(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094700
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】金属複合体、金属複合パネル、およびそれを利用したサウナ室
(51)【国際特許分類】
E04B 1/78 20060101AFI20240703BHJP
A61H 33/06 20060101ALI20240703BHJP
E04H 1/12 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
E04B1/78 B
A61H33/06 V
A61H33/06 C
E04H1/12 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211415
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】522471917
【氏名又は名称】橋本 広幸
(74)【代理人】
【識別番号】100129159
【弁理士】
【氏名又は名称】黒沼 吉行
(72)【発明者】
【氏名】橋本 広幸
【テーマコード(参考)】
2E001
2E025
4C094
【Fターム(参考)】
2E001DD01
2E001FA03
2E001FA14
2E001HA04
2E001HA14
2E001HC01
2E001HD11
2E025BC01
2E025BC04
4C094AA01
4C094BA02
4C094BA06
4C094BA16
4C094BA18
4C094BA26
4C094DD35
4C094EE32
(57)【要約】
【課題】経済的な部品の組み合わせ構造により、熱線を効率的に反射すると共に、断熱効果および耐久性に優れた金属複合体を提供する。
【解決手段】低熱伝導率素材製の断熱凸部40,40,…の複数が、互いに間隔を隔てて同一垂直面より突設された断熱凸群4と、熱線を反射する境界面51を有する金属素材製の反射部50,50,…の複数が、当該同一垂直面の各断熱凸部40,40,…の余となる範囲に配された反射部群5とを有するものとされ、各断熱凸部40,40,…が断熱性を発揮し、各反射部50,50,…が熱線を反射するものとされて、さらに、各断熱凸部が、突出側に向けて先窄み形状とされ、反射部50が反射する熱線を広角的に反射可能なものとされた金属複合体3である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低熱伝導率素材製の断熱凸部の複数が、互いに間隔を隔てて同一面より突設された断熱凸群と、
熱線を反射する境界面を有する金属素材製の反射部の複数が、当該同一面の各断熱凸部の余となる範囲に配された反射部群と、
を有することを特徴とする金属複合体。
【請求項2】
断熱凸部と反射部との間に連結機構が設けられた、請求項1記載の金属複合体。
【請求項3】
各断熱凸部が、突出側に向けて先窄み形状とされ、反射部が反射する熱線を広角的に反射可能なものとされた、請求項1または請求項2何れか一方記載の金属複合体。
【請求項4】
不燃素材製であって内装面が設定された断熱パネルと、
低熱伝導率素材製の断熱凸部の複数が、互いに間隔を隔てて当該内装面より突設された断熱凸群と、
熱線を反射する境界面を有する属素材製の反射部の複数が、当該断熱パネルの内装面の各断熱凸部の余となる範囲に配された反射部群と、
を有することを特徴とする金属複合パネル。
【請求項5】
内側壁、天井壁、床壁および扉を有した乾式または湿式の少なくとも何れか一方のサウナ室であって、内側壁、天井壁、床壁または扉の少なくとも何れかの一部が金属複合パネルに置き換えられたか、または、少なくとも何れかの一部に金属複合パネルが貼設されたかの何れか一方とされた、請求項4記載の金属複合パネルを利用したサウナ室。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱線を反射および断熱するパネルや壁に関連し、より具体的には、ヒーターやストーブなどの発熱源が発する熱線を輻射および断熱するパネルやストーブシェード、室内壁などとなる金属複合体、金属複合パネル、およびそれを利用したサウナ室に関する。
【背景技術】
【0002】
サウナは、一般に遠赤外線ヒーターやストーンを使用するヒーターなどの熱源が使用され、湿度が低く温度が高い乾式サウナや、水蒸気などによって室内を熱くする湿式サウナなどの他、蒸気で温めるスチームサウナや霧状の水を降らせるミストサウナなど様々なものが普及している。何れの形式のサウナも壁に充分な断熱構造を備え、より低燃費で効率良く利用できるものが望ましい。
【0003】
サウナ室の断熱性および温熱効果を高める壁構造として例えば、特許文献1(実開昭50-113653号公報)には、1人または2,3人用の座席を内部に有する筐体と、座席に対峙する正面壁の両隅部に装備された一対の赤外線放射体と、前記座席の側方および背面の内壁に、ステンレスあるいはアルミ板のような反射板材が人体の直接の接触を防止する複数個の木製の枠によって内張りされた反射板とを備え、赤外線放射体よりの熱線は、反射板によって効果的に反射され、比較的低い筐体内温度下に充分に人体を温め得るものとされた小型サウナ風呂が提案されている。
【0004】
また、特許文献2(実公平1-27784号公報)では、各種形状から成る入浴室を有し、この入浴室内に熱線を放射する発熱体を具備したホームサウナバスにおいて、該入浴室はその外側部に外壁板を設けると共に、その内側部には少なくともその表裏の一面に光輝性金属の粉末叉は小片の塗着層を設けると共に、更にその非接触面となる側の表面には合成樹脂の保護皮膜層を被着した紙シート叉は合成樹脂フィルムをベニヤ板の内側表面に接着せしめて成る熱線反射性内壁板を、該入浴室の内側面に張設せしめて構成し、該保護皮膜層下の光輝性金属の粉末叉は小片の塗着層が、当該発熱体が発する熱線を再三反射され、この反射作用を次々と繰り返す事で熱線の外部への損失が防止され、入浴室の温度が効率良く上昇するものとされた熱線反射性内壁板付きホームサウナバスが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭50-113653号公報
【特許文献2】実公平1-27784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述の通り、従前においてもステンレスあるいはアルミ板のような反射板材が複数個の木製の枠によって内壁に貼り付けされた小型サウナ風呂が知られていた。しかしながら、ステンレス板やアルミ板などのような反射板材を例えば業務用などの大型のサウナ室に設置には多大な建築費を要するものとなってしまうものである。また、内装工事に際しても大型の金属板を設置することとなり、設置作業の負担も大きくなるという欠点があった。
【0007】
また、表面に光輝性金属の粉末叉は小片の塗着層および保護皮膜層が設けられたシートまたはフィルムをベニヤ板の内側表面に接着せしめて成る熱線反射性内壁板は、当該保護皮膜層に利用者が直接触れることとなり、該保護皮膜層が剥がれると、輝性金属の粉末叉は小片が露出され、それらが利用者に直接触れてしまうこととなる虞があった。
【0008】
そこで本発明は、従前までに無い経済的な部品の組み合わせ構造により、熱線を効率的に反射すると共に、断熱効果に優れた金属複合体を提供することを第1の課題とする。
【0009】
また本発明は、本発明の金属複合体を利用し、属素材製の反射部の(発熱体とは反対側となる)裏(背)面側への放熱を阻止するものとされ、(発熱体に対峙する)表(前)面側の断熱、温熱効果をより高めることができ、遮熱板や建築物の内壁、外壁などとして利用可能な耐久性に優れた金属複合パネルを提供することを第2の課題とする。
【0010】
さらに本発明は、本発明の金属複合パネルを利用し、設置作業性に優れ、断熱、温熱効果を高めることができ、より低廉にて提供できるサウナ室の提供を第3の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題の少なくとも第1の課題を解決する為に、本発明では、低熱伝導率素材製の断熱凸部の複数と属素材製の反射部の複数とが効率的に配された金属複合体を提供するものである。
【0012】
即ち本発明では、少なくとも前記第1の課題を解決する為に、低熱伝導率素材製の断熱凸部の複数が、互いに間隔を隔てて同一面より突設された断熱凸群と、熱線を反射する境界面を有する金属素材製の反射部の複数が、当該同一面の各断熱凸部の余となる範囲に配された反射部群と、を有する金属複合体を提供する。
【0013】
かかる本発明の金属複合体は、断熱凸部と反射部との間に連結機構が設けられたものとすることができる。該連結機構は、後述する実施例にも示すように、断熱凸部の側部に設けられた被嵌合溝に対し、反射部の嵌合端が連結されたものとすることができる他、断熱凸部の側部に設けられた軸受け溝に対し、反射部の端に設けられた軸状端が、同軸心周りの一定の角度範囲に回動自在となるよう連結された蝶番状の連結機構とされたものとすることができる。
【0014】
かかる本発明の金属複合体は、各断熱凸部が、突出側に向けて先窄み形状とされ、反射部が反射する熱線を広角的に反射可能とされたものとするのが望ましく、後述する実施例にも示しているように、各断熱凸部の先窄み形状の突端が、球面状や平面状などに面取りされ、人の身体と安全に接する形状とされたものとするのが良い。
【0015】
そして、前記第2の課題を解決する為に、不燃素材製の断熱パネルに対し、本発明の基本をなす金属複合体が組み合わせされた金属複合パネルを提供する。
【0016】
即ち本発明では、不燃素材製であって内装面が設定された断熱パネルと、低熱伝導率素材製の断熱凸部の複数が、互いに間隔を隔てて当該内装面より突設された断熱凸群と、熱線を反射する境界面を有する属素材製の反射部の複数が、当該断熱パネルの内装面の各断熱凸部の余となる範囲に配された反射部群と、を有する金属複合パネルを提供する。
【0017】
さらに、前記第2の課題を解決する為に、金属複合パネルが組み込まれたサウナ室を提供する。
即ち本発明では、内側壁、天井壁、床壁および扉を有した乾式または湿式の少なくとも何れか一方のサウナ室であって、内側壁、天井壁、床壁または扉の少なくとも何れかの一部が金属複合パネルに置き換えられたか、または、少なくとも何れかの一部に金属複合パネルが貼設されたかの何れか一方とされた、本発明の金属複合パネルを利用したサウナ室を提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の金属複合体は、経済的な部品の組み合わせ構造により、熱線を効率的に反射すると共に、断熱効果に優れたパネルや壁となる素材を提供できる。また、本発明の金属複合パネルは、当該金属複合体の技術を利用し、遮熱板や建築物の内壁、外壁などとして利用可能な素材を経済的に提供できる。さらに、本発明のサウナ室は、施工性に優れた当該金属複合パネルを利用し、より低燃費で速やかに温度上昇、および断熱、保温可能となる上、高耐久性の壁を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の金属複合体および金属複合パネルを断面化して示す平面図である。
【
図2】本発明の金属複合体および金属複合パネルを一部断面化して示す斜視図である。
【
図3】蝶番状の連結機構が設けられた金属複合体および金属複合パネルを断面化して示す平面図である。
【
図5】本発明の金属複合体が熱線反射パネルとして利用された例を示す斜視図である。
【
図6】サウナ室を模した測定装置を示す斜視図である。
【
図7】測定装置の天井壁の前後左右端間中央から100mm下の位置(1)の熱電対(ch.1)の測定結果を示すグラフである。
【
図8】測定装置のヒーターHTに対峙する内側壁の前後端間中央の天井壁から100mm下の位置(2)の熱電対(ch.2)の測定結果を示すグラフである。
【
図9】測定装置のヒーターHTに対峙する内側壁の前後上下端間中央の位置(3)の熱電対(ch.3)の測定結果を示すグラフである。
【
図10】測定装置のヒーターHTに対峙する内側壁の前後端間中央の床壁から100mm上の位置(4)の熱電対(ch.4)の測定結果を示すグラフである。
【
図11】測定装置の天井壁の前後左右端間中央の位置(5)の熱電対(ch.5)の測定結果を示すグラフである。
【
図12】測定装置のヒーターHTに対峙する内側壁の外側壁の前後上下端間中央の位置(6)の熱電対(ch.6)の測定結果を示すグラフである。
【
図13】測定装置の外気温(7)の熱電対(ch.7)の測定結果を示すグラフである。
【
図14】測定装置の床壁の前後端間中央のヒーターHTに対峙する内側壁から100mmヒーター寄りの位置(8)の熱電対(ch.8)の測定結果を示すグラフである。
【
図15】測定装置のガラスブロックGB中(9)の熱電対(ch.9)の測定結果を示すグラフである。
【
図16】ケイカル板タスアルミ板各所の測定結果を示すグラフである。
【
図17】(9)の位置の(ch.9)と(1)の位置の(ch.1)との温度差を示すグラフである。
【
図18】(9)の位置の(ch.9)と(3)の位置の(ch.3)との温度差を示すグラフである。
【
図19】(3)の位置の(ch.3)と(6)の位置の(ch.6)との温度差を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本実施例に係る金属複合体3、金属複合パネル2および、それを利用したサウナ室1を具体的に説明する。特に本実施の形態は、サウナ室1などの建築物の内装に用いられる建具類における実施形態を示しているが、その他にも断熱用や熱線の反射用などに用いられるストーブシェードやストーブガード、ウインドスクリーン、または、建築物やその他の物の外壁や内外装類として具体化することも当然に可能である。また以下の実施の形態に示す各部材の大きさは一例であって、これに限定するものではない。
【0021】
図1および
図2に示す第1の実施の形態に係る金属複合体3は、低熱伝導率素材製の断熱凸部40,40,…の複数が、互いに間隔を隔てて同一垂直面より突設された断熱凸群4と、熱線を反射する境界面51を有する金属素材製の反射部50,50,…の複数が、当該同一垂直面の各断熱凸部40,40,…の余となる範囲に配された反射部群5とを有するものとされている。
【0022】
当該断熱凸部40は、低熱伝導率素材製のものであり、より具体的には、ポリスチレン、ウレタン、ポリエチレン、アクリル、ポリアミドなどの熱伝導率0.02ないし0.8の合成樹脂製、陶器、ジルコニア、アルミナ、多孔質セラミックなどの熱伝導率1.0ないし45.0のセラミックス製、コンクリート、軽量コンクリート、セメント・モルタル、押出成形セメントなどの熱伝導率0.4ないし1.7のコンクリート系素材製、石膏プラスター、漆喰、土壁、ガラス、アクリルガラス、タイル、レンガ、ロックウール化粧吸音板、火山性ガラス質複層板などの熱伝導率0.05ないし1.4の非木質系壁材・下地材などの素材製、または、天然木材、合板、木毛セメント板、木片セメント板、ハードファイバーボード、ミディアムデンシティファイバーボードなどの熱伝導率0.1ないし0.18の木質系壁材・下地材などの素材製の何れかとすることができる。
【0023】
そして、当該金属複合体3がサウナ室1の内装に用いられる場合には、該断熱凸部40は熱伝導率が0.2未満、例えば0.12の天然木材製とするのが良い。より具体的には、抗菌、防菌、防虫効果および芳香性を有し、耐久性にも優れた桧、ヒバ、槇、椹などの無垢材とするのが望ましい。
【0024】
さらに、断熱凸部40は前記合成樹脂、セラミックス、コンクリート系素材、非木質系壁材・下地材などの素材、または、木質系壁材・下地材などの素材の何れか複数素材の複合素材製のものとされ、耐久強度が高められたものとすることができる他、合成樹脂やオイルなどが含浸処理され、強度や外観が高められたものとすることが可能である。また、表面に塗装、めっき、酸化皮膜処理、ラミネート加工、コーティング処理などによる皮膜が設けられ、防水性や耐久性、断熱性が高められたものとすることができる。さらにまた、表面に連続発泡または単独発泡の発泡素材や弾性合成樹脂は生ゴム製などの緩衝材層が設けられれば、接触する人体をより積極的に保護可能なものとなる。
【0025】
当該断熱凸部40は、桧製の1820mmの長さの棒状であり、その長さ方向に交差する向きの断面形状が、縦42mm幅30mmの長方形で、縦方向前端(突出側の端)41の左右端間1/2となる中央には左右間幅10mmの接触壁41(人体が接触した際の安全を確保可能とされた壁部)が設けられる。さらに、該接触壁41の左右端より、左右角が、60°の角度αで削除され、同断熱凸部40の突出側41に向けて平面視で先窄み形状とされたものとなっている。但し、当該接触壁41の長さや断面形状とその大きさ、および左右端の切削の角度αは60°以外であっても良く、30°~80°の範囲で任意に設定することができる。
【0026】
当該断熱凸部40は、該接触壁41が設けられた突出側(前端)41とは反対側の背壁42より突出側(前端)41側に5mmとなる左右側壁43,43の夫々に、該背壁42に平行な深さ5mm幅2mmの平面長方形状の被嵌合溝60,60が、棒状の縦長方向に渡って開口するよう刻設されている。複数の断熱凸部40は、各突出端(接触壁)41を同一方向に向け、水平方向に20mmの間隔置き毎に垂直姿勢に配列されたものとなる。各断熱凸部40,40,…の配置は垂直姿勢の他、傾斜姿勢や水平姿勢などとすることができる他、矩形格子状、三角格子状、菱形格子状、ハニカム格子状などの交叉状に仕口を介して組み合わせられた配置構造とすることが可能である。また前記被嵌合溝60,60は、背壁42に対して交差する向きに深くなるように形成しても良く、この様に形成すれば、全体として幅方向に湾曲した金属複合パネル3とすることもできる。
【0027】
反射部50は、熱線を反射する境界面51を有する金属素材製であり、より具体的には、アルミニウム、銅、ステンレス、鉄、亜鉛、真鍮など金属類の何れかとすることができる。また、熱線を反射する境界面51となる金属表面は、塗装、めっき、酸化皮膜処理、ラミネート加工、コーティング処理などによる皮膜で形成することもできる。さらに、反射部50が板状のものの他、板状基材とその表面に貼着された金属箔や、板状基材とその表面に形成されためっき層とからなるもの、または、板状基材とその表面に塗装された粒状、粉状の金属が混合された塗料による塗装膜などに置き換えられたものとすることができる。当該反射部50は、少なくとも境界面が塗装されることなく、金属素材が露出していることが望ましい。熱線の反射効率を高める為である。
【0028】
当該反射部50は、より具体的には、縦1820mm、横幅30mm、厚さ2mmとした、板形状のアルミニウム合金板50で形成することができる。その板形状の左右両端を嵌合端61,61とし、該嵌合端61と当該断熱凸部40の被嵌合溝60とから連結機構6を構成している。複数の反射部50,50,…は、境界面51となる表面側を前記各断熱凸部40,40,……の突出端(接触壁)41側へ向けた姿勢で、左右の嵌合端61,61が、各断熱凸部40,40,……の対峙する被嵌合溝60,60の間に対し、反射部50の上下方向に差し込み嵌合されている。
【0029】
当該金属複合体3は、断熱凸群4と反射部群5とからなる。当該断熱凸群4は、断熱凸部40,40,…の複数が、互いに20mm間隔を隔てて同一垂直面(反射板50)より突設して形成され、前記反射部群5は、熱線を反射する境界面51を有する金属素材製の反射部50,50,…の複数が、各断熱凸部40,40,…の余となる範囲に配されて形成されている。各断熱凸部40,40,…が矩形格子状、三角格子状、菱形格子状、ハニカム格子状などの交叉状に仕口を介して組み合わせられた配置構造とされた場合には、それら断熱凸部40,40,…の余となる範囲に各反射部50,50,…が配され、夫々の連結機構6,6,…を介して連結されたものとなる。
【0030】
各断熱凸部40,40,…の先窄み形状により、
図1の一点鎖線の斜線の扇状範囲に示すように広角的に熱線を反射可能となる。また、反射部50は、少なくとも板厚方向に折曲または湾曲されたものとすることができる。複数の反射部50,50,……の夫々の向きを平面視凸湾曲状、または凹湾曲状の何れかの配置となるよう各断熱凸部40,40,…に組み込めば、平面視で凸円弧状、凹円弧状、波線状などの曲線状の設置が可能となる他、平板の反射部50も組み込むと、さらに、複雑な平面視形状に組み合わせられたものとすることが可能である。該反射部50の折曲形状は同図のような平面視円弧形の他、平面視C字形、J字形、L字形、M字形、N字形、S字形、U字形、V字形、W字形などとすることが可能である。
【0031】
第2の実施の形態に係る金属複合パネル2は、不燃素材製であって内装面70が設定された断熱パネル7と、低熱伝導率素材製の断熱凸部40,40,…の複数が、互いに間隔を隔てて当該内装面70より突設された断熱凸群4と、熱線を反射する境界面51を有する属素材製の反射部50,50,…の複数が、当該断熱パネル7の内装面70の各断熱凸部40,40,…の余となる範囲に配された反射部群5とを有するものとされている。
【0032】
断熱パネル7は、一面をなす板状の形状を有する、インシュレーションボード、ウールブレス、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム、フェノールフォームまたはケイ酸カルシウム板(以降ケイカル板と記す)などの断熱性を有したパネル形状の素材であり、それらの断熱パネル7に合板や石膏ボードなどが張り合わされた複合合板7に置き換えられたものや、合板7や石膏ボード7に置き換えられたものなどとすることができる。
【0033】
該断熱パネル7は、例えば横幅910mm、縦1820mm、厚さ5mmのケイカル板とすることができ、その室内側に面することとなる内装面71に対し、前記棒状の断熱凸部40,40,…の複数を、水平方向20mm間隔置き毎に垂直姿勢且つ平行に配列することができる。但しこの配置間隔は、使用する反射部50の幅に応じて適宜変更することができる。また該内装面71に対する各断熱凸部40,40,…の配置は垂直姿勢の他、傾斜姿勢や水平姿勢などとすることができる他、矩形格子状、三角格子状、菱形格子状、ハニカム格子状などの交叉状に組み合わせられた配置とすることが可能である。
【0034】
当該断熱凸部40は前記第1の実施の形態に係る金属複合体3のそれと同一形状、同一構造である。各断熱凸部40,40,…は各突出端(接触壁)41,41,…を同一方向に向け、水平方向に20mmの間隔置き毎に垂直姿勢とされ、当該ケイカル板7の内装面71の全面に渡る範囲に渡って配列されると共に、各背壁42,42,…を接着剤、両面粘着テープ、釘、ビス、ネジ、アンカーまたはボルト・ナットなどによって結合されている。
【0035】
反射部50も前記第1の実施の形態に係る金属複合体3のそれと同一形状、同一構造である。該嵌合端61と当該断熱凸部40の被嵌合溝60とから連結機構6が構成される。複数の反射部50,50,…が、境界面51となる表面側を前記各断熱凸部40,40,……の突出端(接触壁)41側へ向けた姿勢で、左右の嵌合端61,61が各断熱凸部40,40,……の対峙する被嵌合溝60,60の間に上下方向に差し込み嵌合される。そしてサウナ室の内壁の一部をなす断熱パネル7と、断熱凸部40,40,…の複数が、互いに20mm間隔を隔てて当該内装面71より突設された断熱凸群4と、熱線を反射する境界面51を有する属素材製の反射部50,50,…の複数が、当該断熱パネル7の内装面71の各断熱凸部40,40,…の余となる範囲に配された反射部群5とを有する金属複合パネル2となる。
【0036】
金属複合パネル2は、該断熱パネル7と各反射部50,50,…と各各断熱凸部40,40,……の左右側壁43,43,…との間の間隙に、その形状に合わせて裁断された断熱パネル7が挿入されたり、グラスウールやウレタンフォームなどの断熱材が充填されたりしてなる断熱材充填部71,71,…が設けられたものとすることができる。
【0037】
図3に示すように、第3の実施の形態に係る金属複合体3は、断熱凸部40と反射部50との間に設けられた連結機構6が蝶番状をなすものとされている。各断熱凸部40は、背壁42から5mmの左右側壁43,43に平面視C字状に開口する軸受け溝62,62が刻設され、各反射部50の左右端には、該軸受け溝62に回動自在に挿し込み可能な円柱状の軸状端63,63が設けられている。
【0038】
各断熱凸部40は、突出端(接触壁)41の左右端から夫々70°を超える角度αで、左右の角部が削除され、平面視で先窄み形状とされている。該断熱凸部40は、該先窄み形状とされた突出端(接触壁)41が、同断熱凸部40の上下端間に渡って側面視すると複数個突出するよう配列されたものとすることができる。
【0039】
当該断熱凸部40,40,…の複数が、20mmの間隔を隔てて同一垂直面より突設され、当該反射部50,50,…の複数が、互いの連結機構6の軸受け溝62に対し、軸状端63が上下方向に挿し込み嵌合され、蝶番状(または間接状、自在継手状)をなし、
図3に二点鎖細線で示すよう、平面視で湾曲状に変形自在なものとなって曲面の壁面への設置や湾曲状のストーブシェードなどとして利用可能となる。
【0040】
図1ないし
図3および
図4に示すように、第4の実施の形態に係るサウナ室1は、内側壁10、天井壁11、図示しない扉などに、本発明に係る金属複合パネル2(または金属複合体3)を使用している。かかる金属複合パネル2(または金属複合体3)は、断熱凸群4の各突出端41,41,…の各接触壁41,41,…、および、反射部群5の各反射部50,50,…の各境界面51,51,…が室内側へ向けられて設置されており、同室内には椅子12やヒーターHTが設置することができる。
図4の円筒形の天井壁11に沿って貼設された金属複合パネル2は、各断熱凸部40,40,…および各反射部50,50,…の側面視形状が、天井壁11の円弧状に沿うよう一定の曲率で湾曲されたものとされている。
【0041】
また、
図5に示すように、本発明の金属複合体3(または金属複合パネル2)は、ヒーターHTの背面側に配されるストーブシェードとすることができる。該金属複合体3(または金属複合パネル2)は、中途部に配された一部の反射部50,50が平面視く字形に折曲され、同金属複合体3が該ヒーターHTの背後から左右側を囲むよう自立するよう設置可能なものとされている。この場合、断熱パネル7は必須ではなく、断熱凸群4と反射部群5によって形成することもできる。断熱凸群4と反射部群5とで形成した場合には、厚さ方向への湾曲変形を許容することができ、設置場所に応じた姿勢で使用することができる。
【0042】
図1ないし
図3に示すように、連結機構6の被嵌合溝60および嵌合端61は、軸受け溝62および軸状端63の組み合わせに置き換えられたものとすることができ、さらに、
図5に示すように、該金属複合体3の左右端に配された断熱凸部40,40は、夫々の外端側となる左右側壁43,43の被嵌合溝60が廃止され外観が向上されたものとなっている。
【0043】
図6に示す装置は、サウナ室1の壁材として何が最適化を検証するために用いた測定装置8であり、
図7~19は、測定結果を示すグラフである。
【0044】
図6に示すように、測定装置8は、左右幅、奥行き、高さが夫々920mmの立方体形状の測定室8の床壁、前後左右の側壁、扉および天井壁に各サンプルを設置し、内側壁から水平方向630mmの距離の上下左右端間中央にヒーター(熱線放射面)HTを配し、(1)~(9)までの各位置に熱電対を設置した。
【0045】
熱電対の設置位置は、以下の(1)~(9)である。
(1)天井壁の前後左右端間中央から100mm下の位置
(2)ヒーターHTに対峙する内側壁の前後端間中央の天井壁から100mm下の位置
(3)ヒーターHTに対峙する内側壁の前後上下端間中央の位置
(4)ヒーターHTに対峙する内側壁の前後端間中央の床壁から100mm上の位置
(5)天井壁の前後左右端間中央の位置
(6)ヒーターHTに対峙する内側壁の外側壁の前後上下端間中央の位置
(7)外気温
(8)床壁の前後端間中央のヒーターHTに対峙する内側壁から100mmヒーター寄りの位置
(9)床壁の前後端中央から420mm上、ヒーターHTとこれに対峙する内側壁との間であって該ヒーター(熱線放射面)から水平に380mm、該内側壁から250mmの位置に設置したガラスブロックGB中
【0046】
測定装置8を構成するサンプルは、以下の(A)~(G)の材料で壁面を生成した。なお、以下では外側からの積層順に記載している。
(A)ケイカル板(厚さ5mm)のみ
(B)ケイカル板(厚さ5mm)+アルミ箔(厚さ0.2mm)
(C)ケイカル板(厚さ5mm)+ガイナ(登録商標:株式会社日進産業製、塗料、以降省略する)断熱塗膜
(D)桧無垢材
(E)ケイカル板(厚さ5mm)+アルミ箔(厚さ0.2mm)+ガイナ断熱塗膜
(F)ケイカル板(厚さ5mm)+ガイナ断熱塗膜+アルミ含有塗料膜
(G)ケイカル板(厚さ5mm)+断熱コートEX(東日本塗料製、塗料、以降省略する)断熱塗膜
【0047】
(A)~(G)で構成した定装置8を使用し、室温からヒーターHTによる加熱実験を1時間に亘り行った。
図7に示すように、ヒーターHTによる加熱を開始すると、ヒーターHTからの熱伝達と、ヒーターHTからの放射伝熱により温まった壁面からの熱伝達により室温が上昇され、天井壁の(1)の位置では、サンプル(B)が80℃を超え最も高温となり、サンプル(E)が63℃まで上昇し、サンプル(D)が61℃に達し、それ以外は60℃未満の状態で、実験開始30分後にヒーターHTがオーバーヒートにより停止した。
【0048】
この結果、サンプル(B)、(E)のアルミ箔(厚さ0.2mm)が、他のサンプルよりも赤外線が効率的に反射し、天井壁の(1)の位置の温度を逸速く上昇させたと考えられる。
【0049】
図8に示すように、の(2)の位置では、ヒーターHTからの放射伝熱と、周辺の温度(放射伝熱)により温まった空気からの熱伝達を受け、サンプル(E)が68℃まで上昇し、サンプル(B)が65℃、サンプル(D)が、64℃に上昇し、その他は60℃未満であった。この結果からもサンプル(E),(B)のアルミ箔(厚さ0.2mm)が熱効率的に有利であること考えられる。
【0050】
図9に示すように、内側壁の(3)の位置では、最もヒーターHTの放射伝熱を受け易い位置であり、サンプル(D)が73℃、(E)が72℃、(G)が65℃と続き、(B)は56℃と最も低温となった。アルミ箔(厚さ0.2mm)は放射伝熱による昇温が最も低く、赤外線の反射が大きいことが解る。この位置(3)には、アルミ箔(厚さ0.2mm)にガイナ断熱塗膜が設けられた(E)が有効であるが、さらに、熱容量が大きく、降温が緩やかな(D)の桧無垢材のほうが有効であると考えられる。
【0051】
従って、内側壁の(3)の位置には、桧無垢材のみ(D)か、(E)ケイカル板(厚さ5mm)+アルミ箔(厚さ0.2mm)+ガイナ断熱塗膜を用いるのが良いと考えることができる。
【0052】
図10に示すように、内側壁の(4)の位置では、サンプル(E)が57℃、サンプル(D)が55℃、サンプル(B)が53℃、サンプル(C)が52℃の結果を得た。
【0053】
図11に示すように、天井壁の(5)の位置では、温まった空気からの熱伝達が支配的であり、ヒーターHTからの放射は少ない位置である。サンプル(B)が72℃、サンプル(E)が69℃、サンプル(D)が66℃、サンプル(F)が63℃、サンプル(G)が61℃、その他は60℃未満となった。
【0054】
図12に示すように、外側壁の(6)の位置では、サンプル(B)が34℃と最も低く、次にサンプル(E)および(D)が、42℃、続いてサンプル(F)が44℃、その他は50℃以上であった。この結果アルミ箔(厚さ0.2mm)を使用した内装が、外部への熱の流出が最も少ない。
【0055】
図13に示すように、外気温(7)の温度は、各サンプル(A)~(G)の測定時において26℃ないし28℃の範囲であった。
【0056】
図14に示すように、床壁の(8)の位置では、サンプル(B)が68℃、サンプル(E),(F)が53℃、サンプル(C)が51℃、その他が50℃未満となった。
【0057】
図15に示すように、ガラスブロックGB中の(9)の位置では、サンプル(B)が90℃に達し、サンプル(E)が77℃、サンプル(F)が76℃、サンプル(C),(D),(G)が、73℃、サンプル(A)が72℃に達した。ヒーターHTおよび壁面からの放射伝熱による温度上昇であり、室内に置かれた物の温まり易さの指標となり得る。
【0058】
図16を参照すると、アルミ箔(厚さ0.2mm)の内装では顕著に温度が高くなることが認められる。その他の材質では差が少なく、最大5ないし7℃程度の差に留まっている。
【0059】
図17に示すように、ガラスブロックGB中の(9)と天井壁の(1)の位置との温度差に基づき、放射による物体の温まり方と、熱伝達による温まり方の度合いを比較すると、ガラスブロックGB中の(9)の温度は、アルミ箔(厚さ0.2mm)内装の(B),(E)以外のものは略横並びの結果であったことを鑑みると、断熱コートEXが最も室温よりも物体が温まり易いといえる。
【0060】
図18に示すように、ガラスブロックGB中の(9)と内側壁の(3)の位置との温度差に基づき、壁面と物体の温まり易さを比較すると、アルミ箔(厚さ0.2mm)は、壁面が昇温しづらく、代わりに物体が温まり易い。放射伝熱の割合いが大きいと考えられる。
【0061】
図19に示すように、内側壁の(3)の位置、および、外側壁の(6)の位置の温度差を求めた結果、サンプル(D)、サンプル(E)の伝導伝熱の断熱性が、他のサンプル(A)~(C),(F),(G)よりも高いと考えられる。
【0062】
この実験の当初の目的は、ガイナ断熱塗膜によるサンプル(E)の効果を確認することにあったが、実験結果、サンプル(E)の断熱効果は低いことが実証された。そこで断熱コートEX(サンプル(G)の実験を追加した。
【0063】
(まとめ)
アルミ箔(厚さ0.2mm)内装の場合、内部気温、物体温度共に最も高くなる。これはアルミ箔がヒーターHTの赤外線の多くを反射し、物体(ヒーターHTへの再帰、床壁、天井壁、ガラスブロックGB)に照射しているためと考えられる。
【0064】
伝導伝熱の断熱性は、桧無垢材(D)とケイカル板(厚さ5mm)+アルミ箔(厚さ0.2mm)+ガイナ断熱塗膜(E)が最も良好である。アルミ含有塗料膜(F)による効果はあまり見られなかった。
【0065】
この実験結果から、内壁の表面にアルミ箔が存在する場合に有意的な断熱効果が確認できたので、本発明の金属複合体3および金属複合パネル2は、その反射部群5の反射部50,50,…に、境界面を有する属素材としてアルミニウム合金板50が用いられたものとし、該アルミニウム合金板50の境界面は、塗料による塗装膜やアルマイト処理などの皮膜層を設けず、アルミニウム素材自らの酸化皮膜層のみを有するものとするのが良い。そして桧無垢材(D)は、温度の下降が緩慢で保温効果が確認できたことから断熱凸群4の断熱凸部40,40,…の素材として有効である。
【0066】
アルミニウム素材以外の金属材と比較すると、熱線の波長が2.5μm未満ではアルミニウムの反射率が高く、波長が2.5μmを超えるとアルミニウムよりも銅の反射率が高くなり、室内がより効率的に温められると考えられる。また、クロムや鉄の赤外線反射率はアルミニウムよりも20%程度低い。
【0067】
アルミニウム素材や銅素材の熱線の反射性能を利用するものとして、反射部50,50,…が、基材に対してアルミ箔や銅箔が貼設されたものとすることができる他、基材に対しアルミニウムめっきや銅めっきが施されたものなどとすることができる。より具体的には、アルミニウムめっき鋼板や銅めっき鋼板などとすることができる他、基材に対してさらに反射率の高い金箔や銀箔が貼設されたものや、基材に対して金めっきや銀めっきが施されたものとすることができる。例えば金めっき銅板や金めっきアルミニウム板、または、銀めっき銅板や銀めっきアルミニウム板などとすることができる。さらにまた、反射部50,50,…が基材に対しアルミニウム、銅、金はたま銀の何れかの蒸着膜が設けられたものとすることができる。但し、当該金属複合体や金属複合パネルは熱線が放射されて高温下に晒されることから、接着剤や有機塗料などの有機材料の使用は避けるのが望ましい。
【0068】
反射部50,50,…の表面に透明な塗装層、またはフィルム層を有するものの場合、基本的には赤外領域全域を吸収することはなく、また、塗装層やフィルム層は薄いので、反射効果は低下するが、反射率を著しく悪化させることは無いものと考えられる。従って断熱効果を得る上では、塗装層やフィルム層が設けられたものとすることも可能である。
そして上記実施の形態における材質や各構成部材の大きさ、厚さなどは単に一例を示したに過ぎず、本発明の要旨に反しない限りにおいて、その用途や目的などに応じて適宜変更することも当然に可能であり、更に他の有利な部材や積層材を使用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0069】
熱線を効率的に反射および断熱するパネルや壁を提供する用途、ヒーターやストーブなどの発熱源が発する熱線を効率的に輻射および断熱し、容器内、室内または空間の温度を経済的に上昇、保温し、対象を加熱する用途に適用できる。
【符号の説明】
【0070】
1 サウナ室
10 同 内側壁
11 同 天井壁
12 同 椅子
HT 同 ヒーター(熱線放射面)
2 金属複合パネル
3 金属複合体
4 断熱凸群
40 同 断熱凸部
41 同 突出端(接触壁)
α 同 先窄み削除角度
42 同 背壁
43 同 左右側壁
5 反射部群
50 同 反射部
51 同 境界面
6 連結機構
60 同 被嵌合溝
61 同 嵌合端
62 同 軸受け溝
63 同 軸状端
7 断熱パネル
70 同 内装面
71 同 断熱材充填部
8 測定装置
GB 同 ガラスブロック