IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ SMK株式会社の特許一覧

特開2024-94652無線通信装置およびリモートコントロールシステム
<>
  • 特開-無線通信装置およびリモートコントロールシステム 図1
  • 特開-無線通信装置およびリモートコントロールシステム 図2
  • 特開-無線通信装置およびリモートコントロールシステム 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094652
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】無線通信装置およびリモートコントロールシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/19 20180101AFI20240703BHJP
   H03J 9/02 20060101ALI20240703BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20240703BHJP
   H04W 8/00 20090101ALI20240703BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20240703BHJP
【FI】
H04W76/19
H03J9/02
H04Q9/00 301E
H04W8/00
H04W84/10 110
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211330
(22)【出願日】2022-12-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-05
(71)【出願人】
【識別番号】000102500
【氏名又は名称】SMK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003694
【氏名又は名称】弁理士法人有我国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲配▼嶋 俊夫
(72)【発明者】
【氏名】三輪 健一
【テーマコード(参考)】
5K048
5K067
【Fターム(参考)】
5K048AA16
5K048BA03
5K048DC01
5K048EB02
5K048EB04
5K048HA01
5K048HA02
5K067AA34
5K067BB21
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE25
5K067EE35
(57)【要約】
【課題】リモコンの省電力化と操作応答性の低下抑制に寄与できる無線通信装置およびリモートコントロールシステムを提供する。
【解決手段】リモコン側の送信側無線通信ユニット21A、21Bおよび被制御装置30A、30B側の受信側無線通信ユニット25A、25Bにより省電力型の近距離無線通信を行う無線通信装置で、送信側無線通信ユニット21A、21BがBLEアンテナ22A、22Bより同報送信させるMCU23A、23Bを有し、受信側無線通信ユニット25A、25Bが、通信用IC27A、27Bを有しており、送信側のMCU23A、23Bは、送信パケット中に、特定の企業識別情報と、デバイスの情報およびその制御コマンドを含む通信データを組み込んだ通信接続要求を生成し、受信側の通信用IC27A、27Bは、リモコンからの識別情報が内部記憶済みの識別情報と一致すると、被制御デバイス側に特定の制御コマンドを供給する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の制御指示を操作入力可能な操作部を有するリモートコントロール装置に内蔵される送信側無線通信ユニットと、前記リモートコントロール装置によって制御される被制御装置に組み込まれる受信側無線通信ユニットとを備え、該送信側無線通信ユニットおよび受信側無線通信ユニットを介して前記リモートコントロール装置と前記被制御装置の間で省電力型の近距離無線通信を行う無線通信装置であって、
前記送信側無線通信ユニットが、前記省電力型の近距離無線通信が可能な第1の通信部と、前記操作部への制御指示入力に応じた制御指示情報および前記リモートコントロール装置の識別情報を含む通信接続要求を生成して、該通信接続要求を前記第1の通信部により同報送信させる第1の制御部と、を有するとともに、
前記受信側無線通信ユニットが、前記省電力型の近距離無線通信が可能な第2の通信部と、前記第2の通信部が前記通信接続要求を受信した際に、該通信接続要求に含まれる前記リモートコントロール装置の識別情報を判定する第2の制御部と、を有しており、
前記送信側無線通信ユニットの前記第1の制御部は、所定形式の通信パケット中に、特定の企業識別情報と、デバイスの情報および該デバイスに対する特定の制御コマンドを含む通信データとを組み込んだ前記通信接続要求を生成し、
前記受信側無線通信ユニットの前記第2の制御部は、前記リモートコントロール装置の識別情報が、前記受信側無線通信ユニットに予め保存されているリモートコントロール装置の識別情報と一致するか否かを判定し、一致した場合に、前記通信データに基づいてデバイス側に前記特定の制御コマンドを供給することを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
前記送信側無線通信ユニットおよび前記受信側無線通信ユニットのうち少なくとも一方が、複数設けられることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記送信側無線通信ユニットの前記第1の制御部は、所定の期間、前記操作部への操作がない場合に、前記送信側無線通信ユニットをスリープ状態にするスリープモード制御を実行する一方、前記操作部への操作がなされたことを検出してスリープ状態から復帰させることを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記省電力型の近距離無線通信は、Bluetooth_Low_Energy規格に従う近距離無線通信であり、
前記送信側無線通信制御ユニットは、前記通信接続要求を、前記規格に従うアドバタイズチャネルのプロトコルデータユニットを含む所定のアドバタイズメントパケット形式で、前記第1の通信部によりブロードキャストさせ、
前記第1の制御部は、前記アドバタイズチャネルのプロトコルデータユニット中に、前記特定の企業識別情報と、デバイスの情報および該デバイスに対する前記特定の制御コマンドを含むアドバタイズデータと、を組み込むことを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記受信側無線通信ユニットの前記第2の制御部は、前記通信接続要求を受信したことを条件に、該通信接続要求に含まれる前記リモートコントロール装置の識別情報に基づいて接続相手との認証処理が可能な通信接続返答を生成することなく、前記通信接続要求の通信パケット中に前記特定の企業識別情報が検出されるか否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記受信側無線通信ユニットは、前記被制御装置が前記デバイスを有していると判定したとき、前記特定の制御コマンドを、汎用非同期送受信により前記デバイス側に供給することを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記送信側無線通信ユニットの前記第1の通信部が、前記操作部への制御指示入力に対応する制御信号を外部機器から受信可能であり、
前記第1の制御部は、前記第1の通信部を介して前記外部機器からの前記制御指示入力に対応する制御信号を入力したとき、前記制御指示入力に対応する制御指示情報を生成する機能を併有していることを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項8】
所定の制御指示を操作入力可能な操作部を有するリモートコントロール装置と、
前記リモートコントロール装置によって制御される被制御装置と、
請求項1または2に記載の無線通信装置と、を備えたリモートコントロールシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置およびリモートコントロールシステムに関し、特にリモートコントロール装置と被制御装置の間で省電力型の近距離無線通信を行う無線通信装置およびこれを備えたリモートコントロールシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手元操作の容易な形態を有するリモートコントロール装置、すなわちリモートコントローラ(以下、単にリモコンともいう)に対して操作入力を行うことで、各種の機器を被制御装置として遠隔制御するリモートコントロールシステムが知られている。
【0003】
このようなリモコンやリモートコントロールシステムにおいては、被制御装置のサイズや設置形態のみならず、周辺機器との接続形態やネットワーク接続形態等が多様化する中で、操作容易性を確保しつつ高度な制御機能が要求されるようになってきている。
【0004】
そこで、リモコンに従前からの赤外線通信(IR通信)機能に加え、あるいは代えて、近距離無線通信機能を持たせることで、いわゆる見通し外操作やリモコンと被制御装置の間での双方向通信をサポートするようにした無線通信装置およびシステム、例えばBluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)といった通信規格で知られる省電力型の無線通信技術を採用する無線通信装置およびシステムが提案されている。
【0005】
この種の無線通信装置およびシステムとしては、ペアリングによるコネクション確立の前段階で近接機器の存在を検出するために所定形式の通信パケットの授受がなされることに着目し、サーバ(セントラル)を介さずに通信機器間通信を行うことで、即時の一定の通信を可能にするようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
具体的には、特許文献1には、Bluetooth_Low_Energy(以下、BLEと記す)通信でコネクション確立前に近接機器の検出のために授受されるアドバタイズメントパケットに着目し、このパケットの授受に付帯して機器のユニークな識別子を含めた情報を送受信することで、コネクション確立前の無線端末間における一定の情報通信を可能にすることが記載されており、例えば店舗端末からのアドバタイズメントパケットに店舗WEBサイトのアドレスを含めることで、そのWEBサイトへのアクセスを誘導する、Online_to_Offline促進ツールとしての利用が可能であること等が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2015-70284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述のような従来の無線通信装置およびシステムにおいては、アドバタイズメントパケットのPDU(Protocol_Data_Unit)領域中に記述されるアドバタイズデータ(Adv_Data)が、アドバタイズデータをコミュニケーションの促進ツールに活用する程度のものとなっていた。
【0009】
そのため、従来の無線通信装置およびシステムを、リモコンへの入力操作に応じて被制御装置を遠隔制御するリモートコントロールシステムに適用するときには、通常、ペアリングによる1対1の通信接続(コネクション)を確立させることとなり、ペアリング後の通信接続状態を維持するために、一定時間間隔でHOST(通信情報を取り扱うソフト部)と通信しなくてはならず、十分に省電力なものでないという問題があった。
【0010】
この問題に対しては、ある程度の時間が経過したらBLE通信接続を切って消費電力を抑えるスリープ状態(例えば、いわゆるディープスリープ状態)に入るようにして、省電力化を図ることが考えられる。しかし、スリープ状態からの復帰には再接続が必要となるため、時間がかかり、リモコン操作に対する応答性が悪くなるという問題がある。
【0011】
また、ペアリングによる1対1の通信接続を確立させる必要から、リモコンによる遠隔制御の相手先が1対1に制限されてしまうという問題もあった。
【0012】
本発明は、前述のような従来の課題を解消すべくなされたものであり、リモコンの省電力化とリモコン操作に対する応答性の低下を有効に抑制することができ、また、リモコンによる遠隔制御の相手先が1対1に制限されることがない無線通信装置およびリモートコントロールシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る無線通信装置は、上記目的達成のため、(1)所定の制御指示を操作入力可能な操作部を有するリモートコントロール装置に内蔵される送信側無線通信ユニットと、前記リモートコントロール装置によって制御される被制御装置に組み込まれる受信側無線通信ユニットとを備え、該送信側無線通信ユニットおよび受信側無線通信ユニットを介して前記リモートコントロール装置と前記被制御装置の間で省電力型の近距離無線通信を行う無線通信装置であって、前記送信側無線通信ユニットが、前記省電力型の近距離無線通信が可能な第1の通信部と、前記操作部への制御指示入力に応じた制御指示情報および前記リモートコントロール装置の識別情報を含む通信接続要求を生成して、該通信接続要求を前記第1の通信部により同報送信させる第1の制御部と、を有するとともに、前記受信側無線通信ユニットが、前記省電力型の近距離無線通信が可能な第2の通信部と、前記第2の通信部が前記通信接続要求を受信した際に、該通信接続要求に含まれる前記リモートコントロール装置の識別情報を判定する第2の制御部と、を有しており、前記送信側無線通信ユニットの前記第1の制御部は、所定形式の通信パケット中に、特定の企業識別情報と、デバイスの情報および該デバイスに対する特定の制御コマンドを含む通信データとを組み込んだ前記通信接続要求を生成し、前記受信側無線通信ユニットの前記第2の制御部は、前記リモートコントロール装置の識別情報が、前記受信側無線通信ユニットに予め保存されているリモートコントロール装置の識別情報と一致するか否かを判定し、一致した場合に、前記通信データに基づいてデバイス側に前記特定の制御コマンドを供給することを特徴とする。
【0014】
この構成により、本発明装置では、送信側無線通信ユニットから通信接続要求が同報送信されると、受信側無線通信ユニットでは、第2の制御部により、受信したリモートコントロール装置の識別情報が、予め保存されているリモートコントロール装置の識別情報と一致するか否かが判定され、一致した場合に、受信した通信データに基づいてデバイス側に特定の制御コマンドが供給される。したがって、リモコンへの入力操作に応じて被制御装置を遠隔制御するとき、両無線通信ユニット間でペアリングによるコネクションを確立させる前に、通信接続要求の通信データに組み込まれた被制御装置側の特定のデバイスに対して操作部への操作入力に応じた特定の制御コマンドを供給できることになる。その結果、ペアリング後の通信接続状態を維持するために一定時間間隔でHOSTと通信する必要をなくし、省電力化を図ることができるとともに、リモコン操作に対する応答性が悪化することも有効に抑制可能となる。
【0015】
(2)本発明の好ましい実施形態においては、前記送信側無線通信ユニットおよび前記受信側無線通信ユニットのうち少なくとも一方が、複数設けられる構成とすることができる。この場合、送信側無線通信ユニットおよび受信側無線通信ユニットの数に応じて、1対1の通信だけでなく、1対複数、複数対1、複数対複数の通信が可能となる。
【0016】
(3)本発明の好ましい実施形態においては、前記送信側無線通信ユニットの前記第1の制御部は、所定の期間、前記操作部への操作がない場合に、前記送信側無線通信ユニットをスリープ状態にするスリープモード制御を実行する一方、前記操作部への操作がなされたことを検出してスリープ状態から復帰させる構成とすることができる。このようにすると、リモートコントロール装置のスリープモード中にその消費電力が抑えられることになり、しかも、操作部への操作入力に応じてスリープ状態から即座に復帰し、その操作入力に対応する特定の制御コマンド、例えばデバイスの起動等に係る制御コマンドをペアリングによるコネクション確立前に早期に送信可能となる。
【0017】
(4)本発明の好ましい実施形態においては、前記省電力型の近距離無線通信は、Bluetooth_Low_Energy規格に従う近距離無線通信であり、前記送信側無線通信制御ユニットは、前記通信接続要求を、前記規格に従うアドバタイズチャネルのプロトコルデータユニットを含む所定の通信パケット形式で、前記第1の通信部によりブロードキャストさせ、前記第1の制御部は、前記アドバタイズチャネルのプロトコルデータユニット中に、前記特定の企業識別情報と、デバイスの情報および該デバイスに対する前記特定の制御コマンドを含むアドバタイズデータと、を組み込む構成とすることができる。この場合、Bluetooth_Low_Energy通信規格に従って十分な省電力化を図ることができる。
【0018】
(5)本発明の好ましい実施形態においては、前記受信側無線通信ユニットの前記第2の制御部は、前記通信接続要求を受信したことを条件に、該通信接続要求に含まれる前記リモートコントロール装置の識別情報に基づいて接続相手との認証処理が可能な通信接続返答を生成することなく、前記通信接続要求の通信パケット中に前記特定の企業識別情報が検出されるか否かを判定する構成とすることができる。このようにすると、ペアリング設定モード下で特定の企業識別情報が検出されると、そのときの通信データを基に対応デバイスに対して制御コマンド送信させる準備が容易に可能となる。
【0019】
(6)本発明の好ましい実施形態においては、前記受信側無線通信ユニットは、前記被制御装置が前記デバイスを有していると判定したとき、前記特定の制御コマンドを、汎用非同期送受信により前記デバイス側に供給する構成とすることができる。この場合、汎用非同期送受信により、特定の制御コマンドを通常のリモコンデータとして送信させ、デバイスを制御することができることになる。
【0020】
(7)本発明の好ましい実施形態においては、前記送信側無線通信ユニットの前記第1の通信部が、前記操作部への制御指示入力に対応する制御信号を外部機器から受信可能であり、前記第1の制御部は、前記第1の通信部を介して前記外部機器からの前記制御指示入力に対応する制御信号を入力したとき、前記制御指示入力に対応する制御指示情報を生成する機能を併有している構成とすることができる。この場合、送信側無線通信ユニットがリモートコントロール装置の操作部への制御指示入力に対応する制御信号を外部機器から受信すると、第1の制御部がその制御指示入力に対応する制御指示情報を生成することができるので、リモコン操作の拡張性を高めることができる。
【0021】
本発明に係るリモートコントロールシステムは、上記目的達成のため、(8)所定の制御指示を操作入力可能な操作部を有するリモートコントロール装置と、前記リモートコントロール装置によって制御される被制御装置と、上記(1)の構成を有する、あるいは更に(2)~(7)のいずれかの構成を併有する無線通信装置と、を備えたものである。
【0022】
この構成により、本発明システムでは、送信側無線通信ユニットから通信接続要求が同報送信されると、受信側無線通信ユニットでは、受信したリモートコントロール装置の識別情報が、予め保存されているリモートコントロール装置の識別情報と一致するか否かが判定され、一致すると、受信した通信データに基づいて被制御装置側のデバイスに特定の制御コマンドが供給される。したがって、リモコンへの入力操作に応じて被制御装置を遠隔制御するとき、両無線通信ユニット間でペアリングによるコネクションを確立させる前に、通信接続要求の通信データに組み込まれた被制御装置側の特定のデバイスに対してリモートコントロール装置の操作部への操作入力に応じた特定の制御コマンドを供給できることになる。その結果、ペアリング後の通信接続状態を維持するために一定時間間隔でHOSTと通信する必要をなくし、リモートコントロール装置の省電力化を図ることができるとともに、リモコン操作に対する応答性が悪化することも有効に抑制可能となる。
【0023】
なお、本発明において、前記送信側無線通信ユニットの前記第1の制御部は、前記所定形式の通信パケット中に、前記通信データを所定方式で暗号化処理して組み込んだ前記通信接続要求を生成し、前記受信側無線通信ユニットの前記第2の制御部は、前記リモコンの識別情報の判定が一致判定となったとき、あるいは更に、前記通信接続要求の通信パケット中に前記特定の企業識別情報を検出したとき、前記暗号化処理された通信データを前記所定暗号化方式で復号化する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、リモートコントロール装置による遠隔制御の相手先が1対1に制限されることがなく、リモートコントロール装置の省電力化とリモコン操作に対する応答性の低下を有効に抑制することができる無線通信装置およびリモートコントロールシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係る無線通信装置を備えるリモートコントロールシステムの概略構成図である。
図2】本発明の一実施形態のリモートコントロールシステムにおける複数の無線通信ユニット間の無線通信の説明図である。
図3】本発明の一実施形態のリモートコントロールシステムにおける無線通信で使用されるBLEパケット構造の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図1ないし図3は、本発明の一実施形態に係る無線通信装置および同装置を備えたリモートコントロールシステムを示している。
【0028】
まず、その構成について説明する。
【0029】
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態に係るリモートコントロールシステム1は、少なくとも1つ、例えば同図中にADV-RC1、ADV-RC2の符号を併記した複数のリモコン10A、10B(リモートコントロール装置)と、リモコン10A、10Bによって遠隔制御される少なくとも1つ、例えば複数の被制御装置30A、30Bと、リモコン10A、10Bおよび被制御装置30A、30Bの間で省電力型の所定の近距離無線通信、例えばBluetooth_Low_Energy(登録商標)の規格に準拠する近距離無線通信(以下、単にBLE通信ともいう)を行う無線通信装置20と、を含んで構成されている。
【0030】
図1に示すように、リモコン10A、10Bは、それぞれ所定の制御指示を操作入力可能な操作部11A、11Bを有しており、詳細は図示しないが、各操作部11A、11Bには、制御指示内容に応じて操作される図示しない複数の操作キー(操作入力要素)と、複数の操作キーの操作状態を例えばマトリクススキャン等により検出するキー操作検出回路とが設けられている。
【0031】
無線通信装置20は、リモコン10A、10Bに内蔵された送信側無線通信ユニット21A、21Bと、被制御装置30A、30Bに組み込まれる受信側無線通信ユニット25A、25Bと、を具備している。
【0032】
被制御装置30A、30Bは、それぞれリモコン10A、10Bで制御可能な機器、例えば映像機器、音響機器、空調機器、照明機器等の家電機器のいずれかであり、複数の被制御装置30A、30Bには、それぞれのリモコンレシーバユニットである受信側無線通信ユニット25A、25Bと、リモコン制御対象となるそれぞれの装置本体内の所定のデバイスを制御するデバイスMCU31A、31Bとが組み込まれている。
【0033】
図2に示すように、本実施形態のリモートコントロールシステム1は、さらに、複数のリモコン10C、10D(リモートコントロール装置)と、リモコン10A~10Dのいずれかによって遠隔制御される家電機器等である複数の被制御装置30C、30Dとを含んでおり、無線通信装置20は、リモコン10A~10Dおよび被制御装置30A~30Dの間でBLE通信を行うようになっている。そして、複数のリモコン10C、10Dには、例えば複数のリモコン10A、10Bと略同様な送信側無線通信ユニット21C、21Dが内蔵されている。また、被制御装置30C、30Dには、受信側無線通信ユニット25A、25Bと略同様なそれぞれの受信側無線通信ユニット25C、25Dが組み込まれており、これらをReceiverの符号を併記して示している。
【0034】
また、リモコン10A、10Bには、送信側無線通信ユニット21A、21Bの一部を構成するそれぞれBLE通信が可能な無線通信アンテナ(以下、BLEアンテナという)22A、22Bと、ROMやRAMといった内部メモリに加えて必要な入出力インターフェース回路を一体化したマイクロプロセッサベースのコントローラICであるMCU(マイクロコントローラユニット)23A、23Bと、MCU23A、23Bに制御電流を供給する乾電池や充電池等の電源電池24A、24Bと、を含んで構成されている。
【0035】
ここで、送信側無線通信ユニット21Aは、少なくともBLEアンテナ22Aを介したBLE送信が可能な無線送信機としての最小構成を有する無線通信モジュールの機能を有しており、同様に、各送信側無線通信ユニット21B~21Dは、少なくともBLEアンテナ22B、22Cまたは22Dを介したBLE送信が可能な無線送信機としての最小構成を有する無線通信モジュールの機能を有している。
【0036】
また、送信側無線通信ユニット21Aに内蔵されているMCU23Aは、第1の制御部に相当するものであって、その内部メモリ(ROM)に予め記憶格納された所定のキー操作情報生成プログラムを実行することで、操作部11Aからのキー操作検出信号を基に複数の操作キーの操作状態を示す所定データ形式のリモコンデータを生成するキー操作情報生成機能を有している。
【0037】
MCU23Aは、さらに、リモコン10Aの操作入力に応じてキー操作情報生成機能で生成されたキー操作情報、自MCUで発生するクロック、内部メモリに予め記憶させたリモコン10Aの識別情報となるアドレス情報および所定の送信条件等を基に、リモコンデータにリモコン10Aの識別情報(アドバタイザアドレス)と所定のアドバタイズデータを含むアドバタイズパケットを生成し、それをGFSK変調(Gaussian_Frequency_Shift_Keying;ガウス周波数偏移変調)した2.4GHz帯(いわゆるISMバンド)のRF信号にして、所定チャネル間隔の複数のRFチャネルを用いる所定の送信方式、例えばアドバタイズチャネルを用いる周波数ホッピング方式でアンテナから送信させる通信制御機能(制御部)を有している。
【0038】
ここにいうMCU23Aのキー操作情報生成機能において、リモコンデータは、無線通信モジュールである送信側無線通信ユニット21Aで使用できるようになっている。なお、操作キーの操作状態を示す所定データ形式のリモコンデータを生成するキー操作情報生成機能を生成する機能は、必ずしも単体のMCU23Aにおいて実行される必要はなく、MCU23Aと接続される別のMCUにおいて実行される態様であってもよい。すなわち、MCU23Aに相当する機能部分を、必要な複数のMCUによって構成するとしてもよい。この場合、別のMCUによって生成されたリモコンデータは、例えば公知なUART(Universal_Asynchronous_Receiver_Transmitter;汎用非同期送受信)などのシリアル通信インターフェースを介して、別のMCUからMCU23Aへ提供される。
【0039】
また、MCU23Aの内部メモリに予め記憶させるアドレス情報は、リモコンの識別情報と、そのリモコンの識別情報に対応する送信側無線通信ユニットの無線通信モジュールの機器固有のアドレス(BD_ADDR)とを含み得るが、アドバタイズパケットに含まれるアドバタイザアドレスは、少なくともリモコンの識別情報として、リモコン10Aを識別可能にする情報であればよく、機器固有の物理アドレスに限らず、システム内のいずれかの構成要素が生成し付与する独自の識別情報もしくはアドレスであってもよい。
【0040】
他の各送信側無線通信ユニット21B~21Dに内蔵されているMCU23Bまたは他の各MCU(以下、単にMCU23という)は、送信側無線通信ユニット21Aと略同様に、その内部メモリ(ROM)に予め記憶格納された所定のキー操作情報生成プログラムを実行することで、操作部11B等からのキー操作検出信号を基に複数の操作キーの操作状態を示す所定データ形式のリモコンデータを生成するキー操作情報生成機能を有している。
【0041】
各MCU23は、さらに、リモコン10B、10Cまたは10Dの操作入力に応じてキー操作情報生成機能で生成されたキー操作情報、自MCUで発生するクロック、内部メモリに予め記憶させたリモコン10B、10Cまたは10Dの識別情報となるアドレス情報および所定の送信条件等を基に、リモコンデータにリモコン10B、10Cまたは10Dの識別情報と所定のアドバタイズデータを含むアドバタイズパケットを生成し、それをGFSK変調した2.4GHz帯のRF信号にして、所定チャネル間隔の複数のRFチャネルを用いる周波数ホッピング送信方式でアンテナから送信させる通信制御機能を有している。
【0042】
図1に示す受信側無線通信ユニット25A、25Bは、少なくともBLEアンテナ26A、26Bと、ROMやRAMといった内部メモリに加えて必要な入出力インターフェース回路を一体化したマイクロプロセッサベースのコントローラICである通信用IC27A、27Bとを含んでいる。
【0043】
ここで、受信側無線通信ユニット25A、25Bは、リモコン10A、10Bが比較的近距離にあり、リモコン10A、10Bのいずれかから送信されたRF信号を受信可能であるとき、リモコン10Aまたは10Bから送信されたRF信号をそれぞれのBLEアンテナ26A、26Bから受信する無線通信モジュールとして機能する。
【0044】
また、受信側無線通信ユニット25A、25Bの通信用IC27A、27Bは、内部メモリに格納された所定の制御プログラムを実行することで、2.4GHz帯のバンドパスフィルターおよびGFSK復調部等として機能し、BLEアンテナ26A、26Bから受信するRF信号をバンドパスフィルターを通し、GFSK復調部によりアドバタイズパケットに復調することができるようになっている。
【0045】
さらに、通信用IC27A、27Bは、内部メモリ内に、予めアドバタイズパケットに含まれるリモコン10A、10Bのいずれかの識別情報を記憶しており、アドバタイズパケットにアドバタイザアドレスとして含まれるリモコン10A、10Bのいずれかの識別情報と、内部メモリに予め記憶したリモコンの識別情報とが一致するか否かを判定する識別情報判定機能と、受信したアドバタイズパケット中のアドバタイザアドレスと内部メモリに予め記憶済みのリモコンの識別情報とが一致するときに、UARTインターフェースを介し、所定データ形式のリモコンデータに基づく特定の制御コマンドをデバイスMCU31A、31Bに供給する制御コマンド供給機能とを併有する第2の制御部となっている。
【0046】
そして、通信用IC27A、27Bは、識別情報判定機能により、被制御装置30A、30BのデバイスMCU31A、31Bに搭載されるホスト側に、リモコン10A~10Dのうち特定の1つまたは複数からのリモコンデータに対応する特定の制御コマンドを、図1中に「特定の1つのリモコンのみからの信号、又は、特定の複数のリモコンからの信号」と示すように、リモコン10A(ADV-RC1)からの信号のみ、リモコン10B(ADV-RC2)からの信号のみ、あるいは、リモコン10A、10B(ADV-RC1、2)の双方からの信号として供給することができるようになっている。
【0047】
具体的には、通信用IC27A、27Bは、例えば識別情報であるIDコードが内部メモリに予め記憶済みのリモコンのIDコードと一致するリモコンからのアドバタイズパケットを参照し、そのパケット中にAD_Dataとして、企業識別子に続けて指定されている特定のデバイス情報および特定の制御コマンドを基に、指定されたデバイス(例えば、Device_Dataが"0x01"のテレビ)に対して指定された制御コマンド(例えばCommand_Dataが"0x01"の電源ON/OFF)を供給することができるようになっている。なお、指定された制御コマンドについて要求される他の制御情報については、Control_Info等の形で通信データ82中に必要に応じて含めることができる。
【0048】
これら受信側無線通信ユニット25A、25Bは、図2中にそれぞれReceiverと表記され、rcv11、rcv12の符号が付されているが、同様にReceiverと表記され、rcv21、rcv22の符号が付されている受信側無線通信ユニット25C、25Dについても、受信側無線通信ユニット25A、25Bと略同様の構成を有しており、それぞれの通信用ICが、2.4GHz帯のバンドパスフィルターおよびGFSK復調部等として機能し、それぞれのBLEアンテナから受信するRF信号をバンドパスフィルターを通し、GFSK復調部によりアドバタイズパケットに復調することができるようになっている。
【0049】
さらに、受信側無線通信ユニット25C、25Dは、それぞれの通信用ICの内部メモリ内に、予めアドバタイズパケットに含まれるリモコン10A~10Dのいずれかの識別情報を記憶しており、それぞれの通信用ICは、アドバタイズパケットにアドバタイザアドレスとして含まれるリモコン10A~10Dのいずれかの識別情報と、内部メモリに予め記憶したリモコンの識別情報とが一致するか否かを判定する識別情報判定機能と、受信したアドバタイズパケット中のアドバタイザアドレスと内部メモリに予め記憶済みのリモコンの識別情報とが一致するときに、UARTインターフェースを介し、所定データ形式のリモコンデータに基づく特定の制御コマンドをデバイスMCU31C、31Dに供給する制御コマンド供給機能とを併有する第2の制御部となっている。
【0050】
図3は、リモコン10A~10Dのいずれかに特定のキー操作入力がなされたときに、そのリモコン10A、10B、10Cまたは10Dでキー操作入力に応じて生成され、変調されたRF信号形態で同報送信(Broadcast)されるアドバタイズチャネルのBLEパケット、すなわちアドバタイズパケットの構造例を示している。
【0051】
この図3中で最上段に示すように、BLEパケット50は、受信側でビット単位のタイミングを取るためのプレアンブル51に次いで、受信側で受け取るべきパケットの判別用識別情報となるアクセスアドレス52と、アドバタイズチャネルの伝送データの送受信単位に相当するプロトコルデータユニット53と、誤り検出用のコードであるCRC54とを含んでいる。
【0052】
また、図3中の上から2段目に示すように、プロトコルデータユニット53は、そのタイプや長さが定義されるヘッダ61の後に、操作されたリモコン10A~10Dのいずれかの識別情報となり得るアドバタイザアドレス62が続き、その後に同報送信されるデータであるアドバタイジングデータ63が続く構造となっている。
【0053】
さらに、図3中の3段目に示すように、アドバタイジングデータ63は、長さ71、ADタイプ72およびADデータ73を3要素とする第1のAD構造部分と、長さ74、ADタイプ75およびADデータ76を3要素とする可変長の第2のAD構造部分とで構成されている。
【0054】
ここでの第1のAD構造部分は、BLE通信のアドバタイズパケットに係る所定形式のものであり、長さ(Length)71は、例えば、値"0x02"としている。また、ADタイプ(AD_Ttype)72は、接続相手の発見や接続の機能を示すFlagsのタイプ値"0x01"としており、ADデータ(AD_Data)73は、例えば、値"0x06"で示している。
【0055】
第2のAD構造部分における長さ74は、可変長を示す値"0xXX"で示されており、ADタイプ75は、メーカ独自のアドバタイズデータタイプ(Manufacturer_Specific_Data)であることを示すタイプ値"0xFF"となっている。
【0056】
そして、図3中の4段目に示すように、メーカ独自のアドバタイズデータであるADデータ76は、先頭に、Bluetooth_SIGで発行された特定の企業識別情報(Company_ID)81が、2Oct長で入り(図中では値0x0265)、次いで、同報送信時に使用できる通信データ82が、任意長のバイナリデータとして格納されている。
【0057】
実際に複数のアドバタイズ用の周波数チャネルを用いて通信接続要求としてブロードキャスト(同報送信)されるときの各BLEパケット50において、プロトコルデータユニット53は、所定形式のBLEパケット50中にアドバタイザアドレス62とアドバタイジングデータ63とを含んでいる。
【0058】
そして、そのアドバタイジングデータ63には、特定の企業識別情報81と共に通信データ82が格納されたADデータ76が含まれており、そのADデータ76中の通信データ82には、操作されたリモコン10A~10Dのいずれかからのリモコンデータで指定されている被制御装置30A~30Dのいずれか1つまたは複数の機器に組み込まれたデバイスの情報(Device_Data)と、そのデバイスに対する特定の制御コマンドとなるかコマンド生成が可能なコマンドデータ(Command_Data)と、必要に応じてコマンド生成のために付加される制御情報(Control_Info)等が含まれている。
【0059】
したがって、このBLEパケット50を信号成分とするRF信号が被制御装置30A~30Dに組み込まれた受信側無線通信ユニット25A~25Dで受信された場合、それぞれの通信用ICが2.4GHz帯のバンドパスフィルターおよびGFSK復調部等として機能し、それぞれのBLEアンテナから受信するRF信号をアドバタイズパケットであるBLEパケット50に復調する。
【0060】
そして、受信側無線通信ユニット25A~25DのそれぞれMCUが、所定のペアリング前の受信制御プログラムを実行することで、アドバタイザアドレス62に格納されたリモコンの識別情報が自己のMCUの内部メモリに予め記憶されたリモコンの識別情報と一致するか否かを判定し、その判定結果が一致する受信側無線通信ユニット25A~25Dのいずれか1つまたは複数(以下、一致判定受信側無線通信ユニット25ともいう)で、アドバタイズパケットであるBLEパケット50により伝送されたアドバタイジングデータ63の読み込み処理が実行される。
【0061】
このとき、一致判定受信側無線通信ユニット25のMCUでは、参照パケット内のADデータ76中に特定の企業識別情報81と共に組み込まれた通信データ82を基に、特定のデバイス情報で指定されたデバイス(例えば、Device_Dataが"0x01"のテレビ)に対して、指定された制御コマンド(例えばCommand_Dataが"0x01"の電源ON/OFF)を、UARTインターフェースを介し、所定データ形式のリモコンデータに基づく特定の制御コマンドとして、対応するデバイスMCU31A~31Dのいずれかに供給することができる。
【0062】
このように、本実施形態のリモートコントロールシステム1においては、無線通信装置20が、所定の制御指示を操作入力可能な操作部11A、11B等を有するリモコン10A~10Dにそれぞれ内蔵される送信側無線通信ユニット21A~21Dと、リモコン10A~10Dのいずれかによって制御される被制御装置30A~30Dにそれぞれ組み込まれる受信側無線通信ユニットである受信側無線通信ユニット25A~25Dとを備えており、それら送信側無線通信ユニット21A~21Dおよび受信側無線通信ユニット25A~25Dを介して、リモコン10A、10B、10C、10Dと被制御装置30A、30B、30C、30Dの間で省電力型の近距離無線通信を行うことができる。
【0063】
また、送信側無線通信ユニット21A~21Dは、各々が、省電力型の近距離無線通信が可能なBLEアンテナ22A、22B等のいずれか(以下、単にBLEアンテナ22という)および対応するMCU23A、23B等のいずれか(以下、単にMCU23という)におけるハードおよびソフトの送信回路構成部によって第1の通信部を構成しており、各MCU23は、さらに、操作部11A、11B等のいずれか(以下、単に操作部11という)への操作入力に応じた制御指示情報および操作されたリモコン10A~10Dのいずれかの識別情報を含む通信接続要求を生成して、その通信接続要求をアドバタイズパケットとしてのBLEパケット50に含めて、所定の送信方式でBLEアンテナ22からRF信号で同報送信させる第1の制御部を構成している。
【0064】
そして、送信側無線通信ユニット21A~21DのいずれかのMCU23で構成される第1の制御部は、所定形式の通信パケットであるBLEパケット50中に、特定の企業識別情報81と、リモコン操作に応じて指定されるデバイスの情報およびそのデバイスに対する特定の制御コマンドを含む通信データ82を組み込んだ通信接続要求を生成する。
【0065】
相手側の受信側無線通信ユニット25A~25Dは、各々が、省電力型の近距離無線通信が可能なBLEアンテナ26A、26B等のいずれか(以下、単にBLEアンテナ26という)および対応する通信用IC27A、27B等のいずれか(以下、単に通信用IC27という)におけるハードおよびソフトの受信回路構成部によって第2の通信部を構成しており、各通信用IC27は、さらに、第2の通信部が送信側無線通信ユニット21A~21Dのいずれかから同報送信された、アドバタイズパケットに基づく呼出し(通信接続要求)のRF信号を受信したことを条件に、その受信後に復調されたBLEパケット50に含まれるリモコン10A~10Dのいずれかの識別情報を通信用IC27の内部メモリに記憶済みの識別情報と一致判定する第2の制御部を構成している。
【0066】
そして、各通信用IC27で構成される第2の制御部は、リモコン10A~10Dのいずれか1つまたは複数からのアドバタイズパケットに含まれるリモコンの識別情報が、自己の内部メモリに予め保存されているリモコン10A~10Dのいずれか1つまたは複数の識別情報と一致するか否かを判定し、一致した場合に、そのアドバタイズパケット中の通信データ82に基づいて指定されたデバイス側に特定の制御コマンドを供給する。各通信用IC27には、同一のリモコンの識別情報が保存されていてもよく、この場合は、リモコン10A~10Dのいずれか1つを操作することによって、被制御装置30A~30Dのうち、同一のリモコンの識別情報が保存されている複数の被制御装置を制御することが可能となる。
【0067】
また、送信側無線通信ユニット21A~21Dおよび受信側無線通信ユニット25A~25Dのうち少なくとも一方が、本実施形態においては、双方が、それぞれ複数設けられている。
【0068】
本実施形態では、さらに、送信側無線通信ユニット21A~21Dのうち少なくとも1つのMCU23は、第1の制御部として、予め設定された一定待機時間である所定の期間、操作部11への操作がない場合に、対応する送信側無線通信ユニット21A~21Dのいずれかをスリープ状態にするスリープモード制御を実行するとともに、リモコン10A~10Dのいずれかの操作部11に操作入力がなされたことを検出したMCU23は、その第1の通信部および第2の制御部をスリープ状態から復帰させるようになっている。
【0069】
ここにいうスリープモード制御とは、MCU23に電源が接続されているが、MCU23が例えばクロックを停止させて、消費電力が抑えられる待機状態にする制御モードであり、リモコン10A~10Dのいずれかの操作部11に操作入力がなされると、その操作リモコンに内蔵されたMCU23でスリープ状態から復帰させるための割り込み処理等が実行されることで、このスリープモード制御が終了する。このスリープモードの制御は、前述の通り、操作部11への操作がないまま所定の期間が経過したことをトリガとして開始される。なお、スリープモード制御には、クロックを停止させずに、消費電力が抑えられる低消費電力モード等の状態へ遷移させる場合も含まれる。
【0070】
本実施形態では、また、省電力型の近距離無線通信として、Bluetooth_Low_Energy規格に従う近距離無線通信を採用しており、送信側無線通信制御ユニット21A~21Dは、待機中の状態で、操作部11が操作されたとき、そのMCU23により、アドバタジングによる呼出しの通信接続要求を、その規格に従うアドバタイズチャネルのPDU53を含むBLEパケット50の形式で、そのアドバタイズチャネルのPDU53中に、特定の企業識別情報81と共に、デバイスの情報およびそのデバイスに対する特定の制御コマンドを含んだ通信データ82を組み込んで、その第1の通信部によりブロードキャストさせる。
【0071】
受信側無線通信ユニット25A~25Dのいずれかの通信用IC27は、通信接続要求を受信したことを条件に、例えばペアリング設定モード下であっても、その通信接続要求に含まれるリモコン10A~10Dのいずれかの識別情報に基づいて、接続相手との認証処理が可能な通信接続返答を生成することなく、一致判定受信側無線通信ユニット25となるか否かを判定し、呼出しの通信接続要求に応じた通信データ82の受信処理と、対応する被制御装置30A~30Dのいずれかに組み込まれたデバイスに対する特定の制御コマンドの供給、例えばUART(汎用非同期送受信)データとしてデバイス側に供給することができる。
【0072】
さらに、本実施形態では、送信側無線通信ユニット21A~21DのBLEアンテナ22およびMCU23(第1の通信部)が、操作部11A、11Bへの制御指示入力に対応する制御信号を外部機器からBLE信号として受信可能であってもよく、その場合、MCU23は、所定の外部入力制御プログラムを実行することで、第1の通信部を介して外部機器からの制御指示入力に対応する制御信号を入力したとき、制御指示入力に対応する制御指示情報を、操作部11への操作入力時と同様に生成する機能を併有するものとなる。
【0073】
また、本実施形態では、送信側無線通信ユニット21A~21DのMCU23は、各々が、所定形式の通信パケットであるBLEパケット50中に、通信データ82を所定方式で暗号化処理して組み込んだ通信接続要求を生成し、受信側無線通信ユニット25A~25Dの通信用IC27は、呼出しの通信接続要求であるアドバタイズパケット(所定形式の通信パケット)中に特定の企業識別情報81を検出したとき、暗号化処理された通信データを所定暗号化方式で復号化して、一致判定受信側無線通信ユニット25となるか否かを判定するようにしてもよい。
【0074】
次に、動作について説明する。
【0075】
上述のように構成された本実施形態の近距離無線通信装置20では、送信側無線通信ユニット21A~21Dから通信接続要求が同報送信されると、受信側無線通信ユニット25A~25Dでは、第2の制御部により、受信したリモコンの識別情報が、予め保存されているリモコンの識別情報と一致するか否かが判定され、一致した場合に、受信した通信データ82に基づいてデバイス側に特定の制御コマンドが供給される。したがって、リモコン10A~10Dのいずれかへの入力操作に応じて被制御装置30A~30Dのいずれかを遠隔制御するとき、送信側無線通信ユニット21A~21Dおよび受信側無線通信ユニット25A~25D間でペアリングによるコネクションを確立させる前に、呼出しの通信接続要求であるアドバタイズパケット中に通信データ82として組み込まれた被制御装置30A~30D側の特定のデバイスに対して、操作部11への操作入力に応じた特定の制御コマンドを供給できることになる。その結果、リモコン10A~10Dにおいて、受信側無線通信ユニット25A~25D側とのペアリング後の通信接続状態を維持するために一定時間間隔で各々の通信制御をつかさどるHOST側と通信する必要をなくし、省電力化を図ることができるとともに、リモコン操作に対する応答性が悪化することも有効に抑制できることとなる。
【0076】
また、本実施形態では、送信側無線通信ユニット21A~21Dおよび受信側無線通信ユニット25A~25Dのうち少なくとも一方が、複数設けられるので、1対1の通信だけでなく、1対複数、複数対1、複数対複数の通信が可能となる。したがって、リモコン操作の容易化と制御機能の向上を図ることができる。
【0077】
さらに、本実施形態では、送信側無線通信ユニット21A~21Dの第1の制御部は、一定時間以上の所定の期間内に操作部11への操作がない場合に、送信側無線通信ユニット21A~21Dをスリープ状態にするスリープモード制御を実行する一方、操作部11への操作がなされたことを検出してスリープ状態から復帰させることができる。したがって、リモコン10A~10Dのスリープ状態下での消費電力が抑えられることになり、しかも、操作部11への操作入力に応じてスリープ状態から即座に復帰し、その操作入力に対応する特定の制御コマンド、例えばデバイスの起動等に係る制御コマンドをペアリングによるコネクション確立前に早期に送信可能となる。
【0078】
加えて、本実施形態では、省電力型の近距離無線通信がBluetooth_Low_Energy規格に従う近距離無線通信であり、送信側無線通信ユニット21A~21Dは、通信接続要求を、規格に従うアドバタイズチャネルのプロトコルデータユニットを含む所定のアドバタイズメントパケット形式で、そのBLEアンテナ22からブロードキャストさせ、そのMCU23は、アドバタイズチャネルのPDU53中に、特定の企業識別情報81と、デバイスの情報およびそのデバイスに対する特定の制御コマンドを含むアドバタイズデータである通信データ82とを組み込むので、ペアリング後の同期した通信接続状態となる前段階で、被制御デバイス側への特定の制御コマンドの供給が可能となる。したがって、Bluetooth_Low_Energy(以下、単にBLEともいう)通信規格に従って、十分な省電力化を図ることができる。
【0079】
また、本実施形態では、受信側無線通信ユニット25A~25Dの通信用IC27は、呼出しの通信接続要求を受信したことを条件に、ペアリング設定モード下であっても、その通信接続要求に含まれるリモコンの識別情報に基づいて接続相手との認証処理が可能な通信接続返答を生成することなく、通信接続要求の通信パケットであるBLEパケット50中に特定の企業識別情報81が検出されるか否かを判定することで、通信データ82の所定暗号方式での復号化処理の要否を判定できる。このようにすると、特定の企業識別情報81が検出されると、そのときの通信データ82を基に対応デバイスに対して制御コマンドを入出力させる準備が容易に可能となる。
【0080】
さらに、本実施形態では、受信側無線通信ユニット25A~25Dは、被制御装置30A~30Dが通信データ82で指定されたデバイスであると判定したとき、特定の制御コマンドを、UARTデータとしてデバイス側に供給するので、特定の制御コマンドを通常のリモコンデータによる制御時と同様に供給して、デバイスを制御することができる。
【0081】
また、本実施形態では、送信側無線通信ユニット21A~21Dの各々のBLEアンテナ22およびMCU23で構成される第1の通信部が、操作部11への制御指示入力に対応する制御信号を外部機器から受信可能であり、第1の制御部であるMCU23は、第1の通信部を介して外部機器からの制御指示入力に対応する制御信号を入力したとき、その入力に対応する制御指示情報を生成する機能を併有しているので、送信側無線通信ユニット21A~21Dのいずれかがリモコン10A~10Dの操作部11への制御指示入力に対応する制御信号を外部機器から受信すると、第1の制御部がその制御指示入力に対応する制御指示情報を生成することができ、よって、リモコン操作の拡張性を高めることができる。
【0082】
このように、本発明に係るリモートコントロールシステム1においては、所定の制御指示を操作入力可能な操作部11を有するリモコン10A~10Dと、リモコン10A~10Dによって制御される被制御装置30A~30Dと、前述のように構成された無線通信装置20とを備えているので、送信側無線通信ユニット21A~21Dのいずれかから通信接続要求が同報送信されると、受信側無線通信ユニット25A~25D側では、受信したリモコンの識別情報が、予め保存されているリモコンの識別情報と一致するか否かが判定され、一致すると、受信した通信データ82に基づいて被制御装置側30A~30Dのうち対応する装置内に組み込まれたデバイスに特定の制御コマンドが供給される。
【0083】
したがって、リモコン10A~10Dのいずれかへの入力操作に応じて被制御装置30A~30Dのいずれかを遠隔制御するとき、リココン側の無線通信ユニット21A~21Dのいずれかおよび被制御装置側の受信側無線通信ユニット25A~25Dのいずれかの間でペアリングによるコネクションを確立させる前に、呼出しの通信接続要求であるアドバタイズパケット中の通信データ82に組み込まれた被制御装置側の特定のデバイスに対して、リモコン10A~10Dの操作部への操作入力に応じた特定の制御コマンドを供給できることになる。
【0084】
その結果、リモコン10A~10Dは、受信側無線通信ユニット25A~25D側とのペアリング後の通信接続状態を維持するために、一定時間間隔で第1の通信部をペアリングおよびその後のBluetooth通信を制御するMCU23内のHOST側構成部分と通信する必要がなく、操作入力が無く待機状態にある間、MCU23はクロックを停止させるなどにより省電力化を図ることができ、しかも、リモコン操作に対する応答性が悪化することも有効に抑制可能となる。
【0085】
以上のように、本実施形態においては、リモコン10A~10Dによる遠隔制御の相手先が1対1に制限されることがなく、リモコン10A~10Dの省電力化とリモコン操作に対する応答性の低下を有効に抑制することができる無線通信装置20およびリモートコントロールシステム1を提供することができる。
【0086】
なお、前述の一実施形態においては、近距離無線通信をBLE通信として説明したが、ZigBee(登録商標)その他の省電力型の近距離無線通信方式であっても、各無線通信方式において規定される通信接続要求等の同報送信を用いることで、前述の一実施形態と同様の無線通信装置およびリモートコントロールシステムを構成することができる。
【0087】
また、操作対象のデバイスを特定し、対応する制御コマンドを生成するための通信データ82の復号化の要否を、リモコンの識別情報の一致判定に加えて特定の企業識別情報81を検出するか否かで判定できるものとしたが、通常のBLE通信で使用可能な暗号化および復号化の処理を行った後、通信用IC27により通信データ82について、所定の暗号化方式で復号化するようにすることができる。
【0088】
さらに、特定の制御コマンドは、例えばテレビ等の家電機器のON/OFF制御コマンドとしたが、特定の放送チャンネルの指定や受信ポートの指定特定の機器の出力制御等であってもよい。
【0089】
以上説明したように、本発明は、リモートコントロール装置による遠隔制御の相手先が1対1に制限されることがなく、リモートコントロール装置の省電力化とリモコン操作に対する応答性の低下を有効に抑制することができる無線通信装置およびリモートコントロールシステムを提供することができる。このような本発明は、リモートコントロール装置と被制御装置の間で省電力型の近距離無線通信を行う無線通信装置およびこれを備えたリモートコントロールシステム全般に有用である。
【符号の説明】
【0090】
1 リモートコントロールシステム
10A、10B、10C、10D リモコン(リモートコントロール装置)
11、11A、11B 操作部(複数の操作キー、複数の操作入力要素)
20 無線通信装置
21A、21B、21C、21D 送信側無線通信ユニット(送信側の無線通信モジュール)
22、22A、22B、 BLEアンテナ(第1の通信部)
23、23A、23B MCU(マイクロコントロールユニット、第1の通信部、第1の制御部)
24A、24B 電源電池
25 一致判定受信側無線通信ユニット
25A、25B、25C、25D 受信側無線通信ユニット(受信側の無線通信モジュール)
26、26A、26B BLEアンテナ(第2の通信部)
27、27A、27B 通信用IC(第2の通信部、第2の制御部)
30A、30B、30C、30D 被制御装置
31A、31B、31C、31D デバイスMCU(Device_MCU)
50 BLEパケット(BLE_Packet)
51 プレアンブル(Preamble)
52 アクセスアドレス(Access_Address)
53 PDU(プロトコルデータユニット)
54 CRC
61 ヘッダ(Header)
62 アドバタイザアドレス(Advertiser's_Address)
63 アドバタイジングデータ(Advertising_Data)
71 長さ(Length)
72 ADタイプ(AD_Type)
73 ADデータ(AD_Data)
74 長さ(Length)
75 ADタイプ(AD_Type)
76 ADデータ(AD_Data)
81 企業識別情報(Company_ID)
82 通信データ
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-05-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の制御指示を操作入力可能な操作部を有するリモートコントロール装置に内蔵される送信側無線通信ユニットと、前記リモートコントロール装置によって制御される被制御装置に組み込まれる受信側無線通信ユニットとを備え、該送信側無線通信ユニットおよび受信側無線通信ユニットを介して前記リモートコントロール装置と前記被制御装置の間で省電力型の近距離無線通信を行う無線通信装置であって、
前記送信側無線通信ユニットが、前記省電力型の近距離無線通信が可能な第1の通信部と、前記操作部への制御指示入力に応じた制御指示情報および前記リモートコントロール装置の識別情報を含む通信接続要求を生成して、該通信接続要求を前記第1の通信部により同報送信させる第1の制御部と、を有するとともに、
前記受信側無線通信ユニットが、前記省電力型の近距離無線通信が可能な第2の通信部と、前記第2の通信部が前記通信接続要求を受信した際に、該通信接続要求に含まれる前記リモートコントロール装置の識別情報を判定する第2の制御部と、を有しており、
前記送信側無線通信ユニットの前記第1の制御部は、所定形式の通信パケット中に、特定の企業識別情報と、前記制御指示情報で指定されるデバイスの情報および該デバイスに対する特定の制御コマンドを含む通信データとを組み込んだ前記通信接続要求を生成し、
前記受信側無線通信ユニットの前記第2の制御部は、前記リモートコントロール装置の識別情報が、前記受信側無線通信ユニットに予め保存されているリモートコントロール装置の識別情報と一致するか否かを判定し、一致した場合に、前記通信データに基づいてデバイス側に前記特定の制御コマンドを供給することを特徴とする無線通信装置。
【請求項2】
前記送信側無線通信ユニットおよび前記受信側無線通信ユニットのうち少なくとも一方が、複数設けられることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記送信側無線通信ユニットの前記第1の制御部は、所定の期間、前記操作部への操作がない場合に、前記送信側無線通信ユニットをスリープ状態にするスリープモード制御を実行する一方、前記操作部への操作がなされたことを検出してスリープ状態から復帰させることを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記省電力型の近距離無線通信は、Bluetooth_Low_Energy規格に従う近距離無線通信であり、
前記送信側無線通信ユニットは、前記通信接続要求を、前記規格に従うアドバタイズチャネルのプロトコルデータユニットを含む所定のアドバタイズメントパケット形式で、前記第1の通信部によりブロードキャストさせ、
前記第1の制御部は、前記アドバタイズチャネルのプロトコルデータユニット中に、前記特定の企業識別情報と、デバイスの情報および該デバイスに対する前記特定の制御コマンドを含むアドバタイズデータと、を組み込むことを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記受信側無線通信ユニットの前記第2の制御部は、前記通信接続要求を受信したことを条件に、該通信接続要求に含まれる前記リモートコントロール装置の識別情報に基づいて接続相手との認証処理が可能な通信接続返答を生成することなく、前記通信接続要求の通信パケット中に前記特定の企業識別情報が検出されるか否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記受信側無線通信ユニットは、前記被制御装置が前記デバイスを有していると判定したとき、前記特定の制御コマンドを、汎用非同期送受信により前記デバイス側に供給することを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記送信側無線通信ユニットの前記第1の通信部が、前記操作部への制御指示入力に対応する制御信号を外部機器から受信可能であり、
前記第1の制御部は、前記第1の通信部を介して前記外部機器からの前記制御指示入力に対応する制御信号を入力したとき、前記制御指示入力に対応する制御指示情報を生成する機能を併有していることを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
【請求項8】
所定の制御指示を操作入力可能な操作部を有するリモートコントロール装置と、
前記リモートコントロール装置によって制御される被制御装置と、
請求項1または2に記載の無線通信装置と、を備えたリモートコントロールシステム。