(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094829
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】人型ロボットの頭部
(51)【国際特許分類】
H04R 1/02 20060101AFI20240703BHJP
A63H 3/33 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
H04R1/02 102Z
A63H3/33 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211655
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【弁理士】
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】烏山 純一
(72)【発明者】
【氏名】掃部 雅幸
【テーマコード(参考)】
2C150
5D017
【Fターム(参考)】
2C150CA01
2C150DF02
2C150DF03
5D017AE29
(57)【要約】
【課題】対話者に対して音声を伝える際に対話者が感じる違和感を抑制することが可能な人型ロボットの頭部を提供する。
【解決手段】この人型ロボット100の頭部10は、頭部10の内部において、頭部10の側方の端部に配置されるスピーカ90と、頭部10の表面を構成するとともに、頭部10の側方の表面に対応する部分にスピーカ90から出力された音声を通過させる音声通過用孔11iが形成されているカバー11と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人型ロボットの頭部であって、
前記頭部の内部において、前記頭部の側方の端部に配置されるスピーカと、
前記頭部の表面を構成するとともに、前記頭部の側方の表面に対応する部分に前記スピーカから出力された音声を通過させる音声通過用孔が形成されているカバーと、を備える、人型ロボットの頭部。
【請求項2】
前記音声通過用孔は、前記カバーにおいて、前記頭部の前方から、前記音声通過用孔のうちの少なくとも一部が見える位置に形成されている、請求項1に記載の人型ロボットの頭部。
【請求項3】
前記音声通過用孔は、前記頭部の側方から見て、前記スピーカの音声出力部分とオーバラップする位置に形成されている、請求項1に記載の人型ロボットの頭部。
【請求項4】
前記音声通過用孔は、前記カバーのうちの前記頭部の側方の表面に対応する部分において複数が並ぶように形成されている、請求項1に記載の人型ロボットの頭部。
【請求項5】
前記カバーは、前記頭部の前方の表面を構成する前頭部カバーと、前記頭部の後方の表面を構成する後頭部カバーと、を含み、
前記音声通過用孔は、前記前頭部カバーに形成されている、請求項1に記載の人型ロボットの頭部。
【請求項6】
前記スピーカは、前記頭部の内部において、前記頭部の一方の側方の端部および他方の側方の端部の各々に配置され、
前記音声通過用孔は、前記カバーのうちの前記頭部の一方の側方の表面に対応する部分および他方の側方の表面に対応する部分に各々に形成されている、請求項1に記載の人型ロボットの頭部。
【請求項7】
前記頭部の骨格を構成するブラケットをさらに備え、
前記スピーカは、前記ブラケットに対して、前記頭部の側方から取り付けられている、請求項1に記載の人型ロボットの頭部。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、人型ロボットの頭部に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スピーカを備えるロボットが知られている。たとえば、特許文献1には、胴体部に配置されたスピーカを備えるロボットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載のロボットでは、スピーカが胴体部に配置されているので、ロボットから出ている音声に対して、ロボットの対話者が違和感を感じる。このため、対話者に対して音声を伝える際に対話者が感じる違和感を抑制することが可能な構成が望まれている。
【0005】
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この開示の1つの目的は、対話者に対して音声を伝える際に対話者が感じる違和感を抑制することが可能な人型ロボットの頭部を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、この開示の一の局面による人型ロボットの頭部は、頭部の内部において、頭部の側方の端部に配置されるスピーカと、頭部の表面を構成するとともに、頭部の側方の表面に対応する部分にスピーカから出力された音声を通過させる音声通過用孔が形成されているカバーと、を備える。
【0007】
この開示の一の局面による人型ロボットの頭部では、上記のように、頭部の内部において、頭部の側方の端部にスピーカが配置されており、頭部の表面を構成するカバーのうちの頭部の側方の表面に対応する部分には、スピーカから出力された音声を通過させる音声通過用孔が形成されている。これにより、スピーカから出力された音声が、音声通過用孔を介して、頭部の側方から頭部の外部に伝わるので、スピーカが胴体部に配置される場合と異なり、人型ロボットから出ている音声に対して、人型ロボットの対話者が違和感を感じにくい。その結果、対話者に対して音声を伝える際に対話者が感じる違和感を抑制することができる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、上記のように、対話者に対して音声を伝える際に対話者が感じる違和感を抑制することが可能な人型ロボットの頭部を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の一実施形態の人型ロボットを示した正面図である。
【
図2】本開示の一実施形態の人型ロボットの制御系のブロック図である。
【
図3】本開示の一実施形態の人型ロボットの頭部を示した斜視図である。
【
図4】本開示の一実施形態の人型ロボットの頭部のカバーの一部を頭部から取り外した状態を示した斜視図である。
【
図5】本開示の一実施形態の人型ロボットの頭部を示した側面図である。
【
図6】本開示の一実施形態の人型ロボットの頭部を示した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1から
図6までを参照して、本開示の一実施形態による人型ロボット100の構成について説明する。なお、図中では、人型ロボット100の頭部10の一方の側方、他方の側方、前方、後方、上方および下方を、それぞれ、X1、X2、Y1、Y2、Z1およびZ2と記している。
【0012】
(人型ロボットの全体構成)
図1に示すように、人型ロボット100は、二足歩行が可能な人型ロボットである。具体的には、人型ロボット100は、頭部10と、胴体部20と、2つの上肢部30と、2つの下肢部40と、を備える。頭部10は、胴体部20の上方に配置されている。頭部10と胴体部20とは、首関節50を介して接続されている。2つの上肢部30の各々は、それぞれ、胴体部20の一方の側方と他方の側方とに配置されている。上肢部30と胴体部20とは、肩関節を介して接続されている。2つの下肢部40の各々は、胴体部20の下方に配置されている。下肢部40と胴体部20とは、股関節を介して接続されている。
【0013】
人型ロボット100は、人間との対話が可能な人型ロボットである。具体的には、
図2に示すように、人型ロボット100は、制御部60と、カメラ70と、マイク80と、スピーカ90と、を備える。制御部60は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリと、を含む。カメラ70は、人型ロボット100の対話者を撮像する。制御部60は、撮像された画像に基づいて、対話者の存在を認識する。マイク80は、人型ロボット100の対話者の音声を検出する。制御部60は、検出された音声を解析する。制御部60は、音声の解析結果に基づいて、スピーカ90から音声を出力させる制御を行う。スピーカ90は、制御部60により制御されて、音声を出力する。なお、カメラ70およびスピーカ90は、頭部10の内部に配置されている。すなわち、人型ロボット100の頭部10は、カメラ70およびスピーカ90、を備える。
【0014】
(頭部の構成)
図3に示すように、頭部10は、頭部10の表面を構成するカバー11を含む。カバー11は、頭部10の前方の表面を構成する前頭部カバー11aと、頭部10の後方の表面を構成する後頭部カバー11bと、を含む。前頭部カバー11aは、顔を構成する顔カバー11cと、顔カバー11cの一方の側方および他方の側方の各々に配置される側方前頭部カバー11dと、顔カバー11cおよび側方前頭部カバー11dの上方に配置される上方前頭部カバー11eとを含む。顔カバー11cには、目12、鼻13等の顔のパーツが配置されている。
【0015】
図4に示すように、頭部10は、頭部10の骨格を構成するブラケット14を備える。ブラケット14は、頭部10の内部に配置されている。すなわち、ブラケット14は、カバー11に囲まれている。
図3に示すように、ブラケット14は、ブラケット14の下部14aにおいて、首関節50に取り付けられている。ブラケット14は、首関節50に対して、頭部10の上下方向に延びる回動軸Aを中心に回動可能に、かつ、頭部10の前後方向に延びる回動軸を中心に回動可能に、かつ、頭部10の側方に延びる回動軸を中心に回動可能に、首関節50に取り付けられている。
【0016】
図4に示すように、ブラケット14は、上方前頭部カバー11eを、ブラケット14に取り付けるための締結部を有する第1柱部14bを含む。第1柱部14bは、頭部10の側方に延びるように配置されている。
図3に示すように、頭部10の側方から見て、上方前頭部カバー11eのうちの第1柱部14bとオーバラップする位置には、上方前頭部カバー11eをブラケット14に取り付けるための締結部材が貫通する第1貫通孔11fが形成されている。
【0017】
図4に示すように、ブラケット14は、顔カバー11cおよび側方前頭部カバー11dを、ブラケット14に取り付けるための締結部を有する第2柱部14cを含む。第2柱部14cは、頭部10の側方に延びるように配置されている。
図3に示すように、頭部10の側方から見て、顔カバー11cのうちの第1柱部14bとオーバラップする位置、および、側方前頭部カバー11dのうちの第1柱部14bとオーバラップする位置には、顔カバー11cおよび側方前頭部カバー11dをブラケット14に取り付けるための締結部材が貫通する第2貫通孔11gが形成されている。
【0018】
図4に示すように、頭部10の内部において、頭部10の前方の端部10aには、上述したカメラ70が配置されている。
図3に示すように、頭部10の前方から見て、上方前頭部カバー11eのうちのカメラ70とオーバラップする位置には、カメラ70を頭部10の外部に露出させるためのカメラ用孔11hが形成されている。カメラ70は、ブラケット14に対して、頭部10の前方から取り付けられている。
【0019】
(スピーカの配置)
図4に示すように、スピーカ90は、頭部10の内部において、頭部10の側方の端部10bに配置されている。なお、スピーカ90は、頭部10の内部において、頭部10の一方の側方の端部10cおよび他方の側方の端部10dの各々に配置されている。
【0020】
スピーカ90は、ブラケット14に対して、頭部10の側方から締結部材により取り付けられている。具体的には、頭部10の一方の側方の端部10cに配置されたスピーカ91は、スピーカ91の音声出力部分90aが頭部10の一方の側方に向いている。スピーカ91は、ブラケット14に対して、頭部10の一方の側方から締結部材により取り付けられている。また、頭部10の他方の側方の端部10dに配置されたスピーカ92は、スピーカ92の音声出力部分90aが頭部10の他方の側方に向いている。スピーカ92は、ブラケット14に対して、頭部10の他方の側方から締結部材により取り付けられている。なお、スピーカ90は、頭部10の上下方向において、第1柱部14bと第2柱部14cとの間に配置されている。
【0021】
(音声通過用孔の構成)
図5に示すように、カバー11のうちの頭部10の側方の表面に対応する部分には、スピーカ90から出力された音声を通過させる音声通過用孔11iが形成されている。なお、
図6に示すように、音声通過用孔11iは、カバー11のうちの頭部10の一方の側方の表面に対応する部分および他方の側方の表面に対応する部分に各々に形成されている。
【0022】
図5に示すように、音声通過用孔11iは、頭部10の側方から見て、スピーカ90の音声出力部分90aとオーバラップする位置に形成されている。具体的には、音声通過用孔11iは、頭部10の側方から見て、スピーカ90の音声出力部分90aのうちの上方の部分とオーバラップする位置に形成されている。
【0023】
音声通過用孔11iは、前頭部カバー11aに形成されている。具体的には、音声通過用孔11iは、前頭部カバー11aのうちの頭部10の後方の部分に形成されている。すなわち、音声通過用孔11iは、前頭部カバー11aのうちの後頭部カバー11bの近傍の部分に配置されている。また、音声通過用孔11iは、前頭部カバー11aのうちの頭部10の下方の部分に形成されている。すなわち、音声通過用孔11iは、側方前頭部カバー11dの近傍の部分に形成されている。また、音声通過用孔11iは、前頭部カバー11aにおいて、カメラ用孔11hと略同じ高さ位置に形成されている。
【0024】
音声通過用孔11iは、音声通過用孔11iが頭部10に取り付けられた髪飾りに見えるように、カバー11のうちの頭部10の側方の表面に対応する部分において複数が並ぶように形成されている。具体的には、音声通過用孔11iは、前頭部カバー11aのうちの頭部10の後方の部分かつ下方の部分に複数が並ぶように形成されている。なお、図中では、音声通過用孔11iが、カバー11のうちの頭部10の側方の表面に対応する部分において2つが並ぶように形成されている例を示したが、カバー11のうちの頭部10の側方の表面に対応する部分において3つ以上が並ぶように形成されていてもよい。
【0025】
図6に示すように、音声通過用孔11iは、カバー11において、頭部10の前方から、音声通過用孔11iのうちの少なくとも一部が見える位置に形成されている。具体的には、前頭部カバー11aにおいて並ぶように形成された複数の音声通過用孔11iのうちの最も前方の音声通過用孔11iが、頭部10の前方から見える位置に形成されている。すなわち、前頭部カバー11aにおいて並ぶように形成された複数の音声通過用孔11iのうちの少なくとも1つが、頭部10のうちの側方の幅が最も大きな部分よりも前方に形成されている。また、
図5に示すように、前頭部カバー11aにおいて並ぶように形成された複数の音声通過用孔11iのうちの少なくとも1つは、頭部10の側方から見て、回動軸Aよりも前方に形成されている。なお、
図5では、前頭部カバー11aにおいて並ぶように形成された複数の音声通過用孔11iのうち最も前方の音声通過用孔11iが、頭部10の側方から見て、回動軸Aよりも前方に形成されているとともに、前頭部カバー11aにおいて並ぶように形成された複数の音声通過用孔11iのうち最も後方の音声通過用孔11iの大部分が、回動軸Aよりも前方に形成されている例を示している。
【0026】
(実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0027】
本実施形態では、頭部10の内部において、頭部10の側方の端部10bにスピーカ90が配置されており、頭部10の表面を構成するカバー11のうちの頭部10の側方の表面に対応する部分には、スピーカ90から出力された音声を通過させる音声通過用孔11iが形成されている。これにより、スピーカ90から出力された音声が、音声通過用孔11iを介して、頭部10の側方から頭部10の外部に伝わるので、スピーカ90から出力された音声に対して、人型ロボット100の対話者が違和感を感じにくい。その結果、対話者に対して音声を伝える際に対話者が感じる違和感を抑制することができる。
【0028】
また、本実施形態では、音声通過用孔11iは、カバー11において、頭部10の前方から、音声通過用孔11iのうちの少なくとも一部が見える位置に形成されている。これにより、音声通過用孔11iが、カバー11において、頭部10の前方から、音声通過用孔11iが見えない位置に形成されている場合と比較して、スピーカ90から出力された音声を、頭部10の前方に伝わりやすくすることができる。その結果、対話者に対して音声を伝える際に対話者が感じる違和感を効果的に抑制することができる。
【0029】
また、本実施形態では、音声通過用孔11iは、頭部10の側方から見て、スピーカ90の音声出力部分90aとオーバラップする位置に形成されている。これにより、音声通過用孔11iが、頭部10の側方から見て、スピーカ90の音声出力部分90aとオーバラップしない位置に形成されている場合と比較して、スピーカ90から出力された音声を、頭部10の外部に効率よく伝えることができる。
【0030】
また、本実施形態では、音声通過用孔11iは、カバー11のうちの頭部10の側方の表面に対応する部分において複数が並ぶように形成されている。これにより、音声通過用孔11iが、カバー11のうちの頭部10の側方の表面に対応する部分において1つのみ形成されている場合と比較して、1つの音声通過用孔11iの大きさが過度に大きくなってカバー11の機械的強度が低下するのを抑制することができる。
【0031】
また、本実施形態では、カバー11は、頭部10の前方の表面を構成する前頭部カバー11aと、頭部10の後方の表面を構成する後頭部カバー11bと、を含む。そして、音声通過用孔11iは、前頭部カバー11aに形成されている。これにより、音声通過用孔11iが後頭部カバー11bに形成される場合と比較して、スピーカ90から出力された音声を、頭部10の前方に伝わりやすくすることができる。その結果、対話者に対して音声を伝える際に対話者が感じる違和感を効果的に抑制することができる。
【0032】
また、本実施形態では、スピーカ90は、頭部10の内部において、頭部10の一方の側方の端部10cおよび他方の側方の端部10dの各々に配置されている。そして、音声通過用孔11iは、カバー11のうちの頭部10の一方の側方の表面に対応する部分および他方の側方の表面に対応する部分に各々に形成されている。これにより、頭部10の一方の側方および他方の側方の両方から頭部10の外部に音声が伝わるので、対話者に対して立体的に音声を伝えることができる。その結果、対話者に対して音声を伝える際に対話者が感じる臨場感を向上させることができる。
【0033】
また、本実施形態では、人型ロボット100の頭部10は、頭部10の骨格を構成するブラケット14を備える。そして、スピーカ90は、ブラケット14に対して、頭部10の側方から取り付けられている。これにより、スピーカ90を、頭部10の内部において、頭部10の側方の端部10bに容易に配置することができる。
【0034】
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
【0035】
たとえば、上記実施形態では、スピーカ90が、頭部10の上下方向において、第1柱部14bと第2柱部14cとの間に配置されている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、スピーカが、頭部の上下方向において、第1柱部と第2柱部との間以外の位置に配置されていてもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、スピーカ90が、ブラケット14に対して、頭部10の側方から取り付けられている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、スピーカが、ブラケットに対して、頭部の上方、頭部の下方、頭部の前方、頭部の後方等の頭部の側方以外の方向から取り付けられていてもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、音声通過用孔11iが、カバー11のうちの頭部10の一方の側方の表面に対応する部分および他方の側方の表面に対応する部分に各々に形成されている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、音声通過用孔が、カバーのうちの頭部の一方の側方の表面に対応する部分または他方の側方の表面に対応する部分のいずれかのみに形成されていてもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、音声通過用孔11iが、前頭部カバー11aのうちの頭部10の後方かつ下方の部分に形成されている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、音声通過用孔が、前頭部カバーのうちの頭部の後方かつ下方の部分以外の部分に形成されていてもよい。
【0039】
また、上記実施形態では、音声通過用孔11iが、前頭部カバー11aに形成されている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、音声通過用孔が、後頭部カバーに形成されていてもよい。
【0040】
また、上記実施形態では、音声通過用孔11iが、カバー11のうちの頭部10の側方の表面に対応する部分において複数が並ぶように形成されている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、音声通過用孔が、カバーのうちの頭部の側方の表面に対応する部分において複数が並ばないように形成されていてもよい。また、音声通過用孔が、カバーのうちの頭部の側方の表面に対応する部分において1つのみが単独で形成されていてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、音声通過用孔11iが、頭部10の側方から見て、スピーカ90の音声出力部分90aのうちの上方の部分とオーバラップする位置に形成されている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、音声通過用孔が、頭部の側方から見て、スピーカの音声出力部分のうちの下方の部分、前方の部分、後方の部分等の上方の部分以外の部分とオーバラップする位置に形成されていてもよい。また、音声通過用孔が、頭部の側方から見て、スピーカの音声出力部分のうちの前後方向の中央かつ上下方向の中央の部分とオーバラップする位置に形成されていてもよい。
【0042】
また、上記実施形態では、音声通過用孔11iが、頭部10の側方から見て、スピーカ90の音声出力部分90aとオーバラップする位置に形成されている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、音声通過用孔が、頭部の側方から見て、スピーカの音声出力部分とオーバラップしない位置に形成されていてもよい。
【0043】
また、上記実施形態では、前頭部カバー11aにおいて並ぶように形成された複数の音声通過用孔11iのうちの最も前方の音声通過用孔11iが、頭部10の前方から見える位置に形成されている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、前頭部カバーにおいて並ぶように形成された複数の音声通過用孔のうちの最も前方の音声通過用孔に加えて、複数の音声通過用孔のうちの最も前方の音声通過用孔以外の音声通過用孔も、頭部の前方から見える位置に形成されていてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、音声通過用孔11iが、カバー11において、頭部10の前方から、音声通過用孔11iのうちの少なくとも一部が見える位置に形成されている例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、音声通過用孔が、カバーにおいて、頭部の前方から、音声通過用孔のうちの少なくとも一部が見えない位置に形成されていてもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、人型ロボット100が、二足歩行が可能な人型ロボットである例を示したが、本開示はこれに限られない。本開示では、人型ロボットが、二足歩行が不可能な人型ロボットであってもよい。
【0046】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0047】
(項目1)
人型ロボットの頭部であって、
前記頭部の内部において、前記頭部の側方の端部に配置されるスピーカと、
前記頭部の表面を構成するとともに、前記頭部の側方の表面に対応する部分に前記スピーカから出力された音声を通過させる音声通過用孔が形成されているカバーと、を備える、
人型ロボットの頭部。
【0048】
(項目2)
前記音声通過用孔は、前記カバーにおいて、前記頭部の前方から、前記音声通過用孔のうちの少なくとも一部が見える位置に形成されている、項目1に記載の人型ロボットの頭部。
【0049】
(項目3)
前記音声通過用孔は、前記頭部の側方から見て、前記スピーカの音声出力部分とオーバラップする位置に形成されている、項目1または2に記載の人型ロボットの頭部。
【0050】
(項目4)
前記音声通過用孔は、前記カバーのうちの前記頭部の側方の表面に対応する部分において複数が並ぶように形成されている、項目1~3のいずれか1項に記載の人型ロボットの頭部。
【0051】
(項目5)
前記カバーは、前記頭部の前方の表面を構成する前頭部カバーと、前記頭部の後方の表面を構成する後頭部カバーと、を含み、
前記音声通過用孔は、前記前頭部カバーに形成されている、項目1~4のいずれか1項に記載の人型ロボットの頭部。
【0052】
(項目6)
前記スピーカは、前記頭部の内部において、前記頭部の一方の側方の端部および他方の側方の端部の各々に配置され、
前記音声通過用孔は、前記カバーのうちの前記頭部の一方の側方の表面に対応する部分および他方の側方の表面に対応する部分に各々に形成されている、項目1~5のいずれか1項に記載の人型ロボットの頭部。
【0053】
(項目7)
前記頭部の骨格を構成するブラケットをさらに備え、
前記スピーカは、前記ブラケットに対して、前記頭部の側方から取り付けられている、項目1~6のいずれか1項に記載の人型ロボットの頭部。
【符号の説明】
【0054】
10 (人型ロボットの)頭部
14 ブラケット
10b (頭部の内部における頭部の側方の)端部
10c (頭部の内部における頭部の一方の側方の)端部
10d (頭部の内部における頭部の他方の側方の)端部
11 カバー
11a 前頭部カバー
11b 後頭部カバー
11i 音声通過用孔
90(91、92) スピーカ
90a (スピーカの)音声出力部分
100 人型ロボット