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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024094882
(43)【公開日】2024-07-10
(54)【発明の名称】メッセージラベル
(51)【国際特許分類】
   G09F 1/04 20060101AFI20240703BHJP
   B42D 15/02 20060101ALI20240703BHJP
   G09F 1/02 20060101ALI20240703BHJP
   G09F 1/10 20060101ALI20240703BHJP
   G09F 3/02 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
G09F1/04 B
B42D15/02 511A
G09F1/02 H
G09F1/10 E
G09F3/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022211772
(22)【出願日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】399000775
【氏名又は名称】ヒカリ紙工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003465
【氏名又は名称】弁理士法人OHSHIMA&ASSOCIATES
(72)【発明者】
【氏名】三木 布実加
【テーマコード(参考)】
2C005
【Fターム(参考)】
2C005XA01
2C005XB05
(57)【要約】
【課題】ギフトなどの外側に取り付けつつ、開封して初めてメッセージを見ることができるようにしたメッセージラベルの提供。
【解決手段】印刷部5a、5bと筆記部6とを隣接させたシート状とする。裏面に粘着層9を設ける。印刷部5a、5bから筆記部6に侵入するように折畳み維持部7を突出させる。折畳み維持部7を筆記部6と分離する。筆記部6を内向きに折り畳む。筆記部6の裏面に印刷部5a、5bを貼り合わせるように折り畳む。折畳み維持部7が折目から突出する。折畳み維持部7を貼り付けて折り畳み状態を維持する。印刷部5a、5bの文字や図柄を外部に表示しつつ、贈り主のメッセージ4を隠蔽する。ギフト2を受け取った人がメッセージラベル1の折畳み維持部7を切断するなどして開封する。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に文字又は図柄を印刷されて裏面に粘着層を有する印刷部と、表面に筆記可能で裏面に粘着層を有する筆記部と、を隣接させてなるシート状とされ、前記筆記部をその表面を内向きにして折り畳みつつ、前記筆記部の裏面に前記印刷部の裏面を貼り合わせるように折り畳み可能とされると共に、その折り畳み状態を維持する折畳み維持部が設けられ、前記折畳み維持部は、印刷部から筆記部に侵入するように突出すると共に、その周縁を筆記部と分離されたことを特徴とするメッセージラベル。
【請求項2】
二箇所の前記印刷部が前記筆記部の両側に隣接し、折り畳んだ筆記部の両裏面に両印刷部の裏面を貼り合わせるように折り畳み可能とされると共に、両印刷部から折畳み維持部が突出し、裏面の粘着層を対象物に貼り付けて止着する止着部が前記印刷部から延設されたことを特徴とする請求項1に記載のメッセージラベル。
【請求項3】
一箇所の前記印刷部が前記筆記部の片側に隣接し、折り畳んだ筆記部の一方の裏面に印刷部の裏面を貼り合わせるように折り畳み可能とされると共に、折り畳んだ筆記部の他方の裏面の粘着層を対象物に貼り付けて止着可能とされ、前記折畳み維持部は、折り畳み状態を維持するよう対象物に貼り付け可能とされたことを特徴とする請求項1に記載のメッセージラベル。
【請求項4】
前記印刷部は、折畳み維持部の近傍の粘着層が省略されたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のメッセージラベル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、贈り主のメッセージを記入してギフトに取り付けることのできるメッセージラベルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、バレンタインデーや誕生日、その他各種記念日などに贈られるギフトには、その中に手紙やカードを忍ばせるなどして、贈り主のメッセージを添えることが多い。
【0003】
ギフトにメッセージを添える手法として、例えば特許文献1は、メッセージを記入して貼り付けることにより、ギフトに忍ばせることなく、ギフト自体に直接メッセージを表すことができるようにしたメッセージタグを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3133427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1のメッセージタグは、単に、外側から見えるプレート部にメッセージを記入するようにしたものであり、ギフトの中に手紙やカードを忍ばせた場合のように、開封して初めてメッセージを見ることができるものではない。
【0006】
本発明は、ギフトなどの外側に取り付けつつ、開封して初めてメッセージを見ることができるようにしたメッセージラベルの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るメッセージラベルは、表面に文字又は図柄を印刷されて裏面に粘着層を有する印刷部と、表面に筆記可能で裏面に粘着層を有する筆記部と、を隣接させてなるシート状であり、筆記部をその表面を内向きにして折り畳みつつ、筆記部の裏面に印刷部の裏面を貼り合わせるように折り畳み可能とすると共に、その折り畳み状態を維持する折畳み維持部を設け、折畳み維持部を、印刷部から筆記部に侵入するように突出させると共に、その周縁を筆記部と分離したものである。
【0008】
上記構成によれば、メッセージラベルを、印刷部及び筆記部を隣接させて裏面に粘着層を設けただけの簡単な構造とすることができ、筆記部を内向きに折り畳んで、その裏面に印刷部を貼り合わせることにより、印刷部の文字や図柄を外部に表示しつつ、筆記部に記入した贈り主のメッセージ等を隠蔽することができる。
【0009】
さらに、折畳み維持部を印刷部から筆記部に侵入するように突出させるので、印刷部及び筆記部に加えて折畳み維持部をも1枚のシートで形成することができる。しかも、折畳み維持部の周縁を筆記部と分離するので、印刷部を筆記部の裏面に貼り合わせるように折り畳むことにより、その折目から折畳み維持部を突出させることができ、この折畳み維持部を用いて、メッセージラベルの折り畳み状態を維持することができる。
【0010】
ギフトを受け取った人は、その外側に取り付けられたメッセージラベルの折畳み維持部を切断するなどして開封することができ、折り畳み状態の筆記部を開いて初めて、そのメッセージを見ることができる。
【0011】
より具体的には、二箇所の印刷部を筆記部の両側に隣接させ、折り畳んだ筆記部の両裏面に両印刷部の裏面を貼り合わせるように折り畳み可能とすると共に、両印刷部から折畳み維持部を突出させ、裏面の粘着層を対象物に貼り付けて止着する止着部を印刷部から延設するようにすることができる。
【0012】
この構成によると、両印刷部から折畳み維持部を突出させるので、折り畳んだ筆記部の両面にそれぞれ印刷部を貼り合わせるように折り畳むことにより、その両方の折目から折畳み維持部を突出させることができる。これにより、適宜、それらの折畳み維持部を貼り合わせるなどして、内側に贈り主のメッセージ等を隠蔽しつつ、両面に印刷部の文字や図柄を表示するメッセージラベルの折り畳み状態を維持することができる。
【0013】
しかも、印刷部から止着部を延設するので、その止着部を対象物に貼り付けて止着することができ、例えば止着部を帯状として、ギフトの提げ手やラッピングの封止部に取り付けるタグラベルとして使用することができる。特に、ラッピングの封止部に取り付けることにより、タグラベルに、封をして飾るラッピング機能と、気持ちを伝える手紙の機能とを併せ持たせることができる。
【0014】
また、一箇所の印刷部を筆記部の片側に隣接させ、折り畳んだ筆記部の一方の裏面に印刷部の裏面を貼り合わせるように折り畳み可能とすると共に、折り畳んだ筆記部の他方の裏面の粘着層を対象物に貼り付けて止着可能とし、折畳み維持部を、折り畳み状態を維持するよう対象物に貼り付け可能としてもよい。
【0015】
この構成によると、筆記部の片側に印刷部を隣接させるので、折り畳んだ筆記部の一方の裏面に印刷部を貼り合わせることにより、折り畳んだ筆記部の他方の裏面の粘着層を露出したままにすることができ、この粘着層を対象物に貼り付けて止着することができる。さらに、筆記部と印刷部との境界の折目から突出する折畳み維持部を対象物に貼り付けることにより、メッセージラベルの折り畳み状態を維持することができる。
【0016】
また、印刷部のうちの折畳み維持部の近傍の粘着層を省略するようにしてもよい。
【0017】
この構成によると、印刷部のうちの折畳み維持部の近傍の粘着層を省略するので、印刷部を折り返した際、折畳み維持部を侵入させる筆記部の切欠部から印刷部の粘着層が露出するのを阻止することができ、切欠部から露出する印刷部が他の部位に貼り付いて、折り畳んだ筆記部の開放を阻害するのを防止することができる。なお、折畳み維持部の近傍の粘着層を省略する代わりに、弱粘着層を設けたり、折畳み維持部を小さくしたりして、その粘着力を小さくし、筆記部を容易に開くことができるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
以上のとおり、本発明によると、印刷部及び筆記部を隣接させて裏面に粘着層を設けると共に、折畳み維持部を印刷部から筆記部に侵入するように突出させることにより、印刷部、筆記部及び折畳み維持部を備えるメッセージラベルを1枚のシート状に形成するようにしている。これにより、筆記部を折り畳んで印刷部を貼り合わせ、その折目から突出する折畳み維持部を用いて、メッセージラベルの折り畳み状態を維持することができ、印刷部の文字や図柄を外部に表示しつつ、贈り主のメッセージ等を隠蔽することができる。
【0019】
本発明のメッセージラベルは、これをギフトなどの外側に取り付けて贈るものであり、そのギフトなどを受け取った人は、メッセージラベルの折畳み維持部を切断するなどして開封することができ、折り畳まれた筆記部を開いて初めて、贈り主のメッセージを見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係るメッセージラベルを取り付けたギフトの斜視図
図2図1のメッセージを開封した様子を示す斜視図
図3】メッセージラベルの平面図
図4】メッセージラベルを取り付ける様子を説明する図
図5】別の形態のメッセージラベルを取り付けたギフトの斜視図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係るメッセージラベルを実施するための形態について、図面を用いて説明する。
【0022】
図1図3に示すように、メッセージラベル1は、例えば、ギフト2のラッピングの封止部3に取り付けて飾りとすると共に、受け取った人がこのメッセージラベル1を開封して贈り主のメッセージ4を見ることができるようにしたものであり、表面に文字や図柄を印刷された二箇所の印刷部5a、5bと、表面にメッセージ4を筆記可能な筆記部6と、を備え、印刷部5a、5b及び筆記部6を折り畳んで、その折り畳み状態を折畳み維持部7で維持することにより、印刷部5a、5bの文字や図柄を外部に表示しつつ筆記部6のメッセージ4を隠蔽し、その後、折畳み維持部7を切り離して開封するようにしたタグラベルである。
【0023】
このメッセージラベル1は、印刷部5a、5bを筆記部6の両側に隣接させて、印刷部5a、5bの外側に、ギフト2の封止部3に止着する帯状の止着部8a、8bを延設してなるシート状とされ、印刷部5a、5b、筆記部6及び止着部8a、8bの裏面に粘着層9が設けられて台紙10の上に保持される。
【0024】
印刷部5a、5bは、その表面にギフト2の一般的な意味を表す文字や図柄を印刷された任意の形状とされ、筆記部6との境界の中央から筆記部6に侵入するように突出する突出片が折畳み維持部7とされる。
【0025】
筆記部6は、その表面を内向きにして折り畳むよう中央に谷折線11が形成され、この谷折線11を挟んで両側に、メッセージ4を記入するようになっている。谷折線11にはミシン目が形成され、このミシン目を切断して、開封したメッセージラベル1をギフト2から取り外すことができる。
【0026】
印刷部5a、5bと筆記部6との境界のうち、折畳み維持部7の両外側に山折線12が形成され、この山折線12を山折りして、谷折りした筆記部6の両面に印刷部5a、5bの裏面を貼り合わせるようになっている。印刷部5a、5bを貼り合わせた状態で、はみ出さないように筆記部6の形状が設定される。
【0027】
折畳み維持部7の周縁には、筆記部6と分離する切れ目13が形成され、山折線12を山折りすることにより、折り畳まれた印刷部5a、5b及び筆記部6の先端から一対の折畳み維持部7が突出し、これらを互いに貼り合わせて、メッセージラベル1を封止するようになっている。
【0028】
折畳み維持部7の基部には、ミシン目14が形成され、これを切断して折畳み維持部7を切り離すことにより、メッセージラベル1を開封することができる。
【0029】
印刷部5a、5bのうちの折畳み維持部7の近傍には、粘着層9を省略した非粘着部15が設けられている。この非粘着部15は、山折線12を山折りした状態で、筆記部6の切れ目13で切り欠かれた部位から露出する部位であり、この部位における印刷部5a、5bの粘着を阻止することにより、折畳み維持部7を切り離した後のメッセージラベル1の開封を容易にする。
【0030】
次に、図4を用いて、ギフト2のラッピングの封止部3にメッセージラベル1を取り付ける様子を説明する。
【0031】
まず、図4(a)に示すように、台紙10に保持されたメッセージラベル1の筆記部6に贈り主のメッセージ4を記入する。
【0032】
次いで、図4(b)、(c)に示すように、台紙10から剥がしたメッセージラベル1をその谷折線11で谷折りしつつ、山折線12を山折りして一対の折畳み維持部7を突出させる。
【0033】
図4(d)に示すように、谷折りした筆記部6の両面に印刷部5a、5bの裏面を貼り合わせ、折り畳まれた印刷部5a、5b及び筆記部6の先端から突出する一対の折畳み維持部7を互いに貼り合わせて、メッセージラベル1を封止する。このメッセージラベル1の止着部8a、8bをギフト2のラッピングの封止部3に巻き付けて貼り付けることにより、メッセージラベル1の取付が完了する。
【0034】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、図5に示すように、メッセージラベル1に二箇所の印刷部5a、5bを設ける代わりに、メッセージラベル16に一箇所の印刷部17を筆記部18の片側に隣接させるようにしてもよい。メッセージラベル16は、折り畳んだ筆記部18の一方の裏面に印刷部17の裏面を貼り合わせるように折り畳み、折り畳んだ筆記部18の他方の裏面の粘着層19をギフト20に貼り付けて止着する。ギフト20に折畳み維持部21を貼り付けることにより、メッセージラベル16の折り畳み状態を維持することができる。他の構成は、上記の実施形態と同じである。
【符号の説明】
【0035】
1 メッセージラベル
2 ギフト
3 封止部
4 メッセージ
5a、5b 印刷部
6 筆記部
7 折畳み維持部
8a、8b 止着部
9 粘着層
10 台紙
11 谷折線
12 山折線
13 切れ目
14 ミシン目
15 非粘着部
16 メッセージラベル
17 印刷部
18 筆記部
19 粘着層
20 ギフト
21 折畳み維持部
図1
図2
図3
図4
図5