳ１～Ｓ６は省略されてもよい。
【0107】
＜遠隔操作支援装置のハードウェア構成＞
図７は、遠隔操作支援装置２００のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図７は、遠隔操作支援装置２００のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0108】
遠隔操作支援装置２００の機能は、任意のハードウェア或いは任意のハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ等により実現される。例えば、図７に示すように、遠隔操作支援装置２００は、外部インタフェース２０１、補助記憶装置２０２、メモリ装置２０３、ＣＰＵ２０４、撮像装置２０５、通信インタフェース２０６、入力装置２０７、表示装置２０８、及び音出力装置２０９を含む。これらは、バスＢ２で接続される。
【0109】
外部インタフェース２０１は、記録媒体２０１Ａからデータの読み取りや記録媒体２０１Ａへのデータの書き込みのためのインタフェースとして機能する。記録媒体２０１Ａには、例えば、フレキシブルディスク、ＣＤ（Compact Disc）、ＤＶＤ（Digital Versatile Disc）、ＢＤ（Blu-ray（登録商標） Disc）、ＳＤメモリカード、ＵＳＢメモリ等が含まれる。これにより、遠隔操作支援装置２００は、記録媒体２０１Ａを通じて、処理で利用する各種データを読み込み、補助記憶装置２０２に格納したり、各種機能を実現するプログラムをインストールしたりすることができる。
【0110】
尚、遠隔操作支援装置２００は、通信インタフェース２０６を通じて、外部装置から処理で利用する各種データやプログラムを取得してもよい。
【0111】
補助記憶装置２０２は、インストールされた各種プログラムを格納すると共に、各種処理に必要なファイルやデータ等を格納する。補助記憶装置２０２は、例えば、ＨＤＤ（Hard Disc Drive）やＳＳＤ（Solid State Disc）やフラッシュメモリ等を含む。
【0112】
メモリ装置２０３は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置２０２からプログラムを読み出して格納する。メモリ装置２０３は、例えば、ＤＲＡＭ（Dynamic Random Access Memory）やＳＲＡＭを含む。
【0113】
ＣＰＵ２０４は、補助記憶装置２０２からメモリ装置２０３にロードされた各種プログラムを実行し、プログラムに従って遠隔操作支援装置２００に関する各種機能を実現する。
【0114】
撮像装置２０５は、ショベル１００の外部の遠隔操作を行うオペレータの様子を撮像する。
【0115】
例えば、図５に示すように、撮像装置２０５は、遠隔操作室ＲＣＲに配置され、撮像範囲に運転席のオペレータＯＰ２を含むように、レンズを運転席に向けて配置される。また、遠隔操作支援装置２００が携帯端末である場合、撮像装置２０５は、遠隔操作支援装置２００（携帯端末）の筐体内に組み込まれ、レンズが表示装置２０８の近傍で筐体の外部に露出するように配置される。
【0116】
尚、撮像装置２０５に代えて、或いは、加えて、距離センサが設けられてもよい。
【0117】
通信インタフェース２０６は、外部機器と通信可能に接続するためのインタフェースとして用いられる。これにより、遠隔操作支援装置２００は、通信インタフェース２０６を通じて、例えば、ショベル１００等の外部機器と通信することができる。また、通信インタフェース２０６は、接続される機器との間の通信方式等によって、複数の種類の通信インタフェースを有してもよい。
【0118】
入力装置２０７は、ユーザから各種入力を受け付ける。例えば、入力装置２０７には、ショベル１００の遠隔操作を行うための遠隔操作用の操作装置２０７Ａが含まれる。
【0119】
入力装置２０７は、例えば、ユーザからの機械的な操作入力を受け付ける形態の入力装置（以下、「操作入力装置」）を含む。遠隔操作用の操作装置は、操作入力装置であってよい。操作入力装置は、例えば、ボタン、トグル、レバー、キーボード、マウス、表示装置２０８に実装されるタッチパネル、表示装置２０８とは別に設けられるタッチパッド等を含む。
【0120】
また、入力装置２０７は、ユーザからの音声入力を受付可能な音声入力装置を含んでもよい。音声入力装置は、例えば、ユーザの音声を集音可能なマイクロフォンを含む。
【0121】
また、入力装置２０７は、ユーザからのジェスチャ入力を受付可能なジェスチャ入力装置を含んでもよい。ジェスチャ入力装置は、例えば、ユーザのジェスチャの様子を撮像可能なカメラを含む。
【0122】
また、入力装置２０７は、ユーザからの生体入力を受付可能な生体入力装置を含んでもよい。生体入力装置は、例えば、ユーザの指紋や虹彩に関する情報を内包する画像データを取得可能なカメラを含む。
【0123】
表示装置２０８は、遠隔操作支援装置２００のユーザに向けて、情報画面や操作画面を表示する。表示装置２０８は、例えば、液晶ディスプレイや有機ＥＬ（Electroluminescence）ディスプレイ等である。例えば、表示装置２０８は、遠隔操作室ＲＣＲに設置される、表示装置２０８Ａ～２０８Ｃを含む。
【0124】
音出力装置２０９は、遠隔操作支援装置２００のユーザに向けて、音によって各種情報を伝える。音出力装置２０９は、例えば、ブザー、アラーム、スピーカ等である。
【0125】
【0126】
図８は、遠隔操作支援システムＳＹＳにおけるショベル１００の操作に関する機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0127】
＜ショベルの機能構成＞
図８に示すように、ショベル１００のコントローラ３０は、機能部として、ショベル操作切換部３０１と、操作権切換部３０２と、操作指令生成部３０３と、操作状況通知部３０４と、遠隔操作可能性通知部３０５と、通常操作可能性通知部３０６とを含む。
図８に示すように、ショベル１００のコントローラ３０は、機能部として、ショベル操作切換部３０１と、操作権切換部３０２と、操作指令生成部３０３と、操作状況通知部３０４と、遠隔操作可能性通知部３０５と、通常操作可能性通知部３０６とを含む。
【0128】
ショベル操作切換部３０１は、キャビン１０に搭乗するオペレータによりショベル１００の操作（以下、「通常操作」）が行われる状態と、ショベル１００の外部のオペレータによりショベル１００の遠隔操作が行われる状態とを選択的に切り換える。具体的には、ショベル操作切換部３０１は、ショベル１００の操作を行う権限（以下、「操作権」）がキャビン１０のオペレータとショベル１００の外部のオペレータとのどちらにあるかによって、通常操作の状態と遠隔操作の状態とを切り換える。
【0129】
ショベル操作切換部３０１は、キャビン１０のオペレータに操作権がある場合、操作装置２６に対する入力によるショベル１００の操作（通常操作）を許可し、ショベル１００の外部のオペレータによるショベル１００の操作（遠隔操作）を禁止する。具体的には、ショベル操作切換部３０１は、キャビン１０のオペレータに操作権がある場合、操作装置２６に対する入力に対応する操作信号を操作指令生成部３０３に出力し、遠隔操作信号が入力されても、遠隔操作信号を操作指令生成部３０３に出力しない。一方、ショベル操作切換部３０１は、ショベル１００の外部のオペレータに操作権がある場合、遠隔操作の入力に対応する遠隔操作信号を操作指令生成部３０３に出力し、操作装置２６から操作信号が入力されても、操作信号を操作指令生成部３０３に出力しない。これにより、ショベル操作切換部３０１は、操作装置２６に対する入力と、遠隔操作の入力とが同時に行われる場合であっても、予め規定されるルールに沿って、何れか一方の入力に応じて、ショベル１００を動作させることができる。
【0130】
操作権切換部３０２は、キャビン１０のオペレータに操作権がある状態と、ショベル１００の外部のオペレータに操作権がある状態とを選択的に切り換える。
【0131】
例えば、操作権切換部３０２は、ショベル１００の起動時において、ショベル１００の操作権を所定の初期状態に設定する。所定の初期状態は、例えば、キャビン１０のオペレータと、ショベル１００の外部のオペレータとのうち、予め登録される優先権を有する何れか一方のオペレータに操作権が付与される状態である。優先権は、固定であってもよいし、ショベル１００の管理者等によって、変更が可能であってもよい。また、所定の初期状態は、ショベル１００のオペレータと、ショベル１００の外部のオペレータとのうち、ショベル１００を起動させた一方のオペレータに操作権が付与される状態であってもよい。例えば、キャビン１０のオペレータは、キャビン１０の内部でキースイッチをオンすることによりショベル１００を起動させることができる。また、例えば、ショベル１００の外部のオペレータは、入力装置２０７を用いて、所定の入力を行い、遠隔操作支援装置２００からショベル１００に起動指令を送信させることによって、ショベル１００を起動させることができる。
【0132】
また、操作権切換部３０２は、キャビン１０のオペレータと、ショベル１００の外部のオペレータとのうちの操作権を有する一方のオペレータからの要求の入力に応じて、操作権を他方のオペレータに切り換えてもよい。この際、操作権を有するオペレータからの要求の入力に応じて、他方のオペレータに対する操作権の切り換えの許可の確認を取った上で、他方のオペレータに切り換えてもよい。この場合、操作権切換部３０２は、キャビン１０の内部の表示装置５０Ａや遠隔操作支援装置２００の表示装置２０８を通じて、他方のオペレータに操作権の切り換えの許可の確認を依頼してよい。そして、操作権切換部３０２は、キャビン１０の内部の入力装置５２や遠隔操作支援装置２００の入力装置２０７により受け付けられる他のオペレータからの許可の確認の入力に応じて、オペレータの操作権の切り換えを行ってよい。
【0133】
また、操作権切換部３０２は、キャビン１０のオペレータと、ショベル１００の外部のオペレータとのうちの操作権を有さず且つ優先権を有する一方のオペレータからの要求の入力に応じて、ショベル１００の操作権をその一方のオペレータに切り換えてもよい。
【0134】
操作指令生成部３０３は、ショベル操作切換部３０１から出力される信号、即ち、操作装置２６に対する入力に対応する操作信号、又は遠隔操作の入力に対応する遠隔操作信号に応じて、油圧制御弁３１Ａ～３１Ｆに対する操作指令を出力する。これにより、ショベル１００は、操作装置２６に対する入力や遠隔操作の入力に応じて、被駆動要素（油圧アクチュエータＨＡ）を動作させることができる。
【0135】
具体的には、操作指令生成部３０３は、操作信号或いは遠隔操作信号で指定される、ブーム４（ブームシリンダ７）に関する操作の内容に応じて、ブームシリンダ７に対応する油圧制御弁３１Ａに対する操作指令を生成し出力する。
【0136】
また、操作指令生成部３０３は、操作信号或いは遠隔操作信号で指定される、アーム５（アームシリンダ８）に関する操作の内容に応じて、アームシリンダ８に対応する油圧制御弁３１Ｂに対する操作指令を生成し出力する。
【0137】
また、操作指令生成部３０３は、操作信号或いは遠隔操作信号で指定される、バケット６（バケットシリンダ９）に関する操作の内容に応じて、バケットシリンダ９に対応する油圧制御弁３１Ｃに対する操作指令を生成し出力する。
【0138】
また、操作指令生成部３０３は、操作信号或いは遠隔操作信号で指定される、クローラ１ＣＬ（走行油圧モータ１ＭＬ）に関する操作の内容に応じて、走行油圧モータ１ＭＬに対応する油圧制御弁３１Ｄに対する操作指令を生成し出力する。
【0139】
また、操作指令生成部３０３は、操作信号或いは遠隔操作信号で指定される、クローラ１ＣＲ（走行油圧モータ１ＭＲ）に関する操作の内容に応じて、走行油圧モータ１ＭＲに対応する油圧制御弁３１Ｅに対する操作指令を生成し出力する。
【0140】
また、操作指令生成部３０３は、操作信号或いは遠隔操作信号で指定される、上部旋回体３（旋回油圧モータ２Ｍ）に関する操作の内容に応じて、旋回油圧モータ２Ｍに対応する油圧制御弁３１Ｆに対する操作指令を生成し出力する。
【0141】
操作状況通知部３０４は、ショベル１００のオペレータに対して、ショベル１００の操作状況に関する通知を行う。具体的には、操作状況通知部３０４は、ショベル１００が通常操作されているか遠隔操作されているかをショベル１００のオペレータに通知する。
【0142】
例えば、操作状況通知部３０４は、キャビン１０のオペレータに対して、出力装置５０を通じて、ショベル１００の外部のオペレータによるショベル１００の遠隔操作が行われているか否かを通知する。これにより、キャビン１０のオペレータは、ショベル１００の遠隔操作が現在行われているかどうかを把握することができる。
【0143】
また、例えば、操作状況通知部３０４は、ショベル１００の外部のオペレータに対して、遠隔操作支援装置２００を通じて、キャビン１０のオペレータによるショベル１００の通常操作が行われているか否かを通知する。具体的には、操作状況通知部３０４は、キャビン１０のオペレータによるショベル１００の通常操作が行われているか否かを表す通知信号を、通信装置６０を通じて、遠隔操作支援装置２００に送信する。これにより、遠隔操作支援装置２００を使用する、ショベル１００の外部のオペレータは、ショベル１００の通常操作が現在行われているか否かを把握することができる。
【0144】
遠隔操作可能性通知部３０５は、キャビン１０のオペレータに対して、出力装置５０を通じて、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性の有無を通知する。これにより、キャビン１０のオペレータは、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性があるか否かを把握することができる。
【0145】
例えば、遠隔操作可能性通知部３０５は、遠隔操作支援装置２００から受信される、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性の有無を表す通知信号に基づき、キャビン１０のオペレータに対して、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性の有無を通知する。
【0146】
また、遠隔操作可能性通知部３０５は、遠隔操作支援装置２００から受信される、撮像装置２０５のリアルタイムの撮像画像に基づき、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性の有無を判定し、判定結果をキャビン１０のオペレータに通知してもよい。
【0147】
また、遠隔操作可能性通知部３０５は、遠隔操作支援装置２００から受信される、撮像装置２０５のリアルタイムの撮像画像を表示装置５０Ａに表示させてもよい。キャビン１０のオペレータは、撮像装置２０５のリアルタイムの撮像画像におけるオペレータの有無やオペレータの様子等からショベル１００の遠隔操作が行われる可能性があるか否かを判断可能だからである。
【0148】
尚、コントローラ３０は、操作状況通知部３０４及び遠隔操作可能性通知部３０５のうちの何れか一方のみを含んでもよい。
【0149】
通常操作可能性通知部３０６は、ショベル１００の外部のオペレータに対して、ショベル１００の通常操作が行われる可能性の有無に関する通知を行う。具体的には、通常操作可能性通知部３０６は、通信装置６０を通じて、ショベル１００の通常操作が行われる可能性の有無に関する通知信号を遠隔操作支援装置２００に送信する。これにより、ショベル１００の外部のオペレータは、遠隔操作支援装置２００の表示装置２０８や音出力装置２０９等を通じて、ショベル１００の通常操作が行われる可能性があるか否かを把握することができる。
【0150】
例えば、通常操作可能性通知部３０６は、撮像装置４５の撮像画像に基づき、キャビン１０の内部のオペレータの有無やオペレータの様子等を認識することにより、ショベル１００の通常操作が行われる可能性の有無を判定する。そして、通常操作可能性通知部３０６は、通信装置６０を通じて、判定結果を含む通知信号を遠隔操作支援装置２００に送信する。
【0151】
また、通常操作可能性通知部３０６は、通信装置６０を通じて、撮像装置４５のリアルタイムの撮像画像を含む通知信号を遠隔操作支援装置２００に送信してもよい。例えば、遠隔操作支援装置２００は、撮像装置４５のリアルタイムの撮像画像に基づき、キャビン１０の内部のオペレータの有無やオペレータの様子等を認識することにより、ショベル１００の通常操作の可能性の有無を判定することができるからである。また、例えば、撮像装置４５のショベル１００の外部のオペレータは、撮像装置４５のリアルタイムの撮像画像におけるオペレータの有無やオペレータの様子等からショベル１００のオペレータの様子を判断可能だからである。
【0152】
尚、後述の如く、遠隔操作支援装置２００に、操作状況通知部２００２及び通常操作可能性通知部２００３のうちの操作状況通知部２００２のみが含まれる場合、通常操作可能性通知部３０６は省略される。
【0153】
このように、コントローラ３０は、ショベル１００が遠隔操作されている場合や遠隔操作がされる可能性がある場合に、出力装置５０を通じて、キャビン１０のオペレータに対して、その旨を通知することができる。これにより、キャビン１０のオペレータは、ショベル１００の外部のオペレータによるショベル１００の操作状況を適切に把握することができる。そのため、コントローラ３０は、キャビン１０のオペレータの予期しないタイミングで、ショベル１００の外部のオペレータによるショベル１００の遠隔操作に伴うショベル１００の動作が生じるような事態を抑制することができる。
【0154】
＜遠隔操作支援装置の機能構成＞
図８に示すように、遠隔操作支援装置２００は、機能部として、遠隔操作支援部２００１と、操作状況通知部２００２と、通常操作可能性通知部２００３と、遠隔操作可能性通知部２００４とを含む。
図８に示すように、遠隔操作支援装置２００は、機能部として、遠隔操作支援部２００１と、操作状況通知部２００２と、通常操作可能性通知部２００３と、遠隔操作可能性通知部２００４とを含む。
【0155】
遠隔操作支援部２００１は、操作装置２０７Ａに対する入力に応じて、遠隔操作信号を通信インタフェース２０６からショベル１００に送信する。
【0156】
尚、ショベル１００に対する直接のジェスチャ入力等のように、遠隔操作支援装置２００を利用せずに遠隔操作の入力がされる場合、遠隔操作支援部２００１は省略される。
【0157】
操作状況通知部２００２は、遠隔操作支援装置２００を利用する、ショベル１００の外部のオペレータに対して、表示装置２０８や音出力装置２０９を通じて、キャビン１０のオペレータによるショベル１００の通常操作が行われているか否かを通知する。具体的には、操作状況通知部２００２は、ショベル１００（操作状況通知部３０４）から通信インタフェース２０６を通じて受信される通知信号に基づき、キャビン１０のオペレータによるショベル１００の通常操作が行われているか否かを通知することができる。
【0158】
通常操作可能性通知部２００３は、遠隔操作支援装置２００を利用する、ショベル１００の外部のオペレータに対して、表示装置２０８や音出力装置２０９を通じて、ショベル１００の通常操作が行われる可能性があるか否かを通知する。これにより、ショベル１００の外部のオペレータは、遠隔操作支援装置２００を通じて、ショベル１００の通常操作が行われる可能性があるか否かを把握することができる。具体的には、通常操作可能性通知部２００３は、ショベル１００（通常操作可能性通知部３０６）から通信インタフェース２０６を通じて受信される通知信号に基づき、ショベル１００の通常操作が行われる可能性があるか否かを通知することができる。
【0159】
例えば、通常操作可能性通知部２００３は、ショベル１００から通信インタフェース２０６を通じて受信される通知信号に含まれる、上述の判定結果に基づき、ショベル１００の通常操作が行われる可能性があるか否かを通知する。
【0160】
また、通常操作可能性通知部２００３は、ショベル１００から通信インタフェース２０６を通じて受信される通知信号に含まれる、撮像装置４５のリアルタイムの撮像画像に基づき、ショベル１００の通常操作が行われる可能性の有無を判定してもよい。
【0161】
また、通常操作可能性通知部２００３は、ショベル１００から通信インタフェース２０６を通じて受信される通知信号に含まれる、撮像装置４５のリアルタイムの撮像画像を表示装置２０８に表示させてもよい。ショベル１００の外部のオペレータは、撮像装置４５のリアルタイムの撮像画像におけるオペレータの有無やオペレータの様子等からショベル１００の通常操作が行われる可能性があるか否かを判断可能だからである。
【0162】
尚、遠隔操作支援装置２００は、操作状況通知部２００２及び通常操作可能性通知部２００３のうちの何れか一方のみを含んでもよい。
【0163】
遠隔操作可能性通知部２００４は、キャビン１０のオペレータに対して、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性の有無に関する通知を行う。具体的には、遠隔操作可能性通知部２００４は、通信インタフェース２０６を通じて、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性の有無に関する通知信号をショベル１００に送信する。これにより、キャビン１０のオペレータは、ショベル１００の出力装置５０を通じて、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性があるか否かを把握することができる。
【0164】
例えば、遠隔操作可能性通知部２００４は、撮像装置２０５の撮像画像に基づき、撮像画像内のオペレータの有無やオペレータの様子等を認識することにより、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性の有無を判定する。そして、遠隔操作可能性通知部２００４は、通信インタフェース２０６を通じて、判定結果を含む通知信号をショベル１００に送信する。
【0165】
また、遠隔操作可能性通知部２００４は、通信インタフェース２０６を通じて、撮像装置２０５のリアルタイムの撮像画像を含む通知信号をショベル１００に送信してもよい。
【0166】
尚、上述の如く、コントローラ３０に、操作状況通知部３０４及び遠隔操作可能性通知部３０５のうちの操作状況通知部３０４のみが含まれる場合、遠隔操作可能性通知部２００４は、省略される。
【0167】
このように、遠隔操作支援装置２００は、ショベル１００が通常操作されている場合や通常操作がされる可能性がある場合に、出力装置５０を通じて、ショベル１００の外部のオペレータに対して、その旨を通知することができる。これにより、ショベル１００の外部のオペレータは、キャビン１０のオペレータによるショベル１００の操作状況を適切に把握することができる。そのため、遠隔操作支援装置２００は、ショベル１００の外部のオペレータの予期しないタイミングで、キャビン１０のオペレータによるショベル１００の通常操作に伴うショベル１００の動作が生じるような事態を抑制することができる。
【0168】
【0169】
＜第１例＞
図９は、ショベル１００の遠隔操作の実施状況に関する通知処理の第１例を概略的に示すフローチャートである。
図９は、ショベル１００の遠隔操作の実施状況に関する通知処理の第１例を概略的に示すフローチャートである。
【0170】
本例では、コントローラ３０が操作状況通知部３０４及び遠隔操作可能性通知部３０５のうちの操作状況通知部３０４のみを含む場合を前提として説明を行う。
【0171】
本フローチャートは、例えば、ショベル１００の起動から停止までの稼働中において、所定の処理周期ごとに繰り返し実行される。以下、図１０のフローチャートについても同様であってよい。
【0172】
図９に示すように、ステップＳ１０２にて、コントローラ３０は、キャビン１０にオペレータが搭乗中であるか否かを判定する。
【0173】
コントローラ３０は、任意の方法で、キャビン１０にオペレータが搭乗中であるか否かを判定してよい。例えば、コントローラ３０は、撮像装置４５の撮像画像に基づき、キャビン１０にオペレータが搭乗中であるか否かを判定する。また、コントローラ３０は、運転席近傍に設けられるゲートバーが運転席とキャビン１０の入口との間をオペレータが通行可能な状態であるか否かによって、キャビン１０にオペレータが搭乗中であるか否かを判定してもよい。
【0174】
コントローラ３０は、キャビン１０にオペレータが搭乗中である場合、ステップＳ１０４に進み、それ以外の場合、今回のフローチャートを終了する。
【0175】
尚、ステップＳ１０２の処理は、省略されてもよい。後述のステップＳ２０２についても同様であってよい。
【0176】
ステップＳ１０４にて、操作状況通知部３０４は、ショベル１００の遠隔操作が行われているか否かを判定する。操作状況通知部３０４は、ショベル１００の遠隔操作が行われている場合、ステップＳ１０６に進み、それ以外の場合、ステップＳ１０８に進む。
【0177】
ステップＳ１０６にて、操作状況通知部３０４は、キャビン１０の出力装置５０を通じて、ショベル１００の遠隔操作が行われている旨の通知を出力する。
【0178】
一方、ステップＳ１０８にて、操作状況通知部３０４は、キャビン１０の出力装置５０を通じて、ショベル１００の遠隔操作が行われていない旨の通知を出力する。
【0179】
ステップＳ１０６或いはステップＳ１０８の処理が完了すると、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0180】
尚、ステップＳ１０８の処理は、省略されてもよい。
【0181】
このように、本例では、コントローラ３０は、ショベル１００の遠隔操作が行われている場合に、キャビン１０のオペレータに対して、ショベル１００の遠隔操作が行われている旨を通知することができる。
【0182】
＜第２例＞
図１０は、ショベル１００の遠隔操作の実施状況に関する通知処理の第２例を概略的に示すフローチャートである。
図１０は、ショベル１００の遠隔操作の実施状況に関する通知処理の第２例を概略的に示すフローチャートである。
【0183】
本例では、コントローラ３０が操作状況通知部３０４及び遠隔操作可能性通知部３０５の双方を含む場合を前提として説明を行う。
【0184】
【0185】
ステップＳ２０４にて、操作状況通知部３０４は、ショベル１００の遠隔操作が行われている場合、ステップＳ２０６に進み、それ以外の場合、ステップＳ２０８に進む。
【0186】
ステップＳ２０６は、図９のステップＳ１０６の処理と同じであるため、説明を省略する。
【0187】
一方、ステップＳ２０８にて、遠隔操作可能性通知部３０５は、遠隔操作支援装置２００（遠隔操作可能性通知部２００４）からの通知信号に基づき、ショベル１００の外部のオペレータによりショベル１００の遠隔操作が可能な状態にあるか否かを判定する。例えば、遠隔操作可能性通知部３０５は、遠隔操作室ＲＣＲ（運転席ＳＴ２付近）にオペレータが在室しているか否かによって、ショベル１００の外部のオペレータがショベル１００の遠隔操作を可能な状態にあるか否かを判定する。
【0188】
遠隔操作可能性通知部３０５は、ショベル１００の外部のオペレータがショベル１００の遠隔操作を可能な状態にある場合、ステップＳ２１０に進み、それ以外の場合、ステップＳ２１２に進む。
【0189】
ステップＳ２１０にて、遠隔操作可能性通知部３０５は、キャビン１０の出力装置５０を通じて、ショベル１００の外部のオペレータによるショベル１００の遠隔操作の可能性がある旨の通知を出力する。例えば、上述の如く、遠隔操作室ＲＣＲにオペレータが在室しているか否かを判定する場合、遠隔操作可能性通知部３０５は、キャビン１０の出力装置５０を通じて、遠隔操作室ＲＣＲにオペレータが在室中である旨の通知を出力する。
【0190】
一方、ステップＳ２１２にて、遠隔操作可能性通知部３０５は、キャビン１０の出力装置５０を通じて、ショベル１００の外部のオペレータによるショベル１００の遠隔操作の可能性がない旨の通知を出力する。例えば、上述の如く、遠隔操作室ＲＣＲにオペレータが在室しているか否かを判定する場合、遠隔操作可能性通知部３０５は、キャビン１０の出力装置５０を通じて、遠隔操作室ＲＣＲにオペレータが不在である旨の通知を出力する。
【0191】
ステップＳ２０６、ステップＳ２１０、或いはステップＳ２１２の処理が完了すると、コントローラ３０は、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0192】
尚、ステップＳ２１２の処理は、省略されてもよい。
【0193】
このように、本例では、コントローラ３０は、ショベル１００の遠隔操作が行われておらず且つショベル１００の遠隔操作が行われる可能性がある場合に、キャビン１０のオペレータに対して、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性がある旨を通知することができる。
【0194】
＜他の例＞
上述の如く、コントローラ３０は、操作状況通知部３０４及び遠隔操作可能性通知部３０５のうちの遠隔操作可能性通知部３０５のみを含んでもよい。
上述の如く、コントローラ３０は、操作状況通知部３０４及び遠隔操作可能性通知部３０５のうちの遠隔操作可能性通知部３０５のみを含んでもよい。
【0195】
この場合、コントローラ３０は、図１０のステップＳ２０４，Ｓ２０６の処理を省略し、ステップＳ２０２の判定結果がＹＥＳの場合、ステップＳ２０８に進むようにすることで、ショベル１００の遠隔操作の実施状況に関する処理を実現できる。
【0196】
このように、本例では、コントローラ３０は、ショベル１００の遠隔操作が行われている場合も含めて、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性がある状況である場合に、キャビン１０のオペレータに対して、ショベル１００の遠隔操作が行われる可能性がある旨を通知することができる。
【0197】
【0198】
＜第１例＞
図１１は、ショベル１００の通常操作の実施状況に関する通知処理の第１例を概略的に示すフローチャートである。
図１１は、ショベル１００の通常操作の実施状況に関する通知処理の第１例を概略的に示すフローチャートである。
【0199】
本例では、遠隔操作支援装置２００が操作状況通知部２００２及び通常操作可能性通知部２００３のうちの操作状況通知部２００２のみを含む場合を前提として説明を行う。
【0200】
本フローチャートは、例えば、遠隔操作支援装置２００の起動から停止までの稼働中で、且つ、ショベル１００の起動から停止までの稼働中において、所定の処理周期ごとに繰り返し実行される。以下、図１２のフローチャートについても同様であってよい。
【0201】
図１１に示すように、ステップＳ３０２にて、遠隔操作支援装置２００は、撮像装置２０５の最新の撮像画像にオペレータが映っているか否かを判定する。例えば、遠隔操作支援装置２００は、撮像装置２０５の最新の撮像画像の中の所定の画像領域に人の所定の部位が所定の大きさで含まれるように認識可能な場合に、オペレータが映っていると判定する。所定の画像領域は、例えば、撮像装置２０５が遠隔操作室ＲＣＲに設置される場合、運転席ＳＴ２の付近を表す撮像範囲に対応する画像領域である。また、所定の画像領域は、例えば、可搬型の遠隔操作支援装置２００の筐体に撮像装置２０５が組み込まれる場合、撮像装置２０５の撮像画像の中の表示装置２０８を視認するオペレータの顔が含まれる画像領域に対応する。
【0202】
遠隔操作支援装置２００は、撮像装置２０５の最新の撮像画像にオペレータが映っている場合、ステップＳ３０４に進み、それ以外の場合、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0203】
尚、ステップＳ３０２の処理は、省略されてもよい。後述のステップＳ４０２についても同様であってよい。
【0204】
ステップＳ３０４にて、操作状況通知部２００２は、キャビン１０のオペレータによりショベル１００が通常操作されているか否かを判定する。操作状況通知部２００２は、キャビン１０のオペレータによりショベル１００が通常操作されている場合、ステップＳ３０６に進み、それ以外の場合、ステップＳ３０８に進む。
【0205】
ステップＳ３０６にて、操作状況通知部２００２は、表示装置２０８や音出力装置２０９を通じて、キャビン１０のオペレータによりショベル１００が通常操作されている旨の通知を出力する。
【0206】
一方、ステップＳ３０８にて、操作状況通知部２００２は、表示装置２０８や音出力装置２０９を通じて、キャビン１０のオペレータによりショベル１００が通常操作されていない旨の通知を出力する。
【0207】
ステップＳ３０６或いはステップＳ３０８の処理が完了すると、遠隔操作支援装置２００は、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0208】
尚、ステップＳ３０８の処理は、省略されてもよい。
【0209】
このように、本例では、遠隔操作支援装置２００は、ショベル１００の通常操作が行われている場合に、ショベル１００の外部のオペレータに対して、ショベル１００の通常操作が行われている旨を通知することができる。
【0210】
＜第２例＞
図１２は、ショベル１００の通常操作の実施状況に関する通知処理の第２例を概略的に示すフローチャートである。
図１２は、ショベル１００の通常操作の実施状況に関する通知処理の第２例を概略的に示すフローチャートである。
【0211】
本例では、遠隔操作支援装置２００が操作状況通知部２００２及び通常操作可能性通知部２００３の双方を含む場合を前提として説明を行う。
【0212】
【0213】
ステップＳ４０４にて、操作状況通知部２００２は、キャビン１０のオペレータによりショベル１００の通常操作が行われている場合、ステップＳ４０６に進み、それ以外の場合、ステップＳ４０８に進む。
【0214】
ステップＳ４０６は、図１１のステップＳ３０６の処理と同じであるため、説明を省略する。
【0215】
一方、ステップＳ４０８にて、通常操作可能性通知部２００３は、ショベル１００（通常操作可能性通知部３０６）からの通知信号に基づき、キャビン１０のオペレータによりショベル１００の通常操作が可能な状態か否かを判定する。例えば、通常操作可能性通知部２００３は、キャビン１０にオペレータ（人）が搭乗しているか否かによって、ショベル１００の通常操作が可能な状態にあるか否かを判定する。
【0216】
通常操作可能性通知部２００３は、キャビン１０のオペレータによりショベル１００の通常操作が可能な状態である場合、ステップＳ４１０に進み、それ以外の場合、ステップＳ４１２に進む。
【0217】
ステップＳ４１０にて、通常操作可能性通知部２００３は、表示装置２０８や音出力装置２０９を通じて、キャビン１０のオペレータによるショベル１００の通常操作の可能性がある旨の通知を出力する。例えば、上述の如く、キャビン１０にオペレータが搭乗しているか否かを判定する場合、通常操作可能性通知部２００３は、表示装置２０８や音出力装置２０９を通じて、キャビン１０にオペレータが搭乗中である旨の通知を出力する。
【0218】
一方、ステップＳ４１２にて、通常操作可能性通知部２００３は、表示装置２０８や音出力装置２０９を通じて、キャビン１０のオペレータによるショベル１００の通常操作の可能性がない旨の通知を出力する。例えば、上述の如く、キャビン１０にオペレータが搭乗しているか否かを判定する場合、通常操作可能性通知部２００３は、表示装置２０８や音出力装置２０９を通じて、キャビン１０にオペレータが不在である旨の通知を出力する。
【0219】
ステップＳ４０６、ステップＳ４１０、或いはステップＳ４１２の処理が完了すると、遠隔操作支援装置２００は、今回のフローチャートの処理を終了する。
【0220】
尚、ステップＳ４１２の処理は、省略されてもよい。
【0221】
このように、本例では、コントローラ３０は、ショベル１００の通常操作が行われておらず且つショベル１００の通常操作が行われる可能性がある場合に、ショベル１００の外部のオペレータに対して、ショベル１００の通常操作が行われる可能性がある旨を通知することができる。
【0222】
＜他の例＞
上述の如く、遠隔操作支援装置２００は、操作状況通知部２００２及び通常操作可能性通知部２００３のうちの通常操作可能性通知部２００３のみを含んでもよい。
上述の如く、遠隔操作支援装置２００は、操作状況通知部２００２及び通常操作可能性通知部２００３のうちの通常操作可能性通知部２００３のみを含んでもよい。
【0223】
この場合、遠隔操作支援装置２００は、図１２のステップＳ４０４，Ｓ４０６の処理を省略し、ステップＳ４０２の判定結果がＹＥＳの場合、ステップＳ４０８に進むようにすることで、ショベル１００の通常操作の実施状況に関する処理を実現できる。
【0224】
このように、本例では、遠隔操作支援装置２００は、ショベル１００の通常操作が行われている場合も含めて、ショベル１００の通常操作が行われる可能性がある状況である場合に、ショベル１００の外部のオペレータに対して、ショベル１００の通常操作が行われる可能性がある旨を通知することができる。
【0225】
［作用］
次に、本実施形態に係るショベル、及び遠隔操作支援装置の作用について説明する。
次に、本実施形態に係るショベル、及び遠隔操作支援装置の作用について説明する。
【0226】
第１のオペレータが作業機械に搭乗し、作業機械の操作をしている状態で、或いは、操作しようとしている状態で、作業機械の外部の第２のオペレータによって当該作業機械が遠隔操作される場合がありうる。
【0227】
例えば、作業機械に搭乗する第１のオペレータが作業機械の外部の第２のオペレータから作業機械の操作方法についての訓練を受ける場合がある。この場合、第１のオペレータが主に作業機械の操作を行いつつ、第２のオペレータが手本の操作を行うときがある。
【0228】
また、例えば、あるタイミングで、作業機械に搭乗する第１のオペレータから作業機械の外部の第２のオペレータに作業機械の操作を交代する場合がある。
【0229】
このような場合に、第１のオペレータが作業機械の操作を行うつもりの状況で、第１のオペレータと第２のオペレータとの意思の疎通に問題が生じると、第２のオペレータが操作権を取得し、作業機械の操作を開始してしまう可能性がある。すると、第１のオペレータの予期しないタイミングで、第２のオペレータの操作によって作業機械が動作をし、第１のオペレータは、作業機械の深刻な故障状態等と誤認しパニック状態に陥る可能性がある。
【0230】
これに対して、本実施形態では、作業機械は、アクチュエータと、運転席と、操作装置と、制御部と、通知部と、を備える。作業機械は、例えば、上述のショベル１００である。アクチュエータは、例えば、上述の油圧アクチュエータＨＡである。運転席は、例えば、上述の運転席ＳＴ１である。操作装置は、例えば、上述の操作装置２６である。制御部は、例えば、上述のコントローラ３０である。通知部は、例えば、上述の出力装置５０である。具体的には、操作装置には、運転席の第１のオペレータがアクチュエータの操作を行うための入力を行う。第１のオペレータは、例えば、上述のオペレータＯＰ１である。また、制御部は、作業機械の外部からの遠隔操作の入力と、操作装置に対する入力との何れか一方に応じて、アクチュエータを動作させる。そして、通知部は、遠隔操作の入力に応じて、アクチュエータが動作している場合に、作業機械が遠隔操作されている旨を第１のオペレータに通知すること、及び遠隔操作の入力に応じてアクチュエータが動作する可能性がある場合に、作業機械が遠隔操作される可能性がある旨を第１のオペレータに通知することの少なくとも一方を行う。
【0231】
これにより、作業機械は、自身に搭乗している第１のオペレータに対して、作業機械が遠隔操作中であることを通知することができる。また、作業機械は、自身に搭乗している第１のオペレータに対して、遠隔操作される可能性があることを通知することができる。そのため、作業機械は、自身に搭乗している第１のオペレータに対して、作業機械の外部の第２のオペレータによる作業機械の操作状況を適切に把握させることができる。よって、作業機械は、第１のオペレータの予期しないタイミングで、第２のオペレータの操作に伴う作業機械の動作が発生するような事態を抑制することができる。
【0232】
また、本実施形態では、通知部は、作業機械が遠隔操作されているか否か、及び作業機械が遠隔操作される可能性があるか否かの少なくとも一方を第１のオペレータに通知してもよい。
【0233】
これにより、作業機械は、自身が遠隔操作されている場合だけでなく、遠隔操作がされていない場合もその旨を通知することができる。また、作業機械は、自身が遠隔操作される可能性がある場合だけでなく、その可能性がない場合もその旨を通知することができる。そのため、作業機械は、自身に搭乗している第１のオペレータに対して、作業機械の外部の第２のオペレータによる作業機械の操作状況をより適切に把握させることができる。
【0234】
また、本実施形態では、通知部は、第２のオペレータが遠隔操作の入力を行うことが可能な所定の場所にいる場合に、その旨を第１のオペレータに通知を行ってもよい。第２のオペレータは、例えば、上述のオペレータＯＰ２である。所定の場所は、上述の遠隔操作室ＲＣＲの運転席ＳＴ２付近である。また、所定の場所は、例えば、上述の可搬型の遠隔操作支援装置２００に対して、表示装置２０８を視認可能な場所である。
【0235】
これにより、作業機械は、自身に搭乗する第１のオペレータに対して、第２のオペレータが遠隔操作の入力を行うことが可能な状態にあることを把握させることができる。
【0236】
また、本実施形態では、通知部は、上記の所定の場所に第２のオペレータがいるか否かを第１のオペレータに通知してもよい。
【0237】
これにより、作業機械は、自身に搭乗する第１のオペレータに対して、第２のオペレータが遠隔操作の入力を行うことが可能な場合だけでなく、不可能な場合についても通知することができる。そのため、作業機械は、自身に搭乗している第１のオペレータに対して、作業機械の外部の第２のオペレータによる作業機械の操作状況をより適切に把握させることができる。
【0238】
また、本実施形態では、通知部は、第１のオペレータから視認可能な箇所に配置され、上記の所定の場所の現在の撮像画像を表示してもよい。
【0239】
これにより、作業機械は、所定の場所の現在の撮像画像を以て、第２のオペレータが遠隔操作の入力を行うことが可能な状態にあるか否かを把握させることができる。
【0240】
また、上記と同様、作業機械は、自身の外部の第３のオペレータ、自身の遠隔操作をしている状態で、或いは、操作しようとしている状態で、自身に搭乗する第４のオペレータによって操作される場合がありうる。
【0241】
例えば、作業機械に搭乗する第４のオペレータが作業機械の外部の第３のオペレータから作業機械の操作方法についての訓練を受ける場合がある。この場合、第４のオペレータが主に作業機械の操作を行いつつ、第３のオペレータが手本の操作を行うときがある。
【0242】
また、例えば、あるタイミングで、作業機械の外部の第３のオペレータから作業機械に搭乗する第４のオペレータに作業機械の操作を交代する場合がある。
【0243】
このような場合に、第３のオペレータが作業機械の遠隔操作を行うつもりの状況で、第３のオペレータと第４のオペレータとの意思の疎通に問題が生じると、第４のオペレータが操作権を取得し、作業機械の操作を開始してしまう可能性がある。すると、第３のオペレータの予期しないタイミングで、第４のオペレータの操作によって作業機械が動作をし、第３のオペレータは、作業機械の深刻な故障状態等と誤認しパニック状態に陥る可能性がある。
【0244】
これに対して、本実施形態では、遠隔操作支援装置は、通信部と、通知部と、を備える。遠隔操作支援装置は、例えば、上述の遠隔操作支援装置２００である。通信部は、例えば、上述の通信インタフェース２０６である。通知部は、例えば、上述の表示装置２０８や音出力装置２０９である。具体的には、通信部は、作業機械の運転席付近に設けられる操作装置に対する入力、及び作業機械の外部からの遠隔操作の入力の何れか一方に応じて、アクチュエータが操作される作業機械と通信を行うために設けられる。作業機械は、例えば、上述のショベル１００である。操作装置は、例えば、上述の操作装置２６である。アクチュエータは、例えば、上述の油圧アクチュエータＨＡである。そして、通知部は、操作装置に対する入力によってアクチュエータが操作されている場合に、作業機械が操作装置に対する入力によって操作されていることを遠隔操作の入力を行う第３のオペレータに通知すること、及び操作装置に対する入力によってアクチュエータが操作される可能性がある場合に、作業機械が操作装置に対する入力によって操作される可能性があることを第３のオペレータに通知することの少なくとも一方を行う。第３のオペレータは、例えば、上述のオペレータＯＰ２である。
【0245】
これにより、遠隔操作支援装置は、作業機械の外部の第３のオペレータに対して、作業機械に搭乗中の第４のオペレータによって、作業機械が操作されていることを通知することができる。また、遠隔操作支援装置は、作業機械の外部の第３のオペレータに対して、作業機械に搭乗中の第４のオペレータによって、作業機械が操作される可能性があることを通知することができる。そのため、遠隔操作支援装置は、作業機械の外部の第３のオペレータに対して、作業機械に搭乗する第４のオペレータによる作業機械の操作状況を適切に把握させることができる。よって、遠隔操作支援装置は、第３のオペレータの予期しないタイミングで、第４のオペレータの操作に伴う作業機械の動作が発生するような事態を抑制することができる。
【0246】
また、本実施形態では、通知部は、作業機械が操作装置に対する入力によって操作されているか否か、及び作業機械が操作装置に対する入力によって操作される可能性があるか否かを第３のオペレータに通知してもよい。
【0247】
これにより、遠隔操作支援装置は、作業機械が第４のオペレータによる操作がされている場合だけでなく、第４のオペレータによる操作がされていない場合もその旨を通知することができる。また、作業機械は、作業機械が第４のオペレータによる操作がされる可能性がある場合だけでなく、その可能性がない場合もその旨を通知することができる。そのため、遠隔操作支援装置は、作業機械の外部の第２のオペレータに対して、作業機械に搭乗する第４のオペレータによる作業機械の操作状況をより適切に把握させることができる。
【0248】
また、本実施形態では、通知部は、運転席に第４のオペレータがいる場合に、その旨を第３のオペレータに通知してもよい。運転席は、例えば、上述の運転席ＳＴ１である。第４のオペレータは、例えば、オペレータＯＰ１である。
【0249】
これにより、遠隔操作支援装置は、作業機械の外部の第３のオペレータに対して、第４のオペレータが運転席にいることを通知することによって、第４のオペレータによる作業機械の操作がされる可能な状態にあることを把握させることができる。
【0250】
また、本実施形態では、通知部は、運転席に第４のオペレータがいるか否かを第３のオペレータに通知してもよい。
【0251】
これにより、遠隔操作支援装置は、作業機械の外部の第３のオペレータに対して、第４のオペレータが操作装置に対する入力を行うことが可能な場合だけでなく、不可能な場合についても通知することができる。そのため、遠隔操作支援装置は、作業機械の外部の第３のオペレータに対して、作業機械に搭乗する第４オペレータによる作業機械の操作状況をより適切に把握させることができる。
【0252】
また、本実施形態では、通知部は、第３のオペレータから視認可能な箇所に配置され、運転席の現在の撮像画像を表示してもよい。
【0253】
これにより、遠隔操作支援装置は、作業機械の運転席の現在の撮像画像を以て、第４のオペレータが操作装置に対する入力を行うことが可能な状態にあるか否かを把握させることができる。
【0254】
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0255】
１ 下部走行体
１Ｃ クローラ
１ＣＬ，１ＣＲ クローラ
１ＭＬ，１ＭＲ 走行油圧モータ
２Ｍ 旋回油圧モータ
３ 上部旋回体
４ ブーム
５ アーム
６ バケット
７ ブームシリンダ
８ アームシリンダ
９ バケットシリンダ
１０ キャビン
１７ コントロールバルブ
２６ 操作装置
３０ コントローラ
４０ 撮像装置
４０Ｂ 後方カメラ
４０Ｆ 前方カメラ
４０Ｌ 左方カメラ
４０Ｒ 右方カメラ
４５ 撮像装置
５０ 出力装置
５０Ａ 表示装置
５０Ｂ 音出力装置
５２ 入力装置
６０ 通信装置
１００ ショベル
２００ 遠隔操作支援装置
２０５ 撮像装置
２０６ 通信インタフェース
２０７ 入力装置
２０７Ａ 操作装置
２０８ 表示装置
２０８Ａ 表示装置
２０８Ｂ 表示装置
２０８Ｃ 表示装置
２０９ 音出力装置
３０１ ショベル操作切換部
３０２ 操作権切換部
３０３ 操作指令生成部
３０４ 操作状況通知部
３０５ 遠隔操作可能性通知部
３０６ 通常操作可能性通知部
２００１ 遠隔操作支援部
２００２ 操作状況通知部
２００３ 通常操作可能性通知部
２００４ 遠隔操作可能性通知部
ＡＴ アタッチメント
ＨＡ 油圧アクチュエータ
ＮＷ 通信回線
ＯＰ１ オペレータ
ＯＰ２ オペレータ
ＲＣＲ 遠隔操作室
ＳＴ１ 運転席
ＳＴ２ 運転席
ＳＹＳ 遠隔操作支援システム
１Ｃ クローラ
１ＣＬ，１ＣＲ クローラ
１ＭＬ，１ＭＲ 走行油圧モータ
２Ｍ 旋回油圧モータ
３ 上部旋回体
４ ブーム
５ アーム
６ バケット
７ ブームシリンダ
８ アームシリンダ
９ バケットシリンダ
１０ キャビン
１７ コントロールバルブ
２６ 操作装置
３０ コントローラ
４０ 撮像装置
４０Ｂ 後方カメラ
４０Ｆ 前方カメラ
４０Ｌ 左方カメラ
４０Ｒ 右方カメラ
４５ 撮像装置
５０ 出力装置
５０Ａ 表示装置
５０Ｂ 音出力装置
５２ 入力装置
６０ 通信装置
１００ ショベル
２００ 遠隔操作支援装置
２０５ 撮像装置
２０６ 通信インタフェース
２０７ 入力装置
２０７Ａ 操作装置
２０８ 表示装置
２０８Ａ 表示装置
２０８Ｂ 表示装置
２０８Ｃ 表示装置
２０９ 音出力装置
３０１ ショベル操作切換部
３０２ 操作権切換部
３０３ 操作指令生成部
３０４ 操作状況通知部
３０５ 遠隔操作可能性通知部
３０６ 通常操作可能性通知部
２００１ 遠隔操作支援部
２００２ 操作状況通知部
２００３ 通常操作可能性通知部
２００４ 遠隔操作可能性通知部
ＡＴ アタッチメント
ＨＡ 油圧アクチュエータ
ＮＷ 通信回線
ＯＰ１ オペレータ
ＯＰ２ オペレータ
ＲＣＲ 遠隔操作室
ＳＴ１ 運転席
ＳＴ２ 運転席
ＳＹＳ 遠隔操作支援システム
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】