(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094734
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G02B 27/42 20060101AFI20240703BHJP
G03H 1/08 20060101ALI20240703BHJP
G02B 27/01 20060101ALI20240703BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
G02B27/42
G03H1/08
G02B27/01
G02F1/13 505
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211470
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】野本 貴之
【テーマコード(参考)】
2H088
2H199
2K008
【Fターム(参考)】
2H088EA10
2H088EA23
2H088EA47
2H088EA48
2H088HA01
2H088HA06
2H088HA22
2H088HA24
2H088HA28
2H088MA01
2H199DA03
2H199DA12
2H199DA15
2H199DA16
2H199DA26
2H199DA29
2K008AA14
2K008FF27
2K008HH01
2K008HH26
(57)【要約】
【課題】視認性を向上できる表示装置を提供する。
【解決手段】本実施形態における表示装置は、レーザ光を出射する光源と、上下左右方向を有する表示領域31に表示像に係る計算機生成ホログラム30を表示する空間位相変調器と、空間位相変調器を制御し計算機生成ホログラム30を生成させる制御部と、を備える。制御部は、表示像に係る計算機生成ホログラム30の一部である矩形状の所定領域42のパターン片43を切り出し、パターン片43を表示領域31に所定数配列することにより生成した配列パターン40を空間変調器に表示させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出射する光源と、
上下左右方向を有する表示領域に表示像に係る計算機生成ホログラムを表示する空間位相変調器と、
前記空間位相変調器を制御し前記計算機生成ホログラムを生成させる制御部と、を備え、
前記制御部は、前記表示像に係る前記計算機生成ホログラムの一部である矩形状の所定領域のパターン片を前記表示領域に所定数配列することにより生成した配列パターンを前記空間位相変調器に表示させる、表示装置。
【請求項2】
前記配列パターンは、同一の前記パターン片を前記表示領域の上下左右に配列して生成される、請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記配列パターンは、
前記所定領域の基準パターン片と、
前記計算機生成ホログラムに対して前記所定領域を上下左右に順次所定量ずらした所定領域から切り出され、前記基準パターン片に対してずらした方向に対応して上下左右に順次配列される複数のオフセットパターン片と、で生成される、請求項1記載の表示装置。
【請求項4】
前記所定領域をずらす量は、一定である、請求項3記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示装置は、前記レーザ光を前記空間位相変調器に照射し回折光を前記表示像に係る表示光として出射し、出射した前記表示光を投影部材で視認者に向けて反射し、反射した前記表示光を前記投影部材の前方で虚像である再構成像として前記視認者に視認させるヘッドアップディスプレイである、請求項1記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空間位相変調器(SLM:Spatial Light Modulator)を用いて、計算機生成ホログラム(CGH:Computer-Generated Hologram)に基づく干渉縞含む画像を表示する表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の表示装置においては、CGHにより表示される実像を目の近くで結像し、この実像を視認者に視認させることにより、遠方に再構成像としての虚像を視認させることが考えられる。この場合、瞳と画像との相対位置関係や、周囲の明暗に依存する瞳の大きさによらずに、ボケることなく、再構成像を好適に視認させることが表示装置には求められる。
【0005】
本開示はこのような事情を考慮してなされたもので、視認性を向上できる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の表示装置は、上述した課題を解決するために、レーザ光を出射する光源と、上下左右方向を有する表示領域に表示像に係る計算機生成ホログラムを表示する空間位相変調器と、空間位相変調器を制御し計算機生成ホログラムを生成させる制御部と、を備え、制御部は、表示像に係る計算機生成ホログラムの一部である矩形状の所定領域のパターン片を表示領域に所定数配列することにより生成した配列パターンを空間位相変調器に表示させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の表示装置は、視認性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明に係る表示装置の一実施形態であるHUDが搭載された車両の概略図。
【
図5】実像と瞳(瞳の外縁)との関係を示す説明図。
【
図6】CGHから配列パターンを生成する処理を説明する概念図。
【
図7】配列パターンと再構成像との関係を説明する概念図。
【
図8】CGHから配列パターンを生成する処理を説明する概念図。
【
図9】配列パターンと再構成像との関係を説明する概念図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の表示装置の実施形態を添付図面に基づいて説明する。本開示の表示装置は、例えば自動車や二輪車等の車両や、船舶、農業機械、建設機械に搭載され得る。本実施形態においては、本開示の表示装置が自動車である車両1に搭載される、直視方式のヘッドアップディスプレイ10(以下、「HUD(Head Up Display)10」という。)である例を適用して説明する。
【0010】
図1は、本開示の表示装置の一実施形態であるHUD10が搭載された車両1の概略図である。
図2は、HUD10の概略的な断面図である。
【0011】
以下の説明において、「前」、「後」、「上」、「下」、「右」及び「左」は、
図6から9における定義「Fr.」、「Re.」、「To.」、「Bo.」、「R」及び「L」に従う場合がある。
【0012】
HUD10は、
図1に示すように、車両1のインストルメントパネル2内部に配置される。HUD10は、投射する表示光PLを車両1のウインドシールド3で車両1の視認者4(例えば運転者)の方向に反射させ、車両1の前方に虚像Vの表示を行う。すなわち、HUD10は、後述する表示器20から発せられる表示光PLをウインドシールド3(投影部材)に出射(投射)し、この出射によって得られた表示像(虚像)Vを視認者4に視認させる。これにより、視認者4は、虚像Vを風景と重畳させて視認し得る。
【0013】
HUD10は、ケース11内に、表示器20、反射鏡12、制御部13等を収容する。ケース11は、インストルメントパネル2の上面側に出射口16を有し、出射口16を介して表示光PLがケース11内からウインドシールド3に向けて出射される。なお、出射口16は、透明性の防塵カバーでカバーされてもよい。
【0014】
表示器20は、表示光PLを出射する。本実施形態では、表示器20は、計算機生成ホログラム(CGH:Computer-Generated Hologram)を構成する干渉縞を含む表示光PLを出射する。この場合、表示光PLが視認者4の網膜(スクリーン)で結像して、虚像V(再構成像)がウインドシールド3の前方で視認される。表示器20の詳細は後述する。
【0015】
反射鏡12は、例えば凹面鏡であり、表示器20からの表示光PLを拡大しつつ表示光PLを反射して表示光PLをウインドシールド3に向かうように方向付ける。
【0016】
なお、HUD10は、反射鏡12を有するが、反射鏡12は省略されてもよい。また、反射鏡12は、表示光PLを拡大せず単に反射してもよい。また、ケース11内には、他の光学系が追加的に配置されてもよい。
【0017】
制御部13は、例えば制御回路基板であり、表示器20を制御する。例えば、制御部13は、視認者4に各種車両情報が虚像Vを介して伝達されるように、各種車両情報に応じた表示光PLを適切なタイミングで生成する。虚像Vを介して伝達される車両情報の種類や表示器20の制御方法は、特に限定されず任意である。
【0018】
【0019】
表示器20は、光源21と、コリメート部22と、空間位相変調器23と、ハーフミラー24と、望遠鏡光学系25と、0次光カットマスク26と、を有する。
【0020】
光源21は、例えば、緑色のレーザ光を出射するレーザダイオードである。なお、本実施形態においては、一例として、光源21は単一色であり一つの光源を有するが、複数色、例えばRGB用の3つの光源を有してもよい。
【0021】
コリメート部22は、光源21の光を平行光にし、空間位相変調器23に向けて出射する。コリメート部22は、光源21の光を実質的に平面波の形態にして空間位相変調器23に入射させ得る。
【0022】
空間位相変調器23は、CGHに基づく干渉縞を表示する反射型の変調器(空間光変調器)である。空間位相変調器23は、制御部13による制御下で動作する。空間位相変調器23は、例えば、LCOS-SLM(Liquid Crystal on Silicon-Spatial Light Modulator)である。なお、空間位相変調器23が反射するレーザ光には、視認者4に向かう車両情報の伝達用の光だけでなく、車両情報の伝達に使用されない0次光が含まれ得る。
【0023】
ハーフミラー24は、コリメート部22と空間位相変調器23との間に、光軸に対して所定角度の傾斜を持って配置される。すなわち、ハーフミラー24は、コリメート部22が出射する光を透過させつつ、空間位相変調器23が回折した光を反射させて望遠鏡光学系25に入射する。
【0024】
望遠鏡光学系25は、空間位相変調器23の回折光による実像IMを拡縮する。望遠鏡光学系25としては、ケプラー式望遠鏡光学系やガリレオ式望遠鏡光学系を用いることができる。
図4に示すように、本実施形態における望遠鏡光学系25が、ケプラー式望遠鏡光学系である場合、正の焦点距離f1、f2を有する2枚のレンズ251、252で構成される。2枚のレンズ251、252は、各レンズ251、252の焦点距離f1、f2の和に相当する距離を介して配置される。望遠鏡光学系25の倍率(拡大率)は、空間位相変調器23側のレンズ251の焦点距離をf1、実像IM側のレンズ252の焦点距離をf2としたとき、下記の式1で表すことができる。
【0025】
[式1]
倍率=f2/f1
また、ケプラー式望遠鏡光学系では、空間位相変調器23からレンズ251までの距離aと、各レンズ251、252の焦点距離f1、f2とが決まれば、レンズ252から実像IMまでの距離bが一意に決まる。距離bを大きくする場合は、焦点距離f1、f2を大きくし、かつ距離aを小さくする必要がある。
【0026】
本実施形態における表示器20では、望遠鏡光学系25を用いて、生成する実像IMのサイズに応じて調整し、画角及び画素サイズを設定する。これにより、解像度を変えることなく実像IMのサイズの調整が可能である。
【0027】
実像IMは、空間位相変調器23で生成される画像そのままであり、画角は、空間位相変調器23が生成するCGHの画角θと同様であることから、下記の式2で表される。
【0028】
【0029】
0次光カットマスク26は、空間位相変調器23の出射光に含まれる0次光を遮断し、0次光が実像IMに到達することを阻止する。望遠鏡光学系25をケプラー式望遠鏡光学系とした場合には、0次光カットマスク26は、ケプラー式望遠鏡光学系の焦点位置又はその近傍に配置される。すなわち、ケプラー式望遠鏡光学系では、焦点位置に中間像が生じるため、0次光への対応が容易であり、0次光を効率よく除去することができる。0次光カットマスク26は、例えば、0次光を遮断可能な遮光性(又は吸光性)の黒点を有する透明なスライドである。0次光カットマスク26及び黒点の位置やサイズは、0次光が良好に遮断されるように、経験的に調節することができる。
【0030】
このような直視式の表示器20を用いたHUD10においては、視認者4の瞳に直接実像IM(すなわちCGH)を視認させて、ウインドシールド3越しに車両1の前方に再構成像としての虚像Vを認識させる。
【0031】
ここで、人間の目は、カメラと相似のメカニズムを持つ。すなわち、人間の瞳(瞳孔)が小さい場合は、カメラの絞りが小さい(F値が大きい)場合に相当する。また、カメラの絞りが小さくなると被写界深度(ピントの合う範囲)が大きくなり、絞りが大きくなると被写界深度が小さくなる。この原理は、人間の目にも当てはまり、瞳が小さくなると被写界深度が大きくなり、瞳が大きくなると被写界深度が小さくなる。すなわち、瞳が小さいときにはボケずに見える範囲(表示像の距離)が広くなり、瞳が大きいときにはぼけずに見える範囲が狭くなる。
【0032】
これは、実像IMを視認して再構成像を認識する際にも同様に当てはまり、実像IMを観察する際、瞳が小さい場合はボケずに見える範囲が広くなり表示像の距離によらずに視認性が得られる。一方、瞳が大きい場合には表示像の距離によってはボケてしまい、十分な視認性が得られない。
【0033】
ここで、
図5は、実像IMと瞳7(瞳の外縁)との関係を示す説明図である。
【0034】
瞳7のサイズは直径約2~8mmの範囲で変化する。このため、上述の原理に基づくと、
図5の左図及び中図のように、実像IMを小さくし、瞳7の範囲内に入る寸法にすれば瞳7が小さい場合と同様に大きい被写界深度が得られ、距離によらずに表示像がボケずに見えるといえる。しかしながら、実像IMが非常に小さいため、瞳7と実像IMとの相対位置が設計位置よりも少しでもずれた場合、
図5の右図のように実像IMの結像位置が瞳7から外れ、その結果再構成像が見えなくなるという課題がある。
【0035】
そこで、本実施形態におけるHUD10は、瞳7と実像IMとの位置ずれにより生じる課題に対応すべく、再構成像として視認させたいCGHに対して所要の処理を行うことにより、配列パターンを生成し、これを空間位相変調器23に表示させるようにした。以下、具体的に説明する。
【0036】
図6は、CGH30から配列パターン40を生成する処理を説明する概念図である。
【0037】
制御部13は、表示させたい表示像に係るCGH30から、矩形状の所定領域42のパターン片43を切り出す。例えば、
図6に一例として示すように、CGH30の中心から、CGH30の上下左右の寸法の1/5の寸法である相似形の長方形の領域に相当する部分をパターン片43として切り出す。
【0038】
制御部13は、これをCGH30の寸法と同じになるように、空間位相変調器23の表示領域31の上下左右に所定数配列することにより、CGH30に代えて表示する配列パターン40を生成する。
図6では、パターン片43を上下に5個、左右に5個、合計25個となるように並べて、配列パターン40を生成した。空間位相変調器23は、この配列パターン40を表示する。このとき、制御部13が生成するCGH30は一つでよく、生成されたCGH30に基づいて、パターン片43の切り出し、配列により配列パターン40の生成が行われる。
【0039】
図7は、配列パターン40と再構成像45との関係を説明する概念図である。
図7及び9においては、説明の便宜上、配列パターン40が上下に3個配列された例を用いている。
【0040】
視認者4は、瞳7のサイズに合わせて生成されたそれぞれのパターン片43を
図5の左図のように視認すると、上述したとおり視認できる表示像の距離によらずに再構成像45をボケることなく好適に視認できる。また、
図5の右図のように瞳7が一つのパターン片43からずれても、ずれた位置にも別のパターン片43が配置されていることから、その別のパターン片43を視認でき、再構成像45を好適に視認できる。例えば
図7の中段のパターン片43aから瞳7の位置が上方にずれたとしても、上段のパターン片43bを視認できることから、再構成像45bを視認できる。
【0041】
しかしながら、
図7に図示された視認者4のように、中段及び上段のパターン片43a、43bの境界を跨ぐようにパターン片43a、43bを視認する場合には、中段及び上段のそれぞれの再構成像45a、45bが同時に重畳して見えてしまい、像ずれ46が生じる結果、二重像が発生する虞がある。
【0042】
そこで、表示器20は、同一のパターン片43を配列した配列パターン40に代えて、オフセットを有する複数のオフセットパターン片を配列した配列パターンを生成してもよい。
【0043】
図8は、CGH30から配列パターン50を生成する処理を説明する概念図である。
【0044】
制御部13は、本来表示させたいCGH30から、矩形状の所定領域52のパターン片を基準パターン片53aとして切り出す。また、制御部13は、CGH30に対して基準パターン片53aを切り出した領域52を上下左右に順次所定量ずらし、その領域52から複数のオフセットパターン片53を切り出す。いいかえると、基準パターン片53aを切り出す領域52とCGH30との相対位置関係を順次所定量ずらしながら、その領域52から複数のオフセットパターン片53を切り出す。相対位置関係をずらす量は、例えば切り出す領域52の上下左右方向の1/4の長さ分等、一定であることが再構成像の視認性の観点から好ましい。また、ずらす量は、適した視認性が得られるように、表示像との関係で任意に調整され決定される設計値であるため、特に限定はされない。
【0045】
例えば、
図8に一例として示すように、制御部13は、CGH30の中心から、CGH30の上下左右の寸法の1/5の寸法である相似形の長方形の領域52に相当する部分を基準パターン片53aとして切り出す。その後、制御部13は、中心に配置された切り出した領域52を、領域52の上下方向長さの1/4に相当する長さ分上方にずらした(CGH30を下方にずらした)領域52bとし、オフセットパターン片53bを切り出す。また、制御部13は、オフセットパターン片53bを切り出した領域をさらに領域の上下方向長さの1/4に相当する長さ分である同量を上方にずらした(CGH30を下方にずらした)領域52cとし、オフセットパターン片53cを切り出す。同様に、下、右及び左方向にも切り出す領域52を同量ずつずらして、オフセットパターン片53を切り出す。その後制御部13は、得られた複数のオフセットパターン片53を、基準パターン片53aに対して上下左右の対応する位置に順次配列する。具体的には、例えば基準パターン片53aに対してCGH30が順次右にずれ、領域52で切り出された各オフセットパターン片53を、基準パターン片53aの右に順次配置する。
【0046】
図9は、配列パターン50と再構成像55との関係を説明する概念図である。
【0047】
図9に示すように、所定量ずらしたオフセットパターン片53は、CGH30の原理から再構成像55の傾きを変化させることになる。これにより、
図7で説明したように、視認者4が中段及び上段のオフセットパターン片53d、53eの境界を跨ぐように配列パターン50を視認した場合であっても、互いの再構成像55d、55eは傾きを異にしつつ重なり合うように表示されることから、
図7の場合に比べて再構成像55の重畳による像ずれ46により二重像が発生することを抑制できる。
【0048】
この結果、本実施形態におけるHUD10は、視認性を向上できる。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0050】
例えば、パターン片を切り出す所定領域の形状は、長方形に限らず正方形でもよい。
【0051】
また、本開示の表示装置をヘッドアップディスプレイ10に適用して説明したが、ヘッドマウントディスプレイ等の他の虚像を表示する用途に適用してもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 車両
2インストルメントパネル
3ウインドシールド
4 視認者
7 瞳
10 ヘッドアップディスプレイ(HUD)
11 ケース
12 反射鏡
13 制御部
16 出射口
20 表示器
21 光源
22 コリメート部
23 空間位相変調器
24 ハーフミラー
25 望遠鏡光学系
26 0次光カットマスク
30 計算機生成ホログラム
31 表示領域
40 配列パターン
42 所定領域
43、43a、43b パターン片
45、45a、45b 再構成像
50 配列パターン
52 領域
53 オフセットパターン片
53a 基準パターン片
53b、53c、53d、53e オフセットパターン片
55、55d、55e 再構成像
PL 表示光
V 虚像
IM 実像